JP2019173915A - 継手部材並びに管継手及び弁装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】管継手及び弁装置を製造しやすく、かつ、特に折り返し部における電熱線の巻き線が容易な継手部材を提供する。【解決手段】継手部材1は、部材本体2と電熱線3とを有する。部材本体は、一方の側から他方の側に向かって螺旋状に形成されている第1の螺旋溝24と、他方の側から一方の側に向かって螺旋状に形成されている第2の螺旋溝25と、第1の螺旋溝と第2の螺旋溝とを連結する折り返し部26と、を有する。折り返し部は、第1の螺旋溝と第2の螺旋溝とに連なり、部材本体の外周に形成されている孔部と、孔部に対して抜き差し可能に嵌合されているピン部材と、を備える。電熱線は、部材本体の一方の側から他方の側に向かって第1の螺旋溝に沿って巻かれ、折り返し部でピン部材の外周に巻きつけられて第2の螺旋溝に向かって折り返され、他方の側から一方の側に向かって第2の螺旋溝に沿って巻かれ、部材本体の一方の側にくるように設けられている。【選択図】図2
Description
本発明は、管継手の製造が容易な継手部材、並びに、容易に製造できる管継手及び弁装置に関するものである。
都市ガスや水道水などを住宅に供給するために地中には配管が埋設されている。埋設配管には、地震などによって配管に対して大きな変形が加わった場合であっても破損することなく変形できて、かつ鋳鉄管などの金属製の管よりも軽量な合成樹脂製(例えばポリエチレン製)の管、管継手及び弁装置が広く使用されている。
合成樹脂製の管継手や弁装置は、その形状が複雑であるなどの理由によって全体を射出成形で成形することができない場合は、個別に成形された複数の部材が融着接合されて製造される。
複数の部材を融着接合する方法には、接合される各部材の端面を加熱プレートに押当てて融点以上まで加熱した後に、融着面同士を突き合わせて加圧することで接合するバット融着接合が知られている。バット融着接合によれば、各部材を比較的容易に接合できる一方、溶融条件や加圧条件のばらつきに起因する融着後の寸法精度のばらつきが生じ易いという問題がある。
そこで、本出願人は、本発明に先行して行った特許出願である特願2017-174448号(以下、先行出願という)において、嵌合する内筒部と外筒部をそれぞれ有し、軸方向に位置決めする位置決め手段を備える各部材が、内筒部の外周に巻かれて埋設された電熱線が加熱されることで、内筒部と外筒部の境界が溶融されて径方向に融着接合される接合構造を有するボールバルブを提案している。
先行出願に記載の接合構造によれば、融着接合の際、接合される各部材は、軸方向に位置決めされ、かつ、融着面が径方向に加圧されるので、軸方向に移動することなく高い精度で位置決めすることができる。よって、先行出願に記載の接合構造は、弁体のような動作する部材を備え、高い位置決め精度が要求される接合構造に好適である。
先行出願に記載の接合構造では、例えば図9に示す継手部材が使用される。継手部材1’は部材本体2’と電熱線3’とを有する。部材本体2’は、他の図示しない継手部材の外筒部に挿入される内筒部21’と、外筒部から露出する管接続部22’とを有する。内筒部21’は、外周に螺旋状の溝部を有し、溝部に沿って電熱線3’が巻かれている。内筒部21’は全体が外筒部内に挿入されるので、電熱線3’の両端は通電用の端子を接続するために管接続部22’の側に露出していなければならない。そのため、溝部は、管接続部22’の側から他方の側に向かって螺旋状に形成されている第1の螺旋溝24’と、他方の側から管接続部22’の側に向かって形成されている第2の螺旋溝25’と、第1の螺旋溝24’と第2の螺旋溝25’とをつなぐ折り返し部26’とで構成されている。図10に示すように、折返し部26’は、第1の螺旋溝24’と第2の螺旋溝25’の端部同士をつなぐように内筒部21’に円弧状に形成された溝である。図9及び図10に記載の構造によれば、溝部に沿って電熱線3’を内筒部21’に巻くことで、電熱線3’の両端を部材本体2’の片側(管接続部22の側)に露出させることができる。
