以下、図面を参照しながらシート加工装置1およびシート加工方法を説明するが、説明の都合上、図1等に記載しているように、シート搬送方向Tの下流側を、「前方」または単に「下流側」と呼んでいる。シート搬送方向Tの上流側を、「後方」または単に「上流側」と呼んでいる。また、シート搬送路10を挟んだ上下を、「上方」または「下方」と呼んでいる。また、シート幅方向(シート搬送方向Tと直交する水平方向)を「左右方向」と呼び、後方から見た状態で「右方」と「左方」を規定している。
(シート加工装置の全体構成)
図1は、この発明の実施の形態に係るシート加工装置1の全体構成を模式的に説明する縦断面図である。このシート加工装置1は、積載された多数枚のシートSH(シート束Q)からシートSHを一枚ずつシート搬送方向Tに送り出すシート供給装置7と、シート供給装置7から送り出されたシートSHを搬送しながら加工する装置本体2と、組分け部18とを備えている。シート供給装置7から組分け部18に至る経路においては、複数のローラ対4、上流側ローラ対5a、および、下流側ローラ対5bなどの搬送手段によって、シート搬送路10が形成されている。シート搬送路10の途中に設けられたシート位置検出センサによって、搬送中のシートSHの位置が適宜に検出される。
シート供給装置7は、供給ユニット3と、吸着搬送機構8と、斜行搬送機構9とを備えている。供給ユニット3は、多数枚のシートSHが積載されるとともに昇降可能に構成された供給台30を備えている。供給台30は、供給台昇降モータを駆動源とする昇降装置を用いて電動で昇降する。供給台30の上限位置および下限位置は、それぞれ上限リミッタスイッチおよび下限リミッタスイッチによって検出されていて、当該リミッタスイッチは万が一のための安全装置として機能する。吸着搬送機構8と斜行搬送機構9との間には、シートSHが正常に供給されているか否かを検出する供給検出センサが設けられている。
シート搬送路10上には、シート供給装置7の側から順に(すなわち、上流側から下流側に向けて)、少なくとも、第1加工ユニット20、第2加工ユニット21、およびシート搬送方向Tと直交する左右方向にシートSHを裁断する裁断刃34が設けられている。第1加工ユニット20、第2加工ユニット21、および裁断刃34は、それぞれ、装置本体2に対して着脱自在なユニットとして設けられたり、装置本体2に対して固設されたりすることができる。それらがユニットとして用いる場合には、いずれの設置場所にも着脱自在であるように、外観上同じ寸法や形状を有するように構成される。また、第1加工ユニット20、第2加工ユニット21および裁断刃34には、駆動手段(図示せず)が連結されている。なお、第1加工ユニット20および第2加工ユニット21は、2つの加工ユニットだけを意味するのでなく、2つ以上の加工ユニットを含む広い概念として規定される。加工ユニットとして、縦裁断用ユニット、横裁断用ユニット、縦折り型用ユニット、横折り型用ユニット、丸め加工用ユニット、ミシン目加工用ユニット、型押し加工ユニットまたは型抜き加工ユニットなどを例示することができる。加工用途に応じて、これらの各種加工ユニットの中から必要とされる加工ユニットが選択され、選択された加工ユニットが装置本体2内での適宜の位置に組み込まれる。更に、シート加工装置1は、シートSHの裁断によって発生する裁断屑を回収するためのゴミ箱11を装置本体2内の底部に有する。なお、ゴミ箱11は、装置本体2の外に設けられることもできる。シート搬送路10は、後述する成果物を組分け部18に搬送する経路として機能する成果物搬送路12を含む。成果物搬送路12は、裁断刃34から、裁断刃34のシート搬送方向Tの下流側に位置する組分け部18に至る経路である。
(シート加工装置の電気的構成)
図2は、シート加工装置1の電気的構成を示すブロック図である。シート加工装置1は、シート加工装置1の各種動作を制御する制御部(CPU:中央演算処理装置)6を装置本体2に備えている。制御部6には、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、EEPROM(電気的に消去書き込み可能なメモリ)などの各種メモリが接続されている。制御部6には、操作パネルでのボタン類やスイッチ類、表示部などの入出力デバイスが接続されている。制御部6には、メインモータや供給用モータや供給台昇降モータやスリッタ用モータやクリース用モータや裁断用モータや進路変更部用モータなどの各種モータが接続されている。制御部6には、供給検出センサやシート位置検出センサやCCDセンサや排出検出センサなどの各種センサが接続されている。制御部6は、シート加工装置1の全体の動作を制御するとともに、シートSHの搬送位置を制御したり、第1加工ユニット20,第2加工ユニット21や裁断加工部5での各種構成要素を制御したりする。制御部6は、組分け時間の経過時間などを計測するタイマ、および、裁断刃34によって裁断された配列部数や成果物数や組数をカウントするカウンタとして機能する。タイマはタイマ信号を生成し、カウンタはカウンタ信号を生成する。操作パネルを用いて、各種加工処理に関する情報が設定登録されたり、エラー情報が報知されたりする。情報の報知というのは、操作パネルにおける表示部での表示やスピーカーによる音声告知を意味している。操作パネルには、一連のシート加工処理を開始するためのスタートボタンと、一時的に休止されたシート加工処理を再開するための再開ボタンとが設けられている。
(裁断加工部5の構成)
図1に示すように、裁断加工部5は、シートSHを左右方向に裁断する裁断刃34と、裁断刃34に対して上流側に配置された上流側ローラ対5aと、裁断刃34に対して下流側に配置された下流側ローラ対5bとを備える。シート搬送方向Tにおける裁断刃34と下流側ローラ対5bとのローラ間距離は、裁断された成果物が下流側ローラ対5bで挟持されるように、成果物のシート搬送方向Tの長さよりも短く寸法構成されている。裁断刃34は、シート搬送路10に対して上方に配置された可動刃と、シート搬送路10に対して下方に配置された固定刃とから構成されている。可動刃および固定刃は、それぞれ、左右方向に延びている。可動刃は、動力伝達機構を介して可動刃駆動モータ等の駆動源に連結されている。可動刃は、略水平方向に対して、刃先部から刃元部に行くに従って低くなるように傾斜しており、可動刃駆動モータ等の駆動力により、傾斜状態を保ちながら上下方向に平行移動する。可動刃が下降することによって、シート搬送方向Tに隣り合う配列部同士の境界部分や、シート搬送方向Tに隣り合って配置された配列部同士の間にある余白部、あるいは、シートSHの最前方にある最前方余白部やシートSHの後方にある最後方余白部のような各種余白部(いわゆるドブ)が裁断される。可動刃が所定の裁断位置に達しているか否かについては、可動刃下限検出センサによって検出される。
上流側ローラ対5aは、シート搬送路10の下方に配置された上流側の駆動ローラと、シート搬送路10の上方に配置されるとともに上流側の駆動ローラに対して従動する上流側の従動ローラとによって構成される。上流側の従動ローラは、従動ローラ用スプリングによって、上流側の駆動ローラの外周部に圧接され、上流側の駆動ローラと上流側の従動ローラとの間で上流側挟持点を形成している。同様に、下流側ローラ対5bは、シート搬送路10の下方に配置された下流側の駆動ローラと、シート搬送路10の上方に配置されるとともに下流側の駆動ローラに対して従動する下流側の従動ローラとによって構成される。下流側の従動ローラは、従動ローラ用スプリングによって、下流側の駆動ローラの外周部に圧接され、下流側の駆動ローラと下流側の従動ローラとの間で下流側挟持点を形成している。
(シートにおける配列部について)
シートSHにおける配列部について、図3を参照しながら説明する。
一枚のシートSHには、複数(例えば、搬送方向に4行×搬送直交方向に2列の計8個)の配列部が、印刷によって形成されている。一つの配列部は、裁断などの加工処理が施されることにより、例えば、一枚の名刺、一枚のはがき、冊子の1頁分、または、一枚のトランプなどになる。例えば、第1シートSH1には、シート搬送方向Tに沿って、第1組を構成する配列部A1,B1およびC1と、第2組を構成する配列部A2とが、複数列(図示した例では2列)で形成されている。第2シートSH2には、シート搬送方向Tに沿って、第2組を構成する配列部B2およびC2と、2行の不要物Zが、複数列(図示した例では2列)で形成されている。
