JP2019173575A - 内燃機関の制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギー効率の高い内燃機関の制御システムを提供する。【解決手段】制御システム1は、内燃機関Eの燃焼室Cの混合気を着火して燃焼させる点火プラグ10と、燃焼室C内に電界を発生させる電界発生装置20と、燃焼時に発生するイオン電流を測定するイオン電流測定装置30と、電界発生装置20を制御する電界制御部40とを備える。電界制御部40は、イオン電流測定装置30で測定したイオン電流に基づいて電界発生装置20を制御し、イオン電流が所定値以上の場合に電界発生装置20により発生させる電界の強度を弱くする。【選択図】図1

Description

本発明は、燃焼時に発生するイオン電流に基づいて燃焼室内に電界を発生させる内燃機関の制御システムに関する。
従来、自動車に搭載される内燃機関として、点火プラグを備え、点火プラグの火花点火により、燃焼室内に供給された空気と燃料の混合気を着火して燃焼させる火花点火式のものが知られている。火花点火式では、点火プラグの火花で着火した火炎が燃焼室内を伝播することにより、燃焼が進行する。
火花点火式の内燃機関において、燃焼時に発生するイオン電流を測定することによって燃焼状態を検出する方法が知られており、これを利用してノッキングや失火を検知したり、点火時期を制御したりすることが行われている。また、燃焼室内に電界を発生させ、プラズマを生成することによって燃焼を促進する方法が知られている。
特許文献1には、点火直後にイオン電流を測定し、イオン電流に基づいて点火時期を制御する技術が記載されている。特許文献2には、点火プラグの火花放電と燃焼室内に生成されるプラズマとにより混合気に着火する技術が記載されている。特許文献3には、イオン電流を検出し、検出したイオン電流に基づいて燃焼状態を判定し、燃焼状態が異常(失火)である場合には電界の生成を行わないように制御する技術が記載されている。
特開平6−34490号公報 特開2010−101178号公報 特開2012−145044号公報
内燃機関に電界発生装置を取り付け、電界発生装置により燃焼室内に電界を発生させてプラズマを生成することで、点火プラグで着火した火炎が大きくなり、燃焼が安定し、燃焼速度が速くなる。これにより、燃焼促進効果が得られ、燃焼効率の向上が期待できる。電界を発生させてプラズマを生成する場合、高電圧を印加する必要があり、エネルギーを消費する。内燃機関のエネルギー効率をより一層高めるためには、内燃機関の運転状態に応じて電界発生装置のエネルギー消費量を最適化することが望まれる。
本発明の目的の一つは、エネルギー効率の高い内燃機関の制御システムを提供することにある。
正常燃焼の場合、燃焼時に発生するイオン電流は、燃焼圧力が最大になる時点(換言すれば、ピストンが上死点に達した時点)で最大値を示す。一方、失火など異常燃焼の場合は、イオン電流が発生しない、又は、イオン電流が発生しても微小であり、変動が小さい電流波形になる。また、内燃機関の運転状態によって燃焼状態が異なり、イオン電流が変化する。例えば、高負荷・高回転時のような空燃比(A/F)が低い(リッチ)の場合には、燃焼温度が高く、イオン電流が大きくなるのに対し、低負荷・低回転時のような空燃比(A/F)が高い(リーン)の場合には、燃焼温度が低く、イオン電流が小さくなる。つまり、イオン電流は内燃機関の運転状態によって変動し、高負荷・高回転の運転条件の場合は低負荷・低回転の運転条件の場合に比較してイオン電流が大きくなる傾向がある。
本発明者が、電界発生装置を取り付けた火花点火式内燃機関の実機を用いて評価したところ、高負荷・高回転の運転条件では、元から燃焼速度(火炎伝播速度)が速いため、電界による燃焼促進効果が相対的に低くなることが分かった。これに対し、低負荷・低回転の運転条件では、火炎伝播速度がより遅くなるため、電界による燃焼促進効果が効果的に得られる。したがって、電界による燃焼促進効果が得られ難い高負荷時などには、電界の強度を相対的に弱くすることで、電界発生装置への投入エネルギーを削減でき、内燃機関のエネルギー効率を高めることができる。
本発明は以上の知見に基づいてなされたものである。以下、本発明について説明する。
本発明の一態様に係る内燃機関の制御システムは、
内燃機関の燃焼室内の混合気を着火して燃焼させる点火プラグと、
前記燃焼室内に電界を発生させる電界発生装置と、
燃焼時に発生するイオン電流を測定するイオン電流測定装置と、
