JP2019177683A - 射出成形機 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者が型閉中に成形品の取り出しを実施でき、且つ、型閉中に移動する部材と型閉中に移動しない部材との間に作業者の体の一部が挟まることを防止できること。【解決手段】上金型と下金型とを型締する型締装置を有する射出成形機であって、前記型締装置は、前記上金型が取り付けられる上プラテンと、複数の前記下金型が取り付けられる回転テーブルと、前記回転テーブルを下方から回転自在に支持する下プラテンと、前記回転テーブルを回転させる回転機構と、前記上プラテンを昇降させる昇降機構とを有し、前記型締装置には、型締エリアと、成形品取出エリアと、が形成され、前記型締エリアと前記成形品取出エリアとの間に、前記成形品取出エリアから前記型締エリアへの侵入を制限する安全カバーが設けられる、射出成形機。【選択図】図9

Description

本発明は、射出成形機に関する。
特許文献1に記載の射出成形機は、固定プレート上に回転可能であるように保持された回転テーブルと、回転テーブル上に等角度配置された複数の固定金型と、固定金型に対して上下動可能である可動金型とを有する。射出成形機は、回転テーブルを間欠回転させて、射出位置に置かれた金型に対し順次射出充填を行う。この射出成形機は、可動金型が上下動する空間の一面に開閉可能な安全ドアを有する。安全ドアを開けると、可動金型の型閉方向への移動が機械的にロックされる。
特開2006−347017号公報
安全ドアが設けられる場合、作業者が金型から成形品を取り出す度に、安全ドアを開閉する必要があり、作業が煩雑である。そこで、可動金型が上下動する空間の一面に外部に対し常に開放された開口部が設けられ、当該開口部を介して外部から内部に侵入する物体を検出する侵入検出器(例えばライトカーテン)が設けられることがある。型閉中に侵入検出器が物体の侵入を検出すると、型閉が中断される。よって、型閉中に移動する部材(例えば可動金型)と型閉中に移動しない部材(例えば固定金型)との間に、作業者の体の一部が挟まれることを防止できる。
従来、型閉中に侵入検出器が物体の侵入を検出すると、型閉が中断されていた。そのため、作業者が型閉中に成形品の取り出しを実施できず、成形品の取り出しは型閉の完了を待って行われていた。そのため、無駄な待ち時間が生じ、成形サイクル時間が長くなるという問題があった。
実施形態の一態様は、作業者が型閉中に成形品の取り出しを実施でき、且つ、型閉中に移動する部材と型閉中に移動しない部材との間に作業者の体の一部が挟まることを防止できることを主な目的とする。
実施形態の一態様の射出成形機は、
上金型と下金型とを型締する型締装置を有する射出成形機であって、
前記型締装置は、
前記上金型が取り付けられる上プラテンと、
複数の前記下金型が取り付けられる回転テーブルと、
前記回転テーブルを下方から回転自在に支持する下プラテンと、
前記回転テーブルを回転させる回転機構と、
前記上プラテンを昇降させる昇降機構とを有し、
前記型締装置には、
前記上プラテンの昇降により、前記上金型と1つの前記下金型との型締が行われる型締エリアと、
前記型締エリアで成形された成形品の取り出しが行われる成形品取出エリアと、が形成され、
前記型締エリアと前記成形品取出エリアとの間に、前記成形品取出エリアから前記型締エリアへの侵入を制限する安全カバーが設けられる。
実施形態の一態様によれば、作業者が型閉中に成形品の取り出しを実施でき、且つ、型閉中に移動する部材と型閉中に移動しない部材との間に作業者の体の一部が挟まることを防止できる。
図1は、一実施形態による射出成形機の型開完了時の状態を示す図である。 図2は、一実施形態による射出成形機の型締時の状態を示す図である。 図3は、一実施形態による射出成形機を示す斜視図である。 図4は、図3に示す型締装置を示す平面図である。 図5は、図4に示す型締装置の一部を示す正面図である。 図6は、図4に示す回転テーブルを90°回転し、安全ドアを開放したときの型締装置を示す平面図である。 図7は、図6に示す型締装置の一部を示す正面図である。 図8は、一実施形態による安全カバーがその取付位置に存在しないときの成形動作を示すフローチャートである。 図9は、一実施形態による安全カバーがその取付位置に存在するときの成形動作を示すフローチャートである。 図10は、変形例による安全カバーの型閉完了時の状態を示す斜視図である。 図11は、図10に示す安全カバーを図10とは別の角度から見た斜視図である。 図12は、図11に示す第1固定ガイドを破断して示す図である。 図13は、図11に示す第2固定ガイドを破断して示す図である。 図14は、図10に示す安全カバーが搭載される型締装置を示す平面図である。 図15は、図14に示す型締装置の一部を示す正面図である。 図16は、図10に示す安全カバーがその取付位置に存在するときの型閉中の制御装置の処理を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図面において、同一の又は対応する構成については同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
(射出成形機)
図1は、一実施形態による射出成形機の型開完了時の状態を示す図である。図2は、一実施形態による射出成形機の型締時の状態を示す図である。図1〜図2において、X方向、Y方向およびZ方向は互いに垂直な方向である。X方向およびY方向は水平方向を表し、Z方向は鉛直方向を表す。型締装置100が竪型である場合、Z方向が型開閉方向である。図1〜図2に示すように、射出成形機10は、型締装置100と、エジェクタ装置200と、射出装置300と、移動装置400と、制御装置700と、フレーム900とを有する。以下、射出成形機10の各構成要素について説明する。
(型締装置)
型締装置100は、金型装置800の型閉、型締、型開を行う。型締装置100は例えば竪型であって、型開閉方向が上下方向である。型締装置100は、上プラテン110、下プラテン120、トグルサポート130、タイバー140、トグル機構150、型締モータ160、運動変換機構170、および型厚調整機構180を有する。
上プラテン110は、下プラテン120の上方に配設され、フレーム900に対し昇降自在とされる。上プラテン110における下プラテン120との対向面(下面)には、上金型810が取付けられる。
下プラテン120は、フレーム900に対し固定される。下プラテン120における上プラテン110との対向面(上面)には、回転テーブル121を介して複数の下金型820が取付けられる。上金型810と下金型820とで金型装置800が構成される。
下プラテン120は、回転テーブル121を下方から回転自在に支持する。回転テーブル121には、複数(例えば2つ)の下金型820が取付けられる。回転テーブル121が180°回転することで、下金型820は上金型810と向かい合う位置と成形品を取り出す位置との間を移動する。成形品を取り出す位置は、下金型820にインサート材をセットする段取り位置を兼ねてよい。尚、下金型820の個数は、2つには限定されず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
トグルサポート130は、下プラテン120の下方においてフレーム900に対し昇降自在とされ、上プラテン110と連結されている。トグルサポート130を昇降させることにより、上プラテン110が昇降させられる。
タイバー140は、上プラテン110とトグルサポート130とを型開閉方向に間隔Lをおいて連結する。タイバー140は、複数本(例えば3本)用いられてよい。各タイバー140は、型開閉方向に平行とされ、型締力に応じて伸びる。少なくとも1本のタイバー140には、タイバー140の歪を検出するタイバー歪検出器141が設けられてよい。タイバー歪検出器141は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。タイバー歪検出器141の検出結果は、型締力の検出などに用いられる。
尚、本実施形態では、型締力を検出する型締力検出器として、タイバー歪検出器141が用いられるが、本発明はこれに限定されない。型締力検出器は、歪ゲージ式に限定されず、圧電式、容量式、油圧式、電磁式などでもよく、その取付け位置もタイバー140に限定されない。
トグル機構150は、下プラテン120とトグルサポート130との間に配設され、下プラテン120に対しトグルサポート130を昇降させる。トグル機構150は、クロスヘッド151、一対のリンク群などで構成される。各リンク群は、ピンなどで屈伸自在に連結される第1リンク152および第2リンク153を有する。第1リンク152は下プラテン120に対しピンなどで揺動自在に取付けられ、第2リンク153はトグルサポート130に対しピンなどで揺動自在に取付けられる。第2リンク153は、第3リンク154を介してクロスヘッド151に取付けられる。トグルサポート130に対しクロスヘッド151を相対的に昇降させると、第1リンク152および第2リンク153が屈伸し、下プラテン120に対しトグルサポート130が昇降させられる。
尚、トグル機構150の構成は、図1および図2に示す構成に限定されない。例えば図1および図2では、各リンク群の節点の数が5つであるが、4つでもよく、第3リンク154の一端部が、第1リンク152と第2リンク153との節点に結合されてもよい。
型締モータ160は、トグル機構150を作動させる。型締モータ160は、トグルサポート130に対しクロスヘッド151を相対的に昇降させることにより、第1リンク152および第2リンク153を屈伸させ、上プラテン110を昇降させる。型締モータ160は、ベルトやプーリなどを介して運動変換機構170に連結されるが、運動変換機構170に直結されてもよい。
運動変換機構170は、型締モータ160の回転運動をクロスヘッド151の直線運動に変換する。運動変換機構170は、ねじ軸171と、ねじ軸171に螺合するねじナット172とを含む。ねじ軸171と、ねじナット172との間には、ボールまたはローラが介在してよい。
型締モータ160はトグルサポート130に取付けられ、ねじ軸171はトグルサポート130に回転自在に支持され、ねじナット172はクロスヘッド151に固定される。型締モータ160を駆動してねじ軸171を回転させると、ねじナット172やクロスヘッド151がトグルサポート130に対し相対的に昇降させられる。これにより、第1リンク152および第2リンク153が屈伸させられ、トグルサポート130が昇降させられる。
