JP2019172870A - ポリウレタン樹脂組成物、繊維強化プラスチックおよび繊維強化プラスチックの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリウレタン樹脂組成物の硬化物の機械物性および表面意匠性の向上を図ることができるポリウレタン樹脂組成物、繊維強化プラスチックおよび繊維強化プラスチックの製造方法を提供すること。【解決手段】ポリウレタン樹脂組成物に、ポリフェニルメタンポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分と、ポリオール成分と、有機金属触媒と、反応遅延剤と、アニオン系界面活性剤と、を含有させる。そして、アニオン系界面活性剤の含有割合を、ポリオール成分100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下とする。【選択図】なし
Description
本発明は、ポリウレタン樹脂組成物、繊維強化プラスチックおよび繊維強化プラスチックの製造方法に関する。
従来、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分を含むポリウレタン樹脂組成物を、予め加熱した金型内に注入して硬化させ、所望の形状を有するポリウレタン成形品を製造することが知られている。
そのようなポリウレタン樹脂組成物として、例えば、ポリフェニルメタンポリイソシアネートおよび脂環族ポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分と、ポリオール成分とを含み、さらに酸性化合物を含有してもよい硬質ポリウレタン樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかるに、特許文献1に記載の硬質ポリウレタン樹脂組成物を金型に注入するときに、硬質ポリウレタン樹脂組成物に気泡が生じ、ポリウレタン成形品に気孔(ボイド)が含まれる場合がある。
ポリウレタン成形品にボイドが含まれると、ポリウレタン成形品の機械物性が低下するとともに、ポリウレタン成形品の表面に凹凸や曇りが生じて、ポリウレタン成形品の表面意匠性が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、ポリウレタン樹脂組成物の硬化物の機械物性および表面意匠性の向上を図ることができるポリウレタン樹脂組成物、繊維強化プラスチックおよび繊維強化プラスチックの製造方法を提供する。
本発明[1]は、ポリフェニルメタンポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分と、ポリオール成分と、有機金属触媒と、反応遅延剤と、アニオン系界面活性剤と、を含有し、前記アニオン系界面活性剤の含有割合が、前記ポリオール成分100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下である、ポリウレタン樹脂組成物を含む。
本発明[2]は、前記アニオン系界面活性剤は、炭素数が10以上14以下の直鎖飽和炭化水素基を有する、上記[1]に記載のポリウレタン樹脂組成物を含む。
本発明[3]は、前記アニオン系界面活性剤は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む、上記[1]または[2]に記載のポリウレタン樹脂組成物を含む。
本発明[4]は、前記反応遅延剤1molに対する前記界面活性剤のmol比が、0.05以上4.0以下である、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物を含む。
本発明[5]は、繊維と、前記繊維に含浸されている、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物の硬化物と、を備える、繊維強化プラスチックを含む。
本発明[6]は、上記[5]に記載の繊維強化プラスチックの製造方法であって、RTM法、HP−RTM法、WCM法、および/または、RIM法により製造する、繊維強化プラスチックの製造方法を含む。
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、有機金属触媒を含有する一方、反応遅延剤をも含有しているので、ポリフェニルメタンポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分と、ポリオール成分との初期の反応を抑制でき、ポリウレタン樹脂組成物のポットライフの向上を図ることができる。そして、ポリウレタン樹脂組成物を金型に注入したときに気泡が生じても、ポリウレタン樹脂組成物のポットライフの向上が図られており、かつ、ポリウレタン樹脂組成物にアニオン系界面活性剤が含有されているので、ポリウレタン樹脂組成物の硬化前に、気泡を微細化して破泡させることができる。
その結果、ポリウレタン樹脂組成物の硬化物(ポリウレタン樹脂)にボイドが含まれることを抑制でき、ひいては、ポリウレタン樹脂の機械物性および表面意匠性の向上を図ることができる。
また、アニオン系界面活性剤の含有割合が上記下限以上であるので、ポリウレタン樹脂組成物中の気泡を確実に破泡でき、アニオン系界面活性剤の含有割合が上記上限以下であるので、ポットライフの経過後(つまり、ポリウレタン樹脂組成物の流動性が低下し始めた後)において、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との反応を円滑に進行させることができ、ポリウレタン樹脂組成物の硬化時間の低減を図ることができる。そのため、ポリウレタン樹脂の製造効率の向上を図ることができる。
本発明の繊維強化プラスチックは、繊維と、繊維に含浸されている上記のポリウレタン樹脂組成物の硬化物とを備えるので、機械物性の向上を図ることができながら、表面意匠性の向上を図ることができる。
本発明の繊維強化プラスチックの製造方法では、RTM法、HP−RTM法、WCM法、および/または、RIM法により、繊維強化プラスチックを製造する。
つまり、上記した予め成形された繊維を金型内に配置した後、上記のポリウレタン樹脂組成物を金型内の繊維に供給する。しかるに、ポリウレタン樹脂組成物を金型内の繊維に供給するときに、ポリウレタン樹脂組成物に気泡が生じる場合がある。
一方、上記のポリウレタン樹脂組成物は、有機金属触媒、反応遅延剤およびアニオン系界面活性剤を含有しているので、ポリウレタン樹脂組成物の気泡を微細化して破泡させることができながら、ポリウレタン樹脂組成物の硬化時間の低減を図ることができる。
そのため、繊維強化プラスチックにボイドが含まれることを抑制でき、ひいては、繊維強化プラスチックの機械物性および表面意匠性の向上を図ることができながら、繊維強化プラスチックの製造効率の向上を図ることができる。
<ポリウレタン樹脂組成物>
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、必須成分として、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分と、有機金属触媒と、反応遅延剤と、アニオン系界面活性剤とを含有する。
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、必須成分として、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分と、有機金属触媒と、反応遅延剤と、アニオン系界面活性剤とを含有する。