部材本体2’への電熱線3’の巻き線は、例えば電熱線3’にテンションをかけながらモータで部材本体2’を中心軸線周りに回転させることで行われる。電熱線3’を折り返し部26’で第1の螺旋溝24’から第2の螺旋溝25’に折り返すとき、折り返しの前後で部材本体2’の回転方向が変えられる。このとき、部材本体2’の回転方向が変わることで電熱線3’にかかっているテンションが一旦緩められるので、電熱線3’は折り返し部26’から外れやすくなる。電熱線3’の一部でも内筒部21’の外周から突出することは、外筒部に内筒部21’を挿入できなくなるおそれがあるので好ましくない。
そのため、巻き線の際には、折り返し部26’において電熱線3’を内筒部21’の外周から突出させずに巻くために、電熱線3’を何らかの手段(例えば人力)により折り返し部26’に対して垂直方向に押さえ付けつつテンションをかけながら、さらに、折り返しの内Rとなる部分(図中rの部分)に巻きつけるようにしなければならず、電熱線3’を巻く作業が難しいという課題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、管継手及び弁装置を製造しやすく、かつ、特に折り返し部における電熱線の巻き線が容易な継手部材を提供することを目的とするものである。また、本発明に係る継手部材を使用することによって、高精度で、かつ、製造がし易い管継手及び弁装置を提供することを他の目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明の継手部材は、熱可塑性樹脂製の筒状の部材本体と、部材本体の外周に設けられ通電によって発熱する電熱線とを有する継手部材であって、
部材本体は、
一方の側から他方の側に向かって螺旋状に形成されている第1の螺旋溝と、
他方の側から一方の側に向かって螺旋状に形成されている第2の螺旋溝と、
第1の螺旋溝と第2の螺旋溝とを連結する折り返し部と、を有し、
折り返し部は、
第1の螺旋溝と第2の螺旋溝とに連なり、部材本体2の他方の側の外周に形成されている孔部と、
孔部に対して抜き差し可能に嵌合されているピン部材と、を備え、
電熱線は、
部材本体の一方の側から他方の側に向かって第1の螺旋溝に沿って巻かれ、折り返し部でピン部材の外周に巻きつけられて第2の螺旋溝に向かって折り返され、部材本体の他方の側から一方の側に向かって第2の螺旋溝に沿って巻かれ、両端部が部材本体の一方の側にくるように設けられている。
部材本体は、
一方の側から他方の側に向かって螺旋状に形成されている第1の螺旋溝と、
他方の側から一方の側に向かって螺旋状に形成されている第2の螺旋溝と、
第1の螺旋溝と第2の螺旋溝とを連結する折り返し部と、を有し、
折り返し部は、
第1の螺旋溝と第2の螺旋溝とに連なり、部材本体2の他方の側の外周に形成されている孔部と、
孔部に対して抜き差し可能に嵌合されているピン部材と、を備え、
電熱線は、
部材本体の一方の側から他方の側に向かって第1の螺旋溝に沿って巻かれ、折り返し部でピン部材の外周に巻きつけられて第2の螺旋溝に向かって折り返され、部材本体の他方の側から一方の側に向かって第2の螺旋溝に沿って巻かれ、両端部が部材本体の一方の側にくるように設けられている。
本発明の継手部材は、内筒部に巻かれた電熱線は折り返し部において溝部から外れることなく収まっているので、管継手や弁装置を製造する際に、部材同士を組み付けやすい。このように、本発明の継手部材によれば、管継手及び弁装置を容易に製造することができる。
本発明に係る継手部材の一例について、図を参照しながら以下に詳細を説明する。なお、ここに記載された実施の形態はあくまで例示に過ぎず、本発明の実施の形態は記載された形態に限定されない。
(継手部材)
図1は、本発明の一実施の形態である継手部材1の外観を示す斜視図である。図2は、本発明に係る継手部材1の平面図である。図1において、継手部材1が接合される対象である他の部材の外筒部4は破線で示されている。図3は、折り返し部26の拡大図である。図4は折り返し部26の断面を示すAA断面図である。
図1は、本発明の一実施の形態である継手部材1の外観を示す斜視図である。図2は、本発明に係る継手部材1の平面図である。図1において、継手部材1が接合される対象である他の部材の外筒部4は破線で示されている。図3は、折り返し部26の拡大図である。図4は折り返し部26の断面を示すAA断面図である。
