JP2019167713A - 建具 - Google Patents

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和慶 政田
Kazunori Masada
和慶 政田
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Abstract

【課題】引戸の両側に設けられたFIX窓を、エンジン装置が取り付けられた無目により上下に分断されず、上下に連続したFIX窓とすることが可能な建具を提供すること。【解決手段】縦枠と横枠21とにより枠組みされて開口部が形成された枠体と、横枠21に取り付けられ、開口部を左右方向において分割する方立と、左右方向における方立の一方側に位置する開口部の部分に設けられた横材26と、横材26の下方の開口部の部分に設けられた引戸Hと、左右方向における方立の他方側に位置する開口部の部分に、方立に対して固定されて設けられたFIX窓Fと、見込方向においてFIX窓Fに対して所定の間隔で取り付けられ、引戸Hを摺動可能に保持する吊下げレール2125と、を備える建具1である。【選択図】図5

Description

本発明は、建具に関する。
従来より、開口部を開閉可能に設置された両開き式の引き戸としてスライド式の自動ドアを有する建具が知られている(例えば、特許公報1参照)。自動ドアの開閉戸は、一対の縦骨の間に配置されており、縦骨に関して開閉戸が設けられている側とは反対の側には、見付方向に延びてエンジン装置が取り付けられた無目により上下に分断されたFIX窓(嵌め殺し窓)が設けられている。
特開2017−093893号公報
上述の建具では、見付方向に延びてエンジン装置が取り付けられた無目により、FIX窓が上下に分断されている。このため意匠性が悪い。
本発明は、引き戸の両側に設けられたFIX窓を、エンジン装置が取り付けられた無目により上下に分断されず、上下に連続したFIX窓とすることが可能な建具を提供することを目的とする。
本発明は、縦枠(例えば、後述の縦枠23)と横枠(例えば、後述の上枠21、下枠22)とにより枠組みされて開口部(例えば、後述の開口部10)が形成された枠体(例えば、後述の枠体2)と、前記横枠に取り付けられ、前記開口部を左右方向において分割する方立(例えば、後述の中方立24)と、左右方向における前記方立の一方側に位置する前記開口部の部分に設けられた横材(例えば、後述の横材26)と、前記横材の下方の前記開口部の部分に設けられた引戸(例えば、後述の引戸H)と、左右方向における前記方立の他方側に位置する前記開口部の部分に、前記方立に対して固定されて設けられたFIX窓(例えば、後述のFIX窓F)と、見込方向において前記FIX窓に対して所定の間隔で取り付けられ、前記引戸を摺動可能に保持する吊下げレール(例えば、後述の吊下げレール2125)と、を備える建具に関する。
前記引戸を開閉するエンジンユニット(例えば、後述のエンジンユニット212)を有することが好ましい。また、前記FIX窓は、上下方向において前記吊下げレールと略同一の高さ位置において乾式シール(例えば、後述の乾式シール2417)により水密であることが好ましい。
本発明によれば、引き戸の両側に設けられたFIX窓を、エンジン装置が取り付けられた無目により上下に分断されず、上下に連続したFIX窓とすることが可能な建具を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る建具を示す姿図である。 上記実施形態に係る建具の平面図である。 上記実施形態に係る建具の引戸の屋内側を示す斜視図である。 上記実施形態に係る建具の引戸の屋外側を示す斜視図である。 上記実施形態に係る建具の引戸の部分における縦断面図である。 上記実施形態に係る建具の引戸の見付方向左側に隣接するFIX窓の部分における縦断面図である。 上記実施形態に係る建具の引戸の部分における横断面図である。 上記実施形態に係る建具の引戸の上側のFIX窓の部分における縦断面図である。 上記実施形態に係る建具のスライド排煙窓の屋内側を示す斜視図である。 上記実施形態に係る建具のFIX窓の部分における縦断面図である。 上記実施形態に係る建具のFIX窓の部分における横断面図である。 上記実施形態に係る建具のFIX窓のポイントフレームの部分における横断面図である。 上記実施形態に係る建具のスライド排煙窓が閉じた状態を示す縦断面図である。 上記実施形態に係る建具のスライド排煙窓が開いた状態を示す縦断面図である。 上記実施形態に係る建具のスライド排煙窓の部分における横断面図である。 上記実施形態に係る建具のFIX窓とスライド排煙窓との境界部分における横断面図である。 上記実施形態に係る建具のFIX窓のポイントフレームの部分におけるアタッチメントを示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、本明細書において、「見付方向」とは、建物に形成された開口部に納められた例えば自動ドアや手動の引戸H等の引戸Hの上枠21、下枠22の長手方向(すなわち、ガラスや吊り障子4の面内方向)を意味し、「見込方向」とは、屋内外方向(すなわち、奥行き方向)を意味する。また、吊り障子4、4の戸先框(突合框)が突合される位置を中央位置(図1における引戸Hの中央の位置)と定義する。
本発明の一実施形態に係る建具について説明する。図1は、建具1を示す姿図である。図2は、建具1の平面図である。図3は、建具1の引戸Hの屋内側を示す斜視図である。図4は、建具1の引戸Hの屋外側を示す斜視図である。
建具1は、引戸Hと、FIX窓Fと、スライド排煙窓Sとを有する連段窓であり、コンビニエンスストア等の建物の開口部10に設けられる。引戸Hは、開閉する吊り障子4、4を有しており、例えばコンビニエンスストア等の店舗の出入口に配置されている。FIX窓Fは、見付方向において引戸Hに隣接して設けられている。スライド排煙窓Sは、上下に移動可能な障子6(図9等参照)を有しており、FIX窓Fの上側に設けられている。
