JP2019167398A - 新規重合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐溶剤性及び密着性に特に優れる新規な重合体を提供する。【解決手段】N−置換マレイミド系単量体単位(A)、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート単位(B)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート単位(C)、及び、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート単位(D)を含み、側鎖に、エポキシ基含有単量体に由来する重合性二重結合を有する重合体。【選択図】 なし

Description

本発明は新規重合体に関する。詳しくは、側鎖に二重結合を有する新規重合体に関する。
重合体は、その構造に由来して種々様々な物性を発揮することができる。例えば側鎖に二重結合を導入することで重合体に光又は熱重合性が付与されるため、感光性樹脂等としてカラーフィルター等の用途に使用することができる。
側鎖に二重結合を有する重合体としては、例えば、N−置換マレイミド化合物由来の単量体単位とともに、カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有し、かつ所定のTg値を示す共重合体(特許文献1参照)や、カルボキシル基が主鎖から元素数7以上離間した側鎖に配置され、かつ側鎖にラジカル重合性二重結合を有する共重合体(特許文献2参照)等が提案されている。
特開2012−32772号公報 特開2012−193219号公報
ところで、感光性樹脂は、カラーフィルターの原料等として色材とともに使用されるが、近年、カラーフィルターの製造中に原料から洗浄溶媒中に色材が溶出することが課題となっている。それゆえ、感光性樹脂が溶剤に対し耐性を有すること、すなわち耐溶剤性に優れることが求められている。また、基板等に対する密着性に優れることも要求されている。だが、従来の重合体では、これらの要望に充分に対応できないのが現状である。例えば、特許文献1、2に記載の重合体は、カラーフィルター等の用途に極めて有用で各種物性に優れるものであるが、耐溶剤性及び密着性を更に高めるための改良の余地があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、耐溶剤性及び密着性に特に優れる新規な重合体を提供することを目的とする。
本発明者は、例えば感光性樹脂等に有用な重合体について鋭意検討を進めるうち、エポキシ基含有単量体に由来する重合性二重結合を側鎖に有するとともに、N−置換マレイミド系単量体単位(A)、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート単位(B)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート単位(C)、及び、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート単位(D)を含む構造とすると、これらの単量体単位等による相乗効果によって、著しく高い耐溶剤性とともに密着性が付与され、しかも耐熱性や硬化性、アルカリ現像性にも優れる重合体となることを見いだした。こうして上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、N−置換マレイミド系単量体単位(A)、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート単位(B)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート単位(C)、及び、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート単位(D)を含み、側鎖に、エポキシ基含有単量体に由来する重合性二重結合を有する重合体である。
上記重合体は、ガラス転移温度が20℃以下であって、酸価が10〜200mgKOH/gであることが好ましい。
上記重合体は、二重結合当量が500〜5000g/当量であることが好ましい。
本発明の重合体は、上述した構成よりなり、耐溶剤性及び密着性に特に優れるうえ、耐熱性や硬化性、アルカリ現像性にも優れるものである。それゆえ、これらの物性に極めて優れる塗膜を与えることができ、例えば感光性樹脂組成物、各種コーティング剤、塗料等の種々の用途に有用である。
以下に本発明を詳述する。以下に記載される本発明の個々の好ましい形態を2又は3以上組み合わせた形態も本発明の好ましい形態である。
本発明の重合体は、N−置換マレイミド系単量体単位(A)、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート単位(B)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート単位(C)、及び、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート単位(D)を含む。これらは、重合体の主鎖に含まれる。必要に応じ、他の単量体単位を更に含んでもよく、各単量体単位は、それぞれ1種又は2種以上であってもよい。
なお、「N−置換マレイミド系単量体単位(A)」等を、「単量体単位(A)」等とも略す。
上記重合体に含まれる各単量体単位の含有割合は特に限定されないが、例えば、単量体単位(A)〜(D)の総量を100質量%としたときの各単量体単位の含有割合((A)/(B)/(C)/(D))は、1〜60/1〜60/1〜60/1〜80であることが好ましい。より好ましくは2〜40/2〜50/2〜50/20〜80、更に好ましくは3〜30/3〜40/3〜40/30〜80である。
上記重合体において、各単量体単位の配列形態は特に限定されず、例えばランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体のいずれでもよい。また、各単量体単位の繰り返し数(平均モル数)は、各単量体単位の含有割合が上述した範囲になるように適宜設定することが好適である。
本明細書中、単量体単位とは、単量体に由来する構成単位を意味し、具体的には、例えば単量体の重合反応や架橋反応によって、当該単量体中の重合性炭素−炭素二重結合(C=C)が単結合(C−C)になった構造単位を意味する。
