JP2019167804A - 吊り込み冶具 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の吊り込み冶具によれば、冶具本体部の下端を枠体の逃げ溝に差し込むことで冶具本体部のうち掛け凸部よりも下方部分を枠側丁番の軸部に沿って配置しつつ、掛け凸部を枠側丁番の旗部の上縁に掛け、冶具本体部の当接見込み面が枠体の溝見込み面に対向して配置され、且つ冶具本体部の当接見付け面が枠体の溝見付け面に対向して配置されることで、吊元側の縦枠を基準として吊り込み冶具をセットして安定させることができる。このように、特許文献1に記載されたドア吊り込み冶具のように枠側丁番の旗に係止するスリットを形成する必要がないので、吊り込み冶具の見付け方向における掛け凸部の突出寸法を小さくでき、例えば扉体が閉鎖位置にある場合に扉側丁番に干渉しない程度にまで突出寸法を小さくできる。
吊り込み冶具がセットされた状態で、扉側丁番の軸部がガイド見込み面およびガイド見付け面に当てられると、冶具本体部の当接見込み面および当接見付け面が枠体に支えられるので、扉側丁番の軸部はガイド見込み面およびガイド見付け面によって枠側丁番の軸部の真上に案内される。これにより、扉側丁番の軸穴部を枠側丁番のロッドに容易に差し込ませることができる。
ここで、特許文献1に記載のドア吊り込み冶具では、そのスリットで枠側丁番の旗部に係止され、スリットよりも上方部位で構成される半円筒形の案内部が枠側丁番の見付け両側を跨いで位置するので、ドア吊り込み冶具のセット状態では扉側丁番の回動範囲が狭く、扉体を閉鎖位置側に配置することができない。これに対して、本発明の吊り込み冶具では、掛け凸部が枠側丁番の旗部の上縁に掛けられるだけであり、枠体の見付け方向において枠側丁番に対してガイド見込み面が位置する側とは反対側(枠体の開口側)が開放されるので、吊り込み冶具のセット状態でも扉側丁番の回動範囲が広く、扉体を閉鎖位置側に配置することができる。このため、扉体を枠体に対する閉鎖位置側に配置して当該扉体の枠体に対する高さ位置の確認、調整をする度に吊り込み冶具を外す必要をなくすことができ、扉体の吊り込み作業を容易に行うことができる。
このような構成によれば、吊り込み冶具のセット状態では、掛け凸部が枠側丁番の旗部の内側面よりも枠体の見付け方向内側に突出しない位置に配置されるので、吊り込み冶具を外すことなく、扉側丁番の旗部が枠側丁番の旗部と合わさる位置まで回動させて扉体を枠体に対して閉鎖位置に配置することができ、扉体の枠体に対する高さ位置の確認、調整を容易に行うことができる。
このような構成によれば、左右の縦枠のうちの一方が吊元側の縦枠とされる場合には、前述同様に吊り込み冶具をセットして扉側丁番を案内することができる。また、左右の縦枠のうちの他方が吊元側の縦枠とされる場合には、吊り込み冶具を上下反転して逆向きとすることで、前述同様に吊り込み冶具をセットして扉側丁番を案内することができる。このように、扉体が右開き、左開きのいずれの場合であっても、共通の吊り込み冶具を用いることができる。
このような構成によれば、左右の縦枠のうちの一方が吊元側の縦枠とされる場合に吊り込み冶具が用いられる場合と、他方が吊元側の縦枠とされる場合に吊り込み冶具が用いられる場合とのいずれの場合においても、冶具本体部のうち掛け凸部に対して下方に位置する部分が枠側丁番に沿って位置する上下領域と、この部分よりも上方部分においてガイド見込み面となる上下領域との関係が同じとなる。このため、扉体が右開き、左開きのいずれの場合であっても、吊り込み冶具によって扉側丁番を同様に案内することができる。
