JP2013141818A - 型締装置、射出成形機、及びそれらの制御方法、並びにプログラム - Google Patents

型締装置、射出成形機、及びそれらの制御方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より安全な型締動作を実現すること、またはより安価な構成で金型保護機能を実現すること。
【解決手段】金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように型締開始位置で支持するロック手段と、ロック手段の状態を検知する検知手段と、型締動作を制御する制御手段とを備え、制御手段は、型締動作を開始した後において、検知手段の検知結果に基づいてその後の動作を継続するか否かを判断する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、射出成形機等に用いられる型締装置、射出成形機、及びこれらの制御方法、並びに型締装置又は射出成形機を制御するためのプログラムに関する。
射出成形機等に用いられる型締装置は、型締力を発揮するための駆動機構として種々の方式が提案されている。また、駆動機構の駆動源としてモータを利用したものも提案されている(特許文献1)。一方、型締の工程において固定側の金型と可動側の金型とが型開き位置から型締力発生開始位置に至るまでの区間で、金型を保護するための金型保護機能を備えた型締装置が実用化されている。
この金型保護機能は、前回の成形時で排出された成形品が、成形品取出機によって取り出されることなく固定型と可動型の間に引っ掛かってしまうといった状態のとき、成形品等の異物を挟んだ状態で型締めが行われてしまうことによる金型の損傷を防ぐ為の機能である。そして、この金型保護機能としては、モータに作用する負荷を逐次センサで検出して、該検出負荷の値を、正常値と比較しながら動作を継続させ、前記検出負荷が正常値を超えた場合に型締動作を即座に停止させるものが一般的である。
特開平7−314512号公報
しかし、従来の金型保護機能は、型締装置のモータとして例えばサーボモータのように自身の動作状態を常に確認するための検出機能を備え、負荷を逐次的に検出できる機能を持ったモータを必要とする。また、このようなモータは、専用の制御装置、例えばサーボアンプのような専用の制御装置を必要とすること場合が多く、全体として高価な構成となっていた。なお、このような問題は、型締装置を搭載した射出成形機等にも同様に発生するおそれがある。
本発明の目的は、より安全な型締動作を実現すること、またはより安価な構成で金型保護機能を実現することにある。
本発明に係る型締装置は、金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、前記第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、前記第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、前記第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように前記型締開始位置で支持するロック手段と、前記ロック手段の状態を検知する検知手段と、型締動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、型締動作を開始した後において、前記検知手段の検知結果に基づいてその後の動作を継続するか否かを判断することを特徴とする。
本発明に係る型締装置は、金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、前記第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、前記第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、前記第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように前記型締開始位置に解除可能に支持するロック手段と、前記ロック手段の一部が前記第1の型締部を支持する支持位置に存在するか否か検知する検知手段と、型締動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、型締動作を開始した後において前記ロック手段の一部が前記支持位置に存在することを前記検知手段によって検知するまでその後の型締動作を継続させないことを特徴とする。
また、本発明に係る型締装置は、金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、前記第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、前記第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、前記第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように前記型締開始位置に解除可能に支持するロック手段と、前記ロック手段の一部が前記第1の型締部を支持する支持位置に存在するか否か検知する検知手段と、型締動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、型締動作を開始した後において前記ロック手段の一部が前記支持位置に存在することを前記検知手段によって検知したら、その後の型締動作を継続させることを特徴とする。
さらに、上述した本発明においては、前記第1移動手段による前記第1の型締部の高さ位置を設定する設定手段を更に備えることが好ましい。
また、上述した本発明においては、前記設定手段は、前記第1の型締部の高さ位置の条件として、前記金型の型締領域に混入するおそれがある異物の大きさに基づく条件を設定可能であることが好ましい。
さらに、上述した本発明においては、前記検知手段は、前記金型への異物混入を検知する手段を兼ねることが好ましい。
また、上述した本発明においては、前記制御手段は、型締動作を開始した後において前記ロック手段の一部が前記支持位置に存在しない場合において、型締動作を停止することが好ましい。
さらに、上述した本発明においては、前記制御手段は、前記ロック手段の一部が前記支持位置に存在する状態において、前記第1の型締部を前記ロック手段によって支持させるよう前記ロック手段と前記第1の型締部との相対位置を制御することが好ましい。
また、上述した本発明においては、前記検知手段による検知結果に基づいて外部へ報知する報知手段を更に備えることが好ましい。
さらに、上述した本発明においては、前記金型は、上金型と、下金型と、前記上金型及び前記下金型の間に配置される中間金型とを有するものであることが好ましい。
また、上述した本発明においては、上述した型締装置を備えた射出成形機にも適用可能である。
さらに、本発明に係る型締装置の制御方法は、金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、前記第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、前記第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、前記第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように前記型締開始位置で支持するロック手段と、前記ロック手段の状態を検知する検知手段とを備えた型締装置による型締動作を制御するに際し、型締動作を開始した後において、前記検知手段の検知結果に基づいてその後の動作を継続するか否かを判断するステップを有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る型締装置の制御方法は、金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、前記第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、前記第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、前記第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように前記型締開始位置に解除可能に支持するロック手段と、前記ロック手段の一部が前記第1の型締部を支持する支持位置に存在するか否か検知する検知手段とを備えた型締装置による型締動作を制御するに際し、型締動作を開始した後において前記ロック手段の一部が前記支持位置に存在することを前記検知手段によって検知するまでその後の型締動作を継続させないことを特徴とする。
