JP2019163712A - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】尿素水フィルタによって捕集した異物が尿素水タンク内に戻る尿素水に混入するのを抑える。【解決手段】排気ガス浄化装置14は、尿素選択還元触媒21、尿素水噴射弁24、尿素水タンク25、尿素水管路26、尿素水供給装置30、尿素水フィルタ34を備える。尿素水フィルタ34は、フィルタケース35とフィルタエレメント36とを有し、尿素水管路26は、タンク側尿素水管路27と噴射弁側尿素水管路28とを有している。タンク側尿素水管路27の他端側には、尿素水をフィルタエレメント36を通して噴射弁側尿素水管路28へと流通させるタンク側供給管路37と、噴射弁側尿素水管路28からフィルタケース35に戻された尿素水をフィルタエレメント36を通さずに尿素水タンク25に戻すタンク側戻し管路39とが設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械に搭載され、エンジンから排出される排気ガス中の有害物質を除去する排気ガス浄化装置に関する。
一般に、油圧ショベル等の建設機械には、エンジン(内燃機関)から排出される排気ガスに含まれる有害物質を除去するための排気ガス浄化装置が搭載されている。この種の排気ガス浄化装置に用いられる尿素SCRシステムは、エンジンの排気管に接続され排気ガス中の窒素酸化物を除去する尿素選択還元触媒と、還元剤である尿素水を尿素選択還元触媒の上流側に噴射する尿素水噴射弁と、尿素水噴射弁に供給される尿素水を貯える尿素水タンクと、尿素水タンクと尿素水噴射弁との間を接続する尿素水管路と、尿素水管路の途中に設けられ尿素水タンクから尿素水噴射弁に向けて尿素水を供給する尿素水供給装置とを備えている。
尿素水タンク内に蓄えられる尿素水は、定期的に補充する必要がある。尿素水の補充作業は、尿素水タンクのキャップを外した状態で行われるため、尿素水に異物(コンタミネーション)が混入することがある。尿素水に混入した異物は、尿素水供給装置や尿素水噴射弁の内部に侵入付着することにより、尿素水噴射弁に対する尿素水の供給や、尿素水噴射弁からの適正な尿素水の噴射を阻害する虞がある。
これに対し、尿素水タンクと尿素水噴射弁との間を接続する尿素水管路の途中に尿素水フィルタを設け、この尿素水フィルタによって尿素水に混入した異物を捕集することが知られている(特許文献1参照)。
ところで、尿素水は−11℃以下で凍結するため、尿素SCRシステムが搭載された油圧ショベルを寒冷地で使用する場合には、尿素水噴射弁、尿素水供給装置、尿素水管路等に残留した尿素水が凍結することにより、尿素SCRシステムが適正に機能しなくなる不具合がある。また、例えばエンジンからの熱によって尿素水噴射弁が高温になると、エンジンが停止した後に尿素水噴射弁に残留した尿素水中の水分が蒸発する。このため、尿素が結晶化して析出して尿素水噴射弁に付着することにより、尿素水噴射弁から尿素水を噴射することができなくなる虞がある。
このため、尿素SCRシステムには、一般に、尿素水供給装置を構成する尿素水ポンプとして、正,逆方向の2方向に回転動作することができる尿素水ポンプが適用されている。尿素水SCRシステムは、エンジンの作動時には、例えば尿素水ポンプを正方向に回転させることにより、尿素水タンク内の尿素水を尿素水噴射弁に供給し、尿素水噴射弁から尿素選択還元触媒の上流側に尿素水を噴射する動作(以下、尿素水供給動作という)を行う。一方、尿素水SCRシステムは、エンジンが停止した後に尿素水噴射弁、尿素水管路、尿素水供給装置等に残留した尿素水が凍結するのを防止するため、尿素水ポンプを逆方向に回転させることにより、尿素水タンク内に尿素水を戻す動作(以下、アフターラン動作という)を行う。
特開2010−196522号公報
ところで、尿素水に混入した異物は、尿素水を尿素水噴射弁に供給するときに尿素水フィルタによって捕集される。しかし、エンジン停止後に、尿素水噴射弁等に残った尿素水を尿素水タンクに戻すときには、尿素水が尿素水フィルタを逆流する。このため、尿素水フィルタに捕集された異物が尿素水フィルタ離脱し、この異物が尿素水タンク内に戻る尿素水に再び混入してしまうという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、尿素水が尿素水タンクに戻されるときに、尿素水フィルタによって捕集した異物が尿素水タンク内に戻る尿素水に再び混入するのを抑えることができる排気ガス処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、エンジンの排気管に接続され排気ガス中の窒素酸化物を除去する尿素選択還元触媒と、還元剤である尿素水を前記尿素選択還元触媒の上流側に噴射する尿素水噴射弁と、前記尿素水噴射弁に供給される尿素水を貯える尿素水タンクと、前記尿素水タンクと前記尿素水噴射弁との間を接続する尿素水管路と、前記尿素水管路の途中に設けられ前記尿素水タンクから前記尿素水噴射弁に向けて尿素水を供給する尿素水供給装置と、前記尿素水タンクと前記尿素水供給装置との間に位置して前記尿素水管路の途中に設けられ尿素水に混入した異物を捕集する尿素水フィルタとを備えてなる排気ガス浄化装置に適用される。
