JP2019170943A - 使い捨て着用物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート同士の接着力の低下を抑制しつつ、ホットメルト接着剤の臭い低減を図る使い捨て着用物品を提供する。【解決手段】使い捨て着用物品は、第1シートと、前記第1シートの一方の面に重なる部分を有する第2シートと、前記第1シート及び第2シートが接着された接着領域82とを有する使い捨て着用物品において、前記接着領域82には、ホットメルト接着剤81を介して接着された第1接着部分が間隔を空けて複数設けられるとともに、隣り合う前記第1接着部分の間に、セルロースナノファイバー層15を介して接着された第2接着部分が設けられていることを特徴とする。【選択図】図9

Description

本発明は、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の使い捨て着用物品に関するものである。
使い捨ておむつ等の使い捨て着用物品は、素材の多くが不織布や樹脂フィルム等のシートであり、これらのシートが重なり合う領域の多くではホットメルト接着剤を介してシート同士を貼り合わせている。
ホットメルト接着剤には独特の臭いがあり、これを軽減するためには使用量を減らすことが好ましい。しかしながら、単に、ホットメルト接着剤の使用量を減らすと、接着力が不十分になるおそれがあるため好ましくない。
特許5502742号公報
そこで、本発明の主たる課題は、シート同士の接着力の低下を抑制しつつ、ホットメルト接着剤の臭い低減を図ることにある。
上記課題を解決した使い捨て着用物品は次のとおりである。
<請求項1に記載の発明>
第1シートと、
前記第1シートの一方の面に重なる部分を有する第2シートと、
前記第1シート及び第2シートが接着された接着領域とを有する使い捨て着用物品において、
前記接着領域には、ホットメルト接着剤を介して接着された第1接着部分が間隔を空けて複数設けられるとともに、隣り合う前記第1接着部分の間に、セルロースナノファイバー層を介して接着された第2接着部分が設けられている、
ことを特徴とする使い捨て着用物品。
(作用効果)
本使い捨て着用物品における第1シート及び第2シートの接着構造は、ホットメルト接着剤からなる第1接着部分を基本とするものである。ここで、第1接着部分を間隔を空けて複数設けることにより接着を確実にしつつもホットメルト接着剤(つまり臭気発生源)の使用量を低減することができる。ただし、これだけでは、隣り合う第1接着部分の間の部分では第1シート及び第2シートが自由になり、全体としての一体性に欠けるものとなる。そこで、本接着構造では、隣り合う第1接着部分の間に、セルロースナノファイバー層を介して接着された第2接着部分を設けている。セルロースナノファイバー層はそれ自体で(つまり接着剤なしに)付着性を有するため、接着対象により接着力は異なるものの接着機能を担うことができる。しかも、セルロースナノファイバーは繊維状なので高アスペクト比を有し、比表面積が相対的に大きいため、臭気に対する物理吸着性に優れる。よって、第2接着部分の存在により、隣り合う第1接着部分の間が接着され、シート同士の接着力の低下が抑制されるだけでなく、ホットメルト接着剤の臭いを、使用量の減少以上に低減することも可能となる。
なお、特許文献1にはセルロースナノファイバーを着用物品に利用する発明について記載されているが、これは耐水性高通気性複合シートに関するものであり、ホットメルト接着剤を使用したシートの接着構造に関するものではない。
<請求項2に記載の発明>
吸収体と、前記吸収体の外側を覆う液不透過性樹脂フィルムと、前記液不透過性樹脂フィルムの外側を覆う外装不織布とを有する着用物品であり、
前記第1シート及び第2シートのいずれか一方は、前記液不透過性樹脂フィルムであり、他方は、前記外装不織布であり、
前記第1接着部分は、前後方向に連続する線状接着部分が幅方向に間隔を空けて並ぶ縞状の部分を有しており、
前記第2接着部分は、前後方向に連続する線状接着部分が幅方向に間隔を空けて並ぶ縞状の部分を有しており、
前記第2接着部分の一部又は全部の線状接着部分が、前記第1接着部分における隣り合う前記線状接着部分の間に配されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の使い捨て着用物品。
(作用効果)
着用物品においては、液不透過性樹脂フィルムと外装不織布との接着面積が比較的に大きく、かつ着用物品の外部に対する通気性が高い部分である。よって、この接着部分は、ホットメルト接着剤の臭いの主要因の一つである。よって、この接着部分に前述の第1接着部分及び第2接着部分からなる接着構造を採用することが望ましい。
なお、セルロースナノファイバー層は液不透過性樹脂フィルムに対して強く接着するのに対し、不織布に対してはホットメルト接着剤のようには強く接着しない。しかし、セルロースナノファイバー層による第2接着部分は、ホットメルト接着剤による第1接着部分の間に設けられるため、第2接着部分も剥がれにくいものとなる。
また、このような着用物品は、使用後に排泄物の付着面が内側となるように丸め若しくは折り畳み、サニタリーボックスやおむつ保管容器等の密閉性の高い保管容器に入れて一時保管し、容器内の貯留量がある程度に達したらゴミ袋に入れて廃棄するといった使用形態がとられている。この場合、使用後の着用物品からは排泄物の強い臭気が発生し、使用者に不快感をもたらすという問題点がある。しかし、前述のように、第2接着部分のセルロースナノファイバー層が臭気を物理吸着できるため、このような着用物品の外部の臭気を吸着し、低減することも可能となる。
<請求項3に記載の発明>
前記第1接着部分の線状接着部分の幅は1〜20mmであり、前記第1接着部分の線状接着部分の幅方向の間隔は1〜20mmであり、前記第1接着部分の線状接着部分は1〜20g/m2のホットメルト接着剤からなり、
前記第2接着部分の線状接着部分の幅は1〜20mmであり、前記第2接着部分の線状接着部分の幅方向の間隔は1〜20mmであり、前記第2接着部分の線状接着部分は0.3〜15.0g/m2の前記セルロースナノファイバーからなるものである、
ことを特徴とする請求項2に記載の使い捨て着用物品。
(作用効果)
各部の寸法等は特に限定されるものではないが、通常の場合、本項記載の範囲内であることが好ましい。
<請求項4に記載の発明>
前記第2接着部分は、前記吸収体と重なる範囲のみに設けられている、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の使い捨て着用物品。
(作用効果)
セルロースナノファイバー層を有する部分は不可避的に硬くなる。装着者の肌側では、セルロースナノファイバー層の硬さは吸収体と重なる領域では吸収体のクッション性により隠蔽される。しかし、吸収体を有しない部分では、吸収体による硬さの隠蔽を期待できない。よって、セルロースナノファイバー層からなる第2接着部分は吸収体と重なる範囲のみに設けることが望ましい。
