JP2019156894A - 樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents

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雄一郎 出口
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Abstract

【課題】放熱性が高く、絶縁性が高く、耐熱性が高い、熱伝導性材料形成用原料として用いられる樹脂組成物及び該樹脂組成物の硬化物を提供することを目的とする。【解決手段】上記目的を達成するために、本発明は、(A)熱硬化性樹脂および(B)平均粒子径(D50)が20μm〜50μmであり、カルシウムをイオン換算で10ppm〜300ppm含有する窒化アルミニウムフィラーを含有する樹脂組成物と、該樹脂組成物を硬化して得られる硬化物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物及び硬化物に関する。
SMDチップ及びCOBチップ等に代表される電子部材、LED照明に代表される照明部材、並びに車載用等に用いられるパワーモジュール部材には、部材内部で生じた熱を外部へ逃すためにシート状の放熱体が用いられている。その放熱体としては、絶縁性が高く、コストが低く、加工が容易である点等から、放熱性絶縁硬化物である樹脂シートを用いることが検討されている。
例えば、特許文献1には、反応型エラストマーと、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、極性基を有する架橋型スチレンブタジエンゴムとを含有する絶縁材料が開示されている。また、特許文献2には、所定粘度を有するスチレンブタジエンゴム等のエラストマー、ラジカル反応性樹脂、及び有機過酸化物をそれぞれ所定の割合で含有する硬化性樹脂組成物が開示されている。
特開2007−056255号公報 特開2003−176327号公報
放熱性絶縁硬化物に求められる性質は、放熱性が高く、絶縁性が高く、耐熱性が高いことである。
したがって、本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、放熱性が高く、絶縁性が高く、耐熱性が高い放熱性絶縁硬化物を製造することが可能な樹脂組成物を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、特定の成分を含有する樹脂組成物によって、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、(A)熱硬化性樹脂および(B)平均粒子径(D50)が20〜50μmであり、カルシウムをイオン換算で10〜300ppm含有する窒化アルミニウムフィラーを含有する樹脂組成物を提供するものである。本発明の樹脂組成物は熱伝導性材料形成用原料として好適に使用することができる。
また、本発明は、上記樹脂組成物を硬化してなることを特徴とする硬化物を提供するものである。
本発明によれば、放熱性が高く、絶縁性が高く、耐熱性が高い硬化物を形成するために用いられる樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
本明細書における重量平均分子量は、溶媒としてテトラヒドロフランを用いたゲル浸透クロマトグラフィー分析によって測定した、ポリスチレン換算の重量平均分子量をいう。本明細書における「重量平均分子量」は、本発明が属する技術分野において「質量平均分子量」と呼ばれる場合もある。
本発明の樹脂組成物は、(A)熱硬化性樹脂および(B)平均粒子径(D50)が20〜50μmであり、カルシウムをイオン換算で10〜300ppm含有する窒化アルミニウムフィラーを含有する。これらの成分については、本明細書において、「(A)成分」および「(B)成分」、と略記することがある。
本発明の樹脂組成物に用いられる(A)成分は、特に限定されるものではなく、周知一般の熱硬化性樹脂を用いることができる。熱硬化性樹脂の具体例としては、例えば、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルテレフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂などが挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は1種または2種以上を併用して用いることができる。
