JP2019173511A - 弁装置 - Google Patents
弁装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019173511A JP2019173511A JP2018065819A JP2018065819A JP2019173511A JP 2019173511 A JP2019173511 A JP 2019173511A JP 2018065819 A JP2018065819 A JP 2018065819A JP 2018065819 A JP2018065819 A JP 2018065819A JP 2019173511 A JP2019173511 A JP 2019173511A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve body
- valve
- side port
- water side
- housing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Domestic Plumbing Installations (AREA)
- Multiple-Way Valves (AREA)
Abstract
【課題】弁体を移動させる際のシール部材の摩擦抵抗力を低減する弁装置を提供する。【解決手段】弁装置において、第3ハウジング58は、湯側ポートおよび水側ポートを有する。第2弁体62は、第3ハウジング58に対して移動することによって、湯側ポートおよび水側ポートの開度の配分を調節可能である。シール部材80は、第3ハウジング58および第2弁体62の間に設けられ、湯側ポートおよび水側ポートの連通を遮断可能である。弁装置は、湯側ポートおよび水側ポートの両方が開いている場合、湯側ポートおよび水側ポートの一方が閉塞されている場合より、第3ハウジング58および第2弁体62に対してシール部材80が付与する反発力が弱まるように構成される。【選択図】図6
Description
本発明は、液体が流れる内部流路を有する弁装置に関する。
例えば、特許文献1には、モータの駆動によって主水路の開度を調節可能な流量調節弁が開示されている。この流量調節弁は、ダイアフラム式の主弁と、環状の主弁座と、操作に応じて上下する棒状のパイロット弁とを有し、主弁と主弁座の距離に応じて主水路の開度を変化させる。
ところで、移動する弁体と弁体を支持する部材との間にシール部材が設けられることがある。このシール部材は、弁体を移動させるときに摩擦抵抗を生じ、この摩擦抵抗が大きいと弁体を移動させる力が大きくなる。
本発明の目的は、弁体を移動させる際のシール部材の摩擦抵抗力を低減する弁装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弁装置は、二つのポートを有し、二つのポートの両方が流入ポートまたは流出ポートとなるハウジングと、ハウジングに対して移動することによって、二つのポートの開度の配分を調節可能な弁体と、ハウジングと弁体の間に設けられ、二つのポートの連通を遮断可能なシール部材と、を備える。弁装置は、二つのポートの両方が開いている場合、二つのポートの少なくとも一方が閉塞されている場合より、ハウジングおよび弁体に対してシール部材が付与する反発力が弱まるように構成される。
本発明によれば、二つのポートの両方が開いている場合にシール部材がハウジングおよび弁体に対して付与する反発力が弱まるため、シール部材とハウジングおよび弁体との摩擦抵抗力を低減できる。
図1は、実施例の弁装置10の外観を示す斜視図である。弁装置10は、水栓装置に設けられ、吐出する液体の流量調節機能と、温度調節機能とを有する。弁装置10の側面には、湯が流入する湯側ポート12と、水が流入する水側ポート14が形成されており、弁装置10の下端部には、流入した液体を吐出する吐出ポート16が形成されている。
弁装置10は、湯側ポート12および水側ポート14の開度の配分を変えることで、吐出ポート16から吐出する液体の温度を調節することができる。また、弁装置10は、湯側ポート12および水側ポート14と、吐出ポート16とを連通する内部流路の開度を変えることで、吐出ポート16から吐出する液体の流量を調節できる。
弁装置10は、ユーザの操作入力を受け付ける構成として、軸部18および回転受付部20を有する。軸部18は、弁装置10に挿入され、回転操作力を受けて軸周りに回転して温度調整がなされる。回転受付部20は、軸部18を環囲しており、軸力を受けて軸部18を軸方向に進退させて流量調整がなされる。なお以下の説明では、軸部18の軸方向を単に軸方向という場合がある。