図3の配列では、第2シートSH2が最終シートに該当し、第2組が最終組に該当し、配列部C2が最終の配列部に該当する。第1シートSH1および第2シートSH2において配列部A1,B1,C1,A2,B2およびC2をできるだけ効率良く配列するため、2行の不要物Zが、最終組である第2組での最終の配列部C2よりもシート搬送方向上流側に位置している。なお、図3に示した配列は、単なる例示であって、当該配列に限定されるものではない。
シートSHにおける配列部の配列の情報(シートSHのサイズ、配列部の配列数(行数と列数)、前端余白サイズ、側方余白サイズ、隣り合った配列部同士間の余白サイズなど)や組情報(一組を構成する成果物数、処理すべき組数)は、操作パネルを用いて、設定登録できる。また、シートSHにおける配列部の配列の情報は、シートSHの前端部または後端部や側部に形成されたバーコードや、シートSHの側部に形成された位置マークを、CCDセンサで読み取ることによって自動的に設定登録できる。ここで、位置マークは、最後方の裁断位置マークと、最後方以外の通常の裁断位置マークとを含むことができる。最後方の裁断位置マークは、一枚のシートSHにおいて或る組の最後方の配列部と次の組の最前方の配列部とが混在した場合に、或る組の最後方の配列部の後端部を裁断する裁断位置を示すとともに、或る組と次の組との間での境界を示している。通常の裁断位置マークは、或る組の最後方の配列部の後端部以外を裁断する裁断位置を示している。複数の配列部の形成されたシートSHを、上流側に配置された画像認識手段で読み取り、制御部6が各配列部の配列を認識することによって配列部の配列情報を自動的に取得することもできる。また、シートSHに複数の配列部を印刷した印刷システムと連携して、該印刷システムから配列部の配列情報を自動的に取得することもできる。
次に、図1および図6を参照しながら、シート加工装置1の基本動作を説明する。
まず、シート加工装置1の電源をONにすることにより、シートSHの加工処理が開始可能になる(ステップS1)。
各種加工処理の情報、配列部の配列情報および組情報が、シート加工装置1に入力されて、シートSHの処理開始準備が行われる(ステップS2)。例えば、作業者が、操作パネルを用いて、各種加工処理の情報、配列部の配列情報および組情報を設定登録できる。なお、この手動による設定登録の代わりに、あるいは、手動による設定登録と協働して、配列部の配列情報を自動的に取得して設定登録することもできる。
制御部6は、シートSHに対して各種の加工処理が行われるように制御する(ステップS3)。すなわち、図1の供給ユニット3の供給台30上に積載された複数のシートSHが、シート供給装置7によって、上から一枚ずつシート搬送路10に供給される。
第1加工ユニット20や第2加工ユニット21では、シート搬送方向Tと平行な複数のスリット線やミシン目や折り目がシートSHに形成されたり、左右方向に延びるミシン目や折り目がシートSHに形成されたりする。
裁断加工部5では、上流側ローラ対5aにより、シートSHが裁断刃34に向けて搬送されて、上流側ローラ対5aおよび下流側ローラ対5bの少なくとも一方でシートSHが挟持された状態で、シートSHが下流側から順に所定の裁断位置で左右方向に裁断される。したがって、裁断加工部5では、シートSHを裁断刃34で裁断することによって、成果物に加工処理される。裁断刃34によって裁断された回数や組数は、カウンタとして働く制御部6によってカウントされる。裁断加工部5では、裁断によって得られた成果物が、下流側ローラ対5bによってシート搬送方向Tの下流側に設けられた組分け部18に順次搬送されて、組分け部18の上に載置される。下流側ローラ対5bの下流側に設けられた排出検出センサによって、成果物が組分け部18に排出されたか否かが検出される。組分け部18では、後述する組分け処理が行われる。なお、裁断された余白部や細断片が、下方のゴミ箱11に排出される。
組分け部18は、或る組を構成する複数の成果物を一組の成果物として組分け処理を行う。組分け処理は、或る組(例えば第1組)の最後方の成果物R(例えば配列部C1に対応する成果物)が組分け部18に搬送されてから、最後方の成果物Rのシート搬送方向Tの上流側に位置する次の組(例えば第2組)の最前方の成果物R(例えば配列部A2に対応する成果物)が組分け部18に搬送される手前までの間に実行される。具体的な組分け処理として、複数の成果物Rの端面を揃える端面揃え処理、複数の成果物Rに紙やフィルム製の帯を巻いて束ねる帯掛け処理、複数の成果物Rを綴じて冊子を作る綴じ処理(無線綴じや中綴じ)または箱詰め処理などがある。組分け部18は、一組の成果物Rを下流側に順次搬送できるコンベアタイプのものにすることができる。組分け部18では、作業者がコンベアの上で上記各種組分け作業を行う態様とすることができる。あるいは、組分け部18は、機械が組分け処理を行う態様に、すなわち、シート加工装置1に組み込まれた組分け機構、または、シート加工装置1とは別体の組分け装置のような態様にすることもできる。
所定枚数のシートSHの加工処理が完了すると、シートSHの加工処理を終了するための準備を行う(ステップS4)。すなわち、供給台30を待機位置に移動したり、吸着搬送機構8のファンや、ローラ対4,5a,5bの駆動モータの動作を停止させたりする。そして、シート加工装置1の電源をOFFにすることにより、一連のシートSHの加工処理が終了する(ステップS5)。
(不要物に対する排除処理の第1実施形態)
次に、図3,4,5および7を参照しながら、シート加工装置1における不要物Zに対する排除処理の第1実施形態について説明する。
(不要物に対する排除処理の構成について)
図4は、不要物Zに対する排除処理の一例を模式的に示す説明図である。図4に示すように、裁断刃34と下流側ローラ対5bの外周部との間には、隙間Lが形成されている。制御部6は、隙間Lを通過できるサイズの細断片Z1に不要物Zまたは後述する不要シートMが細かく裁断されるように、上流側ローラ対5aおよび裁断刃34を制御する。不要物Zまたは不要シートMは、裁断刃34によって複数の細断片Z1に細かく裁断される。当該細断片Z1は、落下して排除路40に導かれることによって、成果物搬送路12から排除される。そして、細断片Z1は、ゴミ箱11に排出される。
図5は、不要物Zに対する排除処理の別の例を模式的に示す説明図である。図5に示すように、下流側ローラ対5bのシート搬送方向Tの下流側には、不要物Zまたは後述する不要シートMの進路を排除路40に変更する進路変更部37が配設されている。進路変更部37は、平板状のまたは下方に凹状に湾曲した板体である。進路変更部37は、支持軸36によって回動自在に支持されているとともに、図示しない進路変更部用モータによって成果物搬送路12に対して出没するように駆動される。制御部6は、進路変更部用モータの回転方向を切り替えることによって、進路変更部37の回動方向を切り替える。すなわち、制御部6によって、進路変更部37が張り出し位置または引っ込み位置に位置するように切り替えられる。進路変更部37が成果物搬送路12に対して張り出すと、不要物Zまたは不要シートMは、進路変更部37で排除路40に導かれることによって、成果物搬送路12から排除される。進路変更部37が成果物搬送路12から引っ込むと、成果物Rは、成果物搬送路12に搬送される。
また、制御部6は、排除処理のさらなる別の例として、不要物Zまたは後述する不要シートMをシート搬送路10に沿ってシート搬送方向Tと逆方向に搬送するように制御することができる。すなわち、シート搬送路10の一部は、排除路40を兼ねることができる。不要物Zは、シート搬送路10に沿って逆送されることによって成果物搬送路12または不要シートMから排除される。逆送された不要物Zまたは不要シートMは、例えば、装置本体2のシート搬送方向Tの上流側での内側部分であって、斜行搬送機構9寄りの部分に設けられた回収箱(図示せず)によって回収される。
(不要物に対する排除処理のフローについて)
