JP2019154309A - 核酸検出方法及び核酸検出装置、並びに、核酸検出キット - Google Patents

核酸検出方法及び核酸検出装置、並びに、核酸検出キット Download PDF

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Abstract

【課題】標的核酸中の全てのシトシンが非メチル化されているか否かを簡便かつ定量的に検出することができる核酸検出方法の提供。【解決手段】標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して核酸試料を得る変換工程と、核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅して増幅核酸断片を得る増幅工程と、増幅核酸断片を環状化して環状化核酸断片を得る環状化工程と、環状化核酸断片に対し、(a)環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質を用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、(b)環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質を少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、核酸伸長工程と、伸長核酸断片を検出する検出工程と、を含む核酸検出方法。【選択図】なし

Description

本発明は、核酸検出方法及び核酸検出装置、並びに、核酸検出キットに関する。
生物を構成する個々の細胞は、同一の塩基配列を有するにも関わらず、細胞種によって固有の性質(表現型)を示している。この表現型は、体細胞分裂の後も継承され、細胞固有の遺伝子発現パターンによって決定されていることがわかってきている。この遺伝子発現パターンの制御には、DNAのメチル化が重要な役割を担っている。
DNAのメチル化は、ほとんどの場合、シトシンに生じ、遺伝子の発現抑制をする。
動物のゲノムDNAでは5’−CG−3’配列(「CG配列」、「シトシン−リン酸−グアニンサイト」、又は「CpGサイト」などと称することがある)中のシトシン(C)がメチル化されることがわかっている。
ゲノム中には、CpGサイトが高頻度に存在するCpGアイランドと呼ばれる領域があり、ヒトではCpGアイランド中のCpGサイトの約60%から約90%がメチル化されていることが知られている。CpGアイランドは遺伝子の転写調節領域で多く発見されており、遺伝子の転写調節に重要な役割を果たしている。
近年、様々な疾病を分析するのに、その疾病に関与する遺伝子領域におけるシトシン(C)のメチル化パターンを解析することが試みられている。
メチル化パターンの解析方法としては、例えば、メチル化シトシンを有する標的核酸中のシトシンをウラシルに変換する変換処理を行い、変換処理を行った標的核酸をPCRで増幅し、得られた増幅産物に対して、2’,3’−ジデオキシシチジン三リン酸(ddCTP)、又は2’,3’−ジデオキシグアノシン三リン酸(ddGTP)を用いてDNA伸長反応を行い、解析することにより、標的核酸中のメチル化シトシンの位置を決定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、標的核酸中の全てのシトシンが非メチル化されているか否かを簡便かつ定量的に検出することができる核酸検出方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段としての本発明の核酸検出方法は、
標的核酸中の全てのシトシンが非メチル化されているか否かを検出するための核酸検出方法であって、
前記標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して核酸試料を得る変換工程と、
前記核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅して増幅核酸断片を得る増幅工程と、
前記増幅核酸断片を環状化して環状化核酸断片を得る環状化工程と、
前記環状化核酸断片に対し、
(a)前記環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddGTP、dCTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
又は
(b)前記環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddCTP、dGTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
核酸伸長工程と、
前記伸長核酸断片を検出する検出工程と、を含む。
