JP2019178690A - 液化天然ガス気化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量の安定化を図ることができる液化天然ガス気化装置を提供する。【解決手段】液化天然ガスが供給される入口ヘッダ部と出口側集合部との間に気化用伝熱管が並設されたLNG気化器Kが、液化天然ガス供給ライン1と天然ガス排出ライン2との間に配設され、LNG気化器Kにおける液化天然ガスに含まれる重質分が滞留する滞留箇所に対して回収管8を介して連通する回収タンク9と、回収タンク9に回収した重質分を加熱気化して気化重質分を作成する気化用加熱部10と、気化重質分を天然ガス排出ライン2に流動する重質分排出ライン11とが設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、液化天然ガスが供給される入口ヘッダ部と出口側集合部との間に気化用伝熱管が並設されたLNG気化器が、液化天然ガス供給ラインと天然ガス排出ラインとの間に配設された液化天然ガス気化装置に関する。
液化天然ガス気化装置の従来例として、LNG気化器における複数の気化用伝熱管が、管状の入口ヘッダ部と管状の出口側集合部との間に上下方向に沿う姿勢で設けられ、且つ、空温式に構成され、液化天然ガス(LNG)が空温式の気化用伝熱管を流動することにより、低温(例えば、−160℃程度)の液化天然ガスを天然ガスに気化させる空温式のLNG気化器を備えた液化天然ガス気化装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1においては、説明が省略されているが、空温式のLNG気化器を備える液化天然ガス気化装置においては、運転制御部が、LNG気化器に液化天然ガスを供給する運転時間が設定運転時間を経過するごとに、LNG気化器に対する液化天然ガスの供給を停止した気化停止状態を設定停止時間が経過するまで維持する解氷処理を実行することになる。
つまり、空温式のLNG気化器は、液化天然ガスが空温式の気化用伝熱管を流動する気化作動状態を継続すると、気化用伝熱管の表面には氷層が形成されるものとなるから、気化用伝熱管の表面に氷層が形成された際には、気化用伝熱管の表面に形成された氷層を解かす必要があるため、LNG気化器に対する液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態を設定停止時間が経過するまで維持する解氷処理を実行することにより、空温式の気化用伝熱管の表面に形成された氷層を解かすことになる。
また、液化天然ガス気化装置の別の従来例として、複数の気化用伝熱管が、隣接して上下に並ぶ室状の入口ヘッダ部と室状の出口側集合部との間に水平方向に延びるU字状に形成された状態で配置され、海水にて加熱されたプロパン等の中間熱媒体が、気化用伝熱管を収納する加熱室に供給され、液化天然ガス(LNG)が気化用伝熱管を流動することにより、低温(例えば、−160℃程度)の液化天然ガスを天然ガスに気化させる中間媒体式のLNG気化器を備えた液化天然ガス気化装置がある(例えば、特許文献2参照。)。
特開2005‐16567号公報 特開2016‐102554号公報
液化天然ガスは、メタンを主成分とするものであるが、メタン以外に、プロパン、ブタン等の重質分を含むものである。
このため、液化天然ガスに含まれる重質分が、入口ヘッダ部及びその入口ヘッダ部に連なる流路部分等の滞留箇所に滞留することが確認されている。
特に、LNG気化器に対する液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態にすると、液化天然ガスに含まれる重質分が、入口ヘッダ部及びその入口ヘッダ部に連なる流路部分等の滞留箇所に滞留することが確認されている。
例えば、空温式のLNG気化器を備える液化天然ガス気化装置において、空温式のLNG気化器を、液化天然ガスの供給を停止した気化停止状態に切換えると、LNG気化器の気化伝熱管の下半側部分や入口ヘッダ部の内部には液化天然ガスが残留することになり、その残留した液化天然ガスに含まれている重質分が下方側の入口ヘッダ部やそれに連なる流路部分に集まった状態で滞留する現象を生じることになる。
その結果、LNG気化器に対する液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態からLNG気化器に液化天然ガスを供給する気化作動状態に切換えると、その直後において、熱量が高い重質分が集中して気化されることにより、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量が、許容範囲を超える程度に高くなる虞があった。
また、詳細な理由は不明であるが、上述の如く、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量が許容範囲を超える程度に高くなった後に、天然ガスの熱量が許容範囲を超える程度に低くなる現象を生じる虞があった。