尚、本実施形態の型締モータ160は、トグルサポート130に取付けられるが、フレーム900に取付けられてもよい。この場合、ねじ軸171の上端部はクロスヘッド151で回転自在に支持され、ねじ軸171の下端部はフレーム900に回転自在に保持される回転部材にスプライン結合され、ねじナット172はトグルサポート130に固定されてよい。型締モータ160を駆動して回転部材を回転させると、ねじ軸171が回転しながら昇降し、クロスヘッド151がトグルサポート130に対し相対的に昇降させられる。これにより、第1リンク152および第2リンク153が屈伸させられ、トグルサポート130が昇降させられる。
型締装置100は、制御装置700による制御下で、型閉工程、型締工程、型開工程などを行う。
型閉工程では、型締モータ160を駆動してトグルサポート130に対しクロスヘッド151を設定速度で型閉完了位置まで相対的に上昇させることにより、上プラテン110を下降させ、上金型810を下金型820にタッチさせる。クロスヘッド151の位置や速度は、例えば型締モータエンコーダ161などを用いて検出する。型締モータエンコーダ161は、型締モータ160の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。尚、クロスヘッド151の位置を検出するクロスヘッド位置検出器、およびクロスヘッド151の速度を検出するクロスヘッド速度検出器は、型締モータエンコーダ161に限定されず、一般的なものを使用できる。また、可動プラテン(本実施形態では上プラテン110)の位置を検出する可動プラテン位置検出器、および可動プラテンの速度を検出する可動プラテン速度検出器は、型締モータエンコーダ161に限定されず、一般的なものを使用できる。
型締工程では、型締モータ160をさらに駆動してトグルサポート130に対しクロスヘッド151を型閉完了位置から型締位置までさらに相対的に上昇させることで型締力を生じさせる。型締時に上金型810と下金型820との間にキャビティ空間801(図2参照)が形成され、射出装置300がキャビティ空間801に液状の成形材料を充填する。充填された成形材料が固化されることで、成形品が得られる。キャビティ空間801の数は複数でもよく、その場合、複数の成形品が同時に得られる。
型開工程では、型締モータ160を駆動してトグルサポート130に対しクロスヘッド151を設定速度で型開完了位置まで相対的に下降させることにより、上プラテン110を上昇させ、上金型810を下金型820から離間させる。その後、回転テーブル121が回転され、エジェクタ装置200が成形品の取り出し位置に位置する下金型820から成形品を突き出す。
型閉工程および型締工程における設定条件は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、型閉工程および型締工程におけるクロスヘッド151の速度や位置(型閉開始位置、速度切替位置、型閉完了位置、および型締位置を含む)、型締力は、一連の設定条件として、まとめて設定される。型閉開始位置、速度切替位置、型閉完了位置、および型締位置は、下側から上方に向けてこの順で並び、速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、速度が設定される。速度切替位置は、1つでもよいし、複数でもよい。速度切替位置は、設定されなくてもよい。型締位置と型締力とは、いずれか一方のみが設定されてもよい。
型開工程における設定条件も同様に設定される。例えば、型開工程におけるクロスヘッド151の速度や位置(型開開始位置、速度切替位置、および型開完了位置を含む)は、一連の設定条件として、まとめて設定される。型開開始位置、速度切替位置、および型開完了位置は、上側から下方に向けて、この順で並び、速度が設定される区間の始点や終点を表す。区間毎に、速度が設定される。速度切替位置は、1つでもよいし、複数でもよい。速度切替位置は、設定されなくてもよい。型開開始位置と型締位置とは同じ位置であってよい。また、型開完了位置と型閉開始位置とは同じ位置であってよい。
尚、クロスヘッド151の速度や位置などの代わりに、可動プラテン(本実施形態では上プラテン110)の速度や位置などが設定されてもよい。また、クロスヘッドの位置(例えば型締位置)や可動プラテンの位置の代わりに、型締力が設定されてもよい。
ところで、トグル機構150は、型締モータ160の駆動力を増幅して上プラテン110に伝える。その増幅倍率は、トグル倍率とも呼ばれる。トグル倍率は、第1リンク152と第2リンク153とのなす角θ(以下、「リンク角度θ」とも呼ぶ)に応じて変化する。リンク角度θは、クロスヘッド151の位置から求められる。リンク角度θが180°のとき、トグル倍率が最大になる。
金型装置800の交換や金型装置800の温度変化などにより金型装置800の厚さが変化した場合、型締時に所定の型締力が得られるように、型厚調整が行われる。型厚調整では、例えば上金型810が下金型820にタッチする型タッチの時点でトグル機構150のリンク角度θが所定の角度になるように、上プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整する。
型締装置100は、上プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整することで、型厚調整を行う型厚調整機構180を有する。型厚調整機構180は、タイバー140の下端部に形成されるねじ軸181と、トグルサポート130に回転自在に保持されるねじナット182と、ねじ軸181に螺合するねじナット182を回転させる型厚調整モータ183とを有する。
ねじ軸181およびねじナット182は、タイバー140ごとに設けられる。型厚調整モータ183の回転は、回転伝達部185を介して複数のねじナット182に伝達されてよい。複数のねじナット182を同期して回転できる。尚、回転伝達部185の伝達経路を変更することで、複数のねじナット182を個別に回転することも可能である。
回転伝達部185は、例えば歯車などで構成される。この場合、各ねじナット182の外周に受動歯車が形成され、型厚調整モータ183の出力軸には駆動歯車が取付けられ、複数の受動歯車および駆動歯車と噛み合う中間歯車がトグルサポート130の中央部に回転自在に保持される。尚、回転伝達部185は、歯車の代わりに、ベルトやプーリなどで構成されてもよい。
型厚調整機構180の動作は、制御装置700によって制御される。制御装置700は、型厚調整モータ183を駆動して、ねじナット182を回転させることで、ねじナット182を回転自在に保持するトグルサポート130のタイバー140に対する位置を調整し、上プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整する。尚、複数の型厚調整機構が組合わせて用いられてもよい。
間隔Lは、型厚調整モータエンコーダ184を用いて検出する。型厚調整モータエンコーダ184は、型厚調整モータ183の回転量や回転方向を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。型厚調整モータエンコーダ184の検出結果は、トグルサポート130の位置や間隔Lの監視や制御に用いられる。尚、トグルサポート130の位置を検出するトグルサポート位置検出器、および間隔Lを検出する間隔検出器は、型厚調整モータエンコーダ184に限定されず、一般的なものを使用できる。
(エジェクタ装置)
エジェクタ装置200は、金型装置800から成形品を突き出す。例えば、エジェクタ装置200は、成形品の取り出し位置に位置する下金型820から成形品を突き出す。エジェクタ装置200は、エジェクタモータ210、運動変換機構220、およびエジェクタロッド230などを有する。
エジェクタモータ210は、下プラテン120に取付けられる。エジェクタモータ210は、運動変換機構220に直結されるが、ベルトやプーリなどを介して運動変換機構220に連結されてもよい。
運動変換機構220は、エジェクタモータ210の回転運動をエジェクタロッド230の直線運動に変換する。運動変換機構220は、ねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを含む。ねじ軸と、ねじナットとの間には、ボールまたはローラが介在してよい。
エジェクタロッド230は、下プラテン120および回転テーブル121を貫通して、下金型820の内部に昇降自在に配設される可動部材830と接触する。エジェクタロッド230は、回転テーブル121の回転時に、回転テーブル121の貫通穴から退避する。
エジェクタ装置200は、制御装置700による制御下で、突き出し工程を行う。
突き出し工程では、エジェクタモータ210を駆動してエジェクタロッド230を設定速度で待機位置から突き出し位置まで上昇させることにより、可動部材830を上昇させ、成形品を突き出す。その後、エジェクタモータ210を駆動してエジェクタロッド230を設定速度で下降させ、可動部材830を元の待機位置まで下降させる。エジェクタロッド230の位置や速度は、例えばエジェクタモータエンコーダ211を用いて検出する。エジェクタモータエンコーダ211は、エジェクタモータ210の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。尚、エジェクタロッド230の位置を検出するエジェクタロッド位置検出器、およびエジェクタロッド230の速度を検出するエジェクタロッド速度検出器は、エジェクタモータエンコーダ211に限定されず、一般的なものを使用できる。
(射出装置)
射出装置300は、フレーム900に設けられるガイド301に沿って昇降するスライドベース302を含み、上プラテン110に対し昇降させられる。射出装置300は、金型装置800にタッチし、金型装置800内のキャビティ空間801に成形材料を充填する。射出装置300は、例えば、シリンダ310、ノズル320、スクリュ330、計量モータ340、射出モータ350、圧力検出器360などを有する。
シリンダ310は、供給口311から内部に供給された成形材料を加熱する。成形材料は、例えば樹脂などを含む。成形材料は、例えばペレット状に形成され、固体の状態で供給口311に供給される。供給口311はシリンダ310の上部に形成される。シリンダ310の上部の外周には、水冷シリンダなどの冷却器312が設けられる。冷却器312よりも下方において、シリンダ310の外周には、バンドヒータなどの加熱器313と温度検出器314とが設けられる。
シリンダ310は、シリンダ310の軸方向(図1および図2において上下方向)に複数のゾーンに区分される。各ゾーンに加熱器313と温度検出器314とが設けられる。ゾーン毎に、温度検出器314の検出温度が設定温度になるように、制御装置700が加熱器313を制御する。
