JP2019161696A - リニアモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】コイルモジュールの固有振動数の低下を抑制することが可能なリニアモータを提供することを目的とする。【解決手段】空隙を挟んで互いに対向する一対の界磁磁石52m、52nを有する可動子50と、空隙を通って可動子50の可動方向に延在するコイルモジュール20を有する固定子と、を備えるリニアモータである。一対の界磁磁石52m、52nの互いに対向する面は、可動方向および可動方向と直交する幅方向に延在し、一対の界磁磁石52m、52nの一方は、可動方向に延びる隙間52qを挟んで幅方向に離間して配置される第1、第2磁石を含み、固定子10は、コイルモジュール20から隙間52qを通って延出し、コイルモジュール20を支持するコイル支持部28を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、リニアモータに関する。
電気エネルギーを直線運動に変換するためにリニアモータが利用される。リニアモータの一種として、マグネットがコイルに沿って走行するムービングマグネット型のリニアモータがある。例えば、特許文献1には、固定子に電機子コイルを有し、可動子に界磁マグネットを有するムービングマグネット型のリニアスライダが記載されている。
本発明者らは、界磁マグネットを含む可動子と、可動子の可動方向に延在するコイルモジュールを含む固定子と、を備えるムービングマグネット型のリニアモータ(以下、単にリニアモータという)について検討し、以下の認識を得た。
特許文献1に記載のリニアスライダでは、界磁マグネットを含む可動子は、横向きの略U字状の断面形状を有しており、その開口部は水平方向を向いている。電機子コイルは固定子の磁気的空隙に進入すると共に、開口部から外向きに張出した部分が電機子ホルダにより固定用のベースに取付けられている。つまり、電機子コイルは片持ち構造であり、電機子ホルダから遠い先端部分は振動し易い。この構成で、推力を高めるため、電機子コイルの横幅を大きくすると、その剛性が低下して固有振動数が低下する問題がある。
特許文献1に記載のリニアスライダでは、界磁マグネットを含む可動子は、横向きの略U字状の断面形状を有しており、その開口部は水平方向を向いている。電機子コイルは固定子の磁気的空隙に進入すると共に、開口部から外向きに張出した部分が電機子ホルダにより固定用のベースに取付けられている。つまり、電機子コイルは片持ち構造であり、電機子ホルダから遠い先端部分は振動し易い。この構成で、推力を高めるため、電機子コイルの横幅を大きくすると、その剛性が低下して固有振動数が低下する問題がある。
また、可動子が電機子コイルを囲む構成では、電機子コイルは可動方向の両端が支持手段によってベースに固定される。この構成では、ストロークを長くするために、電機子コイルを長くすると中間領域が撓みやすくなり、固有振動数が低下する問題がある。
これらから、本発明者らは、リニアモータには電機子コイルの撓みを抑えて固有振動数の低下を抑制する観点から、改善する余地があることを認識した。
これらから、本発明者らは、リニアモータには電機子コイルの撓みを抑えて固有振動数の低下を抑制する観点から、改善する余地があることを認識した。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的は、コイルモジュールの固有振動数の低下を抑制することが可能なリニアモータを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のリニアモータは、空隙を挟んで互いに対向する一対の界磁磁石を有する可動子と、空隙を通って可動子の可動方向に延在するコイルモジュールを有する固定子と、を備えるリニアモータであって、一対の界磁磁石の互いに対向する面は、可動方向および可動方向と直交する幅方向に延在し、一対の界磁磁石の一方は、可動方向に延びる隙間を挟んで幅方向に離間して配置される第1、第2界磁磁石を含む。固定子は、コイルモジュールから隙間を通って延出し、コイルモジュールを支持するコイル支持部を有する。
この態様によると、コイルモジュールを第1、第2磁石の間の隙間を通って延出コイル支持部によって支持することができる。
