JP2019167996A - スライド式等速ジョイント及びプロペラシャフト - Google Patents

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正勝 可児
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要 小野田
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眞人 池尾
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Abstract

【課題】グリスが外部へ漏れることを抑制しつつ、内部と外部との差圧を早期に解消できるスライド式等速ジョイント及びプロペラシャフトを提供すること。【解決手段】第一開口部10aを閉塞するブーツ41と、収容空間Sに収容されるグリスと、収容空間Sと外部との間でエアを流出入可能に設けられた第一エア流路60と、第二開口部10bを閉塞可能な閉塞機構70とを備える。閉塞機構70は、収容空間Sと外部との間でエアを流出入可能に設けられた第二エア流路80と、収容空間Sが正圧であるときに第二エア流路80を遮断して第二開口部10bを閉塞し、収容空間Sが負圧であるときに第二エア流路80を介して収容空間Sと外部とを連通させる開閉ユニット90とを備えるスライド式等速ジョイント。【選択図】図1

Description

本発明は、スライド式等速ジョイント及びプロペラシャフトに関する。
自動車のプロペラシャフト等に用いられるスライド式等速ジョイントが知られている。また、スライド式等速ジョイントにおいて、外側ジョイント部材の内部と外部とに連通する通気孔を設け、その通気孔からエアの流出入を行うことにより、外側ジョイント部材の内部と外部との差圧を解消する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、外側ジョイント部材の開口端を閉塞するシールプレートの中心であって、外側ジョイントの内部側へ突出する部位に通気孔が形成されたスライド式等速ジョイントが開示されている。この特許文献1に記載のスライド式等速ジョイントは、作動中において、外側ジョイント部材の内部と外部とで通気を行うことを可能としつつ、外側ジョイント部材に充填されたグリスが通気孔から外部へ漏洩することを防止する。
特開2009−30643号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載のスライド式等速ジョイントは、作動中でないとき、例えば、特許文献1に記載のスライド式等速ジョイントを用いたプロペラシャフトを車両に組み付けるとき、外側ジョイント部材に充填されたグリスには、遠心力が加わらない。よってこのとき、グリスは、通気孔から外部へ漏洩しやすい状態となる。
また、特許文献1に記載のスライド式等速ジョイントにおいて、グリスの漏洩を少なくするためには、通気孔の開口面積を小さくすることが望ましい。しかしながらこの場合、通気孔から流出入するエアの単位時間あたりの流量が少なくなる。従って、このスライド式等速ジョイントを用いたプロペラシャフトを車両に組み付けるにあたり、内側ジョイント部材に連結されたスタブシャフトを中心軸線方向へ移動させる際、外側ジョイント部材の内部と外部との差圧は、すぐには解消されず、スタブシャフトを中心軸線方向へ素早く移動させることが困難となる。
本発明は、グリスが外部へ漏れることを抑制しつつ、内部と外部との差圧を早期に解消できるスライド式等速ジョイント及びプロペラシャフトを提供することを目的とする。
本発明のスライド式等速ジョイントは、中心軸線方向の両端に第一開口部及び第二開口部を有する筒状の外側ジョイント部材と、前記外側ジョイント部材の内側に配置される内側ジョイント部材と、前記外側ジョイント部材と前記内側ジョイント部材との間でトルクの伝達を行うトルク伝達部と、前記第一開口部と、前記内側ジョイント部材に対し同軸に連結されたシャフトの外周面とに固定され、前記第一開口部を閉塞するブーツと、前記外側ジョイント部材及び前記ブーツにより形成された収容空間に収容されるグリスと、前記収容空間と外部との間でエアを流出入可能に設けられた第一エア流路と、前記第二開口部を閉塞可能な閉塞機構とを備える。前記閉塞機構は、前記収容空間と外部との間で前記エアを流出入可能に設けられた第二エア流路と、前記収容空間が正圧であるときに前記第二エア流路を遮断して前記第二開口部を閉塞し、前記収容空間が負圧であるときに前記第二エア流路を介して前記収容空間と外部とを連通させる開閉ユニットとを備える。
本発明のスライド式等速ジョイントによれば、開閉ユニットは、収容空間が負圧であるときに、第二エア流路を介して収容空間と外部とを連通させる。従って、スライド式等速ジョイントは、シャフトを大きく移動させようとした場合に、スライド式等速ジョイントの内部(収容空間)と外部との差圧を早期に解消できるので、シャフトを円滑に移動させることができる。
一方、開閉ユニットは、収容空間が正圧であるときに、第二エア流路を遮断して第二開口部を閉塞するので、グリスが第二エア流路から外部へ漏れることを防止できる。またこのとき、スライド式等速ジョイントは、シャフトを小さく移動させる際に、第二開口部を閉塞した状態で、第一エア流路を介して収容空間と外部との間でエアを流出入させることができる。よって、スライド式等速ジョイントは、グリスが外部に漏れることを抑制しつつ、シャフトを円滑に移動させることができる。