引戸Hは、図3等に示すように、建物の開口部10に取り付けられる枠体2と、枠体2内において見付方向の左右方向へスライド可能な吊り障子4,4と、吊り障子4、4の振れを抑えると共に、吊り障子4、4の移動を案内するレール29と、を備える引分け戸である。引戸Hは、左右対称に構成される。なお、図3、図4は、吊り障子4,4が閉鎖された状態を示す。
FIX窓Fは、図1等に示すように、吊り障子4,4が閉鎖された状態の吊り障子4,4の上側と、吊り障子4,4が閉鎖された状態の吊り障子4,4の見付方向右側と、吊り障子4,4が閉鎖された状態の吊り障子4,4の見付方向左側と、に設けられている。図1に示す障子4,4の見付方向右側においては、FIX窓Fは、中方立24、中方立53によって開口部10が分割されてそれぞれに設けられており、吊り障子4,4の見付方向左側においては、FIX窓Fは、中方立24、中方立53によって開口部10が分割されたそれぞれと、スライド排煙窓Sの下側と、に設けられている。FIX窓Fは、建物の開口部10に取り付けられる枠体2と、枠体2内に配置されたガラスパネル35と、を備える。
スライド排煙窓Sは、図1に示すように、吊り障子4,4が閉鎖された状態の吊り障子4,4の見付方向左側にと、FIX窓Fの上側にそれぞれ1つずつ合計3つ設けられて段窓を構成する。スライド排煙窓Sは、建物の開口部10に取り付けられる枠体(中方立53)と、枠体2内において見付方向の上下方向へスライド可能な障子6(図9等参照)と、を備える。
枠体2は、上枠21と、下枠22と、左右の縦枠23,23と、中方立24と、中方立53と、横材26と、無目71と、を有しており、上枠21と、下枠22と、縦枠23,23と、により矩形に枠組みされる。
中方立24は、上枠21、下枠22、中方立53と共に枠組みされてFIX部枠体30を構成する。FIX部枠体30の内部には、FIX板としてのガラスパネル35が嵌め込まれる。FIX部枠体30を構成する下枠22は、床面102(図3等参照)上に配置される。中方立24は、吊り障子4,4が閉鎖された状態においては、屋内側からは後述する戸尻框44によって覆われる。
図3等に示すように、吊り障子4は、框体40と、框体40の内部に嵌め込まれるガラスパネル45と、を備える。框体40は、上框41と、下框42と、戸先框43と、戸尻框44と、を框組みすることで構成される。框体40を構成する下框42は、床面102よりも上に配置される。
横材26は、上枠21、中方立24と共に枠組みされて、FIX部枠体30を構成する。FIX部枠体30の内部には、FIX板としてのガラスパネル35が嵌め込まれる。ガラスパネル35を構成するガラスは、強化ガラスは用いられずに、一般的なフロート板ガラスが用いられる。
以下、吊り障子4,4が開閉する部分について詳細に説明する。
図5は、建具1の引戸Hの部分における縦断面図である。図6は、建具1の引戸Hの見付方向左側に隣接するFIX窓Fの部分における縦断面図である。図7は、建具1の引戸Hの部分における横断面図である。図8は、建具1の引戸の上側のFIX窓Fの部分における縦断面図である。
上枠21のうち、上枠本体211の屋外側の部分には、下側へコの字状に開口するガラスパネル支持凹部2111が形成されており、ガラスパネル支持凹部2111により下方向に開口するガラス溝が構成されている。ガラスパネル支持凹部2111においては、ガラスパネル35は、バックアップ材2113によって挟まれて支持されている。更に、屋外側のバックアップ材2113の下方には、湿式のシール材2114が塗工される。また、ガラスパネル支持凹部2111の屋外側の部分には、下側へコの字状に開口する外側コの字状部2116が形成されている。上枠本体211は、例えば、アルミニウムを押し出し成型することによって形成することができる。
下枠22は、図6に示すように、屋内側に配置され且つ中空部を有するホロー構造である下枠本体221を備える。下枠本体221の上部の屋外側の部分には、上側及び見込方向屋外側へ開口するガラスパネル支持凹部2211が形成されており、押縁2215がガラスパネル支持凹部2211の見込方向屋外側の開口の部分に固定されることにより、ガラスパネル支持凹部2211により上方向に開口するガラス溝が構成されている。
ガラスパネル支持凹部2211においては、ガラスパネル35は、端部がセッティングブロック2212に当接し、バックアップ材2213によって挟まれて支持されている。バックアップ材2213の上方には、それぞれ湿式のシール材2214が塗工される。また、ガラスパネル支持凹部2211の屋外側の部分には、上側へコの字状に開口する外側コの字状部2216が形成されている。下枠本体221は、例えば、アルミニウムを押し出し成型することによって形成することができる。吊り障子4,4が閉鎖されたときに、吊り障子4,4が配置されている位置においては、図5に示すように、下枠22は存在しない。
横材26は、図5に示すように、屋内側に配置され且つ中空部を有するホロー構造である横材本体261を備える。横材本体261の上部の屋外側の部分には、上側及び見込方向屋外側へ開口するガラスパネル支持凹部2611が形成されている。押縁2615がガラスパネル支持凹部2611の見込方向屋外側の開口の部分に固定されることにより、ガラスパネル支持凹部2611により上方向に開口するガラス溝が構成されている。ガラスパネル支持凹部2611においては、ガラスパネル35は、端部がセッティングブロック2612に当接し、バックアップ材2613によって挟まれて支持されている。更に、屋外側のバックアップ材2613の上方には、湿式のシール材2614が塗工される。また、横材本体261の下部の屋外側の部分には、下側へ開口するコの字状凹部262が形成されている。コの字状凹部262には、上側へ開口するコの字状の角材263が嵌め込まれている。
また、横材本体261の屋内側には、エンジンユニット212が固定されている。エンジンユニット212は、図示せぬ駆動装置を有しており、この駆動装置によって吊り障子4を、エンジンユニット212の吊下げレール2125に沿って水平方向且つ見付方向にスライド可能である。エンジンユニット212には、検知センサ213(図1参照)が設けられており、この検知センサ213にて人体などが検出された際に、吊り障子4がスライドして建物の開口部10が開放されるように構成されている。なお、検知センサ213については、本実施例のようにエンジンユニット212に設けられる以外に、天井など、様々な場所に設けられてもよい。
