JP2019158133A - カム機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 単純往復運動から、移動量が交番的に変化する複雑往復運動を取り出す。【解決手段】 環状のスイッチバック軌道(21g,21c,22g,22c)に、該軌道を周回する係合部1kとこれを保持する内部体1と、の軸線CL方向の相対移動を早期に終了させる停止部21tを設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、所定の移動量を有する単純往復運動から、移動量が交番的に変化する複雑往復運動を取り出す、運動変換機構に関するものである。
例えば、従来、2以上のキャビティを備えたうえで、第1群(群に含まれる対象の数が1である場合を含む)のキャビティと射出成形機の射出口とが連通するようにランナーの経路を組成して第1群の成形体を得たうえで、第2群のキャビティと前記射出口とが連通するように前記経路を変成して第2群の成形体を得られるようにした射出成形金型が実用に供されている。
射出成形金型に形成されたランナーの経路を切り換え可能にして、第1の射出行程と第2の射出行程(場合により第3以降の射出行程に続く)とをそれぞれ異なる時機になすようにした技術として、例えば特許文献1に示す「射出成形体の金型」が挙げられる。
特許文献1に記載された金型5には、第1群のキャビティ(10a,10b,10c)と第2群のキャビティ(10d,10e,10f,10g)とが形成され、回動が許容された流路切換ブッシュ12が配置される。流路切換ブッシュ12のパーティングラインPLに近接する側の端部には、第1群のキャビティ(10a,10b,10c)と第2群のキャビティ(10d,10e,10f,10g)とのうち何れか一方と、スプル孔11aとを連通させることを可能にする切換ランナーが形成されている。
流路切換ブッシュ12の回転角度位置が、前記切換ランナーと第1群のキャビティ(10a,10b,10c)とが連通するような回転角度位置にあるとき、スプル孔11aから流入してきた溶融材料は第1群のキャビティ(10a,10b,10c)に案内されるようになっている。またその一方で、流路切換ブッシュ12の回転角度位置が、前記切換ランナーと第2群のキャビティ(10d,10e,10f,10g)とが連通するような回転角度位置にあるとき、スプル孔11aから流入してきた溶融材料は第2群のキャビティ(10d,10e,10f,10g)に案内されるようになっている。
上記構成により、スプル孔11aと第1群のキャビティ(10a,10b,10c)とが連通するように流路切換ブッシュ12の回転角度位置を調整して第1群の成形体を得たのち、スプル孔11aと第2群のキャビティ(10d,10e,10f,10g)とが連通するように流路切換ブッシュ12の回転角度位置を調整して第2群の成形体を得るという、複数回(特許文献1の例では2回)の射出プロセスを含む成形サイクルのもとで稼動するという特徴を有する。
特開2000−246763号公報 特開2015−52383号公報
特許文献1に示される金型5は、型を閉じて溶融材料を流し込み第1群の成形体を得たのち型を開くという「第1フェーズ」と、型を閉じて溶融材料を流し込み第2群の成形体を得たのち型を開くという「第2フェーズ」と、が交互に繰り返されることで一連の成形サイクルが循環していくが、第1フェーズと第2フェーズとは「型を閉じて溶融材料を流し込み成形体を得たのち型を開く」という本質的には共通の挙動をなすものであり、金型5の挙動を制御する射出成形機の作動上は、これらのフェーズは特段区別されないのが通常である。即ち、射出成形機に入力された金型5の挙動を制御するべき特定プログラムによって前記第1フェーズを実行し、前記特定プログラムを再び実行することで前記第2フェーズを実行することになる。
ところで、特許文献1に示される金型5には、エジェクタピン83によって成形体を取り出すためのエジェクタ機構が設けられている。当該機構は、射出成形機に搭載されたエジェクタ装置を駆動してエジェクタロッド81を押圧することによりエジェクタピン83を前進させ、金型成形部10(即ち、キャビティ)から成形体を押し出すようにした機構である。
第1の成形フェーズにより得られた第1群の成形体と、第2の成形フェーズにより得られた第2群の成形体と、を同時に取り出す必要がある関係上、第1の成形フェーズの終了時点でエジェクタピン83が前進して第1群の成形体が押し出される事態は避けなければならないが、前述のとおり金型5の挙動を制御する射出成形機の作動上はこれらのフェーズが特段区別されないから、「第1フェーズに際してエジェクタ装置を作動させたくはないが、第2フェーズに際してエジェクタ装置を作動させなければならない」というジレンマに陥る。
第1フェーズを実行するためのプログラムと、第2フェーズを実行するためのプログラムと、が別個に設定できるようになっている射出成形機も実用化されているようではあるが、当該機能が高性能マシンに限定されるケースや、オプション機能扱いされ初期搭載されないケース等も多く、広く普及していないというのが実情である。
前記事情に照らし、本発明の発明者は、「射出成形機のエジェクタ装置が作動してエジェクタロッド81が押圧される」という共通化された挙動から、「エジェクタピン83の停止状態が維持される」という第1の挙動と、「エジェクタピン83が前進する」という第2の挙動とを選択的に取り出せるようにすることにより、「第1の成形フェーズの終了時点で第1の成形体を押し出さず、第2の成形フェーズの終了時点で第1の成形体と第2の成形体の両方を同時に押し出す」ことを可能にするエジェクタ機構を想起した。
本発明の目的は、射出成形金型の特定の動作を、時機によって区別された複数の異なる動作に変換して、これらを交番的に取り出せるようにすることであり、より本質的には、「所定の移動量を有する単純往復運動から、移動量が交番変化する複雑往復運動を取り出す」機構を提供することである。
本発明はカム機構であって、内部体と、前記内部体の周面の外側に存在する外部体と、を具備し、前記内部体と前記外部体とは、軸線方向の相対位置変化が許容されるとともに、前記軸線を回転軸とする相対回転角度位置変化が許容され、前記内部体の前記外部体に近接する面と、前記外部体の前記内部体に近接する面と、のうち何れか一方には、係合部が保持され、他方には、2以上で等しい数の第1ガイド部と第2ガイド部とがそれぞれ前記軸線方向に延びるようにして、該他方物体の周に沿って千鳥状位置に交互に設けられるとともに、隣接する前記第1ガイド部と前記第2ガイド部とを相互に接続するカム部がそれぞれ設けられ、前記カム部が、前記第1ガイド部の端部のうち前記第2ガイド部により近い方向の端部から更に同方向に向けて、任意の一方向に隣接する前記第2ガイド部の端部以外の部分に向かうようにして延びた第1カム部と、前記第2ガイド部の端部のうち前記第1ガイド部により近い方向の端部から更に同方向に向けて、前記と同一の任意の一方向に隣接する前記第1ガイド部の端部以外の部分に