図1に示すように、継手部材1は、熱可塑性樹脂製の筒状の部材本体2と、部材本体2の外周に巻かれて設けられた、通電によって発熱する電熱線3とを有している。
部材本体2は、外周に電熱線3が巻かれる内筒部21と、配管の際に管が接続される管接続部22とを有する。内筒部21と管接続部22の間には、内筒部21よりも大径に形成された例えば環状突起からなる位置決めのための係止部23が形成されている。継手部材1は、例えば管継手の部品として使用される。管継手を製造する際には、継手部材1は、係止部23が外筒部4の端面に突き当たるまで内筒部21が内嵌された状態で電熱線3が通電されることにより、電熱線3の発熱によって加熱溶融されて外筒部4と融着接合される。継手部材1の材料である熱可塑性樹脂は、使用される配管の材料に応じて適宜選択される熱可塑性樹脂である。例えば、都市ガスや上水を供給するための埋設配管部材には広くポリエチレンが使用されており、この場合、継手部材1の材料は同一の材料であるポリエチレンが選択されるが、本発明において継手部材1の材質はこれに限定されない。電熱線3は、例えばニクロム線などが使用される。
部材本体2の内筒部21の外周には、一方の側(図1及び図2における右側)から他方の側(図1及び図2における左側)に向かって螺旋状に形成されている第1の螺旋溝24と、他方の側から一方の側に向かって螺旋状に形成されている第2の螺旋溝25と、第1の螺旋溝24と第2の螺旋溝25とを連結している折り返し部26とが形成されている。第1の螺旋溝24及び第2の螺旋溝25の幅及び深さは、電熱線3が内部に収まるように、電熱線3の外径と同一寸法又は若干大きな寸法になるように所定のピッチで形成されている。
折り返し部26は、第1の螺旋溝24と第2の螺旋溝25の端部に連なり、部材本体2の他方の側の外周に形成されている孔部261と、孔部261に対して抜き差し可能に嵌合されているピン部材5とを備えている。孔部261は、部材本体2の他方の側の外周に形成されている、部材本体2の肉厚方向に所定の深さを有する有底孔である。図3に示すように、部材本体2の他方の側において、第1の螺旋溝24と第2の螺旋溝25の端部は孔部261につながっている。
ピン部材5は、図4に示すように、全体が孔部261内に収まることができる長さの円柱部材である。ピン部材5は、孔部261から簡単に脱落することなくしっかりと保持される程度に嵌合可能な外径を有している。外周には電熱線3が巻かれて保持される、例えば環状溝からなる電熱線保持部51が形成されている。図4に示すように、ピン部材5は、電熱線保持部51に電熱線3を保持した状態で孔部261内に全体が収まるように押し込まれている。なお、電熱線保持部51の形態は、必ずしも図4に示すような環状溝でなくてもよい。ピン部材5は、例えば単なる円柱形状の形態や、端部に小径の段部を有する形態のものであってもよい。孔部並びに第1の螺旋溝24及び第2の螺旋溝25の端部の形状は、ピン部材5が電熱線3を保持した状態で、内筒部21の外周から突出しないように孔部261に押し込むことができるように、ピン部材の態様に応じた形状にすることができる。また、ピン部材5の材質は、部材本体2と同じ熱可塑性樹脂、金属及びその他の材料であってもよく、電熱線を保持可能な強度を備えていれば特に限定されない。
電熱線3は、部材本体2の管接続部22の側の外面に突出するように形成された第1突起27に、巻き始め側の端部が巻き付けられて固定されている。それ以降の部分は、部材本体2の一方の側から第1の螺旋溝24に沿って内筒部21に巻かれている。第1の螺旋溝24に巻かれ終えた電熱線3は、折り返し部26でピン部材5の外周に巻きつけられて第2の螺旋溝25に向かって折り返され、第2の螺旋溝25に沿って部材本体2の一方の側に向かって内筒部21に巻かれている。第2の螺旋溝25に巻かれ終えた電熱線3は、部材本体2の管接続部22の側の外面に突出するように形成された第2突起28に巻き付けられて固定されている。このように、電熱線3は、その両端部が部材本体2の一方の側にくるように設けられている。電熱線3の両端部が部材本体2の一方の側に設けられることで、部材方向の一方の側で電熱線3の両端部に通電用の端子を接続することができる。すなわち、部材本体2の他方の側が、接合される対象部材の外筒部内に収まっていても電熱線3への通電が容易である。