本発明によると、標的核酸中の全てのシトシンが非メチル化されているか否かを簡便かつ定量的に検出することができる核酸検出方法を提供することができる。
図1は、変換工程における非メチル化シトシン及びメチル化シトシンの反応を示す図である。 図2は、標的核酸中の全てのCpGサイト(5箇所)のシトシンが非メチル化シトシンである一例を示す図である。 図3は、変換工程により標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して得られた核酸試料の一例を示す模式図である。 図4は、増幅工程により核酸試料のCpGサイトを含む領域を部分的に増幅した増幅核酸断片の一例を示す図である。 図5は、増幅核酸断片を環状化させた環状化核酸断片の一例を示す図である。 図6は、環状化核酸断片と環状化核酸断片のセンス鎖に対する伸長反応プライマーの一例を示す図である。 図7Aは、核酸伸長工程の一例を示す図である。 図7Bは、核酸伸長工程の一例を示す図である。 図7Cは、核酸伸長工程の一例を示す図である。 図8Aは、核酸伸長工程のその他の一例を示す図である。 図8Bは、核酸伸長工程のその他の一例を示す図である。 図8Cは、核酸伸長工程のその他の一例を示す図である。 図9は、標的核酸中にメチル化シトシンを含む一例を示す図である。 図10は、変換工程により標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して得られた核酸試料の一例を示す図である。 図11は、増幅工程により核酸試料のCpGサイトを含む領域を部分的に増幅した増幅核酸断片の一例を示す図である。 図12は、増幅核酸断片を環状化させた環状化核酸断片のセンス鎖の一例を示す図である。 図13は、環状化核酸断片と環状化核酸断片のセンス鎖に対する伸長反応プライマーの一例を示す図である。 図14は、核酸伸長工程の一例を示す図である。 図15は、図12に示す、環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一例を示す図である。 図16は、環状化核酸断片と環状化核酸断片のアンチセンス鎖に対する伸長反応プライマーの一例を示す図である。 図17は、核酸伸長工程の他の一例を示す図である。 図18は、増幅工程の一例を示す図である。 図19は、環状化工程の一例を示す図である。
(核酸検出方法及び核酸検出装置)
本発明の核酸検出方法は、
標的核酸中の全てのシトシンが非メチル化されているか否かを検出するための核酸検出方法であって、
前記標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して核酸試料を得る変換工程と、
前記核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅して増幅核酸断片を得る増幅工程と、
前記増幅核酸断片を環状化して環状化核酸断片を得る環状化工程と、
前記環状化核酸断片に対し、
(a)前記環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddGTP、dCTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
又は
(b)前記環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddCTP、dGTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
核酸伸長工程と、
前記伸長核酸断片を検出する検出工程と、を含み、さらに必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の核酸検出装置は、
標的核酸中の全てのシトシンが非メチル化されているか否かを検出するための核酸検出装置であって、
前記標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して核酸試料を得る変換手段と、
前記核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅して増幅核酸断片を得る増幅手段と、
前記増幅核酸断片を環状化して環状化核酸断片を得る環状化手段と、
前記環状化核酸断片に対し、
(a)前記環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddGTP、dCTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
又は
(b)前記環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddCTP、dGTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
