JP2019162846A - 立体造形用粉末、立体造形物の製造装置、立体造形物の製造方法及び粉末 - Google Patents

立体造形用粉末、立体造形物の製造装置、立体造形物の製造方法及び粉末 Download PDF

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Abstract

【課題】造形精度が良く、過剰溶融を抑制でき、良好な表面性が得られ、かつ、得られる立体造形物の引張強度が良好な立体造形用粉末を提供する。【解決手段】樹脂を含み、電磁線が照射されて立体造形物を形成する立体造形用粉末であって、50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下であり、体積平均粒径/個数平均粒径が2.50以下であり、前記電磁線に対する反射率が10%以下であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、立体造形用粉末、立体造形物の製造装置、立体造形物の製造方法及び粉末に関する。
樹脂粉末を選択的に溶融して、焼結することにより、試作品、又は最終製品などの立体物を製造する方法が知られている。例えば、粉末床溶融(PBF:Powder Bed Fusion)方式では、樹脂粉末の薄層にレーザーを照射することで、樹脂粉末を選択的に溶融し、焼結させ、得られた層を繰り返し積層させて造形する。
PBF方式には、樹脂粉末に対して選択的にレーザーを照射して造形するSLS(Selective Laser Sintering)方式、樹脂粉末を部分的にマスクして平面状にレーザーを照射するSMS(Selective Mask Sintering)方式などが含まれる。また、PBF方式の応用として、樹脂粉末に熱吸収剤を含む液体を滴下し、赤外光での加熱することにより選択的に樹脂粉末を溶融するMJF(Multi Jet Fusion)あるいは、HSS(High Speed Sintering)方式あるいはBJ(Binder Jetting)方式なども知られている。
樹脂粉末を用いて造形するときに、造形層間の内部応力を低く維持し、緩和(リラックス)するため、軟化点付近の温度に調整された樹脂粉末を用いて造形することがある。軟化点付近の温度に調整された樹脂粉末にレーザーが照射されると、樹脂粉末は軟化点以上の温度に加熱されて溶融する。
樹脂粉末としては、例えば、特許文献1には、レーザー照射などの熱溶解積層方式に用いられる半芳香族ポリアミド樹脂組成物が開示されている。
しかしながら、従来技術では、造形に使用されるレーザーが樹脂粉末により一部反射され、造形不良が生じることがあり、造形精度の向上が求められている。精度や解像度を改善させるために吸収材料等を添加する場合、レーザー照射により溶融させる対象箇所以外にも樹脂粉末が溶融してしまい、過剰溶融が生じるという問題がある。また、樹脂粉末の層の形成を繰り返し行うと、機械性能が低下してしまうため、得られる立体造形物の引張強度の向上が求められている。
本発明は、造形精度が良く、過剰溶融を抑制でき、良好な表面性が得られ、かつ、得られる立体造形物の引張強度が良好な立体造形用粉末を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の立体造形用粉末は、樹脂を含み、電磁線が照射されて立体造形物を形成する立体造形用粉末であって、50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下であり、体積平均粒径/個数平均粒径が2.50以下であり、前記電磁線に対する反射率が10%以下であることを特徴とする。
本発明によれば、造形精度が良く、過剰溶融を抑制でき、良好な表面性が得られ、かつ、得られる立体造形物の引張強度が良好な立体造形用粉末を提供することができる。
本発明に係る立体造形物の製造装置の一例を示す概略図である。 本発明に係る立体造形物の製造方法の一例を説明するための概念図である。 本発明に係る立体造形物の製造方法の一例を説明するための概念図である。 立体造形用粉末の一例を示すSEM画像である。 円柱体の一例を示す概略斜視図である。 図5の円柱体の側面図である。 円柱体の端部に頂点を持たない形状の一例を示す側面図である。 円柱体の端部に頂点を持たない形状の他の例を示す側面図である。 円柱体の端部に頂点を持たない形状の他の例を示す側面図である。 円柱体の端部に頂点を持たない形状の他の例を示す側面図である。 円柱体の端部に頂点を持たない形状の他の例を示す側面図である。 円柱体の端部に頂点を持たない形状の他の例を示す側面図である。 円柱体の端部に頂点を持たない形状の他の例を示す側面図である。
以下、本発明に係る立体造形用粉末、立体造形物の製造装置、立体造形物の製造方法及び粉末について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
(立体造形用粉末及び粉末)
本発明の立体造形用粉末は、樹脂を含み、電磁線が照射されて立体造形物を形成する立体造形用粉末であって、50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下であり、体積平均粒径/個数平均粒径が2.50以下であり、前記電磁線に対する反射率が10%以下であることを特徴とする。また、必要に応じて立体造形用粉末中にその他の成分を含んでいてもよく、樹脂の内部又は外部に任意のその他の成分を含んでいてもよい。
なお、以下の説明では立体造形用粉末を単に樹脂粉末と表すことがある。
本発明の粉末は、樹脂を含み、電磁線を照射すると硬化する粉末であって、50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下であり、体積平均粒径/個数平均粒径が2.50以下であり、前記電磁線に対する反射率が10%以下であることを特徴とする。
なお、本発明の立体造形用粉末は本発明の粉末に包含され、特に明記しない限り、本発明の立体造形用粉末についての説明は本発明の粉末についてもあてはまる。
従来技術では、造形に使用されるレーザーが樹脂粉末により一部反射され、造形不良が生じる事がある。そこで、カーボンブラックのような吸収材料等を添加する事が考えられるが、ヒータで予備加熱をする場合に、2μmでの波長の透過率が高いと熱が蓄熱し、造形が終了した内部の粉まで熱を伝達してしまう為、造形層表面温度が上昇しレーザーが当たる造形層に熱が供給過剰となってレーザー出力の制御が難しくなる。そして、これに起因して、溶融対象箇所の周囲にも溶融が拡がり、対象箇所以外にも樹脂粉末が溶融するという過剰溶融が生じてしまう。過剰溶融が生じると、造形精度が劣り、更には良好な表面性が得られなくなる。また、樹脂粉末の層の形成を繰り返し行うと、機械性能が低下してしまうため、得られる立体造形物の引張強度の向上が求められている。過剰造形の影響が多い場合は、造形物としては機能を満たさない為、途中で造形を中断する必要があり完成品を得られない事となる。
本実施形態では、樹脂粉末における樹脂粒子の形状や樹脂粉末に含まれる成分等を制御することにより電磁線に対する反射率を制御し、造形精度を向上させている。これにより、良好な精度が得られ、過剰溶融の発生を抑制することができ、小さな穴を有する造形物であっても穴が埋まらずに造形することができる。更に、目的の造形物が得られないことに起因する追加加工の発生を防止することができる。また、表面が滑らかな造形物が得られ、オレンジピールの発生を抑制できるとともに、良好な解像度が得られる。
<樹脂>
樹脂成分としては熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂は、熱を加えると可塑化し、溶融する樹脂である。熱可塑性樹脂は、結晶性樹脂であることが好ましい。結晶性樹脂は、ISO3146(プラスチック転移温度測定方法、JIS K7121)に準拠した測定において、融点ピークが検出される樹脂である。
樹脂粉末における樹脂成分としては、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー(LCP:Liquid Crystal Polymer)、ポリアセタール(POM:Polyoxymethylene、融点:175℃)、ポリイミド、及びフッ素樹脂などが例示される。樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP、融点:180℃)などが例示される。