本発明のプロペラシャフトは、上記したスライド式等速ジョイントの構成に加え、以下の構成を備える。即ち、前記開閉ユニットは、前記収容空間と外部とを区画する区画部と、前記収容空間に設けられ、前記区画部に対して前記外側ジョイント部材の中心軸線方向へ相対移動可能な蓋部とを備え、前記第二エア流路は、前記区画部に設けられた第一エア通過部と、前記蓋部に設けられ、前記外側ジョイント部材の中心軸線方向から見て前記第一エア通過部と重ならない位置に形成された第二エア通過部とを備え、前記蓋部は、前記収容空間であるときに、前記区画部に接触して前記第一エア通過部を閉塞することで、前記第一エア通過部と前記第二エア通過部とを遮断し、前記収容空間が負圧であるときに、前記区画部から離れて前記第一エア通過部を開放することで、前記第一エア通過部及び前記第二エア通過部を介して前記収容空間と外部とを連通させる。
これに加え、本発明のプロペラシャフトは、前記外側ジョイント部材の前記第二開口部に接合される筒状のチューブを備える。さらに、前記区画部は、前記外側ジョイント部材とは別体に設けられ、前記外側ジョイント部材と前記チューブとの接合部位よりも前記内側ジョイント部材及び前記トルク伝達部に近い位置に配置される。
本発明のプロペラシャフトによれば、区画部は、外側ジョイント部材とチューブとの接合部位よりも内側ジョイント部材及びトルク伝達部に近い位置に配置される。この場合、プロペラシャフトは、外側ジョイント部材とチューブとの接合部位の内周面に形成されたバリを、区画部が外側ジョイント部材から脱落することを防止する抜け止め部として利用することができる。
本発明の第一実施形態におけるプロペラシャフトの第二開口部が閉塞された状態を示す図であり、図2のI−I線におけるプロペラシャフトの軸方向断面図を示す。 外側ジョイント部材の断面図であり、図1のII−II線における断面に相当する。 図1のIII部分を拡大した図である。 区画部を中心軸線方向から見た図である。 蓋部を中心軸線方向から見た図である。 外側ジョイント部材の第二開口部とチューブとを接合する前の状態を示す図である。 プロペラシャフトの第二開口部が開放された状態を示す図であり、図2のI−I線におけるプロペラシャフトの軸方向断面に相当する。 プロペラシャフトの第二開口部が開放された状態から閉塞される過程を示す図であり、図2のI−I線におけるプロペラシャフトの軸方向断面に相当する。 第二実施形態におけるプロペラシャフトの第二開口部が閉塞された状態を示す図であり、図2のI−I線におけるプロペラシャフトの軸方向断面図を示す。 プロペラシャフトの第二開口部が開放された状態を示す図であり、図2のI−I線におけるプロペラシャフトの軸方向断面に相当する。 第三実施形態におけるプロペラシャフトの第二開口部が閉塞された状態を示す図であり、図2のI−I線におけるプロペラシャフトの軸方向断面図を示す。 プロペラシャフトの第二開口部が開放された状態を示す図であり、図2のI−I線におけるプロペラシャフトの軸方向断面に相当する。
以下、本発明に係るスライド式等速ジョイント及びプロペラシャフトを適用した各実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、図1を参照して、本発明の第一実施形態であるプロペラシャフト1の概略を説明する。
<1.第一実施形態>
(1−1.プロペラシャフト1の概略)
図1に示すように、プロペラシャフト1は、スライド式等速ジョイント100と、スタブシャフト110と、チューブ120とを備える。スライド式等速ジョイント100は、外側ジョイント部材10と、内側ジョイント部材20と、トルク伝達部30と、ブーツユニット40とを主に備えたダブルオフセット型の等速ジョイント(DOJ)である。なお、図1には、外側ジョイント部材10の中心軸線A1と内側ジョイント部材20の中心軸線A2とのなす角度(ジョイント角)が0度であって、外側ジョイント部材10の内部(収容空間S)が正圧であるときのスライド式等速ジョイント100が図示されている。
(1−2.スライド式等速ジョイント100の各構成)
図1及び図2に示すように、外側ジョイント部材10は、中心軸線A1方向の両端に第一開口部10a及び第二開口部10bを有する筒状に形成される。外側ジョイント部材10は、第一円筒面11と、第二円筒面12と、6つの外側ボール溝13とを主に備える。
第一円筒面11は、外側ジョイント部材10の内周面のうち、第一開口部10aから第二開口部10b側へ向けて(図1において左端から右側へ向けて)延在する部位である。第二円筒面12は、外側ジョイント部材10の内周面のうち、第二開口部10bから第一開口部10a側へ(図1において右端から左側へ向けて)延在する部位である。外側ボール溝13は、第一円筒面11に設けられた溝である。6つの外側ボール溝13は、外側ジョイント部材10の中心軸線A1周りに等角度間隔に設けられ、各々の外側ボール溝13は、中心軸線A1方向に沿って延びるように形成される。
図1に示すように、内側ジョイント部材20は、円筒状に形成される。内側ジョイント部材20は、外側ジョイント部材10の内側であって、第一円筒面11により包囲される領域に配置される。内側ジョイント部材20の内周面には、スタブシャフト110が内側ジョイント部材20の中心軸線A2と同軸になるように連結される。内側ジョイント部材20の外周面には、内側ジョイント部材20の中心軸線A2に沿って延びる6つの内側ボール溝21が形成される。6つの内側ボール溝21は、内側ジョイント部材20の中心軸線A2周りに等角度間隔に設けられ、各々の内側ボール溝21は、中心軸線A2方向に沿って延びるように形成される。
