JP2019157958A - 二面拘束座金及び回転機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】フランジ間のシール性を向上させることで、流体のリークを防止することができる。【解決手段】ガスが導入され、軸線を中心とする筒状の車室6を備え、車室6は周方向に二分割された上半車室20および下半車室30に形成され、上半車室20および下半車室30それぞれのフランジ61、62同士を結合するボルト70の二面拘束座金78であって、フランジ61、62の座面に当接する第1当接面78aと、上半車室20の外周曲面6aに接触する第2当接面78bと、を有し、第2当接面78bは、ボルト70の軸方向に直交する方法からみた側面視で、外周曲面6aに沿った形状をなす構成の二面拘束座金を提供する。【選択図】図4

Description

本発明は、二面拘束座金及び回転機械に関する。
従来、圧縮機は、回転軸に結合したロータと、回転軸を支持する軸受と、ロータを収容する車室と、を備えており、ロータの回転により、吸込口から車室内にガスを吸い込んで圧縮し、吐出口から吐出する。圧縮機の車室は、例えば特許文献1に示されるように、水平方向に分割されており、上の半割体のフランジと下の半割体のフランジとがボルトで締結されている。
特許文献1では、フランジ同士の合わせ面に形成した溝と突起とを噛み合わせることにより、車室内部の高圧ガスがフランジ間から外部へとリーク(漏洩)することを防いでいる。
特許第973814号公報(特開昭52−119704号公報)
しかしながら、従来の圧縮機では、車室の内部には高圧高温のガスが存在するため、ガスの圧力が作用したり、高温のガスと軸受との温度差による熱変形が生じたりすることで、フランジ同士の合わせ面の口が開く変形が生じてガスがリークする可能性がある。
特許文献1のようにリーク防止対策として、フランジの合わせ面に溝と突起を形成したとしても、ガスの圧力によっては、また、温度勾配によってフランジが変形したならば、ガスがリークしてしまう。
このようなガスのリークを防止するためには、締結により得られるボルトの軸力(締付力)がボルトの軸の近傍だけでなく、軸周りに十分に分散し、それによってフランジの合わせ面のより広い範囲にわたり所定の面圧が確保されることが望ましい。
ここで、ボルトの頭部や、ボルトに取り付けられるナットと、フランジとの間には、座金が配置される。この座金により締付力が分散される範囲は、座金が配置された1つのボルトの軸の近い範囲に留まるため、リークを防止する効果は限定的である。この座金を厚くすると、締付力が分散される範囲が広がるものの、リークを防止するためには十分とはいえない。
また、ガスのリークを防止する他の対応として、フランジを厚くすることで、フランジの曲げ変形を抑制する効果と、支圧範囲が広がることによる口開き起点の移動の効果が得られるものの、コストが増大するという問題があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、低コストな構造によりフランジ間のシール性を向上させることができ、流体のリークを防止することができる二面拘束座金及び回転機械を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る二面拘束座金は、流体が導入され、軸線を中心とする筒状のケーシングを備え、前記ケーシングは周方向に二分割された半割体に形成され、前記半割体それぞれのフランジ同士を結合する締結ボルトの二面拘束座金であって、前記フランジの座面に当接する第1当接面と、前記半割体の外周曲面に接触する第2当接面と、を有し、前記第2当接面は、前記締結ボルトの軸方向に直交する方法からみた側面視で、前記外周曲面に沿った形状をなしていることを特徴としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る回転機械は、上述した二面拘束座金を使用して前記締結ボルトで前記ケーシングの前記フランジ同士が結合されたことを特徴としている。
本発明によれば、ケーシング内の流体の圧力が大きくなったときに、外側に押されるケーシングが二面拘束座金の第2当接面に当接する。すなわち、第2当接面でケーシングを外側から拘束するので、ケーシングの外側への変形を防止することができる。そのため、フランジ間の口開きを小さく抑えることができ、フランジ間のシール性を向上させることが可能となり、流体のリークを防止することができる。
