JP2019158636A - 水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法及び装置 - Google Patents

水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】水平置きキャニスタからのガス漏洩を検知できるようにする。【解決手段】 コンクリートサイロ内に水平に置いて収納されるキャニスタの水平置き姿勢で横となるキャニスタ底部の温度TBと、キャニスタの中心を通る水平面よりも下部となるキャニスタ側面下部の温度TSBと、水平置き姿勢で横となるキャニスタ蓋部の温度TTと、キャニスタの中心を通る水平面よりも上部となるキャニスタ側面上部の温度TSTとのうちの少なくとも2つの温度を監視し、少なくとも2つの温度の間の温度差に変化が生じたときにキャニスタ内の不活性ガスの漏洩があったものと判断するようにしている。【選択図】図2

Description

本発明は、コンクリートモジュールの金属製キャニスタからのガス漏洩検知方法及び装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、横型サイロ貯蔵における水平置きのキャニスタに充填された不活性ガス例えばヘリウムの漏洩を検知する方法及び装置に関する。
使用済核燃料等の高放射性廃棄物質の貯蔵手段として、金属製のキャニスタに使用済燃料を収納しコンクリート製の構築物保管庫に貯蔵するコンクリートモジュールが注目されている。コンクリートモジュールには、キャニスタを縦置きにしてコンクリート製保管庫に収容するコンクリートキャスクと、キャニスタを水平置きしてコンクリート製保管庫に装荷し、保管する水平置きサイロ貯蔵とがある。いずれも、コンクリート製保管庫(以下、単にサイロと呼ぶ)の上下に設けた空気の流通口を通じて外気を自然対流させることにより、キャニスタ内の使用済燃料の崩壊熱を効率的に除去する乾式型貯蔵施設である。
このコンクリートモジュールの場合、キャニスタに対して溶接による密閉構造が採られているので、ガス漏れに対する監視は義務づけられていない。しかし、貯蔵の長期化を視野に入れると、健全性を監視することは重要であり、ヘリウムの漏洩を検知する技術の開発が望まれる。
かかる要望に応えるべく、本願特許出願人は、コンクリートキャスクにおいて、キャニスタ底部中心温度とキャニスタ蓋部中心温度との温度差を監視し、この値が上昇し、尚且つ給気温度が低下する場合に、ガス漏洩と判断する、ヘリウムの漏洩を検知する方法を提案している(特許文献1)。
また、本願特許出願人は、コンクリートキャスクにおいて、キャニスタの蓋部温度と底部温度との温度差の変化に着目して、ガス漏洩と判断する、ヘリウムの漏洩を検知する方法も提案している(特許文献2)。さらには、キャニスタの底部の温度と、キャニスタとコンクリート製貯蔵容器との間を通過する外気の給気温度とを監視し、キャニスタの底部の温度と給気温度とを監視してそれらの実測温度データ間の相関性に有意な変化が表れたとき、あるいはそれらの実測温度データに連動する不活性ガスの漏洩に関連する物理量に変化が表れたときに、不活性ガスの漏洩があったものと判断する方法も提案している(特許文献3)。
特開2005−265443号公報(特許文献1) 特開2017−58240号公報(特許文献2) 特開2017−75949号公報(特許文献3)
しかしながら、いずれもキャニスタを立てて保管する竪型のコンクリートキャスクに関するものであり、横型サイロ貯蔵に関するものではない。水平置きキャニスタの漏洩検知器の研究は、皆無であり、ガス漏洩と金属製キャニスタ表面温度の変化との関連性も解明されていない。このため、竪型コンクリートキャスクにおけるヘリウム漏洩検知メカニズムがそのまま適用できるか否かも不明である。一方、横型サイロ貯蔵の場合、キャニスタを横にしたままコンクリートサイロ内に装荷することからキャニスタを高く吊るす必要がなく、落下事故に対する安全性が高いという長所がある。このことから、水平置きキャニスタからのガス漏洩の検知技術の開発と確立が望まれる。
本発明は、水平置きキャニスタにおけるガス漏洩を検知する方法及び装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明者等が水平置きキャニスタにおけるガス漏洩と金属製キャニスタ表面温度の変化との関連性について種々実験、研究した結果、ガス漏洩によってキャニスタ内の圧力低下が起きた時、キャニスタの全ての面で温度変化が起こり、かつ水平置き姿勢で横となるキャニスタ底部の温度およびキャニスタ胴部の下半部となるキャニスタ側面下部の温度が上昇し、水平置き姿勢で横となるキャニスタ蓋部の温度およびキャニスタ胴部の上半部となるキャニスタ側面上部の温度が低下する現象が観られることを知見した。そして、ガス漏洩時には、キャニスタ底部の温度の上昇とキャニスタ蓋部の温度の低下とが大きく、これらの間の温度差の変化を検知に利用することが有効であり、さらに、キャニスタ胴部の上部とキャニスタ胴部の下部との間の温度差の変化量は、キャニスタ底部とキャニスタ蓋部との間の温度差の変化量よりも小さいものであるが、漏洩に対する応答性がよいという知見を得た。このことは、自然対流に起因して起こると推測される縦置きのキャニスタでの温度変化、即ちキャニスタ蓋部の温度が低下する一方、キャニスタ底部の温度が上昇し、キャニスタ蓋部とキャニスタ底部との間のキャニスタ胴部の温度には殆ど変化が起こらなかったという知見からは予測し得なかったものである。
上述の目的を達成するための水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法は、上述の知見に基づくものであって、コンクリートサイロ内に水平に置いて収納されるキャニスタの水平置き姿勢で横となるキャニスタ底部の温度Tと、キャニスタの中心を通る水平面よりも下部となるキャニスタ側面下部の温度TSBと、水平置き姿勢で横となるキャニスタ蓋部の温度Tと、キャニスタの中心を通る水平面よりも上部となるキャニスタ側面上部の温度TSTとのうちの少なくとも2つの温度を監視し、少なくとも2つの温度の間の温度差に変化が生じたときにキャニスタ内の不活性ガスの漏洩があったものと判断するようにしている。
