JP2019160844A - 導電体の製造方法及び導電体 - Google Patents

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利昭 赤松
鈴木 信男
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Abstract

【課題】 本明細書では、導電体内の空隙を低減する技術を提供する。【解決手段】 基板上に導電体を製造する導電体の製造方法は、基板表面上に導電体ペーストを印刷する印刷工程と、印刷済みの導電体ペーストを乾燥する乾燥工程と、乾燥済みの導電体を焼成する焼成工程と、焼成済みの導電体内の空隙を外力を負荷することによって潰す外力負荷工程と、を備えていてもよい。【選択図】 図3

Description

本明細書は、基板上に導電体を製造する導電体の製造方法に関する技術を開示する。
特許文献1には、基板上に導電セグメントを製造する導電セグメントの製造方法が開示されている。この製造方法では、基板上に導体ペーストを印刷し乾燥する工程と、乾燥後の導体ペーストを焼成する工程と、を備える。
特開2013−26574号公報
上記の技術では、焼成時にペーストに含まれている溶剤が揮発したり、導電体の冷却時に導電体が熱収縮したり等によって、導電体内に空隙が発生し得る。導電体内に空隙が存在すると、空隙内に導電体を腐食させる物質が入り込み、導電体を内部から腐食させる事態が生じ得る。
本明細書では、導電体内の空隙を低減する技術を提供する。
本明細書に開示の技術は、基板上に導電体を製造する導電体の製造方法である。製造方法は、基板表面上に導電体ペーストを印刷する印刷工程と、印刷済みの導電体ペーストを乾燥する乾燥工程と、乾燥済みの導電体を焼成する焼成工程と、焼成済みの導電体内の空隙を外力を負荷することによって潰す外力負荷工程と、を備えていてもよい。
この構成によれば、焼成後に発生した空隙を外力によって押し潰すことによって、導電体内の空隙を低減することができる。
前記外力負荷工程では、前記焼成済みの導電体を前記基板に向けて押圧する前記外力を負荷してもよい。この構成よれば、基板に向かう押圧力によって、導電体内の空隙を押し潰すことができる。
前記外力負荷工程では、前記焼成済みの導電体上を、ローラを回転移動させることによって、前記焼成済みの導電体を前記基板に向けて押圧する前記外力を負荷してもよい。
前記外力負荷工程では、前記焼成済みの導電体上を、摺動体を摺動させながら前記焼成済みの導電体を前記基板に向けて押圧する前記外力を負荷してもよい。
本明細書に開示の技術は、基板上に配置される導電体である。導電体は、導電体内部に、導電体材料の互いに対向する面同士が接触している接触領域を備えていてもよい。
この構成では、導電体に形成される空隙が押しつぶされることによって、導電体内部に、導電体材料の互いに対向する面同士が接触している接触領域が形成される。これにより、導電体内の空隙が低減されている。これにより、空隙内に導電体に腐食させる物質が入り込むことが抑制され、導電体を内部から腐食させる事態を抑制することができる。
実施例の液面検知装置の正面図を示す。 実施例の基板の正面図を示す。 実施例の基板の製造方法の手順を示す。 実施例の印刷工程を示す断面模式図を示す。 実施例の焼成工程後の導電体の断面模式図を示す。 外力負荷工程の一例を示す模式図を示す。 外力負荷工程の別の一例を示す模式図を示す。 外力負荷工程の別の一例を示す模式図を示す。 外力負荷工程後の導電体の断面模式図を示す。
図1〜図5を参照して、基板10及び基板10の製造方法について説明する。基板10は、液面検知装置2で用いられる。
(液面検知装置の構成)
図1に示すように、液面検知装置2は、例えば自動車等の車両の燃料タンク内に配置される。液面検知装置2は、燃料タンクに貯留される燃料の液面高さを検知して、車両の制御装置(例えばECU(Engine Control Unitの略))に検知結果を供給する。液面検知装置2は、燃料タンクに浸漬されている状態で使用される。
