JP2019172931A - 粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】合成樹脂フィルムからなる表面基材と、紙材を用いた剥離材とを有する粘着シートにおいて、加熱によるカールの発生が加熱直後及び冷却後においても効果的に抑制し得、さらにトナーの定着性も良好である粘着シートを提供する。【解決手段】紙材の第1の面にクレーコート層及び第2の面にポリエチレン層を有し、ポリエチレン層上には剥離剤層を有し、クレーコート層上には防湿層を有する剥離材と、前記剥離材の前記剥離剤層上に、粘着剤層と、合成樹脂フィルムからなる表面基材とをこの順で有する、粘着シート。【選択図】図1

Description

本発明は粘着シートに関し、特にレーザープリンター印刷用で、表面基材として合成樹脂フィルムを用い、剥離材として紙材を有するラベル用粘着シートに関する。
一般的なラベル用の粘着シートは、表面基材、粘着剤層、及び剥離材をこの順で積層した構成を有する。汎用のラベル用の粘着シートとしては、表面基材として紙材が使用されることが多いが、紙材に対して美観や質感を高めるために、表面基材として合成樹脂フィルムが用いられる場合がある。また、冷凍食品用ラベルやシャンプー等の水回りで用いられるボトル用ラベルで用いる場合には、耐湿性及び耐水性の向上のために、表面基材として合成樹脂フィルムが用いられる。
さらに、合成樹脂フィルムは、紙よりも引張強度が高いため、ウエットティッシュ用ラベルのように、剥離と貼付を繰り返しても、破れずに使用できるような用途のラベルの表面基材として使用されている。特に、表面基材に対して、紙に近い質感を付与すると共に、上記のような性質も有するようにしたい場合には、合成樹脂フィルムとして、各種合成紙が用いられる。
ところで、ラベル用の粘着シートは、表面基材の表面に各種の印刷手段によって各種表示や情報を印刷または印字されてラベルとして用いられる。合成樹脂フィルムを表面基材とする粘着シートの印刷手段でも、普通紙と同様に印刷できることが望まれることが多く、レーザープリンターへの適用が望まれている。
また、汎用のラベル用の粘着シートに用いられる剥離材は、使用後には廃棄されるものであり、通常、コスト低減のため、紙材を剥離基材とする剥離材が使用されている。
例えば、特許文献1には、表面基材、粘着剤層、及び剥離シートを順次積層した粘着シートにおいて、前記表面基材が、合成樹脂フィルム又は合成紙を支持体とし、その上に、顔料、接着剤、及び導電剤を含有する塗被層を有し、当該塗被層のスムースター平滑度及び表面帯電量を調整した、PPC用ページプリンター用粘着シートが開示されている。
特許文献1に記載の粘着シートでは、耐水性の向上のために、合成樹脂フィルム又は合成紙を表面基材として用いている。
特開平6−286042号公報
ところが、上記の紙材を有する剥離材と共に、合成樹脂フィルムを表面基材に用いた粘着シートは、レーザープリンターで印刷すると、極めて大きなカールが発生してしまう。
つまり、トナーを表面基材に定着させる際に通過する熱転写ロールの熱によって、剥離材の紙材が乾燥による収縮を起こして、正カール(表面基材が反り面の外側、剥離シートが内側となる状態)が発生する。また、熱転写ロールを通過した冷却過程では、紙材が急速に吸湿して伸長すると共に、合成樹脂フィルムの熱収縮が生じ、逆カール(正カールとは反対向き)が発生する。
このように剥離材を構成する紙材と、表面基材を構成する合成樹脂フィルムとの環境変化に伴う伸縮性の違いから、両者間で寸法差が大きくなることで、カールが発生するものと考えられる。
さらに、このような履歴を経た粘着シートのカールは、少々の調湿では元に戻らないという特徴がある。
そのため、合成樹脂フィルムを表面基材に用いる場合、印刷後のカールの発生を抑制するために、剥離材を構成する剥離基材にも、表面基材と熱履歴の寸法変化が同レベルである合成紙等の合成樹脂フィルムが選択され、表面基材とは熱による寸法変化の程度が異なる紙材の使用は避けることが一般的であった。
しかしながら、合成樹脂フィルムを用いた剥離材はコスト高であるため、紙材を用いた剥離材を使用しつつも、カールの発生が抑制される粘着シートが望まれていた。
なお、特許文献1に記載の粘着シートでは、合成樹脂フィルム又は合成紙を表面基材として用いているが、紙材を用いた剥離材を使用した場合に生じ得るカールの抑制についての検討は行われていない。
本発明は、合成樹脂フィルムからなる表面基材と、紙材を用いた剥離材とを有する粘着シートにおいて、加熱によるカールの発生が加熱直後及び冷却後においても効果的に抑制し得、さらにトナーの定着性も良好である粘着シートを提供することを目的とする。
本発明者は、合成樹脂フィルムからなる表面基材と、紙材を用いた剥離材とを有する粘着シートにおいて、剥離材として、紙材の両面にポリエチレン層及びクレーコート層を有し、ポリエチレン層上には剥離剤層を有し、クレーコート層上には防湿層を有する構成とすることで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[5]を提供するものである。
[1]紙材の第1の面にクレーコート層及び第2の面にポリエチレン層を有し、ポリエチレン層上には剥離剤層を有し、クレーコート層上には防湿層を有する剥離材と、