向かうようにして延びた第2カム部と、からなり、前記係合部が前記第1ガイド部から続く前記第1カム部に移動して、さらに続く前記第2ガイド部に移動するようように、前記内部体と前記外部体とによる前記軸線方向の相対位置変化が生じたとき、前記係合部と前記第1カム部とによる運動方向変換により、前記第1ガイド部の周方向位置と前記第2ガイド部の周方向位置とによる回転角度差に相当する量、前記内部体と前記外部体とによる相対回転角度位置が変化し、前記係合部が前記第2ガイド部から続く前記第2カム部に移動して、さらに続く前記第1ガイド部に移動するようように、前記内部体と前記外部体とによる前記軸線方向の相対位置変化が生じたとき、前記係合部と前記第2カム部とによる運動方向変換により、前記第2ガイド部の周方向位置と前記第1ガイド部の周方向位置とによる回転角度差に相当する量、前記内部体と前記外部体とによる相対回転角度位置が変化する、カム機構において、少なくとも前記第1ガイド部の何れか、または前記第2ガイド部の何れかに、前記係合部を停止させて前記内部体と前記外部体とによる前記軸線方向の相対位置変化を早期に終了させる停止部を設けたものである。
内部体もしくは外部体の一方にガイド部とカム部と(以後、これらを総称して「軌道部」という)が環状に連なるようにして形成され、ピストン往復の如く内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置が変化する度に係合部が軌道部を不可逆的に周回していくカム機構は、例えば、特許文献2において開示されている。
特許文献2に示されたカム機構は、スライダ213(本発明の外部体に対応する要素)とカム206(本発明の内部体に対応する要素)とによる相対位置変化が許容され、スライダ213にカムフォロワ214(本発明の係合部に対応する要素)が保持されるとともに、カム206の周面に溝226(本発明の軌道部に対応する要素)が設けられる。スライダ213が往復する度にカムフォロワ214が溝226を不可逆的に周回し、結果としてカム206の回転角度位置が変化していくことから、特許文献2に示されたカム機構は運動方向変換の原理を利用した回転角度位置制御機構であると言える。
その一方で、本発明によるカム機構は、内部体と外部体とによる軸線方向の相対移動の移動量を制御することを目的としており、内部体および外部体の厳密な回転角度位置制御は求められない。構成上、係合部が軌道部を周回することにより内部体と外部体とによる相対的な回転角度位置が変化していくが、本発明の場合、内部体が実質回転するようになっていてもよく、反対に外部体が実質回転するようになっていてもよく、また、内部体と外部体の双方が実質回転するようになっていてもよい。このため、例えば内部体または外部体が、軸線方向移動(他方物体に対する相対移動ではなく実質移動である)を伴いながら軸線まわりに回転(他方物体に対する相対回転ではなく実質回転である)するように支持されているケースも当然に考えうる。
本発明の特徴は、第1ガイド部の何れか、または第2ガイド部の何れかに、係合部を停止させて内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化を早期に終了させる停止部を設けたことである。
例えば、内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化によって係合部が第1ガイド部を第2ガイド部から離脱する方向に向けて移動している場合であって、第1ガイド部の端部に第1停止部が形成されている場合、係合部と第1停止部とが当接することで内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化は終了する。第1停止部が形成された第1ガイド部と第1停止部が形成されていない第1ガイド部の双方が存在するとき、内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化によって係合部が第1ガイド部を第2ガイド部から離脱する方向に向けて移動している場合において、内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化を早期に終了させる場合と、早期に終了させない場合と、による場合分けを可能にする。
同様に、内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化によって係合部が第2ガイド部を第1ガイド部から離脱する方向に向けて移動している場合であって、第2ガイド部の端部に第2停止部が形成されている場合、係合部と第2停止部とが当接することで内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化は終了する。第2停止部が形成された第2ガイド部と第2停止部が形成されていない第2ガイド部の双方が存在するとき、内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化によって係合部が第2ガイド部を第1ガイド部から離脱する方向に向けて移動している場合において、内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化を早期に終了させる場合と、早期に終了させない場合と、による場合分けを可能にする。
一方で、特許文献2に示されたカム機構はスライダ213とカム206とによる軸線方向の相対移動の移動量を制御することを目的としておらず、第1の溝229(本発明の第1ガイド部に対応する要素)や第3の溝231(本発明の第2ガイド部に対応する要素)にカムフォロワ214を停止させるための停止部を形成する動機がない。カムフォロワ214が第1の溝229の端部や第3の溝231の端部に当接しないことは、特許文献2の図7、図11、図16、図19からも明らかである。
本発明によるカム機構は、図1に示すカム機構101のように係合部1kを内部体1に保持するようにしたうえで、軌道部を外部体2に設けるようにしてもよく、反対に、図3に示すカム機構102のように係合部2kを外部体2に保持するようにしたうえで、軌道部を内部体1に設けるようにしてもよい。
段落0015に記載したとおり、本発明によるカム機構は内部体および外部体の厳密な回転角度位置制御は求められない。よって、内部体または外部体に保持されるべき係合部が、必ずしも該物体の周方向に位置規制されている必要はなく、例えば、図4に示すカム機構103のように、外部体2に係合部2kの移動を許容する環状の溝2mを形成するとともに当該溝に係合部2kを保持し、係合部2kとカム部とによる運動変換によって係合部2kが当該溝を周回するように構成してもよい。無論、係合部が内部体または外部体の周方向に対して厳密に位置規制されることは何ら妨げらるものではなく、例えば、係合部が内部体または外部体と分離不能に保持されていてもよく、内部体または外部体の特定位置に対して、トラックボールの如くスピン可能に保持されていてもよい。
