以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態の映像開発支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。映像開発支援装置100は、装置全体を制御する制御部10、入力部20、操作受付部30、画面生成部40、記憶部50、処理部60、出力部70、シミュレータインタフェース部80、及び表示制御部90を備える。処理部60は、画像登録部61、音声登録部62、編集処理部63、映像再生部64、及び進捗度設定部65を備える。映像開発支援装置100には、シミュレータ1、及び表示装置2を接続することができる。なお、映像開発支援装置100が表示装置2を内蔵する構成でもよい。
入力部20は、外部の装置(不図示)から画像データ及び音声データを取得することができる。画像データは、例えば、字コンテ、絵コンテ、ビデオコンテ、静止画像、CG、動画などのデータを含む。音声データは、例えば、BGM、効果音、キャラクタの声などのデータを含む。入力部20は、取得した画像データ及び音声データを記憶部50に記憶することができ、あるいは処理部60に出力することができる。
操作受付部30は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどによるユーザの操作を受け付け、操作に応じたコマンドを処理部60に出力する。処理部60は、各種操作を受け付ける。
画面生成部40は、表示装置2に表示する各種画面データを生成する。
記憶部50は、入力部20で取得したデータ、処理部60での処理内容又は処理結果などの情報を記憶することができる。
出力部70は、映像開発支援装置100で生成した映像を後段の映像編集ツールやプログラムを作成するツールへ出力する。
シミュレータインタフェース部80は、シミュレータ1との間のインタフェース機能を有する。映像開発支援装置100で生成した映像は、実機(遊技機)に組み込む前に、シミュレータ1で打感(遊技機での操作と表示される映像との関係、あるいは遊技機での操作に応じて表示される映像のレスポンスなど)確認することができる。
表示制御部90は、画面生成部40が生成した画面データに基づいて画面の表示を制御する。表示制御部90及び処理部60の詳細は後述する。
図2は映像開発支援装置100が表示する基本画面の一例を示す模式図である。表示制御部90は、更新履歴画面200、演出情報画面300、対応表画面400、コンテナ画面500、ルート画面600などを表示する。なお、更新履歴画面200、演出情報画面300、対応表画面400は必須の構成ではなく、基本画面から省略することができる。
更新履歴画面200には、更新履歴の識別番号、更新履歴を記入した日付、更新履歴を記入した担当者名、更新した箇所、更新内容の概要などを記載することができ、記載した更新履歴が表示される。
演出情報画面300は、演出の概要、演出の仕様などの演出情報をテキスト及び画像で表示することができる。ユーザは、演出情報画面300に演出情報を書き込むこと、あるいは貼り付けることができる。演出情報により、全体の演出を把握することができる。
対応表画面400には、演出がどのステージで使用されるか、当該演出でどのような種類のサウンドが使用されるかを示す対応表を記載することができ、記載した対応表が表示される。
コンテナ画面500は、契機毎に演出ブロックを配置することができる画面である。演出ブロックは、コンテナという個別の演出を設定するための入れ物のようなものである。演出ブロックが配置できる(置ける)契機は、例えば、遊技機(不図示)のレバーオン(LEV)、3つのリールを回転させる回胴回転開始(ROT)、一つ目のリールを停止させる第1停止ボタンオン(1ST)、二つ目のリールを停止させる第2停止ボタンオン(2ND)、三つ目のリールを停止させるボタンを押す第3停止ボタンオン(3RD)、三つ目のリールを停止させるボタンを離す第3停止ボタンオフ(3RDOFF)、コインを自動的に3枚投入する次ベット(BET)、プレイヤーが演出に参加することができるチャンスアップボタン(CUB)とすることができる。なお、コンテナ画面500上で、演出ブロックの編集(新規作成、選択、選択解除、移動、コピー、削除など)を行うことができる。
ルート画面600は、各契機の演出ブロックを繋いだルートを表示する。演出ブロックを選択して繋げる操作は、コンテナ画面500上で行うことができる。
演出情報画面300、コンテナ画面500及びルート画面600を表示することにより、一連の映像全体の演出の概要及び仕様とともに、各契機にどのような演出ブロック(すなわち、コンテナという演出)が設定され、契機毎に演出がどのように流れていくかを把握することができる。
以下、各画面について具体的に説明する
