JP2019176670A - モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】組立性、固定強度を向上したモータハウジング、バスバーホルダを提供する。【解決手段】ロータと、ステータと、金属製のハウジングと、樹脂製のバスバーホルダ60aと、一部がバスバーホルダに埋め込まれて固定される金属製の板部材90とを備える。ハウジングは、軸方向に延びる円筒状のハウジング本体と、径方向外側に突出する第1フランジ部22とを有する。バスバーホルダは、ハウジングの第1開口部の軸方向一方側に配置されるバスバーホルダ本体61と、バスバーホルダ本体から径方向外側に突出し、第1フランジ部の軸方向一方側の面に接触する第2フランジ部67とを有する。板部材は、板面が軸方向を向く板状の板部材本体91を有する。板部材本体は、軸方向両側の面がバスバーホルダから露出する露出部91bを有する。露出部は、第1フランジ部の軸方向一方側の面に接触する。露出部と第1フランジ部とは、互いにカシメられて接合される。【選択図】図5
Description
本発明は、モータに関する。
ステータケースの開口に固定される固定部材に回転センサが保持されるモータが知られる。例えば、特許文献1には、そのような回転センサとしてのレゾルバステータと、レゾルバステータによって検出される被検出部としてのセンサロータと、を備えるモータが記載される。
上記のようなモータを組み立てる際には、各部品同士の間で組み付け等による誤差が生じる。そのため、ステータケースに対する固定部材の周方向位置を調整し、回転センサと被検出部との相対位置を調整する必要がある。したがって、上記のようなモータにおいては、固定部材の周方向位置を調整した後に、ステータケースと固定部材とを固定できることが求められる。
これに対して、例えば特許文献1には、ステータケースに設けられた爪を爪の幅よりも大きいカシメ溝にカシメて固定することでステータケースに固定部材を固定する構成が記載される。この構成によれば、カシメ溝に爪をカシメられる範囲内であれば、固定部材をステータケースに対して周方向に移動させることが可能である。そのため、固定部材の周方向位置を調整した後であっても、爪をカシメ溝にカシメて固定することが可能である。しかし、このような構成では、周方向の固定が不十分であり、爪をカシメ溝にカシメた後においても爪がカシメ溝内で周方向に移動し、ステータケースに対して固定部材が周方向に移動する虞があった。
本発明は、上記事情に鑑みて、組み立てる際に、バスバーホルダに保持された回転センサの被検出部に対する周方向位置を調整可能であり、かつ、組み立てた後においては、ハウジングに対するバスバーホルダの周方向の固定強度を向上できる構造を有するモータを提供することを目的の一つとする。
本発明のモータの一つの態様は、中心軸に沿って配置されるシャフトおよび被検出部を有するロータと、前記ロータの径方向外側に配置されるステータと、前記ロータおよび前記ステータを収容し、軸方向一方側に開口する第1開口部を有するハウジングと、前記ステータの軸方向一方側に配置され、前記第1開口部を塞ぐ樹脂製のバスバーホルダと、前記バスバーホルダに保持され、前記ステータと電気的に接続されるバスバーと、前記バスバーホルダに直接または間接的に保持され、前記被検出部を検出して前記ロータの回転を検出可能な回転センサと、一部が前記バスバーホルダに埋め込まれて固定される金属製の板部材と、を備える。前記ハウジングは、軸方向に延びる円筒状のハウジング本体と、前記ハウジング本体の軸方向一方側の端部から径方向外側に突出する第1フランジ部と、を有する。前記バスバーホルダは、前記第1開口部の軸方向一方側に配置されるバスバーホルダ本体と、前記バスバーホルダ本体から径方向外側に突出し、前記第1フランジ部の軸方向一方側の面に接触する第2フランジ部と、を有する。前記板部材は、板面が軸方向を向く板状の板部材本体を有する。前記板部材本体は、軸方向両側の面が前記バスバーホルダから露出する露出部を有する。前記露出部は、前記第1フランジ部の軸方向一方側の面に接触する。前記露出部と前記第1フランジ部とは、互いにカシメられて接合される。
本発明の一つの態様によれば、モータを組み立てる際に、バスバーホルダに保持された回転センサの被検出部に対する周方向位置を調整可能であり、かつ、モータを組み立てた後においては、ハウジングに対するバスバーホルダの周方向の固定強度を向上できる。
各図に適宜示すZ軸方向は、正の側を上側とし、負の側を下側とする上下方向である。X軸方向およびY軸方向は、Z軸方向と直交する方向であり、互いに直交する方向である。各図に適宜示す中心軸Jは、Z軸方向と平行であり、上下方向に延びる仮想線である。以下の説明においては、中心軸Jの軸方向、すなわち上下方向と平行な方向を単に「軸方向Z」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。本実施形態において、上側は、軸方向一方側に相当し、下側は、軸方向他方側に相当する。なお、上下方向、上側および下側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
図1に示すように、本実施形態のモータ10は、ハウジング20と、ロータ30と、ベアリング33,34と、ステータ40と、バスバーユニット60と、Oリング71と、オイルシール73と、を備える。ハウジング20は、内部にロータ30およびステータ40を収容する。ハウジング20は、金属製である。ハウジング20は、ハウジング本体21と、第1フランジ部22と、を有する。
ハウジング本体21は、上側に開口する第1開口部20aを有する筒状である。すなわち、ハウジング20は、第1開口部20aを有する。ハウジング本体21は、軸方向Zに延びる円筒状である。より詳細には、ハウジング本体21は、中心軸Jを中心とする多段の円筒状である。ハウジング本体21は、ステータ保持部21aと、拡径部21bと、ベアリング保持部21cと、オイルシール保持部21dと、を有する。ステータ保持部21aの内周面には、ステータ40のうち後述するステータコア41の外周面が固定される。
