JP2019168939A - 自律走行システム - Google Patents

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Abstract

【課題】測位アンテナの位置が作業車両の車両基準点から離れている場合であっても、作業車両を旋回経路に沿って容易に移動させることが可能な自律走行システムを提供する。【解決手段】自律走行システムは、位置取得部と、走行経路作成部と、走行経路補正部と、舵角制御部と、を備える。位置取得部は、田植機1が旋回時に円弧を描く部分である車両基準点P2とは異なる位置に配置された測位アンテナの位置である測位点P1を測位演算により取得する。走行経路作成部は、旋回経路を含み、車両基準点P2が通る経路である走行経路を作成する。走行経路補正部は、車両基準点P2に対する測位アンテナの相対位置に基づいて走行経路を補正した補正走行経路92を作成する。舵角制御部は、作業車両の操舵を自律的に行うことで、測位点P1が補正走行経路92に沿うように田植機1を走行させる。【選択図】図6

Description

本発明は、主として、圃場内に予め設定された走行経路に沿って作業車両を走行させる自律走行システムに関する。
特許文献1には、圃場に設定された走行経路に沿って自律走行することが可能なトラクタが開示されている。このトラクタは、GPSアンテナと、GPS受信機と、を備える。GPS受信機は、GPSアンテナを介して受信した情報に基づいて測位演算を行うことで、トラクタの位置(詳細にはGPSアンテナの位置)を算出する。このトラクタは、走行経路に対する車体の方位、現在の操舵角、及び目標方位に基づいて目標操舵角を算出する処理を行うことで、走行経路に沿って自律走行する。
特開2002−358122号公報
特許文献1では、作業車両のうち旋回時に円弧を描く箇所である車両基準点と殆ど同じ位置にGPSアンテナが配置されている。そのため、特許文献1のトラクタは、旋回時においても走行経路に沿うように自律走行できる。しかし、測位アンテナの位置が作業車両の車両基準点から離れている場合、作業車両を旋回経路に沿って移動させることが困難になる場合がある。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、測位アンテナの位置が作業車両の車両基準点から離れている場合であっても、作業車両を旋回経路に沿って容易に移動させることが可能な自律走行システムを提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の自律走行システムが提供される。即ち、この自律走行システムは、位置取得部と、走行経路作成部と、走行経路補正部と、舵角制御部と、を備える。前記位置取得部は、作業車両が旋回時に円弧を描く部分である車両基準点とは異なる位置に配置された測位アンテナの位置である測位点を測位演算により取得する。前記走行経路作成部は、旋回経路を含み、前記車両基準点が通る経路である走行経路を作成する。前記走行経路補正部は、前記車両基準点に対する前記測位アンテナの相対位置に基づいて前記走行経路を補正した補正走行経路を作成する。前記舵角制御部は、前記作業車両の操舵を自律的に行うことで、前記測位点が前記補正走行経路に沿うように前記作業車両を走行させる。
これにより、車両基準点と測位点が離れている場合であっても、旋回経路からの逸脱を抑えつつ、作業車両を旋回経路に沿って走行させることができる。
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の自律走行システムが提供される。即ち、この自律走行システムは、位置取得部と、走行経路作成部と、仮想点設定部と、仮想点位置算出部と、偏差算出部と、舵角制御部と、を備える。前記位置取得部は、作業車両が旋回時に円弧を描く部分である車両基準点とは異なる位置に配置された測位アンテナの位置である測位点を測位演算により取得する。前記走行経路作成部は、旋回経路を含む経路である走行経路を作成する。前記仮想点設定部は、前記車両基準点よりも前進側であって前記測位アンテナとは異なる位置に仮想点を設定する。前記仮想点位置算出部は、前記測位アンテナと前記仮想点の位置関係に基づいて、前記位置取得部が取得した前記測位点から現在の前記仮想点の位置を算出する。前記偏差算出部は、前記仮想点位置算出部が算出した現在の前記仮想点の位置と、当該仮想点が通過すべき走行経路である仮想点走行経路と、に基づいて、現在の前記仮想点における前記仮想点走行経路からの偏差を算出する。前記舵角制御部は、前記偏差算出部が算出した前記偏差に基づいて前記作業車両の操舵を自律的に行うことで、前記走行経路に沿うように前記作業車両を走行させる。
これにより、車両基準点と測位点が離れている場合であっても、旋回経路からの逸脱を抑えつつ、作業車両を旋回経路に沿って走行させることができる。