前記剥離材の前記剥離剤層上に、粘着剤層と、合成樹脂フィルムからなる表面基材とをこの順で有する、粘着シート。
[2]前記紙材の坪量P(g/m)と前記剥離材の坪量R(g/m)の比〔P/R〕が、0.58〜0.92である、上記[1]に記載の粘着シート。
[3]前記紙材の坪量が30〜300g/mであり、前記ポリエチレン層の坪量が3g/m以上である、上記[1]又は[2]に記載の粘着シート。
[4]前記防湿層の表面側から測定した表面抵抗率が、1.0×10〜1.0×1013Ω/□である、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の粘着シート。
[5]レーザープリンターによる印刷に用いられる、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の粘着シート。
本発明の粘着シートは、合成樹脂フィルムからなる表面基材と、紙材を用いた剥離材とを有するものであるが、加熱によるカールの発生が加熱直後及び冷却後においても効果的に抑制し得、さらにトナーの定着性も良好である。
本発明の粘着シートの一例を示す、粘着シートの模式断面図である。
〔本発明の粘着シートの構成〕
図1は、本発明の粘着シートの一例を示す、粘着シートの模式断面図である。
本発明の粘着シートは、図1に示す粘着シート1のように、剥離材10の剥離剤層13上に、粘着剤層20及び表面基材30をこの順で有するものである。
そして、本発明の粘着シートが有する剥離材は、図1に示す剥離材10のように、紙材11の第1の面にクレーコート層12b及び第2の面にポリエチレン層12aを有し、ポリエチレン層12a上には剥離剤層13を有し、クレーコート層12b上には防湿層14を有するものである。
なお、本発明の一態様において、図1に示す粘着シート1のように、上述の各層が直接積層した構成であってもよいが、2つの層間に任意の層を設けてもよい。
例えば、本発明の一態様の粘着シートとして、粘着剤層20と表面基材30との層間密着性を向上させるために、粘着剤層20と表面基材30と間にプライマー層を設けた構成としてもよい。
また、粘着剤層20とは反対側の表面基材30の表面30a上に、レーザープリンターを用いた印刷の際に、トナーを定着させ易くするために、さらに印刷受容層を有してもよい。
以下、本発明の粘着シートを構成する、剥離材、粘着剤層、及び表面基材の各層について説明する。
〔剥離材〕
本発明の粘着シートで用いる剥離材は、紙材の第1の面にクレーコート層及び第2の面にポリエチレン層を有し、ポリエチレン層上には剥離剤層を有し、クレーコート層上には防湿層を有するものである。
上述のとおり、合成樹脂フィルムからなる表面基材と、紙材を用いた剥離材とを有する粘着シートは、レーザープリンターで印刷すると、極めて大きなカールが発生してしまう。 本発明者らは、合成樹脂フィルムからなる表面基材と、紙材を用いた剥離材とを有する粘着シートにおいて、剥離材として、防湿層に接する第1の面にクレーコート層、紙材の剥離剤層に接する第2の面にポリエチレン層を設けることとした結果、カールの発生を効果的に抑制した粘着シートとすることができることを見い出した。
このような構成の剥離材は、ポリエチレン層とクレーコート層中に含まれるクレーとの存在に起因し、紙材の伸縮性を両側から拘束することにより剥離剤の剛性を高くすることができる。その結果、前記剥離材を用いることで、表面基材と剥離材との寸法差によって生じる応力に剥離材側が抵抗することで、粘着シートのカール化の速度を遅らせ、その間に、応力緩和が進むことにより、カールの絶対量を小さくすることができると考えられる。
また、本発明で用いる剥離材は、ポリエチレン層上に剥離剤層を有する。
本発明の粘着シートでは、剥離剤層は粘着剤層と直接積層し、粘着シートの使用時には、剥離剤層と粘着剤層との間で剥離して使用される。
さらに、本発明で用いる剥離材は、クレーコート層上に防湿層を有する。
本発明の粘着シートをレーザープリンターで印刷した際、当該粘着シートの防湿層側に熱転写ロールが接触し粘着シートへの加熱が行われる。
印刷直後の高温状態からの冷却過程において、紙材を有する剥離材側は、合成樹脂フィルムからなる表面基材側に比べて、水蒸気を吸湿し易い。これは、合成樹脂フィルムに比べて紙材の方が水蒸気を吸湿し易いという素材の違いによる。それによって、紙材を有する剥離材側が急速に吸湿して伸長すると共に、表面基材側の合成樹脂フィルムの熱収縮が生じ、剥離材側と表面基材側とで新たに寸法差が生じ、冷却後にカールが発生してしまうといった弊害が生じ得る。
それに対して、本発明の粘着シートでは、紙材を有する剥離材側に防湿層を設けることで、印刷直後の高温状態からの冷却過程において、水蒸気の吸湿速度を抑制して、剥離材側と表面基材側との寸法差を抑制している。その結果、印刷後の粘着シートをしばらく放置し冷却後においても、印刷直後の状態と同様に、カールの発生を効果的に抑制することができる。
また、本発明の粘着シートが有する剥離材が、紙材と、紙材を挟持するポリエチレン層及びクレーコート層を有し、さらにクレーコート層上に防湿層を有する構成であり、合成樹脂フィルムのような絶縁性材料のみからなる構成でないことから、表面抵抗率を低く調整し易い。