拡径部21bは、ステータ保持部21aの上側の端部に繋がる。拡径部21bの内径および外径は、ステータ保持部21aの内径および外径よりも大きい。拡径部21bの上側の端部は、ハウジング本体21の上側の端部である。拡径部21bには、後述するバスバーホルダ60aの下側の部分が収容される。
ベアリング保持部21cは、ステータ保持部21aの下側の端部に繋がる。ベアリング保持部21cの内径および外径は、ステータ保持部21aの内径および外径よりも小さい。ベアリング保持部21cの内部には、ベアリング33が保持される。オイルシール保持部21dは、ベアリング保持部21cの下側の端部に繋がる。オイルシール保持部21dの内径および外径は、ベアリング保持部21cの内径および外径よりも小さい。オイルシール保持部21dは、下側に開口する。オイルシール保持部21dの内部には、オイルシール73が保持される。
第1フランジ部22は、ハウジング本体21の上側の端部から径方向外側に突出する。第1フランジ部22は、板面が軸方向Zを向く板状であり、中心軸Jを中心とする円環状である。図2に示すように、第1フランジ部22は、周方向に延びる第1フランジ部本体22aと、第1フランジ部本体22aから径方向外側に突出する第1取付部22bと、を有する。本実施形態において第1フランジ部本体22aは、中心軸Jを中心とする円環状である。第1取付部22bは、第1取付部22bを軸方向Zに貫通する第1取付孔22cを有する。第1取付孔22cは、周方向に長い長円形状である。
本実施形態において、第1取付部22bは、周方向に沿って3つ設けられる。3つの第1取付部22bのうち後述する板部材90が接合される第1取付部22bは、他の2つの第1取付部22bよりも周方向の寸法が大きい。以下の説明においては、3つの第1取付部22bのうち板部材90が固定される第1取付部22bを区別して呼ぶ場合には、第1取付部24と呼ぶ。第1取付部24は、中心軸Jを挟んで後述するコネクタ部63の径方向の反対側に配置される。第1取付部24は、周方向一方側の部分に板部材90が接合される。第1取付部24において第1取付孔22cは、第1取付部24の周方向他方側の部分に配置される。
ハウジング20は、複数の爪部23をさらに有する。複数の爪部23は、周方向に沿って配置される。図3に示すように、爪部23は、第1フランジ部本体22aの径方向外縁部に繋がる。爪部23は、基部23aと、カシメ部23bと、を有する。基部23aは、第1フランジ部本体22aの径方向外縁部から上側に延びる部分である。本実施形態において基部23aは、板面が径方向を向く板状である。
カシメ部23bは、基部23aの上側の端部から径方向内側に延びる部分である。本実施形態においてカシメ部23bは、板面が周方向に沿った板状である。カシメ部23bの径方向内側の部分は、斜め下方に向かって延びる。カシメ部23bのうち径方向内側の端部の少なくとも一部は、後述する第1収容凹部68dに収容される。カシメ部23bの径方向外側の部分における下側の面は、後述する第3壁部68cの上側の端部と接触する。爪部23は、図4に二点鎖線で示す状態から径方向内側かつ下側に折り曲げられてカシメられ、図3および図4に実線で示す状態になる。すなわち、図4に二点鎖線で示す状態の爪部23がカシメられることによって、カシメ部23bが作られる。
図1に示すように、ロータ30は、シャフト31と、ロータ本体32と、センサマグネット36と、を有する。シャフト31は、中心軸Jに沿って配置される。シャフト31は、中心軸Jを中心として軸方向Zに延びる円柱状である。シャフト31は、ベアリング33,34によって回転可能に支持される。ベアリング33,34は、例えば、ボールベアリングである。ロータ本体32は、シャフト31の外周面に固定される。図示は省略するが、ロータ本体32は、シャフト31の外周面に固定されるロータコアと、ロータコアに固定されるロータマグネットと、を有する。ロータコアは、シャフト31に直接固定されてもよく、部材等を介して間接的に固定されてもよい。ロータマグネットは、単一のマグネットであってもよく、複数のマグネットであってもよい。
センサマグネット36は、シャフト31に固定される。より詳細には、センサマグネット36は、シャフト31の上側の端部に、取付部材35を介して固定される。取付部材35は、周方向に沿った円環状である。取付部材35は、シャフト31の上端部に嵌め合わされて固定される。本実施形態においてセンサマグネット36は、中心軸Jを中心とする円環状である。センサマグネット36は、取付部材35の径方向外縁部の上面に固定される。なお、センサマグネット36は、シャフト31に直接的に固定されてもよい。また、センサマグネット36は、ロータ本体32に直接または間接的に保持されてもよい。本実施形態においてセンサマグネット36は、被検出部に相当する。
ステータ40は、ロータ30の径方向外側に配置される。ステータ40は、ステータコア41と、インシュレータ44と、複数のコイル45と、を有する。ステータコア41は、中心軸Jを中心とする円環状のコアバック42と、コアバック42から径方向内側に延びる複数のティース43と、を有する。コアバック42の外周面は、ステータ保持部21aの内周面に固定される。インシュレータ44は、ティース43に装着される。複数のコイル45は、インシュレータ44を介して各ティース43に装着される。
