JP2019172586A - ブタcd4を認識するモノクローナル抗体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブタCD4を種特異的に認識するモノクローナル抗体を提供すること。【解決手段】ブタCD4Bを認識し、ヒト末梢血、マウス末梢血及びコモンマーモセット末梢血を認識しない、モノクローナル抗体。【選択図】なし

Description

本発明は、ブタCD4を認識するモノクローナル抗体に関する。
近交系ブタは、ヒトと進化系統的に遠いマウス等の齧歯類に代わる「MHCを含む移植関連遺伝子が固定された唯一の中型実験動物」である。またブタは、インフルエンザなどヒト感染症の媒体となることが知られており、その血液学的・免疫学的性状がヒトとどのような共通性を持つのかについて明らかにすることが動物を介したヒトへのウイルス伝搬機構の解明や健全な家畜育成と食糧供給にとって重要である。ブタは、高い繁殖効率や臓器サイズ、ヒトとの生理学的類似性からヒトへの異種移植ドナーとしても最適であるとみなされ、これまで中型動物としてはもっとも免疫系の研究結果が集積している。
ブタCD4については、複数の亜型の存在が報告されている。本発明者らも、マイクロミニピッグにおいて、現在市販されているCD4抗体で認識されないブタのCD4亜型の存在を報告した(非特許文献1及び非特許文献2)。
Identification and characterization of two CD4 alleles in Microminipigs. Tatsuya Matsubara, Naohito Nishii, Satoshi Takashima, Masaki Takasu, Noriaki Imaeda, Kayo Aiki-Oshimo, Kazuaki Yamazoe, Michinori Kakisaka, Shin-nosuke Takeshima, Yoko Aida, Yoshie Kametani, Jerzy K Kulski, Asako Ando, Hitoshi Kitagawa BMC Veterinary Research 2016 Oct 7;12(1):222. Identification of a CD4 variant in Microminipigs not detectable with available anti-CD4 monoclonal antibodies. Tatsuya Matsubara, Naohito Nishii, Satoshi Takashima, Masaki Takasu, Noriaki Imaeda, Kayo Aiki-Oshimo, Kazuaki Yamazoe, Yoshie Kametani, Asako Ando, Hitoshi Kitagawa 2015 Veterinary immunology and Immunopathology 168(3-4):176-183 (IF 1.535)doi:10.1016/j.vetimm.2015.09.008
日本で開発されたマイクロミニピッグは小型で、実験動物としての有用性も指摘されているが、これらのブタのコロニーでは、発明者らが報告した通り、CD4B分子を発現する個体が大きな割合を占めている。従って、これらブタの免疫系の解析のため、CD4Bを認識するモノクローナル抗体の作製が強く望まれている。また、同様のCD4亜型はNIH(米国立衛生研究所National Institutes of Health)ミニブタでも報告されており、全世界のブタで、CD4Bの亜型の存在が推定されている。また、ブタは移植免疫のみならず再生医療の研究にも汎用されつつあり、種特異的な免疫担当細胞の識別は急務となっている。しかし、市販のブタCD4抗体は、CD4Aのみに特異的な抗体であり、今まで他のブタCD4を認識する抗体は作成されていなかった。
本発明は、ブタCD4を種特異的に認識するモノクローナル抗体を提供することを解決すべき課題とした。本発明はさらに、ブタCD4Bを亜型特異的に認識するモノクローナル抗体を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ブタCD4を認識し、ヒト、マウス及びコモンマーモセットの末梢血を認識しないモノクローナル抗体を取得することに成功し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1) ブタCD4Bを認識し、ヒト末梢血、マウス末梢血及びコモンマーモセット末梢血を認識しない、モノクローナル抗体。
(2) ブタCD4Aを認識する、(1)に記載のモノクローナル抗体。
(3) ブタCD4Aを認識しない、(1)に記載のモノクローナル抗体。
(4) ブタCD4Bを発現する細胞を免疫原として免疫動物を免疫し、前記免疫動物から取得した抗体産生細胞が産生する抗体である、(1)から(3)の何れか一に記載のモノクローナル抗体。
(5) 重鎖のアミノ酸配列として配列番号2に記載のアミノ酸配列を含み、軽鎖のアミノ酸配列として配列番号4に記載のアミノ酸配列を含む、(1)から(4)の何れか一に記載のモノクローナル抗体。
(6) 重鎖のアミノ酸配列として配列番号6に記載のアミノ酸配列を含み、軽鎖のアミノ酸配列として配列番号8に記載のアミノ酸配列及び/又は配列番号10に記載のアミノ酸配列を含む、(1)から(4)の何れか一に記載のモノクローナル抗体。
(7) 受領番号NITE AP−02666又は受領番号NITE AP−02667を有するハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体。
