JP2019180480A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
また、近年のスロットマシンにおいては、複数の情報を表示可能な画像表示装置を備えて、ゲームの結果に関連して種々の情報を表示することで、ゲームの演出を行うようにしている。
また、画像表示装置の周囲に可動部材を備えて、所定のタイミングで可動部材を画像表示装置の前方位置に移動させることにより、演出効果を高めるようにした遊技機も知られている(特許文献1)。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのスロットマシンについて説明を行う。
スロットマシン1は、遊技場等に設置されるものである。
図1〜図2に示すように、スロットマシン1は、本体1a、メダル投入口2、ベットボタン2a、演出ボタン2c、スタートレバー3、停止ボタン5(停止操作手段)、表示窓6、メダル払出口7b、表示器8(表示手段、第1表示手段)、スピーカ9(音声出力手段)、前面パネル10、ランプ11、メダルセレクタ11a、ナビランプ12、有利状態ランプ13、上部構成枠17、役物装置18、メダル払出装置19、確率設定装置20、リール27、主制御基板25、副制御基板26を備える。
本体1aの上部であって表示器8の前方には、中央に開口部17aを有する上部構成枠17が配設され、表示器8は、上部構成枠17の開口部17aから表示面が前方に臨んだ状態で配設される。
したがって、表示器8の前方は、表示器8の表示面を底面とするとともに断面ロ字状の壁部17bを上下左右の側面とした前方開口の凹室状となっていて、凹室内部の空間部17c(図4参照)において、役物本体18aが前後及び上下に動作可能となっている。
なお、本体1aは、島設備(図示省略)に取り付けられるベース体と、ベース体に開閉可能に軸着される前扉体(図示省略)とから構成されるが、表示器8の前方に空間部17cが形成できれば、表示器8を前扉体に配設してもよいし、ベース体に配設してもよい。表示器8を前扉体に配設した場合、表示器8は上部構成枠17とともに開閉することとなり、表示器8をベース体に配設した場合、前扉体の閉鎖により、上部構成枠17の壁部17bの後端部が、表示器8の表示面に隣設されることで空間部17cが形成されることとなる。
また、表示器8の左右の各々には、ランプ11が配設され、例えば、表示器8で表示される演出に対応する発光態様の光を出力可能となっている。
役物装置18は、上部構成部材17の後方に配設されるモータ等の駆動源18bと、LED等の発光源を内蔵して発光装飾が可能な役物本体18aと、駆動源18bと役物本体18aとを連結して役物本体18aを変換動作させるための連結部cとから構成されている。
役物本体18aが、作動状態に変換されると、内部の発光源が発光して装飾効果を高めるようになっている。また、役物本体18aが作動状態に変換される際には、後方の表示器8で役物本体18aの変換に応じた画像が表示される。役物本体18aの作動タイミング等の詳細は後述する。
前面パネル10の略中央には、リール27に付された図柄を視認可能な透光性を有する部材からなる表示窓6が形成される。
なお、リール27の形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は、20個以外でもよい。
また、前面パネル10における表示窓6の下部左側には、例えば、LEDから構成される有利状態ランプ13が配設される。有利状態ランプ13は、有利区間(後述する)中に点灯するように制御される。なお、スロットマシン1は、有利状態ランプ13に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグメントディスプレイ(「7セグ」ともいう)の「ドット」部分等を、点灯するように制御してもよい。
メダル投入口2は、遊技者がメダル(遊技媒体)を投入する部分である。メダル投入口2の内部には、メダル投入口2に投入されたメダルを検出するセンサ等であるメダルセレクタ11a(メダル検出手段)が備えられている。
ベットボタン2aは、ゲームの開始条件となるベット数の入力を遊技者が行うための押圧式のボタンであり、1操作によりスロットマシン1で許容された最大ベット数を入力可能となっている。
スタートレバー3は、ゲームを開始させるために遊技者が操作するレバーであり、ベット数の入力後、スタートレバー3が有効となりゲームが開始可能となる。
停止ボタン5は、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、リール27a、27b、27cに対応して停止ボタン5a、5b、5cが横方向に所定間隔で配設される。
図2に示すように、スロットマシン1には、役の抽選や遊技の進行制御等を行う主制御基板25と、主制御基板25と通信可能に構成され主制御基板25からの制御情報に基づき各種演出制御等を行う副制御基板26と、を備えている。主制御基板25と副制御基板26との制御情報の伝達は、主制御基板25から副制御基板26に対して一方向のみに制限され、主制御基板25への不正を防止している。
メダル払出装置19は、ホッパ(図示せず)に貯留されたメダルを、メダル払出口7bに払い出す装置である。
制御部25bは、記憶部25aのプログラムによって動作する。これにより、制御部25bは、スロットマシン1の遊技の進行に関する処理等を行う。
制御部25bの詳細な処理は、後述する。
制御部26bは、主制御基板25の制御部25bからのコマンド(制御情報)に応じて、スロットマシン1の遊技に同期した演出等の処理を行う。例えば、遊技状態の移行を示す画像演出、役物本体18aの状態変換に応じた画像演出(演出表示)、効果音の出力、ランプ演出等を、表示器8、ランプ11、スピーカ9等を制御して行う。また、役物装置18の駆動源18bの駆動制御を行い、役物本体18aを常態から作動状態への変換動作を行う。
また、制御部26bは、演出ボタン2cからの信号に基づき、各演出の切替タイミングを制御可能となっている。
主制御基板25及び副制御基板26のうちの何れか一方或いは両方で、抽選手段、抽選制御手段、制御手段、表示制御手段(第1表示制御手段)、第2表示制御手段、第3表示制御手段、ステージ制御手段、ステージ切替制御手段、演出制御手段、呼込み表示制御手段が構成される。
制御部26bの詳細な処理は、後述する。
主制御基板25、副制御基板26は、以下のように、ゲームの基本動作を行う。
最初に、基本的な遊技状態であるRT、AT、ART(ART状態)について説明する。
RTは、リプレイタイムの略称である。実施形態では、リプレイ役の当選確率が定められた低RT状態、高RT状態がRT種別として存在する。
低RT状態の状態は、内部抽選処理におけるリプレイ役の当選確率が低い低リプレイ確率であり、遊技を継続しても、遊技者の獲得メダルが増加しにくい遊技状態(リプレイ低確率遊技状態)である。