本発明の別の態様もまた、リニアモータである。このリニアモータは、空隙を挟んで対向する一対の界磁磁石を有する可動子と、空隙を通って可動子の可動方向に延在するコイルモジュールを有する固定子と、を備えるリニアモータであって、一対の界磁磁石の互いに対向する面は、可動方向および可動方向に直交する幅方向に延在し、一対の界磁磁石のそれぞれは、幅方向に離間して配置される第1、第2界磁磁石を含む。コイルモジュールは、幅方向に離間して配置される第1、第2コイルモジュールを含む。
本発明によれば、コイルモジュールの固有振動数の低下を抑制することが可能なリニアモータを提供することができる。
以下、本発明を好適な実施形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
なお、以下の説明において、「平行」、「垂直」は、完全な平行、垂直だけではなく、誤差の範囲で平行、垂直からずれている場合も含むものとする。また、「略」は、おおよそその意味であることを示す。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
また、リニアモータは、可動子が円弧状など湾曲した軌道を移動するものを含み、可動子が直線状の軌道を移動するものに限定されない。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
また、リニアモータは、可動子が円弧状など湾曲した軌道を移動するものを含み、可動子が直線状の軌道を移動するものに限定されない。
[第1実施形態]
図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態に係るリニアモータ100の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係るリニアモータ100を示す平面図である。図2はリニアモータ100のA−A線に沿った側断面図である。
図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態に係るリニアモータ100の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係るリニアモータ100を示す平面図である。図2はリニアモータ100のA−A線に沿った側断面図である。
以下、主にXYZ直交座標系をもとに説明する。Y軸方向およびZ軸方向はそれぞれX軸方向に直交する。X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の方向は、各図における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。また、X軸の正方向側を「右側」、X軸の負方向側を「左側」ということもある。また、Y軸の正方向側を「前側」、Y軸の負方向側を「後側」、Z軸の正方向側を「上側」、Z軸の負方向側を「下側」ということもある。このような方向の表記はリニアモータ100の使用姿勢を制限するものではなく、リニアモータ100は、用途に応じて任意の姿勢で使用されうる。
(リニアモータ)
リニアモータ100は、固定子10と、可動子50と、を備える。可動子50は磁気的空隙60に界磁磁束を供給する。固定子10は、磁気的空隙60において可動子50に可動方向の推力を生じさせる。
リニアモータ100は、固定子10と、可動子50と、を備える。可動子50は磁気的空隙60に界磁磁束を供給する。固定子10は、磁気的空隙60において可動子50に可動方向の推力を生じさせる。
(可動子)
先に可動子50を説明する。可動子50は、界磁磁石52と、ヨーク54と、スペーサ56と、を含む。
先に可動子50を説明する。可動子50は、界磁磁石52と、ヨーク54と、スペーサ56と、を含む。
(界磁磁石)
界磁磁石52は、磁気的空隙60を挟んで互いに対向方向に対向して配置される一対の界磁磁石52m、52nを含む。一対の界磁磁石52m、52nの互いに対向する面は、可動方向および可動方向と直交する幅方向に延在する。本実施形態では、可動方向はX軸方向に一致し、幅方向はY軸方向に一致し、対向方向はZ軸方向に一致する。第1実施形態では、界磁磁石52mは、2つの磁石52a、52bを含む。また、界磁磁石52nは、2つの磁石52c、52dを含む。磁石52a〜52dは、平面視略矩形状であり、Z軸方向に薄い板状の永久磁石である。磁石52a〜52dは、それぞれ1ピースであってもよいし、それぞれ複数のピースから構成されてもよい。また、磁石52aと52bとは、一体的に形成された同一の磁石であってもよい。
