JP2019154572A - ポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軟質磁性体を回転出力とする磁気ギア減速機構を備えるポンプ装置を提供する。【解決手段】ポンプ装置10は、インペラ14を回転自在に収容するポンプ本体22と、ロータ72がインペラ14と磁気的に結合してインペラ14を回転させる駆動装置24と、を備える。磁気ギア減速機構84は、インペラ14に従動ポールピース群57と、ロータ72に設けられる駆動磁石群77と、従動ポールピース群57を挟んだ駆動磁石群77の反対側に固定される固定磁石群87と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、流体を流動させるポンプ装置に関する。
ポンプ装置は、人工心肺装置(体外設置型補助人工心臓)において血液を流動させる血液循環機器として使用されている。例えば、特許文献1には、インペラを内部に回転自在に収容したポンプ本体と、ポンプ本体が装着されてインペラを回転させる駆動装置とを備えたポンプ装置が開示されている。このポンプ装置は、血液に接触するポンプ本体のみを使い捨てとする一方で、高価なモータを再利用することができる。
特許第3853865号公報 国際公開第2016/054543号
ところで、特許文献1に開示されているようなポンプ装置は、手術室に静置された状態で開心術に使用されることを想定して設計されるため、そのサイズが大きく、また重量物に構成される。このため、患者からある程度離れたカート等に設置されることが多い。また近年、インフルエンザ感染時の緊急的な呼吸補助、肺移植までの一時的な呼吸補助手段等に、血液ポンプ(ポンプ装置)と人工肺を含む人工心肺装置が使用される場合が増加している。この場合、人工心肺装置の装着時間が数日から1か月程度の中長期に及ぶことがあり、このような人工心肺装置の長期使用中に、患者を覚醒し、リハビリテーションを早期に開始することが良好な結果につながることが知られている。
このような、人工心肺装置を使用する患者のリハビリテーションを容易にするためには、特許文献2のFig9、Fig10、Fig11に開示されているような、血液ポンプ、人工肺を患者に装着できるシステムが望まれている。しかしながら、開心術用に開発された血液ポンプはサイズが大きく、重量物に構成されているため、このような装着型の人工心肺装置に使用するのは困難である。
また、小型の血液ポンプにはエネルギー密度が高いネオジム磁石が使用されているが、ネオジム磁石は、高価且つ耐熱性が低いためインサート成形のような組み立て工程を省略できる工程に適応できないという問題がある。すなわち、人工心肺装置の技術分野では、患者が安定的に携帯してより自由な活動を可能とする小型軽量で、且つ使い捨て部の製造コストを低廉化できるポンプ装置の提供が望まれている。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、軟質磁性体を回転出力とする磁気ギアによる減速機構を構成することで、装置全体の小型化を実現可能とし、また製造コストの低廉化を図ることができるポンプ装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、インペラと、前記インペラと磁気的に結合する回転部と、前記回転部の回転を減速させ、前記インペラを回転させる減速機構と、を有するポンプ装置であって、前記減速機構は、前記インペラに設けられる多極軟質磁性体と、前記回転部に設けられる多極駆動磁石と、前記多極軟質磁性体に磁力が伝達されるように前記多極駆動磁石との間で該多極軟質磁性体を挟むように固定される多極固定磁石と、を含んで構成されることを特徴とする。
上記によれば、ポンプ装置は、多極軟質磁性体、多極駆動磁石、多極固定磁石によって軟質磁性体を回転出力とする磁気ギアによる減速機構を構成することで、回転部の回転速度に対してインペラの回転速度を簡単に低下させることができる。従って、ポンプ装置は、回転部を小さなトルクで高速回転させる構成を採ることができ、ポンプ装置全体の小型化を図ることが可能となる。これにより、人工心肺装置が構築された患者にポンプ装置を容易に携帯させて、日常の活動を無理なく行わせることができる。また、ポンプ装置は、製造が容易な多極軟質磁性体をインペラに適用することで、インペラが簡単に製造可能となり製造コストを低廉化することができる。
また、前記インペラを回転自在に収容したポンプ本体と、前記ポンプ本体に離脱可能に装着され、前記回転部を内部に有する駆動装置と、を備え、前記ポンプ本体と前記駆動装置の装着状態で前記減速機構が構成されるとよい。
ポンプ装置は、ポンプ本体と駆動装置を着脱自在とすることで、使用後にポンプ本体を廃棄する一方で、駆動装置を再利用することができる。そして、廃棄されるポンプ本体は、硬質磁性材料等で構成される磁石よりも安価な多極軟質磁性体を有するので、低コスト化をより促進することができる。
さらに、前記多極軟質磁性体は、前記インペラの周方向に沿って並ぶ環状に形成され、前記多極駆動磁石は、前記回転部の周方向に沿って並ぶ環状に形成され、前記多極固定磁石は、周方向に沿って並ぶ環状に形成されていることが好ましい。
多極軟質磁性体、多極駆動磁石、多極固定磁石が共に環状であれば、相互に容易に対向して、様々な磁気ギア減速機構の形態を採ることが可能となる。そして、減速機構は、磁気ギア減速機構により、インペラをスムーズに減速させて回転させることができる。
上記構成に加えて、前記多極軟質磁性体、前記多極駆動磁石、前記多極固定磁石は、前記インペラの回転軸と直交する径方向に並んで配置されるとよい。
減速機構は、多極軟質磁性体、多極駆動磁石、多極固定磁石を径方向に配置することで、インペラの回転軸方向の寸法を大幅に短くすることができる。従って、ポンプ装置の小型化をさらに図ることが可能となる。
また、前記多極軟質磁性体は、前記多極駆動磁石に対向する駆動磁石側対向面と、前記多極固定磁石に対向する固定磁石側対向面と、を有し、前記駆動磁石側対向面と前記固定磁石側対向面は、相互に直交する方向を臨んでいることが好ましい。
駆動磁石側対向面と固定磁石側対向面とが相互に直交する方向に臨んでいる構成でも、多極軟質磁性体は、多極駆動磁石と多極固定磁石の相互からそれぞれの磁力(磁界)を良好に受けることができる。これによりポンプ装置は一層汎用性が高まる。
さらに、前記多極軟質磁性体は、前記多極駆動磁石に対向する駆動磁石側対向面と、前記多極固定磁石に対向する固定磁石側対向面と、を有し、前記駆動磁石側対向面と前記固定磁石側対向面は、同一方向を臨み、且つ相互に離間しているとよい。
このように、駆動磁石側対向面と固定磁石側対向面が同一方向を臨み且つ離間している構成でも、多極軟質磁性体が磁力を良好に受けることができる。
或いは、前記多極軟質磁性体、前記多極駆動磁石、前記多極固定磁石は、前記インペラの回転軸方向に沿って配置されてもよい。
ポンプ装置は、多極軟質磁性体、多極駆動磁石、多極固定磁石を回転軸方向に配置していることで、径方向の寸法を大幅に小さくすることができる。これにより、流体を直線状に沿って流すような箇所に、ポンプ装置を容易に設置することが可能となる。
