JP2019178638A - ターボ式過給システム及びターボ式過給システムの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンブレーキ力の確保を補助することができるターボ式過給システム及びその制御方法を提供する。【解決手段】コンプレッサ4の回転軸でありコンプレッサインペラ6が固定される第1シャフト8と、タービン5の回転軸でありタービンインペラ7が固定される第2シャフト9と、第1シャフト8及び第2シャフト9の間の動力を断接するクラッチ11と、第1シャフト8に駆動力又は制動力を付与する動力付与装置12とを備える。そして、動力付与装置12により第1シャフト8に制動力を付与して、クラッチ11が動力を伝達する状態でタービンインペラ7を該制動力で制動する制御C1を行う。【選択図】図2

Description

本開示は、ターボ式過給システム及びターボ式過給システムの制御方法に関する。
排気タービンと吸気コンプレッサをつなぐターボ回転軸に設けた油圧タービンに高圧作動油を噴射する自動車用エンジンの過給装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置は、高圧作動油を油圧タービンに噴射してターボ回転軸に駆動力を付与することで、加速応答性を高めている。
特開平8−158875号公報
ところで、従来のターボ式過給システムにおいては、エンジンブレーキのブレーキ力の確保に改善の余地がある。
本開示の目的は、エンジンブレーキ力の確保を補助することができるターボ式過給システム及びその制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の態様のターボ式過給システムは、内燃機関の吸気通路に配置されるコンプレッサと、前記内燃機関の排気通路に配置されるタービンとを備えるターボ式過給システムにおいて、前記コンプレッサの回転軸でありコンプレッサインペラが固定される第1シャフトと、前記タービンの回転軸でありタービンインペラが固定される第2シャフトと、前記第1シャフト及び前記第2シャフトの間の動力の伝達を断接するクラッチと、前記第1シャフトに駆動力又は制動力を付与する動力付与装置と、この動力付与装置に接続される制御装置とを備え、前記制御装置は、前記動力付与装置により前記第1シャフトに制動力を付与して、前記クラッチが動力を伝達する状態で前記タービンインペラを該制動力で制動する制御を行う構成にしたことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明の態様のターボ式過給システムの制御方法は、内燃機関の排気通路に配置されるタービンの回転動力により前記内燃機関の吸気通路に配置されるコンプレッサを回転させるターボ式過給システムの制御方法において、クラッチが、前記コンプレッサの回転軸でありコンプレッサインペラが固定される第1シャフト、及び、前記タービンの回転軸でありタービンインペラが固定される第2シャフトの間の動力を伝達する状態で、動力付与装置により、前記第1シャフトに制動力を付与して、前記タービンインペラを該制動力で制動することを特徴とする方法である。
本開示によれば、エンジンブレーキ力の確保を補助することができる。
ターボ式過給システムの実施形態を例示する側面図である。 駆動用噴射経路及び制動用噴射経路を例示する図である。 ターボ式過給システムの制御方法の実施形態における制御フローを例示する図である。
以下、本開示の実施形態のターボ式過給システム1及びターボ式過給システムの制御方法について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態のターボ式過給システム1は、エンジン(内燃機関)の吸気通路2に配置されるコンプレッサ4と、エンジンの排気通路3に配置されるタービン5と、を備える。コンプレッサ4は、その筐体となるコンプレッサハウジングの内部にコンプレッサインペラ6を備え、吸気通路2からコンプレッサ4に流入する吸気Aを回転状態のコンプレッサインペラ6とコンプレッサハウジングの間の空間に通過させることで圧縮(過給)する装置である。タービン5は、その筐体となるタービンハウジングの内部にタービンインペラ7を備え、排気通路3からタービン5に流入する排気ガスGのエネルギーによりタービンインペラ7を回転駆動する装置である。
