JP2019159215A - ディスプレイ - Google Patents

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崇人 坂井
Takahito Sakai
崇人 坂井
孝行 宇都
Takayuki Uto
孝行 宇都
合田 亘
Wataru Goda
亘 合田
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Abstract

【課題】輝度が高くかつディスプレイ面内において輝度むらのないディスプレイを提供する。【解決手段】光源2と、前記光源から入射された入射光を、その入射光よりも長波長の光に変換する色変換部材6と、液晶モジュール3と、異なる複数の熱可塑性樹脂が交互に11層以上積層されてなる少なくとも1枚の積層フィルム4と、偏光性を備えたフィルム5を含み、光源2、偏光性を備えたフィルム5、積層フィルム4、液晶モジュール3の順に配置してなり、かつ前記積層フィルム4の長尺方向の中央と両末端の3点における配向角の最大値と最小値の差、及び短尺方向の中央と両末端の3点における配向角の最大値と最小値の差がともに1°以上40°以下であるディスプレイ1。【選択図】図1

Description

本発明は、光源と色変換部材と液晶モジュールと偏光性を備えたフィルムと積層フィルムを含むディスプレイに関する。
色変換方式によるマルチカラー化技術を、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ、照明などへの応用することが盛んに検討されている。色変換とは、発光体からの発光をより長波長な光へと変換することであり、たとえば青色発光を緑色や赤色発光へと変換することを表す。
この色変換機能を有する組成物をシート化し、例えば青色光源と組み合わせることにより、青色光源から、青、緑、赤の3原色を取り出すこと、すなわち白色光を取り出すことが可能となる。このような青色光源と色変換機能を有するシートを組み合わせた白色光源をバックライトユニットとし、液晶モジュールと、カラーフィルターと組み合わせることで、フルカラーディスプレイの作製が可能になる。また液晶モジュールが無ければ、そのまま白色光源として用いることができ、たとえばLED照明などの白色光源として応用できる。
色変換方式を利用する液晶ディスプレイの課題として、色再現性の向上が挙げられる。色再現性の向上には、バックライトユニットの青、緑、赤の各発光スペクトルの半値幅を狭くし、青、緑、赤の各色の色純度を高めることが有効である。これを解決する手段として無機半導体微粒子による量子ドットを色変換部材の成分として用いる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。量子ドットを用いる技術は、確かに緑、赤色の発光スペクトルの半値幅が狭く、色再現性は向上する。
また、量子ドット技術からなる色変換部材を用いることで色再現性は向上するものの、その色特性や色変換フィルムの発光特性のために輝度が低下するという課題もある。その対策として、例えば、色変換フィルムから発光された光を反射する光波長選択性の反射フィルムを用いたものが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2012−22028号公報 特開2009−140822号公報
一方で、量子ドットなどの色変換部材と波長選択性の反射フィルムをディスプレイに実装した際に、ディスプレイ画面内で実際に画像を表示する際に輝度むらが発生するという課題があった。
そこで、本発明は上記の課題を解決せんとするものであって、色変換部材や波長選択性の反射フィルムを含むディスプレイにおいて、輝度が高くかつディスプレイ面内において輝度むらのないディスプレイを提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決せんとするものであって、光源と、前記光源から入射された入射光を、その入射光よりも長波長の光に変換する色変換部材と、液晶モジュールと、異なる複数の熱可塑性樹脂が交互に11層以上積層されてなる少なくとも1枚の積層フィルムと、偏光性を備えたフィルムを含み、光源、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、液晶モジュールの順に配置してなり、かつ前記積層フィルムの長尺方向の中央と両末端の3点における配向角の最大値と最小値の差、及び短尺方向の中央と両末端の3点における配向角の最大値と最小値の差がともに1°以上40°以下であるディスプレイである。
本発明によれば、量子ドットに代表される色変換部材と偏光性を備えたフィルムと液晶モジュールを備えたディスプレイにおいて、輝度が高くかつディスプレイ面内において輝度むらのないディスプレイを得ることができる。
本発明のディスプレイの一例を示す模式断面図 本発明のディスプレイの一例を示す模式断面図 積層フィルムの長尺方向末端、短尺方向末端、中央の場所を示す模式図
以下に本発明の実施の形態について詳細に述べるが、本発明は以下の実施例を含む実施の形態に限定して解釈されるものではなく、発明の目的を達成できて、かつ、発明の要旨を逸脱しない範囲内においての種々の変更は当然あり得る。
本発明のディスプレイは、図1に示すとおり光源、積層フィルム、色変換部材、液晶モジュールを含んでなる必要がある。また、図2に示すとおり側面に光源を供えた導光板を積層フィルムの下面に設けた構成であってもよい。以下、これらの構成をベースとして説明する。
<光源>
本発明のディスプレイを構成する光源の種類は、後述の色変換部材に含まれる発光物質が吸収可能な波長領域に発光を示すものであればいずれの光源でも用いることができる。例えば、熱陰極管や冷陰極管、無機ELなどの蛍光性光源、有機エレクトロルミネッセンス素子光源、LED、白熱光源、あるいは太陽光などいずれの光源でも原理的には利用可能であるが、特にはLEDが好適な光源である。たとえば、ディスプレイや照明用途では、青色光を受けて緑色を発光させたり、紫外光をうけて青色光を発光させたりするが、前者の場合、青色光の色純度を高められる点で、400〜500nmの範囲の光源を持つ青色LEDがさらに好適な光源である。また、後者の場合、青色発光効率を高めつつも紫外線による内部材料の劣化を抑制する観点から380〜420nmの範囲の光源をもつ近紫外線LEDがさらに好適な光源である。
光源は1種類の発光ピークを持つものでもよく、2種類以上の発光ピークを持つものでもよいが、色純度を高めるためには1種類の発光ピークを持つものが好ましい。また、発光ピークの種類の異なる複数の光源を任意に組み合わせて使用することも可能である。
<液晶モジュール>
本発明のディスプレイを構成する液晶モジュールは、液晶層と偏光子を含んでなることが好ましい。偏光子を含むことで、液晶ディスプレイの構成によって、画素電極に対応して光の透過性を制御できるようになる。偏光子の種類は特に制限されるものではなく、吸収型偏光板でもよく、反射型偏光板でもよい。また、液晶層は特に限定されるものではなく、画素電極に対応して光の透過性を制御できるものであれば使用可能である。また、その方式も限定されるものではなく、TN(Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式、IPS(In−Plane−Switching)方式のいずれも使用できる。
<色変換部材>