本発明によるカム機構において、外部体は必ずしも内部体の全周に亘って設けられている必要はなく、例えば、係合部が外部体側に設けられているような場合に、図5に示すカム機構104のように、内部体1の特定方向に隣接する位置に外部体2を配置したような構成とすることができる。
本発明によるカム機構は、第1ガイド部が2以上の任意の数で設けられ、第2ガイド部が第1ガイド部と同数で設けられ、第1ガイド部の端部から延びる第1カム部も同数で設けられ、第2ガイド部の端部から延びる第2カム部も同数で設けられる。前記特定数は任意に決定してよく、また、互いに隣接する第1ガイド部の回転角度位置と第2ガイド部の回転角度位置とによる各々の回転角度差を任意に設定してもよい。
本発明によるカム機構は、1以上で任意の数の係合部を設けることができる。仮に係合部が複数設けられる場合であっても、これらの係合部の配置されるべき間隔が必ずしも対称性や等間隔製を有している必要はなく、軌道部上の周回が妨げられない範囲内でその配置の間隔を任意に設定してよい。
本発明によるカム機構において、第1カム部と第2カム部とは、必ずしも螺子溝の如く精密なヘリカル曲線に沿って形成される必要はなく、例えば、図4に示すカム機構103のように、第1ガイド部11gと第2ガイド部12gとが軸線(図示しない)方向に延び、第1カム部11cが第1ガイド部11gの端部と第2ガイド部12gの端部以外の部分を接続するとともに、第2カム部12cが第2ガイド部12gの端部と第1ガイド部11gの端部以外の部分を接続する構成において、第1カム部11cや第2カム部12cの端部が第1ガイド部11gや第2ガイド部12gの延びる方向と滑らかに接線連続するように軌道部を組成することができる。
本発明によるカム機構において、第1ガイド部の延びる方向に垂直な方向の寸法(以後、これを単に「幅」という)や第2ガイド部の幅は、係合部の進行方向に垂直な方向の寸法(以後、これも単に「幅」という)を大幅に上回っていてもよい。これは、内部体と外部体とによる精密な相対回転角度位置の制御が本発明では求められておらず、係合部が軌道部に沿って不可逆的に周回することで足りるという考えに基づくものである。なお、第1カム部の幅や第2カム部の幅が係合部の幅を大幅に上回っていてもよいことは説明するまでもない。
なお、本発明における停止部は、必ずしも第1ガイド部や第2ガイド部を形成する溝の「縁」に形成されるというものではない。例えば、図12に示すカム機構106のように、軸線(図示しない)方向に延びる特定の溝を第1ガイド部11gと非ガイド部11g´とに分断するべく、停止部11tが前記溝に貫設または凸設されていると仮定する。停止部11tによって移動が阻止された時点で係合部2kが停止することは明白であるから、図に示すような停止部が第1ガイド部や第2ガイド部を形成する溝の「縁」に形成されていないようなケースであっても、「係合部を停止させて内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化を早期に終了させる停止部を設ける」という本発明の構成要件を備えたものと見なすことができる。
また、本発明における停止部は、機械的接触によって係合部を停止するように構成されたものに限定されるものではない。例えば係合部を磁力で停止するようにしてもよく、例えば係合部を流体の圧力で停止するようにしてもよい。
本発明において、第1ガイド部の端部と第2ガイド部の端部の全てに停止部が形成されることは何ら制限されるものではない。例えば、図4に示すカム機構103のように、全ての第1ガイド部11gに第1停止部11tが形成されるとともに、B図左側の第1ガイド部11gにおける第1停止部11tが形成される軸線方向(B図の上下方向)位置と、B図中央の第1ガイド部11gにおける第1停止部11tが形成される軸線方向位置と、B図右側の第1ガイド部11gにおける第1停止部11tが形成される軸線方向位置と、がそれぞれ異なるように設定されていてもよく、同様のことが第2ガイド部12gにおける第2停止部12tに対しても言える。ただし、必ずしも全ての停止部の軸線方向位置が異なっていなければならないというものではなく、複数の停止部を同一の軸線方向位置に形成することは何ら制限されるものではない。
また、本発明によるカム機構は、停止部で係合部が停止して内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化が終了したあと、停止部で係合部が停止した状態を維持する方向である軸線方向に、内部体または外部体が更に移動するとき、該方向に向けて内部体と外部体とが一体的に移動するように構成されていてもよい。
即ち、内部体や外部体の「軸線方向の実質的な移動」のあと、停止部で係合部が停止して内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化が終了することになるが、前記「軸線方向の実質的な移動」がこの時点で終了していない場合において、当該動作が終了するまでの間、即ち、内部体または外部体の本来予定されている軸線方向の実質的な移動が終了するまでの間、一方の物体が他方の物体を押す、引くなどして内部体と外部体とが一体的に移動していくよう、内部体と外部体とが適宜支持されていてもよい。
また、その一方で、内部体や外部体の「軸線方向の実質的な移動」のあと、停止部で係合部が停止して内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化が終了した時点で、前記「軸線方向の実質的な移動」を終了させてその移動量を制限することが出来るように、内部体と外部体とが適宜支持されていてもよい。
以上が本発明によるカム機構を実施するための構成である。
次に、本発明によるカム機構の挙動を図1と図2を示して説明する。なお、図1と図2は飽くまでも本発明の実施例を示すものである。本発明を実施するにあたりその挙動は以下に示すものと必ずしも同等にはならない。
図1と図2に示すカム機構101は、内部体1と外部体2とを備え、係合部1kが内部体1に保持され、軌道部が外部体2に形成される。2つの第1ガイド部21gと2つの第2ガイド部22gとがそれぞれ、軸線CLの方向に延びるようにして外部体2の内周面に沿って千鳥状位置に交互に設けられ、第1ガイド部21gのうちの一方には、係合部1kとの当接が予定された停止部21tが形成される。内部体1は軸線CLまわりの回転が防止され(ただし、仮に内部体1の回転が許容されていたとしても事実上支障がないことは段落15で述べたとおりである。)、係合部1kをストロークSTの範囲内で軸線CLの方向に往復させるべく、外部体2の内部を進退可能に支持される。さらに、外部体2は軸線CLまわりの回転が許容されるとともに、軸線CLの方向の移動が防止される。
内部体1が外部体2の内部に深く貫入して係合部1kが図2左側の第1ガイド部21gに据え込まれている状態Iから、内部体1を引き抜くように移動させるとき、係合部1kは第1ガイド部21gから第1カム部21cに移動したのち、続く第2ガイド部22gに据え込まれる(状態II)。ストロークSTを進行する過程で係合部1kの移動は阻止されないため、内部体1は外部体2の内部から最大移動量(ストロークSTの長さに相当する)引き抜かれる。