(継手部材の製造工程)
継手部材1は、例えば次に示す工程で製造される。
1 (部材本体の準備)
まず、上記で説明した部材本体2が、射出成形、切削加工、又はそれらを組み合わせた加工方法によって形成されて準備される。
継手部材1は、例えば次に示す工程で製造される。
1 (部材本体の準備)
まず、上記で説明した部材本体2が、射出成形、切削加工、又はそれらを組み合わせた加工方法によって形成されて準備される。
2 (巻き線工程)
次いで、部材本体2の外周に電熱線3が巻き線される。図5は、巻き線に使用される巻き線装置6及び巻き線工程の一例を模式的に示している。巻き線装置6は、部材本体2を把持する例えば三つ爪チャックなどの把持部61と、把持部61と共に部材本体2を回転させる図示しないモータと、電熱線3が巻かれて保持されているボビン31を回転可能に支持する電熱線支持部62と、を備えている。
次いで、部材本体2の外周に電熱線3が巻き線される。図5は、巻き線に使用される巻き線装置6及び巻き線工程の一例を模式的に示している。巻き線装置6は、部材本体2を把持する例えば三つ爪チャックなどの把持部61と、把持部61と共に部材本体2を回転させる図示しないモータと、電熱線3が巻かれて保持されているボビン31を回転可能に支持する電熱線支持部62と、を備えている。
2−1(巻き線装置への部材本体の装着)
部材本体2は、例えば管接続部22の外面が把持部61に把持されることで巻き線装置6に装着される。把持部61は、モータにより中心軸線Aを中心として回転することができるので、部材本体2も把持部61と共に中心軸線Aを中心として回転することができる。
部材本体2は、例えば管接続部22の外面が把持部61に把持されることで巻き線装置6に装着される。把持部61は、モータにより中心軸線Aを中心として回転することができるので、部材本体2も把持部61と共に中心軸線Aを中心として回転することができる。
2−2(電熱線の巻き始めの端部の固定)
電熱線3がボビン31から引出され、電熱線3の先端部分が部材本体2の第1突起27に巻き付けられて固定される。
電熱線3がボビン31から引出され、電熱線3の先端部分が部材本体2の第1突起27に巻き付けられて固定される。
2−2(巻き線工程1:第1の螺旋溝への巻き線)
端部が固定された電熱線3は、第1の螺旋溝24における巻き線の開始位置s1(図2、図3も参照)まで導かれ、第1の螺旋溝24に収められる。次いで、モータにより部材本体2を、中心軸線Aを中心としてR1方向に回転させることによって、電熱線3は第1の螺旋溝24に沿って部材本体2に巻かれる。巻き線の際に電熱線3が緩んで第1の螺旋溝24から外れることがないように、電熱線3には矢印Bの方向に所定のテンションがかけられている。また、巻き線装置6は、電熱線3が供給されるボビン31を矢印Cの方向に移動させる図示しない移動手段を備えており、電熱線3が適切な位置から供給されるようにボビン31が追随するようになっている。モータは、電熱線3を第1の螺旋溝24における巻き線の終了位置f1(図2、図3も参照)まで巻き終えると回転を停止する。
端部が固定された電熱線3は、第1の螺旋溝24における巻き線の開始位置s1(図2、図3も参照)まで導かれ、第1の螺旋溝24に収められる。次いで、モータにより部材本体2を、中心軸線Aを中心としてR1方向に回転させることによって、電熱線3は第1の螺旋溝24に沿って部材本体2に巻かれる。巻き線の際に電熱線3が緩んで第1の螺旋溝24から外れることがないように、電熱線3には矢印Bの方向に所定のテンションがかけられている。また、巻き線装置6は、電熱線3が供給されるボビン31を矢印Cの方向に移動させる図示しない移動手段を備えており、電熱線3が適切な位置から供給されるようにボビン31が追随するようになっている。モータは、電熱線3を第1の螺旋溝24における巻き線の終了位置f1(図2、図3も参照)まで巻き終えると回転を停止する。
2−3(巻き線工程2:折り返し)