<請求項5に記載の発明>
前記第2接着部分の一部又は全体がホットメルト接着剤により覆われていない、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨て着用物品。
(作用効果)
第2接着部分のセルロースナノファイバー層をホットメルト接着剤で覆うことは、セルロースナノファイバー層と臭気との接触効率を向上させる上では望ましくない。よって、第2接着部分の一部又は全体がホットメルト接着剤により覆われていない構造とし、セルロースナノファイバー層と臭気との接触効率の低下を抑制することが好ましい。
本発明によれば、シート同士の接着力の低下を抑制しつつ、ホットメルト接着剤の臭い低減を図ることができる。
テープタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 テープタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の6−6線断面図である。 図1の7−7線断面図である。 図1の8−8線断面図である。 図1の9−9線断面図である。 図1の5−5線断面図である。 接着剤とセルロースナノファイバーの配置を示す要部の断面図である。 接着剤とセルロースナノファイバーの塗布例を示す要部の断面説明図である。 接着剤とセルロースナノファイバーの配置を示す説明図である。 接着剤とセルロースナノファイバーの配置を示す説明図である。 接着剤とセルロースナノファイバーの配置を示す説明図である。 接着剤とセルロースナノファイバーの配置を示す説明図である。 接着剤とセルロースナノファイバーの配置を示す説明図である。 接着工程を示す説明図である。 接着剤とセルロースナノファイバーの配置を示す断面図である。 接着剤とセルロースナノファイバーの配置を示す説明図である。 接着剤とセルロースナノファイバーの配置を示す説明図である。 接着剤とセルロースナノファイバーの配置を示す説明図である。
テープタイプ使い捨ておむつは各構成部材で構成される。各構成部材は、例えば液不透過性樹脂フィルム11、外装不織布12、ターゲットシート20、トップシート30その他の部材から成る。各構成部材の接着には以下に詳述する接着剤を使用する。接着剤はそれ自体独特な臭いを有し、その臭いを嫌う保護者(介護者、装着者)も存在する。
以下、発明を実施するための形態としてテープタイプ使い捨ておむつを一例に示して説明する。図1〜図8はテープタイプ使い捨ておむつの一例を示しており、図中の符号Xは連結テープを除いたおむつの全幅を示しており、符号Lはおむつの全長を示しており、断面図における各構成部材は、接合する接合手段としての接着剤により接合されている。接着剤はホットメルト接着剤のベタ、ビード、カーテン、サミット若しくはスパイラル塗布、又はパターンコート(凸版方式でのホットメルト接着剤の転写)などにより、あるいは弾性部材の固定部分はこれに代えて又はこれとともにコームガンやシュアラップ塗布などの弾性部材の外周面への塗布により形成されるものである。ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、特に限定無く使用できる(ただし、同接着剤には、セルロースナノファイバーは含まないものとする)。各構成部材を接合する接合手段としてはヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段を用いることもできる。具体的には、図3、図4、図8において液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12とで接合される領域は、ホットメルト接着剤81とセルロースナノファイバー層15で接着してもよい。
ただし、断面図において液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12の接合は、ホットメルト接着剤81とセルロースナノファイバー層15で接着されている。ホットメルト接着剤81で接着される部分は楕円形模様で、セルロースナノファイバー層15で接着されている部分は点模様で示してある。
このテープタイプ使い捨ておむつは、吸収体56と、吸収体56の表側を覆う液透過性のトップシート30と、吸収体56の外側を覆う液不透過性樹脂フィルム11と、液不透過性樹脂フィルムの外側を覆い、製品外面を構成する外装不織布12とを有するものである。符号Fは前後方向中央より前側に位置する腹側部分を示し、符号Bは前後方向中央より後側に位置する背側部分を示している。
以下、各構成部材の素材及び特徴部分について順に説明する。
(吸収体)
吸収体56は、排泄液を吸収し、保持する部分であり、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いることができる。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子54としては、この種の着用物品に使用されるものをそのまま使用できる。高吸収性ポリマー粒子の粒径は特に限定されないが、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)、及びこのふるい分けでふるい下に落下する粒子について180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)を行ったときに、500μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下で、180μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が30g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が70秒以下、特に40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が遅すぎると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和するばかりでなく、高吸収性ポリマー粒子の過剰によりジャリジャリした違和感を与えるようになる。
(包装シート)
高吸収性ポリマー粒子の抜け出しを防止するため、あるいは吸収体56の形状維持性を高めるために、吸収体56は包装シート58で包んでなる吸収要素50として内蔵させることができる。包装シート58としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。繊維目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
この包装シート58は、図3に示すように、一枚で吸収体56の全体を包む形態とするほか、上下2枚等の複数枚のシートで吸収体56の全体を包むようにしてもよい包装シート58は省略することもできる。
(トップシート)
トップシート30は液透過性を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