前記の自律走行システムにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記補正走行経路は、旋回経路と、当該旋回経路に接続される直線経路と、を含んでいる。前記舵角制御部は、前記作業車両を旋回させる旋回制御と、前記作業車両を直進させる直線制御と、を実行可能である。前記測位点が、前記直線経路と前記旋回経路の境界に到達するより前に、前記直線制御と前記旋回制御の切替えが行われる。
これにより、経路からの逸脱を抑えつつ、直線経路から旋回経路、又は、旋回経路から直線経路へ作業車両を移行させることができる。
前記の自律走行システムにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記仮想点走行経路は、旋回経路と、当該旋回経路に接続される直線経路と、を含んでいる。前記舵角制御部は、前記作業車両を旋回させる旋回制御と、前記作業車両を直進させる直線制御と、を実行可能である。前記仮想点が、前記直線経路と前記旋回経路の境界に到達するより前に、前記直線制御と前記旋回制御の切替えが行われる。
これにより、経路からの逸脱を抑えつつ、直線経路から旋回経路、又は、旋回経路から直線経路へ作業車両を移行させることができる。
第1実施形態に係る自律走行システムにより自律走行する田植機の側面図。 田植機の平面図。 自律走行システムのブロック図。 車両基準点を説明する図。 測位点が円弧を描くように田植機を移動させる場合の田植機の動きを示す図。 測位点が補正走行経路に沿うように田植機を走行させる様子を示す図。 二輪車モデルを示す図。 測位点における偏差を示す図。 第2実施形態で設定される仮想点を示す図。 第2実施形態の無線通信端末7の構成を示すブロック図。 仮想点を基準とした偏差を示す図。 第2実施形態で走行経路に沿って田植機を走行させる様子を示す図。
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。本実施形態の自律走行システム100は、圃場内で田植え(苗の植付け)を行う田植機1に自律走行を行わせるためのシステムである。ここで、自律走行とは、少なくとも操舵を自律的に行って田植機1を走行させることを意味する。本実施形態では、無線通信端末7を用いてオペレータが自律走行に関する設定を行い、その設定に基づいて田植機1が自律走行を行う。また、本実施形態では、オペレータの乗車中において田植機1に自律走行を行わせる構成であるが、オペレータが乗車していない田植機1に自律走行を行わせることもできる。
初めに、本実施形態の田植機1について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、田植機1の側面図である。図2は、田植機1の平面図である。図1及び図2に示すように、田植機1は、車体部11と、左右1対の前輪12と、左右一対の後輪13と、植付部14と、を備える。
車体部11の前部に配置されたボンネット21の内部には、エンジン22が配置されている。エンジン22が発生させた動力はミッションケース23を介して前輪12及び後輪13に伝達される。ミッションケース23を介して伝達された動力は、車体部11の後部に配置されたPTO軸24を介して植付部14にも伝達される。車体部11の前後方向で前輪12と後輪13の間の位置には、オペレータが搭乗する運転座席25が設けられている。運転座席25の前方には、オペレータが田植機1を操舵するための操舵ハンドル26が配置されている。
植付部14は、車体部11の後方に昇降リンク機構31を介して連結されている。昇降リンク機構31は、トップリンク31a及びロワーリンク31b等を含む平行リンク構造により構成されている。ロワーリンク31bには昇降シリンダ32が連結されている。この構成で、昇降シリンダ32を伸縮させることにより、植付部14全体を上下に昇降させることができる。
植付部14は、植付入力ケース33と、複数の植付ユニット34と、苗載台35と、複数のフロート36と、予備苗台38と、を主として備えている。
それぞれの植付ユニット34は、植付伝動ケース41と、回転ケース42と、を備える。植付伝動ケース41には、PTO軸24及び植付入力ケース33を介して動力が伝達される。それぞれの植付伝動ケース41には、車幅方向の両側に回転ケース42が取り付けられている。それぞれの回転ケース42には、田植機1の進行方向に並べて2つの植付爪43が取り付けられている。これらの2つの植付爪43により、1条分の植付が行われる。
図1に示すように、苗載台35は、植付ユニット34の前上方に配置されており、苗マットを載置可能に構成されている。苗載台35は、往復で横送り移動可能(横方向にスライド可能)に構成されている。また、苗載台35は、当該苗載台35の往復移動端で苗マットを間欠的に下方に縦送り搬送可能に構成されている。この構成により、苗載台35は、苗マットの苗を各植付ユニット34に対して供給できるようになっている。こうして、田植機1では、各植付ユニット34に対して苗を順次供給し、連続的に苗の植付けを行うことができる。