従来では、天然ガス排出ラインを通して供給される天然ガスをバッファータンクとして機能するガスタンクに貯留して、天然ガスの熱量の均一化を図った上で、天然ガスをガスタンクから需要先に供給しているが、天然ガスの熱量の均一化を図るためには、ガスタンクの容量を十分に大きくする必要があり、改善が望まれていた。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量の安定化を図ることができる液化天然ガス気化装置を提供する点にある。
本発明の液化天然ガス気化装置は、液化天然ガスが供給される入口ヘッダ部と出口側集合部との間に気化用伝熱管が並設されたLNG気化器が、液化天然ガス供給ラインと天然ガス排出ラインとの間に配設されたものであって、その特徴構成は、前記LNG気化器における前記液化天然ガスに含まれる重質分が滞留する滞留箇所に対して回収管を介して連通する回収タンクと、前記回収タンクに回収した前記重質分を加熱気化して気化重質分を作成する気化用加熱部と、前記気化重質分を前記天然ガス排出ラインに流動する重質分排出ラインとが設けられている点にある。
すなわち、LNG気化器における重質分の滞留箇所に滞留している液化天然ガスに含まれる重質分を、回収管を介して回収タンクに回収し、回収タンクに回収した重質分を気化用加熱部にて加熱気化して気化重質分を作成し、作成した気化重質分を、重質分排出ラインを通して天然ガス排出ラインに流動させるものであるから、LNG気化器における重質分の滞留箇所に、液化天然ガスに含まれる重質分が多量に滞留することを回避できる。
このように、液化天然ガスに含まれる重質分が、LNG気化器における重質分の滞留箇所に多量に滞留することを回避できるから、LNG気化器に対する液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態からLNG気化器に液化天然ガスを供給する気化作動状態に切換えた直後において、熱量が高い重質分が集中して多量に気化されることを回避できるため、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量が許容範囲を超える程度に高くなることを抑制して、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量を安定させることができる。
要するに、本発明の液化天然ガス気化装置の特徴構成によれば、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量の安定化を図ることができる。
本発明の液化天然ガス気化装置の更なる特徴構成は、前記重質分排出ラインを通して排出される前記気化重質分の流量を調整する排出弁、及び、前記排出弁の作動を制御する運転制御部が設けられている点にある。
すなわち、運転制御部にて排出弁の作動を制御することにより、重質分排出ラインを通して排出される気化重質分の流量を適正な流量に調整することができる。
例えば、重質分排出ラインを通して排出される気化重質分の流量を検出する流量センサを設けて、気化重質分の流量が設定した目標流量になるように排出弁の作動を制御する等、重質分排出ラインを通して排出される気化重質分の流量を適正な流量に調整することができる。
このように、重質分排出ラインを通して排出される気化重質分の流量を適正な流量に調整することができるから、過大な気化重質分の流動を抑制して、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量の一層の安定化を図ることができる。
要するに、本発明の液化天然ガス気化装置の特徴構成によれば、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量の一層の安定化を図ることができる。
本発明の液化天然ガス気化装置の更なる特徴構成は、前記天然ガス排出ラインにおける前記気化重質分の混合箇所よりも下流側箇所に、当該天然ガス排出ラインを流動する前記天然ガスの熱量を計測する熱量計測部が設けられ、
前記運転制御部が、前記熱量計測部の計測結果に基づいて、前記天然ガスの熱量が目標範囲となるように前記排出弁を制御するように構成されている点にある。
すなわち、気化重質分が混合された天然ガスの熱量が熱量計測部にて計測されて、計測された熱量が目標範囲となるように排出弁が制御されるものであるから、気化重質分が混合された天然ガスの熱量が過大になる等の不都合が発生することを回避しながら、気化重質分を天然ガスに良好に混合させることができる。
要するに、本発明の液化天然ガス気化装置の特徴構成によれば、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスに気化重質分を良好に混合させることができる。
本発明の液化天然ガス気化装置の更なる特徴構成は、前記運転制御部が、前記LNG気化器に対する前記液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態から前記LNG気化器に対して前記液化天然ガスを供給する気化作動状態に切換えた直後でかつ前記天然ガス排出ラインを流動する前記天然ガスの熱量が目標範囲から下回ることが予測される時期において、予め設定した設定供給量の前記気化重質分を供給するように前記排出弁を制御するように構成されている点にある。