本発明のディスプレイには、前記の光源から入射された入射光を、すなわち色変換部材に入射する光源からの光を、その入射光よりも長波長の光に変換する色変換部材を含む構成とすることが必要である。ここでいう光源から入射された入射光をその入射光よりも長波長の光に変換するとは以下のとおり定義されるものである。まず、光源の発光スペクトルを計測し、発光スペクトルの最大強度を示す波長を光源の発光ピーク波長とし、光源の発光ピーク波長での発光強度の50%以上の強度を示す発光帯域をもって光源の発光帯域とする。つづいて、光源からの光を色変換部材を通して受光した際の発光スペクトルを計測する。その際の光源の発光ピーク波長をのぞく最大強度を示す波長を色変換部材の出光ピーク波長とし、色変換部材の出光ピーク波長での出光強度の50%以上の強度を示す帯域を色変換部材の出光帯域とする。この色変換部材の出光帯域が、光源の発光帯域よりも長波長側にあることをもって光源から入射された入射光をその入射光よりも長波長の光に変換するとし、さらに具体的には色変換部材の出光帯域の長波長端が光源の発光帯域の長波長端よりも長波長側にあることとする。このような色変換部材を用いることで、赤・緑・青の色を個別に発光させることが容易となり、表現できる色の種類が多く色再現性の高いディスプレイを得られるものである。また、色変換部材からの局所的な出光ピークを複数備える場合は、色変換部材の出光帯域の一部で最大強度の50%未満となる場合もあるが、この場合も分断された色変換部材の出光帯域の中で最も長波長の色変換部材の出光帯域の端となる波長が光源の発光帯域の長波長端よりも長波長側にあればよい。また、本願で用いる光源と色変換部材の組合せとしては、光源の発光波長の長波長端よりも色変換部材の出光帯域の短波長端(波長基準でみた帯域において最も小さい波長を短波長端いう。また、同帯域において最も大きい波長を長波長端という)が長波長側にあることがより好ましい。この場合、色変換部材が、光源とは異なる色の光を発光するため、より色再現性に優れたディスプレイが得られるようになる。
本発明のディスプレイを構成する色変換部材は、前述のとおり特定の波長の光を他の波長の光に変換する部材であり、樹脂フィルムに含有したものや、基材となるフィルム上に色変換材料を含有した膜を積層したものなどが例示される。また、別の例として、通常の赤・緑・青色の3色からなるカラーフィルターの代替として、色変換部材を用いることが例示される。青色光源を用いる場合には、赤・緑・青のそれぞれのカラーフィルターの代替として、赤色への色変換部材、緑色への色変換部材、青色を透過する透明部材を用いられる。
特に本発明のディスプレイにおいては、色変換部材は複数のセルで分割されてなる必要がある。好ましくは、隣接するセルから発光される光の波長が異なることである。カラーフィルターとして用いるためには、赤、緑、青の色を表示する必要があるため、隔壁により画素に対応するセルに分割された構成である必要があり、隣接するセルで発光される光が異なる必要がある。一方で、全てのセルに色変換部材を含む必要はなく、たとえば光源として発光波長400〜500nmの青色LEDを用いた場合には、青色の発光材料を含まない透明セルで青色を表現できるようになる。ここで、各セルを分割する隔壁は特に限定されるものではなく、透明であっても、吸収性の黒色材料であっても、反射性の材料であってもよい。
量子ドットとしては、ZnSシェルを有するCdSeが例として挙げられる。また、CdSe/ZnS、InP/ZnS、PbSe/PbS、CdSe/CdS、CdTe/CdS、又はCdTe/ZnSを含むコア/シェル発光ナノ結晶を用いてもよい。
無機蛍光体は、最終的に所定の色を再現できるものであれば特に限定はなく、公知のものを用いることができる。例としては、YAG蛍光体、TAG蛍光体、シリケート蛍光体、ナイトライド蛍光体、オキシナイトライド蛍光体、窒化物、酸窒化物蛍光体、β型サイアロン蛍光体等が挙げられる。中でも、YAG蛍光体およびβ型サイアロン蛍光体がそれぞれ好ましく用いられる。
YAG蛍光体は、少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体、少なくともセリウムで賦括されたイットリウム・ガドリニウム・アルミニウム酸化物蛍光体、少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット酸化物蛍光体、及び、少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・ガリウム・アルミニウム酸化物蛍光体などがあり、具体的には、Ln12:R(Lnは、Y、Gd、Laから選ばれる少なくとも1以上である。Mは、Al、Caの少なくともいずれか一方を含む。Rは、ランタノイド系である。)、(Y1−xGa(Al1−yGa12:R(Rは、Ce、Tb、Pr、Sm、Eu、Dy、Hoから選ばれる少なくとも1以上である。0<x<0.5、0<y<0.5である。)などがあげられる。
β型サイアロンは、β型窒化ケイ素の固溶体であり、β型窒化ケイ素結晶のSi位置にAlが、N位置にOが置換固溶したものである。単位胞(単位格子)に2式量の原子があるので、一般式として、Si6−zAl8−zが用いられる。ここで、組成zは、0〜4.2であり、固溶範囲は非常に広く、また(Si、Al)/(N、O)のモル比は、3/4を維持する必要がある。β型サイアロンの一般的な製法は、窒化ケイ素の他に、酸化ケイ素と窒化アルミニウムとを、あるいは酸化アルミニウムと窒化アルミニウムとを加えて加熱する方法である。
β型サイアロンは、結晶構造内に希土類などの発光元素(Eu、Sr、Mn、Ceなど)を取り込むことで、紫外から青色の光で励起して520〜550nmの緑色発光を示すβ型サイアロン蛍光体となる。これは白色LED等の発光装置の緑色発光成分として好ましく用いられる。特にユーロピウム(Eu2+)を含有させたEu2+付活β型サイアロン蛍光体は、発光スペクトルは非常にシャープであるため、青、緑、赤の狭帯域発光が要求される画像処理表示装置又は液晶ディスプレイパネルのバックライト光源に適した素材である。
有機蛍光体としては、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、トリフェニレン、ペリレン、フルオランテン、フルオレン、インデン等の縮合アリール環を有する化合物やその誘導体;
フラン、ピロール、チオフェン、シロール、9−シラフルオレン、9,9’−スピロビシラフルオレン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、イミダゾピリジン、フェナントロリン、ピリジン、ピラジン、ナフチリジン、キノキサリン、ピロロピリジン等のヘテロアリール環を有する化合物やその誘導体;
ボラン誘導体;
1,4−ジスチリルベンゼン、4,4’−ビス(2−(4−ジフェニルアミノフェニル)エテニル)ビフェニル、4,4’−ビス(N−(スチルベン−4−イル)−N−フェニルアミノ)スチルベン等のスチルベン誘導体;
芳香族アセチレン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、アルダジン誘導体、ピロメテン誘導体、ジケトピロロ[3,4−c]ピロール誘導体;
クマリン6、クマリン7、クマリン153などのクマリン誘導体;
イミダゾール、チアゾール、チアジアゾール、カルバゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾールなどのアゾール誘導体およびその金属錯体;
インドシアニングリーン等のシアニン系化合物;
フルオレセイン・エオシン・ローダミン等のキサンテン系化合物やチオキサンテン系化合物;
ポリフェニレン系化合物、ナフタルイミド誘導体、フタロシアニン誘導体およびその金属錯体、ポルフィリン誘導体およびその金属錯体;
