JP2018192765A - 可動コアを備えた2色成形用金型 - Google Patents

可動コアを備えた2色成形用金型 Download PDF

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求 古本
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茂 島本
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Yuji Ueda
祐治 植田
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正三 西田
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Abstract

【課題】1次成形の樹脂と2次成形用の樹脂とが積層されている複雑な形状の2色成形品を成形できる金型を提供する。
【解決手段】可動コア(15)を備えた2色成形用金型(1)を対象とする。金型(7)には段差プレート(16)を設ける。段差プレート(16)の表面と可動コア(15)の後端面(17)には、それぞれ帯状の山部(20、22)と帯状の谷部(21、23)とを等ピッチで複数組並行に形成する。段差プレート(16)を第1のスライド位置にすると、段差プレート(16)と可動コア(15)の山部(20、22)同士が当接して可動コア(15)の後退が規制される。1次成形により樹脂を射出する。段差プレート(16)を第2のスライド位置にすると段差プレート(16)と可動コア(15)の後端面(17)とが谷部(21、23)と山部(20、22)とで噛み合い状態になり可動コア(15)が後退する。2次成形により樹脂を射出して2色成形品を成形する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、キャビティ内で進退自在な可動コアを備え、1次成形で第1の樹脂を射出し、その後可動コアを後退させて2次成形用のキャビティを形成し、2次成形で第2の樹脂を射出して2種類の樹脂からなる2色成形品を成形する2色成形用金型に関するものである。
型締めされた金型に溶融樹脂を射出して成形品を得る射出成形は、色々な成形品を得ることができ、例えば2種類の樹脂からなる2色成形品を成形することができる。2色成形品を成形する成形方法は色々ある。例えば、予め第1の樹脂によって成形された1次成形品を所定の金型にインサートして第2の樹脂を射出して一体化するインサート成形によっても2色成形品を成形することができるし、スライド金型を使用するいわゆるダイ・スライド・インジェクション法によっても2色成形品を成形することができる。また特許文献1に記載されているように、進退自在な可動コアを備えた金型によっても2色成形品を成形することができる。
特開平5−347081号公報
進退自在な可動コアを備えた金型によって2色成形品を成形する方法を図6によって説明する。説明の対象とする2色成形品は、図6の(ア)、(イ)に示されている容器用の樹脂製の蓋50であり、蓋50は硬質材からなる蓋本体51と、軟質材からなるシール52とからなる。この2色成形品の蓋50の成形用金型53、54が、図6の(ウ)に示されている。固定盤55に設けられている固定側金型54には、パーティング面に蓋50の外周面が形成される円筒状の凹部56が形成されており、背面に第1、2の射出装置58、59のノズルがタッチしている。可動側金型53は可動盤60に設けられ、そのパーティング面には凸部61が形成されている。凸部61には、その中央に円筒状の穴が明けられており、この円筒状の穴内で可動コア63が摺動自在にスライドするようになっている。可動側金型53の内部には、可動コア63を駆動する油圧シリンダ64が設けられている。油圧シリンダ64を駆動して可動コア63を前進させ、図6の(エ)に示されているように、金型53、54を型締めする。そうするとコア63はその頭部が凹部56に当接し、金型53、54内に1次成形用のキャビティが形成される。第1の射出装置58から射出する。冷却固化を待って油圧シリンダ64を駆動してコア63を待避させる。可動コア63を待避したことにより2次成形用のキャビティが形成される。図6の(オ)に示されているように第2の射出装置59から射出する。そうすると、図6の(ア)、(イ)に示されている蓋50が得られる。
