JP2019163737A - 車両のデータ記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンストの原因が、ユーザによるシフトポジションの変更に起因しているか否かを推定可能とする。【解決手段】車両のデータ記録装置は、車両にエンジンストールが生じた際の当該車両の動作状態に係る情報を記憶するデータ記憶部42と、エンジン80の機関回転数に基づいて車両にエンジンストールが発生しているか否か判定するエンスト判定部56と、自動変速機操作用のシフトレバー92のシフトポジションを検出するシフトポジション検出部52と、シフトポジションの変更が行われてから車両にエンジンストールが発生したと判定されるまでの経過時間を、車両の動作状態に係る情報としてデータ記憶部42に記録する記録実行部58とを備えている。【選択図】図1

Description

この発明は、車両のデータ記録装置に関する。
特許文献1に開示されている車両の故障診断装置においては、エンジンストール(以下、エンストと略記する。)等、車両に異常が発生した際に、故障のおそれがある車両部品をリストアップする。そして、リストアップした各車両部品について、車両に生じにくい状況を強制的に生じさせるアクティブテストを行うことにより、故障の有無を順次判定していく。そして、故障診断装置は、故障がないと判定した車両部品をリストから消去していく。このようにして、最終的に、故障のおそれがあると判定された車両部品がリスト上で絞り込まれる。
特開2009−293951号公報
車両のエンストは、車両部品の故障に起因して生じる場合もあれば、ユーザによる車両の操作に起因して生じる場合もある。特許文献1の故障診断装置では、車両部品の故障を伴わないエンストが生じた場合に、そのエンストがユーザの車両操作に起因するものであるのか否かを判定することができない。
上記課題を解決するための車両のデータ記録装置は、車両にエンジンストールが生じた際の当該車両の動作状態に係る情報を記憶するデータ記憶部を備えている車両のデータ記録装置であって、エンジンの機関回転数に基づいて車両にエンジンストールが発生しているか否か判定するエンスト判定部と、自動変速機操作用のシフトレバーのシフトポジションを検出するシフトポジション検出部と、シフトポジションの変更が行われてから車両にエンジンストールが発生したと判定されるまでの経過時間を、前記車両の動作状態に係る情報として前記データ記憶部に記録する記録実行部とを備えている。
エンジンストールの原因として、車両部品の故障以外に、ユーザによるシフトレバーの誤操作や不適切な操作が挙げられる。このようなユーザのシフトレバーの操作に起因してエンジンストールが発生する場合には、シフトポジションが変更された直後にエンジンストールが発生する可能性が高い。
上記構成によれば、データ記憶部に記憶されている上記経過時間を参照することで、エンジンストールの原因が、ユーザによるシフトポジションの変更に起因しているか否かを、当該経過時間を判定基準として判定できるようになる。
車両を概略的に表した図。 エンスト発生に係るFFDの一例を表した図。 時間計測処理の処理手順を表したフローチャート。 エンスト発生前後における各パラメータの時間変化を表したタイムチャート。
以下、車両のデータ記録装置の一実施形態を、図面を参照して説明する。先ず、データ記録装置が搭載される車両の概略構成について説明する。
図1に示すように、車両には、当該車両の駆動源としてエンジン80が搭載されている。エンジン80のクランクシャフトには、自動変速機82が駆動連結されている。また、車両には、エンジン80のクランクシャフトの回転位置を検出するクランク角センサ12や、車両の車速を検出するための車速センサ16が搭載されている。エンジン80の排気管には、当該排気管内を流通する排気の空燃比を検出する空燃比センサ14が取り付けられている。
車両の車室内には、自動変速機82を操作するためのシフト装置90が設けられている。このシフト装置90は、車両の運転者によって操作される自動変速機82の操作用のシフトレバー92と、そのシフトレバー92のシフトポジションを検出するシフトポジションセンサ18とを備えている。シフトレバー92のシフトポジションとしては、例えば、車両を前進させるためのドライブポジション(Dポジション)、車両を後進させるためのリバースポジション(Rポジション)、車両を駐車させるためのパーキングポジション(Pポジション)、自動変速機82においてギアが噛み合っていない状態にするためのニュートラルポジション(Nポジション)等が挙げられる。シフトポジションセンサ18は、例えば、シフトレバー92のポジション毎に設けられた複数のホールICセンサで構成され、シフトレバー92のシフトポジションに応じた信号を出力する。具体的には、シフトポジションセンサ18は、シフトレバー92がドライブポジションにある場合には、ドライブポジションに対応するホールICセンサからオンの信号を出力して、他のポジションに対応するホールICセンサからオフの信号を出力する。