しかも、本発明では、二面拘束座金の第2当接面をケーシングの外周曲面に接触するだけの簡単な構造となるので、コストの低減を図ることができる。
また、本発明に係る二面拘束座金は、複数の前記締結ボルトを挿通可能な貫通穴が形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、1つの二面拘束座金で複数の締結ボルトを共有することができるので、隣り合う締結ボルトの間の領域も含め、座面における締結力の分散範囲、およびフランジの合わせ面における締付力の分散範囲のいずれも、1つの締結ボルトに対応する二面拘束座金の場合に比べて大幅に拡大することができる。しかも、座金の数量を減らせることから、コストの低減も図ることができる。
また、本発明に係る二面拘束座金は、前記第2当接面は、前記締結ボルトの軸方向からみた平面視で、前記ケーシングの内周面に沿った形状をなしていることを特徴としてもよい。
このような構成によれば、外側に押されるケーシングの内周面を二面拘束座金の第2当接面に面接触により当接させることができる。そのため、第2当接面でケーシングの外側からより確実に拘束することが可能となり、ケーシングの外側(奥行き)への変形を防止することができる。
また、本発明に係る回転機械は、前記締結ボルトは、一方の前記フランジのみを貫通し、他方のフランジに螺合し、前記他方のフランジは、前記一方のフランジより厚さが大きいことが好ましい。
このような構成によれば、フランジ間の口開きの高さをより小さく抑えることができ、さらに第2当接面でケーシングの外側からより確実に拘束することが可能となり、ケーシングの外側(奥行き)への変形を防止することができる。
また、本発明に係る回転機械は、前記締結ボルトは、一対の前記フランジの双方を貫通し、ボルト軸部の両端の各ナット部と前記フランジとの間に前記二面拘束座金が設けられていてもよい。
このような構成によれば、例えば締結ボルトを通しボルトとすることができ、一対のフランジのそれぞれにおいて二面拘束座金を適用することが可能となる。そのため、口開き高さを低減することができるとともに、ケーシングの外側(奥行き)への変形量を小さく抑えることができる。
本発明の二面拘束座金及び回転機械によれば、フランジ間のシール性を向上させることで、流体のリークを防止することができる。
本発明の第1の実施の形態による遠心圧縮機の構成を示す縦断面図である。 図1に示す遠心圧縮機を示す斜視図である。 図2に示す遠心圧縮機を示す平面図である。 二面拘束座金を使用して植込みボルトでフランジ間を結合した状態を示す妙断面図である。 図4に示す植込みボルトの締付力の分散した範囲を示す模式図である。 図4の植込みボルトを上方から見た平面図である。 通しボルトの締付力の分散した範囲を示す模式図である。 第2の実施の形態による植込みボルトの締付力の分散した範囲を示す模式図である。 第1変形例による通しボルトの締付力の分散した範囲を示す模式図である。 第2変形例による二面拘束座金を示す平面図であって、図6に対応する図である。 第3変形例による二面拘束座金を示す平面図であって、図6に対応する図である。 第3変形例による二面拘束座金を示す平面図であって、図6に対応する図である。 第4変形例による二面拘束座金を示す平面図である。 第4変形例による二面拘束座金を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態による二面拘束座金及び回転機械について、図面に基づいて説明する。かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
(第1の実施の形態)
本実施の形態による二面拘束座金は、図1に示すように、フランジ同士が締結された車室6を備えた遠心圧縮機1(回転機械)に適用されている。
遠心圧縮機1は、複数のインペラ2を有し、多段式に構成されている。遠心圧縮機1は、プラント設備等に組み込まれており、導入されるプロセスガスを圧縮して吐出する。
遠心圧縮機1は、複数のインペラ2が備えられたロータ3と、ダイアフラム群4と、シール装置5と、上半車室20(半割体)および下半車室30(半割体)から構成される車室6(ケーシング)と、を備えている。