本発明の樹脂組成物を、熱伝導性接着剤や熱伝導性シートとして用いる場合、(A)成分としては、エポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂としては、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、オキサゾリドン環型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等の、芳香族構造を有しエポキシ基を3個以上有するエポキシ化合物、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン− フェノール付加反応型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール− フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール− クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂の中でも、芳香族構造を有しエポキシ基を3個以上有するエポキシ化合物を好適に使用することができ、具体的には、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSの構造を有する3官能以上のエポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン− フェノール付加反応型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール− フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール− クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂等を好適に使用することができる。
(A)成分としてフェノキシ樹脂を用いる場合、フェノキシ樹脂のエポキシ当量は、1,000g/当量以上100,000g/当量以下であると、エポキシ樹脂との相溶性が向上し、平滑なシートを得られるので好ましい。フェノキシ樹脂のエポキシ当量は、より好ましくは2,000〜50,000g/当量であり、さらに好ましくは3,000〜20,000g/当量である。
市販されているビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えば、jER1001(軟化点64℃)、jER1003(軟化点:89℃)、jER1004(軟化点:97℃)、jER1007(軟化点:128℃)、jER1009(軟化点:144℃)(以上、三菱化学(株)製)や、エポトートYD−014(軟化点:91℃以上102℃以下)、エポトートYD−017(軟化点:117℃以上127℃以下)、エポトート”YD−019(軟化点:130℃以上145℃以下)(以上、東都化成(株)製)等を挙げることができる。
また、市販されているビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、例えば、jER4004P(軟化点:85℃)、jER4007P(軟化点:108℃)、jER4010P(軟化点:135℃)(以上、三菱化学(株)製)等を挙げることができる。また、市販されているビスフェノールA骨格及びビスフェノールF骨格を有する化合物の市販品としては、例えば、商品名「フェノトートYP−70」(新日鉄住金化学社製)等を挙げることができる。
市販されているビスフェノールS型エポキシ樹脂としては、例えば、EXA−1514(軟化点:75℃)、EXA−1517(軟化点:60℃)(以上、DIC(株)製)等を挙げることができる。
市販されているオキサゾリドン環型エポキシ樹脂としては、例えば、AER4152(軟化点:98℃)、XAC4151(軟化点:98℃)(以上、旭化成イーマテルアル(株)製)、ACR1348(株式会社ADEKA製)、DER858(DOW社製、軟化点:100℃)等を挙げることができる。
市販されている脂環式エポキシ樹脂としては、EHPE3150(株式会社ダイセル製、軟化点:75℃)を挙げることができる。
本発明の熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合、硬化剤を含有することが好ましい。硬化剤は、エポキシ樹脂用として公知慣用に用いられるものであればよく、例えば、イミダゾール系硬化剤、アミン系硬化剤、アミド系硬化剤、酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤などが挙げられる。
イミダゾール系硬化剤としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2-フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1-シアノエチル−2-フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4-ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジン、2,4-ジアミノ−6−〔2’−ウンデシルイミダゾリル(1’)〕−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル(1’)〕−エチル−s−トリアジン、2,4-ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−s−トリアジン等が挙げられる。