そして、当該ポンプ装置は、前記インペラの回転に伴う遠心力によって流体を流動させる遠心ポンプ又は斜流ポンプに構成されていることが好ましい。
また或いは、当該ポンプ装置は、流体を流動する流動路に前記インペラを配置しており、前記インペラの回転によって前記流動路の軸方向に前記流体を流動させる軸流ポンプに構成されていてもよい。
さらに、前記インペラは、ハウジングと、該インペラとの隙間に形成される動圧軸受け、及び前記多極駆動磁石、前記多極固定磁石並びに前記多極軟質磁性体間に作用する吸引力による磁気軸受けによって、前記ハウジングと非接触で回転可能に構成されているとよい。
ポンプ装置は、動圧軸受けと磁気軸受けを有することで、ハウジングに接触することなくインペラを回転して、摩擦等による液体への影響を抑制し、より安全に液体を流動させることができる。また、軸受け部材の収納空間が不要となるため、ポンプ本体をより小型に構成でき、製造コストも低く抑えることができる。
またさらに、前記多極軟質磁性体は、圧粉鉄心又はアモルファス鉄心に構成されているとよい。
これらの材料を適用することによって、多極軟質磁性体を、所望の形状に低コストで成形することができる。
本発明によれば、ポンプ装置は、軟質磁性体を回転出力とする磁気ギアによる減速機構を構成することで、装置全体の小型化を実現可能とし、また製造コストの低廉化を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係るポンプ装置の側面断面図である。 図2Aは、ポンプ本体を示す側面断面図であり、図2Bは、駆動装置の側面断面図である。 図2AのIII−III線断面図である。 図1の磁気ギア減速機構を部分的に取り出して示す平面断面図である。 図5Aは、従動ポールピースに対し駆動磁石と固定磁石が異なる極性で対向した際の作用を示す第1説明図であり、図5Bは、従動ポールピースに対し駆動磁石と固定磁石が同じ極性で対向した際の作用を示す第2説明図である。 図6Aは、第1変形例に係るポンプ装置の側面断面図であり、図6Bは、図6Aの磁気ギア減速機構を部分的に取り出して示す平面断面図である。 第2変形例に係るポンプ装置の側面断面図である。 第3変形例に係るポンプ装置の側面断面図である。 第4変形例に係るポンプ装置の側面断面図である。 第5変形例に係るポンプ装置の側面断面図である。 図11Aは、図10のXIA−XIA線の断面図であり、図11Bは、図10のXIB−XIB線の断面図である。 第6変形例に係るポンプ装置の側面断面図である。 第7変形例に係るポンプ装置の側面断面図である。 第8変形例に係るポンプ装置の側面断面図である。 第2実施形態に係るポンプ装置の側面断面図である。 図16Aは、図15の固定磁石の平面断面図であり、図16Bは、図15の従動ポールピースの平面断面図であり、図16Cは、図15の駆動磁石の平面断面図である。
以下、本発明に係るポンプ装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係るポンプ装置10は、上述したように、装着型の人工心肺装置(不図示)に適用可能な構造となっている。例えば、ポンプ装置10は、患者の体表に人工肺と共に配置され、日常的に携帯可能な構成となっている。
図1、図2A及び図2Bに示すように、ポンプ装置10は、別体に構成されたポンプ本体22と駆動装置24とを組み付けることで、駆動装置24の駆動力をポンプ本体22内のインペラ14に伝達可能とする。そして使用後に、ポンプ本体22は駆動装置24から取り外されて廃棄される。つまり、ポンプ本体22は、1回の使用毎に取り替えられて、使い捨て又は滅菌処理されるディスポーザブルタイプに構成される。その一方で、駆動装置24は、リユースタイプに構成され、次の使用機会において、新たなポンプ本体22が取り付けられてこのポンプ本体22のインペラ14を動作させる。なお、ポンプ装置10は、ポンプ本体22と駆動装置24が分離不能な(一体形成された)構成でもよい。
ポンプ装置10のポンプ本体22は、駆動装置24に装着可能な外観に形成されたハウジング32を備える。ハウジング32の内部には、インペラ14が回転自在に収容されると共に、血液の流入及び排出がなされる内部空間36が設けられている。
ハウジング32は、円盤状又はドーム状の上側ハウジング部33と、上側ハウジング部33の下部に連なり駆動装置24に装着される筒状の下側ハウジング部34と、を有する。内部空間36は、上側ハウジング部33と下側ハウジング部34の両方にわたって形成されている。上側ハウジング部33と下側ハウジング部34は、相互に分割可能に構成され、インペラ14を取り出せるようになっている。なお、ハウジング32は、一連の部材で形成されていてもよい。
図2A及び図3に示すように、上側ハウジング部33は、血液流入ポート38と、血液流出ポート40とを有する。血液流入ポート38は、上側ハウジング部33の天井部且つ中心に設けられて上方向に突出し、その内部には、上側ハウジング部33の内部空間36(以下、上空間36aという)に連通する流入路38aが設けられている。血液流出ポート40は、上空間36aの側部から接線方向に突出し、その内部には、上空間36aに連通する流出路40aが設けられている。
上空間36aは、上側ハウジング部33の外形に応じた形状で、所定の容積を有するように形成される。上空間36aには、インペラ14の上側のフィン部46が配置される。上空間36aを囲う壁部のうち底壁の中心部には、下側ハウジング部34が配置され、この部分は血液流入ポート38の流入路38aを臨む山形部34aに形成されている。山形部34aは、フィン部46の流通孔50に血液を円滑に流動させる。
下側ハウジング部34は、上側ハウジング部33の下面に連結されて下方向に突出し、上空間36aの中心と同軸の軸心を有する円筒状の外形に形成されている。下側ハウジング部34の軸心には、該下側ハウジング部34の軸方向に沿って挿入穴42が設けられている。挿入穴42は、下側ハウジング部34の山形部34a及び内周部34bによって囲われ、その下端側が開口している。
下側ハウジング部34の内部には、上空間36aに連通する下空間36b(内部空間36の一部)が形成されている。下空間36bは、下側ハウジング部34の円筒状に応じて挿入穴42の側方を周回し、インペラ14の従動回転構造部48を回転自在に収容している。
一方、内部空間36に収容されるインペラ14は、貫通孔15を内側に有する円筒状に形成されている。インペラ14は、下側ハウジング部34の山形部34a及び内周部34bを貫通孔15に挿入してハウジング32に収容される。貫通孔15は、収容状態で、内周部34bとインペラ14の間に僅かな隙間を生じさせる。隙間の間隔は、ポンプ本体22のサイズにもよるが、例えば0.03mm〜0.2mm程度の範囲に設定される。
また、インペラ14は、上空間36aと下空間36bの両方にわたって収容される。インペラ14の上部にはフィン部46が設けられる一方で、インペラ14の下部には従動回転構造部48が設けられている。
フィン部46は、上空間36aに配置され、回転に伴い遠心力を血液に付与する。フィン部46は、貫通孔15とフィン部46の径方向外側とを連通する流通孔50を備えている。流通孔50は、上側のシュラウド50aと、下側の底部50b、底部50bから突出してシュラウド50aを支持する側壁部50cとで構成されている。