ロータ3は、水平方向に沿って延びている回転軸3Aと、回転軸3Aの外周部に結合された複数のインペラ2と、を有している。回転軸3Aの軸線をAで示し、軸線Aに沿った方向を軸線方向D1と称する。回転軸3Aの両端部は、図示しない軸受により車室6の外側で支持されている。
回転軸3Aに接続されたモータ等の駆動源により回転軸3Aが回転するのに伴い、複数のインペラ2が回転駆動される。そうすると、各インペラ2は、プロセスガス(作動流体)を遠心力により圧縮する。
ダイアフラム群4は、複数段のインペラ2のそれぞれに対応して軸線方向D1に沿って配列された複数のダイアフラム40から構成されている。ダイアフラム40は、リターンベーン40Rを介して連結された部材40A、40Bからなる。
ダイアフラム群4は、インペラ2を外周側から覆っている。
ダイアフラム40および車室6の内壁は、インペラ2の流路に連通してプロセスガスを通過させる流路を区画している。
ロータ3の回転により吸込口11から車室6内に吸い込まれたプロセスガスは、吸込流路12を通じて最初の段のインペラ2に流入し、インペラ2の流路の出口からディフューザ流路13により径方向外側に向けて流れ、さらに、曲がり流路14、およびリターン流路15を通り次段のインペラ2の内周側に位置する流路の入口へと流入する。そして、インペラ2の流路、ディフューザ流路13、曲がり流路14、およびリターン流路15を経て次段のインペラ2へと流入することを繰り返し、最終段のインペラ2からディフューザ流路13および吐出ボリュート16を経て、吐出口17を通り車室6の外へと吐出される。
吐出ボリュート16は、車室6の周方向全体にわたって環状に形成されている。この吐出ボリュート16は、最終段のインペラ2から流出した高圧ガスが流れるディフューザ流路13の延長上の位置に対して、軸線方向D1の内側(上流側)に向けて広がるように形成されている。
本実施形態では、吐出ボリュート16の拡がる向きを軸線方向D1の内側に定めていることにより、車室6の後端部が軸線方向D1の下流側に向けて膨らむことを抑えている。
車室6の上半車室20の後端部は、上半車室20の第1フランジ61(図2参照)よりも背が高い台座24を有しており、下半車室30の後端部は、下半車室30の第2フランジ62(図2参照)よりも背が高い台座34を有している。
シール装置5は、回転軸3Aの外周部と車室6との間を全周にわたり封止することにより、車室6の外部へとプロセスガスが漏れることを防止する。シール装置5としては、ラビリンスシールが好適である。
シール装置5は、回転軸3Aの両端側にそれぞれ配置されており、シールハウジングホルダ51に保持される。シールハウジングホルダ51の外周部と車室6との間はシール部材52により封止される。
車室6は、略円筒状に形成されており、ロータ3およびダイアフラム群4を内部に収容するとともに、シールハウジングホルダ51の外周部を包囲する。
車室6は、接触するプロセスガスに関する耐食性を備えた金属材料から形成することができる。本実施形態の車室6は、ステンレス鋼から形成されている。
車室6は、軸線Aを含む水平面に沿って分割されている上半車室20(図1〜図3)と、下半車室30(図1、図2)と、を備えている。上半車室20と下半車室30とは、それぞれのフランジ61、62同士が締結されることで、一体化されている。
上半車室20は、図1および図3に示すように、ロータ3およびダイアフラム群4を収容する収容部21と、シールハウジングホルダ51を包囲する包囲部22と、収容部21および包囲部22の下端から水平方向の外側に突出した第1フランジ61(一方のフランジ)と、を備えている。
収容部21は、半円筒状の周壁210と、周壁210の前端を塞ぐ前側壁211と、周壁210の後端を塞ぐ後側壁212とを有している。
包囲部22は、収容部21よりも径が小さい半円筒状に形成され、収容部21よりも前側(上流側)と、収容部21よりも後側(下流側)とにそれぞれ配置されている。
第1フランジ61は、収容部21および包囲部22の下端部の全体にわたって配置されている。第1フランジ61には、ボルトがそれぞれ挿通される多数の挿通孔610(図3、図4参照)が形成されている。挿通孔610は、第1フランジ61の全周にわたって分散して配置されている。これらの挿通孔610には、それぞれ上半車室20と下半車室30との締結に用いられるボルト70(図1参照)が挿通される。