ポリアミドとしては、ポリアミド410(PA410)、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66、融点:265℃)、ポリアミド610(PA610)、ポリアミド612(PA612)、ポリアミド11(PA11)、及びポリアミド12(PA12);並びにポリアミド4T(PA4T)、ポリアミドMXD6(PAMXD6)、ポリアミド6T(PA6T)、ポリアミド9T(PA9T、融点:300℃)、及びポリアミド10T(PA10T)などの半芳香族性のポリアミドが例示される。PA9Tは、ポリノナメチレンテレフタルアミドとも呼ばれ、炭素が9つのジアミン、及びテレフタル酸モノマーから構成され、カルボン酸側が芳香族の半芳香族である。カルボン酸側だけでなく、ジアミン側も芳香族である全芳香族として、p−フェニレンジアミンとテレフタル酸モノマーとから生成されるアラミドもポリアミドに含まれる。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET、融点:260℃)、ポリブタジエンテレフタレート(PBT、融点:218℃)、及びポリ乳酸(PLA)などが例示される。耐熱性を付与するため、一部テレフタル酸やイソフタル酸が入った芳香族を含むポリエステルも本発明において好適に用いられる。
ポリエーテルとしては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK、融点:343℃)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリアリールエーテルケトン(PAEK)、ポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEKK)、及びポリエーテルケトンエーテルケトンケトン(PEKEKK)などのポリアリールケトンが例示される。また、樹脂成分として、ポリエーテルスルフォンを用いることもできる。
熱可塑性樹脂は、例えば、PA9Tのように2つの融点ピークを有していてもよい。2つの融点ピークを有する熱可塑性樹脂は、高温側の融点ピーク以上の温度になると、完全に溶融する。なお、樹脂粉末は、100℃以上の融点の熱可塑性樹脂を1種以上含むことが好ましい。
なお、造形物の反り返りを防ぐため、結晶層変化についての温度幅(温度窓)、すなわち、溶融開始温度と冷却時の再結晶点との差は、3℃よりも大きい方が好ましい。より好ましくは、5℃以上大きい方が高精細な造形物を形成できる点でより好ましい。また、レーザーによる加熱温度よりも高い分解温度を有する樹脂、及びその他の成分を選択することで、レーザー照射による発煙を抑制することができる。
<その他の成分>
樹脂粉末におけるその他の成分としては、反射防止剤、劣化防止剤、流動化剤、強化剤、難燃剤、可塑剤及び結晶核剤などの添加剤、並びに、非結晶性樹脂などが例示される。その他の成分は、樹脂粉末における粒子に混合して使用しても、粒子の表面に被覆して使用してもよい。樹脂粉末にその他の成分を含める場合に、その他の成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<反射防止剤>>
反射防止剤としては、黒色顔料、黒色染料等が挙げられ、黒色顔料及び黒色染料から選ばれる少なくとも1つ以上であることが好ましい。
黒色顔料としては、カーボンブラック、黒鉛、黒色酸化鉄、チタンブラック、フタロシアニン、アゾ系顔料等が挙げられる。分散粒径としては、0.01〜50μmが好ましく、細かいほど分散性が良くなるため、0.01〜10μmがより好ましい。
黒色染料としては、アゾ染料やアニリンブラックやニグロシン系黒色染料としてアジン系染料、スクアリウム系染料等が好適に用いられる。
反射防止剤の含有量(合計量)としては、樹脂に対して0.01質量%以上7.5質量%以下含まれることが好ましく、0.05質量%以上1.0質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることが更に好ましい。
<<劣化防止剤>>
分子の熱安定性を維持し、架橋、又は分解などの樹脂劣化を抑制するために、樹脂粉末は、劣化防止剤を含有してもよい。劣化防止剤としては、金属キレート材、紫外線吸収剤、重合禁止剤、及び酸化防止剤などが例示される。
金属キレート材としては、ヒドラジド系、及びホスフェート、ホスファイト系の化合物などが例示される。
紫外線吸収剤としては、トリアジン系の化合物が例示される。
重合禁止剤としては、酢酸銅などが例示される。
酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系、リン系、硫黄系の化合物などが例示される。
ヒンダードフェノール系の酸化防止剤として、ラジカル捕捉剤など各種の添加剤が用いられる。ヒンダードフェノール系の酸化防止剤として、具体的には、α−トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン、シナピルアルコール、ビタミンE、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−tert−ブチル−6−(3’−tert−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−ジメチレン−ビス(6−α−メチル−ベンジル−p−クレゾール)、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−ブチリデン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、1,6−へキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ビス[2−tert−ブチル−4−メチル6−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)フェニル]テレフタレート、3,9−ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1,−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、4,4’−ジ−チオビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−トリ−チオビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2−チオジエチレンビス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、N,N’−ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド)、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス2[3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチルイソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、トリエチレングリコール−N−ビス−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)アセテート、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)アセチルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、テトラキス[メチレン−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)ベンゼン、及びトリス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)イソシアヌレートなどが例示される。
ヒンダードフェノール系の酸化防止剤の中でも、テトラキス[メチレン−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]メタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、及び3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンやテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンが、高温安定性の点で好ましく、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンやテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンがより好ましい。ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