トルク伝達部30は、外側ジョイント部材10と内側ジョイント部材20との間でトルクの伝達を行う。トルク伝達部30は、6つのボール31と、保持器32とを備える。6つのボール31は、6つの外側ボール溝13と6つの内側ボール溝21との間に1つずつ配置される。各々のボール31は、外側ボール溝13及び内側ボール溝21に対し、外側ジョイント部材10の中心軸線A1方向及び内側ジョイント部材20の中心軸線A2方向へ転動可能である。また、各々のボール31は、外側ボール溝13及び内側ボール溝21に対し、外側ジョイント部材10及び内側ジョイント部材20の周方向において係合し、外側ジョイント部材10と内側ジョイント部材20との間でトルクを伝達する。
保持器32は、筒状に形成される。具体的に、保持器32の内周面は、内側ジョイント部材20の外周面の球面凸部に倣った球面凹状に形成され、保持器32の外周面は、外側ジョイント部材10の内周面に倣った球面凸状に形成される。そして、保持器32は、外側ジョイント部材10と内側ジョイント部材20との間に配置される。また、保持器32には、6つの窓部33が周方向等間隔に形成される。各々の窓部33にはボール31が1つずつ嵌め込まれ、保持器32は、6つのボール31を内側ジョイント部材20に対して保持する。
保持器32の外周面の球面中心は、ジョイント中心に対して外側ジョイント部材10の第二開口部10b側へオフセットし、保持器32の内周面の球面中心は、ジョイント中心に対して外側ジョイント部材10の第一開口部10a側へそれぞれオフセットしている。なお、ジョイント中心に対する保持器32の外周面の球面中心のオフセット量は、ジョイント中心に対する保持器32の内周面の球面中心のオフセット量と同等である。
また、第一円筒面11の第一開口部10aの近傍には、周方向へ延びる内周溝14が形成される。この内周溝14には、金属で形成されたスナップリング50が配置される。スナップリング50は、内周溝14に配置された状態において、ボール31及び保持器32に対して当接可能であり、外側ジョイント部材10に収容された内側ジョイント部材20及びトルク伝達部30が外側ジョイント部材10から脱落することを防止する。
ブーツユニット40は、ブーツ41と、小径クランプ部材42と、大径クランプ部材43とを備える。ブーツ41は、第一開口部10aを閉塞する。ブーツ41は、ゴム等の弾性材料により形成された筒状の部材である。ブーツ41は、ブーツ41の中心軸線方向へ伸縮可能であって、ブーツ41の中心軸線を屈曲可能に形成される。
小径クランプ部材42は、ブーツ41の第一端部41a(図1左側の端部)をスタブシャフト110の外周面に固定する。大径クランプ部材43は、ブーツ41の第二端部41b(図1右側の端部)を外側ジョイント部材10の第一開口部10a側の外周面に固定する。なお、ブーツ41は、第二端部41b側が折り返され、中心軸線方向に弛みを持たせた状態で、スタブシャフト110及び外側ジョイント部材10にクランプされる。そして、外側ジョイント部材10とブーツ41とにより形成された収容空間Sには、グリス(図示せず)が収容される。
また、図3に示すように、ブーツ41は、収容空間Sに収容されたグリスが第一開口部10aから外部へ漏出することを抑制するリップ44を備える。リップ44は、第一端部41aと第二端部41bの間において、ブーツ41の内周面から径方向内方へ向けて突出し、グリスがリップ44を超えて第一開口部10a側へ移動することを抑制する。なお、ブーツ41がスタブシャフト110及び外側ジョイント部材10に固定された状態において、リップ44の内周面とスタブシャフト110の外周面との間には、エアが通過可能な隙間Gが形成される。
ここで、外側ジョイント部材10が中心軸線A1周りに回転すると、それに伴ってグリス(図示せず)に遠心力が加わり、グリスが収容空間Sにおける径方向外方へ流動する。このとき、収容空間Sに存在するエアは、収容空間Sにおける径方向内方、即ち、グリスの内周面(グリスの液面)とスタブシャフト110の外周面との間に集まる。その結果、ブーツ41は、外側ジョイント部材10が回転している状態において、エアが隙間Gを通過することを許容しつつ、グリスが隙間Gを通過することを抑制できる。
なお、リップ44の内周面とスタブシャフト110の外周面とは、一部分が接触していてもよく、リップ44の内周面が全周に亘ってスタブシャフト110の外周面に対して非接触であってもよい。
また、スタブシャフト110の外周面には、中心軸線方向へ延びる通気溝111が形成される。この通気溝111は、小径クランプ部材42によってブーツ41がスタブシャフト110に固定される位置に少なくとも形成され、小径クランプ部材42に固定されたブーツ41の内周面と通気溝111との間には、収容空間Sと外部との間でエアが流出入可能に設けられた第一エア流路60が形成される。
スライド式等速ジョイント100は、スタブシャフト110が中心軸線A1方向へ移動するのに伴って収容空間Sの気圧が変化した際に、第一エア流路60を介して収容空間Sと外部との間でエアを流出入させることで、収容空間Sと外部との差圧を解消する。なお、スタブシャフト110に形成される通気溝111の数は任意であるが、収容空間Sに収容されたグリスが第一エア流路60から多量に漏れることを防止する観点において、第一エア流路60の流路総断面積を極力小さくすることが望ましい。また、本実施形態における第一エア流路60の構成は一例であり、他の構成を採用することは当然可能である。
