JP2019180785A - 輸液装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】患者の操作に応じてベース投与を変更することで、簡単かつ患者及び看護者の双方の負担を軽減できる輸液装置を提供する。【解決手段】輸液を患者の体内に投与する輸液装置1は、患者により操作されるボーラスボタン42から出力された操作信号を受け付ける操作受付部51と、輸液を持続的に投与するベース投与の投与速度と、操作信号に基づいて輸液を投与するボーラス投与の投与量、所定時間あたりの投与回数及び投与間隔とを含む投与条件を予め記憶する投与条件記憶部62と、操作受付部51による操作信号の受付状況を記憶する要求記憶部64と、要求記憶部64に記憶された受付状況と、投与条件記憶部62に記憶された投与条件とに基づいて、輸液の投与を制御する投与制御部52と、要求記憶部64に記憶された受付状況を分析して、投与条件にあるベース投与の投与速度を変更する条件変更部54とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、輸液装置に関する。
従来、医療現場において、所定の速度及びタイミングで輸液等を送液する目的で、輸液用のチューブを装着しポンプによって送液を行う輸液装置が利用されている。輸液装置には、様々な種類があり、例えば、カセット式の輸液装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、疼痛緩和に利用する輸液装置には、患者が痛みを感じたときに、患者自らによる操作により輸液の投与が可能なボーラス投与を行うためのボタンが設けられたものがある。患者自らがボタン操作をした場合、設定した条件を満たすと、輸液装置は、輸液を患者の体内に投与する。
このような輸液装置であれば、患者にとっては痛みを感じてから輸液が投与されるまでの時間を短縮でき、看護者にとっては、患者から呼ばれて輸液を投与する作業をせずに済み、双方にとって利便性が高い。
そして、輸液のレベルを自動的に調整する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2017−66906号公報 特許第5230688号公報
輸液の投与としては、設定された投与速度で持続的に輸液を投与するベース投与の他、患者自らがボタン操作をすることで所定量の輸液が投与されるボーラス投与がある。ボーラス投与の回数が極端に多い場合や少ない場合には、ベース投与の投与速度を見直す必要がある。特許文献2で提案された方法では、ベース投与の投与速度を制御するために様々な情報を入力する必要があり、煩雑であった。
従って、本発明は、患者の操作に応じてベース投与を変更することで、簡単かつ患者及び看護者の双方の負担を軽減できる輸液装置を提供することを目的とする。
本発明は、疼痛緩和に利用され、輸液を患者の体内に投与する輸液装置であって、患者により操作される操作部と、前記操作部から出力された操作信号を受け付ける操作受付部と、輸液を持続的に投与するベース投与の投与速度と操作信号に基づいて輸液を投与するボーラス投与の投与量、所定時間あたりの投与回数及び投与間隔とを含む投与条件を予め記憶する条件記憶部と、前記操作受付部が受け付けた操作信号の受付状況を記憶する要求記憶部と、前記要求記憶部に記憶された前記受付状況、及び前記条件記憶部に記憶された前記投与条件に基づいて、前記輸液の投与を制御する投与制御部と、前記要求記憶部に記憶された前記受付状況を分析して、前記ベース投与の投与速度を変更する条件変更部と、を備える輸液装置に関する。
また、輸液装置は、前記受付状況に基づいて、所定時間あたりの前記操作信号の受付回数が下限閾値を下回ったか否かを判定する判定部を備え、前記条件変更部は、前記判定部により前記下限閾値を下回ったと判定された場合に、前記ベース投与の投与速度を遅く変更することが好ましい。
また、輸液装置において、前記条件変更部は、前記判定部により前記下限閾値を下回ったと判定された場合であって、指定時間が経過するまでの間に、前記操作信号を受け付けなかった場合には、前記ベース投与の投与速度を零に変更することが好ましい。
また、輸液装置において、前記判定部は、前記受付状況に基づいて、所定時間あたりの前記操作信号の受付回数が上限閾値を上回ったか否かを判定し、前記条件変更部は、前記判定部により前記上限閾値を上回ったと判定された場合に、前記ベース投与の投与速度を速く変更することが好ましい。
また、輸液装置は、前記受付状況に基づいて、所定時間あたりの前記操作信号の受付回数が上限閾値を上回ったか否かを判定する判定部を備え、前記条件変更部は、前記判定部により前記上限閾値を上回ったと判定された場合に、前記ベース投与の投与速度を速く変更ことが好ましい。