1.ポリイソシアネート成分
ポリイソシアネート成分は、少なくともポリフェニルメタンポリイソシアネート(以下、p−MDIとする。)を含有する。
ポリイソシアネート成分は、少なくともポリフェニルメタンポリイソシアネート(以下、p−MDIとする。)を含有する。
p−MDIは、公知の方法で製造され、例えば、アニリンとホルマリンとの縮合反応により得られるポリメリックメチレンジアニリンを、ホスゲン化することによって製造される。なお、p−MDIは、一般に、ポリメリックMDI、クルードMDI、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートなどとも表記される。
p−MDIは、通常、ジフェニルメタンジイソシアネート(モノマー、以下、MDIとする。)と、MDIの縮合体とを含む。
MDIとして、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
MDIの縮合体として、例えば、MDIのオリゴマー、MDIのポリマーなどが挙げられる。
さらに、p−MDIは、好ましくは、MDIおよび/またはMDIの縮合体のカルボジイミド誘導体(MDIのカルボジイミド誘導体、および/または、MDIの縮合体のカルボジイミド誘導体)を含む。
つまり、p−MDIは、MDIおよびMDIの縮合体からなってもよく、MDI、MDIの縮合体およびそれらのカルボジイミド誘導体からなってもよい。
MDIおよび/またはMDIの縮合体のカルボジイミド誘導体は、例えば、上記したMDIおよび/またはMDIの縮合体を、公知の方法で脱炭酸縮合させることにより製造される。
p−MDIがカルボジイミド誘導体を含有する場合、p−MDIにおけるカルボジイミド誘導体の含有割合は、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、例えば、70質量%以下、好ましくは、50質量%以下である。
このようなp−MDIのイソシアネート基含有率(イソシアネート基濃度)は、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上、例えば、50質量%以下、好ましくは、40質量%以下である。なお、イソシアネート基含有率は、電位差滴定装置を用いて、JIS K−1603(2007年)に準拠したn−ブチルアミン法により測定できる(以下同様)。
p−MDIの含有割合は、ポリイソシアネート成分の総量に対して、例えば、30質量%以上、好ましくは、40質量%以上、さらに好ましくは、70質量%以上、例えば、100質量%以下、好ましくは、95質量%以下である。
また、ポリイソシアネート成分は、任意成分として、脂環族ポリイソシアネートをさらに含有することができる。つまり、ポリイソシアネート成分は、p−MDIのみからなってもよく、p−MDIおよび脂環族ポリイソシアネートからなってもよい。
脂環族ジイソシアネートとして、例えば、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート(1,3−または1,4−シクロヘキサンジイソシアネートもしくはその混合物)、1,3−または1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンもしくはその混合物(H6XDI)、2,5−または2,6−ジ(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンもしくはその混合物(ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン、NBDI)、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)(IPDI)、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(4,4’−、2,4’−または2,2’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート、これらのTrans,Trans−体、Trans,Cis−体、Cis,Cis−体、もしくはその混合物))(H12MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート(メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート)などが挙げられる。脂環族ポリイソシアネートは、単独使用または2種類以上併用することができる。
脂環族ポリイソシアネートのなかでは、好ましくは、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,5−ジ(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ジ(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、イソホロンジイソシアネートが挙げられ、さらに好ましくは、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(1,4−H6XDI)が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートのイソシアネート基含有率は、例えば、20質量%以上、好ましくは、30質量%以上、例えば、60質量%以下、好ましくは、50質量%以下である。
脂環族ポリイソシアネートの含有割合は、ポリイソシアネート成分の総量に対して、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、例えば、70質量%以下、好ましくは、60質量%以下、さらに好ましくは、30質量%以下である。
また、ポリイソシアネート成分において、p−MDIおよび脂環族ポリイソシアネートの総量に対する、脂環族ポリイソシアネートの割合は、例えば、5mol%以上、好ましくは、10mol%以上、例えば、80mol%以下、好ましくは、70mol%以下、さらに好ましくは、50mol%以下である。
また、ポリイソシアネート成分のイソシアネート基含有率は、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上、例えば、50質量%以下、好ましくは、40質量%以下である。
2.ポリオール成分
ポリオール成分として、例えば、高分子量ポリオールおよび低分子量ポリオールが挙げられる。ポリオール成分は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリオール成分として、例えば、高分子量ポリオールおよび低分子量ポリオールが挙げられる。ポリオール成分は、単独使用または2種類以上併用することができる。
高分子量ポリオールは、水酸基を2つ以上有する数平均分子量500以上10000以下の化合物であって、例えば、国際公開第2017/014178号の[0052]段落〜[0067]段落に記載の高分子量ポリオールなどが挙げられる。高分子量ポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