測定した前記イオン電流に基づいて前記電界発生装置を制御する電界制御部とを備え、
前記電界制御部は、前記イオン電流が所定値以上の場合に前記電界の強度を弱くする。
上記内燃機関の制御システムでは、イオン電流測定装置で測定したイオン電流に基づいて電界発生装置を制御し、イオン電流が所定値以上の場合に電界の強度を弱くすることで、電界発生装置のエネルギー消費量を最適化する。これにより、イオン電流が大きくなる高負荷時などに電界強度を弱くし、イオン電流が小さくなる低負荷時などに電界強度を強くすることによって、電界による燃焼促進効果を効果的に得つつ、電界発生装置への投入エネルギーを削減できる。したがって、上記内燃機関の制御システムによれば、内燃機関のエネルギー効率をより一層高めることができる。
実施形態1に係る内燃機関の制御システムの概略構成図である。 実施形態1に係る内燃機関の制御システムの電界発生装置に備える高電圧印加部の一例を示す回路図である。 イオン電流が小さくなる運転状態の場合の高電圧印加部における1次コイルの印加時間、及び電極の電界強度を説明するグラフである。 イオン電流が大きくなる運転状態の場合の高電圧印加部における1次コイルの印加時間、及び電極の電界強度を説明するグラフである。
本発明の実施形態に係る内燃機関の制御システムの具体例を、図面を参照して説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。
[実施形態1]
図1〜図4を参照して、実施形態1に係る内燃機関の制御システム1について説明する。図1に示す実施形態1の制御システム1は、内燃機関Eの燃焼室Cに設けられる点火プラグ10と、燃焼室C内に電界を発生させる電界発生装置20と、イオン電流を測定するイオン電流測定装置30と、電界発生装置20を制御する電界制御部40とを備える。制御システム1の特徴の1つは、電界制御部40は、イオン電流が所定値以上の場合に電界の強度を弱くする点にある。以下、制御システム1の各構成要素について詳しく説明する。
(内燃機関)
図1に示す内燃機関Eは、火花点火式内燃機関であり、シリンダ50が形成されたシリンダブロック51と、シリンダブロック51の上部に設置されるシリンダヘッド52と、シリンダ内に収容されるピストン55とを備え、ピストン55の頂面とシリンダヘッド52との間に燃焼室Cが形成される。燃焼室Cには、点火プラグ10と、後述する電界発生装置20の電極21が設けられている。
内燃機関E(シリンダヘッド52)には、図示していないが、燃焼室C内に混合気又は空気を導入する吸気マニホールド及び吸気弁、燃焼室C内に排気ガスを排出する排気マニホールド及び排気弁、吸入空気に燃料を噴射する燃料噴射弁などが設けられている。また、内燃機関Eには、内燃機関Eの運転状態を検出するための各種センサが取り付けられている。この種のセンサとしては、例えば、内燃機関Eの回転数を検出する回転数センサ61、スロットルバルブ(図示せず)の開度を検出するスロットル開度センサ62、吸入空気量を検出する空気量センサ63などが挙げられる。各種センサで検出した信号は電子制御装置(ECU)100に入力され、ECU100によりこれらの信号に基づいて内燃機関Eの運転状態を検出して内燃機関Eが制御される。
(ECU)
電子制御装置(ECU)100は、内燃機関Eを制御するものであり、上記各種センサで検出した運転状態に応じて、点火プラグ10の点火タイミングなどを制御する。ECU100は、中央演算処理装置(CPU)及びメモリを備えるマイクロコンピュータで構成されている。ECU100には、公知のものを利用できる。本例のECU100は、後述する電界発生装置20を制御する電界制御部40を有する。
(点火プラグ)
点火プラグ10は、内蔵された点火コイル(図示せず)により火花を発生させ、燃焼室C内の混合気を着火して燃焼させる。点火プラグ10は、ECU100により制御され、ECU100から出力される点火信号に基づいて点火する。点火プラグ10には、公知のものを利用できる。本例では、点火の際、点火プラグ10の中心電極11に正極性の高電圧を印加して火花放電を発生させる。また、点火プラグ10には、ダイオード31を介してイオン電流を測定するためのイオン電流測定装置30が接続されている。
(電界発生装置)