本発明の特徴は、前記尿素水フィルタは、内部に尿素水を貯留する容器からなるフィルタケースと、前記フィルタケース内に設けられ尿素水に混入した異物を捕集するフィルタエレメントとを有し、前記尿素水管路は、一端が前記尿素水タンクに接続され他端が前記尿素水フィルタに接続されたタンク側尿素水管路と、一端が前記尿素水フィルタに接続され他端が前記尿素水噴射弁に接続された噴射弁側尿素水管路とを有し、前記タンク側尿素水管路の他端側には、前記フィルタケース内に開口し尿素水を前記フィルタエレメントを通して前記噴射弁側尿素水管路へと流通させるタンク側供給管路と、前記フィルタケース内に開口し前記噴射弁側尿素水管路から前記フィルタケースに戻された尿素水を前記フィルタエレメントを通さずに前記尿素水タンクに戻すタンク側戻し管路とが設けられていることにある。
本発明によれば、尿素水を尿素水噴射弁に供給する場合には、尿素水は、タンク側供給管路から尿素水フィルタのフィルタケースに流入し、フィルタエレメントを通過して噴射弁側尿素水管路へと流通する。これにより、尿素水に混入した異物をフィルタエレメントによって捕集することができる。一方、尿素水噴射弁、尿素水供給装置等の内部の尿素水を尿素水タンクに戻す場合には、尿素水は、噴射弁側尿素水管路を通じて尿素水フィルタのフィルタケース内に流入した後、フィルタエレメントを通過することなくタンク側戻し管路を通じて尿素水タンクに戻される。従って、フィルタエレメントによって捕集した異物が、尿素水タンク内に戻る尿素水に再び混入してしまうのを抑えることができる。
本発明の第1の実施の形態による排気ガス浄化装置が搭載された油圧ショベルを示す正面図である。 上部旋回体をキャブ、建屋カバー等を省略した状態で示す平面図である。 尿素SCRシステムを概略的に示す構成図である。 図3中の尿素水フィルタ、噴射弁側尿素水管路、タンク側尿素水管路、タンク側供給管路、タンク側戻し管路、第1,第2のチェック弁を示す縦断面図である。 フィルタケース、フィルタエレメント、噴射弁側尿素水管路、タンク側供給管路、タンク側戻し管路を図4中の矢示V−V方向からみた横断面図である。 尿素水タンクに戻される尿素水が、タンク側戻し管路を流通する状態を示す図4と同様位置の縦断面図である。 第2の実施の形態による尿素水フィルタ、噴射弁側尿素水管路、タンク側尿素水管路、タンク側供給管路、タンク側戻し管路、方向制御弁を示す縦断面図である。 尿素水タンクに戻される尿素水が、タンク側戻し管路を流通する状態を示す図7と同様な縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る排気ガス浄化装置を、クローラ式の油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
図1ないし図6は本発明の第1の実施の形態を示している。油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、上部旋回体3の前側に俯仰動可能に設けられ土砂の掘削作業等を行う作業装置4とにより構成されている。
上部旋回体3は、支持構造体をなす旋回フレーム5と、該旋回フレーム5の後側に設けられ、作業装置4との重量バランスをとるカウンタウエイト6と、旋回フレーム5の前部左側に設けられオペレータが搭乗するキャブ7と、カウンタウエイト6の前側に設けられ、内部に後述のエンジン9、排気ガス浄化装置14等を収容する建屋カバー8とを含んで構成されている。
エンジン9は、カウンタウエイト6の前側に位置して旋回フレーム5上に左,右方向に延びる横置き状態で設けられている。このエンジン9の左側には、後述する熱交換器11に冷却風を供給するための冷却ファン9Aが設けられている。一方、エンジン9の右側には油圧ポンプ(図示せず)が設けられ、この油圧ポンプは、エンジン9によって駆動されることにより、後述の作動油タンク12から供給される作動油を圧油として、油圧ショベル1に搭載された油圧アクチュエータに吐出するものである。
ここで、エンジン9には、排気ガスを外部に排出するための排気管10が接続されている。この排気管10は、エンジン9の前側を左,右方向に延びる金属製の管路として形成され、エンジン9から排出された高温の排気ガスを後述する第1の排気ガス後処理装置15へと導くものである。
熱交換器11は、エンジン9の左側に配設されている。この熱交換器11は、エンジン9の冷却ファン9Aに対面して設けられている。熱交換器11は、例えばエンジン9のウォータジャケット内を流通して加温された冷却水を冷却するラジエータ、作動油を冷却するオイルクーラ、エンジン9が吸込む空気を冷却するインタクーラ等により構成されている。
作動油タンク12は、油圧ポンプの前側に位置して旋回フレーム5の右側に設けられている。この作動油タンク12は、下部走行体2、作業装置4等に設けられたアクチュエータを駆動するための作動油を貯えるものである。一方、燃料タンク13は、作動油タンク12の前側に位置して旋回フレーム5に設けられている。燃料タンク13は、エンジン9の供給される燃料を貯えるものである。
