JP2019160940A - 原子層堆積装置および原子層堆積方法 - Google Patents
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Abstract
Description
TALDでは、反応容器内の一定領域でALDサイクルが繰り返される。このため、1つの基材に対する全ALDサイクルが終了するまでは、他の基材への薄膜形成が行えない。
これに対して、SALDでは、反応容器内の複数の空間に種々のガス雰囲気が形成される。種々のガス雰囲気内においては、ALDサイクルの一部が行われる。基材は、複数の空間を移動することによって、順次、各ガス雰囲気の作用を受ける。このため、基材上では、ALDサイクルに対応する複数の空間を通過する間に、1サイクルのALDサイクルが行われる。このように、SALDでは、基材の移動方向に沿って、複数のALDサイクル工程が並行して行われる。このため、SALDの方が、TALDよりも処理能力を向上できる。
例えば、特許文献2に記載のSALD装置の第1例では、反応容器内に、多数の反応室が直列に配置されている。各反応室には、種々の前駆体ガスとパージガスとが、必要に応じて供給可能である。基材は、反応室を順次通過するように直線状の経路に沿って移動される。
例えば、特許文献2に記載のSALD装置の第2例では、反応容器内に、多数の反応室がマトリクス状に配置されている。各反応室には、種々の前駆体ガスとパージガスとが、必要に応じて供給可能である。基材は、各反応室を順次通過するように、蛇行経路を描いて移動される。
SALD装置では、成膜対象の基材が反応容器内で隔壁によって仕切られた空間を通過していく。このため、隔壁には基材が通過する通路が貫通している。通路は、隣り合う空間内のガスが移動しにくくなるように、できるだけ狭いことが好ましい。
しかし、通路が狭くなりすぎると、基材の移動時のたわみ振動(面外振動)によって、基材が通路と接触してしまう可能性がある。基材における成膜面が通路と接触すると、原子層堆積層に傷などの欠陥が生じる可能性がある。
特に、基材の厚さが薄くなると、引っ張り強度が小さくなる。このため、基材にあまり大きな張力がかけられないため、基材のたわみ振動の振幅も大きくなりやすい。基材の厚さが薄くなると、基材が通路と接触した際のダメージもより大きくなる。
これに対して、通路の開口面積を大きくすることも考えられるが、この場合には、隣の空間に流出する前駆体ガスの量が多くなる。この場合、前駆体ガスの分圧を維持することが困難になるため、前駆体ガスによる反応が不充分になる可能性がある。
さらには、隣の空間に流出する前駆体ガスは、隣の空間を超えて他の前駆体ガスが供給される空間に侵入する可能性もある。この場合には、侵入した前駆体ガスによって、他の前駆体ガスによる反応プロセスが乱される。この結果、他の前駆体ガスによる反応が不充分になる可能性がある。
このため、剛性が小さいフレキシブル基材を用いても、良好な原子層堆積層が形成できる原子層堆積層装置および原子層堆積方法が強く求められている。
本発明の第1の実施形態の原子層堆積装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の原子層堆積装置の一例の内部構造を示す正面視の模式図である。図2は、本発明の第1の実施形態の原子層堆積装置の一例を示す平面視の模式図である。図3は、図1におけるA部の模式的な拡大図である。図4は、図3におけるB視図である。図5は、本発明の第1の実施形態の原子層堆積装置の制御系の構成を示すブロック図である。
フレキシブル基材2としては、ロール状に巻き取り可能な適宜のフィルム材料が用いらえる。フレキシブル基材2の材質は、SALDによって薄膜形成可能材料から、薄膜形成の目的に応じて適宜選択できる。例えば、原子層堆積装置1によって薄膜形成可能なフレキシブル基材2の材質の例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、シクロオレフィンポリマー(COP)等が挙げられる。
フレキシブル基材2がRTR方式で搬送される場合、フレキシブル基材2の厚さが薄くなるほど、搬送時の振動によって、フレキシブル基材2が励振される。このため、フレキシブル基材2のたわみ振動または波打ちが激しくなりやすい。フレキシブル基材2のたわみ振動あるいは波打ちが激しくなると、フレキシブル基材2が搬送路に近接する部材とこすれて原子層が傷ついたり剥離したりする可能性がある。
このような理由で、RTR方式による従来のSALDでは、あまり薄肉のフレキシブル基材2が用いられることはない。しかし、本実施形態の原子層堆積装置1では、後述するように、フレキシブル基材2の搬送時のこすれを抑制できるため、例えば、12μm以上50μm以下のような薄肉のフレキシブル基材2が用いられてもよい。
巻き出し室10には、必要に応じて、フレキシブル基材2にプラズマ処理を行うためのグロー放電ユニット(図示略)などが設けられてもよい。巻き出し室10において、フレキシブル基材2にプラズマ処理が施される場合、水酸基などの官能基の導入によって、フレキシブル基材2において前駆体の吸着サイト密度を高くすることができる。
巻き出しロール11および巻き取りロール31は、フレキシブル基材2に弛み等が生じにくいように同調して回転駆動される。回転駆動のための駆動源(図示略)は、巻き出しロール11および巻き取りロール31の一方に設けられてもよいし、両方に設けられてもよい。
本実施形態では、巻き出しロール11と巻き取りロール31との間のフレキシブル基材2は、重力による弛みを除いて、略水平に張られる。フレキシブル基材2は、巻き出しロール11から巻き取りロール31に向かって、水平方向に搬送される。
例えば、オーバーコートユニットは、フレキシブル基材2が巻き取りロール31に巻き取られる前に、フレキシブル基材2上に形成された薄膜層を保護するオーバーコートを行う。
例えば、インターリーフユニットは、フレキシブル基材2が巻き取りロール31に巻き取られる前に、フレキシブル基材2の間に例えば、保護フィルム(合紙)などのインターリーフシートを挿入する。
反応室20は、巻き出し室10と巻き取り室30との間に配列されている。
図1には、一例として、9室の反応室20が直列に配列されている。
以下では、反応室20を互いに区別する必要がある場合には、第k反応室Rk(ただし、k=1,…,9)のように表す。符号kは、巻き出し室10から巻き取り室30に向かって昇順に付される。例えば、図1に示す例では、巻き出し室10に隣接して、第1反応室R1が配置されている。巻き取り室30には、第9反応室R9が隣接している。第n反応室Rnと、第(n+1)反応室Rn+1と、は、互いに隣接している(ただし、n=1,…,8)。
以下では、特にkの値が指定されることなく「第k反応室Rk」と記載された場合には、k=1,…,9のすべてを表す。