低RT状態から高RT状態へは、昇格リプレイ役に当選し昇格リプレイ役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されることにより移行する。同様に、高RT状態から低RT状態へは、転落リプレイ役に当選し転落リプレイ役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されることにより移行する。
ARTは、アシストリプレイタイムの略称であり、RTとATとが組み合されることにより、リプレイ役の当選確率が高く設定されつつ、小役やリプレイ役等の入賞をアシストされる遊技状態となっている。
ベット数の設定は、メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法と、ベットボタン2aを押下操作して設定する方法とがある。
なお、ベット数の上限は、「1」、「2」、又は「4」以上でもよい。
そして、ベット数が所定数(例えば、3枚)になったときに、1回の遊技を実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
なお、本実施形態では、内部抽選処理は、リール27a〜27cが定常回転に達する前に完了するものとするが、リール27a〜27cが回転を開始する前に完了するようにしてもよい。
なお、第3リールとは、3つのリール27a〜27cの停止操作が各1回ずつ計3回された場合において、その最後である3操作目に停止操作をされたリールをいう。また、第3リール停止操作後とは、遊技者が第3リールを停止するために停止操作した停止ボタン5から指等を離した時点後のことをいう。
なお、メダルの払出は、クレジットメダルの上限数を超える分のみが払い出されるように構成することもできるが、所定のボタン等を事前に操作することにより、入賞が発生するごとに、入賞に対応するメダルが払い出されるように構成することもできる。
制御部25bは、中段(上下方向に連続する3つの図柄のうち中央)の入賞ライン上に停止した図柄の組み合わせに基づいて、入賞の判定を行う。なお、入賞ラインは、これに限定されず、例えば、上段、中段、下段3つのラインと斜め2つのラインの計5ラインにしてもよく、また、これら5ラインのうち1以上の任意のラインにしてもよい。
小役に対応する図柄の組み合わせとして、例えば、ベル役、レア役等を有する。
ベル役に対応する図柄の組み合わせとして、入賞ライン上の「リール27a(左)・リール27b(中)・リール27c(右)」の順に、「ベル・ベル・ベル」が設定されている。ベル役については、ART中において、1ゲーム当りメダルが1.4枚増加するような当選確率に設定されていてもよい。
レア役に対応する図柄の組み合わせとして、例えば、チェリー役、スイカ役等が設定されている。チェリー役の図柄の組み合わせは、「チェリー・ANY・ANY」(ただしANYは任意の図柄)、スイカ役の図柄の組み合わせは、「スイカ・スイカ・スイカ」である。また、チェリー役には、左リール27aの中段に「チェリー」の図柄が停止する中段チェリー役と、左リール27aの上段若しくは下段に「チェリー」の図柄が停止する上・下段チェリー役が設定されている。
リプレイ役に対応する図柄の組み合わせは、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」(通常リプレイ役)、「BAR・BAR・BAR」(昇格リプレイ役)、「リプレイ・リプレイ・ベル」(転落リプレイ役)などがある。なお、各リール27a〜27cにおける「BAR」図柄の数によっては、昇格リプレイ役を入賞させるために「BAR」図柄の目押し操作が必要となるが、この場合に、代替え図柄の組合せとして、例えば、「リプレイ・ベル・リプレイ」も昇格リプレイ役に設定することで、目押し操作に失敗して「BAR・BAR・BAR」の図柄の組み合わせが入賞しなかった場合に、「リプレイ・ベル・リプレイ」の図柄の組み合わせが入賞するようにしてもよい。
押し順とは、停止ボタン5a〜5cに対する操作順序である。
ベル役は、押し順を報知する当選役として、複数の押し順(例えば、「5a→5b→5c」、「5c→5b→5a」等)のうちの1通りの押し順に従って操作することにより、ベル役に対応した図柄の組み合わせ(「ベル・ベル・ベル」)が停止する押し順ベル役を有する。
さらに、押し順ベル役は、例えば、6通りの押し順に対応する押し順ベル役1〜6を設けることができる。この場合、各押し順ベル役1〜6に当選したときのそれぞれに対応する押し順の報知は、ART中(AT中を含む)に行われる。
なお、AT中には、押し順ベル役の当選に基づいて、停止ボタン5a〜5cの操作順序が報知され、ART中には、これに加えて、リプレイ役が揃いやすい状態になる。
このように、表示器8、ナビランプ12、スピーカ9等の操作情報報知手段は、停止ボタン5に対する操作をナビゲートする。
遊技者が、このナビゲートに応じて、停止ボタン5を操作することにより、「押し順ベル1」に対応する図柄の組み合わせが停止表示され、規定枚数のメダルが払い出され、遊技者に利益が付与される。
さらに、押し順リプレイ役は、例えば、6通りある押し順それぞれに対応する押し順リプレイ役1〜6を設けることができる。この場合、各押し順リプレイ役1〜6に当選したときのそれぞれに対応する押し順の報知は、ART中(AT中を含む)に行われる。
そして、ART中において、各押し順リプレイ役に当選した場合に、それぞれに対応する押し順の報知を、前述した押し順ベル役と同様な方法によって行うことができる。
この場合にも遊技者がこのナビゲートに応じて停止ボタン5を操作することにより、押し順リプレイ役に対応する図柄の組み合わせが停止表示され、遊技者に利益が付与される。
また、前述した転落リプレイ役の当選時に一の押し順で停止表示された場合には、転落リプレイ役に対応する図柄の組み合わせが停止表示され、他の押し順で停止表示された場合には、通常リプレイ役の当選時に停止する図柄の組み合わせと同一の図柄の組み合わせが停止表示される。
図3は、本実施形態に係るスロットマシン1における遊技状態を説明するための図である。
主制御基板25、副制御基板26は、スロットマシン1を、複数の遊技状態に制御可能であり、各遊技状態における各種処理、遊技状態間の移行の制御(以下単に「移行」ともいう)等を、以下のように行う。
通常状態、ボーナス状態、CZ状態では、非ARTに制御される。CZ状態では、基本的にATに制御される。ART状態では、基本的にARTに制御される。
通常区間は、通常状態において遊技可能な区間が含まれる。
有利区間は、通常区間から他の遊技状態に移行後、再度通常区間に戻るまで継続して滞在する。
有利区間は、ボーナス状態、CZ状態、CZ状態の抽選の高確率状態(超高確率状態)、ART状態の前兆状態、ART状態において遊技可能な区間が含まれる。制御部25bは、有利区間に滞在中に、連続して実行されたゲームの回数をカウント(計数)する。遊技状態が有利区間中である場合には、有利状態ランプ13が点灯される。なお、有利状態ランプ13は、CZ状態、ART状態、ボーナス状態等の実際に遊技者が有利(メダルの増加が可能な状態)となっている間に点灯するようにしてもよい。