ここで、キャニスタ底部の温度Tとキャニスタ側面下部の温度TSBとのうちのいずれか一方または双方の温度と、キャニスタ蓋部の温度Tとキャニスタ側面上部の温度TSTとのうちのいずれか一方または双方の温度との間の温度差に変化が生じたときにキャニスタ内の不活性ガスの漏洩があったものと判断することが好ましい。
また、キャニスタ底部の温度Tはキャニスタ底部の中央の温度であり、キャニスタ側面下部の温度TSBは最下部となるキャニスタ側面底部温度であり、キャニスタ蓋部の温度Tはキャニスタ蓋部の中央の温度であり、キャニスタ側面上部の温度TSTは最上部となるキャニスタ側面頂部温度であることが好ましい。
また、ガス漏洩を判断するための温度差は、キャニスタ蓋部の温度Tとキャニスタ底部の温度Tとの温度差ΔTBT(但し、ΔTBT=T−T)であることが好ましい。
また、ガス漏洩判断のための温度差は、キャニスタ底部の温度Tとキャニスタ側面上部の温度TSTとの温度差ΔTBST(但し、ΔTBST=T−TST)であることが好ましい。
また、ガス漏洩判断のための温度差は、キャニスタ側面下部の温度TSBとキャニスタ側面上部の温度TSTとの温度差ΔTSBST(但し、ΔTSBST=TSB−TST)であることが好ましい。
また、ガス漏洩判断のための温度差は、キャニスタ蓋部の温度Tとキャニスタ底部の温度Tとの温度差ΔTBT(但し、ΔTBT=T−T)と、キャニスタ側面下部の温度TSBとキャニスタ側面上部の温度TSTとの温度差ΔTSBST(但し、ΔTSBST=TSB−TST)との和ΔT(但し、ΔT=ΔTBT+ΔTSBST)であることが好ましい。
また、ガス漏洩判断のための温度差は、キャニスタ底部の温度Tとキャニスタ蓋部の温度Tとの温度差ΔTBT(但し、ΔTBT=T−T)と、キャニスタ底部の温度Tとキャニスタ側面上部の温度TSTとの温度差ΔTBST(但し、ΔTBST=T−TST)との和ΔT3GR(但し、ΔT3GR=ΔTBT+ΔTBST)であることが好ましい。
また、ガス漏洩判断のための温度差は、キャニスタ側面下部の温度TSBとキャニスタ側面上部の温度TSTとの温度差ΔTSBST(但し、ΔTSBST=TSB−TST)と、キャニスタ底部の温度Tとキャニスタ側面上部の温度TSTとの温度差ΔTBST(但し、ΔTBST=T−TST)との和ΔT3R(但し、ΔT3R=ΔTSBST+ΔTBST)であることが好ましい。
さらに、目的を達成するための水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知装置は、コンクリートサイロ内に水平に置いて収納されるキャニスタの水平置き姿勢で横となるキャニスタ底部の温度Tを測定する第1の温度センサと、キャニスタの中心を通る水平面よりも下部となるキャニスタ側面下部の温度TSBを測定する第3の温度センサと、水平置き姿勢で横となるキャニスタ蓋部の温度Tを測定する第2の温度センサと、キャニスタの中心を通る水平面よりも上部となるキャニスタ側面上部の温度TSTを測定する第4の温度センサとのうちの少なくとも2つを備え、第1の温度センサ、第3の温度センサ、第2の温度センサ及び第4の温度センサのうちの少なくともいずれか2点の温度を監視する監視部と、監視対象となった少なくとも2点間の温度差の変化が閾値を超えたときにキャニスタ内の不活性ガスの漏洩があったものと判断するガス漏洩判断部とを備えるものである。
また、ガス漏洩検知装置は、第1の温度センサまたは第3の温度センサの少なくともいずれか一方と、第2の温度センサまたは第4の温度センサの少なくともいずれか一方とを備え、第1の温度センサまたは第3の温度センサの少なくともいずれか一方の測定温度と、第2の温度センサまたは第4の温度センサの少なくともいずれか一方の測定温度との少なくとも2点の温度を監視する監視部を有することが好ましい。
本発明の水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法によれば、ガス漏洩時には、キャニスタ底部、キャニスタ蓋部、キャニスタ側面下部およびキャニスタ側面上部の4箇所(即ち、キャニスタの全ての面)で温度変化が起こり、しかもその4箇所が温度が低下する2箇所の部位と、温度が上昇する2箇所の部位とに分けられると共に、温度上昇箇所でも大きく上昇する箇所と少ない上昇の箇所に、温度低下箇所でも大きく低下する箇所と僅かに低下する箇所とに分かれ、いずれの箇所の間で温度差を求めても変化が生ずるので、これら4箇所のうちの少なくとも2点間の温度差の変化に着目することによって温度差に変化があるときにヘリウムの漏洩が起きていることを判断することができる。
さらに、4箇所の温度検知部位のうち、温度上昇が観られる検知部位と温度低下が観られる検知部位とから少なくとも2点以上を組み合わせて温度差を求めることにより、減圧時に温度差の変化を大きくする組み合わせ、または圧力変化に対する応答性を良くする組み合わせ、さらには温度差の変化と良好な応答性の双方を満たす組み合わせを選択することが可能とである。
本発明の水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法及び装置を適用するコンクリート製ドライ型水平置使用済燃料貯蔵サイロの一実施形態を示す概略説明図である。 漏洩評価試験装置の構成図である。 小型キャニスタ模型内の構造及び内部の温度計測位置を示す説明図であり、(A)はキャニスタ底部側から見た図、(B)はキャニスタ蓋部側から見た図、(C)は発熱体Aに対する温度センサの取付位置を示す図、(D)は発熱体Bに対する温度センサーの取付位置を示す図、(E)はキャニスタ内の気体の温度を検出する温度センサの位置を示す図である。 キャニスタ外面の温度計測点を示す図であり、(A)はキャニスタ底部を見た図、(B)はキャニスタ蓋部を見た図、(C)はキャニスタ側面図である。 キャニスタ内での発熱メカニズムを説明する概略図である。 小型キャニスタ模型の断面図である。 漏洩評価試験のケース1における小型キャニスタ模型の図4に示す各温度計測点の温度を示すグラフである。 図7のグラフから主要温度計測点の温度を抜粋したグラフである。 ケース1のヘリウム漏洩前後のキャニスタの内部圧力に対する発熱体温度THC、キャニスタ蓋部温度T、キャニスタ底部温度T、キャニスタ側面下部温度TSBと及びキャニスタ側面上部温度TSTの変化を示すグラフである。 