続いて、内部体2が外部体1の内部に浅く貫入して係合部1kが図2左側の第2ガイド部22gに据え込まれている状態IIから、内部体1を押し込むように移動させるとき、係合部1kは第2ガイド部22gから第2カム部22cに移動したのち、続く第1ガイド部21gに据え込まれ停止部21tに当接して停止する(状態I´)。このとき、停止部21tによって係合部1kの図2上方向の移動が阻止されるため、それ以後内部体1を外部体2の内部に押し込むことはできず、内部体1と外部体2とによる相対移動が終了する。外部体2は実質的に軸線CL方向の移動が防止されているので、結果として、最大移動量の移動が完了しないうちに内部体1を早期に強制停止させる。
状態I´から、内部体1を引き抜くように移動させるとき、係合部1kは第1ガイド部21gから第1カム部21cに移動したのち、続く第2ガイド部22gに据え込まれる(状態II´)。また、状態II´から、内部体1を押し込むように移動させるとき、係合部1kは第2ガイド部22gから第2カム部22cに移動したのち、続く第1ガイド部21gに据え込まれる(状態I、即ち初期状態)。ストロークSTを進行する過程で係合部1kの移動は阻止されないため、内部体1は外部体2の内部に最大移動量押し込まれる。
状態IIから状態I´に移行する場合と、状態II´から状態Iに移行する場合と、を比較すると、内部体1の軸線CL方向の移動量に差異が生じることが分かる。即ち、第1ガイド部21gに停止部を設けたことにより、本来単純往復移動するべき内部体1の移動量が制限され、実質移動量が交番変化する複雑往復運動が取り出されるのである。
上記は、段落31で挙げた、内部体と外部体の何れか一方の「軸線方向の実質移動」のあと、停止部で係合部が停止して内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化が終了した時点で、前記「軸線方向の実質移動」を終了させてその移動量を制限することが出来るように、内部体と外部体とが適宜支持されたカム機構の挙動を示したものである。
次に、段落30で挙げた、内部体または外部体の「軸線方向の実質移動」のあと、停止部で係合部が停止して内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化が終了した場合であって「当該物体の軸線方向の実質移動」が依然として終了していない場合に、当該動作が終了するまでの間、当該物体が他方物体を押す引くなどして当該物体と他方部体とが一体的に移動していくよう、内部体と外部体とが適宜支持されたカム機構の挙動を、図3を示して説明する。
図3に示すカム機構102は、内部体1と外部体2とを備え、係合部2kが外部体2に保持され、軌道部が内部体1に形成される。2つの第1ガイド部11gと2つの第2ガイド部12gとがそれぞれ、軸線(図示しない)方向に延びるようにして内部体1の周面に沿って千鳥状位置に交互に設けられ、第2ガイド部12gのうちの一方には、係合部2kとの当接が予定された停止部12tが形成される。内部体1は軸線まわりの回転が防止され、かつ、係合部2kをストロークST区間における軸線方向に往復(ここで言う係合部2kの往復とは実質的な往復ではなく、内部体1や軌道部に対する相対的な往復のことである)させるべく外部体2の内部を進退可能に支持される。外部体2は軸線まわりの回転が許容されるとともに、軸線方向の移動も許容される。
内部体1が外部体2の内部に浅く貫入して係合部1kがB図の右側の第1ガイド部11gに据え込まれている状態Iから、内部体1を押し込むように移動させるとき、係合部2kは第1ガイド部11gから第1カム部11cに移動したのち、続く第2ガイド部12gに据え込まれる(状態II)。ストロークSTを進行する過程で係合部2kの移動は阻止されないため、内部体1は最大移動量押し込まれる。
係合部2kが第1カム部11cを移動する過程で、外部体2は内部体1から上向きの力を受けることが想定されるが、外部体2は、下向きに付勢する力(例えばバネの復元力、図示しない)によって初期位置に固定され、前記上向きの力では押し上げられない。
状態IIから内部体1を引き出すように移動させるとき、係合部2kは第2ガイド部12gから第2カム部12cに移動したのち、続く第1ガイド部11gに据え込まれる(状態I´)。ストロークSTを進行する過程で係合部2kの移動は阻止されないため、内部体1は最大移動量引き出される。
状態I´から内部体1を再び押し込むように移動させるとき、係合部2kは第1ガイド部11gから第1カム部11cに移動したのち、続く第2ガイド部12gに据え込まれ停止部12tに当接して停止する(状態II´)。このとき、停止部12tによって係合部2kの移動が阻止されるため、それ以後内部体1を外部体2の内部に押し込むことはできず、内部体1と外部体2とによる相対移動が終了する。
ただし、この時点では内部体1の実質移動は終了していない。外部体2の軸線方向の移動が許容されているので、係合部2kと停止部12tとが当接した直後から内部体1の実質移動が終了するまでの間、前記下向きに付勢する力に抗して、外部体2が内部体1と一体的に移動するように図の上方向に向けて押し上げられる。
状態II´から内部体1を引き出すように移動させるとき、係合部2kは第2ガイド部12gから第2カム部12cに移動したのち、続く第1ガイド部11gに据え込まれる(状態I、即ち初期状態)。このとき、前記下向きに付勢する力によって、外部体2は図の下方向に押し下げられて初期位置に復帰する。
状態Iから状態IIに移行する場合と、状態I´から状態II´に移行する場合と、を比較すると、初期位置で外部体2の静止状態が維持されるケースと、初期位置から離脱するように外部体2が押し上げられるケースと、が存する。同様に、状態IIから状態I´に移行する場合と、状態II´から状態Iに移行する場合と、を比較すると、初期位置で外部体2の静止状態が維持されるケースと、初期位置に近接するように外部体2が押し下げられるケースと、が存する。即ち、第1ガイド部12gに停止部12tを設けたことにより、外部体が「内部体1の往復に連動せずに静止状態を維持するケースと、内部体1の往復に連動して往復するケースと、が交番的に繰り返される」ように、内部体1の単純往復運動が外部体2の複雑往復運動へと変換されるのである。
本発明により、所定の移動量を有する単純往復運動から、移動量が交番的に変化する複雑往復運動を取り出すことが可能になる。
