JP2019170195A - 生物的発酵用の発酵槽 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベント配管からの水滴落下を防止し、発酵槽内の発酵液に雑菌が混入することを防止し得る発酵槽を提供すること。【解決手段】発酵槽のベント配管の内、その内壁に結露を生じた場合に、発酵槽へと水滴が落下し得る部分を加熱するための加熱装置を設ける。加熱装置によって、ベント配管を流通するガスに含有される水蒸気の露点以上、好ましくは発酵ガスの温度よりも5℃以上10℃以下高い温度にベント配管の当該部分を加熱する。これにより、発酵ガス中の水蒸気が凝縮し、水滴が発酵槽へと落下することが防止できる。【選択図】図4
Description
本発明は、好気性発酵又は嫌気性発酵を行うための発酵槽に関する。
バイオマスからバイオエタノールを製造する場合、セルロース及びヘミセルロースを様々な方法によって糖類へと加水分解して糖化液を得て、その後糖化液を酵母によってアルコール発酵させる方法が一般的である。また、糖化液は、乳酸発酵させてバイオ乳酸を得て、ポリ乳酸のようなバイオケミカルを製造する目的にも使用される。この場合、発酵によって二酸化炭素が発生するため、発酵槽には、槽内の二酸化炭素(発酵の目的物ではないガス)を系外に排出するためのベント配管を設けなければならない。
一方、有機性汚泥をタンク内で嫌気性発酵させてメタンを回収する場合にも、槽内で発生したメタン(発酵の目的物であるガス)を系外に取り出すための配管をメタン発酵槽に設けなければならない。発酵槽内の糖化液又は有機性汚泥のような発酵対象物は、通常は液体又は流動体であり水分を多く含んでおり、発酵に適した温度に加熱(加温)されるか、発酵に伴う発酵熱によって、外気温よりも高い温度となっている。
このため、発酵槽内から排出される二酸化炭素又はメタンのようなガスは、水蒸気を多く含んでおり、発酵槽内のガスが水分飽和状態になると、発酵槽内壁の温度が低い部分に結露が生じることがある。
特許文献1は、有機性汚泥等を好気性発酵させる発酵槽において、通常の給気管とは別個に、発酵槽の下部にコンプレッサ等を備えた給気管を接続すると共に、発酵槽上面に接続されている排気管にポンプ等を設け、発酵槽上部空間の水蒸気を速やかに発酵槽外へと排出させる結露防止構造を開示している。
特許文献2は、生ゴミ処理装置の上面から建物外へと向かう排気管にドレン回収管を設け、排気管内に発生した結露が生ゴミ処理槽へと逆流することを防止する排気構造を開示している。
糖化液を発酵させることによってバイオエタノール又は乳酸のようなバイオケミカルを製造する場合等には、発酵槽内を洗浄水によって洗浄し、雑菌による汚染を排除しつつ、好気性菌又は嫌気性菌による純粋培養系として、発酵液である糖化液等に含有される有機物を発酵槽内で分解し、有用物を得る。
ここで、発酵の種類又は条件によっては、発酵過程で発生するガスによって発酵液(液体及び流動体の両方を含む)が発泡し、発酵液が泡と共にベント配管を経て系外に排出される可能性がある。そのため、発酵槽のベント配管は、発酵槽の上面(頂部)に縦向きに接続されて、一旦上方へと立ち上げられることが一般的である。
プラントスケールの発酵槽の場合、発酵槽の内側上部には、洗浄水を散水して内壁を洗浄するための洗浄装置(例えば、スプレーのような散水装置)が設けられていることが多い。発酵槽の内壁は、洗浄装置から散水される洗浄水によって洗浄されやすいが、ベント配管は発酵槽の上面(頂部)から上方へと立ち上がっている。そのため、特に大口径のベント配管の内壁には、洗浄水が到達しにくく、洗浄が困難である。その結果、ベント配管の内部は、発酵槽本体の内壁と比較して、雑菌が繁殖しやすいという問題がある。
上述したように、発酵槽内から排出される二酸化炭素又はメタンのようなガスは、水蒸気を多く含んでおり、ガス温度は外気温よりも高いことが通常である。このため、発酵槽からベント配管を通じて系外へ排出されるガスは、発酵槽上面の立ち上がり部分のベント配管の温度が低いと、ベント配管内壁で水蒸気が容易に凝縮して結露を生じる。水蒸気を含むガスの配管には、配管内壁に結露が発生することを予期してトラップが設けられる場合もあるが、発酵槽のベント配管の場合には、発酵槽上面から上方へとベント配管が立ち上がっているため、ベント配管が縦方向に伸びている部分にはトラップを設けることができない。
このため、ベント配管にトラップが設けられている場合であっても、トラップ上流側(発酵ガスの流れについての上流側)の内壁で結露が生じた場合、結露発生部分が発酵槽に向かって下り勾配の場所であれば、結露が水滴として雑菌と共に発酵槽内に落下し、発酵液が雑菌によって汚染され、発酵効率が低下したり、有害物が生成されたりするおそれがある。しかし、従来は、ベント配管から発酵槽内への水滴の落下については、特にその対策が検討されてこなかった。