リン系の酸化防止剤としては、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、及びホスホン酸;ホスファイト化合物、ホスフェート化合物、ホスホナイト化合物、ホスホネイト化合物などのこれらのエステル;並びに第3級ホスフィンなどが例示される。リン系劣化防止剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ホスファイト化合物としては、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、トリス(ジエチルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−iso−プロピルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−n−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス{2,4−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニル}ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、及びジシクロヘキシルペンタエリスリトールジホスファイトなどが例示される。
これらのホスファイト化合物の中でも、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、及びビス{2,4−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニル}ペンタエリスリトールジホスファイトは、高温安定性の点で好ましい。
これらのホスファイト化合物は市販品であってもよい。
ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイトの市販品としては、アデカスタブPEP−8(ADEKA社製)、及びJPP681S(城北化学工業社製)が例示される。ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトの市販品としては、アデカスタブPEP−24G(ADEKA社製)、Alkanox P−24(Great Lakes社製)、Ultranox P626(GE Specialty Chemicals社製)、Doverphos S−9432(Dover Chemical社製)、並びにIrgaofos126、及び126FF(CIBA SPECIALTY CHEMICALS社製)などが例示される。
ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトの市販品としては、アデカスタブPEP−36(ADEKA社製)などが例示される。
ビス{2,4−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニル}ペンタエリスリトールジホスファイトの市販品としては、アデカスタブPEP−45(ADEKA社製)、及びDoverphos S−9228(Dover Chemical社製)などが例示される。
他のホスファイト化合物としては、2価フェノール類と反応し、環状構造を有する化合物が例示される。
2価フェノール類と反応し、環状構造を有する化合物としては、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、及び2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイトなどが例示される。
ホスフェート化合物としては、トリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクロルフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、オクタデシルホスフェート、及びジイソプロピルホスフェートなどが例示される。これらのホスフェート化合物のうち、トリフェニルホスフェート、オクタデシルホスフェート、及びトリメチルホスフェートは、高温安定性の点で好ましい。
ホスホナイト化合物としては、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイト、及びビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイトなどが例示される。
ホスホナイト化合物のうち、ホスファイト化合物と併用可能である点で、テトラキス(ジ−tert−ブチルフェニル)−ビフェニレンジホスホナイト、及びビス(ジ−tert−ブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナイトが好ましく、またテトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−ビフェニレンジホスホナイト、及びビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナイトが好ましい。
ホスホネイト化合物としては、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、及びベンゼンホスホン酸ジプロピルなどが例示される。
第3級ホスフィンとしては、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリアミルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、ジブチルフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン、ジフェニルオクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、トリナフチルホスフィン、及びジフェニルベンジルホスフィンなどが例示される。第3級ホスフィンのうち、トリフェニルホスフィンは、高温時の長期安定性の点で好ましい。
2種類以上の劣化防止剤を併用する場合に、より顕著な効果が得られる組み合わせも存在する。例えば、劣化防止剤としてヒンダードフェノール及びリン系の酸化防止剤を組み合わせて用いることで、相補的に安定性を向上させる効果があることから、より長期熱安定性がよくなる効果が得られる。
劣化防止剤の含有量としては、長時間の劣化を防止する点から、樹脂粉末全量に対して0.01質量%以上10質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上5質量%以下が更に好ましい。2種類以上の劣化防止剤を併用する場合の各劣化防止剤の含有量の好適範囲は、上記の範囲と同様である。含有量が上記範囲内であれば、樹脂の熱劣化を防止する効果が十分に得られ、造形に使用した樹脂粉末をリサイクルしたときの造形物の物性が向上し、樹脂粉末の熱による変色を防止する効果も得られる。
<<流動化剤>>
流動化剤としては、特に限定されないが、無機材料からなる球状粒子が例示される。無機材料からなる球状粒子の体積平均粒径は、特に限定されないが、10μm未満であることが好ましい。流動化剤の含有量は、粒子表面上に覆うために十分な量であればよく、樹脂粉末全量に対して、0.1質量%以上10質量%以下が好ましい。
球状粒子における無機材料としては、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化鉄、酸化銅、水和シリカ、シランカップリング剤により表面を変性させたシリカ、及びケイ酸マグネシウムなどが例示される。これらの中でも、流動性の改良の効果の点から、シリカ、チタニア、水和シリカ、及びシランカップリング剤により表面を変性させたシリカが好ましく、コストの点から、シランカップリング剤により表面を疎水性に変性させたシリカがより好ましい。
<<強化剤>>
強化剤としては、強度向上の点から、ファイバーフィラー、ビーズフィラー、国際公開第2008/057844号パンフレットに記載のガラスフィラー、ガラスビーズ、カーボンファイバー、及びアルミボールなどが例示される。強化剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ファイバーフィラーとしては、特に限定されないが、カーボンファイバー、無機ガラスファイバー、及び金属ファイバーが例示される。ビーズフィラーとしては、特に限定されないが、カーボンビーズ、無機ガラスビーズ、及び金属ビーズが例示される。