図6の(ウ)に示されているような、可動コアを備えた金型を使用すれば、2色成形品を成形することはできる。しかしながら成形できる2色成形品の形状には制約がある。可動コアを前進させた位置で実施する1次成形においては、可動コアに射出圧が作用しないようにしなければならないからである。つまり、図6の(エ)に示されているように、1次成形においては可動コア63を凹部56に当接させ、それによって可動コア63に射出圧が作用しないようにしている。可動コア63に射出圧が作用すると、油圧によっては可動コア63の位置を維持できなくなるからである。このように1次成形において可動コア63を一方の金型に当接させなければならないので、1次成形により射出される樹脂には可動コア63によって貫通孔が形成されることになり、2次成形において射出される樹脂によってこの貫通孔が塞がれることになる。つまり成形できる2色成形品の形状には制約が生じる。例えば、図6の(ア)に示されている蓋50を変形して、硬質材からなる蓋本体51に貫通孔を形成させず、軟質材からなるシール52を蓋本体51に積層するような2色成形品は成形できない。
本発明は、上記したような問題点を解決した2色成形品の成形用金型を提供することを目的とし、1次成形の樹脂と2次成形用の樹脂とが積層されている複雑な形状の2色成形品であっても成形できる、2色成形品の成形用金型を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、キャビティ内において進退する可動コアを備えた2色成形用金型を対象とする。金型には金型内でスライドされる段差プレートを設ける。段差プレートの表面と可動コアの後端面には、それぞれ帯状の山部と帯状の谷部とを等ピッチで複数組並行に形成する。第1の樹脂を射出する1次成形は段差プレートを第1のスライド位置にして実施する。このとき、段差プレートと可動コアの山部同士が当接して可動コアの後退が規制される。第2の樹脂を射出する2次成形は段差プレートを第2のスライド位置にして実施する。このとき段差プレートの山部と谷部は可動コアの谷部と山部にそれぞれ対応して噛み合い状態になり可動コアが後退することになる。これによって第1、2の樹脂が積層状態になる2色成形品を成形できる。
かくして、請求項1記載の発明は、上記目的を達成するために、キャビティ内において進退する可動コアを備え、第1の樹脂を射出する1次成形は前記可動コアが第1のコア位置に維持されるようにして実施し、第2の樹脂を射出する2次成形は前記可動コアが第2のコア位置に後退するようにして実施し、第1、2の樹脂が一体化した2色成形品を成形するようになっている金型であって、前記金型には前記金型内でスライドする所定の段差プレートが設けられ、前記段差プレートの表面と前記可動コアの後端面には、それぞれ帯状の山部と帯状の谷部とが等ピッチで複数組並行に形成されており、前記段差プレートを第1のスライド位置にスライドすると、前記段差プレートと前記可動コアのそれぞれの前記山部同士が当接し、それによって前記可動コアは後退が規制されて前記第1の位置に維持され、第2のスライド位置にスライドすると、前記段差プレートの前記山部は前記可動コアの前記谷部に前記可動コアの前記山部は前記段差プレートの前記谷部にそれぞれ対応して噛み合い状態になり、それによって前記可動コアが前記第2のコア位置に後退するようになっていることを特徴とする2色成形用金型として構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の2色成形用金型において、前記段差プレートの前記山部と前記可動コアの前記山部は、断面形状が矩形または台形に形成されていることを特徴とする2色成形用金型として構成される。
以上のように、本発明は、キャビティ内において進退する可動コアを備え、第1の樹脂を射出する1次成形は可動コアが第1のコア位置に維持されるようにして実施し、第2の樹脂を射出する2次成形は可動コアが第2のコア位置に後退するようにして実施し、第1、2の樹脂が一体化した2色成形品を成形するようになっている金型を対象としている。そして本発明によると、金型には金型内でスライドする所定の段差プレートが設けられ、段差プレートの表面と可動コアの後端面には、それぞれ帯状の山部と帯状の谷部とが等ピッチで複数組並行に形成されている。段差プレートを第1のスライド位置にスライドすると、段差プレートと可動コアのそれぞれの山部同士が当接し、それによって可動コアは後退が規制されて第1の位置に維持され、第2のスライド位置にスライドすると、段差プレートの山部は可動コアの谷部に可動コアの山部は段差プレートの谷部にそれぞれ対応して噛み合い状態になり、それによって可動コアが第2のコア位置に後退するようになっている。