バスバーユニット60は、ステータ40の上側に配置される。バスバーユニット60は、バスバーホルダ60aと、回路基板80と、回転センサ83と、バスバー81,82と、を有する。すなわち、モータ10は、バスバーホルダ60aと、回路基板80と、回転センサ83と、バスバー81,82と、を備える。バスバーホルダ60aは、バスバー81,82を保持する部材である。バスバーホルダ60aは、ステータ40の上側に配置される。バスバーホルダ60aは、第1開口部20aを塞ぐ。バスバーホルダ60aは、第1フランジ部22によって下側から支持される。バスバーホルダ60aは、樹脂製である。バスバーホルダ60aは、バスバーホルダ本体61と、嵌合部62と、コネクタ部63と、ベアリング保持部64と、連結部65と、支持部66と、第2フランジ部67と、蓋部69と、を有する。
図1および図2に示すように、バスバーホルダ本体61は、上側に開口する第2開口部61aを有する筒状である。より詳細には、バスバーホルダ本体61は、軸方向両側に開口し、中心軸Jを中心とする略円筒状である。バスバーホルダ本体61は、第1開口部20aの上側に配置される。本実施形態においてバスバーホルダ本体61は、ステータ40の上側に配置される。
図2に示すように、バスバーホルダ本体61は、径方向外側に突出する突出部61bを有する。突出部61bは、軸方向Zに沿って視て、略矩形状である。突出部61bが突出する方向は、X軸方向と平行な方向である。以下の説明においては、突出部61bが突出する方向、すなわちX軸方向と平行な方向を「突出方向X」と呼ぶ。
図1に示すように、嵌合部62は、バスバーホルダ本体61から下側に突出する。図示は省略するが、嵌合部62は、周方向に延びる円弧状である。嵌合部62の形状は、例えば、軸方向Zに沿って視て、突出方向Xのコネクタ部63側に開口するC字形状である。嵌合部62は、ハウジング20の内部に挿入される。より詳細には、嵌合部62は、拡径部21bの内側、すなわち第1開口部20aに嵌め合わされる。
コネクタ部63は、バスバーホルダ本体61から径方向外側に延びる。より詳細には、コネクタ部63は、バスバーホルダ本体61から突出方向Xに延びる。コネクタ部63は、ハウジング20よりも径方向外側に突出する。コネクタ部63は、コネクタ部63の径方向外側の端部から径方向内側に窪む凹部を有する。コネクタ部63には、図示しない外部装置が接続される。外部装置は、例えば、モータ10に電力を供給してモータ10を制御する制御装置である。
ベアリング保持部64は、バスバーホルダ本体61の径方向内側に配置される。ベアリング保持部64は、中心軸Jを中心とする略円筒状である。ベアリング保持部64は、内部にベアリング34を保持する。図2に示すように、ベアリング保持部64は、連結部65を介してバスバーホルダ本体61と繋がる。図1に示すように、支持部66は、ベアリング保持部64から上側に突出する。支持部66の上側の端部は、第2開口部61aを介してバスバーホルダ本体61よりも上側に突出する。図2に示すように、支持部66は、周方向に沿って複数設けられる。
第2フランジ部67は、バスバーホルダ本体61から径方向外側に突出する。図1に示すように、本実施形態において第2フランジ部67は、バスバーホルダ本体61の下側の端部から径方向外側に突出する。第2フランジ部67は、第1フランジ部22の上側の面に接触する。図2に示すように、第2フランジ部67は、周方向に延びる第2フランジ部本体67aと、第2フランジ部本体67aから径方向外側に突出する第2取付部67bと、を有する。
第2フランジ部本体67aは、軸方向Zに沿って視て、突出方向Xのコネクタ部63側に開口するC字形状である。第2フランジ部本体67aの周方向両側の端部は、突出部61bの周方向両側の端部のそれぞれに繋がる。第2フランジ部本体67aの径方向外縁部は、第1フランジ部本体22aの径方向外縁部よりも径方向内側に配置される。図4に示すように、第2フランジ部本体67aは、第1フランジ部本体22aの上側の面に接触する。
第2フランジ部本体67aは、下側の面から上側に窪む溝67dを有する。すなわち、第2フランジ部67は、溝67dを有する。図示は省略するが、溝67dは、中心軸Jを中心とする円環状である。本実施形態において溝67dは、第2フランジ部本体67aの下側の面と突出部61bの下側の面とに跨って設けられる。
図2に示すように、本実施形態において第2取付部67bは、周方向に沿って3つ設けられる。各第2取付部67bは、軸方向Zに沿って視て、各第1取付部22bと重なる。図5に示すように、第2取付部67bの下側の面は、第1取付部22bの上側の面と接触する。第2取付部67bは、第2取付部67bを軸方向Zに貫通する第2取付孔67cを有する。第2取付孔67cは、円形状である。互いに軸方向Zに重なる第1取付部22bおよび第2取付部67bにおいて、第1取付孔22cと第2取付孔67cとは、軸方向Zに沿って視て、互いに重なる。
第1取付孔22cと第2取付孔67cとには、モータ10が搭載される機器にモータ10を取り付けるためのネジが通される。そのネジによって、第1取付部22bと第2取付部67bとは、モータ10が搭載される機器に取り付けられる。本実施形態において第2取付孔67cには、軸方向Zに延びる円筒状の筒部材84が嵌め込まれて固定される。筒部材84は、軸方向両側に開口する。筒部材84は、金属製である。モータ10を取り付けるためのネジは、第2取付孔67cのうち筒部材84の内側を通る。
図2に示すように、第2フランジ部67は、周方向に沿って配置される複数のカシメ収容部68をさらに有する。本実施形態においてカシメ収容部68は、第2フランジ部本体67aに設けられる。図3および図4に示すように、カシメ収容部68は、一対の第1壁部68aと、第2壁部68bと、第3壁部68cと、を有する。図3に示すように、一対の第1壁部68aは、径方向に延び、互いに周方向に間隔を空けて配置される。一対の第1壁部68aは、互いに平行である。一対の第1壁部68aは、第2フランジ部本体67aから径方向外側に突出する。一対の第1壁部68aの上側の端部は、第2フランジ部本体67aよりも上側に配置され、第2フランジ部本体67aの上側の面上を径方向に延びてバスバーホルダ本体61と繋がる。