低分子量ポリオールは、水酸基を2つ以上有する数平均分子量60以上500未満、好ましくは、400以下の化合物であって、例えば、国際公開第2017/014178号の[0068]段落〜[0070]段落に記載の低分子量ポリオールなどが挙げられる。低分子量ポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリオール成分のなかでは、好ましくは、低分子量ポリオールが挙げられ、さらに好ましくは、低分子量ポリエーテルポリオールが挙げられる。つまり、ポリオール成分は、好ましくは、低分子量ポリエーテルポリオールを含み、より好ましくは、低分子量ポリエーテルポリオールからなる。
具体的には、低分子量ポリエーテルポリオールとして、ポリオキシアルキレン(炭素数(C)2〜3)ポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどが挙げられる。低分子量ポリエーテルポリオールは、単独使用または2種以上併用することができる。
ポリオキシアルキレン(C2〜3)ポリオールは、アルキレンオキサイドの炭素数が2〜3のポリオキシアルキレンポリオールであって、例えば、上記の低分子量ポリオールや公知の低分子量アミンを開始剤とする、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドの付加重合物(2種以上のアルキレンオキサイドのランダムおよび/またはブロック共重合体を含む。)などが挙げられる。
具体的には、ポリオキシアルキレン(C2〜3)ポリオールとして、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレンのランダムおよび/またはブロック共重合体などが挙げられる。なお、ポリオキシアルキレン(C2〜3)ポリオールの官能基数は、開始剤の官能基数に応じて決定される。
ポリテトラメチレンエーテルグリコールとして、例えば、テトラヒドロフランのカチオン重合により得られる開環重合物や、テトラヒドロフランの重合単位に後述する2価アルコールを共重合した非晶性ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどが挙げられる。
このような低分子量ポリエーテルポリオールのなかでは、好ましくは、ポリオキシアルキレン(C2〜3)ポリオールが挙げられる。
低分子量ポリエーテルポリオールの数平均分子量は、例えば、60以上、好ましくは、100以上、例えば、500未満、好ましくは、400以下である。
また、ポリオール成分の平均官能基数は、例えば、2.0以上、例えば、5.0以下、好ましくは、4.0以下である。ポリオール成分の平均水酸基価は、例えば、300mgKOH/g以上、好ましくは、350mgKOH/g以上、例えば、1200mgKOH/g以下、好ましくは、1000mgKOH/g以下である。なお、ポリオール成分の平均官能基数は、仕込み成分から算出することができ、また、平均水酸基価は、公知の滴定法から求めることができる。
3.有機金属触媒
有機金属触媒は、公知のウレタン化触媒であって、例えば、有機錫化合物、有機鉛化合物、有機ニッケル化合物、有機銅化合物、有機ビスマス化合物、カリウム塩などが挙げられる。有機金属触媒は、単独使用または2種以上併用することができる。
有機金属触媒は、公知のウレタン化触媒であって、例えば、有機錫化合物、有機鉛化合物、有機ニッケル化合物、有機銅化合物、有機ビスマス化合物、カリウム塩などが挙げられる。有機金属触媒は、単独使用または2種以上併用することができる。
有機錫化合物として、例えば、酢酸錫、オクチル酸錫、オレイン酸錫、ラウリル酸錫、モノブチル錫トリオクテート、ジブチル錫ジアセテート、ジメチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジメルカプチド、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジネオデカノエート、ジオクチル錫ジメルカプチド、ジオクチル錫ジラウリレート、ジブチル錫ジクロリドなどが挙げられる。
有機鉛化合物として、例えば、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛などが挙げられる。有機ニッケル化合物として、例えば、ナフテン酸ニッケルなどが挙げられる。有機コバルト化合物として、例えば、ナフテン酸コバルトなどが挙げられる。有機銅化合物として、例えば、オクテン酸銅などが挙げられる。有機ビスマス化合物として、例えば、オクチル酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマスなどが挙げられる。
カリウム塩として、例えば、炭酸カリウム、酢酸カリウム、オクチル酸カリウムなどが挙げられる。
このような有機金属触媒のなかでは、好ましくは、有機錫化合物およびカリウム塩が挙げられ、さらに好ましくは、有機錫化合物およびカリウム塩の併用が挙げられ、とりわけ好ましくは、モノブチル錫トリオクテートおよびオクチル酸カリウムの併用が挙げられる。
有機錫化合物およびカリウム塩が併用される場合、カリウム塩の含有割合は、有機錫化合物1質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、5質量部以上、例えば、30質量部以下、好ましくは、20質量部以下である。
有機金属触媒(有効成分量100%換算)の含有割合は、ポリオール成分100質量部に対して、例えば、0.001質量部以上、好ましくは、0.01質量部以上、さらに好ましくは、0.1質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下である。
5.反応遅延剤
反応遅延剤として、例えば、下記一般式(1)に示される複素環化合物、ヒドロキシカルボン酸、リン酸エステル、ホスホン酸、ホスフィン酸などが挙げられ、好ましくは、下記一般式(1)に示される複素環化合物およびヒドロキシカルボン酸が挙げられる。反応遅延剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
反応遅延剤として、例えば、下記一般式(1)に示される複素環化合物、ヒドロキシカルボン酸、リン酸エステル、ホスホン酸、ホスフィン酸などが挙げられ、好ましくは、下記一般式(1)に示される複素環化合物およびヒドロキシカルボン酸が挙げられる。反応遅延剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
(一般式(1)中、Aは、脂肪族環または芳香族環を示す。R1は、環Aを構成する炭素数1の炭化水素基を示す。R2は、環Aに結合する炭素数1の脂肪族炭化水素基を示す。R3は、環Aに含まれる窒素原子に結合する水素原子またはアルキル基を示す。R4は、環Aに結合する水素原子またはカルボキシル基を示す。mは、1または2であり、nは、0または1であり、nおよびmの総和は、2以下である。)
一般式(1)において、R1は、環Aを構成する炭素数1の炭化水素基を示し、具体的には、メチレン基(−CH2−)またはメチン基(−CH=)を示す。また、一般式(1)中において、mは、1または2である。
一般式(1)において、R1は、環Aを構成する炭素数1の炭化水素基を示し、具体的には、メチレン基(−CH2−)またはメチン基(−CH=)を示す。また、一般式(1)中において、mは、1または2である。
そのため、一般式(1)において、Aは、mが1である場合、5員複素脂肪族環(ピロリジン環)または5員複素芳香族環(ピロール環)であり、mが2である場合、6員複素脂肪族環(ピペリジン環)または6員複素芳香族環(ピリジン環)である。