(8) 受領番号NITE AP−02666又は受領番号NITE AP−02667を有するハイブリドーマ。
(9) (1)から(7)の何れか一に記載のモノクローナル抗体と、ブタCD4を含む試料又はブタCD4を発現する細胞とを接触させる工程を含む、ブタCD4を検出する方法。
本発明のモノクローナル抗体は、日本国内で開発されたミニピッグのみならず、NIHの保有するブタ系統を含め、大部分のブタが持つCD4遺伝子の産物を種特異的に認識することができる。CD4は免疫系に関わる最重要分子のひとつであり、本発明のモノクローナル抗体は、ブタ免疫系に関連した、再生医療、移植免疫及び感染免疫等の免疫研究において有用である。
図1は、免疫スケジュールと、免疫マウスの血漿中交差性抗体価を示す。 図2は、免疫を行ったマウス血漿のCD4AおよびCD4Bトランスフェクタントとの交差性を測定した結果を示す。 図3は、ブタCD4ABを認識するクローンx1E10についてFCMにより特異性を解析した結果を示す。 図4は、ブタCD4Bを特異的に認識するクローンb1D7についてFCMにより特異性を解析した結果を示す。 図5は、ブタCD4Bを特異的に認識するクローンb1D7について種特異性を解析した結果を示す。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明以前に、ブタCD4Bの発現確認に関しては、非特許文献1及び非特許文献2にあるように、mRNAのRT−PCR法を用いるしか手段がなく、それらの手法を用いて発明者らもマイクロミニピッグコロニーにおけるCD4亜型の優位な存在を確認した。しかし、mRNAの発現とタンパク質の発現、特に細胞表面上への発現は必ずしも一致せず、タンパク質の挙動を明らかにすることはできなかった。また、これらの分子のシグナル伝達の上での機能的な差違についても明らかにすることができなかった。
CD4A抗原とCD4B抗原に共通して反応する抗体、およびCD4B抗原に特異的に反応する抗体は、ブタ同種または異種の細胞、臓器移植実験、並びに各種ワクチン接種後の抗体産生能の解析やペプチド等の外来抗原に対する免疫応答実験におけるリンパ球サブセットの動態の解析等に必須の抗体として、医用実験動物学や獣医・畜産学等の幅広い領域において有用である。
本発明のモノクローナル抗体は、ブタCD4Bを認識し、ヒト末梢血、マウス末梢血及びコモンマーモセット末梢血を認識しないことを特徴とする。
本発明のモノクローナル抗体の第一の例としては、ブタCD4A及びブタCD4Bを認識し、ヒト末梢血、マウス末梢血及びコモンマーモセット末梢血を認識しないモノクローナル抗体を挙げることができる。
本発明のモノクローナル抗体の第二の例としては、ブタCD4Aを認識せず、ブタCD4Bを認識し、ヒト末梢血、マウス末梢血及びコモンマーモセット末梢血を認識しないモノクローナル抗体を挙げることができる。
本明細書において、「認識しない」とは、実質的に認識しないこと、即ち、ヒト末梢血、マウス末梢血及びコモンマーモセット末梢血と実質的に交差反応しないことを意味し、必ずしも全く反応しないことのみを意味するわけではない。実質的に交差反応しないとは、ヒト末梢血、マウス末梢血及びコモンマーモセット末梢血に対する本発明のモノクローナル抗体の結合親和性が、同一条件下におけるブタ末梢血単核球に対する結合親和性よりも、少なくとも1/10、より好ましくは1/100、さらに好ましくは1/1000であることを意味する。
本発明の抗体は特に限定されず、マウス抗体、ラット抗体、ウサギ抗体、ヒツジ抗体、ラクダ抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体等を適宜用いることができる。
本発明のモノクローナル抗体の一例としては、ブタCD4Bを発現する細胞を免疫原として免疫動物を免疫し、前記免疫動物から取得した抗体産生細胞が産生する抗体を挙げることができる。
モノクローナル抗体の作製は、当業者に既知の方法により行うことができる。
所望の抗原や所望の抗原を発現する細胞を感作抗原として使用して、通常の免疫方法にしたがって免疫動物を免疫する。免疫動物としては、例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、サル、などの哺乳動物を用いることができる。免疫動物への抗原の投与は常法に従って行う。例えば完全フロイントアジュバント、不完全フロイントアジュバントなどのアジュバントと抗原との懸濁液もしくは乳化液を調製し、これを動物の静脈、皮下、皮内、腹腔内等に数回投与することによって動物を免疫化することができる。
本発明においては、好ましくは、 BALB/cマウスに、CD4Bホモタイプのブタ末梢血単核球を2回免疫し、さらにCD4B遺伝子導入A20細胞を免疫することができる。このようにして免疫したBALB/cマウス血漿中には、CD4B遺伝子導入HEK293細胞の他、CD4A遺伝子導入HEK293細胞にも結合し得る抗体を産生されていることが示された(図1参照)。
次いで、上記の免疫動物から抗体産生細胞を取得する。抗体産生細胞としては、免疫された動物からの脾細胞、リンパ節細胞、Bリンパ球等を使用することができる。
本発明のモノクローナル抗体を産生する細胞は特に制限されないが、例えば、抗体産生細胞とミエローマ細胞株との細胞融合によりハイブリドーマとして得ることができる。本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマは、以下のような細胞融合法によって得ることができる。即ち、免疫化した動物から抗体産生細胞として例えば脾細胞を取得し、これとミエローマ細胞とを公知の方法により融合することにより、ハイブリドーマを作製することができる。