インペラ14の回転時に、シュラウド50aは、上側ハウジング部33の天井部の突部と同じ高さ位置に配置され、底部50bは、下側ハウジング部34の山形部34aの周縁と同じ高さに配置される。また、側壁部50cは、インペラ14の回転状態(回転方向や回転速度等)に応じて、適宜の遠心力を生じる傾きや湾曲形状に設計されているとよい。なお、フィン部46の形状は、特に限定されず、例えばシュラウド50aが設けられておらず羽状の突出壁(側壁部50c)が複数設けられた構成でもよい。
従動回転構造部48は、駆動装置24と磁気的に結合して、磁気ギア減速機構84を構築する。従動回転構造部48は、内部に設けられる複数の従動ポールピース56と、各従動ポールピース56を被覆及び固定する保持枠58とを有する。また、従動回転構造部48の貫通孔15を構成する内壁54は、磁気の透過性を高めるために充分に薄く形成されている。
複数の従動ポールピース56は、図4に示す平面断面視で、周方向に並んで環状の従動ポールピース群57(多極軟質磁性体)を構成している。従動ポールピース群57は、下側ハウジング部34の軸心に一致する中心を有し、この中心から一定の半径の位置を周回している。本実施形態において、従動ポールピース56の数(第1設定数)は、6つに設定されている。なお、従動ポールピース56の数は、特に限定されず、後記の駆動磁石76及び固定磁石86に対応して、適切に設けられればよい。
6つの従動ポールピース56は、周囲の磁気(磁界)に基づき磁化し、またヒステリシスや保持力が小さい軟質磁性体によって構成される。軟質磁性体を構成する材料としては、例えば、鉄、ケイ素鋼、パーマロイ等の金属軟質磁性材料があげられる。この種の従動ポールピース56には、モータステータコアと類似の磁気特性が要求されるが、最も一般的なモータステータコア材料である積層ケイ素鋼板の場合、機械加工が必要となるため製造コスト低減には限界がある。粉末状にした上記の金属軟質磁性材料に加圧等の加工を行うことにより圧粉鉄心として構成する製造方法が最もコスト低減が可能である。なお、従動ポールピース56は、アモルファス鉄心として構成されたものでもよい。また、各従動ポールピース56は、インペラ14の製造においてインサート成形がなされることで、製造時の手間を低減すると共に、インペラ14に強固に固着される。
例えば、6つの従動ポールピース56は、平面断面視で、略50°の円弧状(扇状)且つ径方向且つ軸方向に所定の寸法を有するように形成される。また、周方向に隣り合う従動ポールピース56同士の間には、隔壁59が設けられている。これにより、個々の従動ポールピース56は、駆動装置24の駆動磁石76及び固定磁石86の磁界によって適宜の極性に変化する。
図1及び図2Bに示すように、ポンプ装置10の駆動装置24は、筐体60と、筐体60内に収容されるモータ機構62と、ポンプ本体22の従動ポールピース56との間で磁気ギア減速機構84を構成する駆動減速構造部64とを有する。
筐体60は、ポンプ本体22を装着する円筒状の装着溝66を上面に有する円盤状に形成されている。筐体60の装着溝66よりも径方向内側部分は、下側ハウジング部34の挿入穴42に挿入される中央凸部60aとなっている。また、筐体60の装着溝66よりも径方向外側部分は、中央凸部60aよりも若干低い環状の周辺凸部60bとなっている。
そして、ポンプ本体22のハウジング32と、駆動装置24の筐体60とは、相互に、着脱自在に位置決め固定可能な係合構造44を有する。本実施形態において、係合構造44は、下側ハウジング部34を駆動装置24の装着溝66に挿入して、中央凸部60aと周辺凸部60bとで嵌合する構造を採っている。なお、係合構造44は、種々の構成を採用してよいことは勿論である。
筐体60の内部には、モータ機構62及び駆動減速構造部64を収容する空洞61が設けられ、中央凸部60aの中心部には、空洞61を上下に延在して筐体60の端壁同士を支持する固定軸部68が設けられている。固定軸部68は、モータ機構62の一部を構成し、ロータ72を回転自在に軸支する。
モータ機構62は、上記の固定軸部68と、周辺凸部60bに固定されるステータ70と、固定軸部68を中心に回転するロータ72(回転部)と、を含む。ステータ70は、モータ機構62の固定子であり、筐体60の端壁に吊り下げられると共に、周辺凸部60bの周方向に沿って複数配置されている。ステータ70は、制御部26(図1中のcontroller:図2A以降は図示略)に電気的に接続され、制御部26の制御下に適宜の電力が供給される。
ロータ72は、モータ機構62の回転子であり、回転基体74と、回転基体74に設けられる作動磁石75とを有する。回転基体74は、固定軸部68の外周面に装着される円筒状の可動軸部74aと、可動軸部74aの下部から径方向外側に突出する円盤部74bとを有し、側面断面視で略T字形状に形成されている。
可動軸部74aは、固定軸部68に対してベアリング80を介して接続されている。各ベアリング80は、可動軸部74aを軸心O(図5A参照)周りに回転させる。円盤部74bは、可動軸部74aの軸心Oに対し直交方向に突出し、その突出端部に複数の作動磁石75を有している。各作動磁石75は、適宜の磁力を有する永久磁石であり、ステータ70の磁界に基づき円盤部74b(ロータ72)を周方向に回転させる。
そして、可動軸部74aの外周面の上部側には、駆動磁石76が複数固着され、図4に示すように、環状の駆動磁石群77(多極駆動磁石)を構成している。駆動磁石群77は、可動軸部74aの軸心Oに一致する中心を有し、従動ポールピース群57よりも短い半径で周回している。駆動磁石76の極数(第2設定数)は、本実施形態において4つに設定されている。なお、多極駆動磁石は、別々の駆動磁石76を周方向に並べて環状の駆動磁石群77とするだけに限定されない。例えば、多極駆動磁石は、環状に連なる一つの部材に複数(4つ)の磁極を持たせるように製造されてもよい。
駆動磁石群77は、周方向に隣り合う駆動磁石76同士の極性が相互に異なっており、すなわち2つの対極を有する。各駆動磁石76は、平面視で略90°の円弧状に形成され、その上下方向の厚みが従動ポールピース56の厚みと同一に設計されている。駆動磁石76を構成する材料は、特に限定されるものではないが、例えば、アルニコ、フェライト、ネオジム等があげられる。
そして、本実施形態に係る駆動減速構造部64は、図1及び図4に示すように、駆動磁石76と共に固定磁石86を駆動装置24に備え、インペラ14の従動ポールピース56と組み合わせることで、磁気ギア減速機構84を構成している。固定磁石86は、装着溝66を挟んだ駆動磁石76の反対側(駆動磁石76と同じ高さ)で、装着溝66を構成する筐体60の壁部に複数設けられ、該壁部から露出している。複数の固定磁石86は、壁部の周方向に沿って並ぶことで、環状の固定磁石群87(多極固定磁石)を構成している。
固定磁石群87は、ロータ72の軸心Oを基点に、従動ポールピース群57の半径よりも長い半径で周回している。すなわち、磁気ギア減速機構84は、ポンプ本体22と駆動装置24の装着状態で、駆動磁石76と固定磁石86が従動ポールピース56を径方向に挟み込む構造となっている。