このような構成によれば、冶具本体部を縦枠の逃げ溝にセットした状態で、掛け凸部の見込み面を縦枠の見込み面部に沿って配置でき、これにより、冶具本体部のセット状態の安定性を向上することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1,図2において、本実施形態に係る吊り込み冶具10は、建物に設けられて室内空間(屋内空間)と室外空間(屋外空間)とを仕切る外開き形式の玄関ドア1に用いられるものである。玄関ドア1は、建物躯体に固定される枠体としてのドア枠2と、このドア枠2に抜き差し丁番である旗丁番5を介して開閉自在に支持される扉体3とを備えて構成されている。
以下の説明において、玄関ドア1の左右方向をX軸方向とし、玄関ドア1の見込み方向をY軸方向とし、玄関ドア1の上下方向をZ軸方向とする。X,Y,Z軸方向は互いに直交する。また、吊り込み冶具10の見付け方向をX1軸方向とし、吊り込み冶具10の見込み方向をY1軸方向とし、吊り込み冶具10の上下方向をZ1軸方向とする。X1,Y1,Z1軸方向は互いに直交する。
吊元側の縦枠23は、図2に示すように中空枠状に形成されており、X軸方向に沿った室外見付け面部25および室内見付け面部28と、Y軸方向に沿った外見込み面部26および内見込み面部27とを有している。室外見付け面部25および内見込み面部27の間には、溝見込み面281およびこの溝見込み面281に直交する溝見付け面282が形成されている。溝見込み面281はY軸方向に沿っており、溝見付け面282はX軸方向に沿っている。溝見込み面281および溝見付け面282によって逃げ溝29が形成されている。
なお、戸先側の縦枠24は、縦枠23と同様に構成されて左右逆向きに配置されている。また、戸先側の縦枠24の逃げ溝は、扉体3の戸先側に設けられた煙返し(エッジ材)を逃げるために形成されており、本実施形態では吊元側の縦枠23の逃げ溝29は、縦枠24の逃げ溝に対して左右対称とされている。
枠側丁番50は、旗部51と、旗部51の側縁に形成された円柱状の軸部52と、軸部52の上端から上方に突出したロッド53とを有した雄型丁番によって構成されている。ロッド53の先端には、テーパー部54が形成されている。旗部51には、複数の孔513が形成されており、これらの孔513にネジ55が挿通されて吊元側の縦枠23の内見込み面部27にネジ止めされる(図2参照)。
扉側丁番60は、旗部61と、旗部61の側縁に形成された円筒状の軸部62と、軸部62の下端で開口して上方に延びた軸穴部63とを有した雌型丁番によって構成されている。旗部61には、複数の孔613が形成されており、これらの孔613にネジ55が挿通されて扉体3の吊元側の見込み面部にビス止めされる。軸部62の外径寸法は、軸部52の外径寸法と同じである。
この旗丁番5では、枠側丁番50のロッド53が扉側丁番60の軸穴部63に差し込まれた状態で、扉側丁番60が枠側丁番50に対してロッド53を中心としてR方向に回動可能な状態となる。
冶具本体部11の当接見付け面14、当接見込み面15およびガイド見込み面16は、冶具本体部11の下端111から上端112までZ1軸方向に延びている。
図5,図6に示すように、冶具本体部11のX1軸方向における見付け幅寸法Wx1は、縦枠23の溝見込み面281および扉側丁番60の軸部52の間のX軸方向における間隔寸法と同じであるかまたは若干小さい寸法とされている。
当接見付け面14のX1軸方向における見付け幅寸法Wx2は、縦枠23の逃げ溝29を形成する溝見付け面282のX1軸方向における見付け幅寸法Wx3よりも大きい。
当接見込み面15のY1軸方向における見込み幅寸法Wy1は、縦枠23の逃げ溝29を形成する溝見込み面281のY1軸方向における見込み幅寸法Wy2よりも大きくされており、本実施形態では、見込み幅寸法Wy1は見込み幅寸法Wy2よりも二倍以上の寸法とされている。