ケース1のヘリウム漏洩前後のキャニスタの内部圧力に対するキャニスタ蓋部温度Tとキャニスタ蓋部底部温度Tとの温度差ΔTBTの変化を示すグラフである。 ケース1のヘリウム漏洩前後のキャニスタの内部圧力に対するキャニスタ側面下部温度TSBとキャニスタ側面上部温度TSTとの温度差ΔTSBSTの変化を示すグラフである。 ケース1のヘリウム漏洩前後のキャニスタの内部圧力に対するキャニスタ蓋部底部温度Tとキャニスタ側面上部温度TSTとの温度差ΔTBSTの変化を示すグラフである。 ケース1のヘリウム漏洩前後のキャニスタの内部圧力に対するキャニスタ側面下部温度TSBとキャニスタ蓋部温度Tとの温度差ΔTSBTの変化を示すグラフである。 ケース1のヘリウム漏洩前後のキャニスタの内部圧力に対する温度差ΔTBTと温度差ΔTSBSTとの和である温度差ΔTの変化を示すグラフである。 ケース1のヘリウム漏洩前後のキャニスタの内部圧力に対する温度差ΔTSBSTと温度差ΔTBSTとの和である温度差ΔT3Rの変化を示すグラフである。 ケース1のヘリウム漏洩前後のキャニスタの内部圧力に対する温度差ΔTBTと温度差ΔTBSTとの和である温度差ΔT3GRの変化を示すグラフである。 漏洩評価試験のケース2における小型キャニスタ模型の図4に示す各温度計測点の温度を示すグラフである。 ケース2のヘリウム漏洩前後のキャニスタの内部圧力に対する発熱体温度THC、キャニスタ蓋部温度T、キャニスタ底部温度T、キャニスタ側面下部温度TSBと及びキャニスタ側面上部温度TSTの変化を示すグラフである。 ケース2のヘリウム漏洩前後のキャニスタの内部圧力に対するキャニスタ蓋部温度Tとキャニスタ蓋部底部温度Tとの温度差ΔTBTの変化を示すグラフである。 ケース2のヘリウム漏洩前後のキャニスタの内部圧力に対するキャニスタ側面下部温度TSBとキャニスタ側面上部温度TSTとの温度差ΔTSBSTの変化を示すグラフである。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1に本発明にかかるガス漏洩検知方法を適用するコンクリート製ドライ型水平置使用済燃料貯蔵サイロの一実施形態を示す。この実施形態にかかるコンクリート製ドライ型水平置使用済燃料貯蔵サイロは、例えば、遮蔽機能を有するコンクリート製保管庫(以下、単にサイロと呼ぶ)2と、使用済燃料を収納して溶接により密封する構造の金属製のキャニスタ(以下、単にキャニスタと呼ぶ)1とで構成されており、サイロ2の上下に設けた冷却空気の給気口3および排気口4を通じて外気を自然対流させることによりキャニスタ1内の使用済燃料の崩壊熱が除去される構造とされている。尚、図中の符号5はサイロ遮蔽蓋、6は水平置きキャニスタ1を支えるレール状の支持架台、7は第1の温度センサー、8は第2の温度センサ8ー、9は第3の温度センサー、10は第4の温度センサー、11は温度計測装置、12はコンピュータ、13はガス漏洩判定部、14は表示装置、15は警告部である。
ここで、キャニスタ1は、例えばステンレス鋼製であり、一般には、底付きの円筒状の容器に内側カバープレートと外側カバープレートとの二重蓋が溶接により取り付けられて密封構造とされている。このキャニスタには、例えばハニカム構造のステンレス鋼製仕切り(以下、バスケットと呼ぶ)が装入され、各仕切り毎に放射性物質である使用済原子燃料が挿入されている。キャニスタは、封入された放射性物質が外部に漏洩しないようにするために溶接による密閉構造が採られると共に、空気よりも熱伝導率の高い不活性ガス例えばヘリウムが封入されて、キャニスタ内の使用済燃料の崩壊熱がヘリウム並びにバスケットを介してキャニスタに伝達される構造とされている。
キャニスタ1に封入するガスとしては例えばヘリウムの使用が好ましいが、必ずしもヘリウムに限定されるものではなく、空気よりも熱伝導率の高い他の不活性ガスが用いられることもある。
キャニスタ1には、本実施形態の場合、水平置き姿勢で横となるキャニスタ底部1の温度(本明細書では、キャニスタ底部温度Tと呼ぶ)を測定する第1の温度センサ7と、キャニスタ1の中心を通る水平面よりも下の側面領域となるキャニスタ側面下部1SBの温度(本明細書では、キャニスタ側面下部温度TSBと呼ぶ)を測定する第3の温度センサ9と、水平置き姿勢で横となるキャニスタ蓋部1の温度(本明細書では、キャニスタ蓋部温度Tと呼ぶ)を測定する第2の温度センサ8と、キャニスタ1の中心を通る水平面よりも上の側面領域部となるキャニスタ側面上部1STの温度(本明細書では、キャニスタ側面上部温度TSTと呼ぶ)を測定する第4の温度センサ10とが備えられている。勿論、キャニスタの表面温度の検出部位は、キャニスタ底部1とキャニスタ側面下部1SBとキャニスタ蓋部1とキャニスタ側面上部1STとのうちの少なくとも2箇所に存在すれば良いが、好ましくはキャニスタ底部1とキャニスタ側面下部1SBとのうちの少なくともいずれか一方と、キャニスタ蓋部1とキャニスタ側面上部1STとのうちの少なくともいずれか一方の少なくとも2箇所に存在することであり、さらには3箇所あるいは4箇所(全箇所)に備えておけば温度差の組み合わせが増え、より感度の良いガス漏洩検知、より精度の高いガス漏れの判断が可能となる。
ここで、第1の温度センサ7及び第2の温度センサ8は、キャニスタ底部1及びキャニスタ蓋部1の各々の面の中央即ち径方向中心位置の温度を測定することが好ましい。不活性ガスの漏洩が生じた場合のキャニスタ底部1及びキャニスタ蓋部1における温度変化は、各々の面の中央の位置において最も大きくなる。したがって、キャニスタ底部の中央及びキャニスタ蓋部の中央でキャニスタ底部温度T及びキャニスタ蓋部温度Tを測定することことで、検知感度をより向上でき、更に信頼性の高いガス漏洩検知が期待できる。しかしながら、第1の温度センサ7及び第2の温度センサ8は、キャニスタ底部1の中央及びキャニスタ蓋部1の中央で温度測定することに特に限られるものではなく、各々の面の中央から離れた位置、例えば各面の縁寄りの位置に配置されて各々の面の中央から離れた位置の温度変化を検出するようにしても良い。