また、輸液装置は、前記ベース投与の投与速度の上限値を記憶する設定記憶部を備え、前記条件変更部は、前記判定部により前記上限閾値を上回ったと判定された場合に、前記設定記憶部の上限値を超えない範囲で前記ベース投与の投与速度を速く変更することが好ましい。
また、輸液装置において、前記条件変更部は、所定の時間間隔で、又は、操作受付部による操作信号受付時に、前記要求記憶部に記憶された前記受付状況を分析し、前記ベース投与の投与速度を変更することが好ましい。
本発明によれば、患者の操作に応じてベース投与を変更することで、簡単かつ患者及び看護者の双方の負担を軽減できる輸液装置を提供できる。
本実施形態に係る輸液装置の概要を示す図である。 本実施形態に係る輸液装置の機能ブロックを示す図である。 本実施形態に係る輸液装置の投与条件記憶部の例を示す図である。 本実施形態に係る輸液装置の設定記憶部の例を示す図である。 本実施形態に係る輸液装置の投与処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る輸液装置の判定処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る輸液装置の要求記憶部の具体例を示す図である。 本実施形態に係る輸液装置の要求記憶部の具体例に基づく投与速度の具体例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態の輸液装置1は、図1に示すように、カセット2と、カセット2を着脱可能な装置本体3と、装置本体3に着脱可能な操作部4と、を備える、いわゆるカセット式の輸液装置である。
カセット2は、例えば、疼痛管理のための輸液の投与に用いられる。疼痛管理のための輸液においては、患者に対して鎮痛剤等を含む輸液を少量ずつ継続して供給することが求められる。
カセット2は、輸液チューブ21の他、ハウジング22、ロータ23、及びカセット2を識別するための突起(図示せず)等を備える。
輸液チューブ21は、例えばシリコン製のチューブであり、輸液が充填された点滴バックに上流側が接続され、患者に下流側が接続される。輸液チューブ21の内径は、例えば、0.5mm程度である。輸液チューブ21は、一部がロータ23の外周に配置されて、ハウジング22の内部に収容される。輸液チューブ21は、回転するロータ23により押圧されることで、その内部の輸液を送り出す。
装置本体3は、ケース31と、表示部32と、各種の操作ボタン33と、モータ及び検出部等(いずれも図示せず)と、を備える。
ケース31は、直方体状に形成され、装置本体3の外形を構成する。ケース31の長手方向の一端側には、カセット2が装着される。また、ケース31の長手方向のカセット2が装着される側とは反対側には、操作部が取り付けられる。
表示部32は、装置本体3の正面に配置される。表示部32は、例えば、輸液チューブ21を流通する液体の流量等の情報を表示する。
各種の操作ボタン33は、装置本体3の電源のON/OFF、モータのON/OFFや、カセット2によって供給する輸液の流量を、予め設定するためのボタン等を含む。
モータは、カセット2が装着された状態でロータを回転させる。検出部は、カセット2が装着された場合に、突起の配置を検出する。検出部は、例えば、圧力センサにより構成され、突起が挿入されたことを検出する。
操作部4は、把持部41と、この把持部41に配置されたボーラスボタン42と、一端側が把持部41に接続されたコード43と、コード43の他端側に取り付けられた接続部44と、を備える。操作部4は、把持部41を患者が把持した状態で、親指によりボーラスボタン42を押下操作可能な入力装置である。操作部4は、接続部44を装置本体3に接続することで、装置本体3に取り付けられる。患者は、耐え難い疼痛を感じた際に、ボーラスボタン42を押下する操作を行う。設定された投与速度で持続的に輸液が投与されるベース投与状態において、患者によりボーラスボタン42が押下されることで、所定量の輸液がさらに投与される。
次に、装置本体3の内部構成について説明する。
輸液装置1は、図2に示す制御部50と、記憶部60とを、装置本体3の内部に備える。
制御部50は、輸液装置1の全体を制御する中央処理装置(CPU)である。制御部50は、記憶部60に記憶されているオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションプログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、各種機能を実行する。