トップシート30は、前後方向では製品前端から後端まで延び、幅方向WDでは吸収体56よりも側方に延びているが、例えば後述する起き上がりギャザー60の起点が吸収体56の側縁よりも幅方向中央側に位置する場合等、必要に応じて、トップシート30の幅を吸収体56の全幅より短くする等、適宜の変形が可能である。
(中間シート)
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高め、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止するためのものである。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材や、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド不織布又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは17〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.0〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示例の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。また、中間シート40は、おむつの全長にわたり設けてもよいが、図示例のように排泄位置を含む中間部分にのみ設けてもよい。
(液不透過性樹脂フィルム)
液不透過性樹脂フィルム11は、透湿性を有する限り特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを好適に用いることができる。いうまでもないが、液不透過性樹脂フィルム11には、不織布を基材として防水性を高めたものは含まない。
液不透過性樹脂フィルム11は、前後方向LD及び幅方向WDにおいて吸収体56と同じか又はより広範囲にわたり延びていることが望ましいが、他の遮水手段が存在する場合等、必要に応じて、前後方向LD及び幅方向WDにおいて吸収体56の端部を覆わない形態とすることもできる。液不透過性樹脂フィルム11の内面の幅方向中央側には、排泄物の液分により呈色又は消色するインジケータを前後方向に全長Lの1/3〜3/4の長さとなるように設けることができる。インジケータとしては、公知のものを特に限定なく用いることができる。例えば、インジケータは、排泄物中の水分との接触により呈色反応を示すような着色剤及び/又は水分中のpHを検知して呈色反応を示すような着色剤、あるいは排泄物の液分との反応により着色が消失する反応、着色剤が尿により溶解(分散)して滲んだり消失したりする反応、その他の視覚的変化を示す薬剤が含有されたインク又は接着部材、あるいは水分又は排泄物中の液分との接触により視覚的変化を示す薬剤(インジケータ反応手段)を含有するシート状部材により構成することができる。排泄物中の水分との接触により呈色反応を示すような着色剤として、水溶性、水分解性染料又はロイコ染料と該ロイコ染料を発色させるフェノール性化合物、酸性物質、電子受容性物質等の顕色剤とからなる着色剤を使用することが可能である。
(外装不織布)
外装不織布12は液不透過性樹脂フィルム11の外側全体を覆い、製品外面を布のような外観とするものである。外装不織布12としては特に限定されず、素材繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができ、加工法としてはスパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、ニードルパンチ法等を用いることができる。ただし、肌触り及び強度を両立できる点でスパンボンド不織布やSMS不織布、SMMS不織布等の長繊維不織布が好適である。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。不織布を用いる場合、その繊維目付けは10〜50g/m2、特に15〜30g/m2のものが望ましい。
(起き上がりギャザー)
トップシート30上を伝わって横方向に移動する排泄物を阻止し、いわゆる横漏れを防止するために、内面の幅方向WDの両側には、装着者の肌側に立ち上がる起き上がりギャザー60が設けられていると好ましい。もちろん、起き上がりギャザー60は省略することもできる。
起き上がりギャザー60を採用する場合、その構造は特に限定されず、公知のあらゆる構造を採用できる。図示例の起き上がりギャザー60は、実質的に幅方向WDに連続するギャザーシート62と、このギャザーシート62に前後方向LDに沿って伸長状態で固定された細長状のギャザー弾性部材63とにより構成されている。このギャザーシート62としては撥水性不織布を用いることができ、またギャザー弾性部材63としては糸ゴム等を用いることができる。弾性部材は、図1及び図2に示すように各複数本設ける他、各1本設けることができる。
ギャザーシート62の内面は、トップシート30の側部上に幅方向WDの接合始端を有し、この接合始端から幅方向外側の部分は各サイドフラップ部SFの内面、つまり図示例では液不透過性樹脂フィルム11の側部及びその幅方向外側に位置する外装不織布12の側部にホットメルト接着剤などにより接合されている。
脚周りにおいては、起き上がりギャザー60の接合始端より幅方向内側は、製品前後方向両端部ではトップシート30上に固定されているものの、その間の部分は非固定の自由部分であり、この自由部分が弾性部材63の収縮力により立ち上がり、身体表面に密着するようになる。
(エンドフラップ部、サイドフラップ部)
図示例のテープタイプ使い捨ておむつは、吸収体56の前側及び後側にそれぞれ延出する、吸収体56を有しない一対のエンドフラップ部EFと、吸収体56の両側縁よりも側方にそれぞれ延出する、吸収体56を有しない一対のサイドフラップ部SFとを有している。
(平面ギャザー)
各サイドフラップ部SFには、糸ゴム等の細長状弾性部材からなるサイド弾性部材64が前後方向LDに沿って伸長された状態で固定されており、これにより各サイドフラップ部SFの脚周り部分が平面ギャザーとして構成されている。脚周り弾性部材64は、図示例のように、ギャザーシート62の接合部分のうち接合始端近傍の幅方向外側において、ギャザーシート62と液不透過性樹脂フィルム11との間に設けるほか、サイドフラップ部SFにおける液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12との間に設けることもできる。脚周り弾性部材64は、図示例のように各側で複数本設ける他、各側に1本のみ設けることもできる。
(連結テープ)
背側部分Bにおけるサイドフラップ部SFには、腹側部分Fの外面に対して着脱可能に連結される連結テープ13がそれぞれ設けられている。おむつ10の装着に際しては、連結テープ13を腰の両側から腹側部分Fの外面に回して、連結テープ13の連結部13Aを腹側部分F外面の適所に連結する。