ガイド見込み面16は、図5,図6に示すように吊り込み冶具10が縦枠23にセットされた状態では、X軸方向において当接見込み面15に対して内側に位置し、枠側丁番50の軸部52およびロッド53に対してX軸方向における見付け外側に位置する。このとき、枠側丁番50のロッド53の軸心Oからガイド見込み面16までのX軸方向における間隔寸法は、軸部52の半径寸法D1と略同じ寸法とされている。また、ガイド見込み面16のY1軸方向における見込み幅寸法Wy3は、枠側丁番50の軸部52および扉側丁番60の軸部62の半径寸法D1よりも大きくされており、本実施形態では、軸部52,62の直径寸法よりも大きくされている。
掛け凸部12は、図7に示すように、その上下寸法L1が枠側丁番50のロッド53のZ軸方向における上下寸法L4(長さ寸法)よりも大きくされている。このため、掛け凸部12が枠側丁番50の旗部51の上縁に掛けられた状態では、掛け凸部12はロッド53よりも上方まで延びて配置される。
ガイド見付け面19のX1軸方向における見付け幅寸法Wx4は、枠側丁番50の半径寸法D1と略同じ寸法とされている。ガイド見付け面19は、図5,図6に示すように吊り込み冶具10が縦枠23にセットされた状態では、Y軸方向において枠側丁番50のロッド53に対して室内側に位置している。このとき、ロッド53の軸心Oからガイド見付け面19までのY軸方向における間隔寸法は、軸部52の半径寸法D1と略同じ寸法とされている。
本実施形態では、掛け凸部12のZ1軸方向における上下寸法L1(長さ寸法)と、冶具本体部11の下端111から掛け凸部12の下端121までのZ1軸方向における上下寸法L2(長さ寸法)と、冶具本体部11の上端112から掛け凸部12の上端122までのZ1軸方向における上下寸法L3(長さ寸法)とは、互いに等しい。また、本実施形態では、これらの上下寸法L1〜L3は、枠側丁番50および扉側丁番60の軸部52,62の上下寸法L5,L6と略同じ寸法とされている(図3,4,7参照)。
以下、扉体3をドア枠2に吊り込む手順について説明する。先ず、枠側丁番50が取り付けられた吊元側の縦枠23に対して吊り込み冶具10を図5に示すようにセットする。具体的には、冶具本体部11の下端111を縦枠23の逃げ溝29に上方から差し込み、冶具本体部11のうち掛け凸部12よりも下方部分を枠側丁番50の軸部52に沿って配置しつつ、掛け凸部12の下端121を枠側丁番50の旗部51の上縁に当接させて掛け止める(図7参照)ことで、吊り込み冶具10を縦枠23にセットする。このとき、冶具本体部11の当接見込み面15が縦枠23の溝見込み面281に対向して配置され、且つ当接見付け面14が縦枠23の溝見付け面282に対向して配置される。また、掛け凸部12の室内見込み面20は縦枠23の内見込み面部27に対向して配置され、掛け凸部12のX1軸方向における突出端面123は、枠側丁番50の旗部51の内側面511に対して面一となる位置か、または内側面511よりも冶具本体部11側(縦枠23側)寄りに位置する。
次に、枠側丁番50のロッド53を扉側丁番60の軸穴部63に差し込ませる。具体的には、扉側丁番60が取り付けられた扉体3を持ち上げ、扉側丁番60の軸部62を吊り込み冶具10のガイド見込み面16に当接させる。このとき、扉側丁番60の軸部62をガイド見込み面16に対してX軸方向に押し付けても、ガイド見込み面16の見付け位置は、当接見込み面15が縦枠23の溝見込み面281に支えられることで保たれる。従って、扉側丁番60の軸部62はガイド見込み面16によってY軸方向に案内される。続いて、扉側丁番60の軸部62をガイド見込み面16に沿って室外側に向けて移動させ、軸部62をガイド見付け面19に当接させる。