電界発生装置20は、燃焼室C内に電界を発生させるものであり、本例では、燃焼室Cに設けられる電極21と、電極21に高電圧を印加する高電圧印加部22とを備え、電極21に高電圧を印加することによって点火プラグ10(中心電極11)と電極21との間に電界を印加する。本例の高電圧印加部22は、図2に示すように、電源24の電圧を昇圧する昇圧トランス25を含む昇圧回路を備える。高電圧印加部22では、スイッチ26を導通して、昇圧トランス25の1次コイル251に電源24の電圧を印加して通電した後、スイッチ26を遮断して、2次コイル252に高電圧を発生させて電極21に印加する。電極21に高電圧を印加することによって電界が発生する。1次コイル251への印加時間が長いほど、2次コイル252に発生する電圧が上昇し、電極21に印加される電圧がより高くなるため、電極21に発生する電界の強度が強くなる。1次コイル251への印加時間を短くすると、電極21に印加される電圧が低くなり、電極21の電界強度が弱くなる。電界を発生させる方法はこれに限定されるものではなく、公知の方法を利用できる。
点火プラグ10の点火後、電界発生装置20により燃焼室C内に電界を発生させてプラズマを生成することで、火炎が大きくなり、燃焼を促進させることができる。電界発生装置20は、後述する電界制御部40により高電圧印加部22が制御され、電界制御部40から出力される制御信号に基づいて作動し、高電圧印加部22から電極21に高電圧を印加して電界を発生させる。電界制御部40では、高電圧印加部22における1次コイル251の印加時間(即ち、電極21の電界強度)、電極21への電圧印加タイミング(電界発生タイミング)などを制御する。
(イオン電流測定装置)
イオン電流測定装置30は、燃焼時に発生するイオン電流を測定するものであり、本例では、点火プラグ10に流れるイオン電流を測定する。つまり、本例の場合、点火プラグ10は、点火機能とイオン電流検出機能とを備える。イオン電流測定装置30は、イオン電流を測定するためのバイアス用電源及びイオン電流測定用回路を備える。バイアス用電源を含むイオン電流測定用回路は、公知のものを利用できる。イオン電流測定装置30によるイオン電流の測定は、点火プラグ10の点火直後に、点火時とは逆極性のバイアス電圧をバイアス用電源から点火プラグ10(中心電極11)に印加し、そのときに点火プラグ10に流れるイオン電流をイオン電流測定用回路で測定する。イオン電流測定装置30で測定したイオン電流の信号はECU100(電界制御部40)に入力される。
イオン電流測定装置30は、ECU100により制御され、ECU100から出力される制御信号に基づいて作動し、点火プラグ10にバイアス電圧を印加してイオン電流を測定する。本例の場合、イオン電流の測定中、点火プラグ10の点火機能は作動しない。
(電界制御部)
電界制御部40は、イオン電流測定装置30で測定したイオン電流に基づいて電界発生装置20を制御するものであり、本例では、ECU100に組み込まれている。測定したイオン電流の大きさから燃焼状態を判断することができる。本例の電界制御部40は、イオン電流が所定値以上の場合に電界発生装置20により発生させる電界の強度を弱くするように制御する。具体的には、イオン電流測定装置30で測定したイオン電流が所定値以上の場合、電界発生装置20の高電圧印加部22における1次コイル251の印加時間を短くして、電極21の電界強度を弱くする。この場合、電界発生装置20への投入エネルギーを削減できる。
内燃機関Eの運転状態が、高負荷・高回転時のようにイオン電流が大きくなる運転条件の場合は燃焼温度が高く、火炎伝播速度が速くなるのに対し、低負荷・低回転時のようにイオン電流が小さくなる運転条件の場合は燃焼温度が低く、火炎伝播速度が遅くなる。よって、イオン電流が小さくなる運転状態では、電界発生装置20による燃焼促進効果を効果的に発揮できるが、イオン電流が大きくなる運転状態では、電界発生装置20による燃焼促進効果を発揮し難い。そのため、イオン電流が所定値以上の場合に電界強度を弱くすることで、運転状態に応じて電界発生装置20のエネルギー消費量を最適化することができる。これにより、電界による燃焼促進効果を効果的に得つつ、電界発生装置20への投入エネルギーを削減でき、内燃機関Eのエネルギー効率が向上する。
上述した制御システム1における電界制御部40による電界発生装置20の制御について、図1及び図2を参照しつつ、図3及び図4を用いて具体的に説明する。