次に、車両のデータ記録装置について説明する。車両には、当該車両の運転状態を総括的に制御する電子制御装置30(以下、ECU30と略記する。)が搭載されている。本実施形態では、このECU30が、車両のデータ記録装置として機能する。ECU30は、プログラム(アプリケーション)を実行する演算部32、プログラムの実行に際してデータが一時的に記憶される揮発性メモリ34、プログラム等が記憶される不揮発性メモリ36等を備えたコンピュータとして構成されている。ECU30には、車両に設置されている上記の各センサの検出値が入力される。
ECU30の不揮発性メモリ36は、車両の動作状態に係る情報を記憶するデータ記憶部42として機能する。データ記憶部42は、車両の動作状態に係る情報を記憶するための記憶領域として、新たなデータを上書き可能なデータ格納領域42aと、上書き不可能な上書き不能領域42bとに分割されている。なお、上書き不能領域42bは、例えば、整備工場等で特定の作業を行うことにより、データがクリアされる。
ECU30の演算部32は、データ算出部50として機能する。データ算出部50は、クランク角センサ12の検出信号に基づいて、エンジン80の機関回転数を算出する。データ算出部50は、車速センサ16の検出信号に基づいて、車速を算出する。データ算出部50は、空燃比センサ14の検出信号に基づいて、エンジン80における空気過剰率を算出する。データ算出部50は、算出した各パラメータを揮発性メモリ34に記録する。
ECU30の演算部32は、シフトポジション検出部52として機能する。シフトポジション検出部52は、シフトポジションセンサ18の検出信号に基づいて、シフトレバー92の現在のシフトポジションを検出する。また、シフトポジション検出部52は、シフトレバー92のシフトポジションの検出結果に応じて、ポジションフラグを設定する。具体的には、例えば、シフトポジション検出部52は、検出したシフトレバー92のポジションがドライブポジションである場合にはポジションフラグの値を「1」に設定し、検出したシフトレバー92のポジションがリバースポジションである場合にはポジションフラグの値を「2」に設定する。また、シフトポジション検出部52は、検出したシフトレバー92のポジションがパーキングポジションである場合にはポジションフラグの値を「3」に、検出したシフトレバー92のポジションがニュートラルポジションである場合にはポジションフラグの値を「4」に設定する。設定されたポジションフラグの値は、随時、揮発性メモリ34に記憶される。
ECU30の演算部32は、時間計測部54として機能する。時間計測部54は、シフトポジション検出部52が設定するポジションフラグの値が変化したことに基づいて、シフトレバー92のシフトポジションの変更の有無を判定する。そして、時間計測部54は、シフトレバー92のシフトポジションの変更が行われてからの経過時間Tを計測する。時間計測部54は、上記経過時間Tを計測するための処理である時間計測処理を、所定のカウンタ時間N(例えば0.1秒以下の所定時間)毎に繰り返し実行する。時間計測部54は、時間計測処理で更新した経過時間Tを、逐次揮発性メモリ34に記憶する。なお、時間計測部54は、時間計測処理において、シフトレバー92のシフトポジションの変更の有無を判定するためのフラグとして、比較フラグを設定する。詳細には、時間計測部54は、時間計測処理実行中におけるポジションフラグを、次回の時間計測処理実行中におけるポジションフラグと比較するためのフラグとして、比較フラグを設定する。
ECU30の演算部32は、エンスト判定部56として機能する。エンスト判定部56は、データ算出部50が算出したエンジン80の機関回転数に基づいて、車両にエンストが発生しているか否か判定する。具体的には、エンスト判定部56は、エンジン80の機関回転数が所定の閾値を下回った状態が一定期間継続した場合に、車両にエンストが発生したと判定する。上記所定の閾値は、例えばエンジン80が自立して運転を継続可能な最小の機関回転数、すなわち車両のアイドル状態での機関回転数である。
ECU30の演算部32は、記録実行部58として機能する。記録実行部58は、シフトポジション検出部52(ECU30)が検出し、設定したシフトポジションフラグの値を、所定のサンプル時間(例えば0.5秒)毎に揮発性メモリ34から読み込む。また、記録実行部58は、データ算出部50が算出したエンジン80の機関回転数、車速、及び空気過剰率を上記サンプル時間毎に揮発性メモリ34から読み込む。また、記録実行部58は、時間計測部54が計測した経過時間Tを上記サンプル時間毎に揮発性メモリ34から読み込む。記録実行部58が読み込むこれらの各データは、車両の動作状態に係る情報(以下、車両情報Hと略記する。)を構成する。そして、記録実行部58は、車両情報Hを、上記サンプル時間毎にデータ記憶部42のデータ格納領域42aに記録する。データ記憶部42のデータ格納領域42aにおいては、記録実行部58によって記録されたデータが、時系列的に格納される。ここで、データ記憶部42のデータ格納領域42aにおいては、記録実行部58が書き込み可能なデータ容量の割り当てが予め定められている。そして、データ記憶部42のデータ格納領域42aにおいては、新しいデータによって最も古いデータが上書きされつつ、上記データ容量に収まる分だけのデータが時系列で格納される。なお、上記のサンプル時間は、上述したカウンタ時間よりも長くなっている。