図3は演出情報画面300の一例を示す模式図である。演出情報画面300には、演出概要画面、演出仕様画面及びフィードバック画面が含まれ、各画面を表示するためのタブが表示される。図3の例では、演出概要画面が表示されている。演出概要画面を表示するとテキスト領域303が表示される。テキスト領域303には、テキストを入力又は貼り付けることができる。ここで、画像追加ボタン302を操作すると、テキスト領域303の下側に画像領域304が表示される。画像領域304には、画像を貼り付けることができる。さらに、テキスト追加ボタン301を操作すると、画像領域304の下側にテキスト領域303が追加される。演出仕様画面及びフィードバック画面の操作も同様である。
処理部60は、演出情報画面300にテキスト領域及び画像領域を設定することができる。すなわち、演出概要や演出仕様をテキスト及び画像で表現することができる。これにより、演出概要や演出仕様を一元管理することができるとともに、映像開発の関係者の間で演出情報を共有することができ、開発、制作を円滑に進めることができる。
図4はコンテナ画面500の初期状態の一例を示す模式図である。初期状態とは、演出ブロックが一つも設定されていない状態である。コンテナ画面500には、遊技機(不図示)の契機であるレバーオンを表す「LEV」501、回胴回転開始を表す「ROT」502、第1停止ボタンオンを表す「1ST」503、第2停止ボタンオンを表す「2ND」504、第3停止ボタンオンを表す「3RD」505、第3停止ボタンオフを表す「3RDOFF」506、次ベットを表す「BET」507、チャンスアップボタンを表す「CUB」508が表示される。
演出ブロックを作成したい契機に対応する領域510で、例えば、マウスの左ダブルクリック操作を行うと、新規の演出ブロックを作成することができる。すなわち、処理部60は、コンテナ画面500に演出ブロックを設定する設定操作を受け付ける。演出ブロックの設定は、演出ブロックの新規作成などの編集操作を含む。
図5は演出ブロックが設定されたコンテナ画面500の一例を示す模式図である。契機「LEV」501、「3RD」505、及び「CUB」508には、演出ブロックは設定されていない。契機「ROT」502には、演出ブロック(Rot_01)520が設定されている。契機「1ST」503には、演出ブロック(1st_01)520、(1st_02)520、(1st_03)520が設定されている。契機「2ND」504には、演出ブロック(2nd_01)520、(2nd_02)520が設定されている。契機「3RDOFF」506には、演出ブロック(3rdoff_01)520、(3rdoff_02)520が設定されている。契機「BET」507には、演出ブロック(Bet_01)520、(Bet_02)520が設定されている。
なお、コンテナ画面500において、演出ブロックの移動、コピー、削除などを行うことができる。
表示制御部90は、設定操作を受け付けた場合、コンテナ画面500に演出ブロックを表示する。これにより、コンテナ画面500に所要の演出ブロックを配置して表示させることができ、契機毎に設定された演出ブロックを一覧表示、一元管理することができる。
図6はルート画面600の一例を示す模式図である。図6に示すように、ルート画面600には、遊技機(不図示)の契機であるレバーオンを表す「LEV」601、回胴回転開始を表す「ROT」602、第1停止ボタンオンを表す「1ST」603、第2停止ボタンオンを表す「2ND」604、第3停止ボタンオンを表す「3RD」605、第3停止ボタンオフを表す「3RDOFF」606、次ベットを表す「BET」607、チャンスアップボタンを表す「CUB」608が表示される。
図5に示したコンテナ画面500において、コンテナを選択してルートを作成すると、図6に示すように、作成したルートが表示される。処理部60は、コンテナ画面500に表示された演出ブロックを選択する選択操作を受け付ける。なお、同一契機で複数の演出ブロックを選択することもできる。
表示制御部90は、ルート画面600に、選択された演出ブロックを繋げたルートを表示する。これにより、ルート画面600に、契機毎の1又は複数の演出ブロックがどのようなルートで繋がっているかを表示させることができ、1ゲーム分全体(全ての契機を含む)の演出の流れを一覧表示、一元管理することができる。
図7はルート画面600で演出ブロックに登録された画像の表示例を示す模式図である。ルート画面600上の任意の演出ブロックにマウスカーソルを合わせると、当該演出ブロックに登録された画像を表示することができる。なお、演出ブロックにマウスカーソルを合わせる構成に限定されるものではなく、例えば、メニューから選択することによって全ての演出ブロックで登録された画像を表示してもよい。図7の例では、契機「ROT」602の演出ブロック(Rot_01)620にマウスカーソルが合わせられているので、演出ブロック(Rot_01)620に登録された画像が表示される。
表示制御部90は、ルート画面600に表示された演出ブロックが選択された場合、選択された演出ブロックに登録された画像を表示する。登録された画像は、字コンテ、絵コンテ、ビデオコンテ、静止画像などを含む。これより、各契機での演出の詳細を簡単に確認することができる。