界磁磁石52は、磁気的空隙60を挟んで互いに対向方向に対向して配置される一対の界磁磁石52m、52nを含む。一対の界磁磁石52m、52nの互いに対向する面は、可動方向および可動方向と直交する幅方向に延在する。本実施形態では、可動方向はX軸方向に一致し、幅方向はY軸方向に一致し、対向方向はZ軸方向に一致する。第1実施形態では、界磁磁石52mは、2つの磁石52a、52bを含む。また、界磁磁石52nは、2つの磁石52c、52dを含む。磁石52a〜52dは、平面視略矩形状であり、Z軸方向に薄い板状の永久磁石である。磁石52a〜52dは、それぞれ1ピースであってもよいし、それぞれ複数のピースから構成されてもよい。また、磁石52aと52bとは、一体的に形成された同一の磁石であってもよい。
2つの磁石52a、52bは、X軸方向に延びる隙間52pを挟んでY軸方向に離間して配置される。2つの磁石52c、52dは、X軸方向に延びる隙間52qを挟んでY軸方向に離間して配置される。隙間52qは、Y軸方向に対向する隙間である。隙間52qは、後述する固定子10のコイル支持部28が貫通するための隙間である。
磁石52a、52cは、コイルモジュール20を挟んで互いにZ軸方向に対向する。磁石52b、52dは、コイルモジュール20を挟んで互いにZ軸方向に対向する。つまり、磁石52a、52cは、その対向隙間を第1磁気的空隙60aとして、後述するヨーク54と共に第1の磁気回路50aを構成する。また、磁石52b、52dは、その対向隙間を第2磁気的空隙60bとして、後述するヨーク54と共に第2の磁気回路50bを構成する。
磁石52a〜52dの磁気的空隙60に対面する表面には、X軸方向に所定の間隔で配列された複数(例えば、6極)の磁極が設けられる。磁石52a〜52dは、公知の様々な磁石材料で形成されてもよく、この例では、磁石52a〜52dは、NdFeBなどの希土類磁石材料で形成されている。磁石52a〜52dは、接着など公知の手段によってヨーク54に固定される。
(ヨーク)
第1実施形態のヨーク54は、第1ヨーク54aと、第2ヨーク54bと、第3ヨーク54cと、を含む。ヨーク54は、X軸方向およびY軸方向に延在してZ軸方向に薄い板状の軟磁性部材である。第1ヨーク54aは、2つの磁石52a、52bの磁気的空隙60とは反対側に配置される。第2ヨーク54bは、磁石52cの第1磁気的空隙60aとは反対側に配置される。第3ヨーク54cは、磁石52dの第2磁気的空隙60bとは反対側に配置される。つまり、第2ヨーク54bおよび第3ヨーク54cは、磁石52〜52dおよび磁気的空隙60a、60bを挟んで、第1ヨーク54aと平行に配置される。
第1実施形態のヨーク54は、第1ヨーク54aと、第2ヨーク54bと、第3ヨーク54cと、を含む。ヨーク54は、X軸方向およびY軸方向に延在してZ軸方向に薄い板状の軟磁性部材である。第1ヨーク54aは、2つの磁石52a、52bの磁気的空隙60とは反対側に配置される。第2ヨーク54bは、磁石52cの第1磁気的空隙60aとは反対側に配置される。第3ヨーク54cは、磁石52dの第2磁気的空隙60bとは反対側に配置される。つまり、第2ヨーク54bおよび第3ヨーク54cは、磁石52〜52dおよび磁気的空隙60a、60bを挟んで、第1ヨーク54aと平行に配置される。
第2ヨーク54bおよび第3ヨーク54cは、互いにY軸方向に離間して配置され、その間には、隙間54qが形成される。隙間54qは、Y軸方向に対向する隙間であり、X軸方向に延びている。隙間54qは、後述する固定子10のコイル支持部28が貫通するための隙間であり、隙間52qとつながっている。
スペーサ56は、第1ヨーク54aと第2ヨーク54bのZ軸方向の間隔を保持する第1スペーサ56aと、第1ヨーク54aと第3ヨーク54cのZ軸方向の間隔を保持する第2スペーサ56bと、を含む。第1スペーサ56aは、第2ヨーク54bの第3ヨーク54cから遠い側のY軸方向端部に設けられ、X軸方向に延びる角柱状の部材である。第2スペーサ56bは、第3ヨーク54cの第2ヨーク54bから遠い側のY軸方向端部に設けられ、X軸方向に延びる角柱状の部材である。この例では、第2ヨーク54bは、第1スペーサ56aを挟んで、第1ヨーク54aにボルト56eとナット56fとによって固定される。また、第3ヨーク54cは、第2スペーサ56bを挟んで、第1ヨーク54aにボルト56eとナット56fとによって固定される。
(固定子)
次に、固定子10について説明する。図2に示すように固定子10は、コイルモジュール20と、コイル支持部28と、固定部30と、を含む。コイルモジュール20は、X軸方向およびY軸方向に延在し、Z軸方向に薄い板状のモジュールである。コイルモジュール20は、磁気的空隙60をX軸方向に貫通する。