なお、有利区間の上記終了条件は、一例であり、例えば、「少なくとも1回の押し順ベルの報知がされたこと」を含めてもよい。また、有利区間の上記終了条件は、例えば、「ボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されたこと」、「第一種特別役物(レギュラーボーナス)の当選役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されたこと」等を含めてもよい。また、有利区間での連続ゲーム回数の上限は、1000回や1500回等、任意の数であればどのような回数でもよく、獲得メダル数の上限は、1000枚や2400枚等、任意の数であればどのような枚数でもよい。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行時点は、基本的に、移行条件が成立した遊技の第3リール停止操作後である。但し、これに限定されず、移行条件が成立後、次ゲームから移行してもよい。なお、RT種別は、同じ遊技状態に滞在中であっても、昇格リプレイ等によって変化するが、基本的には、以下のように設定されている。
通常状態のRT種別は、基本的に低RT状態である。つまり、通常状態は、低RT状態に滞在しやすい遊技状態である。このため、通常状態の遊技は、遊技者にとっては、不利である。
図3に示すように、主制御基板25は、通常状態に滞在中には、CZ状態、ART状態、ボーナス状態への移行抽選処理を行う。なお、スロットマシン1の仕様等に応じて、通常状態からART状態に直接移行しないようにしてもよい。
主制御基板25は、通常状態においては、所定のレア役の当選に基づいて、ART状態への移行抽選処理を行う。例えば、中段チェリー役当選時の所定の確率(例えば、10%)で、ART状態への移行処理を行う。ART状態への移行条件が成立した場合には、基本的な遊技状態がATに制御され、昇格リプレイ役に当選して、昇格リプレイ役に対応する図柄の組み合わせが停止するとARTに制御される。また、遊技者にART状態の移行権利としてのセット数が1つ付与されるとともに、ART状態中の実行可能ゲーム数として初期ゲーム数(例えば、50ゲーム)が付与される。なお、主制御基板25は、付与する初期ゲーム数を複数の異なるゲーム数のうちからいずれか1つを抽選する抽選処理を行ってもよい。
主制御基板25は、通常状態においては、所定のレア役に当選したことに基づいて、CZ状態への移行抽選処理を行う。例えば、上・下段チェリー役当選時、中段チェリー役当選時に所定の確率でCZ状態への移行処理を行う。CZ状態へ移行条件は、この移行抽選に当選したことである。
なお、確率設定装置20において、ボーナス役の当選確率を変更した場合や、主制御基板25のシステムリセットが行われた場合には、通常確率状態により遊技が開始可能となるが、確率設定装置20での設定値毎に、所定の確率で高確率状態(或いは超高確率状態)により遊技を開始可能としてもよい。
主制御基板25は、ボーナス役の抽選を行う抽選手段として機能し、ゲームの実行に基づき、ボーナス役の抽選を所定の確率で行う。ボーナス役の抽選確率値は、確率設定装置20で設定可能な設定1〜6に応じた複数段階の確率値(例えば、設定1の1/250〜設定6の1/200)で制御可能であり、確率設定装置20で設定されている確率値に基づく抽選により、ボーナス役に当選すると、リール27においてボーナス役に対応した図柄の組み合わせである「7・7・7」を停止可能となり、遊技者の操作によりボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止すると、ボーナス状態への移行処理が行われる。
なお、ボーナス役の当選は、ボーナス役に単独で当選する他、所定の小役(例えば、中段チェリー役)に当選した場合の一部で、ボーナス役に重複当選するようにしてもよい。この場合、所定の小役に当選してもボーナス役には当選しなかった場合に、最終的にボーナス役に当選しなかったことを報知するボーナスのガセ発生演出を実行すれば、遊技の興趣性を高めることができるようになる。
CZ状態のRT種別は、基本的に低RT状態である。但し、CZ状態は、押し順リプレイ役当選時には押し順ナビを報知しないものの、押し順ベル役当選時には押し順ナビを報知するATに制御される。また、CZ状態滞在中は、各ゲームにおいてART移行抽選処理(後述する)が行われるので、通常状態に滞在中よりも、ART状態へ移行しやすい。このため、一連の遊技の流れにおいて、CZ状態は、通常状態よりも有利に位置付けられている。
CZ状態の遊技可能回数は、最大で5回である。
なお、制御部25bは、CZ状態では、ATに制御されるが、昇格リプレイ役に当選した場合でも、押し順を報知しないので、基本的に低RT状態が維持される。
CZ状態中においては、主制御部10から副制御部20に対して、CZ状態に関する制御情報が送信され、主制御基板25及び副制御基板26の制御により、表示器8において、CZ状態中の各種演出、残ゲーム数が、表示器8に表示される。
CZ状態では、各ゲームにおいて、ART移行抽選処理を行う。
ART移行抽選処理の当選確率は、各ゲームの当選役に応じて、当選確率が設定されている。ART移行抽選処理の当選確率は、例えば、ボーナス役当選時が100%、レア役当選時が90%、ベル役当選時及びリプレイ役当選時が30%、ハズレ役当選時が5%である。ART移行抽選はCZ状態中のゲーム毎に行われるが、ART状態への移行の有無はCZ状態の最終ゲームで行われ、最終ゲームでART状態への移行が報知された場合には、通常状態のときと同様に、遊技状態がART状態へ移行することとなる。
CZ状態において、ART移行抽選に当選しなかった場合には、CZ状態中のゲーム数の実行の後、通常状態に移行する。このとき、CZ演出において、主人公キャラクタが敗北してART状態へ移行しないことが報知される。
また、CZ状態の終了後に高確率状態(或いは超高確率状態)に移行させる場合には、当該高確率状態中に、前述した制限手段による制限制御が行われる可能性があるが、高確率状態中に制限制御が行われた場合には、通常確率状態に移行させる。
CZ状態においては、前述した通常状態と同様にゲーム毎にボーナス役の抽選が行われる。したがって、主制御基板25は、通常状態と同様に確率設定装置20での設定値に基づいてボーナス役の抽選を行い、ボーナス役に当選すると、リール27においてボーナス役に対応した図柄の組み合わせである「7・7・7」を停止可能な状態となる。このとき、CZ状態は一旦中断され、遊技者の操作によりボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止すると、遊技状態がボーナス状態への移行することとなる。なお、CZ状態中にボーナス役に当選した場合に、ART状態の移行抽選を行わない場合には、一旦中断されたCZ状態は、ボーナス状態の終了後に復帰するようにしてもよい。
また、ボーナス役に当選した場合、通常状態とは異なりボーナス発生演出は行われずに、ボーナス役に当選したゲームにおいてボーナス役に当選したことの報知が表示器8において実行される。