図2は、弁装置10の断面図である。弁装置10は、軸部18、回転受付部20、押圧受付部34、第1ハウジング36、駆動部38、可動部40、バネ部材42、第1カム部43、第2カム部44、軸受部46、内蓋48、キャップ50、第1弁本体52、ダイアフラム54、第2ハウジング56、第3ハウジング58、第2弁体62および伝達部材64を備える。
軸部18は、直線の棒状であり、弁装置10の中心軸に沿って挿入される。軸部18は、回転力を受けて軸周りに回転可能であるとともに軸力を受けて軸方向に移動可動である。軸部18は、第1回転伝達部18a、ジョイント部18b、第2回転伝達部18cおよび小径部18dを有する。第1回転伝達部18aおよび第2回転伝達部18cは、扁平面を有しており、扁平面によって回転トルクを受けることが可能である。ジョイント部18bは、ボール状に膨らんで形成され、軸方向の力を受けることが可能である。小径部18dは、ジョイント部18bおよび第2回転伝達部18cの間に位置し、液体を通る隙間を形成する。
回転受付部20は、円筒状に形成され、押圧受付部34および第1ハウジング36に連結される。回転受付部20は、外部からの回転操作力を受けて、押圧受付部34、駆動部38および第2カム部44とともに回転する。
押圧受付部34は、円筒状に形成され、一部が回転受付部20に挿入されている。押圧受付部34は、回転受付部20に対して軸方向にスライド可能であり、回転受付部20の回転に連動して回転する。
第1ハウジング36は、円筒状に形成され、内蓋48に連結される。第1ハウジング36の内側に回転受付部20の一部が挿入され、回転受付部20を回転可能に支持する。
駆動部38は、円筒状に形成され、押圧受付部34の内側に連結され、内周面に雌ネジ38aを有する。可動部40は、半筒状に形成され、軸部18のジョイント部18bの周りに一対設けられる。可動部40の内周面には、ジョイント部18bと係合する凹みが形成され、可動部40の外周面には駆動部38の雌ネジ38aに螺合する雄ネジ40aが形成される。駆動部38の回転は、軸受部46の立設部46aにより規制される。駆動部38が回転受付部20に連動して回転すると、可動部40は、立設部46aに当たって回転せずに軸方向に移動する。
バネ部材42は、押圧受付部34および駆動部38を付勢し、押圧受付部34が押し込まれた場合に、押圧受付部34を元の位置に戻す。第1カム部43、第2カム部44および当接部45は、スラストロック機構を構成する。このスラストロック機構は、押圧受付部34が押し込まれた際にロックして押し込まれたロック位置で押圧受付部34を保持することができる。また、ロック位置にある押圧受付部34が押されるとロック解除してバネ部材42の付勢により押圧受付部34を元の位置に戻す。押圧受付部34が軸方向に移動すると、可動部40を介して軸部18が連動して軸方向に移動する。
軸受部46は、円盤状に形成され、回転受付部20とともに回転する第2カム部44を支持する。内蓋48は、円盤状に形成され、背圧室49の一部を構成する。内蓋48は、弁装置10の上部に液体が移動しないよう、仕切り壁として機能する。内蓋48の外周には、円筒状の第1ハウジング36と第2ハウジング56が連結される。
第3ハウジング58は、円筒状に形成され、第2ハウジング56に螺合して一体に連結される。第3ハウジング58の外周面には、湯側ポート12および水側ポート14が形成される。湯側ポート12および水側ポート14は、軸方向に離間して形成される。
第1弁本体52、キャップ50、Oリング51およびダイアフラム54は、第1弁体53を構成する。第1弁体53は、湯側ポート12および水側ポート14と、吐出ポート16との間の流路に設けられ、通過する液体の流量を調節するために設けられる。キャップ50は、Oリング51を第1弁本体52に取り付ける。Oリング51は、軸部18に環囲してシール機能を有するが、Oリング51の内周が小径部18dより大径であり、Oリング51の内側に小径部18dが位置する場合、液体が背圧室49から内周側流路64aへ通過可能な状態となる。
第1弁体53の上流側には外周側流路55が形成され、湯側ポート12および水側ポート14から流入した湯および水を混合する。第1弁本体52は、樹脂材料などによって形成される硬質である。ダイアフラム54は、ゴムなどの弾性材料によって形成される。第1弁本体52およびダイアフラム54は略円板状の所定の形状を有する。第1弁本体52は、下向きに突出する環状の突出部52aを有し、この突出部52aがダイアフラム54に形成された貫通孔54aを挿通した状態でダイアフラム54に対して固定される。