細胞融合に使用するミエローマ細胞株としては、例えばマウスではP3X63Ag8、P3U1株、Sp2/0株などが挙げられる。細胞融合を行なうに際しては、ポリエチレングリコール、センダイウイルスなどの融合促進剤を用い、細胞融合後のハイブリドーマの選抜にはヒポキサンチン・アミノプテリン・チミジン(HAT)培地を常法に従って使用することができる。細胞融合により得られたハイブリドーマは限界希釈法等によりクローニングすることができる。
次いで、得られたハイブリドーマをスクリーニングすることによって、ブタCD4Bを認識し、ヒト末梢血、マウス末梢血及びコモンマーモセット末梢血を認識しない、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを取得することができる。
ハイブリドーマのスクリーニングは、ELISAアッセイ、ウエスタンブロット分析、ラジオイムノアッセイ、ブタCD4Bを発現している細胞を用いたFACS等の当該技術分野において公知の方法を用いて、ブタCD4Bを認識する抗体を産生するハイブリドーマ細胞を選択することができる。所望の抗体を分泌するハイブリドーマをクローニングし、適切な条件下で培養し、分泌された抗体を回収し、当該技術分野において公知の方法、例えばイオン交換カラム、アフィニティークロマトグラフィー等を用いて精製することができる。
本発明の抗体の一例としては、後記する実施例で取得された受領番号NITE AP−02666を有するハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体を挙げることができる。本モノクローナル抗体は、重鎖のアミノ酸配列として配列番号2に記載のアミノ酸配列を含み、軽鎖のアミノ酸配列として配列番号4に記載のアミノ酸配列を含む抗体である。受領番号:NITE AP−02666を有するハイブリドーマも本発明の範囲内である。
本発明の抗体の別の例としては、後記する実施例で取得された受領番号NITE AP−02667を有するハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体を挙げることができる。本モノクローナル抗体は、重鎖のアミノ酸配列として配列番号6に記載のアミノ酸配列を含み、軽鎖のアミノ酸配列として配列番号8に記載のアミノ酸配列及び/又は配列番号10に記載のアミノ酸配列を含む抗体である。受領番号:NITE AP−02667を有するハイブリドーマも本発明の範囲内である。
モノクローナル抗体をコードするDNAは、慣用な方法(例えば、モノクローナル抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することができるオリゴヌクレオチドプローブを用いて)により容易に単離、配列決定できる。
抗体遺伝子をハイブリドーマからクローニングし、適当なベクターに組み込んで、これを宿主に導入し、遺伝子組換え技術を用いて産生させた遺伝子組換え型抗体を用いることができる。具体的には、ハイブリドーマのmRNAから逆転写酵素を用いて抗体の可変領域(V領域)のcDNAを合成することができる。目的とする抗体のV領域をコードするDNAが得られれば、これを所望の抗体定常領域(C領域)をコードするDNAと連結し、これを発現ベクターへ組み込む。または、抗体のV領域をコードするDNAを、抗体C領域のDNAを含む発現ベクターへ組み込んでもよい。発現制御領域、例えば、エンハンサー、プロモーターの制御のもとで発現するよう発現ベクターに組み込む。次に、この発現ベクターにより宿主細胞を形質転換し、抗体を発現させることができる。
上記のように、抗体遺伝子を一旦単離し、適当な宿主に導入して抗体を作製する場合には、適当な宿主と発現ベクターの組み合わせを使用することができる。真核細胞を宿主として使用する場合、動物細胞、植物細胞、真菌細胞を用いることができる。動物細胞としては、(1)哺乳類細胞、例えば、CHO、COS、ミエローマ、BHK(baby hamster kidney)、HeLa、Vero、(2)両生類細胞、例えば、アフリカツメガエル卵母細胞、あるいは(3)昆虫細胞、例えば、sf9、sf21、Tn5などが知られている。植物細胞としては、ニコティアナ(Nicotiana)属、例えばニコティアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)由来の細胞が知られており、これをカルス培養すればよい。真菌細胞としては、酵母、例えば、サッカロミセス(Saccharomyces)属、例えばサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces serevisiae)、糸状菌、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)属、例えばアスペスギルス・ニガー(Aspergillus niger)などが知られている。原核細胞を使用する場合、細菌細胞を用いる産生系がある。細菌細胞としては、大腸菌(E.coli)、枯草菌が知られている。これらの細胞に、目的とする抗体遺伝子を形質転換により導入し、形質転換された細胞をin vitroで培養することにより抗体が得られる。