ナイルレッドやナイルブルー等のオキサジン系化合物;
ヘリセン系化合物;
N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン等の芳香族アミン誘導体;および
イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、オスミウム(Os)、及びレニウム(Re)等の有機金属錯体化合物などがある。
色変換材料は、色変換部材の中に少なくとも1種含まれていればよく、2種以上含まれていてもよい。
なおここで、色変換部材は、前記の色変換機能を有する材料が単独でまたは他の材料に積層されることでフィルム形状を有しているものや、色変換機能を有する材料がガラスに代表される硬質部材上に印刷・塗布により固定化されたものを例示として、色変換機能を有する物質を構成要素とする有体物である。なお、フィルムは二次元上の拡がりを有するが、その拡がりの大きさはフィルムの意味を左右しない。例えば、厚み(z軸方向)が10nmでxy面の面積が1μmであってもフィルムということができる。
<偏光性を備えたフィルム>
本発明のディスプレイの構成要素である偏光性を備えたフィルムは、前記偏光性を備えたフィルムに入射する光自体の直線偏光性の有無にかかわらず、前記偏光性を備えたフィルムから出射する光が直線偏光性を有するようになることが好ましい。フィルムの種類の例としてはたとえば正面集光性を有するプリズムシートや、輝度向上を目的とした偏光反射フィルムなどが挙げられるが、特にこれらのみに限定されるものではなく、出射する光が直線偏光性を有するものであれば使用可能である
<積層フィルム>
本発明のディスプレイの構成要素である積層フィルムは、光源、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、液晶モジュールの順に配置される必要がある。色変換部材や波長選択性の反射フィルムである積層フィルムを含む構成で生じる課題である輝度ムラに対して、偏光性を備えたフィルムと液晶モジュールとの間に積層フィルムを設けることで、後述のとおり、偏光性を備えたフィルムによって偏光性を持たせた光源から発光された光や色変換部材から出光された光が、積層フィルムによって集光されたり反射されたりすることにより、輝度向上や輝度むら抑制が達成できることを見出したものである。また、プリズムシートや偏光反射フィルムのような偏光性を備えたフィルムを透過した光は、その出射角度や偏光状態が均一化されたものとなるため、積層フィルムと組み合わせた際の効果が極めて高くなるものである。
本発明の積層フィルムは、異なる複数の熱可塑性樹脂が交互に11層以上積層されてなることが必要である。ここでいう熱可塑性樹脂が異なるとは、フィルムの面内で任意に選択される直交する2方向および該面に垂直な方向のいずれかにおいて屈折率が0.01以上異なること、または異なる融点・ガラス転移温度を備えることを指す。また、ここでいう交互に積層されてなるとは、異なる熱可塑性樹脂からなる層が厚み方向に規則的な配列で積層されていることをいい、熱可塑性樹脂A、Bからなる場合、各々の層をA層,B層と表現すれば、A(BA)n(nは自然数)のように積層されたものである。このように光学的性質の異なる樹脂が交互に積層されることにより、各層の屈折率の差と層厚みとの関係より設計した波長の光を反射させることが出来る干渉反射を発現させることが可能となる。また、積層する層数がそれぞれ10層以下の場合には、所望する帯域において高い反射率を得られない。また、前述の干渉反射は、層数が増えるほどより広い波長帯域の光に対して高い反射率を達成できるようになり、所望する帯域の光を反射する積層フィルムが得られるようになる。好ましくは100層以上であり、より好ましくは200層以上。さらに好ましくは600層以上である。また、層数に上限はないものの、層数が増えるに従い製造装置の大型化に伴う製造コストの増加や、フィルム厚みが厚くなることでのハンドリング性の悪化が生じるために、現実的には10000層程度が実用範囲となる。
本発明のディスプレイに用いる積層フィルムは、入射角度0°での透過スペクトルにおいて前記光源の発光帯域での平均透過率が80%以上であることが好ましい。積層フィルムが、入射角度0°での透過スペクトルにおいて前記光源の発光帯域での平均透過率が80%以上であることにより前記光源の発光帯域内の光を効率的に液晶モジュールへと入射させることが可能となり、輝度を高めることが容易となる。好ましくは、積層フィルムの入射角度0°での透過スペクトルにおいて前記光源の発光帯域での平均透過率が85%以上であり、より好ましくは90%以上である。前記透過率が増加することで、液晶モジュールに入射する前記光源の発光帯域の光量を増やすことが可能となり、輝度に優れたディスプレイとできる。このような積層フィルムを得るためには、フィルムの各層の層厚みを制御することによる反射帯域の最適化に加えて、表面への低屈折率の樹脂からなる層を設けることで表面反射を抑えることで達成できる。
また、本発明のディスプレイに用いる積層フィルムは、入射角度10°または60°での反射スペクトルにおいて前記色変換部材の出光帯域内での最大反射率が30%以上であることが好ましい。この場合、前記色変換部材の出光帯域内での光の一部を積層フィルムによって液晶モジュールとは反対方向にあるバックライト構成側へ反射することができ、バックライト内での光のリサイクル・ミキシングされることで輝度ムラを抑制することが容易となる。好ましくは、積層フィルムの入射角度10°または60°での反射スペクトルにおいて前記色変換部材の出光帯域内での最大反射率が50%以上であり、より好ましくは90%以上である。前記最大反射率が増加することで、バックライト内で光がリサイクル・ミキシングされる効果が強くなり、輝度ムラ抑制効果が高くなる。
本発明のディスプレイにおいては、前記色変換部材が、前記光源と、前記積層フィルムの間に配置されてなり、前記積層フィルムの入射角度10°の反射スペクトルにおける短波長端が、前記色変換部材から出光される緑色光の出光帯域の長波長端より大きく、かつ前記積層フィルムの入射角度45°の反射率スペクトルにおける短波長端が、前記色変換部材から出光される緑色光の出光帯域の長波長端より小さいことが好ましい。輝度向上のためには、ディスプレイでの緑色の発光強度を高めることが効果的である。そこで、前記積層フィルムの入射角度10°の反射スペクトルにおける短波長端が、前記色変換部材から出光される緑色光の出光帯域の長波長端より大きく、かつ前記積層フィルムの入射角度45°の反射率スペクトルにおける短波長端が、前記色変換部材から出光される緑色光の出光帯域の長波長端より小さくすることにより、前記色変換部材から正面方向に出光した光を透過させるとともに、斜め方向に出光した光を反射・リサイクルさせることで緑色光をディスプレイ正面方向へ集光させることができ、前述の輝度ムラ抑制効果に加えて優れた輝度向上効果が得られるものである。
本発明のディスプレイにおいては、前記色変換部材が、前記積層フィルムに関して前記光源とは反対側に配置(光源、積層フィルム、色変換部材の順に配置)されてなり、前記積層フィルムの入射角度10°の反射スペクトルにおける短波長端が、前記光源の出光帯域の長波長端より大きく、かつ前記積層フィルムの入射角度45°の反射率スペクトルにおける短波長端が、前記光源の出光帯域の長波長端より小さいことが好ましい。この場合、前記光源の発光帯域の光のうち、正面方向の光は透過させるとともに、斜め方向の光は色変換部材とは反対方向に反射・リサイクルさせることでディスプレイ正面方向へ集光させることができ、前述の輝度ムラ抑制効果に加えて優れた輝度向上効果が得られるものである。