記録実行部58は、エンスト判定部56が車両のエンストを検出した場合、車両情報Hのうち、エンスト検出の前後のタイミングでの車両情報Hを要保存データに設定する。具体的には、記録実行部58は、エンスト検出直後のタイミングでデータ記憶部42のデータ格納領域42aに記録する車両情報Hをエンスト検出時の車両情報Hとして取り扱う。そして、エンスト検出時の車両情報Hの前の3つのタイミングでの車両情報H、さらにエンスト検出時の車両情報Hの次のタイミングでの車両情報Hを要保存データに設定する。つまり、記録実行部58は、エンスト検出時点を跨いだ計5つのタイミングでの車両情報Hを要保存データに設定する。そして、記録実行部58は、エンスト検出時の車両情報Hの次のタイミングでの車両情報Hをデータ記憶部42のデータ格納領域42aに記録したところで、要保存データに設定した車両情報Hをデータ記憶部42における上書き不能領域42bに移す。この結果、データ記憶部42の上書き不能領域42bにおいては、時系列的に連続する5つの車両情報Hが記憶される。データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶された車両情報Hは、車両に異常が発生した際の車両状態を示す所謂フリーズフレームデータ(以下、FFDと略記する。)を構成する。FFDは、整備工場等で読み出されて、車両に異常が生じた原因を解析する際に役立てられる。
図2は、データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶される車両情報H、つまりFFDの一例を示している。FFDにおいては、エンジン80の機関回転数、車速、シフトレバー92の各シフトポジションのオンオフの情報(ポジションフラグの値が示す情報)、空気過剰率、及びシフトレバー92のシフトポジションが変更されてからの経過時間Tが、エンスト検出時を跨いで時系列的に配列される。図2に示す例においては、エンストが検出される前後のタイミングでは、シフトレバー92がリバースポジションに入力されている。また、車速は0以上である。つまり、車両が走行している状態でエンストが検出されたことになる。FFDは、シフトレバー92のシフトポジションの変更が行われてから車両にエンストが発生したと判定されるまでの経過時間Tを含んでいる。図2に示す例において、車両にエンストが発生したと判定されたときの上記経過時間Tは2.70秒である。なお、図2では、ドライブポジション及びリバースポジションにおけるオンオフの情報について図示しているが、FFDには、他のシフトポジションにおけるオンオフの情報についても同様に記憶されている。
上記のとおり、FFDは、シフトレバー92のシフトポジションの変更が行われてから車両にエンストが発生したと判定されるまでの経過時間Tを含んでいる。すなわち、記録実行部58は、シフトレバー92のシフトポジションの変更が行われてから車両にエンストが発生したと判定されるまでの経過時間Tを車両情報Hとしてデータ記憶部42の上書き不能領域42bに記録する。
次に、ECU30の時間計測部54が実行する時間計測処理の処理手順について説明する。時間計測部54は、イグニッションスイッチがオンにされると、時間計測処理を開始する。時間計測部54は、時間計測処理を、上記カウンタ時間N毎に繰り返し実行する。なお、イグニッションスイッチがオンにされた時点では、経過時間Tは0に設定されている。
図3に示すように、時間計測部54は、時間計測処理を開始すると、ステップS110に処理を進める。ステップS110にて、時間計測部54は、次の式(1)によって経過時間Tを更新する。
新たな経過時間T=更新前の経過時間T+カウンタ時間N ・・・(1)
なお、式(1)における「更新前の経過時間T」は、今回の時間計測処理が、イグニッションスイッチがオンにされた後の初回の時間計測処理である場合には0であり、他の場合には、前回の時間計測処理で更新された経過時間Tである。
時間計測部54は、ステップS110の処理が終わると、ステップS120に処理を進める。ステップS120にて、時間計測部54は、今回の時間計測処理が、イグニッションスイッチがオンにされた後の2回目以降の当該時間計測処理であるか否かを判定する。時間計測部54は、今回の時間計測処理が、イグニッションスイッチがオンにされた後の初回の時間計測処理である場合(ステップS120:NO)には、ステップS125に処理を進める。そして、時間計測部54は、ステップS125にて、シフトポジション検出部52が設定するポジションフラグの値を読み込む。そして、時間計測部54は、ポジションフラグの値を比較フラグの値に設定する。この比較フラグの値は、次回の時間計測処理において、当該次回の時間計測処理にて時間計測部54が読み込むポジションフラグの値と比較される。時間計測部54は、ステップS125の処理を終了すると、ステップS160に処理を進める。