本発明によるカム機構を示す、部分断面分解斜視図である。 図1における軌道部の平面展開図である。 本発明によるカム機構の第1変形例を示す(A)部分断面分解斜視図であり、(B)軌道部の平面展開図である。 本発明によるカム機構の第2変形例を示す(A)部分断面分解斜視図であり、(B)軌道部の平面展開図である。 本発明によるカム機構の第3変形例を示す斜視図である。 本発明によるカム機構を備えた射出成形金型の第1実施例を示すものであって、第1フェーズの閉型プロセスならびに成形プロセスが完了した状態を示す(A)部分断面斜視図であり、(B)要部断面斜視図である。 同金型の、第1フェーズの開型プロセスが完了した状態を示す(A)部分断面斜視図であり、(B)要部断面斜視図である。 同金型の、第2フェーズの閉型プロセスならびに成形プロセスが完了した状態を示す(A)部分断面斜視図であり、(B)要部断面斜視図である。 同金型の、第2フェーズの開型プロセスを示すものであって、係合部と停止部とが当接した瞬間の状態を示す(A)部分断面斜視図であり、(B)要部断面斜視図である。 同金型の、第2フェーズの開型プロセスが完了した状態を示す(A)部分断面斜視図であり、(B)要部断面斜視図である。 同金型の、第1フェーズの閉型プロセスが完了した状態(初期状態)を示す(A)部分断面斜視図であり、(B)要部断面斜視図である。 本発明によるカム機構の第4変形例を示す斜視図である。 本発明によるカム機構を備えた射出成形金型の第2実施例を示すものであって、第1フェーズの閉型プロセスならびに成形プロセスが完了した状態を示す(A)部分断面斜視図であり、(B)要部断面斜視図である。 同金型の、第1フェーズの開型プロセスが完了した状態を示す(A)部分断面斜視図であり、(B)要部断面斜視図である。 同金型の、第2フェーズの閉型プロセスならびに成形プロセスが完了した状態を示す(A)部分断面斜視図であり、(B)要部断面斜視図である。 同金型の、第2フェーズの開型プロセスを示すものであって、係合部と停止部が当接した瞬間の状態を示す(A)部分断面斜視図であり、(B)要部断面斜視図である。 同金型の、第2フェーズの開型プロセスが完了した状態を示す(A)部分断面斜視図であり、(B)要部断面斜視図である。 同金型の、第1フェーズの閉型プロセスが完了した状態(初期状態)を示す(A)部分断面斜視図であり、(B)要部断面斜視図である。
概念上同一と認められる要素については全ての図面に亘って同一の符号を付す。また、図1における第1ガイド部21gと第2ガイド部22gと第1カム部21cと第2カム部22cのうち、断面表現の都合上欠損して視認不能になる部分は架空線で示す。また、軌道部の形状を示す平面展開図は何れも、軌道部が形成される面の法線方向虚空側から観察したものである。また、図6−11における射出成形金型201は、金型固定側が省略されて示されている。同様に、図13−18における射出成形金型301は、金型固定側が省略されて示されている。なお、図7−11及び図14−18に示す直線状に延びた矢印や弧状に延びた矢印は、部材の移動方向を示すものであって、部材の移動量(直進距離、回転角度範囲)を示すものではない。
本発明によるカム機構について実施例を挙げて説明する。
図6は本発明によるカム機構を備えた射出成形金型の実施例を示すものである。射出成形金型201は、第1キャビティ213と第2キャビティ223とを備え、図示なき射出成形機の特定サイクルを実行すると第1フェーズ(第1閉型プロセス、第1成形プロセス、第1開型プロセス)が完了し、前記特定サイクルを再び実行すると第2フェーズ(第2閉型プロセス、第2成形プロセス、第2開型プロセス)が完了する。即ち、前記射出成形機が前記特定サイクルを2回実行すると、射出成形金型201の一連のサイクルが完了するという特徴を有する。
射出成形金型201は、図示なき金型固定側より溶融材料が射出され、当該材料が第1フェーズ成形プロセスにおいて第1キャビティ213に導入され第1成形体213´を得るとともに、第2フェーズ成形プロセスにおいて第2キャビティ223に導入され第2成形体223´を得られるようになっている。ただし、第1成形体213´は第1フェーズ開型プロセスの時点では型外に取り出されずに第1キャビティ213に保持されるものとし、第2フェーズ開型プロセスの時機に第2成形体223´と同時に取り出すことを予定される。
キャビティプレート202、可動側取付プレート205、スペーサブロック206らが一体になることにより金型可動側の母体が形成され、その内部を、エジェクタプレート204とピンプレート203とが、金型開閉方向(A図の左下−右上方向)に向けて独立した移動が許容されるようにそれぞれ支持される。エジェクタプレート204には内部体1が支持され、内部体1が金型固定側方向(A図の左下方向)に延びるとともに、ピンプレート203には金型固定側方向に延びたエジェクタピン203pが支持されている。また、外部体2が回転を許容されるようにピンプレート203に支持されれるとともに、外部体2の内部に、外部体2に対する軸線方向の相対移動が許容されるように内部体1が貫入する。
エジェクタプレート204は、第1フェーズ開型プロセスの時機と第2フェーズ開型プロセスの時機とにおいて、図示なき射出成形機のエジェクタ装置によって図6に示す初期位置から金型固定側方向に所定移動量だけ押し出されることが予定される。また、ピンプレート203は、図示なき付勢手段によって金型可動側方向(A図の右上方向)に向けて付勢されるとともに図示なき停止手段によって停止して、図に示す初期位置に固定される。ピンプレート203を当該固定位置から金型可動側方向に移動することはできないが、付勢手段の付勢力に抗して金型固定側方向に移動することは許容される。ピンプレート203の付勢と停止とは適宜の手段によりなすことができ、例えばピンプレート203を圧縮バネの復元力により付勢するとともにストッパーの掛合により停止させるようにする、などの措置を講じることが可能である。
以上が射出成形金型201の構成である。次に、射出成形金型201の一連の挙動を図6から図11を示して説明する。
図6は、射出成形金型201の第1フェーズにおける閉型プロセスと、続く成形プロセスとが完了した状態を示している。金型固定側とキャビティプレート202とが圧接されるとともに第1キャビティ213に溶融材料が導入され、これが固化することにより第1成形体213´を得られる。このとき、エジェクタプレート204は初期位置である可動側取付プレート205と当接する下限位置で停止しており、カム機構105の係合部2kは第1ガイド部11gに据え込まれた状態にある(状態I)。
図7は、続く第1フェーズ開型プロセスが完了した状態を示している。射出成形機の可動側ダイプレートが後退することにより、A図に示す金型可動側が図示なき金型固定側より離脱して、金型可動側と金型固定側とが当接する面(パーティング)が露出する。その後、射出成形機のエジェクタ装置が金型固定側方向に所定の移動量だけ前進することにより、エジェクタプレート204が同方向に押し出されて上限位置で停止して、第1フェーズの全てのプロセスが完了する。
その際、エジェクタプレート204の押し出しに伴って内部体1と外部体2とによる軸線方向の相対位置が変化することにより、係合部2kが第1ガイド部11gから第1カム部11cに移動して、続く第2ガイド部12gに据え込まれる(状態II)ことになるが、係合部2kと第2ガイド部12gの端部とが当接する前に内部体1と外部体2とによる相対移動は終了するため、状態IIに移行したあと係合部2kは内部体1から力を受けない。また、第1カム部11cを移動する過程で係合部2kは内部体1から金型固定側方向の力を受けることになるが、外部体2がピンプレート203に回転可能に支持されるとともにピンプレート203が金型可動側方向に持続的に付勢されている関係で、係合部2kが第1カム部11cから受ける力は外部体2を回転させる力に変換される。