横材本体261は、例えば、アルミニウムを押し出し成型することによって形成することができる。図1等に示すように、横材26は、吊り障子4,4が閉鎖されたときに、吊り障子4,4が配置されている位置、及び、その両側のFIX窓Fにわたって存在する。また、この両側のFIX窓Fの位置の見付方向左右のFIX窓Fにおいては、横材26は、図6に示すように、見込方向において短く構成されており、図3、図4に示すように、見込方向ガラスパネル35の屋内側のみに存在している。従って、図5に示すように、エンジンユニット212の吊下げレール2125(図5参照)は、見込方向において、FIX窓FのFIX板としてのガラスパネル35に対して所定の間隔で取付けられており、吊り障子4,4を摺動可能に保持する。横材26が見込方向ガラスパネル35の屋内側に存在するため、見込方向ガラスパネル35の屋内側の部分には、湿式のシール材2414を塗工することは困難である。このため、図6に示すように、この部分には、樹脂成型品や塩化ビニルの発泡材により構成される乾式シール2417により水密とされる。従って、乾式シール2417が設けられている位置は、上下方向において吊下げレール2125と略同一の高さ位置である。ここで、略同一の高さ位置とは、上述のように横材26が存在しているために湿式のシール材2414を塗工することが困難な位置のことを意味する。
中方立24は、図7、図8に示すように中方立本体部241と、延出部242と、先端延出部243と、を有している。中方立本体部241は、中方立24において屋内側に位置しており、図7に示す水平面で切った断面である横断面では、断面矩形の中空の長方形状を有している。延出部242は、中方立本体部241から見込み方向であって屋外側へ延び、屋外側の先端部が見付方向へ中方立本体部241の同方向への幅と同一の幅で広がるT字形状を有しており、T字形状と中方立本体部241の一部とにより見付方向に開口するコの字状の中方立挿入溝2421が形成されている。先端延出部243は、延出部242から見込み方向であって屋外側へ延び、屋外側の先端部が見付方向へ所定の幅で広がるT字形状を有しており、T字形状と延出部242の一部とにより見付方向に開口するコの字状部が形成されている。
中方立挿入溝2421には、ガラスパネル35の側部が支持されている。ガラスパネル35は、バックアップ材2413によって挟まれて支持されている。図7に示すように、吊り障子4と同じ高さのガラスパネル35については、更にバックアップ材2413よりも見付方向におけるガラスパネル35の中央寄りには、湿式のシール材2414が塗工される。図8に示すように、エンジンユニットよりも上側のガラスパネル35については、ガラスパネル35の屋外側において、バックアップ材2413よりも見付方向におけるガラスパネル35の中央寄りには、湿式のシール材2414が塗工される。中方立本体部241は、例えば、アルミニウムを押し出し成型することによって形成することができる。
図5に示すように、上框41は、中空部を有する断面矩形のホロー構造である上框本体中央部411を有している。上框本体中央部411の下側には、上框本体下部412が壁部4162によって隔てられて設けられている。上框本体下部412には、見付方向内側(図5下側)へ向って開口する上框ガラスパネル支持凹部413が形成されている。上框ガラスパネル支持凹部413には、ガラスパネル45の上部が挿入されて支持されている。ガラスパネル45は、バックアップ材4113によって挟まれて支持されている。バックアップ材4113は、断面L字状に形成された固定部材4115によって、上框41に固定されている。更にバックアップ材4113の見付方向内側(図5中下側)には、湿式のシール材4114が塗工される。
上框本体中央部411の上側には、被吊り下げ部414が、壁部4161によって隔てられて設けられている。被吊り下げ部414には、上側へ向って開口する被吊り下げ凹部4131が形成されている。被吊り下げ凹部4131においては、被吊り下げ凹部4131の開口を塞ぐように、ワッシャ4132が上框41に固定されている。ワッシャ4132は、ボルト2122により、エンジンユニット212の駆動アーム2121の下端部に固定されている。図示しない駆動装置が駆動することにより、エンジンユニット212は、図5の紙面の裏面と表面とを結ぶ方向に、吊り障子4を移動させる。
下框42は、中空部を有する断面矩形のホロー構造である下框本体中央部421を有している。下框本体中央部421の上側には、下框本体上部422が壁部4262によって隔てられて設けられている。下框本体上部422には、ガラスパネル35の見付方向内側(図2中上側)へ向って開口する下框ガラスパネル支持凹部423が形成されている。下框ガラスパネル支持凹部423には、ガラスパネル45の下部が挿入されて支持されている。ガラスパネル45は、端部がセッティングブロック4212に当接し、バックアップ材4213によって挟まれて支持されている。バックアップ材4213は、断面L字状に形成された固定部材4215によって、下框42に固定されている。更にバックアップ材4213の上側には、湿式のシール材4214が塗工される。
下框本体中央部421の下部は、框レール部424を有している。框レール部424には、図12に示すように、下框42の長手方向に沿って延びる框レール溝4241が形成されている。吊り障子4の下部である下框42の底面であって、框レール溝4241の両脇には、框レール溝4241に平行にモヘア固定溝が形成されており、モヘア固定溝には、モヘア425が框レール溝4241に沿って、それぞれ設けられている。下框42の戸先側の框レール溝4241の部分には、レール29のレール溝291に向かって突出する振れ止め427が設けられている。
振れ止め427は、図5に示すように、レール29のレール溝291に挿入された状態でレール29によって、レール29内における移動が案内され、これにより、吊り障子4の下部を含めた吊り障子4全体がレール29に沿って案内される。