連結テープ13の構造は特に限定されないが、図示例では、サイドフラップ部SFに固定されたテープ取付部13C、及びこのテープ取付部13Cから突出するテープ本体部13Bをなすシート基材と、このシート基材におけるテープ本体部13Bの幅方向中間部に設けられた、腹側に対する連結部13Aとを有し、この連結部13Aより先端側が摘み部となっている。
連結部13Aとしては、メカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)を設ける他、粘着剤層を設けてもよい。フック材は、その連結面に多数の係合突起を有するものであり、係合突起の形状としては、(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であっても良い。
また、テープ取付部13Cからテープ本体部13Bまでを形成するシート基材としては、不織布、プラスチックフィルム、ポリラミ不織布、紙やこれらの複合素材を用いることができるが、繊度1.0〜3.5dtex、目付け20〜100g/m2、厚み1mm以下のスパンボンド不織布、エアスルー不織布、又はスパンレース不織布が好ましい。
(ターゲットシート)
腹側部分Fにおける連結テープ13の連結箇所には、連結を容易にするためのターゲットを有するターゲットシート20を設けるのが好ましい。ターゲットシート20は、連結部13Aがフック材の場合、フック材の係合突起が絡まるようなループ糸がプラスチックフィルムや不織布からなるシート基材の表面に多数設けられたものを用いることができ、また粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムからなるシート基材の表面に剥離処理を施したものを用いることができる。また、腹側部分Fにおける連結テープ13の連結箇所が不織布からなる場合、例えば図示形態のように外装不織布12を有する場合には、ターゲットシート20を省略し、フック材を外装不織布12の繊維に絡ませて連結することもできる。この場合、目印としてのターゲットシート20を外装不織布12と液不透過性樹脂フィルム11との間に設けてもよい。
(セルロースナノファイバー)
セルロースナノファイバーとは、パルプ繊維を解繊して得られる微細なセルロース繊維をいい、一般的に平均繊維幅がナノサイズ(1nm以上、1000nm以下)のセルロース微細繊維を含むセルロース繊維をいうが、平均繊維幅(メジアン径)が100nm以下ものもが好ましく、特に10〜60nmのものが好ましい。また、セルロース繊維はβ−グルコースが主にβ―1,4グリコシド結合で無数に鎖状に結合したものである。β−グルコースは、―H基、―OH基等を有する。
セルロースナノファイバーの臭気低減効果は、セルロースナノファイバー量が多いに越したことはないが、多すぎると製品が不必要に硬くなる。よって、セルロースナノファイバーの塗布量は、接着領域82に対して0.1〜15.0g/m2程度であることが好ましく、0.3〜15.0g/m2程度であるとより好ましい
セルロースナノファイバーの塗布は、セルロースナノファイバーを溶媒に溶かし、セルロースナノファイバー分散液の状態とし、このセルロースナノファイバー分散液を液不透過性樹脂フィルム11等の対象シート上に塗布し、乾燥させることにより対象シート上に付着形成する等、公知の方法により製造することができる。なお、このように液状のセルロースナノファイバーを塗布する製造方法により、紙や不織布のような繊維シートに塗布すると、シート内に一部浸透するものの、セルロースナノファイバーは表面に集中するため、シート上にセルロースナノファイバー層15を付着形成することができる。セルロースナノファイバーを分散させる溶媒は特に限定されないが、水、エタノール等の低級アルコールのほか、アセトン等の揮発性有機溶剤を用いることができる。
セルロースナノファイバー分散液は、セルロースナノファイバーが水に分散されてなるものである。セルロースナノファイバー分散液の濃度(質量/容量)は、0.1〜10%であることが好ましく、1.0〜5.0%であるとより好ましく、1.5〜3.0%であると特に好ましい。0.1%より低濃度だとセルロースナノファイバー層15の目付けが低くなり過ぎる。10%より高濃度だとセルロースナノファイバー分散液の粘性が高く、塗布しにくい。
セルロースナノファイバー分散液のB型粘度(60rpm、20℃)は、例えば、700cps以下、好ましくは200cps以下、より好ましくは50cps以下である。このようにセルロースナノファイバー分散液のB型粘度を低く抑えることで、シート表面に対してセルロースナノファイバーが均一に塗布されるようになり、シートの表面性が均一に向上するようになる。
セルロースナノファイバー分散液の塗布は、対象面に対する噴霧のほか、凸版方式等による転写方式を用いることもできる。
セルロースナノファイバー分散液は前述した、どのシートにも塗布することができる。特に液不透過性樹脂フィルム11は、オレフィン系樹脂中に無機充填剤を混錬してシート形成したものとすることができ、この場合疎水性を有する。セルロースナノファイバー層15を液不透過性樹脂フィルム11上に形成すると、セルロースナノファイバー層15が膜状になるため、液不透過性樹脂フィルム11の遮水性及び強度が向上し、伸度が低下するという利点がある。
なお、液不透過性樹脂フィルム11には、前後方向LD及び幅方向WDに規則的に繰り返す文字(サイズ、ブランド名、メーカー名、絵柄の名前等)や、絵柄等の多数の構成単位からなる連続装飾印刷のほか、製品ロゴや、キャラクターの絵、写真等のように製品の前後いずれか一方又は両方にのみ配置される間欠装飾印刷が施されることがあるが、このような装飾印刷を行う場合、液不透過性樹脂フィルム11の伸度が小さい方が望ましい。
(セルロースナノファイバーの粘性)
でんぷんは、α−グルコースが主にα―1,4グリコシド結合で鎖状に無数に結合したものである。でんぷんは所定濃度で水に分散させると粘性を帯びる。セルロース繊維はα−グルコースに似たβ−グルコースが主にβ―1,4グリコシド結合で鎖状に無数に結合したものである。セルロースナノファイバーも、所定濃度で水に分散させることでセルロースナノファイバー分散液は粘性を帯びる。
ホットメルト接着剤81とセルロースナノファイバー層15は組み合わせて使用することで、例えば、図3に示すようにおむつの各構成部材(例えば、液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12)を接着する手段に使用できる。同図ではホットメルト接着剤81の隣り合う線状接着部分の間に、セルロースナノファイバー層15を介して接着された接着部分を設けている。セルロースナノファイバー層はそれ自体で(つまり接着剤なしに)付着性を有するため、接着対象により接着力は異なるものの接着機能を担うことができる。そして、ホットメルト接着剤81を間隔を空けて塗布するので、従来のようにホットメルト接着剤81を接着領域82に全面に亘り塗布する場合よりもホットメルト接着剤81の使用量は少なくて済み経済的である。