また、第3の温度センサ9は、水平置き姿勢のキャニスタ1の円筒胴部(即ち、円筒側面)の最下部となるキャニスタ側面底部でキャニスタ側面下部温度TSBを測定することが好ましい。また、第4の温度センサ10は、水平置き姿勢のキャニスタの円筒胴部の最上部となるキャニスタ1の側面頂部でキャニスタ側面上部温度TSTを測定することが好ましい。不活性ガスの漏洩が生じた場合のキャニスタ側面下部1SBにおける温度変化は、最下部となるキャニスタ側面底部において最も大きくなる。また、キャニスタ側面上部1STにおける温度変化は最上部となるキャニスタ側面頂部において最も大きくなる。さらに、キャニスタ側面下部温度TSBとキャニスタ側面上部温度TSTとは、軸方向のほぼ中央の位置の温度であることがより好ましい。不活性ガスの漏洩が生じた場合のキャニスタ側面における温度変化は、キャニスタ側面頂部とキャニスタ側面底部における軸方向中心位置において最も大きくなる。しかしながら、第3の温度センサ9及び第4の温度センサ10は、キャニスタ側面底部及びキャニスタ側面頂部で温度を測定することに特に限られるものではなく、キャニスタ側面下部1SBの任意の位置、またキャニスタ側面上部1STの任意の位置の各々の温度変化を検出するようにしても良い。
尚、第1〜第4の温度センサ7,8,9,10としては、例えば熱電対もしくはサーミスターのような温度計測手段を使うことが好ましい。この場合、構造が簡単で且つ安価であるといったメリットの他に、構造が簡単なので長期間にわたって壊れ難く安定的に作動することが期待できる。例えば熱電対の温度センサ7,8,9,10の場合には、温度計測装置11に電気的に接続されて、ゼーベック効果による熱起電力を利用して温度の測定が行われる。尚、各温度センサ7,8,9,10は、不活性ガスの漏洩検知感度をより高める上ではキャニスタ表面に直に接触させて各点での温度を直接測ることが望ましいが、場合によっては非接触式温度計を用いて表面温度あるいは極近傍の温度を計測することも可能である。
上述の第1〜第4の温度センサ7,8,9,10によって得られる、キャニスタ底部、キャニスタ蓋部、キャニスタ側面下部およびキャニスタ側面上部の4箇所(即ち、キャニスタの全ての面)の温度情報は、キャニスタ内の圧力変化の情報を含んでいる。即ち、本発明者等によって、水平置きのキャニスタ内の圧力がガス漏洩によって減圧するとき、キャニスタの表面温度の変化は、キャニスタ底部温度Tとキャニスタ側面下部温度TSBとが上昇し、キャニスタ蓋部温度Tとキャニスタ側面上部温度TSTとが低下することが実験により明らかにされた。さらに、キャニスタ底部温度Tとキャニスタ側面下部温度TSBとでは、キャニスタ底部温度Tの上昇がキャニスタ側面下部温度TSBの上昇よりも大きく、キャニスタ蓋部温度Tとキャニスタ側面上部温度TSTとではキャニスタ蓋部温度Tの低下がキャニスタ側面上部温度TSTの低下よりも大きいことも明らかにされた。したがって、いずれの箇所の間で温度差を求めてもガス漏洩に起因する変化が生ずる。
そこで、これら4箇所の検知位置で得られるキャニスタの表面温度のうち、少なくとも2箇所の測定温度を監視して、それらの間の温度差を監視すれば、温度差に変化が現れるときにガス漏洩による減圧がキャニスタ内に起きていることが判る。例えば、コンクリートサイロ内に水平に置いて収納されるキャニスタ1のキャニスタ底部温度Tとキャニスタ側面下部温度TSBとの2箇所の表面温度上昇点のうちの少なくともいずれか一方または双方の温度と、キャニスタ蓋部温度Tとキャニスタ側面上部温度TSTとの2箇所の表面温度下降点のうちの少なくともいずれか一方または双方の温度とを監視し、表面温度上昇点と表面温度下降点との間の少なくとも2箇所の間の温度差にガス漏洩を示唆する変化即ち温度差の一定量以上の増加が認められるときに、ガス漏洩が起きていると判断することができる。
ここで、2箇所の表面温度上昇点T,TSBと2箇所の表面温度下降点T,TSTとの組み合わせは、上昇点1点と下降点1点をそれぞれ使うようにしても良いし、温度差の変化を強調するために上昇点2箇所と下降点1箇所の3点を使う場合、下降点2箇所と上昇点1箇所の3点を使う場合、さらには上昇点2箇所と下降点2箇所の4点すべてを使う場合などのいずれでも可能である。そして、温度差を採ることにより、対象とする2つの温度から、外気温度の変化を相殺することができ、外気温度の変化の影響を受け難くすることができる。
例えば、上昇点1点と下降点1点をそれぞれ単純に組み合わせる場合には、ΔTBT(但し、ΔTBT=T−T)、ΔTSBST(但し、ΔTSBST=TSB−TST)、ΔTBST(但し、ΔTBST=T−TST)及びΔTSBT(但し、ΔTSBT=TSB−T)の4通りの組み合わせから得られ温度差が得られる。
そして、変化量の大きな2箇所の検知部位の温度差ΔTBTを求める場合には、図10に示すように比較的変化量の小さな2箇所の検知部位の温度差ΔTSBSTよりも温度差が大きくなることから、温度差の観点から判断すると好ましい。その反面、比較的変化量の小さな2箇所の検知部位の温度差ΔTSBSTを求める場合には、図11に示すように変化量の大きな2箇所の検知部位の温度差ΔTBTよりも得られる温度差が小さいが、破線で囲う矢印で示す領域では温度差ΔTBTが得られる検知部位よりも圧力に対する応答性に優れており、応答性の観点から判断すると好ましい。さらには、温度変化量の大きな検知部位と温度変化量の小さな検知部位とを組み合わせて温度差を得る場合、即ち温度差ΔTBSTを求める場合には、図12に示すように圧力に対する応答性に優れかつΔTBTよりも僅かに小さいが、ΔTSBSTよりも大きな温度差が得られることから、圧力応答性並びに温度差の双方において両立が可能である点で好ましい。また、ΔTSBTの組み合わせの場合には、図13に示すようにΔTSBSTよりも圧力に対する応答性が劣るが、得られる温度差が大きい利点がある。
また、上昇点2箇所と下降点1箇所の3点を使う場合には、例えば比較的温度低下量の小さなキャニスタ側面上部温度TSTを用いた温度差ΔT3R(但し、ΔT3R=ΔTSBST+ΔTBST)と、比較的温度低下量の中位のキャニスタ蓋部温度Tを用いた温度差ΔT3R(但し、ΔT3R=ΔTSBT+ΔTBT)との2通りの組み合わせが可能となるが、好ましくはキャニスタ側面上部温度TSTを用いた温度差ΔT3R(但し、ΔT3R=ΔTSBST+ΔTBST)であり、この場合には圧力応答性の良い組み合わせを足し合わせることにより、図15に示すように圧力応答性に優れかつ温度差がΔTBTに比べてほぼ1.5倍近くに大きく出すことが可能となる。
