JP2019172925A - ラジカル重合性組成物 - Google Patents

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豊史 篠塚
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豊史 篠塚
雅治 後藤
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雅治 後藤
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Tomoyasu Kawahara
友泰 川原
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Abstract

【課題】ガスバリア性及び耐熱性が高い硬化物が得られるラジカル重合性組成物の提供。【解決手段】下記一般式で表される化合物とアクリル酸反応させた構造を有する化合物を含有するラジカル重合性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、特定の構造を有する多官能エポキシ化合物又は特定の構造を有する多官能エピスルフィド化合物と特定の構造を有する化合物とを反応させた構造を有する化合物を必須成分とするラジカル重合性組成物、及び該ラジカル重合性組成物の硬化物に関する。
ラジカル重合性組成物は、活性エネルギー線、特に紫外線の照射によって硬化する組成物である。ラジカル重合性組成物の特性としては、熱硬化性組成物に比べて硬化が速い、高架橋の硬化物が得られる、得られる硬化物の硬化性が高い等が挙げられる。このためラジカル重合性組成物は、その特性を活かして、インキ、塗料、各種コーティング剤、接着剤、光学部材等の分野において用いられている。
特許文献1〜3には、特定の構造を有するエポキシアクリレート化合物を含有する組成物が開示されている。
国際公開2009−154224号公報 特開2010−275234号公報 特開2010−3069号公報
本発明の目的は、得られる硬化物が耐熱性、耐黄変性及びガスバリア性に優れたものとなるラジカル重合性組成物を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有するエポキシ化合物又はエピスルフィド化合物から誘導される化合物を必須成分とするラジカル重合性組成物が、その硬化物の耐熱性及びガスバリア性が高いことを知見し、本発明に到達した。
本発明は、下記一般式(I)で表される化合物と下記一般式(III)で表される化合物を反応させた構造を有する化合物を含有するラジカル重合性組成物を提供するものである。
Figure 2019172925
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、二トロ基、水酸基、シアノ基、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環含有基、又は下記一般式(II)で表される置換基を表し、
1及びX2は、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子を表し、
1、R2、R3及びR4の少なくとも1つが下記一般式(II)で表される置換基であり、
1とR2、R2とR3、R3とR4、R5とR6、R6とR7、R7とR8及びR8とR9は、互いに結合して環を形成する場合があり、上記環が形成される場合には、形成された環における水素原子の少なくとも1つが下記一般式(II)で表される置換基で置換されている。)
Figure 2019172925
(式中、X3は酸素原子又は硫黄原子を表し、*は結合部分を表す。)
Figure 2019172925
(式中、R11は、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を表し、
nは1〜3の整数を表し、
n=1のとき、R12は、水素原子、水酸基若しくはカルボキシル基で置換されている炭素原子数1〜20のアルキル基;水素原子、水酸基若しくはカルボキシル基で置換されている炭素原子数6〜20のアリール基;水素原子、水酸基若しくはカルボキシル基で置換されている炭素原子数7〜20のアリールアルキル基;又はハロゲン原子を表し、前記炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、及び炭素原子数7〜20のアリールアルキル基はハロゲン原子で置換されている場合があり、
n=2のとき、R12は下記一般式(IV)で表される置換基を表し、
n=3のとき、R12は下記一般式(V)で表される置換基を表す。)
Figure 2019172925
(式中、R13は、ハロゲン原子で置換されている場合がある二価の炭素原子数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されている場合がある二価の炭素原子数6〜20のアリール基又はハロゲン原子で置換されている場合がある二価の炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、
14は、水酸基又はカルボキシル基を表し、
15は、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、
*は結合部分を表す。)
Figure 2019172925
(式中、R16は、ハロゲン原子で置換されている場合がある二価の炭素原子数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されている場合がある二価の炭素原子数6〜20のアリール基又はハロゲン原子で置換されている場合がある二価の炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、
17は、水酸基又はカルボキシル基を表し、
*は結合部分を表す。)
本発明のラジカル重合性組成物によれば、耐熱性及びガスバリア性が高い硬化物が得られる。また、本発明のラジカル重合性組成物の硬化物は、光学素子、(透明)絶縁膜、光学素子用接着剤或いは光学素子用封止剤として好適なものである。