以下、各単量体単位について説明する。
1)N−置換マレイミド系単量体単位(A)
N−置換マレイミド系単量体単位は、N−置換マレイミド系単量体(単量体(a)とも称す)に由来する構成単位である。この単量体単位を含むことで、本発明の重合体は耐熱性に優れるものとなる。
N−置換マレイミド系単量体としては、例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ナフチルマレイミド、p−メチルベンジルマレイミド、p−ブチルベンジルマレイミド、p−ヒドロキシベンジルマレイミド、o−クロロベンジルマレイミド、o−ジクロロベンジルマレイミド、p−ジクロロベンジルマレイミド等が挙げられ、中でも、透明性の観点から、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミドが好ましく、特にN−ベンジルマレイミドが好適である。
上記N−ベンジルマレイミドとして具体的には、例えば、ベンジルマレイミド;p−メチルベンジルマレイミド、p−ブチルベンジルマレイミド等のアルキル置換ベンジルマレイミド;p−ヒドロキシベンジルマレイミド等のフェノール性水酸基置換ベンジルマレイミド;o−クロロベンジルマレイミド、o−ジクロロベンジルマレイミド、p−ジクロロベンジルマレイミド等のハロゲン置換ベンジルマレイミド;等が挙げられる。
2)2−エトキシエチル(メタ)アクリレート単位(B)
2−エトキシエチル(メタ)アクリレート単位とは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(別名:(メタ)アクリル酸−2−エトキシエチル、単量体(b)とも称す)に由来する構成単位である。この単量体単位を含むことで、本発明の重合体は基板等に対する密着性に極めて優れるものとなる。中でも、密着性をより高める観点から、2−ヒドロキシエチルメタクリレート単位であることが好適である。
3)2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート単位(C)
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート単位とは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(別名:(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、単量体(c)とも称す)に由来する構成単位である。この単量体単位とともに単量体単位(D)を併せ持つことで、例えば重合体を加熱処理した際に、単量体単位(C)が有する水酸基と、単量体単位(D)が有する主鎖からかけ離れた位置にあるカルボキシル基との間で脱水架橋反応が円滑に進むため、硬化物において著しく高い耐溶剤性が発揮される。中でも、耐溶剤性をより高める観点から、2−ヒドロキシエチルメタクリレート単位であることが好適である。
4)2−アクリロイルオキシエチルサクシネート単位(D)
2−アクリロイルオキシエチルサクシネート単位とは、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート(別名:2−アクリロイロキシエチル−コハク酸、単量体(d)とも称す)に由来する構成単位である。
本発明の重合体はまた、側鎖に、エポキシ基含有単量体に由来する重合性二重結合を有する。これにより、熱や光で硬化させることができるため、耐熱分解性が向上する他、感光性樹脂としたときの光に対する感度が向上し、より少ない光で硬化し、かつ硬化後の機械強度も高くなる。
側鎖にエポキシ基含有単量体に由来する重合性二重結合を導入する方法としては、例えば、上記単量体単位(A)、(B)、(C)及び(D)を含む重合体(ベースポリマーと称す)をまず得た後、当該ベースポリマーに、エポキシ基含有単量体を反応させる方法が好適である。言い替えれば、本発明の重合体は、当該ベースポリマーと、エポキシ基含有単量体との反応物であることが好適である。
上記ベースポリマーは、N−置換マレイミド系単量体(a)、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート(b)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(c)、及び、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート(d)を含む単量体成分を重合することにより得ることができる。
上記単量体成分中の各単量体の含有割合は特に限定されないが、例えば、単量体(a)〜(d)の総量を100質量%としたときの各単量体単位の含有割合((a)/(b)/(c)/(d))は、1〜60/1〜60/1〜60/1〜80であることが好ましい。より好ましくは2〜40/2〜50/2〜50/20〜80、更に好ましくは3〜30/3〜40/3〜40/30〜80である。
上記単量体成分はまた、必要に応じて他の単量体を含んでもよい。他の単量体は、単量体(a)〜(d)に該当しない単量体であって、これらの1以上と共重合可能なものであれば特に限定されない。他の単量体の含有割合は特に限定されないが、例えば、ベースポリマーを与える単量体成分の総量100質量%に対して単量体(a)〜(d)の合計量が80質量%以上となるように設定することが好ましい。単量体(a)〜(d)の合計量は、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上、更に好ましくは99質量%以上である。
上記単量体成分を重合する方法は特に限定されず、バルク重合、溶液重合、乳化重合等の通常用いられる手法を用いることができ、目的、用途に応じて適宜選択すればよい。中でも、溶液重合は、工業的に有利で、分子量等の構造調整も容易であるため好適である。また、単量体成分の重合機構は、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位重合等の機構に基づいた重合方法を用いることができるが、ラジカル重合機構に基づく重合方法が、工業的にも有利であるため好ましい。重合反応の好ましい形態は、特開2016−29151号公報〔0062〕〜〔0072〕に記載のとおりである。
上記エポキシ基含有単量体は、エポキシ基と、重合性二重結合とを含む化合物である。重合性二重結合としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、メタリル基等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を有するものが好適である。中でも、反応性の点で(メタ)アクリロイル基が好ましい。