一対の第1壁部68a同士の周方向の間には、爪部23が配置される。一対の第1壁部68a同士の周方向距離は、爪部23の周方向の幅よりも大きい。一対の第1壁部68aにおける径方向外側の端部同士の間には、基部23aが配置される。
第2壁部68bは、第2フランジ部本体67aから上側に突出する。第2壁部68bは、周方向に沿った直線状に延びて、一対の第1壁部68aの上側の端部における径方向の中央部分同士を繋ぐ。図3および図4に示すように、第3壁部68cは、第2フランジ部本体67aの径方向外縁部のうち一対の第1壁部68a同士の間の部分から上側に突出する。第3壁部68cは、周方向に沿って直線状に延びて一対の第1壁部68a同士を繋ぐ。図4に示すように、周方向と直交する断面において第3壁部68cの上側の端面68fは、上側に凸となる曲面であり、曲率が径方向に沿って変化する部分を有する。
図3および図4に示すように、カシメ収容部68は、第1収容凹部68dと、第2収容凹部68eと、を有する。第1収容凹部68dは、下側に窪む凹部であり、第2フランジ部本体67aと一対の第1壁部68aと第2壁部68bと第3壁部68cとに囲まれて構成される。すなわち、第1収容凹部68dの周方向両側には、第1壁部68aが配置される。第1収容凹部68dの周方向の寸法は、カシメ部23bの周方向の寸法よりも大きい。
第2収容凹部68eは、下側に窪む凹部であり、第2フランジ部本体67aと、一対の第1壁部68aと第2壁部68bとバスバーホルダ本体61とに囲まれて構成される。すなわち、第2収容凹部68eの周方向両側には、第1壁部68aが配置される。第2収容凹部68eは、第1収容凹部68dの径方向内側に配置される。第2収容凹部68eの周方向の寸法は、カシメ部23bの周方向の寸法よりも大きい。第1収容凹部68dの周方向の寸法と第2収容凹部68eの周方向の寸法とは、例えば、同じである。
各カシメ部23bは、各カシメ収容部68において、第1フランジ部本体22aとの間で第2フランジ部67を軸方向Zに挟み込む。これにより、バスバーホルダ60aがハウジング20に対して軸方向Zに移動することを抑制できる。より詳細には、カシメ部23bの下側の面は、第3壁部68cの上側の端面68fに接触し、上側から第3壁部68cを第1フランジ部本体22aに押し付ける。
ここで、本実施形態によれば、端面68fは、曲率が径方向に沿って変化する部分を有する。そのため、端面68fの曲率が一定である場合に比べて、カシメ部23bと端面68fとの接触を面接触としやすく、カシメ部23bが接触するバスバーホルダ60aの面積を大きくできる。これにより、カシメ部23bからバスバーホルダ60aに対して好適に下向きの力を加えることができる。したがって、カシメ部23bによってより強固にバスバーホルダ60aをハウジング20に固定でき、バスバーホルダ60aがハウジング20に対して軸方向Zに移動することをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、第3壁部68cの周方向両側の端部には、第1壁部68aが繋がる。そのため、カシメ部23bから第3壁部68cに加えられた力を第1壁部68aに分散させて逃がすことができる。したがって、カシメ部23bから第3壁部68cに比較的大きな力が加えられた場合であっても、バスバーホルダ60aが破損することを抑制できる。また、一対の第1壁部68aが第2フランジ部本体67aから径方向外側に突出するため、一対の第1壁部68aによってカシメ収容部68の強度を向上させることができる。したがって、よりバスバーホルダ60aが破損することを抑制できる。
図4に示すように、第1収容凹部68dの内部には、カシメ部23bのうち径方向内側の端部の少なくとも一部が収容される。そのため、カシメ部23bが第3壁部68cと接触した状態で、カシメ部23bの径方向内側の端部を第3壁部68cの上側の端部よりも下側にカシメることができる。これにより、第3壁部68cに対して、より強くカシメ部23bを押し当てることができる。したがって、バスバーホルダ60aがハウジング20に対して軸方向Zに移動することをより抑制できる。また、カシメ部23bが第1収容凹部68dに引っ掛かるため、カシメ部23bがカシメ収容部68から外れることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2収容凹部68eが設けられるため、爪部23の寸法をより長くすることで、カシメ部23bのうち径方向内側の端部の少なくとも一部を第2収容凹部68eの内部に収容させることもできる。この場合、カシメ部23bは、例えば、第2壁部68bの上側の端部に接触する。この場合においては、カシメ部23bの寸法が長くなるため、カシメ部23bをよりカシメやすい。したがって、カシメ部23bによってバスバーホルダ60aをより強固に固定しやすい。
図1に示すように、蓋部69は、バスバーホルダ本体61の上側の端部に固定されて第2開口部61aを閉塞する。蓋部69の中央部分69aは、蓋部69の径方向外縁部69bよりも上側に突出する。蓋部69は、樹脂製である。蓋部69は、バスバーホルダ60aの蓋部69以外の部分とは別々に作られる単一の部材である。蓋部69は、バスバーホルダ本体61と溶着されて固定される。より詳細には、蓋部69は、径方向外縁部69bの全周がバスバーホルダ本体61の上側の端部の全周と溶着されて固定される。蓋部69とバスバーホルダ本体61との溶着は、例えば、蓋部69とバスバーホルダ本体61との接合部にレーザを照射するレーザ溶着によって行われる。本実施形態によれば、蓋部69が樹脂製であるため、金属製のカバーを設けるような場合と異なり、蓋部69が錆びることを防止できる。なお、図2においては、蓋部69の図示を省略する。