図8はルート画面600で演出ブロックを通るルートが選択された状態の一例を示す模式図である。ルート画面600において、演出ブロックを選択することにより、選択した演出ブロックを通るルートを選択することができる。これにより、複数のルートの中から所望のルートを簡単に選択することができる。
図9は演出ブロックの内容を編集する編集画面700の一例を示す模式図である。処理部60は、コンテナ画面500に表示された演出ブロックを編集する編集操作を受け付ける。例えば、編集操作は、演出ブロックをマウスで左ダブルクリックすることにより操作することができる。
表示制御部90は、編集操作を受け付けた場合、演出ブロックを編集する編集画面700を表示する。編集画面700での編集処理は、例えば、演出ブロックの内容の編集を含み、演出ブロックの内容の初期化、演出ブロックへの画像の登録、音声の登録、再生、進捗度の設定などを含む。これにより、一元管理された状態で編集作業を行うことができ、また編集後の演出ブロックの内容を一元管理することができる。
具体的には、図9に示すように、編集画面700には、オーサリングに関する編集画面を開くためのタブ701、本制作の仕様が確定したときにチェックを付ける本制作FIXボックス702、プリプロダクション(プリプロ)の仕様が確定したときにチェックを付けるプリプロFIXボックス703、演出ブロックの内容を初期化する初期化ボタン704、他のプロジェクトの演出ブロックの内容を取り込む外部参照ボタン705、演出ブロックの内容を再生するコンテナ再生ボタン706、編集画面700を閉じるクローズボタン707などが表示される。
また、編集画面700には、演出ブロックに登録する画像のファイル名を指定するファイル名指定フィールド710、画像ファイルを選択する選択ボタン711、契機開始からの動画開始フレームを指定する開始フレーム指定フィールド712、動画の再生フレームを指定する再生フレーム指定フィールド713、動画再生終了時の動作を指定する終了時動作指定フィールド714などが含まれる。これらのフィールドは、例えば、4つの画像分用意されている。
また、編集画面700には、演出ブロックに登録するサウンドのファイル名を指定するファイル名指定フィールド716、サウンドファイルを選択する選択ボタン717、契機開始からのサウンド開始フレームを指定する開始フレーム指定フィールド718、サウンドのフレームを指定するフレーム指定フィールド719、サウンドのクリアボタン720、サウンドの削除ボタン721、サウンドの追加ボタン722などが含まれる。
画像登録部61は、編集画面700で演出ブロックに画像を登録する登録操作を受け付ける。画像は、静止画像及び動画を含み、例えば、字コンテ、絵コンテ、ビデオコンテ、CGなどを含む。これにより、一元管理された状態で画像を登録することができ、また登録された画像を一元管理することができる。
画像登録部61は、編集画面700で演出ブロックに登録された画像を更新する更新操作を受け付けることができる。例えば、一旦登録された字コンテを絵コンテに更新すること、あるいは一旦登録された絵コンテをビデオコンテに更新することができる。すなわち、制作工程順に作成した画像、動画へと順次自由に更新することができる。これにより、開発・制作の初期段階で演出の修正があったとしても、修正量や修正費用が増大することを防止することができる。
音声登録部62は、編集画面700で演出ブロックに音声を登録する登録操作を受け付ける。音声は、サウンドであり、例えば、BGM、効果音、キャラクタの声などを含む。これにより、演出ブロック毎に画像と音声とを登録することができ、臨場感がある映像を生成することができる。
編集処理部63は、演出ブロックに登録した動画及び音声の再生タイミングを調整する調整操作を受け付ける。再生タイミングの調整は、動画及び音声の再生開始時点、動画及び音声の再生時間、あるいは動画及び音声の再生終了時点などの調整を含む。再生タイミングの調整は、例えば、各契機を基準とすることができる。これにより、動画とサウンドのタイミングを事前に確認することができ、例えば、映像を実機(遊技機)に組み込む前にタイミングを調整することができる。
映像再生部64は、編集画面700で演出ブロックに登録された動画及び音声を再生する。これにより、編集操作を行いながら、直ちに映像(例えば、動画とサウンド)を確認することができるので、映像の制作をスムーズに行うことができる。
図10は一連の映像が表示される様子の一例を示す模式図である。映像A、B、C及びDは、それぞれ契機「ROT」の演出ブロックの内容、契機「1ST」の演出ブロックの内容、契機「2ND」及び「3RD」の演出ブロックの内容、並びに契機「3RDOFF」の演出ブロックの内容を示す。回胴回転開始(「ROT」)のタイミングで映像Aが表示される。映像Aは、第1停止ボタン(「1ST」)の開始タイミングまで表示される。