図7は、不要物Zに対する排除処理の第1実施形態を説明するフローチャートである。図7に示すように、上述したシート加工装置1の基本動作と同様に、各種加工処理の情報、配列部の配列情報および組情報が、シート加工装置1に入力されたあと、シートSHの加工処理が開始する(ステップS11)。
制御部6は、第1シートSH1に対して各種の加工処理が行われるように制御する(ステップS12)。図3に示すように、第1シートSH1において、配列部A1,B1,C1がシート搬送方向Tに沿って順に配列されているので、第1シートSH1を裁断すると、組分け部18では、C1/B1/A1の順で成果物Rが積層される。
制御部6は、一組分の成果物Rの加工処理が完了したか否かを、例えば第1組の配列部A1,B1に対して加工処理および組分け部18への搬送が完了しているとともに、配列部C1に対して加工処理が完了したか否かを判断する(ステップS13)。ステップS13において、一組分の成果物Rの加工処理が完了していないと判断されると、ステップS12の各種の加工処理に戻る。ステップS13において、一組分の成果物Rの加工処理が完了していると判断されると、次が不要物Zであるか否かの判断を行う(ステップS14)。例えば、第1組と第2組との間に、不要物Zが存在するか否かの判断を行う。ステップS14において、次が不要物Zではないと判断されると、一組分の成果物Rが組分け部18に搬送されて、一組分の成果物Rの組分け処理が行われる(ステップS16)。例えば、第1組の成果物Rの組分け処理が行われる。ステップS14において、次が不要物Zであると判断されると、不要物Zの排除処理が行われる(ステップS15)。ステップS15において不要物Zの排除処理が行われると、ステップS19に進む。ステップS19では、制御部6は、不要物Zの排除処理が完了したか否かを判断する。ステップS19において、不要物Zの排除処理が完了していないと判断されると、排除処理が完了するまで処理を繰り返す。ステップS19において、不要物Zの排除処理が完了していると判断されると、ステップS16の組分け処理に進む。
制御部6は、全ての組の成果物Rに対する組分け部18への搬送が完了したか否かを判断する(ステップS17)。ステップS17において、全ての組の成果物Rに対する組分け部18への搬送が完了していないと判断されると、次のステップS18に進む。ステップS18では、制御部6は、組分け時間が経過したか否かを、すなわちタイマ信号を受け取ったか否かを判断する。ステップS18において、組分け時間が経過していないと判断されると、所定時間を経過するまで待機する。ステップS18において、組分け時間が所定時間を経過していると判断されると、次の組(例えば第2組)の加工処理を行うべく、ステップS12のシート加工処理に戻る。
ステップS17において、全ての組の成果物Rに対する組分け部18への搬送が完了していると、ステップS20に進む。ステップS20では、制御部6は、最終の成果物Rの後に不要物Zがあるか否かを判断する。例えば、制御部6は、最終シートである第2シートSH2における最終の配列部(例えば配列部C2)の後に不要物Zがあるか否かを判断する。ステップS20において、最終の配列部(例えば配列部C2)の後に不要物Zが存在していないと判断されると、シートSHの加工処理が終了してシート加工装置1の運転を停止する(ステップS23)。
ステップS20において、最終の配列部(例えば配列部C2)の後に不要物Zが存在していると判断されると、不要物Zの排除処理が行われる(ステップS21)。ステップS22では、制御部6は、不要物Zの排除処理が完了したか否かを判断する。ステップS22において、不要物Zの排除処理が完了していないと判断されると、排除処理が完了するまで処理を繰り返す。ステップS22において、不要物Zの排除処理が完了していると判断されると、シートSHの加工処理が終了してシート加工装置1の運転を停止する(ステップS23)。
したがって、シートSHが不要物Zを含む場合、不要物Zは、排除路40に導かれて成果物搬送路12から排除されるので、成果物Rだけをスムーズに組分け処理できる。特に、シートSHにおいて成果物Rをできるだけ効率良く配列したことに起因して、最終組(例えば第2組)での最終の配列部(例えば配列部C2)よりもシート搬送方向Tの上流側に不要物Zが配列された場合でも、不要物Zは、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除されるので、成果物Rだけをスムーズに組分け処理できる。
(不要物に対する排除処理の第2実施形態)
次に、図8,13,14,15および16を参照しながら、シート加工装置1における不要物Zに対する排除処理の第2実施形態について説明する。上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
(排除処理の第1実施例)
シートSHにおける配列部について、図8を参照しながら説明する。図8は、非正常な動作に起因して不要物Zが生じたときに行われる排除処理の第1実施例を模式的に示す説明図である。非正常な動作とは、例えば、シートSHや配列部がシート搬送路10で詰まる動作、インターロック動作、カッターロック動作などである。非正常な動作がシートSHや配列部に発生すると、当該シートSHや配列部は、非正常物Yとして、シート搬送路10から取り除かれる。
一枚のシートSHには、例えば、搬送方向に4行×搬送直交方向に2列の計8個の配列部が、印刷によって形成されている。例えば、第1シートSH1には、シート搬送方向Tに沿って、第1組を構成する配列部A1,B1,C1およびD1が、2列で形成されている。第2シートSH2には、シート搬送方向Tに沿って、第1組を構成する配列部E1,F1と、第2組を構成する配列部A2,B2とが、各2列で形成されている。第3シートSH3には、シート搬送方向Tに沿って、第2組を構成する配列部C2,D2,E2およびF2が、各2列で形成されている。第4シートSH4には、シート搬送方向Tに沿って、第3組を構成する配列部A3,B3,C3およびD3が、各2列で形成されている。
図8に示したシートSHにおいて、例えば、第2シートSH2の配列部E1の2列で非正常な動作が発生したとする。非正常な動作の発生により、第2シートSH2において、非正常な動作の発生組(第1組)の2列の配列部E1が非正常物Yとなり、2列の配列部F1と、後続組(第2組)での2列の配列部A2,B2とが不要物Zとなる。そして、非正常な動作に起因して不要物Zを含むことになった第2シートSH2は、不要残片Hとなる。
非正常な動作が生じた配列部E1すなわち非正常物Yに対応する後続組での後続対応配列部Vが、不要残片Hよりもシート搬送方向Tの上流側に位置するシートSH(例えば第3シートSH3)に含まれているので、第3シートSH3が後続対応シートJになる。第3シートSH3において、後続組(第2組)での後続対応配列部Vよりもシート搬送方向Tの下流側に位置する配列部(例えば配列部C2,D2)の各2列が、不要物Zとなる。すなわち、第3シートSH3は、不要物Zを部分的に含んでいる。
したがって、例えば第2シートSH2の配列部E1の2列で非正常な動作が発生した場合、非正常な動作が生じた非正常物Yと、非正常な動作に起因して不要物Zを含むことになった第2シートSH2の不要残片Hとが、作業者によって取り除かれる。非正常物Yおよび不要残片Hが取り除かれると、制御部6は、後続対応シートJでの後続対応配列部Vよりもシート搬送方向Tの下流側の配列部C2,D2の各2列に対して排除処理を行い、そのあと、後続対応配列部Vに対して加工処理を再開するように、裁断加工部5などを制御する。
以下に、非正常物Yおよび不要残片Hが取り除かれたあとに、制御部6が行う制御について説明する。
(非正常な動作発生後のシートの加工処理再開の基本フローについて)
図13を参照しながら、非正常な動作発生後のシートSHの加工処理再開の基本フローについて説明する。
非正常な動作発生後に、非正常物Yおよび不要残片Hが作業者によって取り除かれたあと、作業者がシート加工装置1での再開ボタンをONにすることにより、一時的に休止されていたシートSHの加工処理が、再開可能になる(ステップS51)。