本実施形態では、コンプレッサ4とタービン5とを1つのシャフトで連結せずに、ワンウェイクラッチ(クラッチ)11を介して2つのシャフト(8、9)で連結する。より詳細には、コンプレッサ4の回転軸でありコンプレッサインペラ6が固定される第1シャフト8のタービン5側の端部と、タービン5の回転軸でありタービンインペラ7が固定される第2シャフト9のコンプレッサ4側の端部を、ワンウェイクラッチ11を介して連結する。ワンウェイクラッチ11は、第1シャフト8及び第2シャフト9の間の動力の伝達を断接する装置である。なお、第1シャフト8及び第2シャフト9はそれぞれすべり軸受10により軸支される。
ワンウェイクラッチ11は、第1シャフト8から相対的に見て、第2シャフト9が排気ガスGのエネルギーによりタービンインペラ7が回転する方向に回転する場合に、第1シャフト8及び第2シャフト9の間の動力を伝達し、第2シャフト9が逆方向に回転する場合に、第1シャフト8及び第2シャフト9の間の動力の伝達を切断する装置である。本実施形態では、第1シャフト8及び第2シャフト9のそれぞれが一方向にのみ回転可能に構成される。ワンウェイクラッチ11は、第1シャフト8の一方向の回転速度が第2シャフト9の一方向の回転速度よりも速いときにワンウェイクラッチ11を切断して第1シャフト8及び第2シャフト9の間の動力の伝達を切断する一方で、第1シャフト8の一方向の回転速度が第2シャフト9の一方向の回転速度以下のときにワンウェイクラッチ11を接続して第1シャフト8及び第2シャフト9の間の動力を伝達する。
さらに、図2に示すように、第1シャフト8に駆動力又は制動力を付与する動力付与装置12を備える。本開示において、第1シャフト8は一方向に回転する構成であることから、駆動力は第1シャフト8をその一方向(正方向)に回転させる力であり、第1シャフト8の回転速度を増加させる力である。制動力は第1シャフト8の回転を止めようとする力であり、第1シャフト8の回転速度を減少させる力(一方向の逆方向に回転させる力)である。動力付与装置12は、受動用インペラ13と、駆動用噴射経路14と、制動用噴射経路15と、支持部材16と、供給装置17で構成される装置である。受動用インペラ13は、第1シャフト8を回転軸として、コンプレッサインペラ6とワンウェイクラッチ11の間の第1シャフト8に固定される部位である。駆動用噴射経路14は、受動用インペラ13に対して第1シャフト8に駆動力を付与する方向に油(作動流体)WFを噴射する部位である。油としては、例えば、タービン軸受10の潤滑用の油を用いてもよいし、エンジン潤滑用の油を用いてもよい。制動用噴射経路15は、受動用インペラ13に対して第1シャフト8に制動力を付与する方向に油WFを噴射する部位である。支持部材16は、受動用インペラ13の近傍に駆動用噴射経路14及び制動用噴射経路15を支持するための部材である。供給装置17は、駆動用噴射経路14及び制動用噴射経路15のどちらか一方に選択的に油WFを供給する装置である。
供給装置17は、より詳細には、ポンプ17aと、開閉弁17bと、三方弁17cと、を備える。ポンプ17aは、油WFを駆動用噴射経路14または制動用噴射経路15まで圧送する装置である。開閉弁17bは、ポンプ17aと駆動用噴射経路14または制動用噴射経路15の間に配置される装置である。開閉弁17bが開状態の時にポンプ17aから駆動用噴射経路14または制動用噴射経路15に油WFは流通し、閉状態の時にポンプ17aから駆動用噴射経路14または制動用噴射経路15に油WFは流通しない。三方弁17cは、ポンプ17aの供給動力を得た油を第1噴射経路12aまたは第2噴射経路12bのいずれか一方に流通させる装置である。
駆動用噴射経路14は、一つの受動用インペラ13に対して複数設けられることが好ましく、第1シャフト8の軸方向に見てその第1シャフト8を介して対向配置される二つの駆動用噴射経路14を一組として、一つの受動用インペラ13に対して複数組設けられることがより好ましい。なお、制動用噴射経路15も同様である。但し、駆動用噴射経路14の数と制動用噴射経路15の数とは異なっていてもよい。
本実施形態のターボ式過給システム1には、図1に示すように、第2シャフト9の近傍にタービン回転数センサ18が設けられるとともに、コンプレッサインペラ6の近傍にコンプレッサ回転数センサ19が設けられる。また、内燃機関を備える車両の運転席のアクセルペダルに接続されるアクセル開度センサ20が備わる。タービン回転数センサ18は、第2シャフト9の回転数を取得するセンサである。コンプレッサ回転数センサ19は、コンプレッサインペラ6の回転数を取得するセンサである。アクセル開度センサ20は、アクセルペダルに対する運転者の踏込量(アクセル開度)を取得するセンサである。