以下、本発明のラジカル重合性組成物について、好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明のラジカル重合性組成物は、上記一般式(I)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを反応させた構造を有する化合物を必須成分とする。本発明においては、ラジカル重合性組成物に必須成分として含まれる化合物の原料として、一般式(I)及び一般式(III)から明らかなように、多様な構造を有する化合物を用いることができる。そのため、「上記一般式(I)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを反応させた構造を有する化合物」の構造は、一般式(I)で表される化合物及び一般式(III)で表される化合物の構造によって大きく異なるものとなる。このため「上記一般式(I)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを反応させた構造を有する化合物」の構造を一律にある種の一般式で表すことは到底できないのが現状であり、このことは当業者の技術常識である。そして、構造が特定されなければそれに応じて決まるその物質の特性も容易にはわからないことから、特性で表現することも到底できない。したがって、本発明では、ラジカル重合性組成物に必須成分として含まれる化合物を、「上記一般式(I)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを反応させた構造を有する化合物」、という表現で定義せざるを得ない。つまり、本発明で必須成分として使用される化合物に関し、「出願時において化合物をその構造又は特性により直接特定すること」が不可能又はおよそ非実際的である事情が存在する。
上記一般式(I)中のR1〜R9並びに上記一般式(III)中のR11及びR12で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。また、本発明において、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基を置換している場合があるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
上記一般式(I)中、R1〜R9で表される炭素原子数1〜10のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、iso−ブチル、アミル、iso−アミル、tert−アミル、ヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、t−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、テトラフルオロエチル、トリフルオロエチル、ジフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘキサフルオロプロピル、ペンタフルオロプロピル、テトラフルオロプロピル、トリフルオロプロピル、パーフルオロブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル及びシクロデシル等が挙げられる。
上記一般式(I)中のR1〜R9で表される炭素原子数1〜10のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、iso−プロピルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、iso−ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ及び2−エチルヘキシルオキシ等が挙げられる。
上記一般式(I)中のR1〜R9及び上記一般式(III)中のR12で表される炭素原子数6〜20のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラセン−1−イル、フェナントレン−1−イル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ−t−ブチルフェニル、2,5−ジ−t−ブチルフェニル、2,6−ジ−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−ペンチルフェニル、2,5−ジ−t−アミルフェニル、シクロヘキシルフェニル、ビフェニル、2,4,5−トリメチルフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−トリクロロフェニル、4−トリフルオロフェニル及びパーフルオロフェニル等が挙げられる。
上記一般式(I)中のR1〜R9で表される炭素原子数6〜20のアリールオキシ基としては、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、4−ビニルフェニルオキシ、3−イソプロピルフェニルオキシ、4−イソプロピルフェニルオキシ、4−ブチルフェニルオキシ、4−イソブチルフェニルオキシ、4−t−ブチルフェニルオキシ、4−ヘキシルフェニルオキシ、4−シクロヘキシルフェニルオキシ、4−オクチルフェニルオキシ、4−(2−エチルヘキシル)フェニルオキシ、2,3−ジメチルフェニルオキシ、2,4−ジメチルフェニルオキシ、2,5−ジメチルフェニルオキシ、2,6−ジメチルフェニルオキシ、3,4−ジメチルフェニルオキシ、3,5−ジメチルフェニルオキシ、2,4−ジ−t−ブチルフェニルオキシ、2,5−ジ−t−ブチルフェニルオキシ、2,6−ジ−t−ブチルフェニルオキシ、2,4−ジ−t−ペンチルフェニルオキシ、2,5−ジ−t−アミルフェニルオキシ、シクロヘキシルフェニルオキシ、2,4,5−トリメチルフェニルオキシ、4−クロロフェニルオキシ、3,4−ジクロロフェニルオキシ、4−トリクロロフェニルオキシ、4−トリフルオロフェニルオキシ及びパーフルオロフェニルオキシ等が挙げられる。
上記一般式(I)中のR1〜R9及び上記一般式(III)中のR12で表される炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロピル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル及び4−クロロフェニルメチル等が挙げられる。
上記一般式(I)中のR1〜R9で表される炭素原子数2〜20の複素環含有基としては、ピロリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピペラジル、ピペリジル、ピラニル、ピラゾリル、トリアジル、ピロリジル、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、トリアゾリル、フリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、ユロリジル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル及び2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル等が挙げられる。
1とR2、R2とR3、R3とR4、R5とR6、R6とR7、R7とR8及びR8とR9とが互いに結合して形成する場合がある環としては、例えば、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、ラクタム環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、イミダゾール環、オキサゾール環、イミダゾリジン環及びピラゾリジン環等の複素環;シクロペンタン環及びシクロヘキサン環等の環状アルカン;並びに、ベンゼン環、ナフタレン環及びフェナントレン環等の芳香環等が挙げられる。これらの環は他の環と縮合している場合があり、該環の水素原子が置換されている場合がある。