本発明のディスプレイに用いる積層フィルムは、その長尺方向の中央と両末端の3点における配向角の最大値と最小値の差、及び短尺方向の中央と両末端の3点における配向角の最大値と最小値の差がともに1°以上40°以下である必要がある。ここでいう長尺方向の両末端とは、図3に示すとおり、短尺辺の中間点にある長尺方向の両末端をあらわし、短尺方向の両末端とは、図3に示すとおり、長尺辺の中間点にある短尺方向の両末端をあらわす。また、積層フィルムの長尺方向とは、ディスプレイが略四角形である場合、四角形の長辺方向をもって長尺方向とし、短辺方向をもって短辺方向とする。ディスプレイが略四角形でない場合、重心をとおりかつ最も長くなる対角線がとれる方向をもって長尺方向、前記対角線に直交する方向をもって短尺方向とする。この場合、長尺方向の両末端とは、上記で定義される長尺方向の両末端をあらわし、短尺方向の両末端とは、上記で定義される短尺方向の両末端をあらわす。また、ここでいう配向角とは、KSシステムズ(株)製(現王子計測機器(株))の分子配向計MOA−2001にて測定されるものである。上述のとおり、偏光性を備えたフィルムと液晶モジュールの間に積層フィルムを挿入することで、優れた輝度向上効果や輝度ムラ抑制効果が得られる。一方で、偏光性を備えたフィルムを経て積層フィルムに入射する光はある特定の方向に偏光された直線偏光性を帯びた光となっている。偏光性を帯びた光は、偏光子を含む液晶モジュールの間に積層フィルムを挿入した場合、その積層フィルムの配向角によりその透過率が変化してしまう。ゆえに、積層フィルム内で配向方向にばらつきがある場合、ディスプレイとして用いる際に画面内で配向方向のばらつきに起因した新たな輝度のムラが生じる原因となる場合がある。そこで、前記積層フィルムの長尺方向の中央と両末端の3点における配向角の最大値と最小値の差、及び短尺方向の中央と両末端の3点における配向角の最大値と最小値の差がともに1°以上40°以下であることにより、偏光性を備えたフィルムと液晶モジュールの間に積層フィルムを挿入した場合にも画面内での輝度ムラを抑制することが可能となる。好ましくは、前記積層フィルムの長尺方向の中央と両末端の3点における配向角の最大値と最小値の差、及び短尺方向の中央と両末端の3点における配向角の最大値と最小値の差がともに1°以上30°以下であり、さらに好ましくは1°以上10°以下である。配向角の最大値と最小値の差が1°以上10°以下となれば、透過率の差は小さくなり、輝度・色の差として視認されがたくなる。また、偏光性を備えたフィルムの長尺方向の中央と両末端の3点、または短尺方向の中央と両末端の3点の間にも配向角に差がある場合に、前記配向角の最大値と最小値の差の下限が1°以上であることにより、同一測定位置での、偏光性を備えたフィルムと積層フィルムの配向角の差を低下させ、偏光性を備えたフィルムと液晶モジュールの間に積層フィルムを挿入した場合にも画面内での輝度ムラを抑制することが可能となる。このような積層フィルムを得るためには、後述の積層フィルムの製造工程で横方向への延伸制御を行うことで達成される。
本発明のディスプレイに用いる積層フィルムは、その長尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最大値と最小値の差、及び短尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最大値と最小値の差がともに0.2以下であることも好ましい。ここでいうMORとは、KSシステムズ(株)製(現王子計測機器(株))の分子配向計MOA−2001にて測定されるもので、フィルムの配向の程度を表す指標であり、MORの値が大きくなるほどフィルムは配向角方向に強く配向している、すなわち、フィルムの位相差も大きくなるといえる。そこで、積層フィルムの長尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最大値と最小値の差、及び短尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最大値と最小値の差がともに0.2以下であることによって、積層フィルムの面内における位相差の最大値と最小値の差が小さくなり、偏光性を備えたフィルムと液晶モジュールの間に積層フィルムを挿入した場合にも画面内での輝度ムラを抑制することが可能となる。好ましくは前記積層フィルムの長尺方向の中央と両末端の3点におけるMORの最大値と最小値の差、及び短尺方向の中央と両末端の3点におけるMORの最大値と最小値の差がともに0.15以下であり、さらに好ましくは0.1以下である。MORの最大値と最小値の差が0.1以下となれば、位相差の差は小さくなり、輝度・色の差として視認されがたくなる。このような積層フィルムを得るためには、後述の積層フィルムの製造工程で横方向への延伸制御を行うことで達成される。
本発明のディスプレイに用いる積層フィルムは、その長尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最小値、及びその短尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最小値がともに1.3以上であることも好ましい。MORは、フィルムの配向の程度を表す指標であり、MORの値が大きくなるほどフィルムは配向角方向に強く配向している、すなわち、フィルムの位相差も大きくなるといえる。そこで、積層フィルムの長尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最小値、及びその短尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最小値をともに1.3以上であることによって、積層フィルムの面内における位相差が大きくなり、ディスプレイとして実装した際にサングラス越しに画面を見ても画面内での輝度ムラや色ムラの発生を抑制することが可能となる。好ましくは、積層フィルムの長尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最小値、及びその短尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最小値をともに1.5以上である。
<積層フィルムの製造方法>
次に、第1の積層フィルムの好ましい製造方法を熱可塑性樹脂A,Bからなる積層フィルムを例にとり以下に説明する。もちろん本発明は係る例に限定して解釈されるものではない。また、この積層フィルムの積層構造は、特開2007−307893号公報の〔0053〕〜〔0063〕段に記載の内容と同様の方法により簡便に実現できるものである。
熱可塑性樹脂をペレットなどの形態で用意する。ペレットは、必要に応じて、熱風中あるいは真空下で乾燥された後、別々の押出機に供給される。また、積層フィルム中に紫外線吸収剤を含む場合には、あらかじめ熱可塑性樹脂中に紫外線吸収剤を混練したペレットを準備したり、熱可塑性樹脂と紫外線吸収剤とを押出機中にて混練する。押出機内において、融点以上に加熱溶融された樹脂は、ギヤポンプ等で樹脂の押出量を均一化され、フィルター等を介して異物や変性した樹脂などを取り除かれる。これらの樹脂はダイにて目的の形状に成形された後、吐出される。そして、ダイから吐出された多層に積層されたシートは、キャスティングドラム等の冷却体上に押し出され、冷却固化され、キャスティングフィルムが得られる。この際、ワイヤー状、テープ状、針状あるいはナイフ状等の電極を用いて、静電気力によりキャスティングドラム等の冷却体に密着させ急冷固化させることが好ましい。また、スリット状、スポット状、面状の装置からエアーを吹き出してキャスティングドラム等の冷却体に密着させ急冷固化させたり、ニップロールにて冷却体に密着させ急冷固化させたりする方法も好ましい。