その結果、表面基材側の帯電も抑制できるため、トナーの定着性を良好とすることができる。
また、本発明の粘着シートが有する剥離材は、剥離材の坪量R(g/m)に対する、前記紙材の坪量P(g/m)の比〔P/R〕は、質量比で、0.58〜0.92であることが好ましく、0.62〜0.81であることがより好ましい。当該比率が0.92以下であることで、紙材中のパルプによる乾燥/吸湿による伸縮性の影響が表れにくくなり、さらに、当該比率が0.58以上であることで粘着シートの強度が保たれ、合成紙の寸法変化に追随したカールをしにくくなる。このようにして、レーザープリンターによる印刷を当該粘着シートに行ってもカールする量を抑えることができるようになる。
剥離材の坪量Rは、剥離性及び塗膜の硬化性の観点から、好ましくは10〜1000g/m、より好ましくは50〜500g/m、更に好ましくは80〜200g/mである。
本発明の一態様の粘着シートにおいて、防湿層の表面側から測定した表面抵抗率としては、好ましくは1.0×10Ω/□〜1.0×1013Ω/□である。
当該表面抵抗率が1.0×10Ω/□以上であれば、トナーの定着性が良好となる。
一方、当該表面抵抗率が1.0×1013Ω/□以下であれば、トナーの飛散を防止することができる。
本発明の一態様の粘着シートにおいて、防湿層の表面側から測定した体積抵抗率としては、好ましくは1.0×1010Ω・cm〜1.0×1014Ω・cmである。
なお、本明細書において、表面抵抗率及び体積抵抗率は、JIS K7194:1994で規定された四端子法に基づき測定した値を意味する。
<紙材>
本発明で用いる剥離材が有する紙材は、主に植物繊維(パルプ)から形成されたものであり、その点で合成紙とは区別される。
紙材を構成する紙用繊維としては、NBKP、LBKP等の木材パルプ、葦、竹、ケナフ、バガス、リンター等の非木材パルプ及び古紙、DIP等の再生パルプが挙げられる。
なお、本発明の一態様で用いる紙材には、内添填料や内添薬品を含有させてもよい。
内添填料としては、例えば、炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、タルク、クレー等の一般の紙製造に用いられる無機填料等の内添填料が挙げられる。
これらの内添填料は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
内添薬品としては、例えば、ロジンサイズ、エマルションロジン、AKD(アルキルケテンダイマー)等のサイズ剤;硫酸バンド、ポリエチレンイミン等の定着剤;アクリルアマイド、カチオン化デンプン等の紙力剤;メラミン、エピクロロヒドリン等の湿潤紙力剤;染料;等が挙げられる。
本発明の一態様で用いる紙材は、これらの紙用繊維、内添填料、及び内添薬品を混合して、長網抄紙機や円綱抄紙機等により、作成することができる。
なお、本発明の一態様で用いる紙材としては、例えば、上質紙、クラフト紙、グラシン紙等が挙げられる。
また、紙材は、単層であってもよく、2以上の積層体であってもよい。
紙材の坪量としては、用途に応じて適宜設定されるが、好ましくは30〜300g/m、より好ましくは40〜200g/m、更に好ましくは50〜150g/mである。
また、紙材の原材料としての厚さとしては、好ましくは5〜1000μm、より好ましくは10〜500μm、更に好ましくは12〜250μm、より更に好ましくは15〜150μmである。
<ポリエチレン層>
ポリエチレン層に用いられるポリエチレン樹脂は、エチレンモノマー由来の構成単位を主体とする重合体である。ここで、「エチレンモノマー由来の構成単位を主体とする重合体」とは、重合体に含まれる構成単位のうち、最も多く含まれる構成単位が、エチレンモノマー由来の構成単位であることを意味する。
ポリエチレン樹脂中における、エチレンモノマー由来の構成単位の含有量は、ポリエチレン樹脂の全構成単位に対して、好ましくは95モル%以上である。ポリエチレン樹脂中には、エチレンモノマー以外のオレフィンモノマーが1種以上含まれていてもよい。
ポリエチレン層に用いられるポリエチレン樹脂としては、エチレン単独重合体;エチレンと、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等のα−オレフィンの少なくとも1種との共重合体樹脂(ここで、α−オレフィンは、モノマー中0モル%を超えて5モル%以下であることが好ましい);エチレンと、官能基に炭素原子、酸素原子、および水素原子だけをもつ非オレフィン単量体との共重合体(ここで、非オレフィン単量体は、モノマー中0モル%を超えて5モル%以下であることが好ましい)が挙げられる。
ポリエチレン樹脂は、(分岐状)低密度ポリエチレン樹脂(LDPE、密度:910kg/m以上930kg/m未満)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE、密度:910kg/m以上930kg/m未満)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE、密度:930kg/m以上942kg/m未満)、極低密度ポリエチレン樹脂(VLDPE、密度:880kg/m以上910kg/m未満)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE、密度:942kg/m以上)のいずれであってもよい。また、上記ポリエチレン樹脂の混合物であってもよい。