不要残片Hよりもシート搬送方向Tの上流側に位置するシートSHすなわち後続対応シートJがシート供給装置7によって、シート搬送路10に供給され、その過程で後続対応シートJでの配列部の配列情報が読み取られる。これにより、シートSHの処理再開準備が行われる(ステップS52)。
制御部6は、後続対応シートJに対して各種の加工処理が再開されるように制御する(ステップS53)。ステップS53では、後続対応シートJに対して各種のシート加工処理が行われるとともに、残りのシートSHに対しても各種のシート加工処理が行われ、シート加工処理によって得られた一組の成果物Rに対して組分け処理が行われる。
所定枚数のシートSHの加工処理が完了すると、シートSHの加工処理を終了するための準備を行う(ステップS54)。すなわち、供給台30を待機位置に移動したり、吸着搬送機構8のファンや、ローラ対4,5a,5bの駆動モータの動作を停止させたりする。そして、シート加工装置1の電源をOFFにすることにより、非正常な動作発生後での一連のシートSHの加工処理が終了する(ステップS55)。
(非正常な動作発生後のシートの加工処理再開のフローについて)
図14、15および16を参照しながら、非正常な動作発生後のシートSHの加工処理再開の詳細なフローについて説明する。
図14は、不要物Zに対する排除処理の第2実施形態を説明するフローチャートである。図15は、図14に示したフローチャートの分岐フローである。図16は、図14に示したフローチャートの分岐フローである。
図14に示すように、図13の加工処理再開の基本フローと同様に、非正常な動作発生後に、非正常物Yおよび不要残片Hが取り除かれたあと、再開ボタンをONにすることにより、シートSHの加工処理が、再開可能になる(ステップS61)。
図13の加工処理再開の基本フローと同様に、後続のシートSHすなわち後続対応シートJがシート搬送路10に供給され、その過程で後続対応シートJでの配列部の配列情報が読み取られることにより、シートSHの処理再開準備が行われる(ステップS62)。
制御部6は、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部を有するか否かの判断を行う(ステップS63)。ここで、所望とする配列部とは、非正常な動作の発生した組(例えば第1組)の配列部E1すなわち非正常物Yに対応する後続組(例えば第2組)での後続対応配列部Vであり、具体的には配列部E2である。
ステップS63において、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部(後続対応配列部Vであり例えば配列部E2)を有していないと判断されると、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)に対して不要物Zの排除処理が行われる(ステップS64)。ステップS64での不要物Zは、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。不要物Zの排除処理の後、ステップS62の加工処理の再開準備に戻る。
ステップS63において、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部(後続対応配列部Vであり例えば配列部E2)を有すると、すなわち後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が後続対応シートJであると判断されると、制御部6は、後続のシートSHの配列部に対してシートSHの加工処理が行われるように制御する(ステップS65)。
制御部6は、後続のシートSHの加工処理によって得られた物が不要物Zであるか否かの判断を行う(ステップS66)。ステップS66においてシートSHの加工処理によって得られた物が不要物Zであると判断されると、不要物Zの排除処理が行われる(ステップS67)。ステップS67での不要物Zは、図8に示した配列では配列部C2,D2の各2列であり、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。不要物Zの排除処理の後、ステップS65のシートSHの加工処理に戻る。
ステップS66において、シートSHの加工処理によって得られた物が不要物Zではないと判断されると、すなわちシートSHの加工処理によって得られた物が、非正常物Yに対応する成果物Rであると判断されると、当該成果物Rが組分け部18に搬送される。
制御部6は、1組分の成果物Rに対する加工処理が完了したか否かの判断を行う(ステップS69)。ステップS69において、1組分の成果物Rに対する加工処理が完了していないと判断されると、後述する図15のステップS81に進む。
ステップS69において、1組分の成果物Rに対する加工処理が完了していると判断されると、ステップS70に進む。ステップS70において、制御部6は、加工処理によって得られた次の物が不要物Zであるか否かの判断を行う。ステップS70において、次が不要物Zではないと判断されると、一組分の成果物Rが組分け部18に搬送されて、一組分の成果物Rの組分け処理が行われる(ステップS72)。すなわち、非正常な動作の発生した組(例えば第1組)の成果物Rに対する組分け処理が行われる。
ステップS70において、次の物が不要物Zであると判断されると、不要物Zの排除処理が行われる(ステップS71)。ステップS71において不要物Zの排除処理が行われると、ステップS75に進む。ステップS75では、制御部6は、不要物Zの排除処理が完了したか否かを判断する。ステップS75において、不要物Zの排除処理が完了していないと判断されると、排除処理が完了するまで処理を繰り返す。ステップS75において、不要物Zの排除処理が完了していると判断されると、ステップS72の組分け処理に進む。
制御部6は、全ての組の成果物Rに対する組分け部18への搬送が完了したか否かの判断を行う(ステップS73)。
ステップS73において、全ての組の成果物Rに対する組分け部18への搬送が完了していないと判断されると、ステップS74に進む。ステップS74において、制御部6は、組分け時間が経過したか否かを、すなわちタイマ信号を受け取ったか否かを判断する。ステップS74において、組分け時間が経過していないと判断されると、所定時間を経過するまで待機する。ステップS74において、組分け時間が所定時間を経過していると判断されると、図15のステップS81に進む。
図15の分岐フローは、後続対応配列部Vの後にある所望とする配列部(例えば配列部F2)に対するシートSH(すなわち後続対応シートJ)の加工処理を示している。
図15のステップS81において、制御部6は、後続対応配列部Vを有する後続対応シートJ(例えば第3シートSH3)が、後続対応配列部Vの後に所望とする配列部(例えば配列部F2)を有するか否かの判断を行う。
ステップS81において、後続対応シートJ(例えば第3シートSH3)が後続対応配列部Vの後に所望とする配列部(例えば配列部F2)を有していないと判断されると、後続対応シートJ(例えば第3シートSH3)の排除が行われ、次のシート(例えば第4シートSH4)の供給が行われる(ステップS82)。ステップS81において、後続対応シートJ(例えば第3シートSH3)が、後続対応配列部Vの後に所望とする配列部(例えば配列部F2)を有すると判断されるまで、ステップS81およびステップS82を繰り返す。ステップS81において、後続対応シートJ(例えば第3シートSH3)が後続対応配列部Vの後に所望とする配列部(例えば配列部F2)を有すると判断されると、制御部6は、後続対応配列部Vの後にある所望とする配列部(例えば配列部F2)に対してシートSHの加工処理が行われるように制御する(ステップS83)。
制御部6は、1組分の成果物Rに対する加工処理が完了したか否かの判断を行う(ステップS84)。ステップS84において、1組分の成果物Rに対する加工処理が完了していなければ、ステップS81に戻る。
ステップS84において、1組分の成果物Rに対する加工処理が完了していると判断されると、ステップS85に進む。ステップS85において、制御部6は、加工処理によって得られた次の物が不要物Zであるか否かの判断を行う。ステップS85において、次の物が不要物Zであると判断されると、不要物Zの排除処理が行われる(ステップS86)。