一般式(1)において、R2は、環Aに結合する炭素数1の脂肪族炭化水素基を示し、具体的には、メチレン基(−CH2−)を示す。一般式(1)において、R2は、R1に結合しており、R2の結合箇所は、環Aのα位(2位)またはβ位(3位)である。また、一般式(1)において、nは、0または1であり、nおよびmの総和は、2以下である。
そのため、一般式(1)において、カルボキシル基(−COOH)は、nが1である場合、環Aのα位の炭素原子(R1)に結合するメチレン基(R2)を介して、環Aに結合し、nが0である場合、環Aのα位またはβ位の炭素原子(R1)に直接結合する。
一般式(1)において、R3は、環Aに含まれる窒素原子に結合する水素原子またはアルキル基を示す。一般式(1)において、R3として示されるアルキル基は、例えば、炭素数1〜12のアルキル基が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基など)が挙げられる。一般式(1)において、R3は、好ましくは、水素原子である。
一般式(1)において、R4は、環Aに結合する水素原子またはカルボキシル基を示し、好ましくは、水素原子を示す。
上記一般式(1)に示される複素環化合物として、具体的には、ピコリン酸、2−ピリジニル酢酸、2−ピペリジンカルボン酸、ニコチン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、プロリンなどが挙げられる。このような一般式(1)に示される複素環化合物は、単独使用または2種以上併用することができる。
ヒドロキシカルボン酸として、例えば、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ酪酸、酒石酸などが挙げられる。ヒドロキシカルボン酸は、単独使用または2種以上併用することができる。
このような好ましい反応遅延剤(上記一般式(1)に示される複素環化合物およびヒドロキシカルボン酸)のなかにおいて、さらに好ましくは、ピコリン酸、ニコチン酸、プロリンおよび乳酸が挙げられる。
また、上記一般式(1)に示される複素環化合物とヒドロキシカルボン酸とを比較すると、好ましくは、上記一般式(1)に示される複素環化合物が挙げられる。そのため、反応遅延剤のなかでは、とりわけ好ましくは、ピコリン酸、ニコチン酸およびプロリンが挙げられ、特に好ましくは、ピコリン酸が挙げられる。
つまり、反応遅延剤は、好ましくは、ピコリン酸、ニコチン酸、プロリンおよび乳酸からなる群から選択される少なくとも1種を含み、さらに好ましくは、ピコリン酸、ニコチン酸およびプロリンからなる群から選択される少なくとも1種を含み、とりわけ好ましくは、ピコリン酸を含み、特に好ましくは、ピコリン酸からなる。
有機金属触媒1molに対する反応遅延剤のmol比は、例えば、0.20以上、好ましくは、0.45以上、さらに好ましくは、0.80以上、例えば、3.0以下、好ましくは、2.6以下、さらに好ましくは、2.0以下である。
また、反応遅延剤の含有割合は、ポリオール成分100質量部に対して、例えば、0.05質量部以上、好ましくは、0.20質量部以上、例えば、2.0質量部以下、好ましくは、1.5質量部以下、さらに好ましくは、1.1質量部以下、とりわけ好ましくは、0.8質量部以下である。
6.アニオン系界面活性剤
アニオン系界面活性剤として、例えば、カルボン酸塩、スルホン酸塩、アミノ酸塩などの有機酸塩が挙げられる。
アニオン系界面活性剤として、例えば、カルボン酸塩、スルホン酸塩、アミノ酸塩などの有機酸塩が挙げられる。
このようなアニオン系界面活性剤は、好ましくは、直鎖状の炭化水素基(直鎖炭化水素基)を有する。
直鎖炭化水素基の炭素数は、例えば、6以上、好ましくは、10以上、例えば、18以下、好ましくは、14以下である。
直鎖炭化水素基として、例えば、直鎖飽和炭化水素基(例えば、直鎖アルキル基など)、直鎖不飽和炭化水素基(例えば、直鎖アルケニル基など)などが挙げられる。直鎖炭化水素基は、アニオン系界面活性剤に1種のみ含まれてもよく、2種以上含まれてもよい。また、各アニオン系界面活性剤が有する直鎖炭化水素基の数は、特に制限されないが、例えば、2以下、好ましくは、1である。
このような直鎖炭化水素基を有するアニオン系界面活性剤として、例えば、直鎖飽和炭化水素基を有するアニオン系界面活性剤(直鎖飽和アニオン系界面活性剤)、直鎖不飽和炭化水素基を有するアニオン系界面活性剤(直鎖不飽和アニオン系界面活性剤)などが挙げられる。
直鎖飽和アニオン系界面活性剤として、例えば、直鎖飽和炭化水素基を有する有機酸塩が挙げられ、好ましくは、直鎖飽和炭化水素基を有するカルボン酸塩(例えば、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸カリウムなどの脂肪酸塩)、直鎖飽和炭化水素基を有するスルホン酸塩(例えば、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシルスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩)、直鎖飽和炭化水素基を有するアミノ酸塩(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウムなどのN−アシルアミノ酸塩)が挙げられる。
直鎖不飽和アニオン系界面活性剤として、例えば、直鎖不飽和炭化水素基を有する有機酸塩が挙げられ、好ましくは、直鎖不飽和炭化水素基を有するカルボン酸塩(例えば、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウムなどの脂肪酸塩)が挙げられる。
このようなアニオン系界面活性剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
また、アニオン系界面活性剤のなかでは、好ましくは、直鎖炭化水素基を有するアニオン系界面活性剤(直鎖飽和アニオン系界面活性剤および直鎖不飽和アニオン系界面活性剤)が挙げられ、さらに好ましくは、直鎖飽和アニオン系界面活性剤が挙げられ、とりわけ好ましくは、炭素数が10以上14以下の直鎖飽和炭化水素を有するアニオン系界面活性剤(以下において、C10−14直鎖飽和アニオン系界面活性剤とする。)が挙げられる。
つまり、アニオン系界面活性剤は、好ましくは、直鎖炭化水素基を有するアニオン系界面活性剤を含み、さらに好ましくは、直鎖飽和アニオン系界面活性剤を含み、とりわけ好ましくは、C10−14直鎖飽和アニオン系界面活性剤を含み、特に好ましくは、C10−14直鎖飽和アニオン系界面活性剤からなる。
アニオン系界面活性剤が直鎖炭化水素基を有するアニオン系界面活性剤(好ましくは、直鎖飽和アニオン系界面活性剤、さらに好ましくは、C10−14直鎖飽和アニオン系界面活性剤)を含むと、ポリウレタン樹脂(繊維強化プラスチック)の機械物性および表面意匠性の向上を確実に図ることができる。
また、C10−14直鎖飽和アニオン系界面活性剤のなかでは、好ましくは、C10−14直鎖飽和炭化水素基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、および、C10−14直鎖飽和炭化水素基を有するN−アシルアミノ酸塩が挙げられ、さらに好ましくは、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよびラウロイルサルコシンナトリウムが挙げられ、とりわけ好ましくは、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが挙げられる。