固定磁石86の極数(第3設定数)は、8つに設定されている。固定磁石群87も、周方向に隣り合う固定磁石86同士の極性が相互に異なり、すなわち4つの対極を有している。各固定磁石86は、平面視で略45°の円弧状に形成され、その上下方向の厚みが従動ポールピース56や駆動磁石76の厚みと同一となっている。固定磁石86を構成する材料も、特に限定されず、駆動磁石76であげた材料を適用することができる。なお、多極固定磁石も、別々の固定磁石86を周方向に並べて環状の固定磁石群87とするだけに限定されない。例えば、多極固定磁石は、環状に連なる一つの部材に複数(8つ)の磁極を持たせるように製造されてもよい。
以下、磁気ギア減速機構84における従動ポールピース56、駆動磁石76、固定磁石86の設置数(第1〜第3設定数)について説明する。上述したように、ポンプ装置10は、従動ポールピース群57、駆動磁石群77、固定磁石群87を同じ高さに配置し、また回転中心から径方向外側に向かって駆動磁石群77、従動ポールピース群57、固定磁石群87の順に配置している。これにより従動ポールピース56は、駆動磁石76と対向する駆動磁石側対向面56aを外周側に有する一方で、固定磁石86と対向する固定磁石側対向面56bを内周側に有する。
このように構成された磁気ギア減速機構84は、減速比Grを、駆動磁石76の対極数Pi(駆動磁石76の極数Pi’(第2設定数)の1/2)と、従動ポールピース56の数Po(第1設定数)との比で設定することができる。つまり、減速比Grは下記の式(1)で表される。
Gr=Pi/Po …(1)
また、磁気ギア減速機構84では、従動ポールピース56の数Poを、駆動磁石76の対極数Piと、固定磁石86の対極数Ps(固定磁石86の極数Ps’(第3設定数)の1/2)との合計により設定することができる。つまり従動ポールピース56の数Poは、下記の式(2)で表される。
Po=Pi+Ps=1/2Pi’+1/2Ps’ …(2)
従って、式(1)に式(2)を代入することで、減速比Grは以下の式(3)でも算出することができる。
Gr=Pi’/(Pi’+Ps’) …(3)
つまり、磁気ギア減速機構84の設計では、駆動装置24のロータ72の回転速度に対し、インペラ14の回転速度をどの程度減速するか(つまり減速比Gr)を先に決める。そして、従動ポールピース56、駆動磁石76、固定磁石86のうちいずれかの設定数を決める。これにより他の構成の設定数も簡単に求めることができる。例えば、目標の減速比Grとして1/3に設定し、従動ポールピース56の数Poを6とした場合、式(2)及び(3)により、駆動磁石76の数Pi’が4、固定磁石86の数Ps’が8となる(本実施形態の設定数)。
また図1及び図2Bに示すように、駆動装置24は、固定磁石86の駆動磁石76に対向する面の反対側(ステータ70との対向面側)にバックヨーク88を有している。このバックヨーク88は、固定磁石86の一方面を固着保持して、固定磁石86がステータ70から受ける磁界の変化の影響を抑制すると共に、従動ポールピース56側の固定磁石側対向面56bの表面磁束密度を高める役割を果たす。
ポンプ装置10の制御部26は、図示しない入出力インタフェース、メモリ及びプロセッサを有する周知のコンピュータにより構成され、モータ機構62の駆動を制御する。制御部26の外面には、図示しないモニタ、スピーカ、操作ボタン等が設けられており、ユーザは、操作ボタンを操作することで、ポンプ装置10の駆動内容を設定する。制御部26は、ユーザの設定情報に基づき、モータ機構62の回転を制御して、例えば0〜30000rpmの範囲でロータ72を回転させる。
本実施形態に係るポンプ装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下その作用効果について説明する。
ポンプ装置10は、別体に構成されたポンプ本体22と駆動装置24とを組み付けることで、駆動装置24の駆動力をインペラ14に伝達可能とする。組立状態では、インペラ14の従動ポールピース群57が、駆動装置24の駆動磁石群77及び固定磁石群87の間で、所定の間隔を開けて挟まれた磁気ギア減速機構84を構成する。これによりポンプ装置10は、駆動装置24のロータ72の回転速度を落としてインペラ14を回転させる。
すなわち図5Aに示すように、駆動磁石76は、インペラ14の軸心O回りの回転に伴い、その極性が従動ポールピース56に対して切り替わる。そして、駆動磁石76の極性が固定磁石86の極性と反対になっている箇所(N極とS極の対向位置)において、従動ポールピース56は、磁気分極が促される。その一方で、図5Bに示すように、駆動磁石76の極性が固定磁石86の極性と同じになっている箇所(N極同士又はS極同士の対向位置)において、従動ポールピース56は、磁気分極が抑えられる。
これにより、従動ポールピース群57は、駆動磁石群77の回転により磁気分極の箇所が簡単に切り替わり、しかも駆動磁石群77によって連れ回る力がかかりつつ、固定磁石群87によって位置を保持する力がかかる。その結果、従動ポールピース群57は、駆動磁石群77の回転速度よりも減速した速度で回転する。
また、本実施形態では、従動ポールピース56の数Poが6、駆動磁石76の極数Pi’が4、固定磁石86の極数Ps’が8に設定されていることで(図4も参照)、減速比が1/3となる。例えば、磁気ギア減速機構84は、ロータ72の回転速度が30000rpmである場合にインペラ14の回転速度を10000rpmとすることができる。
ポンプ本体22のインペラ14が、ロータ72に対し回転速度を落として回転することにより、駆動装置24は、モータ機構62の回転速度をインペラ14より高速回転とすることができる。つまり、高速低トルク型のモータを使用することができるので、駆動装置24全体として小型化を図ることが可能となる。
そして、ポンプ装置10は、内周部34bとインペラ14の隙間が0.03mm〜0.2mm程度に設定されているため、隙間がインペラ14の回転時にジャーナル動圧軸受け52として作用し、インペラ14は内周部34bと接触することなく浮上回転する。また、インペラ14内の従動ポールピース群57には、駆動磁石群77及び固定磁石群87から吸引力が作用し、インペラ14が軸方向に移動すると、移動量に略比例した復元力(もとの位置に引き戻そうとする力)が作用する。すなわち従動ポールピース群57、駆動磁石群77、固定磁石群87で構成される磁気ギア減速機構84は軸方向の受動磁気軸受け53としても作用する。駆動磁石群77及び固定磁石群87の大きさ、従動ポールピース群57との距離を適切に設定することで、従動ポールピース群57に作用する駆動磁石群77及び固定磁石群87からの吸引力を充分強く設定することが可能となる。これにより、インペラ14の軸方向の位置を略一定に維持することができる。
このような構成により、ポンプ装置10のハウジング32やインペラ14に、回転軸、ベアリング等の回転支持手段を配置する必要がなくなり、ポンプ装置10をより一層小型化することができる。なお、上述のようにインペラ14の回転支持手段は、ジャーナル動圧軸受け52と受動磁気軸受け53で構成されることが好ましいが、特許第4083158号公報に示されるようなピボット軸受け等の他の手段を用いてもよい。