また、本発明のモノクローナル抗体は、ブタCD4Bを認識する特性を失わない限り、抗体断片(フラグメント)等の低分子化抗体や抗体の修飾物などであってもよい。抗体断片の具体例としては、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv、Diabodyなどを挙げることができる。このような抗体断片を得るには、これら抗体断片をコードする遺伝子を構築し、これを発現ベクターに導入した後、適当な宿主細胞で発現させればよい。抗体の修飾物として、ポリエチレングリコール(PEG)等の各種分子と結合した抗体を使用することもできる。
上記の通り発現又は産生された抗体は、通常のタンパク質の精製で使用されている公知の方法により精製することができる。例えば、プロテインAカラムなどのアフィニティーカラム、クロマトグラフィーカラム、フィルター、限外濾過、塩析、透析等を適宜選択、組み合わせることにより、抗体を分離、精製することができる。
本発明によれば、本発明のモノクローナル抗体と、ブタCD4を含む試料又はブタCD4を発現する細胞とを接触させることによって、ブタCD4を検出することができる。好ましくは、本発明のモノクローナル抗体と、ブタCD4を発現する細胞とを接触させ、フローサイトメトリーアッセイによりブタCD4を検出することができる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
<材料>
BALB/cマウスは、日本クレアから8週齢のメスを購入した。
ブタ血液は国内の大学などから入手した。スクリーニングにおいて二次抗体として用いたAnti−mouse IgG APC抗体はBioLegend社 のものを使用した。細胞融合には、PEG溶液とP3X63−U1ミエローマ細胞株を用いた。ハイブリドーマ培養のための選択培地はSIGMA社のHATサプリメントとGibco(登録商標)のHTサプリメントを使用した。モノクローナル抗体のアイソタイプはRoche社のIsoStripTMマウスモノクローナル抗体アイソタイピングキットを使用し決定した。
<方法>
(1)トランスフェクション
CD4AおよびCD4B遺伝子は、発明者らのグループが解析したマイクロミニピッグのCD4遺伝子のmRNA配列 (非特許文献1)(CD4A:GeneBank登録番号LC064059.1;CD4B:GeneBank登録番号LC064060.1)よりプライマーを設計し、マイクロミニピッグのtotal RNAを用いてcDNA合成後、コンストラクトを作製した。ベクターとしては、modified S/MAR (scaffold/matrix attachment region) episomal vectorを用いた(Modified S/MAR episomal vectors for stably expressing fluorescent-protein tagged transgenes with small cell-to-cell fluctuations. Akiko Mizutani, Eri Kikkawa, Akira Matsuno, Atsuko Shigenari, Hiroko Okinaga, Mineko Murakami, Hideyuki Ishida, Masafumi Tanaka, Hidetoshi Inoko Analytical Biochemistry. 2013; 443(1):113-6. PMID: 23969013 doi: 10.1016/j.ab.2013.08.009)。コンストラクトの遺伝子配列は、配列番号11〜15に示す。
配列番号11:ori2 pEPI Km CAG(K499)Age SLA1−BamHI IRES/EM7 917/921/919/920 mVenus−Km fusion noBam (ベクター)
配列番号12:CD4A(cDNA)
配列番号13:CD4B(cDNA)
配列番号14:Lig 13−117(CD4Aを組み込んだ発現ベクター)
配列番号15:Lig 13−118(CD4Bを組み込んだ発現ベクター)
HEK293細胞はD−MEM−10%FCS培地で培養し、Invitrogen Neon transfect systemを用いて、1100V 10ms 3palsesの条件で遺伝子導入を行い、5%CO濃度の37℃インキュベーター内で42時間〜48時間培養した後、G418を培地に添加し、遺伝子導入された細胞のみを抽出した。A20細胞はRPMI1640−10%FCS培地で培養し、1500V 10ms 3palsesの条件でCD4AあるいはCD4Bのいずれかの遺伝子導入を行い、5%CO濃度の37℃インキュベーター内で18時間〜24時間培養した。培養した遺伝子導入A20細胞を回収し、mVenusの遺伝子発現量についてフローサイトメトリーにより確認した。
(2)免疫・マウス抗体価確認
ブタ末梢血よりLYMPHOPREPを用いて単核球を採取した。RBC Lysis Bufferで赤血球を溶解し、mitomycin C(MMC)処理を37℃で40分間行った後、3x10個の細胞をBALB/cマウスへ2週間の間隔を開け、腹腔内投与した。さらに2週間後、上記の方法でCD4B遺伝子を導入したA20細胞をMMC処理した後、腹腔内投与を行った。この追加免疫を2回行った後、MMC処理を行ったブタ末梢血単核球を2週間の間隔を開けて2回投与した。マウスの抗体価はHEK293細胞とHEK293細胞を親株としたCD4A/B導入細胞にマウスの血漿を添加し、二次抗体としてanti−mouse IgG APCを用いて染色し、マウス血漿中のポリクローナル抗体の産生を確認した。
(3)細胞融合