C10−14直鎖飽和アニオン系界面活性剤が上記のアニオン系界面活性剤であると、ポリウレタン樹脂(繊維強化プラスチック)の機械物性および表面意匠性の向上をより確実に図ることができる。
反応遅延剤1molに対する界面活性剤のmol比は、例えば、0.01以上、好ましくは、0.03以上、さらに好ましくは、0.05以上、とりわけ好ましくは、0.10以上、例えば、6.0以下、好ましくは、5.0以下、さらに好ましくは、4.0以下、とりわけ好ましくは、3.6以下である。
反応遅延剤1molに対する界面活性剤のmol比の範囲が上記の範囲であれば、ポリウレタン樹脂(繊維強化プラスチック)の機械物性および表面意匠性の向上をより一層確実に図ることができる。
また、アニオン系界面活性剤の含有割合は、ポリオール成分100質量部に対して、0.1質量部以上、好ましくは、0.2質量部以上、さらに好ましくは、0.3質量部以上、5質量部以下、好ましくは、2質量部以下、さらに好ましくは、1質量部以下である。
また、ポリウレタン樹脂組成物は、界面活性剤として、アニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤とを併用することができるが、好ましくは、界面活性剤としてアニオン系界面活性剤のみを含む。
ノニオン系界面活性剤として、例えば、公知のノニオン系界面活性剤が挙げられ、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなど)、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエステル(例えば、ポリオキシエチレンジオレートなど)、グリセリン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレン−ヤシ脂肪酸グリセリルなど)などが挙げられる。
界面活性剤としてアニオン系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤が併用される場合、ノニオン系界面活性剤の含有割居は、アニオン系界面活性剤1質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、3質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、15質量部以下である。
なお、カチオン系界面活性剤および両性イオン系界面活性剤は、ポリウレタン樹脂組成物の他の成分との相溶性の観点から、ポリウレタン樹脂組成物に含有されないが、それらの不可避的な混入(ポリウレタン樹脂組成物の総量に対して、例えば、0.5質量%以下)は許容される。
7.添加剤
また、ポリウレタン樹脂組成物は、任意成分として、さらに、公知の添加剤を、適宜の割合で含有することができる。
また、ポリウレタン樹脂組成物は、任意成分として、さらに、公知の添加剤を、適宜の割合で含有することができる。
公知の添加剤として、例えば、国際公開第2017/014178号の[0090]段落〜[0138]段落および[0142]段落に記載の添加剤が挙げられ、具体的には、安定剤、離型剤、フィラー、衝撃吸収性微粒子、加水分解防止剤、脱水剤、難燃剤、消泡剤、顔料、染料、滑剤、可塑剤、ブロッキング剤などが挙げられる。
<繊維強化プラスチック>
このようなポリウレタン樹脂組成物は、例えば、種々のポリウレタン樹脂(ポリウレタン樹脂組成物の硬化物)の製造に用いることができ、好ましくは、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)の製造に好適に用いることができる。
このようなポリウレタン樹脂組成物は、例えば、種々のポリウレタン樹脂(ポリウレタン樹脂組成物の硬化物)の製造に用いることができ、好ましくは、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)の製造に好適に用いることができる。
繊維強化プラスチックは、繊維をポリウレタン樹脂中に入れて強化したプラスチックであり、繊維と、繊維に含浸されているポリウレタン樹脂(ポリウレタン樹脂組成物の硬化物)とを備え、好ましくは、繊維とポリウレタン樹脂とからなる。
繊維として、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、金属繊維、セルロースナノファイバー、人工の蜘蛛の糸などが挙げられ、好ましくは、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維が挙げられ、さらに好ましくは、炭素繊維が挙げられる。繊維は、単独使用または2種類以上併用することができる。
炭素繊維は、特に制限されないが、例えば、ピッチ系炭素繊維、PAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維などが挙げられる。炭素繊維は、単独使用または2種類以上併用することができる。
炭素繊維のなかでは、好ましくは、PAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維が挙げられる。
繊維束の形態は、特に制限されず、例えば、ラージトウ、レギュラートウなどが挙げられる。また、繊維の形態は、特に制限されず、例えば、紐状、織物状(平織物、一軸織物、多軸織物、ノンクリンプ織物など)、不織布状などが挙げられ、好ましくは、織物状が挙げられる。また、織物状の繊維を、複数枚(例えば、2〜20枚)重ねて用いることもできる。
繊維強化プラスチックにおいて、繊維含有率は、体積基準で、例えば、20体積%以上、好ましくは、30体積%以上、例えば、80体積%以下、好ましくは、70体積%以下である。
<繊維強化プラスチックの製造方法>
このような繊維強化プラスチックは、例えば、上記の繊維に、上記したポリウレタン樹脂組成物を含浸させ、硬化させることにより製造される。
このような繊維強化プラスチックは、例えば、上記の繊維に、上記したポリウレタン樹脂組成物を含浸させ、硬化させることにより製造される。
繊維強化プラスチックの製造方法として、例えば、RTM(Resin Transfer Molding)法、HP−RTM(High−Pressure Resin Transfer Molding)法、WCM(Wet Compression Molding)法、RIM(Reaction Injection Molding)法などが挙げられ、好ましくは、HP−RTM法およびWCM法が挙げられる。
言い換えれば、繊維強化プラスチックは、好ましくは、RTM法、HP−RTM法、WCM法、および/または、RIM法により製造され、さらに好ましくは、HP−RTM法またはWCM法により製造される。
RTM法およびRIM法は、同様の工程により実施され、HP−RTM法およびWCM法は、後述するポリウレタン樹脂組成物を繊維に供給する工程を除いて、RTM法と同様である。
そこで、以下において、繊維強化プラスチックがRTM法(RIM法)により製造される態様を主に説明し、HP−RTM法およびWCM法については、RTM法と異なる部分のみ説明する。
繊維強化プラスチックを製造するには、まず、上記したポリイソシアネート成分を含むA剤と、上記したポリオール成分を含むB剤とを別々に調製する。なお、有機金属触媒、反応遅延剤、界面活性剤および公知の添加剤のそれぞれは、A剤およびB剤のいずれに添加してもよいが、好ましくは、B剤に上記の含有割合となるように添加する。
次いで、金型の内寸に合わせて予め裁断および成型した繊維を、金型内に配置し、金型を、必要に応じて予備加熱温度に加熱する。