核酸伸長手段と、
前記伸長核酸断片を検出する検出手段と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明者らは、標的核酸中のシトシンがメチル化されているか否かを検出するための核酸検出方法について検討したところ、以下の知見を得た。
上記特許文献1に記載の技術では、PCR法による標的核酸の増幅の後に、断片的に伸長核酸断片を増幅してから電気泳動を行い塩基長毎に分画し、標的配列中のメチル化シトシンの位置を決定するため、複数の反応効率を考慮する必要があり、非メチル化シトシンを含有する標的核酸を精度よく定量することができないという問題がある。
さらに、上記特許文献1の技術では、PCR増幅反応、核酸伸長反応、及び電気泳動などの簡便な手法を組み合わせて行われているが、電気泳動によりメチル化シトシンの位置を決定するためには、数塩基の差を区別可能な分解能を有するバイオアナライザーなどの専用の装置を必要するため、簡便に行うことができないという問題がある。
本発明においては、標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換し、得られた核酸試料を少ないサイクル数でPCR増幅した後に、環状化処理を行うことにより、後の伸長反応において、1分子の鋳型につき1分子の伸長核酸断片を得ることができる。そのため、増幅が起こりやすい配列ほど効率よく増幅されてしまうPCRの反応効率(PCRバイアスと称することもある)の影響を十分に小さくすることができ、標的核酸中のシトシンがメチル化されているか否かを簡便かつ定量的に検出することができる。なお、定量的とは、絶対定量でも相対定量でもよい。
なお、本発明において、核酸は、DNA、RNAなどを使用することができる。
本発明において、標的核酸とは、解析対象とする核酸を意味する。
標的核酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ゲノムDNA、プラスミドDNA、PCR増幅産物、人工合成した塩基配列などが挙げられる。
<変換工程及び変換手段>
変換工程は、標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して核酸試料を得る工程であり、変換手段により好適に実施することができる。
変換工程により変換された標的核酸は元の相補性を失うため、一本鎖核酸の状態になる。本発明では、核酸試料とは、解析対象となる塩基配列(標的配列)を有し、変換工程により一本鎖核酸となった核酸を意味する。
標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重亜硫酸塩を用いるバイサルファイト法などが挙げられる。
また、変換工程には、後述する本発明の核酸検出キットにおける変換試薬を用いることが好ましい。
図1は、重亜硫酸のナトリウム塩を用いたバイサルファイト法による非メチル化シトシン及びメチル化シトシンの反応を示す図である。図1に示すように、非メチル化シトシンでは、重亜硫酸ナトリウムによる脱アミノ化反応が起こり、最終的にシトシンがウラシルに変換されるが、メチル化シトシンの場合、変換反応が生じず、メチル化シトシンが未反応のまま残存する。
<増幅工程及び増幅手段>
増幅工程は、核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅して増幅核酸断片を得る工程であり、増幅手段により好適に実施することができる。
標的箇所とは、解析対象となる塩基配列(標的配列)を含む、塩基配列を意味する。
増幅手段としては、核酸試料から標的箇所を増幅して増幅核酸断片を得ることができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、増幅装置、増幅試薬などが挙げられる。
増幅装置としては、例えば、サーマルサイクラーなどが挙げられる。
増幅試薬としては、後述する本発明の核酸検出キットに用いる増幅試薬を好適に用いることができる。具体的には、核酸試料のセンス鎖及びアンチセンス鎖に対するプライマー、dATP、dTTP、dGTP、dCTP、ddGTP、及びddCTPなどの基質、DNAポリメラーゼ、金属塩などが挙げられる。増幅試薬は、本発明の核酸検出キットと同様のものを用いることができるため、後述する本発明の核酸検出キットにて詳細に説明する。
核酸試料の標的箇所を増幅し増幅核酸断片を得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、PCR(Polymerase Chaine Reaction)法、NASBA(Nucleic Acid Sequence−Based Amplification)法、LAMP(Loop−Mediated Isothermal Amplification)法、RCA(Rolling Circle Amplification)法、SMAP(Smart Amplification)法、RPA(Recombinase Amplification)法などが挙げられる。これらの中でも、PCR法、RCA法が好ましい。