本明細書中、エポキシ基には、狭義のエポキシ基の他、グリシジル基のようにオキシラン環が炭素に結合している基や、グリシジルエーテル基及びグリシジルエステル基のようにエーテル結合又はエステル結合を含む基、エポキシシクロヘキサン環等が含まれるものとする。
上記エポキシ基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、ビニルシクロヘキセンオキシド等が挙げられる。中でも、反応性が高く、かつ反応のコントロールがしやすいうえ、入手が容易で、ラジカル重合性二重結合だけでなく同時に水酸基も導入できる点から、(メタ)アクリル酸グリシジル、及び/又は、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチルがより好ましい。更に好ましくは(メタ)アクリル酸グリシジルであり、特に好ましくはメタクリル酸グリシジルである。
上記ベースポリマーにエポキシ基含有単量体を反応させる方法としては特に限定されず、ベースポリマーが含む酸基(好ましくは、単量体単位(D)が有するカルボキシル基)の一部に、エポキシ基含有単量体を付加反応させることが好適である。この反応方法は特に限定されないが、例えば、反応温度を60〜140℃とすることが好ましい。また、トリエチルアミンやジメチルベンジルアミン等のアミン化合物;塩化テトラエチルアンモニウム等のアンモニウム塩;臭化テトラフェニルホスホニウム等のホスホニウム塩、ジメチルホルムアミド等のアミド化合物;等の公知の触媒を使用することが好ましい。
上記反応に使用するエポキシ基含有単量体の使用量は特に限定されないが、例えば、ベースポリマーを与える単量体成分の総量100質量部に対し、1〜60質量部とすることが好ましい。これにより、耐溶剤性や硬化性がより向上する。より好ましい下限としては、3質量部が挙げられ、更に好ましくは5質量部、特に好ましくは8質量部が挙げられる。より好ましい上限としては、50質量部が挙げられ、更に好ましくは40質量部が挙げられる。
本発明の重合体として特に好ましくは、下記式(1)で表される単量体単位と、下記式(2)で表される単量体単位と、下記式(3)で表される単量体単位と、下記式(4)で表される単量体単位と、下記式(5)で表される単量体単位とを含む重合体である。
Figure 2019167398
上記式中、p〜tは、それぞれ式(1)〜(5)で表される単量体単位の平均繰り返し数を表し、正の数である。この平均繰り返し数は、単量体単位(A)〜(D)の各単量体単位の好ましい含有割合や、ベースポリマーを与える単量体成分に対するエポキシ基含有単量体の好ましい使用量等が上述した範囲内になるように、それぞれ適宜設定することが好適である。
本発明の重合体は、ガラス転移温度(Tg)が20℃以下であることが好ましい。これにより、密着性が更に向上する。より好ましくは10℃以下、更に好ましくは5℃以下、特に好ましくは0℃以下、最も好ましくは−5℃以下である。下限値は特に限定されないが、耐熱性の観点から、−30℃以上であることが好ましい。より好ましくは−20℃以上である。
本明細書中、Tgは、後述の実施例に記載した方法にて求めることができる。
上記重合体は、酸価(AV)が10〜200mgKOH/gであることが好ましい。これにより、アルカリ可溶性がより発現されるのみならず、耐溶剤性がより向上し、また現像速度が適度なものとなって密着性がより向上したり、現像時に表面荒れが生じるおそれをより抑制したりすることもできる。酸価は、より好ましくは20〜150mgKOH/g、更に好ましくは40〜120mgKOH/gである。
本明細書中、酸価は、後述の実施例に記載した方法にて求めることができる。
上記重合体は、重量平均分子量(Mw)が5000以上であることが好ましい。これにより、耐溶剤性が更に向上する。より好ましくは7000以上、更に好ましくは7500以上である。上限値は特に限定されないが、取扱い性や現像性を考慮すると、10万以下であることが好ましい。より好ましくは5万以下、更に好ましくは4万以下、特に好ましくは3万以下である。
本明細書中、重量平均分子量は、後述の実施例に記載した方法にて求めることができる。
上記重合体は、二重結合当量が500〜5000g/当量であることが好ましい。これにより、光に対する感度がより高まるとともに、保存安定性がより向上する。より好ましくは550〜4000g/当量、更に好ましくは600〜3000g/当量である。
本明細書中、二重結合当量は、分子中に含まれる二重結合量の尺度となるものであり、重合体の二重結合1個あたりの分子量を意味する。同じ分子量の化合物であれば、二重結合当量の数値が大きいほど二重結合の導入量が少なくなる。二重結合当量は、原料の仕込み量から計算することができ、具体的には、後述の実施例に記載した方法にて求めることができる。
本発明の重合体は、例えば、熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物のバインダーポリマーとして好適に用いられるが、特に感光性樹脂組成物のバインダーとして用いることが好ましい。感光性樹脂組成物のバインダーとして用いる場合、上記重合体の他に、ラジカル重合性化合物(好ましくは多官能モノマー)、光重合開始剤、溶剤の他、必要に応じて、増感剤、顔料、顔料分散剤、界面活性剤等を配合することが好ましい。これら各成分はそれぞれ1種又は2種以上を使用することができる。
光重合開始剤としては特に限定されないが、例えば、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1;アシルホスフィンオキサイド類;キサントン類;等が挙げられる。光重合開始剤の含有量は特に限定されないが、例えば、上記重合体100質量部に対し、0.1〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜30質量部である。