図7に示すように、戸先框43は、縦框本体部431を有している。互いに対向し合う戸先框43の側には、衝撃緩衝部材432が設けられている。衝撃緩衝部材432は、縦框本体部431の端部を覆うように、縦框本体部431に固定されている。一方の吊り障子4の戸先框43に設けられた衝撃緩衝部材4321は、他方の吊り障子4の戸先框43の方へ突出する突出部を有しており、他方の吊り障子4の戸先框43に設けられた衝撃緩衝部材4322には、一方の戸先框43の衝撃緩衝部材4321の凸部が係合する凹部が形成されている。これらの凸部と凹部とは、図7に示すように、吊り障子4が閉鎖されているときに、互いに係合し合っている。
衝撃緩衝部材4321とは反対の側の縦框本体部431の部分には、戸尻側本体部433が設けられている。戸尻側本体部433には、両脇にホロー構造の中空の両脇部分が設けられて見付方向へ向って開口する戸尻側ガラスパネル支持凹部4332が形成されている。ガラスパネル支持凹部4332には、ガラスパネル45の側部が挿入されて支持されている。衝撃緩衝部材432には、セッティングブロック4333がねじによって固定されている。ガラスパネル45の中央側の端部は、セッティングブロック4333に当接している。また、ガラスパネル45は、バックアップ材4334によって挟まれて支持されている。更にバックアップ材4334の見付方向内側には、湿式のシール材4335がそれぞれ塗工される。
戸尻框44は、縦框本体部441を有している。戸先框43とは反対の側の縦框本体部441の部分には、衝撃緩衝部材4412が設けられている。衝撃緩衝部材4412は、縦框本体部441の端部を覆うように、縦框本体部441に固定されている。一方の吊り障子4の戸尻框44に設けられた衝撃緩衝部材4412と、他方の吊り障子4の戸尻框44に設けられた衝撃緩衝部材4412とは、同一形状に形成されており、これらは、2つの戸先框43のうちの一方の戸先框43に設けられた、凸部が形成された衝撃緩衝部材4321と同一の形状に形成されている。
衝撃緩衝部材4412とは反対の側の縦框本体部441の部分には、戸先側本体部443が設けられている。戸先側本体部443には、両脇にホロー構造の中空の両脇部が設けられて中央側(ガラスパネル35の見付方向内側)へ向って開口する戸先側ガラスパネル支持凹部4432が形成されている。戸先側ガラスパネル支持凹部4432には、ガラスパネル45の側部が挿入されて支持されている。衝撃緩衝部材4412には、セッティングブロック4433がねじによって固定されている。ガラスパネル45の中央側の端部は、セッティングブロック4433に当接している。また、ガラスパネル45は、バックアップ材4434によって挟まれて支持されている。更にバックアップ材4434のガラスパネル35の見付方向内側には、湿式のシール材4435が塗工される。
上述の中方立24以外の中方立53には、図11等に示すように、アタッチメント取付部532が設けられている。具体的には、中方立53は、内壁5311で区画された2つの矩形の中空の中方立本体部531を有しており、中方立24に設けられていた延出部242及び先端延出部を有していない。アタッチメント取付部532は、中方立本体部531の屋外側見付面に、上下方向に連続して延びて形成された取付溝5321を有している。取付溝5321の屋外側に開口する見付方向の開口幅は、図11等に示すように、取付溝5321の見付方向の最大幅よりも小さい。このため、後述のアタッチメントの基部を取付溝5321に挿入した場合には、取付溝5321の屋外側の開口からアタッチメントの基部が、見込方向屋外側へ外れてしまうことが阻止される。
以下、中方立53が用いられたFIX窓Fにより連窓が構成されている部分について詳細に説明する。図9は、建具1のスライド排煙窓Sの屋内側を示す斜視図である。図10は、建具1のFIX窓Fの部分における縦断面図である。図11は、建具1のFIX窓Fの部分における横断面図である。図12は、建具1のFIX窓のポイントフレームの部分における横断面図である。
図10に示すように、上枠21の上枠本体211は、屋内側に配置され且つ上側に開口するコの字状の部分を有する。上枠本体211の屋外側の部分には、下側へコの字状に開口するガラスパネル支持凹部2111が形成されており、ガラスパネル支持凹部2111によりガラス溝が構成されている。ガラスパネル支持凹部2111においては、ガラスパネル35は、バックアップ材2113によって挟まれて支持されている。更に、バックアップ材2113の下方には、それぞれ湿式のシール材2114が塗工される。
また、上枠本体211の屋内側の部分には、上枠本体211の下端面と面一な底面を有する内側上枠部214が設けられている。内側上枠部214は、図10に示すように見込方向に延びる底面2141と、見込方向の最も屋内側の部分から上方へ立ち上がり、折り返されて見込方向の屋外側へ延びる部分2142とを有している。上枠本体211の見込方向の最も屋内側の部分に、L字形状の接続部材215の一端部がねじにより固定され、L字形状の接続部材215の他端部が内側上枠部214の見込方向の最も屋外側の部分に、ねじにより固定されて、上枠本体211と内側上枠部214とは接続されている。上枠本体211、内側上枠部214は、例えば、アルミニウムを押し出し成型することによって形成することができる。
下枠22は、図10に示すように、屋内側に配置され且つ中空部を有するホロー構造である屋内側下枠本体225と、屋内側下枠本体225の屋外側に配置され一体に成形され且つ中空部を有するホロー構造である屋外側下枠本体226と、屋内側下枠本体225の下側に配置され一体に成形され且つ中空部を有するホロー構造である下府側下枠本体227と、を備える。屋内側下枠本体225及び屋外側下枠本体226の上部の屋外側の部分には、上側及び見込方向屋外側へ開口するガラスパネル支持凹部2251が形成されており、押縁2255がガラスパネル支持凹部2251の見込方向屋外側の開口の部分に固定されることにより、ガラスパネル支持凹部2251によりガラス溝が構成されている。
ガラスパネル支持凹部2251においては、ガラスパネル35は、端部がセッティングブロック2252に当接し、バックアップ材2253によって挟まれて支持されている。バックアップ材2253の上方には、それぞれ湿式のシール材2254が塗工される。屋内側下枠本体225、屋外側下枠本体226、及び、屋外側下枠本体226は、例えば、アルミニウムを押し出し成型することによって形成することができる。