ステップS86において不要物Zの排除処理が行われると、ステップS87に進む。ステップS87では、制御部6は、不要物Zの排除処理が完了したか否かを判断する。ステップS87において、不要物Zの排除処理が完了していないと判断されると、排除処理が完了するまで処理を繰り返す。ステップS87において、不要物Zの排除処理が完了していると判断されると、図14のステップS72に戻り、一組分の成果物Rに対する組分け処理が行われる。ステップS85において、次の物が不要物Zではないと判断されると、図14のステップS72に戻り、一組分の成果物Rに対する組分け処理が行われる。すなわち、非正常な動作の発生した組(例えば第1組)の成果物Rに対する組分け処理が行われる。そして、全ての組の成果物Rに対する組分け部18への搬送が完了するまで、すなわちステップS73においてYESになるまで、上記制御が繰り返される。
ステップS73において、全ての組の成果物Rに対する組分け部18への搬送が完了しているならば、後述する図16のステップS91に進む。
図16の分岐フローは、第1実施形態で説明したものと同様に、最終の配列部の後に配列されているかもしれない不要物Zに対する排除処理を示している。
ステップS91では、制御部6は、最終の配列部の後に不要物Zがあるか否かを判断する。ステップS91において、最終の配列部の後に不要物Zが存在していないと判断されると、シートSHの加工処理が終了してシート加工装置1の運転を停止する(ステップS94)。
ステップS91において、最終の配列部の後に不要物Zが配列されていると判断されると、不要物Zの排除処理が行われる(ステップS92)。ステップS93では、制御部6は、不要物Zの排除処理が完了したか否かを判断する。ステップS93において、不要物Zの排除処理が完了していないと判断されると、排除処理が完了するまで処理を繰り返す。ステップS93において、不要物Zの排除処理が完了していると判断されると、シートSHの加工処理が終了してシート加工装置1の運転を停止する(ステップS94)。
したがって、後続対応シートJでの後続対応配列部Vよりもシート搬送方向Tの下流側の配列部C2,D2の各2列は、不要物Zとして排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。当該排除処理とともに、後続対応配列部Vに対して加工処理が再開されるので、非正常物Yより前の成果物Rに加えて後続対応配列部Vより後の成果物Rが、組分け処理に提供される。その結果、非正常な動作発生後も、成果物Rの組分け処理を継続して行うことができる。
(排除処理の第2実施例)
図9および14を参照しながら、非正常な動作発生後の不要物Zに対する排除処理の第2実施例を説明する。図9は、非正常な動作に起因して不要物Zが生じたときに行われる排除処理の第2実施例を模式的に示す説明図である。以下、図8に示した第1実施例に係る排除処理との相違点を中心に説明する。
図9に示した第2実施例では、第2シートSH2での2列の配列部E1のうちの1列だけに非正常な動作が発生し、他の1列が組分け部18に搬送されている。非正常な動作に起因して不要物Zを含むことになった第2シートSH2は、不要残片Hとなる。第3シートSH3において、後続組(第2組)での後続対応配列部Vよりもシート搬送方向Tの下流側に位置する配列部(例えば配列部C2,D2)の各2列が、不要物Zとなる。すなわち、第3シートSH3は、不要物Zを部分的に含んでいる。また、シート加工装置1は、配列部の各列の排除処理を個別に制御する機能を有さずに、各列の排除処理を一体的に制御する機能を有する。
非正常な動作の発生に起因した1列の非正常物Yと不要残片Hとが、作業者によって取り除かれる。組分け部18に搬送された配列部E1の他の1列については、制御部6によって組分け部18に搬送されたことが報知される。当該報知を受けて、組分け部18に搬送された配列部E1の他の1列が、作業者によって取り除かれる。
図14に示すように、図13の加工処理再開の基本フローと同様に、非正常な動作発生後に、非正常物Yおよび不要残片Hが取り除かれたあと、再開ボタンをONにすることにより、シートSHの加工処理が、再開可能になる(ステップS61)。
図13の加工処理再開の基本フローと同様に、後続のシートSH(すなわち後続対応シートJ)がシート搬送路10に供給され、その過程で後続対応シートJでの配列部の配列情報が読み取られることにより、シートSHの処理再開準備が行われる(ステップS62)。
制御部6は、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部を有するか否かの判断を行う(ステップS63)。ここで、所望とする配列部とは、非正常な動作の発生した組(例えば第1組)の配列部E1すなわち非正常物Yに対応する後続組(例えば第2組)での後続対応配列部Vであり、具体的には配列部E2である。
ステップS63において、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部を有していないと判断されると、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)に対して不要物Zの排除処理が行われる(ステップS64)。ステップS64での不要物Zは、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。不要物Zの排除処理の後、ステップS62の加工処理の再開準備に戻る。
ステップS63において、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部(後続対応配列部Vであり例えば配列部E2)を有すると、すなわち後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が後続対応シートJであると判断されると、制御部6は、後続のシートSHの配列部に対してシートSHの加工処理が行われるように制御する(ステップS65)。
制御部6は、シートSHの加工処理によって得られた物が不要物Zであるか否かの判断を行う(ステップS66)。ステップS66においてシートSHの加工処理によって得られた物が不要物Zであると判断されると、不要物Zの排除処理が行われる(ステップS67)。ステップS67での不要物Zは、図9に示した配列では配列部C2,D2の各2列であり、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。不要物Zの排除処理の後、ステップS65のシートSHの加工処理に戻る。
ステップS66において、シートSHの加工処理によって得られた物が不要物Zではないと判断されると、すなわちシートSHの加工処理によって得られた物が、非正常物Yに対応する成果物Rであると判断されると、当該成果物Rが組分け部18に搬送される。
第2実施例でのステップS66以降の制御は、図8に示した第1実施例と同じであるので、その説明を省略するが、最終的には、不要物Zが排除処理されるとともに成果物Rが組分け処理に提供される。
したがって、後続対応シートJでの後続対応配列部Vよりもシート搬送方向Tの下流側の配列部C2,D2の各2列は、不要物Zとして排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。当該排除処理とともに、後続対応配列部Vに対して加工処理が再開されるので、非正常物Yより前の成果物Rに加えて後続対応配列部Vより後の成果物Rが、組分け処理に提供される。その結果、非正常な動作発生後も、成果物Rの組分け処理を継続して行うことができる。
(排除処理の第3実施例)
図10および14を参照しながら、非正常な動作発生後の不要物Zに対する排除処理の第3実施例を説明する。図10は、非正常な動作に起因して不要物Zが生じたときに行われる排除処理の第3実施例を模式的に示す説明図である。以下、図8に示した第1実施例に係る排除処理との相違点を中心に説明する。