上記重合体はまた、必要に応じて、希釈剤としての溶媒を1種又は2種以上含有するものであってもよい。溶媒としては、重合体を均一に溶解し、かつ反応しないものであれば、特に制限はない。具体的には、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のエステル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類;トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;クロロホルム;ジメチルスルホキシド;等が挙げられる。溶媒の含有量は、使用する際の最適粘度に応じて適宜設定すればよい。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。なお、各種物性等は以下のようにして測定した。
1、重合体物性
1)重量平均分子量(Mw)
GPC(HLC−8220GPC、東ソー社製)にてTHFを溶離液とし、カラムにTSKgel SuperHZM−N(東ソー社製)を用いて測定し、標準ポリスチレン換算にて算出した。
2)固形分
共重合体溶液をアルミカップに約0.3gはかり取り、アセトン約1gを加えて溶解させた後、常温で自然乾燥させた。その後、熱風乾燥機(商品名:PHH−101、エスペック社製)を用い、140℃で3時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、重量を測定した。その重量減少量から、ポリマー溶液の固形分(樹脂)の重量を計算した。
3)酸価
共重合体溶液を1.5g精秤し、アセトン90gと水10gの混合溶媒に溶解させ、0.1NのKOH水溶液で滴定した。滴定は、自動滴定装置(商品名:COM−555、平沼産業社製)を用いて行い、固形分濃度から、ポリマー1g当たりの酸価(mgKOH/g)を求めた。
4)Tg
共重合体溶液を5cm角のガラス基盤に塗布し、ガラス基板上にスピンコートし、室温・減圧下にて4時間乾燥し、膜質量30mg以下の薄膜を形成することにより揮発成分を除去し、固形分を得た。固形分については、残存溶剤が0.1wt%以下であることをガスクロマトグラフィーによる定量により確認した。得られた固形分をDSC(示差走査熱量計法、測定機器:ネッチDSC3500)を用いて、窒素気流下、昇温速度10℃/minでJIS−K7121に準拠し測定した。
5)二重結合当量
重合体固形分の質量(g)を重合体の二重結合量(mol)で除することにより求めた。
2、硬化膜物性
1)耐溶剤性
樹脂組成物を5cm角のガラス基板上にスピンコートし、100℃で3分間乾燥後、高圧水銀灯にて100mJで露光を行い、230℃で30分時間熱処理を行い、膜厚5μmの薄膜を得た。その後、1−メチル−2−ピロリドン20gに40℃で10分間浸漬し、塗膜から溶出した1−メチル−2−ピロリドンの色相を分光光度計UV3100(島津製作所社製)で測定して、450nmの吸光度を求めた。吸光度が低いほど、溶剤への色材の染みだしが少ない、すなわち耐溶剤性が高いといえる。
2)密着性
10cm角のガラス基板上に、樹脂組成物をスピンコーターにより塗布し、オーブンで90℃3分間乾燥した。乾燥後、塗膜から100μmの距離に15μmのラインアンドスペースを有するフォトマスクを配置して2.0kWの超高圧水銀ランプを装着したUVアライナ(商品名「TME−150RNS」、TOPCON社製)によって100mJ/cmの強度(365nm照度換算)で紫外線を照射した。紫外線照射後、塗膜に0.05%の水酸化カリウム水溶液をスピン現像機にて散布し、未露光部を溶解、除去し、残った露光部を純水で10秒間水洗することにより現像して、ラインアンドスペースのパターンを形成し、パターン欠損の有無を観察した。その時、パターンに剥がれの生じる時間(秒;second)を記録した。剥がれの生じる時間が長いほど、基板への密着性が高いといえる。
製造例1
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、ベンジルマレイミド(BzMI)5.0g、2−アクリロイロキシエチル−コハク酸(AEHS)43.5g、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)23.0g、メタクリル酸−2−エトキシエチル(EEMA)28.5g、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名「パーブチル(登録商標)O」、日油社製、以下PBOともいう)2.0g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)14.0g及びプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)6.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、ドデシルメルカプタン(nDM)4.5g、PGMEA11.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA124.0gとPGME53.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル(GMA)13.2g、重合禁止剤として2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名「アンテージW400」、川口化学工業社製)0.2g、触媒としてトリエチルアミン(TEA)0.3g、PGMEA3.0g、PGME1.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−1)を得た。各種物性を表1に示す。
製造例2
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15.0g、AEHS43.5g、HEMA18.0g、EEMA23.5g、PBO2.0g、PGMEA42.0g及びPGME18.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM5.0g、PGMEA11.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA96.0gとPGME41.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA13.2g、重合禁止剤としてアンテージW400を0.2g、触媒としてTEA0.3g、PGMEA4.0g、PGME2.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−2)を得た。各種物性を表1に示す。
製造例3