各隔壁50には、隣接する室の方向に矩形状の開口部50aが貫通している。開口部50aは、フレキシブル基材2が通過可能な大きさを有する。このため、巻き出し室10、各反応室20、および巻き取り室30は各開口部50aによって互いに連通している。
本実施形態では、各開口部50aは、フレキシブル基材2の移動経路を内側に含むように、水平方向における同一平面に沿って整列している。すなわち、互いに隣接する隔壁50における各開口部50aは、水平方向において互いに対向している。
開口部50aの周辺の詳細構成は後述される。
以下では、簡単のため、第1前駆体(ガス)および第2前駆体(ガス)をまとめて、前駆体(ガス)と称する場合がある。
各第1供給管21は、供給方向における上流側で一つに合流し、第1供給部26に接続されている。第1供給部26には、第1前駆体ガスが収容されている。
各第2供給管22は、供給方向における上流側で一つに合流し、第2供給部27に接続されている。第2供給部27には、パージガスが収容されている。
各第3供給管23は、供給方向における上流側で一つに合流し、第3供給部28に接続されている。第3供給部28には、第2前駆体ガスが収容されている。
同様に、各第2供給管22は、バルブ31b(調整供給部)と、マスフローメーター32b(調整供給部)とを有する。さらに、各第3供給管23は、バルブ31c(調整供給部)と、マスフローメーター32c(調整供給部)とを有する。バルブ31b、31cは、バルブ31aと同様な構成を有する。マスフローメーター32b、32cは、マスフローメーター32aと同様な構成を有する。
排気管24は、接続された反応室20内のガスを反応室20の外部に排気する。各排気管24は、排気方向における下流側で一つに合流し、排気用のポンプ25に接続されている。
各排気管24は、開閉のいずれかに切り替え可能なバルブ36と、バルブ36と各反応室20との間に設けられたコンダクタンス可変バルブ37とをそれぞれ有する。
図3に示すように、各開口部50aの上端部には、各隔壁50に関する隣接室に向かって、ガイド壁50bが突出している。
ガイド壁50bは、図4に示すように、開口部50aの幅方向(図3における奥行き方向)の全体にわたって形成されている。ガイド壁50bは、開口部50aを通過するフレキシブル基材2との間に水平方向および開口部50aの長手幅方向に延びる隙間を形成している。ガイド壁50bとフレキシブル基材2との間の隙間は、各隣接室間のガスの流通の流通路を規制する目的で設けられている。
ガイド壁50bとフレキシブル基材2との間の隙間は、1mm以上20mm以下であってもよい。ガイド壁50bとフレキシブル基材2との間の隙間は、5mm以上10mm以下であることがより好ましい。
ガイド壁50bの隔壁50からの突出長さは、1mm以上50mm以下であってもよい。ガイド壁50bの隔壁50からの突出長さは、1mm以上20mm以下であることがより好ましい。
ガイド壁50bの隔壁50からの突出方向の先端部は、後述するガイドローラー51の上側の頂部の位置を超えないことがより好ましい。
ガイドローラー51は、フレキシブル基材2の搬送方向に直交する方向(図3における図示奥行き方向)に延びている。
図4に示すように、ガイドローラー51の両端部には、回転軸51aが延出している。
ガイドローラー51は、反応室20内に設けられた支持部材52によって、ガイドローラー51の中心軸線回りに回転可能に支持されている。
本実施形態では、支持部材52は、開口部50aの幅方向の外側の隔壁50から立設された板状部材と、板状部材に設けられた軸受と、によって形成されている。ただし、支持部材52の配置位置は、反応室20の内部であれば、特に限定されない。例えば、支持部材52は、各反応室20における側壁部20a(壁部)に設けられていてもよい。
ただし、本実施形態では、ガイドローラー51は、開口部50aに進入しないように配置されている。すなわち、ガイドローラー51の半径をrとすると、d2>rである。このため、各隣接室には、隔壁50を間に挟んで、距離2×d2だけ離間した2本のガイドローラー51が配置されている。
隔壁50を間に挟んで対向する各ガイドローラー51の対向間隔は、広がるほど各ガイドローラー51間のフレキシブル基材2に弛みが大きくなる。弛みが大きくなると、搬送時の励振による垂直方向のたわみ振動、波打ちなども大きくなりやすい。このため、距離d2は、できるだけ短い方がよい。
このため、各ガイドローラー51の上側の頂部の高さは、開口部50aを通過するフレキシブル基材2の支持高さを規定する。
ガイドローラー51は、ガイドローラー51の上側の頂部と、ガイド壁50bとの間の隙間が、1mm以上20mm以下になるように配置されてもよい、ガイドローラー51は、ガイドローラー51の上側の頂部と、ガイド壁50bとの間の隙間が、5mm以上10mm以下になるように配置されることがより好ましい。
制御部40は、後述するインターフェース部45から送出される条件入力または制御部40に記憶された条件に基づいて、原子層堆積装置1の動作を制御する。
制御部40は、各反応室20に配置された、バルブ31a、31b、31c、マスフローメーター32a、32b、32c、バルブ36、およびコンダクタンス可変バルブ37と電気的に接続されている。制御部40は、上述の各バルブの開閉と、開度と、を反応室20ごとに独立して制御可能である。
同様に、各反応室20には、ヒータ38が取り付けられている。各ヒータ38は、制御部40と電気的に接続されている。ヒータ38の構成は特に限定されない。例えば、ヒータ38は、各反応室20の温度を常温(20℃)から200℃程度までの範囲で変更できる構成が用いられてもよい。
制御部40は、ヒータ38の温度制御によって、各反応室20内の温度を独立して制御することが可能である。
さらに、制御部40は、排気管24に接続されたポンプ25とも電気的に接続されている。制御部40は、ポンプ25の動作を制御することによって、排気管24からの排気量を制御することが可能である。
インターフェース部45から行われる条件入力の例としては、例えば、使用する前駆体ガスおよびパージガスの種類、各反応室の温度や導入されるガスの種類、分圧、流量等のガス条件、フレキシブル基材2の搬送速度等が挙げられる。
インターフェース部45の装置構成としては、例えば、キーボード、操作パネルなどが用いられてもよい。
図6は、本発明の第1の実施形態の原子層堆積装置の動作説明図である。図7は、本発明の第1の実施形態の原子層堆積装置の作用を説明する模式図である。図8は、本発明の第1の実施形態の原子層堆積装置の動作説明図である。
フレキシブル基材2の巻き出し端部は、フレキシブル基材2に張力が発生するように巻き取りロール31に巻き付けられる。
第1前駆体および第2前駆体として、それぞれ、TMAおよびH2Oが用いられる場合、通常は室温でも供給部では十分なガス圧が得られる。
インターフェース部45は、入力された条件を制御部40に送出する。制御部40は、インターフェース部45から送られた条件を原子層堆積装置1の制御条件として設定する。