また、A層に用いられる熱可塑性樹脂とそれと異なる熱可塑性樹脂Bの複数の樹脂を2台以上の押出機を用いて異なる流路から送り出し、多層積層装置に送り込まれる。多層積層装置としては、マルチマニホールドダイやフィードブロックやスタティックミキサー等を用いることができるが、特に、本発明の構成を効率よく得るためには、11個以上の微細スリットを有するフィードブロックを用いることが好ましい。このようなフィードブロックを用いると、装置が極端に大型化することがないため、熱劣化による異物が少なく、積層数が極端に多い場合でも、高精度な積層が可能となる。また、幅方向の積層精度も従来技術に比較して格段に向上する。また、この装置では、各層の厚みをスリットの形状(長さ、幅)で調整できるため、任意の層厚みを達成することが可能となったものである。
このようにして所望の層構成に形成した溶融多層積層体をダイへと導き、上述と同様にキャスティングフィルムが得られる。
このようにして得られたキャスティングフィルムは、二軸延伸することが好ましい。ここで、二軸延伸とは、長手方向および幅方向に延伸することをいう。延伸は、逐次に二方向に延伸しても良いし、同時に二方向に延伸してもよい。また、さらに長手方向および/または幅方向に再延伸を行ってもよい。
逐次二軸延伸の場合についてまず説明する。ここで、長手方向への延伸とは、フィルムに長手方向の分子配向を与えるための延伸を言い、通常は、ロールの周速差により施され、この延伸は1段階で行ってもよく、また、複数本のロール対を使用して多段階に行っても良い。延伸の倍率としては樹脂の種類により異なるが、通常、2〜15倍が好ましく、積層フィルムを構成する樹脂のいずれかにポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、2〜7倍が特に好ましく用いられる。また、延伸温度としては積層フィルムを構成する樹脂のガラス転移温度〜ガラス転移温度+100℃が好ましい。
このようにして得られた一軸延伸されたフィルムに、必要に応じてコロナ処理やフレーム処理、プラズマ処理などの表面処理を施した後、易滑性、易接着性、帯電防止性などの機能をインラインコーティングにより付与してもよい。特に、積層フィルムと色変換シートを含む積層部材を形成する際には、積層フィルムの最表層となる熱可塑性樹脂Aよりも低く、色変換部材の最表層となるフィルムの屈折率よりも高い屈折率となる樹脂をインラインコーティングすることが好ましい。
つづいて幅方向の延伸とは、フィルムに幅方向の配向を与えるための延伸をいい、通常は、テンターを用いて、フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、幅方向に延伸する。延伸の倍率としては樹脂の種類により異なるが、通常、2〜15倍が好ましく、積層フィルムを構成する樹脂のいずれかにポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、2〜7倍が特に好ましく用いられる。特に本発明における積層フィルムでは、横延伸倍率は4倍以上とすることが好ましく、横延伸倍率を高めることで反射帯域の均一性、平均反射率の均一性、相関係数を高めるのに有効である。また、延伸温度としては積層フィルムを構成する樹脂のガラス転移温度〜ガラス転移温度+120℃が好ましい。
ここで、特に本発明の積層フィルムにおいては、フィルム幅方向での配向角の均一性の向上のためにフィルム幅方向への延伸時に段階的に延伸温度を低温から高温へと昇温する方法や、フィルム幅方向への延伸時に高延伸倍率で延伸したのちに低延伸倍率で延伸する方法などを採用することも好ましい。配向角の幅方向均一性の低下の原因の一つは、幅方向延伸時にフィルム流れ方向に働く延伸応力に伴うことが多い。ここで、上記の方法を採用することにより、フィルム幅方向への延伸時にフィルム流れ方向で生じる応力を抑制でき、相対的にフィルム幅方向の応力を高めることができるため、フィルム幅方向での配向角の均一化を達成できるものである。
こうして二軸延伸されたフィルムは、平面性、寸法安定性を付与するために、テンター内で延伸温度以上融点以下の熱処理を行うのが好ましい。熱処理を行うことにより、成形用フィルムの寸法安定性が向上する。このようにして熱処理された後、均一に徐冷後、室温まで冷やして巻き取られる。また、必要に応じて、熱処理から徐冷の際に弛緩処理などを併用してもよい。
ここで、特に本発明の積層フィルムにおいては、フィルム幅方向の配向角を均一化するために、フィルム幅方向に延伸したのちに一旦ガラス転移温度以下に冷却した後に熱処理を行うことも好ましい。この場合、ガラス転移温度以下に冷却することでフィルム幅方向への延伸工程におけるフィルム流れ方向の延伸応力を抑制することが可能となり、結果としてフィルム幅方向での配向角の均一性を高められるものである。
また、本発明の積層フィルムにおいては、熱処理時の温度を段階的に昇温することも好ましい。より好ましくは、フィルム幅方向への延伸終了時の温度をT1、熱処理開始時の温度をT2、熱処理工程の最高温度をT3とした場合、T2はT1+10℃以上であり、かつT3−10℃以下であることであり、さらに好ましくはT2が(T1+T3)/2±10℃の範囲にあることである。このように、熱処理温度を段階的に昇温することでも、フィルム幅方向への延伸工程におけるフィルム流れ方向の延伸応力を抑制することが可能となり、結果としてフィルム幅方向での配向角の均一性を高められるものである。
また、本発明の積層フィルムにおいては、熱処理工程においてもフィルム幅方向へフィルム幅方向への延伸工程終了後のフィルム幅に対して1.01倍以上1.2倍以下で延伸することも好ましい。熱処理工程においては、フィルム長手方向への応力はほとんど生じないため、幅方向での配向角の均一性を向上させることができる。一方、熱処理工程でのフィルム幅方向への延伸倍率が1.2倍より大きくなった場合には、フィルムに厚みムラが生じ、ディスプレイへの実装に適さないフィルムとなりうる。
同時二軸延伸の場合について次に説明する。同時二軸延伸の場合には、得られたキャストフィルムに、必要に応じてコロナ処理やフレーム処理、プラズマ処理などの表面処理を施した後、易滑性、易接着性、帯電防止性などの機能をインラインコーティングにより付与してもよい。
次に、キャストフィルムを、同時二軸テンターへ導き、フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、長手方向と幅方向に同時および/または段階的に延伸する。同時二軸延伸機としては、パンタグラフ方式、スクリュー方式、駆動モーター方式、リニアモーター方式があるが、任意に延伸倍率を変更可能であり、任意の場所で弛緩処理を行うことができる駆動モーター方式もしくはリニアモーター方式が好ましい。延伸の倍率としては樹脂の種類により異なるが、通常、面積倍率として6〜50倍が好ましく、積層フィルムを構成する樹脂のいずれかにポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、面積倍率として8〜30倍が特に好ましく用いられる。特に同時二軸延伸の場合には、面内の配向差を抑制するために、長手方向と幅方向の延伸倍率を同一とするとともに、延伸速度もほぼ等しくなるようにすることが好ましい。また、延伸温度としては積層フィルムを構成する樹脂のガラス転移温度〜ガラス転移温度+120℃が好ましい。