ポリエチレン樹脂の分子量としては、特に制限はないが、メルトフローレート(MFR)(JIS K7210−1:2014、試験温度190℃、公称荷重2.16kg)が、0.03〜40g/10分の間のものであって、押出し適性を有するものが好ましい。
本発明の一態様において、ポリエチレン層の坪量としては、好ましくは3g/m以上、より好ましくは5〜30g/m、更に好ましくは10〜25g/mである。
<クレーコート層>
本発明で用いる剥離材が有するクレーコート層を形成するクレーコート組成物は、クレー及びバインダー樹脂を含む組成物であることが好ましい。
クレーコート組成物に含まれるクレーとしては、一般的にクレーもしく粘土と呼ばれるものであれば用いることができ、例えば、カオリン、タルク、ベントナイト、スメクタイト、バーミキュライト、雲母、緑泥石、木節粘土、ガイロメ粘土、ハロイサイト等が挙げられる。
これらのクレーは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
クレーコート組成物中のクレーの含有量としては、カールの発生をより効果的に抑制し得る粘着シートとする観点から、クレーコート組成物の固形分全量(100質量%)に対して、好ましくは40〜95質量%、より好ましくは60〜90質量%、更に好ましくは70〜85質量%である。
クレーコート組成物に含まれるバインダー樹脂としては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体等の共重合体のエマルション;カゼイン、デキストリン、デンプン、酸化デンプン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂が挙げられる。
これらのバインダー樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の一態様において、カールの発生をより効果的に抑制し得る粘着シートとする観点から、バインダー樹脂としては、スチレン−ブタジエン共重合体エマルションと水溶性樹脂とを共に含むことが好ましく、スチレン−ブタジエン共重合体エマルションとポリビニルアルコールとを共に含むことがより好ましい。
クレーコート組成物中のバインダー樹脂の含有量としては、クレーコート組成物の固形分全量(100質量%)に対して、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは10〜40質量%、更に好ましくは15〜30質量%である。
クレーコート組成物は、クレー及びバインダー樹脂以外にも、他の添加剤を含有してもよい。
他の添加剤としては、例えば、顔料、顔料分散剤、消泡剤、発泡防止剤、粘度調整剤、潤滑剤、耐水化剤、保水剤、色材等が挙げられる。
また、クレーコート層を塗布した塗布面にはスーパーカレンダー処理を行い、表面を平滑にすることが好ましい。スーパーカレンダー処理を行うことにより紙材が緊密化し、目止めの効果や剛性化の効果が向上する。
本発明の一態様において、クレーコート層の坪量としては、好ましくは3g/m以上、より好ましくは5〜30g/m、更に好ましくは10〜25g/mである。
<剥離剤層>
本発明で用いる剥離材が有する剥離剤層は、ポリエチレン層上に、剥離性成分を含む剥離剤組成物から形成することができる。
剥離剤層の形成材料である剥離剤組成物に含まれる剥離性成分としては、例えば、アルキッド系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ワックス類等が挙げられる。
これらの剥離性成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの剥離剤組成物に含まれる剥離性成分の中でも、耐熱性を有する剥離剤層を形成する観点から、シリコーン系樹脂が好ましい。
剥離剤層の厚さは、剥離性及び塗膜の硬化性の観点から、好ましくは0.01〜5μm、より好ましくは0.05〜3μm、更に好ましくは0.1〜2μmである。
剥離剤層の坪量は、剥離性及び塗膜の硬化性の観点から、好ましくは0.01〜5g/m、より好ましくは0.05〜3g/m、更に好ましくは0.1〜2g/mである。
<防湿層>
本発明で用いる剥離材が有する防湿層は、防湿剤として機能する水分散型樹脂を含有する防湿層形成用組成物から形成されることが好ましい。
当該水分散性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ABS樹脂、AAS樹脂、AES樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂、ポリブテン−1樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、アセタール樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、及びこれらの変性物等が挙げられ、これらの樹脂はエマルションであることが好ましい。