また、本発明に係る型締装置の制御方法は、金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、前記第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、前記第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、前記第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように前記型締開始位置に解除可能に支持するロック手段と、前記ロック手段の一部が前記第1の型締部を支持する支持位置に存在するか否か検知する検知手段とを備えた型締装置による型締動作を制御するに際し、型締動作を開始した後において前記ロック手段の一部が前記支持位置に存在することを前記検知手段によって検知したら、その後の型締動作を継続させることを特徴とする。
さらに、本発明は、上述した型締装置の制御方法を、射出成形機の金型に型締力を付与する型締機構の制御に用いた射出成形機の制御方法にも適用可能である。
なお、本発明は、コンピュータに、上述した型締装置の制御方法を実行させるためのプログラム、あるいは、上述した射出成形機の制御方法を実行させるためのプログラムにも適用可能である。
本発明によれば、より安全な型締動作を実現することができる。また、本発明によれば、より安価な構成で金型保護機能を実現することができる。
実施形態1に係る型締装置の概略構成図。 図1のロック機構の構成図。 図2のA−A´断面図で、ロック機構が作動していないことを表す概念図。 図2のA−A´断面図で、ロック機構が作動していることを表す概念図。 ロック機構が作動するときに設けている摺動隙間を表す概念図。 ロック機構が作動したことを表す概念図。 ロック機構が作動しないことを表す概念図。 実施形態2に係る型締装置の概略構成図。 図8のB−B´断面図で、ロック機構が作動していないことを表す概念図。 図8のB−B´断面図で、ロック機構が作動していることを表す概念図。 実施形態3に係る型締装置に搭載される3枚プレート型の金型を閉じているときの概念図。 3枚プレート型の金型を開いているときの概念図。 3枚プレート型の金型を側面方向から見た概念図。 ロック機構が作動しないことを表す概念図。 ロック機構が作動しないことを表す概念図。 制御系のブロック図。 本発明の型締機構における制御方法を表すフローチャート図。 本発明の他の実施形態に係る射出成形機の斜視図。 視点を変えた前記射出成形機の斜視図。 前記射出成形機の分解斜視図。 型締部(下側)をロックする位置ロック機構の説明図。 型締部(下側)をロックする位置ロック機構の説明図。 型締部(下側)をロックする位置ロック機構の説明図。 駆動ユニットの説明図。 (A)は型締部(上側)の平面図、(B)は型締部(上側)の正面図。 (A)は射出シリンダを装着した型締部(上側)の正面図、(B)は射出シリンダを装着した型締部(上側)の底面図。 金型とノズル部の配置関係の説明図。 (A)及び(B)は金型とノズル部の配置関係の説明図。 制御系のブロック図。 前記射出成形機の動作説明図。 前記射出成形機の動作説明図。 前記射出成形機の動作説明図。 前記射出成形機の動作説明図。 前記射出成形機の動作説明図。 前記射出成形機の動作説明図。 型締部(下側)の位置ロック機構の他の構成例の説明図。 型締部(下側)の位置ロック機構の他の構成例の説明図。 型締部(下側)の位置ロック機構の他の構成例の説明図。
以下、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1〜7及び図16、図17に基づいて、本発明の実施形態1に係る型締装置の構造、及びその制御方法について説明する。
図示するように、本実施形態の型締装置においては、第1の型締部材(第1の型締部)1と第2の型締部材(第2の型締部)2との間に挟み込まれる形で金型が介在している。また、金型の一部を構成する可動側金型(上金型)4は、第1の型締部材1に保持される。さらに、可動側金型4に対向する固定側金型(下金型)3は、金型に型締力を付与する第2の型締部材2に保持されている。第1の型締部材1、及び、第2の型締部材2は、ネジタイバー8に案内されて上下に移動する構成としている。
第1の型締部材1は、第1の駆動手段となる型上下駆動モータ13を駆動源として上下に移動する。この型上下駆動モータ13には、型上下駆動プーリ10が装着されている。型上下駆動プーリ10の動力を型上下ベルト12に伝動させ、型上下従動プーリ11を回転させる。第1の型締部材1と型上下ベルト12とは、型上下駆動連結部材14を用いて連結されている。これにより、型上下駆動モータ13を回転させると、第1の型締部材1は上下に移動する構造としている。モータには不図示のエンコーダが取り付けられているので、エンコーダの値から第1の型締部材1の位置を検出し制御することが可能となっている。すなわち、上記型上下駆動モータ13等を含む昇降手段は、第1の型締部材1を所定の高さに位置決めするための手段となる。なお、本実施形態においては、図示しないが、第1の型締部材1の高さ条件を設定するためのユーザインターフェースを設定手段となる操作パネル等として備えている。そして、詳細は後述するが、この設定手段は、金型内に混入するおそれがある異物の大きさを想定した設定が可能となっている。
また、第2の型締部材2には、第2の駆動手段となる型締めモータ9が設けられている。この型締めモータ9は、ネジタイバー8と連結されており、また、不図示のエンコーダが取り付けられている。第1の型締部材1と同様に、エンコーダの値から第2の型締部材2の位置を検出し制御することが可能となっている。
ここで、図2、3、4を用いてロック機構の構造について説明する。図2は、ロック手段となるロック機構の構成表す図である。なお、図2ではロック機構が作動した状態を表している。ロック機構は、第1のロック部材5を第1の型締部材1の底面と、第2のロック部材6の間に入れて、第1の型締部材1を型開き方向へ移動するのを規制している。そして、本実施形態の型締装置では、詳細は後述するが、型締動作を開始した後において、ロック手段の状態を検出し、その検知結果に基づいて、その後の動作(型締動作やそれ以外の装置駆動に伴うその他の動作、あるいは停止動作(コマンド処理を含む))を継続するか否かを判断するようになっている。
このようなロック手段の一部を構成する第1のロック部材5は、回転可能に設けられた旋回板18に設けられている。ここで、旋回板18には、その中心に旋回軸21が設けられており、旋回軸21に沿って水平に回転可能となる。また、この旋回軸21は、第1の型締部材1の底面の中心にも連結されており、旋回板18は、止め輪22で旋回軸21に回転可能に連結されている。これにより、第1の型締部材1を上下に移動させると、旋回板18も連動して一緒に上下移動する機構としている。
図3、4は、図2に図示されたA−A´断面図である。第1の型締部材1には、ロック用旋回モータ15が設けられており、ロック用旋回モータ15には、旋回用駆動ギア16が取り付けられている。また、旋回板18には、旋回用従動ギア17が設けられており、ロック用旋回モータ15が回転すると旋回用駆動ギア16から旋回用従動ギア17へ動力が伝達され、旋回板18を回転させる機構となっている。なお、旋回板18には第1のロック部材5とが複数配置され、旋回板18を回転させると、第1のロック部材5が支持部となる第2のロック部材6上へ移動する機構となっている。
また、第1の型締部材1には、ロック手段の一部を検出する検出手段となる旋回板位置検出センサ19が設けられている。旋回板位置検出センサ19は、例えば、本実施形態では光学式のセンサを用いており、旋回板による光路の遮光によって検出を行う。具体的には、図3、4に示すように、旋回板18には切り欠き形状20がある。これにより、ロック機構が作動していない状態では、旋回板位置検出センサ19上には旋回板18の切り欠き形状が位置するため光を検知し、ロック機構が作動しているときは旋回板18によって遮光し、光を検知しない機構としている。旋回板位置検出センサ19によって、ロック機構が作動しているかを判定できる。旋回板18によって遮光している状態においては、第1のロック部材5が第2のロック部材6上に対向配置された状態となる。すなわち、第1のロック部材5が第2のロック部材6上に配置されることで、詳細は後述するが、ロック位置に位置決めされることになる。一方、旋回板18を介して透過している状態においては、ロック機構が作動していないことになることから、第1のロック部材5が第2のロック部材6上に対向配置されていない非ロック状態となる。したがって、旋回位置検出センサ9は、ロック手段の位置(本実施形態では旋回板18の回転後の位置)を把握する手段となり、結果的に、ロック手段の一部(本実施形態では第1のロック部材5)が第1の型締部材を支持する支持位置(本実施形態では第1のロック部材5が第2のロック部材6に対向する位置)に存在するか否かを検出するための検出手段となり、後述する装置の制御部となるCPUは、詳細は後述するが、型締動作を開始した後において、ロック手段の一部が支持位置に存在することを検出手段によって検知するまでその後の動作を継続させないようにする手段となる。すなわち、「ロック手段の一部が支持位置に存在するか否かを検出する」とは、「ロック手段によるロック状態か否かを検出する」ことを示し、「ロック状態」とは、「第1の型締部材とその昇降手段との伝達を切った状態で、型締力に抗して移動しないように第1の型締部材を支持した状態」のことを示す。