このとき、扉側丁番60の軸部62をガイド見付け面19に対してY軸方向に押し付けても、ガイド見付け面19の見込み位置は、当接見付け面14が縦枠23の溝見付け面282に支えられることで保たれる。従って、扉側丁番60の軸部62はガイド見付け面19によってX軸方向に案内される。ここで、本実施形態では、ガイド見付け面19の見付け幅寸法Wx4が軸部62の半径寸法D1と略同じ寸法とされているので、軸部62がガイド見付け面19に当接した時点で、扉側丁番60の軸穴部63は枠側丁番50のロッド53の真上に位置決めされる。
次に、位置決めされた扉側丁番60をガイド見込み面16およびガイド見付け面19に案内させながら真下に下降させ、枠側丁番50のロッド53を扉側丁番60の軸穴部63に差し込ませる。これにより、枠側丁番50に対して扉側丁番60がR方向に回動可能に組み合わされた旗丁番5を構成し、扉体3はドア枠2に対してR方向に開閉可能となる。
旗丁番5を構成した後、扉体3のドア枠2に対する高さ位置調整をする。具体的には、吊り込み冶具10をセットした状態のまま、扉体3を閉鎖移動してドア枠2に対する閉鎖位置側、本実施形態では閉鎖位置に配置し、扉体3のドア枠2に対する高さ位置を確認し、適正な高さ位置となっている場合には、扉体3の高さ位置調整を終了する。また、適正な高さ位置となっていない場合には、扉体3がドア枠2とZ軸方向に重ならない位置まで扉体3を開放移動し、扉体3を持ち上げることで扉側丁番60の軸穴部63から枠側丁番50のロッド53を引き抜く。続いて、ロッド53に装着するワッシャー等のスペーサー56(図3,7参照)の数や厚みを調整する。そして、再びロッド53を軸穴部63に差し込ませ、扉体3を閉鎖位置まで閉鎖移動して、扉体3のドア枠2に対する高さ位置を確認し、適正な高さ位置になっていれば扉体3の高さ位置調整を終了し、適正な高さ位置となっていなければ前述したスペーサー56による高さ位置調整作業を繰り返す。
最後に、吊り込み冶具10を上方に引き抜いて逃げ溝29から外すことで、扉体3をドア枠2に吊り込む。
(1)本実施形態では、冶具本体部11の下端111を縦枠23の逃げ溝29に差し込むことで掛け凸部12よりも下方部分を枠側丁番50の軸部52に沿って配置しつつ、掛け凸部12を枠側丁番50の旗部51の上縁に掛け、冶具本体部11の当接見込み面15が縦枠23の溝見込み面281に対向して配置され、且つ冶具本体部11の当接見付け面14が縦枠23の溝見付け面282に対向して配置されることで、吊元側の縦枠23を基準として吊り込み冶具10をセットして安定させることができる。また、枠側丁番50の旗部51を挟み込むスリットを形成する必要がないので、掛け凸部12のX1軸方向における突出寸法を、扉体3が閉鎖位置に配置されても扉側丁番60に干渉しない程度にまで小さくできる。
吊り込み冶具10がセットされた状態で、扉側丁番60の軸部62がガイド見込み面16およびガイド見付け面19に当てられると、当接見込み面15および当接見付け面14が縦枠23の溝見込み面281および溝見付け面282に支えられるので、扉側丁番60の軸部62はガイド見込み面16およびガイド見付け面19によって枠側丁番50の軸部62の真上に案内される。これにより、扉側丁番60の軸穴部63を枠側丁番50のロッド53に容易に差し込ませることができる。
また、掛け凸部12が枠側丁番50の旗部51の上縁に掛けられるだけであり、枠側丁番50に対してガイド見込み面16が位置する側とは反対側(ドア枠2の開口側)が開放されるので、吊り込み冶具10のセット状態でも扉側丁番60の回動範囲が広く、扉体3を閉鎖位置に配置することができる。このため、扉体3をドア枠2に対して閉鎖位置に配置して当該扉体3のドア枠2に対する高さ位置調整をするために吊り込み冶具10を外す必要をなくすことができ、扉体3の吊り込み作業を容易に行うことができる。