次いで、ボビン31を、破線で示されている位置から実線で示される位置まで折り返し部26を支点として矢印D方向に移動させることで、電熱線3がピン部材5の外周に巻きつけられる。これにより、電熱線3は、第2の螺旋溝25における巻き線の開始位置s2(図2、図3も参照)まで折り返される。ピン部材5は、孔部261に対して抜き差し可能であるので、電熱線3の折り返しは、図6に示すように、内筒部21の外周から少なくとも一部を突出させた状態で行われる。ピン部材5の少なくとも一部が内筒部21の外周から突出していると、突出している部分に電熱線3が引っ掛かり易いので、部材本体2は単に溝が形成されている従来の部材本体2’(図9及び図10を参照)に対して電熱線3の折り返しが容易である。また、ピン部材5は、電熱線3が収まる電熱線保持部51が外周に形成されており、折り返しの際、電熱線3は電熱線保持部51に収まるようにピン部材5に巻くことができるので、折り返しがさらに容易である。電熱線3の折り返しが完了した後に、ピン部材5は、全体が孔部261内に収まるように矢印G方向に押し込まれる。電熱線3は、電熱線保持部51に収まっているので、ピン部材5が孔部261に押し込まれた後に内筒部21の外周に突出することがより生じにくい。
次いで、ボビン31を、破線で示されている位置から実線で示される位置まで折り返し部26を支点として矢印D方向に移動させることで、電熱線3がピン部材5の外周に巻きつけられる。これにより、電熱線3は、第2の螺旋溝25における巻き線の開始位置s2(図2、図3も参照)まで折り返される。ピン部材5は、孔部261に対して抜き差し可能であるので、電熱線3の折り返しは、図6に示すように、内筒部21の外周から少なくとも一部を突出させた状態で行われる。ピン部材5の少なくとも一部が内筒部21の外周から突出していると、突出している部分に電熱線3が引っ掛かり易いので、部材本体2は単に溝が形成されている従来の部材本体2’(図9及び図10を参照)に対して電熱線3の折り返しが容易である。また、ピン部材5は、電熱線3が収まる電熱線保持部51が外周に形成されており、折り返しの際、電熱線3は電熱線保持部51に収まるようにピン部材5に巻くことができるので、折り返しがさらに容易である。電熱線3の折り返しが完了した後に、ピン部材5は、全体が孔部261内に収まるように矢印G方向に押し込まれる。電熱線3は、電熱線保持部51に収まっているので、ピン部材5が孔部261に押し込まれた後に内筒部21の外周に突出することがより生じにくい。
2−4(巻き線工程3:第2の螺旋溝への巻き線)
次いで、モータにより、部材本体2を中心軸線Aを中心としてR2方向(R1方向と逆方向)に回転させることによって、電熱線3は第2の螺旋溝25に沿って部材本体2に巻かれる。このとき、第1の螺旋溝24への巻き線の場合と同様に、電熱線3は、矢印Eの方向にテンションがかけられつつ、巻き線と共にボビン31を矢印F方向に移動されながら部材本体2に巻かれる。モータは、電熱線3を第2の螺旋溝25における巻き線の終了位置f2(図2、図3も参照)まで巻き終えると回転を停止する。
次いで、モータにより、部材本体2を中心軸線Aを中心としてR2方向(R1方向と逆方向)に回転させることによって、電熱線3は第2の螺旋溝25に沿って部材本体2に巻かれる。このとき、第1の螺旋溝24への巻き線の場合と同様に、電熱線3は、矢印Eの方向にテンションがかけられつつ、巻き線と共にボビン31を矢印F方向に移動されながら部材本体2に巻かれる。モータは、電熱線3を第2の螺旋溝25における巻き線の終了位置f2(図2、図3も参照)まで巻き終えると回転を停止する。
2−5(巻き線工程4:電熱線の巻き終わりの端部の固定)
次いで、電熱線3は、ボビン31から所定の長さが引き出されて切断される。電熱線3は、緩まないようにテンションがかけられながら第2突起28の位置まで導かれ、端部が第2突起28に巻きつけられて固定される。
次いで、電熱線3は、ボビン31から所定の長さが引き出されて切断される。電熱線3は、緩まないようにテンションがかけられながら第2突起28の位置まで導かれ、端部が第2突起28に巻きつけられて固定される。
(管継手)
続いて、本発明に係る継手部材を備えている管継手について説明する。図7は、本発明の一実施の形態である管継手の断面図である。