本発明は、ベント配管内壁の結露発生を防止し、発酵槽内の発酵液にベント配管からの水滴落下による雑菌混入を防止し得る発酵槽の提供を目的とする。
本発明者等は、発酵槽に接続されているベント配管内部を調査し、発酵初期には発生するガス量が多く、排出されるガス流速が高いために結露が内壁で発生しにくいが、それ以降はガスの流速が低下し、水蒸気の凝縮によって結露が発生しやすくなることを確認した。そして、結露が水滴として発酵槽に落下することを防止するためには、ベント配管の発酵槽上面からの立ち上がり部分(発酵槽に対して縦方向に接続されている部分、すなわち発酵槽上面から発酵ガス流通方向に沿って上り勾配である部分)を加熱することが極めて有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
具体的に、本発明は、
発酵液を所定の微生物によって好気性発酵又は嫌気性発酵させるための発酵槽であって、
発酵槽内の気体を外部へと排出するためのベント配管を備え、
前記ベント配管は、
その内壁に結露を生じた場合に、発酵槽へと水滴が落下し得る部分を加熱するための加熱装置を有し、
前記加熱装置は、前記ベント配管を、前記ベント配管内を流通する発酵ガスに含有される水蒸気の露点以上に加熱する、発酵槽に関する。
発酵液を所定の微生物によって好気性発酵又は嫌気性発酵させるための発酵槽であって、
発酵槽内の気体を外部へと排出するためのベント配管を備え、
前記ベント配管は、
その内壁に結露を生じた場合に、発酵槽へと水滴が落下し得る部分を加熱するための加熱装置を有し、
前記加熱装置は、前記ベント配管を、前記ベント配管内を流通する発酵ガスに含有される水蒸気の露点以上に加熱する、発酵槽に関する。
ボイラ蒸気のような高温蒸気を移送する配管であれば、水撃現象(ウォーターハンマ)を防止するために、グラスウールのような断熱材で配管を覆うと共に、配管中にドレンを設けることが通常である。しかし、発酵槽のベント配管は、高温蒸気又は高温ガスを移送する配管ではないため、配管の途中にトラップ又はドレン配管は設けられても、配管を保温又は加熱する手段が採用されることはなかった。また、断熱材は、発酵ガスと外気温のように温度差が小さい場合には、配管内壁への結露防止効果は期待できない。
本発明者等は、ベント配管内壁に結露が発生することを防止するための手段について鋭意検討した結果、結露が発生すれば発酵槽に水滴が落下する可能性がある部分の配管を、ベント配管内を流通するガスに含有されている水蒸気が凝縮しない温度(露点)以上に加熱することにより、発酵ガスの流速が低くなっても内壁に結露が発生せず、ベント配管からの水滴落下を原因とする発酵液への雑菌混入を防止し得ることを初めて見出した。
下水汚泥等の廃棄物を発酵させて処理するメタン発酵槽であれば、様々な微生物群がバランスを保ちながら有機物を発酵させているが、発酵槽から取り出されるメタンガスが有用物であり、発酵槽内の発酵液に雑菌を含む水滴が落下しても、微生物群が雑菌に比較的強いため、運用上の問題は起こらない。しかし、糖化液を発酵させてバイオエタノールのようなバイオケミカル製品を製造するための発酵槽は、発酵液を所定の微生物によって好気性発酵又は嫌気性発酵させることを目的としており、発酵槽の内容液が有用物となる。そのため、そのような目的で使用される発酵槽については、発酵槽内に雑菌が混入することを防止する技術的意義は大きい。
ここで、ベント配管の「結露が発生すれば発酵槽に水滴が落下する可能性がある部分」とは、ベント配管にトラップが設けられていない場合には、発酵槽上面からガス流通方向の下流側に位置する最初の上り勾配である部分と、その少し下流側の部分を意味する。すなわち、ベント配管が発酵ガスの流通方向に向かって上り勾配と下り勾配とを繰り返しており、上り勾配部分が複数箇所存在する場合には、最も発酵槽に近い上り勾配部分とその少し下流側の部分が該当する。一方、ベント配管にトラップが設けられている場合には、発酵槽上面からガス流通方向の下流側に位置する最初のトラップより上流側であり、かつ、ガス流通方向に沿って上り勾配と、その少し下流側の部分を意味する。
また、「所定の微生物」とは、1種類又は2種類以上の微生物であって、発酵原料を発酵させて目的とする発酵生成物を生産するために必要となる微生物を意味する。例えば、糖化液を原料としてアルコール発酵によりバイオエタノールを製造する場合には1種類の微生物(醸造用酵母)を用いるが、発酵液に2種類以上の微生物を添加して複合発酵させる場合には2種類以上の微生物を用いる。