ノズル320は、シリンダ310の下端部に設けられ、金型装置800に対し押し付けられる。ノズル320の外周には、加熱器313と温度検出器314とが設けられる。ノズル320の検出温度が設定温度になるように、制御装置700が加熱器313を制御する。
スクリュ330は、シリンダ310内において回転自在に且つ昇降自在に配設される。スクリュ330を回転させると、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って成形材料が下方に送られる。成形材料は、下方に送られながら、シリンダ310からの熱によって徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ330の下方に送られシリンダ310の下部に蓄積されるにつれ、スクリュ330が上昇させられる。その後、スクリュ330を下降させると、スクリュ330下方に蓄積された液状の成形材料がノズル320から射出され、金型装置800内に充填される。
スクリュ330の下部には、スクリュ330を下方に押すときにスクリュ330の下方から上方に向かう成形材料の逆流を防止する逆流防止弁として、逆流防止リング331が昇降自在に取付けられる。
逆流防止リング331は、スクリュ330を下降させるときに、スクリュ330下方の成形材料の圧力によって上方に押され、成形材料の流路を塞ぐ閉塞位置(図2参照)までスクリュ330に対し相対的に上昇する。これにより、スクリュ330下方に蓄積された成形材料が上方に逆流するのを防止する。
一方、逆流防止リング331は、スクリュ330を回転させるときに、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って下方に送られる成形材料の圧力によって下方に押され、成形材料の流路を開放する開放位置(図1参照)までスクリュ330に対し相対的に下降する。これにより、スクリュ330の下方に成形材料が送られる。
逆流防止リング331は、スクリュ330と共に回転する共回りタイプと、スクリュ330と共に回転しない非共回りタイプのいずれでもよい。
尚、射出装置300は、スクリュ330に対し逆流防止リング331を開放位置と閉塞位置との間で昇降させる駆動源を有していてもよい。
計量モータ340は、スクリュ330を回転させる。スクリュ330を回転させる駆動源は、計量モータ340には限定されず、例えば油圧ポンプなどでもよい。
射出モータ350は、スクリュ330を昇降させる。射出モータ350とスクリュ330との間には、射出モータ350の回転運動をスクリュ330の直線運動に変換する運動変換機構などが設けられる。運動変換機構は、例えばねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを有する。ねじ軸とねじナットの間には、ボールやローラなどが設けられてよい。スクリュ330を昇降させる駆動源は、射出モータ350には限定されず、例えば油圧シリンダなどでもよい。
圧力検出器360は、射出モータ350とスクリュ330との間で伝達される圧力を検出する。圧力検出器360は、射出モータ350とスクリュ330との間の力の伝達経路に設けられ、圧力検出器360に作用する圧力を検出する。
圧力検出器360は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。圧力検出器360の検出結果は、スクリュ330が成形材料から受ける圧力、スクリュ330に対する背圧、スクリュ330から成形材料に作用する圧力などの制御や監視に用いられる。
射出装置300は、制御装置700による制御下で、計量工程、充填工程および保圧工程などを行う。
計量工程では、計量モータ340を駆動してスクリュ330を設定回転数で回転させ、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って成形材料を下方に送る。これに伴い、成形材料が徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ330の下方に送られシリンダ310の下部に蓄積されるにつれ、スクリュ330が上昇させられる。スクリュ330の回転数は、例えば計量モータエンコーダ341を用いて検出する。計量モータエンコーダ341は、計量モータ340の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。尚、スクリュ330の回転数を検出するスクリュ回転数検出器は、計量モータエンコーダ341に限定されず、一般的なものを使用できる。
計量工程では、スクリュ330の急激な上昇を制限すべく、射出モータ350を駆動してスクリュ330に対して設定背圧を加えてよい。スクリュ330に対する背圧は、例えば圧力検出器360を用いて検出する。圧力検出器360は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。スクリュ330が計量完了位置まで上昇し、スクリュ330の下方に所定量の成形材料が蓄積されると、計量工程が完了する。
充填工程では、射出モータ350を駆動してスクリュ330を設定速度で下降させ、スクリュ330の下方に蓄積された液状の成形材料を金型装置800内のキャビティ空間801に充填させる。スクリュ330の位置や速度は、例えば射出モータエンコーダ351を用いて検出する。射出モータエンコーダ351は、射出モータ350の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。スクリュ330の位置が設定位置に達すると、充填工程から保圧工程への切替(所謂、V/P切替)が行われる。V/P切替が行われる位置をV/P切替位置とも呼ぶ。スクリュ330の設定速度は、スクリュ330の位置や時間などに応じて変更されてもよい。
尚、充填工程においてスクリュ330の位置が設定位置に達した後、その設定位置にスクリュ330を一時停止させ、その後にV/P切替が行われてもよい。V/P切替の直前において、スクリュ330の停止の代わりに、スクリュ330の微速下降または微速上昇が行われてもよい。また、スクリュ330の位置を検出するスクリュ位置検出器、およびスクリュ330の速度を検出するスクリュ速度検出器は、射出モータエンコーダ351に限定されず、一般的なものを使用できる。
保圧工程では、射出モータ350を駆動してスクリュ330を下方に押し、スクリュ330の下端部における成形材料の圧力(以下、「保持圧力」とも呼ぶ。)を設定圧に保ち、シリンダ310内に残る成形材料を金型装置800に向けて押す。金型装置800内での冷却収縮による不足分の成形材料を補充できる。保持圧力は、例えば圧力検出器360を用いて検出する。圧力検出器360は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。保持圧力の設定値は、保圧工程の開始からの経過時間などに応じて変更されてもよい。
保圧工程では金型装置800内のキャビティ空間801の成形材料が徐々に冷却され、保圧工程完了時にはキャビティ空間801の入口が固化した成形材料で塞がれる。この状態はゲートシールと呼ばれ、キャビティ空間801からの成形材料の逆流が防止される。保圧工程後、冷却工程が開始される。冷却工程では、キャビティ空間801内の成形材料の固化が行われる。成形サイクル時間の短縮のため、冷却工程中に計量工程が行われてよい。
尚、本実施形態の射出装置300は、インライン・スクリュ方式であるが、プリプラ方式などでもよい。プリプラ方式の射出装置は、可塑化シリンダ内で溶融された成形材料を射出シリンダに供給し、射出シリンダから金型装置内に成形材料を射出する。可塑化シリンダ内にはスクリュが回転自在にまたは回転自在に且つ昇降自在に配設され、射出シリンダ内にはプランジャが昇降自在に配設される。
また、本実施形態の射出装置300は、シリンダ310の軸方向が上下方向である竪型であるが、シリンダ310の軸方向が水平方向である横型であってもよい。
(移動装置)
移動装置400は、フレーム900に対し射出装置300を昇降させる。また、移動装置400は、金型装置800に対しノズル320を押し付け、ノズルタッチ圧力を生じさせる。移動装置400は、射出装置移動モータ410、射出装置移動モータ410の回転運動を射出装置300の直線運動(昇降運動)に変換する運動変換機構420などを含む。運動変換機構420は、ねじ軸421と、ねじ軸421に螺合するねじナット422とを含む。ねじ軸421と、ねじナット422との間には、ボールまたはローラが介在してよい。
例えば、射出装置移動モータ410はスライドベース302に取付けられ、ねじ軸421はスライドベース302に対し回転自在に支持され、ねじナット422は上プラテン110に対し固定される。射出装置移動モータ410を駆動してねじ軸421を回転させると、ねじ軸421が昇降し、上プラテン110に対し射出装置300が昇降する。
尚、本実施形態の射出装置移動モータ410は、スライドベース302に取付けられるが、上プラテン110に取付けられてもよい。この場合、ねじ軸421は上プラテン110に対し回転自在に支持され、ねじナット422はスライドベース302に対し固定されてよい。射出装置移動モータ410を駆動してねじ軸421を回転させると、ねじナット422が昇降し、上プラテン110に対し射出装置300が昇降する。
(制御装置)
制御装置700は、例えばコンピュータで構成され、図1〜図2に示すようにCPU(Central Processing Unit)701と、メモリなどの記憶媒体702と、入力インターフェース703と、出力インターフェース704とを有する。制御装置700は、記憶媒体702に記憶されたプログラムをCPU701に実行させることにより、各種の制御を行う。また、制御装置700は、入力インターフェース703で外部からの信号を受信し、出力インターフェース704で外部に信号を送信する。
制御装置700は、型閉工程や型締工程、型開工程などを繰り返し行うことにより、成形品を繰り返し製造する。また、制御装置700は、型締工程の間に、計量工程や充填工程、保圧工程などを行う。成形品を得るための一連の動作、例えば計量工程の開始から次の計量工程の開始までの動作を「ショット」または「成形サイクル」とも呼ぶ。また、1回のショットに要する時間を「成形サイクル時間」とも呼ぶ。