液面検知装置2は、本体4と、フロート6と、アーム8と、基板10と、を備える。フロート6は、燃料タンク内の燃料の液面に浮かんでいる。フロート6は、燃料の液面の上下の変動に伴って、上下方向に移動する。アーム8は、フロート6に連結されており、フロート6の上下運動を、回転運動に変換する。アーム8は、本体4に回動可能に支持されている。本体4は、燃料タンク内の燃料ポンプユニットに取り付けられている。本体4は、基板10を支持している。
図2に示すように、基板10には、基板本体11上に導電体パターン12が配置されている。基板本体11は、導電体パターン12よりも電気的な抵抗が高い材料(例えば)で作製されている。導電体パターン12は、複数の導電体セグメント18と、入出力用導電部14、16と、を備える。なお、図2では、複数の導電体セグメント18のうちのいくつかの1個の導電体セグメント18のみに符号を付している。複数の導電体セグメント18は、アーム8の回転軌道に沿って、間隔を有して配置されている。また、複数の導電体セグメント18のうち、上下両端の導電体セグメント20、22は、導電体によって互いに電気的に接続されている。
図1に示すように、入出力用導電部14、16は、車両側のハーネス3に電気的に接続されている。車両に搭載される電源装置からの電流がハーネス3、入出力用導電部14、16及び基板10を流れる。アーム8には、導電体パターン12をアーム8の回転軌道に沿って摺動する接点9が配置されている。接点9が下方に位置するほど、基板10の抵抗が高くなる。
(液面検知装置の動作)
燃料タンク内の燃料が増減すると、燃料の液面が上下方向に変動して、フロート6が燃料の液面に伴って上下方向に変動する。フロート6の上下方向の移動によって、アーム8が回転運動する。アーム8には、導電体パターン12をアーム8の回転軌道に沿って摺動する接点9が配置されている。燃料タンクに燃料が充填されている状態(図1の点線の状態)から、燃料が消費されて減少すると、燃料の液面が低下し、フロート6が下方に移動する。これにより、接点9が下方に移動する。この構成では、液面が低下するほど、接点9が下方に移動して、基板10の抵抗が上昇する。
ECUは、基板10に流れる電流値を取得し、取得済みの電流値から燃料の液面高さを特定する。
(基板10の製造方法)
次いで、図3〜図9を参照して、基板10の製造方法を説明する。なお、以下では、完成前の各部の名称及び符号は、完成後の各部の名称及び符号と同一の名称及び符号を付与している。図3に示すように、まず、S12において、印刷工程を実行する。即ち、基板本体表面11a上に導電体ペーストを印刷する。具体的には、基板本体表面11a上に、導電体パターン12の形状に対応する開口100aを有するマスク100を配置する。次いで、マスク上に導電体ペーストを塗布することによって、基板本体表面11a上に導電体ペーストを配置する(即ち印刷する)。次に、S14において、乾燥工程を実行する。即ち、印刷済みの導電体ペーストを乾燥する。具体的には、印刷済みの導電体ペーストが配置されている基板10を乾燥装置に収容し、導電体ペーストを乾燥する。次いで、S16において、焼成工程を実行する。即ち、乾燥済みの導電体ペーストを焼成して冷却する。具体的には、乾燥済みの導電体ペーストが配置されている基板10を焼成装置に収容し、導電体ペーストを焼成して冷却する。
図5は、S16の焼成工程が終了した後の1個の導電体セグメント18について、長手方向に垂直な方向における断面を示す。導電体セグメント18には、複数の空隙18aが存在する。空隙18aは、主にS16の焼成工程において、導電体ペーストに含まれる溶剤(例えばアルコール等)が揮発したり、冷却時の導電体セグメント18の熱収縮によって生成される。