次に、第1停止ボタン(「1ST」)の開始タイミングで、映像Bが表示される。映像Bは、第2停止ボタン(「2ND」)の開始タイミングまで表示される。次に、第2停止ボタン(「2ND」)の開始タイミングで、映像Cが表示される。映像Cは、第3停止ボタン(「3RDOFF」)の開始タイミングまで表示される。第3停止ボタン(「3RDOFF」)の開始タイミングで、映像Dが表示され、それ以降予め定められた再生時間だけ表示される。
シミュレータ1は、各契機の演出ブロックを繋げたルートに従って演出ブロックに登録された画像(動画)及び音声を再生する。ルート再生により、契機の最初から最後までの各契機に登録され、ルートで繋がった演出ブロックそれぞれに登録された映像が、設定されたタイミングで順番に再生される。これにより、全体の映像を再生することができ、演出概要や演出仕様に従って映像が制作されているかを把握することができる。
次に、映像制作の進捗度について説明する。図9に例示した編集画面700において、演出ブロックの内容(映像など)の制作状況に応じて、プリプロFIXボックス703又は本制作FIXボックス702にチェックを付けることができる。
図11はコンテナ画面500上での演出ブロックの内容の進捗度の表示態様の一例を示す模式図である。演出ブロックのうち模様がないものは、プリプロ中であることを示し、右斜線を付したものがプリプロFIXであることを示し、左斜線を付したものが本制作FIXであることを示す。
進捗度設定部65は、演出ブロック毎に映像開発の進捗度を設定することができる。進捗度は、例えば、企画、絵コンテなどのプリプロダクションの途中(プリプロ中)、プリプロダクション完了(プリプロFIX)、CG、オーサリング又はプログラミングなどの本制作の完了(本制作FIX)などに分けることができるが、これに限定されない。これにより、演出ブロック毎の進捗状況を一元管理することができ、映像開発の関係者の間で進捗状況を共有することができる。
表示制御部90は、演出ブロックの進捗度に応じて演出ブロックを異なる表示態様で表示することができる。例えば、進捗度に応じて演出ブロックの枠又はブロック全体の色を変えること、演出ブロックの枠の太さ、演出ブロックの大きさを変えることができる。図11の例では、符号521で示す演出ブロックの内容は本制作FIXであることを示し、符号522で示す演出ブロックの内容はプリプロFIXであることを示し、符号523で示す演出ブロックの内容はプリプロ中であることを示す。これにより、演出ブロックの内容の開発、制作の進捗度を容易に把握することができる。
図12はコンテナ画面500上での演出ブロックの内容の進捗度の表示態様の他の例を示す模式図である。表示制御部90は、映像開発の進捗度に応じて演出情報画面、コンテナ画面及びルート画面の少なくとも一つを異なる表示態様で表示することができる。進捗度は、例えば、プリプロ中、プリプロFIX、及び本制作FIXなどに分けることができる。表示態様は、画面の背景の色、画面の枠の色又は太さなどを変えることができる。例えば、全ての契機の全ての演出ブロックの内容が所定の進捗度になった場合、当該進捗度に応じた表示態様で画面を表示することができる。
図12のプリプロ中の例では、全ての契機の全ての演出ブロックの内容の少なくとも一つはプリプロ中であり、全ての演出ブロックの内容がプリプロFIXではないことを示す。図12のプリプロFIXは、全ての契機の全ての演出ブロックの内容のプリプロダクションが完了したことを示す。図12の本制作FIXは、全ての契機の全ての演出ブロックの内容の本制作が完了したことを示す。これにより、映像の制作の全体の進捗度を容易に把握することができる。
次に、映像開発支援装置100による処理手順について説明する。
図13は映像開発支援装置100による演出概要記載時の処理手順の一例を示すフローチャートである。以下では便宜上、処理の主体を制御部10として説明する。なお、演出仕様についても同様の処理とすることができる。制御部10は、プロジェクト名を取得し(S11)、演出概要画面を表示する(S12)。
制御部10は、演出概要画面に入力されたテキストを表示するとともに記憶部50に記憶する(S13)。制御部10は、画像追加の操作の有無を判定し(S14)、画像追加の操作がある場合(S14でYES)、演出概要画面に画像領域を表示し(S15)、入力された画像を表示するとともに記憶部50に記憶する(S16)。
制御部10は、テキスト追加の操作の有無を判定し(S17)、テキスト追加の操作がある場合(S17でYES)、演出概要画面にテキスト領域を表示し(S18)、入力されたテキストを表示するとともに記憶部50に記憶する(S19)。
画像追加の操作がない場合(S14でNO)、制御部10は、ステップS17の処理を行う。テキスト追加の操作がない場合(S17でNO)、制御部10は、後述のステップS20の処理を行う。制御部10は、処理を終了するか否かを判定し(S20)、処理を終了しない場合(S20でNO)、ステップS14以降の処理を続ける。処理を終了する場合(S20でYES)、制御部10は、処理を終了する。