ファイバーフィラー、又はビーズフィラーの熱伝導率は、樹脂粉末の熱伝導率よりも高いため、SLS造形において樹脂粉末の表面にレーザーを照射すると、照射部の熱がレーザー照射部外へ拡散する。このため、シャープメルト性を有さない樹脂粉末に対して、ファイバーフィラー、又はビーズフィラーを混合すると、レーザー照射部外の樹脂粉末が、熱拡散により加熱され、過剰に溶融することで、造形精度が低くなる。ところが、結晶性熱可塑性樹脂を含有し、シャープメルト性を有する樹脂粉末に対して、ファイバーフィラー、又はビーズフィラーを混合すると、レーザー照射部外の樹脂粉末が、熱拡散により加熱されたとしても、溶融しにくくなるため、高い造形精度を維持することができる。
ファイバーフィラーの平均繊維径は、1μm以上30μm以下が好ましく、ファイバーフィラーの平均繊維長さは、30μm以上500μm以下が好ましい。平均繊維径、及び平均繊維長さが上記の範囲のファイバーフィラーを用いることにより、造形物の強度が向上し、かつ造形物表面の粗さを、ファイバーフィラーを含まない造形物の表面粗さと同程度に維持することができる。
ビーズフィラーの円形度は、0.8以上1.0以下が好ましく、ビーズフィラーの体積平均粒径は、10μm以上200μm以下が好ましい。なお、円形度は、面積(ビーズフィラーを撮像したときのビーズフィラーを示す画素数)をS、周囲長をLとしたときに、下式により求められる。
円形度=4πS/L ・・・(式)
体積平均粒径は、例えば、粒度分布測定装置(マイクロトラック・ベル社製、microtrac MT3300EXII)を用いて測定することができる。
ファイバーフィラーの含有量としては、樹脂粉末全量に対して、5質量%以上60質量%以下が好ましい。含有量が5質量%以上であると、造形物の強度が向上し、60質量%以下であると、造形性が向上する。
ビーズフィラーの含有量としては、樹脂粉末全量に対して、5質量%以上60質量%以下が好ましい。含有量が5質量%以上であると、造形物の強度が向上し、60質量%以下であると、造形性が向上する。
<<難燃剤>>
難燃剤としては、ハロゲン系、リン系、無機水和金属化合物系、窒素系、シリコーン系などの各種難燃剤が例示される。建築、車両、又は船舶艤装用などの各種の難燃剤を樹脂粉末に用いてもよい。難燃剤を2種以上併用する場合は、ハロゲン系と無機水和金属化合物系とを組み合わせることで、難燃性能が向上する。
また、樹脂粉末は、ガラス繊維、炭素繊維、又はアラミド繊維などの繊維状物質;若しくはタルク、マイカ、又はモンモリロナイトなどの無機層状珪酸塩などの無機強化剤を含有してもよい。このような実施形態によると、物性強化と難燃性強化とを両立できる。
樹脂粉末の難燃性は、例えば、JIS K6911、JIS L1091(ISO6925)、JIS C3005、発熱性試験(コーンカロリメータ)などにより評価することができる。
難燃剤の含有量としては、樹脂粉末全量に対して、1質量%以上50質量%以下が好ましく、より難燃性を高める点から、10質量%以上30質量%以下がより好ましい。含有量が1質量%以上であると、十分な難燃性が得られる。含有量が50質量%以下であると、樹脂粉末の溶融固化特性が変化することが抑制され、造形精度の低下や造形物の物性劣化を防止できる。
<立体造形用粉末の製造方法>
<<粉砕>>
樹脂粉末は、例えば、上記の樹脂を含むペレット形状の樹脂組成物を粉砕装置により粉砕し、定められた粒径以外の粒子をフィルターにより分級、又は濾過することで得られる。樹脂の脆弱性を利用して粉砕する場合、粉砕時の環境は、樹脂の脆弱温度以下であり、好ましくは室温以下であり、より好ましくは0℃以下であり、更に好ましくは−25℃以下であり、更に好ましくは−100℃以下である。
樹脂粒子の流動性を向上させるため、分級操作で、例えば、80μm以上の粒子、及び25μm以下の粒子を除去することが好ましい。樹脂粉末は、造形に影響を及ぼさない程度に乾燥していることが好ましい。このため、真空乾燥機やシリカゲルにより乾燥させた樹脂粉末を用いて造形してもよい。
<<結晶性制御>>
樹脂粉末における結晶性樹脂の結晶サイズ、及び結晶配向を制御することで、高温環境下の造形プロセスにおいて、リコート処理によるエラーを低減することができる。結晶サイズ、及び結晶配向を制御する方法としては、熱処理、延伸処理、超音波を用いる処理、及び外部電場印加処理などの外部刺激を用いる方法;並びに、結晶核剤を用いる方法、樹脂を溶媒に溶解し、溶媒をゆっくりと揮発させることにより結晶性を高める方法などの外部刺激を用いない方法などが例示される。
熱処理としては、樹脂をガラス転移温度以上の温度に加熱して結晶性を高めるアニーリング処理が例示される。結晶性をより高めるため、結晶核剤が添加されている樹脂にアニーリング処理を行ってもよい。アニーリング処理の手順としては、樹脂をガラス転移温度から50℃高い温度にて3日間保温し、その後、室温までゆっくりと冷却することが例示される。
延伸処理は、樹脂の延伸により樹脂の配向を高め、結晶性を高めるために行われる。延伸処理の手順としては、押出加工機を用いて、樹脂を融点より30℃以上高い温度にて溶融させ撹拌しながら、溶融物を1倍以上10倍以下程度に延伸し繊維状にすることが例示される。延伸処理における最大延伸倍率は、樹脂の溶融粘度などに応じて、適宜設定される。押出加工機を用いる場合、ノズル口の数は、特に限定されないが、多いほど生産性が向上する。延伸された樹脂は、粉砕、裁断などの加工が施され樹脂粉末となる。
超音波を用いる処理としては、樹脂粉末に、グリセリン(東京化成工業社製、試薬グレード)溶媒を樹脂粉末に対して5倍ほど加えた後、樹脂の融点より20℃高い温度まで加熱し、ヒールシャー社製、ultrasonicator UP200Sなどの超音波発生装置にて24kHz、振幅60%での超音波を2時間与える処理が例示される。超音波を与える処理後、室温にて樹脂粉末をイソプロパノールの溶媒で洗浄し、真空乾燥することが好ましい。
外部電場印加処理としては、粉末をガラス転移温度以上にて加熱した後に600V/cmの交流電場(500ヘルツ)を1時間印加した後にゆっくりと冷却する処理が例示される。
<形状>
樹脂は柱体の粒子からなることが好ましい。ここで、「柱体の粒子からなる」とは、日本電子社製走査電子顕微鏡JSM−7800FPRIMEを用いて樹脂粉末を観察したときに、観察された樹脂粒子のうち20個数%以上が柱体の粒子であることを意味する(後述の略円柱体の粒子及び直方体の粒子の場合も同様)。
また、柱体の粒子の底面における直径又は長辺に対する高さの比(直径又は長辺/高さ)が0.5以上2以下であることが好ましい。樹脂粉末における樹脂粒子の形状は、上記の走査電子顕微鏡を用いて測定することができる。前記比がこの範囲である場合、粒子間の熱伝達が非常によくなる事で粒子間の接合力が大きくなり、強度向上につながる。
樹脂粒子の形状は、略円柱体であることが好ましい。略円とは、長径と短径との比(長径/短径)が、1〜10であることを表す。
略円柱体としては、特に制限はないが、真円柱体、楕円柱体などが例示され、真円柱体が好ましい。なお、略円柱体の円形部分は、一部が欠けていてもよい。
また、上記の延伸処理を行う場合、樹脂粒子の形状は、押出加工機のノズル口の形状により決まる。例えば、略円柱体の樹脂粒子を得るためには、ノズル口を略円形形状とすればよく、直方体の樹脂粒子を得るためには、ノズル口を長方形又は正方形とすればよい。
略円柱体における、向かい合う各面の円の大きさは、異なっていてもよい。ただし、形が統一されていた方が嵩密度を高めることができるため、大きい面と小さい面との円の直径の比(大きい面/小さい面)としては、1.5倍以下が好ましく、1.1倍以下がより好ましい。
略円柱体の直径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択されるが、5μm以上200μm以下が好ましい。なお、略円柱体の円形部分が楕円形である場合、直径とは、長径を意味する。
略円柱体の高さ(両面間の距離)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5μm以上200μm以下が好ましい。
略円柱体の樹脂粒子において、嵩密度を高めるため、頂点を持たないことが好ましい。略円柱体の樹脂粒子において、頂点を持たない形状にする方法としては、樹脂粒子の頂点を丸める方法であれば制限はなく、高速回転式の機械粉砕、高速衝撃式の機械粉砕、あるいは機械摩擦による表面溶融など、球形化処理装置を使用した公知の各種の方法が例示される。