こうして二軸延伸されたフィルムは、平面性、寸法安定性を付与するために、引き続きテンター内で延伸温度以上融点以下の熱処理を行うのが好ましい。この熱処理の際に、幅方向での主配向軸の分布を抑制するため、熱処理ゾーンに入る直前および/または直後に瞬時に長手方向に弛緩処理することが好ましい。このようにして熱処理された後、均一に徐冷後、室温まで冷やして巻き取られる。また、必要に応じて、熱処理から徐冷の際に長手方向および/あるいは幅方向に弛緩処理を行っても良い。熱処理ゾーンに入る直前および/あるいは直後に瞬時に長手方向に弛緩処理する。
<ディスプレイ>
本発明によるディスプレイは、少なくとも光源、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、液晶モジュール、および色変換部材を含む構成である。これらの部材の配置方法については、光源、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、液晶モジュールがその順番で配置されている構成であれば、特に限定されない。
本発明のディスプレイは、ディスプレイ、照明、インテリア、標識、看板、などの用途に使用できるが、特にディスプレイや照明用途に特に好適に用いられる。
以下、実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
<光源の発光強度、発光帯域の測定>
浜松フォトニクス製ミニ分光光度器(C10083MMD)にNA0.22の光ファイバーを取り付け、光源の光を計測した。得られた発光スペクトルについて、最大強度を示す波長を光源の発光ピーク波長とし、光源の発光ピーク波長での発光強度の50%以上の強度を示す発光帯域をもって光源の発光帯域とした。
<色変換部材の発光強度、出光帯域の測定>
浜松フォトニクス製ミニ分光光度器(C10083MMD)にNA0.22の光ファイバーを取り付け、光源の光を照射した色変換部材から出光する光を計測した。得られた発光スペクトルについて、光源の発光ピーク波長をのぞく波長の中で最大強度を示した波長を色変換部材の出光ピーク波長(ピーク波長1)とし、色変換部材の出光ピーク波長での出光強度の50%以上の強度を示す帯域を色変換部材の出光帯域とした。なお、本願で用いた色変換部材は上記で定義される出光ピーク波長以外にも極大点が存在するものであったため、当該極大点の波長を第2の発光ピーク波長(ピーク波長2)とした。
<積層フィルムの透過率、反射率、反射帯域の測定>
日立製作所製 分光光度計(U−4100 Spectrophotometer)に付属の角度可変透過装置と付属のグランテーラ社製偏光子を取り付け、入射角度φ=10度、45度および60度における波長250〜1600nmのP波反射率及びS波反射率ならびに入射角度φ=0度での波長250〜1600nmの透過率を測定した。測定条件:スリットは2nm(可視)/自動制御(赤外)とし、ゲインは2と設定し、走査速度を600nm/分とした。サンプルは65インチを想定して、フィルム長手方向から45cm間隔で、フィルム幅方向から70cm間隔で5cm×10cmで切り出し測定した。また、反射率はフィルム両面で測定し、より高い反射率となった結果をもって反射率とした。各々のパラメーターは以下のとおりの方法で求めた。
<積層フィルムの短波長端・高波長端>
上記で得られた反射スペクトルについて、各波長ごとにP波とS波の平均値を用いた平均反射スペクトルを算出し、波長400〜1600nmにおける最大反射率をRmax(%)とした際に、Rmax/2(%)以上となる波長の中で最も短波長でかつ400nm以上である波長を積層フィルムの反射帯域の短波長端、最も長波長でかつ1600nm以下である波長を積層フィルムの反射帯域の長波長端とした。
<光源の発光帯域における平均透過率>
上記で得られた透過スペクトルについて、各波長ごとにP波とS波の平均値を用いて平均透過スペクトルを算出し、この平均透過スペクトルに対して上で求めた光源の発光帯域に対応する波長範囲での平均透過率を算出した。
<色変換部材の出光帯域における最大および平均反射率>
上記で得られた反射スペクトルについて、各波長ごとにP波とS波の平均値を用いた平均反射スペクトルを算出し、この平均反射スペクトルに対して上で求めた色変換部材の出光帯域に対応する波長範囲での最大反射率および平均反射率を算出した。
<正面輝度、輝度むらの測定>
評価用の光源を含む光源ユニットとして、Sony製KD−65X9500Bの光源ユニットを用いた。浜松フォトニクス製ミニ分光光度器(C10083MMD)にNA0.22の光ファイバーを取り付け、光源のみおよび色変換部材から出光する光を計測した。本光源の発光帯域は430〜485nmであり、色変換部材の出光帯域は、508〜678nmであり、ピーク波長1は532nm、ピーク波長2は648nmであった。
モデル試験として、付属の拡散板の上に、付属のプリズムフィルム、付属の偏光反射フィルム、積層フィルムを順に重ね、さらに液晶モジュールの代替として吸収型偏光板を中央の輝度が最も明るくなる方向で重ねて出光した光の輝度を測定した。輝度の測定においては、CA−2000((株)コニカミノルタ)を用い、吸収型偏光板の長尺方向の中央と両末端の3点、及び前記最外層に配置されたフィルムの短尺方向の両末端の2点の計5点について行い、その平均値を正面輝度とした。その上で、比較例1における輝度を100としたときの相対的な輝度を表1に記載した。
また、輝度のむらについては、前記5点についての輝度の変動係数(=標準偏差/平均値×100%)を用いて下記のように評価した。
輝度のむら
◎ : 前記面内5箇所についての輝度の変動係数が3%以下
○ : 前記面内5箇所についての輝度の変動係数が10%以下
× : 前記面内5箇所についての輝度の変動係数が10%以上
<配向角>
サンプルは65インチを想定して、フィルム長手方向から40cm間隔で、フィルム幅方向から70cm間隔で10cm×10cmで切り出し、KSシステムズ(株)製(現王子計測機器(株))の分子配向計MOA−2001を用いて、配向角を求めた(計測される配向角の範囲は−90〜90°である)。
<MOR>
サンプルは65インチを想定して、フィルム長手方向から40cm間隔で、フィルム幅方向から70cm間隔で10cm×10cmで切り出し、KSシステムズ(株)製(現王子計測機器(株))の分子配向計MOA−2001を用いて、MORを求めた。
(実施例1)
積層フィルムは以下に示す方法にて得た。
熱可塑性樹脂Aとして、ポリエチレンナフタレート(PEN)を用いた。また熱可塑性樹脂Bとして融点を持たない非晶性樹脂であるシクロヘキサンジメタノールを共重合したエチレンテレフタレート(PETG)を用いた。準備した結晶性ポリエステルと熱可塑性樹脂Bとをそれぞれ、2台の単軸押出機に投入し、280℃で溶融させて、混練した。次いで、それぞれFSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて計量しながら、スリット数11個で最表層厚みがフィルム厚みの5%となるように設計された積層装置にて合流させて、厚み方向に交互に11層積層された積層体とした。積層体とする方法は、特開2007−307893号公報〔0053〕〜〔0056〕段の記載に従って行った。ここでは、スリット長さ、間隔は全て一定とした。得られた積層体は、熱可塑性樹脂Aが6層、熱可塑性樹脂Bが5層であり、厚み方向に交互に積層された積層構造を有していた。口金内部での拡幅比である口金リップのフィルム幅方向長さを口金の流入口部でのフィルム幅方向の長さで割った値を2.5となるようにした。