また、上昇点2箇所と下降点2箇所の4点すべてを使う場合は、例えば変化量の大きな2箇所の検知部位同士と比較的を変化量の小さな2箇所の検知部位同士とを組み込んだ温度差ΔT(但し、ΔT=ΔTBT+ΔTSBST)と、変化量の大きな箇所と比較的小さな箇所との組み合わせから成る温度差ΔT(但し、ΔT=ΔTBST+ΔTSBT)との2通りの組み合わせが可能となるが、好ましくはΔT(但し、ΔT=ΔTBT+ΔTSBSTであり、この場合には図14に示すようにΔTBTに比べて温度差をほぼ1.5倍に引き上げることが可能となる。
さらに、下降点2箇所と上昇点1箇所の3点を使う場合には、例えばキャニスタ底部温度Tを用いた温度差ΔT3GR(但し、ΔT3GR=ΔTBT+ΔTBST)と、キャニスタ側面下部温度TSBを用いた温度差ΔT3GR(但し、ΔT3GR=ΔTSBST+ΔTSBT)との2通りの組み合わせが可能となるが、好ましくはキャニスタ底部温度Tを用いたΔT3GRであり、この場合には図16に示すように温度差ΔTBTに比べて温度差をほぼ2倍に引き上げることが可能となる。
上述のガス漏洩検知方法は、例えばコンピュータを用いて実行され、自動的にガス漏洩を検知することができる。
ガス漏洩検知装置は、例えば図1に示すように、図示していない記憶部に格納されるガス漏洩検知プログラムの実行によって、コンピュータ12に、第1の温度センサ7〜第4の温度センサ10の測定値を温度計測装置11から読み込ませ、選択された少なくとも2点間の温度差を算出して、その温度差の変化を監視し、温度差の変化が閾値を超えたときにガス漏洩判定部13でガス漏洩と判定し、表示装置14あるいは警告部15に判定結果を出力するようにしている。
即ち、コンピュータ12は、記憶部に格納されるガス漏洩検知プログラムの実行によって、例えば、第1及び第2の温度センサ7,8で検出したキャニスタ底部温度T及びキャニスタ蓋部温度Tを温度計測装置11から読み込み、キャニスタ底部温度Tと蓋部温度Tとの温度差ΔTBTを算出する。
次いで、監視データである温度差例えばΔTBTが、ガス漏洩を示唆する変化、例えば閾値を超える温度変化を来したか否かを判断して、ガス漏洩を推定する。例えば、キャニスタ内のヘリウムが10%漏れるまでに漏洩を検知するといった方法が好ましい。今回の実験では、100%漏れると、11℃(場合によっては約21℃)の温度差が得られたので、例えば10%漏れのときの温度差の変化を示す閾値として2℃を設定することで、温度差の変化が2℃に達した時に漏洩と判断する。依って、ガス漏洩が急速に起ころうが、極めて緩慢に起ころうが、時間的要素は判断には影響しなくなる。少なくとも2点間の温度差を常に計測してその値のプラスマイナスをコンピュータ論理回路で判断させる。温度差が常にプラスになる状態を漏洩と判断するようにしている。
また、ガス漏洩検知システムとしては、コンピューターが漏洩と判断する条件を満たしたところで、警告音や警告発光などの様々な警告行動をコンピュータ12に実行させるようにしても良いが、異常がないことを確認する意味において、可視化することが好ましい。例えば、コンピュータ12を、監視対象である温度差を表示装置14に常時表示させる表示制御部として機能させ、ガス漏洩が起きていない時の正常時の温度差を基準となる温度差として比較するように表示すれば、作業員は、視覚的且つ直感的に明らかな異変、すなわちガス漏洩が発生したと判断できる。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態にかかるガス漏洩検知装置においては、キャニスタ底部温度Tとキャニスタ蓋部温度Tとの温度差ΔTBTを監視対象としてガス漏洩を判断するようにしているが、これに特に限られるものではない。温度が低下する2箇所の部位と、温度が上昇する2箇所の部位との4箇所から、それぞれ2箇所の検知対象点があるため、複数の組み合わせが可能であることは上述したところである。しかも、それぞれの検知部位の組み合わせにより特性の異なるガス漏洩監視、即ち減圧時に温度差を大きくする組み合わせ、また圧力変化に対する応答性を良くする組み合わせを選択することができる。
さらには、本発明は、キャニスタ内部構造に起因する水平置きキャニスタ特有の現象から、ガス漏洩時には、キャニスタ底部、キャニスタ蓋部、キャニスタ側面下部およびキャニスタ側面上部の4箇所(即ち、キャニスタの全ての面)で温度変化が起こり、しかもその4箇所が温度が低下する2箇所の部位と、温度が上昇する2箇所の部位とに分けられると共に、温度上昇箇所でも大きく上昇する箇所と少ない上昇の箇所に、温度低下箇所でも大きく低下する箇所と僅かに低下する箇所とに分けられるので、いずれの箇所の間で温度差を求めても変化が生ずる。そして、本発明は、これら4箇所の温度変化に対して、温度差の変化量に着目していることから、T、TSB、T及びTSTのうちの少なくとも2点間の温度差の変化をガス漏洩の判断材料とすることも可能であり、温度上昇点同士の温度差ΔTBSB(但し、ΔTBSB=T−TSB)、温度低下点同士の温度差ΔTTST(但し、ΔTTST=T−TST)も含まれるものである。
実機寸法の1/18の小型キャニスタ模型を使って、内圧(5atm,3atm,1atm)、発熱量(11.5W,36.6W)をパラメータとした試験(ケース1、ケース2)を実施して内圧と装置各部の温度の関係を調べた。
(1)試験装置
試験装置の構成を図2示す。装置は、小型キャニスタ模型(以下、キャニスタ21と呼ぶ)、直流電源22、計測システムより構成されており、キャニスタ21は、水平置き姿勢を維持するように、中央部をワイヤーで外枠に固定してある。キャニスタ21には、外乱として外気が当たらないように、周りをアクリル板23で囲んだ。試験装置の内部構造と温度計測点を図3に示す。キャニスタ21は、高さ260mm、外径101mm、内径97mmのステンレス製筒を用いた。キャニスタ内部には、アルミ製バスケット24の中に、原子炉使用済燃料棒を模擬する12本の棒状電気ヒータ25を装荷した。棒状ヒータ25は、直径10mmで発熱部が150mmあり、その上下に外径10mmで厚さ1mm長さ35mmの中空のアルミパイプを装着した。熱電対D1-1ch〜D1-3chは、ヒータ25Aの各位置に接着してあり、熱電対D1-4ch〜D1-6chは、ヒータ25Bの各位置に接着してある。ヒータ25は、直流電源22を用いて発熱させており、発熱量は、ヒータ25に負荷した電圧と電流を実測し、それらの積として求めた。また、熱電対D1-7chおよびD1-8chは、キャニスタ内の気体の温度を計測するためのものである。試験では、図4は、キャニスタ外表面の温度計測点位置を示したものである。特に、キャニスタ蓋部温度Tとキャニスタ底部温度Tおよびキャニスタ側面上面温度TSTとキャニスタ側面底下温度TSBは、それぞれ漏洩検知部位として使用するために、重要な温度計測点となる。