図1に示すフロート36は、植付部14の下部に設けられ、その下面が地面に接触することができるように配置されている。フロート36が地面に接触することにより、苗を植え付ける前の田面が整地される。また、フロート36には、当該フロート36の揺動角を検出する図略のフロートセンサが設けられている。フロート36の揺動角は、地面と植付部14の距離に対応している。田植機1は、フロート36の揺動角に基づいて昇降シリンダ32を動作させて植付部14を上下に昇降させることにより、植付部14の対地高さを一定に保つことができる。
予備苗台38は、ボンネット21の車幅方向外側に配置されており、予備のマット苗を収容した苗箱を搭載可能である。左右一対の予備苗台38の上部同士は、上下方向及び車幅方向に延びる連結フレーム27によって互いに連結されている。連結フレーム27の車幅方向の中央には、筐体28が配置されている。筐体28の内部には、測位アンテナ61と、慣性計測装置(角速度センサ)62と、通信アンテナ63と、が配置されている。測位アンテナ61は、衛星測位システム(GNSS)を構成する測位衛星からの電波を受信することができる。この電波に基づいて公知の測位計算が行われることにより、田植機1の位置(詳細には測位アンテナ61の位置)を取得することができる。慣性計測装置62は、3つのジャイロセンサと3つの加速度センサを備える。従って、慣性計測装置62は、鉛直方向(上下方向)を回転軸とした田植機1の角速度であるヨーレートを含む値を検出する。この慣性計測装置62が検出する田植機1の角速度及び加速度が補助的に用いられることで、田植機1の測位結果の精度が高められている。通信アンテナ63は、無線通信端末7と無線通信を行うためのアンテナである。
図3に示すように、田植機1は制御部50を備える。制御部50は公知のコンピュータとして構成されており、図示しないCPU、ROM、RAM、入出力部等を備える。CPUは、各種プログラム等をROMから読み出して実行することができる。ROMには、各種のプログラムやデータが記憶されている。そして、上記のハードウェアとソフトウェアの協働により、制御部50を、記憶部51と、車速制御部52と、舵角制御部53、作業機制御部54、舵角取得部55、及びヨーレート取得部56として動作させることができる。制御部50は、1つのハードウェアであってもよいし、互いに通信可能な複数のハードウェアであってもよい。そのため、例えば自律操舵に関する処理を別のハードウェアが行う構成であってもよい。また、制御部50が行う処理の一部を田植機1以外に設けられたハードウェアで行う構成であってもよい。また、制御部50には、上記の慣性計測装置62に加え、位置取得部64と、通信処理部65と、車速センサ66と、舵角センサ67と、が接続されている。
位置取得部64は、測位アンテナ61に電気的に接続されている。位置取得部64は、測位アンテナ61で受信した電波に基づく測位信号から、田植機1の位置を例えば緯度及び経度の情報として取得する。位置取得部64は、図示しない基準局からの測位信号を適宜の方法で受信した上で、公知のGNSS−RTK法を利用して測位を行う。しかしながら、これに代えて、例えばディファレンシャルGNSSを用いた測位、又は単独測位等が行われてもよい。あるいは、無線LAN等の電波強度に基づく位置取得又は慣性航法による位置取得等が行われてもよい。
通信処理部65は、通信アンテナ63に電気的に接続されている。この通信処理部65は、適宜の方式で変調処理又は復調処理を行って、無線通信端末7との間でデータの送受信を行うことができる。
車速センサ66は、田植機1の適宜の位置、例えば前輪12の車軸に配置されている。車速センサ66は、例えば車軸の回転に応じたパルスを発生させるように構成されている。車速センサ66で得られた検出結果のデータは、制御部50へ出力される。
舵角センサ67は、舵角を検出するセンサである。本明細書において、舵角とは、ステアリング角度と、タイヤ角度(ホイール角度)と、を含む。ステアリング角度とは、ステアリングシャフトの回転角度である。タイヤ角度とは、田植機1の前後軸に対する車輪の傾斜角(更に言えば、平面視で、車両の前後軸と、車輪の回転軸と垂直な方向と、がなす角)である。本実施形態では、ステアリングシャフトに舵角センサ67が配置されており、ステアリング角度が検出される。なお、舵角センサ67は、タイヤ角度を検出する構成であってもよい。この構成では、舵角センサ67は、例えば前輪12に設けられた図示しないキングピンに備えられる。舵角センサ67で得られた検出結果のデータは、制御部50へ出力される。
車速制御部52は、田植機1の車速を自律的に変更する車速制御を行う。車速制御とは、予め定められた条件に基づいて田植機1の車速を調整する制御である。具体的には、車速制御部52は、車速センサ66の検出結果により得られた現在の車速が目標の車速に近づくように、ミッションケース23内の変速装置の変速比、及び、エンジン22の回転速度の少なくとも一方を変更する。なお、この車速制御には、車速をゼロにして田植機1を停止させる制御も含まれる。