(臭気低減効果)
セルロースナノファイバーは臭気を低減する効果がある。セルロースナノファイバーは一般的に繊維幅が4nm以上、1000nm以下であり、繊維長さが5μm以上であり、高アスペクト比(低いもので5以上、高いもので1250以上)で、比表面積が大きく物理吸着に優れる。臭気はファンデルワールス力によりセルロースナノファイバーの表面に物理吸着する。そして、一旦物理吸着した臭気はセルロースナノファイバーの表面に吸着したままとなり拡散しないので、低減される。
ここで、セルロースナノファイバーの平均繊維幅の測定方法について説明する。
まず、固形分濃度0.01〜0.1質量%のセルロースナノファイバーの水分散液100mlをテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターでろ過し、エタノール100mlで1回、t−ブタノール20mlで3回溶媒置換する。
次に、凍結乾燥し、オスミウムコーティングして試料とする。この試料について、構成する繊維の幅に応じて5000倍、10000倍又は30000倍のいずれかの倍率(本実施例では、30000倍の倍率)で電子顕微鏡SEM画像による観察を行う。具体的には、観察画像に二本の対角線を引き、対角線の交点を通過する直線を任意に三本引く。さらに、この三本の直線と交錯する合計100本の繊維の棒を目視で計測する。そして、計測値の中位径(メジアン径)を平均繊維幅とする。なお、計測値の中位径に限らず、例え
ば、数平均径や、モード径(最頻径)を平均繊維径としてもよい。
セルロースナノファイバーの製造に使用可能なパルプ繊維としては、広葉樹パルプ(LBKP)、針葉樹パルプ(NBKP)等の化学パルプ、晒サーモメカニカルパルプ(BTMP)、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等の機械パルプ、茶古紙、クラフト封筒盲紙、雑誌古紙、新聞古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、段ボール古紙、上白古紙、ケント古紙、模造古紙、地券古紙、更紙古紙等から製造される古紙パルプ、古紙パルプを脱墨処理した脱墨パルプ(DIP)などが挙げられる。これらは、本発明の効果を損なわない限り、単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。さらに、上記パルプ繊維に対してカルボキシメチル化等の化学的処理を施したものを用いても良い。
セルロースナノファイバーの製造方法としては、高圧ホモジナイザー法、マイクロフリュイダイザー法、グラインダー磨砕法、ビーズミル凍結粉砕法、超音波解繊法等の機械的手法が挙げられるが、これらの方法に限定されるものではない。また、ナノファイバー化は、TEMPO酸化処理、リン酸エステル化処理、酸処理等の併用により促進される。
<第1実施形態>
従来の接着剤による各種構成部材の接着は、同構成部材の接着させる領域(接着領域82という。)にホットメルト接着剤81を塗布して特定の2つの構成部材を接着するものであった。例えば、特定の2つの構成部材を液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12とすると液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12を接着させる場合、接着領域82にホットメルト接着剤81を塗布して、同液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12を接着させる。
これに対して本発明の第1実施形態は、図9、図10、図14等に示すように接着領域82内(図10の四角形82で囲まれた範囲内)に縞状にホットメルト接着剤81を配する形態である。接着領域82では前後方向LDにホットメルト接着剤81とセルロースナノファイバー層15が線状に配される。そして、ホットメルト接着剤81の線状接着部分とセルロースナノファイバー層15の線状接着部分は幅方向WDに交互に配置される。しかしながら、必ずしも交互に配置する必要はなく、前後方向LDのセルロースナノファイバー層15の線状接着部分が幅方向WDに複数並んで配された隣に、ホットメルト接着剤81の線状接着部分が配され、さらにそのホットメルト接着剤81の線状接着部分の隣に、セルロースナノファイバー層15の線状接着部分が複数並んで配され、さらにまたその隣に、ホットメルト接着剤81の線状接着部分が配される形態であってもよい。ホットメルト接着剤81の線状接着部分とセルロースナノファイバー層15の線状接着部分との間隔は隙間を設けなくてもよく、また僅かに隙間を設けてもよい。ここで、ホットメルト接着剤81の線状接着部分(請求項における第1接着部分)とは、ホットメルト接着剤81を液不透過性樹脂フィルム11等のシートに線状に塗布して接着させる部分をいう。セルロースナノファイバー層15の線状接着部分(請求項における第2接着部分)とは、セルロースナノファイバー分散液を液不透過性樹脂フィルム11等のシートに線状に塗布して接着させる
部分をいう。
ホットメルト接着剤81の線状接着部分の幅81Aは、特に限定されないが1〜20mmとするとよく、ホットメルト接着剤81の線状接着部分の間隔81Bは1〜20mmとするとよい。また、セルロースナノファイバー層15の線状接着部分の幅15Aは1〜20mmとするとよく、セルロースナノファイバー層15の線状接着部分の間隔15Bは1〜20mmとするとよい。各部の寸法は通常の場合、この範囲内において形成しやすい。
また、接着領域82の両側端縁部(図10の幅方向WDの両側端縁部)は、ホットメルト接着剤81の線状接着部分とするとよい。このような形態にすると、同両側端縁部はホットメルト接着剤81により接着され、液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12は容易に剥がれないものとなるからである。しかしながら、接着領域82の両側端縁部は必ずしもホットメルト接着剤81の線状接着部分としなくてもよく、セルロースナノファイバー層15の線状接着部分としても、もちろん構わない。なお、接着領域82とは液不透過性樹脂フィルム11の外面と外装不織布12の内面の重なる領域である。
また、セルロースナノファイバー層15を吸収体56と重なる範囲のみに設けることもできる。セルロースナノファイバー層15を有する部分は不可避的に硬くなる。装着者の肌側では、セルロースナノファイバー層15の硬さは吸収体56と重なる領域では吸収体のクッション性により隠蔽される。しかし、吸収体56を有しない部分では、吸収体56による硬さの隠蔽を期待できない。よって、セルロースナノファイバー層15は吸収体56と重なる範囲のみに設けることが望ましい。