吐出口17が位置する車室6の後端部6B付近の挿通孔620のうち、軸線方向D1の最も内側(上流側)に位置し、かつ、車室6の径方向D2bにおいても最も回転軸3Aに近い位置にある挿通孔610X(図3参照)には、最終段により圧縮されたガスの圧力に抵抗するため、通しボルト70A(図1参照)(締結ボルト)を用いている。通しボルト70Aは、植込みボルト70B(図1参照)(締結ボルト)と比べて、締付力の強化と、軸周りのより広範な範囲への応力分散とを実現する。
その他の挿通孔610には、植込みボルト70Bを使用してもよいし、通しボルト70Aを使用してもよい。
下半車室30(図1参照)も、上半車室20と同様に、収容部31、シールハウジングホルダ51を包囲する包囲部32と、収容部31および包囲部32の下端から水平方向の外側に突出した第2フランジ62(他方のフランジ)と、を備えている。
下半車室30の第2フランジ62には、ボルトが挿通される貫通孔、あるいはボルトがねじ込まれる雌ねじが形成されている。これらの貫通孔および雌ねじの図示は省略する。
下半車室30の第2フランジ62の上面と、上半車室20の第1フランジ61の下面とが互いに突き合わせられている。以下では、第2フランジ62の上面と第1フランジ61の下面との接触面を、第1フランジ61と第2フランジ62との合わせ面612(図3、図4参照)と称する。第1フランジ61の合わせ面612は、水平方向に沿って平坦に形成されている。
上述した通しボルト70Aは、頭部73および軸部74(図7参照)を有する。第1フランジ61の下面と第2フランジ62の上面とが突き合わされた状態で、通しボルト70Aの軸部は、上半車室20の第1フランジ61の挿通孔610(図7参照)と、下半車室30の第2フランジ62の挿通孔610とを貫通する。第2フランジ62よりも下方に突出した通しボルト70Aの軸部はナット71(ナット部)にねじ込まれる。通しボルト70Aおよびナット71により締結部材が構成されている。
上述した植込みボルト70B(埋込みボルト、スタッドボルト)は、両端側にねじを有する。植込みボルト70Bは、第1フランジ61の挿通孔610と、下半車室30の第2フランジ62の雄ねじとに挿入される。植込みボルト70Bの上端部は、ボルト頭部として機能するナット72(ナット部)にねじ込まれる(図4及び図5参照)。植込みボルト70Bおよびナット72により締結部材が構成されている。
通しボルト70A、植込みボルト70B、およびナット71、72は、フランジ61、62の降伏強度よりも大きい降伏強度を有するものとする。
通しボルト70Aや植込みボルト70B等のボルト70の軸力(締付力)が十分に作用することで、第1フランジ61と第2フランジ62とが十分な締付力で確実に締結される。
遠心圧縮機1の運転時には、車室6の内部のガスの圧力により第1フランジ61の合わせ面612に開口(隙間)を生じ、その開口を通じて車室6の外部へとガスがリークすることを防ぐ必要がある。また、ガスの圧縮による昇温に伴い、車室6内の上流側と下流側とに生じる温度差や、とくに、車室6内の後端部付近における高圧ガスの温度と、車室6の後端部の近くに位置する軸受(図示省略)との温度差に起因した、フランジ61、62の熱変形により、合わせ面612から内部のガスがリークするのを防ぐ必要がある。
リークを防止するために、本実施形態では、図4〜図7に示すように、二面拘束座金78を用いている。なお、図1及び図2では、二面拘束座金78が省略されている。
図4および図5に示すように、ボルト70(植込みボルト70B)により一対のフランジ61、62が締結されている。ボルト70の頭部(ナット72(ナット部))と第1フランジ61との間には、二面拘束座金78が配置されている。ボルト70による締付力は、ボルト70のナット72から二面拘束座金78を介して第1フランジ61に向けて、ボルト70の軸心を中心として円錐状に拡がるように分散する。これに伴い、ボルト70の軸部の先端70aからも、ナット72から拡がる向きとは逆向きの円錐状に拡がるように、締付力が分散する。図5において、この分散範囲を符号Rで示している。
図5に示すように、合わせ面612では、分散範囲Rにわたって締付力が分散する。植込みボルト70Bの場合には、第1フランジ61の座面61aと合わせ面612との間に、軸から径方向に最も離れた位置にまで締付力が分散した最大の分散範囲が位置する。