ART状態へ最初に移行した時点でのRT種別は、基本的に低RT状態であるが、ART状態では、昇格リプレイ役の入賞によって、高RT状態に昇格しやすい。高RT状態は、獲得メダルの増加が見込めるため、ART状態は、遊技者にとっては、通常状態、CZ状態よりも有利である。
なお、ART状態における押し順リプレイ役の当選確率は、基本的に、高RT状態に対応した一定の確率となる。
ART状態中においては、主制御部10から副制御部20に対して、ART状態に関する制御情報が送信され、副制御基板26の制御により、表示器8において、ART状態中の各種演出の画像表示が行われる。また、ART状態中の、残ゲーム数、一連のART状態中に獲得したメダルの総数、ART状態中に実行された総ゲーム数が、表示器8に表示される。
ART状態において、ART状態を継続させる残ゲーム数が無くなるとART状態は終了し、遊技状態は通常状態に移行することとなる。
ART状態から通常状態へ移行した場合には、CZ状態の当選確率状態は、通常確率状態となるように制御される。なお、このとき確率設定装置20での設定毎に、所定の確率で高確率状態(或いは、超高確率状態)に移行させるようにしてもよい。
また、ART状態の終了後に高確率状態(或いは超高確率状態)に移行させる場合には、当該高確率状態中に、前述した制限手段による制限制御が行われる可能性があるが、高確率状態中に制限制御が行われた場合には、通常確率状態に移行させる。
ART状態においては、前述した通常状態、CZ状態と同様にゲーム毎にボーナス役の抽選が行われる。したがって、主制御基板25は、通常状態、CZ状態と同様に確率設定装置20での設定値に基づいてボーナス役の抽選を行い、ボーナス役に当選すると、リール27においてボーナス役に対応した図柄の組み合わせである「7・7・7」を停止可能な状態となる。このとき、ART状態は一旦中断され、遊技者の操作によりボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止すると、遊技状態がボーナス状態への移行することとなる。なお、一旦中断されたART状態は、ボーナス状態の終了後に復帰することとなる。
なお、ART状態中にボーナス役に当選した場合には、ART状態の継続可能ゲーム数の上乗せを行うようにしてもよい。
ボーナス状態は、各ゲームにおいてベル役の抽選が高確率で行われ、遊技者が多数のメダルを獲得可能な状態となる。また、前述したようにCZ状態中のボーナス役の当選時は、ART状態の移行抽選は行われるが、通常状態中のボーナス役の当選時も所定の確率でART状態の移行抽選を行うようにしてもよい。ただし、ボーナス役の当選からボーナス状態が発生するまでの間のゲームにおいてはART状態の移行抽選は行われない。なお、ボーナス状態中に実行されるゲーム毎に、ART状態の移行抽選を行うようにしてもよい。
また、主制御部10から副制御部20に対して、ボーナス状態に関する制御情報が送信され、副制御基板26の制御により、表示器8において、ボーナス状態中の各種演出、獲得枚数情報等の画像表示が行われる。
ボーナス状態中において、払い出されたメダル数が所定数(例えば、200枚)に達した場合、ボーナス状態は終了して、遊技状態がボーナス状態から通常状態に移行される。
また、ボーナス状態の終了時には、所定期間(例えば、5秒)のエンディング状態が設定され、エンディング状態中においては、主制御基板25及び副制御基板26の制御により、確率設定装置20で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報が報知手段により報知される。例えば、所定の画像が表示器8により表示されるとともに、所定の音声がスピーカ9により出力される。
また、ボーナス状態の終了後に高確率状態(或いは超高確率状態)に移行させる場合には、当該高確率状態中に、前述した制限手段による制限制御が行われる可能性があるが、高確率状態中に制限制御が行われた場合には、通常確率状態に移行させる。
ART状態から移行したボーナス状態中において、払い出されたメダル数が所定数(例えば、200枚)に達した場合、ボーナス状態は終了して、遊技状態がボーナス状態からART状態に移行される。この場合、ART状態は中断された時点の状態から再開することとなる。したがって、ART状態の中断時の残ゲーム数からART状態が再開することとなる。また、獲得メダル数は、ART状態とボーナス状態が一連して発生した場合には、それらの総数となるので、ART状態の再開時には、ボーナス状態中に獲得したメダル数が加算されて獲得メダル数が表示される。
以上のようにスロットマシン1において遊技状態の移行が行われる。
図4は、役物装置18の動作状態を示す図であり、スロットマシン1を、側方側(正面視左側)から見た断面図である。なお、説明上、役物装置18の動作状態とは直接的に関係していない部材の図示は省略している。図4(a)は、役物装置18(役物本体18a)の非作動状態(第1状態)を示し、図4(b)は、主制御基板25及び副制御基板26の制御による駆動源18bの作動により、役物装置18(役物本体18a)が作動状態(第2状態)に変換した状態を示している。
また、役物装置18には、役物本体18a、駆動源18b、連結部18cが備えられ、連結部18cの一端には回転中心が左右方向に設定された回転軸18dが形成される一方、他端には役物本体18aが備えられている。そして、回転軸18dを中心に役物本体18aが、回転動作可能に構成されている。すなわち、可動部材としての役物本体18aは、複数のリールの上方側に設けられている。
また、前面パネル10の上方には、前面パネル10よりも前方に膨出して透光性を有する前方膨出状のカバー部材30が配設される。カバー部材30は空間部17cの前方の位置に上部構成枠17に取り付けられた状態で配設され、カバー部材30を透して表示器8の表示や役物装置18等を視認可能となっている。
なお、カバー部材30の膨出範囲は、少なくともリール27よりも前方に膨出していることが好ましく、スロットマシン1の上方に配設されている各種部材の最前方に膨出するようにしてもよい。
また、役物本体18aが作動状態となった場合には、役物本体18aの所定部(全部或いは一部)の位置は、空間部17c内であってもよいし、空間部17cよりも前方に飛び出した位置であってもよい。
サブ表示器31は、スロットマシン1の上方側であって、表示器8の側方側(正面視右側)に配設され、表示器8よりも表示面積が小さい液晶表示装置から構成されている。また、サブ表示器31は、表示器8よりも前後方向の配設位置が前方側となるように配設される。なお、サブ表示器31を備えたこと以外の構成や制御に関しては、前述した実施形態と同様となっている。
役物本体18aが作動状態に変換すると、役物本体18aがサブ表示器31の後方から前方の位置まで変換されるようになっている。このとき、役物本体18aの全体がサブ表示器31の前端部よりも前方となる。また。サブ表示器31には、第2表示制御手段としての主制御基板25及び副制御基板26の制御により、役物本体18aの状態変換に応じた演出画像が表示される。