なお、ホットメルト接着剤81の線状接着部分及びセルロースナノファイバー層15の線状接着部分の延在する方向は、特に限定はなく、前後方向LDに限らず、幅方向WD、斜め方向でもよい。またホットメルト接着剤81の線状接着部分及びセルロースナノファイバー層15の線状接着部分の形状は矩形、ジグザグ又は波形等であってもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態は、図11に示すように接着領域82の両側端縁部(図11の幅方向WDの両側端縁部)に、ホットメルト接着剤81を線状に配した形態である。そして、幅方向WDにおいて両側端縁部に配される2つのホットメルト接着剤81の線状接着部分で挟まれた領域には、セルロースナノファイバー層15が設けられている。このような形態にすると、ホットメルト接着剤81の塗布量を大幅に低減できる。また、セルロースナノファイバー層15が比較的大きな面積に亘って設けられているので、ホットメルト接着剤81から発生する臭いを効果的に低減できる。
セルロースナノファイバー分散液を塗布する領域は図11に示すように、2つのホットメルト接着剤81の線状接着部分で挟まれた領域のほぼ全面に亘ってもよいが、これに限るものではない。例えば、セルロースナノファイバー分散液を縞状に配してもよい(図17参照)。セルロースナノファイバー層15各々の線状接着部分の幅15Aは、特に限定されないが、例えば1〜20mm、隣り合う線状接着部分の間隔15Bは特に限定されないが、例えば1〜20mmとすることができる。また、セルロースナノファイバー層15各々の線状接着部分の幅15Aや隣り合う線状接着部分の間隔15Bは一定にすることもでき、また各々異なる幅、間隔とすることもできる。このようにすると、セルロースナノファイバーの塗布量を比較的低減することができ、経済的である。
なお、図8は第2実施形態を示す要部の断面図である。図示するように液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12は、幅方向WDの外側両端縁部21をホットメルト接着剤81で接着されている。そして、同両端縁部21よりも中央側はセルロースナノファイバー分散液が塗布されている。また、ホットメルト接着剤81の線状接着部分の幅81Aは、特に限定されないが1〜20mmとするとよい。
<第3実施形態>
第3実施形態は図12に示すようにホットメルト接着剤81とセルロースナノファイバー層15を市松模様の配置とする形態である。セルロースナノファイバー層15の四方(前後方向LD及び幅方向WD)隣りにホットメルト接着剤81が配置されるので、液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12は確実に接着される。それと同時にホットメルト接着剤81の四方隣りにセルロースナノファイバー層15が配置されるので、ホットメルト接着剤81の臭気がセルロースナノファイバー層15によって効果的に低減される。なお、接着領域82の両端縁部21(図12の幅方向WDの両端縁部)に、ホットメルト接着剤81を線状に配した形態とすることもできる(図示しない)。なお、接着領域82の両端縁部21に配されるホットメルト接着剤81の線状接着部分の幅81Aは、特に限定されないが1〜20mmとするとよい。
<第4実施形態>
第4実施形態は、図13に示すようにセルロースナノファイバー層15が格子状に配置される形態を有するものである。格子内の空間はホットメルト接着剤81が配置される。ホットメルト接着剤81が多数の格子内の空間に配置されているので、接着領域82全域は確実に接着される。
また、この第4実施形態に似た形態として、ホットメルト接着剤81が格子状に配置される形態を有するもの(図示しない)も例示することができる。この場合、格子で囲まれた領域にはセルロースナノファイバー層15が配置される。格子は正方形に限らず、長方形を含み、斜方格子ももちろん含む。なお、格子線の幅及び隣り合う格子線同士の幅は特に限定されるものではない。例えば、格子線の幅を1〜20mm、隣り合う格子線同士の幅を1〜20mmとすることができる。
<第5実施形態>
液不透過性樹脂フィルム11の接着領域82にホットメルト接着剤81を塗布し、その上にセルロースナノファイバー層15を塗布して、その塗布した液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12の接着領域82を接着させてシートを形成することができる。ホットメルト接着剤81の接着部分は前後方向LDに連続する線状接着部分が幅方向WDに間隔を空けて並ぶ縞状の部分を有している。また、セルロースナノファイバー層15の接着部分は前後方向LDに連続する線状接着部分が幅方向WDに間隔を空けて並ぶ縞状の部分を有している。そして、セルロースナノファイバー層15の接着部分の一部又は全部はホットメルト接着剤81により覆われていないものとすることができる(図19参照)。換言すると、接着対象のシートの間で、一部又は全部のホットメルト接着剤81がセルロースナノファイバー層15の一部と重なっていてもよいし、一部又は全部のホットメルト接着剤81がセルロースナノファイバー層15の全部と重なっていなくてもよい。
なお、ホットメルト接着剤81の線状接着部分の幅81Aは、特に限定されないが1〜20mmとするとよく、ホットメルト接着剤81の線状接着部分の間隔81Bは1〜20mmとするとよい。また、セルロースナノファイバー層15の線状接着部分の幅15Aは1〜20mmとするとよく、セルロースナノファイバー層15の線状接着部分の間隔15Bは1〜20mmとするとよい。各部の寸法は通常の場合、この範囲内において形成しやすい。
セルロースナノファイバー層15の接着部分をホットメルト接着剤81で覆うことは、セルロースナノファイバー層15と臭気との接触効率を向上させる上では望ましくない。よって、セルロースナノファイバー層15の接着部分の一部又は全体がホットメルト接着剤81により覆われていない構造とし、セルロースナノファイバー層15と臭気との接触効率の低下を抑制することが好ましい。
以上、第1実施形態〜第5実施形態では、液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12との接着を一例に示した。ここで、請求項における第1シート及び第2シートのいずれか一方は、液不透過性樹脂フィルム11であり、他方は、外装不織布12である。例えば第1シートが液不透過性樹脂フィルム11のときは、第2シートは外装不織布12となる。また、第1シートが外装不織布12のときは、第2シートは液不透過性樹脂フィルム11となる。しかしながら、この形態に限らず、例えば、外装不織布12を2枚(外装不織布12a、外装不織布12b)設けた場合は、第1シートを外装不織布12a、第2シートを外装不織布12bとすることができる。
ホットメルト接着剤81の線状接着部分に対する目付けは特に限定されないが、通常の場合は1〜20g/m2、セルロースナノファイバー層15の線状接着部分に対する目付けは特に限定されないが、通常の場合は0.3〜15.0g/m2にするとよい。
(接着工程)