これらの水分散性樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、本発明の一態様で用いる水分散性樹脂としては、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、及び塩化ビニリデンから選ばれる樹脂のエマルションが好ましい。
また、防湿層形成用組成物は、上記の水分散型樹脂の他に、パラフィン系ワックスやポリエチレン系ワックス等のワックス成分;デンプン;酸化デンプン、エーテル化デンプン、ジアルデヒド化デンプン、エステル化デンプン等の変性デンプン;ポリビニルアルコール等を含有してもよい。
防湿性をより向上させた防湿層を形成する観点から、防湿層形成用組成物は、さらに無機顔料を含有してもよい。
当該無機顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、カオリン、タルク、焼成カオリン、リトポン、サチンホワイト等が挙げられる。
これらの無機顔料は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本発明の一態様の粘着シートにおいて、膜強度及び耐熱性を向上させた防湿層を形成する観点から、防湿層形成用組成物は、さらに熱硬化性樹脂を含有してもよい。
当該熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン樹脂等のアミノ樹脂、多価エポキシ樹脂、アルデヒド樹脂、多価イソシアネート樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
これらの熱硬化性樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
防湿層の坪量は、好ましくは1〜10g/m、より好ましくは2〜8g/m、更に好ましくは3〜6g/mである。
また、防湿層は、上述の水分散型樹脂を含有する組成物から形成されるため、湿潤状態となるとブロッキングを生ずる場合がある。
このため、本発明の一態様で用いる剥離材は、防湿層のクレーコート層とは反対側の表面に、ブロッキング防止層を設けてもよい。
ブロッキング防止層を形成する材料としては、スチレンアクリル樹脂等が挙げられる。
ブロッキング防止層の坪量は、剥離性及び塗膜の硬化性の観点から、好ましくは0.01〜5g/m、より好ましくは0.05〜3g/m、更に好ましくは0.1〜2g/mである。
〔粘着剤層〕
本発明の粘着シートが有する粘着剤層としては、粘着性樹脂を含む粘着剤組成物から形成することができる。
当該粘着性樹脂としては、用途に応じて適宜選択されるが、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ゴム系樹脂、オレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、及びこれらの樹脂に重合性官能基を有するエネルギー線硬化型樹脂等が挙げられる。
これらの粘着性樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、粘着剤層の形成材料である粘着剤組成物には、粘着性樹脂の種類や粘着シートの用途に応じて、粘着剤用添加剤を含有してもよい。
当該粘着剤用添加剤としては、例えば、架橋剤、粘着付与剤、充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤、難燃剤、増粘剤、帯電防止剤、重合開始剤、硬化助剤等が挙げられる。
粘着剤層の厚さとしては、用途に応じて適宜設定されるが、好ましくは1〜100μm、より好ましくは5〜80μm、更に好ましくは10〜60μmである。
〔表面基材〕
本発明の粘着シートが有する表面基材としては、合成樹脂フィルムであればよく、好ましくは合成紙である。
合成紙としては、例えば、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、エチレンープロピレン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド等の樹脂からなる合成繊維から構成されたもの等が挙げられる。
なお、本発明で用いる合成紙としては、市販品を用いてもよく、例えば、「クリスパー(登録商標)」(東洋紡株式会社製、ボイド含有型ポリエステル系合成紙)、「ユポ(登録商標)」(株式会社ユポコーポレーション製、ボイド含有型ポリプロピレン系合成紙)、「レーザーピーチ」(日清紡ペーパープロダクツ株式会社製、ポリエステル系合成紙)等が挙げられる。
これらの中でも、表面基材としては、ポリエステル系合成紙がより好ましい。
表面基材に用いられる合成紙以外の合成樹脂フィルムを構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリスチレン;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体;三酢酸セルロース;ポリカーボネート;ポリウレタン、アクリル変性ポリウレタン等のウレタン樹脂;ポリメチルペンテン;ポリスルホン;ポリエーテルエーテルケトン;ポリエーテルスルホン;ポリフェニレンスルフィド;ポリエーテルイミド、ポリイミド等のポリイミド系樹脂;ポリアミド系樹脂;アクリル樹脂;フッ素系樹脂等が挙げられる。