排気ガス浄化装置14は、エンジン9の右側に配置された浄化装置取付架台(図示せず)に取付けられている。排気ガス浄化装置14は、エンジン9の排気管10に接続され、エンジン9から排出される排気ガス中の有害物質を除去するものである。また、排気ガス浄化装置14は、排気ガスの騒音を低減するための消音機構を備えている。図3に示すように、排気ガス浄化装置14は、後述する第1の排気ガス後処理装置15、接続管18、第2の排気ガス後処理装置19を含んで構成されている。
第1の排気ガス後処理装置15は、排気管10の出口側に接続されている。第1の排気ガス後処理装置15は、前,後方向に延びる円筒状の筒体16と、筒体16内に設けられた酸化触媒17とを含んで構成されている。ここで、筒体16は、両端が閉塞された密閉容器として形成され、排気ガスの流れ方向の上流側となる前側部位には、排気管10が接続されている。
筒体16内に配置された酸化触媒17は、例えばセラミックス製のセル状筒体からなり、その軸方向に多数の貫通孔が形成され、内面に貴金属がコーティングされている。酸化触媒17は、所定の温度下で各貫通孔に排気ガスを流通させることにより、排気ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)等を酸化して除去するものである。また、酸化触媒17は、必要に応じて粒子状物質(PM)を燃焼除去するものである。
接続管18は、第1の排気ガス後処理装置15と第2の排気ガス後処理装置19との間を接続するものである。接続管18は、第1の排気ガス後処理装置15を構成する筒体16と平行して前,後方向に延びる円筒状の筒部18Aと、筒部18Aの上流側となる入口側の端縁を閉塞する上流蓋部18Bと、筒部18Aの下流側となる出口側の端縁を閉塞する下流蓋部18Cとにより構成されている。上流蓋部18Bには、後述の尿素水噴射弁24が取付けられている。
第2の排気ガス後処理装置19は、第1の排気ガス後処理装置15の右上方に配置されている。第2の排気ガス後処理装置19は、接続管18の出口側に接続され、第1の排気ガス後処理装置15と平行して前,後方向に延びる円筒状の筒体20と、筒体20内に設けられた尿素選択還元触媒21と、尿素選択還元触媒21の下流側に配置された酸化触媒22とにより構成されている。
尿素選択還元触媒21は、後述する尿素SCRシステム23の一部を構成するもので、排気ガス中の窒素酸化物を除去するものである。尿素選択還元触媒21は、例えばセラミックス製のセル状筒体からなり、軸方向に多数の貫通孔が形成され、内面に貴金属がコーティングされている。尿素選択還元触媒21は、エンジン9から排出された排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を、尿素水溶液(尿素水)から生成されたアンモニアによって選択的に還元反応させ、窒素と水に分解する。
酸化触媒22は、尿素選択還元触媒21よりも排気ガスの流れ方向の下流側に設けられている。この酸化触媒22は、前述した第1の排気ガス後処理装置15の酸化触媒17とほぼ同様に、セラミックス製のセル状筒体からなり、その軸方向には多数の貫通孔が形成され、内面に貴金属がコーティングされている。第2の排気ガス後処理装置19の酸化触媒22は、尿素選択還元触媒21で窒素酸化物を還元した後に残った残留アンモニアを酸化し、窒素と水に分離するものである。
ここで、第2の排気ガス後処理装置19に設けられた尿素選択還元触媒21は、尿素SCRシステム23の一部を構成するもので、以下、この尿素SCRシステム23について説明する。
尿素SCRシステム23は、排気管10内を流れる排気ガスに向けて尿素水を噴射し、排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)をアンモニアによって選択的に還元反応させて窒素と水に分解することにより、排気ガスを浄化するものである。尿素SCRシステム23は、図3に示すように、尿素選択還元触媒21と、後述の尿素水噴射弁24と、尿素水タンク25と、尿素水管路26と、尿素水供給装置30と、尿素水フィルタ34とを含んで構成されている。
尿素水噴射弁24は、例えば接続管18の上流蓋部18Bに取付けられている、尿素水噴射弁24は、接続管18内を流通する排気ガスに向けて還元剤である尿素水(尿素水溶液)を、尿素選択還元触媒21よりも上流側に噴射するものである。尿素水噴射弁24は、尿素水管路26を介して尿素水タンク25に接続されている。
尿素水タンク25は、例えば旋回フレーム5に設けられている。尿素水タンク25は、尿素水噴射弁24に供給される尿素水を貯えるものである。尿素水タンク25には、尿素水を給水するための給水口(図示せず)が設けられており、この給水口を通じて尿素水タンク25内に尿素水が給水される構成となっている。
尿素水管路26は、尿素水タンク25と尿素水噴射弁24との間を接続している。尿素水管路26の途中には尿素水供給装置30が設けられ、尿素水供給装置30を作動させることにより、尿素水タンク25内に貯えられた尿素水は、尿素水管路26を通じて尿素水噴射弁24に供給される。ここで、尿素水管路26は、尿素水タンク25と尿素水フィルタ34との間を接続するタンク側尿素水管路27と、尿素水フィルタ34と尿素水噴射弁24との間を接続する噴射弁側尿素水管路28とにより構成されている。