本発明においては、上記一般式(I)で表される化合物中のR1とR2、R2とR3及び/又はR3とR4とが互いに結合して形成されており、且つ形成された環の水素原子が上記一般式(II)で表される置換基で置換されている場合、「R1〜R4での少なくとも一つが一般式(II)で表される置換基である」という態様に含まれるものとする。
上記一般式(I)で表される化合物としては、上記一般式中、R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つが上記一般式(II)で表される置換基であるか、又はR5、R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つが上記一般式(II)で表される置換基であるものを用いることが好ましい。
上記一般式(III)中のR11及びR15で表される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基としては例示したもの中の炭素原子数が1〜4のものが挙げられる。
上記一般式(III)中のR12で表される炭素原子数1〜20のアルキル基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基としては例示したものが挙げられる。
上記一般式(IV)で表される置換基中のR13及び上記一般式(V)で表される置換基中のR16で表される二価の炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えば、炭素原子数1〜10のアルキル基としては例示した基から更に水素原子を取り除いたものが挙げられる。
上記一般式(IV)で表される置換基中のR13及び上記一般式(V)で表される置換基中のR16で表される二価の炭素原子数6〜20のアリール基としては、例えば、炭素原子数6〜20のアリール基としては例示した基から更に水素原子を取り除いたものが挙げられる。
上記一般式(IV)で表される置換基中のR13及び上記一般式(V)で表される置換基中のR16で表される二価の炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、例えば、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては例示した基から更に水素原子を取り除いたものが挙げられる。
上記一般式(I)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを反応させた構造を有する化合物としては、例えば、下記の化合物(1)及び(2)が挙げられる。

化合物(1):上記一般式(I)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを反応させた構造を有する化合物。

化合物(2):多塩基酸無水物と、上記一般式(I)で表される化合物及び上記一般式(III)で表される化合物をさせた構造を有する化合物とのエステル化反応により得られた化合物。
上記多塩基酸無水物とは、構電離して水素イオンになることのできる水素原子を1分子あたり複数持つ多塩基酸の酸無水物を意味する。
上記多塩基酸無水物としては、例えば、ジアクリル酸無水物、ジメタクリル酸無水物、アリルコハク酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、2,2’−3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスア
ンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等が挙げられる。
上記一般式(I)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物との反応モル比、及び上記一般式(I)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とをさせた構造を有する化合物と上記多塩基酸無水物との反応モル比は、以下の通りとすることが好ましい。尚、反応条件に関しては特に制限はなく、公知の条件を採用することができる。
即ち、一般式(I)で表される化合物中のX1及びX2が酸素原子である場合、該一般式(I)で表される化合物のエポキシ基1個に対し、上記一般式(III)で表される化合物のカルボキシル基が0.1〜1.0個となるようにすることが好ましい。また、上記一般式(I)で表される化合物のエポキシ基1個に対し、上記一般式(III)で表される化合物のカルボキシル基を0.1〜1.0個付加させた構造を有するエポキシ付加物において、上記一般式(I)で表される付加物の水酸基1個に対し、上記多塩基酸無水物の多塩基酸無水物構造が0.1〜1.0個となる比率となるようにするのが好ましい。
一般式(I)で表される化合物中のX1及びX2が硫黄原子である場合、該一般式(I)で表される化合物のチイラン基1個に対し、上記一般式(III)で表される化合物のカルボキシル基が0.1〜1.0個となるようにすることが好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物のエポキシ基1個に対し、上記一般式(III)で表される化合物のカルボキシル基を0.1〜1.0個付加させた構造を有するエピスルフィド付加物において、上記一般式(I)で表される付加物の水酸基1個に対し、上記多塩基酸無水物の多塩基酸無水物構造が0.1〜1.0個となる比率となるようにするのが好ましい。
一般式(I)で表される化合物中のX1が酸素原子であり、且つX2が硫黄原子である場合、該一般式(I)で表される化合物のエポキシ基1個に対し、上記一般式(III)で表される化合物のカルボキシル基が0.1〜1.0個となるようにすることが好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物のエポキシ基1個に対し、上記一般式(III)で表される化合物のカルボキシル基を0.1〜1.0個付加させた構造を有する付加物において、上記一般式(I)で表される付加物の水酸基1個に対し、上記多塩基酸無水物の多塩基酸無水物構造が0.1〜1.0個となる比率となるようにするのが好ましい。
本発明のラジカル重合性組成物は、「上記一般式(I)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを反応させた構造を有する化合物」に加え、他のラジカル重合性有機物質を含有する場合がある。他のラジカル重合性有機物質としては、炭素―炭素二重結合を有し、光照射又は加熱により高分子化又は架橋反応を起こす化合物であればどのような化合物でもよく、特に限定されるものではないが、一例を挙げると以下の通りである。