なお、合成樹脂フィルムには、さらに紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、着色剤等の各種添加剤を含有していてもよい。
また、表面基材は、単層であってもよく、2以上を積層した複層であってもよい。
本発明の一態様で用いる表面基材は、粘着剤層との密着性を向上させる観点から、表面基材を構成する合成樹脂フィルムの表面に対して、酸化法や凹凸化法等による表面処理、又はプライマー層を設けてもよい。
酸化法としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、クロム酸処理(湿式)、熱風処理、オゾン及び紫外線照射処理等が挙げられる。
凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。
表面基材の厚さとしては、用途に応じて適宜設定されるが、好ましくは5〜1000μm、より好ましくは10〜700μm、更に好ましくは20〜500μm、より更に好ましくは30〜300μmである。
なお、本発明の一態様の粘着シートにおいて、レーザープリンター等を用いた印刷の際に、トナーやインク等の定着を良好とする観点から、表面基材の粘着剤層とは反対側の表面上に、さらに印刷受容層を有してもよい。
〔粘着シートの製造方法〕
本発明の粘着シートを製造する方法としては、特に制限はなく、例えば、下記工程(1)〜(5)を有する方法が挙げられる。
・工程(1):紙材の第1の面に、クレーコート層を形成する工程。
・工程(2):前記クレーコート層上に、防湿層を形成する工程。
・工程(3):前記紙材の第1の面とは反対面である第2の面に、ポリエチレン層を形成する工程。
・工程(4):前記ポリエチレン層上に、剥離剤層を形成する工程。
・工程(5):前記剥離剤層上に、粘着剤層を形成し、当該粘着剤層の表出している表面上に、表面基材を積層する工程。
上記の製造方法において、工程(1)〜(5)の順序は問わないが、工程(1)〜(4)を経て剥離材を作製した後、工程(5)を経ることが好ましい。
なお、上記の態様において、剥離材を作製する工程(1)〜(4)の順序は問わない。
例えば、工程(1)〜工程(4)の通りの順番であってもよく、工程(1)、工程(3)、工程(2)、工程(4)の順であってもよく、工程(1)、工程(3)、工程(4)、工程(2)の順であってもよく、工程(3)、工程(1)、工程(2)、工程(4)であってもよく、工程(3)、工程(4)、工程(1)、工程(2)であってもよい。
各工程においてクレーコート層、防湿層、剥離剤層、印刷受容層及びブロッキング防止層の形成方法としては、各層の形成材料である組成物を塗布し塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥することで、形成することができる。
前記組成物には、各層に含まれる成分の他、塗布性を良好とする観点から、必要に応じて、溶媒を加えて、溶液の形態としてもよい。
クレーコート層、防湿層、剥離剤層、印刷受容層、及びブロッキング防止層の塗布方法としては、公知の方法が適用でき、例えば、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等が挙げられる。
ポリエチレン層の形成方法としては、紙材上にポリエチレン樹脂を溶融押し出しして積層する方法が挙げられる。
〔粘着シートの特性〕
本発明の粘着シートは、上記のような加熱を伴う用途に好適であるが、特に、レーザープリンターによる印刷に用いられることが好ましい。
つまり、本発明の粘着シートであれば、レーザープリンターによる印刷されても、印刷直後及び放置して冷却後においてもカールの発生を効果的に抑制し得る。また、剥離材側の表面抵抗率が低く調整され、静電気の発生を抑制し得るため、印刷面である表面基材側のトナーの定着性も良好となる。
本発明について、以下の実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例で使用した各層の形成材料は以下のとおりである。
<紙材>
上質紙(日本製紙株式会社製、製品名「ジョウシツAB‐EC85G」)、坪量=85g/m、原材料としての厚さ=134μm。
<表面基材>
ポリエステル系合成紙(東洋紡株式会社製、製品名「クリスパー(登録商標)7911」)、厚さ=50μm。
<剥離剤組成物>
シリコーン系樹脂(信越化学工業株式会社製、製品名「KS−847」)100質量部に、白金触媒(信越化学工業株式会社製、製品名「PL−50T」)を1質量部添加し、トルエンで希釈して、固形分濃度10質量%に調製した組成物。
<ポリエチレン樹脂>
低密度ポリエチレン(東ソー株式会社製、製品名「ペトロセン 217−1」、密度:923kg/m、メルトフローレート:4.5)
<クレーコート組成物>