次に、図5、6を用いて、型開き状態から型締め開始までの装置の動作の説明を行う。第1の型締部材1は、型上下駆動モータ13を駆動源として型開き位置から型締め開始位置まで移動を行う。このとき、第2の型締部材2は型締め開始位置に位置する。そして、型締め工程を開始すると、まず第1の型締部材1を、第2の型締部材2と接触させるか、させないか、あるいは微小な隙間のある位置まで移動させる。図5では第1の型締部材1と第2の型締部材とが接触していることを示している。このとき、第1の型締部材1の底面と第2のロック部材6との間には、第1のロック部材5を入れるための摺動隙間23が形成される(図5参照)。
また、本実施形態では、第1の型締部材1を移動させる型上下駆動モータ13と、第2の型締部材2を移動させる型締めモータ9には、それぞれ位置検出を行う不図示のエンコーダを取り付けており、エンコーダの値からそれぞれ位置を決める構成としている。第1の型締部材1の上移動が完了した位置と、第2の型締部材2の型締め開始位置を制御することにより、摺動隙間23の大きさは調整可能となる。例えば、第1の型締部材の移動量と第2の型締部材の移動量とに基づいて形成される第1のロック部材5と第2のロック部材6との隙間をaとし、ユーザが任意に想定する異物の大きさをbとすると、0≦a<bの条件を満たすように第1の型締部材1の高さ位置を設定すれば、異物の大きさを想定したロック条件を設定することができる。
ここで、本実施形態では、旋回板位置検出センサ19が旋回板18の一部を検出した場合、すなわち、ロック機構が作動した状態を検出すると、第1のロック部材5が第2のロック部材6に支持される位置となるため、このとき、型上下駆動モータ13の動作を停止させる。つまり、第1の型締部材と型上下駆動モータ13との駆動伝達を切る。これにより、図6に示すように、第1の型締部材1は自重で摺動隙間23の大きさ下降し、第1のロック部材5を介して第2のロック部材6上に乗ることになる。この状態で、第1の型締部材1は、第1のロック部材5を介して第2のロック部材6上に支持されることとなり、ロック状態となる。そして、型締めモータ9が駆動し、第2型締部材2を降下移動させ、その後の型締め工程(次の型締動作)へ移行する。なお、ここでは、第1の型締部材1を自重でロック手段を構成する第1のロック部材5及び第2のロック部材6上に乗せる構成としたが、場合によっては、ロック手段を上下動可能としてもよい。すなわち、ロック手段の一部が支持位置に存在する状態において、第1の型締部材1をロック手段によって支持させるようにロック手段と第1の型締部材1との相対位置を制御可能としてもよい。
図7を用いて、樹脂等の異物24が固定側金型3と可動側金型4との間に介在した場合のロック機構の動作について説明する。
前述にもある様に、第1の型締部材1の上移動が完了した位置と、第2の型締部材2の型締め開始位置を制御することにより摺動隙間23を調整可能としている。摺動隙間23を異物24の大きさより小さくなるように管理すると、固定側金型3と可動側金型4との間に異物24が介在する場合、異物24の大きさだけ第1の型締部材1の移動ストロークが短くなる。これにより、第1の型締部材1の底面と、支持部となる第2のロック部材6との間の隙間は狭くなる。この状態で旋回板18を駆動させると、第1のロック部材5は第2のロック部材6と干渉(衝突)するため、旋回板18は回転不能となる。この状態では、旋回板18は旋回板検出センサ19を遮光することができないのでロック機構は作動しない。すなわち、第1のロック部材5は、第2のロック部材6に対向するロック位置に配置されないとロック機構が作動しない状態であるため、その後の動作が継続できないようになっている。つまり、本実施形態では、旋回板検出センサ19が、ロック手段によってロック状態となっているか否かを検知する手段と、ロック後の動作が継続可能かどうかを判断するための手段と、ロックエラーを検出するための手段の少なくとも1つの役割を持つことになる。
次に、図16を用いて本実施形態の制御系の構成について説明する。制御部33は、CPU34、記憶部35及びI/F(インタフェース)36を備える。CPU34は、センサの検出結果を取得し、記憶部35に記憶されたプログラムにしたがって、モータの制御を行う。ここで、図16のセンサは上述した各センサが含まれる。モータには上述した各モータが含まれる。
各モータの制御は、モータ毎のドライバ39により個別に行う。CPU34はドライバ39に対してトルク指令値(例えば電流指令値)と、移動量の指令値(例えば駆動パルス数)を指示し、ドライバ39は指示されたこれらの制御内容を実現する。なお、センサには信号処理回路等がそれぞれ設けることができる。
記憶部35には、例えば、ROM、RAM、ハードディスク等が含まれる。I/F36はCPU34と、外部のデバイスとのインタフェースである。入力部37は、例えば、キーボード、マウス等である。作業者は入力部37を介して制御部33に動作指令を行うことができる。表示部38は、例えば、LCD等のディスプレイであり、上述した型締装置を搭載した射出成形機の状況等を表示することが可能となる。
次に、図17のフローチャートを用いて、本発明の型締機構における制御方法を説明する。まず、ステップS0で成形を開始する。ステップS1で移動駆動開始する。ステップS2で第1の型締部材1を上昇開始させ、ステップS3で可動側金型4と第2の型締部材3が接触する。更に、第1の型締部材1は所定の位置まで上昇し、ステップS4のロック機構の作動で分岐する。
ステップS4において、旋回板位置検出センサ19が第1のロック部材5の移動を検出した場合、第1の型締部材1を支持したロック状態となり、第1の型締部材1の型開き方向への移動を規制する(ステップS5:ロック機構の作動状態となる)。ステップS6において、型締駆動開始により、第2の型締部材2に配置された型締めモータ9が回転し、第2の型締部材2は下降する。可動側金型4と第2の型締部材2とが接触し、第1の型締部材1が下降しない状態になるため、この時点で型締動作が完了する。すなわち、型締動作は、本実施形態において、少なくともロック機構の作動から型締が完了するまでを含む動作となる。
次に、本実施形態の型締装置を射出成形機に適用した場合、ステップS7の射出動作により、詳細構造の例は後述するが、溶融樹脂が金型の流路内に射出され、ステップS8の冷却工程で冷やされ、ステップS9の型開き工程が開始する。具体的には、型開き工程では、例えば、型締めモータ9を回転させ、第2の型締部材2を上へと移動させることにより、ステップS10での締め駆動上昇に移る。これにより、金型への型締力を取り除いた状態になり、続いて、ロック用旋回モータ15が駆動し、ロックが外れ、その結果、ステップS11でロック機構解除になる。ステップS12の移動駆動下降によって第1の型締部材1と可動側金型4とが下降し、所定の位置で、第1の型締部材1に備えられた不図示のエジェクタロッドにより、ステップS13の成形品排出が行われ、成形品が可動側金型4から出されると、ステップS14で一連の成形プロセスが終了する。
ここで、上述した成形プロセス(特にステップS4より前の型締動作時)において、固定側金型3と可動側金型4との間に異物が介在した場合について説明する。具体的には、ステップS4でロック機構が作動せず、旋回板位置検出センサ19によって、ロック動作の不良判定を行う。そして、ロック動作不良の判定結果に基づいて、ステップS15でロック旋回用モータ15の駆動を停止させる。ここでのロック旋回用モータ15の駆動停止は、モータの異常停止を含むものとする。すなわち、ロック状態を検出するための旋回板検出センサ19は、異物等の存在によってロックできない状態の検出を兼ねることから、金型への異物混入を検知する手段としての役割も果たす。なお、本実施形態では、ステップS15の後に、ステップS16で第1の型締部材1を下降させた後に、ステップS17でCPU34が外部への報知としてエラーメッセージの表示制御を行う。これにより、ユーザに対してエラー表示した表示パネル等を介して伝えることが可能となる。また、ステップS18で、ユーザは型開き位置の金型の中に介在する異物の除去を行い、再び、ステップS0の成形スタートに戻ることができる。