一回の成形サイクルは、例えば、計量工程、型閉工程、型締工程、充填工程、保圧工程、冷却工程、型開工程、および突き出し工程をこの順で有する。ここでの順番は、各工程の開始の順番である。充填工程、保圧工程、および冷却工程は、型締工程の開始から型締工程の終了までの間に行われる。型締工程の終了は型開工程の開始と一致する。尚、成形サイクル時間の短縮のため、同時に複数の工程を行ってもよい。例えば、計量工程は、前回の成形サイクルの冷却工程中に行われてもよく、この場合、型閉工程が成形サイクルの最初に行われることとしてもよい。また、充填工程は、型閉工程中に開始されてもよい。また、突き出し工程は、型開工程中に開始されてもよい。ノズル320の流路を開閉する開閉弁が設けられる場合、型開工程は、計量工程中に開始されてもよい。計量工程中に型開工程が開始されても、開閉弁がノズル320の流路を閉じていれば、ノズル320から成形材料が漏れないためである。
制御装置700は、操作装置750や表示装置760と接続されている。操作装置750は、ユーザによる入力操作を受け付け、入力操作に応じた信号を制御装置700に出力する。表示装置760は、制御装置700による制御下で、操作装置750における入力操作に応じた操作画面を表示する。
操作画面は、射出成形機10の設定などに用いられる。操作画面は、複数用意され、切り替えて表示されたり、重ねて表示されたりする。ユーザは、表示装置760で表示される操作画面を見ながら、操作装置750を操作することにより射出成形機10の設定(設定値の入力を含む)などを行う。
操作装置750および表示装置760は、例えばタッチパネルで構成され、一体化されてよい。尚、本実施形態の操作装置750および表示装置760は、一体化されているが、独立に設けられてもよい。また、操作装置750は、複数設けられてもよい。
(成形品の取り出し)
図3は、一実施形態による射出成形機を示す斜視図である。図4は、図3に示す型締装置を示す平面図である。図5は、図4に示す型締装置の一部を示す正面図である。図6は、図4に示す回転テーブルを90°回転し、安全ドアを開放したときの型締装置を示す平面図である。図7は、図6に示す型締装置の一部を示す正面図である。
型締装置100は、上金型810と下金型820とを型締する。型締装置100は、上金型810が取り付けられる上プラテン110と、複数の下金型820が取り付けられる回転テーブル121と、回転テーブル121を下方から回転自在に支持する下プラテン120とを有する。下プラテン120はフレーム900に対し固定され、上プラテン110は回転テーブル121上方において昇降可能とされる。回転テーブル121の上面には複数の下金型820が取り付けられる。複数の下金型820は、回転テーブル121の回転中心122の周りに等ピッチで配置される。一方、上プラテン110の下面には1つの下金型820と対向配置される1つの上金型810が取り付けられる。
回転テーブル121は、下プラテン120の上方に、水平に配設される。回転テーブル121の回転中心122には、円形状の固定芯124(図4参照)が設けられる。固定芯124は、下プラテン120に対し固定され、回転テーブル121と共に回転しない。固定芯124の上面には、Z方向に延びる固定柱125が取り付けられる。
回転テーブル121の上面には、下金型820の他に、配管コネクタ126が固定される。配管コネクタ126は、回転テーブル121と共に回転する。配管の一端部は配管コネクタ126の接続口127(図5参照)に接続され、配管の他端部は下金型820の接続口に接続される。配管としては、例えば下金型820の温度を調節する水などの熱媒体(冷媒または熱媒)を下金型820の内部に供給する供給管、下金型820の内部から外部に熱媒体を排出する排出管などが挙げられる。これらの配管の中間部は、固定柱125に取り付けられる。
また、回転テーブル121の上面には、下金型820の他に、配線コネクタ128が固定される。配線コネクタ128は、固定芯124を挟んで配管コネクタ126とは反対側に設けられ、回転テーブル121と共に回転する。配線の一端部は配線コネクタ128の接続口129(図5参照)に接続され、配線の他端部は下金型820の接続口に接続される。配線としては、例えば下金型820を加熱するヒータに電力を供給する強電線、下金型820の温度を測定する熱電対からの電気信号を送信する弱電線などが挙げられる。
型締装置100は、上プラテン110を昇降させる昇降機構190(図4参照)を有する。昇降機構190は、上プラテン110を昇降させることにより、上金型810を昇降させる。昇降機構190は、例えば図1および図2に示すトグル機構150、型締モータ160および運動変換機構170で構成される。
昇降機構190は、制御装置700による制御下で、上プラテン110を昇降させる。例えば、上プラテン110を型閉開始位置から型閉完了位置に下降させることにより、型閉が行われ、上金型810が下金型820に当接される。続いて、上プラテン110を型閉完了位置から型締位置にさらに下降させることにより、型締が行われる。型締状態の上金型810と下金型820との間に、キャビティ空間801(図2参照)が形成される。キャビティ空間801に液状の成形材料を充填し、充填した成形材料を冷却固化することにより、成形品が得られる。その後、上プラテン110を型締位置から型開完了位置に上昇させることにより、型開が行われる。型開完了位置と型閉開始位置とは同じ位置である。
型締装置100は、回転テーブル121を回転させる回転機構123(図4参照)を有する。回転機構123は回転モータを含み、回転モータの回転駆動力はタイミングベルトまたは歯車などで回転テーブル121に伝達される。回転機構123は、型締位置P1に位置する下金型820の入替、および成形品取出位置P2に位置する下金型820の入替のため、回転テーブル121を回転させる。
回転テーブル121には、図4に示すように、例えば2つの下金型820が180°ピッチで取り付けられる。回転テーブル121が180°回転する度に、型締位置P1に位置する下金型820の入替、および成形品取出位置P2に位置する下金型820の入替が行われる。回転テーブル121の回転方向は、一方向のみでもよいし、一方向と逆方向に交互に切り替えられてもよい。回転テーブル121の回転は、型開状態で行われ、制御装置700による制御下で行われる。
型締位置P1に位置する下金型820には、上金型810が当接される。型締状態の上金型810と下金型820との間に、成形品を成形するキャビティ空間801が形成される。一方、成形品取出位置P2に位置する下金型820からは、成形品が取り出される。成形品取出位置P2は段取り位置を兼ねてよい。段取り位置とは、成形品が取り出された下金型820にインサート材をセットする位置である。
インサート材がセットされた下金型820は、成形品取出位置P2から型締位置P1に移動される。型締位置P1に位置する下金型820に上金型810が当接され、インサート材はキャビティ空間801の一部に配される。キャビティ空間801の他の一部に成形材料を充填することにより、インサート材を含む成形品が得られる。インサート材は、成形材料と同じ材料(例えば樹脂)で形成されてもよいし、成形材料とは異なる材料(例えば金属)で形成されてもよい。
尚、下金型820の数は、本実施形態では2つであるが、3つ以上でもよい。下金型820の数が3つ以上の場合、型締位置P1や成形品取出位置P2とは別の一時停止位置が設けられてもよい。例えば、成形品取出位置P2と、段取り位置とが別々に設けられてもよい。この場合、下金型820は、成形品取出位置P2から型締位置P1に移動する途中で、段取り位置で一時停止される。
ところで、型締装置100は、図3に示すように、矩形状の下プラテン120の外縁部から上方に延びる4つの側面パネル101〜104を有する。4つの側面パネル101〜104のうち、Y方向に対向する2つの側面パネル102、104は、それぞれ、図4および図6に示すように、安全ドア191と、安全ドア191が取り付けられる安全ドアフレーム199とを含む。安全ドアフレーム199は、下プラテン120に対し固定される。
安全ドア191は、例えば、スライドドア192と、回転ドア193とを有する。スライドドア192は、X方向に伸縮するガイド194を介して安全ドアフレーム199に取り付けられ、X方向にスライド自在とされる。一方、回転ドア193は、スライドドア192に対しヒンジ195などで取付けられ、ヒンジ195を中心に回転自在とされる。
スライドドア192が図4に示す閉鎖位置から図6に示す開放位置に向けてスライドされた場合、および/または回転ドア193が図4に示す閉鎖位置から図6に示す開放位置に向けて回転された場合、制御装置700は射出成形機10の全ての成形動作を中断する。射出成形機10の全ての成形動作は、スライドドア192が図4に示す閉鎖位置に位置すると共に、回転ドア193が図4に示す閉鎖位置に位置するときのみ許容される。
スライドドア192が図6に示す開放位置に位置すると共に、回転ドア193が図6に示す開放位置に位置する場合、回転テーブル121のY方向両側から下金型820の交換作業(取り外し作業および取り付け作業)が可能であり、1つの下金型820の交換作業と、他の1つの下金型820の交換作業とを同時に実施できる。これらの交換作業は、後述の安全カバー500を取り外したうえで行われる。安全カバー500を取り外すことにより、安全カバー500に下金型820をひっかけることなく、下金型820をクレーンで吊り下げることが可能になる。これらの交換作業が行われるときの回転テーブル121の回転角度(図6参照)は、成形品が製造されるときの回転テーブル121の回転角度(図4参照)に比べて90°ずらされる。
尚、下金型820の交換作業が行われるときと、成形品が製造されるときとで、回転テーブル121の回転角度は同じであってもよい。この場合、後述の成形品取出エリアA1において下金型820の交換作業がなされる。安全カバー500は後述するように成形品取出エリアA1と型締エリアA2との境界に設けられるため、成形品取出エリアA1において下金型820の交換作業がなされる場合、安全カバー500を取り外さなくても、安全カバー500に下金型820をひっかけることなく、下金型820をクレーンで吊り下げることが可能である。1つの下金型820の交換作業が終わると、回転テーブル121が180°回転され、他の1つの下金型820の交換作業が行われる。
残りのX方向に対向する2つの側面パネル101、103のうち、1つの側面パネル101には、開口部105が設けられる。開口部105は、図3に示すように、操作装置750や表示装置760が取り付けられる側面パネル101に形成される。作業者は、開口部105を介して、成形品取出位置P2に位置する下金型820に容易にアクセスでき、下金型820から成形品を容易に取り出すことができる。
4つの側面パネル101〜104で囲まれる内部には、上プラテン110の昇降により上金型810と1つの下金型820との型締が行われる型締エリアA2と、型締エリアA2で成形された成形品の、他の1つの下金型820からの取り出しが行われる成形品取出エリアA1とが形成される。型締エリアA2は、成形品取出エリアA1を基準として、側面パネル101の開口部105とは反対側(X方向負方向側)に設けられる。開口部105は、常に開放されている。そのため、例えば回転テーブル121の回転中に、作業者が、誤って開口部105から成形品取出エリアA1に侵入することが可能である。