制御部50は、操作受付部51と、投与制御部52と、判定部53と、条件変更部54とを備える。
ここで、制御部50の各機能部についての説明の前に、記憶部60について説明する。
記憶部60は、制御部50が各種の処理を実行するために必要なプログラム、データ等を記憶するための半導体メモリ素子等の記憶領域である。
記憶部60は、プログラム記憶部61と、投与条件記憶部62(条件記憶部)と、設定記憶部63と、要求記憶部64とを備える。
プログラム記憶部61は、各種のプログラムを記憶するための記憶領域である。プログラム記憶部61は、制御プログラム61aを記憶している。制御プログラム61aは、制御部50の各種機能を実行するためのプログラムである。
投与条件記憶部62は、患者に投与する輸液の投与速度等の投与条件を記憶する。図3に示すように、投与条件記憶部62は、例えば、投薬量、ベース投与速度、ボーラス投与量、ボーラス投与回数、ボーラス投与間隔等を記憶する。
投薬量は、投与する輸液量の総投与量である。
ベース投与速度は、持続的に投与されるベース投与の投与速度であり、この例の場合、1時間に10mLの輸液が投与される。
ボーラス投与量は、ボーラスボタン42が押下された場合に、投与されるボーラス投与の投与量であり、この例の場合、1回につき5mLの輸液が投与される。
ボーラス投与回数は、ボーラスボタン42が押下された場合に、投与されるボーラス投与の回数であり、この例の場合、1時間あたり5回まで投与が可能である。
ボーラス投与間隔は、ボーラス投与を行う時間間隔であり、この例の場合、1回ボーラス投与がされてから、10分を経過すれば、次にボーラスボタン42が押下された場合に、ボーラス投与がされることを示す。
設定記憶部63は、ベース投与を変更する際に用いる設定情報を記憶する。図4に示すように、設定記憶部63は、上限閾値、ベースアップ速度、下限閾値、ベースダウン速度、上限値、ベースゼロ時間(指定時間)等を記憶する。
上限閾値は、ベース投与速度を増やすのに用いられる閾値であり、この例の場合、1時間あたりにボーラスボタン42が10回以上押下された場合に、上限閾値以上になるため、ベース投与速度をベースアップすることを示す。
また、下限閾値は、ベース投与速度を減らすのに用いられる閾値であり、この例の場合、1時間あたりにボーラスボタン42が押下された回数が3回以下の場合に、下限閾値以下になるために、ベース投与速度をベースダウンすることを示す。
ベースアップ速度は、ベースアップ時に増やす速度であり、この例の場合、その時点でのベース投与速度に対して1時間あたり2mLを増量する。
ベースダウン速度は、ベースダウン時に減らす速度であり、この例の場合、その時点でのベース投与速度に対して1時間あたり2mLを減量する。
上限値は、ベース投与速度を増やす場合の上限であり、この例の場合、1時間に20mLの投与を上限とし、それ以上は、ベース投与速度を増やさないことを示す。
ゼロベース時間は、ベース投与を行わないようにする時間であり、この例の場合、5時間の間にボーラスボタン42が1回も押下されない場合に、ベース投与を行わないようにすることを示す。
要求記憶部64は、患者によりボーラスボタン42が押下操作されることで、制御部50が受け付けた操作信号を、操作信号を受け付けた時間に対応付けて記憶する。
その他、記憶部60は、カセット2の種類に対応付けて、輸液の流量の範囲を記憶していてもよい。
次に、制御部50の各機能部について説明する。
操作受付部51は、患者によりボーラスボタン42が操作されることで、ボーラスボタン42が送出した操作信号を受け付ける。また、操作受付部51は、各種の操作ボタン33による操作を受け付ける。
投与制御部52は、要求記憶部64に記憶された操作信号の受付状況と、投与条件記憶部62に記憶された投与条件とに基づいて、輸液の投与に関する制御を行う。
判定部53は、設定記憶部63を参照し、所定時間あたりの操作信号の受付回数からベース投与の投与速度を変更するか否かを判定する。
条件変更部54は、判定部53による判定結果に従って、ベース投与の投与速度を変更する。
続いて、輸液装置1の動作について説明する。
図5は、本実施形態に係る輸液装置1の投与処理を示すフローチャートである。
図6は、本実施形態に係る輸液装置1の判定処理を示すフローチャートである。
まずは、カセット2が装置本体3に装着され、各種の操作ボタン33が、例えば、看護者により操作されることで、装置本体3の電源がONになり、図5に示す投与処理が開始される。
図5のステップS(以下、「ステップS」を単に「S」という。)10において、制御部50は、初期処理を行う。