なお、役物本体18aが非作動状態のときには、役物本体18aの全体の他、その一部のみがサブ表示器31の後端部よりも後方となるようにしてもよい。また、役物本体18aが作動状態に変換した際には、役物本体18aの全体の他、その一部がサブ表示器31の前端部よりも前方に移動するようにしてもよい。
また、当否の結果を報知するゲームの終了後に、一旦演出ボタン2cの操作を促す操作画像を表示器8に表示し、遊技者による演出ボタン2cの操作に基づき役物本体18aを作動状態に変換するようにしてもよい。
また、役物本体18aを変換させる際の変換速度(移動速度)に関しては、ゲームの進行状態や抽選手段による抽選結果に応じて適宜決定するようにしてもよい。例えば、以下の図6に示すように、リール27の回転速度に応じて役物本体18aを変換させるようにしてもよい。
図6(a)は、主制御基板25により、例えば、ART状態の当選が決定された場合の演出として、ゲームの開始時に一旦ゲームを中断(例えば、ゲーム開始時に中断)させて、リール27をゲームとは無関係にスロー回転させるとともに、特定の図柄32(例えば、「7」図柄)を表示窓6内に停止表示させることで、リール27の回転によりART状態の発生を報知する、所謂フリーズ演出中の状態を示している。なお、スロー回転は、通常の回転よりもリール27の回転速度が遅くなり、回転中でもリール27上の図柄が認識できる程度の回転態様である。
傾斜角度に関しては、スロットマシン1の正面から側方表示器33の表示内容が十分に視認できる程度であれば何れの角度でもよいが、役物本体18aの移動幅に対応する前後幅に跨るように表示面が臨むような傾斜角度が好ましい。また、前述した実施形態において、表示器8の前方の空間部17cを形成する上部構成枠17の右側の壁部17bの替わりに側方表示器33が配設される。
図7(a)に示すように、役物本体18aが中リール27b上の図柄32に対応して、役物本体18aが後方から前方に移動する場合に、主制御基板25及び副制御基板26の制御により側方表示器33において、役物本体18aに対応する影画像34が表示される。そして、役物本体18aの移動に応じて影画像34もその形状や位置を変化させるように表示される。すなわち、役物本体18aの右側にあたかも発光源が存在して、その光により側方表示器33に役物本体18aの影が映し出されて移動するような演出が行われるのである。
また、側方表示器33には、影画像34の他に、例えば流星群を模した装飾画像35も表示され、役物本体18aの移動に対応した方向に装飾画像35も移動表示される。
なお、図示は省略したが、側方表示器33において影画像34を表示する際には、表示器8においても、役物本体18aの変換を演出する演出画像として、例えば、宇宙空間をイメージするような画像が表示される。
パネル表示器36は、前面パネル10に形成されることから、リール27の前面に配設されるので、リール27を挟んで表示器8の前方の位置に配設されることとなる。したがって、役物本体18aの前後方向の変換動作は、表示器8とパネル表示器36の間で行われる。
まず、図8(a)に示すように、リール27の回転がスロー回転を開始する直前である、役物本体18aが作動状態への変換を開始する直前には、役物本体18aが図柄32と前後方向の位置が同じとなる位置nとなっている。このとき、役物本体18aは、上部構成枠17の後に隠れてスロットマシン1の前方からは視認できないようになっている。また、表示器8には、装飾画像37として、例えば、流星群が後方から前方に流れてくるような初期演出画像が表示され、役物本体18aの現出に対する期待感を高めるようになっている。
また、パネル表示器36は透光性を有する状態を維持し、後方のリール27の図柄を視認できるようになっている。
また、パネル表示器36は透光性を有する状態を維持し、後方のスロー回転中のリール27上の図柄32を視認できるようになっている。
さらに、役物本体18aの変換当初は表示器8で演出表示を行い、変換後はパネル表示器36で演出表示を行うので、役物本体18aの前後方向への変換動作がより顕著になるような演出表示となり、遊技者の期待感は遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、役物本体18aの変換時期や変換速度は、前述した以外でもよく、図6での説明同様、適宜変更可能である。
以上のように、役物装置18の動作が行われる。
前述したように、本実施形態のスロットマシン1では、通常状態においては、特典としてのCZ状態の抽選を行うが、CZ状態の当選確率(難易度)は主制御基板25により複数段階で制御されている。すなわち、CZ状態の当選確率状態は、一番低い確率段階である通常確率状態では、上・下段チェリー役当選時の5%の確率、中段チェリー役当選時の30%の確率で各々設定されている。
すなわち、主制御基板25は、抽選手段における特典の当選確率を確率の異なる複数の確率段階で制御可能な抽選制御手段を備えている。
なお、ステージA〜Dは、背景画像或いは登場キャラクタ画像を異ならせる以外でもよく、例えば、表示するアイテムを異ならせたり、画像の明るさを異ならせたり等、遊技者が認識できるものであれば何れでもよい。
また、ステージAに滞在中で、CZ状態の当選確率状態が高確率状態中においては、ステージBへの移行が7%、ステージCへの移行が10%、ステージDへの移行が0%、ステージAへの移行が83%、の確率で各々決定される。
また、ステージAに滞在中で、CZ状態の当選確率状態が超高確率状態中においては、ステージBへの移行が8%、ステージCへの移行が10%、ステージDへの移行が5%、ステージAへの移行が77%、の確率で各々決定される。
また、ステージBに滞在中で、CZ状態の当選確率状態が高確率状態中においては、ステージAへの移行が3%、ステージCへの移行が10%、ステージDへの移行が0%、ステージBへの移行が87%、の確率で各々決定される。
また、ステージBに滞在中で、CZ状態の当選確率状態が超高確率状態中においては、ステージAへの移行が2%、ステージCへの移行が10%、ステージDへの移行が5%、ステージBへの移行が77%、の確率で各々決定される。
また、ステージCに滞在中で、CZ状態の当選確率状態が高確率状態中においては、ステージAへの移行が5%、ステージBへの移行が5%、ステージDへの移行が0%、ステージCへの移行が90%、の確率で各々決定される。
また、ステージCに滞在中で、CZ状態の当選確率状態が超高確率状態中においては、ステージAへの移行が3%、ステージBへの移行が3%、ステージDへの移行が5%、ステージCへの移行が89%、の確率で各々決定される。
また、ステージDに滞在中で、CZ状態の当選確率状態が高確率状態中においては、ステージAへの移行が0%、ステージBへの移行が0%、ステージCへの移行が30%、ステージDへの移行が70%、の確率で各々決定される。
また、ステージDに滞在中で、CZ状態の当選確率状態が超高確率状態中においては、ステージAへの移行が0%、ステージBへの移行が0%、ステージCへの移行が2%、ステージDへの移行が98%、の確率で各々決定される。