そこで、型締装置100は、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1に侵入する物体を検出する成形品取出エリア侵入検出器710を有する。成形品取出エリア侵入検出器710は、例えばライトカーテンと呼ばれるものであって、図4に示すように、LEDなどの投光器711と、投光器711からの光を受光する受光器712とを含む。投光器711と受光器712とは、開口部105をY方向に挟んで設けられる。
開口部105のY方向負方向側の端部には、図3に示すように、Z方向に直線状に延びる第1取付部713が設けられる。一方、開口部105のY方向正方向側の端部には、Z方向に直線状に延びる第2取付部714が設けられる。第1取付部713および第2取付部714には、それぞれ、投光器711および受光器712(図4および図6には一方のみ図示)が取り付けられる。投光器711と受光器712とは、Z方向に交互に繰り返し並ぶように配置される。尚、投光器711と受光器712との両方の機能を有する機器が、Z方向に間隔をおいて複数配置されてもよい。
投光器711は、Y方向にビーム状の光を照射する。受光器712は、当該受光器712と同じ高さの投光器711からの光を受光し、受光量に応じた信号を制御装置700に送信する。側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1に物体(例えば作業者)が侵入すると、物体が投光器711からの光を遮るため、受光器712の受光量が閾値未満になる。
そこで、制御装置700は、受光器712の受光量が閾値未満の場合に、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1に物体が侵入していると判定する。一方、制御装置700は、受光器712の受光量が閾値以上の場合に、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1に物体が侵入していないと判定する。
制御装置700は、詳しくは後述するが、回転テーブル121の回転中に、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1への物体の侵入を検出すると、回転テーブル121の回転を中断させる。これにより、回転テーブル121の回転が途中で停止される。そのため、回転テーブル121と共に回転する部材(例えば下金型820、配管コネクタ126、配線コネクタ128)と、回転テーブル121と共に回転しない部材(例えば上金型810、タイバー140)との間に作業者の体の一部(例えば手)が挟み込まれることを防止できる。
尚、第1取付部713には、本実施形態では投光器711と受光器712の両方が取り付けられるが、投光器711のみ(または受光器712のみ)が取り付けられてもよい。また、第2取付部714には、本実施形態では投光器711と受光器712の両方が取り付けられるが、受光器712のみ(または投光器711のみ)が取り付けられてもよい。
ところで、側面パネル101の開口部105は常に開放されているため、開口部105から成形品取出エリアA1に作業者が侵入することが可能である。成形品取出エリアA1には、型閉中に移動する部材(例えば上プラテン110や上金型810)が存在しないため、型閉中に作業者が侵入することは許容される。一方、型締エリアA2には、型閉中に移動する部材が存在するため、型閉中に作業者が侵入することは後述の安全カバー500によって制限される。
型締装置100は、型締エリアA2と成形品取出エリアA1との間に、成形品取出エリアA1から型締エリアA2への侵入を制限する安全カバー500を備える。安全カバー500は、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1に侵入した物体が型締エリアA2にさらに侵入することを制限する。安全カバー500によって、型閉中に作業者が型締エリアA2に侵入することを制限できる。その結果、型閉中に作業者が側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1に侵入することを許容できる。成形品取出エリアA1には、型閉中に移動する部材(例えば上プラテン110や上金型810)が存在しないためである。よって、詳しくは後述するが、型閉と、成形品の取り出しとを並行して実施でき、成形サイクル時間を短縮できる。
安全カバー500は、回転テーブル121の上面に取り付けられ回転テーブル121と共に回転する下カバー510、および下カバー510の上方に設けられ下プラテン120に対し固定される上カバー520を有する。下カバー510および上カバー520は両方とも上プラテン110の昇降に伴って昇降しないため、上プラテン110の昇降に伴って下カバー510と上カバー520の隙間が開くことは無い。そのため、型厚調整に伴い上プラテン110の型閉開始位置を上下方向に変更するときに、下カバー510の交換または位置調整、および上カバー520の交換または位置調整が不要である。安全カバー500の高さが上プラテン110の高さの上限よりも高ければ、型厚調整の結果に関係なく、型閉中に作業者が型締エリアA2に侵入することを制限できる。
下カバー510は、回転テーブル121の上面に設けられ、図4に示すように鉛直方向視で回転テーブル121の内周部から回転テーブル121の外周部にかけて直線状に設けられる。下カバー510は、図4に示すように鉛直方向視で、固定芯124を挟むように一対設けられ、それぞれ、回転テーブル121と共に回転する。
下カバー510は、図5に示すように、直方体状の金属ブロック511と、金属ブロック511の開口部512を覆う透明樹脂板513とを含む。型閉中に作業者が金属ブロック511の開口部512から型締エリアA2に侵入することを制限すると共に、型閉中に作業者が金属ブロック511の開口部512から型締エリアA2の様子を視認することができる。また、金属ブロック511を用いるため、下カバー510の強度を確保できる。
金属ブロック511の下面には、図5に示すように、矩形状の切欠き514が形成される。切欠き514には、配管コネクタ126または配線コネクタ128が挿入される。切欠き733の大きさは、挿入される部材(配管コネクタ126または配線コネクタ128)の大きさよりも僅かに大きい。
上カバー520は、下カバー510の上方に設けられる上カバー本体部521と、安全ドアフレーム199に取り付けられる第1取付部525と、固定柱125に取り付けられる第2取付部526とを有する。回転テーブル121の回転時に、下カバー510(図5参照)や下金型820(図7参照)が上カバー本体部521の下方を通過できるように、上カバー520が形成される。上カバー520は、図4に示すように鉛直方向視で、固定芯124を挟むように一対設けられる。
上カバー本体部521は、図4に示すように鉛直方向視で、回転テーブル121の内周部から回転テーブル121の外周部にかけて直線状に設けられる。上カバー本体部521は、図5に示すように、金属板522と、金属板522の開口部523を覆う透明樹脂板524とを含む。型閉中に作業者が金属板522の開口部523から型締エリアA2に侵入することを制限すると共に、型閉中に作業者が金属板522の開口部523から型締エリアA2の様子を視認することができる。また、金属板522を用いるため、上カバー520の強度を確保できる。
第1取付部525は、図5に示すように、上カバー本体部521から下方に突出しており、下カバー510と安全ドアフレーム199(図4参照)との間に形成される隙間を塞ぐ。第1取付部525は、例えば平坦な板で構成される。
第2取付部526は、第1取付部525と同様に上カバー本体部521から下方に突出しており、下カバー510と固定柱125との間に形成される隙間を塞ぐ。第2取付部526は、例えばZ字状に折り曲げた板で構成される。
尚、上カバー520は、本実施形態では安全ドアフレーム199と固定柱125の両方に取り付けられるが、いずれか一方のみに取付けられてもよい。従って、上カバー520は、本実施形態では第1取付部525と第2取付部526の両方を有するが、いずれか一方のみを有してもよい。
型締装置100は、図4に示すように、安全カバー500を取り付ける取付位置における安全カバー500の存在を検出する安全カバー存在検出器530を備える。安全カバー存在検出器530によって安全カバー500の有無を確認できる。安全カバー500が取り付けられていない場合、型閉中に側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1に侵入した作業者が、型閉が行われる型締エリアA2に侵入可能である。そのため、安全カバー500が取り付けられていない場合、型閉中に作業者が側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1に侵入した時点で、型閉を中断する。これにより、型閉中に移動する部材(例えば上プラテン110や上金型810)と、型閉中に移動しない部材(例えば下プラテン120や回転テーブル121、下金型820)との間に作業者の体の一部(例えば手)が挟み込まれることを防止できる。
安全カバー存在検出器530は、図4に示すように、下カバー510を取り付ける取付位置における下カバー510の存在を検出する下カバー存在検出器531を有する。下カバー存在検出器531は、例えば磁気形近接センサであって、下カバー510に固定される永久磁石532と、回転テーブル121に固定される磁気検出素子533とを含む。磁気検出素子533は、永久磁石532の磁気を検出することで、永久磁石532の近接を検出する。磁気検出素子533は、検出結果を示す信号を制御装置700に送信する。制御装置700は、磁気検出素子533によって永久磁石532の存在を検出した場合、下カバー510がその取付位置に存在すると判定する。一方、制御装置700は、磁気検出素子533によって永久磁石532の不存在を検出した場合、下カバー510がその取付位置に存在しないと判定する。
尚、永久磁石532と磁気検出素子533の配置は逆でもよい。つまり、本実施形態では永久磁石532が下カバー510に固定され、磁気検出素子533が回転テーブル121に固定されるが、永久磁石532が回転テーブル121に固定され、磁気検出素子533が下カバー510に固定されてもよい。また、下カバー存在検出器531の設置位置は、図4に示す位置には限定されない。また、本実施形態では非接触式の近接センサが用いられるが、接触式のリミットスイッチが用いられてもよい。