ハイブリドーマ作製法は申請者らが行う常法を用いた(Production of a Locus and Allele-Specific Monoclonal Antibody for the Characterisation of SLA-1*0401 mRNA and Protein Expression Levels in MHC-Defined Microminipigs. Yoshie Kametani*, Shino Ohshima, Asuka Miyamoto, Atsuko Shigenari, Masaki Takasu, Noriaki Imaeda, Tatsuya Matsubara, Masafumi Tanaka, Takashi Shiina, Hiroshi Kamiguchi, Ryuji Suzuki, Hitoshi Kitagawa, Jerzy K. Kulski, Noriaki Hirayama, Hidetoshi Inoko, Asako Ando PLOS ONE 2016 11(10):e0164995. doi: 10.1371/journal.pone.0164995.)。
免疫したBALB/cマウスをイソフルランを用いて麻酔し、心臓採血を行った後、頸椎脱臼により安楽死させ、脾臓を摘出した。RPMI1640−10%FCS培地中で脾臓をスライドグラスですりつぶし、メッシュ(77μm)を通した後、300xgで5分間、4℃で遠心した。上清を除去し、沈殿をRBC Lysis Bufferに懸濁し、懸濁後すぐに300xgで5分間、4℃で遠心分離を行なった。遠心後、上清を除去し、RPMI1640−10%FCS培地10mlに細胞を懸濁し、細胞数を測定した。P3X63−U1細胞と脾臓細胞が1:10の割合になるようにP3X63−U1細胞を用意し、脾臓細胞と混合し、300xgで5分間、4℃で遠心分離を行った。上清を除去し、37℃に温めておいたPEG溶液1mlを1分間かけて添加し、37℃の恒温水槽で1分間静置した。その後2mlのRPMI1640−10%FCS培地を1分間かけて添加し、続いて10mlのRPMI1640−10%FCS培地を1分間かけて添加した。90xgで5分間、4℃で遠心を行い、上清除去後5×10/mlになるようにRPMI1640−10%FCS培地とHATサプリメントが50:1になるように調製した培地に細胞を懸濁し、Corningの96wellプレートに100μL/wellずつ分注し、5%CO濃度の37℃インキュベーター内で培養を行った。10日後にハイブリドーマのコロニー数を計測し、培地交換を行った。
(4)スクリーニング
HEK293細胞と該細胞を親株としたCD4AあるいはCD4B導入細胞を用いてスクリーニングを行った。
スクリーニング前日にHEK293細胞とHEK293 CD4A/B導入細胞の混合細胞を1×10/wellずつ、Thurmoの96wellプレートに分注し、5%CO濃度の37℃インキュベーター内で培養を行った。スクリーニング当日にハイブリドーマ培養上清を160μL取り出した。
HEK293細胞、HEK293 CD4A/B導入細胞の培地を除き、取り出したハイブリドーマ培養上清を細胞が剥がれないように70μL/wellでゆっくり添加し、15分間、室温でインキュベートした。1%BSA/1×PBSを100μL/wellずつ加え、チップの先端がプレートの底に付かないように上清120μLを除去した。150μL/wellの1%BSA/1×PBSを添加した後、180μLの上清を除去した。1%BSA/1×PBSで500倍希釈したBioRegend社のanti−mouse IgG APCを50μL/wellずつ、ゆっくり添加し、15分間室温でインキュベートした。1%BSA/1×PBSを100μL/wellずつ加え、300×gで5分間、4℃で遠心を行い、チップの先端がプレートの底に付かないように上清120μLを除去した。150μL/wellの1%BSA/1×PBSを添加した後、300×gで5分間、4℃で遠心を行い、チップの先端がプレートの底に付かないように上清150μLを除去し、1000倍希釈をしたヘキスト33342を100μL/wellずつ加え、室温で1時間インキュベートした。
Thurmo Scientific社のAray Scan VTIを用いてハイブリドーマ上清とHEK293細胞とCD4A/B導入細胞との反応性を解析した。Aray Scanによる解析後、フローサイトメトリ―を用いて、同様の解析を行った。HEK293細胞とHEK293 CD4A、CD4B導入細胞をそれぞれFisherチューブに入れ、ハイブリドーマ培養上清を50μL/チューブずつ添加し、15分間4℃でインキュベートした。インキュベート後、1×PBS1mlを添加し、1000gで5分間(KUBOTA2420)遠心分離を行い、50μLの上清を残し、他の上清を除去した。100倍希釈したBioLegend社のanti−mouse IgG APCを10μL/チューブずつ添加し、15分間4℃でインキュベートした。インキュベート後、1×PBS1mlを添加し、1000gで5分間、遠心分離を行い、上清を除去した後、1%BSA/1×PBSを200μL/wellずつ加え、メッシュを通してFALCON(登録商標)のラウンドボトムチューブに移し、フローサイトメトリー(BD FACS VERSE)で解析を行った。蛍光強度3x10をカットオフ値とし、CD4トランスフェクタントの染色により、それ以上の蛍光を示す陽性細胞が20%以上存在し、親株ではカットオフ値以下が90%以上となるという条件を持つ抗体を産生するクローンを陽性クローンとした。
(5)種特異性およびアロタイプ特異性の解析