(2)試験条件および試験方法
水平置きキャニスタにおいて、内部気体に空気を用い、5気圧、3気圧、1気圧(大気圧)と圧力をステップ状に変化させた際のキャニスタ各部温度変化を調べた。ケース1における試験条件は、発熱量が36.6W、外気温度25.9℃であり、ケース2においては、発熱量が11.5W、外気温度25.1℃であった。試験では、加圧した状態で、ヒータを発熱させ、定常状態になったことを確認した後、5atmに圧力調整した。漏洩試験では、5atmから、3atm、1atmとステップ状に変化させ、それぞれの圧力の定常状態での温度データを取得した。なお、3atmに減圧してバルブ26を閉めると、内部温度の上昇に伴う圧力上昇が生じるため、圧力調整を行った。また、1atmに減圧した際は、バルブ26を開放し、温度上昇に伴う圧力上昇が生じないようにした。尚、実験では、内部気体を空気とした。これは、実機と模型でキャニスタ内の熱流動現象を模擬する場合、相似則を考えると、レイリー数Raが実機と模型で近いほど、実機熱流動現象を模擬した試験が可能となる。そこで、実機寸法の1/18スケールの小型キャニスタ模型を使った本実験では、ヘリウムに代えてレイリー数Raを大きくできる空気を使用した。
(3)試験結果
<ケース1の試験結果>
図7は、圧力を変化させた場合の各部の温度を示したものである。また、図8に主要計測点の温度変化のみを抽出して示す。なお、各試験データは、外気温度25℃での値に補正している。圧力低下と共に発熱体温度は、上昇している。内側に位置したヒータ25Aの方が、外側に位置したヒータ25Bよりも温度が高い傾向にあり、また、同じヒータに対しては、キャニスタ底側の方が、キャニスタ蓋側よりも温度が高くなる傾向がある。キャニスタ蓋部温度Tは、減圧と共に、低下している。一方、キャニスタ底部温度Tは、上昇している。キャニスタ側面は、最下点であるキャニスタ側面底下温度TSBから90°に位置するD2-090までは、減圧に伴い温度上昇しているが、D2-135および最上部のキャニスタ側面上面温度TSTは、減圧とともに低下している。尚、図7及び図8において、温度測定部位における3種の各棒グラフは、左から5atm、3atm、1atmに減圧されたときの値を示している。
図9は、主着目点である発熱体中央温度THC、キャニスタ蓋部温度Tとキャニスタ底部温度Tおよびキャニスタ側面上面温度TSTとキャニスタ側面底下温度TSBの圧力変化に対する時間変化である。ガス漏洩により圧力が低下すると、熱伝達による除熱効率が低下し、ヒータ中央温度THCが上昇する。ヒータ底部とキャニスタ底部は、接触しているかもしくは近接しているので、ヒータの熱がキャニスタ底部に伝わりキャニスタ底部温度Tが大きく上昇する。また、バスケット24も、図6に示すように、キャニスタ側面内側下面に重力により接しているため、バスケットの熱がキャニスタ側面内側下面に伝わりキャニスタ側面底下温度TSBがやや上昇する。一方、ヒータ頂部とキャニスタ蓋部の間には空間28があり、熱が伝わりにくくなっている。また、バスケット側面上面とキャニスタ側面内側上面の間にも僅かながら空間27が生じることから、この部分の熱が伝わりにくくなっている。発熱量は、圧力変化にかかわらず一定であることから、キャニスタ底部温度Tとキャニスタ側面底下温度TSBが上昇し、この部分からの大気への放熱量が増えた分、キャニスタ蓋部温度Tとキャニスタ側面上面温度TSTの放熱量が減少することになり、結果的に、キャニスタ蓋部温度Tとキャニスタ側面上面温度TSTの低下が生じたものと考えられる。
図10は、キャニスタ底部温度Tからキャニスタ蓋部温度Tを引いた温度差ΔTBTの減圧時の時間変化を示したものである。減圧時にキャニスタ底部温度Tとキャニスタ蓋部温度Tの温度変化は、キャニスタ側面の温度変化よりも大きく、温度差ΔTBTは、4気圧低下に対して、約11℃増加している。
また、図11は、キャニスタ側面底下温度TSBからキャニスタ側面上面温度TSTを引いた温度差ΔTSBSTの減圧時の時間変化を示したものである。ΔTSBSTは、4気圧の低下に対して、約5.5℃の上昇が観られる。ΔTBTよりも温度差が小さい原因としては、キャニスタ底部には、高温の発熱体が直接もしくは、近接しているのに対して、キャニスタ側面下面には、バスケットが接触していると考えられるが、ヒータに比べて、バスケット温度が低いことと、キャニスタ蓋部とバスケットの空間28よりもキャニスタ側面内側上面とバスケット側面上面の空間27の方が狭いために、この空間に閉じ込められる気体の量が少ないため、減圧時に気体が発する熱流束の減少割合が小さいためであると考えられる。しかしながら、破線で囲う圧力変化時の温度変化、即ちΔTSBSTの圧力変化に対する応答性は、ΔTよりも応答性がよい結果となっている。応答性のよい原因として、蓋部とバスケット頂部の間の空間28よりもキャニスタ側面内側上面とバスケット側面上面の間の空間27の方が狭いため、気体からキャニスタに伝わる熱流束の変化速度がキャニスタ側面上面温度TSTでは、キャニスタ蓋部温度Tよりも速いためであると考えられる。
図12は、キャニスタ底部温度Tからキャニスタ側面上面温度TSTを引いた温度差ΔTBSTの減圧時の時間変化を示したものである。圧力変化に対して良好な応答性を保っている。なお、減圧時に上昇する温度割合が大きいキャニスタ底部温度Tを採用していることから、ΔTSBSTよりも温度差は大きく、減圧前後で約10℃となっている。
図13は、キャニスタ側面底下温度TSBからキャニスタ蓋部温度Tを引いた温度差ΔTSBTの減圧時の時間変化を示したものである。減圧前後の温度差は、約8℃となっている。