安全カバー存在検出器530は、図4に示すように、上カバー520を取り付ける取付位置における上カバー520の存在を検出する上カバー存在検出器535を有する。上カバー存在検出器535は、例えば磁気形近接センサであって、上カバー520に固定される永久磁石536と、安全ドアフレーム199に固定される磁気検出素子537とを含む。磁気検出素子537は、永久磁石536の磁気を検出することで、永久磁石536の近接を検出する。磁気検出素子537は、検出結果を示す信号を制御装置700に送信する。制御装置700は、磁気検出素子537によって永久磁石536の存在を検出した場合、上カバー520がその取付位置に存在すると判定する。一方、制御装置700は、磁気検出素子537によって永久磁石536の不存在を検出した場合、上カバー520がその取付位置に存在しないと判定する。
尚、永久磁石536と磁気検出素子537の配置は逆でもよい。つまり、本実施形態では永久磁石536が上カバー520に固定され、磁気検出素子537が安全ドアフレーム199に固定されるが、永久磁石536が安全ドアフレーム199に固定され、磁気検出素子537が上カバー520に固定されてもよい。また、上カバー存在検出器535の設置位置は、図4に示す位置には限定されない。また、本実施形態では非接触式の近接センサが用いられるが、接触式のリミットスイッチが用いられてもよい。
図8は、一実施形態による安全カバーがその取付位置に存在しないときの成形動作を示すフローチャートである。図8に示す成形動作のうち、型締装置100の動作およびエジェクタ装置200の動作は、制御装置700による制御下で行われる。また、図8に示す成形動作のうち、成形品の取り出し、およびインサート材の設置は、作業者によって行われる。図8に示すステップS101以降の処理は、安全カバー500がその取付位置に存在しない場合、つまり安全カバー500が取り外されている場合に実施される。安全カバー500がその取付位置に存在するか否かは、安全カバー存在検出器530によって確認できる。一対の下カバー510および一対の上カバー520のうち少なくとも1つがその取付位置に存在しない場合、制御装置700は安全カバー500がその取付位置に存在しないと判断する。
先ず、型締装置100が回転テーブル121を180°回転させる(ステップS101)。これにより、1つの下金型820が型締位置P1から成形品取出位置P2に移動すると共に、他の1つの下金型820が成形品取出位置P2から型締位置P1に移動する。
回転テーブル121の回転中、制御装置700は、成形品取出エリア侵入検出器710によって側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1への物体の侵入の有無を監視する。成形品取出エリアA1には、回転テーブル121と共に回転する部材(例えば下金型820、配管コネクタ126、配線コネクタ128)、および回転テーブル121と共に回転しない部材(例えば上金型810、タイバー140)の両方が存在するためである。
回転テーブル121の回転中に、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1への物体の侵入が有ると、制御装置700は回転テーブル121の回転を中断する。従って、回転テーブル121の回転が途中で停止される。そのため、回転テーブル121と共に回転する部材と、回転テーブル121と共に回転しない部材との間に作業者の体の一部(例えば手)が挟み込まれることを防止できる。
一方、回転テーブル121の回転中に、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1への物体の侵入が無ければ、制御装置700は回転テーブル121の回転を続行する。
回転テーブル121の回転(ステップS101)の後、型締装置100は型締エリアA2において型閉を行う(ステップS102)。また、回転テーブル121の回転(ステップS101)の後、エジェクタ装置200は成形品取出エリアA1において下金型820から成形品を突き出す(ステップS201)。
下金型820からの成形品の突き出し(ステップS201)の後、作業者は成形品取出エリアA1において下金型820から成形品を取り出す(ステップS301)。この成形品の取り出し(ステップS301)は、図8に示すように、型閉(ステップS102)の終了を待って行われる。そのため、待ち時間が生じる。
型閉中に作業者が誤って側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1に侵入すると、安全カバー500が取り外されているため、作業者が型締エリアA2に侵入する虞がある。型締エリアA2には、型閉中に移動する部材(例えば上プラテン110や上金型810)、および型閉中に移動しない部材(例えば下プラテン120や回転テーブル121、下金型820)の両方が存在し、これらの部材は型閉中に接近する。
そこで、型閉中に成形品取出エリア侵入検出器710によって物体の侵入を検出した場合、制御装置700は型閉を中断する。これにより、型閉中に移動する部材と、型閉中に移動しない部材との間に作業者の体の一部(例えば手)が挟み込まれることを防止できる。
一方、型閉中に成形品取出エリア侵入検出器710によって物体の侵入を検出しなかった場合、制御装置700は型閉を続行する。
型閉(ステップS102)の後、型締装置100は型締を行う(ステップS103)。型締状態の上金型810と下金型820との間に、キャビティ空間801(図2参照)が形成される。キャビティ空間801に液状の成形材料を充填し、充填した成形材料を冷却固化することにより、成形品が得られる。その後、型締装置100は、型開を行う(ステップS104)。尚、型開は、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1への物体の侵入の有無に関係なく、続行される。型開が進むほど、型開中に移動する部材と型開中に移動しない部材との間隔が広がるため、これらの部材の間に作業者の体の一部(例えば手)が挟み込まれる事態は生じないからである。
また、型閉(ステップS102)の後、作業者は成形品取出エリアA1において下金型820から成形品を取り出す(ステップS301)。その後、エジェクタ装置200は、エジェクタロッド230を下降させる戻り動作を行う(ステップS202)。
エジェクタロッド230の下降中、制御装置700は、成形品取出エリア侵入検出器710によって側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1への物体の侵入の有無を監視する。成形品取出エリアA1には、エジェクタロッド230と共に下降する部材(例えば可動部材830)、および下金型820の両方が存在するためである。
エジェクタロッド230の下降中に、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1への物体の侵入が有ると、制御装置700はエジェクタロッド230の下降を中断する。従ってエジェクタロッド230の下降が途中で停止される。そのため、例えば可動部材830と下金型820との間に作業者の体の一部(例えば手)が引き込まれることを防止できる。
一方、エジェクタロッド230の下降中に、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1への物体の侵入が無ければ、制御装置700はエジェクタロッド230の下降を続行する。
尚、エジェクタロッド230の下降(ステップS202)とは異なり、エジェクタロッド230の上昇(ステップS201)は、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1への物体の侵入の有無に関係なく、続行される。エジェクタロッド230の上昇中に、可動部材830と下金型820との間に作業者の体の一部(例えば手)が引き込まれる事態は生じないからである。
エジェクタ装置200の戻り動作(ステップS202)の後、作業者は、成形品取出エリアA1において下金型820にインサート材を設置する(ステップS302)。このようにして、今回の処理が終了する。尚、今回の処理の後に、ステップS101以降の処理が再び行われる。図8に示す処理は、予め設定された回数、繰り返し行われてよい。
以上説明したように安全カバー500が取り外されている場合、成形品の取り出し(ステップS301)は図8に示すように型閉(ステップS102)の終了を待って行われる。その待ち時間のため、成形品の取り出し(ステップS301)のみならず、エジェクタ装置200の戻り動作(ステップS202)およびインサート材の設置(ステップS302)も遅れる。
一方、安全カバー500が取り付けられている場合、成形品の取り出し(ステップS301)は後述するように型閉(ステップS102)の終了を待たずに行われる。図9は、一実施形態による安全カバーがその取付位置に存在するときの成形動作を示すフローチャートである。安全カバー500がその取付位置に存在するか否かは、安全カバー存在検出器530によって確認できる。一対の下カバー510および一対の上カバー520がそれぞれの取付位置に存在する場合のみ、制御装置700は安全カバー500がその取付位置に存在すると判断する。以下、図8に示す動作フローと、図9に示す動作フローとの相違点について主に説明する。
安全カバー500がその取付位置に存在する場合、つまり安全カバー500が取り付けられている場合、型閉中に作業者が型締エリアA2に侵入できない。従って、型閉中に移動する部材(例えば上プラテン110や上金型810)と、型閉中に移動しない部材(例えば下プラテン120や回転テーブル121、下金型820)との間に作業者の体の一部(例えば手)が挟み込まれることを安全カバー500によって防止できる。加えて、型締エリアA2とは異なり、成形品取出エリアA1には、型閉中に移動する部材が存在しない。
そこで、制御装置700は、型閉中に成形品取出エリア侵入検出器710が物体の侵入を検出した場合、型閉を続行する。これにより、型閉(ステップS102)と成形品の取り出し(ステップS301)とを並行して実施できる。その結果、エジェクタ装置200の戻り動作(ステップS202)やインサート材の設置(ステップS302)のタイミングを早めることができ、成形サイクル時間を短縮できる。これは、安全カバー500を取り付けたことで可能になる。
制御装置700は、安全カバー存在検出器530によって安全カバー500の存在を検出するまで、型閉中に成形品取出エリア侵入検出器710が物体の侵入を検出した場合の型閉の続行を禁止する。作業者が安全カバー500を取り付け忘れた場合に、型閉中に移動する部材(例えば上プラテン110や上金型810)と、型閉中に移動しない部材(例えば下プラテン120や回転テーブル121、下金型820)との間に作業者の体の一部(例えば手)が挟み込まれることを防止できる。