即ち、状態Iから状態IIに移行させるべくエジェクタプレート204を下限位置から上限位置へ移動したしてもピンプレート203の静止状態は依然として維持される。ピンプレート203に支持されたエジェクタピン203pも静止しており、エジェクタピン203pによって第1成形体213´が第1キャビティ213から突き出されることはない。これにより、「第1フェーズ開型プロセスでエジェクタ装置を作動させているにも関わらず、第1成形体が型外に取り出されない」という現象を成立させることができる。
続いて、第2フェーズに移行する。
図8は、第2フェーズにおける閉型プロセスと、続く成形プロセスとが完了した状態を示している。第1開型プロセスで前進させた射出成形機のエジェクタ装置を後退させたのち、可動側ダイプレートを前進させることにより金型可動側と金型固定側とを近接させる。金型可動側と金型固定側とが圧接してパーティングが閉じられる過程で、キャビティプレート202から突出していた内部体1は金型固定側によって金型可動側方向に押し戻され、内部体1を支持するエジェクタプレート204がA図に示す初期位置である下限位置に復帰する。その後、第2キャビティ223に溶融材料が導入されて第2成形体223´を得る。
内部体1の押し戻しに伴って内部体1と外部体2とによる軸線方向の相対位置が変化することにより、係合部2kが第2ガイド部12gから第2カム部12cに移動して、続く第1ガイド部11gに据え込まれる(状態I´)ことになるが、係合部2kと第1ガイド部11gの端部とが当接する前に内部体1と外部体2とによる相対移動は終了するため、状態I´に移行したあと係合部2kは内部体1から力を受けない。また、第2カム部12cを移動する過程で係合部2kは内部体1から金型可動側方向の力を受けることになるが、ピンプレート203の初期位置から金型可動側方向に向けた移動が阻止される関係で、係合部2kが第2カム部12cから受ける力は外部体2を回転させる力に変換され、状態IIから状態I´に移行させるべくエジェクタプレート204を上限位置から下限位置へ移動したしてもピンプレート203の静止状態は依然として維持される。
図9は、続く第2フェーズ開型プロセスにおける係合部2kと停止部12tとが当接した瞬間の状態を示したものである。可動側ダイプレートが後退することにより金型可動側が金型固定側より離脱してパーティングが再び露出した後、エジェクタ装置が再び前進することになるが、図9はその途中の状態を示している。エジェクタプレート204の押し出しに伴って内部体1と外部体2とによる軸線方向の相対位置が変化することにより、係合部2kが第1ガイド部11gから第1カム部11cに移動して、続く第2ガイド部12gに据え込まれたのち停止部12tと当接する(状態II´)。
この瞬間、内部体1と外部体2とによる軸線方向の相対移動は終了するが、事実上この時点でエジェクタプレート204は上限位置に到達しておらず、その押し出し動作が、エジェクタ装置の駆動力をもって尚も継続される。
図10は、第2フェーズ開型プロセスが完了した状態を示している。係合部2kと停止部12tとによる当接状態を維持する方向である金型固定側方向にエジェクタプレート204がさらに移動するとき、エジェクタプレート204が上限位置に到達するまでの間、外部体2は内部体1から同方向に向けた力を受け続ける。この力が前記付勢手段による付勢力を上回っている場合、内部体1と外部体2とが軸線方向に一体に移動するとともに、エジェクタプレート204と一定間隔を維持するようにしてピンプレート203が金型固定側方向に押し出される。その結果、第1キャビティ213と第2キャビティ223とからエジェクタピン203pが突き出され、第1成形体213´と第2成形体223´とが同時に型外に取り出される。
即ち、状態I´から状態II´に移行させるべくエジェクタプレート204を下限位置から上限位置へ移動した場合には、エジェクタプレート204に連動してピンプレート203も前進移動することになるので、「第2フェーズ開形プロセスでエジェクタ装置を作動させたとき、第1成形体と第2成形体とが型外に同時に取り出される」という現象が成立する。
その後、第1フェーズに復帰する。図11は、第1フェーズ閉型プロセスが完了した状態を示している。エジェクタ装置を後退させたのち金型可動側と金型固定側とを近接させるとき、パーティングが閉じられる過程で内部体1は金型固定側によって金型可動側方向に押し戻され、エジェクタプレート204はA図に示す初期位置である下限位置に復帰する。同時に、ピンプレート203は前記付勢手段によって金型可動側方向に押し戻されたのち前記停止手段によって停止され初期位置に復帰する。また、内部体1の押し戻しに伴って内部体1と外部体2とによる軸線方向の相対位置が変化することにより、係合部2kが第2ガイド部12gから第2カム部12cに移動して、続く第1ガイド部11gに据え込まれることにより状態Iに復帰する。
図7に示す第1フェーズ開型プロセスと図10に示す第2フェーズ開型プロセスとを比較すると、射出成形機の作動上は「可動側ダイプレートを後退してエジェクタ装置を前進させる」という共通のルーチンを実行しているに過ぎない。しかし、本発明によるカム機構を具備したことで、所定の移動量を有するエジェクタプレート204の単純往復運動が、移動量が交番変化する(本実施例における交番移動量の一方は即ち0である)ピンプレート203の複雑往復運動に変換され、エジェクタ装置の作動に連動して成形体が取り出されるパターンと取り出されないパターンとに場合分けがなされる。結果として、段落9にある「第1フェーズでエジェクタ装置を作動させたくないが第2フェーズでエジェクタ装置を作動させなければならない」というジレンマが解消される。
以下、図13から図18を示して本発明の第2の実施例を説明する。
射出成形金型301は、コア金型303cを備え、図示なき射出成形機の特定サイクルを実行すると第1フェーズ(第1閉型プロセス、第1成形プロセス、第1開型プロセス)が完了し、前記特定サイクルを再び実行すると第2フェーズ(第2閉型プロセス、第2成形プロセス、第2開型プロセス)が完了する。即ち、前記射出成形機が前記特定サイクルを2回実行すると、射出成形金型301の一連のサイクルが完了するという特徴を有する。