なお、ワンウェイクラッチ11は、上述した通り、第1シャフト8の回転速度と第2シャフト9の回転速度の大小に基づいて自動的に接続または切断されるが、ワンウェイクラッチ11の実際の接続状況については、タービン回転数センサ18の取得値とコンプレッサ回転数センサ19の取得値の大小に基づいて制御装置21により判定される。すなわち、タービン回転数センサ18の取得値がコンプレッサ回転数センサ19の取得値以上であればワンウェイクラッチ11が接続状態にあると判定し、タービン回転数センサ18の取得値がコンプレッサ回転数センサ19の取得値未満であればワンウェイクラッチ11が切断状態にあると判定する。
本実施形態のターボ式過給システム1には、パラメータ取得装置が備わる。パラメータ取得装置は、エンジンが搭載される車両の運転状態に関するパラメータを取得する装置で、アクセル開度センサ20及び車速センサ21が例示される。本実施形態では、アクセル開度センサ20及び車速センサ21をパラメータ取得装置として説明する。なお、パラメータ取得装置は、アクセル開度センサ20及び車速センサ21のみで構成するのではなく、気筒内の燃料噴射量を取得する燃料噴射量センサや、エンジンの回転数を取得するエンジン回転数センサや、ターボ式過給システム1より下流側の吸気通路2を通過する吸気Aの圧力を取得するブースト圧力センサ等をさらに加えて構成してもよい。
本実施形態のターボ式過給システム1には、図1に示すように、制御装置22が備わる。制御装置22は、各種情報処理を行うCPU、その各種情報処理を行うために用いられるプログラムや情報処理結果を読み書き可能な内部記憶装置、及び各種インターフェースなどから構成されるハードウエアである。制御装置22は、アクセル開度センサ20及び車速センサ21等の各種センサや、ポンプ17a、開閉弁17b及び三方弁17c等の各種装置に信号線を介して電気的に接続されている。
本実施形態のターボ式過給システム1では、制御装置22が、動力付与装置12により第1シャフト8に制動力を付与して、ワンウェイクラッチ11が動力を伝達する状態でタービンインペラ7を付与したその制動力で制動する制御C1を行う。この制御C1は、以下の制御C2、C3と選択される形で行う。この選択は、アクセル開度センサ20が取得したアクセル開度及び車速センサ21が取得した車速に基づいて、車両の運転状態を監視し、監視したその運転状態に基づいて、制御装置22により行われる。そして、制御装置22が、この選択した制御を行うように動力付与装置12に指示を出す制御を行う。
制御C1と選択される制御C2、C3について説明する。制御C2は、動力付与装置12により第1シャフト8に駆動力を付与して、ワンウェイクラッチ11が動力の伝達を切断した状態でコンプレッサインペラ6を付与したその駆動力で駆動する制御である。制御C3は、動力付与装置12による動力の付与を停止して、ワンウェイクラッチ11が動力を伝達する状態でコンプレッサインペラ6をタービンインペラ7の回転動力により駆動する制御である。なお、制御C3は、排気ガスGのエネルギーによりタービンインペラ7が回転駆動していない場合に、コンプレッサインペラ6が回転駆動していない状態にする制御(コンプレッサインペラ6の回転を停止する制御)を含む。
本実施形態のターボ式過給システム1について、上記の3通りの制御C1〜C3を用いた動作の一例を説明する。車両のアイドリング時に、制御装置22は、制御C2を行う。具体的に、制御装置22は、制御C2により、ポンプ17aを駆動し、開閉弁17bを開状態にし、三方弁17cを駆動用噴射経路14側に開状態にする。このようにして、駆動用噴射経路14から受動用インペラ13に対して実験等により予め設定した第1設定圧力P1で油WFを噴射する(制御C2を行う)ことで、受動用インペラ13は、第1シャフト8の回転方向と同じ方向(図2のN1方向)に回転して、第1シャフト8の回転速度は、同じ方向に回転する受動用インペラ13により増加する。このとき、第2シャフト9の回転速度(タービン回転数センサ18の取得値)が第1シャフト8の回転速度(コンプレッサ回転数センサ19の取得値)未満であるので、ワンウェイクラッチ11は切断状態であり、コンプレッサ4とタービン5は分断されている。その結果、ターボ式過給システム1は、車両がアイドリングから走行開始する際にコンプレッサ4による過給を速やかに開始可能な状態となる。なお、制御装置22による車両のアイドリング状態の判定は、アクセル開度センサ20の取得値がゼロで、かつ、車速センサ21の取得値がゼロであるときに車両がアイドリング状態であると判定し、それ以外の場合は、車両がアイドリング状態にないと判定する。ただし、このアイドリング状態の判定は、車両のイグニッションキースイッチがオン状態にあることを前提とする。