尚、安全カバー500が取り外し不能に上プラテン110に溶接などで取り付けられる場合、安全カバー存在検出器530は無くてもよい。
(安全カバーの変形例)
図10は、変形例による安全カバーの型閉完了時の状態を示す斜視図である。図11は、図10に示す安全カバーを図10とは別の角度から見た斜視図である。図12は、図11に示す第1固定ガイドを破断して示す図である。図13は、図11に示す第2固定ガイドを破断して示す図である。図14は、図10に示す安全カバーが搭載される型締装置を示す平面図である。図15は、図14に示す型締装置の一部を示す正面図である。図15において、二点鎖線は型閉開始時の第1昇降カバー541および第2昇降カバー542の位置を示し、実線は型閉完了時の第1昇降カバー541および第2昇降カバー542の位置を示す。以下、上記実施形態の安全カバー500と、本変形例の安全カバー500Aとの相違点について主に説明する。
本変形例の安全カバー500Aは、上プラテン110と共に昇降する第1昇降カバー541を有する。第1昇降カバー541は、図15に示すように、回転テーブル121の上面との間に隙間S1を形成する。上プラテン110が型閉開始位置から型閉完了位置まで下降することで、第1昇降カバー541は図15に二点鎖線で示す位置から図15に実線で示す位置まで下降する。これに伴い、隙間S1が徐々に狭くなる。型閉完了時に隙間S1に物体が侵入できないように、型閉完了時の隙間S1の大きさが設定される。第1昇降カバー541は上プラテン110と共に昇降するため、型厚調整に伴い上プラテン110の型閉完了位置が変更された場合、第1昇降カバー541の交換または位置調整が行われる。第1昇降カバー541は、例えば一対設けられ、それぞれ第1固定カバー550および第1可動カバー560を含む。
第1固定カバー550は、上プラテン110に対し固定され、上プラテン110から下方に突出する。第1固定カバー550は、例えば金属板で構成され、図14に示すように上プラテン110の側面パネル101に対し平行な鉛直面111に取り付けられる。
第1可動カバー560は、第1固定カバー550に対し上方に移動可能に吊り下げられる。第1固定カバー550には、図11に示すように、一対の第1固定ガイド551が設けられる。一対の第1固定ガイド551には、それぞれ、図12に示すように鉛直方向に延びるガイド溝552が形成される。ガイド溝552に沿って第1可動カバー560が移動自在とされる。
第1可動カバー560は、例えば第1固定ガイド551のガイド溝552に上方から挿入され、第1固定ガイド551のストッパ溝553によって吊り下げられる。第1可動カバー560は、ガイド溝552に挿入される側縁部561と、側縁部561から突出する抜け止め部562とを有する。抜け止め部562は、ストッパ溝553に挿入され、ストッパ溝553の下面に載せられる。
第1可動カバー560は、図15に示すように、第1固定カバー550から下方に突出し、回転テーブル121の上面との間に隙間S1を形成する。第1可動カバー560は上プラテン110と共に昇降するため、型閉中に隙間S1は徐々に狭くなる。この隙間S1に物体が侵入していると、第1可動カバー560は物体によって押し返されるため第1固定カバー550に対し上昇する。従って、隙間S1がさらに狭くなることを防止でき、隙間S1に侵入した物体に作用する圧力を低減できる。
第1可動カバー560は、例えば透明樹脂板で構成され、図10に示すように第1固定カバー550の開口部555、557を塞ぐ。型閉中に作業者が金属板の開口部555、557から型締エリアA2に侵入することを禁止すると共に、型閉中に作業者が金属板の開口部555、557から型締エリアA2の様子を視認することができる。また、金属板を用いるため、第1昇降カバー541の強度を確保できる。
第1可動カバー560は、図11に示すように、上プラテン110との干渉を防止するため、第1切欠き563を有する。また、第1可動カバー560は、配管コネクタ126または配線コネクタ128との干渉を防止するため、第2切欠き564を有する。第1切欠き563と、第2切欠き564とは、矩形状の透明樹脂板の互いに対向する2隅に形成される。
第1可動カバー560の第2切欠き564は、図15に示すように第1固定カバー550の切欠き554から下方に突出し、X方向視で型閉完了時に配管コネクタ126または配線コネクタ128との間に僅かな隙間を形成する。尚、この隙間は形成されなくてもよい。型開後、回転テーブル121の回転時に、第1可動カバー560の下方を配管コネクタ126や配線コネクタ128、下金型820が通過できればよい。型開時には上プラテン110が上昇するため、第1可動カバー560も上昇し、隙間が広がる。
第1昇降カバー541には、図10に示すように、第1可動カバー560と回転テーブル121との隙間への物体の侵入による第1固定カバー550に対する第1可動カバー560の上昇を検出する第1可動カバー上昇検出器590が取り付けられる。第1可動カバー上昇検出器590は、例えば磁気形近接センサであって、第1固定カバー550に固定される永久磁石591と、第1可動カバー560に固定される磁気検出素子592とを含む。磁気検出素子592は、永久磁石591の磁気を検出することで、永久磁石591の近接を検出する。永久磁石591と磁気検出素子592とは、例えば第1固定カバー550の開口部555の下縁556を横切るように配置される。
第1固定カバー550に対し第1可動カバー560が吊り下げられている場合、永久磁石591と磁気検出素子592との距離が近いため、磁気検出素子592が永久磁石591の磁気を検出する。一方、隙間S1に物体が挟まり、第1固定カバー550に対し第1可動カバー560が上昇すると、永久磁石591と磁気検出素子592との距離が遠くなるため、磁気検出素子592が永久磁石591の磁気を検出しなくなる。
尚、永久磁石591と磁気検出素子592の配置は逆でもよい。つまり、本実施形態では永久磁石591が第1固定カバー550に固定され、磁気検出素子592が第1可動カバー560に固定されるが、永久磁石591が第1可動カバー560に固定され、磁気検出素子592が第1固定カバー550に固定されてもよい。また、第1可動カバー上昇検出器590の設置位置は、図10に示す位置には限定されない。
磁気検出素子592は、検出結果を示す信号を制御装置700に送信する。制御装置700は、磁気検出素子592によって永久磁石591の存在を検出した場合、第1固定カバー550に対し第1可動カバー560が吊り下げられており、第1固定カバー550に対し第1可動カバー560が上昇していないと判定する。一方、制御装置700は、磁気検出素子592によって永久磁石591の不存在を検出した場合、隙間S1に物体が挟まり第1固定カバー550に対し第1可動カバー560が上昇したと判定する。
第1可動カバー上昇検出器590は、第1昇降カバー541を取り付ける取付位置における第1昇降カバー541の存在を検出する第1昇降カバー存在検出器を兼ねてよい。磁気検出素子592によって永久磁石591の存在を検出した場合、第1昇降カバー541がその取付位置に存在すると判定できる。一方、磁気検出素子592によって永久磁石591の不存在を検出した場合、第1昇降カバー541がその取付位置に存在しないと判定できる。
尚、本実施形態では第1可動カバー上昇検出器590は第1昇降カバー存在検出器を兼ねるが、第1昇降カバー存在検出器は第1可動カバー上昇検出器590とは別に設けられてもよい。また、本実施形態では非接触式の近接センサが用いられるが、接触式のリミットスイッチが用いられてもよい。
また、本変形例の安全カバー500Aは、上プラテン110と共に昇降する第2昇降カバー542を有する。第2昇降カバー542は、図15に示すように、回転テーブル121の上面との間に隙間S2を形成する。上プラテン110が型閉開始位置から型閉完了位置まで下降することで、第2昇降カバー542は図15に二点鎖線で示す位置から図15に実線で示す位置まで下降する。これに伴い、隙間S2が徐々に狭くなる。型閉完了時に隙間S2に物体が侵入できないように、型閉完了時の隙間S2の大きさが設定される。第2昇降カバー542は上プラテン110と共に昇降するため、型厚調整に伴い上プラテン110の型閉完了位置が変更された場合、第2昇降カバー542の交換または位置調整が行われる。第2昇降カバー542は、例えば一対設けられ、それぞれ第2固定カバー570および第2可動カバー580を含む。
第2固定カバー570は、上プラテン110に対し固定され、上プラテン110から下方に突出する。第2固定カバー570は、例えば金属板で構成され、図14に示すように上プラテン110の側面パネル101に対し傾斜した鉛直面112に取り付けられる。
第2可動カバー580は、第2固定カバー570に対し上方に移動可能に吊り下げられる。第2固定カバー570には、図11に示すように、一対の第2固定ガイド571が設けられる。一対の第2固定ガイド571には、それぞれ、図13に示すように鉛直方向に延びるガイド溝572が形成される。このガイド溝572に沿って第2可動カバー580が移動自在とされる。
第2可動カバー580は、例えば第2固定ガイド571のガイド溝572に上方から挿入され、第2固定ガイド571のストッパ溝573によって吊り下げられる。第2可動カバー580は、ガイド溝572に挿入される側縁部581と、側縁部581から突出する抜け止め部582とを有する。抜け止め部582は、ストッパ溝573に挿入され、ストッパ溝573の下面に載せられる。
第2可動カバー580は、図15に示すように、第2固定カバー570から下方に突出し、回転テーブル121の上面との間に隙間S2を形成する。第2可動カバー580は上プラテン110と共に昇降するため、型閉中に隙間S2は徐々に狭くなる。この隙間S2に物体が侵入していると、第2可動カバー580は物体によって押し返されるため第2固定カバー570に対し上昇する。従って、隙間S2がさらに狭くなることを防止でき、隙間S2に侵入した物体にかかる圧力を低減できる。
第2可動カバー580は、例えば透明樹脂板で構成され、図10に示すように第2固定カバー570の開口部575を塞ぐ。型閉中に作業者が金属板の開口部575から型締エリアA2に侵入することを禁止すると共に、型閉中に作業者が金属板の開口部575から型締エリアA2の様子を視認することができる。また、金属板を用いるため、第2昇降カバー542の強度を確保できる。
第2可動カバー580は、図10に示すように固定芯124との干渉を防止するため、切欠き583を有する。