図14は映像開発支援装置100によるコンテナ設定時の処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部10は、コンテナ画面及びルート画面を表示し(S31)、コンテナ(演出ブロック)の設定操作の有無を判定する(S32)。コンテナの設定操作がない場合(S32でNO)、制御部10は、ステップS32の処理を続ける。
コンテナの設定操作があった場合(S32でYES)、制御部10は、コンテナ画面に設定したコンテナを表示し(S33)、コンテナの選択操作の有無を判定する(S34)。コンテナの選択操作がない場合(S34でNO)、制御部10は、ステップS34の処理を続ける。
コンテナの選択操作があった場合(S34でYES)、制御部10は、ルート画面でコンテナを繋いだルートを表示し(S35)、ルート画面上でのコンテナの選択操作の有無を判定する(S36)。ルート画面上でコンテナの選択操作があった場合(S36でYES)、制御部10は、コンテナに登録されている画像を表示する(S37)。
ルート画面上でコンテナの選択操作がない場合(S36でNO)、制御部10は、後述のステップS38の処理を行う。制御部10は、コンテナのルート選択が終了したか否かを判定し(S38)、コンテナのルート選択が終了していない場合(S38でNO)、コンテナの設定操作の有無を判定する(S39)。
コンテナの設定操作があった場合(S39でYES)、制御部10は、ステップS33以降の処理を続ける。コンテナの設定操作がない場合(S39でNO)、制御部10は、ステップS34以降の処理を続ける。コンテナのルート選択が終了した場合(S38でYES)、制御部10は、処理を終了する。
図15及び図16は映像開発支援装置100によるコンテナの内容の編集処理時の処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部10は、コンテナの内容の編集開始操作の有無を判定し(S51)、編集開始操作がない場合(S51でNO)、ステップS51の処理を続ける。編集開始操作があった場合(S51でYES)、制御部10は、コンテナの内容の編集画面を表示する(S52)。
制御部10は、画像の登録操作の有無を判定し(S53)、画像の登録操作があった場合(S53でYES)、画像を登録する(S54)。画像の登録操作がない場合(S53でNO)、制御部10は、後述のステップS55の処理を行う。
制御部10は、音声の登録操作の有無を判定し(S55)、音声の登録操作があった場合(S55でYES)、音声を登録する(S56)。音声の登録操作がない場合(S55でNO)、制御部10は、後述のステップS57の処理を行う。
制御部10は、画像の再生タイミングの設定操作の有無を判定し(S57)、画像の再生タイミングの設定操作があった場合(S57でYES)、画像の再生タイミングの設定する(S58)。画像の再生タイミングの設定操作がない場合(S57でNO)、制御部10は、後述のステップS59の処理を行う。
制御部10は、音声の再生タイミングの設定操作の有無を判定し(S59)、音声の再生タイミングの設定操作があった場合(S59でYES)、音声の再生タイミングの設定する(S60)。音声の再生タイミングの設定操作がない場合(S59でNO)、制御部10は、後述のステップS61の処理を行う。
制御部10は、再生開始操作の有無を判定し(S61)、再生開始操作があった場合(S61でYES)、コンテナの映像(動画及びサウンド)を再生する(S62)。再生開始操作がない場合(S61でNO)、制御部10は、後述のステップS63の処理を行う。
制御部10は、コンテナの進捗度の設定操作の有無を判定し(S63)、コンテナの進捗度の設定操作があった場合(S63でYES)、コンテナの進捗度を設定する(S64)。コンテナの進捗度の設定操作がない場合(S63でNO)、制御部10は、後述のステップS65の処理を行う。
制御部10は、編集処理を終了するか否かを判定し(S65)、編集処理を終了しない場合(S65でNO)、ステップS53以降の処理を続ける。編集処理を終了する場合(S65でYES)、制御部10は、処理を終了する。
映像開発支援装置100は、CPU(プロセッサ)、GPU(グラフィクス・プロセッシング・ユニット)、RAMなどを備えた汎用コンピュータを用いて実現することもできる。図13から図16に示すような処理の手順を定めたコンピュータプログラムをコンピュータに備えられたRAMにロードし、コンピュータプログラムをCPU(プロセッサ)で実行することにより、コンピュータ上で映像開発支援装置100を実現することができる。