得られたキャストフィルムを、130℃に設定したロール群で加熱した後、延伸区間長100mmの間で、フィルム両面からラジエーションヒーターにより急速加熱しながら、フィルム長手方向に3.3倍延伸し、その後一旦冷却した。つづいて、この一軸延伸フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、基材フィルムの濡れ張力を55mN/mとし、その処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、透明・易滑・易接着層を形成した。該易接着層の屈折率は1.57であった。
この一軸延伸フィルムをテンターに導き、110℃の熱風で予熱後、130℃の温度でフィルム幅方向に4.5倍延伸した。ここでの延伸速度と温度は一定とした。延伸したフィルムは、そのまま、テンター内で240℃の熱風にて熱処理を行い、続いて同温度条件で幅方向に2%の弛緩処理を、さらに100度まで急冷した後に幅方向に5%の弛緩処理を施し、その後、巻き取り積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムを光源、色変換部材、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、積層フィルムを用いない比較例1と比較すると若干輝度ムラが見られるものの実用可能なレベルであり、輝度向上がみられた。
(実施例2)
熱可塑性樹脂Aとして、融点が258℃のポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた。また熱可塑性樹脂Bとして融点を持たない非晶性樹脂であるスピログリコール25mol%、シクロヘキサンジカルボン酸30mol%共重合したエチレンテレフタレート(PE/SPG・T/CHDC)を用い、かつ熱可塑性樹脂AからなるA層の層数を51層、熱可塑性樹脂BからなるB層の層厚みを50層とした積層フィルムを用いて、実施例1と同様にキャストフィルムを得た。
得られたキャストフィルムを、72〜78℃に設定したロール群で加熱した後、延伸区間長100mmの間で、フィルム両面からラジエーションヒーターにより急速加熱しながら、フィルム長手方向に3.3倍延伸し、その後一旦冷却した。つづいて、この一軸延伸フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、基材フィルムの濡れ張力を55mN/mとし、その処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、透明・易滑・易接着層を形成した。該易接着層の屈折率は1.57であった。
この一軸延伸フィルムをテンターに導き、110℃の熱風で予熱後、130℃の温度でフィルム幅方向に4.5倍延伸した。ここでの延伸速度と温度は一定とした。延伸したフィルムは、そのまま、テンター内で240℃の熱風にて熱処理を行い、続いて同温度条件で幅方向に2%の弛緩処理を、さらに100度まで急冷した後に幅方向に5%の弛緩処理を施し、その後、巻き取り積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムを光源、色変換部材、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、実施例1と比較すると更なる輝度向上が見られた。
(実施例3)
熱可塑性樹脂AからなるA層の層数を301層、熱可塑性樹脂BからなるB層の層厚みを300層とした以外は、実施例2と同様にして積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムを光源、色変換部材、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、実施例2と比較すると更なる輝度向上が見られた。
(実施例4)
横延伸時に、延伸速度を2段階で変化させ、延伸区間の最初の25%の区間において3段階で95℃、100℃、140℃と延伸温度を高温化してフィルム幅方向へ3.5倍の延伸を行い、残り75%の区間において140°の延伸温度で4.5倍まで延伸させた以外は、実施例3と同様にして積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムを光源、色変換部材、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、実施例3と比較すると輝度ムラに改善が見られ、ディスプレイとして用いたときに平均輝度が向上した。
(実施例5)
テンター内での熱処理工程において、熱処理区間の最初の25%の区間において190°の延伸温度でフィルム幅方向へ1.1倍に延伸し、残りの75%の区間において240°で熱処理を行った以外には、実施例4と同様にして積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムを光源、色変換部材、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、実施例4と比較するさらなる輝度ムラに改善が見られ、ディスプレイとして用いたときに平均輝度が向上した。
(実施例6)
横延伸後に中間冷却ゾーンを設け、一旦70°までフィルム温度を低下させたこと以外は、実施例5と同様にして積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムを光源、色変換部材、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、実施例5と比較するとさらなる輝度ムラに改善が見られ、ディスプレイとして用いたときに平均輝度が向上した。
(実施例7)
熱可塑性樹脂Bとして、融点が258℃のポリエチレンテレフタレート(PET)と、PETGとを、3:1の重量比率でアロイ化した樹脂を用い、かつ積層フィルムの反射帯域を実施例1よりも短波長とし、積層フィルムのフィルム面に対して入射角度10°で入射させた場合の光源の光を反射するように調整した以外は、実施例6と同様にして積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムを光源、色変換部材、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、積層フィルムを用いない比較例1と比較すると輝度が向上し、輝度のむらも改善がみられた。
(実施例8)
積層フィルムの反射帯域を実施例1よりも長波長とし、積層フィルムのフィルム面に対して入射角度60°で入射させた場合の色変換部材の光を反射するように調整した以外は、実施例6と同様にして積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムを光源、色変換部材、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、積層フィルムを用いない比較例1と比較してほぼ同様の輝度ムラであった。
(実施例9)
実施例6と同様にして得られた積層フィルムを光源、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板、色変換部材の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、積層フィルムを用いない比較例2と比較すると輝度のむらもなく顕著な輝度向上効果が見られた。
(実施例10)