図14は、ΔTBTとΔTSBSTを加えたものであり、検知部位として、減圧時に上昇するキャニスタ底部温度Tとキャニスタ側面底下温度TSB、また、減圧時に低下するTとキャニスタ側面上面温度TSTのすべてを用いた温度差ΔTの減圧時の時間変化を示したものである。減圧前後の温度差は、約16.5℃となっている。
図15は、圧力に対する応答性の良いΔTSBSTとΔTBSTを加えたものであり、検知部位として、減圧時に上昇するTとキャニスタ側面底下温度TSB、また、減圧時に低下するキャニスタ側面上面温度TSTの三箇所を用いた温度差ΔT3Rの減圧時の時間変化を示したものである。この場合、圧力に対して良好な応答性を保ったまま、更に減圧前後の温度差は、大きく、約15℃となっている。
図16は、圧力に対する温度差の大きいΔTBTとΔTBSTを加えたものであり、検知部位として、減圧時に上昇するキャニスタ底部温度T、また、減圧時に低下するキャニスタ蓋部温度Tとキャニスタ側面上面温度TSTの三箇所を用いた温度差ΔT3GRの減圧時の時間変化を示したものである。減圧前後の温度差としては、約21℃となっている。
<ケース2の試験結果>
図17は、発熱体の発熱量がケース1に比べて約30%に低減した試験条件で、圧力を変化させた場合の小型キャニスタ模型の各部の温度を示したものである。なお、各試験データは、外気温度25℃での値に補正している。温度変化の傾向は、ケース1とほぼ同じであるが、発熱量が小さいため、全体に温度が低くなっている。また、減圧時に、キャニスタ蓋部温度Tは、圧力に比例して低下しているが、キャニスタ底部温度Tに対しては、5気圧から3気圧に低下したときの温度変化が小さい。さらに、キャニスタ側面底下温度TSBとキャニスタ側面上面温度TSTについても減圧時に、圧力変化に比例した温度変化が観られていない。図18は、主着目部温度の圧力変化に対する時間変化を示したものである。また、図19は、温度差ΔTBTの圧力変化に対する時間変化であり、減圧前後で約3.5℃となっている。図20は、温度差ΔTSBSTの圧力変化に対する時間変化であり、減圧前後で約1.5℃となっている。
この試験結果から、使用済燃料の崩壊熱低下に伴い発熱量が小さくなっても、ガス漏洩を示す温度差の変化が検出できることが判明した。
(4)まとめ
以上の実験結果から、水平置きキャニスタにおいて、縦置きキャニスタとは異なる温度変化を惹起するのは、キャニスタの内部構造に起因した特有の現象であることが明らかにされた。即ち、キャニスタ内部には、バスケットと呼ばれる格子状(即ち、ハニカム構造)の仕切りが収容され、そのセル毎に放射性物質である使用済燃料が収められて封入されている。しかも、バスケットとキャニスタの隙間は、非常に狭く、キャニスタを水平置きすることでバスケットが重力によりキャニスタ胴部の下部となるキャニスタ側面底部の内周面に接触しても、バスケットのキャニスタの胴部の上部となるキャニスタ側面上部の内周面との間に生ずる隙間27は例えば長さ2.5m程度の実機に対して4mm程度と極めて狭い。そして、使用済燃料は、原子炉プール内で立てられた状態のキャニスタ内に上から吊り下ろして装入されるため、キャニスタが水平置きされてもキャニスタ底部に接触もしくは近接している。また、使用済燃料の周りのガスは、バスケット24に囲まれて基本的に水平方向の動きしかできないため、熱は横にしか移動しない。
このため、ガス漏洩前の高圧時には、使用済燃料の周りの熱いガスがバスケットに沿って主に横に移動するので、キャニスタ蓋部の空間に熱容量の大きい熱溜まりが生じ、そこから、蓋部を通じて熱が放出されるためキャニスタ蓋部温度が上昇する。他方、キャニスタ底部には使用済燃料が接触あるいは近接しているため、使用済燃料の熱が熱伝導で大きく伝わる。また、水平置きのキャニスタの胴部内周面上部とバスケットとの間の隙間にも、多くはないが、熱いガスが溜まるので温度が上がる。また、水平置きのキャニスタの胴部の内周面下部となるキャニスタ側面底部においては、バスケットが重力によりキャニスタの内周面下部に接触するため、バスケットを介して使用済燃料の熱がキャニスタに熱伝導で伝わる。
ところが、ガス漏洩によってキャニスタ内圧力が低圧になると、使用済燃料の除熱に寄与するガスの自然対流が減少して冷却効果が下がることから使用済燃料の温度が上昇する。この使用済燃料の温度上昇は、使用済燃料に接触しているキャニスタ底部には熱伝導で大きく伝わり、キャニスタ底部温度を上昇させる。他方、ガスの自然対流の減少によりキャニスタ蓋部側の空間に溜まる高温ガス量が減少し、キャニスタ蓋部の熱流束が低減し、キャニスタ蓋部温度を低下させる。また、水平置きのキャニスタの側面上部とバスケットとの間の隙間は狭く僅かなので、もともと熱いガスの溜まりが少ないことから、自然対流の減少による熱ガス量の低下による温度低下量も少ない。さらに、キャニスタの側面下部においては、バスケットを介して温度上昇した使用済燃料の熱がキャニスタに熱伝導で伝わるので、温度上昇するが、使用済燃料が接しているキャニスタ底部の温度上昇に比べて変化は少ない。
このことから、水平置きされたキャニスタにおいては、ガス漏洩時には、キャニスタ底部、キャニスタ蓋部、キャニスタ側面下部およびキャニスタ側面上部の4箇所(即ち、キャニスタの全ての面)で温度変化が起こり、しかもその4箇所は温度が低下する2箇所の部位と、温度が上昇する2箇所の部位とに分けられると共に、温度上昇箇所でも大きく上昇する箇所と少ない上昇の箇所に、温度低下箇所でも大きく低下する箇所と僅かに低下する箇所とに分けられることが判明した。したがって、いずれの箇所の間で温度差を求めてもガス漏洩に起因する変化が生ずる。
1 キャニスタ
キャニスタ底部
キャニスタ蓋部
SB キャニスタ胴部の下半分の側面部分(実施形態では主にキャニスタ側面下部を指す)
ST キャニスタ同部の上半分の側面部分(実施形態では主にキャニスタ側面上部を指す)
2 サイロ
3 給気口
4 排気口
5 サイロ遮蔽蓋
6 レール架台
7 第1の温度センサ
8 第2の温度センサ
9 第3の温度センサ
10 第4の温度センサ
11 温度計測装置
12 コンピュータ
13 ガス漏洩推定部
14 表示装置
15 警告部
キャニスタ蓋部温度
キャニスタ底部温度
SB キャニスタ側面下部温度
ST キャニスタ側面上部温度

Claims (11)