タンク側尿素水管路27は、一端27Aが尿素水タンク25に接続され、他端が尿素水フィルタ34に接続されている。この場合、タンク側尿素水管路27の他端側は、後述するタンク側供給管路37とタンク側戻し管路39との二股状に分岐し、これらタンク側供給管路37とタンク側戻し管路39とは、互いに異なる位置で尿素水フィルタ34に接続されている。
噴射弁側尿素水管路28は、一端28Aが尿素水フィルタ34に接続され、他端28Bが尿素水噴射弁24に接続されている。また、噴射弁側尿素水管路28の途中部位には、尿素水戻り管路29の一端29Aが接続され、尿素水戻り管路29の他端29Bは尿素水タンク25に接続されている。尿素水戻り管路29は、尿素水噴射弁24に向けて供給される尿素水のうちの余剰分を尿素水タンク25に戻すものである。
尿素水供給装置30は、尿素水管路26を構成する噴射弁側尿素水管路28の途中に設けられている。尿素水供給装置30は、尿素水タンク25から尿素水噴射弁24に向けて尿素水を供給するものである。尿素水供給装置30は、尿素水ポンプ31と、尿素水ポンプ31と尿素水噴射弁24との間に位置して噴射弁側尿素水管路28の途中に設けられ、噴射弁側尿素水管路28内の圧力を検出する圧力センサ32と、尿素水戻り管路29の途中に設けられ噴射弁側尿素水管路28内の圧力を調整する絞り33とを有している。尿素水戻り管路29の一端29Aは、尿素水ポンプ31と圧力センサ32との間の部位で噴射弁側尿素水管路28に接続されている。
尿素水ポンプ31は、例えば正方向と逆方向の両方向に回転可能なポンプを用いて構成されている。油圧ショベル1の運転時にエンジン9から排出される排気ガスを浄化するため、尿素SCRシステム23が尿素水供給動作を行うときには、尿素水ポンプ31が正方向に回転することにより、尿素水タンク25内の尿素水は、尿素水管路26を通じて尿素水噴射弁24に供給される。一方、エンジン9が停止した後に尿素水噴射弁24、尿素水管路26、尿素水供給装置30等に残留した尿素水が凍結するのを防止するため、尿素SCRシステム23がアフターラン動作を行うときには、尿素水ポンプ31が逆方向に回転することにより、尿素水噴射弁24、尿素水管路26、尿素水供給装置30等に残留した尿素水が、尿素水タンク25内に戻される構成となっている。
次に、第1の実施の形態に用いられる尿素水フィルタ34、タンク側供給管路37およびタンク側戻し管路39について説明する。
尿素水フィルタ34は、尿素水供給装置30の尿素水ポンプ31と尿素水タンク25との間に位置して尿素水管路26の途中に設けられている。即ち、尿素水フィルタ34には、タンク側尿素水管路27の他端と噴射弁側尿素水管路28の一端28Aが接続され、尿素水フィルタ34は、尿素水タンク25内の尿素水が尿素水管路26を通じて尿素水噴射弁24に供給されるときに、尿素水に混入した異物を捕集するものである。
尿素水フィルタ34は、例えば図4および図5に示すように、内部に尿素水を貯留する円筒状の容器からなるフィルタケース35と、フィルタケース35内に設けられた筒状のフィルタエレメント(濾材)36とを備えている。フィルタケース35は、円筒状の周壁板35Aと、周壁板35Aの上端を閉塞する上面板35Bと、周壁板35Aの下端を閉塞する底面板35Cとによって囲まれた円筒体として形成されている。フィルタエレメント36の上,下方向の両端はフィルタケース35内に固定されている。フィルタエレメント36は、尿素水のみが通過し、尿素水に混入した異物(コンタミネーション)は通過することができない微細な網目を有している。さらに、フィルタエレメント36の外周側には、鋸歯状の凹凸部が全周に亘って形成され、表面積(濾過面積)を増大させることによって多くの異物を捕集することができるようになっている。
フィルタケース35の内部のうちフィルタエレメント36の内側には、噴射弁側尿素水管路28の一端28Aが開口すると共に、後述するタンク側戻し管路39の他端39Bが開口している。一方、フィルタケース35の内部のうちフィルタエレメント36の外側には、後述するタンク側供給管路37の他端37Bが開口している。
タンク側供給管路37は、尿素水管路26を構成するタンク側尿素水管路27の他端側に、後述のタンク側戻し管路39と共に設けられている。即ち、タンク側供給管路37とタンク側戻し管路39とは、タンク側尿素水管路27の他端側に互いに並列に設けられている。タンク側供給管路37の一端37Aは、タンク側尿素水管路27に接続され、タンク側供給管路37の他端37Bは、フィルタケース35の内部のうちフィルタエレメント36の外側に開口している。
第1のチェック弁38は、タンク側供給管路37の途中に設けられている。第1のチェック弁38は、図4中の矢印Aで示すように、尿素水タンク25から尿素水フィルタ34のフィルタエレメント36を通って尿素水噴射弁24に向かう尿素水の流れのみを許し、逆向きの流れを阻止する。従って、尿素SCRシステム23が尿素水供給動作を行う場合には、水尿素水タンク25からの尿素水は、タンク側尿素水管路27からタンク側供給管路37を通じてフィルタエレメント36の外側に流入し、フィルタエレメント36を通過して噴射弁側尿素水管路28へと流通する。これにより、尿素水に混入した異物を、フィルタエレメント36によって捕集することができる。