増幅工程における増幅サイクル数としては、PCRバイアスによる影響を極力減少させることを考慮して、例えば、20サイクル以下が好ましく、10サイクル以下がより好ましい。
<環状化工程及び環状化手段>
環状化工程は、増幅核酸断片を環状化して環状化核酸断片を得る工程であり、環状化手段により好適に実施することができる。
環状化手段としては、増幅核酸断片の5’末端と3’末端を結合し、増幅核酸断片1分子毎に環状化核酸断片とすることができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、環状化試薬によって増幅核酸断片の5’末端と3’末端に供給結合を形成することなどが挙げられる。
環状化試薬としては、後述する本発明の核酸検出キットに用いる環状化試薬を好適に用いることができる。具体的には、増幅核酸断片の5’末端をリン酸化するキナーゼ、リガーゼなどが挙げられる。これらについては、本発明の核酸検出キットにて詳細に説明する。
また、環状化に際しては、後述する核酸伸長工程に使用する伸長反応プライマーを増幅核酸断片の5’末端及び3’末端の配列を含むように設計し、添加することにより、環状化構造をとりやすくすることができるため、環状化効率を向上させることができる。
<核酸伸長工程及び核酸伸長手段>
核酸伸長工程としては、環状化核酸断片に対し、
(a)環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddGTP、dCTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
又は
(b)環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddCTP、dGTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、工程であり、核酸伸長手段によって好適に実施される。
環状化核酸断片のセンス鎖とは、環状化核酸断片(即ち、増幅核酸断片)における核酸試料に対応する塩基配列を有する鎖を意味する。
環状化核酸断片のアンチセンス鎖とは、環状化核酸断片(即ち、増幅核酸断片)における核酸試料に対応する塩基配列と相補的な塩基配列を有する鎖を意味する。
以下、核酸伸長工程における、(a)及び(b)の工程について説明する。
(a)は、環状化核酸断片のセンス鎖を鋳型に用いて核酸伸長反応を行う場合である。標的核酸のセンス鎖の非メチル化シトシンは、変換工程でウラシルに、増幅工程でチミンに置換されており、標的核酸においてメチル化シトシンであった塩基はメチル化シトシンのまま残存している。この場合、標的核酸中のシトシンがメチル化されているか否かを検出するために、環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的なセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてdATP、dTTP、dCTP、及びddGTP(ジデオキシグアノシン三リン酸)を使用する。
ddGTPは、リボースの2位及び3位のヒドロキシ基を水素に置換したグアノシン三リン酸であり、3位の位置に酸素を有していないため、隣り合う5’側のリン酸との脱水縮合が行われず、核酸伸長反応が終結させることができる。標的核酸がメチル化シトシンを有している場合には、標的核酸のセンス鎖のメチル化シトシンと相補的な位置にddGTPが取り込まれ、核酸伸長反応を終結させる。そのため、標的核酸にメチル化シトシンを有する場合には、得られる伸長核酸断片は、鋳型となる環状化核酸断片の塩基長よりも短くなり、標的核酸に非メチル化シトシンのみを有する場合には、ddGTPが取り込まれることがないため、伸長反応を続ける限り、伸長させ続けることができ、鋳型となる環状化核酸断片の塩基長よりも長くなる。
(b)は、環状化核酸断片のアンチセンス鎖を鋳型に用いて伸長反応を行う場合である。標的核酸のセンス鎖の非メチル化シトシンは、変換工程でウラシルに、増幅工程でチミンに置換されており、標的核酸においてメチル化シトシンであった塩基はメチル化シトシンのままである。この場合、環状化核酸断片のアンチセンス鎖では、標的核酸のセンス鎖のメチル化シトシンに対応する塩基は、グアニンであるのに対し、非メチル化シトシンに対応する塩基はアデニンに変換されている。標的核酸中のシトシンがメチル化されているか否かを検出するために、環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的なアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてdATP、dTTP、dGTP、及びddCTP(ジデオキシシチジン三リン酸)を使用する。