また、高確率状態中には、ステージCからステージBへ移行しないようになっているので、ステージCからステージBへのステージダウンが行われても、通常確率状態の滞在が否定されることとなる。
すなわち、表示手段(表示器8)の表示制御を実行可能な表示制御手段としての主制御基板25及び副制御基板26は、所定の表示態様からなり、抽選制御手段(例えば、主制御基板25)で制御されている確率段階が複数の確率段階のうちのいずれであるかを示唆可能な複数のステージを表示器8に表示させる制御が可能なステージ制御手段を備えることとなる。
ステージを移行させる場合には、主制御基板25及び副制御基板26に備えられるステージ切替制御手段の制御により決定されたタイミングで、ステージの切り替え(第1の切替としてのステージアップ、或いは第2の切替としてのステージダウン)が行われる。
図10(a)に示すように、通常確率状態におけるゲームの進行中において、タイミングt1に示すゲームの開始時に、スイカ役に当選して確率状態の移行抽選に当選すると、当該ゲームの終了時点で、CZ状態の当選確率状態が高確率状態に移行する。この時点ではステージAに滞在している。
その後のゲームの進行中において、タイミングt2に示すゲームの開始時に、ステージの移行抽選に当選すると、ステージがステージAからステージCに移行(ステージアップ、第1の切替)することとなるが、このとき当該ゲームの開始時点でステージCへの移行が行われる。
例えば、通常では、5%の確率でステージダウンを行うが、第1特定抽選期間中は2%の確率でステージダウンが行われる。
また、ステージ切替制御手段は、表示器8に期待度の高いステージ(第2ステージ)が表示されている場合に、所定条件の成立として、ステージアップが行われた時点から、ステージダウン(第2の切替)の実行確率を所定期間低める制御を第1特定抽選期間が経過するまで実行するので、ステージアップしたにも拘わらず直ぐにステージダウンしてしまうことを防止でき、遊技者の期待感が低下してしまうことを防止できる。
また、図10(a)では、ステージAの滞在からのゲーム進行であるが、ステージBの滞在からのゲーム進行においてもステージA同様にステージアップはゲーム開始時点で行われる。
また、本実施形態では、ステージアップを行う際には、ゲームの開始時点で行うようにしているが、遊技者にステージアップしたことを早い時期に報知できれば、ゲームの開始時点でなくてもよく、例えば、リール27の回転が開始した時点、停止ボタン5の停止操作が有効となった時点、停止ボタン5のうち最初に停止操作を行った時点、等のゲームが終了する前の時点であれば何れでもよい。すなわち、ステージ切替制御手段による第1の切替は、ゲームの結果が導出される前に実行されればよいのである。
図10(b)に示すように、高確率状態におけるゲームの進行中において、タイミングt1に示すゲームの開始時に、スイカ役に当選して超高確率状態への移行が行われなかった場合、確率状態はそのまま高確率状態が維持される。この時点のステージはステージCに滞在しているが、タイミングt1から特定期間として第2特定抽選期間が所定ゲーム数(例えば、10ゲーム)の間設定され、図10(a)での説明した特定期間中の制御と同様に、ステージダウン(ステージA或いはステージBへの移行)が行われ難い移行制御が行われる。
したがって、その後のゲームの進行中において、例えば、タイミングt2では、ステージダウンが行われ難いステージの特定抽選が行われる。
なお、高確率状態中においてステージA(或いはステージB)に滞在中に、再度スイカ役に当選した場合には、ステージアップする確率を通常よりも高めるようにしてもよいし、この場合には、当該ゲーム或いは次ゲームで強制的にステージアップを行うようにしてもよい。
図11(a)に示すように、高確率状態におけるゲームの進行中において、タイミングt1に示すゲームの開始時に、リプレイ役に当選して確率状態の移行抽選に当選すると、当該ゲームの終了時点で、CZ状態の当選確率状態が通常確率状態に移行する。この時点ではステージはステージCに滞在している。
その後のゲームの進行中において、タイミングt2に示すゲームの開始時に、ステージの移行抽選に当選すると、ステージがステージCからステージAに移行(ステージダウン、第2の切替)することとなるが、このとき当該ゲームの終了時点であるタイミングt3においてステージAへの移行が行われる。
図11(b)に示すように、超高確率状態におけるゲームの進行中において、タイミングt1に示すゲームの開始時に、リプレイ役に当選して確率状態の移行抽選に当選すると、当該ゲームの終了時点で、CZ状態の当選確率状態が通常確率状態に移行する。この時点ではステージはステージDに滞在している。
さらに、その後のゲームの進行中において、タイミングt4に示すゲームの開始時に、ステージの移行抽選に当選すると、ステージがステージCからステージAに移行することとなるが、このとき当該ゲームの終了時点であるタイミングt5においてステージAへの移行が行われる。
また、通常では、ステージCからステージBへの移行は、高確率状態或いは超高確率状態中のみ行われるが、段階制御中は、ステージCからステージBへの移行を可能としてもよい。
図12(a)に示すように、高確率状態でステージDでのゲームの進行中において、タイミングt1に示すゲームの開始時に、ステージの移行抽選に当選(ステージダウンに当選)すると、タイミングt2に示す当該ゲームの終了時点でステージCからステージAへの移行が行われる。
そして、タイミングt3に示す次のゲームの開始時に、再びステージの移行抽選に当選(ステージアップに当選)すると、当該ゲームの開始時点でステージAからステージCへの移行が再び行われる。
また、特定期間中は、その時点でのステージ中の所定の画像を変化させることで、ステージアップの移行確率が高くなっていることを報知するようにしてもよい。
そして、ボーナスのガセ発生演出が3ゲーム目のゲームの終了まで継続し、そのゲームの終了から次のゲームの開始までの間にボーナス役の非当選が報知される。また、4ゲーム目のゲームが開始されるタイミングt2に示す時点で、ステージの移行抽選が行われることとなるが、このときの移行抽選は、通常とは異なる確率で行われる。例えば、高確率状態中の移行抽選は、通常では10%の確率でステージアップ(ステージCへの移行)が行われるが、ガセ発生演出直後のゲームでは通常よりも高い確率(例えば、20%)でステージアップが行われる。
ステージの移行抽選が通常よりも高い確率で行われた結果、ステージの移行抽選に当選した場合には、タイミングt2でステージがステージAからステージCに移行することとなる。
また、タイミングt1での中段チェリー役の当選時に、ボーナス役に当選していた場合には、連続演出はボーナス発生演出となるので、連続演出後はボーナス状態の移行待機状態となるのでステージの移行抽選は行われない。
また、CZ状態の移行契機であるレア役に当選後、CZ状態の前兆演出(或いはガセ前兆演出)が発生する前の前兆ゲーム中に、ステージアップが行われることとなり、遊技者の期待感を段階的に高めることが可能となる。