すなわち、LNG気化器に対する液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態からLNG気化器に対して前記液化天然ガスを供給する気化作動状態に切換えると、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量が許容範囲を超える程度に高くなり、その後、天然ガスの熱量が許容範囲を超える程度に低くなることが確認されているが、そのように、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量が目標範囲から下回ることが予測される時期において、運転制御部が、予め設定した設定供給量の気化重質分を供給するように排出弁を制御するから、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量が目標範囲から下回ることが適切に回避できる。
ちなみに、気化重質分が混合された天然ガスの熱量が目標範囲から下回ることが計測された際に、気化重質分の供給量を増加させるように排出弁を作動させても、制御作動の作動遅れにより、天然ガスの熱量が目標範囲から下回ることを的確に抑制できないものとなるが、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量が目標範囲から下回ることが予測される時期において、運転制御部が、フィードフォワード的に、予め設定した設定供給量の気化重質分を供給するように排出弁を制御するものであるから、天然ガスの熱量が目標範囲から下回ることを的確に抑制できる。
要するに、本発明の液化天然ガス気化装置の更なる特徴構成によれば、天然ガス排出ラインを流動する天然ガスの熱量が目標範囲から下回ることを的確に抑制できる。
本発明の液化天然ガス気化装置の更なる特徴構成は、前記LNG気化器の前記気化用伝熱管が空温式であり、
前記運転制御部が、前記LNG気化器に対して前記液化天然ガスを供給する運転時間が設定運転時間を経過するごとに、前記LNG気化器に対する前記液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態にして、その気化停止状態を設定停止時間が経過するまで維持する解氷処理を実行するように構成されている点にある。
すなわち、LNG気化器は、液化天然ガスが空温式の気化用伝熱管を流動する気化作動状態を継続すると、気化用伝熱管の表面には氷層が形成されるものとなるが、運転制御部が、LNG気化器に対して液化天然ガスを供給する運転時間が設定運転時間を経過するごとに、LNG気化器に対する液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態を設定停止時間が経過するまで維持する解氷処理を実行することにより、空温式の気化用伝熱管の表面に形成された氷層を解かすことができる。
このように、空温式の気化用伝熱管の表面に形成された氷層を解かすことができるものであるから、液化天然ガスを適切に気化することができる。
要するに、本発明の液化天然ガス気化装置の更なる特徴構成によれば、液化天然ガスを適切に気化することができる。
液化天然ガス気化装置の概略図 LNG気化器の概略構成を示す側面図 運転サイクルを示す表 天然ガスの熱量の変動状態を示すグラフ 別の実施形態における天然ガスの熱量の変動状態を示すグラフ
〔実施形態〕
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(液化天然ガス気化装置の全体構成)
図1に示すように、液化天然ガス気化装置には、複数のLNG気化器Kが、液化天然ガス(LNG)を供給する液化天然ガス供給ライン1と気化された天然ガス(NG)を排出する天然ガス排出ライン2との間に並設されている。
本実施形態においては、LNG気化器Kが3つ設けられ、液化天然ガス供給ライン1から分岐された3本の分岐供給ライン1Aの夫々に、3つのLNG気化器Kが各別に接続され、また、天然ガス排出ライン2から分岐された3本の分岐排出ライン2Aの夫々が、3つのLNG気化器Kに各別に接続されている。
3本の分岐供給ライン1Aの夫々に、LNG気化器Kに液化天然ガスを供給する気化作動状態とLNG気化器Kに対する液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態とに切換えるために開閉される供給弁1Bが設けられている。
(LNG気化器の詳細)
図2に示すように、LNG気化器Kは、液化天然ガスが供給される下方側の管状の入口ヘッダ部3と上方側の管状の出口側集合部4とを備え、下方側の管状の入口ヘッダ部3に対して分岐供給ライン1Aを通して液化天然ガスが供給されるように構成されている。
入口ヘッダ部3と出口側集合部4との間に、上下方向に沿う姿勢の複数本の空温式の気化用伝熱管5が並設されている。つまり、LNG気化器Kが空温式に構成されている。