アクセル開度センサ20の取得値が正方向に変化して、ターボ式過給システム1による過給を開始する時(車両の加速時)には、車両のアイドリング時と同様に、制御装置22は、制御C2を行う。制御装置22は、制御C2により、駆動用噴射経路14から受動用インペラ13に対して油WFを噴射することで、コンプレッサ4の過給を促進する。ただし、この過給開始時は、第1設定圧力P1より高い第2設定圧力P2で油WFを噴射する。第2設定圧力P2は実験等により予め設定される。
排気ガスGのエネルギーにより第2シャフト9の回転速度が上昇して、第1シャフト8の回転速度以上となり、ワンウェイクラッチ11が接続状態となった時には、コンプレッサ4とタービン5は連結され、タービン5の回転に連動してコンプレッサ4は回転する。この連結状態の場合に、制御装置22は、制御C3を行う。制御装置22は、制御C3により、ポンプ17aを停止し、開閉弁17bを閉状態にする。三方弁17cについては、駆動用噴射経路14側に開状態のままにしてもよいが、以後の制動を行う場合に備えて、制動用噴射経路15側に開状態に切り替えておくと好ましい。
第2シャフト9の回転速度が第2シャフト9の許容回転速度以上となる時に、制御装置22は、制御C1を行う。制御装置22は、制御C1により、ポンプ17aを駆動し、開閉弁17bを開状態にし、三方弁17cを制動用噴射経路15側に開状態にする。許容回転速度は、第2シャフト9の劣化の懸念を考慮して設定される値である。このようにして、制動用噴射経路15から受動用インペラ13に対して油WFを噴射する(制御C1を行う)ことで、受動用インペラ13は、第1シャフト8の回転方向と逆の方向(図2のN2方向)に回転して、第1シャフト8の回転速度は、逆の方向に回転する受動用インペラ13により減少する。その結果、コンプレッサ4の回転速度は抑制されるとともに、コンプレッサ4に連結されているタービン5の回転速度も抑制される。この制御により、ターボ式過給システム1のオーバーランを防止することができる。なお、第2シャフト9の回転速度が許容回転速度より低い設定回転速度以下となったときに、ポンプ17aを停止し、開閉弁17bを閉状態にして、制動用噴射経路15から受動用インペラ13への油WFの噴射を停止する。
また、アクセル開度センサ20の取得値がゼロとなり、車速センサ21の取得値が減少した時(車両の減速時)に、制御装置22は、制御C1を行う。このとき、エンジンブレーキが作動している。このエンジンブレーキの作動時に、第2シャフト9の回転速度は第1シャフト8の回転速度以上であるので、ワンウェイクラッチ11は接続状態であり、コンプレッサ4とタービン5は連結されている。この連結状態の場合に、制御装置22は制御C1により、ポンプ17aを駆動し、開閉弁17bを開状態にし、三方弁17cを制動用噴射経路15側に開状態にする。このようにして、制動用噴射経路15から受動用インペラ13に対して油WFを噴射する(制御C1を行う)ことで、第1シャフト8の回転速度は逆の方向に回転する受動用インペラ13により減少する。その結果、コンプレッサ4の回転速度は抑制されるとともに、コンプレッサ4に連結されているタービン5の回転速度も抑制される。排気通路3の排気圧力が上昇して、エンジンブレーキ力は増加する。なお、アクセル開度センサ20の取得値がゼロでなくなったときに、エンジンブレーキの作動が停止したとして、制動用噴射経路15から受動用インペラ13への油WFの噴射を停止する。
本実施形態のターボ式過給システム1を基にした制御フローについて、言い換えれば、ターボ式過給システム1の制御方法の一例について、図3を参照しながら説明する。図3に示す制御フローは、エンジンの運転中に周期的に行われる制御フローである。なお、この制御フロー外ではあるが、車両のアイドリング時には、第1設定圧力P1で駆動用噴射経路14から受動用インペラ13に対して油WFを噴射する制御を行う。