初期処理として、検出部がカセット2の突起の配置を検出することで、制御部50は、検出された突起の配置に基づいて、装着されたカセット2を特定し、特定したカセット2の輸液の流量の範囲を、予め記憶された記憶部60から抽出して表示部32に表示させる。また、看護者により各種の操作ボタン33が操作されることで、カセット2によって供給可能な輸液の流量の範囲内において、カセット2によって供給される輸液の流量が、輸液装置1に入力される。制御部50は、カセット2によって供給される輸液の流量を、投与条件記憶部62に記憶すると共に、表示部32に表示する。
S11において、例えば、看護者によって操作ボタン33により投与開始のための操作がされることで、制御部50は、開始操作を受け付けたか否かを判断する。開始操作を受け付けた場合(S11:YES)には、処理をS12に移す。他方、開始操作を受け付けていない場合(S11:NO)には、制御部50は、開始操作を受け付けるまで本処理に留まる。
S12において、制御部50(投与制御部52)は、モータをONにし、患者に対して、投与条件記憶部62に記憶された投与条件に従って輸液を供給する。
S13において、制御部50(操作受付部51)は、ボーラスボタン42からの操作信号を受け付けたか否かを判断する。操作信号を受け付けた場合(S13:YES)には、制御部50は、処理をS14に移す。他方、操作信号を受け付けていない場合(S13:NO)には、制御部50は、処理をS15に移す。
S14において、制御部50(投与制御部52)は、ボーラス投与回数の範囲内である場合に、所定量の輸液を投与する。ここで、所定量は、ボーラス投与量である。なお、ボーラス投与回数を超えて操作信号を受け付けた場合には、制御部50は、所定量の輸液を投与しない。また、制御部50は、操作信号を受け付けた時間に対応付けて操作信号を受け付けた旨の情報を、要求記憶部64に記憶させる。
S15において、制御部50は、検証時間になったか否かを判断する。検証時間とは、ベース投与速度を見直す時間間隔を表すものであり、例えば、1時間等である。検証時間になった場合(S15:YES)には、制御部50は、処理をS16に移す。他方、検証時間になっていない場合(S15:NO)には、制御部50は、処理をS17に移す。
S16において、制御部50(判定部53、条件変更部54)は、判定処理を行う。
ここで、判定処理について、図6に基づき説明する。
図6のS20において、制御部50は、検証時間内に要求記憶部64に記憶された操作信号の受付回数をカウントする。
S21において、制御部50(判定部53)は、カウントした受付回数が、設定記憶部63に記憶された上限閾値以上か否かを判定する。受付回数が上限閾値以上である場合(S21:YES)には、制御部50は、処理をS22に移す。他方、受付回数が上限閾値未満の場合(S21:NO)には、制御部50は、処理をS25に移す。
S22において、制御部50(判定部53)は、現在の投与速度が、設定記憶部63に記憶された上限値であるか否かを判定する。現在の投与速度が上限値である場合(S22:YES)には、制御部50は、本処理を終了し、処理を図5に移す。他方、現在の投与速度が上限値ではない場合(S22:NO)には、制御部50は、処理をS23に移す。
S23において、制御部50(条件変更部54)は、設定記憶部63を参照し、ベース投与の投与速度を、ベースアップ速度分増やす。なお、制御部50は、ベースアップ速度分増やすと上限値を超える場合には、上限値を上限としてベース投与の投与速度を増やす。そして、制御部50は、変更したベース投与の投与速度を、投与条件記憶部62に反映させる。その後、制御部50は、本処理を終了し、処理を図5に移す。
他方、S25において、制御部50(判定部53)は、カウントした受付回数が、設定記憶部63に記憶された下限閾値以下であるか否かを判定する。受付回数が下限閾値以下である場合(S25:YES)には、制御部50は、処理をS26に移す。他方、受付回数が下限閾値よりも多い場合(S25:NO)には、制御部50は、本処理を終了し、処理を図5に移す。つまり、カウントした受付回数が、設定記憶部63に記憶された上限閾値と下限閾値との間である場合には、制御部50は、ベース投与の投与速度を変更せず、現在の投与速度を維持する。
S26において、制御部50(判定部53)は、設定記憶部63のベースゼロ時間分、要求記憶部64に記憶された操作信号の受付回数を参照し、受付回数が0であるか否かを判断する。受付回数が0である場合(S26:YES)には、制御部50は、処理をS27に移す。他方、受付回数が0ではない場合(S26:NO)には、制御部50は、処理をS28に移す。