図7に示すように、通しボルト70Aの場合も、頭部73(ナット部)から二面拘束座金78を介して第1フランジ61に向けて、通しボルト70Aの軸心を中心として円錐状に拡がるように、締付力が分散する。上下対称に、通しボルト70Aの下端部に設けられたナット71からも、逆向きの円錐状に拡がるように、締付力が分散する。
通しボルト70Aを用いると、植込みボルト70Bと比べて軸長が長いため、締付力が植込みボルト70Bよりも軸から径方向に離れた位置まで分散する。そのため、合わせ面612において締付力が分散した分散範囲Rを植込みボルト70Bを用いる場合と比べて拡大することができる。
図7では、フランジ61、62の板厚が同じであり、通しボルト70A及びナット71からなる締結部材と、フランジ61、62とは、合わせ面612に対して線対称(上下対称)に配置されている。そのため、合わせ面612において、軸から径方向に最も離れた位置にまで締付力が分散した最大の分散範囲Rを得ることができる。
二面拘束座金78は、図4〜図7に示すように、平面視で円形状をなし、第1フランジ61の座面61aに当接する第1当接面78aと、上半車室20の外周曲面6aに接触する第2当接面78bと、を有している。第2当接面78bは、ボルト70の軸方向に直交する方法からみた側面視で、外周曲面6aに沿って一致した形状となっている。
次に、上述した構成の二面拘束座金78及び遠心圧縮機1の作用について、図面に基づいて具体的に説明する。
図4、図5、および図7に示すように、本実施の形態では、車室6内のガスの圧力が大きくなったときに、外側に押される車室6(上半車室20、下半車室30)が二面拘束座金78の第2当接面78bに当接する。すなわち、第2当接面78bで車室6を外側から拘束するので、車室6の外側への変形を防止することができる。そのため、フランジ61、62間の口開きを小さく抑えることができ、フランジ61、62間のシール性を向上させることが可能となり、ガスのリークを防止することができる。
しかも、本実施の形態では、二面拘束座金78の第2当接面78bを車室6の外周曲面6aに接触するだけの簡単な構造となるので、コストの低減を図ることができる。
また、本実施の形態の通しボルト70Aでは、一対のフランジ61、62の双方を貫通し、ボルト軸部の両端の各ナット部とフランジ61、62との間に二面拘束座金78が設けられているので、一対のフランジ61、62のそれぞれにおいて二面拘束座金78を適用することが可能となる。そのため、口開き高さを低減することができるとともに、車室6の外側(奥行き)への変形量を小さく抑えることができる。
上述した本実施の形態による二面拘束座金及び回転機械では、フランジ61、62間のシール性を向上させることで、ガスのリークを防止することができる。
次に、本発明の二面拘束座金及び回転機械による他の実施の形態及び変形例について、添付図面に基づいて説明するが、上述の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、実施の形態と異なる構成について説明する。
(第2の実施の形態)
図8に示すように、第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態において、下半車室30の第2フランジ62の厚さが上半車室20の第1フランジ61の厚さよりも大きく形成された構成となっている。
本第2の実施の形態では、フランジ61、62間の口開きの高さをより小さく抑えることができ、さらに第2当接面78bで車室6の外側からより確実に拘束することが可能となり、車室6の外側(奥行き)への変形を防止することができる。
(第1変形例)
また、図9に示す第1変形例は、上述した第1の実施の形態における通しボルト70Aの軸部の両側に位置するナット部(頭部73、ナット71)の高さをそれぞれ大きくしたものである。
第1変形例の場合には、外側に押される車室6の外周曲面6aと二面拘束座金78の第2当接面78bとの面接触が大きくなるので、より微小な変形時から拘束効果を発揮させることができる利点がある。
(第2変形例)
また、図10に示す第2変形例は、二面拘束座金78Aの平面視形状を四角形状(図10では正方形状)としたものである。このように、二面拘束座金78の形状は、第2当接面78bがボルト70の軸方向に直交する方法からみた側面視で、車室6の外周曲面6aに沿った形状をなしている。
(第3変形例)