例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等の不飽和脂肪族炭化水素;(メタ)アクリル酸、α―クロルアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、コハク酸、シトラコン酸、フマル酸、ハイミック酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、桂皮酸、ソルビン酸、メサコン酸、コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、フタル酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート・マレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレート或いは1個のカルボキシル基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレート等の不飽和塩基酸;ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の両末端にカルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート; (メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、下記化合物No.A1〜No.A4、(メタ)アクリル酸メチル、 (メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリ(エトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフリル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリ[(メタ)アクリロイルエチル]イソシアヌレート、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー等の不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステル;(メタ)アクリル酸亜鉛、(メタ)アクリル酸マグネシウム等の不飽和多塩基酸の金属塩;マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等の不飽和多塩基酸の酸無水物;(メタ)アクリルアミド、メチレンビス−(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミントリス(メタ)アクリルアミド、キシリレンビス(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和一塩基酸及び多価アミンのアミド;アクロレイン等の不飽和アルデヒド;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン、シアン化アリル等の不飽和ニトリル;スチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、ビニル安息香酸、ビニルフェノール、ビニルスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル等の不飽和芳香族化合物;メチルビニルケトン等の不飽和ケトン;ビニルアミン、アリルアミン、N−ビニルピロリドン、ビニルピペリジン等の不飽和アミン化合物;アリルアルコール、クロチルアルコール等のビニルアルコール;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のビニルエーテル;マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;インデン、1−メチルインデン等のインデン類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ジビニルスクシナート、ジアリルフタラート、トリアリルホスファート、トリアリルイソシアヌラート、ビニルチオエーテル、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾリン、ビニルカルバゾール、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、水酸基含有ビニルモノマー及びポリイソシアネート化合物を反応させて得られるビニルウレタン化合物;水酸基含有ビニルモノマー及びポリエポキシ化合物を反応させて得られるビニルエポキシ化合物等の他、上記一般式(I)で表される化合物以外のエポキシ化合物と上記一般式(III)で表される化合物を反応させて得られる化合物が挙げられる。
Figure 2019172925
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Figure 2019172925
Figure 2019172925
上記一般式(I)で表される化合物は、例えば下記のスキームにより製造することができる。
Figure 2019172925
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は、一般式(I)で表される化合物中の基と同一である。
工程(1)
工程(1)について説明する。工程(1)は、水酸基の誘導体化である。工程(1)は、一般式(III−A)で表される化合物を、塩基の存在下又は非存在下で、誘導体化剤(例えば、スルホニル化剤、アルキル化剤又はアシル化剤)と反応させて、水酸基の誘導体化された一般式(III−B)で表される化合物を製造する工程である。
工程(1)で使用される塩基、並びにスルホニル化剤、アルキル化剤及びアシル化剤等の誘導体化剤としては、公知のものを特に制限なく使用することができる。誘導体化剤及び塩基の使用量は、反応が進行する限りは、特に制限されない。工程(1)の反応温度及び反応時間等の反応条件は、特に制限なく、公知の条件を採用することができる。
工程(2)
工程(2)について説明する。工程(2)は、フェノールとの反応によるビスフェノール部分の合成である。工程(2)は、一般式(III−B)で表される化合物を、酸性触媒の存在下で、フェノールと反応させて、一般式(II−B)の化合物を製造する工程である。
工程(2)で使用される酸性触媒としては、公知のものを特に制限なく使用することができる。フェノール及び酸性触媒の使用量は、反応が進行する限りは、特に制限されない。工程(1)の反応温度及び反応時間等の反応条件は、特に制限なく、公知の条件を採用することができる。
工程(3)
工程(3)について説明する。工程(3)では、誘導化されている水酸基を遊離の水酸基に変換する。工程(3)は、塩基又は酸の存在下で、一般式(II−B)の化合物を反応させて、水酸基が遊離の水酸基に変換された一般式(II−A)の化合物を製造する工程である。工程(3)の反応では、その目的が達せられる限りは、塩基及び酸のどちらを用いても構わない。
工程(3)で使用される塩基及び酸としては、公知のものを特に制限なく使用することができる。塩基及び酸の使用量は、反応が進行する限りは、特に制限されない。工程(1)の反応温度及び反応時間等の反応条件は、特に制限なく、公知の条件を採用することができる。