図3に示す制御フローがスタートすると、ステップS10にて、ターボ式過給システム1による過給を開始するか否かの判定を行う。この判定は、アクセル開度センサ20の取得値が正方向に変化したか否かにより行う。ステップS10にて、ターボ式過給システム1による過給を開始すると判定した場合(YES)には、ステップS20に進み、ステップS20にて、駆動用噴射経路14から受動用インペラ13に対して油WFを噴射する制御を行う。このときの油WFの噴射圧力は、第1設定圧力P1よりも高い第2設定圧力P2で行う。ステップS20を実施後、ステップS30に進む。
ステップS30にて、ワンウェイクラッチ11が接続されているか否かを判定する。この判定方法は、上述した方法と同様であるので、ここでは説明を省略する。ステップS30にて、ワンウェイクラッチ11が切断状態の場合(NO)には、ステップS20に戻る。一方、ステップS30にて、ワンウェイクラッチ11が接続状態の場合(YES)には、ステップS40に進み、ステップS40にて、駆動用噴射経路14から受動用インペラ13に対する油WFの噴射を停止する。ステップS40を実施後、リターンに進んで、本制御フローを終了する。
ステップS10にて、ターボ式過給システム1による過給を開始しないと判定した場合(NO)には、ステップS50に進み、ステップS50にて、車両が減速時で、エンジンブレーキが作動しているか否かの判定を行う。この判定方法は上述した方法と同様であるので、ここでは説明を省略する。ステップS50にて、車両が減速時でないと判定する場合(NO)には、ステップS70に進む。一方、ステップS50にて、車両が減速時であると判定する場合(YES)には、ステップS60に進み、ステップS60にて、制動用噴射経路15から受動用インペラ13に対して油WFを噴射する制御を行う。ステップS60を実施後、ステップS50に戻る。
ステップS50からステップS70に進む場合、ステップS70にて、制動用噴射経路15から受動用インペラ13への油WFの噴射を停止する制御を行う。ただし、この制御は、ステップS70に至るまでにステップS60の制御を実行している場合のみ行い、その他の場合は、そのままリターンに進んで、本制御フローを終了する。ステップS70を実施した場合は、ステップS70の実施完了後、リターンに進んで、本制御フローを終了する。
すなわち、本実施形態のターボ式過給システムの制御方法は、動力付与装置12により第1シャフト8に制動力を付与して、ワンウェイクラッチ11が動力を伝達する状態でタービンインペラ7を付与したその制動力で制動することを特徴とする方法である。より詳細には、本実施形態のターボ式過給システムの制御方法は、以下の6つの工程を含んで表される。1つ目の工程は、ワンウェイクラッチ11により、コンプレッサ4の回転軸でありコンプレッサインペラ6が固定される第1シャフト8及びタービン5の回転軸でありタービンインペラ7が固定される第2シャフト9の間の動力が断接される工程である。2つ目の工程は、動力付与装置12により、第1シャフト8に駆動力又は制動力を付与する工程である。3つ目の工程は、動力付与装置12により第1シャフト8に駆動力を付与して、ワンウェイクラッチ11が動力の伝達を切断した状態でコンプレッサインペラ6を付与したその駆動力で駆動する工程(制御C2の工程)である。4つ目の工程は、動力付与装置12により第1シャフト8に制動力を付与して、ワンウェイクラッチ11が動力を伝達する状態でタービンインペラ7を付与したその制動力で制動する工程(制御C1の工程)である。5つ目の工程は、動力付与装置12による動力の付与を停止して、ワンウェイクラッチ11が動力を伝達した状態でコンプレッサインペラ6をタービンインペラ7の回転動力により駆動する工程(制御C3の工程)である。6つ目の工程は、上記の制御C1〜C3の工程のいずれか一つの工程を選択する工程である。
以上より、本発明の実施形態のターボ式過給システム1及びターボ式過給システムの制御方法では、コンプレッサ4とタービン5がワンウェイクラッチ11により動力が伝達可能に連結されて、コンプレッサ4の回転動力がタービン5に影響を与える状態で、動力付与装置12により第1シャフト8に制動力を付与して、コンプレッサ4の回転速度を減少させる。車両の減速時等にこの制御C1を行うことで、コンプレッサ4に連結されているタービン5の回転速度も減少するため、排気圧力が上昇して、エンジンブレーキ力を増加させる(補助する)ことができる。