ただし、使用する前駆体ガスおよびパージガスの種類や条件等が、固定である場合、または、前回の操業時と同一である等の理由で、条件が既に制御部40に与えられている場合には、インターフェース部45を介した条件入力は省略されてもよい。
以上が終了すると、準備工程が終了する。
まず、薄膜形成工程では、まず、制御部40がポンプ25を作動させることによって、各反応室20の排気が行われる。各反応室20は真空状態にされる。
この後、制御部40は、第k反応室Rkの温度がそれぞれ予め設定された範囲になるように、ヒータ38を動作させる。ヒータ38の制御としては、例えば、公知のフィードバック制御等が用いられてもよい。
各第k反応室Rkの温度は、フレキシブル基材2の耐熱性、前駆体の反応性と前駆体の耐熱性(熱分解温度)等を考慮して選定される。例えば、フレキシブル基材2の材質がPETの場合、耐熱性は120℃以下とされるため、第k反応室Rkの温度は、それぞれ100℃前後に設定される。第k反応室Rkの温度が100℃であっても、TMAとH2Oを使用するALDでは反応が進行する。
例えば、反応室20内に第1前駆体ガスまたは第2前駆体ガスが供給される場合、制御部40は、反応室20に接続された第1供給管21のバルブ31aまたは第3供給管23のバルブ31cを開放する。この状態で、制御部40は、対応するマスフローメーター32aまたはマスフローメーター32cの値を参照しつつ、対応する排気管24のバルブ36およびコンダクタンス可変バルブ37を調整する。このようにして、反応室20からの排気速度が調整される。排気速度に応じて、反応室20内のガスが排気管24から排気される。
一方、第1供給管21または第3供給管23からは、第1前駆体ガスまたは第2前駆体ガスが、反応室20内に供給される。
このようにして、反応室20内に、第1前駆体ガスまたは第2前駆体ガスが予め設定されたガス条件になるように反応室20内に満たされる。
例えば、反応室20内にパージガスが供給される場合、制御部40は、反応室20に接続された第2供給管22のバルブ31bと、排気管24のバルブ36と、を開放する。この状態で、制御部40は、対応するマスフローメーター32bの値を参照しつつ、対応する排気管24のコンダクタンス可変バルブ37を調整して排気速度を調整する。このようにして、反応室20内がパージガスで満たされ、かつパージガスのガス条件が設定された範囲に調節される。
例えば、図6に示す例では、第1反応室R1、第3反応室R3、第5反応室R5、第7反応室R7、および第9反応室R9にパージガスが供給される。第2反応室R2および第6反応室R6には第1前駆体ガスが供給される。第4反応室R4および第8反応室R8、には第2前駆体ガスが供給される。図6では、各反応室20の内部が、供給されるガスの種類ごとに同じ模様に描かれている。
フレキシブル基材2が各反応室20を通過する際、フレキシブル基材2に対して、各反応室20に割り当てられたSALDの各ステップが実行される。この結果、フレキシブル基材2がALDの1サイクルに対応する各反応室20を通過するごとに、フレキシブル基材2には、第1前駆体および第2前駆体に対応した物質からなる原子層が堆積される。原子層堆積が終了したフレキシブル基材2は、順次巻き取りロール31に巻き取られる。
例えば、第k反応室Rkにおける雰囲気が上述のように調節されている場合、フレキシブル基材2が、第1反応室R1から第9反応室R9まで順次一方向に搬送されると、ALDが2サイクル行われる。このため、フレキシブル基材2の表面に2サイクルのALDに対応する酸化アルミニウムの薄膜が形成される。
例えば、図7に示すように、1つの反応室20を仕切る図示左側の隔壁50の近傍には、ガイドローラー51として、ガイドローラー51A、51Bが配置されている。図示右側の隔壁50の近傍には、ガイドローラー51として、ガイドローラー51C、51Dが配置されている。
反応室20の内側において対向するガイドローラー51B、51Cの間のフレキシブル基材2は、2×(d1−d2)のスパンでガイドローラー51B、51Cによって張架されている。
これに対して、隔壁50を間に挟んで対向するガイドローラー51A、51B(51C、51D)の間のフレキシブル基材2は、2×d2(<2×(d1−d2))のスパンでガイドローラー51A、51B(51C、51D)によって張架されている。
スパン間における弛みは、スパンの3乗に比例し、フレキシブル基材2の厚さの3乗に反比例する。
例えば、ガイドローラー51B、51Cのスパン間において、二点鎖線で模式的に示すように、垂直方向へのたわみ振動と、波打ちと、が発生する可能性がある。このようなたわみ振動の振幅および波打ち量は、フレキシブル基材2の厚さが薄くなるほど、ガイドローラー51B、51Cのスパンが大きくなるほど、それぞれ大きくなる。
ただし、フレキシブル基材2とガイドローラー51B、51Cとの接触部はたわみ振動の節になっているため、両端部の変位は0である。
このようなたわみ振動および波打ちが大きい部位に、フレキシブル基材2と接触する部材があると、フレキシブル基材2に堆積した原子層が破損したり、剥離したりする可能性がある。
本実施形態では、ガイドローラー51B、51Cのスパン間は、反応室20の内部であり、フレキシブル基材2と接触可能な部材は存在しない。
さらに、たわみ振動の振幅および波打ちが格段に小さくなることによって、ガイド壁50bとフレキシブル基材2との間の隙間を狭めることが可能になる。ガイド壁50bとフレキシブル基材2との間の隙間が小さくなると、反応室20の内部のガスが、隣接する反応室20に移動しにくくなる。このため、反応室20のガスが、隣接室のさらに隣の反応室20に進入して混ざり合うことも防止できる。
このため、原子層堆積装置1は、様々な前駆体の組み合わせやサイクル構成に好適に対応することができるため、多機能で汎用性が高い装置になっている。
このため、第k反応室Rkのガス条件は、制御部40によって独立して設定可能である。この結果、例えば同じガスが導入される反応室20であっても、何回目のサイクルであるか等により、分圧や流量等を異ならせてそれぞれ異なるガス条件に調節することができる。この結果、SALDにおける各ステップの暴露条件を容易に調節し、ALDによる成膜を好適に行うことができる。
原子層堆積装置1では、各反応室20に供給する前駆体ガス、パージガスの圧力、流量、反応室20からの排気速度が調整されることによって、SALDの性能(例えば、薄膜の品質)と、SALDの処理能力と、を両立できる。
さらに、前駆体の分圧を原子層の成長段階に合わせて調整することで、成膜する原子賞の単位面積当たりの前駆体の消費量を低減することができる。特に、前駆体が貴金属(例えば、Pt(白金)など)、レアアース(例えば、インジウムなど)のように、高価な元素を含む前駆体を使用する場合には、薄膜形成の製造コストが低減される。
例えば、図8には、図6において第1反応室R1に供給されるパージガスが、第1前駆体ガスに変更された場合の例が示されている。