第2昇降カバー542には、図10に示すように、第2可動カバー580と回転テーブル121との隙間への物体の侵入による第2固定カバー570に対する第2可動カバー580の上昇を検出する第2可動カバー上昇検出器595が取り付けられる。第2可動カバー上昇検出器595は、例えば磁気形近接センサであって、第2固定カバー570に固定される永久磁石596と、第2可動カバー580に固定される磁気検出素子597とを含む。磁気検出素子597は、永久磁石596の磁気を検出することで、永久磁石596の近接を検出する。永久磁石596と磁気検出素子597とは、例えば第2固定カバー570の開口部575の下縁576を横切るように配置される。
第2固定カバー570に対し第2可動カバー580が吊り下げられている場合、永久磁石596と磁気検出素子597との距離が近いため、磁気検出素子597が永久磁石596の磁気を検出する。一方、隙間S2に物体が挟まり、第2固定カバー570に対し第2可動カバー580が上昇すると、永久磁石596と磁気検出素子597との距離が遠くなるため、磁気検出素子597が永久磁石596の磁気を検出しなくなる。
尚、永久磁石596と磁気検出素子597の配置は逆でもよい。つまり、本実施形態では永久磁石596が第2固定カバー570に固定され、磁気検出素子597が第2可動カバー580に固定されるが、永久磁石596が第2可動カバー580に固定され、磁気検出素子597が第2固定カバー570に固定されてもよい。また、第2可動カバー上昇検出器595の設置位置は、図10に示す位置には限定されない。
磁気検出素子597は、検出結果を示す信号を制御装置700に送信する。制御装置700は、磁気検出素子597によって永久磁石596の存在を検出した場合、第2固定カバー570に対し第2可動カバー580が吊り下げられており、第2固定カバー570に対し第2可動カバー580が上昇していないと判定する。一方、制御装置700は、磁気検出素子597によって永久磁石596の不存在を検出した場合、隙間S2に物体が挟まり第2固定カバー570に対し第2可動カバー580が上昇したと判定する。
第2可動カバー上昇検出器595は、第2昇降カバー542を取り付ける取付位置における第2昇降カバー542の存在を検出する第2昇降カバー存在検出器を兼ねてよい。磁気検出素子597によって永久磁石596の存在を検出した場合、第2昇降カバー542がその取付位置に存在すると判定できる。一方、磁気検出素子597によって永久磁石596の不存在を検出した場合、第2昇降カバー542がその取付位置に存在しないと判定できる。
尚、本実施形態では第2可動カバー上昇検出器595は第2昇降カバー存在検出器を兼ねるが、第2昇降カバー存在検出器は第2可動カバー上昇検出器595とは別に設けられてもよい。また、本実施形態では非接触式の近接センサが用いられるが、接触式のリミットスイッチが用いられてもよい。
図16は、図10に示す安全カバーがその取付位置に存在するときの型閉中の制御装置の処理を示すフローチャートである。安全カバー500Aがその取付位置に存在するか否かは、第1昇降カバー存在検出器および第2昇降カバー存在検出器によって確認できる。第1昇降カバー存在検出器と第2昇降カバー存在検出器とで、安全カバー存在検出器が構成される。一対の第1昇降カバー541および一対の第2昇降カバー542がそれぞれの取付位置に存在する場合のみ、制御装置700は安全カバー500Aがその取付位置に存在すると判断する。図16に示す処理は、型閉の開始と共に開始され、型閉中に繰り返し行われる。
制御装置700は、型閉中に、成形品取出エリア侵入検出器710の検出結果を用いて、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1へ物体が侵入したか否かを判定する(ステップS401)。ここで、物体は、作業者の体の一部(例えば手)である。
側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1へ物体が侵入しなかった場合(ステップS401、No)、物体が隙間S1、S2を介して成形品取出エリアA1から型締エリアA2に侵入することもない。そのため、制御装置700は型閉を続行し(ステップS402)、今回の処理を終了する。なお、上述の如く、図16に示す処理は型閉中に繰り返し行われる。
一方、側面パネル101の開口部105から成形品取出エリアA1へ物体が侵入した場合(ステップS401、Yes)、物体が隙間S1、S2を介して成形品取出エリアA1から型締エリアA2に侵入する可能性がある。そこで、この場合、制御装置700は、第1可動カバー上昇検出器590の検出結果を用いて第1固定カバー550に対し第1可動カバー560が上昇したか否かを判定すると共に、第2可動カバー上昇検出器595の検出結果を用いて第2固定カバー570に対し第2可動カバー580が上昇したか否かを判定する(ステップS403)。
第1固定カバー550に対する第1可動カバー560の上昇、および第2固定カバー570に対する第2可動カバー580の上昇の両方が検出されなかった場合(ステップS403、No)、物体が型締エリアA2に侵入していないか、物体が型締エリアA2に侵入していても物体が挟まれるほど型閉が進行していない。そのため、制御装置700は型閉を続行し(ステップS402)、今回の処理を終了する。なお、上述の如く、図16に示す処理は型閉中に繰り返し行われる。
一方、第1固定カバー550に対する第1可動カバー560の上昇、および第2固定カバー570に対する第2可動カバー580の上昇の少なくとも一方が検出された場合(ステップS403、Yes)、物体が型締エリアA2に侵入している。そのため、制御装置700は型閉を中断し(ステップS404)、今回の処理を終了する。
以上説明したように、制御装置700は、型閉中に、第1固定カバー550に対する第1可動カバー560の上昇、および第2固定カバ―570に対する第2可動カバー580の上昇の少なくとも一方を検出する前には、型閉を続行する。型閉中に、作業者が、成形品取出エリアA1に侵入でき、成形品取出エリアA1において下金型820から成形品を取り出すことができる。よって、図9に示すように型閉(ステップS102)と成形品の取り出し(ステップS301)とを並行して実施できる。その結果、エジェクタ装置200の戻り動作(ステップS202)やインサート材の設置(ステップS302)のタイミングを早めることができ、成形サイクル時間を短縮できる。これは、安全カバー500Aを取り付けたことで可能になる。
また、制御装置700は、型閉中に、第1固定カバー550に対する第1可動カバー560の上昇、および第2固定カバ―570に対する第2可動カバー580の上昇の少なくとも一方を検出すると、型閉を中断する。これにより、上プラテン110の下降が停止されるため、型閉中に移動する部材(例えば上プラテン110や上金型810)と、型閉中に移動しない部材(例えば下プラテン120や回転テーブル121、下金型820)との間に作業者の体の一部(例えば手)が挟み込まれることを防止できる。
尚、安全カバー500Aがその取付位置に存在しないときの型閉中の制御装置700の処理は、上記実施形態の安全カバー500がその取付位置に存在しないときの型閉中の制御装置700の処理と同様であるので、説明を省略する。一対の第1昇降カバー541および一対の第2昇降カバー542のうち少なくとも1つがその取付位置に存在しない場合、制御装置700は安全カバー500Aがその取付位置に存在しないと判断する。
尚、安全カバー500Aが取り外し不能に上プラテン110に溶接などで取り付けられる場合、安全カバー存在検出器は無くてもよい。
以上、射出成形機の実施形態等について説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
10 射出成形機
100 型締装置
101 側面パネル
105 開口部
110 上プラテン
120 下プラテン
121 回転テーブル
122 回転中心
123 回転機構
190 昇降機構
500 安全カバー
510 下カバー
520 上カバー
541 第1昇降カバー
542 第2昇降カバー
550 第1固定カバー
560 第1可動カバー
570 第2固定カバー
580 第2可動カバー
590 第1可動カバー上昇検出器
595 第2可動カバー上昇検出器
700 制御装置
710 成形品取出エリア侵入検出器
800 金型装置
810 上金型
820 下金型
A1 成形品取出エリア
A2 型締エリア

Claims (6)

  1. 上金型と下金型とを型締する型締装置を有する射出成形機であって、
    前記型締装置は、
    前記上金型が取り付けられる上プラテンと、
    複数の前記下金型が取り付けられる回転テーブルと、
    前記回転テーブルを下方から回転自在に支持する下プラテンと、
    前記回転テーブルを回転させる回転機構と、
    前記上プラテンを昇降させる昇降機構とを有し、
    前記型締装置には、
    前記上プラテンの昇降により、前記上金型と1つの前記下金型との型締が行われる型締エリアと、
    前記型締エリアで成形された成形品の取り出しが行われる成形品取出エリアと、が形成され、
    前記型締エリアと前記成形品取出エリアとの間に、前記成形品取出エリアから前記型締エリアへの侵入を制限する安全カバーが設けられる、射出成形機。
  2. 前記安全カバーは、前記回転テーブルの上面に取り付けられ前記回転テーブルと共に回転する下カバー、および前記下カバーの上方に設けられ前記下プラテンに対し固定される上カバーを有する、請求項1に記載の射出成形機。
  3. 前記安全カバーは、前記上プラテンと共に昇降する昇降カバーを有する、請求項1または2に記載の射出成形機。
  4. 前記昇降カバーは、前記上プラテンに対し固定され前記上プラテンから下方に突出する固定カバー、および前記固定カバーに対し上方に移動可能に吊り下げられる可動カバーを有する、請求項3に記載の射出成形機。
  5. 前記可動カバーと前記回転テーブルとの隙間への物体の侵入による前記固定カバーに対する前記可動カバーの上昇を検出する可動カバー上昇検出器と、
    前記昇降機構を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記可動カバー上昇検出器によって前記固定カバーに対する前記可動カバーの上昇を検出すると型閉を中断する、請求項4に記載の射出成形機。
  6. 前記安全カバーを取り付ける取付位置における前記安全カバーの存在を検出する安全カバー存在検出器を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の射出成形機。
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