時間計測部54は、ステップS120の判定において、今回の時間計測処理が、イグニッションスイッチがオンにされた後の2回目以降の当該時間計測処理である場合(ステップS120:YES)には、ステップS130に処理を進める。
時間計測部54がステップS130に処理を進めた場合、当該時間計測部54は、シフトレバー92のシフトポジションが変更されたか否かを判定する。具体的には、時間計測部54は、先ず、シフトポジション検出部52が設定するポジションフラグの値を読み込む。そして、時間計測部54は、読み込んだポジションフラグの値と、比較フラグの値とを比較する。時間計測部54は、ポジションフラグの値と比較フラグの値とが異なっている場合、シフトレバー92のシフトポジションが変更されたと判定する。一方、時間計測部54は、ポジションフラグの値と比較フラグの値とが一致している場合、シフトレバー92のシフトポジションが変更されていないと判定する。
時間計測部54は、シフトレバー92のシフトポジションが変更されている場合(ステップS130:NO)、ステップS140に処理を進める。この場合、時間計測部54は、経過時間Tを0にリセットする。そして、時間計測部54は、ステップS150に処理を進める。一方、時間計測部54は、シフトレバー92のシフトポジションが変更されていない場合(ステップS130:YES)、そのままステップS150に処理を進める。
ステップS150にて、時間計測部54は、ステップS130にて読み込んだポジションフラグの値を、比較フラグの値に設定する。この後、時間計測部54は、ステップS160に処理を進める。ステップS160にて、時間計測部54は、揮発性メモリ34に経過時間Tを記録する。この後、時間計測部54は、時間計測処理を終了する。
次に、ECU30の時間計測部54、エンスト判定部56、及び記録実行部58が行う処理の流れを、車両の走行状態と合わせて説明する。ここでは、図4に示すような車両の走行状態を考える。車両は、時刻t1から、略一定の速度で前進走行している。このとき、シフトレバー92のシフトポジションは、ドライブポジションとなっている。また、エンジン80の機関回転数は略一定となっている。車両は、時刻t2にて、当該車両が前進している状態で、シフトレバー92のシフトポジションが、ドライブポジションからリバースポジションに切り替えられる。これに伴い、車両の走行方向と自動変速機82のギアの向きとが不一致となり、エンジン80の機関回転数が徐々に減少する。そして、エンジン80の機関回転数が所定の閾値を下回った状態が一定期間継続して時刻t3を迎える。この後、エンジン80の機関回転数は0になり、車両は走行を停止する。
車両が図4に示す走行状態にある場合、ECU30の時間計測部54は、時刻t1から時刻t2の間、シフトレバー92のシフトポジションが変更されてからの経過時間Tを更新していく。時間計測部54は、シフトレバー92のシフトポジションがドライブポジションからリバースポジションへと切り替えられた時刻t2において、経過時間Tを0にリセットする。そして、時間計測部54は、時刻t2から再度、経過時間Tを更新していく。
車両が図4に示す走行状態にある場合、ECU30のエンスト判定部56は、時刻t3にて、車両にエンストが発生したと判定する。この後、ECU30の記録実行部58は、上記のとおり、エンスト検出時の車両情報H、及び当該エンスト検出時の車両情報Hの前の3つのタイミングでの車両情報Hを要保存データに設定する。また、記録実行部58は、エンスト検出時の車両情報Hの次のタイミングでの車両情報Hを要保存データに設定する。そして、記録実行部58は、要保存データに設定した車両情報Hをデータ格納領域42aから上書き不能領域42bに移す。こうしてデータ記憶部42の上書き不能領域42bに、エンスト検出前後のタイミングの車両情報Hが記憶される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態では、不揮発性メモリ36で構成されているデータ記憶部42の上書き不能領域42bに、エンスト検出前後のタイミングにおける車両情報Hが記憶される。不揮発性メモリ36に記憶されているデータは、イグニッションスイッチがオフにされても消去されることなく当該不揮発性メモリ36に残される。そのため、データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶されている車両情報Hは、整備工場等での車両の点検に際して作業員が読み出すことができる。