以上のように、本実施形態に係るポンプ装置10は、従動ポールピース群57、駆動磁石群77、固定磁石群87という簡単な構成によって、軟質磁性体を回転出力とする磁気ギア減速機構84を構成している。そのため、駆動装置24のロータ72の回転速度に対しインペラ14の回転速度を簡単に低下させることができる。従って、ポンプ装置10は、ロータ72を小さなトルクで高速回転させる構成を採ることができ、装置全体の小型化が実現される。これにより、ポンプ装置10を含む人工心肺装置を患者に容易に装着することができ、日常の活動を無理なく行わせることができる。また、ポンプ装置10は、磁石よりも安価な軟質磁性材料の従動ポールピース56をインペラ14に適用することで、インペラ14が簡単に製造可能となり製造コストを低廉化することができる。
特に、ポンプ装置10は、ポンプ本体22と駆動装置24を着脱自在とすることで、使用後にポンプ本体22を廃棄する一方で、駆動装置24を再利用することができる。そして、ディスポーザブルタイプのポンプ本体22には、安価な軟質磁性体が使用されているので、製造コストの低廉化をより促進することができる。
さらに、環状の従動ポールピース群57、環状の駆動磁石群77、環状の固定磁石群87は、相互に容易に対向して種々の磁気ギア減速機構84の形態を形成することができる。またさらに、磁気ギア減速機構84は、従動ポールピース群57、駆動磁石群77、固定磁石群87を径方向に沿って配置することで、インペラ14のスラスト方向の寸法を大幅に短くすることができる。従って、ポンプ装置10の小型化をさらに図ることが可能となる。しかも、ポンプ装置10は、径方向外側に向かって駆動磁石群77、従動ポールピース群57、固定磁石群87の順に配置することで、固定磁石群87の設置空間を簡単に増やすことができる。
なお、本発明に係るポンプ装置10は、上記の実施形態に限定されず、種々の変形例や応用例をとり得る。例えば、ポンプ装置10は、フィン部46(インペラ14)の中心部から側方(径方向外側)に血液を流動させる遠心ポンプである。しかしながらこれに限定されず、ポンプ装置10は、インペラ14の回転により径方向外側且つ流動方向下流側に血液を流動させる斜流ポンプに構成してもよい。この場合でも、インペラ14と駆動装置24とにより磁気ギアを形成する部分に磁気ギア減速機構84を設けることができる。
以下、本発明に係るポンプ装置10の変形例について、いくつか説明していく。なお、以降の説明において、ポンプ装置10と同一の構成又は同一の機能を有する構成には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図6A及び図6Bに示すように、第1変形例に係るポンプ装置10Aは、従動ポールピース56(従動ポールピース群57:多極軟質磁性体)の第1設定数を4つとし、固定磁石86(固定磁石群87:多極固定磁石)の第3設定数を4つとした点で、上記のポンプ装置10と異なる。なお、駆動磁石76(駆動磁石群77:多極駆動磁石)の第2設定数は、ポンプ装置10と同様に4つである。
従って、ポンプ装置10Aの磁気ギア減速機構84Aの減速比Grは、上述した式(1)〜(3)に基づき1/2となる。インペラ14は、ロータ72の回転速度に対して1/2で回転する。
また、ポンプ装置10Aのロータ72は、駆動装置24の、内径がベアリング80の外径より小さい駆動磁石76を上下一対のベアリング80の間の可動軸部74a内に埋め込んでいる。この構成により、駆動装置24の径方向の寸法をより小さく(スリム化)することができ、ポンプ装置10A全体の径方向の寸法も小径化させることができる。
図7に示すように、第2変形例に係るポンプ装置10Bは、駆動磁石76と固定磁石86を互いに直交する方向に配置して、その間に従動ポールピース90を設けた点で、上記のポンプ装置10、10Aと異なる。
具体的には、駆動装置24のロータ72は、回転基体74の可動軸部74aが短く形成され、可動軸部74aの外周面に軸方向に着磁された駆動磁石76(駆動磁石群77)を配置している。この駆動磁石76は、バックヨーク88を挟んで円盤部74bの上面にも固定されている。
駆動装置24の筐体60は、側面断面視で、中央凸部60aを有しておらず、周辺凸部60bを周回させた凹状に形成されている。つまり装着溝66は、筐体60の中心部を窪ませた形状となっている。固定磁石86(固定磁石群87)は、この周辺凸部60bの内周側上部に設けられている。
一方、ポンプ本体22の下側ハウジング部34は、側面断面視で上側ハウジング部33よりも径方向に小径な円筒状の下側突出部35を有する。下側突出部35は、筐体60の周辺凸部60bと協働して係合構造44を構成し、装着溝66に離脱可能に挿入及び嵌合される。
インペラ14は、従動回転構造部48を下側突出部35(下側ハウジング部34)の下空間36bに配置している。なお、第2変形例に係るポンプ装置10Bにおいては、インペラ14の外周面48aと下側ハウジング部34の内周面35bの隙間は0.03mm〜0.2mm程度に設定されており、ジャーナル動圧軸受け52として作用する。また、インペラ14の下面48bと、下面48bに対抗する下側ハウジング部34の底面35aとの隙間は、0.03mm〜0.2mm程度に設定され、且ついずれか一方の面には特許第2989233号公報の図2、図3A、図3Bに示されるような動圧溝が設けられることで、スラスト動圧軸受け55として作用する。
従動ポールピース群57と駆動磁石群77の間に作用する吸引力は、回転軸に垂直な方向の受動磁気軸受け53aとして作用し、インペラ14の外周面48aと下側ハウジング部34の内周面35bの隙間に形成されるジャーナル動圧軸受け52と協働して、インペラ14は回転軸と直交方向に浮上回転支持がなされる。
従動ポールピース群57と固定磁石群87の間に作用する吸引力は、回転軸方向の受動磁気軸受け53bとして作用し、インペラ14の下面48bと下側ハウジング部34の底面35aの隙間に形成されるスラスト動圧軸受け55と協働してインペラ14は回転軸方向に浮上回転支持がなされる。従って、インペラ14は、ハウジング32に対して非接触に回転する。
従動回転構造部48の従動ポールピース90(従動ポールピース群57)は、大円弧部90aと、小円弧部90bとを有し、側面断面視で、L字状に形成されている。
この従動ポールピース90は、ポンプ本体22と駆動装置24の装着状態で、駆動磁石76と対向する駆動磁石側対向面56aを小円弧部90bの下面側に有する。また装着状態で、従動ポールピース90は、固定磁石86と対向する固定磁石側対向面56bを大円弧部90aの外周面側に有する。
以上のように構成されたポンプ装置10Bでも、駆動磁石76と固定磁石86の極性が異なった際に、従動ポールピース90が磁気分極する。すなわち、側面断面視でL字状の従動ポールピース90は、その内部において、N極からの磁力線を略直交方向に曲げてS極に導くことができる。従って、この構成でも磁気ギア減速機構84Bが形成され、従動ポールピース90は、駆動磁石76により連れ回りする一方で、固定磁石86により回転が抑制される。なお、磁気ギア減速機構84Bを構成する従動ポールピース90、駆動磁石76、固定磁石86の数は、上述した式(1)〜(3)に基づき適宜の減速比Grが得られるように設定されればよい(以降の変形例も同様である)。