ちなみに、図2には、気化用伝熱管5が入口ヘッダ部3に直接的に接続されている形態を例示するが、入口ヘッダ部3が、その軸心方向から直交する水平方向に分岐する複数の分岐管部分を備えて、それらの分岐管部分に気化用伝熱管5が配設される場合が多い。
空温式の気化用伝熱管5は、外気温を用いて内部を流動する液化天然ガスを気化させるものであって、図示は省略するが、気化用伝熱管5の外面には、伝熱フィンが突設されている。
また、LNG気化器Kには、出口側集合部4から流動する天然ガスを昇温する空温式の昇温用伝熱管6が備えられており、図示は省略するが、昇温用伝熱管6の外面には、伝熱フィンが突設されている。
本実施形態においては、複数の昇温用伝熱管6が直列状に接続され、最も上流側の昇温用伝熱管6と出口側集合部4とが中継管7にて接続され、最も下流側の昇温用伝熱管6から排出される天然ガスが分岐排出ライン2Aに流動するように構成されている。
したがって、LNG気化器Kは、入口ヘッダ部3に供給された液化天然ガスを、気化用伝熱管5を通して流動させることによって気化し、気化した天然ガスを、昇温用伝熱管6を通して流動させることによって外気温程度に昇温し、昇温した天然ガスを、分岐排出ライン2Aを通して流動させるように構成されている。
(解氷処理について)
液化天然ガス気化装置の作動を制御する運転制御部Mが、LNG気化器Kに液化天然ガスを供給する運転時間が設定運転時間(例えば、4時間)を経過するごとに、供給弁1Bを閉じて、LNG気化器Kに対する液化天然ガスの供給を停止した気化停止状態にし、その気化停止状態を設定停止時間(例えば、2時間)が経過するまで維持する解氷処理を、複数のLNG気化器Kについて時間を異ならせて順次実行するように構成されている。
つまり、本実施形態においては、3つのLNG気化器Kが、気化作動状態で4時間に亘って運転すると、2時間の間に亘って気化停止状態にして解氷処理する運転サイクルを、2時間の時間をずらして行うことにより、図3に示すように、3つのLNG気化器Kのうちの2つのLNG気化器Kが気化作動状態で運転し、且つ、3つのLNG気化器Kのうちの1つのLNG気化器Kが解氷処理のために気化停止状態になるように構成されている。
尚、図3においては、気化作動状態を「運転」と記載し、気化停止状態を「停止」と記載する。
(重質分の処理について)
図1に示すように、LNG気化器Kにおける液化天然ガスに含まれる重質分が滞留する滞留箇所に対して回収管8を介して連通する回収タンク9と、回収タンク9に回収した重質分を加熱気化して気化重質分を作成する気化用加熱部10と、気化重質分を天然ガス排出ライン2に流動する重質分排出ライン11とが設けられている。
LNG気化器Kにおける重質分が滞留する滞留箇所は、LNG気化器Kにおける入口ヘッダ部3やその入口ヘッダ部3に連なる分岐供給ライン1A等であり、本実施形態においては、回収管8が、分岐供給ライン1Aに接続されている。
ちなみに、回収タンク9には、重質分のみが回収されるのではなく、重質分の濃度が高い液化天然ガスが回収されることになる。
気化用加熱部10は、電気ヒータや温水が通流される熱交換器を回収タンク9の内部に装着することにより構成される。
気化用加熱部10は、回収タンク9の内部圧力を天然ガス排出ライン2の内部圧力よりも高くなるように加熱作用するものであり、気化重質分が回収タンク9の内部圧力にて天然ガス排出ライン2に流動するように構成されている。
尚、回収タンク9の重質分が加熱気化されて気化重質分が発生すると、回収タンク9の内部圧が、分岐供給ライン1Aの内部圧よりも高くなるため、回収管8には、気化重質分の逆流を防止する逆止弁12が設けられている。
そして、運転制御部Mが、解氷処理を実行する設定停止時間(例えば、2時間)のうちの後半時間(但し、最末期は除く)では、加熱停止状態にし、且つ、設定停止時間(例えば、2時間)のうちの前半時間(但し、後半時間の最末期を含む)では、加熱作用状態にする形態で、気化用加熱部10の作動を制御するように構成されている。
尚、設定停止時間のうちの後半時間における最末期に相当する時間帯を加熱作用状態にするのは、設定停止時間のうちの前半時間が開始する時点で、回収タンク9の内部圧力を天然ガス排出ライン2の内部圧力よりも高くするためである。
つまり、解氷処理を実行する設定停止時間のうちの後半時間(但し、最末期は除く)では、気化用加熱部10を加熱停止状態にすることにより、回収タンク9の内部圧力を分岐供給ライン1Aの内部圧よりも低くして、滞留箇所の重質分を回収し、設定停止時間のうちの前半時間(但し、後半時間の最末期を含む)では、気化用加熱部10を加熱作用状態にすることにより、回収タンク9の内部圧力を天然ガス排出ライン2の内部圧力よりも高くし、そして、設定停止時間のうちの前半時間において、気化重質分を回収タンク9の内部圧力にて天然ガス排出ライン2に流動させるように構成されている。
また、重質分排出ライン11に、当該重質分排出ライン11を通して排出される気化重質分の流量を調整する排出弁13が設けられている。