アミン系硬化剤としては、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエタン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、オルトフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、メタキシレンジアミン、パラキシレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、BF3−アミン錯体、グアニジン誘導体、グアナミン誘導体等が挙げられる。
アミド系硬化剤としては、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂等が挙げられる。
酸無水物系硬化剤としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
フェノール系硬化剤としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、フルオレンビスフェノール、4,4’−ビフェノール、4,4’,4”−トリヒドロキシトリフェニルメタン、ナフタレンジオール、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、カリックスアレーン、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(ザイロック樹脂)、レゾルシンノボラック樹脂に代表される多価ヒドロキシ化合物とホルムアルデヒドから合成される多価フェノールノボラック樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価フェノール化合物)、ビフェニル変性ナフトール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価ナフトール化合物)、アミノトリアジン変性フェノール樹脂(メラミン、ベンゾグアナミンなどでフェノール核が連結された多価フェノール化合物)やアルコキシ基含有芳香環変性ノボラック樹脂(ホルムアルデヒドでフェノール核及びアルコキシ基含有芳香環が連結された多価フェノール化合物)等の多価フェノール化合物が挙げられる。これらの硬化剤は、単独でも2種類以上の併用でも構わない。
本発明の樹脂組成物に用いられる(B)成分は、平均粒子径(D50)が20〜50μmであり、カルシウムをイオン換算で10〜300ppm含有する窒化アルミニウムフィラーである。
(B)成分の平均粒子径はレーザー光回折法による粒子径分布測定装置を用いて、体積基準の粒度分布における累積50%となる平均粒子径(D50)として求めることができる。
本発明に用いられる(B)成分は、カルシウムをイオン換算で10〜300ppm含有する。(B)成分が含有するカルシウムは、窒化アルミニウムを製造される場合に添加または混入したものでもよいし、原料由来のものであってもよい。また、カルシウムの存在形態は特に制限されず、金属カルシウムでもよくカルシウム塩でもよい。カルシウム塩としては例えば、炭酸カルシウムや水酸化カルシウム、酸化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム等が挙げられる。ここで、カルシウムの濃度は金属カルシウム及びカルシウムイオンの濃度の和から算出できる。例えば、炭酸カルシウムを100ppm含有する場合には、カルシウムの含有量は約40ppmとなる。カルシウムの含有量が10ppm未満である場合や300ppmを超えるものは、十分な放熱性が得られない。
本発明に用いられる(B)成分は、平均粒子径(D50)が20〜50μmであり、カルシウムをイオン換算で10〜300ppm含有する窒化アルミニウムフィラーであればよく、例えば市販されているものを使用することもできる。市販されているものとしては、ANF−S30(Maruwa社製)、HFS−30(トクヤマ社製)、FAN−f30(古河電子社製)にカルシウムを添加したものを挙げることができる。FAN−f30はカルシウム含有量が低いため、別途カルシウムを添加して用いる必要がある。
本発明の樹脂組成物は(B)成分を必須とするものであるが、(B)成分に該当しない複数の種類のフィラーや、異なる平均粒径をもつフィラーを組み合わせて含有させることができる。(B)成分に該当しない複数の種類のフィラーや、異なる平均粒径をもつフィラーを組み合わせて含有させる場合においても、(B)成分はフィラー全量の30質量%以上であることが好ましい。
(B)成分の形状は、特に限定されるものではなく、球状、破砕状、角状、鱗片状、及び板状等のフィラーを使用することができる。なかでも、球状のフィラーを用いた場合はフィラーの充填率を高くすることができ、硬化物の放熱性を高くすることができることから好ましい。なお、本願明細書における「球状」とは、真球状、円粒状、及び楕円状等の形状を含む概念であり、より具体的には、個々のフィラーの短径と長径との比が150%以下、好ましくは120%以下、より好ましくは110%以下の形状である。