前記加熱装置は、前記ベント配管を、前記発酵槽内の発酵液温度又は前記ベント配管内を通過する発酵ガス温度よりも5℃以上10℃以下高い温度に加熱することが好ましい。
本発明の発酵槽は、
前記発酵槽内の発酵液温度を測定する第一温度計及び/又は前記ベント配管内を通過する発酵ガス温度を測定する第二温度計と、
前記加熱装置の出力を制御する制御装置とを有し、
前記第一温度計及び/又は前記第二温度計の測定値に基づいて、前記制御装置が前記加熱装置の出力を調整することが好ましい。
前記発酵槽内の発酵液温度を測定する第一温度計及び/又は前記ベント配管内を通過する発酵ガス温度を測定する第二温度計と、
前記加熱装置の出力を制御する制御装置とを有し、
前記第一温度計及び/又は前記第二温度計の測定値に基づいて、前記制御装置が前記加熱装置の出力を調整することが好ましい。
ベント配管を通じて排出される発酵ガスの温度は、発酵槽内の発酵温度(発酵液の温度)とほぼ同じとなる。発酵温度は、発酵に適した温度に調整されるべきであるが、発酵温度が低い場合には、ベント配管も低い温度に加熱すればよい。発酵温度と、ベント配管のうち加熱装置によって加熱される部分の温度とを測定し、測定値に応じて制御装置が加熱装置の出力を制御することにより、加熱装置に要するエネルギーを最小化し得る。
本発明によれば、バイオケミカル製造用途の発酵槽のように、発酵液を単一微生物又は複数微生物によって好気性発酵又は嫌気性発酵させるための発酵槽について、従来は注意されていなかったベント配管からの雑菌混入を容易、かつ、低コストで防止することが可能である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。本発明は、以下の記載に限定されない。
図1は、本発明の実施形態である発酵槽の概略図を示す。発酵槽本体1は、上面1a、側面1b、底面1cから構成されている。発酵槽本体1は、直方体でもよく、円柱状でもよい。上面1aには、原料供給管2、給水管3、ベント配管4が接続されている。ベント配管4以外は、側面1bに接続されてもよい。ベント配管4の内、4aで示される部分よりも発酵ガス流通方向の下流側(発酵槽から遠い方向)の内壁に発生した結露は、ドレン管を接続する等の方法で取り除くことが可能である。上面1aは平面であってもよく、上に凸である曲面であってもよい。
発酵槽本体1には、発酵原料となる発酵液が原料供給管2から供給される。発酵液の希釈が必要な場合には、給水管3より希釈水が供給される。外部で濃度調整された発酵液を発酵槽本体1へと供給する場合には、原料供給管2のみを設け、給水管3を省略し得る。発酵原料を配管を通じて供給することが困難な場合には、原料供給管の代わりに別途原料供給口を設けてもよい。
側面1bには、冷却装置6が設けられている。冷却装置6は、冷却水を流通させる間接冷却式の冷却装置であることが好ましい。また、冷却装置6は、発酵槽本体1の内部であって、発酵液と接触する位置に設けられてもよい。冷却装置6は、発酵熱によって温度が上昇した発酵槽本体1内の発酵液を、発酵に適した温度に冷却することを目的としている。なお、冷却装置6は、任意の構成である。
なお、図1では省略されているが、発酵槽本体1が大型である場合には、内部に発酵液を撹拌するための撹拌装置を設けることが好ましい。
ベント配管4は、上面1aから縦方向に立ち上がり、上に凸のカーブを描きながら延伸している。図1の発酵槽においては、符号4aを付されたこの部分に加熱装置8が設けられている。加熱装置8は、ベント配管4のうち、4aで示される部分を、発酵ガスに含有されている水蒸気が結露する温度(露点)以上、好ましくは、発酵ガス温度よりも5℃以上10℃以下高い温度に加熱することを目的としている。加熱装置8は、電気ヒータ、温水又は蒸気を流通させる間接加熱式の加熱装置(特に、ジャケット式の間接加熱装置)等、汎用される加熱装置を利用し得る。
4aで示される部分の内壁(ベント配管内壁)の温度を配管温度計によって測定し、発酵ガスに含有されている水蒸気の露点以上、好ましくは、発酵ガス温度よりも5℃以上10℃以下高い温度にベント配管(4aで示される部分)が加熱されていることを確認することが好ましい。
発酵終了後、発酵液(有用物を含む)は、発酵槽本体1の底面1cに接続されている排出管7を通じて系外に取り出される。