図17は映像開発支援装置100の使用形態の一例を示す説明図である。通信ネットワーク3に複数の映像開発支援装置100が接続されている。各映像開発支援装置100には、表示装置2を接続することができる。それぞれの映像開発支援装置100は、映像開発、制作を担当する複数の担当部署などに設置されている。担当部署には、例えば、企画担当者、演出担当者、ディレクター、グラフィックデザイナー、プログラマー、遊技機メーカ担当者などが含まれるが、図17の例に限定されない。各映像開発支援装置100は、通信ネットワーク3を介してデータサーバ4に接続されており、各担当者が映像開発支援装置100で行った種々の処理内容、処理結果は、データサーバ4に記録され、担当者間で共有することができる。
図18は映像開発支援装置100の使用形態の他の例を示す説明図である。通信ネットワーク3に複数の端末装置5が接続されている。端末装置5は、例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット端末装置などでもよい。それぞれの端末装置5は、映像開発、制作を担当する複数の担当部署などに設置されている。担当部署には、例えば、企画担当者、演出担当者、ディレクター、グラフィックデザイナー、プログラマー、遊技機メーカ担当者などが含まれるが、図17の例に限定されない。各端末装置5は、通信ネットワーク3を介して映像開発支援装置100に接続されており、各担当者は、端末装置5を通じて映像開発支援装置100にアクセスして種々の処理を行うことができる。各端末装置5での処理内容、処理結果は、映像開発支援装置100に記録され、担当者間で共有することができる。
上述のように、本実施の形態の映像開発支援装置100によれば、映像開発初期での契機を伴った映像の確認が容易に行えるので、映像を確認するために映像データをプログラムに変換して実際の遊技機に組み込む必要がなく、実機への組み込みを待つことなく各契機での映像を確認することができる。
また、本実施の形態の映像開発支援装置100によれば、シミュレータとのインタフェース機能を備えるので、シミュレータを用いて映像を確認することができる。例えば、映像を見ながら打感の判断を容易に行うことができ、打感に対するフィードバックが容易になるので、開発の早い段階での修正が容易になる。
また、本実施の形態の映像開発支援装置100によれば、映像の開発、制作に係る各工程において、開発、制作に係る情報を一元管理することができ、担当部署間で情報を共有することが容易になる。また、各工程において担当部署間での情報を受け渡しが容易になる。
また、本実施の形態の映像開発支援装置100によれば、実機への組み込みを待つことなく各契機での映像を確認することができるので、開発後段での修正作業を少なくすることができ、工程全体の短縮化、工数の削減を図ることができる。
出力部70が出力するデータを、グラフィックデザイナーが作業をする際に開発ソフト(例えば、After Effects:登録商標)で読み込むことにより、契機別のグループデータ(コンポジション)やルートデータを自動的に作成することができる。これにより、グラフィックデザイナーが一つずつコンポジションを作成しなくても自動的に生成出来るようになり、工数を大幅に削減することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置は、遊技機用の映像開発支援装置であって、映像の演出情報を表示する演出情報画面と、遊技機の複数の契機それぞれに関連付けて1又は複数の演出ブロックを表示するコンテナ画面と、各契機の演出ブロックを繋げたルートを表示するルート画面とを表示すべく制御する表示制御部を備える。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、遊技機用の映像開発支援をさせるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、映像の演出情報を表示する処理と、遊技機の複数の契機それぞれに関連付けて1又は複数の演出ブロックを表示する処理と、各契機の演出ブロックを繋げたルートを表示する処理とを実行させる。
本実施の形態に係る映像開発支援方法は、遊技機用の映像開発支援方法であって、表示制御部は、映像の演出情報を表示し、遊技機の複数の契機それぞれに関連付けて1又は複数の演出ブロックを表示し、各契機の演出ブロックを繋げたルートを表示する。
表示制御部は、映像の演出情報を表示する演出情報画面と、遊技機の複数の契機それぞれに関連付けて1又は複数の演出ブロックを表示するコンテナ画面と、各契機の演出ブロックを繋げたルートを表示するルート画面とを表示すべく制御する。
演出情報画面は、演出の概要、演出の仕様などの演出情報をテキスト及び画像で表示することができる。ユーザは、演出情報画面に演出情報を書き込むこと、あるいは貼り付けることができる。演出情報により、全体の演出を把握することができる。
コンテナ画面は、契機毎に演出ブロックを配置することができる画面である。演出ブロックは、コンテナという個別の演出を設定するための入れ物のようなものである。演出ブロックが配置できる(置ける)契機は、例えば、レバーオン(LEV)、回胴回転開始(ROT)、第1停止ボタンオン(1ST)、第2停止ボタンオン(2ND)、第3停止ボタンオン(3RD)、第3停止ボタンオフ(3RDOFF)、次ベット(BET)、チャンスアップボタン(CUB)とすることができる。なお、コンテナ画面上で、演出ブロックの編集(新規作成、選択、選択解除、移動、コピー、削除など)を行うことができる。