舵角制御部53は、田植機1の舵角を自律的に変更する舵角制御を行う。舵角制御とは、予め定められた条件に基づいて田植機1の舵角を調整する制御である。具体的には、舵角制御部53は、舵角センサ67の検出結果により得られた現在舵角に基づいて、例えば操舵ハンドル26の回転軸(ステアリングシャフト)に設けられた操舵アクチュエータを駆動する。なお、舵角制御の詳細については後述する。舵角制御部53は、ステアリング角度ではなくタイヤ角度を直接調整する構成であってもよい。
本実施形態の田植機1は、車速制御及び舵角制御の両方を同時に行うこともできるが、何れか一方のみを行うこともできる。例えば、制御部50が舵角制御のみを行う場合、車速はオペレータが手動で操作する。
作業機制御部54は、予め定められた条件に基づいて植付部14の動作(昇降動作又は植付動作等)を制御可能である。舵角取得部55は、舵角センサ67が検出した舵角を取得する処理を行う。ヨーレート取得部56は、慣性計測装置62の検出値の1つであるヨーレートを取得する処理を行う。
無線通信端末7は、タブレット型のコンピュータである。無線通信端末7は、通信アンテナ71と、通信処理部72と、表示部73と、操作部74と、制御部80と、を備える。なお、無線通信端末7はタブレット型のコンピュータに限るものではなく、スマートフォン又はノートパソコンであってもよい。無線通信端末7は、後述のように田植機1の自律走行に関する様々な処理を行うが、この処理の少なくとも一部を田植機1の演算装置が行うこともできる。逆に、田植機1が行う自律走行に関する様々な処理の少なくとも一部を無線通信端末7が行うこともできる。
通信アンテナ71は、田植機1と無線通信を行うための近距離通信用のアンテナと、携帯電話回線及びインターネットを利用した通信を行うための携帯通信用アンテナと、を含んで構成されている。通信処理部72は、通信アンテナ71に電気的に接続されている。通信処理部72は、適宜の方式で変調処理又は復調処理を行って、無線通信端末7又は他の機器との間でデータの送受信を行うことができる。
表示部73は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、画像を表示可能に構成されている。表示部73は、例えば、自律走行に関する情報、田植機1の設定に関する情報、各種センサの検出結果、及び警告情報等を表示することができる。操作部74は、タッチパネルと、ハードウェアキーと、を含んでいる。タッチパネルは、表示部73に重ねて配置されており、オペレータの指等による操作を検出可能である。ハードウェアキーは、無線通信端末7の筐体の側面又は表示部73の周囲等に配置されており、オペレータが押圧することで操作可能である。なお、無線通信端末7は、タッチパネルとハードウェアキーの何れか一方のみを備える構成であってもよい。
制御部80は公知のコンピュータとして構成されており、図示しないCPU、ROM、RAM、入出力部等を備える。CPUは、各種プログラム等をROMから読み出して実行することができる。ROMには、各種のプログラムやデータが記憶されている。そして、上記のハードウェアとソフトウェアの協働により、制御部80を、記憶部81、表示制御部82、走行経路作成部83、偏差算出部84、及び走行経路補正部85として動作させることができる。
記憶部81は、田植機1の設定に関する情報、オペレータが作成した走行経路、及び走行経路を作成するための各種条件等が記憶されている。表示制御部82は、上述した情報を表示部73に表示する制御を行う。走行経路作成部83は、オペレータの操作に基づいて、走行経路を作成する処理を行う。走行経路には、直線経路、旋回経路、及びそれらを組み合わせた経路がある。また、直線経路とは、完全に直線の経路だけでなく、方向が僅かに変化する経路も含む。旋回経路とは、田植機1を旋回させるための経路である。旋回経路は曲線状の経路である。旋回経路には、田植機1の向きを反転させる経路だけでなく、田植機1の向きを僅かに変化させる経路も含まれる。偏差算出部84は、走行経路に沿って田植機1を自律走行させる際に、田植機1と走行経路の偏差を算出する。走行経路補正部85は、走行経路を補正する(詳細は後述)。
次に、図4及び図5を参照して、田植機1が旋回時に円弧を描く部分である車両基準点とは離れた位置に測位アンテナ61が配置されている場合に生じる課題について説明する。図4は、車両基準点を説明する図である。図5は、測位点が円弧を描くように田植機1を移動させる場合の田植機1の動きを示す図である。なお、図4以降の図では、図面を分かり易くするために、田植機を車体、前輪及び後輪のみを用いて示す。
初めに、車両基準点について説明する。田植機1が旋回中心点を旋回中心としてステアリング角度が一定で旋回する場合、田植機1のある1点は円弧を描くように位置が変化する。この点を車両基準点と称し、以下では符号P2を付して説明する。車両基準点P2の位置は、田植機1の構成(特に前輪12及び後輪13の位置)によって異なる。ただし、自律走行の制御で用いる車両基準点P2は厳密に算出した位置である必要はない。即ち、車両基準点P2はおおよそ正確な円弧を描く位置であればよい。本実施形態では、左右一対の後輪13の車幅方向の中央を車両基準点P2としている。