以上説明したように、本実施形態では、型締動作を開始した後において、ロック手段の一部である旋回板18に装着された第1のロック部材5がロック位置(第1の型締部材1を支持する支持位置)に存在するかどうかを検知するまで、その後の型締動作やその他動作(例えば、型締動作以外の装置駆動等)を継続させないようにしている。そして、型締め動作を開始した後において、上記第1のロック部材5がロック位置に存在することを検知した場合には、その後の型締やその他動作を継続する。実質的には、第1のロック部材5がロック位置に位置していない場合には、型締動作が停止された状態となる。これにより、金型に異物等が介在したとしても、異物等を噛みこむことに起因する金型の損傷等を未然に防止することができ、また、装置の安全運転を実現することができる。いずれにしても、本実施形態では、型締動作を開始した後において、ロックの状態を検出し、その検知結果に基づいて、その後の動作を継続するか否かを判断することにより、安定した動作が可能となり、安全で且つ効率のよい型締動作を実現することができる。
なお、本実施形態によれば、さらにサーボモータ、サーボアンプといった高価な装置を必要とせず、より安価な構成で異物検出機能を提供できる。更に、型締め動作をさせるモータの電流値の波形を検出するのではなく、ロック機構の動作によって異物を検出するため、型締めの動作状況を常に把握する必要が無くなり、よりシンプルな構成を提供することができるという効果もある。
(実施形態2)
以下に、図8、9、10を用いて実施形態2の態様について説明する。本実施形態では、図示するように、ラックアンドピニオン機構を用いて、ロック部材26を移動させてロックする機構としている。駆動モータ25は第1の型締部材1に取り付けられており、駆動モータ25にはピニオンギア27が取り付けられている。2つのロック部材26にはギア歯が加工されており、駆動モータ25の回転を直動に変換して移動する。これにより2つのロック部材26は第1の型締部材1の底面と第2のロック部材6の間に入ることができる。
第1の型締部材1には、ロック部材位置検出用センサ28が取り付けられている。ロック部材位置検出センサ28は遮光によって検出を行う。図9、10に表すように、ロック部材26を移動させると、ロック部材位置検出センサ28の間にロック部材26が介在し、遮光することによって、ロック機構の作動を検出する。このような構成としても、上述した実施形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施形態3)
以下に、図11、12、13、14、15を用いて実施形態3の態様について説明する。
図11は第3の実施例である3枚プレート金型を用いて成形する型締め装置の構成を表している。固定側金型3と可動側金型4の間に中間金型30を設けており、かつ、中間金型30の保持を行う中間プレート29を設けている。このような中間プレート29の駆動方法について、型締め開始位置までの移動方法は、第1の型締部材1が上昇移動を行うと、中間プレート29は第1の型締部材1に接触しながら共に移動する機構としている。このときの型開き位置までの移動方法は自重で行う。
次に、図12、13を用いて3枚プレート金型について説明する。3枚プレート金型は、ゲート形式をピンゲート形式にすることができるので、成形品32をランナー31と自動に切り離すことができる。これにより、成形品32からランナー31を除去する二次加工を必要としないので、成形効率の向上が見込める。
ここで、図11、14、15を用いて、本実施形態の型締装置における異物が介在した場合のロック機構の動作について説明する。
図11より、固定側金型3と可動側金型4との間に介在する中間金型30を保持するため中間プレート29を設ける構成としている。中間プレート29の駆動方法は、第1の型締部材1が上昇移動を行うと、中間プレート29は第1の型締部材1に接触しながら共に上昇移動する構造となっている。そのため、この構造を用いると、図14、図15のように可動側金型4と、固定側金型3の間と金型と第2の型締部材2の間に異物24が介在する場合がある。上記2つの少なくとも一方に異物が介在した場合においても、前述した実施形態1と同様に、異物24が介在した場合、異物24の大きさだけ第1の型締部材1の移動ストロークが短くなることになり、第1の型締部材1の底面と第2のロック部材6との間の隙間は狭くなるので、ロック機構は作動しない。したがって、本実施形態の構成としても、上述した実施形態1と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
以上、本発明を上述した実施形態1〜3に基づいて説明したが、本発明は上述した実施形態1〜3に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1及び2はどちらも縦型型締装置を用いて説明を行ったが、本発明は横型型締装置においても適用することができる。さらに、上述した実施形態1では、旋回板18と第1のロック部材5と第2のロック部材6とでロック手段を構成したが、第2のロック部材を支持部として、旋回板18と第1のロック部材5とでロック手段としてもよい。いずれにしても、第1の型締部材1とそれを昇降させる手段との伝達を解除したときに、型締力に抗して移動しないように第1の型締部材1を支持する構成であればよい。
また、上述した実施形態1〜3では、主に型締装置を例示して説明したが、本発明は、このような型締装置を駆動制御するための制御方法、あるいは上記型締装置を型締機構として実装した各種の加工機、成形機等にも適用することができる。
ここで、本発明の型締装置を搭載した射出成形機について、具体例を挙げて、以下詳細説明する。
<射出成形機>
図18及び図19は、本発明の他の実施形態に係る射出成形機1Aを視点を変えて示した斜視図、図20は射出成形機1Aの分解斜視図である。射出成形機1Aは射出装置2Aと型締装置30とを備える。型締装置30は金型40及び50に型締力を付与して型締めを行い、射出装置2Aは金型40及び50に射出材料(本実施形態の場合、溶融樹脂である。)を射出し、樹脂成形品を成形する。金型40は、その上面が溶融樹脂の注入口40bを有する平坦な注入面40aを構成している。金型50の下には、受け板60が配設されている。受け板60はリターンスプリング80を介してエジェクタプレート70に連結されている。これらは樹脂成形品の排出に関わる構成であるが、その詳細は割愛する。
<射出装置>
射出装置2Aは、射出シリンダ100と、射出用の駆動ユニット200と、材料供給ユニット300と、を備える。
<射出シリンダ>
射出シリンダ100は、溶融樹脂を射出するノズル部110をその先端部に備える。ノズル部110には加熱筒部120の先端が接続されている。加熱筒部120はその中心線上に加熱筒部120を貫通する樹脂通路を有して円筒状に形成され、この樹脂通路の上部にはプランジャ140が進退自在に挿入されている。加熱筒部120内には材料供給ユニット300から樹脂材料が供給される。樹脂材料は例えばペレット状をなしている。
加熱筒部120の周囲にはバンドヒータ130が設けられ、加熱筒部120の樹脂通路内の樹脂材料を加熱して溶融する。溶融した樹脂材料はプランジャ140の進退動作によってノズル部110から射出される。本実施形態ではプランジャ140の進退動作で射出する構成としたが、スクリューの回転動作により射出する構成としてもよい。
ノズル部110は、本実施形態の場合、射出シリンダ100の径方向(加熱筒部120の径方向)に突出したフランジ状をなしており、かつ、その外形が円柱形状となっている。すなわち、ノズル部110の周縁部は、射出シリンダ100の径方向に突出したフランジ部となっている。ノズル部110の先端面110aは平坦面をなし、その中心には加熱筒部120の樹脂通路と連通した射出口110bが形成されている。本実施形態の場合、この先端面110aは金型40の注入面40aに当接する当接面を構成している。
<射出用の駆動ユニット>
駆動ユニット200は、ユニットベース210を備える。ユニットベース210は、後述する上側の型締部400に立設された一対の支柱210aに支持されている。ユニットベース210には、減速機230bが取り付けられ、減速機230bにはモータ230aが取り付けられている。モータ230aは本実施形態の場合、ステッピングモータである。モータ230aの出力は減速機230bで減速され、減速機230bの出力軸に取り付けられたプーリ230cを回転させる。