ヒトリンパ球、マイクロミニブタリンパ球、マウスリンパ球はそれぞれ末梢血からフィコール(ヒト)、あるいはLYMPHOPREPTM(マイクロミニブタ・マウス)を用いた比重分離により単核球画分を採取した。1次抗体としてスクリーニングにより得られたクローンの培養上清を用いて染色を以下の様に行い、上記と同様の方法でフローサイトメトリーにより解析を行った。陽性コントロールとしては、ブタCD4抗体(SouthenBiotech社 74−12−4)を用いた。
(6)抗体の一次構造解析
ハイブリドーマより抽出したtotal RNA由来のcDNAを用いてPCRを行い、特定のバンドが増幅される事を確認した後、次世代シークエンサーにて遺伝子配列を解析した。cDNA代表配列に識別されたリードIDをソートし、長いもののみを抜粋してGenetyx(登録商標)等のソフトで全長配列を確定した。
<結果>
(1)ブタCD4A/B両者を特異的に認識する抗体作成の為の免疫
BALB/cマウスに、CD4Bホモタイプのブタ末梢血単核球を2回免疫し、さらにCD4B遺伝子導入A20細胞を免疫したBALB/cマウス血漿中には、CD4B遺伝子導入HEK293細胞の他、CD4A遺伝子導入HEK293細胞にも結合し得る抗体を産生されていることが示された(図1A、B)。
したがって、CD4B遺伝子導入A20細胞を免疫後、CD4AとCD4Bの各遺伝子を導入した2種類のHEK293細胞に対して血漿中交差性抗体価の上昇を示すマウスを選択し、マウス脾細胞とP3Xミエローマ細胞との細胞融合を行った。作製されたハイブリドーマの培養上清は、同様の2種類のCD4遺伝子導入細胞を用いて、スクリーニングを行った。CD4ABを認識するクローンはCD4AB両者を染色するもの、CD4Bのみを認識するクローンはCD4Bのみを認識するものとしてピックアップした。
(2)免疫後のマウス血漿中交差性抗体価の測定とスクリーニング
図2は、12匹の免疫マウスそれぞれにPBMC 2回免疫後、CD4A遺伝子導入A20細胞を用いて免疫を行ったマウス血漿のCD4AおよびCD4Bトランスフェクタントとの交差性を示している。図2では、多くのマウスでCD4Aを免疫してもCD4Bとも交差する抗体を産生していることが示されている。
特に4回免疫を行った28週のR cutマウスの血漿は、CD4A遺伝子導入HEK293細胞とCD4B遺伝子導入HEK293細胞の両細胞で強く染色され、CD4A,CD4Bの共通エピトープを認識すると考えられるCD4抗体価の上昇が認められた。そのため、このマウス脾細胞の細胞融合(図2: Fusion x)を行った。さらに、これらの細胞融合から作製されたハイブリドーマ上清のスクリーニングを行った。
同様の免疫方法およびチェック方法を用いて、CD4AB両者を認識する抗体の力価が上昇したマウスを得た。これらを用いて脾細胞融合を行った。その後、Array scanにて陽性細胞を選択した。
モノクローナル抗体x1E10を産生するハイブリドーマ細胞は、受領番号:NITE AP−02666として、2018年3月7日に、独立行政法人 製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(〒292−0818、日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8)に寄託されている。
モノクローナル抗体b1D7を産生するハイブリドーマ細胞は、受領番号:NITE AP−02667して、2018年3月7日に、独立行政法人 製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(〒292−0818、日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8)に寄託されている。
(3)モノクローナル抗体
<1>CD4ABを認識するクローンx1E10
(1)FCMによる特異性の解析
HEK293-CD4AおよびHEK293−CD4B両トランスフェクタントを用いて、特異性の解析を行った。その結果、x1E10はCD4AおよびCD4Bの両トランスフェクタントを認識した。その結果、x1E10はCD4A及びCD4B両者に特異的であり、CD4AとCD4Bを共通して認識することが明らかとなった(図3A)。また、本クローンの抗体は、ヒト、マウス、コモンマーモセット(CM)の末梢血を認識せず、ブタ末梢血単核球のみと反応した(図3B)。従って、本モノクローナル抗体は、ブタのみに特異的であることが明らかとなった。
(2)次世代シークエンサーによるモノクローナル抗体遺伝子の構造解析
本抗体のハイブリドーマmRNAより次世代シークエンサーによって遺伝子配列解析を行った。CD4ABを認識するクローンx1E10の重鎖の塩基配列とアミノ酸配列と、x1E10の軽鎖の塩基配列とアミノ酸配列とを以下に記載する。
重鎖:
塩基配列(配列番号1)
CGCTCTCACTGGAGGCTGATCTCTGAAGATAAGGAGGTGTAGCCTAAAAGATGAGAGTGCTGATTCTTTTGTGGCTGTTCACAGCCTTTCCTGGTATCCTGTCTGATGTGCAGCTTCAGGAGTCGGGACCTGGCCTGGTGAAACCTTCTCAGTCTCTGTCCCTCACCTGCACTGTCACTGGCTACTCAATCATCAGTGATTATGCCTGGAACTGGATCCGGCAGTTTCCAGGAAACAAGATGGAGTGGATGGGCTACATACTCTACAGTGGAACCACTAACTACAACCCCTCTCTCAAAAGTCGAATCTCTATCACTCGAGACACATCCAAGAACCAGTTCTTCCTGCAGTTGAATTCTGTGACTACTGAGGACACAGCCACATATTACTGTGCACGAAGGACCTACTATGATTACGATTACTATGGTATGGACTACTGGGGTCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCAGCCAAAACAACAGCCCCATCGGTCTATCCACTGGCCCCTGTGTGTGGAGATACAACTGGCTCCTCGGTGACTCTAGGATGCCTGGTCAAGGG