縦枠23は、図11に示すように、屋内側に配置され且つ中空部を有するホロー構造である縦枠本体231を備える。縦枠本体231の屋外の部分には、ガラスパネルの中央に対してコの字状に開口するガラスパネル支持凹部2311が形成されている。ガラスパネル支持凹部2311においては、ガラスパネル35は、バックアップ材2313によって挟まれて支持されている。更にバックアップ材2313の下方には、湿式のシール材2314が塗工される。縦枠本体231は、例えば、アルミニウムを押し出し成型することによって形成することができる。
隣接するFIX窓F間にポイントフレームが配置されずにガラスパネル35同士が突き合わせられる部分(図1における部分A1)における中方立53には、図11に示すように、アタッチメントは取り付けられない。中方立本体部531のアタッチメント取付部532の取付溝5321には、ネジ5323が取り付けられた状態とされる。そして、中方立本体部531の見込方向屋外側であって、図11に示す見付方向の両端部とガラスパネル35との間には、それぞれ湿式のシール材5314が塗工される。シール材5314の間には、バックアップ材5313が配置され、バックアップ材5313の見付方向屋外側には、湿式にシール材2114が間に塗工された2枚のガラスパネル35の縁部がシール材5314を介して当接している。
隣接するFIX窓F間にポイントフレームが配置されている部分(図1における部分A2)における中方立53には、図12に示すように、アタッチメント56が取り付けられる。アタッチメント56は、図12、図17に示すように、外形が略T字状に形成されており、基部側L字状部561と、ポイントフレームの外面を構成するT字状部562との2部品が一体に固定されて構成されている。
図17に示すように、基部側L字状部561は、L字状部基部5611と、L字状部延出部5612と、板状部固定部5613を有している。L字状部基部5611は、略長方形状の板状に形成されており、後述するT字状部基部5623と共に、中方立本体部531のアタッチメント取付部532(図12参照)の取付溝5321(図11参照)に挿入され、取付溝5321においてネジ5323により位置決めがなされ、取付溝5321において中方立本体部531に対して固定される。L字状部延出部5612は、L字状部基部5611の幅方向における端部からL字状部基部5611に直交する方向へ延びる板状に形成されている。板状部固定部5613は、L字状部延出部5612の延出端部から、L字状部延出部5612の延出方向に直交する方向、即ち、L字状部基部5611に平行な方向に延びる長方形状の板状に形成されている。板状部固定部5613は、L字状部延出部5612の延出端部から延出する途中の部分で、見込方向屋外側へ一段進んだ段部5614を有している。
T字状部562は、長方形状の板状に形成された外部板状部5621と、外部板状部5621から見込方向屋内側へ延びる板状の見込方向延出部5622と、見込方向延出部5622の延出端部から外部板状部5621に平行に、L字状部基部5611とは反対の方向に延びる略長方形状の板状のT字状部基部5623とを有している。外部板状部5621の長手方向における中央部よりも図17における見付方向左側の部分には、見込方向屋外側へ窪んだ係合凹部5624が形成されており、係合凹部5624には、板状部固定部5613の段部5614が係合することにより、外部板状部5621は、板状部固定部5613に固定されて一体とされ、基部側L字状部561とT字状部562とは、一体とされている。
中方立本体部531の見込方向屋外側であって、図12に示す見付方向の両端部とガラスパネル35との間、ガラスパネル35と外部板状部5621及び板状部固定部5613との間には、それぞれバックアップ材5313が配置され、バックアップ材5313よりもガラスパネル35の中央寄りには、それぞれ湿式のシール材5314が塗工される。このようにガラスパネル35を保持しているアタッチメント56の部分は、ガラスパネル35を保持するガラス面材保持部を構成する。
以下、FIX窓Fと、スライド排煙窓Sとにより段窓が構成されている部分について詳細に説明する。図13は、建具1のスライド排煙窓Sが閉じた状態を示す縦断面図である。図14は、建具1のスライド排煙窓Sが開いた状態を示す縦断面図である。図15は、建具1のスライド排煙窓Sの部分における横断面図である。図16は、建具1のFIX窓Fとスライド排煙窓Sとの境界部分における横断面図である。図17は、建具1のFIX窓Fのポイントフレームの部分におけるアタッチメント56を示す斜視図である。
図13、図14に示すように、上枠21において屋内側に配置され且つ中空部を有するホロー構造である上枠本体211の屋外側の部分には、下側へコの字状に開口する障子挿入凹部2161が形成されており、障子挿入凹部2161及び後述のガイドレール2163により障子ガイド溝が構成されている。障子挿入凹部2161には当接部材2162が固定されており、当接部材2162は、障子6が上方向に移動させられてゆき、上枠に衝突したときの衝撃を緩衝する。
無目71は、屋内側に配置され且つ中空部を有するホロー構造である無目本体711を備える。無目本体711の屋外側の部分には、中空部を有するホロー構造である無目屋外側本体712を備える。無目屋外側本体712の下側には、下側へ開口するガラスパネル支持凹部7111が形成されている。ガラスパネル支持凹部7111においては、ガラスパネル35は、バックアップ材7113によって挟まれて支持されている。更にバックアップ材7113の下方には、湿式のシール材7114が塗工される。無目本体711、無目屋外側本体712は、例えば、アルミニウムを押し出し成型することによって形成することができる。
無目屋外側本体712の屋外側の部分には、障子挿入凹部2161から下方向へ縦枠、中方立53に沿って延びて構成されたガイドレール2163の下端部が位置している。即ち、無目屋外側本体712の屋外側の部分と、ガイドレール2163の下端部とは、上下方向において同一の位置にある。ガイドレール2163は、障子6を上下に移動自在(摺動自在)に案内し保持する。