(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対し、100〜2000質量部であり、200〜1000質量部であることが好ましい。この(B)成分の含有量が100質量部未満であると、樹脂組成物に(B)成分を含有させたことによる効果が現れ難い。一方、上記(B)成分の含有量が2000質量部よりも多いと、本発明の樹脂組成物を用いて硬化物を製造することが困難になる。
本発明の樹脂組成物には、前述の(A)および(B)成分以外に、必要に応じて、他の添加物を含有することができる。添加物としては、例えば、天然ワックス類、合成ワックス類及び長鎖脂肪族酸の金属塩類等の可塑剤;酸アミド類、エステル類、及びパラフィン類等の離型剤;ニトリルゴム、及びブタジエンゴム等の応力緩和剤;三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化錫、水酸化錫、酸化モリブデン、硼酸亜鉛、メタ硼酸バリウム、赤燐、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及びアルミン酸カルシウム等の無機難燃剤;テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモ無水フタル酸、ヘキサブロモベンゼン、及びブロム化フェノールノボラック等の臭素系難燃剤;リン系難燃剤;シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、及びアルミニウム系カップリング剤等のカップリング剤;染料及び顔料等の着色剤を挙げることができる。また、添加剤としては、例えば、酸化安定剤、光安定剤、耐湿性向上剤、チキソトロピー付与剤、希釈剤、消泡剤、他の各種樹脂、粘着付与剤、帯電防止剤、滑剤、及び紫外線吸収剤等を挙げることができる。
さらに、本発明の樹脂組成物には、アルコール類、エーテル類、アセタール類、ケトン類、エステル類、アルコールエステル類、ケトンアルコール類、エーテルアルコール類、ケトンエーテル類、ケトンエステル類、エステルエーテル類、及び芳香族系溶剤等の有機溶剤等を配合することもできる。
本発明の樹脂組成物は、放熱性絶縁硬化物を製造するために好適に用いることができるが、その他にもプリント配線基板、半導体封止絶縁材、パワー半導体、LED照明、LEDバックライト、パワーLED、及び太陽電池等の電気・電子分野の種々の部材における樹脂材料として広く利用することが可能である。具体的には、プリプレグ、封止剤、積層基板、塗布性の接着剤、接着シート等、これらの硬化性成分又は各種塗料の硬化性成分として有用である。
上述の樹脂組成物を硬化させることで、硬化物を形成することができる。すなわち、本発明の硬化物は、上述の樹脂組成物を硬化させたものである。例えば、上述の樹脂組成物を加熱して硬化させることで、硬化物を得ることができる。硬化物の形状は特に限定されないが、例えば、シート、フィルム、及び板(以下、これらを「シート状」と総称する。)等の形状を挙げることができる。なお、有機溶剤を含有する樹脂組成物を硬化させると、有機溶剤が残留している状態の硬化物が得られる場合と、有機溶剤が揮発して実質的に残留していない硬化物が得られる場合とがある。本発明の硬化物には、有機溶剤を含有する硬化物と、有機溶剤を実質的に含有しない硬化物の両方が含まれる。
硬化物の製造方法は、特に限定されず、周知の方法を適用することができる。例えば、シート状の硬化物を製造する方法としては、キャリアフィルムや金属箔等の支持体上に前述の樹脂組成物を塗布して形成した塗布層を硬化させることによって、シート状の硬化物を製造することができる。また、前述の樹脂組成物で形成された塗布層を支持体から基体に転写した後に硬化させることでも、シート状の硬化物を製造することができる。基体としては、シリコンウェハーやアルミウェハー等が挙げられる。基体の形状としては、シート、フィルム、及び板等が挙げられる。
シート状の硬化物を製造する場合には、各種塗工装置を用いて、前述の樹脂組成物を支持体上に塗工してもよく、スプレー装置により、前述の樹脂組成物を支持体に噴霧して塗工してもよい。塗工装置としては、例えば、ロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーター、コンマコーター、カーテンコーター、及びスクリーン印刷装置等を用いることができる。また、刷毛塗りによって、樹脂組成物を支持体上に塗工してもよい。これらの方法によって樹脂組成物を塗工した後、常圧〜10MPaの圧力下で、10〜300℃の温度範囲で0.5〜10時間硬化させることによって、シート状の硬化物を製造することができる。
支持体としては、シート状の硬化物を形成するため、取扱いが容易であるものを選択することが好ましい。また、シート状の硬化物を使用する際は、支持体から剥離して使用することから、剥離が容易であるものであることが好ましい。支持体としては、キャリアフィルムがよく用いられる。キャリアフィルムの材質としては、例えばポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性を有する熱可塑性樹脂フィルムが好適に選択される。