アミノ酸配列(配列番号2)
MRVLILLWLFTAFPGILSDVQLQESGPGLVKPSQSLSLTCTVTGYSIISDYAWNWIRQFPGNKMEWMGYILYSGTTNYNPSLKSRISITRDTSKNQFFLQLNSVTTEDTATYYCARRTYYDYDYYGMDYWGQGTSVTVSSAKTTAPSVYPLAPVCGDTTGSSVTLGCLVK
軽鎖:
塩基配列(配列番号3)
TCCTCAGGCTGTCTCCTCAGGTTGCCTCCTCAAAATGAAGTTGCCTGTTAGGCTGTTGGTGCTGATGTTCTGGATTCCTGCTTCCAGCAGTGATGTTTTGATGACCCAAATTCCACTCTCCCTGCCTGTCAGTCTTGGAGATCAAGCCTCCATCTCTTGCAGATCTAGTCAGACCATTGTCCATAGTCTTGGTAACACCTATTTAGAATGGTACCTACAGAAACCAGGCCAGTCTCCAAAGCTCCTGATCTACAAAGTTTCCAACCGATTTTCTGGGGTCCCAGACAGGTTCATTGGCAGTGGATCCGGGACAGACTTCACACTCAAGATCACCAGAGTGGAGGCTGAGGATCTGGGAGTTTATTACTGCTTTCAGGGTTCACATGTTCCGTGGACGTTCGGTGGAGGCACCAAGCTGGAAATCAAACGGGCTGATGCTGCACCAACTGTATCCATCTTCCCACCATCCAGTGAGCAGTTAA
アミノ酸配列(配列番号4)
MKLPVRLLVLMFWIPASSSDVLMTQIPLSLPVSLGDQASISCRSSQTIVHSLGNTYLEWYLQKPGQSPKLLIYKVSNRFSGVPDRFIGSGSGTDFTLKITRVEAEDLGVYYCFQGSHVPWTFGGGTKLEIKRADAAPTVSIFPPSSEQL
<2>ブタCD4Bを特異的に認識するクローンb1D7
(1)FCMによる特異性の解析
HEK293-CD4AおよびHEK293−CD4B両トランスフェクタントを用いて、特異性の解析を行ったところ、本クローンは図4に示す通り、CD4Aトランスフェクタントは認識せず、CD4Bトランスフェクタントのみを高い結合能を持って認識した。以上の結果、b1D7はCD4Bのみに特異的であり、CD4Aを認識しないことが明らかとなった。
次に、ブタ、ヒト、マウスの末梢血単核球を用いて、b1D7の種特異性について解析した。その結果、図5に示すように、b1D7は、ヒト、マウス、コモンマーモセット(MC)の末梢血を認識せず、CD4Bホモのブタ末梢血単核球のみと反応した。従って、本モノクローナル抗体は、種特異的であることが明らかとなった。
(2)モノクローナル抗体遺伝子構造解析
本抗体のハイブリドーマmRNAより次世代シークエンサーによって遺伝子配列解析を行った。ブタCD4Bを特異的に認識するクローンb1D7の重鎖の塩基配列とアミノ酸配列と、b1D7の軽鎖の塩基配列とアミノ酸配列とを以下に記載する。本抗体には2種類の軽鎖が存在することが明らかになった。これらの軽鎖はクローニングによっても常に2つ発現しており、2つのB細胞が1ミエローマと融合したクローンである可能性が高いと考えられた。
重鎖:
塩基配列(配列番号5)
CACTGGAGGCTGATCTCTGAAGATAAGGAGGTGTAGCCTAAAAGATGAGAGTGCTGATTCTTTTGTGGCTGTTCACAGCCTTTCCTGGTATCCTGTCTGATGTGCAGCTTCAGGAGTCGGGACCTGGCCTGGTGAAACCTTCTCAGTCTCTGTCCCTCACCTGCACTGTCACTGGCTACTCAATCACCAGTGATTATGCCTGGAACTGGATCCGGCAGTTTCCAGGAAACAAACTGGAGTGGATGGGCTACATAAGCTTCAGTGGTAGCACTAGCTACAACCCATCTCTCAAAAGTCGAATCTCTATCACTCGAGACACATCCAAGAACCAGTTCTTCCTGCAGTTGAATTCTGTGACTACTGAGGACACAGCCACATATTACTGTGCAAGACAGGGCTATGGAGATTACGACCCCTTTCCTTACTGGGGCCAAGGGACTCTGGTCACTGTCTCTGCAGCCAAAACGACACCCCCATCTGTCTATCCACTGGCCCCTGGATCTGCTGCCCAAACTAACTCCATGGTGACCCTGGGATGCCT[G|T]GTCAA[G|A]GG
アミノ酸配列(配列番号6)
MRVLILLWLFTAFPGILSDVQLQESGPGLVKPSQSLSLTCTVTGYSITSDYAWNWIRQFPGNKLEWMGYISFSGSTSYNPSLKSRISITRDTSKNQFFLQLNSVTTEDTATYYCARQGYGDYDPFPYWGQGTLVTVSAAKTTPPSVYPLAPGSAAQTNSMVTLGCLVK
軽鎖:
塩基配列(配列番号7)