隣接するスライド排煙窓S間にポイントフレームが配置されている部分(図1における部分A3)における中方立53には、図15に示すように、アタッチメント57が取り付けられる。アタッチメント57は、長手方向における両端と中間部分とに、見付方向に広がる部分を有する形状を有している。具体的にはアタッチメント57は、基部571と、見込方向延出部572と、第1中間拡大部573と、第2中間拡大部574と、第3中間拡大部575と、延出端部576と、を有しており、図15における見付方向の左右に対称な形状を有している。
基部571は、略長方形状の板状に形成されており、中方立本体部531のアタッチメント取付部532の取付溝5321(図11参照)に挿入され、ネジ5323により位置決めがなされ、取付溝5321において中方立本体部531に対して固定されている。見込方向延出部572は、基部571の幅方向における中央部から基部571に直交する方向へ延びる板状で形成されている。
延出端部576は、見込方向延出部572が延出する見込方向の屋外側の端部に形成されており、ポイントフレームの外面を構成するカバー部材534によって覆われている。延出端部576は、見込方向延出部572から、図15における見付方向の左右に対称に、基部571に平行に延びる板状で形成されている。第1中間拡大部573は、基部571の近傍であって基部571から延出端部576へ向かった位置に設けられている。第1中間拡大部573は、図15における見付方向の左右に対称に、基部571に平行に延びる板状で形成されている。第2中間拡大部574は、第1中間拡大部573から延出端部576へ向かった位置に設けられている。第2中間拡大部574は、図15における見付方向の左右に対称に、基部571に平行に延び、見込方向屋外側へ曲がる板状で形成されている。第3中間拡大部575は、第2中間拡大部574から延出端部576へ向かった位置に設けられている。第3中間拡大部575は、図15における見付方向の左右に対称に、基部571に平行に延びる板状で形成されている。
中方立本体部531の見込方向屋外側であって、図15に示す見付方向の両端部と障子6の縦框63との間には、それぞれ中空部を有するホロー構造である支持部材5351が設けられている。支持部材5351の見込方向屋外側の端面は、第3中間拡大部575の見込方向屋外側の端面と面一の位置関係を有している。この面一の面と、見込方向延出部572と、延出端部576とによって、中方立53において障子6を開閉可能(上下可能)に保持する障子溝5352が形成される。
見込方向延出部572の第3中間拡大部575と延出端部576との間の部分には、一対の障子規制部536が設けられている。図15に示すように、障子規制部536は、それぞれ見込方向延出部572にネジで固定された基部5361と、基部5361の見込方向屋内側の端部からガラスパネル35の方向へ延びる見付面対向部5362と、見付面対向部5362の延出端部から見込方向屋内側へ延びる見込面対向部5363と、を有している。
見付面対向部5362は、障子6の下框の見付面の一部を構成する後述の被ガイド部631の一端部における見付方向面に当接可能に対向する。この構成により、障子6が負圧により見込方向屋外側へ引っ張られたときに、見付面対向部5362が被ガイド部631の一端部の見付方向面に当接して、見込方向屋外側への障子6の移動を規制する。また、見込面対向部5363は、障子6の下框の見込面の一部を構成する後述の被ガイド部631の一端部における見込方向面に当接可能に対向する。この構成により、障子6が見込方向に引っ張られて撓むことにより見付方向へ引っ張られたときに、見込面対向部5363が被ガイド部631の一端部の見込方向面に当接して、見付方向への障子6の移動を規制する。このように、障子溝5352を形成し、障子6を開閉可能に保持するアタッチメント57の部分は、障子保持部を構成する。
また、スライド排煙窓SとFIX窓Fと間にポイントフレームが配置されている部分(図1における部分A4)における中方立53にも、図16に示すようにアタッチメント57が取り付けられる。アタッチメント57には、図15に示すアタッチメント57に固定された一対の障子規制部536のうちの、一方のみが取り付けられている。アタッチメント57の延出端部576は、ポイントフレームの外面を構成する。
図15に示すアタッチメント57の左側に障子6に代えて、障子6よりも見込方向屋内側の位置、即ち、図16に示すように、第3中間拡大部575と基部571との間の位置に、ガラスパネル35が保持されている。具体的には、中方立本体部531の見込方向屋外側であって、図16に示す見付方向の左端部とガラスパネル35との間、ガラスパネル35と押縁5315との間には、それぞれバックアップ材5313が配置される。更に、バックアップ材よりもガラスパネル35の中央寄りには、湿式のシール材5314が塗工される。
このようにガラスパネル35を保持しているアタッチメント57の部分は、ガラス面材を保持するガラス面材保持部を構成し、障子6を開閉可能に保持するアタッチメント57の部分は、障子溝5352を形成して障子保持部を構成する。即ち、アタッチメント57は、左右方向における一方側である図16の左側にガラス面材保持部を有し、左右方向における他方側である図16の右側に障子保持部を有しており、障子保持部は、ガラス面材保持部よりも見込み方向の屋外側に位置している。
建具1においてFIX窓Fとスライド排煙窓Sとにより段窓が構成されている部分においては、一の中方立53の構成は、FIX窓Fの部分と、スライド排煙窓Sの部分とで同一(共通)であるが、FIX窓FとFIX窓Fとの間に位置している中方立53は、アタッチメント56を有しており、FIX窓Fとスライド排煙窓Sとの間に位置している中方立53は、アタッチメント57を有している。即ち、複数のアタッチメント56、アタッチメント57は、アタッチメント取付部532の上下方向に異なる構成で、アタッチメント取付部532において上下方向に所定の間隔で配置されて取り付けられている。