本実施形態においてバスバーホルダ60aのうち蓋部69を除いた部分は、例えば、インサート部材をバスバー81,82および後述する板部材90としたインサート成形によって単一の部材として作られる。
図1および図2に示すように、回路基板80は、板面が軸方向Zを向く板状である。回路基板80は複数の支持部66によって下側から支持される。これにより、回路基板80は、バスバーホルダ60aに保持される。図1に示すように、回路基板80は、バスバーホルダ本体61よりも上側に配置される。回路基板80は、蓋部69のうち上側に突出した中央部分69aの内部に収容される。
回転センサ83は、回路基板80の下面に取り付けられる。すなわち、本実施形態において回転センサ83は、回路基板80を介して、バスバーホルダ60aに間接的に保持される。回転センサ83は、センサマグネット36の上側に隙間を介して対向して配置される。回転センサ83は、被検出部としてのセンサマグネット36を検出してロータ30の回転を検出可能なセンサである。本実施形態において回転センサ83は、磁気センサである。磁気センサとしては、特に限定されず、ホールIC等のホール素子、および磁気抵抗素子等が挙げられる。回転センサ83は、センサマグネット36の磁界を検出して、ロータ30の回転を検出可能である。
本実施形態では、モータ10が3相モータであるため、磁気センサとして、3つのホール素子が用いられる。なお、回転センサ83は、回路基板80を介さずにバスバーホルダ60aに直接保持されてもよい。回転センサ83は、ロータ30の回転位置だけでなく、ロータ30の回転速度を検出するセンサであってもよい。モータ10の相の数および回転センサ83の種類などに応じて、回転センサ83の数および配置などは適宜変更されるのが好ましい。
バスバー81は、ステータ40と電気的に接続される。バスバー81の一端は、コイル45と接続される。バスバー81の他端は、コネクタ部63の凹部の底面から径方向外側に突出する。バスバー81の他端は、モータ10の外部に露出する。バスバー82の一端は、回路基板80の上側の面に接続される。バスバー82の他端は、コネクタ部63の凹部の底面から径方向外側に突出する。バスバー82の他端は、モータ10の外部に露出する。
バスバー81,82は、コネクタ部63に接続される制御装置と電気的に接続される。バスバー81には、制御装置から電流が供給される。これにより、バスバー81を介して制御装置からの電流がコイル45に供給される。バスバー82は、回路基板80に取り付けられた回転センサと制御装置とを電気的に接続する。バスバー81,82は、一部がバスバーホルダ60aに埋め込まれて保持される。
図示は省略するが、Oリング71は、中心軸Jを中心とする円環状である。図4に示すように、Oリング71は、溝67dに嵌め込まれる。Oリング71は、第1フランジ部22と第2フランジ部67との軸方向Zの間に配置される。Oリング71は、第1フランジ部本体22aの上側の面と溝67dの溝底面とに接触する。これにより、Oリング71は、第1フランジ部22と第2フランジ部67との軸方向Zの間、および第1フランジ部22と突出部61bとの軸方向Zの間を封止する。Oリング71は、軸方向Zに弾性圧縮変形した状態である。
このように、本実施形態によれば、第2フランジ部67が樹脂製であるため、第2フランジ部67の下側の面に溝67dを設けてOリング71を配置することができる。したがって、例えば、金属製の部材同士の間を液状のガスケットを塗布して封止するような場合に比べて、第1フランジ部22と第2フランジ部67との間の封止をより容易に、かつ、精度よく行うことができる。また、第2フランジ部67を樹脂製とすることで、第2フランジ部67が錆びることを防止できる。
図5に示すように、モータ10は、一部がバスバーホルダ60aに埋め込まれて固定される金属製の板部材90をさらに備える。本実施形態において板部材90は、第1取付部24の上側に接触する第2取付部67bの周方向一方側に隣り合う位置に配置される。板部材90は、板部材本体91と、脚部92と、を有する。
板部材本体91は、板面が軸方向Zを向く板状である。板部材本体91は、第2フランジ部67の下側の端部に固定される。本実施形態において板部材本体91の下側の面は、第2フランジ部67の下側の面と軸方向Zにおいて同じ位置に配置される。板部材本体91は、バスバーホルダ60aに埋め込まれる埋設部91aと、軸方向両側の面がバスバーホルダ60aから露出する露出部91bと、を有する。
埋設部91aは、板部材本体91の径方向内側の端部と、板部材本体91の周方向他方側、すなわち第2取付部67b側の端部と、を含む。埋設部91aのうち板部材本体91の径方向内側の端部は、第2フランジ部本体67aに埋め込まれる。埋設部91aのうち板部材本体91の周方向他方側の端部は、第2取付部67bに埋め込まれる。このように、板部材本体91における径方向の端部および周方向の端部がバスバーホルダ60aに埋め込まれることで、板部材90をより強固にバスバーホルダ60aに保持させることができる。
露出部91bは、板部材本体91のうちの埋設部91aを除く部分である。露出部91bは、第2取付部67bの周方向一方側に隣り合って配置される。露出部91bは、第2フランジ部本体67aの下側の端部から径方向外側に突出し、かつ、第2取付部67bの下側の端部から周方向一方側に突出する。
図6に示すように、露出部91bは、第1フランジ部22の上側の面に接触する。露出部91bと第1フランジ部22とは、互いにカシメられて接合される。これにより、板部材90が第1フランジ部22と強固に固定され、板部材90の一部が埋め込まれて固定されるバスバーホルダ60aがハウジング20に強固に固定される。したがって、ハウジング20に対するバスバーホルダ60aの周方向の固定強度を向上でき、バスバーホルダ60aがハウジング20に対して周方向に移動することをより抑制できる。また、バスバーホルダ60aがハウジング20に対して軸方向Zに移動することもより抑制できる。