IGKV6-20_IGKJ2_CGQGYSYPYTFの予測DNA配列
TAGAGGCCAGCCCAGCTGTCCATGATTTATAACCTAGGCCTTTGCAGTGAGATCTGAAATGCATCAGACCAGCATGGGCATCAAGATGGAATCACAGACTCTGGTCTTCATATCCATACTGCTCTGGTTATATGGAGCTGATGGGAACATTGTAATGACCCAATCTCCCAAATCCATGTCCATGTCAGTAGGAGAGAGGGTCACCTTGACCTGCAAGGCCAGTGAGAATGTGGTTACTTATGTTTCCTGGTATCAACAGAAACCAGAGCAGTCTCCTAAACTGCTGATATACGGGGCATCCAACCGGTACACTGGGGTCCCCGATCGCTTCACAGGCAGTGGATCTGCAACAGATTTCACTCTGACCATCAGCAGTGTGCAGGCTGAAGACCTTGCAGATTATCACTGTGGACAGGGTTACAGCTATCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAAATAAAACGGGCTGATGCTGCACCAACTGTATCCATCTTCCCACCATCCAGTGAGCAGTTAA
アミノ酸配列(配列番号8)
MESQTLVFISILLWLYGADGNIVMTQSPKSMSMSVGERVTLTCKASENVVTYVSWYQQKPEQSPKLLIYGASNRYTGVPDRFTGSGSATDFTLTISSVQAEDLADYHCGQGYSYPYTFGGGTKLEIKRADAAPTVSIFPPSSEQL
軽鎖:
塩基配列(配列番号9)
AAGAACTGACTAGACTCTATCTTGCTATTTGCATATTACATTTTCAGTAACCACAAATATCTCACAGTTGGTTTATAGCAAAGTACTTATGAGAATAGTAGTAATTAGCTAGGGACCAAAGTTCAAAGACAAAATGGATTTTCAAGTGCAGATTTTCAGCTTCCTGCTAATCAGTGCCTCAGTCATACTGTCCAGAGGACAAATTGTTCTCACCCAGTCTCCAACAATCATGTCTGCATCTCCAGGGGAGAAGGTCACCATGACCTGCAGTGCCAGCTCAAGTGTTAGTTACATGTACTGGTACCAGCAGAAGCCAGGATCCTCCCCCAGACTCCTGATTTATGACACATCCAACCTGGCTTCTGGAGTCCCTGTTCGCTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGGACCTCTTACTCTCTCACAATCAGCCGAATGGAGGCTGAAGATGCTGCCACTTATTACTGCCAGCAGTGGAGTAGTTACCCGTACACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAAATAAAACGGGCTGATGCTGCACCAACTGTATCCATCTTCCCACCATCCAGTGAGCAGTTAA
アミノ酸配列(配列番号10)
MDFQVQIFSFLLISASVILSRGQIVLTQSPTIMSASPGEKVTMTCSASSSVSYMYWYQQKPGSSPRLLIYDTSNLASGVPVRFSGSGSGTSYSLTISRMEAEDAATYYCQQWSSYPYTFGGGTKLEIKRADAAPTVSIFPPSSEQL
以上の結果、本スクリーニング法及び本モノクローナル抗体は、ブタ特異的CD4モノクローナル抗体作製法及びモノクローナル抗体産生ハイブリドーマとしてフローサイトメトリーに最適であることが分かる。

Claims (9)

  1. ブタCD4Bを認識し、ヒト末梢血、マウス末梢血及びコモンマーモセット末梢血を認識しない、モノクローナル抗体。
  2. ブタCD4Aを認識する、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
  3. ブタCD4Aを認識しない、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
  4. ブタCD4Bを発現する細胞を免疫原として免疫動物を免疫し、前記免疫動物から取得した抗体産生細胞が産生する抗体である、請求項1から3の何れか一項に記載のモノクローナル抗体。
  5. 重鎖のアミノ酸配列として配列番号2に記載のアミノ酸配列を含み、軽鎖のアミノ酸配列として配列番号4に記載のアミノ酸配列を含む、請求項1から4の何れか一項に記載のモノクローナル抗体。
  6. 重鎖のアミノ酸配列として配列番号6に記載のアミノ酸配列を含み、軽鎖のアミノ酸配列として配列番号8に記載のアミノ酸配列及び/又は配列番号10に記載のアミノ酸配列を含む、請求項1から4の何れか一項に記載のモノクローナル抗体。
  7. 受領番号NITE AP−02666又は受領番号NITE AP−02667を有するハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体。
  8. 受領番号NITE AP−02666又は受領番号NITE AP−02667を有するハイブリドーマ。
  9. 請求項1から7の何れか一項に記載のモノクローナル抗体と、ブタCD4を含む試料又はブタCD4を発現する細胞とを接触させる工程を含む、ブタCD4を検出する方法。
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