ダイアフラム54の外周部分が第2ハウジング56に固定されることにより、第1弁体53は第2ハウジング56に対して固定される。弾性体であるダイアフラム54の中心部分とそこに固定された第1弁本体52とは、圧力変動により、ダイアフラム54の外周部分が第2ハウジング56に固定された状態で軸方向に移動する。この移動によって第1弁体53と弁座57との距離が変化し、流路が開閉する。具体的には、第1弁体53が弁座57に着座することによって流路が閉じ、第1弁体53が弁座57から離れることによって流路が開く。また、第1弁体53と弁座57との距離に応じて開度が変化し、流路を流れる水の流量すなわち吐水流量が変化する。
第1弁本体52には、この背圧室49と外周側流路55とを連通させる第1貫通孔(図示せず)が形成されている。この第1貫通孔は、外周側流路55内の水を背圧室49に導く。
また第1弁本体52には、その中心を軸方向に貫通して背圧室49と内周側流路64aとを連通する第2貫通孔52bが形成されている。この第2貫通孔52bには棒状の軸部18が挿通される。軸部18は第2ハウジング56の中心軸と同軸となるよう配置される。軸部18の小径部18dと第2貫通孔52bとの間には、環状の隙間が形成される。この隙間は、背圧室49内の水を内周側流路64aに抜いて背圧室49の圧力を減少させるパイロット水路を構成する。
第1弁本体52は、上向きに突出して軸部18を環囲する環状のリング保持部52cを有する。リング保持部52cは、Oリング51を保持する。閉弁状態では、背圧室49とパイロット水路とは、軸部18とOリング51とによって遮断される。開弁状態では、軸部18に形成された小径部18dがOリング8と径方向で対向し、それらの間には微少な隙間が形成される。つまり、背圧室49とパイロット水路とは、軸部18とOリング51とによって遮断されず、通じている。軸部18が軸方向に移動すると、第1弁体53と弁座57との距離が変化し、吐出ポート16から吐出する液体の吐出流量が調節される。
伝達部材64は、円筒状に形成されており、内周側流路64a、回転受け部64bおよび雄ネジ64cを有する。伝達部材64は、軸部18と一体的に回転可能であり、自らの回転を第2弁体62の軸方向の動きとして伝達可能である。回転受け部64bは、伝達部材64の内周面から径方向内向きに張り出しており、周方向に離間して複数形成される。回転受け部64bにより伝達部材64が軸部18の第2回転伝達部18cに連結し、軸部18の軸周りの回転に連動して回転する。
雄ネジ64cは、伝達部材64の外周面に形成される。内周側流路64aは、第1弁体53を介して外周側流路55に通じており、下端では吐出ポート16に通じる。伝達部材64の内部には、軸部18が挿通されるとともに、吐出ポート16に連通する前の内部流路の一部として内周側流路64aが形成される。内周側流路64aおよび外周側流路55は、弁装置10の内部流路を構成する。
第2弁体62は、2重の円筒状に形成されている。第2弁体62は、伝達部材64の雄ネジ64cに螺合する雌ネジ62aと、外側の外筒部62bと、内側の内筒部62cを有する。第2弁体62は、軸方向において湯側ポート12または水側ポート14に重なる位置に設けられ、径方向において伝達部材64と第3ハウジング58の間に設けられる。第2弁体62は、軸部18の回転に応じて軸方向に移動して湯側ポート12および水側ポート14の開度を調節することができ、湯側ポート12または水側ポート14を塞ぐことが可能である。
図3は、弁装置10を内蔵した水栓装置70の斜視図である。また、図4は、弁装置10を内蔵した水栓装置70の断面図である。水栓装置70は、枠体26、第1操作入力部28、第2操作入力部30および固定ナット32により、弁装置10を覆う。枠体26は、湯側供給流路21、水側供給流路22、吐出流路24に接続される。
第1操作入力部28は、円柱状に形成され、水栓装置70の上端に位置し、軸部18に連結される。第1操作入力部28の下端部は、第2操作入力部30に挿入されており、第2操作入力部30内を軸方向にスライド可能に設けられる。第1操作入力部28は、温度調節をするためにユーザが把持して操作できるハンドルである。
ユーザが第1操作入力部28を回転させることで軸部18が回転し、軸部18に連動して伝達部材64が回転する。伝達部材64の回転により第2弁体62が軸方向に移動する。軸部18、第2弁体62および伝達部材64は、第2弁機構74として機能する。第2弁機構74は、軸部18の回転によって二つのポート12,14の開度の配分を調節する。
ユーザが第1操作入力部28を押すと、押圧受付部34および可動部40を介して軸部18が移動し、第1弁体53が弁座57に圧接して、外周側流路55と内周側流路64aが遮断され、止水される。
第2操作入力部30は、円筒状に形成され、回転受付部20に連結される。第2操作入力部30は、流量調節をするためにユーザが把持して操作できるハンドルである。ユーザが第2操作入力部30を回転させることで回転受付部20および駆動部38が回転し、可動部40が軸方向に移動する。可動部40とともに軸部18が軸方向に移動して、第1弁体53と弁座57の距離が変化し、吐水流量が変化する。