次に、固定子10について説明する。図2に示すように固定子10は、コイルモジュール20と、コイル支持部28と、固定部30と、を含む。コイルモジュール20は、X軸方向およびY軸方向に延在し、Z軸方向に薄い板状のモジュールである。コイルモジュール20は、磁気的空隙60をX軸方向に貫通する。
コイル支持部28は、X軸方向およびZ軸方向に延在してY軸方向に薄い板状の部材で、コイルモジュール20を支持する。コイル支持部28は、コイルモジュール20を設置対称のベース(不図示)に取付けるための支持部材である。ベースは、例えば、被駆動装置におけるリニアモータ100の設置部分である。コイル支持部28には、各コイル26に駆動電流を供給するための配線(不図示)が埋め込まれている。コイル支持部28は、コイルモジュール20から隙間52qおよび隙間54qを貫通してZ軸方向に延出し、固定部30に至る。固定部30はベースに固定される部分である。本実施形態では、コイル支持部28および固定部30は、コイルモジュール20の樹脂20mと一体的に形成されている。
コイル支持部28は、コイルモジュール20のY軸方向中心の近傍から延出してもよい。なお、Y軸方向中心からコイルモジュール20のY軸方向幅の±20%の範囲をY軸方向中心の近傍という。この場合、コイル支持部28からコイルモジュール20のY軸方向の両端までの距離を略等しくすることができるので、樹脂成形時の収縮が両側で均等になり、不等収縮による傾斜等を生じ難い。コイル支持部28は、コイルモジュール20のY軸方向中心を避けた位置から延出してもよい。この場合、リニアモータ100の形状設計の自由度が増し、リニアモータ100の形状を設置空間の形状に適合させることが容易になる。
本実施形態のコイルモジュール20は、複数のコイル26を含む。コイル26は、Z軸の周りを周回するように巻かれたワイヤから構成される空芯コイルである。コイル26は、平面視において、四隅にR形状を有する略矩形または略長円の輪郭を有する。コイル26に駆動電流が供給されると、コイル26は磁気的空隙60にZ軸方向の磁束を発生させる。
図3は、コイルモジュール20のコイル26の配置の第1の例を示す平面図である。この図では、2つの磁石52a、52bの位置を破線で示している。第1の例のコイルモジュール20では、複数のコイル26はX軸方向に1列に配列されている。コイル26は、磁石52aおよび磁石52bと対向するように、Y軸方向において、コイルモジュール20のコイル配置領域の略全幅に亘って延在している。
図4は、コイルモジュール20のコイル26の配置の第2の例を示す平面図である。この図では、2つの磁石52a、52bの位置を破線で示している。第2の例のコイルモジュール20では、複数のコイル26はX軸方向に2列に配列されている。つまり、第2の例のコイルモジュール20は、Y軸方向に離間して設けられる第1コイル群26aと、第2コイル群26bと、を有し、各コイル群26a、26bは、それぞれX軸方向に配列された複数のコイル26を含む。第1コイル群26aは、一方の磁石52aと対向するように、Y軸方向において、コイルモジュール20のコイル配置領域の略半幅に亘って延在している。第2コイル群26bは、他方の磁石52bと対向するように、Y軸方向において、コイルモジュール20のコイル配置領域の略半幅に亘って延在している。
コイルモジュール20の製造方法を説明する。一例として、コイルモジュール20は、複数のコイル26が配置された金型内に樹脂20mを注入して成形するインサート成形によって製造することができる。この場合、コイル支持部28および固定部30を一体に製造することができる。別の一例として、コイルモジュール20は、複数のコイル26が配置されたケース(不図示)内に樹脂20mを注入して製造することができる。この場合、樹脂成型用の金型を用いないので、コイルモジュール20の形状を容易に変更することができる。これらの製造方法はあくまでも一例であって、コイルモジュール20は、その他の製造方法によって形成されてもよい。
このように構成されたリニアモータ100の動作を説明する。図示しない駆動回路からコイルモジュール20に駆動電流が供給されると、コイルモジュール20は磁気的空隙60に磁束を供給し、可動子50の界磁磁石52にX軸方向の推力を発生させる。リニアモータ100は、この推力により可動子50に連結された駆動対象を駆動する。
このように構成されたリニアモータ100では、コイルモジュール20が幅方向(Y軸方向)の端部を避けた中間領域で支持されているので、端部で支持される場合より撓みを生じ難い。このため、推力を高めるためにコイルモジュールのY軸方向の幅を大きくした場合に、固有振動数の低下を抑制することができる。