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15.0g、AEHS43.5g、HEMA18.0g、EEMA23.5g、PBO2.0g、PGMEA42.0g及びPGME18.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.6g、PGMEA13.0g及びPGME6.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA50.0gとPGME21.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA13.2g、重合禁止剤としてアンテージW400を0.2g、触媒としてTEA0.3g、PGMEA14.0g、PGME6.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−3)を得た。各種物性を表1に示す。
製造例4
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、AEHS65.0g、HEMA20.0g、EEMA10.0g、PBO2.0g、PGMEA10.0g及びPGME10.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM6.0g、PGMEA7.0g及びPGME7.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA58.0gとPGME58.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA13.2g、重合禁止剤としてアンテージW400を0.2g、触媒としてTEA0.3g、PGMEA14.0g、PGME14.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−4)を得た。各種物性を表1に示す。
製造例5
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、AEHS35.0g、HEMA35.0g、EEMA25.0g、PBO2.0g、PGMEA14.0g及びPGME6.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM5.0g、PGMEA11.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA81.0gとPGME35.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA13.2g、重合禁止剤としてアンテージW400を0.2g、触媒としてTEA0.3g、PGMEA18.0g、PGME8.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−5)を得た。各種物性を表1に示す。
製造例6
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、AEHS35.0g、HEMA35.0g、EEMA25.0g、PBO2.0g、PGMEA14.0g及びPGME6.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM4.0g、PGMEA11.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA80.0gとPGME34.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA6.6g、重合禁止剤としてアンテージW400を0.2g、触媒としてTEA0.3g、PGMEA10.0g、PGME4.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−6)を得た。各種物性を表1に示す。
製造例7
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、AEHS65.0g、HEMA20.0g、EEMA10.0g、PBO2.0g、PGMEA10.0g及びPGME10.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM7.0g、PGMEA7.0g及びPGME7.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA59.0gとPGME59.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA26.0g、重合禁止剤としてアンテージW400を0.2g、触媒としてTEA0.3g、PGMEA34.0g、PGME14.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−7)を得た。各種物性を表1に示す。
製造例8
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、AEHS63.5g、HEMA31.5g、PBO2.0g、PGMEA14.0g及びPGME6.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM4.5g、PGMEA11.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA80.0gとPGME34.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA23.0g、重合禁止剤としてアンテージW400を0.2g、触媒としてTEA0.3g、PGMEA60.0g、PGME26.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−8)を得た。各種物性を表1に示す。
製造例9
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15.0g、AEHS43.5g、EEMA41.5g、PBO2.0g、PGMEA42.0g及びPGME18.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM4.5g、PGMEA11.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA52.0gとPGME22.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA13.2g、重合禁止剤としてアンテージW400を0.2g、触媒としてTEA0.3g、PGMEA47.0g、PGME20.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−9)を得た。各種物性を表1に示す。