そうすると、1次成形を実施する第1のコア位置に可動コアがあるときに可動コアに射出圧が作用しても、段差プレートと可動コアの山部同士が当接して可動コアは後退が規制されることが保証される。つまり可動コアの頭部に所定の肉厚で樹脂を射出することができる。そして所定肉厚で第1の樹脂が射出された部分に、2次成形において可動コアを第2のコア位置に後退させて第2の樹脂を射出するようになっているので、第1、2の樹脂が積層された複雑な形状の2色成形品を成形できる。そして、第1のスライド位置と第2のスライド位置は、山部と山部のピッチの1/2だけずれるようにすればよい。そうすると段差プレートをスライドさせるための空間は小さくて済むし、段差プレートを駆動するアクチュエータも小型化できる。つまり2色成形用金型を安価に提供できるという効果が得られる。
本発明の実施の形態に係る成形方法で成形される2色成形品を示す図で、その(ア)は2色成形品の斜視図、その(イ)は(ア)において断面X−X’で切断した2色成形品の側面断面図である。 本発明の実施の形態に係る金型と射出装置の一部を示す図で、金型はその断面を、射出装置はその一部を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る金型によって2色成形品を成形する方法を模式的に示す図で、その(ア)〜(ウ)は各工程における金型の正面断面図である。 本発明の実施の形態に係る金型によって2色成形品を成形する方法を模式的に示す図で、その(ア)〜(エ)は各工程における金型の正面断面図である。 本発明の実施の形態に係る金型によって2色成形品を成形する方法を模式的に示す図で、その(ア)、(イ)は各工程における金型の正面断面図である。 従来例を示す図で、その(ア)は成形対象である積層成形品を示す斜視図、その(イ)はその(ア)において断面Z−Z’で切断した積層成形品の断面図、その(ウ)は積層成形用金型の正面断面図、その(エ)、(オ)は積層成形品を成形する各段階を示す積層成形用金型の正面断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態に係る成形方法によって成形する2色成形品は、スマートフォンのカバーCであり、図1の(ア)、(イ)に示されている。カバーCは第1の樹脂からなるカバー本体部C1と、色違いの第2の樹脂からなるカバー平板部C2とから構成されている。カバー本体部C1は、周縁部が一方向に所定高さで立上がって湾曲しており、この立上がり部Tがスマートフォンをその側部において把持するようになっている。この把持によってカバーCがスマートフォンに装着される。カバー本体部C1の中央は長方形状にくり抜かれており、くり抜かれた部分の近傍は薄肉に形成されている。つまり薄肉の段部Dが形成されている。カバー平板部C2は平板状に形成されているが、この段部Dにおいて第1、2の樹脂が積層されており、これによってカバー本体部C1とカバー平板部C2とがしっかりと融着され、剥離しにくくなっている。
カバーCを成形する本実施の形態に係る2色成形品の成形用金型1を説明する。本実施の形態に係る金型1は、図2に示されているように、射出成形機2の固定盤3に設けられている固定側金型5と、可動盤6に設けられている可動側金型7とから構成されている。射出成形機2には第1、2の射出装置9、10が設けられており、それぞれから第1、2の樹脂が射出されるようになっている。第1、2の射出装置9、10の射出ノズルは、それぞれ固定側金型5の背面のスプルに当接している。
本実施の形態において可動側金型7は、可動側受板12と可動側型板13とからなる。図2には示されていないが可動側受板12と可動側型板13の間にはバネが設けられており、型開しているときはバネ付勢により可動側受板12に対して可動盤型板13は所定の間隔だけ浮上がり、型締めされるとバネが圧縮されて可動側受板12と可動側型板13とが密着するようになっている。このような可動側型板13には、中央部において貫通孔つまりくり抜きが形成され、このくり抜きに可動コア15が進退自在に設けられている。