液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12とを接着する方法の一例を図15を参照しつつ説明する。液不透過性樹脂フィルム11の接着領域82に対して、先ずホットメルト接着剤81を幅方向WDに間隔を空けて、前後方向LDに複数本配するように塗布する。そうすると、ホットメルト接着剤81の線状接着部分が複数本配される(図15(a))。その後、セルロースナノファイバー層15を同間隔を埋めるように並列に前後方向に配するように設ける(図15(b))。そうすると、セルロースナノファイバー層15の線状接着部分が複数本配される。次に、液不透過性樹脂フィルム11の接着領域82に外装不織布12をローラー83等で接着させ(図15(c))、乾燥させる。これにより液不透過性樹脂フィルム11の接着領域82においてホットメルト接着剤81とセルロースナノファイバー層15が交互に並んで配置された状態となる。
また、ホットメルト接着剤81とセルロースナノファイバー層15を配する順序を逆にすることも可能である。液不透過性樹脂フィルム11の接着領域82に対して、先ずセルロースナノファイバー層15を幅方向WDに間隔を空けて、前後方向LDに複数本配するように塗布する。セルロースナノファイバー層15の線状接着部分が複数本配された状態になる。その後、ホットメルト接着剤81を同間隔を埋めるように複数本、前後方向LDに配するように塗布する。ホットメルト接着剤81の線状接着部分が複数本配される。次に、液不透過性樹脂フィルム11の接着領域82に外装不織布12をローラー83等で接着させ、乾燥させる。これにより液不透過性樹脂フィルム11上でホットメルト接着剤81とセルロースナノファイバー層15が交互に並んで配置された状態となる。
さらに、上記工程では、液不透過性樹脂フィルム11の接着領域82に、ホットメルト接着剤81及びセルロースナノファイバー層15を設けて、その後、同液不透過性樹脂フィルム11と外装不織布12を接着させる工程とした。しかしながら、別の工程として、外装不織布12の接着領域82に、ホットメルト接着剤81及びセルロースナノファイバー層15を設けて、その後、同外装不織布12と液不透過性樹脂フィルム11を接着させる工程とすることもできる。
以上、発明者によりなされた発明について一実施形態として説明した。しかしながら、本実施形態を示す記述や図面によって本発明は限定されるべきではない。当業者が本実施形態に基づいて行う他の実施例等は本発明に含まれるものである。
<効果確認試験>
セルロースナノファイバー層15の効果確認試験を行った。この効果確認試験に使用した吸収体56、液不透過性樹脂フィルム11、外装不織布12、及びセルロースナノファイバーの仕様は以下の通りである。
吸収体56は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子を均一に混合したものであり、パルプ繊維を180g/m2、高吸収性ポリマー粒子を220g/m2含有するものである。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水量33g/g、吸水速度35秒、ゲル強度3800Paのもので、500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)、及びこのふるい分けでふるい下に落下する粒子について180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)を行ったときに、500μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が18重量%で、かつ180μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が80重量%のものを使用した。
また、液不透過性樹脂フィルム11は、目付け18g/m2の透湿性ポリエチレンフィルムを用いた。液不透過性樹脂フィルム11の透湿度(JIS Z 0208の温湿度条件Bの方法(温度40℃ 湿度90%条件下))は、効果確認試験1では9000g/m2・24h、効果確認試験2では9000g/m2・24h及び10000g/m2・24hとした。
また、外装不織布12は、ポリエチレン(鞘)とポリエチレンテレフタラート(芯)の芯鞘構造の複合繊維(繊度2.0dtex)を用いた、目付け20g/m2のエアスルー不織布を使用した。
また、本試験で使用したセルロースナノファイバーは、NBKP100%のセルロースナノファイバーである。またセルロースナノファイバーの平均繊維幅(メジアン径)が49nmのセルロースナノファイバーを使用した。このセルロースナノファイバーは、NBKPをリファイナー処理して粗解繊した後、高圧ホモジナイザーを用いて、4回処理して解繊することにより得られたものである。また、この平均繊維幅は、上述の、セルロースナノファイバーの平均繊維幅の測定方法により測定したものである。
下記のサンプルおむつを作製し、排泄物の臭気の主成分であるメチルメルカプタンの濃度を測定した。本試験の目的はセルロースナノファイバー層15を設けたおむつでメチルメルカプタンの濃度がどの程度低減されるかを確認することである。
(サンプルおむつ)
本試験に使用したおむつの検体は、以下のとおりである。
検体はS1〜S9までの9検体ある。表1に示す通り、検体S1〜S6は、透湿度が9000g/m2・24h、検体S7〜S9は、透湿度が10000g/m2・24hである。セルロースナノファイバー層15の目付けは、0.3〜4.5g/m2の間で調整した。セルロースナノファイバー層15は液不透過性樹脂フィルム11に塗布幅5mm、塗布間隔5mmの縞状に設け、セルロースナノファイバー層15の非塗布部分にのみホットメルト接着剤81を塗布した。セルロースナノファイバーはNBKP100%、平均繊維幅(メジアン径)が49nmである。
(試験操作)
メチルメルカプタンの濃度(質量/容量)が0.5%となるように水に溶かしたものを臭気液体とした。この臭気液体50mLをおむつ内面の吸収体56の中央に注入した。このおむつを気体を通さない袋に投入し、密閉して静置した。臭気液体を注入して0時間経過後、4時間経過後及び24時間後に、同袋内のメチルメルカプタン濃度(ppm)を検知管法(JIS K 0804:2014 検知管式ガス測定器)により測定した。検知管法とは、試験対象の気体500mlを検知管により吸い込んで、対象の気体の濃度(ppm)を測定するものである。使用した検知管は、ガステック社製 検知管 メチルメルカプタンNo.71及び71Hである。
(結果)
試験結果を表1に示す。表中、目付けとは、セルロースナノファイバーを液不透過性樹脂フィルム11に塗布したときの目付け(g/m2)をいう。
Figure 2019170943
表1は、検体S1〜S9について臭気液体を注入してから注入直後(0時間経過後)、4時間経過後及び24時間後に測定したメチルメルカプタン濃度(ppm)及びメチルメルカプタンの臭気低減率(%)である。表中、臭気低減率(%)は次の数式により求められる。