図10に示した第3実施例では、第2シートSH2での2列の配列部E1のうちの1列だけに非正常な動作が発生し、他の1列が組分け部18に搬送されている。非正常な動作に起因して不要物Zを含むことになった第2シートSH2は、不要残片Hとなる。第3シートSH3において、後続組(第2組)での後続対応配列部Vよりもシート搬送方向Tの下流側に位置する配列部(例えば配列部C2,D2の各2列および配列部E2の1列)が、不要物Zとなる。すなわち、第3シートSH3は、不要物Zを部分的に含んでいる。また、シート加工装置1は、配列部の各列の排除処理を個別に独立して制御する機能を有し、例えば、不要物Zの進路を排除路40に変更する進路変更部37が、配列部の配列に対応するように複数個配設されている。
非正常な動作の発生に起因した1列の非正常物Yおよび不要残片Hが、作業者によって取り除かれる。組分け部18に搬送された配列部E1の他の1列については、制御部6によって組分け部18に搬送されたことが報知される。
図14に示すように、図13の加工処理再開の基本フローと同様に、非正常な動作発生後に、非正常物Yおよび不要残片Hが取り除かれたあと、再開ボタンをONにすることにより、シートSHの加工処理が、再開可能になる(ステップS61)。
図13の加工処理再開の基本フローと同様に、後続のシートSHすなわち後続対応シートJがシート搬送路10に供給され、その過程で後続対応シートJでの配列部の配列情報が読み取られることにより、シートSHの処理再開準備が行われる(ステップS62)。
制御部6は、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部を有するか否かの判断を行う(ステップS63)。ここで、所望とする配列部とは、非正常な動作の発生した組(例えば第1組)の配列部E1(すなわち非正常物Y)に対応する後続組(例えば第2組)での後続対応配列部Vであり、具体的には配列部E2である。
ステップS63において、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部を有していないと判断されると、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)に対して不要物Zの排除処理が行われる(ステップS64)。ステップS64での不要物Zは、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。不要物Zの排除処理の後、ステップS62の加工処理の再開準備に戻る。
ステップS63において、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部(後続対応配列部Vであり例えば配列部E2)を有すると、すなわち後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が後続対応シートJであると判断されると、制御部6は、後続のシートSHの配列部に対してシートSHの加工処理が行われるように制御する(ステップS65)。
制御部6は、シートSHの加工処理によって得られた物が不要物Zであるか否かの判断を行う(ステップS66)。ステップS66においてシートSHの加工処理によって得られた物が不要物Zであると判断されると、不要物Zの排除処理が行われる(ステップS67)。ステップS67での不要物Zは、図10に示した配列では配列部C2,D2の各2列とE2の1列であり、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。ここで、非正常物Yに対応する列の配列部E2は、裁断された後、成果物搬送路12に搬送される。他方、非正常物Yに対応しない列の配列部E2は、裁断された後、進路変更部37によって排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。不要物Zの排除処理の後、ステップS65のシートSHの加工処理に戻る。
ステップS66において、シートSHの加工処理によって得られた物が不要物Zではないと判断されると、すなわちシートSHの加工処理によって得られた物(例えば1列の配列部E2に対応する成果物R)が、非正常物Yに対応する成果物Rであると判断されると、当該成果物Rが組分け部18に搬送される。したがって、配列部A1,B1,C1およびD1の2列に対応する成果物Rに続いて、配列部E1およびE2の各1列に対応する成果物Rが、組分け部18に搬送される。
第3実施例でのステップS66以降の制御は、図8に示した第1実施例と同じであるので、その説明を省略するが、最終的には、不要物Zが排除処理されるとともに成果物Rが組分け処理に提供される。
したがって、後続対応シートJでの後続対応配列部Vよりもシート搬送方向Tの下流側の配列部C2,D2の各2列および配列部E2の1列は、不要物Zとして排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。当該排除処理とともに、後続対応配列部Vに対して加工処理が再開されるので、非正常物Yより前の成果物Rに加えて後続対応配列部Vより後の成果物Rが、組分け処理に提供される。その結果、非正常な動作発生後も、成果物Rの組分け処理を継続して行うことができる。
(排除処理の第4実施例)
図11および14を参照しながら、非正常な動作発生後の不要物Zに対する排除処理の第4実施例を説明する。図11は、非正常な動作に起因して不要物Zが生じたときに行われる排除処理の第4実施例を模式的に示す説明図である。以下、図8に示した第1実施例に係る排除処理との相違点を中心に説明する。
図11に示した第4実施例では、第2シートSH2での配列部G1の2列に非正常な動作が発生し、非正常な動作の発生したシートSHの次のシートSHが後続対応配列部Vを有さない場合である。例えば、非正常物Yを有する第2シートSH2の次のシートSHである第3シートSH3が、後続対応配列部Vを有さずに、第4シートSH4が後続対応配列部Vを有する。非正常な動作に起因して不要物Zを含むことになった第2シートSH2は、不要残片Hとなる。第3シートSH3においては、全ての配列部(例えば配列部B2,C2,D2およびE2の各2列)が、不要物Zとなる。すなわち、第3シートSH3は、不要物Zだけから構成される不要シートMである。
非正常物Yおよび不要残片Hが、作業者によって取り除かれる。非正常物Yおよび不要残片Hが取り除かれると、制御部6は、後続対応シートJまでの不要シートM(例えば第3シートSH3)に対して排除処理を行う。後続対応シートJまでの不要シートM(例えば第3シートSH3)に対する排除処理として、裁断刃34で細かく裁断することや進路変更部37で排除路40に導くことにすることもできるが、不要シートM(例えば第3シートSH3)をそのままの形でシート搬送路10に沿って逆送して回収箱に排出される。不要シートM(例えば第3シートSH3)を逆送させて回収箱に排出することにより、不要シートM(例えば第3シートSH3)をそのままの形で回収できる。
制御部6は、後続対応シートJ(例えば第4シートSH4)での後続対応配列部Vよりもシート搬送方向Tの下流側の配列部(例えば配列部F2)に対して排除処理を行い、そのあと、後続対応配列部V(例えば配列部G2)に対して加工処理を再開するように、裁断加工部5などを制御する。
したがって、第4実施例では、後続対応シートJよりもシート搬送方向Tの下流側に位置する第3シートSH3が、非正常な動作に起因して不要物Zだけから構成される不要シートMとして、排除処理に提供される。
図14に示すように、図13の加工処理再開の基本フローと同様に、非正常な動作発生後に、非正常物Yおよび不要残片Hが取り除かれたあと、再開ボタンがONされることにより、シートSHの加工処理が、再開可能になる(ステップS61)。
図13の加工処理再開の基本フローと同様に、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)がシート搬送路10に供給され、その過程で後続のシートSHでの配列部の配列情報が読み取られることにより、シートSHの処理再開準備が行われる(ステップS62)。
制御部6は、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部を有するか否かの判断を行う(ステップS63)。ここで、所望とする配列部とは、非正常な動作の発生した組(例えば第1組)の配列部G1すなわち非正常物Yに対応する後続組(例えば第2組)での後続対応配列部Vであり、具体的には配列部G2である。