次に、図5を参照して、ヨーク54の別の構成を適用した本実施形態のリニアモータ100Bについて説明する。図5は、別構成のヨーク54を適用したリニアモータ100Bを示す側断面図である。リニアモータ100Bは、第1ヨーク54aに代えて第4ヨーク54hおよび第5ヨーク54jを含む点でリニアモータ100と相違し、他の構成は同様である。第1ヨーク54aが可動子50のY軸方向の略全幅に亘って延在しているのに対して、第4ヨーク54hおよび第5ヨーク54jは、略半分の幅に分割されている。
第4ヨーク54hおよび第5ヨーク54jは、互いにY軸方向に離間して配置され、その間には、隙間54pが形成される。隙間54pは、Y軸方向に対向する隙間であり、X軸方向に延びている。隙間54pは、隙間52pとつながっている。
このように構成することによって、第4ヨーク54h、磁石52a、52cおよび第2ヨーク54bは、第1の磁気回路50aを構成し、第5ヨーク54j、磁石52b、52dおよび第3ヨーク54cは、第2の磁気回路50bを構成する。つまり、可動子50は磁気回路50a、50bに対応して分割された別個のユニットとして製造することができる。例えば、固定子10を駆動対象機器に強固に固定し、その後に、互いの位置を調整しながら2分割された可動子50を取付けることができる。この場合、駆動対象機器の状況に応じた柔軟な手順により可動子50を取付けることができる。
リニアモータ100Bには、図3に示した第1の例のコイル配置を適用してもよいし、図4に示した第2の例のコイル配置を適用してもよい。
リニアモータ100Bは、リニアモータ100と同様に動作し、リニアモータ100と同様の作用効果を奏する。
[第2実施形態]
図6〜図8を参照して、本発明の第2実施形態に係るリニアモータ200の構成について説明する。本実施形態の図面および説明では、第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。第1実施形態と重複する説明を適宜省略し、第1実施形態と相違する構成について重点的に説明する。図6は、第2実施形態に係るリニアモータ200を示す平面図である。図7は、リニアモータ200のB−B線に沿った側断面図である。図8は、コイルモジュール20のコイル26の配置を示す平面図である。
図6〜図8を参照して、本発明の第2実施形態に係るリニアモータ200の構成について説明する。本実施形態の図面および説明では、第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。第1実施形態と重複する説明を適宜省略し、第1実施形態と相違する構成について重点的に説明する。図6は、第2実施形態に係るリニアモータ200を示す平面図である。図7は、リニアモータ200のB−B線に沿った側断面図である。図8は、コイルモジュール20のコイル26の配置を示す平面図である。
本実施形態の可動子50は、図5に示した第1の磁気回路50aと第2の磁気回路50bとをY軸方向に反転させて、スペーサ56a、56b側を背中合わせに並べた構成を有する。
本実施形態の固定子10は、Y軸方向に離間して配置された2つのコイルモジュール20(1)、20(2)を含む。コイルモジュール20(1)、20(2)の間には、X軸方向に延びる隙間20sが介在する。隙間20sには、スペーサ56a、56bがZ軸方向に貫通する。可動子50が移動する際に、スペーサ56a、56bは隙間20s内をX軸方向に移動することができる。
各コイルモジュール20(1)、20(2)には、Y軸方向で外側の端部からZ軸方向に延出するコイル支持部28が設けられる。コイル支持部28には、コイル支持部28の延出端からY軸方向で外向きに延びる固定部30が設けられる。この例では、コイル支持部28および固定部30は、各コイルモジュール20(1)、20(2)の樹脂20mと一体的に形成されている。
また、コイルモジュール20(1)は、第1の磁気回路50aの第1磁気的空隙60aに配置され、コイルモジュール20(2)は、第2の磁気回路50bの第2磁気的空隙60bに配置される。図示しない駆動回路からコイルモジュール20(1)に駆動電流が供給されると、コイルモジュール20(1)は、第1磁気的空隙60aに磁束を供給し、磁石52a、52cにX軸方向の推力を発生させる。同様にコイルモジュール20(2)に駆動電流が供給されると、コイルモジュール20(2)は、第2磁気的空隙60bに磁束を供給し、磁石52b、52dにX軸方向の推力を発生させる。リニアモータ200は、これらの推力により可動子50に連結された駆動対象を駆動する。