金型の予備加熱温度は、例えば、50℃以上、好ましくは、60℃以上、例えば、130℃以下、好ましくは、100℃以下、さらに好ましくは、90℃以下である。
次いで、A剤およびB剤を混合して調製されるポリウレタン樹脂組成物を、金型内の繊維に含浸させるように供給する。
このとき、ポリオール成分の水酸基の総和に対する、ポリイソシアネート成分のイソシアネート基の総和の割合(イソシアネートインデックス、(NCO/OH)×100)は、例えば、75以上、好ましくは、90以上、さらに好ましくは、100以上、例えば、400以下、好ましくは、300以下、さらに好ましくは、250以下である。
より詳しくは、RTM法(RIM法)およびHP−RTM法では、ポリウレタン樹脂組成物を金型内に注入して、ポリウレタン樹脂組成物を繊維に供給する。
例えば、上記したA剤および上記したB剤を予め混合してポリウレタン樹脂組成物を調製した後、そのポリウレタン樹脂組成物を金型内に注入する。
なお、ポリウレタン樹脂組成物は、A剤とB剤とを一度に混合して調製してもよく(ワンショット法)、A剤とB剤の一部とを混合し、ポリイソシアネート成分とポリオール成分の一部とを反応させて、分子末端にイソシアネート基を有するイソシアネート基末端プレポリマーを調製した後、イソシアネート基末端プレポリマーとB剤の残部とを混合して調製してもよい(プレポリマー法)。
また、A剤およびB剤の混合および金型への注入は、好ましくは、金型に接続されたミキシングヘッドを用いて実施される。具体的には、A剤またはイソシアネート基末端プレポリマーと、B剤とを、ミキシングヘッド内において衝突混合させながら、金型内に注入する。
また、HP−RTM法では、金型内を減圧して、加圧したポリウレタン樹脂組成物を高速で金型内に注入する。
また、WCM法では、金型を開放して、金型内に配置した繊維に上記したポリウレタン樹脂組成物を直接滴下した後、金型を閉鎖して所定時間加温・加重する。
これらによって、ポリウレタン樹脂組成物を繊維に円滑に含浸させる。
次いで、繊維に含浸したポリウレタン樹脂組成物を、所定の成形温度において、硬化させる。
成形温度は、例えば、25℃(室温)以上、好ましくは、35℃以上、例えば、130℃以下、好ましくは、100℃以下、さらに好ましくは、90℃以下である。また、成形時間は、例えば、10秒以上、好ましくは、20秒以上、例えば、5分以下、好ましくは、3分以下、さらに好ましくは、1分以下である。
以上によって、ポリウレタン樹脂組成物が硬化して、所望形状に成形された繊維強化プラスチックが製造される。
繊維強化プラスチックは、繊維と、繊維に含浸されているポリウレタン樹脂(ポリウレタン樹脂組成物の硬化物)を備える。
このような繊維強化プラスチックは、例えば、乗物(自動車、航空機、自動二輪車、自転車)の部材(例えば、構造部材、内装材、外装材、ホイール、スポークなど)として、好適に用いられる。
また、繊維強化プラスチックは、上記の他、例えば、ヘルメットの外殻材、ロボット部材、船舶部材、ヨット部材、ロケット部材、事務用いす、ヘルスケア部材(介護用義足、介護用いす、ベッド、アイウェアフレームなど)、ウェアラブル部材の構造材、スポーツ用品(ゴルフクラブのシャフト、テニスラケットのフレーム、スキー板、スノーボードなど)、アミューズメント部材(ジェットコースターなど)、ビル・住宅などの建築資材、製紙用ロール、電子部品(スマートフォン、タブレットなど)の筐体、発電装置(火力発電、水力発電、風力発電、原子力発電)の構造体、タンクローリーなどの構造体などとして、好適に用いられる。
<変形例>
上記した実施形態では、ポリウレタン樹脂組成物が繊維強化プラスチックの製造に用いられたが、ポリウレタン樹脂組成物の用途は、特に限定されない。例えば、ポリウレタン樹脂組成物は、繊維を含有しないポリウレタン樹脂(成形品)の製造に好適に用いることもできる。ポリウレタン樹脂(成形品)は、繊維を金型内に配置しないこと以外は、上記した繊維強化プラスチックと同様の方法により製造できる。
上記した実施形態では、ポリウレタン樹脂組成物が繊維強化プラスチックの製造に用いられたが、ポリウレタン樹脂組成物の用途は、特に限定されない。例えば、ポリウレタン樹脂組成物は、繊維を含有しないポリウレタン樹脂(成形品)の製造に好適に用いることもできる。ポリウレタン樹脂(成形品)は、繊維を金型内に配置しないこと以外は、上記した繊維強化プラスチックと同様の方法により製造できる。
<作用効果>
しかるに、上記した繊維強化プラスチックの製造方法では、金型内の繊維にポリウレタン樹脂組成物を供給するときに、ポリウレタン樹脂組成物に気泡が生じる場合がある。
しかるに、上記した繊維強化プラスチックの製造方法では、金型内の繊維にポリウレタン樹脂組成物を供給するときに、ポリウレタン樹脂組成物に気泡が生じる場合がある。
とりわけ、HP−RTM法などにおいて、A剤またはイソシアネート基末端プレポリマーとB剤とを衝突混合させるときや、WCM法において、金型内の繊維にポリウレタン樹脂組成物を直接滴下するときに、ポリウレタン樹脂組成物に気泡が生じやすい。
しかし、上記したポリウレタン樹脂組成物は、有機金属触媒を含有する一方、反応遅延剤をも含有しているので、ポリフェニルメタンポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分と、ポリオール成分との初期の反応を抑制でき、ポリウレタン樹脂組成物のポットライフの向上を図ることができる。
そして、ポリウレタン樹脂組成物を繊維に供給するときに気泡が生じても、ポリウレタン樹脂組成物のポットライフの向上が図られており、かつ、ポリウレタン樹脂組成物にアニオン系界面活性剤が含有されているので、ポリウレタン樹脂組成物の硬化前に、気泡を微細化して破泡させることができる。
その結果、ポリウレタン樹脂組成物の硬化物(ポリウレタン樹脂)にボイドが含まれることを抑制でき、ひいては、ポリウレタン樹脂(繊維強化プラスチック)の機械物性および表面意匠性の向上を図ることができる。
また、アニオン系界面活性剤の含有割合が上記下限以上であるので、ポリウレタン樹脂組成物中の気泡を確実に破泡でき、アニオン系界面活性剤の含有割合が上記上限以下であるので、ポットライフの経過後(つまり、ポリウレタン樹脂組成物の流動性が低下し始めた後)において、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との反応を円滑に進行させることができ、ポリウレタン樹脂組成物の硬化時間の低減を図ることができる。そのため、ポリウレタン樹脂(繊維強化プラスチック)の製造効率の向上を図ることができる。
また、繊維強化プラスチックは、繊維と、繊維に含浸されているポリウレタン樹脂(ポリウレタン樹脂組成物の硬化物)とを備える。そのため、機械物性の向上を図ることができながら、表面意匠性の向上を図ることができる。
また、繊維強化プラスチックは、例えば、RTM法、HP−RTM法、WCM法、および/または、RIM法により製造される。
しかし、ポリウレタン樹脂組成物が、有機金属触媒、反応遅延剤およびアニオン系界面活性剤を含有しているので、ポリウレタン樹脂組成物の気泡を微細化して破泡させることができながら、ポリウレタン樹脂組成物の硬化時間の低減を図ることができる。
そのため、繊維強化プラスチックにボイドが含まれることを抑制でき、ひいては、繊維強化プラスチックの機械物性および表面意匠性の向上を図ることができながら、繊維強化プラスチックの製造効率の向上を図ることができる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、それらに限定されない。以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。