ルート画面は、各契機の演出ブロックを繋いだルートを表示する。演出ブロックを選択して繋げる操作は、コンテナ画面上で行うことができる。
上述の構成により、一連の映像全体の演出の概要及び仕様とともに、各契機にどのような演出ブロック(すなわち、コンテナという演出)が設定され、契機毎に演出がどのように流れていくかを把握することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置は、前記コンテナ画面に演出ブロックを設定する設定操作を受け付ける設定受付部を備え、前記表示制御部は、前記設定受付部で設定操作を受け付けた場合、前記コンテナ画面に演出ブロックを表示する。
設定受付部は、コンテナ画面に演出ブロックを設定する設定操作を受け付ける。演出ブロックの設定は、演出ブロックの新規作成などの編集操作を含む。
表示制御部は、設定操作を受け付けた場合、コンテナ画面に演出ブロックを表示する。これにより、コンテナ画面に所要の演出ブロックを配置して表示させることができ、契機毎に設定された演出ブロックを一覧表示、一元管理することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置は、前記コンテナ画面に表示された演出ブロックを選択する選択操作を受け付ける選択受付部を備え、前記表示制御部は、前記選択受付部で選択された演出ブロックを繋げたルートを表示する。
選択受付部は、コンテナ画面に表示された演出ブロックを選択する選択操作を受け付ける。なお、同一契機で複数の演出ブロックを選択することもできる。
表示制御部は、選択された演出ブロックを繋げたルートを表示する。これにより、ルート画面に、契機毎の1又は複数の演出ブロックがどのようなルートで繋がっているかを表示させることができ、1ゲーム分全体(全ての契機を含む)の演出の流れを一覧表示、一元管理することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置において、前記表示制御部は、前記ルート画面に表示された演出ブロックが選択された場合、前記演出ブロックに登録された画像を表示する。
表示制御部は、ルート画面に表示された演出ブロックが選択された場合、選択された演出ブロックに登録された画像を表示する。演出ブロックの選択は、例えば、演出ブロックにマウスカーソルを合わせることにより行うことができる。なお、演出ブロックにマウスカーソルを合わせる構成に限定されるものではなく、例えば、メニューから選択することによって全ての演出ブロックで登録された画像を表示してもよい。登録された画像は、字コンテ、絵コンテ、ビデオコンテ、静止画像などを含む。これより、各契機での演出の詳細を簡単に確認することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置は、前記コンテナ画面に表示された演出ブロックを編集する編集操作を受け付ける編集受付部を備え、前記表示制御部は、前記編集受付部で編集操作を受け付けた場合、前記演出ブロックを編集する編集画面を表示する。
編集受付部は、コンテナ画面に表示された演出ブロックを編集する編集操作を受け付ける。表示制御部は、編集操作を受け付けた場合、演出ブロックを編集する編集画面を表示する。編集画面での編集処理は、例えば、演出ブロックの内容の編集を含み、演出ブロックの内容の初期化、演出ブロックへの画像の登録、音声の登録、再生、進捗度の設定などを含む。これにより、一元管理された状態で編集作業を行うことができ、また編集後の演出ブロックの内容を一元管理することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置は、前記編集画面で前記演出ブロックに画像を登録する登録操作を受け付ける登録受付部を備える。
登録受付部は、編集画面で演出ブロックに画像を登録する登録操作を受け付ける。画像は、字コンテ、絵コンテ、ビデオコンテ、静止画像、CGなどを含む。これにより、一元管理された状態で画像を登録することができ、また登録された画像を一元管理することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置は、前記編集画面で前記演出ブロックに登録された画像を更新する更新操作を受け付ける更新受付部を備える。
更新受付部は、編集画面で演出ブロックに登録された画像を更新する更新操作を受け付ける。例えば、一旦登録された字コンテを絵コンテに更新すること、あるいは一旦登録された絵コンテをビデオコンテに更新することができる。すなわち、開発費や制作費の安価な画像から高価な画像へと自由に更新することができる。これにより、開発・制作の初期段階で演出の修正があったとしても、修正量や修正費用が増大することを防止することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置において、前記登録受付部は、前記編集画面で前記演出ブロックに音声を登録する登録操作を受け付ける。