本実施の形態に係る成形用金型1は、可動コア15が2段階で移動するようになっていて、それぞれの移動位置つまり第1、2のコア位置において可動コア15の後退が規制される点に特徴がある。後退が規制されるので可動コア15に射出圧が作用してもその位置が維持されるようになっている。このような可動コア15の動作を可能にしている機構は、所定の段差プレート16と、コア側段差部17と、段差プレート16をスライドするピストンシリンダユニット18とからなる。段差プレート16は板状を呈し、その裏面が可動側受板12に接し、スライド自在になっている。つまり可動側金型7のパーティングラインと並行にスライドされるようになっている。この段差プレート16の表面には、図2の紙面の深さ方向に伸びる帯状の山部20、20、…と帯状の谷部21、21、…とが交互に等ピッチで複数組並行に形成されている。これらの山部20、20、…は断面形状が同一の矩形になっていてその高さも一定になっている。コア側段差部17は可動コア15の後端部に固着されている部材であり、可動コア15の後端面に対応する面、つまり段差プレート16と対向する面に、同様の帯状の山部22、22、…と谷部23、23、…とが形成されている。つまり同一のピッチで同様の高さで山部22、22、…と谷部23、23、…とが形成されている。段差プレート16とコア側段差部17のそれぞれの山部20、22、…同士が当接するとき、可動コア15は前進した第1のコア位置になり、段差プレート16をピッチの1/2だけスライドさせると段差プレート16とコア側段差部17の山部20、20、…と谷部21、22、…とが対向し、これらが噛み合うとき、可動コア15は後退した第2のコア位置になる。このようなコア側段差部17と可動コア15はバネ体25、25によって後退方向に付勢されている。しかしながら可動側型板13にはコア側段差部17を係止する係止部27が形成されているので、コア側段差部17は係止部27に係止されて可動コア15の後退量は制限される。
可動側金型7のパーティングラインには、可動コア15の周囲に第1の凹部30が形成されている。この第1の凹部30に対応するように、固定側金型5のパーティングラインにも第2の凹部31が形成されている。これら第1、2の凹部30、31は1次成形によってカバー本体部C1を成形するための凹部である。ところで、この第2の凹部31は、所定高さの中央台状部32の周囲を囲むように形成されている。1次成形においては可動コア15はこの中央台状部32に当接するようになっているが、中央台状部32は可動コア15より小面積になっている。この面積差によってカバー本体部C1に図1に示されているような薄肉の段部Dが形成されることになる。なお図2には示されていないが、突出機構が固定側金型5に設けられ、成形品を突出すようになっている。
本実施の形態に係る成形用金型1によって、2色成形品であるカバーCを成形する方法を説明する。まず図3の(ア)に示されているように、成形用金型1を型開する。そうすると図に示されていないバネにより付勢されて可動側受板12から可動側型板13が所定の高さだけ浮く。コア側段差部17と可動コア15はバネ体25、25により後退するが前述したように後退量は規制される。そうすると段差プレート16とコア側段差部17は所定の隙間が確保された状態で離間する。ピストンシリンダユニット18を駆動して段差プレート16を第1のスライド位置にスライドする。第1のスライド位置においては、段差プレート16とコア側段差部17のそれぞれの山部20、22、…同士が対向する。この状態で型締めする。そうすると、図3の(イ)に示されているように、固定側金型5と可動側金型7が型閉じし、可動側金型7の可動側受板12と可動側型板13が密着し、段差プレート16とコア側段差部17のそれぞれの山部20、22、…同士が当接してコア側段差部17と可動コア15とがわずかに前進する。そうすると可動コア15の上面のうち中心部が固定側金型5の中央台状部32に当接し、中心部の周囲15aは露出する。すなわち第1のコア位置になり、1次成形用のキャビティ35が構成される。図3の(ウ)に示されているように、1次成形により第1の射出装置9から第1の樹脂を射出し、キャビティ35に充填する。このとき可動コア15の露出部15aに樹脂圧が作用するが、段差プレート16とコア側段差部17のそれぞれの山部20、22同士が当接しているのでコア側段差部17と可動コア15の後退が規制される。第1の樹脂により1次成形品であるカバー本体部C1が成形される。
カバー本体部C1が冷却・固化したら、図4の(ア)に示されているように、成形用金型1をわずかに型開きする。わずかに型開きすると、固定側金型5と可動側型板13は型閉じが維持された状態で、可動側受板12から可動側型板13が所定の間隔だけ浮く。そうすると段差プレート16とコア側段差部17とが離間し、コア側段差部17と可動コア15がバネ体25、25の付勢により後退する。図4の(イ)に示されているように、ピストンシリンダユニット18を駆動して段差プレート16を第2のスライド位置にスライドする。そうすると、段差プレート16の山部20、20、…とコア側段差部17の谷部23、23、…とが整合し、段差プレート16の谷部21、21、…とコア側段差部17の山部22、22、…とが整合する。なお、第2のスライド位置は、第1のスライド位置に対して山部20、20、…のピッチの1/2だけずらすようにするのが最適であるが、ピッチの3/2、5/2等、ずらすようにしてもよい。