積層フィルムの反射帯域を実施例2よりも短波長とし、積層フィルムのフィルム面に対して入射角度10°で入射させた場合の光源の光を透過し、入射角度45°で入射させた場合の光源の光を反射するように調整した以外は、実施例2と同様にして得られた積層フィルムを光源、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、積層フィルムを用いない比較例2と比較すると輝度が向上し、輝度のむらも改善がみられた。
(実施例11)
積層フィルムの反射帯域を実施例3よりも短波長とし、積層フィルムのフィルム面に対して入射角度10°で入射させた場合の光源の光を透過し、入射角度45°で入射させた場合の光源の光を反射するように調整した以外は、実施例3と同様にして得られた積層フィルムを光源、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、実施例10と比較すると輝度が向上し、積層フィルムを用いない比較例2と比較すると輝度のむらも改善がみられた。
(実施例12)
積層フィルムの反射帯域を実施例4よりも短波長とし、積層フィルムのフィルム面に対して入射角度10°で入射させた場合の光源の光を透過し、入射角度45°で入射させた場合の光源の光を反射するように調整した以外は、実施例4と同様にして得られた積層フィルムを光源、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板、色変換部材の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、実施例11と比較すると輝度が向上し、輝度のむらも改善がみられた。
(実施例13)
積層フィルムの反射帯域を実施例5よりも短波長とし、積層フィルムのフィルム面に対して入射角度10°で入射させた場合の光源の光を透過し、入射角度45°で入射させた場合の光源の光を反射するように調整した以外は、実施例5と同様にして得られた積層フィルムを光源、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板、色変換部材の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、実施例12と比較すると輝度が向上し、輝度のむらも改善がみられた。
(実施例14)
積層フィルムの反射帯域を実施例6よりも短波長とし、積層フィルムのフィルム面に対して入射角度10°で入射させた場合の光源の光を透過し、入射角度45°で入射させた場合の光源の光を反射するように調整した以外は、実施例6と同様にして得られた積層フィルムを光源、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、吸収型偏光板、色変換部材の順に配置した場合の評価結果を表1に示すが、実施例13と比較すると輝度が向上し、輝度のむらも改善がみられた。
(比較例1)
積層フィルムを用いない構成とした以外は光源、色変換部材、偏光性を備えたフィルムの順に配置しディスプレイを形成した。
ディスプレイの評価結果を表2に示すが、実施例1〜7のいずれと比較しても低い輝度となった。
(比較例2)
積層フィルムを用いない構成とした以外は光源、偏光性を備えたフィルム、吸収型偏光板、色変換部材の順に配置しディスプレイを形成した。
ディスプレイの評価結果を表2に示すが、実施例10〜14のいずれと比較しても低い輝度となった。
(比較例3)
積層フィルムを実施例3で用いた熱可塑性樹脂Aの単層とした以外は、実施例3と同様にしてフィルムを得た。
得られた積層フィルムを光源、色変換部材、偏光性を備えたフィルム、単層フィルム、吸収型偏光板の順に配置した場合の評価結果を表2に示すが、積層フィルムを用いない比較例1と比較すると輝度が低下した。
(比較例4)
横延伸時に、積層フィルムの幅方向への延伸倍率を3.0倍にした以外は、実施例3と同様にして積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムを光源、偏光性を備えたフィルム、積層フィルムの順に配置した場合の評価結果を表2に示すが、実施例3と比較すると輝度が低下し、輝度のむらも悪化した。
Figure 2019159215
Figure 2019159215
1 ディスプレイ
2 光源
3 液晶モジュール
4 積層フィルム
5 偏光性を備えたフィルム
6 色変換部材
7 導光板
8 積層フィルムの長尺方向の両末端
9 積層フィルムの短尺方向の両末端
10 積層フィルムの中央

Claims (7)

  1. 光源と、前記光源から入射された入射光をその入射光よりも長波長の光に変換する色変換部材と、液晶モジュールと、異なる複数の熱可塑性樹脂が交互に11層以上積層されてなる少なくとも1枚の積層フィルムと、偏光性を備えたフィルムを含み、
    光源、偏光性を備えたフィルム、積層フィルム、液晶モジュールの順に配置してなり、
    かつ前記積層フィルムの長尺方向の中央と両末端の3点における配向角の最大値と最小値の差、及び短尺方向の中央と両末端の3点における配向角の最大値と最小値の差がともに1°以上40°以下であるディスプレイ。
  2. 前記積層フィルムが、その長尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最大値と最小値の差、及びその短尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最大値と最小値の差がともに0.2以下である請求項1に記載のディスプレイ。
  3. 前記積層フィルムが、その長尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最小値、及びその短尺方向の中央と両末端の3点について分子配向を測定した場合のMORの最小値がともに1.3以上である請求項1または2に記載のディスプレイ。
  4. 前記積層フィルムが、入射角度0°での透過スペクトルにおいて前記光源の発光帯域での平均透過率が80%以上であり、かつ入射角度10°または60°での反射スペクトルにおいて前記色変換部材の出光帯域内での最大反射率が30%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のディスプレイ。
  5. 前記積層フィルムが、入射角度10°または60°での反射スペクトルにおいて前記光源の発光帯域での最大反射率が30%以上であり、かつ入射角度0°での透過スペクトルにおいて前記色変換部材の出光帯域内での平均透過率が80%以上である、請求項1〜3のいずれかにに記載のディスプレイ。
  6. 前記色変換部材が、前記光源と、前記積層フィルムの間に配置されてなり、前記積層フィルムの入射角度10°の反射スペクトルにおける短波長端が、前記色変換部材から出光される緑色光の出光帯域の長波長端より大きく、かつ前記積層フィルムの入射角度45°の反射率スペクトルにおける短波長端が、前記色変換部材から出光される緑色光の出光帯域の長波長端より小さい、請求項1〜3のいずれかに記載のディスプレイ。
  7. 前記色変換部材が、前記積層フィルムに関して前記光源とは反対側に配置されてなり、前記積層フィルムの入射角度10°の反射スペクトルにおける短波長端が、前記光源の出光帯域の長波長端より大きく、かつ前記積層フィルムの入射角度45°の反射率スペクトルにおける短波長端が、前記光源の出光帯域の長波長端より小さい、請求項1〜3のいずれかに記載のディスプレイ。
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