製造例10
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI5.0g、アクリル酸(AA)43.5g、HEMA23.0g、EEMA28.5g、PBO2.0g、PGMEA14.0g及びPGME6.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM4.5g、PGMEA11.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA80.0gとPGME34.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。
次いで、反応槽に、GMA59.0g、重合禁止剤としてアンテージW400を0.2g、触媒としてTEA0.3g、PGMEA107.0g、PGME46.0gを仕込み、110℃で1時間、115℃で10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−10)を得た。各種物性を表1に示す。
製造例11
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。
他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、メタクリル酸メチル(MMA)90.0g、AA10.0g、PBO2.0gを投入し、撹拌混合した。
また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM4.5g、PGMEA11.0g及びPGME5.0gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA119.0gとPGME51.0gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物及び連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。滴下が終了してから30分後にPBOを0.5g加えた。更に30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、室温まで冷却し、共重合体溶液(A−11)を得た。各種物性を表1に示す。
Figure 2019167398
表1中の記号は、下記のとおりである。
nDM:ドデシルメルカプタン
BzMI:ベンジルマレイミド
AEHS:2−アクリロイロキシエチル−コハク酸
AA:アクリル酸
HEMA:メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル
EEMA:メタクリル酸−2−エトキシエチル
MMA:メタクリル酸メチル
試験例1
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を12.9部、分散剤としてディスパロンDA−7301(楠本化成社製)を0.4部、色材としてC.I.ピグメントグリーン58を2.25部、及び、C.I.ピグメントイエロー138を1.5部混合し、ペイントシェーカーにて3時間分散することで顔料分散体1を得た。
共重合体溶液(A−1)を2.0部、ラジカル重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)を0.7部、ラジカル重合性光重合開始剤としてイルガキュア369(BASFジャパン社製)を0.3部、顔料分散体1を7.3部、溶媒としてPGMEA6.0部を混合し、樹脂組成物1を得た。この樹脂組成物1を用い、上記方法に従って硬化膜物性を評価した。結果を表2に示す。なお、表2中、「>120」とは、剥がれの生じる時間が120秒を超える長時間であったことを示す。
試験例2〜11
表2に示す配合にしたこと以外は試験例1と同様にして、樹脂組成物2〜11を各々得た。これらを用いて得た硬化膜の物性を表2に示す。
Figure 2019167398
上記結果より、以下の事項を確認した。
試験例1〜7で用いた共重合体は、いずれも単量体単位(A)〜(D)を含み、かつ側鎖に、エポキシ基含有単量体に由来する重合性二重結合を有するという構成の本発明の重合体に該当する。これに対し、試験例8で用いた共重合体(A−8)は単量体単位(B)を含まない点で、試験例9で用いた共重合体(A−9)は単量体単位(C)を含まない点で、試験例10で用いた共重合体(A−10)は単量体単位(D)を含まない点で、試験例11で用いた共重合体(A−11)は単量体単位(A)〜(D)を含まず、かつ側鎖に重合性二重結合を有さない点で、いずれも本発明の重合体とは相違する。
このような相違の下、各共重合体を用いて得た硬化膜物性を比較すると、試験例1〜7では、試験例8〜11に比較して吸光度が低く、剥がれの生じる時間が長かった。従って、本発明の重合体は、耐溶剤性が高く、基板への密着性にも優れることが分かった。
なお、上記には示していないが、試験例1〜7で用いた重合体はいずれも、耐熱性や硬化性、アルカリ現像性にも優れることを確認した。

Claims (3)

  1. N−置換マレイミド系単量体単位(A)、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート単位(B)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート単位(C)、及び、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート単位(D)を含み、
    側鎖に、エポキシ基含有単量体に由来する重合性二重結合を有する
    ことを特徴とする重合体。
  2. ガラス転移温度が20℃以下であって、酸価が10〜200mgKOH/gである
    ことを特徴とする請求項1に記載の重合体。
  3. 二重結合当量が500〜5000g/当量である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の重合体。
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