図8に示す態様では、図6同様、一回の搬送でALDの2サイクルが行われるが、1回目のサイクルにおいて、第1反応室R1および第2反応室R2を通過する間、第1前駆体の反応ステップが続く。このため、1回目のサイクルにおける第1前駆体の反応ステップの時間は、図6の態様の2倍になる。
このように、原子層堆積装置1においては、第k反応室Rkごとのガス条件を異ならせることができるだけでなく、ALDの各ステップの暴露時間の調節も容易に行うことができる。
例えば、フレキシブル基材2が高分子フィルムの場合、表面における分子鎖が露出することによって微細な凹凸が形成されている。このような表面に原子層を堆積すると、一部の原子層が凹部に埋もれてしまうため、1層目の原子層が良好に堆積できない可能性がある。このため、1層目の原子層を形成する際に、第1前駆体の暴露時間を長く設定することが特に有効である。
次に、本発明の第2の実施形態の原子層堆積装置について説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態の原子層堆積装置の一例の内部構造を示す正面視の模式図である。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
搬送ベルト60は、フレキシブル基材2の搬送路においては、各ガイドローラー51に上方から当接している。フレキシブル基材2の搬送路においては、搬送ベルト60は、ガイドローラー51の上側の頂部の間に上側から当接している。搬送ベルト60は、フレキシブル基材2の搬送路上では、ガイドローラー51で規定される高さに搬送ベルト60の厚さを加算した位置にて、フレキシブル基材2を下方から支持している。フレキシブル基材2の搬送路上では、原子層を堆積するフレキシブル基材2の表面と反対側の表面は搬送ベルト60によって下方から支持されている。
駆動ローラー61は、図示略の駆動モーターに連結されている。駆動ローラー61は、図示略の駆動モーターによって、搬送ベルト60を搬送駆動する。搬送ベルト60は、駆動ローラー61によって、フレキシブル基材2の搬送速度に同速度で、同方向に回転駆動される。
テンションローラー62は、図示略の付勢手段によって、搬送ベルト60の外側に向けて付勢されている。
このため、搬送ベルト60は、各ガイドローラー51と、駆動ローラー61と、テンションローラー62と、によって、略矩形状に張られている。駆動ローラー61とテンションローラー62とによって張られた部位における搬送ベルト60は、各反応室20の底面部20bと、原子層堆積装置1の底面部1aとの間に形成された搬送ベルト挿通部1bに配置されている。搬送ベルト挿通部1bは、巻き出しロール11および巻き取りロール31に連通している。
本実施形態における各ガイドローラー51は、フレキシブル基材2と反対側から搬送ベルト60に当接する搬送ベルトガイドローラーを構成している。
本実施形態における各ガイドローラー51は、隔壁50に対して上記第1の実施形態と同様、フレキシブル基材2の移動経路の中央までの距離よりも隔壁50までの距離の方が小さくなる位置に配置されている。
このため、本実施形態におけるフレキシブル基材2は、搬送ベルトガイドローラーと搬送ベルトとの当接位置と重なる部位で、厚さ方向に支持されている。
本実施形態において、搬送ベルト60、各ガイドローラー51、駆動ローラー61、およびテンションローラー62は、フレキシブル基材2の移動経路上であって移動経路の中央までの距離よりも隔壁50までの距離の方が小さくなる位置にてフレキシブル基材2をその厚さ方向に支持する支持機構を構成している。
搬送ベルト60の内側には、搬送ベルト60の張力を調整するため、ダンサーロール(図示略)が配置されてもよい。
本実施形態において、プラズマ支援原子層堆積法を行うためのプラズマ電極が適宜の反応室に設けられてもよい。
特に、本実施形態によれば、フレキシブル基材2の支持面が、搬送ベルト60の表面によって支持される。搬送ベルト60に張力が付与されることによって、ガイドローラー51間の搬送ベルト60の弛みは、上記第1の実施形態におけるフレキシブル基材2の弛みの大きさよりも小さくすることが可能である。
さらに、本実施形態では、フレキシブル基材2が搬送ベルト60によって全面的に支持されるため、搬送ベルト60とフレキシブル基材2との相対移動が生じる際に、広範囲に摩擦力が作用しやすくなる。このため、フレキシブル基材2に振動が発生しても、搬送ベルト60との摩擦力によって、振動が減衰しやすい。このため、フレキシブル基材2が搬送ベルト60の表面に沿ってより安定的に搬送されやすくなる。
次に、本発明の第3の実施形態の原子層堆積装置について説明する。
図10は、本発明の第3の実施形態の原子層堆積装置の一例の内部構造を示す正面視の模式図である。図11は、図10におけるC視の内部構造を示す模式図である。
ただし、本実施形態では、反応室20の室数と、巻き出し室10、複数の反応室20、および巻き取り室30の配列とは、上記第1の実施形態と異なっている。
さらに、本実施形態では、上記第1の実施形態における隔壁50、ガイドローラー51に代えて、隔壁70、ガイドローラー71(支持機構、ガイド部材、ローラー)を備える。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図10に示す例では、巻き出し室10と巻き取り室30とは、隔壁73によって隔てられている。ただし、巻き出し室10および巻き取り室30は、隔壁73における図示略の貫通口によって互いに連通していてもよい。
さらに、本実施形態では、後述する他の反応室20における隣接室同士も、すべて同様な隔壁70によって仕切られている。
各隔壁70には、それぞれ開口部70aが基材の搬送方向と平行に貫通している。開口部70aは、少なくともフレキシブル基材2が挿通可能な矩形状の開口形状を有する。
巻き出しロール11から下方に巻き出されたフレキシブル基材2は、鉛直方向の搬送路に沿って移動される。フレキシブル基材2は、巻き出し室10から第3反応室R3まで、鉛直方向に重なる各隔壁70の開口部70aを通して、鉛直下方に延びている。
第3反応室R3の内部には、ガイドローラー75が設けられている。ガイドローラー75は、第3反応室R3の上側の隔壁70における開口部70aから内部に進入したフレキシブル基材2の移動経路を水平方向左側に転換する。
隔壁70の開口部70aにおけるフレキシブル基材2のたわみ振動の大きさが低減されるためには、ガイドローラー75は、隔壁70の近傍に配置されることがより好ましい。
ここで、ガイドローラー75が隔壁70の近傍にあるとは、上記第1の実施形態と同様、d2/d1(いずれも図示略)が、0以上1/2未満であることをいう。ただし、d2は上記第1の実施形態と同様、隔壁70の中心からガイドローラー75の回転軸までの距離で定義され、d1は、第3反応室R3内のフレキシブル基材2の搬送経路長の半分と定義される。この場合、d2/d1は、0以上1/10以下であることがより好ましい。図10に示す例では、ガイドローラー75は、第4反応室R4との間の隔壁70の近傍に配置されている。