図8に示すように、第3変形例に係るポンプ装置10Cは、側面断面視で、磁気ギア減速機構84Cを構成する従動ポールピース91(従動ポールピース群57)が凹状に形成されている点で、ポンプ装置10、10A及び10Bと異なる。具体的には、従動ポールピース91は、第1円弧部91a、第2円弧部91b、第3円弧部91cを有する。そして、第1及び第3円弧部91a、91cの径方向の寸法が同一であるのに対し、第2円弧部91bの径方向の寸法が他よりも短くなっている。また、第1円弧部91aの軸方向の長さが第2及び第3円弧部91b、91cの軸方向の長さよりも長尺に設定されている。
この従動ポールピース91は、大きな径寸法を有する第3円弧部91cの下面が駆動磁石76と対向する駆動磁石側対向面56aとなる。なお、駆動磁石76(駆動磁石群77)は、第3円弧部91cと同じ径寸法に設定されている。その一方で、大きな軸方向長さを有する第1円弧部91aの外周面が固定磁石86(固定磁石群87)と対向する固定磁石側対向面56bとなる。なお、固定磁石86は、第1円弧部91aと同じ軸方向長さに設定されている。
以上のように構成されたポンプ装置10Cでも、駆動磁石76と固定磁石86の極性が異なった際に、従動ポールピース91が簡単に磁気分極する。特に、第3円弧部91cは、駆動磁石76と広い範囲で対向して磁気的に結合することができるので、一層安定的に回転させることが可能となる(ポンプ装置10Cのインペラ14の回転支持手段はポンプ装置10Bと同じであるので説明を省略する)。
図9に示すように、第4変形例に係るポンプ装置10Dは、固定磁石92をポンプ本体22の下部側に設けた点で、ポンプ装置10、10A〜10Cと異なる。なお、インペラ14に設けられる従動ポールピース91(従動ポールピース群57)は、第3変形例と略同一の形状に形成されている。
この場合、駆動装置24は、駆動磁石76(駆動磁石群77)をロータ72に備える一方で、固定磁石86を筐体60に備えないように構成される。また、ロータ72は、円盤部74bから大きく突出する環状凸部74cを有し、その突出端に駆動磁石76を配置している。これにより、従動ポールピース91は、第1円弧部91aの外周面に、駆動磁石側対向面56aを有する。
一方、ポンプ本体22は、下側突出部35(下側ハウジング部34)の下空間36bを囲う底面35a内に固定磁石92を複数埋め込んでいる。複数の固定磁石92は、下側突出部35を周方向に沿って並ぶことで、環状の固定磁石群87を構成している。これにより、従動ポールピース91は、第3円弧部91cの下面に、固定磁石側対向面56bを有する。
以上のように構成されたポンプ装置10Dでも、駆動磁石76と固定磁石92の間に、従動ポールピース91を配置しているので、磁気ギア減速機構84Dが構築される。特に、このポンプ装置10Dは、ポンプ本体22に固定磁石92を設けていることで、従動ポールピース群57と固定磁石群87の距離をより短縮することが可能であり、磁気結合力をより強めることができる。駆動装置24側の構成を簡素化することができる(ポンプ装置10Dのインペラ14の回転支持手段はポンプ装置10Bと同じであるので説明を省略する)。
図10、図11A及び図11Bに示すように、第5変形例に係るポンプ装置10Eは、固定磁石93をポンプ本体22の上部側に設けた点で、ポンプ装置10、10A〜10Dと異なる。このため、インペラ14に設けられる従動ポールピース94(従動ポールピース群57)は、インペラ14の軸方向に沿って延在するように、インペラ14内に埋め込まれている。
具体的には、固定磁石93は、上側ハウジング部33の上空間36aを囲う天井部に複数埋め込まれている。複数の固定磁石93は、上側ハウジング部33内を周方向に沿って並ぶことで、環状の固定磁石群87を構成している。
一方、従動ポールピース94は、第1円弧部94aと、第2円弧部94bと、この第1及び第2円弧部94a、94bの間を延在する延在部94cとを有する。第1円弧部94aは、インペラ14(シュラウド50a)の内部の外周縁寄りを周方向に沿って延在し、第1円弧部94aの上面は、固定磁石93に対向する固定磁石側対向面56bとなっている。
延在部94cは、この第1円弧部94aの径方向内側に連なり、また第1円弧部94aよりも周方向に沿って充分に短い円弧状に形成されている。この延在部94cは、インペラ14の流通孔50に対し周方向にオフセットした位置にあって、軸方向に沿って延在している。従って、流通孔50は、従動ポールピース94が邪魔となることなく、血液を円滑に流動させる。
第2円弧部94bは、延在部94cの下端部且つ径方向外側に連なっている。この第2円弧部94bも、第1円弧部94aと同様に、インペラ14の外周縁寄りを周方向に沿って延在している。そして、第2円弧部94bの外周面が、駆動磁石76に対向する駆動磁石側対向面56aとなっている。なお、図11Bの断面図は、第2円弧部94b(従動ポールピース94)と駆動磁石76の配置関係の理解の容易化のため、他の部材の図示を省略している。
以上のように構成されたポンプ装置10Eでも、駆動磁石76と固定磁石93の間に、従動ポールピース94を配置しているので、磁気ギア減速機構84Eが構築される。すなわち、従動ポールピース94は、第1円弧部94a、延在部94c及び第2円弧部94bの形状に沿って、N極からの磁力線をS極に導くことができ、しかも延在部94cが流通孔50を避けるように設けられている。従って、インペラ14を減速しつつ、流通孔50に沿って血液を流動させることができる。また、ポンプ装置10Eにおいては、固定磁石群87と駆動磁石群77は比較的長い距離で隔てられており、お互いの磁場の干渉をより抑制することができる。また、インペラ14内の従動ポールピース群57は、流入側の固定磁石群87に吸引されるため、インペラ14は通常流入側に引き寄せられる力を受けながら回転する。このため、インペラ14の流入側のシュラウド50aの上端面50dと上側ハウジング部33の流入側の対向面33aのいずれかにスラスト動圧溝(不図示)を形成することで、インペラ14がハウジング32と非接触で回転する構成とするよい。
図12に示すように、第6変形例に係るポンプ装置10Fは、従動ポールピース95の上方及び下方に固定磁石92、93を複数配置した点で、ポンプ装置10、10A〜10Eと異なる。また、駆動装置24の駆動磁石76は、従動ポールピース95の上下中間位置の側方に配置されている。
具体的には、複数の固定磁石92、93は、ポンプ本体22のハウジング32内に埋め込まれて、環状の固定磁石群87をそれぞれ形成している。各固定磁石群87を構成する固定磁石92、93の数は、相互に一致しており、また相互の極性も一致するように設けられている。
一方、従動ポールピース95は、上側から下側に向かって順に、第1円弧部95a、第2円弧部95b、第3円弧部95cを有し、その径方向内側にインペラ14の軸方向に延在する延在部95dを有する。延在部95dは、第1〜第3円弧部95a〜95cの各々を連結している。
第1〜第3円弧部95a〜95cは、第5変形例の第1及び第2円弧部94a、94bと同様にインペラ14の外周縁寄りを延在している。そして、第1円弧部95aの上面は、固定磁石93に対向する第1固定磁石側対向面96aを有する。第2円弧部95bの外周面は、駆動磁石76に対向する駆動磁石側対向面56aを有する。第3円弧部95cの下面は、固定磁石92に対向する第2固定磁石側対向面96bを有する。