ところで、車両にエンストが発生する原因として、車両部品の故障以外に、ユーザによるシフトレバーの誤操作や不適切な操作が挙げられる。上記のとおり、シフトレバー92の操作に応じて、車両の進行方向と自動変速機82のギアの向きとが不一致となると、車両はエンストを起こす。シフトレバー92の操作に起因して車両にエンストが発生する場合には、シフトレバー92のシフトポジションが変更された直後(数秒後)にエンストが発生する可能性が高い。
ここで、本実施形態においては、データ記憶部42の上書き不能領域42bに、エンスト検出前後のタイミングにおける車両情報Hが記憶されている。この車両情報Hは、車速、シフトレバー92の各シフトポジションのオンオフに関する情報、及び、シフトレバー92のシフトポジションが変更されてからの経過時間Tを含んでいる。そのため、整備工場等にて、作業員は、これらの情報を参照してエンストの発生の原因を推定することができる。具体的には、作業員は、上記の情報を参照することで、車両にエンストが検出された際、シフトレバー92のシフトポジションがドライブポジションまたはリバースポジションとなっていて車両が走行状態にあったか否かを判別できる。また、作業員は、車両にエンストが検出されたタイミングが、シフトレバー92のシフトポジションが変更された直後であったか否かを判別できる。車両にエンストが検出された際に車両が走行状態にあり、かつ、車両にエンストが検出されたタイミングが、シフトレバー92のシフトポジションが変更された直後であれば、作業員は、エンストの原因がユーザによるシフトレバー92のシフトポジションの変更に起因していると推定できる。さらに、本実施形態においてデータ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶されている車両情報Hには、エンジン80における空気過剰率が含まれている。エンスト検出前後のタイミングで空気過剰率に異常がなければ、エンストの原因は、かなり高い確率で、ユーザによるシフトレバー92のシフトポジションの変更に起因していると推定できる。
このように、本実施形態によれば、データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶されている車両情報Hを参照することで、作業員は、車両のエンストの原因が、ユーザによるシフトレバー92のシフトポジションの変更に起因しているか否かを診断できるようになる。そのため、車両のエンストの原因が、ユーザの操作側にあるのか、車両部品の故障にあるのかを切り分けることが可能となり、エンストの原因を特定し易くなる。
ところで、仮に、データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶されている車両情報Hに経過時間Tが含まれていないとする。こうした場合に、車両のエンストと、ユーザによるシフトレバー92のシフトポジションの変更との関連を診断しようとすると、車両にエンストが検出されるよりもかなり早いタイミングからの、車速、シフトレバー92の各シフトポジションのオンオフに関する情報、及びエンジン80における空気過剰率の情報が必要になる。つまり、これらのデータに関して、車両にエンストが検出されるよりもかなり早いタイミングからの長時間のデータを、データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶させておく必要がある。この場合、データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶されるデータ容量が大きくなってしまい、不揮発性メモリ36における記憶容量を大幅に占有してしまう。この点、本実施形態によれば、エンストが検出されるタイミングにおける、シフトレバー92のシフトポジションが変更されてからの経過時間Tがデータ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶されていることで、長時間に亘るデータを用いることなく、車両のエンストと、ユーザによるシフトレバー92のシフトポジションの変更との関連を診断できる。そのため、不揮発性メモリ36における記憶容量を過度に占有することもない。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶される車両情報Hのデータの種別は、上記実施形態に示したものに限定されない。データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶される車両情報Hは、シフトレバー92のシフトポジションが変更されてからの経過時間Tを含んでいればよい。例えば、データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶される車両情報Hに、上記実施形態の各データに加えて、又は代えて、エンジン80における吸入空気量や、エンジン80における冷却水の水温等が含まれていてもよい。なお、車両情報Hに含ませるデータの種別に応じて、要求されるデータを取得するのに必要となる各種のセンサを車両に設置すればよい。
・データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶させる車両情報Hに関して、その時間方向に関するデータの位置を、エンスト検出時を跨いで時間方向に前後にずらしてもよい。例えば、エンスト検出時の車両情報Hに対して前2つ及び後2つのタイミングでの車両情報Hをデータ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶させてもよい。
・データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶させる車両情報Hに関して、その時間方向に関するデータの個数を、上記実施形態に示したものから変更してもよい。例えば、エンスト検出時の車両情報Hに対して4つ以上前のタイミングから、エンスト検出時の車両情報Hに対して2つ以上後のタイミングまでの車両情報Hをデータ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶させてもよい。
・データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶させる車両情報Hに関して、エンスト検出時を跨いだ前後のタイミングの車両情報Hをデータ記憶部42に記憶させることは必須ではない。車両情報Hは、少なくとも、エンスト検出時の当該車両情報Hが、データ記憶部42の上書き不能領域42bに記憶されていればよい。
・記録実行部58は、揮発性メモリ34に対してサンプル時間毎に車両情報Hを時系列的に記録し、エンストが検出された場合に、当該エンスト検出前後における車両情報Hを揮発性メモリ34からデータ記憶部42の上書き不能領域42bに移動させてもよい。
・時間計測部54が実行する時間計測処理における処理手順や処理の手法は、適宜変更可能である。時間計測処理では、シフトレバー92のシフトポジションの変更が行われてからの経過時間Tを算出できればよい。
・時間計測処理の繰り返しの周期であるカウンタ時間Nは、適宜変更可能である。ここで、ユーザによるシフトレバー92の操作に起因して車両にエンストが生じると考える得る経過時間Tの時間スケールは、数秒である。そのため、車両のエンストと、ユーザによるシフトレバー92のシフトポジションの変更との関連を診断する上では、数秒という時間スケールよりも短い時間スケールで経過時間Tを更新する必要がある。そうした時間スケールで経過時間Tを更新できるようにカウンタ時間Nを設定すればよい。
・記録実行部58が、車両情報Hとなる各種データを読み込んでそれらをデータ記憶部42に記録するサンプル時間は、適宜変更可能である。なお、上記のとおり、ユーザによるシフトレバー92の操作に起因して車両にエンストが生じると考える得る経過時間Tの時間スケールは、数秒である。したがって、車両のエンストと、ユーザによるシフトレバー92のシフトポジションの変更との関連を診断する上では、数秒という時間スケールよりも短い時間スケールで車両情報Hを更新(記録)しておく必要がある。そうした時間スケールで車両情報Hを更新できるようにサンプル時間を設定すればよい。
・サンプル時間とカウンタ時間との関係に関して、サンプル時間は、カウンタ時間と同じでもよいし、カウンタ時間より短くてもよい。例えば経過時間T以外の車両情報Hに関して、経過時間Tの更新よりも細かい時間間隔でデータを記録しておきたい場合には、サンプル時間をカウンタ時間よりも短くすることが有効である。
・ユーザによるシフトレバー92の操作に起因して車両にエンストが生じると考える得る経過時間Tの閾値を予め設定しておき、エンスト検出時における経過時間Tがこの閾値を超えている場合に例えばランプを点灯して報知するといった演算をECU30で実行するようにしてもよい。
・車両のデータ記録装置は、ECU30によって構成されるものに限定されない。例えば、車両情報Hに係る各種データを収集可能な計測機器を車両に設置し、その計測機器をデータ記録装置として機能させてもよい。
42…データ記憶部、52…シフトポジション検出部、56…エンスト判定部、58…記録実行部、80…エンジン、82…自動変速機、92…シフトレバー、H…車両情報、T…経過時間。

Claims (1)

  1. 車両にエンジンストールが生じた際の当該車両の動作状態に係る情報を記憶するデータ記憶部を備えている車両のデータ記録装置であって、
    エンジンの機関回転数に基づいて車両にエンジンストールが発生しているか否か判定するエンスト判定部と、
    自動変速機操作用のシフトレバーのシフトポジションを検出するシフトポジション検出部と、
    シフトポジションの変更が行われてから車両にエンジンストールが発生したと判定されるまでの経過時間を、前記車両の動作状態に係る情報として前記データ記憶部に記録する記録実行部とを備えている
    車両のデータ記録装置。
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