ユニットベース210には、また、ボールネジ軸250aが回転自在に支持されており、その上端にはプーリ250cが取り付けられている。プーリ230cとプーリ250cとには無端ベルト240が巻きまわされ、モータ230aの出力がボールネジ軸250aに伝達されてボールネジ軸250aを回転させる。
ボールネジ軸250aにはボールナット250bが螺着しており、ボールナット250bにはプランジャガイド板260が連結されている。プランジャガイド板260には、一対の支柱210aが貫通しており、プランジャガイド板260は一対の支柱210aに案内されて上下方向に移動可能になっている。しかして、モータ230aがボールネジ軸250aを回転させると、その回転方向によってプランジャガイド板260が昇降する。プランジャガイド板260には、プランジャ140の上端部が係合し、プランジャガイド板260の昇降によりプランジャ140も昇降する。この昇降動作によって、プランジャ140が加熱筒部120内の樹脂通路を進退し、溶融樹脂の射出動作が行われることになる。
一対の支柱210aには、また、シリンダ支持部220が移動不能に支持されている。シリンダ支持部220にはセンサユニット270が取り付けられている。センサユニット270はプランジャガイド板260の昇降位置を検出するセンサを搭載しており、その検出結果を参照することでプランジャ140の進退動作を行うことができる。
シリンダ支持部220は、凹状のシリンダ取付部220aが形成されている。射出シリンダ100は、その加熱筒部120の上部がこのシリンダ取付部220aに装着され、ロックレバー220cの開閉によりシリンダ支持部220に対して着脱自在に支持される。シリンダ取付部220aには、供給筒用の取付孔220bが形成されている。この取付孔220bはシリンダ支持部220を貫通しており、材料供給ユニット300の供給筒310の先端部が挿入される。供給筒310の供給口310aと、加熱筒部120とは、シリンダ取付部220aにおいて連結され、樹脂材料が材料供給ユニット300から射出シリンダ100へ供給される。
<材料供給ユニット>
材料供給ユニット300は、供給筒310と、ホッパ320と、モータ330とを備える。供給筒310は、その中心線上に樹脂材料の供給通路を有する円筒体であり、その先端の供給口310aが上記の通り加熱筒部120の側部に接続されて連結される。ホッパ320は、樹脂材料を貯留する容器であり、本実施形態ではボトル状をなしている。ホッパ320内の樹脂材料は自重により供給筒310内の供給通路内に落下する。モータ330は、供給筒310内の供給通路に設けたスクリュ(不図示)を回転駆動するモータであり、スクリュの回転により樹脂材料を加熱筒部120に送出する。本実施形態の場合、モータ330はステッピングモータである。なお、樹脂材料の送出機構はスクリュを用いたものに限られず、例えば、プランジャを進退させる送出機構等、他の送出機構でもよい。
<型締装置>
型締装置30は、金型40及び50を挟む型締部400及び型締部500と、金型40を支持する金型支持部600と、型締部500を型締方向(型締部400に対して近接・離間する方向)に移動する駆動ユニット700と、型締部500をロックする位置ロック機構800と、型締部400を型締方向(型締部400に対して近接・離間する方向)に移動する複数の駆動ユニット900と、を備える。
<型締部及び金型支持部>
図18乃至図20、図15及び図16を参照して型締部400について説明する。図25(A)は型締部400の平面図、図25(B)は型締部400の正面図、図26(A)は射出シリンダ10を装着した型締部400の正面図、図26(B)は射出シリンダ100を装着した型締部400の底面図である。
型締部400は、板状方形のプレート部410と、互いに離間して形成された筒状の取付部420と、を備える。本実施形態の場合、取付部420はプレート部410の4隅にそれぞれ形成されている。取付部420には後述する駆動ユニット900がそれぞれ取り付けられ、取付部420には駆動ユニット900から型締部400を型締方向に移動させる移動力が独立して付勢(付与)される。つまり、取付部420は被付勢部位として機能する。
プレート部410には支柱210aが取り付けられる取付孔410aが形成されている。また、プレート部410には、射出シリンダ100が装着される溝部430が形成されている。溝部430は平面視でU字型をなし、上部430aは相対的に幅が狭く、下部430bは相対的に幅が広く形成されている。上部430aの幅は射出シリンダ100の加熱筒部120の外径に合わせて設定され、加熱筒部120の下端部が装着される。下部430bの幅は射出シリンダ100のノズル部110の外径に合わせて設定され、ノズル部110が装着される。固定部材440は、射出シリンダ100の装着後に溝部430に嵌合し、溝部430の残りの部分を埋めて射出シリンダ10の脱落を防止する。
図26(A)に示すように、下部430bの上下の厚みはノズル部110の厚みよりも薄く設定されており、射出シリンダ100が型締部400に装着された状態では、ノズル部110が型締部400の底面から下方に突出した態様となる。このとき、バンドヒータ130の下端面は、射出シリンダ100の自重が作用して、型締部400の溝部430の周縁部に当接している。なお、バンドヒータ130は、射出成形時において高温状態となるため、バンドヒータ130と接触する型締部400の一部(具体的には溝部430の周縁部)は断熱部によって覆われている。これにより、バンドヒータ130から型締部400への熱伝達を低減することができる。
また、詳細は後述するが、型締め状態においては、上部430aの底面430a'はノズル部110の上面に当接する。型締部400に対して駆動ユニット900から型締力が作用すると、底面430a'を介してノズル部110に型締力が伝達し、ノズル部110の先端面110aが金型40の注入面40aに当接し、押圧する。これにより先端面110aと注入面40aとが密着してシールが形成される。シール性能は先端面110aと注入面40aの平滑度が高いほど向上する。
なお、本実施形態では、先端面110aと、注入面40aとがそれぞれ平坦面であるが、平坦面でもなくてもよく、曲面や凹凸面等、互いに密着し合う面形状であればよい。また、本実施形態では、ノズル部110に型締力が伝達するようにしたが、射出シリンダ100のノズル部110以外の部位でもよい。ノズル部110に型締力が伝達するようにすることで、ノズル部110のみが型締力に耐久できる強度を有すれば足り、射出シリンダ100全体が型締力に耐久できる強度を有することが必ずしも主要件とならない。
図27は型締時における金型40とノズル部110の配置関係の説明図である。ノズル部110の射出口110bは、金型40の注入口40b上に位置しており、射出口110bから注入口40bに溶融樹脂が射出される位置関係にある。ノズル部110の先端面110aは、注入口40bを覆う大きさを有しており、上記の型締力の伝達で注入口40bの周囲においては先端面110aと注入面40aとが密着してシールが形成される。よって、溶融樹脂の漏れが防止される。しかも、型締力を利用してノズル部110を金型40に押し付ける方式なので、従来必要とされたノズルの先端位置の調整作業は不要である。
本実施形態の場合、各取付部420が互いに離間していることから、駆動ユニット900を同期的に駆動することでより均一にノズル部110に型締力をかけ易くなる。特に、本実施形態では、各取付部420がプレート部410の4隅に位置し、ノズル部110はプレート部410の略中央に位置していることから、より均一にノズル部110に型締力をかけ易くなる。
なお、金型には成形時に生じるランナを排出する目的でランナロック部材を金型に着脱自在に装着し、ランナロック部材に溶融樹脂の注入口を設ける場合がある。図28(A)はその例を示す。
ランナロック部材2010は、その先端部に注入口2010aが形成されている。注入口2010aに溶融樹脂が注入され、注入口2010a内の溶融樹脂はランナとなる。この結果、注入口2010aはランナ部分を保持するランナ保持部として機能する。なお、このランナは型開きにより成形品と分離される場合と成形品が連なったままの場合とがある。
ランナロック部材2010は旋回アーム2020を介してモータ2030(ここではステッピングモータ)に連結されており、モータ2030の駆動により、同図で実線で示す装着位置と、破線で示す非装着位置との間で移動する。非装着位置にランナロック部材2010が移動することで注入口2010aに保持されているランナ部分を排出する。ランナ部分と注入口2010aとの分離は、例えば、ランナロック部材2010の移動経路途中にランナ部分と衝突する部材を配置しておき、衝突の衝撃で分離するようにすることができる。