工程(4)
工程(4)について説明する。工程(4)は、エピクロロヒドリンとの反応によるエポキシ基の導入である。工程(4)は、エポキシ基を導入した後に、硫化剤との反応によるエピスルフィド化を含む場合がある。工程(4)は、一般式(II−A)で表される化合物を、エピクロロヒドリンと反応させて、場合により続いて硫化剤と反応させて、一般式(I)の化合物を製造する工程である。
エピクロロヒドリンとの反応は、公知の方法を用いることができる。工程(4)におけるエピクロロヒドリンの使用量は、反応が進行する限りは、特に制限されない。反応温度及び反応時間等の、エピクロロヒドリンとの反応条件は特に制限はなく、公知の条件を採用することができる。
場合により、エピクロロヒドリンとの反応に続いて、エポキシ基を硫化剤と反応させることにより、1以上のエポキシ基をエピスルフィド基に変換してもよい。エピスルフィド化は、公知の方法を用いることができる。エピスルフィド化における条件は、目的と状況に応じて、適宜選択及び調整することができる。硫化剤の例は、チオ尿素及びチオシアン酸(例えば、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸アンモニウム等)等、好ましくはチオ尿素を含む。
上記一般式(I)で表される化合物以外のエポキシ化合物としては、芳香族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記芳香族エポキシ樹脂の具体例としては、少なくとも1個の芳香族環を有する多価フェノール又は、そのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、又はこれらに更にアルキレンオキサイドを付加した化合物のグリシジルエーテルやエポキシノボラック樹脂などが挙げられる。
上記芳香族エポキシ樹脂として好適に使用できる市販品としてはエピコート801、エピコート828、エピコートYX−4000、YDE−305、871、872(ジャパンエポキシレジン社製)、KRM−2720、EP−4100、EP−4000、EP−4080、EP−4088、EP−4900(ADEKA社製)、エポライト3002(共栄社化学社製)、サントートST0000、YD−716、YH−300、PG−202、PG−207、YD−172、YDPN638(新日鐵化学社製)、EPPN−201、EOCN−1020、EPPN−501H(日本化薬社製)などを挙げることができる。
上記脂環式エポキシ樹脂の具体例としては、少なくとも1個の脂環族環を有する多価アルコールのポリグリシジルエーテル又はシクロヘキセンやシクロペンテン環含有化合物を酸化剤でエポキシ化することによって得られるシクロヘキセンオキサイドやシクロペンテンオキサイド含有化合物が挙げられる。例えば、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレート、6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシー2−2エポキシエチルシクロヘキサン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、等が挙げられる。
上記脂環式エポキシ樹脂として好適に使用できる市販品としてはUVR−6100、UVR−6105、UVR−6110、UVR−6128、UVR−6200(以上、ユニオンカーバイド社製)、セロキサイド2021、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、セロキサイド2000、セロキサイド3000、サイクロマーA200、サイクロマーM100、サイクロマーM101、エポリードGT−301、エポリードGT−302、エポリード401、エポリード403、ETHB、エポリードHD300(以上、ダイセル(株)製)、KRM−2110、KRM−2199(以上、ADEKA(株)製)などを挙げることができる。
上記脂環式エポキシ樹脂の中でも、シクロヘキセンオキシド構造を有するエポキシ樹脂は硬化性(硬化速度)の点で好ましい。
上記脂肪族エポキシ樹脂の具体例としては、脂肪族多価アルコール又はそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖多塩基酸のポリグリシジルエステル、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートのビニル重合により合成したホモポリマー、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートとその他のビニルモノマーとのビニル重合により合成したコポリマー等が挙げられる。代表的な化合物として、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ソルビトールのテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールのヘキサグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテルなどの多価アルコールのグリシジルエーテル、またプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキレンオキサイドを付加することによって得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステルが挙げられる。更に、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテルやフェノール、クレゾール、ブチルフェノール、また、これらにアルキレンオキサイドを付加することによって得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル、高級脂肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシ化大豆油、エポキシ化ポリブタジエン等が挙げられる。
上記脂肪族エポキシ樹脂として好適に使用できる市販品としてはED−505、ED−506(ADEKA社製)、エポライトM−1230、エポライトEHDG−L、エポライト40E、エポライト100E、エポライト200E、エポライト400E、エポライト70P、エポライト200P、エポライト400P、エポライト1500NP、エポライト1600、エポライト80MF、エポライト100MF、エポライト4000、エポライトFR−1500(共栄社化学社製)、サントートST0000、YD−716、YH−300、PG−202、PG−207、YD−172、YDPN638(新日鐵化学社製)デナコールEX321、デナコールEX313、デナコール314、デナコールEX−411、EM−150(ナガセケムテックス社製)、EPPN−201、EOCN−1020、EPPN−501H(日本化薬社製)、EHPE−3150、EHPE−3150CE(ダイセル社製)などを挙げることができる。