このように、回転受付部20、駆動部38および可動部40は、軸部18を軸方向に移動させる軸力伝達機構として機能する。軸部18、第1弁体53および弁座57は、軸部18の軸方向の移動に応じて内部流路を流れる流量を調節する第1弁機構72として機能する。このように、軸部18には、第1操作入力部28および第2操作入力部30を介してユーザの操作が入力される。
第1操作入力部28、第2操作入力部30、第1弁機構72および第2弁機構74は上から順に配置され、それぞれに軸部18が挿通されている。第1弁機構72より下方で上流側に第2弁機構74を設け、第1弁機構72と第2弁機構74を軸方向に離れて配置することで、弁装置10の径方向幅を小さくできる。弁装置10の内部流路は、軸部18に挿通されるとともに吐出ポート16側に設けられる内周側流路64aと、内周側流路64aの外周側に設けられるとともに内部流路で第1ポート側に設けられる外周側流路55を含んでいる。これにより、第2弁機構74および内周側流路64aを径方向に重ねて配置でき、弁装置10を軸方向に短く構成できる。
図5は、第2弁機構74の動作について説明するための図である。図5(a)は、水側ポート14を遮断した状態であり、図5(b)は、湯側ポート12および水側ポート14をともに連通した中間状態を示し、図5(c)は、湯側ポート12を遮断した状態を示す。
図5(a)には、第2弁体62が水側ポート14を塞いだ位置にあり、外周側流路55に流入する液体は、湯側ポート12からの湯だけであり、温度は高い。ここで、ユーザが第1操作入力部28を回転させて軸部18を軸周りに回転すると、連動して伝達部材64も軸周りに回転し、伝達部材64に螺合する第2弁体62が伝達部材64と相対回転して、軸方向に移動する。図5(b)に示すように第2弁体62が上方に移動し、第2弁体62に遮断されている水側ポート14が開かれる。
図5(b)では、湯側ポート12および水側ポート14がともに外周側流路55に連通しており、外周側流路55にて湯と水が混合され、図5(a)に示す湯だけ流入するより温度が下がる。水側ポート14から流入した水は、第2弁体62内を通って外周側流路55へ向かう。さらにユーザが第1操作入力部28を回転させると、図5(c)に示すように、第2弁体62が上方に移動し、湯側ポート12を塞ぐとともに、水側ポート14の開度を大きくする。水側ポート14は湯側ポート12により上流側に位置する。
図5(c)では、水側ポート14のみ外周側流路55に連通しており、水になって温度が下がる。湯側ポート12および水側ポート14の一方が遮断された場合、湯側ポート12および水側ポート14の他方は連通される。第2弁体62の軸方向の移動によって、湯側ポート12および水側ポート14の開度の配分が調節される。例えば、湯側ポート12の開口面積が増すにつれて、水側ポート14の開口面積が減る。これは、湯側ポート12および水側ポート14が軸方向に離間して配置されるともに、湯側ポート12および水側ポート14の内側で第2弁体62が軸方向に移動して、いずれか一方を塞ぐように移動し、いずれか他方を開くように移動するためである。
弁装置10では、軸部18の軸周りの回転で温度調節ができるとともに、軸部18の軸方向の移動で流量調節ができる。これにより、温度調節と流量調節を実行する部品を共通化でき、弁装置10を簡素な構成で実現できる。
伝達部材64は、軸部18の軸周りの回転を第2弁体62の軸方向の移動に変換するとともに、吐出ポート16に連通する内周側流路64aを形成する。つまり、伝達部材64は、上流側の第2弁体62に作用するとともに、第1弁機構72より下流側の流路を形成する。これにより、軸部18の回転を伝達する部材と、第1弁機構72により下流側の流路を形成する部材とを別体にするより、弁装置10の部品点数の増加を抑えることができる。また、第2弁体62により、伝達部材64の径方向外側に第2弁体62を設けることができ、伝達部材64と第2弁体62を軸方向に位置ずれして設けるより、弁装置10の軸方向長さを短くできる。
図5(a)に示すように、第3ハウジング58および第2弁体62の間には、シール部材80が設けられ、湯側ポート12および水側ポート14の連通を遮断している。シール部材80は、例えばゴム製のOリングであり、弾性を有する。
第2弁体62の外筒部62bの外周面には、シール部材80を保持する保持部62dが形成される。保持部62dは、周状の溝として形成される。シール部材80は、保持部62dに固定された状態で、一部が径方向外側にはみ出る。第3ハウジング58の内周面には、周方向に渡って凹む凹部58aが形成される。保持部62dおよび凹部58aは、湯側ポート12および水側ポート14がともに連通した中間位置にて対向する。シール部材80は、第2弁体62の移動に応じて凹部58aを移動する。保持部62dは、シール部材80を保持するため、凹部58aより深く凹んでいる。