S16の焼成工程後には、S18において、外力負荷工程を実行する。即ち、焼成工程後の導電体セグメント18を押圧して、空隙18aを押し潰す。図6では、基板本体表面11a上をローラ200を矢印R1方向に回転移動させながら、基板本体表面11aに向かって押圧する。これにより、基板本体表面11a上の導電体セグメント18を押圧する。図7では、平板形状を有する押圧装置300を、基板本体表面11aに向かって押圧することによって、導電体セグメント18を基板本体表面11aに向かって押圧する。これにより、基板本体表面11a上の導電体セグメント18を押圧する。図8では、基板本体表面11a上をローラ200を回転させずに矢印F1方向に導電体セグメント18と摺動移動させながら、基板本体表面11aに向かって押圧する。これにより、基板本体表面11a上の導電体セグメント18を押圧する。
図9は、S18の外力負荷工程が終了した後の1個の導電体セグメント18について、長手方向に垂直な方向における断面を示す。外力負荷工程後の導電体セグメント18では、S16の焼成工程後に見られた複数の空隙18aが潰されて、空隙18aを画定していた周壁18b(図5参照)の互いに対応する面同士が接触している接触領域18cが形成される。
実際には、製造後の導電体セグメント18の断面をエッチングして拡大観察する(例えば電子顕微鏡を用いて観察する)と、図9に示されるような外力によって押圧された後の空隙18aの跡が、接触領域18cとなって表れる。
(効果)
本実施例の製造方法によれば、S18の外力負荷工程において、導電体セグメント18セグメント中に焼成後に発生した空隙18aを外力によって押し潰すことによって、導電体セグメント18内の空隙18aを低減することができる。
S18の外力負荷工程では、焼成済みの導電体セグメント18を基板本体11に向けて押圧する外力を負荷する。この構成よれば、基板10に向かう押圧力によって、導電体セグメント18内の空隙18aを押し潰すことができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
(1)例えば、S18の外力負荷工程では、導電体セグメント18内の空隙18aを押しつぶすような態様であればよく、例えば、複数の導電体セグメント18をそれぞれ個別に対して押圧力を付与してもよい。
(2)導電体セグメント18が載置された基板は、液面検知装置2以外に装置に配置されるものであってもよい。この場合、基板が導電体セグメント18の腐食環境下に晒されるものであってもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 :液面検知装置
3 :ハーネス
4 :本体
6 :フロート
8 :アーム
9 :接点
10 :基板
11 :基板本体
11a :基板本体表面
12 :導電体パターン
14 :入出力用導電部
16 :入出力用導電部
18 :導電体セグメント
18a :空隙
18b :周壁
18c :接触領域
20 :導電体セグメント
22 :導電体セグメント
100 :マスク
100a :開口
200 :ローラ
300 :押圧装置



Claims (5)

  1. 基板上に導電体を製造する導電体の製造方法であって、
    基板表面上に導電体ペーストを印刷する印刷工程と、
    印刷済みの導電体ペーストを乾燥する乾燥工程と、
    乾燥済みの導電体を焼成する焼成工程と、
    焼成済みの導電体内の空隙を外力を負荷することによって潰す外力負荷工程と、を備える、製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法であって、
    前記外力負荷工程では、前記焼成済みの導電体を前記基板に向けて押圧する前記外力を負荷する、製造方法。
  3. 請求項2に記載の製造方法であって、
    前記外力負荷工程では、前記焼成済みの導電体上を、ローラを回転移動させることによって、前記焼成済みの導電体を前記基板に向けて押圧する前記外力を負荷する、製造方法。
  4. 請求項2に記載の製造方法であって、
    前記外力負荷工程では、前記焼成済みの導電体上を、摺動体を摺動させながら前記焼成済みの導電体を前記基板に向けて押圧する前記外力を負荷する、製造方法。
  5. 基板上に配置される導電体であって、
    導電体内部に、導電体材料の互いに対向する面同士が接触している接触領域を備える、導電体。
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