また、この制御C1を行うと、エンジンと排気通路3を接続する排気マニホールドの内圧も高まるので、排気マニホールドからエンジンの各気筒の内部に排気バルブを介して戻る排気ガス(内部EGRガス)の量も大きくなる。この内部EGRガスの量が大きくなる分だけ、排気通路3から吸気通路2に還流される外部EGRガスの量が少なくなるので、エンジンの暖機時で外部EGRガスの温度が低い時には、制御C1を行うとエンジンの暖機を早期に行うことができる。
また、コンプレッサ4とタービン5がワンウェイクラッチ11により分断されて、タービン5の慣性力に影響されることのない状態で、動力付与装置12により第1シャフト8に駆動力を付与して、コンプレッサ4の回転速度を上昇させる。車両のアイドリング時や加速時にこの制御C2を行うことで、予め過給状態に備えたり、過給の開始速度を上昇させたりすることができるので、ターボ式過給システム1の過給遅れの改善には有利になる。ターボ式過給システム1の過給遅れが改善されると、エンジンの回転速度の上昇と同時にターボ式過給システム1による過給を行うことが可能となるので、エンジンレスポンスの改善と燃費改善が可能となる。なお、車両の加速時は、車両のアイドリング時と比較して、動力付与装置12による駆動力を大きくすると、ターボ式過給システム1の過給遅れの改善効果は大きくなる。
また、動力付与装置12により第1シャフト8に駆動力を付与することで、ターボ式過給システム1の通常の過給時にタイムラグとなる領域でコンプレッサ4を強制的に作動させ過給を行うので、ターボ式過給システム1のサージングが懸念される状況に対しても本実施形態は適用可能である。さらに、コンプレッサインペラ6に対向するコンプレッサハウジングの内壁からこの内壁より上流側のコンプレッサハウジングの内壁までの貫通孔であるケーシングトリートメントにより、コンプレッサインペラ6で過給中の吸気を上流側に戻すことも併用すると、ターボ式過給システム1のサージングの抑制には有利になる。
また、コンプレッサ4とタービン5がワンウェイクラッチ11により連結されている状態で、コンプレッサインペラ6をタービンインペラ7の回転動力により駆動する制御C3を行うときに、動力付与装置12の動力を停止することで、動力付与装置12の消費エネルギーを低減することができる。
さらに、本実施形態のターボ式過給システム1は、第1シャフト8及び第2シャフト9がクラッチ11を介して連結される。それ故、タービン5の駆動状態によらずにコンプレッサ4を独立して駆動することができる。これにより、制御C2により過給遅れを改善する際に、コンプレッサ4のみを駆動可能なエネルギーが消費されるので、従来技術のコンプレッサ及びタービンが連動するシステムに比してエネルギー消費を低減することができる。
なお、本実施形態では、クラッチ11をワンウェイクラッチとしているが、電磁クラッチでもよい。電磁クラッチ11は、タービン回転数センサ18の取得値とコンプレッサ回転数センサ19の取得値との大小関係に基づいて、制御装置22により第1シャフト8及び第2シャフト9の動力の伝達の断接を切り換える装置である。制御装置22が、動力付与装置12により第1シャフト8に駆動力を付与する場合に電磁クラッチ11による動力の伝達を切断する制御を行い、それ以外の場合に電磁クラッチにより動力を伝達する制御を行う構成にすることでも、ターボ式過給システム1の過給遅れを改善し、かつ、エンジンブレーキ力を増加させることができる。ただし、クラッチ11をワンウェイクラッチとすることで、制御装置22によるクラッチ11の制御が不要となり、制御装置22の負担低減となるので好ましい。
また、本実施形態では、受動用インペラ13に噴射する作動流体WFをタービン軸受10の潤滑用の油としたが、空気としてもよい。この場合、ターボ式過給システム1の外部に作動流体専用のポンプ17aを設けて、このポンプ17aを用いて空気を駆動用噴射経路14または制動用噴射経路15を介して受動用インペラ13に圧送噴射することとなる。
また、本実施形態は、制御C1を行わないエンジンブレーキ力と、制御C1を行ったエンジンブレーキ力とが異なることを利用して、エンジンブレーキ力を段階的に変化させることもできる。
1 ターボ式過給システム
2 吸気通路
3 排気通路
4 コンプレッサ
5 タービン
6 コンプレッサインペラ
7 タービンインペラ
8 第1シャフト
9 第2シャフト
10 タービン軸受
11 ワンウェイクラッチ(クラッチ)
12 動力付与装置