続いて、本発明に係る継手部材を備えている管継手について説明する。図7は、本発明の一実施の形態である管継手の断面図である。
管継手10は、継手部材1と、継手部材1が挿入され融着接合されている少なくとも一つの外筒部102を有する継手本体101と、を備えている。継手部材1は、本発明に係る継手部材である。継手部材1の詳細は、図1〜図4に示す継手部材1と同一であるので同一符号を付してその説明を省略する。
継手本体101は、外筒部102を有する。外筒部102は、継手部材1の内筒部21が挿入可能な程度の内径寸法に形成されている。外筒部102の内径側には、継手部材1の内筒部21が挿入されている。継手部材1は、外筒部102の端部に係止部23が突き当たるまで挿入されて位置決めされている。この状態で、電熱線3に通電されることによって、外筒部102の内面と内筒部21の外面とが融着接合されている。図7の管継手10では、継手本体101は、継手部材1が融着接合されている外筒部102を3箇所有しているが、外筒部の数は必要な少なくとも一つあればよく、必要に応じて変更すればよい。
このように、管継手10は、継手本体101の外筒部102の端部と継手部材1の係止部23とが突き当てられて位置決めされ、かつ、外筒部102の内面と内筒部21の外面とが径方向に融着接合されているので、中心軸線方向において高い寸法精度が得られる。さらに、管継手10は、継手部材1が折り返し部26において電熱線3が内筒部21の外周に突出することなく保持されており、管継手10を製造する際に内筒部21を外筒部102に容易に挿入することができるので、製造が容易である。
(弁装置)
続いて、本発明に係る継手部材を備えている弁装置について説明する。図8は、本発明の一実施の形態である弁装置の断面図である。
続いて、本発明に係る継手部材を備えている弁装置について説明する。図8は、本発明の一実施の形態である弁装置の断面図である。
弁装置20は、継手部材1と、継手部材1が挿入され融着接合されている少なくとも一つの外筒部202を有する弁本体201と、弁本体201の内部に装着され流路を開閉可能な弁部材203と、を備えている。
弁装置20において、継手部材1の構造、継手部材1と外筒部202との接合構造は、図7の管継手10と同一であるので、これらについては説明を省略する。
弁本体201は、内部に貫通する貫通孔204を有し外周が球状に形成された弁部材203が、内部に装着されている。弁部材203は、弁本体201の両端に融着接合されている継手部材1の間に、シートリング205を介して装着されている。弁部材203には弁本体201を貫通する弁棒206が連結されており、弁棒206を回転させることで、弁本体201の内部で回転することができる。弁装置20は、弁部材203を弁本体の内部で回転させることで流路の開閉が可能である。
弁装置20において、弁部材203の操作トルクやシール性能は、シートリング205と弁部材203の接触面圧の大きさに大きく依存する。そのため、弁部材203とシートリング205の面圧を一定にするために、シートリング205は高い位置精度で弁本体201内に設置されることが求められる。シートリング205の設置位置は継手部材1の端部の位置で定まる。継手部材1は、本発明に係る継手部材であるので、弁本体201に対して高い位置精度で接合されており、もってシートリング205も同様に高い位置精度で設置されている。したがって、弁装置20は、優れた操作性能及びシール性能を実現することができる。また、弁装置20も管継手10と同様に、継手部材1が使用されているので製造が容易である。
1:継手部材
2:部材本体
21:内筒部
22:管接続部
23:係止部
24:第1の螺旋溝
25:第2の螺旋溝
26:折り返し部、261:孔部
27:第1突起
28:第2突起
3:電熱線、31:ボビン
4:外筒部
5:ピン部材、51:電熱線保持部
6:巻き線装置、61:把持部、62:電熱線支持部
10:管継手、101:継手本体、102:外筒部
20:弁装置、201:弁本体、202:外筒部、203:弁部材、204:貫通孔、205:シートリング、206:弁棒
2:部材本体
21:内筒部
22:管接続部
23:係止部
24:第1の螺旋溝
25:第2の螺旋溝
26:折り返し部、261:孔部
27:第1突起
28:第2突起