(2)冶具本体部11のX1軸方向における掛け凸部12の突出寸法は、その突出端面123が、当接見込み面15および前記当接見付け面14の縦枠23に対する当接状態で枠側丁番50の旗部51の内側面511に対して面一となる位置か、または冶具本体部11側に位置する寸法とされているので、吊り込み冶具10のセット状態では、掛け凸部12が枠側丁番50の旗部51の内側面511よりもX1軸方向内側(窓枠2の開口側)に突出しない位置に配置されることとなる。このため、吊り込み冶具10を外すことなく、扉側丁番60の旗部61が枠側丁番50の旗部51と合わさる位置までR方向に回動させて扉体3を窓枠2に対して閉鎖位置に配置することができ、扉体の枠体に対する高さ位置の確認、調整を容易に行うことができる。
(3)掛け凸部12が冶具本体部11の下端111および上端112の双方からZ1軸方向に離間した中間位置に配置されているので、前述したように縦枠23が吊元側とされるほか、縦枠24が吊元側とされる場合でも、吊り込み冶具10を上下反転して逆向きとすることで、前述同様に吊り込み冶具10をセットして扉側丁番60を案内することができる。このように吊り込み冶具10の汎用性を高めることができる。
(4)冶具本体部11の下端111から掛け凸部12の下端121までの上下寸法L2と、掛け凸部12の上下寸法L1と、冶具本体部11の上端112から掛け凸部12の上端122までの上下寸法L3とは、互いに等しい長さ寸法とされている。このため、縦枠23が吊元側とされる場合に吊り込み冶具10が用いられる場合と、縦枠24が吊元側とされる場合に吊り込み冶具10が上下逆向きに用いられる場合とのいずれにおいても、冶具本体部11のうち掛け凸部12に対して下方に位置する部分が枠側丁番50の軸部52に沿って位置する上下領域と、この部分よりも上方部分においてガイド見込み面16となる上下領域との関係が同じとなり、吊り込み冶具10を縦枠23にセットする場合でも、縦枠24にセットする場合でも扉側丁番60を同様に案内することができる。
(5)掛け凸部12は、当接見付け面14から延出した室内見込み面20を有しているので、冶具本体部11を縦枠23の逃げ溝29にセットした状態で、掛け凸部12の室内見込み面20を縦枠23の内見込み面部27に沿って配置でき、これにより、冶具本体部11のセット状態の安定性を向上することができる。
例えば、前記実施形態では、掛け凸部12は、冶具本体部11の下端111および上端112の双方から離間した中間位置に配置されているが、上方または下方に偏った位置に配置されていてもよい。また、吊り込み冶具10を左右の縦枠23のうちの一方が吊元側とされる場合のみに使用し、他方が吊元側とされる場合には使用しない片側専用の冶具としてよい場合には、掛け凸部12は、冶具本体部11の下端111から上方に離れた位置から冶具本体部11の上端112までZ1軸方向に延びて形成されていてもよい。
前記実施形態では、掛け凸部12の上下寸法L1、および冶具本体部11のうち掛け凸部12に対して上下部分の上下寸法L2,L3は、互いに等しい寸法とされているが、異なっていてもよい。また、これらの上下寸法L1〜L3は、枠側丁番50および扉側丁番60の軸部52,62の上下寸法L5,L6と略同じ寸法とされているが、異なっていてもよい。
前記実施形態では、掛け凸部12は、当接見付け面14から室内側に延出した室内見込み面20を有しているが、この構成を省略してもよい。
前記実施形態では、冶具本体部11には、その見付け方向内側に延出した延出部113を有しているが、この構成を省略し、ガイド見込み面16および当接見付け面14の間から直接に掛け凸部12を突出させてもよい。