S27において、制御部50(条件変更部54)は、ベース投与の投与速度を0にし、投与条件記憶部62に反映させる。その後、制御部50は、本処理を終了し、処理を図5に移す。つまり、ベースゼロ時間分を遡ってボーラスボタン42が操作されることがなかった場合には、患者は、疼痛を感じなくなったものと思われるため、ベース投与の投与速度を0にする。そのため、その後は、制御部50(投与制御部52)は、ベース投与を行わない。
S28において、制御部50(条件変更部54)は、設定記憶部63を参照し、ベース投与の投与速度を、ベースダウン速度分減らす。そして、制御部50は、変更したベース投与の投与速度を、投与条件記憶部62に反映させる。その後、制御部50は、本処理を終了し、処理を図5に移す。
図5に戻り、S17において、制御部50は、投与処理を終了するか否かを判断する。制御部50は、例えば、輸液がなくなったことを検出し、又は、各種の操作ボタン33により終了操作を受け付けた場合には、投与処理を終了すると判断する。投与処理を終了する場合(S17:YES)には、制御部50は、本処理を終了する。他方、投与処理を終了しない場合(S17:NO)には、制御部50は、処理をS13に移す。
次に、具体例を用いて処理を説明する。
図7Aは、本実施形態に係る輸液装置1の要求記憶部64の具体例を示す図である。
図7Bは、本実施形態に係る輸液装置1の要求記憶部64の具体例に基づく投与速度の具体例を示す図である。
図7A及び図7Bは、投与開始時間を0とし、横軸を時間軸としてタイムチャートに表したものである。図7Aは、要求記憶部64に記憶された操作信号の受付時間をタイムチャートによって示したものであり、操作信号を受け付けた時間の位置に、受付点Pを付している。
時間t1から時間t6までの間の各時間は、検証時間を示し、その間隔は一定である。例えば、時間0から時間t1までの検証時間には、受付点Pが11あるので、患者がボーラスボタン42を11回押下したことを表す。また、時間t1から時間t2までの検証時間には、受付点Pは3つあり、患者がボーラスボタン42を3回押下したことを表す。なお、この受付点P1は、患者によるボーラスボタン42の押下操作による操作信号を受け付けたものを示し、実際にボーラス投与がされたか否かについては、示されていない。また、患者が1度のタイミングにボーラスボタン42を複数回連打した場合については、複数回分としてカウントしてもよいし、例えば、3秒間に複数回押されていても1回とカウントしてもよい。
図7Bは、時間の経過と共に変更されたベース投与速度のグラフ70を示す。投与開始時点では、投与条件記憶部62に記憶されたベース投与速度(10mL/h)に従って患者に輸液が投与される。
そして、時間t1になると、要求記憶部64に記憶された検証時間内の受付回数が11であり、上限閾値の10以上であるので、制御部50は、その時点でのベース投与速度にベースアップ速度分を増やし、ベース投与速度を12mL/hに変更する(位置70a参照)。
その後、時間t2になると、要求記憶部64に記憶された検証時間内の受付回数が3であり、下限閾値の3以下であるので、制御部50は、その時点でのベース投与速度にベースダウン速度分を減らし、ベース投与速度を10mL/hに変更する(位置70b参照)。
その後も、制御部50は、検証時間になると、上述の判定処理を繰り返し、ベース投与速度を、要求記憶部64に記憶された受付回数に従って変更する。なお、時間t4になった際に行う処理では、受付回数が5であり、上限閾値と下限閾値の間の値であるため、制御部50は、ベース投与速度を変更せず、その時点でのベース投与速度を維持する(位置70c参照)。
このように、本実施形態に係る輸液装置1によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、輸液装置1において、ボーラスボタン42が押下されることで送出した操作信号を受け付けて、検証時間内における操作信号の受付回数に基づいて、ベース投与の投与速度を変更するようにした。
これにより、患者の疼痛に対するボーラスボタン42の押下操作のみに応じて、ベース投与の投与速度を変更でき、患者にとって最適なベース投与の投与速度に、自動的に変更することができる。その結果、患者の疼痛に対する負担を軽減できる。また、輸液投与中の看護者の操作等を不要にするため、看護者の作業負担が軽減できる。さらに、投与速度の変更が簡単である。
また、本実施形態では、受付回数の下限閾値を設定し、検証時間内での受付回数が下限閾値以下であるか否かを判定し、下限閾値以下である場合にベース投与の投与速度を遅く変更するようにした。
これにより、下限閾値以下の患者の操作があって初めてベース投与の投与速度を遅くするので、患者の疼痛度合いに対応してベース投与の投与量を少なくすることができる。結果として、不要な輸液の投与を抑えることができる。