発酵槽本体1の内部には、発酵液の温度を測定する第一温度計を設けることが好ましい。また、ベント配管4には、4aで示される部分の内部を流通する発酵ガス温度を測定する第二温度計を設けることが好ましい。第一温度計の測定値及び/又は第二温度計の測定値に基づいて、制御手段が加熱装置8の出力を制御する構成とすることにより、発酵液及び4a部を流通する発酵ガス温度を最適範囲に調整しつつ、省エネルギー化によるランニングコスト削減を図り得る。制御手段による加熱装置8の出力制御は、配管温度計の測定値からのフィードバックによって校正されることも好ましい。第一温度計の測定値に基づいて、冷却装置の冷却能力を制御する構成とすることも好ましい。
制御装置による加熱装置8の出力調整は、例えば、熱交換器に供給する水(熱媒体)の流量を調整したり、電気ヒータの通電量を調整したりすることで達成することが可能である。
発酵槽本体1の内部には、散水装置9が設けられている。散水装置9は、複数のノズル10を有しており、ここから洗浄水を散水することにより、発酵液を取り出した後の発酵槽本体1内部を洗浄する。散水装置9には、洗浄用給水管11を通じて洗浄水が供給されるが、洗浄水の水圧を増して洗浄効果を高めるためには、洗浄用配管11にポンプ(図示せず)を設置することが好ましい。散布された洗浄水によって、発酵槽本体1の内面を洗浄することが可能である。使用済み洗浄水は、排出管7又はこれとは別個の排水配管(図示せず)によって系外へと排水される。
図2は、本発明の別の実施形態である発酵槽の概略図を示す。図2に示される発酵槽20は、上面1aに接続されているベント配管4の形状が異なること以外は、図1に示される発酵槽1と同じである。発酵槽20のベント配管4は、上面1aから縦方向に立ち上がり、角度を変えて緩い下り勾配となって下流側へと延伸している。緩い下り勾配部分にはトラップ5が設けられている。ベント配管4の緩い下り勾配部分は、水平とすることもできる。発酵槽20においては、符号4bを付されたこの部分に加熱装置8が設けられている。トラップ5よりも下流側のベント配管内で結露が生じた場合、水滴はトラップ5で捕集され、ドレン管(図示せず)によって適宜排水される。このため、加熱装置8によってトラップ5及びその下流側のベント配管4を加熱する必要はない。
図3は、従来の発酵槽のベント配管内部(図1の符号4a又は図2の符号4bで示される部分に相当)における結露発生状況を示す。図3において、ベント配管21の下端は発酵槽の上面25に接続されており、発酵によって発生したガスは、ベント配管21を下から上に向かって排気される。
発酵槽内で発酵液の発酵が始まると、例えば、酵母を用いた糖化液のアルコール発酵であれば二酸化炭素が発生する。このとき、ガス(二酸化炭素)の温度は発酵液の温度にほぼ等しく、水蒸気が多く含有されている。発酵の初期はガス発生量が多いので、ベント配管21を通じて排気されるガスの流速が高く、水蒸気が凝縮して結露が発生しても、ガスと共に系外へと排出されやすい。
その後、発酵が終了に近づくと、ガス発生量が減少し、ベント配管21を通じて排気されるガスの流速が低下する。すると、外気温が低い時期には、ベント配管21の温度も低下し、ガスに含有される水蒸気が内壁で結露23として凝縮しやすい。ベント配管21の内壁には、散水装置のノズルから散水される洗浄水が届きにくいため、ベント配管内壁には雑菌22が存在していることがある。そのため、結露23が雑菌22と接触すると、雑菌を含んだ水滴24として発酵槽に落下することになる。
図4は、本発明の発酵槽のベント配管における内部状況を示す。本発明では、ベント配管4の内、図1において符号4aで示される部分又は図2において符号4bで示される部分には、加熱装置8が設けられている。ベント配管内壁に雑菌22が存在している可能性があることは、図3に示される従来技術と同じである。しかし、本発明では、外気温が低い時期であっても、図1の符号4aで示される部分又は図2の符号4bで示される部分のベント配管内壁には結露が生じない。その結果、従来技術とは異なり、ガス中の水蒸気の凝縮を原因とする雑菌を含む水滴の発酵槽への落下が防止される。
本発明では、加熱装置8は、小型、かつ、低出力(加熱能力が小さい)であっても足りるため、既存の発酵槽に加熱装置を取り付けるという簡易な対策によっても、低い設備投資コスト及びランニングコストで、水蒸気の凝縮水による発酵液への雑菌混入を効果的に防止し得る。
本発明の発酵槽は、バイオケミカル分野等において有用である。
1:発酵槽本体
2:原料供給管
3:給水管
4:ベント配管
4a:発酵槽1のベント配管の内、加熱装置によって加熱する部分
4b;発酵槽20のベント配管の内、加熱装置によって加熱する部分
5:トラップ
6:冷却装置
7:排出管
8:加熱装置
9:散水装置
10:ノズル
11:洗浄用給水管
20:発酵槽本体(別例)
21:従来発酵槽のベント配管
22:雑菌
23:結露