本発明においては、ラジカル重合性有機物質として、上記一般式(I)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを反応させた構造を有する化合物と併用して、上述したラジカル重合性有機物質のうち1種又は2種以上を配合して使用することができる。
ラジカル重合性有機物質において、上記一般式(I)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを反応させた構造を有する化合物の割合は、ラジカル重合性有機物質100質量部中5〜90質量部であることで、耐熱性、耐黄変性及びガスバリア性を高まることから好ましく、更に好ましくは、10〜70質量部であるが、この範囲に限定されるものではない。
ラジカル重合性有機物質が硬化性組成物に占める割合は、80〜99質量%であるのが、硬化性が高いので好ましい。
本発明のラジカル重合性組成物は、ラジカル重合開始剤を含有する場合がある。ラジカル重合開始剤としては、光照射又は加熱により活性化することが可能な化合物であればどのようなものを用いても差し支えなく、公知のラジカル重合開始剤を用いることができる。公知のラジカル重合開始剤としては、例えば、光重合開始剤又は熱重合開始剤が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤としては、光照射によりラジカルを発生するものであれば特に制限されず従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンジル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物などのケトン系化合物、オキシムエステル系化合物などを好ましいものとして例示することができる。
アセトフェノン系化合物としては例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシメチル−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ターシャリブチルジクロロアセトフェノン、p−ターシャリブチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベンザルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられる。
ベンジル系化合物としては、ベンジル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラーケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィドなどが挙げられる。
チオキサントン系化合物としては、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられる。
その他の光ラジカル重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド系化合物、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)]チタニウム等のチタノセン系化合物等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤としては市販のものを用いることもでき、例えば、N−1414、N−1717、N−1919、NCI−831、NCI−930(ADEKA社製)、IRGACURE369、IRGACURE907、IRGACURE OXE 01、IRGACURE OXE 02、IRGACURE OXE 03(BASF社製)TR−PBG−304、TR−PBG−305、TR−PBG−309(TRONLY社製)等が挙げられる。
熱ラジカル重合開始剤としては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(メチルイソブチレ−ト)、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)等のアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等の過酸化物系開始剤、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩等が挙げられる。
これらのラジカル重合開始剤は、1種或いは2種以上のものを所望の性能に応じて配合して使用することができる。
本発明のラジカル重合性組成物において、上記重合開始剤の含有量は、特に限定されるものではないが、本発明のラジカル重合性組成物の固形分中、0.1〜30質量%であるのが好ましく、0.5〜10質量%であるのがより好ましい。上記重合開始剤の含有量が0.1質量%より小さいと、露光による硬化が不十分になる場合があり、30質量%より大きいと、ラジカル重合性組成物中に重合開始剤が析出する場合がある。
本発明のラジカル重合性組成物には、通常、必要に応じて上記各成分を溶解又は分散しえる溶媒、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、クロロホルム、塩化メチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノールを加えることができる。
また、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等の酸化防止剤;ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾエート系の紫外線吸収剤;ラジカル系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤等からなる帯電防止剤;ハロゲン系化合物、リン酸エステル系化合物、リン酸アミド系化合物、メラミン系化合物、フッ素樹脂又は金属酸化物、(ポリ)リン酸メラミン、(ポリ)リン酸ピペラジン等の難燃剤;炭化水素系、脂肪酸系、脂肪族アルコール系、脂肪族エステル系、脂肪族アマイド系又は金属石けん系の滑剤;顔料、カーボンブラック等の着色剤;フュームドシリカ、微粒子シリカ、けい石、珪藻土類、クレー、カオリン、珪藻土、シリカゲル、珪酸カルシウム、セリサイト、カオリナイト、フリント、長石粉、蛭石、アタパルジャイト、タルク、マイカ、ミネソタイト、パイロフィライト、シリカ等の珪酸系無機添加剤;ガラス繊維、炭酸カルシウム等の充填剤;キシレン樹脂や石油樹脂等の粘着性の樹脂類;コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、造核剤、結晶促進剤等の結晶化剤、可撓性ポリマー等のゴム弾性付与剤、増感剤、他のモノマー、消泡剤、増粘剤、レべリング剤、可塑剤、防錆剤、重合禁止剤、静電防止剤、流動調整剤、カップリング剤、接着促進剤等の各種添加剤を添加することができる。これらの各種添加剤の使用量は、本発明のラジカル重合性有機物質中、合計で、50質量%以下とする。