ここで、スライド式等速ジョイント100は、第二開口部10bを閉塞可能な閉塞機構70を更に備える。そして、閉塞機構70は、第二エア流路80と、開閉ユニット90とを備える。第二エア流路80は、収容空間Sと外部との間でエアを流出入可能に設けられる。開閉ユニット90は、収容空間Sが正圧であるときに第二エア流路80を遮断し、収容空間が負圧であるときに第二エア流路を開放する。
(1−3.開閉ユニット90について)
続いて、開閉ユニット90について具体的に説明する。図1に示すように、開閉ユニット90は、規制部91と、区画部92と、蓋部93と、付勢部材94とを備える。
規制部91は、第一円筒面11と第二円筒面12との間において、外側ジョイント部材10の内周面から径方向内方へ突出する円環状の部位であり、外側ジョイント部材10に一体形成される。
区画部92は、第二円筒面12に圧入され、収容空間Sと外部とを区画する。そして、区画部92は、区画壁95と、筒状部96とを備える。区画壁95は、外側ジョイント部材10とは別体に設けられた円板状の部材である。区画壁95は、規制部91との間に間隔を空けた状態で配置される。筒状部96は、区画壁95の外周縁から中心軸線方向一方側(図1左側)へ突出する円筒状の部位である。
蓋部93は、収容空間Sに設けられる円板状の部材である。具体的に、蓋部93の外径は、筒状部96の内径よりも小さく、蓋部93は、規制部91と区画壁95との間に配置される。そして、蓋部93は、規制部91及び区画壁95に対して外側ジョイント部材10の中心軸線A1方向へ相対移動可能に設けられる。
付勢部材94は、中心に孔97を有する円環状に形成されたウェーブワッシャである。付勢部材94は、規制部91及び蓋部93に接触した状態であって、付勢部材94が屈曲可能な状態で配置される。付勢部材94は、外側ジョイント部材10の中心軸線A1方向に沿って蓋部93を区画壁95へ向けて付勢し、蓋部93が区画壁95に接触した状態を維持する。
(1−4.第二エア流路80)
続いて、第二エア流路80について具体的に説明する。第二エア流路80は、区画壁95に設けられる第一エア通過部81と、蓋部93に設けられる第二エア通過部82と、規制部91に設けられる第三エア通過部83とを備える。
図4に示すように、第一エア通過部81は、区画部92が第二円筒面12に圧入された状態において、外側ジョイント部材10の中心軸線A1を含まない範囲に形成された4つの貫通孔から構成される。なお、第一エア通過部81の流路断面積(つまり、4つの貫通孔の流路総断面積)は、第一エア流路60の流路総断面積よりも大きい。
図5に示すように、第二エア通過部82は、収容空間Sに配置された状態において、第一エア通過部81と重ならない位置であって、外側ジョイント部材10の中心軸線A1を含む範囲に形成された1つの貫通孔から構成される。なお、第二エア通過部82の流路断面積は、第一エア流路60の流路総断面積よりも大きい。
図1に示すように、第三エア通過部83は、規制部91に形成された貫通孔である。第三エア通過部83は、収容空間Sに配置された状態において、外側ジョイント部材10の中心軸線A1を含む範囲であって、第二エア通過部82と重なる位置に形成される。
(1−5.閉塞機構70による第二開口部10bの開閉動作)
次に、閉塞機構70による第二開口部10bの開閉動作を説明する。付勢部材94は、外側ジョイント部材10の中心軸線A1方向に沿って蓋部93を区画壁95へ向けて付勢し、蓋部93が区画壁95に接触した状態を維持しようとする。そして、蓋部93が区画壁95に接触した状態において、第一エア通過部81は、蓋部93により閉塞され、開閉ユニット90は、第一エア通過部81と第二エア通過部82との間で第二エア流路80を遮断する。このようにして、閉塞機構70は、第二開口部10bを閉塞し、収容空間Sに収容されたグリスが第二開口部10bから外部へ漏れることを防止する。
一方、付勢部材94の付勢力に抗して蓋部93が区画壁95から離れると、第一エア通過部81が開放され、第一エア通過部81と第二エア通過部82が互いに連通した状態となる。また、第二エア通過部82及び第三エア通過部83は、外側ジョイント部材10の中心軸線A1方向において重なる位置であって、中心軸線A1を含む範囲に形成される。これに加え、蓋部93と規制部91との間に配置された付勢部材94の中心には孔97が設けられ、孔97の少なくとも一部は、外側ジョイント部材10の中心軸線A1方向から見て第二エア通過部82及び第三エア通過部83と重なる。
つまり、第一エア通過部81から第二エア通過部82に到達したエアは、付勢部材94の孔97及び第三エア通過部83を通過することができる。そして、第二エア流路80は、第一エア通過部81が開放されることにより、第一エア通過部81、第二エア通過部82及び第三エア通過部83は、互いに連通した状態となる。このようにして、閉塞機構70は、第二開口部10bを開放し、第二開口部10bからのエアの流出入を可能にする。
また、規制部91は、蓋部93と内側ジョイント部材20及びトルク伝達部30との間に設けられ、蓋部93の移動範囲を規制するので、蓋部93が内側ジョイント部材20及びトルク伝達部30と干渉する位置まで移動することを防止できる。