ここで、本実施形態では田植機1の後部には昇降可能な植付部14が配置されているため、車両基準点P2の近傍に測位アンテナ61を配置することは困難である。そのため、田植機1の前端の近傍(ボンネット21の上方であって、操舵ハンドル26よりも前方)に測位アンテナ61を配置せざるを得ない。また、以下の説明では、位置取得部64が取得した測位アンテナ61の位置を測位点P1と称する。測位点P1と車両基準点P2の前後方向の位置が離れている場合、以下に示す課題が生じる。
即ち、田植機1は測位点P1の位置を取得し、当該測位点P1が例えば図5に示す走行経路91に沿うように、田植機1の舵角制御を行う。しかし、測位点P1は旋回時に円弧を描く部分ではないため、測位点P1と車両基準点P2の距離が離れている場合又は走行経路91の旋回経路の曲率半径が小さい場合等においては、測位点P1を走行経路91に沿って移動させることは困難となる。
そのため、本実施形態の制御部80(走行経路補正部85)は、図6に示すように、走行経路91を補正した補正走行経路92を作成する。補正走行経路92は、車両基準点P2に対する測位点P1の相対位置に基づいて走行経路91を補正した経路である。具体的には、補正走行経路92は、車両基準点P2が走行経路91に沿って走行するときの測位点P1の走行軌跡である。言い換えれば、測位点P1が車両基準点P2よりも所定距離だけ前方にある場合、走行経路91を、当該走行経路91の進行向きに所定距離だけオフセットした点の軌跡である。従って、測位点P1が補正走行経路92に沿うように田植機1を自律走行させることで、たとえ曲率半径が小さい場合であっても、車両基準点P2を走行経路91に沿って移動させることができる。
補正走行経路92は、走行経路91を進行方向にオフセットした経路であるため、旋回の前後において非対称である。また、走行経路91は直線経路と旋回経路が滑らかに接続されるのに対し、補正走行経路92は直線経路と旋回経路とが滑らかに接続されない。従って、測位点P1が直線経路と旋回経路の切替点に到達したタイミングで舵角を変化させても、舵角を瞬時に変化させることは不可能であるため、測位点P1が補正走行経路92を超えてしまう。
以上を考慮し、本実施形態の舵角制御部53は、測位点P1が直線経路と旋回経路の切替点に到達する前に、舵角を変化させる。詳細には、舵角制御部53は、直線経路に沿って田植機1を走行させるための制御である直線制御と、旋回経路に沿って田植機1を旋回させるための制御である旋回制御と、を実行可能である。直線制御では田植機1が直線経路に完全に沿っている場合は舵角がゼロであるが、旋回制御では田植機1が旋回経路に完全に沿っている場合であっても舵角をゼロより大きい値に設定する。つまり、旋回制御では、直線制御とは異なり、田植機1を走行経路に近づける以外の目的で舵角をゼロより大きくする処理を含んでいる。
そして、舵角制御部53は、測位点P1から、直線経路と旋回経路の切替点までの距離を算出しており、この距離が閾値より小さくなったタイミングで、直線制御と旋回制御の切替えを行う。具体的には、舵角制御部53は、直線経路上を移動する測位点P1が旋回経路に到達する前において、直線制御から旋回制御に切り替える。同様に、舵角制御部53は、旋回経路上を移動する測位点P1が直線経路に到達する前において、旋回制御から直線制御に切り替える。これにより、直線経路と旋回経路の切替時において、田植機1が経路を大きく逸脱することを防止できる。
なお、切替点の距離に対する閾値を車速に応じて変更することもできる。即ち、車速が高くなるに従って閾値を大きくすることで適切なタイミングで直線制御と旋回制御の切替えを行うことができる。なお、切替点までの距離と車速に基づいて、切替点までの到達時間を求め、当該到達時間が閾値より小さくなったタイミングで、直線制御と旋回制御の切替えを行ってもよい。
次に、図7を参照して、補正走行経路92に沿って測位点P1を移動させるために行う制御について説明する。舵角制御部53は、補正走行経路92に沿って旋回するために必要な舵角を算出する。ここで、本実施形態の田植機1は旋回時の内輪のタイヤ角度と外輪のタイヤ角度が異なる(内輪のタイヤ角度の方が大きくなる)。そのため、舵角制御部53は、2輪車モデル用いて舵角の演算を行う。2輪車モデルとは、左右一対の前輪12及び後輪13の左右方向の中央に仮想前輪12a及び仮想後輪13aを配置したモデルである。また、仮想前輪12aの舵角は内輪の舵角と外輪の舵角の平均である。舵角制御部53は、仮想前輪12aの舵角と、仮想前輪12aから仮想後輪13aまでの長さであるホイールベース等に基づいて、補正走行経路92に沿って旋回するための旋回舵角θを求める。ここで算出される旋回舵角θは外乱等の状況に応じて変化する値ではなく、理論的に予め算出される値である。この旋回舵角θはフィードフォワード制御で用いられる。