本発明のラジカル重合性有機物質は、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等の混合機を用いて上記各成分を混合することによって製造することができる。混合条件等の製造条件に特に制限はなく、公知の条件を採用することができる。
本発明の熱ラジカル重合性有機物質は、ロールコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、支持基体上に適用される。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
上記支持基体の材料としては、特に制限されず通常用いられるものを使用することができ、例えば、ガラス等の無機材料;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエステル;ポリアミド;ポリイミド;ポリウレタン;エポキシ樹脂;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート
、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリスチレン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル等のビニル化合物;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸エステル等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレン、ノルボルネン樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)等の高分子材料が挙げられる。
尚、上記支持基体に、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を行ってもよい。
本発明のラジカル重合性組成物は、紫外線等のエネルギー線を照射することにより通常は0.1秒〜数分後に指触乾燥状態或いは溶媒不溶性の状態に硬化することができる。適当なエネルギー線としては、光酸発生剤の分解を誘発する限りいかなるものでもよいが、好ましくは、超高、高、中、低圧水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、エキシマーランプ、殺菌灯、エキシマーレーザー、窒素レーザー、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー、ヘリウムネオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、各種半導体レーザー、YAGレーザー、発光ダイオード、CRT光源等から得られる2000オングストロームから7000オングストロームの波長を有する電磁波エネルギーや電子線、X線、放射線等の高エネルギー線を利用する。
エネルギー線への暴露時間は、エネルギー線の強度、塗膜厚やラジカル重合性有機化合物によるが、通常は0.1秒〜10秒程度で十分である。しかし、比較的厚い塗装物についてはそれ以上の照射時間をかけたほうが好ましい。エネルギー線照射後0.1秒〜数分後には、ほとんどの組成物はラジカル重合により指触乾燥するが、ラジカル重合を促進するため加熱やサーマルヘッド等による熱エネルギーを併用することも場合によっては好ましい。
本発明のラジカル重合性組成物を加熱により硬化させる場合の条件は、70〜250℃で1〜100分である。プレベイク(PAB;Pre applied bake)した後、加圧して、ポストベイク(PEB;Post exposure bake)してもよいし、異なる数段階の温度でベイクしてもよい。加熱条件は各成分の種類及び配合割合によって異なるが、例えば、70〜180℃で、オーブンなら5〜15分間、ホットプレートなら1〜5分間である。その後、塗膜を硬化させるために180〜250℃、好ましくは200〜250℃で、オーブンなら30〜90分間、ホットプレートなら5〜30分間加熱処理することによって硬化膜を得ることができる。
本発明のラジカル重合性組成物の具体的な用途としては、光学フィルタ、塗料、コーティング剤、ライニング剤、接着剤、粘着剤、各種ラベル、印刷版、絶縁ワニス、絶縁シート、加工紙、積層板、プリント基盤、半導体装置用・LEDパッケージ用・液晶注入口用・有機EL用・光学素子用・電気絶縁用・電子部品用・分離膜用等の封止剤、成形材料、パテ、ガラス繊維含浸剤、繊維処理剤、セメント混和材、目止め剤、半導体用・太陽電池用等のパッシベーション膜、層間絶縁膜、保護膜、プリント基板、或いはカラーテレビ、PCモニタ、携帯情報端末、CCDイメージセンサのカラーフィルタ、プラズマ表示パネル用の電極材料、印刷インク、歯科用組成物、光造形用樹脂、液状及び乾燥膜の双方、微小機械部品、ガラス繊維ケーブルコーティング、ホログラフィ記録用材料の各種の用途に使用することができ、その用途に特に制限はない。
以下、実施例等を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。
[製造例1]化合物A−1(一般式(I)で表される化合物と一般式(III)で表される化合物とを反応させた構造を有する化合物の合成
75.0gの下記の化合物5、30.7gのアクリル酸、0.273gの2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、0.585gのテトラブチルアンモニウムクロリド、及び65.9gのPGMEAを仕込み、90℃で1時間、100℃で1時間、110℃で1時間及び120℃で14時間撹拌し、下記の化合物1を得た。
Figure 2019172925
Figure 2019172925
[製造例2]化合物A−2(化合物No.1と多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られる化合物)の合成
上記製造例1で得られた化合物No.1に、無水コハク酸25.9g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.427g、及びPGMEA1.37gを加えて、100℃で5時間撹拌した。更に、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン30.0g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.269g、及びPGMEA1.50gを加えて、90℃で90分、120℃で4時間撹拌後、PGMEA122.2gを加えて、PGMEA溶液として化合物A−2(Mw=4500)を得た。
[実施例1〜6及び比較例1〜2]ラジカル重合性組成物No.1〜No.6及び比較ラジカル重合性組成物No.1〜No.2の調製
[表1]に示す配合で各成分を混合し、不溶物がなくなるまで撹拌し、ラジカル重合性組成物No.1〜No.6及び比較ラジカル重合性組成物No.1〜No.2を得た。尚、表中の配合割合は質量部で示す。また、[表1]の符号は下記の化合物を示す。