(1−6.プロペラシャフト1の組付け手順)
次に、図6を参照しながら、スライド式等速ジョイント100を含むプロペラシャフト1の組付け手順を説明する。図6に示すように、まず、規制部91が一体形成された外側ジョイント部材10に対し、付勢部材94、蓋部93及び区画部92が組み付けられる。具体的に、付勢部材94、蓋部93及び区画部92は、重ね合わされた状態で、第二開口部10bから外側ジョイント部材10に圧入される。
ここで、区画部92には筒状部96が設けられており、区画部92は、筒状部96の先端を規制部91へ向けた状態で第二円筒面12に圧入される。従って、区画部92を第二円筒面12に圧入する際に、区画部92は、筒状部96の先端が規制部91に接触したところで、外側ジョイント部材10の中心軸線A1方向への移動が規制される。よって、スライド式等速ジョイント100は、第二円筒面12に区画部92を圧入する際に、区画壁95が規制部91に接触する位置まで区画部92が圧入されることを防止できる。
つまり、区画部92を第二円筒面12に圧入する際に、作業者は、圧入された区画部92と規制部91との間隔を目視で確認することができない。これに対し、作業者は、区画部92の中心軸線A1方向への移動が規制されるところまで区画部92を圧入すればよいので、スライド式等速ジョイント100の組付け作業を効率よく行うことができる。
またこの場合、スライド式等速ジョイント100は、筒状部96の区画壁95からの突出寸法を調整することにより、区画壁95と規制部91との間隔が所望の寸法となる位置に区画部92を配置できる。
つまり、区画壁95と規制部91との間隔が小さすぎると、第二エア流路80の流路断面積が小さくなり、第二エア流路80における単位時間あたりのエアの流量が小さくなる。一方、区画壁95と規制部91との間隔が大きすぎると、付勢部材94であるウェーブワッシャが規制部91又は蓋部93から離れた状態となり、付勢部材94によって蓋部93を区画壁95へ向けて付勢することができなくなる。その結果、開閉ユニット90は、蓋部93が区画壁95に接触した状態を維持できず、第二開口部10bを十分に閉塞することができなくなる。これに対し、スライド式等速ジョイント100は、区画壁95と規制部91との間隔を所望の寸法に設定することができるので、開閉ユニット90を良好に動作させることができる。
また、区画部92は、区画壁95の外周縁に筒状部96が設けられているので、区画部92と第二円筒面12との接触面積を大きくすることができる。その結果、開閉ユニット90は、第二円筒面12に圧入された区画部92を、第二円筒面12に対して強く固定することができるので、収容空間Sの気圧の変化によって区画部92が移動することを抑制できる。さらに、筒状部96は、周方向に連続した円筒状に形成されているので、区画壁95の剛性を高めることができる。その結果、区画部92を圧入する際に区画壁95が変形することを抑制できるので、開閉ユニット90は、第二円筒面12と区画部92との間に隙間が形成されることを抑制できる。
外側ジョイント部材10に付勢部材94、蓋部93及び区画部92を組み付けた後、外側ジョイント部材10の第二開口部10bとチューブ120の端部とが、摩擦圧接により接合される。このとき、摩擦圧接は、外側ジョイント部材10と第二開口部10bとの接合部位よりも内側ジョイント部材20及びトルク伝達部30に近い位置に区画部92を配置した状態で行われる。この場合、プロペラシャフト1は、摩擦圧接に伴って接合部位の内周面に形成されたバリBを、区画部92が外側ジョイント部材10から脱落することを防止する抜け止め部として利用することができる。
外側ジョイント部材10と第二開口部10bとの接合が終了した後、グリスが第一開口部10a側から外側ジョイント部材10の内部に入れられる。このとき、外側ジョイント部材10は、中心軸線A1を立てた状態で保持され、第一エア通過部81は、蓋部93により閉塞される。その結果、閉塞機構70は、グリスが第二開口部10bから外部へ漏れることを防止できる。その後、予め組付けたスタブシャフト110、内側ジョイント部材20及びトルク伝達部30が、外側ジョイント部材10の内部に収容され、ブーツユニット40が組み付けられる。
ここで、上記の工程を経て組み付けられたプロペラシャフト1を車両に組み付ける際、作業者は、外側ジョイント部材10の中心軸線A1方向へスタブシャフト110を移動させながら組付け作業を行う。
この点に関し、車両に組付けられた後のプロペラシャフト1は、中心軸線A1方向へのスタブシャフト110の移動距離が小さく、収容空間Sと外部との差圧が急激に大きくなることは少ない。従って、スライド式等速ジョイント100は、第一エア流路60を介して収容空間Sと外部との間でエアを流出入させることにより、収容空間Sと外部との差圧を解消することができる。この場合、スライド式等速ジョイント100は、第二開口部10bを閉塞した状態であっても、収容空間Sと外部との差圧を解消することができるので、グリスが第二開口部10bから外部に漏れることを抑制しつつ、スタブシャフト110を円滑に移動させることができる。
一方、図7に示すように、プロペラシャフト1を車両に組付ける際に、作業者がスタブシャフト110を大きく移動させようとすると、収容空間Sと外部との差圧が急激に大きくなり、収容空間Sが負圧となる。このとき、蓋部93は、規制部91との間に挟まれた付勢部材94を平坦状に変形させながら、外側ジョイント部材10の中心軸線A1方向に沿って区画壁95から離れる方向へ移動する。これにより、第一エア通過部81が開放され、収容空間Sと外部とが第二エア流路80を介して連通する。