また、補正走行経路92の旋回経路に沿って田植機1を自律走行させる際においても、前輪12及び後輪13の滑り又は旋回経路に到達する前からの偏差の存在等により、田植機1を補正走行経路92に近づける制御が必要となる。制御部50(偏差算出部84)は、測位点P1の位置の偏差(以下、位置偏差ld1)と、測位点P1の向きの偏差(以下、角度偏差α1)と、を算出する。舵角制御部53は、算出された偏差に基づいて、この偏差がゼロに近づけるための舵角を決定している。なお、舵角制御部53は、これらの偏差に代えて又は加えて、上記のヨーレートの偏差を用いて舵角を決定することもできる。
以下、図8を参照して、位置偏差ld1及び角度偏差α1について簡単に説明する。図8の右側には、経路に正確に沿っている田植機1(以下、理想位置の田植機1等と称する)が示されており、図8の左側には現在の田植機1が表示されている。また、図8には、測位点P1、仮想前輪12a、及び車両基準点P2(仮想後輪13a)の3つの旋回軌跡が示されている。位置偏差ld1は、理想位置にある測位点P1の旋回軌跡から、現在の測位点P1までの距離である。角度偏差α1は、理想位置の田植機1の向きと現在の田植機1の向きの差である。なお、これらの偏差の求め方は一例であり、他の方法を用いて求めることもできる。
舵角制御部53は、上記の旋回舵角θに、位置偏差ld1及び角度偏差α1をゼロに近づけるための舵角を加算して算出された舵角(目標舵角)を用いて、舵角制御を行う。これにより、補正走行経路92からの偏差をゼロに近づけつつ、測位点P1を補正走行経路92に沿って(車両基準点P2を走行経路91に沿って)移動させることができる。
なお、別の制御方法として、所定距離Lを設定し現在位置から所定距離Lにある経路上の所定点を向く角度を用いて、経路に沿って自律走行させる方法がある。この制御方法では、現在位置が移動するに従って所定点を向く角度も常に変化するため、定常偏差が発生する。その結果、経路に精度良く沿うことが困難になる。この点、本実施形態の制御では偏差がゼロになれば常に変化する入力値はなくなるため、定常偏差が発生しないので、田植機1を精度良く走行経路91に沿わせることができる。
次に、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態の説明においては、前述の第1実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
第1実施形態では、走行経路91を補正して補正走行経路92を作成することで、測位点P1と車両基準点P2が離れていることに伴う影響を緩和させた。これに対し、第2実施形態では、図9に示すように、車両基準点P2より進行方向側であって測位点P1とは異なる位置に仮想点P3を設け、仮想点P3における偏差等に基づいて舵角を変化させる。また、第2実施形態の制御部80は、第1実施形態と異なり、走行経路補正部85を備えていない、第2実施形態の制御部80は、第1実施形態と異なり、仮想点設定部86及び仮想点位置算出部87を備えている。仮想点設定部86及び仮想点位置算出部87についても、第1実施形態と同様に、少なくとも一部の処理を田植機1(制御部50)が行う構成であってもよい。
仮想点設定部86は、上記の仮想点P3を設定する処理を行う。仮想点位置算出部87は、測位点P1に対する仮想点P3の相対距離La(図9)と、位置取得部64が求めた測位点P1の位置と、に基づいて仮想点P3の位置を算出する。なお、相対距離Laは予め記憶部51又は記憶部81等に記憶されている。
ここで、車両基準点P2を走行経路91に沿わせるように舵角を変化させる制御の課題について説明する。上述したように、舵角を瞬時に変化させることは不可能であるため、例えば車両基準点P2が走行経路91から外れてから、そのズレを修正するための舵角に変更するまでには時間が掛かる。従って、走行経路91からの逸脱が大きくなる(特に旋回経路において逸脱が大きくなる)。この点、車両基準点P2よりも前方にある仮想点P3を用いることで、車両基準点P2の経路の逸脱を事前に把握することができるので、舵角の変更の遅れをキャンセルでき、走行経路91からの逸脱量を抑えることができる。従って、走行経路91からの逸脱を抑えつつ、田植機1を走行経路91に沿って走行させることができる。
また、測位点P1が例えば前輪12又は後輪13よりもかなり前方に位置している場合、田植機1の向きを僅かに変化させた場合であっても測位点P1の位置が大きく変化する。その結果、舵角を変化させて田植機1の向きを変化させることで、上記の位置偏差が大幅に変化する。その結果、位置偏差及び角度偏差等が収束しにくくなり、走行経路91を中心に作業車両が左右に蛇行して収束しないハンチングが発生する。この場合においては、仮想点P3を測位点P1よりも後方にすることで、ハンチングの影響を軽減できる。