このように構成されたリニアモータ200では、コイルモジュール20が幅方向(Y軸方向)に分割されているため、非分割の場合より撓みを生じ難い。このため、推力を高めるためにリニアモータ200のY軸方向の幅を大きくした場合にも、コイルモジュール20の固有振動数の低下を抑制することができる。
また、ヨーク54h、磁石52a、コイルモジュール20(1)、磁石52cおよびヨーク54bは、第1のリニアモータ200(1)を構成し、ヨーク54j、磁石52b、コイルモジュール20(2)、磁石52dおよびヨーク54cは、第2のリニアモータ200(2)を構成することができる。つまり、リニアモータ200(1)、200(2)は、Y軸方向に分割された別個のユニットとして製造することができる。
次に、図9を参照して、ヨーク54の別の構成を適用した本実施形態のリニアモータ200Bについて説明する。図9は、別構成のヨーク54を適用したリニアモータ200Bを示す側断面図である。リニアモータ200Bは、第4ヨーク54hおよび第5ヨーク54jに代えて第6ヨーク54mを含み、第2ヨーク54bおよび第3ヨーク54cに代えて第7ヨーク54nを含み、第2スペーサ56bを含まない点でリニアモータ200と相違し、他の構成は同様である。第6ヨーク54mは、ヨーク54h、54jを連結して一体化した形状を有する。第7ヨーク54nは、ヨーク54b、54cを連結して一体化した形状を有する。したがって、第6ヨーク54mおよび第7ヨーク54nは、可動子50のY軸方向の略全幅に亘って延在している。
このように構成することによって、リニアモータ200Bは、リニアモータ200と比べて、可動子50を一体的に形成することができ、また部品点数を削減することができる。
リニアモータ200Bは、リニアモータ200と同様に動作し、リニアモータ200と同様の作用効果を奏する。
以上、本発明の各実施形態について詳細に説明した。この各実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体例を示したものにすぎない。この各実施形態の内容は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、請求の範囲に規定された発明の思想を逸脱しない範囲において、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。また、図面の断面に付したハッチングは、ハッチングを付した対象の材質を限定するものではない。
以下、変形例について説明する。変形例の図面および説明では、実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施形態と重複する説明を適宜省略し、実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
[変形例]
第2実施形態の説明では、リニアモータ200(1)とリニアモータ200(2)のY軸方向の幅が同じである例を示したが、本発明はこれに限定されない。リニアモータ200(1)とリニアモータ200(2)のY軸方向の幅は異なっていてもよい。
第2実施形態の説明では、リニアモータ200(1)とリニアモータ200(2)のY軸方向の幅が同じである例を示したが、本発明はこれに限定されない。リニアモータ200(1)とリニアモータ200(2)のY軸方向の幅は異なっていてもよい。
第2実施形態の説明では、2つのコイル支持部28がコイルモジュールに対して直角に屈曲し、互いに同方向に延伸する例を示したが、本発明はこれに限定されない。2つのコイル支持部28は互いに異なる方向に延伸してもよい。また、コイル支持部28はコイルモジュールに対して直角以外の角度で屈曲してもよいし、屈曲せずにコイルモジュールと同じ方向に延伸してもよい。
実施形態の説明では、一対のヨーク54とスペーサ56とは別々に形成される例を示したが、本発明はこれに限定されない。一対のヨーク54とスペーサ56とは、シームレスに一体に形成されてもよい。ヨーク54とスペーサ56とは溶接によって固定されてもよい。
実施形態の説明では、複数のコイル26が樹脂20mに包まれる例を示したが、本発明はこれに限定されない。複数のコイル26は、別の連結手段によって連結されてもよい。
実施形態の説明では、コイル26が空芯コイルである例を示したが、本発明はこれに限定されない。コイル26は、有鉄芯コイルであってもよい。