図6は、第2弁体62の位置に応じたシール部材80の作用について説明するための図である。図6(a)から図6(c)に示す第2弁体62の位置は、図5(a)から図5(c)に示す第2弁体62の位置に対応する。つまり、図6(a)の第2弁体62は、水側ポート14を遮断した状態であり、図6(b)は、湯側ポート12および水側ポート14がともに連通した中間状態を示し、図6(c)の第2弁体62は、湯側ポート12を遮断した状態を示す。
凹部58aは、第1傾斜面82、平坦面84および第2傾斜面86を有する。第1傾斜面82および第2傾斜面86は、凹部58aの軸方向の両端に形成され、第2弁体62に向かって接近するように傾斜する。第1傾斜面82および第2傾斜面86によって、凹部58aの縁に向かって第2弁体62および第3ハウジング58の間隔が狭くなる。平坦面84は、第1傾斜面82および第2傾斜面86の間に形成され、軸方向に沿って平行に延在し、第2弁体62の外面に対して平行である。平坦面84は、第2弁体62およびシール部材80の移動方向に沿って延在する。
図6(a)に示すように、水側ポート14を遮断した第1閉弁位置では、シール部材80は、凹部58aの第2傾斜面86に当接し、図6(c)に示すように、湯側ポート12を遮断した第2閉弁位置では、シール部材80は、凹部58aの第1傾斜面82に当接している。これは、第1傾斜面82の上縁および第2傾斜面86の下縁と、保持部62dの底部との対向間隔が、保持部62dに保持されるシール部材80の線径または径方向寸法より小さいためである。これにより、シール部材80は、潰れるように強く圧接して、湯側ポート12および水側ポート14の連通を遮断する。
図6(b)に示す湯側ポート12および水側ポート14の両方が開いた開弁位置では、シール部材80は、平坦面84と離れて非接触であり、湯側ポート12および水側ポート14の連通を遮断していない。これは、平坦面84と、保持部62dの底部との対向間隔がシール部材80の線径または径方向寸法より大きいためである。図5(b)に示すように、湯側ポート12および水側ポート14が連通した状態では、第2弁体62の外側で湯側ポート12および水側ポート14の連通を完全に遮断する必要がないため、シール部材80を平坦面84に当接させず、近接させた状態にする。つまり、第2弁体62が開弁位置にあるとき、凹部58aは、シール部材80との間に隙間を形成する。これにより、第2弁体62が第3ハウジング58の内側で軸方向に移動する際に、シール部材80と平坦面84との摩擦を抑え、第2弁体62を移動させる操作性を向上できる。また、シール部材80の劣化を抑えることができる。
なお、図6(b)に示す湯側ポート12および水側ポート14の連通を遮断していない状態で、シール部材80は、平坦面84と当接してもよい。このように、湯側ポート12および水側ポート14の両方が開いている場合、湯側ポート12および水側ポート14のいずれか一方が閉塞されている場合より、第3ハウジング58および第2弁体62に対してシール部材80が付与する反発力が弱まるように凹部58aが構成される。第2弁体62が第3ハウジング58の内側で軸方向に移動する際に、シール部材80と平坦面84との摩擦を抑え、第2弁体62を移動させる操作力を低減できる。
なお、凹部58aは、シール部材80と非接触になる部分を有するならば、平坦面84の代わりに湾曲した部分を有してもよい。いずれにしても、第1閉弁位置および第2閉弁位置にある場合より、開弁位置にある場合の方が、第3ハウジング58および第2弁体62に対してシール部材80が付与する反発力が弱まるように凹部58aが構成される。
凹部58aの両端に第1傾斜面82および第2傾斜面86を形成することで、第2弁体62を開弁位置から閉弁位置に移動させた際に、シール部材80が徐々に第1傾斜面82または第2傾斜面86に食い込んで、潰れ量が増大する。これにより、湯側ポート12または水側ポート14を閉じる際に、ユーザに締め付ける操作感を付与できる。
湯側ポート12および水側ポート14のいずれか一方が第2弁体62により閉塞されている場合に、シール部材80は、第1傾斜面82および第2傾斜面86の一方に当接し、第3ハウジング58および第2弁体62の間における湯側ポート12および水側ポート14の連通を確実に遮断する。
図7は、変形例の弁装置の断面図である。図7に示す弁装置は、図2に示す弁装置10と比べて、連結部材90が設けられている点で異なる。
連結部材90は、軸部18および伝達部材164を連結し、軸部18の回転に連動して回転して、伝達部材164を回転させる。連結部材90は、伝達部材164に連結する窪み部90aと、軸部18の第2回転伝達部18cに連結する内筒部90bと、第3ハウジング58に回転可能に支持される外筒部90cとを有する。