ddCTPを用いることにより、標的核酸がメチル化シトシンを有している場合には、標的核酸のメチル化シトシンに対応する位置にddCTPが取り込まれるため、伸長反応を標的核酸のメチル化シトシンに対応する位置で伸長反応を終結させることができる。これにより、標的核酸にメチル化シトシンを有する場合には、伸長核酸断片は環状化核酸断片の塩基長よりも短くなる。逆に、標的核酸に非メチル化シトシンのみを有する場合には、ddCTPが取り込まれることがないため、伸長反応を続ける限り伸長反応を続けることができるので、鋳型となる環状化核酸断片の塩基長よりも長い伸長核酸断片を得ることができる。
核酸伸長手段としては、後述する本発明の核酸検出キットに用いる核酸伸長試薬を好適に用いることができる。具体的には、環状化核酸断片のセンス鎖又はアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するプライマー、dATP、dTTP、dGTP、dCTP、ddGTP、ddCTPなどの基質、DNAポリメラーゼ、塩などが挙げられる。これらについては、本発明の核酸検出キットにて詳細に説明する。
環状化核酸断片のセンス鎖又はアンチセンス鎖に対するプライマーとしては、環状化核酸断片の5’末端及び3’末端の配列を含むように設計することが好ましい。環状化核酸断片の5’末端及び3’末端の配列を含むように設計することにより、環状化工程における環状化効率を向上させることができる。また、環状化核酸断片の5’末端及び3’末端の配列を含むように設計することにより、環状化していない核酸断片への非特異的なアニーリングを防ぐことができるため、検出精度を向上させることができる。
核酸伸長工程における核酸伸長反応としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、RCA(Rolling Circle Amplification)反応などを好適に用いることができる。
RCA反応を用いることにより、環状化核酸断片1分子から1分子のみ伸長核酸断片を得ることができるため、定量解析を行う上での校正要因を減少することができる。
伸長核酸断片の塩基長としては、環状化核酸断片の長さ以上であることが好ましく、環状化核酸断片の塩基長X(Xは塩基数)に対し、2X以上であることがより好ましく、10X以上であることがより好ましい。
<検出工程及び検出手段>
検出工程は、伸長核酸断片を検出する工程であり、検出手段により好適に実施することができる。
検出手段としては、伸長核酸断片を検出することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アガロースゲル電気泳動、リアルタイムPCRなどが挙げられる。これらの中でも、アガロースゲル電気泳動が好ましい。アガロースゲル電気泳動であると、特別な機器や試薬を用意する必要がなく、簡便な方法で検出を行うことができる。
また、検出手段が、リアルタイムPCRであると、標的核酸中の全てのCpGサイトが非メチル化されている核酸断片をバイオマーカーとした経過観察や、サンプル間での比較検討が可能になる。
その他の検出手段としては、後述する本発明の核酸検出キットに用いる検出試薬を好適に用いることができる。検出試薬の詳細については、本発明の核酸検出キットにて詳細に説明する。
本発明では、増幅核酸断片を環状化することにより、核酸伸長反応により得られる伸長核酸断片と、鋳型となる環状化核酸断片との存在比を1対1に対応させることができるため、定量に必要な校正を少なくすることができ、定量性に優れる検出方法とすることができる。
さらに、増幅核酸断片を環状化することにより、核酸伸長工程において生成する伸長核酸断片の塩基長を鋳型となる環状化核酸断片の長さ以上とすることができるため、分解能の低い検出手段を用いることができるため、簡便に検出することができる。
以下、本発明の核酸検出方法について、図面を参照してさらに詳細に説明する。
図2から図8Cは、標的核酸中のシトシンが全て非メチル化シトシンである場合の本発明の核酸検出方法の一例を示す模式図である。
図2は、標的核酸中の全てのCpGサイト(5箇所)のシトシンが非メチル化シトシンである一例を示す図であり、図3は、変換工程により標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して得られた核酸試料の一例を示す模式図であり、図4は、増幅工程により核酸試料のCpGサイトを含む領域を部分的に増幅した増幅核酸断片の一例を示す図であり、図5は、増幅核酸断片を環状化させた環状化核酸断片の一例を示す図であり、図6は、環状化核酸断片と環状化核酸断片のセンス鎖に対する伸長反応プライマーの一例を示す図であり、図7Aから7Cは、核酸伸長工程の一例を示す図であり、図8Aから8Cは、核酸伸長工程の一例を示す図である。