さらに、天然ガス排出ライン2における気化重質分の混合箇所よりも下流側箇所に、当該天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスの熱量を計測する熱量計測部14が設けられている。
そして、液化天然ガス気化装置の作動を制御する運転制御部Mが、排出弁13の作動を制御するように構成されている。
具体的には、運転制御部Mが、気化用加熱部10を加熱作用状態にすることにより、回収タンク9の内部圧力が天然ガス排出ライン2の内部圧力よりも高くなった状態において、熱量計測部14にて計測結果に基づいて、天然ガスの熱量が目標範囲となるように排出弁13を制御するように構成されている。
つまり、天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスに混合する気化重質分の混合量が、天然ガスの熱量が目標範囲となるように調整されるように構成されている。
したがって、LNG気化器Kにおける重質分が滞留する滞留箇所に滞留する重質分を回収タンク9に回収し、気化重質分を、天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスに混合することにより、天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスの安定化を図ることができる。
つまり、図4の点線で示すように、従来では、LNG気化器Kにおける滞留箇所に多量の重質分が滞留したままの状態で、LNG気化器Kに対する液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態からLNG気化器Kに液化天然ガスを供給する気化作動状態に切換えると、その直後において、熱量が高い重質分が集中して気化されることにより、天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスの熱量が、許容範囲を超える程度に高くなる状態が発生する虞がある。
これに対して、図4の実線で示すように、本実施形態では、LNG気化器Kに対する液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態からLNG気化器Kに液化天然ガスを供給する気化作動状態に切換えた直後において、熱量が高い重質分が多量に集中して気化されることが回避されることにより、天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスの熱量が、許容範囲を超える程度に高くなることが回避される。
〔別の実施形態〕
次に、別の実施形態を説明するが、この別の実施形態は、運転制御部Mが、上記実施形態で説明した制御作動に加えて、天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスの熱量の一層の安定化を図るための制御作動を行うものであるから、上記実施形態と異なる内容についてのみ説明して、上記実施形態で説明した内容と同じ内容の説明は省略する。
すなわち、運転制御部Mが、LNG気化器Kに対する液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態からLNG気化器Kに対して液化天然ガスを供給する気化作動状態に切換えた直後でかつ天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスの熱量が目標範囲から下回ることが予測される時期において、予め設定した設定供給量の気化重質分を供給するように排出弁を制御するように構成されている。
つまり、図5において点線で示すように、従来では、LNG気化器Kにおける滞留箇所に多量の重質分が滞留したままの状態で、LNG気化器Kに対する液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態からLNG気化器Kに液化天然ガスを供給する気化作動状態に切換えると、その直後において、熱量が高い重質分が集中して気化されることにより、天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスの熱量が、許容範囲を超える程度に高くなる状態が発生し、しかも、その後、天然ガスの熱量が許容範囲を超える程度に低くなることが確認されている。
これに対して、図5の実線で示すように、本実施形態では、LNG気化器Kに対する液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態からLNG気化器Kに液化天然ガスを供給する気化作動状態に切換えた直後において、熱量が高い重質分が多量に集中して気化されることが回避されることにより、天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスの熱量が、許容範囲を超える程度に高くなることが回避される。