なお、装着位置は同図から明らかなようにランナ保持部である注入口2010aが金型40に装着された位置であり、非装着位置は金型40からランナロック部材2010が離脱した位置である。また、本実施形態ではランナロック部材2010を回動して移動する構成としたが、直線的に移動する構成でもよい。
このようなランナロック部材2010を設けた構成の場合も、ノズル部110の先端面110aが注入口2010aを覆う大きさを有していれば溶融樹脂の漏れを防ぐことができる。ランナロック部材2010と、金型本体との間で、ランナロック部材2010の輪郭部分に隙間が生じて溶融樹脂が漏れるような場合は、ノズル部110の先端面110aが該隙間をも覆う大きさを有するものとすることが望ましい。
図28(B)はその他の例を示し、注入口40bが2つある。この場合は、ノズル部110の先端面110aが同図に示すように双方の注入口40bを覆う大きさを有するものとすることで、双方の注入口40bからの溶融樹脂の漏れを防止できる。
なお、本実施形態ではノズル部110を円柱形状としたが、角柱形状や三角柱形状でもよく、その外形は適宜選択可能である。先端面110aの大きさは、注入口40bを覆うだけでなく、注入面40a全体を覆うよう、注入面40aと同じか、それよりも大きくしてもよい。これは、金型40への型締力が注入面40a全体に分布する点で有利な場合がある。
次に、図18乃至図20を参照して金型支持部600について説明する。金型支持部600は、金型40を支持するための部材である。金型支持部600は、金型40と係合するコの字型をなし、ロックレバー610の開閉で金型40の保持及び解除を行う。金型支持部600はタイバ910が挿通する挿通部620に案内されて型締方向に移動可能である。但し、タイバ910には止め輪910bが設けられており、金型支持部600の最下位置はこの止め輪910bによって規定される。
次に、図18乃至図20を参照して型締部500について説明する。型締部500は、受け板60及び金型50が搭載される搭載部510を備え、ロックレバー530の開閉で受け板60及び金型50の保持及び開放を行う。型締部500は、また、搭載部510から窪んでエジェクタプレート70やリターンスプリング80を収容する収容部520を備える。型締部500は更に、タイバ910が挿通する挿通部540を備え、タイバ910に案内されて型締方向に移動可能となっている。
<型締部(下側)の移動機構>
図18乃至図20を参照して、駆動ユニット700は、駆動源として、ベース90に支持されたモータ710を備える。モータ710は本実施形態の場合、ステッピングモータである。モータ710には、ベース90に支持された減速機730が接続されており、モータ710の出力を減速する。減速機730の出力軸にはプーリ740が取り付けられている。プーリ750は、プーリ740の上方で、ベース90上に立設された不図示の支柱により回転自在に支持されている。プーリ740とプーリ75とには無端ベルト760が巻きまわされており、モータ710を回転駆動することで無端ベルト760が走行する。
無端ベルト760の一部と型締部500とは連結部770により連結されている。したがって、モータ710を回転することで、その回転方向によって型締部500を型締方向に移動することができる。駆動ユニット700は、型締部500を金型40と金型50とが離間する最下方の位置(型開き位置)と、金型40と金型50との型締めを開始する最上方の位置(型締開始位置)と、の間で移動する。本実施形態の場合、駆動ユニット700は、型締めを行わないため、モータ710としては、その出力が比較的小さいもので足りる。
センサ720は、型締部500の位置を検出する。本実施形態の場合、センサ720はモータ710に取り付けられ、その回転量を検出するエンコーダであり、センサ720が検出した回転量から型締部500の位置を演算する構成であるが、型締部500の位置が検出できれば他の種類のセンサでもよい。
<型締部(下側)の位置ロック機構>
図18乃至図20及び図21乃至図23を参照して位置ロック機構800の構成について説明する。図21乃至図23は位置ロック機構800の説明図である。型締部500は、上記の通り、駆動ユニット700によって型締開始位置へ移動されるが、駆動ユニット700は型締め時に型締部500からの型締力を受けない構成になっている。位置ロック機構800は、型締時において、型締部500が型締力に抗して移動しないように型締部500を支持する機構である。
位置ロック機構800は、中心軸810aを介して型締部500の底部に回転自在に支持された回転板810を備える。回転板810には、複数のロックブロック820がそれぞれ固定される取付孔810cと、ベース90に立設された複数のロック支柱830がそれぞれ挿通する開口部810bと、を備える。ロックブロック820とロック支柱830とは同数である。型締部500の底部には、ロック支柱830との干渉を避け、ロック支柱83が進入可能な挿入孔550が、各ロック支柱830に対応して形成されている。
位置ロック機構800は型締部500の側部に支持されたモータ840を備える。モータ840は本実施形態の場合、ステッピングモータである。モータ840の出力軸にはピニオンギア840aが取り付けられている。回転板810の周縁にはピニオンギア840aと噛合するギア810dが形成されている。このため、モータ840を回転すると、中心軸810a回りに回転板810が回転する。
センサ850(図21において不図示)は、回転板810の回転量を検出する。本実施形態の場合、センサ850はモータ840に取り付けられ、その回転量を検出するエンコーダであり、センサ850が検出した回転量から回転板810の回転量を演算する構成であるが、回転板810の回転量が検出できれば他の種類のセンサでもよい。
係る構成からなる位置ロック機構800では、回転板810は、その回転により、ロック支柱830と同軸上に開口部810bが位置する位置(図21)と、ロック支柱830と同軸上にロックブロック820が位置する位置(図23)と、に位置する。
図21の位置の場合、ロック支柱830と、回転板810及び型締部500と、が干渉しないので、型締部500を型締方向に移動可能となる。したがって、型締部500を型開き位置と型締開始位置との間で移動する場合は、回転板810を図21の位置とする。図23の位置の場合、ロックブロック820を介して型締部500がロック支柱830によって、その下方への移動が規制され、位置がロックされた状態となる。したがって、型締時には、回転板810を図23の位置とする。
図22は図21の位置と図23の位置との中間の位置に回転板810が位置している状態を示している。以上のように、型締部500を、型開き位置→型締開始位置→(型締)→型開き位置と、移動する場合、回転板810は、図21の位置→図23の位置→(型締)→図21の位置に位置させることになる。
型締部500の位置ロック機構としては他の構成例も採用可能である。図36乃至図38はその一例を示す。同図の例は、複数のアーム部1810を回動自在に型締部500の底部に固定し、アーム部1810と連結された旋回円板1820を回転させることで、アーム部1810のフック1810aがタイバ1910に設けた切り欠き1910aに係合(図37)、係合解除(図36)するようにした構成である。型締部500のロックは、フック1810aと切り欠き1910aとの係合によってタイバ1910で型締部500を支持することで行う構成である。
<型締部(上側)の移動機構>
図18乃至図30及び図24を参照して型締部400を移動する駆動ユニット900の構成について説明する。図24は駆動ユニット900の説明図であり、取付部420を一部破断してその内部機構を示した図である。各駆動ユニット900は、ベース90に型締方向に立設され、その先端(上端)にネジ910aが形成されたボールネジ軸であるタイバ910を備える。取付部420には、駆動ユニット900の駆動源であるモータ920が搭載されている。モータ920は本実施形態の場合、ステッピングモータである。
取付部420の内部では、タイバ910のネジ910aと螺合するボールナット950が、ベアリング960を介して取付部420の内壁に回転自在に支持されている。取付部420の内部には、また、減速機940が配設されている。減速機940はモータ920の出力軸に取り付けられたピニオン920aの出力を減速してボールナット950を回転させる。