また、本実施形態では、ベース投与の投与速度を0、すなわち、ベース投与をしないように変更するベースゼロ時間を記憶し、ベースゼロ時間内での受付回数が0である場合に、ベース投与の投与速度を0にするようにした。
これにより、患者が必要としない輸液の投与をしないようにできる。
また、本実施形態では、受付回数の上限閾値を設定し、検証時間内での受付回数が上限閾値以上であるか否かを判定し、上限閾値以上である場合にベース投与の投与速度を速く変更するようにし、上限値に達するまで投与速度を速く変更できるようにした。
これにより、上限閾値以上の患者の操作があって初めてベース投与の投与速度を速くするので、患者の疼痛度合いに対応してベース投与の投与量を多くすることができる。また、上限値に達した場合には、ベース投与の投与速度をそれ以上にはしないため、安全性を確保できる。
なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
本実施形態においては、投与開始からの一定時間を検証時間として検証時間になると検証処理を行うものとしたが、例えば、操作信号の受付時に、その時点から過去に遡って検証時間内の受付回数に基づいて、ベース投与の投与速度を変更するようにしてもよい。そのようにすることで、ベース投与の投与速度を変更するタイミングを、より患者の疼痛に対する操作に対応したものにできる。
また、本実施形態においては、カセット式の輸液装置を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明では、患者が操作可能な操作部を備えた輸液装置であれば、他の装置等であってもよい。
1 輸液装置
3 装置本体
42 ボーラスボタン(操作部)
50 制御部
51 操作受付部
52 投与制御部
53 判定部
54 条件変更部
60 記憶部
62 投与条件記憶部
63 設定記憶部
64 要求記憶部

Claims (7)

  1. 疼痛緩和に利用され、輸液を患者の体内に投与する輸液装置であって、
    患者により操作される操作部と、
    前記操作部から出力された操作信号を受け付ける操作受付部と、
    輸液を持続的に投与するベース投与の投与速度と、操作信号に基づいて輸液を投与するボーラス投与の投与量、所定時間あたりの投与回数及び投与間隔と、を含む投与条件を予め記憶する条件記憶部と、
    前記操作受付部が受け付けた操作信号の受付状況を記憶する要求記憶部と、
    前記要求記憶部に記憶された前記受付状況、及び前記条件記憶部に記憶された前記投与条件に基づいて、前記輸液の投与を制御する投与制御部と、
    前記要求記憶部に記憶された前記受付状況を分析して、前記ベース投与の投与速度を変更する条件変更部と、を備える輸液装置。
  2. 前記受付状況に基づいて、所定時間あたりの前記操作信号の受付回数が下限閾値を下回ったか否かを判定する判定部を備え、
    前記条件変更部は、前記判定部により前記下限閾値を下回ったと判定された場合に、前記ベース投与の投与速度を遅く変更する請求項1に記載の輸液装置。
  3. 前記条件変更部は、前記判定部により前記下限閾値を下回ったと判定された場合であって、指定時間が経過するまでの間に、前記操作信号を受け付けなかった場合には、前記ベース投与の投与速度を零に変更する請求項2に記載の輸液装置。
  4. 前記判定部は、前記受付状況に基づいて、所定時間あたりの前記操作信号の受付回数が上限閾値を上回ったか否かを判定し、
    前記条件変更部は、前記判定部により前記上限閾値を上回ったと判定された場合に、前記ベース投与の投与速度を速く変更する請求項2又は3に記載の輸液装置。
  5. 前記受付状況に基づいて、所定時間あたりの前記操作信号の受付回数が上限閾値を上回ったか否かを判定する判定部を備え、
    前記条件変更部は、前記判定部により前記上限閾値を上回ったと判定された場合に、前記ベース投与の投与速度を速く変更する請求項1に記載の輸液装置。
  6. 前記ベース投与の投与速度の上限値を記憶する設定記憶部を備え、
    前記条件変更部は、前記判定部により前記上限閾値を上回ったと判定された場合に、前記設定記憶部の上限値を超えない範囲で前記ベース投与の投与速度を速く変更する請求項4又は5に記載の輸液装置。
  7. 前記条件変更部は、所定の時間間隔で、又は、操作受付部による操作信号受付時に、前記要求記憶部に記憶された前記受付状況を分析し、前記ベース投与の投与速度を変更する請求項1から6までのいずれかに記載の輸液装置。
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