一方、露出部91bと第1フランジ部22とをカシメて接合する前においては、バスバーホルダ60aをハウジング20に対して周方向に移動させることができる。そのため、モータ10を組み立てる際においては、バスバーホルダ60aをハウジング20に対して周方向に移動させて、センサマグネット36に対する回転センサ83の相対位置を調整可能である。
このように本実施形態によれば、モータ10を組み立てる際に、バスバーホルダ60aに保持された回転センサ83のセンサマグネット36に対する周方向位置を調整可能であり、かつ、モータ10を組み立てた後においては、ハウジング20に対するバスバーホルダ60aの周方向の固定強度を向上できる。
本実施形態において露出部91bと第1フランジ部22とは、互いの一部同士が軸方向Zに重ねられた状態で上側にカシメられて接合される。これにより、露出部91bは、上側の面から上側に突出する凸部94と、下側の面から上側に窪む接合凹部93と、を有する。また、第1フランジ部22は、上側の面から上側に突出して接合凹部93の内側に固定される接合凸部22dと、下側の面から上側に窪む凹部22eと、を有する。このように本実施形態によれば、露出部91bの一部と第1フランジ部22の一部とをまとめて軸方向Zにカシメることによって、容易に露出部91bと第1フランジ部22とを接合できる。このような接合方法の一例として、図6では露出部91bと第1フランジ部22とが冷間成形によって固定される場合を示す。
本実施形態において露出部91bは、第1取付部24の上側の面に接触する。露出部91bは、第1取付部24と互いにカシメられて接合される。そのため、第1フランジ部本体22aと接合される場合に比べて、接合される部分をより径方向外側に配置することができる。これにより、中心軸Jから接合される部分までのモーメントアームを大きくでき、バスバーホルダ60aに回転トルクが加えられた際に、接合された部分に加えられる周方向の力を小さくできる。したがって、露出部91bと第1取付部24との接合が外れることをより抑制でき、バスバーホルダ60aがハウジング20に対して周方向に移動することをより抑制できる。第1取付部24において接合される部分、すなわち接合凸部22dおよび凹部22eは、第1取付部24のうち第1取付孔22cの周方向一方側の部分である。
図5および図6に示すように、脚部92は、第1延伸部92aと、第2延伸部92bと、を有する。すなわち、板部材90は、第1延伸部92aと、第2延伸部92bと、を有する。第1延伸部92aは、板部材本体91から上側に延びる。より詳細には、第1延伸部92aは、埋設部91aの径方向内側の端部から上側に延びる。第1延伸部92aは、板面が径方向を向く板状である。
第2延伸部92bは、第1延伸部92aから径方向内側に延びる。より詳細には、第2延伸部92bは、第1延伸部92aの上側の端部から径方向内側に延びる。第2延伸部92bは、板面が軸方向Zを向く板状である。第1延伸部92aと第2延伸部92bとは、第2フランジ部67に埋め込まれる。このように、軸方向Zに延びる第1延伸部92aと径方向に延びる第2延伸部92bとが第2フランジ部67に埋め込まれることで、板部材90をより強固にバスバーホルダ60aに保持させることができる。
また、バスバーホルダ60aに埋め込まれた第1延伸部92aが軸方向Zに延びるため、板部材90とバスバーホルダ60aとの接触面積のうち径方向と直交する接触面積を大きくすることができる。これにより、板部材90がバスバーホルダ60aから径方向に抜けることをより抑制できる。特に、本実施形態のように第1延伸部92aが板状であり、板面が径方向を向く場合、径方向と直交する接触面積をより大きくでき、板部材90がバスバーホルダ60aから径方向に抜けることをさらに抑制できる。
また、バスバーホルダ60aに埋め込まれた第2延伸部92bが径方向に延びるため、板部材90とバスバーホルダ60aとの接触面積のうち軸方向Zと直交する接触面積を大きくすることができる。これにより、板部材90がバスバーホルダ60aから軸方向Zに抜けることをより抑制できる。特に、本実施形態のように第2延伸部92bが板状であり、板面が軸方向Zを向く場合、軸方向Zと直交する接触面積をより大きくできる。したがって、板部材90がバスバーホルダ60aから軸方向Zに抜けることをさらに抑制できる。
図6に示すように、本実施形態において第2延伸部92bは、Oリング71の上側に配置される。本実施形態のように、Oリング71が配置され、板部材本体91が第2フランジ部67の下側の端部に固定される場合、板部材本体91から径方向内側に延びる延伸部を設けるのみでは、Oリング71に干渉して十分に延伸部の長さを確保しにくい。これに対して、本実施形態によれば、第1延伸部92aを設けて、径方向に延びる第2延伸部92bの軸方向Zの位置を上側にずらすことで、例えばOリング71の上側まで第2延伸部92bを延ばすことができる。これにより、第2延伸部92bの長さを確保しやすく、板部材90とバスバーホルダ60aとの接触面積をより確保しやすい。したがって、板部材90をより強固にバスバーホルダ60aに保持させることができる。
また、Oリング71の上側に第2延伸部92bが設けられることで、第2延伸部92bによって、第2フランジ部67のうちOリング71が嵌め込まれる溝67dが設けられた部分を第1フランジ部22に対して押し付けやすい。これにより、第2フランジ部67のうち溝67dが設けられた部分が上側に浮き上がることを抑制でき、Oリング71による第1フランジ部22と第2フランジ部67との間の封止をより確実に行いやすい。