図15に示すように、縦框63は、被ガイド部631と縦框本体部632とを有している。被ガイド部631は、略コの字形状に形成されて、上框61から下框62に至るまで縦框63の上下にわたって延びており、ガイドレール2163(図13等参照)に摺動することにより、被ガイド部631の上下方向への移動がガイドレール2163によって案内される。被ガイド部631のコの字の一端部及び他端部には、モヘア6311が設けられている。一端部におけるモヘア6311は、見込方向延出部572に対して摺動し、他端部におけるモヘア6311は、延出端部576に対して摺動して、滑らかな障子6の開閉を可能とする。被ガイド部631の中央部は、ネジによって、見込方向における縦框本体部632の中央部が固定されている。縦框本体部632の見込方向屋外側及び屋内側の端部には、縦框本体部632に固定される被固定部材としての押縁6312が嵌められて固定されており、いわゆるガラス4辺支持の構造とされている。押縁6312と、ガイドレール2163とは、見込方向において互いに対向しており、対向面をそれぞれ有している。
見込方向屋外側の押縁6321と見込方向屋内側の押縁6321との間においては、ガラスパネル65が保持されるガラス溝が形成され、ガラスパネル35は、バックアップ材6313によって挟まれて支持されている。更に見込方向屋外側においては、バックアップ材6313の、ガラスパネル35の中央寄りには、湿式のシール材6314が塗工される。被ガイド部631及び縦框本体部632は、例えば、アルミニウムを押し出し成型することによって形成することができる。
図14に示すように、上框61は,上框本体611を有している。上框本体611の上部は、上框本体611の上端部において見込方向屋内側端部、及び、見込方向屋外側端部からそれぞれ上方向へ延びる上端当接部6111を有している。上端当接部6111の下側は、上框中央部6112を構成し、上框本体611の下部は、上框本体611の下端部において見込方向屋内側端部、及び、見込方向屋外側端部からそれぞれ下方向へ延びてガラスパネル支持凹部6113を形成する。ガラスパネル支持凹部6113においては、ガラスパネル65は、バックアップ材6133によって挟まれて支持されている。更に、見込方向屋外側のバックアップ材6133の下方には、湿式のシール材6134が塗工される。
上框61には、ストッパ614が設けられている。ストッパ614は、図13〜図15に示すように、直方体形状に形成されており、上框61の見込方向屋内側に固定された固定部615に固定され、上框61から見込方向屋内側へ無目71の上方の位置に至るまで突出している。障子6が図13に示す閉鎖された状態から下方向へ移動してゆくと、ストッパ614は、図14に示すように、無目71の上端面に当接して、障子6がこれ以上下方向へ移動することを阻止する。
図13に示すように、下框62は、押縁が設けられておらず一体で構成された下框本体621を有している。下框本体621の下部は、下框本体621の下端部において見込方向屋内側端部、及び、見込方向屋外側端部からそれぞれ下方向へ延びる下端当接部6211を有しており、下端当接部6211には、当接部材6214が保持されている。下端当接部6211の上側は、下框中央部6212を構成し、下框本体621の上部は、下框本体621の上端部において見込方向屋内側端部、及び、見込方向屋外側端部からそれぞれ上方向へ延びてガラス溝を構成するガラスパネル支持凹部6213を形成する。ガラスパネル支持凹部6213においては、ガラスパネル65は、端部がセッティングブロック6232に当接し、バックアップ材6233によって挟まれて支持されている。更に、見込方向屋外側のバックアップ材6233の上方には、湿式のシール材6234が塗工される。
以上説明した本実施形態の建具1によれば、以下のような効果を奏する。
本実施形態においては、中方立53の屋外側見付面には、アタッチメント56、57が取り付けられるアタッチメント取付部532が、上下方向に連続して設けられている。また、アタッチメント56、57は、ガラス面材としてのガラスパネル35を保持するガラス面材保持部と、障子6を開閉可能に保持する障子保持部とのうちの少なくとも1つを有している。これにより、同一の中方立53に対してアタッチメント取付部532の上下方向において所定の間隔で、異なる構成を有するアタッチメント56、57を取り付けること、即ち、ガラス面材保持部を有するアタッチメント56と、障子保持部を有するアタッチメント57とを取り付けることが可能であり、この結果、段窓において異なる窓種(FIX窓F、スライド排煙窓S等)を取り付けることが可能である。このため、外観をそろえることができ、意匠性を高めることが可能である。
また、アタッチメント57は、見付方向における左右の一方側にガラス面材保持部を有し、他方側に障子保持部を有する。このため、アタッチメント57を境界として、一方側にFIX窓Fを、他方側にスライド排煙窓Sを取り付けることが可能であり、連窓において異なる窓種を取り付けることが可能である。
また、障子保持部は、ガラス面材保持部よりも見込み方向の屋外側に位置している。このため、スライド排煙窓Sを構成する障子6をFIX窓Fに対して平行に移動させて開閉することが可能である。
また、本実施形態においては、中方立53の見付方向における左右の一方側に設けられた横材26と、横材26の下方に設けられた引戸Hと、中方立53の見付方向における左右の他方側に固定されて設けられたFIX窓Fと、見込方向においてFIX窓Fに対して所定の間隔で取り付けられ、引戸Hを摺動可能に保持する吊下げレール2125と、を備える。
これにより、引戸Hに隣接する袖部のFIX窓Fが、上下方向において無目71や吊下げレール2125で分断されることなく、上下に連続して設けられるので、意匠性を高めることが可能である。
また、引戸Hを開閉するエンジンユニット212を有する。これにより、エンジンユニット212と無目71とを纏めて構成できるので意匠性を高めることが可能である。また、FIX窓Fは、上下方向において吊下げレール2125と略同一の高さ位置において乾式シール2417により水密である。これにより、吊下げレール2125が邪魔になりガラスパネル35と中方立53との間にシール材を塗工できない部分についても、乾式シール2417により水密とされ、止水を図ることができる。