支持体に金属箔を使用する場合は、硬化物を形成した後に金属箔を剥離して用いてもよいし、また、金属箔をエッチングして用いてもよい。金属箔としては、例えば、銅、銅系合金、アルミニウム、アルミニウム系合金、鉄、鉄系合金、銀、銀系合金、金、金系合金、亜鉛、亜鉛系合金、ニッケル、ニッケル系合金、錫、錫系合金等の金属箔が好適に選択される。また、キャリア箔付き極薄金属箔を支持体として用いてもよい。
硬化物の形状がシート状である場合、シート状の硬化物の厚さは、用途により適宜設定すればよく、例えば、20〜150μmの範囲とすることができる。
本発明の硬化物は、良好な熱伝導性を有することができる。プリント配線基板、半導体封止絶縁材、パワー半導体、LED照明、LEDバックライト、パワーLED、太陽電池等の電気・電子分野の種々の部材の樹脂基材として広く応用が可能であり、より具体的にはプリプレグ、封止剤、積層基板、塗布性の接着剤、接着シート等に用いることができる。
以下実施例及び比較例を示して本発明の一実施形態の樹脂組成物をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<(A)成分>
(A)成分として、以下に示すA−1およびA−2を用意した。
A−1:ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(商品名「NC−3000H」、日本化薬(株)製)
A−2:ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(商品名「MEH−7851H」、明和化成工業(株)製)
<(B)成分>
(B)成分として、以下に示すB−1およびB−2を用意した。なお、各成分におけるカルシウム含有量は波長分散型X線分析装置(WDX)を用いて測定した。
B−1:窒化アルミニウムフィラー(商品名「ANF−S30」、(株)MARUWA製;平均粒径約30μm、カルシウム含有量130ppm)
B−2:窒化アルミニウムフィラー(商品名「HFS−30」、(株)トクヤマ製;平均粒径約30μm、カルシウム含有量190ppm)
<(C)成分>
(C)成分(硬化剤)として、以下に示すC−1を用意した。
C−1:イミダゾール化合物(商品名「2PHZ−PW」、四国化成工業(株)製)
<(D)成分>
(D)成分(溶媒)として、以下に示すD−1を用意した。
D−1:メチルエチルケトン(和光純薬工業(株)製)
<樹脂組成物>
(実施例1〜3)
表1に示す配合で(A)〜(D)成分を混合し、3本ロールミルを使用して分散させることで、実施例樹脂組成物1〜3を製造した。
Figure 2019156894
<比較樹脂組成物>
(比較例1〜2)
表1に示す配合で(A)〜(D)成分を混合し、比較例樹脂組成物1〜2を製造した。なお、B−3は、窒化アルミニウムフィラー(商品名「FAN−f30」、古河電子(株)製;平均粒径約30μm、カルシウム含有量10ppm未満)である。
Figure 2019156894
<熱伝導性シートの製造>
(実施例4〜6)
上記実施例1〜3で得られた実施例樹脂組成物1〜3を、バーコーター法によりPETフィルムに100μmの厚さで塗布し、100℃で10分間加熱することで乾燥させた。さらに、190℃で90分間加熱して硬化させた後、PETフィルムを剥離して、シート状の熱伝導性硬化物である実施例硬化物1〜3を製造した。
(比較例3〜4)
上記比較例1〜2で得られた比較例樹脂組成物1〜2を、バーコーター法によりPETフィルムに100μmの厚さで塗布し、100℃で10分間加熱することで乾燥させた。さらに、190℃で90分間加熱して硬化させた後、PETフィルムを剥離して、シート状の熱伝導性硬化物である比較例硬化物1〜2を製造した。
実施例硬化物1〜3及び比較例硬化物1〜2について、使用した樹脂組成物との対応表を表3に示す。
Figure 2019156894
<熱伝導性の評価>
(評価例1〜3、比較評価例1〜2)
実施例硬化物No.1〜3及び比較例硬化物1〜2について、熱拡散率・熱伝導率測定装置(商品名「ai−Phase Mobile」、アイフェイズ社製)を使用、周期加熱法によって熱拡散率を測定した。結果を表4に示す。
Figure 2019156894
表4の結果より、実施例硬化物1〜3の熱拡散率は、比較例硬化物1〜2の熱拡散率と比較して21〜32%程度向上していることがわかった。以上より、本発明の樹脂組成物を用いて製造した硬化物は、高い熱伝導性を有する熱伝導性硬化物であることが分かった。

Claims (3)

  1. (A)熱硬化性樹脂および
    (B)平均粒子径(D50)が20〜50μmであり、カルシウムをイオン換算で10〜300ppm含有する窒化アルミニウムフィラー
    を含有する樹脂組成物。
  2. 熱伝導性材料形成用原料である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の樹脂組成物を硬化してなることを特徴とする硬化物。
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