A−1:上記化合物No.1
A−2:上記化合物No.1と多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られる化合物
A−3:EP−4080E(エポキシ化合物、ADEKA社製)とアクリル酸(一般式(III)で表される化合物)とを反応させた構造を有する化合物
A−4:カヤラッドDPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート;日本化薬社製)
B−1:Irg907(重合開始剤;BASF社製)
B−2:LUCIRIN TPO(重合開始剤;BASF社製)
Figure 2019172925
[評価例1〜6及び比較評価例1〜3]
実施例1〜6で得られたラジカル重合性組成物No.1〜No.6及び比較例1〜2で得られた比較ラジカル重合性組成物No.1〜No.2をそれぞれ、離型処理済みのガラス板に厚さ500μmで塗布し、塗膜を形成した。形成した塗膜に高圧Hgランプで5000mJ/cm2のエネルギーを照射し、その後、150℃で1時間加熱して単膜を得た。
得られた単膜の水蒸気透過率を測定し、硬化物のガスバリア性を評価した。水蒸気透過率の測定には7002(イリノイ社製)を用いた。測定開始から4時間後の水蒸気透過率を単膜の水蒸気透過率とした。測定結果を[表2]に示す。
Figure 2019172925
[評価例1〜6及び比較評価例1〜2]
実施例1〜6で得られたラジカル重合性組成物No.1〜No.6及び比較例1〜2で得られた比較ラジカル重合性組成物No.1〜No.2をそれぞれ、ガラス板に厚さ50μmで塗布し、もう一枚のガラスを貼り合わせて高圧Hgランプで1000mJ/cm2のエネルギーを照射し、150℃で1時間加熱して試験片を得た。また実施例10に関しては、光照射せず150℃で1時間加熱して試験片を得た。得られた試験片のb*を紫外可視近赤外分光光度計V−670(日本分光社製)を用いて測定した。その後、得られた試験片を200℃、85℃×85%Rhの環境に500時間入れた後にb*の測定を行った。結果を[表3]に示す。
Figure 2019172925
以上の結果より、本発明のラジカル重合性組成物の硬化物は、ガスバリア性及び耐熱性が高いことが明らかである。よって、本発明のラジカル重合性組成物は封止剤に有用である。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物と下記一般式(III)で表される化合物とを反応させた構造を有する化合物を含有するラジカル重合性組成物。
    Figure 2019172925
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、水酸基、シアノ基、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環含有基、又は下記一般式(II)で表される置換基を表し、
    1及びX2は、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子を表し、
    1、R2、R3及びR4の少なくとも1つが下記一般式(II)で表される置換基であり、
    1とR2、R2とR3、R3とR4、R5とR6、R6とR7、R7とR8及びR8とR9は、互いに結合して環を形成する場合があり、上記環が形成される場合には、形成された環における水素原子の少なくとも1つが下記一般式(II)で表される置換基で置換されている場合がある。)
    Figure 2019172925
    (式中、X3は酸素原子又は硫黄原子を表し、*は結合部分を表す。)
    Figure 2019172925
    (式中、R11は、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を表し、
    nは1〜3の整数を表し、
    n=1のとき、R12は、水素原子、水酸基若しくはカルボキシル基で置換されている炭素原子数1〜20のアルキル基;水素原子、水酸基若しくはカルボキシル基で置換されている炭素原子数6〜20のアリール基;水素原子、水酸基若しくはカルボキシル基で置換されている炭素原子数7〜20のアリールアルキル基;又はハロゲン原子を表し、前記炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、及び炭素原子数7〜20のアリールアルキル基はハロゲン原子で置換されている場合があり、
    n=2のとき、R12は下記一般式(IV)で表される置換基を表し、
    n=3のとき、R12は下記一般式(V)で表される置換基を表す。)
    Figure 2019172925
    (式中、R13は、ハロゲン原子で置換されている場合がある二価の炭素原子数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されている場合がある二価の炭素原子数6〜20のアリール基又はハロゲン原子で置換されている場合がある二価の炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、
    14は、水酸基又はカルボキシル基を表し、
    15は、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、
    *は結合部分を表す。)
    Figure 2019172925
    (式中、R16は、ハロゲン原子で置換されている場合がある二価の炭素原子数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されている場合がある二価の炭素原子数6〜20のアリール基又はハロゲン原子で置換されている場合がある二価の炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、
    17は、水酸基又はカルボキシル基を表し、
    *は結合部分を表す。)
  2. 多塩基酸無水物と、上記一般式(I)で表される化合物及び上記一般式(III)で表される化合物を反応させた構造を有する化合物とのエステル化反応により得られる化合物を含有する、請求項1に記載のラジカル重合性組成物。
  3. 上記一般式(I)中、R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つが上記一般式(II)で表される置換基であるか、又はR5、R6、R7、R8及びR9の少なくとも1つが上記一般式(II)で表される置換基である、請求項1又は2に記載のラジカル重合性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のラジカル重合性組成物の硬化物。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のラジカル重合性組成物を硬化させる方法。
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