  1. コンクリートサイロ内に水平に置いて収納されるキャニスタの水平置き姿勢で横となるキャニスタ底部の温度Tと、前記キャニスタの中心を通る水平面よりも下部となるキャニスタ側面下部の温度TSBと、水平置き姿勢で横となるキャニスタ蓋部の温度Tと、前記キャニスタの中心を通る水平面よりも上部となるキャニスタ側面上部の温度TSTとのうちの少なくとも2つの温度を監視し、前記少なくとも2つの温度の間の温度差に変化が生じたときに前記キャニスタ内の不活性ガスの漏洩があったものと判断することを特徴とする水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法。
  2. 前記キャニスタ底部の温度Tと前記キャニスタ側面下部の温度TSBとのうちのいずれか一方または双方の温度と、前記キャニスタ蓋部の温度Tと前記キャニスタ側面上部の温度TSTとのうちのいずれか一方または双方の温度との間の温度差に変化が生じたときに前記キャニスタ内の不活性ガスの漏洩があったものと判断することを特徴とする請求項1記載の水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法。
  3. 前記キャニスタ底部の温度Tは前記キャニスタ底部の中央の温度であり、前記キャニスタ側面下部の温度TSBは最下部となるキャニスタ側面底部温度であり、前記キャニスタ蓋部の温度Tは前記キャニスタ蓋部の中央の温度であり、前記キャニスタ側面上部の温度TSTは最上部となるキャニスタ側面頂部温度であることを特徴とする請求項1または2記載の水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法。
  4. 前記キャニスタ蓋部の温度Tと前記キャニスタ底部の温度Tとの温度差ΔTBT(但し、ΔTBT=T−T)に変化が生じたときに前記不活性ガスの漏洩があったものと判断することを特徴とする請求項2または3記載の水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法。
  5. 前記キャニスタ底部の温度Tと前記キャニスタ側面上部の温度TSTとの温度差ΔTBST(但し、ΔTBST=T−TST)に変化が生じたときに前記キャニスタ内の不活性ガスの漏洩があったものと判断することを特徴とする請求項2または3記載の水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法。
  6. 前記キャニスタ側面下部の温度TSBと前記キャニスタ側面上部の温度TSTとの温度差ΔTSBST(但し、ΔTSBST=TSB−TST)に変化が生じたときに前記キャニスタ内の不活性ガスの漏洩があったものと判断することを特徴とする請求項2または3記載の水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法。
  7. 前記キャニスタ蓋部の温度Tと前記キャニスタ底部の温度Tとの温度差ΔTBT(但し、ΔTBT=T−T)と、前記キャニスタ側面下部の温度TSBと前記キャニスタ側面上部の温度TSTとの温度差ΔTSBST(但し、ΔTSBST=TSB−TST)との和ΔT=(但し、ΔT=ΔTBT+ΔTSBST)に変化が生じたときに前記キャニスタ内の不活性ガスの漏洩があったものと判断することを特徴とする請求項2または3記載の水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法。
  8. 前記キャニスタ底部の温度Tとキャニスタ蓋部の温度Tとの温度差ΔTBT(但し、ΔTBT=T−T)と、前記キャニスタ底部の温度Tと前記キャニスタ側面上部の温度TSTとの温度差ΔTBST(但し、ΔTBST=T−TST)との和ΔT3GR(但し、ΔT3GR=ΔTBT+ΔTBST)に変化が生じたときに前記キャニスタ内の不活性ガスの漏洩があったものと判断することを特徴とする請求項2または3記載の水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法。
  9. 前記キャニスタ側面下部の温度TSBと前記キャニスタ側面上部の温度TSTとの温度差ΔTSBST(但し、ΔTSBST=TSB−TST)と、前記キャニスタ底部の温度Tと前記キャニスタ側面上部の温度TSTとの温度差ΔTBST(但し、ΔTBST=T−TST)との和ΔT3R(但し、ΔT3R=ΔTSBST+ΔTBST)に変化が生じたときに前記キャニスタ内の不活性ガスの漏洩があったものと判断することを特徴とする請求項2または3記載の水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知方法。
  10. コンクリートサイロ内に水平に置いて収納されるキャニスタの水平置き姿勢で横となるキャニスタ底部の温度Tを測定する第1の温度センサと、前記キャニスタの中心を通る水平面よりも下部となるキャニスタ側面下部の温度TSBを測定する第3の温度センサと、水平置き姿勢で横となるキャニスタ蓋部の温度Tを測定する第2の温度センサと、前記キャニスタの中心を通る水平面よりも上部となるキャニスタ側面上部の温度TSTを測定する第4の温度センサとのうちの少なくとも2つを備え、
    前記第1の温度センサ、前記第3の温度センサ、前記第2の温度センサ及び前記第4の温度センサのうちの少なくともいずれか2点の温度を監視する監視部と、
    監視対象となった少なくとも2点間の温度差の変化が閾値を超えたときに前記キャニスタ内の不活性ガスの漏洩があったものと判断するガス漏洩判断部とを備える
    ことを特徴とする水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知装置。
  11. 前記第1の温度センサまたは前記第3の温度センサの少なくともいずれか一方と、前記第2の温度センサまたは前記第4の温度センサの少なくともいずれか一方とを備え、前記第1の温度センサまたは前記第3の温度センサの少なくともいずれか一方の測定温度と、前記第2の温度センサまたは前記第4の温度センサの少なくともいずれか一方の測定温度との少なくとも2点の温度を監視する監視部を有することを特徴とする請求項10記載の水平置きキャニスタにおけるガス漏洩検知装置。
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