図5に示すように、板部材90の径方向外縁部は、径方向において第1フランジ部22の径方向外縁部と同じ位置に配置される。そのため、板部材90が第1フランジ部22よりも径方向外側に突出することがなく、モータ10が径方向に大型化することを抑制できる。本実施形態においては、板部材本体91の径方向外縁部が、径方向において第1取付部24の径方向外縁部と同じ位置に配置される。
板部材90の材料は、金属であれば、特に限定されない。板部材90の材料は、ハウジング20の材料と同じであってもよいし、異なってもよい。本実施形態において板部材90の材料は、例えば、鉄、アルミニウム合金等である。
本実施形態のモータ10の製造方法は、配置工程S1と、位置調整工程S2と、固定工程S3と、を含む。配置工程S1は、ハウジング20に対してバスバーホルダ60aを配置する工程である。配置工程S1においてモータ10を組み立てる作業者等は、ハウジング20にステータ40およびロータ30を収容した後、第2フランジ部67を第1フランジ部22に接触させてバスバーホルダ60a、すなわちバスバーユニット60をステータの40の上側に配置する。このとき、溝67dには予めOリング71を嵌め合わせておく。また、このとき、ハウジング20の爪部23は、図4に二点鎖線で示すカシメられる前の状態である。
位置調整工程S2は、センサマグネット36に対する回転センサ83の周方向位置を調整する工程である。位置調整工程S2において作業者等は、ハウジング20に対してバスバーホルダ60aを周方向に移動させて、センサマグネット36に対する回転センサ83の周方向位置を調整する。このとき、本実施形態では、カシメ部23bが第1収容凹部68dに挿入可能な範囲内で、回転センサ83の周方向位置、すなわちバスバーホルダ60aの周方向位置を決める。
ここで、本実施形態によれば、基部23aが一対の第1壁部68a同士の周方向の間に配置される。そのため、第1収容凹部68d内にカシメ部23bを挿入できない位置にバスバーホルダ60aを移動させようとすると、第1壁部68aに基部23aが接触する。これにより、ハウジング20に対してバスバーホルダ60aを過剰に移動させることが抑制される。したがって、カシメ部23bを第1収容凹部68dに収容させることができ、カシメ部23bによってバスバーホルダ60aを好適に固定できる。また、バスバー81とコイル45との接続部に負荷が過剰に加えられることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第1開口部20aに嵌め合わされる嵌合部62が設けられる。そのため、位置調整工程S2において、バスバーホルダ60aを安定して中心軸J回りに回転させることができる。したがって、回転センサ83の周方向位置の調整が容易である。
固定工程S3は、バスバーホルダ60aをハウジング20に固定する工程である。固定工程S3において作業者等は、爪部23の上側の部分をカシメてカシメ部23bを作り、カシメ部23bと第1フランジ部22とによって第2フランジ部67を軸方向Zに挟持させる。さらに、固定工程S3において作業者等は、露出部91bと第1フランジ部22とを互いにカシメて接合する。なお、爪部23をカシメる作業と、露出部91bと第1フランジ部22とを互いにカシメて接合する作業とは、いずれを先に行ってもよいし、同時に行ってもよい。これにより、位置調整工程S2で調整した周方向位置において、バスバーユニット60をハウジング20に対して強固に固定することができる。
なお、本明細書において「作業者等」とは、モータ10を組み立てる作業者およびモータ10を組み立てる組立装置等を含む。モータ10の組み立ては、作業者のみによって行われてもよいし、組立装置のみによって行われてもよいし、作業者と組立装置とによって行われてもよい。
また、バスバーユニット60において、バスバーホルダ60aに回路基板80および回転センサ83を保持させる作業は、位置調整工程S2の前であれば、配置工程S1の後に行ってもよいし、配置工程S1の前に行ってもよい。また、蓋部69をバスバーホルダ本体61に固定する作業は、バスバーホルダ60aに回路基板80および回転センサ83を保持させた後であれば、配置工程S1の後に行ってもよいし、配置工程S1の前に行ってもよい。蓋部69をバスバーホルダ本体61に固定する作業は、固定工程S3の後に行ってもよい。
本発明は上述の実施形態に限られず、他の構成を採用することもできる。板部材は、板部材本体が第1フランジ部と互いにカシメられて接合される露出部を有するならば、特に限定されない。板部材本体は、露出部が周囲を埋設部で囲まれた形状であってもよい。板部材は、脚部、すなわち第1延伸部および第2延伸部を有しなくてもよい。露出部は、第1フランジ部本体と接合されてもよい。板部材は、複数設けられてもよい。この場合、例えば、上述した実施形態において板部材が接合されなかった第1取付部に板部材が接合されてもよい。また、この場合、複数の板部材の形状は、互いに異なってもよい。
板部材の径方向外縁部は、第1フランジ部の径方向外縁部よりも径方向内側に配置されてもよい。この場合であっても、板部材が第1フランジ部よりも径方向外側に突出することがなく、モータが径方向に大型化することを抑制できる。板部材の径方向外縁部は、第1フランジ部の径方向外縁部よりも径方向外側に突出してもよい。
露出部と第1フランジ部とは、互いにカシメられて接合されるならば、どのように接合されてもよい。露出部の一部と第1フランジ部の一部とが重ねられた状態で折り曲げられて接合されてもよい。また、露出部と第1フランジ部とは下側にカシメられて接合されてもよい。この場合、第1フランジ部は下側に窪む接合凹部を有し、露出部は下側に突出して接合凹部の内側に固定される接合凸部を有する。このように、露出部と第1フランジ部との一方が接合凹部を有し、露出部と第1フランジ部との他方が接合凸部を有する構成を採用できる。