また、上記した連続演出後のステージアップの確率変更制御は、CZ状態とボーナス状態に対して、別のレア役(中段チェリー役)を当選契機とした場合に行ってもよい。例えば、中段チェリー役をボーナス状態のみの当選契機とする一方、上・下段チェリー役をCZ状態のみの当選契機役に設定し、中段チェリー役の当選後のガセ発生演出後にステージアップの確率を高めるようにしてもよい。このようにすれば、ボーナス役に当選しなかったことに対する補償としてステージアップが行え、正確なCZ状態の当選確率状態を報知することができる。
呼び込み表示は、主制御基板25及び副制御基板26に備えられる呼込み表示制御手段により、所定期間前記ゲームが実行されていなかった場合に表示される呼込み演出のことで、図13(a)に示すように、タイミングt1のゲーム終了から所定時間(例えば、1分)経過しても、次のゲームが実行されなかった場合に、タイミングt2から表示器8において表示される。
呼び込み表示中は、所定のキャラクタの表示とともに当該スロットマシン1の機種名の表示等が行われる。
図13(a)に示すように、次のゲームの開始条件であるベット数が入力(ベット入力)されたタイミングt3において、まず、ステージAの画像を表示した後、その後ゲームが開始されたタイミングt4の時点で、ステージCに移行するようになっている。したがって、ベット入力による呼び込み表示の終了により、ゲームの開始条件が成立したことは認識できるが、ベット入力だけでは、その時点のステージがどのステージに滞在していたかを正確に認識できないようになっている。
また、呼び込み表示直後に行われるゲームにおいて、ステージダウンの移行抽選に当選した場合でも、ステージダウンは当該ゲームの終了時点で行われるので、ゲーム開始時には、呼び込み表示前に滞在していたステージを認識することが可能となる。
また、高確率状態で期待度の低いステージ(ステージA或いはステージB)に滞在中に、呼び込み表示が行われた場合に、呼び込み表示の終了直後に行われるゲームにおいては、ステージアップの移行抽選確率を通常よりも高くするようにしてもよく、このようにすれば、空き台に対する遊技者の遊技意欲を高めることが可能となる。また、ステージアップはゲーム開始時に直ぐに行われるので、遊技開始直後から期待度の高いステージに移行させることが可能となる。
また、タイミングt3において、クレジットが無い状態でのベットボタン2aの操作(所謂空操作)でも呼び込み表示を終了するようにしてもよい。
本実施形態のスロットマシン1においては、電源遮断時においても、主制御基板25及び副制御基板26における記憶部25a、26aの記憶情報はバックアップ機能により、記憶保持されるようになっているため、電源遮断時のCZ状態の当選確率状態は記憶保持され、電源投入時にも同一の当選確率状態から再開されるようになっている。一方、電源投入時に確率設定装置20により確率設定値が変更された場合、及び主制御基板25のシステムリセットが行われた場合には、通常確率状態から再開されるようになっている。
また、電源投入時のステージは、確率設定値の変更が行われたか否かに関わらず、必ずステージAから再開されるようになっている。
すなわち、ステージ切替制御手段としての主制御基板25及び副制御基板26は、遊技機(スロットマシン1)の電源投入から予め定められた特定期間(第3特定抽選期間)においては、ステージの切り替えを、特定期間以外とは異なる確率で制御可能とするのである。
また、電源投入時の特定期間として、ステージの移行確率を通常よりも低めるような移行制御を行うようにしてもよい。このようにすれば、電源投入当初はステージAに滞在する可能性が高くなり、確率設定装置20での設定変更操作が行われたか否かを遊技者に分かり難くすることができる。すなわち、前回の閉店時に高確率状態に滞在していた状態のまま当日の開店を迎えた場合でも、ステージAに滞在し易くなるので、確率設定装置20での設定変更操作を行った結果、通常確率状態で開店を迎えた場合と見分けが付けにくくなり、遊技店と遊技者との利益バランスを取ることが可能なる。
なお、上記実施形態では、ゲームの開始時点では、ステージダウンは行われず、ゲームの終了時点ではステージアップが行われないようにしているが、ステージアップとステージダウンがゲームにおける所定の時期において異なる確率で実行されるようになれば、それ以外でもよく、例えば、ステージアップを行う際には、ゲームの開始時点で80%、ゲームの終了時点で20%となるような割合で実行されるようにし、一方、ステージダウンを行う際には、ゲームの開始時点で20%、ゲームの終了時点で80%となるような割合で実行されるようにしてもよい。
以上にように、表示器8で表示されるステージの移行(切替)が行われる。
また、特典としては、ボーナス状態、CZ状態、ART状態、ART状態中におけるゲーム数の上乗せ、等が例示される。
また、複数のリールの上方側とは、複数のリールの真上でもよいし、真上ではなく前後方向が何れかの方向にずれた位置でもよく、上下方向の位置関係で上側に位置していれば何れの位置でもよい。
また、所定の抽選結果とは、特典の付与に当選した結果であり、ボーナス役の当選、ART状態の移行当選、CZ状態の移行当選、上乗せの当選の他、所定のレア役(例えば、中段チェリー役)に当選したことなどでもよい。
また、可動部材の所定部とは、可動部材の全部以外に可動部材の一部も含む。
また、可動部材は、前後方向に移動することで演出を実行し、しかも第2状態に変換した際には、リールの前端部よりもさらに前方の位置まで変換するので、リールに注視している遊技者に対してよりインパクトのある演出が可能となり、興趣性をさらに向上させることができる。
また、第1表示制御手段は、主制御基板25が備えるものであってもよいし副制御基板26が備えるものであってもよい。また、主制御基板25と副制御基板26の協働により構成されるものであってもよい。
したがって、可動部材が第1表示手段の前方に形成された空間部において確実に前後方向への変換動作を行うことが可能となる。
また、可動部材は空間部の後方から前方にかけて前後動作を行うので、より興趣性の高い変換動作を行うことが可能となる。
したがって、カバー部材により遊技者による可動部材への接触を防止できるとともに、可動部材の変換動作範囲を前方側に広げることが可能となる。
また、第2表示制御手段は、主制御基板25が備えるものであってもよいし副制御基板26が備えるものであってもよい。また、主制御基板25と副制御基板26の協働により構成されるものであってもよい。
ここで、所定のリールは、左リール27a、中リール27b、右リール27cの全てでもよいし、そのうちの一部でもよい。
したがって、可動部材の変換動作とリールの回転とを調和させた演出が行え、遊技の興趣を向上させることができる。また、リールの停止態様を可動部材の変換動作で装飾することも可能となり、遊技者の期待感を高めることも可能となる。
ここで、第3表示手段は、透光性を有する状態と、情報を表示する状態とに変換可能な表示器とすることが好ましく、側方からの光の照射により絵が浮き出るように構成された表示器や液晶表示器等が例示される。