クレー成分として、カオリンクレー2級(イメリスミネラルジャパン社製、製品名「ケーシーエス」)80質量部(固形分換算、以下同様)、バインダー樹脂成分として、スチレン−ブタジエン共重合体(日本エイアンドエル株式会社製、製品名「スマーテックSN-307R」)9質量部、並びに、酸化デンプン(日本澱粉工業株式会社製、製品名「サナス350」)9質量部、及びポリビニルアルコール(クラレ株式会社製、製品名「クラレポバールPVA-117」)2質量部を添加し、さらに水で希釈して、固形分濃度36質量%に調製した組成物。
<防湿層形成用組成物>
塩化ビニリデン系樹脂を含む組成物(旭化成株式会社製、製品名「サランラテックスL−411A」)。
<ブロッキング防止層形成用組成物>
スチレンアクリル樹脂を含む組成物(三井化学株式会社製、製品名「ボンロンS−1318NF」)。
実施例1
(1)剥離材の作製
上記の紙材の一方の面(第1の面)に、グラビアコーターを用いて、上記のクレーコート組成物を塗布し塗膜を形成し、150℃で20秒間乾燥して、クレーコート層を形成した。続いて、得られた紙のクレーコート層とは反対面(第2の面)に対し、溶融押出装置を備えたラミネーターにより上記のポリエチレン樹脂を溶融温度325℃で押出ラミネートして、片面に坪量11g/mのクレーコート層、片面に坪量18g/mのポリエチレン層を備えた紙を作成した。
次に、得られた紙のポリエチレン層上に、上記の剥離剤組成物を塗布し塗膜を形成し、当該塗膜を150℃で20秒間乾燥して、坪量0.5g/mの剥離剤層を形成した。
さらに、クレーコート層上に、上記の防湿層形成用組成物を塗布し塗膜を形成し、当該塗膜を100℃で1分間乾燥して、坪量4g/mの防湿層を形成した。続いて、当該防湿層上に、上記のブロッキング防止層形成用組成物を塗布し塗膜を形成し、当該塗膜を100℃で30秒間乾燥して、坪量1g/mのブロッキング防止層を形成して、坪量119g/mの剥離材(1)を作製した。
(2)粘着シートの作製
作製した剥離材(1)の剥離剤層上に、アクリル系粘着剤(リンテック株式会社製、製品名「PAT1」)を塗布し塗膜を形成し、当該塗膜を100℃で2分間乾燥して、厚さ20μmの粘着剤層を形成した。そして、当該粘着剤層の表面上に、上記の表面基材を積層して、粘着シート(I)を得た。
比較例1
防湿層及びブロッキング防止層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして、剥離材(2)を作製した。
そして、剥離材(2)を用いて、実施例1と同様にして、粘着シート(II)を得た。
比較例2
剥離材(3)として、片面に剥離剤層を有し、その反対面に帯電防止層を有するポリエステル系合成紙(東洋紡株式会社製、製品名「クリスパーK7245」、厚さ50μm)を用いて、実施例1と同様にして、粘着シート(III)を得た。
比較例3
剥離材(4)として、片面ポリエチレンラミネート紙のポリエチレン層上に剥離剤層を有する剥離材(リンテック株式会社製、製品名「8E」)を用いて、実施例1と同様にして、粘着シート(IV)を得た。
比較例4
剥離材(4)の剥離剤層とは反対面に、上記の防湿層形成用組成物を塗布し塗膜を形成し、当該塗膜を100℃で30秒間乾燥して、坪量4g/mの防湿層を形成した。続いて、当該防湿層上に、上記のブロッキング防止層形成用組成物を塗布し塗膜を形成し、当該塗膜を100℃で30秒間乾燥して、坪量1g/mのブロッキング防止層を形成して、剥離材(5)を作製した。
そして、剥離材(5)を用いて、実施例1と同様にして、粘着シート(V)を得た。
比較例5
剥離材(6)として、グラシン紙の一方の表面上に剥離剤層を有する剥離材(リンテック株式会社製、製品名「7Kシロ」)を用いて、実施例1と同様にして、粘着シート(VI)を得た。
比較例6
剥離材(6)の剥離剤層とは反対面に、上記の防湿層形成用組成物を塗布し塗膜を形成し、当該塗膜を100℃で30秒間で乾燥して、坪量4g/mの防湿層を形成した。続いて、当該防湿層上に、上記のブロッキング防止層形成用組成物を塗布し塗膜を形成し、当該塗膜を100℃で30秒間乾燥して、坪量1g/mのブロッキング防止層を形成して、剥離材(7)を作製した。
そして、剥離材(7)を用いて、実施例1と同様にして、粘着シート(VII)を得た。
以上のようにして作製した粘着シート(I)〜(VII)における剥離材及び表面基材の構成、坪量等は表1に示すとおりである。
また、粘着シート(I)〜(VII)について、以下の評価及び測定を行った。これらの結果を表2に示す。
(1)粘着シートのカールの抑制効果の評価方法
作製した粘着シートをA4サイズとし、レーザープリンター(キヤノン株式会社製、製品名「LBP−9600」)を用いてカラー印刷した。
そして、印刷後30秒以内(印刷直後)、印刷後2分経過時(空冷後)、及び印刷後23℃、50%RH(相対湿度)の環境下で24時間静置後(調湿後)の粘着シートの反り面側を平坦なテーブルに静置して、当該粘着シートの四隅のテーブルからの高さを測定し、そのカール高さの最大値を求めた。なお、表2中に記載のカール高さの最大値は、カールの状態が正カール(表面基材が反り面の外側、剥離材が反り面の内側となるカール)の場合は、当該最大値の符号をプラスとし、逆カール(表面基材が反り面の内側、剥離材が反り面の外側となるカール)の場合は、当該最大値の符号をマイナスと標記している。