また、樹脂粒子は直方体からなることが好ましい。この場合、直方体の底面における各辺が5μm以上200μm以下であることが好ましく、高さが5μm以上200μm以下であることが好ましい。
樹脂粒子の一例について、図4にSEM(走査型電子顕微鏡)観察による写真の一例を示す。例えば図4に示すように、柱体21は、第一の面22と、第二の面23と、側面24とを有する。第一の面22は、第一の対向面22aと、側面24に沿って延伸した形状である第一の面の外周領域22bと、を有する。第一の面の外周領域22bは、曲面を介して第一の対向面22aと連続する面であり、第一の対向面22aと略直交する。第二の面23は、第一の対向面22aと対向する第二の対向面23aと、側面24に沿って延伸した形状である第二の面の外周領域23bと、を有する。第二の面の外周領域23bは、曲面を介して第二の対向面23aと連続する面であり、第二の対向面23aと略直交する。側面24は、第一の面22、及び第二の面23に隣接する。また、側面24上に、第一の面の外周領域22b、及び第二の面の外周領域23bが延伸している。
なお、第一の面の外周領域22bおよび第二の面の外周領域23b(以降、「外周領域」とも称する)の形状は、側面24とSEM画像上で区別可能な形状であればよく、外周領域の一部が側面24と一体化している形状、外周領域が側面24と接している形状、及び外周領域と側面24との間に空間が存在する形状等を含む。また、第一の面の外周領域22bおよび第二の面の外周領域23bは、側面24の面方向と略同一の面方向となるように設けられていることが好ましい。
なお、図4に示すように、第一の面の外周領域22bおよび第二の面の外周領域23bは、側面24に沿って延伸してなり、側面24上に位置する。また、第一の面の外周領域22bおよび第二の面の外周領域23bと、側面24と、の接続領域近辺を覆う第一の面および第二の面の特徴的な構造は、ボトルキャップ形状とも称する。
ここで、上記の「頂点を持たない」について、具体例を示しつつ詳細を説明する。
略円柱体の樹脂粉末において、底面と上面(第一の面22と第二の面23)を有する柱体形状を有するが、頂点を持たない場合、嵩密度を高めることができる。頂点とは、柱体の中に存在する角の部分をいう。
柱体粒子の形状について、図5から図13を用いて説明する。図5は、円柱体の一例を示す概略斜視図である。図6は、図5の円柱体の側面図である。図7は、円柱体の端部に頂点を持たない形状の一例を示す側面図である。図8から図13は、いずれも円柱体の端部に頂点を持たない形状の他の例を示す側面図である。
図5に示す円柱体を、側面から観察すると、図6に示すように長方形の形状を有しており、角の部分、すなわち、頂点が4箇所存在する。この端部に頂点を持たない形状の一例が図7から図13である。柱体粒子の頂点の有無の確認は、柱体粒子の側面に対する投影像から判別することができる。例えば、柱体粒子の側面に対して走査型電子顕微鏡(装置名:S4200、日立製作所製)等を用いて観察し、二次元像として取得する。この場合、投影像は4辺形となり、各々隣り合う2辺によって構成される部位を端部とすると、隣り合う2つの直線のみで構成される場合は、角が形成され頂点を持つことになり、図7から図13のように端部が円弧によって構成される場合は端部に頂点を持たないことになる。
<諸特性>
<<50%累積体積粒径、体積平均粒径、個数平均粒径、反射率、透過率>>
樹脂粉末の50%累積体積粒径は5μm以上100μm以下であり、寸法安定性の点から20μm以上70μm以下がより好ましい。50%累積体積粒径が5μm未満であると、造形中の粉をきれいに引くリコート作業中に、2次粒子凝集が見られ、表面荒れが発生してしまう。50%累積体積粒径が100μmより大きいと、下の層への負荷が大きくなり、リコート時に表面荒れが発生してしまう。
また、樹脂粉末の体積平均粒径(Mv)を個数平均粒径(Mn)で除した比(Mv/Mn)は2.50以下であり、造形精度向上の点で2.00以下が好ましく、1.50以下がより好ましく、1.20以下が更に好ましい。Mv/Mnが2.50よりも大きいと、表面性が落ちるという不具合が生じる。
なお、樹脂粉末の50%累積体積粒径、体積平均粒径(Mv)、及び個数平均粒径(Mn)は、粒度分布測定装置(マイクロトラック・ベル社製、microtrac MT3300EXII)を用いて測定する。
電磁線に対する反射率は10%以下であり、5%以下であることが好ましい。
反射率の測定としては、赤外分光機680−IR(VARIAN社製)を用い、対応する積分球形を使用して全透過及び全反射を測定する。測定用の波長を2μm〜20μmの範囲で連続的に変え、各波長に対する反射率を求める。電磁線に対する反射率が10%以下であるかを判断するには、造形時に使用する電磁線を考慮し、造形時に使用する電磁線の波長と同じ値の波長によって測定された反射率により判断する。例えば、造形時に使用する電磁線としてCOレーザーを用いる場合、これに対応する波長である10.6μmで測定したときの反射率により10%以下であるかを判断する。COレーザー以外にも、例えば造形時に使用する電磁線として赤外線を用いる場合、これに対応する波長で測定した反射率により10%以下であるかを判断する。
樹脂粉末の反射率を所望の値にする方法としては、例えば反射防止剤を添加する方法の他、反射するタルク等の無機成分の周りに反射防止剤をコーティングする方法や、粒子の周りに反射防止剤をコーティングする方法等が挙げられる。反射率が10%よりも大きいと表面性が悪化してしまう等の不具合が生じる。
また、立体造形用粉末で形成された厚み0.5mmの層について、波長2μmの電磁線により測定したときの透過率が10%以下であることが好ましい。また、0.1%以上であることが好ましい。
厚み0.5mmの層(サンプル)は、立体造形用粉末を使用し、射出成型機に投入し、0.5mmの膜厚をもった型を使用して作製する。本実施形態では、2cm×2cmの厚み0.5mmの層を作製している。なお、SLS方式の3DPで作製することも可能である。
前記透過率が10%以下である場合、図1の13Hのヒーター加熱による過剰溶融の発生を抑制し、更には、電磁線での吸収率をも向上させることができ、得られる立体造形物の引張強度を向上させることができる。なお、透過率の測定は反射率の測定と同じ上述の測定装置を用いる。
<<融点>>
樹脂粉末の融点は、示差走査熱量測定(DSC:Differential scanning calorimetry)により求められる。この場合、ISO3146(プラスチック転移温度測定方法、JIS K7121)に準じて、例えば、島津製作所製DSC−60Aなどの示差走査熱量測定装置を使用し、10℃/minにて温度を上昇させ、樹脂粉末のDSC測定を行い、得られた吸熱ピークの頂点あるいは融点ピークの頂点の温度を融点とする。樹脂粉末に複数の融点が存在する場合は、本実施形態における融点は、高温側の融点を指す。
樹脂粉末の融点は、製品の外装の造形に用いるときの耐熱温度などを考慮すると、100℃以上が好ましく、150℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることが更に好ましい。
測定時に上記の温度にて、減圧の設定が可能な装置としては、ヤマト科学社製DP610真空加熱装置が例示される。
<<比重>>
樹脂粉末の比重としては、0.8g/mL以上であることが好ましい。樹脂粉末の比重が、0.8g/mL以上であると、造形時に樹脂粉末の層を成膜するリコートの処理において、粒子の2次凝集を抑止することができる。一方、金属代替などの用途では、軽量化ニーズから、樹脂粉末の比重としては、3.0g/mL以下であることが好ましい。
比重は、真比重の測定により得られる。真比重は、例えば、気相置換法を用いた乾式自動密度計(島津製作所製、アキュピック1330)を用いて一定温度で気体(Heガス)の体積と圧力を変化させて、サンプルの体積を求め、及びこのサンプルの質量を計測し、密度を算出することで得られる。
<<MFR>>
MFR(メルトマスフローレート)は、JIS7210(ISO1133)に準じて、メルトマスフローレート測定装置(Dynisco社製 形式D405913)を用いて、2.16kgの荷重にて測定する。樹脂粉末のMFRは、電磁波照射時の樹脂溶融結合時の特性の観点から1g/10min以上50g/10min以下が好ましく、3g/10min以上35g/10min以下がより好ましい。
<用途>