また、延在部95dも、第5変形例の延在部94cと同様に、インペラ14の複数の流通孔50に対して周方向にずれる位置に設けられている。従って、インペラ14は、流通孔50に沿って血液を良好に流動させる。
以上のように構成されたポンプ装置10Fでも、駆動磁石76と固定磁石92、93の間に、従動ポールピース95を配置しているので、磁気ギア減速機構84Fが構築される。特に、従動ポールピース95は、固定磁石92、93の両方の磁力線を導くことで、インペラ14をより安定的に回転させることができる。
なお、ポンプ装置10Fでは、インペラ14内の従動ポールピース群57が駆動装置24側の固定磁石92と、流入側の固定磁石93の両方から吸引される。図12においては駆動装置24側の固定磁石92からの吸引力が流入側の固定磁石93より強い状態を想定し、インペラ14は駆動装置24側に吸引された状態となっている。この場合、インペラ14の駆動装置24側の下面48bと、下側ハウジング部34の駆動装置24側の底面35aのいずれかにスラスト動圧溝(不図示)を形成することで、インペラ14がハウジング32と非接触で回転する構成とするよい。またさらに、インペラ14の流入側のシュラウド50aの上端面50dと上側ハウジング部33の流入側の対向面33aのいずれかにスラスト動圧溝(不図示)を形成することで、インペラ14に流入側への衝撃力が作用してインペラ14が流入側に移動した場合でも、インペラ14が上側ハウジング部33に接触することを防止することができる。
図13に示すように、第7変形例に係るポンプ装置10Gは、従動ポールピース97の同一方向(側方)に駆動磁石76及び固定磁石86を配置した点で、ポンプ装置10、10A〜10Fと異なる。詳細には、駆動磁石76は、駆動装置24のロータ72の円盤部74bから短く突出する環状凸部74cに設けられて、環状の駆動磁石群77を構成している。固定磁石86は、駆動磁石76から上方に所定間隔離れた位置の筐体60(周辺凸部60b)の内周面側に固定され、環状の固定磁石群87を構成している。
一方、従動ポールピース97は、インペラ14の流通孔50よりも下方に設けられ、側面断面視で凹状に形成されている。すなわち従動ポールピース97は、上側から下側に向かって、第1円弧部97a、第2円弧部97b、第3円弧部97cを有する。この場合、第1円弧部97aと第3円弧部97cの大きさが概ね一致し、第2円弧部97bが第1及び第3円弧部97a、97cよりも小さく形成されている。そして、第3円弧部97cの外周面が、駆動磁石76に対向する駆動磁石側対向面56aとなっており、第1円弧部97aの外周面が、固定磁石86に対向する固定磁石側対向面56bとなっている。
以上のように構成されたポンプ装置10Gは、上記と同様に、従動ポールピース97が駆動磁石76と固定磁石86の間で磁力線を導くことで磁気ギア減速機構84Gを構成し、インペラ14を減速して回転させることができる。特に、ポンプ装置10Gは、駆動磁石76と固定磁石86とを同方向に配置することで、駆動装置24の構造を簡単化して製造の効率化を図ることができる。
なお、ポンプ装置10Gにおいては、インペラ14の従動回転構造部48の外周面48aとハウジング32の対抗する内周面の隙間が0.03mm〜0.2mm程度に設定されていることでジャーナル動圧軸受け52として作用し、インペラ14内の従動ポールピース群57に作用する固定磁石群87、及び駆動磁石群77からの吸引力が回転軸方向の受動磁気軸受け53として作用することにより、インペラ14はハウジング32に非接触で回転する。
図14に示すように、第8変形例に係るポンプ装置10Hは、従動ポールピース98の同一方向(側方)に駆動磁石76と固定磁石99を配置し、しかも固定磁石99をポンプ本体22に設けた点で、ポンプ装置10、10A〜10Gと異なる。
このため、従動ポールピース98は、第1円弧部98aを上側に、第2円弧部98bを下側にそれぞれ有し、またその間を軸方向に沿って延びる延在部98cにより連結している。この場合、延在部98cは、流通孔50を避けて延在している。そして、第2円弧部98bの外周面が駆動磁石側対向面56aを構成し、第1円弧部98aの外周面が固定磁石側対向面56bを構成している。
このように構成されたポンプ装置10Hでも、従動ポールピース98が駆動磁石76と固定磁石99の間で磁力線を導くことで磁気ギア減速機構84Hを構成し、インペラ14を減速して回転させることができる。また、ポンプ装置10Hにおいては、第7変形例に係るポンプ装置10Gに比べて、固定磁石群87と駆動磁石群77は比較的長い距離で隔てられており、お互いの磁場の干渉をより抑制することができる(ポンプ装置10Hのインペラ14の回転支持手段はポンプ装置10Gと同じであるので省略する。)。
〔第2実施形態〕
また図15〜図16Cに示すように、第2実施形態に係るポンプ装置200は、軸流ポンプに構成されている点で、遠心ポンプに構成されたポンプ装置10、10A〜10Hとは異なる。
ポンプ装置200は、軸方向に沿って第1及び第2筒部212、214を延在させたポンプ本体210と、第1及び第2筒部212、214の外周面に着脱自在に装着される駆動装置220とを有する。
ポンプ本体210は、第1及び第2筒部212、214の間に該第1及び第2筒部212、214よりも径方向外側に膨出した中間筒部216を有する。第1及び第2筒部212、214は、血液(流体)を流動させる流動路212a、214aを内部に有し、中間筒部216は、流動路212a、214aに連通する収容空間216aを有する。収容空間216aには、ポンプ本体210の軸心回りに回転するインペラ230が収容されている。
インペラ230は、中心部に血液を流通させる流通孔232を有し、流通孔232の径方向外側のブロック部234に複数の従動ポールピース56を収容している。複数の従動ポールピース56は、第1設定数(図16B中では6つ)に設定され、周方向に並んで環状の従動ポールピース群57(多極軟質磁性体)を構成している。
また、インペラ230は、流通孔232を構成する内周面に螺旋状のフィン236を形成している。フィン236は、インペラ230の回転により、流通孔232の一端側から流体を吸引し、また流通孔232の他端に向けて流体を排出する。これによりポンプ本体210は、所定方向(第1筒部212から第2筒部214に向かう方向、又はその逆方向)に流体を流動させる。
駆動装置220は、ポンプ本体210の中間筒部216を上下方向(ポンプ本体210の軸方向に沿った方向)に挟み込むことで、磁気ギア減速機構202を構成する。このため、駆動装置220は、第1孔部222aを有し第1筒部212の外周面に装着される第1環状部222と、第2孔部224bを有し第2筒部214の外周面に装着される第2環状部224とを有する。第1及び第2環状部222、224の内側は、ポンプ本体210との間で嵌合固定される係合機構(不図示)を構成している。