また、図11及び図12に示す第3変形例による二面拘束座金78B、78Cは、複数(ここでは2つ)のボルト70を挿通可能な貫通穴が形成されたものである。図11は、二面拘束座金78Bの平面視形状で両端形状が曲面となっている。図12は、二面拘束座金78Cの平面視形状を四角形状(長方形状)としたものである。
第3変形例では、二面拘束座金78B、78Cの第2当接面78bで車室6の外側からより確実に拘束することが可能となり、車室6の外側(奥行き)への変形を防止することができる。
(第4変形例)
また、図13及び図14に示す第4変形例による二面拘束座金78、78Dは、第2当接面78bがボルト70の軸方向からみた平面視で、車室6の外周曲面6aに沿った形状に湾曲している。図14に示す二面拘束座金78は、上述した第1の実施の形態の二面拘束座金78と同様で円形に形成されており、この二面拘束座金78の第2当接面78bと一致するように車室6の外周曲面6aが形成されている。
本第4変形例では、外側に押される車室6の外周曲面6aを二面拘束座金78、78Dの第2当接面78bに面接触により当接させることができる。そのため、第2当接面78bで車室6の外側からより確実に拘束することが可能となり、車室6の外側(奥行き)への変形を防止することができる。
以上、本発明による二面拘束座金及び回転機械の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では、車室6のフランジ61、62において全周にわたって設けられるボルト70の全てに二面拘束座金78を設けた構成としているが、全てのボルト70に適用することに限定されることはない。例えば、フランジ61、62において、口開きの大きい箇所のボルト70のみに対して二面拘束座金78を使用しても良い。
また、本実施の形態の二面拘束座金78、78A〜78Dでは、第2当接面78bの形状として、車室6の外周曲面6aに沿って一致する形状としているが、完全に一致していることに限定されることはない。例えば、車室6の外周曲面6aを向く周方向の一部において、第1当接面78aの外周縁から、第1当接面78aの反対面側(図1で上側)に向けて漸次径方向の外側となるように傾斜した形状であってもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施の形態を適宜組み合わせてもよい。
1 遠心圧縮機(回転機械)
6 車室(ケーシング)
6a 外周曲面
20 上半車室(半割体)
30 下半車室(半割体)
61 第1フランジ(一方のフランジ)
61a 座面
62 第2フランジ(他方のフランジ)
70 ボルト
70A 通しボルト(締結ボルト)
70B 植込みボルト(締結ボルト)
71 ナット(ナット部)
72 ナット(ナット部)
78 二面拘束座金
78a 第1当接面
78b 第2当接面
612 合わせ面
R 分散範囲

Claims (6)

  1. 流体が導入され、軸線を中心とする筒状のケーシングを備え、前記ケーシングは周方向に二分割された半割体に形成され、前記半割体それぞれのフランジ同士を結合する締結ボルトの二面拘束座金であって、
    前記フランジの座面に当接する第1当接面と、
    前記半割体の外周曲面に接触する第2当接面と、を有し、
    前記第2当接面は、前記締結ボルトの軸方向に直交する方法からみた側面視で、前記外周曲面に沿った形状をなしている二面拘束座金。
  2. 複数の前記締結ボルトを挿通可能な貫通穴が形成されている請求項1に記載の二面拘束座金。
  3. 前記第2当接面は、前記締結ボルトの軸方向からみた平面視で、前記ケーシングの内周面に沿った形状をなしている請求項1又は2に記載の二面拘束座金。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の二面拘束座金を使用して前記締結ボルトで前記ケーシングの前記フランジ同士が結合された回転機械。
  5. 前記締結ボルトは、一方の前記フランジのみを貫通し、他方のフランジに螺合し、
    前記他方のフランジは、前記一方のフランジより厚さが大きい請求項4に記載の回転機械。
  6. 前記締結ボルトは、一対の前記フランジの双方を貫通し、
    ボルト軸部の両端の各ナット部と前記フランジとの間に前記二面拘束座金が設けられている請求項4に記載の回転機械。
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