ステップS63において、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部を有していないと判断されると、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)は、不要シートMとして排除処理が行われる(ステップS64)。ステップS64では、不要物Zを含む不要シートM(例えば第3シートSH3)が逆送されて回収箱に排出されることによって、成果物搬送路12から排除される。不要シートM(例えば第3シートSH3)の排除処理の後、ステップS62の加工処理の再開準備に戻る。
ステップS63において、後続の後続対応シートJ(例えば第4シートSH4)が所望とする配列部(後続対応配列部Vであり例えば配列部G2)を有すると判断されると、制御部6は、後続の後続対応シートJの後続対応配列部Vに対してシートSHの加工処理が行われるように制御する(ステップS65)。
制御部6は、後続対応シートJの加工処理によって得られた物が不要物Zであるか否かの判断を行う(ステップS66)。ステップS66において後続対応シートJの加工処理によって得られた物が不要物Zであると判断されると、不要物Zの排除処理が行われる(ステップS67)。ステップS67での不要物Zは、図11に示した配列では配列部F2の2列であり、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。不要物Zの排除処理の後、ステップS65の後続対応シートJの加工処理に戻る。
ステップS66において、後続対応シートJの加工処理によって得られた物が不要物Zではないと判断されると、すなわち後続対応シートJの加工処理によって得られた物(例えば配列部G2の2列)が、非正常物Yに対応する成果物Rであると判断されると、当該成果物Rが組分け部18に搬送される。したがって、第1組の配列部A1,B1,C1,D1,E1,F1の2列に対応する成果物Rに続いて、第2組の配列部G2の2列に対応する成果物Rが、組分け部18に搬送される。
第4実施例でのステップS66以降の制御は、図8に示した第1実施例と同じであるので、その説明を省略するが、最終的には、不要シートMおよび不要物Zが排除処理されるとともに成果物Rが組分け処理に提供される。
したがって、不要シートM(第3シートSH3)と、後続対応シートJでの後続対応配列部Vよりもシート搬送方向Tの下流側の配列部F2の2列とに対して排除処理が行われる。それにより、不要シートM(第3シートSH3)と、配列部F2の2列に対応する不要物Zとは、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。それとともに、後続対応配列部V(例えば配列部G2の2列)に対して加工処理が再開されるので、非正常物Yより前の成果物Rに加えて後続対応配列部Vより後の成果物Rが、組分け処理に提供される。その結果、非正常な動作発生後も、成果物Rの組分け処理を継続して行うことができる。
(排除処理の第5実施例)
図12および14を参照しながら、非正常な動作発生後の不要物Zに対する排除処理の第5実施例を説明する。図12は、非正常な動作に起因して不要物Zが生じたときに行われる排除処理の第5実施例を模式的に示す説明図である。以下、図8に示した第1実施例に係る排除処理との相違点を中心に説明する。
図12に示した第5実施例では、第2シートSH2での配列部G1の2列に非正常な動作が発生し、非正常物Y(例えば配列部G1の2列)が、作業者によって取り除かれる。そして、非正常な動作によって不要物Zが発生した組を構成するとともに不要物Zが発生する前にすでに成果物搬送路12に搬送された成果物R(例えば配列部A1,B1,C1,D1,E1およびF1に対応する成果物R)が、作業者によって取り除かれる。それとともに、非正常な動作に起因して不要物Zを含むことになった第2シートSH2が、不要残片Hとして作業者によって取り除かれる。そして、制御部6は、不要残片Hよりもシート搬送方向Tの上流側に位置するシートSHのうち、新しい組での最初の配列部(例えば配列部A3の2列)が配列された再開シートNよりもシート搬送方向Tの下流側に位置する第3シートSH3と、再開シートN(例えば第4シートSH4)のうち新しい組での最初の配列部(例えば配列部A3の2列)よりもシート搬送方向Tの下流側の配列部(例えば配列部F2,G2)とに対して排除処理を行い、そのあと、再開シートNに対して加工処理を再開するように制御する。第3シートSH3においては、全ての配列部(例えば配列部B2,C2,D2およびE2の各2列)が、不要物Zとなる。すなわち、第3シートSH3は、不要物Zだけから構成される不要シートMである。
したがって、第5実施例では、再開シートNよりもシート搬送方向Tの下流側に位置する第3シートSH3が、非正常な動作に起因して不要物Zだけから構成される不要シートMとして、排除処理に提供される。
図14に示すように、図13の加工処理再開の基本フローと同様に、非正常な動作発生後に、非正常物Yおよび不要残片Hが取り除かれ、非正常な動作によって不要物Zが発生した組を構成するとともに不要物Zが発生する前にすでに成果物搬送路12に搬送された成果物Rが取り除かれたあと、再開ボタンをONにすることにより、シートSHの加工処理が、再開可能になる(ステップS61)。
図13の加工処理再開の基本フローと同様に、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)がシート搬送路10に供給され、その過程で後続のシートSHでの配列部の配列情報が読み取られることにより、シートSHの処理再開準備が行われる(ステップS62)。
制御部6は、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部を有するか否かの判断を行う(ステップS63)。ここで、所望とする配列部とは、再開シートNにおける新しい組での最初の配列部であり、具体的には配列部A3である。
ステップS63において、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)が所望とする配列部を有していないと判断されると、後続のシートSH(例えば第3シートSH3)は、不要シートMとして排除処理が行われる(ステップS64)。ステップS64では、不要シートM(例えば第3シートSH3)が逆送されて回収箱に排出されることによって、成果物搬送路12から排除される。なお、不要シートM(例えば第3シートSH3)に対する排除処理として、裁断刃34で細かく裁断することや進路変更部37で排除路40に導くことにすることも可能である。不要シートM(例えば第3シートSH3)の排除処理の後、ステップS62の加工処理の再開準備に戻る。
ステップS63において、後続のシートSH(例えば第4シートSH4)が所望とする配列部(例えば、新しい組での最初の配列部A3)を有すると判断されると、制御部6は、後続のシートSHが再開シートNであるとして、再開シートNの配列部に対してシートSHの加工処理が行われるように制御する(ステップS65)。
制御部6は、シートSHの加工処理によって得られた物が不要物Zであるか否かの判断を行う(ステップS66)。ステップS66においてシートSHの加工処理によって得られた物が不要物Zであると判断されると、不要物Zの排除処理が行われる(ステップS67)。
ステップS66において、シートSHの加工処理によって得られた物が不要物Zではないと判断されると、すなわちシートSHの加工処理によって得られた物が、新しい組での最初の配列部(例えば配列部A3の2列)に対応する成果物Rであると判断されると、当該成果物Rが組分け部18に搬送される(ステップS68)。したがって、第1組に対応する成果物Rが組分け部18から排除され、不要物Zを含む第2組がシート搬送路10から排除された状態で、第3組の配列部A3に対応する成果物Rの2列が、組分け部18に搬送される。
第5実施例でのステップS66以降の制御は、図8に示した第1実施例と同じであるので、その説明を省略するが、最終的には、不要シートMおよび不要物Zが排除処理されるとともに成果物Rが組分け処理に提供される。