13 受動用インペラ
14 駆動用噴射経路
15 制動用噴射経路
16 支持部材
17 供給装置
17a ポンプ(供給装置)
17b 開閉弁
17c 三方弁
18 タービン回転数センサ
19 コンプレッサ回転数センサ
20 アクセル開度センサ(パラメータ取得装置)
21 車速センサ(パラメータ取得装置)
22 制御装置

Claims (7)

  1. 内燃機関の吸気通路に配置されるコンプレッサと、前記内燃機関の排気通路に配置されるタービンとを備えるターボ式過給システムにおいて、
    前記コンプレッサの回転軸でありコンプレッサインペラが固定される第1シャフトと、前記タービンの回転軸でありタービンインペラが固定される第2シャフトと、前記第1シャフト及び前記第2シャフトの間の動力の伝達を断接するクラッチと、前記第1シャフトに駆動力又は制動力を付与する動力付与装置と、この動力付与装置に接続される制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記動力付与装置により前記第1シャフトに制動力を付与して、前記クラッチが動力を伝達する状態で前記タービンインペラを該制動力で制動する制御を行う構成にしたことを特徴とするターボ式過給システム。
  2. 前記クラッチは、前記第1シャフトの回転速度が前記第2シャフトの回転速度よりも速いときに前記第1シャフト及び前記第2シャフトの間の動力の伝達を切断する一方で前記第1シャフトの回転速度が前記第2シャフトの回転速度以下のときに前記第1シャフト及び前記第2シャフトの間の動力を伝達することを特徴とする請求項1に記載のターボ式過給システム。
  3. 前記制御装置は、前記動力付与装置により前記第1シャフトに駆動力を付与して、前記クラッチが動力の伝達を切断した状態で前記コンプレッサインペラを該駆動力で駆動する制御と、前記動力付与装置により前記第1シャフトに制動力を付与して、前記クラッチが動力を伝達する状態で前記タービンインペラを該制動力で制動する制御と、前記動力付与装置による動力の付与を停止して、前記クラッチが動力を伝達する状態で前記コンプレッサインペラを前記タービンインペラの回転動力により駆動する制御とを選択することを特徴とする請求項1または2に記載のターボ式過給システム。
  4. 前記クラッチが、前記制御装置により前記第1シャフト及び前記第2シャフトの間の動力の伝達の断接を切り換える電磁クラッチで構成され、
    前記制御装置は、前記動力付与装置により前記第1シャフトに駆動力を付与する場合に前記クラッチによる動力の伝達を切断する制御を行い、それ以外の場合に前記クラッチにより動力を伝達する制御を行う構成にしたことを特徴とする請求項1に記載のターボ式過給システム。
  5. 前記動力付与装置が、前記第1シャフトに固定された受動用インペラと、前記受動用インペラに対して前記第1シャフトに駆動力を付与する方向に作動流体を噴射する駆動用噴射経路と、前記受動用インペラに対して前記第1シャフトに制動力を付与する方向に作動流体を噴射する制動用噴射経路と、前記駆動用噴射経路及び前記制動用噴射経路のどちらか一方に選択的に作動流体を供給する供給装置と、を有して構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のターボ式過給システム。
  6. 前記制御装置が、前記車両のアイドリング時または加速時に、前記動力付与装置から前記第1シャフトに駆動力を付与し、前記車両の減速時に、前記動力付与装置から前記第1シャフトに制動力を付与する制御を行う構成にしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のターボ式過給システム。
  7. 内燃機関の排気通路に配置されるタービンの回転動力により前記内燃機関の吸気通路に配置されるコンプレッサを回転させるターボ式過給システムの制御方法において、
    クラッチが、前記コンプレッサの回転軸でありコンプレッサインペラが固定される第1シャフト、及び、前記タービンの回転軸でありタービンインペラが固定される第2シャフトの間の動力を伝達する状態で、
    動力付与装置により、前記第1シャフトに制動力を付与して、前記タービンインペラを該制動力で制動することを特徴とするターボ式過給システムの制御方法。
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