Figure 2019170943
ここで数式中、注入直後の検体S1の濃度とは、検体S1について臭気液体を吸収体56の中央に注入した直後に測定したメチルメルカプタンの濃度をいう。
検体Smのt時間後の濃度とは、検体Smについてt時間経過後に測定したメチルメルカプタンの濃度をいう。mは1〜9のいずれかであり、tは0、4及び24のいずれかである。
表1の4時間後の臭気低減率に着目すると、セルロースナノファイバーを塗布した検体(S2〜S9)は、セルロースナノファイバーを塗布しない検体(S1)よりも比較的高い傾向を示している。特に検体4〜6は、特に高い臭気低減率を示している。
この結果から、セルロースナノファイバーの塗布量は、0.3g/m2以上あることが好ましい、また、1.5g/m2以上あることがより好ましい。
<明細書中の用語の説明>
明細書中で以下の用語が使用される場合、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後(縦)方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味する。
・「内側」とは装着者の肌に近い方を意味し、「外側」とは装着者の肌から遠い方を意味する。「内面」とは部材の、装着者の肌に近い方の面を意味し、「外面」とは装着者の肌から遠い方の面を意味する。
・「LD方向」及び「WD方向」とは、製造設備における流れ方向(LD方向)及びこれと直交する横方向(WD方向)を意味し、いずれか一方が製品の前後方向となるものであり、他方が製品の幅方向となるものである。不織布のLD方向は、不織布の繊維配向の方向である。繊維配向とは、不織布の繊維が沿う方向であり、例えば、TAPPI標準法T481の零距離引張強さによる繊維配向性試験法に準じた測定方法や、前後方向及び幅方向の引張強度比から繊維配向方向を決定する簡易的測定方法により判別することができる。
・「展開状態」とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿(尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%)49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAX ME−500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を温度100℃の環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から、試料採取用の型板(100mm×100mm)を使用し、100mm×100mmの寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、100倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES−G5 ハンディー圧縮試験機)を用い、荷重:0.098N/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
・「吸水量」は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・「吸水速度」は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内で行うものとする。
・各部の寸法は、特に記載が無い限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
本発明は、上記例のようなテープタイプ使い捨ておむつの他、パンツタイプ使い捨ておむつやパッドタイプ使い捨ておむつ等、使い捨ておむつ全般に適用できるものであり、また、生理用ナプキン等の他の着用物品にも適用できることはいうまでもない。
11…液不透過性樹脂フィルム、12…外装不織布、13…連結テープ、13A…連結部、13B…テープ本体部、13C…テープ取付部、15…セルロースナノファイバー層、15A…線状接着部分の幅、20…ターゲットシート、21…両端縁部、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、56W…吸収体幅、58…包装シート、60…起き上がりギャザー、62…ギャザーシート、81…ホットメルト接着剤、81A…線状接着部分の幅、82…接着領域、B…背側部分、F…腹側部分、WD…幅方向、LD…前後方向。

Claims (5)

  1. 第1シートと、
    前記第1シートの一方の面に重なる部分を有する第2シートと、
    前記第1シート及び第2シートが接着された接着領域とを有する使い捨て着用物品において、
    前記接着領域には、ホットメルト接着剤を介して接着された第1接着部分が間隔を空けて複数設けられるとともに、隣り合う前記第1接着部分の間に、セルロースナノファイバー層を介して接着された第2接着部分が設けられている、
    ことを特徴とする使い捨て着用物品。
  2. 吸収体と、前記吸収体の外側を覆う液不透過性樹脂フィルムと、前記液不透過性樹脂フィルムの外側を覆う外装不織布とを有する着用物品であり、
    前記第1シート及び第2シートのいずれか一方は、前記液不透過性樹脂フィルムであり、他方は、前記外装不織布であり、
    前記第1接着部分は、前後方向に連続する線状接着部分が幅方向に間隔を空けて並ぶ縞状の部分を有しており、
    前記第2接着部分は、前後方向に連続する線状接着部分が幅方向に間隔を空けて並ぶ縞状の部分を有しており、
    前記第2接着部分の一部又は全部の線状接着部分が、前記第1接着部分における隣り合う前記線状接着部分の間に配されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の使い捨て着用物品。
  3. 前記第1接着部分の線状接着部分の幅は1〜20mmであり、前記第1接着部分の線状接着部分の幅方向の間隔は1〜20mmであり、前記第1接着部分の線状接着部分は1〜20g/m2のホットメルト接着剤からなり、
    前記第2接着部分の線状接着部分の幅は1〜20mmであり、前記第2接着部分の線状接着部分の幅方向の間隔は1〜20mmであり、前記第2接着部分の線状接着部分は0.3〜15.0g/m2の前記セルロースナノファイバーからなるものである、
    ことを特徴とする請求項2に記載の使い捨て着用物品。
  4. 前記第2接着部分は、前記吸収体と重なる範囲のみに設けられている、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の使い捨て着用物品。
  5. 前記第2接着部分の一部又は全体がホットメルト接着剤により覆われていない、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨て着用物品。
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