蓋部は、レーザを照射する以外の方法でバスバーホルダ本体と溶着されてもよいし、溶着以外の方法でバスバーホルダ本体と固定されてもよい。蓋部は、例えば、超音波溶着、高周波溶着、誘導溶着等によってバルバーホルダ本体と溶着されてもよい。被検出部と回転センサとは、回転センサによって被検出部を検出してロータの回転を検出できるならば、特に限定されない。例えば、回転センサは、光学式のセンサであってもよい。被検出部がレゾルバロータであって、回転センサがレゾルバステータであってもよい。Oリングは、設けられなくてもよい。
上述した実施形態のモータの用途は、特に限定されない。また、上記の各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
10…モータ、20…ハウジング、20a…第1開口部、21…ハウジング本体、22…第1フランジ部、22a…第1フランジ部本体、22b,24…第1取付部、22c…第1取付孔、22d…接合凸部、30…ロータ、31…シャフト、36…センサマグネット(被検出部)、40…ステータ、60a…バスバーホルダ、61…バスバーホルダ本体、61a…第2開口部、67…第2フランジ部、67a…第2フランジ部本体、67b…第2取付部、67c…第2取付孔、67d…溝、69…蓋部、71…Oリング、81…バスバー、83…回転センサ、90…板部材、91…板部材本体、91b…露出部、92a…第1延伸部、92b…第2延伸部、93…接合凹部、94…凸部、J…中心軸、Z…軸方向
Claims (9)
- 中心軸に沿って配置されるシャフトおよび被検出部を有するロータと、
前記ロータの径方向外側に配置されるステータと、
前記ロータおよび前記ステータを収容し、軸方向一方側に開口する第1開口部を有する金属製のハウジングと、
前記ステータの軸方向一方側に配置され、前記第1開口部を塞ぐ樹脂製のバスバーホルダと、
前記バスバーホルダに保持され、前記ステータと電気的に接続されるバスバーと、
前記バスバーホルダに直接または間接的に保持され、前記被検出部を検出して前記ロータの回転を検出可能な回転センサと、
一部が前記バスバーホルダに埋め込まれて固定される金属製の板部材と、
を備え、
前記ハウジングは、
軸方向に延びる円筒状のハウジング本体と、
前記ハウジング本体の軸方向一方側の端部から径方向外側に突出する第1フランジ部と、
を有し、
前記バスバーホルダは、
前記第1開口部の軸方向一方側に配置されるバスバーホルダ本体と、
前記バスバーホルダ本体から径方向外側に突出し、前記第1フランジ部の軸方向一方側の面に接触する第2フランジ部と、
を有し、
前記板部材は、板面が軸方向を向く板状の板部材本体を有し、
前記板部材本体は、軸方向両側の面が前記バスバーホルダから露出する露出部を有し、
前記露出部は、前記第1フランジ部の軸方向一方側の面に接触し、
前記露出部と前記第1フランジ部とは、互いにカシメられて接合される、モータ。 - 前記露出部と前記第1フランジ部との一方は、軸方向に窪む接合凹部を有し、
前記露出部と前記第1フランジ部との他方は、軸方向に突出して前記接合凹部の内側に固定される接合凸部を有する、請求項1に記載のモータ。 - 前記第1フランジ部は、
周方向に延びる第1フランジ部本体と、
前記第1フランジ部本体から径方向外側に突出する第1取付部と、
を有し、
前記第1取付部は、前記第1取付部を軸方向に貫通する第1取付孔を有し、
前記第2フランジ部は、
周方向に延びる第2フランジ部本体と、
前記第2フランジ部本体から径方向外側に突出する第2取付部と、
を有し、
前記第2取付部は、前記第2取付部を軸方向に貫通する第2取付孔を有し、
前記第1取付孔と前記第2取付孔とは、軸方向に沿って視て、互いに重なり、
前記露出部は、前記第2取付部の周方向一方側に隣り合って配置され、かつ、前記第1取付部と互いにカシメられて接合される、請求項1または2に記載のモータ。 - 前記板部材本体は、径方向内側の端部が前記第2フランジ部本体に埋め込まれ、かつ、周方向他方側の端部が前記第2取付部に埋め込まれる、請求項3に記載のモータ。
- 前記板部材は、
前記板部材本体から軸方向一方側に延びる第1延伸部と、
前記第1延伸部から径方向内側に延びる第2延伸部と、
を有し、
前記第1延伸部と前記第2延伸部とは、前記第2フランジ部に埋め込まれる、請求項3または4に記載のモータ。 - 前記第1フランジ部と前記第2フランジ部との軸方向の間に配置されるOリングをさらに備え、
前記第2フランジ部は、軸方向他方側の面から軸方向一方側に窪む溝を有し、
前記Oリングは、前記溝に嵌め込まれ、
前記板部材本体は、前記第2フランジ部の軸方向他方側の端部に固定され、
前記第2延伸部は、前記Oリングの上側に配置される、請求項5に記載のモータ。 - 前記第1フランジ部と前記第2フランジ部との軸方向の間に配置されるOリングをさらに備え、
前記第2フランジ部は、軸方向他方側の面から軸方向一方側に窪む溝を有し、
前記Oリングは、前記溝に嵌め込まれる、請求項1から5のいずれか一項に記載のモータ。 - 前記板部材の径方向外縁部は、径方向において前記第1フランジ部の径方向外縁部と同じ位置、または前記第1フランジ部の径方向外縁部よりも径方向内側に配置される、請求項1から7のいずれか一項に記載のモータ。
- 前記バスバーホルダ本体は、軸方向一方側に開口する第2開口部を有し、
前記バスバーホルダは、前記バスバーホルダ本体の軸方向一方側の端部に固定されて前記第2開口部を閉塞する樹脂製の蓋部を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のモータ。
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WO2022244359A1 (ja) * | 2021-05-21 | 2022-11-24 | 株式会社デンソー | アクチュエータ及びアクチュエータの製造方法 |
-
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