24:雑菌を含んだ水滴
25:従来発酵槽の上面
2:原料供給管
3:給水管
4:ベント配管
4a:発酵槽1のベント配管の内、加熱装置によって加熱する部分
4b;発酵槽20のベント配管の内、加熱装置によって加熱する部分
5:トラップ
6:冷却装置
7:排出管
8:加熱装置
9:散水装置
10:ノズル
11:洗浄用給水管
20:発酵槽本体(別例)
21:従来発酵槽のベント配管
22:雑菌
23:結露
24:雑菌を含んだ水滴
25:従来発酵槽の上面
Claims (3)
- 発酵液を所定の微生物によって好気性発酵又は嫌気性発酵させるための発酵槽であって、
発酵槽内の気体を外部へと排出するためのベント配管を備え、
前記ベント配管は、
その内壁に結露を生じた場合に、発酵槽へと水滴が落下し得る部分を加熱するための加熱装置を有し、
前記加熱装置は、前記ベント配管を、前記ベント配管内を流通する発酵ガスに含有される水蒸気の露点以上に加熱する、発酵槽。 - 前記加熱装置は、前記ベント配管を、前記発酵槽内の発酵液温度又は前記ベント配管内を通過する発酵ガス温度よりも5℃以上10℃以下高い温度に加熱する、請求項1に記載の発酵槽。
- 前記発酵槽内の発酵液温度を測定する第一温度計及び/又は前記ベント配管内を通過する発酵ガス温度を測定する第二温度計と、
前記加熱装置の出力を制御する制御装置とを有し、
前記第一温度計及び/又前記第二温度計の測定値に基づいて、前記制御装置が前記加熱装置の出力を調整する、
請求項1又は2に記載の発酵槽。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018060508A JP2019170195A (ja) | 2018-03-27 | 2018-03-27 | 生物的発酵用の発酵槽 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018060508A JP2019170195A (ja) | 2018-03-27 | 2018-03-27 | 生物的発酵用の発酵槽 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=68165940
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---|---|---|---|
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JP (1) | JP2019170195A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020194808A1 (ja) * | 2019-03-22 | 2020-10-01 | 積水化学工業株式会社 | 有機化合物の製造システム |
JP2022109016A (ja) * | 2021-01-14 | 2022-07-27 | 株式会社神鋼環境ソリューション | 発泡ドレン装置、およびメタン発酵槽 |
CN115161135A (zh) * | 2022-07-13 | 2022-10-11 | 沈阳市科爱思智能化科技有限公司 | 一种啤酒发酵过程酵母排放识别控制系统 |
-
2018
- 2018-03-27 JP JP2018060508A patent/JP2019170195A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020194808A1 (ja) * | 2019-03-22 | 2020-10-01 | 積水化学工業株式会社 | 有機化合物の製造システム |
JP6810282B1 (ja) * | 2019-03-22 | 2021-01-06 | 積水化学工業株式会社 | 有機化合物の製造システム |
JP2022109016A (ja) * | 2021-01-14 | 2022-07-27 | 株式会社神鋼環境ソリューション | 発泡ドレン装置、およびメタン発酵槽 |
JP7139468B2 (ja) | 2021-01-14 | 2022-09-20 | 株式会社神鋼環境ソリューション | 発泡ドレン装置、およびメタン発酵槽 |
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CN115161135B (zh) * | 2022-07-13 | 2023-08-22 | 沈阳市科爱思智能化科技有限公司 | 一种啤酒发酵过程酵母排放识别控制系统 |
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