さらに、第2反応室R2との間の隔壁70の開口部70aにおけるたわみ振動を抑制したい場合には、第2反応室R2との間の隔壁70の近傍にももう一本のガイドローラー75を配置されてもよい。
第9反応室R9〜第12反応室R12は、第8反応室R8から鉛直方向上側に延びる直線上に、この順に配列されている。
第13反応室R13〜第16反応室R16は、第12反応室R12から水平方向右側に進むにつれて、上側に斜め45度に延びる直線上に、この順に配列されている。
第17反応室R17〜第20反応室R20は、第16反応室R16から水平方向右側に延びる直線上に、この順に配列されている。
第21反応室R21〜第24反応室R24は、第20反応室R20から水平方向右側に進むにつれて、下側に斜め45度に延びる直線上に、この順に配列されている。
第25反応室R25〜第28反応室R28は、第24反応室R24から鉛直方向下側に延びる直線上に、この順に配列されている。
第29反応室R29〜第32反応室R32は、第28反応室R28から水平方向左側に進むにつれて、下側に斜め45度に延びる直線上に、この順に配列されている。
第33反応室R33、第34反応室R34は、第32反応室R32から水平方向左側に延びる直線上に、この順に配列されている。第33反応室R34は、第3反応室R3と隔壁73を間に挟んで隣り合っている。
第35反応室R35、第36反応室R36は、第34反応室R34から鉛直方向上側に延びる直線上に、この順に配列されている。第35反応室R35、第36反応室R36は、第2反応室R2、第1反応室R2と隔壁73を間に挟んで隣り合っている。
第36反応室R36は、隔壁70を間に挟んで巻き取り室30と隣り合っている。第36反応室R36と、第2反応室R2、第1反応室R2と隔壁73を間に挟んで隣り合っている。
第34反応室R34の内部には、ガイドローラー76が設けられている。ガイドローラー76は、第34反応室R34の左側の隔壁70における開口部70aから内部に進入したフレキシブル基材2の移動経路を鉛直方向上側に転換する。
隔壁70の開口部70aにおけるフレキシブル基材2のたわみ振動の大きさが低減されるためには、ガイドローラー76は、ガイドローラー75と同様、隔壁70の近傍に配置されることがより好ましい。
第34反応室R34から巻き取り室30に向かって鉛直上側に延びるフレキシブル基材2は、鉛直方向の搬送路に沿って移動される。フレキシブル基材2は、第34反応室R34から巻き取り室30まで、鉛直方向に重なる各隔壁70の開口部70aを通して、鉛直上方に延びている。
八角形の各頂角に対応する位置の隔壁70には、フレキシブル基材2の移動経路を転換するガイドローラー71が、開口部70aの内部に配置されている。本実施形態では、一例として、ガイドローラー71の中心軸線は、隔壁70の厚さ方向の中心を通る平面と同一平面に配置されている。このため、ガイドローラー71が配置される開口部70aの短手方向の開口量は、ガイドローラー71の外径よりも大きい。
ただし、ガイドローラー71は、フレキシブル基材2の内側から外側に向かって支持しているため、フレキシブル基材2の搬送中に、開口部70aにおけるフレキシブル基材2はガイドローラー71に密着した状態で搬送される。このため、フレキシブル基材2と開口部70aとの間の隙間は、フレキシブル基材2のたわみ振動および波打ちを考慮することなく、適宜設定することができる。例えば、フレキシブル基材2と開口部70aとの間の隙間は、1mm以上20mm以下であってもよい。
このような開口部70aを有する隔壁70は、第4反応室R4と第5反応室R5との間、第8反応室R8と第9反応室R9との間、第12反応室R12と第13反応室R13との間、第16反応室R16と第17反応室R17との間、第20反応室R20と第21反応室R21との間、第24反応室R24と第25反応室R25との間、第28反応室R28と第29反応室R29との間、および第32反応室R32と第33反応室R33との間の隔壁70である。
さらに、フレキシブル基材2は、第4反応室R4から第33反応室R33までの間に配置された8本のガイドローラー71によって、正面視正八角形状に屈曲されている。
第32反応室R32と第33反応室R33との間のガイドローラー71によって水平方向左側に屈曲されたフレキシブル基材2は、第34反応室R34の内部に配置されたガイドローラー76によって、鉛直上方に屈曲された後、巻き取りロール31によって巻き取られる。
本実施形態では、34室の反応室20が八角形状に配列されているため、一対のガイドローラー71のスパン間には、4つの反応室20および3つの隔壁70が配置されている。このため、例えば、フレキシブル基材2の移動経路に沿って互いに対向するガイドローラー71のスパン間に34室の反応室20が直線的に配置された配置に比べると、開口部70aの開口量が格段に低減されることが可能になる。
各ガイドローラー71のスパンは、原子層堆積装置1Bの外径が同じであれば、反応室20の多角形配列における多角形の角数が多いほど短くなる。このため、原子層堆積装置1Bにおいて、反応室20が配列される多角形形状の角数は、九以上であってもよい。さらに、原子層堆積装置1Bにおいて、反応室20が配列される多角形形状の角数は、七以下であってもよい。
各第1供給管21は、供給方向における上流側で一つに合流し、上記第1の実施形態と同様の第1供給部26に接続されている。
各第2供給管22は、供給方向における上流側で一つに合流し、上記第1の実施形態と同様の第2供給部27に接続されている。
各第3供給管23は、供給方向における上流側で一つに合流し、上記第1の実施形態と同様の第3供給部28に接続されている。
各反応室20において、第1供給管21、第2供給管22、および第3供給管23が接続された側壁部20aと反対側の側壁部20aには、上記第1の実施形態と同様、それぞれ排気管24が接続されている。各排気管24は、上記第1の実施形態と同様、排気方向における下流側で一つに合流し、排気用のポンプ25に接続されている。さらに、各排気管24は、上記第1の実施形態と同様、バルブ36と、コンダクタンス可変バルブ37とをそれぞれ有する。
さらに、図10、11では図示が省略されているが、原子層堆積装置1Bは、上記第1の実施形態と同様、ヒータ38を備えている。
図12は、本発明の第3の実施形態の原子層堆積装置の動作説明図である。図13は、本発明の第3の実施形態の原子層堆積装置の作用を説明する模式図である。
巻き出しロール11とガイドローラー75との間、ガイドローラー76と巻き取りロール31との間では、フレキシブル基材2は、鉛直方向に張架されるため、重力による面外の弛みは発生しない。第9反応室R9〜第12反応室R12の間、および第25反応室R25〜第28反応室R28の間の鉛直方向の移動経路でも同様である。