本実施形態の樹脂粉末は、粒度、粒度分布、熱移動特性、溶融粘度、嵩密度、流動性、溶融温度、及び再結晶温度のようなパラメータについて適切なバランスを有し、SLS方式、SMS方式、MJF(Multi Jet Fusion)方式、又はBJ(Binder Jetting)法などの樹脂粉末を用いた各種立体造形方法において好適に利用される。
本実施形態の粉末は、粒度、粒度分布、熱移動特性、溶融粘度、嵩密度、流動性、溶融温度、及び再結晶温度のようなパラメータについて適切なバランスを有し、SLS方式、SMS方式、MJF(Multi Jet Fusion)方式、又はBJ(Binder Jetting)法などの樹脂粉末を用いた各種立体造形方法において好適に利用される。本実施形態の樹脂粉末は、表面収縮剤、スペーサー、滑剤、塗料、砥石、添加剤、二次電池セパレーター、食品、化粧品、衣服等において好適に利用される。このほか、自動車、精密機器、半導体、航空宇宙、医療等の分野において用いられる材料や金属代替材料として用いてもよい。
本実施形態の樹脂粉末を用いて、レーザー焼結により形成される立体造形物は、滑らかであり、オレンジピールの発生が抑えられ、十分な解像度の表面を有する。
なお、オレンジピールは、PBF方式でのレーザー焼結などにより形成される立体造形物の表面上の粗面、空孔、又はゆがみのような表面欠陥である。これらの表面欠陥のうち、例えば、空孔は、美観を低下させるだけでなく、機械強度に影響を及ぼす。
本実施形態の樹脂粉末により得られる立体造形物は良好な引張強度を有するとともに、本実施形態の樹脂粉末は優れた長期リサイクル性を有する。本実施形態の新品の樹脂粉末、及びリサイクル粉末を用いて、PBF法、MJF法などで造形することで、(a)オレンジピール性の発生、及び(b)リサイクルによる機械性能における顕著な低下(引張強度の30%以上の低下)のいずれも示さない立体物が得られる。
新品の樹脂粉末とは、一度も造形に用いていない樹脂粉末のことである。
リサイクル粉末は、例えばPBF方式の造形装置(リコー社製、AM S5500P)を用いて50時間、造形したときに、造形に用いられなかった樹脂粉末のことである。
本実施形態の樹脂粉末によれば、このリサイクル粉末に対して新品の樹脂粉末を30質量%足して、更に50時間の造形を更に2回繰り返しても、上記の(a)及び(b)の低下のいずれも示さない立体造形物を得ることができる。
なお、(a)及び(b)の評価は、樹脂粉末により形成されるISO(国際標準化機構)3167 Type1A 150mm長さ多目的犬骨様試験標本を用いて実施する。
(立体造形物の製造装置、立体造形物の製造方法、及び立体造形物)
本発明の立体造形物の製造装置は、本発明の立体造形用粉末が貯蔵されている供給槽と、本発明の立体造形用粉末を含む層を形成する層形成手段と、前記層に電磁線を照射して硬化させる硬化手段とを有し、必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の立体造形物の製造方法は、本発明の立体造形用粉末を含む層を形成する層形成工程と、前記層に電磁線を照射して硬化させる硬化工程とを有し、必要に応じてその他の工程を有する。
図1を用いて、上記の樹脂粉末を用いて造形する立体造形装置(立体造形物の製造装置)について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る立体造形装置を示す概略図である。
図1に示すように、造形装置1は、造形用の樹脂粉末Pを収容する収容手段の一例としての供給槽11、供給槽11に収容されている樹脂粉末Pを供給する層形成手段の一例としてのローラ12、ローラ12によって供給された樹脂粉末Pが配され、レーザーLが走査されるレーザー走査スペース13、電磁線としてのレーザーLの照射源である電磁照射源18、及び電磁照射源18によって照射されたレーザーLをレーザー走査スペース13の所定位置へ反射させる反射鏡19を有する。また、造形装置1は、供給槽11、及びレーザー走査スペース13に収容される樹脂粉末Pをそれぞれ加熱するヒータ11H,13Hを有する。
電磁照射源18としては、特に限定されないが、赤外照射源、マイクロウエーブ発生器、放射加熱器、LEDランプ、又はこれらの組み合わせなどが例示される。
電磁線としては、例えばCOレーザー、赤外線、YAGレーザー、赤外線レーザー(高出力平面レーザーVCSELを含む)等が挙げられる。
反射鏡19の反射面は、電磁照射源18がレーザーLを照射している間、3D(three-dimensional)モデルの2次元データに基づいて、移動する。3Dモデルの2次元データは、3Dモデルを所定間隔でスライスしたときの各断面形状を示す。これにより、レーザーLの反射角度が変わることで、レーザー走査スペース13のうち、2次元データによって示される部分に、選択的にレーザーLが照射される。レーザーL照射位置の樹脂粉末は、溶融し、焼結して焼結層を形成する(選択された領域内の樹脂粉末同士が接着するとも表現できる)。すなわち、電磁照射源18は、樹脂粉末Pから造形物の各焼結層を形成する硬化手段として機能する。
また、造形装置1の供給槽11及びレーザー走査スペース13には、ピストン11P,13Pが設けられている。ピストン11P,13Pは、層の造形が完了すると、供給槽11及びレーザー走査スペース13を、造形物の積層方向に対し上、又は下方向に移動させる。これにより、供給槽11からレーザー走査スペース13へ、新たな層の造形に用いられる新たな樹脂粉末Pを供給することが可能になる。
造形装置1は、反射鏡19によってレーザーの照射位置を変えることにより、樹脂粉末Pを選択的に溶融させるが、本発明はこのような実施形態に限定されない。本発明の樹脂粉末は、選択的マスク焼結(SMS:Selective Mask Sintering)方式の造形装置においても好適に用いられる。SMS方式では、例えば、樹脂粉末の一部を遮蔽マスクによりマスクし、電磁線が照射され、マスクされていない部分に赤外線などの電磁線を照射し、選択的に樹脂粉末を溶融することにより造形する。SMSプロセスを用いる場合、樹脂粉末Pは、赤外吸収特性を増強させる熱吸収剤、又は暗色物質などを1種以上含有することが好ましい。
熱吸収剤又は暗色物質としては、カーボンファイバー、カーボンブラック、カーボンナノチューブ及びセルロースナノファイバーなどが例示される。SMSプロセスについては、例えば、米国特許第6,531,086号明細書に記載されているものを好適に用いることができる。
図2及び図3は、立体造形物の製造方法を説明するための概念図である。図2及び図3を用いて、造形装置1を用いた立体造形物の製造方法について説明する。
供給槽11に収容された樹脂粉末Pは、ヒータ11Hによって加熱される。供給槽5の温度としては、樹脂粒子Pをレーザー照射により溶融するとき反り返りを抑制する点では、樹脂粒子Pの融点以下のなるべく高い温度が好ましいが、供給槽11での樹脂粉末Pの溶融を防ぐ点では、樹脂粉末Pの融点より10℃以上低いことが好ましい。
図2の(A)に示すように、造形装置1のエンジンは、層形成工程の一例として、ローラ12を駆動して、供給槽5の樹脂粉末Pをレーザー走査スペース13へ供給して整地することで、1層分の厚さTの樹脂粉末の層(粉末層)を形成する。レーザー走査スペース13へ供給された樹脂粉末Pは、ヒータ13Hによって加熱される。
レーザー走査スペース13の温度としては、樹脂粒子Pをレーザー照射により溶融するときに反り返りを抑制する点では、なるべく高い方が好ましいが、レーザー走査スペース13での樹脂粉末Pの溶融を防ぐ点では、樹脂粉末Pの融点より5℃以上低温であることが好ましい。
造形装置1のエンジンは、3Dモデルから生成される複数の2次元データの入力を受け付ける。図2の(B)に示すように、造形装置1のエンジンは、複数の2次元データのうち最も底面側の2次元データに基づいて、反射鏡19の反射面を移動させつつ、電磁照射源18にレーザーを照射させる。レーザーの出力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択されるが、10ワット以上150ワット以下が好ましい。
レーザーの照射により、粉末層のうち、最も底面側の2次元データによって示される画素に対応する位置の樹脂粉末Pが溶融する。レーザーの照射が完了すると、溶融した樹脂は硬化して、最も底面側の2次元データが示す形状の焼結層が形成される(硬化工程の一例)。