また、そのカール高さの最大値(絶対値の最大値)をもとに、以下の基準でカールの抑制効果を評価した。
(印刷直後のカール評価)
・5:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、0mm以上20mm未満である。
・4:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、20mm以上30mm未満である。
・3:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、30mm以上50mm未満である。
・2:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、50mm以上70mm未満である。
・1:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、70mm以上である。
(空冷後のカール評価)
・5:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、0mm以上5mm未満である。
・4:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、5mm以上15mm未満である。
・3:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、15mm以上30mm未満である。
・2:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、30mm以上50mm未満である。
・1:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、50mm以上である。
(調湿後のカール評価)
・5:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、0mm以上3mm未満である。
・4:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、3mm以上10mm未満である。
・3:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、10mm以上20mm未満である。
・2:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、20mm以上30mm未満である。
・1:カール高さの最大値(表1中の数値の絶対値)が、30mm以上である。
(2)表面抵抗率、体積抵抗率
JIS K7194:1994で規定された四端子法に基づき、抵抗率計「ロレスタGP MCP−T600」(製品名、三菱化学株式会社製)を用いて、それぞれの粘着シートの剥離材側から表面抵抗率及び体積抵抗率を測定した。
また、表面抵抗率をもとに、以下の基準で印刷性を評価した。
(3)印刷性評価
作製した粘着シートをA4サイズとし、レーザープリンター(キヤノン株式会社製、製品名「LBP−9600」)を用いて、表面基材側にカラー印刷した。
○:静電気によるトナー飛散が起きずデータ通りの画像が目視観察され、かつ、印刷直後の印刷面を指で擦っても、トナー(画像)が脱落することがなかったもの。
×:上記以外の印刷状態となったもの。
表2より、実施例1で作製した粘着シート(I)は、比較例1〜8で作製した粘着シート(II)〜(VII)に比べて、印刷直後、空冷後、及び調湿後のいずれにおいても優れたカール抑制効果が発現される結果となった。また、粘着シート(I)は、印刷性も良好であり、トナーの定着性にも優れる結果となった。
1 粘着シート
10 剥離材
11 紙材
12a ポリエチレン層
12b クレーコート層
13 剥離剤層
14 防湿層
20 粘着剤層
30 表面基材

Claims (5)

  1. 紙材の第1の面にクレーコート層及び第2の面にポリエチレン層を有し、ポリエチレン層上には剥離剤層を有し、クレーコート層上には防湿層を有する剥離材と、
    前記剥離材の前記剥離剤層上に、粘着剤層と、合成樹脂フィルムからなる表面基材とをこの順で有する、粘着シート。
  2. 前記紙材の坪量P(g/m)と前記剥離材の坪量R(g/m)の比〔P/R〕が、0.58〜0.92である、請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記紙材の坪量が30〜300g/mであり、前記ポリエチレン層の坪量が3g/m以上である、請求項1又は2に記載の粘着シート。
  4. 前記防湿層の表面側から測定した表面抵抗率が、1.0×10〜1.0×1013Ω/□である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着シート。
  5. レーザープリンターによる印刷に用いられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の粘着シート。
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