例えば、原子層堆積装置1Bでは、薄膜として酸化アルミニウム層を形成する場合、第1前駆体としてはTMA、第2前駆体としてはO2、パージガスとしては窒素ガス、がそれぞれ用いられてもよい。
本実施形態では、上記第1の実施形態と同様、第m反応室Rmに設けられた第1供給管21、第2供給管22、および第3供給管23には、それぞれバルブ31a、31b、31cおよびマスフローメーター32a、32b、32cが設けられている。さらに、第m反応室Rmに設けられた各排気管24には、バルブ36およびコンダクタンス可変バルブ37が設けられている。
このため、本実施形態の各反応室20においても、ガス種、ガス条件などは、必要に応じて、適宜の設定が可能である。
下記[表1]に、各反応室20のガス種と、ガス条件と、の一例が記載されている。
[表1]に示す例では、第j反応室Rj(j=1,5,9,13,17,21,25,29,33)には、第1前駆体ガスとして、TMAが供給される。この場合、第1前駆体ガスの暴露量を調整するため、第1反応室R1、第5反応室R5、第9反応室R9のTMA分圧は、それぞれ、1Torr、0.8Torr、0.6Torrとされる。第1前駆体ガスが供給されるその他の反応室20のTMA分圧は、0.4Torrとされる。
第j反応室Rj(j=3,7,11,15,19,23,27,31,35)には、第2前駆体ガスとして、酸素(O2)ガスが供給される。第j反応室Rj(j=3、7、11、15、19、23、27、31、35)には、プラズマ電極72が配置されているため、成膜時に酸素プラズマが発生される。
第j反応室Rj(j=2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,22,24,26,28,30,32,34,36)には、パージガスとして、窒素ガスが供給される。
図12には、第17反応室R17〜第22反応室R22における上述のガス種の設定が、模式的に示されている。
原子層堆積装置1Bにおいて、フレキシブル基材2が巻き出し室10から巻き取り室30に移動する間に、上述のようなALDが7サイクル行われる。このため、フレキシブル基材2の表面に7サイクルのALDに対応する酸化アルミニウムの薄膜が形成される。
本実施形態の原子層堆積装置1Bにおいても、各反応室20のガス種、ガス条件などを適宜設定すれば、TMA分圧をあまり大きくすることなく、TMAの暴露量を容易に増大させることができる。
下記[表2]に、このような設定の一例が記載されている。
第j反応室Rj(j=3,7,11,15,19,23,27,31,35)には、第2前駆体ガスとして、H2Oガスが供給される。
第j反応室Rj(j=2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,22,24,26,34,36)には、パージガスとして、窒素ガスが供給される。
各反応室20におけるフレキシブル基材2の搬送長さ、フレキシブル基材2の搬送速度、および滞在時間は、[表1]の例と同様である。
このようなガス条件によれば、フレキシブル基材2と酸化アルミニウム原子層堆積層との界面に緻密な層が形成されやすくなる。
さらに、本実施形態の原子層堆積装置1Bにおいては、混合酸化物の堆積も可能である。
下記[表3]に、このような設定の一例が記載されている。
第j反応室Rj(j=15,19,23,27,29,31,35)には、第1前駆体ガスとして、塩化チタン(IV)(TiCl4)が供給される。TiCl4分圧は、1Torrとされる。
TMAは、酸化アルミニウムを堆積するための第1前駆体である。これに対して、TiCl4は、酸化チタンを堆積するための第1前駆体である。
具体的には、第j反応室Rj(j=2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,22,24,26,28,30,32,34,36)に、窒素および二酸化炭素(CO2)の混合ガスが供給されるとともに、N2+CO2プラズマが発生される。このため、本設定例の場合には、第j反応室Rj(j=2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,22,24,26,28,30,32,34,36)にプラズマ電極72が設けられている。
このように、窒素および二酸化炭素の混合ガスは、パージガスとしての機能と、プラズマによって第1前駆体の酸化を行う機能とを兼ねている。このため、窒素および二酸化炭素の混合ガスは、パージガスであるとともに第2前駆体である酸素を含んでいる。
この結果、原子層堆積装置1Bにおいて、フレキシブル基材2が巻き出し室10から巻き取り室30に移動する間に、上述のようなALDサイクルを受ける結果、フレキシブル基材2の表面に酸化アルミニウムと酸化チタンとの混合酸化物の薄膜が形成される。
例えば、第18反応室R18〜第21反応室R21のように、直線状の移動経路では、フレキシブル基材2にたわみ振動、波打ちなどが発生すると、フレキシブル基材2の面外変位の大きさによっては、フレキシブル基材2が開口部70aとこすれる可能性がある。しかし、ガイドローラー71のスパンが適正に設定されることによって、フレキシブル基材2の面外変位は、開口部70aの短手方向の大きさの範囲内に抑えられる。
次に、上記第3の実施形態の変形例(第1変形例)の原子層堆積装置について説明する。
図14は、本発明の第3の実施形態の変形例(第1変形例)の原子層堆積装置の主要部の構成を示す模式図である。
以下、上記第3の実施形態と異なる点を中心に説明する。
さらに、本変形例では、各開口部70aにおいて、フレキシブル基材2は、ガイドローラー71に当接した状態で移動される。このため、フレキシブル基材2に振動が発生しても、各開口部70aの内部で、フレキシブル基材2とガイドローラー71との接触部が振動の節になる。この結果、フレキシブル基材2が、移動中に各開口部70aとこすれることがより確実に防止される。
以上説明したように、本変形例の原子層堆積装置1Cおよび原子層堆積装置1Cを用いた本変形例の原子層堆積方法によれば、剛性が小さいフレキシブル基材を用いても、良好な原子層堆積層が形成できる。
次に、本発明の第4の実施形態の原子層堆積装置について説明する。
図15は、本発明の第4の実施形態の原子層堆積装置の一例の内部構造を示す正面視の模式図である。
ただし、本実施形態では、反応室20の室数と、巻き出し室10、複数の反応室20、および巻き取り室30の配列とは、上記第1の実施形態と異なっている。
さらに、本実施形態では、上記第1の実施形態における隔壁50、ガイドローラー51に代えて、上記第3の実施形態と同様、隔壁70、ガイドローラー71(支持機構、ガイド部材、ローラー)を備える。ただし、本実施形態のガイドローラー71は、上記第1変形例と同様に、各隔壁70の開口部70aの内部に設けられている。
以下、上記第1および第3の実施形態、ならびに上記第1変形例と異なる点を中心に説明する。
以下では、特にnの値が指定されることなく「第n反応室Rn」と記載された場合には、n=1,…,40のすべてを表す。