3:電熱線、31:ボビン
4:外筒部
5:ピン部材、51:電熱線保持部
6:巻き線装置、61:把持部、62:電熱線支持部
10:管継手、101:継手本体、102:外筒部
20:弁装置、201:弁本体、202:外筒部、203:弁部材、204:貫通孔、205:シートリング、206:弁棒
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂製の筒状の部材本体と、前記部材本体の外周に設けられ通電によって発熱する電熱線とを有する継手部材であって、
前記部材本体は、
一方の側から他方の側に向かって螺旋状に形成されている第1の螺旋溝と、
前記他方の側から前記一方の側に向かって螺旋状に形成されている第2の螺旋溝と、
前記第1の螺旋溝と前記第2の螺旋溝とを連結している折り返し部と、を有し、
前記折り返し部は、
前記第1の螺旋溝と前記第2の螺旋溝とに連なり、前記部材本体の外周に形成されている孔部と、
前記孔部に対して抜き差し可能に嵌合されているピン部材と、を備え、
前記電熱線は、
前記部材本体の前記一方の側から前記他方の側に向かって前記第1の螺旋溝に沿って巻かれ、前記折り返し部で前記ピン部材の外周に巻きつけられて前記第2の螺旋溝に向かって折り返され、前記他方の側から前記一方の側に向かって前記第2の螺旋溝に沿って巻かれ、両端が前記部材本体の前記一方の側にくるように設けられている、
継手部材。 - 請求項1に記載の継手部材と、前記継手部材が挿入され融着接合されている少なくとも一つの外筒部を有する継手本体と、を備える管継手。
- 請求項1に記載の継手部材と、前記継手部材が挿入され融着接合されている少なくとも一つの外筒部を有する弁本体と、前記弁本体内部に装着され流路を開閉可能な弁部材と、
を備える弁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018064517A JP2019173915A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 継手部材並びに管継手及び弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018064517A JP2019173915A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 継手部材並びに管継手及び弁装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019173915A true JP2019173915A (ja) | 2019-10-10 |
Family
ID=68166685
Family Applications (1)
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JP2018064517A Pending JP2019173915A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 継手部材並びに管継手及び弁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019173915A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7361507B2 (ja) | 2019-06-20 | 2023-10-16 | 株式会社プロテリアル | 電気融着プラグ |
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2018
- 2018-03-29 JP JP2018064517A patent/JP2019173915A/ja active Pending
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JP7361507B2 (ja) | 2019-06-20 | 2023-10-16 | 株式会社プロテリアル | 電気融着プラグ |
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