タンク側戻し管路39は、尿素水管路26を構成するタンク側尿素水管路27の他端側に、タンク側供給管路37に対して並列に設けられている。タンク側戻し管路39の一端39Aは、タンク側供給管路37の一端37Aと共にタンク側尿素水管路27に接続され、タンク側戻し管路39の他端39Bは、フィルタケース35の内部のうちフィルタエレメント36の内側に開口している。即ち、フィルタエレメント36の内側には、噴射弁側尿素水管路28の一端28Aと、タンク側戻し管路39の他端39Bとが一緒に開口している。
第2のチェック弁40は、タンク側戻し管路39の途中に設けられている。第2のチェック弁40は、図6中の矢印Bで示すように、尿素水噴射弁24から噴射弁側尿素水管路28、タンク側戻し管路39、タンク側尿素水管路27等を通って尿素水タンク25に向かう尿素水の流れのみを許し、逆向きの流れを阻止する。従って、尿素SCRシステム23がアフターラン動作を行う場合には、尿素水噴射弁24から尿素水タンク25へと戻る尿素水は、噴射弁側尿素水管路28を通じてフィルタエレメント36の内側に流入し、フィルタエレメント36を通過することなくタンク側戻し管路39を通じてタンク側尿素水管路27へと流通する。これにより、尿素水噴射弁24から尿素水タンク25に戻る尿素水によって、フィルタエレメント36から異物が離脱するのを抑え、尿素水に再び異物が混入するのを抑えることができる。
ここで、タンク側戻し管路39の他端39Bは、フィルタケース35の上面板35Bから下向きに突出した位置に開口している。この場合、図4に示すように、フィルタケース35の上面板35Bから底面板35Cまでの高さ寸法をHとし、フィルタケース35の上面板35Bからタンク側戻し管路39の他端39Bまでの長さ(タンク側戻し管路39の突出長さ)をLとすると、タンク側戻し管路39の突出長さLは、2/5H以上に設定されている(L≧2/5H)。
尿素SCRシステム23がアフターラン動作を行うときには、フィルタケース35内の尿素水は、タンク側戻し管路39を通じて尿素水タンク25に還流する。このため、アフターラン動作後にフィルタケース35内に残留する尿素水の液面位置は、タンク側戻し管路39の他端39Bの位置となる。一般に、フィルタケース35内で尿素水が凍結した場合、この凍結尿素水は、凍結前の尿素水の液面からフィルタケース35の高さ寸法Hに対して約40%(2/5H)上昇するように膨張することが知られている。
これに対し、フィルタケース35の上面板35Bから底面板35Cまでの高さ寸法Hに対し、タンク側戻し管路39の突出長さLを2/5H以上に設定することにより、アフターラン動作後にフィルタケース35内に残留する尿素水の液面位置を、フィルタケース35の上面板35Bから2/5H以上低い位置に設定することができる。従って、アフターラン動作後にフィルタケース35内に残留した尿素水が凍結したとしても、容積が膨張した凍結尿素水によってフィルタエレメント36、フィルタケース35等が破損するのを抑えることができ、尿素水フィルタ34の信頼性を高めることができる。
第1の実施の形態による排気ガス浄化装置14は上述の如き構成を有するもので、この排気ガス浄化装置14を搭載した油圧ショベル1を用いて作業を行うときには、オペレータは、キャブ7に搭乗してエンジン9を作動させる。そして、オペレータは、キャブ7内に配置された走行用の操作レバー(図示せず)を操作することにより、油圧ショベル1を走行させることができ、作業用の操作レバー(図示せず)を操作することにより、作業装置4を用いて土砂の掘削作業等を行うことができる。
油圧ショベル1の作業時に、エンジン9から排出される排気ガスは、排気管10を介して排気ガス浄化装置14の第1の排気ガス後処理装置15内に導入される。そして、図3に矢印で示すように、排気ガスは、第1の排気ガス後処理装置15から接続管18、第2の排気ガス後処理装置19を通過した後、大気中に排出される。
この場合、第1の排気ガス後処理装置15は、酸化触媒17によって排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)等を酸化して除去し、必要に応じて粒子状物質(PM)を燃焼して除去する。一方、接続管18内では、尿素水噴射弁24から排気ガスに向けて尿素水が噴射され、第2の排気ガス後処理装置19は、尿素選択還元触媒21によって窒素酸化物を窒素と水に分解する。さらに、酸化触媒22が残留アンモニアを酸化し、窒素と水に分離する。このようにして、エンジン9からの排気ガスは、排気ガス浄化装置14によって十分に浄化された後、大気中に排出される。
次に、排気ガス浄化装置14を構成する尿素SCRシステム23の動作について説明する。
まず、尿素SCRシステム23は、尿素水噴射弁24、尿素水管路26、尿素水供給装置30に残留した尿素水が凍結するのを防止するため、油圧ショベル1のエンジン9が停止した後にアフターラン動作を行う。これにより、尿素水噴射弁24、尿素水管路26、尿素水供給装置30に残留した尿素水は、尿素水タンク25内に戻されている。このため、エンジン9を始動した後には、尿素SCRシステム23は、尿素水タンク25内の尿素水を尿素水噴射弁24に供給すると共に、尿素水噴射弁24から噴射される尿素水の圧力(噴射圧)が既定の噴射圧になるように尿素水ポンプ31の吐出圧を上昇させる制御(以下、スタートアップ動作)を行う。