本実施形態では、第n反応室Rnは、正面視において、下方に開口する略C字状に配列されている。
本実施形態では、他の反応室20における隣接室同士も、すべて同様な隔壁70によって仕切られている。各隔壁70には、それぞれ開口部70aが貫通している。
巻き出しロール11から下方に巻き出されたフレキシブル基材2は、鉛直方向の搬送路に沿って移動される。フレキシブル基材2は、巻き出し室10から第2反応室R2まで、鉛直方向に重なる各隔壁70の開口部70aを通して、鉛直下方に延びている。
第9反応室R9〜第13反応室R13は、第8反応室R8から鉛直方向上側に延びる直線上に、この順に配列されている。
第14反応室R14〜第27反応室R27は、第13反応室R13から水平方向右側に延びる直線上に、この順に配列されている。
第29反応室R29〜第33反応室R33は、第28反応室R28から鉛直方向下側に延びる直線上に、この順に配列されている。
第34反応室R34〜第39反応室R39は、第33反応室R33から水平方向左側に延びる直線上に、この順に配列されている。第39反応室R39は、第2反応室R2と水平方向に対向している。
第39反応室R39は、第40反応室R40を間に挟んで、巻き取り室30と対向している。第40反応室R40と巻き取り室30とは、開口部70aを有する隔壁70によって仕切られている。
第8反応室R8、第13反応室R13、第28反応室R28、第33反応室R33、および第39反応室R39の内部には、第2反応室R2と同様、フレキシブル基材2の移動経路を屈曲させるために、フレキシブル基材2が掛け回されるガイドローラー81がそれぞれ設けられている。
第2反応室R2と第8反応室R8との間の各ガイドローラー71は、正面視において、フレキシブル基材2の移動経路が下側に凸の弓形の折れ線を描くように、配置されている。
第13反応室R13と第28反応室R28との間の各ガイドローラー71は、正面視において、フレキシブル基材2の移動経路が上側に凸の弓形の折れ線を描くように、配置されている。
第33反応室R33と第39反応室R39との間の各ガイドローラー71は、正面視において、フレキシブル基材2の移動経路が下側に凸の弓形の折れ線を描くように、配置されている。
すなわち、図15に示す原子層堆積装置1Dでは、第2反応室R2と第8反応室R8との間、第13反応室R13と第28反応室R28との間、および第33反応室R33と第39反応室R39との間に形成されたフレキシブル基材2の移動経路は、折れ線状に変化する折れ線状搬送部である。
このように、本実施形態では、水平方向に並んだ反応室20の内部を通るフレキシブル基材2の移動経路は、全体としてC字状の移動経路において、外側に凸の折れ線状である。この結果、折れ線状の移動経路では、互いに隣接するガイドローラー71によって、フレキシブル基材2が確実に張架されるため、フレキシブル基材2がより確実にガイドローラー71に当接できる。このため、これらの略水平な移動経路では、フレキシブル基材2のたわみ振動がより確実に低減される。
ただし、鉛直方向における移動では、重力はフレキシブル基材2の面内方向に作用する。このため、水平方向の搬送とは異なり、フレキシブル基材2には重力による弛みが発生しないため、弛みに起因するたわみ振動も励起されにくい。
そこで、本実施形態では、一例として、巻き出し室10と第2反応室R2との間、第8反応室R8と第13反応室R13との間、第29反応室R29と第33反応室R33との間、および第39反応室R39と巻き取り室30との間におけるガイドローラー71、81は、それぞれ鉛直方向に直線状に延びる移動経路を形成するように配置されている。
このため、反応室20の配列が単純化されていても、反応室20が角数の多い多角形状に配列されているのと、同様な効果が得られる。
この結果、フレキシブル基材2の移動経路が長くなっても、移動経路におけるフレキシブル基材2のこすれを容易かつ確実に防止することが可能になる。
次に、本発明の第5の実施形態の原子層堆積装置について説明する。
図16は、本発明の第5の実施形態の原子層堆積装置の主要部の構成を示す模式図である。
以下、上記第1変形例または上記第4の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図16に示すガイド壁70bは、ガイドローラー71に当接するフレキシブル基材2の表面に略沿う略円筒面状の湾曲板で構成されている。ガイド壁70bは、フレキシブル基材2の表面に略沿う山形状の湾曲板で構成されてもよい。
このようなガイド壁70bが設けられることによって、ガイド壁70bとフレキシブル基材2との間に、フレキシブル基材2の移動方向に延びる隙間が、開口部70aの長手幅方向に渡って形成されている。
フレキシブル基材2とガイド壁70bとの隙間の大きさは、上記第1の実施形態におけるフレキシブル基材2とガイド壁50bとの間の隙間の大きさと同様であってもよい。
ガイド壁70bによって、このような隙間が形成されることで、反応室20の内部のガスが、隣接する反応室20に移動しにくくなる。このため、反応室20のガスが、隣接室のさらに隣の反応室20に進入して混ざり合うことも防止できる。
次に、本発明の第6の実施形態の原子層堆積装置について説明する。
図17は、本発明の第6の実施形態の原子層堆積装置の主要部の構成を示す模式図である。
以下、上記第5の実施形態と異なる点を中心に説明する。
支持機構90A、90Bは、それぞれ、ガス噴射口部90aと、ガイド壁90bと、を備える。
支持機構90Aにおけるガス噴射口部90aは、隔壁70の厚さ方向の中心軸線上に、開口を下方に向けて、開口部70aの上端に固定されている。支持機構90Bにおけるガス噴射口部90aは、隔壁70の厚さ方向の中心軸線上に、開口を上方に向けて、開口部70aの下端に固定されている。
各支持用ガス供給管91には、支持用ガスGを給送する支持用ガス供給源(図示略)が接続されている。
支持用ガスGとしては、各反応室20に流入しても、各反応室20で行われるALDステップを阻害しない適宜のガスが用いられる。例えば、支持用ガスGは、各反応室20に供給されるガス種に応じて、第1前駆体ガス、パージガス、および第2前駆体ガスの少なくとも1種が用いられてもよい。
鉛直方向において、互いに対向するガイド壁90bの間の間隔は、支持用ガスGの流速に応じて、浮上支持されたフレキシブル基材2とガイド壁90bとの間に、支持用ガスGによる適正な流体圧が形成されるように設定される。支持用ガスGによるガス流によって、ガイド壁90bとフレキシブル基材2との間に適正な流体圧が発生することによって、フレキシブル基材2は、ガイド壁90bの中間部において、ガイド壁90bと接触することなく浮上支持される。
次に、本発明の第7の実施形態の原子層堆積装置について説明する。
図18は、本発明の第7の実施形態の原子層堆積装置の一例の内部構造を示す正面視の模式図である。