仮想点P3は車両基準点P2より進行方向側であれば、田植機1の構成及び要求される仕様等に応じて、様々な位置に設けることができ、例えば、測位点P1より進行方向側であってもよいし進行方向反対側であってもよい。また、仮想点P3は、測位点P1と車両基準点P2を結ぶ線分の中点より進行方向側であってもよいし進行方向反対側であってもよい。なお、仮想点P3は左右方向の中央であることが好ましいが、異なっていてもよい。
次に、仮想点P3における偏差について説明する。第1実施形態と同様に、偏差の種類、偏差の算出方法、偏差を算出するために用いる検出値等は様々であり、適宜変更できる。第2実施形態では、第1実施形態と同様、偏差算出部84が位置偏差と角度偏差を偏差として算出する。また、走行経路91を、車両基準点P2と仮想点P3の位置関係に応じてオフセットした経路(即ち、仮想点P3が通過すべき経路)を仮想点走行経路93と称する。本実施形態では車両基準点P2が通る経路をオフセットして仮想点走行経路93を作成したが、田植機1の別の点が通る経路に基づいて仮想点走行経路93を作成することもできる。以下では、仮想点P3の位置偏差を位置偏差ld3と称し、角度偏差をα3と称する。
図11には、理想位置の田植機1の測位点P1、仮想点P3、及び車両基準点P2の旋回軌跡が表示されている。ここで、位置偏差ld3は、現在の田植機1の仮想点P3と、仮想点の旋回軌跡(仮想点走行経路93)と、の距離である。これらの旋回軌跡の位置は算出でき、更に現在の仮想点P3の位置も上述のように算出できるため、これらの値に基づいて位置偏差ld3を算出できる。また、角度偏差α3は、仮想点P3において田植機1が向くべき方向と現在向いている方向の角度差である。ここで、理想位置の田植機1において、仮想点の旋回経路から引いた接線は、この田植機1の向いている方向とは角度γだけ異なっている。この角度γと現在の仮想点の角度βを比較することで、角度偏差α3を算出できる。
舵角制御部53は、上記の旋回舵角θ及び仮想点の偏差に基づいて、仮想点の偏差を小さくするための舵角を算出して適用することで、車両基準点P2が走行経路91に沿うように、田植機1を自律走行させることができる。
更に、第2実施形態においても、図12に示すように、舵角制御部53は、仮想点P3が直線経路と旋回経路の切替点に到達する前において、直線制御と旋回制御の切替えを行う。具体的には、舵角制御部53は、直線経路上を移動する仮想点P3が旋回経路に到達する前において、直線制御から旋回制御に切り替える。同様に、舵角制御部53は、旋回経路上を移動する仮想点P3が直線経路に到達する前において、旋回制御から直線制御に切り替える。なお、制御を切り替えるタイミングについては、第1実施形態と同様に、様々な方法を用いることができる。また、制御を切り替えるタイミングは、車両基準点P2と切替点の距離を算出してもよいし、仮想点P3と切替点の距離を算出してもよい。これにより、直線経路と旋回経路の切替時において、田植機1が経路を大きく逸脱することを防止できる。
以上に説明したように、第1実施形態の自律走行システム100は、位置取得部64と、走行経路作成部83と、走行経路補正部85と、舵角制御部53と、を備える。位置取得部64は、田植機1が旋回時に円弧を描く部分である車両基準点P2とは異なる位置に配置された測位アンテナ61の位置である測位点P1を測位演算により取得する。走行経路作成部83は、旋回経路を含み、車両基準点P2が通る経路である走行経路91を作成する。走行経路補正部85は、車両基準点P2に対する測位アンテナ61の相対位置に基づいて走行経路91を補正した補正走行経路92を作成する。舵角制御部53は、田植機1の操舵を自律的に行うことで、測位点P1が補正走行経路92に沿うように田植機1を走行させる。
これにより、車両基準点P2と測位点P1が離れている場合であっても、走行経路91(特に旋回経路)からの逸脱を抑えつつ、田植機1を旋回経路に沿って走行させることができる。
また、第2実施形態の自律走行システム100は、位置取得部64と、走行経路作成部83と、仮想点設定部86と、仮想点位置算出部87と、偏差算出部84と、舵角制御部53と、を備える。位置取得部64は、田植機1が旋回時に円弧を描く部分である車両基準点P2とは異なる位置に配置された測位アンテナ61の位置である測位点P1を測位演算により取得する。走行経路作成部83は、旋回経路を含む経路である走行経路91を作成する。仮想点設定部86は、車両基準点P2よりも前進側であって測位アンテナ61とは異なる位置に仮想点P3を設定する。仮想点位置算出部87は、測位アンテナ61と仮想点P3の位置関係に基づいて、位置取得部64が取得した測位点P1から現在の仮想点設定部86の位置を算出する。偏差算出部84は、仮想点位置算出部87が算出した現在の仮想点P3の位置と、当該仮想点P3が通過すべき走行経路である仮想点走行経路93と、に基づいて、現在の仮想点P3における仮想点走行経路93からの偏差を算出する。舵角制御部53は、偏差算出部84が算出した偏差に基づいて田植機1の操舵を自律的に行うことで、走行経路91に沿うように田植機1を走行させる。