したがって、可動部材の前後方向への変換動作に合わせて、表示状態も後方の第1表示手段から第3表示手段に移行するような演出が行え、可動部材の変換動作による演出効果を高められ、より立体感のある斬新な演出が可能となる。
しかしながら、従来の遊技機においては、単に可動部材を画像表示装置の前方位置に移動させるだけであり、単調な遊技性になってしまい興趣性を高めるものではなかった。
このように、本実施形態のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべき、このような課題の全部又は一部などを解決することができる。
例えば、本実施形態では、特典としてART状態(ART)を付与するものとしたが、AT又はRTを付与するようにしてもよい。
また、本体1aに遊技者に向けて風を吹き付ける送風手段を設けて、役物本体18aが作動状態に変換する際や、ステージアップが行われる際に送風手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、ステージアップを行う場合に、前述のフリーズ演出を行うようにしてもよい。
また、例えば、表示器8に押し順ナビが表示された状態で役物本体18aを第1状態から第2状態に変換した場合でも、変換初期時には役物本体18aが上方から下方に移動することとなるので、この間に表示器8の下方に表示された押し順ナビを確認する期間を確保することも可能となる。
このようにすれば、表示器8に初期タイマー値を表示するとともにタイマー値を減算表示して、その減算表示間で演出表示を継続するような所謂タイマー演出中に、ステージの切り替え態様が変化することとなり、例えば、タイマー演出中はステージアップの確率が高まるように制御すれば、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
ステージアップするゲームは、予め決定された実行回数番目のゲームや、予め決定された当選し易い役(例えば、リプレイ役)に当選したゲーム、等何れでもよい。
このようにすれば、タイマー演出を行う際に、タイマー値の減算表示間において、確実にステージアップが行われることとなり、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
このようにすれば、ゲーム実行中に所定時間が経過しても、そのゲームの結果は、監視手段に対して有効なものとなるので、遊技者の不満感を防止できる。
また、反対に、副制御基板26が実行する動作を、主制御基板25がその一部又は全部を行い、主制御基板25が各種手段として動作することもできる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機にも、本発明を適用することができる。
8:表示器
17:上部構成枠
18:役物装置
18a:役物本体
18b:駆動源
18c:連結部
18d:回転軸
25:主制御基板
26:副制御基板
27:リール
36:パネル表示器
30:カバー部材
31:サブ表示器
Claims (8)
- 左右方向に設定された回転軸を中心に回転可能であるとともに、複数の識別情報が付された複数のリールと、遊技者にとって有利な特典を付与するか否かを抽選する抽選手段と、を備え、前記抽選手段の抽選結果に基づき、前記複数のリールの停止制御を行うようにした遊技機において、
前記複数のリールの上方側に設けられ、状態変換により所定の演出動作が可能な可動部材と、
前記抽選手段の抽選結果に基づき、前記可動部材の状態変換を制御可能な制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記抽選手段の抽選結果が所定の抽選結果となったことに基づき、前記可動部材を、第1状態から前記第1状態のときよりも前記可動部材が前方に移動することとなる第2状態に変換可能とし、
前記可動部材が前記第2状態に変換された場合には、前記可動部材の所定部の前後位置が、前記複数のリールの前端部よりも前方となるように設定した
ことを特徴とする遊技機。 - 前記複数のリールの上方側であって前記複数のリールの前端部よりも後方側に設けられ、複数の情報を表示可能な第1表示手段と、
前記可動部材の状態変換に応じた演出表示を前記第1表示手段に表示させることが可能な第1表示制御手段と、
を備え、
前記可動部材を前記第1表示手段の前面において状態変換可能とした
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記複数のリールの上方側には、所定の前後幅を有し、前記第1表示手段の表示面が底面所定部となるような前方開放の凹室状の空間部が形成され、
前記可動部材を、前記可動部材の所定部の前後位置が前記複数のリールの前端部よりも後方側となるように設定された前記第1状態から、前記第2状態に状態変換可能とするとともに、前記状態変換を前記空間部において実行可能とした
ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記空間部の前方に、前方側に膨出した透光性のカバー部材を備えた
ことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。 - 前記第1表示手段の側方側であって前記第1表示手段よりも前方側に設けられ、複数の情報を表示可能な第2表示手段と、
前記可動部材の状態変換に応じた演出表示を前記第2表示手段に表示させることが可能な第2表示制御手段と、
を備え、
前記可動部材が前記第2状態に変換された場合には、前記可動部材の所定部の前後位置が、前記第2表示手段の前端部よりも前方となるように設定した
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の遊技機。 - 前記制御手段は、前記複数のリールのうち所定のリールの回転に応じて、前記可動部材を前記第1状態から前記第2状態に変換可能とした
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の遊技機。 - 前記複数のリールの上方側であって前記複数のリールの前端部よりも後方側に設けられ、複数の情報を表示可能な第1表示手段と、
前記複数のリールの前面に設けられ、所定の情報を表示可能な第3表示手段と、
を備え、
前記可動部材を、前記第1表示手段と前記第3表示手段との間において、状態変換可能とした
ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の遊技機。 - 前記第3表示手段の表示制御が可能な第3表示制御手段を備え、
前記可動部材が前記第1状態において、前記第1表示制御手段が前記第1表示手段に所定の演出表示を行わせるとともに、前記可動部材が前記第2状態に変換した後において、前記第3表示制御手段が前記第3表示手段に所定の演出表示を行わせる
ことを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
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