前記実施形態では、吊り込み冶具10が吊元側の縦枠23へのセット状態で室外見付け面部25から突出しているが、例えば冶具本体部11の見込み寸法を溝見込み面281の見込み幅寸法Wy2と同程度まで小さくして、室外見付け面部25から突出しない構成とされていてもよい。
前記実施形態では、枠側丁番50が雄型丁番とされ、かつ扉側丁番60が雌型丁番として構成されているが、例えば、枠側丁番50が軸穴部を有した雌型丁番として構成され、扉側丁番60がロッドが形成された雄型丁番として構成されていてもよい。この場合、扉側丁番60が吊り込み冶具10のガイド見込み面16およびガイド見付け面19に案内され、扉側丁番60のロッドが枠側丁番50の軸穴部の真上に位置決めされる。
前記実施形態では、吊り込み冶具10を樹脂製としたが、ガイド見込み面16およびガイド見付け面19によって扉側丁番60を案内可能に構成されていればよく、例えば、ゴム製、金属製、木製などであってもよい。
前記実施形態では、吊り込み冶具10が用いられる建具として玄関ドア1を挙げたが、例えば勝手口ドアでもよく、右開き、左開きのいずれであってよく、また、内開き、外開きのいずれであってもよい。内開きドアの場合、旗丁番5の軸部52,62および縦枠23の逃げ溝29は室内側に配置、形成されるので、吊り込み冶具10の室内側にある逃げ溝29にセットされる。このように、吊り込み冶具10が用いられる建具は、枠体に対して抜き差し丁番を介して扉体が支持される建具であればよい。
Claims (5)
- 枠体に取り付けられた枠側丁番に対して扉体に取り付けられた扉側丁番を案内する吊り込み冶具であって、
上下方向に延びて形成された冶具本体部と、前記冶具本体部の下端に対して上方に離間した位置から前記冶具本体部の見付け方向に突出している掛け凸部とを有しており、
前記冶具本体部は、前記枠体の見付け方向において前記枠体に当接する当接見込み面と、前記枠体の見込み方向において前記枠体に当接する当接見付け面と、前記当接見込み面および前記当接見付け面の前記枠体に対する当接状態で前記扉側丁番を前記枠体の見込み方向に案内するガイド見込み面とを有しており、
前記掛け凸部は、前記ガイド見込み面に交差していると共に、前記当接見込み面および前記当接見付け面の前記枠体に対する当接状態で前記扉側丁番を前記冶具本体部の見付け方向に案内するガイド見付け面を有している
ことを特徴とする吊り込み冶具。 - 請求項1に記載の吊り込み冶具において、
前記冶具本体部の見付け方向における前記掛け凸部の突出寸法は、その突出端面が、前記当接見込み面および前記当接見付け面の前記枠体に対する当接状態で前記枠側丁番の旗部の内側面に対して面一となる位置か、または前記冶具本体部側に位置する寸法とされている
ことを特徴とする吊り込み冶具。 - 請求項1または請求項2に記載の吊り込み冶具において、
前記掛け凸部は、前記冶具本体部の下端および上端の双方から離間した中間位置に配置されている
ことを特徴とする吊り込み冶具。 - 請求項3に記載の吊り込み冶具において、
前記冶具本体部の下端から前記掛け凸部の下端までの上下方向における長さ寸法と、前記掛け凸部の上下方向における長さ寸法と、前記冶具本体部の上端から前記掛け凸部の上端までの上下方向における長さ寸法とは、互いに等しい長さ寸法とされている
ことを特徴とする吊り込み冶具。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の吊り込み冶具において、
前記掛け凸部は、前記当接見付け面から延出した見込み面を有している
ことを特徴とする吊り込み冶具。
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