<原料の準備>
<<ポリイソシアネート成分の準備>>
準備例1(イソシアネート(1))
コスモネートM−200(三井化学社製、MDIおよびMDIの縮合体の混合物、MDI含有量=20.4質量%、イソシアネート基含有率=31.2質量%)を、イソシアネート(1)として準備した。
<<ポリイソシアネート成分の準備>>
準備例1(イソシアネート(1))
コスモネートM−200(三井化学社製、MDIおよびMDIの縮合体の混合物、MDI含有量=20.4質量%、イソシアネート基含有率=31.2質量%)を、イソシアネート(1)として準備した。
準備例2(イソシアネート(2))
コスモネートLK(三井化学社製、MDIおよびMDIのカルボジイミド誘導体の混合物、MDI含有量=70.3質量%、イソシアネート基含有率=28.3質量%、カルボジイミド基含有率=30質量%)を、イソシアネート(2)として準備した。
コスモネートLK(三井化学社製、MDIおよびMDIのカルボジイミド誘導体の混合物、MDI含有量=70.3質量%、イソシアネート基含有率=28.3質量%、カルボジイミド基含有率=30質量%)を、イソシアネート(2)として準備した。
準備例3(イソシアネート(3))
国際公開第2009/051114号公報の製造例3に記載の方法で得られた1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(1,4−H6XDI)を、イソシアネート(3)として準備した。イソシアネート(3)のイソシアネート基含有率は43.3質量%であった。
国際公開第2009/051114号公報の製造例3に記載の方法で得られた1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(1,4−H6XDI)を、イソシアネート(3)として準備した。イソシアネート(3)のイソシアネート基含有率は43.3質量%であった。
<<ポリオール成分の準備>>
準備例4(ポリオール(1))
アクトコールDiol−280(三井化学社製、ポリオキシプロピレンポリオール、数平均分子量=281、水酸基価400mgKOH/g、平均官能基数=2、粘度(25℃)=63mPa・s)を、ポリオール(1)として準備した。
準備例4(ポリオール(1))
アクトコールDiol−280(三井化学社製、ポリオキシプロピレンポリオール、数平均分子量=281、水酸基価400mgKOH/g、平均官能基数=2、粘度(25℃)=63mPa・s)を、ポリオール(1)として準備した。
<<有機金属触媒の準備>>
準備例5(有機金属触媒(1))
SCAT−24(日東化成社製、モノブチル錫トリオクテート、分子量=605.43、錫含有量=1.65mmol/g)を、有機金属触媒(1)として準備した。
準備例5(有機金属触媒(1))
SCAT−24(日東化成社製、モノブチル錫トリオクテート、分子量=605.43、錫含有量=1.65mmol/g)を、有機金属触媒(1)として準備した。
準備例6(有機金属触媒(2))
K−13(東栄化工社製、オクチル酸カリウム、カリウム含有量=3.3mmol/g)を、有機金属触媒(2)として準備した。
K−13(東栄化工社製、オクチル酸カリウム、カリウム含有量=3.3mmol/g)を、有機金属触媒(2)として準備した。
<<反応遅延剤の準備>>
準備例7(反応遅延剤(1))
ピコリン酸を、反応遅延剤(1)として準備した。
準備例7(反応遅延剤(1))
ピコリン酸を、反応遅延剤(1)として準備した。
準備例8(反応遅延剤(2))
ニコチン酸を、反応遅延剤(2)として準備した。
ニコチン酸を、反応遅延剤(2)として準備した。
準備例9(反応遅延剤(3))
プロリンを、反応遅延剤(3)として準備した。
プロリンを、反応遅延剤(3)として準備した。
準備例10(反応遅延剤(4))
乳酸を、反応遅延剤(4)として準備した。
乳酸を、反応遅延剤(4)として準備した。
<<界面活性剤の準備>>
準備例11(界面活性剤(1))
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(DBSNa、アニオン系界面活性剤、C10−14直鎖飽和炭化水素基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩)を、界面活性剤(1)として準備した。
準備例11(界面活性剤(1))
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(DBSNa、アニオン系界面活性剤、C10−14直鎖飽和炭化水素基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩)を、界面活性剤(1)として準備した。
準備例12(界面活性剤(2))
ラウロイルサルコシンナトリウム(アニオン系界面活性剤、C10−14直鎖飽和炭化水素基を有するN−アシルアミノ酸塩)を、界面活性剤(2)として準備した。
ラウロイルサルコシンナトリウム(アニオン系界面活性剤、C10−14直鎖飽和炭化水素基を有するN−アシルアミノ酸塩)を、界面活性剤(2)として準備した。
準備例13(界面活性剤(3))
オレイン酸カリウム(アニオン系界面活性剤、直鎖不飽和炭化水素基を有する脂肪酸塩)を、界面活性剤(3)として準備した。
オレイン酸カリウム(アニオン系界面活性剤、直鎖不飽和炭化水素基を有する脂肪酸塩)を、界面活性剤(3)として準備した。
準備例14(界面活性剤(4))
ノイゲンTDS−30(ノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、第一工業製薬社製)を、界面活性剤(4)として準備した。
ノイゲンTDS−30(ノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、第一工業製薬社製)を、界面活性剤(4)として準備した。
準備例15(界面活性剤(5))
ノイゲンTDS−80(ノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、第一工業製薬社製)を、界面活性剤(5)として準備した。
ノイゲンTDS−80(ノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、第一工業製薬社製)を、界面活性剤(5)として準備した。
準備例16(界面活性剤(6))
ノニオンDO−4(ノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンジオレート、日油社製)を、界面活性剤(6)として準備した。
ノニオンDO−4(ノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンジオレート、日油社製)を、界面活性剤(6)として準備した。
準備例17(界面活性剤(7))
ノニオンDO−6(ノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンジオレート、日油社製)を、界面活性剤(7)として準備した。
ノニオンDO−6(ノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンジオレート、日油社製)を、界面活性剤(7)として準備した。
準備例18(界面活性剤(8))