図3はイオン電流が小さくなる運転状態(低負荷時など)の場合の制御を示しており、図4はイオン電流が大きくなる運転状態(高負荷時など)の場合の制御を示している。図3及び図4の各図中、上のグラフは高電圧印加部22における1次コイル251の印加時間、下のグラフは電極21の電界強度を示している。上下の各グラフの横軸は時間軸(t)であり、図中のt0は点火プラグ10の点火タイミング、txとtyは電界発生タイミングを表す。上のグラフの縦軸は1次コイルへの供給電圧(V)を表し、図中のxとyは1次コイル251の印加時間を表し、下のグラフの縦軸は電界強度(E)を表し、図中のXとYは電界の強さを示す。
制御システム1では、内燃機関Eの運転状態に応じた点火タイミングでECU100からの点火信号によって点火プラグ10を点火し、燃焼室C内の混合気を着火する。点火プラグ10の点火直後にイオン電流測定装置30を作動させ、点火プラグ10にバイアス電圧を印加して、点火プラグ10に生じるイオン電流を測定する。イオン電流測定装置30で測定したイオン電流の信号はECU100(電界制御部40)に入力される。点火プラグ10の点火後、電界発生装置20を作動し、高電圧印加部22から電極21に高電圧を印加して電界を発生させる。電界制御部40では、イオン電流の大きさ応じて高電圧印加部22における1次コイル251の印加時間を設定することにより、イオン電流が所定値以上の場合に電界の強度を弱くするように電界発生装置20を制御する。
図3に示すイオン電流が小さい(所定値未満の)場合は、印加時間xを初期設定の印加時間に設定し、その時間だけ1次コイル251に通電する。そして、電界発生タイミングtxで1次コイル251の通電を遮断し、2次コイル252に発生した高電圧を電極21に印加する。このときの電極21に発生する電界の強さXは、初期設定の電界強度である。
図4に示すイオン電流が大きい(所定値以上の)場合は、印加時間yを初期設定の印加時間xよりも短く設定し(x>y)、その時間だけ1次コイル251に通電する。そして、電界発生タイミングtyで1次コイル251の通電を遮断し、2次コイル252に発生した高電圧を電極21に印加する。このときの電極21に発生する電界の強さYは、初期設定の電界の強さXよりも弱くなる(X>Y)。
このように、内燃機関Eの運転状態がイオン電流が大きくなる運転状態の場合、1次コイル251の印加時間を短くすることによって、電界発生装置20への投入エネルギーを削減できる。イオン電流が大きい場合は、点火プラグ10で着火した火炎の伝播速度が速く、電界による燃焼促進効果が発揮され難いため、電界強度を弱くしても影響は小さい。これに対し、イオン電流が小さい場合は、点火プラグ10で着火した火炎の伝播速度が遅く、電界による燃焼促進効果が発揮され易いため、電界強度を強くして燃焼を促進させることにより、燃焼効率の向上を図る。
電界制御部40においてイオン電流の閾値となる所定値については、例えば予め実験などによって、電界による燃焼促進効果が小さくなる運転状態となるときのイオン電流を取得しておき、その電流値をECU100のメモリに設定しておくことが挙げられる。
また、電界制御部40においてイオン電流に基づいて設定する電界強度(本例の場合は1次コイル251の印加時間)は、固定値であってもよいが、イオン電流に対応した電界強度を個々に設定するようにしてもよい。例えば、予め実験などによって各種運転状態でのイオン電流とそれに応じた最適な電界強度を取得しておき、イオン電流と電界強度との対応関係のマップデータをメモリに保存しておく。そして、測定したイオン電流に基づいて、それに対応した電界強度をメモリから読み出して設定することが挙げられる。この場合、イオン電流に対応した電界強度をより細かく設定できるので、内燃機関Eの運転状態に応じて電界発生装置20のエネルギー消費量をより最適化できる。
本例の電界制御部40は、イオン電流に基づいて電界強度を制御する上述した機能の他に、イオン電流に基づいて電界発生タイミングを制御する機能を有する。例えば、イオン電流が所定値以上の場合は電界発生タイミングを早くする。
火炎が電極21から離れるほど電界の影響が小さくなるため、電界による燃焼促進効果が得られ難くなる。そのため、電界を発生させるタイミングは、火炎が電極21の近傍に接近したときとすることが好ましく、これにより、電界による燃焼促進効果が高くなる。上述したように、イオン電流の大小によって火炎伝播速度が異なり、イオン電流が大きい場合は火炎伝播速度が速く、イオン電流が小さい場合は火炎伝播速度が遅い。よって、イオン電流に基づいて電界発生タイミングを変更することにより、火炎が電極21に接近した状態で電界を発生させることが可能である。例えば、図3及び図4に示すように、点火プラグ10の点火後、イオン電流が大きい場合の電界発生タイミングtyをイオン電流が小さい場合の電界発生タイミングtxよりも早く設定する。