スタートアップ動作を行うときには、例えば第2の排気ガス後処理装置19の筒体20内を流れる排気ガスの温度が、尿素選択還元触媒21が活性化する温度以上に達すると、尿素SCRシステム23は、尿素水噴射弁24を開弁(開放)させた状態で、尿素水ポンプ31を正方向に回転させる。これにより、尿素水管路26内および尿素水供給装置30内の空気は、尿素水噴射弁24を通じて排気ガス浄化装置14内に排出されると共に、尿素水戻り管路29を通じて尿素水タンク25の気層部に排出される。
そして、尿素水タンク25内の尿素水が、尿素水供給装置30の絞り33および尿素水噴射弁24に達すると、絞り33を通過するときの圧損等によって尿素水ポンプ31の吐出圧が上昇する。この尿素水ポンプ31の吐出圧が所定の閾値に達すると、尿素SCRシステム23は尿素水噴射弁24を閉弁させる。これにより、尿素水ポンプ31の吐出圧がさらに上昇し、この尿素水ポンプ31の吐出圧が尿素水の噴射に適した規定値(第2の閾値)に達すると、スタートアップ動作が成功したと判定する。これにより、尿素SCRシステム23は、尿素水ポンプ31の吐出圧を一定に保つ制御を開始し、尿素水噴射弁24から尿素選択還元触媒21の上流側に向けて尿素水を噴射する尿素水供給動作が行われる。
一方、尿素水ポンプ31の吐出圧が所定の閾値に達した後、一定時間内に尿素水ポンプ31の吐出圧が規定値(第2の閾値)に達しない場合には、尿素SCRシステム23は、尿素水ポンプ31を逆方向に回転させる。そして、尿素水管路26および尿素水供給装置30内の尿素水が、尿素水管路26を通じて尿素水タンク25内に排出された後に、再度、尿素水ポンプ31を正方向に回転させることにより、尿素水を尿素水噴射弁24に供給する。この制御を複数回繰返す間に、尿素水ポンプ31の吐出圧が規定値(第2の閾値)に達しない場合には、スタートアップ動作が失敗したと判定し、尿素SCRシステム23は停止される。
尿素SCRシステム23は、スタートアップ動作が成功した後には、油圧ショベル1の運転時にエンジン9から排出される排気ガスを浄化するため、尿素水供給動作に移行する。この尿素水供給動作においては、尿素水ポンプ31が正方向に回転することにより、尿素水タンク25内の尿素水は、タンク側尿素水管路27、尿素水フィルタ34、噴射弁側尿素水管路28等を通じて尿素水噴射弁24に供給され、尿素水噴射弁24から尿素選択還元触媒21の上流側(接続管18内)に尿素水が噴射される。
この場合、尿素水は、図4中の矢印Aで示すように、タンク側尿素水管路27からタンク側供給管路37を通じて尿素水フィルタ34のフィルタケース35内に流入するが、タンク側供給管路37の他端37Bは、フィルタエレメント36の外側に開口している。従って、尿素水は、タンク側供給管路37の他端37Bから噴射弁側尿素水管路28の一端28Aへと流通する間に、フィルタエレメント36を外側から内側へと通過する。この結果、尿素SCRシステム23が尿素水供給動作を行うときには、尿素水に混入した異物をフィルタエレメント36によって確実に捕集することができる。
次に、油圧ショベル1を用いた作業が終了し、エンジン9を停止した後には、尿素水噴射弁24、尿素水管路26、尿素水供給装置30に残留した尿素水が凍結するのを防止するため、尿素SCRシステム23は、尿素水タンク25内に尿素水を戻すアフターラン動作を行う。
このアフターラン動作では、尿素水ポンプ31が逆方向に回転することにより、尿素水噴射弁24、尿素水管路26、尿素水供給装置30に残留した尿素水が、噴射弁側尿素水管路28、尿素水フィルタ34、タンク側尿素水管路27等を通じて尿素水タンク25内に還流する。
ここで、尿素水は、図6中の矢印Bで示すように、噴射弁側尿素水管路28を通じて尿素水フィルタ34のフィルタケース35内に流入した後、タンク側戻し管路39からタンク側尿素水管路27を通じて尿素水タンク25内に戻される。この場合、タンク側戻し管路39の他端39Bは、噴射弁側尿素水管路28の一端28Aと一緒にフィルタエレメント36の内側に開口している。従って、尿素水は、フィルタエレメント36を内側から外側へと通過することなく、噴射弁側尿素水管路28の一端28Aからタンク側戻し管路39の他端39Bに導入される。
この結果、フィルタエレメント36によって捕集された異物が、尿素水タンク25内に還流する尿素水に再び混入してしまうのを抑えることができ、清浄な尿素水を尿素水噴射弁24に供給することができる。
かくして、第1の実施の形態による排気ガス浄化装置14は、排気ガス中の窒素酸化物を除去する尿素選択還元触媒21と、還元剤である尿素水を尿素選択還元触媒21の上流側に噴射する尿素水噴射弁24と、尿素水噴射弁24に供給される尿素水を貯える尿素水タンク25と、尿素水タンク25と尿素水噴射弁24との間を接続する尿素水管路26と、尿素水管路26の途中に設けられ尿素水タンク25から尿素水噴射弁24に向けて尿素水を供給する尿素水供給装置30と、尿素水タンク25と尿素水供給装置30との間に位置して尿素水管路26の途中に設けられ尿素水に混入した異物を捕集する尿素水フィルタ34とを備えている。