以下、上記第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
搬送ベルト60Aに掛け回されるテンションローラー62は、上記第2の実施形態と同様の位置に配置されている。搬送ベルト60Aに掛け回される駆動ローラー61は、第5反応室R5における底面部20bの下方において、テンションローラー62と水平方向に対向する位置に配置されている。駆動ローラー61には、開口部に挿通する搬送ベルト60Aが、底面部20bの下方で掛け回されている。
搬送ベルト60Aは、上記第2の実施形態の搬送ベルト60同様な材料からなる。
搬送ベルト60Bに掛け回される駆動ローラー61は、上記第2の実施形態と同様の位置に配置されている。搬送ベルト60Bに掛け回されるテンションローラー62は、第5反応室R5における底面部20bの下方において、駆動ローラー61と水平方向に対向する位置に配置されている。テンションローラー62には、開口部に挿通する搬送ベルト60Bが、底面部20bの下方で掛け回されている。
搬送ベルト60Bは、上記第2の実施形態の搬送ベルト60同様な材料からなる。
特に本実施形態では、第3反応室R3および第8反応室R8におけるプラズマ電極72によって、プラズマ支援原子層堆積法が行われる。このため、搬送ベルト60A、60Bにおける原子層堆積が抑制される。
特に本実施形態では、フレキシブル基材2が、搬送ベルト60A、60Bによって搬送されるため、第2の実施形態と、反応室20の数、搬送距離が同一でも、搬送ベルト60A、60Bの長さが搬送ベルト60よりも短くなる。このため、長尺の搬送ベルトが容易に入手しにくい場合に、容易に装置を構成することができる。
例えば、上記第1の実施形態における各ガイドローラー51を用いた支持機構は、上記第3の実施形態等におけるガイドローラー71を用いた支持機構、あるいは、上記第6の実施形態における支持機構90A、90Bに置き換えられてもよい。
また、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
2 フレキシブル基材
10 巻き出し室
20 反応室
21 第1供給管
22 第2供給管
23 第3供給管
24 排気管
25 ポンプ
26 第1供給部
27 第2供給部
28 第3供給部
30 巻き取り室
31a、31b、31c バルブ(調整供給部)
32a、32b、32c マスフローメーター(調整供給部)
37 コンダクタンス可変バルブ
38 ヒータ
40 制御部
50、70 隔壁(壁部)
50a、70a 開口部
50b、70b、90b ガイド壁
51 ガイドローラー(支持機構、ガイド部材、ローラー、搬送ベルトガイドローラー)
51A、51B、51C、51D、71 ガイドローラー(支持機構、ガイド部材、ローラー)
60、60A、60B 搬送ベルト
61 駆動ローラー
62 テンションローラー
72 プラズマ電極
90a ガス噴射口部
90A、90B 支持機構
91 支持用ガス供給管
G 支持用ガス
Rk 第k反応室
Rm 第m反応室
Rn 第n反応室
Claims (9)
- フレキシブル基材に原子層堆積法により原子層を形成する原子層堆積装置であって、
前記フレキシブル基材が巻き出される巻き出し室と、
前記原子層が形成された前記フレキシブル基材が巻き取られる巻き取り室と、
前記フレキシブル基材が通過可能かつ互いに対向する開口部を有する2つの隔壁を含む複数の壁部によって囲まれて形成され、前記巻き出し室と前記巻き取り室との間に複数設けられた反応室と、
前記反応室のうち少なくとも1つにおいて、前記フレキシブル基材の移動経路上であって前記移動経路の中央までの距離よりも前記隔壁までの距離の方が小さくなる位置にて前記フレキシブル基材を前記フレキシブル基材の厚さ方向に支持する支持機構と、
を備える、
原子層堆積装置。 - 前記支持機構は、
前記開口部を通過する前記フレキシブル基材の一方の表面に当接するガイド部材からなる、
請求項1に記載の原子層堆積装置。 - 前記ガイド部材は、前記フレキシブル基材の移動方向に回転可能に支持されたローラーからなる、
請求項2に記載の原子層堆積装置。 - 前記支持機構は、
前記フレキシブル基材にガスを噴射することによって、前記フレキシブル基材を前記厚さ方向に支持する、
請求項1に記載の原子層堆積装置。 - 前記支持機構は、
前記フレキシブル基材の一方の表面に当接可能に設けられた搬送ベルトと、
前記移動経路の中央までの距離よりも前記隔壁までの距離の方が小さくなる位置にて前記フレキシブル基材と反対側から前記搬送ベルトに当接する搬送ベルトガイドローラーと、
を備え、
前記搬送ベルトガイドローラーと前記搬送ベルトとの当接位置と重なる部位で、前記フレキシブル基材が前記厚さ方向に支持される、
請求項1に記載の原子層堆積装置。 - 前記開口部は、
前記隔壁から前記反応室に向かって延びるガイド壁を有する
請求項1〜5のいずれか1項に記載の原子層堆積装置。 - 前記支持機構は、3以上設けられ、
前記支持機構によって、前記フレキシブル基材の移動経路が折れ線状に変化する折れ線状搬送部が形成されている、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の原子層堆積装置。 - 第1前駆体を含むガスが収容された第1供給部と、
前記第1供給部と接続された第1供給管と、
パージガスが収容された第2供給部と、
前記第2供給部と接続された第2供給管と、
第2前駆体を含むガスが収容された第3供給部と、
前記第3供給部と接続された第3供給管と、
前記反応室にそれぞれ接続された排気管と、
ガスの供給条件を調整する供給調整部と、
をさらに備え、
前記反応室のそれぞれには、前記第1供給管、前記第2供給管、および前記第3供給管の少なくとも1つが接続されており、
前記反応室の少なくとも1つには、前記供給調整部を介して、前記第1供給管、前記第2供給管、および前記第3供給管のうち少なくとも2つが接続されている、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の原子層堆積装置。 - フレキシブル基材に原子層堆積法により原子層を形成する原子層堆積方法であって、
前記フレキシブル基材が巻き出すことと、
前記フレキシブル基材が通過可能かつ互いに対向する開口部を有する2つの隔壁を含む複数の壁部によって囲まれて形成され、前記原子層を形成するための反応が行われる複数の反応室に、前記開口部を通して、前記巻き出された前記フレキシブル基材を搬送することと、
前記原子層が形成された前記フレキシブル基材を巻き取ることと、
前記複数の反応室のうち少なくとも1つにおいて、前記フレキシブル基材の移動経路上であって前記移動経路の中央までの距離よりも前記隔壁までの距離の方が小さくなる位置にて前記フレキシブル基材を前記フレキシブル基材の厚さ方向に支持することと、
を含む、
原子層堆積方法。
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