このような構成によってモータ920を回転するとボールナット950が回転し、タイバ910のネジ910aとボールナット950との螺合により、ボールナット950がタイバ910に沿って移動する。こうして、モータ920の回転により、型締部400はタイバ910に案内されて型締方向に移動することになる。
なお、本実施形態では、駆動ユニット900としてボールネジ機構を採用したが、軸(タイバ)に沿って型締部を移動させる機構はこれに限られず、種々の機構が利用可能である。
型締部400は、駆動ユニット900によって、型締めが完了する最下位置(型締位置)と、型締力が完全に解除される、最上方の位置(退避位置)との間で移動される。本実施形態では、型締部400の、型締位置と退避位置との間の移動距離は数ミリ程度である場合を想定している。
センサ930は、型締部400の位置、特に個々の取付部420の位置(移動量)を検出する。本実施形態の場合、センサ930はモータ920に取り付けられ、その回転量を検出するエンコーダであり、センサ930が検出した回転量から取付部420の位置(移動量)を演算する構成であるが、取付部420の位置(移動量)が検出できれば他の種類のセンサでもよい。
本実施形態の場合、モータ920がステッピングモータであるため、駆動パルスによって取付部420の移動量は推定移動量として演算可能であるが、脱調する場合があるため、センサ930によって実移動量を検出するようにしている。
<制御部の構成>
次に、図29を参照して制御系の構成について説明する。制御部1000は、CPU1010、記憶部1020及びI/F(インタフェース)1030を備える。CPU1010は、センサの検出結果を取得し、記憶部1020に記憶されたプログラムにしたがって、モータやヒータ等の制御を行う。ここで、図29のセンサは例えば、センサ930のほか、上述した各センサが含まれる。モータにはモータ920のほか、上述した各モータが含まれる。ヒータにはバンドヒータ130が含まれる。
各モータの制御は、モータ毎のドライバ1300により個別に行う。CPU1010はドライバ1300に対してトルク指令値(例えば電流指令値)と、移動量の指令値(例えば駆動パルス数)を指示し、ドライバ1300は指示されたこれらの制御内容を実現する。なお、図示しないが、ヒータにもドライバが、また、センサには信号処理回路等がそれぞれ設けることができる。
記憶部1020には、例えば、ROM、RAM、ハードディスク等が含まれる。I/F1030はCPU1010と、外部のデバイスとのインタフェースである。入力部1100は、例えば、キーボード、マウス等である。作業者は入力部1100を介して制御部1000に動作指令を行うことができる。表示部1200は、例えば、LCD等のディスプレイであり、射出成形機の状況等を表示する。
<射出成形機の動作例>
図30乃至図35を参照して射出成形機1Aの動作例について説明する。図30乃至図35は射出成形機1Aの動作説明図である。ここでは、1回の成形動作について説明する。
図30は、射出成形機1Aが型締装置30による型締力が金型40及び金型50に付与されない型開き状態にあることを示している。型締部500は型開き位置に位置し、回転板810は上記の図21の位置にある。型締部400は退避位置にあり、金型支持部600は止め輪910bによって規制された最下位置にある。金型40と金型50とは上下に分離している。
図31は、図30の状態から駆動ユニット700を駆動し、型締部500を型締部400に近接する方向に移動している途中の状態を示している。型締部500及び金型50は、その移動途中で金型支持部600及び金型40と接触し、図21に示すようにこれらが搭載された状態となる。駆動ユニット700は、型締部500の移動を継続し、図32に示す型締開始位置まで移動する。図32の状態において、ノズル部110の先端面110aと金型40の注入面40aとは僅かに離間しているか、互いに押圧しない程度で接触している。
型締部500を型締開始位置まで移動したので、型締部500を位置ロック機構800でロックする。つまり、図33に示すように回転板810を上記の図23の位置に回転させ、ロック支柱830と同軸上にロックブロック820を位置させる。これにより、型締部500が型締力に抗して下方に下がらないようになる。
次に、型締めを開始する。つまり、図34に示すように、各駆動ユニット900を駆動して型締部400を型締部50に近接する方向に、型締位置まで移動する。これにより、型締装置30からの型締力が金型40及び金型50に付与された状態(型締め状態)となる。具体的には、射出シリンダ100は、ノズル部11の周縁部(フランジ部)が型締部400の溝部430の周縁部で押圧されることにより、ノズル部110の先端面110aが金型40の注入面40aに密着する。そして、この状態で、型締部400から射出シリンダ100を介して金型40と金型50との間に型締力が付与されることになる。なお、このとき、バンドヒータ130の下端面は、型締部400の溝部430の周縁部に当接しておらず、金型40と型締部400(溝部430の周縁部)との間でノズル部110の周縁部が挟持される。これにより、射出シリンダ100の型締め及び型開き方向(図34の上下方向)への移動が実質的に規制された状態となる。
また、この型締め状態においては、ノズル部110の先端面110aと金型40の注入面40aとが互いに押圧しあって、溶融樹脂の漏れを防ぐシールが形成されることになる。これは、ノズル部110の先端面110aが、注入口40bを有する金型40の注入面40aに当接されてその注入口40bを覆うようになっているためである。すなわち、本実施形態では、型締め状態では金型40の注入口40bをノズル部110で実質的に覆うようにしてノズルの位置の調整作業を不要としながら溶融樹脂の漏れを防ぐシール構造を実現している。
続いて、駆動ユニット900の駆動によって型締部400を型締位置に位置させた状態で、駆動ユニット200を駆動し、プランジャ140を移動し、ノズル部110から金型40へ溶融樹脂を射出する。その後、逆の手順で図30の状態の戻り、成形品を取り出して1回の成形動作が終了する。
<金型交換時の処理>
本実施形態の場合、金型50は型締部500上に搭載されている。金型50を交換する際、型締部500に金型50の自重が作用して型締部500が意図せず下方へ移動してしまう場合がある。そこで、本実施形態では、金型交換の際には、型締部500を型締開始位置に移動し、かつ、位置ロック機構800で型締部500を支持して下方へ移動することを防止する。
型締めの際に利用する位置ロック機構800を金型交換の際の型締部500の移動防止機構としても併用することで、専用の移動防止機構を設けることなく、金型交換時における型締部500の不意の移動を防止することができる。なお、本実施形態の場合、型締部500が型締開始位置に位置している場合には、型締部50上には金型4も搭載された状態となるので、型締部500の移動が防止されることは金型40の交換にも有利に働くことになる。
上記実施形態では、モータ920等の各モータをステッピングモータとしたが他の電動モータでもよい。また、型締装置30はモータ以外の駆動源を有する構成であってもよい。
上記実施形態では、型締部400では金型40を支持せず、金型支持部60で支持する構成としたが、型締部400で金型40を支持する構成としてもよい。
上記実施形態では、型締部400と型締部500の双方が型締方向に移動する構成としたが、いずれか一方のみが移動する構成としてもよい。但し、本実施形態の構成の方が、型締部の移動に必要な時間を短縮可能である。
上記実施形態では、タイバ910を有する駆動ユニット900を4つ設けた構成としたが、1〜3つ、或いは、5つ以上でもよい。型締部400を付勢するバランスの点で、本実施形態のように4つとするか、3つとするのが好適である。
上記実施形態では、射出成形機1Aを縦型成形機として構成したが、横型成形機として構成してもよい。また、金型は2プレートや3プレートでも、ホットランナー方式でも構わない。
なお、本発明においては、上述した型締装置の制御または、射出成形機の制御工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムも対象としている。具体的には、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム、ファーム、アプリケーション等)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
1 第1の型締め部材
2 第2の型締め部材
3 固定側金型
4 可動側金型
5 第1のロック部材
6 第2のロック部材
7 ベース
8 ネジタイバー