そして、尿素水フィルタ34は、内部に尿素水を貯留する容器からなるフィルタケース35と、フィルタケース35内に設けられ尿素水に混入した異物を捕集するフィルタエレメント36とを有し、尿素水管路26は、一端27Aが尿素水タンク25に接続され他端が尿素水フィルタ34に接続されたタンク側尿素水管路27と、一端28Aが尿素水フィルタ34に接続され他端28Bが尿素水噴射弁24に接続された噴射弁側尿素水管路28とを有し、タンク側尿素水管路27の他端側には、フィルタケース35内に開口し尿素水をフィルタエレメント36を通して噴射弁側尿素水管路28へと流通させるタンク側供給管路37と、フィルタケース35内に下向きに突出した位置で開口し噴射弁側尿素水管路28からフィルタケース35に戻された尿素水をフィルタエレメント36を通さずに尿素水タンク25に戻すタンク側戻し管路39とが設けられている。
従って、尿素水を尿素水噴射弁24に供給する場合には、尿素水は、タンク側供給管路37からフィルタケース35に流入し、フィルタエレメント36を外側から内側に通過して噴射弁側尿素水管路28へと流通する。これにより、尿素水に混入した異物をフィルタエレメント36によって捕集することができる。一方、尿素水噴射弁24、尿素水管路26、尿素水供給装置30等に残留した尿素水を尿素水タンク25に戻す場合には、尿素水は、噴射弁側尿素水管路28を通じてフィルタケース35内に流入した後、フィルタエレメント36を内側から外側に通過することなくタンク側戻し管路39を通じて尿素水タンク25に戻される。従って、フィルタエレメント36によって捕集した異物が、尿素水タンク25内に戻る尿素水に再び混入するのを抑えることができる。この結果、尿素水噴射弁24に常に清浄な尿素水を供給することができ、尿素SCRシステム23を含む排気ガス浄化装置14の信頼性を高めることができる。
第1の実施の形態によれば、タンク側供給管路37の途中には、尿素水タンク25から尿素水噴射弁24に向かう尿素水の流れのみを許す第1のチェック弁38が設けられ、タンク側戻し管路39の途中には、尿素水噴射弁24から尿素水タンク25に向かう尿素水の流れのみを許す第2のチェック弁40が設けられている。これにより、尿素水タンク25から尿素水噴射弁24に向かう尿素水が、タンク側戻し管路39を通じて噴射弁側尿素水管路28に流入するのを抑えることができる。この結果、尿素水に混入した異物がフィルタエレメント36によって捕集されずに尿素水噴射弁24まで運ばれるのを抑えることができる。また、尿素水噴射弁24から尿素水タンク25に戻される尿素水が、噴射弁側尿素水管路28からフィルタエレメント36を通過してタンク側供給管路37に流入するのを抑えることができる。この結果、フィルタエレメント36によって捕集した異物が、尿素水タンク25に戻される尿素水に再び混入するのを抑えることができる。
さらに、第1の実施の形態によれば、フィルタケース35の上面板35Bから底面板35Cまでの高さ寸法をHとし、フィルタケース35の上面板35Bからのタンク側戻し管路39の突出長さをLとすると、タンク側戻し管路39の突出長さLは、2/5H以上に設定されている。
これにより、尿素SCRシステム23がアフターラン動作を行った後に、フィルタケース35内に残留する尿素水の液面位置を、フィルタケース35の上面板35Bから2/5H以上低い位置に設定することができる。従って、フィルタケース35内で尿素水が凍結し、この凍結尿素水が、フィルタケース35の高さ寸法Hに対して約40%(2/5H)上昇するように膨張したとしても、この凍結尿素水によってフィルタエレメント36、フィルタケース35等が破損するのを抑えることができ、尿素水フィルタ34の信頼性を高めることができる。
次に、図7および図8は本発明の第2の実施の形態を示している。第2の実施の形態の特徴は、タンク側尿素水管路とタンク側供給管路およびタンク側戻し管路との間に、タンク側供給管路およびタンク側戻し管路のうちいずれか一方を選択的にタンク側尿素水管路に接続する方向制御弁が設けられていることにある。なお、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、方向制御弁41は、タンク側尿素水管路27とタンク側供給管路37およびタンク側戻し管路39との間に設けられている。即ち、方向制御弁41は、タンク側尿素水管路27とタンク側供給管路37とタンク側戻し管路39との合流部に設けられている。方向制御弁41は、例えば3ポート2位置の電磁弁からなり、電磁パイロット部41Aに供給される信号に応じて供給位置(a)と戻し位置(b)とに切換えられるものである。
尿素SCRシステム23が尿素水供給動作を行うときには、方向制御弁41は、図7に示す供給位置(a)に切換られ、タンク側供給管路37がタンク側尿素水管路27に接続される。これにより、図7中の矢印Aで示すように、水尿素水タンク25からの尿素水は、タンク側尿素水管路27からタンク側供給管路37を通じてフィルタケース35のうちフィルタエレメント36の外側に流入し、フィルタエレメント36を通過して噴射弁側尿素水管路28へと流通する。これにより、尿素水に混入した異物を、フィルタエレメント36によって捕集することができる。
一方、尿素SCRシステム23がアフターラン動作を行う場合には、方向制御弁41は、図8に示す戻し位置(b)に切換られ、タンク側戻し管路39がタンク側尿素水管路27に接続される。これにより、図8中の矢印Bで示すように、尿素水噴射弁24から尿素水タンク25へと戻る尿素水は、噴射弁側尿素水管路28を通じてフィルタケース35のうちフィルタエレメント36の内側に流入し、フィルタエレメント36を通過することなくタンク側戻し管路39を通じてタンク側尿素水管路27へと流通する。これにより、尿素水噴射弁24から尿素水タンク25に戻る尿素水によって、フィルタエレメント36から異物が離脱するのを抑え、尿素水に再び異物が混入するのを抑えることができる。