実施形態の説明では、コイル支持部28および固定部30が、コイルモジュール20の樹脂20mと一体的に形成される例を示したが、本発明はこれに限定されない。コイル支持部28および固定部30は、コイルモジュール20とは別に形成されて、結合されてもよい。
上述の各変形例は、実施形態と同様の作用・効果を奏する。
上述した各実施形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる各実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
10・・固定子、 20・・コイルモジュール、 20s・・隙間、 26・・コイル、 28・・コイル支持部、 30・・固定部、 50・・可動子、 52・・界磁磁石、 52a〜52d・・磁石、 52m、52n・・界磁磁石、 52p、52q・・隙間、 54・・ヨーク、 60・・磁気的空隙、 100、100B、200、200B・・リニアモータ。
Claims (7)
- 空隙を挟んで互いに対向する一対の界磁磁石を有する可動子と、
前記空隙を通って前記可動子の可動方向に延在するコイルモジュールを有する固定子と、
を備えるリニアモータであって、
前記一対の界磁磁石の互いに対向する面は、前記可動方向および前記可動方向と直交する幅方向に延在し、
前記一対の界磁磁石の一方は、前記可動方向に延びる隙間を挟んで前記幅方向に離間して配置される第1、第2磁石を含み、
前記固定子は、前記コイルモジュールから前記隙間を通って延出し、前記コイルモジュールを支持するコイル支持部を有することを特徴とするリニアモータ。 - 前記コイルモジュールは、前記可動方向に配列された複数のコイルを含み、
前記複数のコイルは、前記第1および前記第2磁石と対向することを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。 - 前記コイルモジュールは、それぞれ前記可動方向に配列された複数のコイルを含む第1、第2コイル群を有し、
前記第1コイル群は、前記第1磁石と対向し、前記第2コイル群は、前記第2磁石と対向することを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。 - 前記一対の界磁磁石の他方は、前記幅方向に離間して配置される2つの磁石を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のリニアモータ。
- 前記コイル支持部は、前記コイルモジュールの前記幅方向の中心の近傍から延出していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のリニアモータ。
- 前記コイル支持部は、前記コイルモジュールの前記幅方向の中心を避けた位置から延出していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のリニアモータ。
- 空隙を挟んで対向する一対の界磁磁石を有する可動子と、
前記空隙を通って前記可動子の可動方向に延在するコイルモジュールを有する固定子と、を備えるリニアモータであって、
前記一対の界磁磁石の互いに対向する面は、前記可動方向および前記可動方向に直交する幅方向に延在し、
前記一対の界磁磁石のそれぞれは、前記幅方向に離間して配置される第1、第2磁石を含み、
前記コイルモジュールは、前記幅方向に離間して配置される第1、第2コイルモジュールを含むことを特徴とするリニアモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018040921A JP2019161696A (ja) | 2018-03-07 | 2018-03-07 | リニアモータ |
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ID=67996483
Family Applications (1)
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Country | Link |
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2018
- 2018-03-07 JP JP2018040921A patent/JP2019161696A/ja active Pending
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