ユニグリMK−207(ノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレン−ヤシ脂肪酸グリセリル、日油社製)を、界面活性剤(8)として準備した。
ユニグリMK−207(ノニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレン−ヤシ脂肪酸グリセリル、日油社製)を、界面活性剤(8)として準備した。
準備例19(界面活性剤(9))
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(カチオン系界面活性剤)を、界面活性剤(9)として準備した。
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(カチオン系界面活性剤)を、界面活性剤(9)として準備した。
準備例20(界面活性剤(10))
3−[ジメチル(オクタデシル)アンモニオ]プロパン−1−スルホナート(両性イオン系界面活性剤)を、界面活性剤(10)として準備した。
3−[ジメチル(オクタデシル)アンモニオ]プロパン−1−スルホナート(両性イオン系界面活性剤)を、界面活性剤(10)として準備した。
<<酸性添加物の準備>>
準備例21(酸性添加物(1))
ドデシルベンゼンスルホン酸を、酸性添加物(1)として準備した。
準備例21(酸性添加物(1))
ドデシルベンゼンスルホン酸を、酸性添加物(1)として準備した。
<繊維強化プラスチックの製造>
実施例1〜19および比較例1〜9
以下のように、上記したミキシングヘッドを用いたHP−RIM方法により、繊維強化プラスチックを製造した。
実施例1〜19および比較例1〜9
以下のように、上記したミキシングヘッドを用いたHP−RIM方法により、繊維強化プラスチックを製造した。
まず、表1〜4に示した成分(原料)中、ポリイソシアネート成分以外の各成分を秤量し、それらを、表1〜4の配合処方に従って配合し、均一になるように攪拌混合することにより、B剤を調製した。なお、B剤の温度を40℃に調整した。
なお、界面活性剤が他の成分と相溶したものを溶解性○とし、界面活性剤が他の成分と相溶したものを溶解性×として、表1〜4に示す。
また、別途用意したポリイソシアネート成分を、表1〜4の配合処方に従って秤量し、それらを均一になるように攪拌混合することにより、A剤を調製した。なお、A剤の温度を40℃に調整した。
その後、金型内に炭素繊維織物(SGL社製)を配置した後、金型を90℃に予熱した。次いで、金型内を1kPaに減圧して、A剤およびB剤をミキシングヘッドを用いて金型内に注入した。このとき、A剤およびB剤は、ミキシングヘッド内において衝突混合されながら、金型内に注入された。これによって、ポリウレタン樹脂組成物が、金型内に注入されて繊維に含浸された。
その後、90℃(成形温度)および3分間(成形時間)において、ポリウレタン樹脂組成物を硬化させた。
以上によって、平板形状を有する繊維強化プラスチックを製造した。
なお、比較例8および9では、界面活性剤の溶解性が×であったため、繊維強化プラスチックを製造できなかった。
<評価>
<<表面意匠性>>
各実施例および各比較例の繊維強化プラスチックの光沢度を、JIS Z 8741に準拠して測定した。なお、鏡面相当を光沢度100とした。
<<表面意匠性>>
各実施例および各比較例の繊維強化プラスチックの光沢度を、JIS Z 8741に準拠して測定した。なお、鏡面相当を光沢度100とした。
また、各実施例および各比較例の繊維強化プラスチックの表面粗度(表面平均粗さRaおよび最大高さ粗さRz)を、JIS B 0601−2001に準拠して測定した。
そして、以下の基準により、各実施例および各比較例の繊維強化プラスチックの表面意匠性を評価した。その結果を、表1〜4に示す。
○:光沢度が75以上、表面平均粗さRaが0.8μm以下、最大高さ粗さRzが4.0以下。
△:上記○の基準(光沢度、RaおよびRz)のうち、2つを満たし1つを満たさない。
×:上記○の基準(光沢度、RaおよびRz)のうち、2つ以上を満たさない。
○:光沢度が75以上、表面平均粗さRaが0.8μm以下、最大高さ粗さRzが4.0以下。
△:上記○の基準(光沢度、RaおよびRz)のうち、2つを満たし1つを満たさない。
×:上記○の基準(光沢度、RaおよびRz)のうち、2つ以上を満たさない。
<<機械物性>>
各実施例および各比較例の繊維強化プラスチックの最大衝撃エネルギーおよびパンクチャーエネルギーを、JIS K 7211−2に準拠して測定した。
各実施例および各比較例の繊維強化プラスチックの最大衝撃エネルギーおよびパンクチャーエネルギーを、JIS K 7211−2に準拠して測定した。
そして、以下の基準により、各実施例および各比較例の繊維強化プラスチックの機械物性を評価した。その結果を、表1〜4に示す。
○:最大衝撃エネルギーが8.5J以上、パンクチャーエネルギーが33J以上。
△:最大衝撃エネルギーが8.5J以上、パンクチャーエネルギーが33J未満29J以上。
×:最大衝撃エネルギーが8.5J未満および/またはパンクチャーエネルギーが29J未満。
○:最大衝撃エネルギーが8.5J以上、パンクチャーエネルギーが33J以上。
△:最大衝撃エネルギーが8.5J以上、パンクチャーエネルギーが33J未満29J以上。
×:最大衝撃エネルギーが8.5J未満および/またはパンクチャーエネルギーが29J未満。
Claims (6)
- ポリフェニルメタンポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分と、
ポリオール成分と、
有機金属触媒と、
反応遅延剤と、
アニオン系界面活性剤と、を含有し、
前記アニオン系界面活性剤の含有割合が、前記ポリオール成分100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下であることを特徴とする、ポリウレタン樹脂組成物。 - 前記アニオン系界面活性剤は、炭素数が10以上14以下の直鎖飽和炭化水素基を有することを特徴とする、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
- 前記アニオン系界面活性剤は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のポリウレタン樹脂組成物。
- 前記反応遅延剤1molに対する前記界面活性剤のmol比が、0.05以上4.0以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物。
- 繊維と、
前記繊維に含浸されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリウレタン樹脂組成物の硬化物と、を備えることを特徴とする、繊維強化プラスチック。 - 請求項5に記載の繊維強化プラスチックの製造方法であって、RTM法、HP−RTM法、WCM法、および/または、RIM法により製造することを特徴とする、繊維強化プラスチックの製造方法。
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JP2018064144A JP2019172870A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | ポリウレタン樹脂組成物、繊維強化プラスチックおよび繊維強化プラスチックの製造方法 |
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