第2の実施の形態による排気ガス浄化装置は、上述の如き構成を有するもので、その基本的作動については、第1の実施の形態と格別差異はない。
即ち、第2の実施の形態は、タンク側尿素水管路27とタンク側供給管路37およびタンク側戻し管路39との間に、タンク側供給管路37およびタンク側戻し管路39のうち一方を選択的にタンク側尿素水管路27に接続する方向制御弁41を設ける構成としている。
この構成によれば、尿素水を尿素水噴射弁24に供給する場合には、方向制御弁41が供給位置(a)に切換えられることにより、タンク側供給管路37がタンク側尿素水管路27に接続される。従って、尿素水タンク25からの尿素水は、タンク側尿素水管路27からタンク側供給管路37を通じてフィルタケース35に流入し、フィルタエレメント36を外側から内側に通過して噴射弁側尿素水管路28へと流通する。これにより、尿素水に混入した異物をフィルタエレメント36によって捕集することができる。
一方、尿素水噴射弁24、尿素水管路26、尿素水供給装置30等に残留した尿素水を尿素水タンク25に戻す場合には、方向制御弁41が戻し位置(b)に切換えられることにより、タンク側戻し管路39がタンク側尿素水管路27に接続される。従って、尿素水は、噴射弁側尿素水管路28を通じてフィルタケース35内に流入した後、フィルタエレメント36を通過することなく、タンク側戻し管路39およびタンク側尿素水管路27を通じて尿素水タンク25に戻される。従って、フィルタエレメント36によって捕集された異物が、尿素水タンク25内に戻る尿素水に再び混入するのを抑えることができる。
なお、実施の形態では、排気ガス浄化装置14が搭載される建設機械としてクローラ式の油圧ショベル1を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばホイール式の油圧ショベル、ホイールローダ等のエンジンを搭載した建設機械に広く適用することができる。
9 エンジン
10 排気管
14 排気ガス浄化装置
21 尿素選択還元触媒
24 尿素水噴射弁
25 尿素水タンク
26 尿素水管路
27 タンク側尿素水管路
27A,28A 一端
28 噴射弁側尿素水管路
28B 他端
30 尿素水供給装置
34 尿素水フィルタ
35 フィルタケース
36 フィルタエレメント
37 タンク側供給管路
38 第1のチェック弁
39 タンク側戻し管路
40 第2のチェック弁
41 方向制御弁

Claims (3)

  1. エンジンの排気管に接続され排気ガス中の窒素酸化物を除去する尿素選択還元触媒と、
    還元剤である尿素水を前記尿素選択還元触媒の上流側に噴射する尿素水噴射弁と、
    前記尿素水噴射弁に供給される尿素水を貯える尿素水タンクと、
    前記尿素水タンクと前記尿素水噴射弁との間を接続する尿素水管路と、
    前記尿素水管路の途中に設けられ前記尿素水タンクから前記尿素水噴射弁に向けて尿素水を供給する尿素水供給装置と、
    前記尿素水タンクと前記尿素水供給装置との間に位置して前記尿素水管路の途中に設けられ尿素水に混入した異物を捕集する尿素水フィルタとを備えてなる排気ガス浄化装置において、
    前記尿素水フィルタは、内部に尿素水を貯留する容器からなるフィルタケースと、前記フィルタケース内に設けられ尿素水に混入した異物を捕集するフィルタエレメントとを有し、
    前記尿素水管路は、一端が前記尿素水タンクに接続され他端が前記尿素水フィルタに接続されたタンク側尿素水管路と、一端が前記尿素水フィルタに接続され他端が前記尿素水噴射弁に接続された噴射弁側尿素水管路とを有し、
    前記タンク側尿素水管路の他端側には、前記フィルタケース内に開口し尿素水を前記フィルタエレメントを通して前記噴射弁側尿素水管路へと流通させるタンク側供給管路と、前記フィルタケース内に開口し前記噴射弁側尿素水管路から前記フィルタケースに戻された尿素水を前記フィルタエレメントを通さずに前記尿素水タンクに戻すタンク側戻し管路とが設けられていることを特徴とする排気ガス浄化装置。
  2. 前記タンク側供給管路の途中には、前記尿素水タンクから前記尿素水噴射弁に向かう尿素水の流れのみを許す第1のチェック弁が設けられ、前記タンク側戻し管路の途中には、前記尿素水噴射弁から前記尿素水タンクに向かう尿素水の流れのみを許す第2のチェック弁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化装置。
  3. 前記タンク側尿素水管路と前記タンク側供給管路および前記タンク側戻し管路との間には、前記タンク側供給管路および前記タンク側戻し管路のうちいずれか一方を選択的に前記タンク側尿素水管路に接続する方向制御弁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化装置。
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