伝達部材164は、内部流路を構成する内周側流路164aと、窪み部90aに嵌合する凸部164bと、第2弁体62に螺合する雄ネジ164cとを有する。変形例の弁装置によれば、伝達部材164が直接的に軸部18に連結されていなくても、軸部18の回転に連動して回転することができる。
なお実施例はあくまでも例示であり、各構成要素の組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施例では、湯側ポート12に湯が流入し、水側ポート14に水が流入する態様を示したが、この態様に限られない。例えば、湯と水の関係は逆であってよく、湯と水以外の液体が流入してよい。
また、実施例では、湯側ポート12および水側ポート14から液体が流入し、吐出ポート16から液体が吐出する態様を示したが、この態様に限られない。例えば、流出側に開閉状態を切り替え可能な二つのポートを設け、それらのポートが蛇口とシャワーに通じるように設けられてよい。いずれにしても、弁装置10は、二つの第1ポートと第2ポートに通じ、第1ポートおよび第2ポートの一方を流入ポート、他方を流出ポートとして液体が流れる内部流路を有する。
また、実施例では、第2弁体62に保持部62dを設け、第3ハウジング58に凹部58aを設ける態様を示したが、この態様に限られず、第3ハウジング58に保持部を設け、第2弁体62に凹部を設ける態様であってよい。
第2態様の弁装置は、第1態様において、前記弁体は、二つの前記ポートの両方を開く開弁位置と、二つの前記ポートの一方を閉じる閉弁位置との間で移動可能であり、前記ハウジングの内面と前記弁体の外面のいずれか一方に、前記シール部材を保持する保持部が形成され、前記ハウジングの内面と前記弁体の外面のいずれか他方に、前記弁体が前記開弁位置にあるとき、前記シール部材との間に隙間を形成する凹部が形成されてよい。
これにより、弁体の移動時にシール部材の摩擦抵抗を低減できる。
これにより、弁体の移動時にシール部材の摩擦抵抗を低減できる。
第3態様の弁装置は、第2態様において、前記凹部は、前記開弁位置から前記閉弁位置に前記弁体が向かうにつれて、前記ハウジングの内面および前記弁体の外面の一方に向かって接近するように傾斜する傾斜面を有してよい。
これにより、二つポートのいずれかを閉じる際に、ユーザに締め付ける操作感を付与できる。
これにより、二つポートのいずれかを閉じる際に、ユーザに締め付ける操作感を付与できる。
第4態様の弁装置は、第2態様または第3態様において、前記凹部は、前記弁体の移動方向に沿って延在する平坦面を有してよい。
これにより、シール部材が平坦面に沿って移動する際の操作力を一定にできる。
これにより、シール部材が平坦面に沿って移動する際の操作力を一定にできる。
第5態様の弁装置は、第1態様から第4態様のいずれかにおいて、二つの前記ポートの一方が閉塞されている場合、前記シール部材によって前記ハウジングと前記弁体の間における二つの前記ポートの連通が遮断されてよい。
これにより、二つのポートの一方が閉塞されている場合に、二つのポートの連通がシール部材により遮断されるため、二つポートをそれぞれ通る液体が混合されることを防ぐことができる。
これにより、二つのポートの一方が閉塞されている場合に、二つのポートの連通がシール部材により遮断されるため、二つポートをそれぞれ通る液体が混合されることを防ぐことができる。
10 弁装置、 12 湯側ポート、 14 水側ポート、 58 第3ハウジング、 58a 凹部、 62 第2弁体、 62d 保持部、 80 シール部材。
Claims (5)
- 二つのポートを有し、二つの前記ポートの両方が流入ポートまたは流出ポートとなるハウジングと、
前記ハウジングに対して移動することによって、二つの前記ポートの開度の配分を調節可能な弁体と、
前記ハウジングと前記弁体の間に設けられ、二つの前記ポートの連通を遮断可能なシール部材と、を備え、
二つの前記ポートの両方が開いている場合、二つの前記ポートの少なくとも一方が閉塞されている場合より、前記ハウジングおよび前記弁体に対して前記シール部材が付与する反発力が弱まるように構成されることを特徴とする弁装置。 - 前記弁体は、二つの前記ポートの両方を開く開弁位置と、二つの前記ポートの一方を閉じる閉弁位置との間で移動可能であり、
前記ハウジングの内面と前記弁体の外面のいずれか一方に、前記シール部材を保持する保持部が形成され、
前記ハウジングの内面と前記弁体の外面のいずれか他方に、前記弁体が前記開弁位置にあるとき、前記シール部材との間に隙間を形成する凹部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の弁装置。 - 前記凹部は、前記開弁位置から前記閉弁位置に前記弁体が向かうにつれて、前記ハウジングの内面および前記弁体の外面の一方に向かって接近するように傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求項2に記載の弁装置。