9 型締めモータ 10 型上下駆動プーリ 11 型上下従動プーリ 12 型上下ベルト 13 型上下駆動モータ 14 型上下駆動連結部材 15 ロック用旋回モータ 16 旋回用駆動ギア 17 旋回用従動ギア 18 旋回板 19 旋回板位置検出センサ 20 旋回板切り欠き形状 21 旋回軸 22 止め輪 23 摺動隙間 24 異物 25 駆動モータ 26 ロック部材 27 ピニオンギア 28 ロック部材位置検出センサ 29 中間プレート 30 中間金型 31 ランナー 32 成形品 33 制御部 34 CPU 35 記憶部 36 I/F 37 入力部 38 表示部 39 ドライバ

Claims (17)

  1. 金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、
    前記第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、
    前記第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、
    前記第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように前記型締開始位置で支持するロック手段と、
    前記ロック手段の状態を検知する検知手段と、
    型締動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、型締動作を開始した後において、前記検知手段の検知結果に基づいてその後の動作を継続するか否かを判断することを特徴とする型締装置。
  2. 金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、
    前記第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、
    前記第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、
    前記第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように前記型締開始位置に解除可能に支持するロック手段と、
    前記ロック手段の一部が前記第1の型締部を支持する支持位置に存在するか否か検知する検知手段と、
    型締動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、型締動作を開始した後において前記ロック手段の一部が前記支持位置に存在することを前記検知手段によって検知するまでその後の型締動作を継続させないことを特徴とする型締装置。
  3. 金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、
    前記第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、
    前記第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、
    前記第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように前記型締開始位置に解除可能に支持するロック手段と、
    前記ロック手段の一部が前記第1の型締部を支持する支持位置に存在するか否か検知する検知手段と、
    型締動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、型締動作を開始した後において前記ロック手段の一部が前記支持位置に存在することを前記検知手段によって検知したら、その後の型締動作を継続させることを特徴とする型締装置。
  4. 前記第1移動手段による前記第1の型締部の高さ位置を設定する設定手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の型締装置。
  5. 前記設定手段は、前記第1の型締部の高さ位置の条件として、前記金型の型締領域に混入するおそれがある異物の大きさに基づく条件を設定可能であることを特徴とする請求項4に記載の型締装置。
  6. 前記検知手段は、前記金型への異物混入を検知する手段を兼ねることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の型締装置。
  7. 前記制御手段は、型締動作を開始した後において前記ロック手段の一部が前記支持位置に存在しない場合において、型締動作を停止することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の型締装置。
  8. 前記制御手段は、前記ロック手段の一部が前記支持位置に存在する状態において、前記第1の型締部を前記ロック手段の一部によって支持させるよう前記ロック手段と前記第1の型締部との相対位置を制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の型締装置。
  9. 前記検知手段による検知結果に基づいて外部へ報知する報知手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の型締装置。
  10. 前記金型は、上金型と、下金型と、前記上金型及び前記下金型の間に配置される中間金型とを有するものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の型締装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の型締装置を備えたことを特徴とする射出成形機。
  12. 金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、前記第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、前記第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、前記第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように前記型締開始位置で支持するロック手段と、前記ロック手段の状態を検知する検知手段とを備えた型締装置による型締動作を制御するに際し、
    型締動作を開始した後において、前記検知手段の検知結果に基づいてその後の動作を継続するか否かを判断するステップを有することを特徴とする型締装置の制御方法。
  13. 金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、前記第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、前記第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、前記第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように前記型締開始位置に解除可能に支持するロック手段と、前記ロック手段の一部が前記第1の型締部を支持する支持位置に存在するか否か検知する検知手段とを備えた型締装置による型締動作を制御するに際し、
    型締動作を開始した後において前記ロック手段の一部が前記支持位置に存在することを前記検知手段によって検知するまでその後の型締動作を継続させないことを特徴とする型締装置の制御方法。
  14. 金型に型締力を付与する第1及び第2の型締部と、前記第1の型締部を型開き位置と型締開始位置との間で移動させる第1移動手段と、前記第2の型締部を退避位置と型締位置との間で移動させ、型締力を発生させる第2駆動手段と、前記第1の型締部を、型締力に抗して移動しないように前記型締開始位置に解除可能に支持するロック手段と、前記ロック手段の一部が前記第1の型締部を支持する支持位置に存在するか否か検知する検知手段とを備えた型締装置による型締動作を制御するに際し、
    型締動作を開始した後において前記ロック手段の一部が前記支持位置に存在することを前記検知手段によって検知したら、その後の型締動作を継続させることを特徴とする型締装置の制御方法。
  15. 請求項12〜14のいずれか1項に記載の型締装置の制御方法を、射出成形機の金型に型締力を付与する型締機構の制御に用いたことを特徴とする射出成形機の制御方法。
  16. コンピュータに、請求項12〜14のいずれか1項に記載の型締装置の制御方法を実行させるためのプログラム。
  17. コンピュータに、請求項15に記載の射出成形機の制御方法を実行させるためのプログラム。

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