これにより、車両基準点P2と測位点P1が離れている場合であっても、走行経路91(特に旋回経路)からの逸脱を抑えつつ、田植機1を旋回経路に沿って走行させることができる。
また、第1実施形態の自律走行システム100において、補正走行経路92は、旋回経路と、当該旋回経路に接続される直線経路と、を含んでいる。舵角制御部53は、田植機1を旋回させる旋回制御と、田植機1を直進させる直線制御と、を実行可能である。測位点P1が、直線経路と旋回経路の境界に到達するより前に、直線制御と旋回制御の切替えが行われる。
これにより、経路からの逸脱を抑えつつ、直線経路から旋回経路、又は、旋回経路から直線経路へ田植機1を移行させることができる。
また、第2実施形態の自律走行システム100において、仮想点走行経路93は、旋回経路と、当該旋回経路に接続される直線経路と、を含んでいる。舵角制御部53は、田植機1を旋回させる旋回制御と、田植機1を直進させる直線制御と、を実行可能である。仮想点P3が、直線経路と旋回経路の境界に到達するより前に、直線制御と旋回制御の切替えが行われる。
これにより、経路からの逸脱を抑えつつ、直線経路から旋回経路、又は、旋回経路から直線経路へ田植機1を移行させることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記実施形態では田植機1の走行中に制御部80が補正走行経路92又は仮想点走行経路93を作成するが、田植機1の走行の開始前に補正走行経路92又は仮想点走行経路93を作成して記憶部81等に記憶していてもよい。
上記実施形態では田植機1と無線通信端末7とが無線通信を行うが、有線通信を行う構成であってもよい。
上記実施形態では、田植機1を自律走行させる自律走行システム100を説明したが、他の農業用の作業車両であるトラクタ及びコンバインを自律走行させる自律走行システムにも、本発明を適用できる。
1 田植機(作業車両)
53 舵角制御部
64 位置取得部
80 制御部
81 記憶部
82 表示制御部
83 走行経路作成部
84 偏差算出部
85 走行経路補正部
100 自律走行システム

Claims (4)

  1. 作業車両が旋回時に円弧を描く部分である車両基準点とは異なる位置に配置された測位アンテナの位置である測位点を測位演算により取得する位置取得部と、
    旋回経路を含み、前記車両基準点が通る経路である走行経路を作成する走行経路作成部と、
    前記車両基準点に対する前記測位アンテナの相対位置に基づいて前記走行経路を補正した補正走行経路を作成する走行経路補正部と、
    前記作業車両の操舵を自律的に行うことで、前記測位点が前記補正走行経路に沿うように前記作業車両を走行させる舵角制御部と、
    を備えることを特徴とする自律走行システム。
  2. 作業車両が旋回時に円弧を描く部分である車両基準点とは異なる位置に配置された測位アンテナの位置である測位点を測位演算により取得する位置取得部と、
    旋回経路を含む経路である走行経路を作成する走行経路作成部と、
    前記車両基準点よりも前進側であって前記測位アンテナとは異なる位置に仮想点を設定する仮想点設定部と、
    前記測位アンテナと前記仮想点の位置関係に基づいて、前記位置取得部が取得した前記測位点から現在の前記仮想点の位置を算出する仮想点位置算出部と、
    前記仮想点位置算出部が算出した現在の前記仮想点の位置と、当該仮想点が通過すべき走行経路である仮想点走行経路と、に基づいて、現在の前記仮想点における前記仮想点走行経路からの偏差を算出する偏差算出部と、
    前記偏差算出部が算出した前記偏差に基づいて前記作業車両の操舵を自律的に行うことで、前記走行経路に沿うように前記作業車両を走行させる舵角制御部と、
    を備えることを特徴とする自律走行システム。
  3. 請求項1に記載の自律走行システムであって、
    前記補正走行経路は、旋回経路と、当該旋回経路に接続される直線経路と、を含んでおり、
    前記舵角制御部は、前記作業車両を旋回させる旋回制御と、前記作業車両を直進させる直線制御と、を実行可能であり、
    前記測位点が、前記直線経路と前記旋回経路の境界に到達するより前に、前記直線制御と前記旋回制御の切替えが行われることを特徴とする自律走行システム。
  4. 請求項2に記載の自律走行システムであって、
    前記仮想点走行経路は、旋回経路と、当該旋回経路に接続される直線経路と、を含んでおり、
    前記舵角制御部は、前記作業車両を旋回させる旋回制御と、前記作業車両を直進させる直線制御と、を実行可能であり、
    前記仮想点が、前記直線経路と前記旋回経路の境界に到達するより前に、前記直線制御と前記旋回制御の切替えが行われることを特徴とする自律走行システム。
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