また、第一エア通過部81、第二エア通過部82及び第三エア通過部83の流路断面積は、何れも第一エア流路60の流路総断面積よりも大きく、第二エア流路80は、第一エア流路60よりも単位時間あたりのエアの流量が大きくなるように形成される。よって、スライド式等速ジョイント100は、スタブシャフト110を大きく移動させようとした場合に、第二エア流路80を介して収容空間Sと外部とを連通させることにより、外部から収容空間Sに多量の空気を短時間で取り入れることができる。よって、スライド式等速ジョイント100は、収容空間Sと外部との差圧を早期に解消できる。その結果、例えば、プロペラシャフト1を車両に組み付ける際に、作業者は、スタブシャフト110を円滑に移動させることができるので、組付け作業を効率よく行うことができる。
このように、開閉ユニット90は、収容空間Sが正圧であるときに、区画壁95に蓋部93を接触させて第一エア通過部81を閉塞し、第一エア通過部81と第二エア通過部82とを遮断する。これにより、閉塞機構70は、収容空間Sが正圧であるときに、収容空間Sから外部へグリスが漏れることを抑制できる。その一方、開閉ユニット90は、収容空間Sが負圧であるときに、蓋部93が区画壁95から離れて第一エア通過部81を開放することで、第一エア通過部81及び第二エア通過部82を介して収容空間Sと外部とを連通させる。これにより、閉塞機構70は、収容空間Sが負圧であるときに、外部から収容空間Sに多量の空気を短時間で取り入れることができる。
また、収容空間Sと外部との差圧が解消されると、蓋部93は、付勢部材94に付勢され、区画壁95に近づく方向へ移動する。この点に関し、第二エア通過部82及び第三エア通過部83は、第一エア通過部81よりも外側ジョイント部材10における径方向内方であって、外側ジョイント部材10の中心軸線A1を含む範囲に形成されている。
よって、図8に示すように、スライド式等速ジョイント100は、蓋部93が区画壁95に近づく方向へ移動する際に、第三エア通過部83から第二開口部10b側へ流入しようとするグリスを、規制部91と蓋部93との間に形成される空間に案内することができる。これにより、スライド式等速ジョイント100は、蓋部93が区画壁95に接触するまでの間に、開放状態にある第二エア流路80を介してグリスが収容空間Sから外部へ多量に漏れることを抑制できる。また、蓋部93は、付勢部材94により区画壁95へ向けて付勢されるので、収容空間Sと外部との差圧が解消された場合に、第二エア流路80を短時間で閉塞することができる。よって、閉塞機構70は、第二エア流路80を介してグリスが収容空間Sから外部へ多量に漏れることを抑制できる。
以上説明したように、開閉ユニット90は、収容空間Sが負圧であるときに、第二エア流路80を介して収容空間Sと外部とを連通させる。従って、スライド式等速ジョイント100は、スタブシャフト110を大きく移動させようとした場合に、スライド式等速ジョイント100の内部(収容空間S)と外部との差圧を早期に解消できるので、スタブシャフト110を円滑に移動させることができる。
一方、開閉ユニット90は、収容空間Sが正圧であるときに、第二エア流路80を遮断して第二開口部10bを閉塞するので、グリスが第二エア流路80から外部へ漏れることを防止できる。またこのとき、スライド式等速ジョイント100は、スタブシャフト110を小さく移動させる際に、第二開口部10bを閉塞した状態で、第一エア流路60を介して収容空間Sと外部との間でエアを流出入させることができる。よって、スライド式等速ジョイント100は、グリスが外部に漏れることを抑制しつつ、スタブシャフト110を円滑に移動させることができる。
<2.第二実施形態>
次に、第二実施形態について説明する。第一実施形態では、4つの貫通孔から構成される第一エア通過部81を一の蓋部93を用いて閉塞する場合について説明したが、第二実施形態では、4つの貫通孔の各々を1つずつ閉塞する4つの蓋部293を備える。なお、上記した第一実施形態と同一の部品には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(2−1.閉塞機構270の構成)
図9に示すように、第二実施形態における閉塞機構270は、第二エア流路280と、開閉ユニット290とを備える。そして、開閉ユニット290は、規制部91と、区画部92と、4つの蓋部293と、4つの付勢部材294とを備える。蓋部293は、第一エア通過部81を閉塞可能に形成された円板状の部材であり、4つの蓋部293は、区画部92に形成された4つの第一エア通過部81の各々と対応する位置に設けられる。
付勢部材294は、コイルばねであり、4つの付勢部材294の各々は、4つの蓋部293の各々と規制部91とに連結される。付勢部材294は、外側ジョイント部材10の中心軸線A1方向に沿って蓋部293を区画壁95へ向けて付勢する。
なお、第二実施形態における第二エア流路280は、蓋部293に第二エア通過部が形成されていない点を除き、第一実施形態における第二エア流路80と同等である。即ち、第二エア流路280は、第一エア通過部81と第三エア通過部83とを含む。
(2−2.閉塞機構270の開放動作)