したがって、すでに前記成果物搬送路12に搬送された成果物Rと、不要残片Hとが取り除かれた後に、不要シートMは、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。当該排除処理とともに、再開シートNに対して加工処理が再開されるので、再開シートNに含まれる新しい組の成果物Rが、組分け処理に提供される。その結果、非正常な動作発生後も、成果物Rの組分け処理を継続して行うことができる。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は、上記実施形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
排除路40は、成果物Rが搬送される成果物搬送路12とは異なる経路であればよい。したがって、不要物Zまたは不要シートMが、シート搬送路10の真上に、シート搬送路10のシート搬送方向Tの上流側の斜め上方に、または、シート搬送路10のシート搬送方向Tの下流側の斜め上方などに搬送される態様とすることもできる。
逆送された不要物Zまたは不要シートMを回収する回収箱は、成果物搬送路12の反対側であるシート搬送方向Tの上流側にあればよい。したがって、回収箱が、装置本体2内であって、裁断加工部5よりもシート搬送方向Tの上流側のいずれかの場所に配設される態様とすることもできる。
進路変更部37は、少なくとも1つの板状体または棒状体が、シリンダまたはモータによって上下方向に駆動されることによって、成果物搬送路12に対して出没するような態様とすることもできる。
排除処理は、不要物Zまたは不要シートMが、排除路40に搬送されたあと、裁断加工部5とは別の裁断手段によって細かく裁断される態様とすることもできる。
この発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
この発明の一態様に係るシート加工装置1は、
シート搬送方向Tと直交する方向にシートSHを裁断する裁断刃34と、
前記裁断刃34に対してシート搬送方向Tの上流側に配置された上流側ローラ対5aと、
前記裁断刃34に対してシート搬送方向Tの下流側に配置された下流側ローラ対5bと、
前記裁断刃34と前記上流側ローラ対5aと前記下流側ローラ対5bとにおける各動作を制御する制御部6とを備え、
前記シートSHには、組の少なくとも一部を構成する複数の配列部が、シート搬送方向Tに沿って配列されており、
前記シートSHの前記配列部を前記裁断刃34で裁断することによって、成果物Rに加工するシート加工装置1において、
前記制御部6は、前記シートSHが前記成果物Rとして取り扱われない不要物Zを部分的に含む場合、または、前記シートSHが前記不要物Zだけから構成される不要シートMの場合、前記成果物Rが搬送される成果物搬送路12とは異なる排除路40に前記不要物Zおよび前記不要シートMを導くことによって、前記不要物Zおよび前記不要シートMを前記成果物搬送路12から排除する排除処理を行うように、前記シート加工装置1を制御することを特徴とする。
上記構成によれば、シートSHが不要物Zを含む場合、または、シートSHが不要シートMである場合、不要物Zおよび不要シートMは、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除されるので、成果物Rだけをスムーズに組分け処理できる。
また、一実施形態のシート加工装置1では、
前記不要物Zは、前記シートSHにおける前記配列部の配列に起因している。
上記実施形態によれば、シートSHにおける配列部の配列に起因した不要物Zが、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除されるので、成果物Rだけをスムーズに組分け処理できる。
また、一実施形態のシート加工装置1では、
前記不要物Zは、最終組での最終の配列部C2よりもシート搬送方向Tの上流側に位置する。
上記実施形態によれば、シートSHにおいて成果物Rをできるだけ効率良く配列したことに起因して、最終組での最終の配列部C2よりもシート搬送方向Tの上流側に不要物Zが配列された場合でも、不要物Zは、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除されるので、成果物Rだけをスムーズに組分け処理できる。
また、一実施形態のシート加工装置1では、
非正常な動作が生じた非正常物Yと、非正常な動作に起因して前記不要物Zを含むことになった前記シートSHの不要残片Hとがシート搬送路10から取り除かれた後に、
前記制御部6は、前記不要残片Hよりもシート搬送方向Tの上流側に位置し、且つ、前記非正常物Yに対応する後続組での後続対応配列部Vを含む後続対応シートJでの後続対応配列部Vよりもシート搬送方向Tの下流側の配列部に対して前記排除処理を行い、そのあと、前記後続対応配列部Vに対して加工処理を再開するように制御する。
上記実施形態によれば、後続対応シートJでの後続対応配列部Vよりもシート搬送方向Tの下流側の配列部は、不要物Zとして排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。当該排除処理とともに、後続対応配列部Vに対して加工処理が再開されるので、非正常物Yより前の成果物Rと後続対応配列部Vより後の成果物Rとが、組分け処理に提供される。その結果、非正常な動作発生後も、成果物Rの組分け処理を継続して行うことができる。
また、一実施形態のシート加工装置1では、
非正常な動作によって前記不要物Zが発生した組を構成するとともに前記不要物Zが発生する前にすでに前記成果物搬送路12に搬送された成果物Rと、非正常な動作に起因して前記不要物Zを含むことになった前記シートSHの不要残片Hとがシート搬送路10から取り除かれた後に、
前記制御部6は、前記不要残片Hよりもシート搬送方向Tの上流側に位置するシートSHのうち、新しい組での最初の配列部A3が配列された再開シートNよりもシート搬送方向Tの下流側に位置する不要シートMと、前記再開シートNのうち新しい組での最初の配列部よりもシート搬送方向Tの下流側の配列部とに対して排除処理を行い、そのあと、前記再開シートNに対して加工処理を再開するように制御する。
上記実施形態によれば、すでに成果物搬送路12に搬送された成果物Rと不要残片Hとが取り除かれた後に、不要シートMと、再開シートNのうち新しい組での最初の配列部よりもシート搬送方向Tの下流側の配列部とに対して排除処理が行われるので、不要シートMと、再開シートNのうち新しい組での最初の配列部よりもシート搬送方向Tの下流側の配列部とは、排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。それとともに、再開シートNに対して加工処理が再開されるので、新しい組の成果物Rが、組分け処理に提供される。その結果、非正常な動作発生後も、成果物Rの組分け処理を継続して行うことができる。
また、一実施形態のシート加工装置1では、
前記制御部6は、前記排除処理として、前記裁断刃34と前記下流側ローラ対5bの外周部との間に形成される隙間Lを通過できるサイズに前記不要物Zおよび前記不要シートMを細かく裁断するように制御する。
上記実施形態によれば、不要物Zおよび不要シートMは、細かく裁断されることによって隙間Lを通過して排除路40に導かれることによって、成果物搬送路12から排除される。
また、一実施形態のシート加工装置1では、
前記制御部6は、前記排除処理として、下流側ローラ対5bのシート搬送方向Tの下流側に配設されて前記不要物Zおよび前記不要シートMの進路を排除路40に変更する進路変更部37が、前記シート搬送路10に対して出没するように制御する。
上記実施形態によれば、不要物Zおよび不要シートMは、進路変更部37で排除路40に導かれることによって成果物搬送路12から排除される。
また、一実施形態のシート加工装置1では、
前記制御部6は、前記排除処理として、前記不要物Zおよび不要シートMをシート搬送路10に沿ってシート搬送方向Tと逆方向に搬送するように制御する。
上記実施形態によれば、不要物Zおよび不要シートMは、シート搬送路10に沿って逆送されることによって成果物搬送路12から排除される。