登録受付部は、編集画面で演出ブロックに音声を登録する登録操作を受け付ける。音声は、サウンドであり、例えば、BGM、効果音、キャラクタの声などを含む。これにより、演出ブロック毎に画像と音声とを登録することができ、臨場感がある映像を生成することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置は、前記演出ブロックに登録した画像及び音声の再生タイミングを調整する調整操作を受け付ける調整受付部を備える。
調整受付部は、演出ブロックに登録した画像及び音声の再生タイミングを調整する調整操作を受け付ける。再生タイミングの調整は、画像及び音声の再生開始時点、画像及び音声の再生時間、あるいは画像及び音声の再生終了時点などの調整を含む。再生タイミングの調整は、例えば、各契機を基準とすることができる。これにより、動画とサウンドのタイミングを事前に確認することができ、例えば、映像を実機(遊技機)に組み込む前にタイミングを調整することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置は、前記編集画面で前記演出ブロックに登録された画像及び音声を再生する編集再生部を備える。
編集再生部は、編集画面で演出ブロックに登録された画像及び音声を再生する。これにより、編集操作を行いながら、直ちに映像(例えば、動画とサウンド)を確認することができるので、映像の制作をスムーズに行うことができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置は、各契機の演出ブロックを繋げたルートに従って前記演出ブロックに登録された画像及び音声を再生するルート再生部を備える。
ルート再生部は、各契機の演出ブロックを繋げたルートに従って演出ブロックに登録された画像及び音声を再生する。ルート再生により、契機の最初から最後までの各契機に登録され、ルートで繋がった演出ブロックそれぞれに登録された映像が、設定されたタイミングで順番に再生される。これにより、全体の映像を再生することができ、演出概要や演出仕様に従って映像が制作されているかを把握することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置は、前記演出情報画面にテキスト領域及び画像領域を設定する設定部を備える。
設定部は、演出情報画面にテキスト領域及び画像領域を設定する。すなわち、演出概要や演出仕様をテキスト及び画像で表現することができる。これにより、演出概要や演出仕様を一元管理することができるとともに、映像開発の関係者の間で演出情報を共有することができ、開発、制作を円滑に進めることができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置は、前記演出ブロック毎に映像開発の進捗度を設定する進捗度設定部を備える。
進捗度設定部は、演出ブロック毎に映像開発の進捗度を設定する。進捗度は、例えば、企画、絵コンテなどのプリプロダクションの途中(プリプロ中)、プリプロダクション完了(プリプロFIX)、CG、オーサリング又はプログラミングなどの本制作の完了(本制作FIX)などに分けることができるが、これに限定されない。これにより、演出ブロック毎の進捗状況を一元管理することができ、映像開発の関係者の間で進捗状況を共有することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置において、前記表示制御部は、前記演出ブロックの進捗度に応じて前記演出ブロックを異なる表示態様で表示する。
表示制御部は、演出ブロックの進捗度に応じて演出ブロックを異なる表示態様で表示する。例えば、進捗度に応じて演出ブロックの枠又はブロック全体の色を変えること、演出ブロックの枠の太さ、演出ブロックの大きさを変えることができる。これにより、演出ブロックの内容の開発、制作の進捗度を容易に把握することができる。
本実施の形態に係る映像開発支援装置において、前記表示制御部は、映像開発の進捗度に応じて前記演出情報画面、前記コンテナ画面及び前記ルート画面の少なくとも一つを異なる表示態様で表示する。
表示制御部は、映像開発の進捗度に応じて演出情報画面、コンテナ画面及びルート画面の少なくとも一つを異なる表示態様で表示する。進捗度は、例えば、プリプロ中、プリプロFIX、及び本制作FIXなどに分けることができる。表示態様は、画面の背景の色、画面の枠の色又は太さなどを変えることができる。例えば、全ての契機のすべての演出ブロックの内容が所定の進捗度になった場合、当該進捗度に応じた表示態様で画面を表示することができる。これにより、映像開発(制作)の全体の進捗度を容易に把握することができる。