図10に示すように、収容空間Sが負圧になると、各々の蓋部293は、付勢部材294を圧縮させながら、外側ジョイント部材10の中心軸線A1方向に沿って区画壁95から離れる方向へ移動する。これにより、第一エア通過部81が開放され、収容空間Sと外部とが第二エア流路280を介して連通する。よって、スライド式等速ジョイント200は、スタブシャフト110を大きく移動させようとした場合に、第二エア流路280を介して収容空間Sとを連通させることにより、外部から収容空間Sに多量の空気を短時間で取り入れることができる。
<3.第三実施形態>
次に、第三実施形態について説明する。第一実施形態では、開閉ユニット90が蓋部93を区画壁95へ向けて付勢する付勢部材94を備える場合について説明した。これに対し、第三実施形態における開閉ユニット390は、蓋部393を弾性変形可能な材料により形成し、蓋部393の弾性を利用して第一エア通過部81の開閉を行う。上記した各実施形態と同一の部品には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(3−1.閉塞機構370の構成)
図11に示すように、第三実施形態の閉塞機構370は、第二エア流路280と、開閉ユニット390とを備える。そして、開閉ユニット390は、規制部91と、区画部92と、4つの蓋部393とを備える。蓋部393は、第一エア通過部81を閉塞可能に形成された円板状の部材であり、弾性変形可能な金属材料又はゴム材料により形成され、4つの蓋部393は、区画部92に形成された4つの第一エア通過部81の各々と対応する位置に設けられる。なお、図11及び図12では、4つの蓋部393のうち2つの蓋部393のみが図示されている。蓋部393は、収容空間Sが正圧であるときに第一エア通過部81を閉塞する。その一方、開閉ユニット390は、収容空間Sが負圧になると、蓋部393を弾性変形させることで第一エア通過部81を開放する。
(3−2.閉塞機構370の開放動作)
図12に示すように、収容空間Sが負圧になると、各々の蓋部393が弾性変形することにより、第一エア通過部81が開放され、収容空間Sと外部とが第二エア流路280を介して連通する。よって、スライド式等速ジョイント300は、スタブシャフト110を大きく移動させようとした場合に、第二エア流路280を介して収容空間Sとを連通させることにより、外部から収容空間Sに多量の空気を短時間で取り入れることができる。
<4.その他>
以上、上記実施形態及び各変形例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態及び各変形例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、ダブルオフセット型の等速ジョイント(DOJ)を含むスライド式等速ジョイント100,200,300に本発明を適用する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ダブルオフセット型の等速ジョイント以外のスライド式等速ジョイント、例えば、クロスグルーブ型の等速ジョイントやトリポード型の等速ジョイントに本発明を適用することも可能である。また、上記実施形態では、プロペラシャフトに用いるスライド式等速ジョイントに本発明を適用する場合を例に挙げて説明したが、ドライブシャフトや産業機械に用いるスライド式等速ジョイントに本発明を適用することは当然可能である。
また、上記第一実施形態において、第二エア通過部82及び第三エア通過部83が、外側ジョイント部材10の中心軸線A1方向から見て、第一エア通過部81よりも径方向内方であって、中心軸線A1を含む位置に形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。即ち、第二エア流路80は、中心軸線A1方向から見て、少なくとも第二エア通過部82が第一エア通過部81と重ならない位置に形成され、第三エア通過部83の少なくとも一部が第二エア通過部82と重なる位置に形成されていればよく、その限りにおいて、第一エア通過部81、第二エア通過部82及び第三エア通過部83の数量や位置、形状等は任意である。
この点に関して、例えば、上記各実施形態では、第一エア通過部81、第二エア通過部82及び第三エア通過部83が貫通孔である場合について説明したが、区画壁95の外周面から径方向内方へ向けて切欠き形成された切欠き部を第一エア通過部81としても用いてもよい。
さらに、上記第一実施形態において、規制部91に形成された第三エア通過部83が第二エア通過部82と同一形状である場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、規制部は、外側ジョイント部材10の内周面において、周方向に断続的に形成された複数の爪により構成されるものであってもよい。
上記各実施形態では、規制部91が外側ジョイント部材10に一体形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、規制部91は、外側ジョイント部材10と別部材であってもよい。また、閉塞機構70,270,370は、開閉ユニットが規制部91を含まないものであってもよい。
なお、閉塞機構70,270,370は、プロペラシャフト1が車両に組み付けられた後においても、必要に応じて第二エア流路80,280を開放し、第二開口部10bからエアの流出入を行うことができる。よって、スライド式等速ジョイント100,200,300は、プロペラシャフト1が車両に組み付けられた後(即ち、スライド式等速ジョイント100,200,300の作動中)においても、スタブシャフト110を円滑に移動させることができる。