焼結層の厚みTとしては、特に限定されないが、平均値として、10μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましく、100μm以上が更に好ましい。また、焼結層の厚みTとしては、特に限定されないが、平均値として、200μm未満が好ましく、150μm未満がより好ましく、120μm未満が更に好ましい。
図3の(A)に示すように、最も底面側の焼結層が形成されると、造形装置1のエンジンは、レーザー走査スペース13に1層分の厚さTの造形スペースが形成されるように、ピストン13Pによりレーザー走査スペース13を1層分の厚さT分降下させる。また、造形装置1のエンジンは、新たな樹脂粉末Pを供給可能とするため、ピストン11Pを上昇させる。続いて、図3の(A)に示すように、造形装置1のエンジンは、ローラ12を駆動して、供給槽5の樹脂粉末Pをレーザー走査スペース13へ供給して整地することで、1層分の厚さTの粉末層を形成する(層形成工程の一例)。
図3の(B)に示すように、造形装置1のエンジンは、複数の2次元データのうち最も底面側から2層目の2次元データに基づいて、反射鏡19の反射面を移動させつつ、電磁照射源18にレーザーを照射させる。これにより、粉末層のうち、最も底面側から2層目の2次元データによって示される画素に対応する位置の樹脂粉末Pが溶融する。レーザーの照射が完了すると、溶融した樹脂は硬化して、最も底面側から2層目の2次元データが示す形状の焼結層が、最も底面側の焼結層に積層された状態で形成される。なお、必要に応じて樹脂粉末を溶融させた後、冷却してもよい。
造形装置1は、上記の層形成工程と、硬化工程とを繰り返すことで、焼結層を積層させる。複数の2次元データのすべてに基づく造形が完了すると、3Dモデルと同形状の立体造形物が得られる。
上記の樹脂粉末によって造形される立体造形物としては、特に限定されないが、電子機器パーツ、又は自動車部品のプロトタイプ、又は強度試験用の試作品、若しくは、エアロスペース、又は自動車産業のドレスアップツールなどに使われる少量製品などが例示される。
PBF方式については、FDM(fused deposition modeling)やインクジェット方式などの他の方式と比較し、強度が優れることが期待されるため、実用の製品としても使用に耐える。生産スピードは、射出成型のような大量に生産するのにはかなわないが、例えば、小さい部品を平面状に大量に作ることにより必要な生産量を得ることができる。
また、本実施形態に用いられるPBF方式における立体造形物の製造方法は、射出成型のような金型を必要としないため、試作及びプロトタイプの作製においては、圧倒的なコスト削減と納期削減を達成することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂(商品名:ノバデュラン5020、三菱エンジニアリングプラスチック社製、融点:218℃)99.0質量部に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(商品名:AO−330、1,3,5-tris(3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenylmethyl)-2,4,6-trimethylbenzene、ADEKA社製)を0.2質量部、更にホスファイト系酸化防止剤(商品名:PEP−36、3,9-Bis(2,6-di-tert-butyl-4-methylphenoxy)-2,4,8,10-tetraoxa-3,9-diphosphaspiro[5.5]undecane、ADEKA社製)を0.4質量部添加し、黒色染料1としてNUBIAN BLACK NH-805(オリエンタル化学工業社製)を0.4質量部添加し、一軸押出し機(東洋精機社製D2020)を用いて、延伸3倍以上で巻取りして直径60μmの繊維を形成した。
その後、カット装置NZI0606(荻野精機社製)を用いて、樹脂繊維を60μm以上70μm以下の幅になるようにカットし、樹脂粉末を得た。
得られた樹脂粉末の50%累積体積粒径は65μmであった。日本電子社製走査電子顕微鏡JSM−7800FPRIMEを使い、形状を確認したところ、線径は60μm、直径は60μmであった。機械摩擦により表面溶融させるため、Qミキサー(三井コークス社製)を用いて、得られた樹脂粉末を、回転数1000rpmで20分間処理し、略円柱体形状の粒子を得た。これを実施例1の立体造形用粉末とした。処方を表1に示す。
(実施例2)
実施例1の処方に加え、黒色顔料1としてAFブラックE−2B(大日精化社製)を0.2質量部を添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の立体造形用粉末を得た。
(実施例3)
実施例1において、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂をポリアミド66(PA66)樹脂(商品名:レオナ1300S、旭化成ケミカルズ社製、融点:265℃)に変更し、実施例1の2種類の酸化防止剤に加えて重合禁止剤として酢酸銅0.1質量部を添加した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の立体造形用粉末を得た。
(実施例4)
実施例1において、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂をポリプロピレンのタルクが混入されている(PP/タルク)樹脂(商品名:ノバテックJP5GA、日本ポリプロ社製、融点:130℃、ガラス転移温度:0℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例4の立体造形用粉末を得た。
(実施例5)
実施例1において、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂をポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂(商品名:HT P22PF、VICTREX社製、融点:343℃、ガラス転移温度:143℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5の立体造形用粉末を得た。
(実施例6)
実施例1において、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂をポリアセタール(POM)樹脂(商品名:テナック4060、旭化成社製、融点:175℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例6の立体造形用粉末を得た。
(比較例1)
実施例1において、黒色染料1を用いなかった以外は、実施例1と同様にして比較例1の立体造形用粉末を得た。
(比較例2)
実施例3において、黒色染料1と黒色顔料1を用いなかった以外は、実施例3と同様にして比較例2の立体造形用粉末を得た。
(比較例3)
実施例4において、黒色染料1を用いなかった以外は、実施例4と同様にして比較例3の立体造形用粉末を得た。
(比較例4)
実施例5において、黒色染料1を用いなかった以外は、実施例5と同様にして比較例4の立体造形用粉末を得た。
(比較例5)
実施例6において、黒色染料1を用いなかった以外は、実施例6と同様にして比較例5の立体造形用粉末を得た。
(測定)
各実施例及び比較例で得られた立体造形用粉末について、以下のようにして、「50%累積体積粒径」、「体積平均粒径(Mv)」、「個数平均粒径(Mn)」、「反射率」、「融点」、「比重」、及び「MFR」を測定した。結果を表2に示す。
<50%累積体積粒径、体積平均粒径(Mv)、及び個数平均粒径(Mn)>
50%累積体積粒径、体積平均粒径(Mv)、及び個数平均粒径(Mn)は、粒度分布測定装置(マイクロトラック・ベル社製、microtrac MT3300EXII)を用いて、樹脂粉末ごとの粒子屈折率を使用し、溶媒は使用せず乾式(大気)法にて測定した。粒子屈折率は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂:1.57、ポリアミド66(PA66)樹脂:1.53、ポリアミド9T(PA9T)樹脂:1.53、ポリプロピレン(PP)樹脂:1.48、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂:1.57、ポリアセタール(POM)樹脂:1.48と設定した。得られた体積平均粒径、及び個数平均粒径から体積平均粒径/個数平均粒径(Mv/Mn)を算出した。
<反射率及び透過率>