図2に示すように、標的核酸中の全てのCpGサイトのシトシンが非メチル化シトシンである場合、変換工程を行うことにより、図3のように、標的核酸中の全ての非メチル化シトシンがウラシルに変換される。なお、図3に図示しないCpGサイト以外の非メチル化シトシンにおいても同様にウラシルへの変換反応が生じるため、標的核酸である二本鎖の相補性が失われ、1本鎖状態に解離する。さらに、図3の矢印に示す位置で鋳型と相補的に結合するプライマーを用いて、増幅工程を行うことにより、図4に示すような、標的核酸において非メチル化シトシンであった塩基が、チミンに置換された増幅核酸断片が得られる。
次に、得られた増幅核酸断片の5’末端と3’末端をリガーゼによって共有結合を形成させ、図5に示すような環状化核酸断片を得る。得られた環状化核酸断片のセンス鎖に対して、図6に示す、環状化核酸断片の5’末端及び3’末端の配列を有するセンス鎖用伸長核酸プライマーと、DNAポリメラーゼ、並びに基質としてdATP、dTTP、dCTP、及びddGTPを用いて核酸伸長反応を行う。このとき、鋳型となる環状化核酸断片のセンス鎖は、変換工程及び増幅工程により、シトシンがチミンに変換されているため、伸長核酸断片にddGTPが取り込まれず、図7Aに示すように、伸長核酸断片は伸長を開始した位置まで伸長を行うことができる。さらに、伸長反応を続けると、図7Bに示すようにポリメラーゼの鎖置換活性を用いて鋳型と合成したDNA鎖との水素結合を解離させつつ、新しいDNA鎖を合成する。そのため、図7Cに示すように、基質の枯渇などが生じない限り、反応時間に応じて伸長反応を継続させることができるため、伸長核酸断片の長さを任意に調整することができる。
また、図7Aから7Cに示すように、伸長核酸断片は、鋳型となる環状化核酸断片1分子に対して、1分子のみ生成するため、定量解析において考慮すべき増幅効率などの要因を排除することができるため、簡便に定量を行うことができる。
図8Aから図8Cは、図5から図7Aにおいて環状化核酸断片のアンチセンス鎖に対する処理を行った場合を示す図である。図8Aに示すように、環状化核酸断片のアンチセンス鎖は、変換工程及び増幅工程により、シトシンがアデニンに変換されている。図6と同様に、環状化核酸断片の5’末端及び3’末端の配列を有するアンチセンス鎖用伸長核酸プライマーと、DNAポリメラーゼ、を用いるが、基質としては、dATP、dTTP、dGTP、及びddCTPを用いて核酸伸長反応を行う。このときにおいても、鋳型となる環状化核酸断片のアンチセンス鎖は、変換工程及び増幅工程により、シトシンがアデニンに変換されているため、伸長核酸断片にddCTPが取り込まれず、図8Cに示すように、伸長核酸断片は伸長を開始した位置まで伸長を行うことができる。
図9から図14は、標的核酸中にメチル化シトシンを有する場合に本発明の核酸検出方法の一例を示す模式図である。
図9は、標的核酸中にメチル化シトシンを有する一例を示す図であり、図10は、変換工程により標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して得られた核酸試料の一例を示す図であり、図11は、増幅工程により核酸試料のCpGサイトを含む領域を部分的に増幅した増幅核酸断片の一例を示す図であり、図11は、増幅核酸断片を環状化させた環状化核酸断片のセンス鎖の一例を示す図であり、図13は、環状化核酸断片と環状化核酸断片のセンス鎖に対する伸長反応プライマーの一例を示す図であり、図14は、核酸伸長工程の一例を示す図である。
図10に示すように、標的核酸中にメチル化シトシンを有する場合、変換工程を行うことにより、標的核酸中の非メチル化シトシンはウラシルに変換され、メチル化シトシンは変換されない。さらに、図10の矢印に示す位置で鋳型と相補的に結合するプライマーを用いて、増幅工程を行うことにより、図11に示すような、標的核酸において非メチル化シトシンであった塩基がチミンに置換され、標的核酸においてメチル化シトシンがシトシンである増幅核酸断片が得られる。
次に、得られた増幅核酸断片の5’末端と3’末端をリガーゼによって共有結合させ、図12に示すような環状化核酸断片を得る。得られた環状化核酸断片に対して、図12に示す、環状化核酸断片の5’末端及び3’末端の配列を有するセンス鎖用伸長核酸プライマーと、DNAポリメラーゼ、並びに基質としてdATP、dTTP、dCTP、及びddGTPを用いて核酸伸長反応を行う。このとき、鋳型となる環状化核酸断片のセンス鎖は、変換工程及び増幅工程において変換されなかったシトシンを有しているため、図14に示すように、反応系に含まれるddGTPが環状化核酸断片のシトシンと相補的な位置に取り込まれると、伸長反応は終結する。このように、標的核酸断片にメチル化シトシンが含まれている場合においては、伸長核酸断片は鋳型となる環状化核酸断片の塩基長よりも短い断片となるので、標的核酸に非メチル化シトシンのみを含むものと区別することができる。