1:プロペラシャフト、 10:外側ジョイント部材、 10a:第一開口部、 10b:第二開口部、 20:内側ジョイント部材、 30:トルク伝達部、 41:ブーツ、 60:第一エア流路、 70,270,370:閉塞機構、 80,280:第二エア流路、 81:第一エア通過部、 82:第二エア通過部、 83:第三エア通過部、 90,290,390:開閉ユニット、 91:規制部、 92:区画部、 93,293,393:蓋部、 94,294:付勢部材、 100,200,300:スライド式等速ジョイント、 110:スタブシャフト(シャフト)、 120:チューブ、 A1:外側ジョイント部材の中心軸線、 S:収容空間

Claims (10)

  1. 中心軸線方向の両端に第一開口部及び第二開口部を有する筒状の外側ジョイント部材と、
    前記外側ジョイント部材の内側に配置される内側ジョイント部材と、
    前記外側ジョイント部材と前記内側ジョイント部材との間でトルクの伝達を行うトルク伝達部と、
    前記第一開口部と、前記内側ジョイント部材に対し同軸に連結されたシャフトの外周面とに固定され、前記第一開口部を閉塞するブーツと、
    前記外側ジョイント部材及び前記ブーツにより形成された収容空間に収容されるグリスと、
    前記収容空間と外部との間でエアを流出入可能に設けられた第一エア流路と、
    前記第二開口部を閉塞可能な閉塞機構と、
    を備え、
    前記閉塞機構は、
    前記収容空間と外部との間で前記エアを流出入可能に設けられた第二エア流路と、
    前記収容空間が正圧であるときに前記第二エア流路を遮断して前記第二開口部を閉塞し、前記収容空間が負圧であるときに前記第二エア流路を介して前記収容空間と外部とを連通させる開閉ユニットと、
    を備える、スライド式等速ジョイント。
  2. 前記第二エア流路は、前記第一エア流路よりも単位時間あたりの前記エアの流量が大きくなるように形成される、請求項1に記載のスライド式等速ジョイント。
  3. 前記開閉ユニットは、
    前記収容空間と外部とを区画する区画部と、
    前記収容空間に設けられ、前記区画部に対して相対移動可能な蓋部と、
    を備え、
    前記第二エア流路は、前記区画部に設けられた第一エア通過部を備え、
    前記蓋部は、前記収容空間が正圧であるときに、前記第一エア通過部を閉塞することで、前記第二エア流路を遮断し、前記収容空間が負圧であるときに、前記第一エア通過部を開放することで、前記第一エア流路を開放して前記収容空間と外部とを連通させる、請求項1又は2に記載のスライド式等速ジョイント。
  4. 前記蓋部は、前記外側ジョイント部材の中心軸線方向へ相対移動可能であり、
    前記開閉ユニットは、前記収容空間が正圧であるときに、前記蓋部を前記区画部に接触させることにより、前記第一エア通過部を閉塞し、前記収容空間が負圧であるときに、前記蓋部を前記区画部から離すことにより、前記第一エア通過部を開放する、請求項3に記載のスライド式等速ジョイント。
  5. 前記第二エア流路は、前記蓋部に設けられ、前記外側ジョイント部材の中心軸線方向から見て前記第一エア通過部と重ならない位置に形成された第二エア通過部を備え、
    前記開閉ユニットは、前記収容空間が正圧であるときに、前記第一エア通過部を閉塞することにより、前記第一エア通過部と前記第二エア通過部とを遮断し、前記収容空間が負圧であるときに、前記第一エア通過部を開放することにより、前記第一エア通過部及び前記第二エア通過部を介して前記収容空間と外部とを連通させる、請求項4に記載のスライド式等速ジョイント。
  6. 前記開閉ユニットは、前記蓋部と前記内側ジョイント部材及び前記トルク伝達部との間に設けられ、前記蓋部の移動範囲を規制する規制部を備え、
    前記第二エア流路は、前記規制部に設けられ、前記外側ジョイント部材の中心軸線方向から見て前記第二エア通過部の少なくとも一部と重なる位置に形成された第三エア通過部を備える、請求項5に記載のスライド式等速ジョイント。
  7. 前記第三エア通過部は、前記第一エア通過部よりも前記外側ジョイント部材における径方向内方に設けられる、請求項6に記載のスライド式等速ジョイント。
  8. 前記第二エア通過部及び前記第三エア通過部は、前記外側ジョイント部材の中心軸線を含む範囲に形成され、
    前記第一エア通過部は、前記外側ジョイント部材の中心軸線を含まない範囲に形成される、請求項7に記載のスライド式等速ジョイント。
  9. 前記開閉ユニットは、前記外側ジョイント部材の中心軸線方向に沿って前記蓋部を前記区画部へ向けて付勢する付勢部材を備える、請求項3−8の何れか一項に記載のスライド式等速ジョイント。
  10. 請求項3−9の何れか一項に記載のスライド式等速ジョイントを備えたプロペラシャフトであって、
    前記プロペラシャフトは、前記外側ジョイント部材の前記第二開口部に接合される筒状のチューブを備え、
    前記区画部は、前記外側ジョイント部材とは別体に設けられ、前記外側ジョイント部材と前記チューブとの接合部位よりも前記内側ジョイント部材及び前記トルク伝達部に近い位置に配置される、プロペラシャフト。
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