この状態で成形用金型1を型締めすると、図4の(ウ)に示されているように可動側金型7では可動側型板13が可動側受板12に密着する。このとき、段差プレート16とコア側段差部17とがそれぞれ山部20、22、…と谷部21、23、…とが噛み合う。コア側段差部17と可動コア15は段差プレート16によって押されてわずかに前進する。すなわち可動コア15は第2のコア位置になり、2次成形用のキャビティ36が形成される。図4の(エ)に示されているように、2次成形を実施する。すなわち第2の射出装置10から第2の樹脂を射出して、カバー平板部C2を形成する。このとき射出圧が可動コア15に作用するが、プレート16とコア側段差部17とがそれぞれ山部20、22、…と谷部21、23、…において噛み合っているので可動コア15の後退が規制される。カバー本体部C1とカバー平板部C2は融着してカバーCが形成される。
成形用金型1を型開きする。そうすると図5の(ア)に示されているように、カバーCが固定側金型5に残された状態で固定側金型5と可動側金型7が型開きされる。このとき図に示されていないバネによって、可動側受板12に対して可動側型板13が所定の間隔を空けて浮上がる。段差プレート16とコア側段差部17の噛み合いが解除され、これらが離間し、そしてコア側段差部17と可動コア15がバネ体25、25による付勢で後退する。図に示されていない突出装置を駆動すると、図5の(イ)に示されているように、カバーCが固定側金型5から脱型される。以下同様にして2色成形品のカバーCを成形する。
本実施の形態に係る成形用金型1は色々な変形が可能である。例えば、段差プレート16やコア側段差部17に形成されている山部20、22、…は断面形状が矩形であるように説明したが、台形状になっていてもよい。台形状になっていると、噛み合わせが滑らかになるという効果が得られる。他の変形も可能であり、コア側段差部17と可動コア15は同一の部材から構成されていてもよい。可動コア15が採る第1、2のコア位置についても変形が可能である。本実施の形態においては第1のコア位置にあるとき、可動コア15の上面のうち中央部が固定側金型5に当接するようになっているが、当接しないようにすることもできる。そうすると、可動コア15を第1のコア位置にして1次成形をすると所定の肉厚の第1の樹脂が形成され、第2のコア位置に後退して2次成形をするとその上に第2の樹脂が積層されることになるので、積層される範囲が広範囲になる。
1 成形用金型 2 射出成形機
3 固定盤 5 固定側金型
6 可動盤 7 可動側金型
9 第1の射出装置 10 第2の射出装置
12 可動側受板 13 可動側型板
15 可動コア 16 段差プレート
17 コア側段差部 18 ピストンシリンダユニット
20 山部 21 谷部
22 山部 23 谷部
25 バネ体 35 キャビティ
36 キャビティ
C カバー C1 カバー本体部
C2 カバー平板部

Claims (2)

  1. キャビティ内において進退する可動コアを備え、第1の樹脂を射出する1次成形は前記可動コアが第1のコア位置に維持されるようにして実施し、第2の樹脂を射出する2次成形は前記可動コアが第2のコア位置に後退するようにして実施し、第1、2の樹脂が一体化した2色成形品を成形するようになっている金型であって、
    前記金型には前記金型内でスライドする所定の段差プレートが設けられ、前記段差プレートの表面と前記可動コアの後端面には、それぞれ帯状の山部と帯状の谷部とが等ピッチで複数組並行に形成されており、
    前記段差プレートを第1のスライド位置にスライドすると、前記段差プレートと前記可動コアのそれぞれの前記山部同士が当接し、それによって前記可動コアは後退が規制されて前記第1の位置に維持され、第2のスライド位置にスライドすると、前記段差プレートの前記山部は前記可動コアの前記谷部に前記可動コアの前記山部は前記段差プレートの前記谷部にそれぞれ対応して噛み合い状態になり、それによって前記可動コアが前記第2のコア位置に後退するようになっていることを特徴とする2色成形用金型。
  2. 請求項1に記載の2色成形用金型において、前記段差プレートの前記山部と前記可動コアの前記山部は、断面形状が矩形または台形に形成されていることを特徴とする2色成形用金型。
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