- 前記凹部は、前記弁体の移動方向に沿って延在する平坦面を有することを特徴とする請求項2または3に記載の弁装置。
- 二つの前記ポートの一方が閉塞されている場合、前記シール部材によって前記ハウジングと前記弁体の間における二つの前記ポートの連通が遮断されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の弁装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018065819A JP2019173511A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 弁装置 |
PCT/JP2018/045648 WO2019187375A1 (ja) | 2018-03-29 | 2018-12-12 | 弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018065819A JP2019173511A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 弁装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019173511A true JP2019173511A (ja) | 2019-10-10 |
Family
ID=68170088
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018065819A Pending JP2019173511A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 弁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019173511A (ja) |
-
2018
- 2018-03-29 JP JP2018065819A patent/JP2019173511A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5236779B2 (ja) | パイロット式吐止水・流調弁装置 | |
US5340018A (en) | Thermostatically controlled mixing valve | |
JP4787050B2 (ja) | パイロット式吐止水・流調弁装置 | |
US9874283B1 (en) | Valve device capable of fast switching and fine adjustment of flow | |
GB2530524A (en) | Fluid Control Valves | |
AU696280B2 (en) | Thermostatic mixing device | |
JP7029919B2 (ja) | 弁装置 | |
WO2019187375A1 (ja) | 弁装置 | |
JP2019173511A (ja) | 弁装置 | |
US6311948B1 (en) | Fluid valve assembly | |
JP2019173510A (ja) | 弁装置 | |
US796252A (en) | Mixing-faucet. | |
JP5648180B2 (ja) | パイロット式流量調節弁装置 | |
JP2019173516A (ja) | 操作装置および水栓 | |
JP2022055972A (ja) | 水栓弁装置 | |
JP2022055974A (ja) | 水栓弁装置 | |
JP2005264979A (ja) | 開閉弁装置及びそれを備えた水栓装置 | |
JP2006266403A (ja) | 混合弁 | |
JP4883485B2 (ja) | 湯水混合水栓及びそれを備えた吐水装置 | |
CA2196228C (en) | Thermostatically controlled mixing valve | |
JP3116279U (ja) | 自動止流式自由回転ノズル | |
JP2005264459A (ja) | 開閉弁装置及びそれを備えた水栓装置 | |
CN218440805U (zh) | 一种厨卫领域水路控制装置、调温阀芯及龙头装置 | |
JP2022055971A (ja) | 水栓弁装置 | |
JP2022055970A (ja) | 水栓弁装置 |