第1環状部222は、環状の第1筐体223を有し、また第1筐体223に収容されるステータ70、ロータ72及び駆動磁石76を備える。ロータ72は、第1筐体223の径方向内側の内周壁部223aに対しベアリング80を介して回転自在に組み付けられている。またロータ72は、径方向外側に突出する円盤部74bを有し、この円盤部74bの一方面にステータ70に対向する複数の作動磁石75を、円盤部74bの他方面に中間筒部216(従動ポールピース56)に対向する複数の駆動磁石76をそれぞれ備える。駆動磁石76は、第2設定数(図16C中では4つ)に設定され、周方向に並んで環状の駆動磁石群77(多極駆動磁石)を構成している。
一方、第2環状部224は、環状の第2筐体225と、第2筐体225に収容される複数の固定磁石86とを有する。固定磁石86は、第3設定数(図16A中では8つ)に設定され、周方向に並んで環状の固定磁石群87(多極固定磁石)を構成している。
上記の構成からなるポンプ装置200は、ポンプ本体210と駆動装置220の組立状態で、駆動磁石群77と固定磁石群87が従動ポールピース群57を間に挟むことで磁気ギア減速機構202を構築する。つまりポンプ装置200も、従動ポールピース56を6つ、駆動磁石76を4つ、固定磁石86を8つに設定していることで、ロータ72の回転速度を1/3の回転速度に落としてインペラ230を回転させることができる。
なお、インペラ230が回転すると、インペラ230の流出側の圧力が、流入側の圧力より高くなるため、インペラ230は流入側に押し戻される力が作用する。インペラ230の流入側の端面230a、もしくはインペラ230の流入側の端面230aに対向する中間筒部216の流入部内側の端面217aのいずれかにスラスト動圧軸受け55を形成することで、インペラ230が中間筒部216と非接触で回転する構成とするよい。さらにインペラ230の流出側の端面230bとインペラ230の流出側の端面230bに対向する中間筒部216の流出側の端面217bのいずれかにスラスト動圧軸受け55を形成することで、インペラ230に流出側への衝撃力が作用し、インペラ230が流出側に移動した場合に、インペラ230が中間筒部216に接触することを防止することができる。インペラ230の半径方向の位置は、インペラ230内の従動ポールピース群57に作用する、固定磁石群87及び駆動磁石群77からの吸引力が、半径方向の受動磁気軸受け53として作用することで略定位置に維持される。
以上のとおり、第2実施形態に係るポンプ装置200も、第1実施形態に係るポンプ装置10と同様の効果を得ることができる。特に、ポンプ装置200は、回転軸方向に従動ポールピース群57、駆動磁石群77、固定磁石群87を配置していることで、径方向の寸法を大幅に小さくすることができる。これにより、流体を直線状に沿って流す箇所で径方向にスペースが取れない箇所でも、ポンプ装置200を容易に設置することが可能となる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、発明の要旨に沿って種々の改変が可能である。
10、10A〜10H、200…ポンプ装置
14、230…インペラ 22、210…ポンプ本体
24、220…駆動装置 46…フィン部
56、90、91、94、95、97、98…従動ポールピース
57…従動ポールピース群 62…モータ機構
70…ステータ 72…ロータ
76…駆動磁石 77…駆動磁石群
84、84A〜84H、202…磁気ギア減速機構
86、92、93、99…固定磁石 87…固定磁石群

Claims (11)

  1. インペラと、
    前記インペラと磁気的に結合する回転部と、
    前記回転部の回転を減速させ、前記インペラを回転させる減速機構と、を有するポンプ装置であって、
    前記減速機構は、
    前記インペラに設けられる多極軟質磁性体と、
    前記回転部に設けられる多極駆動磁石と、
    前記多極軟質磁性体に磁力が伝達されるように前記多極駆動磁石との間で該多極軟質磁性体を挟むように固定される多極固定磁石と、を含んで構成される
    ことを特徴とするポンプ装置。
  2. 請求項1記載のポンプ装置において、
    前記インペラを回転自在に収容したポンプ本体と、
    前記ポンプ本体に離脱可能に装着され、前記回転部を内部に有する駆動装置と、を備え、
    前記ポンプ本体と前記駆動装置の装着状態で前記減速機構が構成される
    ことを特徴とするポンプ装置。
  3. 請求項1又は2記載のポンプ装置において、
    前記多極軟質磁性体は、前記インペラの周方向に沿って並ぶ環状に形成され、
    前記多極駆動磁石は、前記回転部の周方向に沿って並ぶ環状に形成され、
    前記多極固定磁石は、周方向に沿って並ぶ環状に形成されている
    ことを特徴とするポンプ装置。
  4. 請求項3記載のポンプ装置において、
    前記多極軟質磁性体、前記多極駆動磁石、前記多極固定磁石は、前記インペラの回転軸と直交する径方向に並んで配置される
    ことを特徴とするポンプ装置。
  5. 請求項3記載のポンプ装置において、
    前記多極軟質磁性体は、前記多極駆動磁石に対向する駆動磁石側対向面と、前記多極固定磁石に対向する固定磁石側対向面と、を有し、
    前記駆動磁石側対向面と前記固定磁石側対向面は、相互に直交する方向を臨んでいる
    ことを特徴とするポンプ装置。
  6. 請求項3記載のポンプ装置において、
    前記多極軟質磁性体は、前記多極駆動磁石に対向する駆動磁石側対向面と、前記多極固定磁石に対向する固定磁石側対向面と、を有し、
    前記駆動磁石側対向面と前記固定磁石側対向面は、同一方向を臨み、且つ相互に離間している
    ことを特徴とするポンプ装置。
  7. 請求項3記載のポンプ装置において、
    前記多極軟質磁性体、前記多極駆動磁石、前記多極固定磁石は、前記インペラの回転軸方向に沿って配置される
    ことを特徴とするポンプ装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポンプ装置において、
    当該ポンプ装置は、前記インペラの回転に伴う遠心力によって流体を流動させる遠心ポンプ又は斜流ポンプに構成されている
    ことを特徴とするポンプ装置。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポンプ装置において、
    当該ポンプ装置は、流体を流動する流動路に前記インペラを配置しており、前記インペラの回転によって前記流動路の軸方向に前記流体を流動させる軸流ポンプに構成されている
    ことを特徴とするポンプ装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のポンプ装置において、
    前記インペラは、ハウジングと、該インペラとの隙間に形成される動圧軸受け、及び前記多極駆動磁石、前記多極固定磁石並びに前記多極軟質磁性体間に作用する吸引力による磁気軸受けによって、前記ハウジングと非接触で回転可能に構成されている
    ことを特徴とするポンプ装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のポンプ装置において、
    前記多極軟質磁性体は、圧粉鉄心又はアモルファス鉄心に構成されている
    ことを特徴とするポンプ装置。
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