図15から図17は、標的核酸中にメチル化シトシンを有する場合に本発明の核酸検出方法を適用した他の一例を示す模式図である。
図15は、図12に示す、環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一例を示す図であり、図16は、環状化核酸断片と環状化核酸断片のアンチセンス鎖に対する伸長反応プライマーの一例を示す図であり、図17は、核酸伸長工程の他の一例を示す図である。
図15に示す、環状化核酸断片のアンチセンス鎖に対して、図16に示す伸長反応プライマーと、基質としてdATP、dTTP、dGTP、及びddCTPを用いて核酸伸長反応を行う。このとき、鋳型となる環状化核酸断片のアンチセンス鎖は、変換工程及び増幅工程により、センス鎖のメチル化シトシン部位と相補的な部位がグアニンとなっているため、図17に示すように、反応系に含まれるddCTPが環状化核酸断片のグアニンと相補的な位置に取り込まれると、伸長反応は終結する。このように、標的核酸断片のアンチセンス鎖を鋳型に用いた場合においても、センス鎖を鋳型に用いた場合と同様に、非メチル化シトシンのみを含むものと区別することができる。
(核酸検出キット)
本発明の核酸検出キットは、本発明の核酸検出方法に用いられる核酸検出キットであって、
標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換する変換試薬と、
変換により得られた核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅する増幅試薬と、
増幅により得られた増幅核酸断片を環状化する環状化試薬と、
環状化により得られた環状化核酸断片に対し、
(a)前記環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddGTP、dCTP、dATP、及びdTTPを含み、核酸伸長反応を行う、
又は
(b)前記環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddCTP、dGTP、dATP、及びdTTPを含み、核酸伸長を行う、
核酸伸長試薬と、
核酸伸長反応により得られた伸長核酸断片を検出する検出試薬と、を有し、更に必要に応じてその他の試薬を有する。
−変換試薬−
変換試薬は、標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換する試薬である。
変換試薬としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重亜硫酸塩などが挙げられる。
重亜硫酸塩としては、例えば、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
−増幅試薬−
増幅試薬は、変換により得られた核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅する試薬であり、その他の成分を含有する。
増幅試薬としては、核酸試料の標的箇所を増幅することができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、通常のPCRに用いられるDNAポリメラーゼ、プライマー、dATP、dTTP、dGTP、及びdCTPなどの基質などが挙げられる。
DNAポリメラーゼとしては、例えば、3’→5’エキソヌクレアーゼ活性を有し、かつ平滑末端を有する増幅核酸断片を生じるDNAポリメラーゼが挙げられる。ウラシルを含む試料核酸からの増幅を行なうため、ウラシルを含む配列に対してもポリメラーゼ活性を有するものがよい。
DNAポリメラーゼとしては、例えば、KOD −Multi&Epi−(登録商標)(東洋紡株式会社製)、TaKaRa Ex Taq(タカラバイオ株式会社製)などが挙げられる。これらの中でもKOD −Multi&Epi−(登録商標)(東洋紡株式会社製)であると3’→5’エキソヌクレアーゼ活性を有し、平滑末端を有する増幅核酸断片を生じるため好ましい。
また、増幅核酸断片の平滑末端化を行う酵素としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、T4 DNA polymerase(タカラバイオ株式会社製)などが挙げられる。
プライマーに使用できる核酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、DNA、RNAなどの核酸、PNA、BNA、LNAなどの人工的に合成した核酸類似体(人工核酸とも称することがある)などの核酸などが挙げられる。