電界制御部40では、イオン電流、内燃機関Eの回転数及び負荷(スロットル開度)に基づき、火炎伝播速度を算出する火炎伝播速度算出部を有し、算出した火炎伝播速度に基づいて電界発生タイミングを設定することが挙げられる。火炎伝播速度は、点火直後の初期火炎強度、内燃機関Eの回転数及び負荷から予測することが可能である。初期火炎強度は点火直後のイオン電流の大きさから求めることができる。点火プラグ10と電極21までの距離は決まっているので、予測した火炎伝播速度から、点火プラグ10の点火後に火炎が電極21に到達するまでの火炎到達時間を求めることができる。電界制御部40では、火炎伝播速度算出部で算出した火炎伝播速度に基づいて火炎到達時間を計算し、その時間を電界発生タイミングとして設定する。これにより、火炎が電極21に到達したタイミングで、電界発生装置20により電界を発生させることができる。
このように、火炎伝播速度に基づいて電界発生タイミングを設定することで、火炎がより電極21に接近した状態で電界を発生させることができる。よって、電界による燃焼促進効果が高くなるタイミングで電界を発生させることができるので、燃焼促進効果を最大化できる。
本例のように、点火プラグ10の点火後、イオン電流測定装置30により点火プラグ10にバイアス電圧を印加する場合、電極21への火炎到達時に電界を発生させた後は、次の点火に備えるため、点火プラグ10に印加する電圧の極性を速やかに切り替える必要がある。上記構成によれば、火炎伝播速度算出部で算出した火炎伝播速度から火炎到達時間を求めており、火炎が電極21に到達したタイミングで電界を発生させると共に、点火プラグ10へのバイアス電圧の印加を遮断して電圧の極性を切り替えることができる。よって、最適なタイミングで点火プラグ10の極性を切り替えることができる。
電界制御部40は、イオン電流に基づいて燃焼状態を判定する燃焼状態判定部を有し、燃焼状態が異常であると判定した場合に電界を発生させないようにしてもよい。失火時など燃焼状態が異常な場合に電界を発生させても、電界による燃焼促進効果は得られないため、電界発生装置20への投入エネルギーが無駄になる。例えば、燃焼状態判定部で判定した燃焼状態が失火状態である場合、電界発生装置20を作動させず、電界を発生させない。本例の場合、高電圧印加部22における1次コイル251に通電しない、又は、1次コイル251への通電を停止して、高電圧印加部22から電極21に高電圧を印加しないようにする。
このように、イオン電流に基づいて燃焼状態を判定し、燃焼状態が異常であると判定した場合に電界を発生させないようにすることで、電界発生装置20のエネルギー消費量を抑制できる。
《効果》
上述した実施形態1の内燃機関の制御システム1は、イオン電流測定装置30で測定したイオン電流に基づいて電界発生装置20を制御し、イオン電流が所定値以上の場合に電界の強度を弱くすることで、電界発生装置20のエネルギー消費量を最適化できる。これにより、電界による燃焼促進効果を効果的に得つつ、電界発生装置20への投入エネルギーを削減でき、内燃機関Eのエネルギー効率を高めることができる。
本発明は、これらの例示に限定されず、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の内燃機関の制御システムは、自動車の内燃機関に好適に利用できる。
1 内燃機関の制御システム
E 内燃機関
C 燃焼室
10 点火プラグ
11 中心電極
20 電界発生装置
21 電極
22 高電圧印加部
24 電源
25 昇圧トランス
26 スイッチ
251 1次コイル
252 2次コイル
30 イオン電流測定装置
31 ダイオード
40 電界制御部
50 シリンダ
51 シリンダブロック
52 シリンダヘッド
55 ピストン
61 回転数センサ
62 スロットル開度センサ
63 空気量センサ
100 電子制御装置(ECU)

Claims (1)

  1. 内燃機関の燃焼室内の混合気を着火して燃焼させる点火プラグと、
    前記燃焼室内に電界を発生させる電界発生装置と、
    燃焼時に発生するイオン電流を測定するイオン電流測定装置と、
    測定した前記イオン電流に基づいて前記電界発生装置を制御する電界制御部とを備え、
    前記電界制御部は、前記イオン電流が所定値以上の場合に前記電界の強度を弱くする内燃機関の制御システム。
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