また、本実施形態においては、障子6の下框62は、一体で構成されて、障子6のガラスを保持するガラス溝を形成する。障子6の縦框63は、縦框本体部632と縦框本体部632に固定される被固定部材としての押縁6312とにより、障子6のガラスを保持するガラス溝を形成する。縦框63は、枠体2に形成されたガイド溝を有するガイドレール2163において枠体2に対して摺動可能であり、縦框63とガイド溝を形成する枠体の部分であるガイドレール2163とは、見込方向で互いに対向する対向面を有する。
縦框63はガイド溝を形成するガイドレール2163に対向し当接する対向面があるので、面外方向の外力が加わっても保持されるが、下框62は、ガイド溝を形成するガイドレール2163等に対向していない。このような構成であっても下框62自体の強度を高めることができるので、スライド排煙窓Sの障子6全体として耐風圧性能を高めることができる。
また、本実施形態においては、障子6の下框62の見付面に当接可能に対向する見付面対向部5362を有する障子規制部536と、を備える。これにより障子6が負圧により見込方向屋外側へ引っ張られたときに、見付面対向部5362が下框の見付面を構成する被ガイド部631の一端部の見付方向面に当接して、見込方向屋外側への障子6の移動を規制することができる。
また、障子規制部536は、縦枠としての中方立53の障子溝5352に設けられている。このため、障子規制部536を中方立53の外部から直接見えない構成とすることができ、意匠性を高めることができる。また、障子規制部536は、障子6の下框の見込面に当接可能に対向する見込面対向部5363を有する。これにより、障子6が見付方向へ引っ張られたときに、見込面対向部5363が被ガイド部631の一端部の見込方向面に当接して、見付方向への障子6の移動を規制することができる。
また、本実施形態においては、縦枠に沿って設けられたガイドレール2163と、枠体に納められ、ガイドレール2163に案内されて上下に移動自在に保持される障子6と、を備えている。ガイドレール2163の下端部は、上下方向において、障子6の下側に位置する無目71と同一の位置にある。これにより、ガイドレール2163が、下方向においてスライド排煙窓Sの下側のFIX窓Fに重なるように延びている構成を回避でき、意匠性を高めることができる。
また、フレーム体は無目71を有し、障子6の上框61には、無目71の上方の位置に至るまで突出する突出部としてのストッパ614が設けられている。これにより、障子6の突出部としてのストッパ614が、無目71の上面に当接して、障子6の摺動を止めることができ、且つ、枠体や方立に、ストッパ614を設ける必要がなく、意匠性を高めることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
また、本実施形態においては、中方立53においては、中方立本体部531にアタッチメント56、57を取付けられる構成を有していたが、この構成に限定されない。例えば、中方立としては、中方立本体部とアタッチメントとが別部材とされていない構成が用いられてもよい。
また、本実施形態においては、無目屋外側本体712の屋外側の部分と、ガイドレール2163の下端部とは、上下方向において同一の位置にあったが、この構成に限定されない。例えば、ガイドレールの下端部は、上下方向において無目71よりも上側の位置にあてもよい。
また、本実施形態において用いられた縦枠としての中方立24、中方立53に代えて縦枠(縦枠23等)が用いられてもよく、また、本実施形態において用いられた横枠としての無目71、横材26に代えて横枠(上枠21、下枠22等)が用いられてもよい。また、本実施形態においては、建具1は、スライド排煙窓SとFIX窓Fとを有していたが、これらに限定されない。建具は、スライド排煙窓S、FIX窓F以外の他の種類の窓、例えば、引き倒し窓、開き窓、縦滑り出し窓等を有していてもよい。
また、上記実施形態においてスライド排煙窓Sの縦框63は、いわゆるガラス4辺支持、ガラス2辺支持の構成を有していたが、これらに限定されない。たとえば、押し縁の数を適宜変えることにより、スライド排煙窓の縦框が、いわゆるガラス3辺支持、ガラス1辺支持の構成を有してもよい。
また、建具の各部の構成は、上述した実施形態の建具1の各部の構成に限定されない。
1…建具
2…枠体
6…障子
10…開口部
21…上枠(横枠)
22…下枠(横枠)
23…縦枠
24…中方立(方立)
26…横材
35…ガラスパネル(ガラス面材)
53…中方立(方立)
56、57…アタッチメント
62…下框
63…縦框
65…ガラスパネル(ガラス)
71…無目
212…エンジンユニット
532…アタッチメント取付部
536…障子規制部
575…第3中間拡大部(障子保持部)
576…延出端部(障子保持部)
614…ストッパ(突出部)
631…被ガイド部(見込面)
632…縦框本体部
2125…吊下げレール
2163…ガイドレール(ガイド溝、対向面)
2417…乾式シール
5352…障子溝
5362…見付面対向部
5363…見込面対向部
5611…(ガラス面材保持部)L字状部基部
5613…板状部固定部(ガラス面材保持部)
5624…係合凹部(ガラス面材保持部)
6312…押縁
6213…ガラスパネル支持凹部(ガラス溝)
H…引戸
F…FIX窓

Claims (3)

  1. 縦枠と横枠とにより枠組みされて開口部が形成された枠体と、
    前記横枠に取り付けられ、前記開口部を左右方向において分割する方立と、
    左右方向における前記方立の一方側に位置する前記開口部の部分に設けられた横材と、
    前記横材の下方の前記開口部の部分に設けられた引戸と、
    左右方向における前記方立の他方側に位置する前記開口部の部分に、前記方立に対して固定されて設けられたFIX窓と、
    見込方向において前記FIX窓に対して所定の間隔で取り付けられ、前記引戸を摺動可能に保持する吊下げレールと、を備える建具。
  2. 前記引戸を開閉するエンジンユニットを有する請求項1に記載の建具。
  3. 前記FIX窓は、上下方向において前記吊下げレールと略同一の高さ位置において乾式シールにより水密である請求項1又は請求項2に記載の建具。
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