各実施例及び比較例の立体造形用粉末について、反射率の測定としては、赤外分光機680−IR(VARIAN社製)を用い、対応する積分球形を使用して全透過及び全反射の測定を行った。測定用の波長を2μm〜20μmの範囲で連続的に変え、各波長に対する反射率を求めた。造形時に使用する電磁線としてCOレーザーを想定し、波長10.6μmのときの値を反射率とした。また、透過率の測定としては、各立体造形用粉末を用いて形成した厚み0.5mmの層を測定対象(サンプル)とする。厚み0.5mmの層(サンプル)は、各立体造形用粉末を使用し、射出成型機に投入し、0.5mmの膜厚をもった型を使用して作製した。本試験では、2cm×2cmの厚み0.5mmの層を作製した。
<融点>
ISO3146に準拠して、各実施例、及び比較例の樹脂粉末の融点を測定した。示差走査熱量測定装置(島津製作所製DSC−60A)を使用し、10℃/minにて温度を上昇させ、樹脂粉末のDSC測定を行い、得られた吸熱ピークの頂点あるいは融点ピークの頂点の温度を融点とした。樹脂粉末に複数の融点が存在する場合は高温側の融点とした。
<比重>
比重は、気相置換法を用いた乾式自動密度計(島津製作所製、アキュピック1330)を用いて一定温度で気体(Heガス)の体積と圧力を変化させて、サンプルの体積を求め、このサンプルの質量を計測し、サンプルの密度を測定することにより行った。
<メルトマスフローレート(MFR)>
JIS7210(ISO1133)に準じて、メルトマスフローレート測定装置(Dynisco社製 形式D405913)を用いて、2.16kgの荷重にて、メルトマスフローレート(MFR)を測定した。測定温度は表2に記載の融点+15℃に設定した。樹脂粉末を充填した後に2分以上加温し、樹脂粉末を十分に溶融させた後に測定を実施した。
(評価)
各実施例及び比較例で得られた立体造形用粉末について、以下のようにして評価を行った。結果を表3に示す。
<造形可能最低半径>
各実施例、及び比較例の樹脂粉末について、電磁線としてCOレーザー(波長10.6μm)を用い、縦横5cm×5cmの正方形に1mmの高さの造形物を作製した。この際、1mm、2mm、4mmの円柱の穴を有する造形物を作製した。この造形物を確認する事により造形可能最低半径の評価を行った。造形可能最低半径(mm)は小さいほど良好な評価結果である。
<過剰溶融発生の有無>
各実施例、及び比較例の樹脂粉末について、造形温度を1℃上昇させ、造形できる樹脂の造形面の最大温度を目視により確認する。その後、電磁線(COレーザー、波長10.6μm)を照射する事で、樹脂間の接着を確認し、その後、引っ張り試験片等を造形していく。その際の、過剰溶融発生の有無の評価を行った。最後までサンプルができた場合を発生無しとした。
<オレンジピール性>
各実施例、及び比較例の樹脂粉末について、SLS方式造形装置(リコー社製、AM S5500P)を使用し、立体造形物の製造を行った。設定条件は、0.1mmの層平均厚み、10ワット以上150ワット以下のCOレーザー出力を設定し、0.1mmのレーザー走査スペース、融点より−3℃の温度を部品床温度に使用した。1辺5cm、平均厚み0.5cmの直方体の立体造形物(寸法用サンプル)(mm)のCADなどのデータに基づいて、ISO(国際標準化機構)3167 Type1A 150mm長さ多目的犬骨様試験標本(標本は、80mm長さ、4mm厚さ、10mm幅の中心部分を有する)を作製した。得られた立体造形物について、表面を観察し、下記評価基準に基づいて、オレンジピール性の有無を評価した。
[評価基準]
無:粗面、空孔、ゆがみなどの表面欠陥が発生していない
有:粗面、空孔、ゆがみなどの表面欠陥が発生している
<引張強度>
SLSプロセスにおける樹脂粉末の引張強度を以下のように測定した。SLS方式造形装置(リコー社製、AM S5500P)を用いて、SLS方式造形装置の供給床中に10kgの粉末を加えた。なお、SLS方式造形装置の設定条件は、オレンジピール性の評価と同様とした。
実施例、及び比較例の樹脂粉末を用い、SLS方式造形装置にて、引張試験標本をレーザー走査スペース13の中心部に、Y軸方向(図1におけるローラ12の回転軸と平行方向)に長辺が向くように、5個の引張試験標本を造形した。
各々の造形物層の間隔は5mmである。引張試験標本は、ISO(国際標準化機構)3167 Type1A 150mm長さ多目的犬骨様試験標本(標本は、80mm長さ、4mm厚さ、10mm幅の中心部分を有する)である。この処理で、まず、造形層を20層積層させて引張試験標本を造形し、更に任意のサンプルを造形して、造形時間が50時間かかるように設定した。
この時に得られた立体造形物の引張試験標本について、ISO 527に準じた引張試験機(島津製作所製、AGS−5kN)を使用して、引張強度を測定した。なお、引張試験における試験速度は、50mm/分間にて一定とした。その樹脂での射出成型での強度に対し20%以下の低下率であれば合格とした。射出成型品での強度としては、PBT:55MPa、PA66:65MPa、PPタルク:30MPa、PEEK:97MPa、POM:67MPaとしている。
1 造形装置
11 供給槽
11H ヒータ
11P ピストン
12 ローラ
13 レーザー走査スペース
13H ヒータ
13P ピストン
18 電磁照射源
19 反射鏡
21 柱体
22 第一の面
22a 第一の対向面
22b 第一の面の外周領域
23 第二の面
23a 第二の対向面
23b 第二の面の外周領域
24 側面
特開2001−247754号公報

Claims (11)

  1. 樹脂を含み、電磁線が照射されて立体造形物を形成する立体造形用粉末であって、
    50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下であり、体積平均粒径/個数平均粒径が2.50以下であり、前記電磁線に対する反射率が10%以下であることを特徴とする立体造形用粉末。
  2. 前記電磁線に対する反射率が5%以下であることを特徴とする請求項1に記載の立体造形用粉末。
  3. 射出成型機により形成された厚み0.5mmの前記立体造形用粉末からなる層について、波長2μmの電磁線により測定した透過率が10%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の立体造形用粉末。
  4. 前記50%累積体積粒径が20μm以上70μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の立体造形用粉末。
  5. 前記樹脂は柱体の粒子からなり、
    前記柱体の粒子の底面における直径又は長辺に対する高さの比(直径又は長辺/高さ)が、0.5以上2以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の立体造形用粉末。
  6. 前記樹脂が略円柱体の粒子からなり、該略円柱体の底面における直径が5μm以上200μm以下であり、かつ高さが5μm以上200μm以下であるか、又は、前記樹脂が直方体の粒子からなり、該直方体の底面における各辺が5μm以上200μm以下であり、かつ高さが5μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の立体造形用粉末。
  7. 反射防止剤を前記樹脂に対して0.01質量%以上0.5質量%以下含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の立体造形用粉末。
  8. 前記反射防止剤は、黒色顔料及び黒色染料から選ばれる少なくとも1つ以上であることを特徴とする請求項7に記載の立体造形用粉末。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の立体造形用粉末が貯蔵されている供給槽と、
    請求項1〜8のいずれかに記載の立体造形用粉末を含む層を形成する層形成手段と、
    前記層に電磁線を照射して硬化させる硬化手段と、を有することを特徴とする立体造形物の製造装置。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の立体造形用粉末を含む層を形成する層形成工程と、
    前記層に電磁線を照射して硬化させる硬化工程と、を有することを特徴とする立体造形物の製造方法。
  11. 樹脂を含み、電磁線を照射すると硬化する粉末であって、
    50%累積体積粒径が5μm以上100μm以下であり、体積平均粒径/個数平均粒径が2.50以下であり、前記電磁線に対する反射率が10%以下であることを特徴とする粉末。
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