加えて、天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスの熱量が目標範囲から下回ることが予測される時期において、運転制御部Mが、予め設定した設定供給量の気化重質分を供給するように排出弁13を制御することにより、図5の実線で示すように、天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスの熱量が目標範囲から下回ることを回避できる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態においては、LNG気化器Kが3つ並設される場合を例示したが、LNG気化器Kの設置数は、2つや4つ以上にする等、各種変更できる。
(2)上記実施形態においては、回収管8を分岐供給ライン1Aに接続する場合を例示したが、回収管8を入口ヘッダ部3に接続する形態で実施してもよい。
(3)本発明を実施する際に、気化用伝熱管5や昇温用伝熱管6に対して通風する送風器を設ける形態で実施してもよい。
(4)上記実施形態においては、気化用加熱部10にて、回収タンク9の内部圧力を天然ガス排出ライン2の内部圧力よりも高くなるように加熱させる場合を例示したが、回収タンク9の内部圧力が天然ガス排出ライン2の内部圧力や分岐供給ライン1Aの内部圧よりも低くなるように、気化用加熱部10にて加熱し、生成された気化重質分をポンプによって、天然ガス排出ライン2に送り込むようにしてもよい。
(5)上記実施形態においては、天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスの熱量を計測する熱量計測部14の計測結果に基づいて、天然ガスの熱量が目標範囲となるように排出弁13を制御する場合を例示したが、これに代えて、重質分排出ライン11に流量センサを設けて、当該流量センサにて検出される流量が設定目標流量となるように排出弁13を制御する形態で実施してもよい。この場合、設定目標流量は、天然ガス排出ライン2を流動する天然ガスの熱量が許容範囲を超えない程度の少量に設定することになる。
(6)上記実施形態では、LNG気化器Kを空温式に構成する場合を例示したが、LNG気化器Kを、気化用伝熱管4が、隣接して上下に並ぶ室状の入口ヘッダ部3と室状の出口側集合部4との間に水平方向に延びるU字状に形成された状態で配置され、海水にて加熱されたプロパン等の中間熱媒体が、気化用伝熱管4を収納する加熱室に供給される中間熱媒体式に構成してもよい。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
1 液化天然ガス供給ライン
2 天然ガス排出ライン
3 入口ヘッダ部
4 出口側集合部
5 気化用伝熱管
8 回収管
9 回収タンク
10 気化用加熱部
11 重質分排出ライン
13 排出弁
14 熱量計測部
K LNG気化器
M 運転制御部

Claims (5)

  1. 液化天然ガスが供給される入口ヘッダ部と出口側集合部との間に気化用伝熱管が並設されたLNG気化器が、液化天然ガス供給ラインと天然ガス排出ラインとの間に配設された液化天然ガス気化装置であって、
    前記LNG気化器における前記液化天然ガスに含まれる重質分が滞留する滞留箇所に対して回収管を介して連通する回収タンクと、前記回収タンクに回収した前記重質分を加熱気化して気化重質分を作成する気化用加熱部と、前記気化重質分を前記天然ガス排出ラインに流動する重質分排出ラインとが設けられている液化天然ガス気化装置。
  2. 前記重質分排出ラインを通して排出される前記気化重質分の流量を調整する排出弁、及び、前記排出弁の作動を制御する運転制御部が設けられている請求項1に記載の液化天然ガス気化装置。
  3. 前記天然ガス排出ラインにおける前記気化重質分の混合箇所よりも下流側箇所に、当該天然ガス排出ラインを流動する前記天然ガスの熱量を計測する熱量計測部が設けられ、
    前記運転制御部が、前記熱量計測部の計測結果に基づいて、前記天然ガスの熱量が目標範囲となるように前記排出弁を制御するように構成されている請求項2に記載の液化天然ガス気化装置。
  4. 前記運転制御部が、前記LNG気化器に対する前記液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態から前記LNG気化器に対して前記液化天然ガスを供給する気化作動状態に切換えた直後でかつ前記天然ガス排出ラインを流動する前記天然ガスの熱量が目標範囲から下回ることが予測される時期において、予め設定した設定供給量の前記気化重質分を供給するように前記排出弁を制御するように構成されている請求項2又は3に記載の液化天然ガス気化装置。
  5. 前記LNG気化器の前記気化用伝熱管が空温式であり、
    前記運転制御部が、前記LNG気化器に対して前記液化天然ガスを供給する運転時間が設定運転時間を経過するごとに、前記LNG気化器に対する前記液化天然ガスの供給を停止する気化停止状態にして、その気化停止状態を設定停止時間が経過するまで維持する解氷処理を実行するように構成されている請求項2〜4のいずれか1項に記載の液化天然ガス気化装置。
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