射出成形金型301は、図示なき金型固定側に異なる2つのキャビティ金型(第1キャビティ金型、第2キャビティ金型)を備え、前記第1キャビティ金型と前記第2キャビティ金型の何れか一方をコア金型303cと組み合わせるようにして、第1キャビティまたは第2キャビティを形成できるように構成される。第1フェーズ閉型プロセスでは前記第1キャビティ金型とコア金型303cとが組み合わさって第1キャビティを形成するとともに、続く成形プロセスで第1成形体313´が得られ、第2フェーズ閉型プロセスでは前記第2キャビティ金型とコア金型303cとが組み合わさって第2キャビティを形成するとともに、続く成形プロセスで第2成形体323´を得られるようになっている。ただし、第1成形体313´は第1フェーズ開型プロセスの時点ではコア金型303cに保持され型外に取り出されないものとし、第2フェーズ開型プロセスの時機に第2成形体323´と同時に取り出すことを予定される。
ストリッパープレート302、コアプレート303、可動側取付プレート304らによって射出成形金型301の金型可動側の母体が形成されるが、ストリッパープレート302、コアプレート303、可動側取付プレート304らは金型開閉方向(A図の左下‐右上方向)に向けて互いに独立した移動が許容される。可動側取付プレート304には内部体1が支持され、内部体1が金型固定側方向(A図の左下方向)に延びるとともに、コアプレート303には金型固定側方向に延びたコア金型303cが支持されている。また、外部体2が回転を許容されるようにコアプレート303に支持されるとともに、外部体2の内部に外部体2に対する軸線方向の相対移動が許容されるように内部体1が貫入する。
コアプレート303は、図示なき付勢手段によって金型固定側方向に付勢され、図13に示す初期位置に固定される。コアプレート303を当該位置から金型固定側方向に移動することはできないが、前記付勢手段の付勢力に抗して金型可動側方向(A図の右上方向)に移動することは許容される。コアプレート303の付勢は適宜の手段によりなすことができ、例えばバネの復元力を利用するなどの措置を講じることが可能である。
以上が射出成形金型301の構成である。次に、射出成形金型301の一連の挙動を図13から図18を示して説明する。
図13は、射出成形金型301の第1フェーズにおける開型プロセスと、続く成形プロセスとが完了した状態を示している。金型固定側とストリッパープレート302とが圧接することで第1キャビティが形成され、該キャビティに溶融材料が導入されたのちこれが固化することにより第1成形体313´を得る。このとき、可動側取付プレート304はコアプレート303と当接する上限位置で停止しており、カム機構107の係合部2kは第1ガイド部11gに据えこまれた状態にある(状態I)。
図14は、続く第1フェーズ開型プロセスが完了した状態を示している。射出成形機の可動側ダイプレートが後退することにより、A図に示す金型可動側が図示なき金型固定側から離脱して、金型可動側と金型固定側とが当接する面(パーティング)が露出する。ストリッパープレート302と金型固定側とがリンク305に共掛けされるなどして、ストリッパープレート302の金型可動側方向に向けた移動量は制限される。ストリッパープレート302は開型される過程で特定量移動したのち停止するが、可動側取付プレート304はストリッパープレート302から離脱するように尚も移動して、A図に示す下限位置に到達したのち停止する。
可動側取付プレート304の引き離しに伴って内部体1と外部体2とによる軸線方向の相対位置が変化することにより、係合部2kが第1ガイド部11gから第1カム部11cに移動して、続く第2ガイド部12gに据え込まれる(状態II)ことになるが、係合部2kと第2ガイド部12gの端部とが当接する前に内部体1と外部体2とによる相対移動は終了するため、状態IIに移行したあと係合部2kは内部体1から力を受けない。また、第1カム部11cを移動する過程で係合部2kは内部体1から金型可動側方向の力を受けることになるが、外部体2がコアプレート303に回転可能に支持されるとともに、コアプレート303が金型固定側方向に付勢されている関係で、係合部2kが第1カム部11cから受ける力は外部体2を回転させる力に変換される。
即ち、状態Iから状態IIに移行させるべく可動側取付プレート304を上限位置から下限位置へ移動したとしても、コアプレート303とストリッパープレート302とが当接した状態は依然として維持される。コア金型303cがストリッパープレート302から引き抜かれないため、コア金型303cに覆冠する第1成形体313´がコア金型303cからストリッピングされることはない。これにより、「第1フェーズ開型プロセスで射出成形金型を最大量開型しているにも関わらず、第1成形体が脱型されない」という現象を成立させることができる。
続いて、第2フェーズに移行する。
図15は、第2フェーズにおける閉型プロセスと、続く成形プロセスとが完了した状態を示している。第1キャビティよりも一回り大きな第2キャビティを形成させるべく、コア金型303cと組み合わさるキャビティ金型を組み換えたのち、可動側ダイプレートを前進させて金型可動側と金型固定側とを近接させる。金型可動側と金型固定側とが圧接してパーティングが閉じられる過程で、ストリッパープレート302やコアプレート303から離脱していた可動側取付プレート304もこれに近接して、A図に示すコアプレート303に当接する上限位置に復帰する。その後第2キャビティに溶融材料が導入され、第1成形体313´と融着させるようにして第2成形体323´を得る。
可動側取付プレート304が上限位置に復帰するとき、内部体1は外部体2の内部に深く押し込まれる。内部体1の押し込みに伴って内部体1と外部体2とによる軸線方向の相対位置が変化することにより、係合部2kが第2ガイド部12gから第2カム部12cに移動して、続く第1ガイド部11gに据え込まれる(状態I´)ことになるが、係合部2kと第1ガイド部11gの端部とが当接する前に内部体1と外部体2とによる相対移動は終了するため、状態I´に移行したあと係合部2kは内部体1から力を受けない。また、第2カム部12cを移動する過程で、係合部2kは内部体1から金型固定側方向の力を受けることになるが、コアプレート303はストリッパープレート302と当接するように固定されている関係で、係合部2kが第2カム部12cから受ける力は外部体2を回転させる力に変換され、状態IIから状態I´に移行させるべく可動側取付プレート304を下限位置から上限位置へ移動したとしても、コアプレート303とストリッパープレート302とが当接した状態は依然として維持される。
図16は、続く第2フェーズ開型プロセスにおける係合部2kと停止部12tとが当接した瞬間の状態を示したものである。可動側ダイプレートが後退することにより金型可動側が金型固定側より離脱して、さらに可動側取付プレート304がストリッパープレート302から引き離されることになるが、図16はその途中の状態を示している。内部体1が外部体2から引き出され、内部体1と外部体2とによる軸線方向の相対位置が変化することにより、係合部2kが第1ガイド部11gから第1カム部11cに移動して、続く第2ガイド部12gに据え込まれたのち停止部12tと当接する(状態II´)。
この瞬間、内部体1と外部体2とによる軸線方向の相対移動は終了するが、事実上この時点で可動側取付プレート304は下限位置に到達しておらず、その引き離し動作が、可動側ダイプレートの駆動力をもって尚も継続される。
図17は、第2フェーズ開型プロセスが完了した状態を示している。係合部2kと停止部12tとによる当接状態を維持する方向である金型可動側方向に可動側取付プレート304がさらに移動するとき、可動側取付プレート304が下限位置に到達するまでの間、外部体2は内部体1から同方向に向けた力を受け続ける。この力が前記付勢手段による付勢力を上回っている場合、内部体1と外部体2とが軸線方向に一体に移動するとともに、可動側取付プレート304と一定間隔を維持するようにして、コアプレート303がストリッパープレート302から引き離される。その結果、ストリッパープレート302からコア金型303cが引き抜かれるので、コア金型303cに覆冠していた第1成形体313´とこれに融着していた第2成形体323´とが同時にストリッピングされる。
即ち、状態I´から状態II´に移行させるべく可動側取付プレート304を上限位置から下限位置へ移動した場合には、可動側取付プレート304に連動してコアプレート303もストリッパープレート302から引き離されることになるので、「第2フェーズ開型プロセスで射出成形金型を最大量開型した場合には、第1成形体と第2成形体とが同時に脱型される」という現象を成立させることができる。
その後、第1フェーズに復帰する。図18は、第1フェーズ閉型プロセスが完了した状態を示している。第2キャビティよりも一回り小さな第1キャビティを形成させるべく、コア金型303cと組み合わさるキャビティ金型を組み換えたのち、可動側ダイプレートを前進させて金型可動側と金型固定側とを近接させる。金型可動側と金型固定側とが圧接してパーティングが閉じられる過程で、ストリッパープレート302から離脱していたコアプレート303はこれに近接し、コアプレート303から離脱していた可動側取付プレート304もこれに近接してA図に示す初期位置である上限位置に復帰する。また、内部体1と外部体2とによる軸線方向の相対位置が変化することにより、係合部2kが第2ガイド部12gから第2カム部12cに移動して、続く第1ガイド部11gに据え込まれることにより状態Iに復帰する。
図14に示す第1フェーズ開型プロセスと図17に示す第2フェーズ開型プロセスとを比較すると、射出成形機の作動上は「可動側ダイプレートを後退させる」という共通のルーチンを実行しているに過ぎない。しかし、本発明によるカム機構を具備したことで、所定の移動量を有する可動側取付プレート304の単純往復運動が、移動量が交番変化する(本実施例における交番移動量の一方は即ち0である)コアプレート303の複雑往復運動に変換され、可動側ダイプレートの後退に連動して成形体がストリッピングされるパターンとストリッピングされないパターンとに場合分けがなされる。結果として、段落68にある「第1フェーズ開型プロセスの時点では成形体を取り出さないが、第2フェーズ開型プロセスの時機には成形体を取り出す」という課題を解決することができる。
産業状の利用可能性
本発明によるカム機構は、実施例1や実施例2に示したような射出成形金型に利用することが可能ではあるものの、当然に、射出成形金型以外の装置や機械に組み込むことが可能であり、例えば、運動変換装置や運動変換機への利用が見込まれる。
また、本発明によるカム機構が射出成形金型に備えられるような場合に、内部体と外部体とによる軸線方向の相対位置変化は適宜の手段によりなすことができ、例えば該変化が、実施例1に示した射出成形金型のように射出成形機のエジェクタ装置の動作に連動するように構成されていてもよく、実施例2に示した射出成形金型のように該金型の開閉動作に連動するように構成されていてもよい一方で、アクチュエータにより駆動されるなど射出成形金型や射出成形機の挙動と直接的に連動しないように構成されていてもよい。
1…内部体、2…外部体、1k・2k…係合部、
11c・21c…第1カム部、11g・21g…第1ガイド部、
12c・22c…第2カム部、12g・22g…第2ガイド部、
11t・12t・21t…停止部、
101・102・103・104・105・106・107…カム機構、
201・301…射出成形金型(金型可動側)

Claims (3)

  1. 内部体と、
    前記内部体の周面の外側に存在する外部体と、を具備し、
    前記内部体と前記外部体とは、軸線方向の相対位置変化が許容されるとともに、前記軸線を回転軸とする相対回転角度位置変化が許容され、
    前記内部体の前記外部体に近接する面と、前記外部体の前記内部体に近接する面と、のうち何れか一方には、係合部が保持され、
    他方には、2以上で等しい数の第1ガイド部と第2ガイド部とがそれぞれ前記軸線方向に延びるようにして、該他方物体の周に沿って千鳥状位置に交互に設けられるとともに、隣接する前記第1ガイド部と前記第2ガイド部とを相互に接続するカム部がそれぞれ設けられ、
    前記カム部が、前記第1ガイド部の端部のうち前記第2ガイド部により近い方向の端部から更に同方向に向けて、任意の一方向に隣接する前記第2ガイド部の端部以外の部分に向かうようにして延びた第1カム部と、前記第2ガイド部の端部のうち前記第1ガイド部により近い方向の端部から更に同方向に向けて、前記と同一の任意の一方向に隣接する前記第1ガイド部の端部以外の部分に向かうようにして延びた第2カム部と、からなり、
    前記係合部が前記第1ガイド部から続く前記第1カム部に移動して、さらに続く前記第2ガイド部に移動するようように、前記内部体と前記外部体とによる前記軸線方向の相対位置変化が生じたとき、前記係合部と前記第1カム部とによる運動方向変換により、前記第1ガイド部の周方向位置と前記第2ガイド部の周方向位置とによる回転角度差に相当する量、前記内部体と前記外部体とによる相対回転角度位置が変化し、
    前記係合部が前記第2ガイド部から続く前記第2カム部に移動して、さらに続く前記第1ガイド部に移動するようように、前記内部体と前記外部体とによる前記軸線方向の相対位置変化が生じたとき、前記係合部と前記第2カム部とによる運動方向変換により、前記第2ガイド部の周方向位置と前記第1ガイド部の周方向位置とによる回転角度差に相当する量、前記内部体と前記外部体とによる相対回転角度位置が変化する、
    カム機構において、
    少なくとも前記第1ガイド部の何れか、または前記第2ガイド部の何れかに、
    前記係合部を停止させて前記内部体と前記外部体とによる前記軸線方向の相対位置変化を早期に終了させる停止部を設けた、カム機構。
  2. 前記内部体と前記外部体とによる前記軸線方向の相対位置変化が終了したあと、
    前記停止部で前記係合部が停止した状態を維持する方向である前記軸線方向に、前記内部体または前記外部体が更に移動するとき、
    該方向に向けて前記内部体と前記外部体とが一体的に移動する、
    請求項1に記載のカム機構。
  3. 請求項1から2の何れか一項に記載のカム機構を備えた射出成形金型。
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