なお、プライマーとしては、あらかじめ5’末端がリン酸化されている5’末端リン酸化プライマーを用いることができる。プライマーに5’末端リン酸化プライマーを用いると、後述する環状化試薬の核酸の5’末端のリン酸化を行うリン酸化酵素を省略することができる。
増幅試薬としては、市販のPCRキットを用いることができ、例えば、TaKaRa Ex Taq(タカラバイオ株式会社製)などが挙げられる。
−環状化試薬−
環状化試薬は、増幅核酸断片を環状化して環状化核酸断片を生成する試薬であり、その他成分を含有する。
環状化試薬は、増幅核酸断片を環状化して環状化核酸断片を生成することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、DNAリガーゼ、核酸の5’末端のリン酸化を行うリン酸化酵素などが挙げられる。
増幅試薬により増幅した増幅核酸断片の5’末端は水酸基が付加されており、3’末端の核酸と共有結合することができないので、増幅核酸断片の5’末端のリン酸化を行う必要がある。
なお、5’末端がリン酸化されている5’末端リン酸化プライマーを増幅試薬として用いた場合には、核酸の5’末端のリン酸化を行うリン酸化酵素を付与することを省略することができる。
核酸の5’末端のリン酸化を行うリン酸化酵素としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、T4 nucleotide kinase(タカラバイオ株式会社製)などが挙げられる。
DNAリガーゼとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、T4 DNA Ligase(タカラバイオ株式会社製)などが挙げられる。
−核酸伸長試薬−
核酸伸長試薬は、環状化により得られた環状化核酸断片に対し、
(a)前記環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddGTP、dCTP、dATP、及びdTTPを含み、核酸伸長反応を行う、
又は
(b)前記環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddCTP、dGTP、dATP、及びdTTPを含み、核酸伸長反応を行う試薬を含有し、その他の成分を含有する。
センス鎖用伸長反応プライマー及びアンチセンス鎖用伸長反応プライマーとしては、環状化核酸断片の5’末端及び3’末端の塩基配列をそれぞれ有するように設計することにより、環状化効率を向上させるために環状化試薬に混合してもよい。
その他の成分としては、核酸伸長反応を行う酵素、バッファー、水などが挙げられる。
核酸伸長反応を行う酵素としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鎖置換型DNAポリメラーゼなどが挙げられる。
鎖置換型DNAポリメラーゼとしては、Phi29 DNA polymerase(ニュー・イングランド・バイオラボ・ジャパン株式会社製)などが挙げられる。
バッファーとしては、例えば、10x Phi29 DNA polybufferニュー・イングランド・バイオラボ・ジャパン株式会社製)などが挙げられる。
−検出試薬−
検出試薬は、核酸伸長反応により得られた伸長核酸断片を検出試薬である。
検出試薬としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、通常のアガロースゲル電気泳動法によるDNAの検出に用いる試薬、通常のリアルタイムPCRに用いることができる試薬などが挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
標的核酸として、ヒト由来のMyelin Basic Protein(MBP)遺伝子の部分配列からなる170塩基対(bp)の核酸断片(以下、MBP170と称することがある)を用いた。このMBP170のアンチセンス鎖には、5’末端側から27塩基目、37塩基目、67塩基目、71塩基目、88塩基目、100塩基目、133塩基目にCpGサイトのシトシンを7箇所有している(配列番号1参照)。
MBP170のアンチセンス鎖を標的配列とし、7箇所全てのCpGサイトのシトシンが非メチル化シトシンであるMBP170_U7、及びMBP170の7箇所全てのCpGサイトのシトシンがメチル化シトシンであるMBP170_m7をDNA合成により作製した。作製したMBP170_U7、及びMBP170_m7を用いて、以下の工程による処理を行い、核酸を検出した。
<変換工程>
MBP170_U7及びMBP170_m7をそれぞれ1μgずつエッペンドルフチューブにとり、蒸留水で20μLとする。MBP170_U7、及びMBP170_m7の溶解液に、3mol/L水酸化ナトリウム2.2μLを加え、37℃、15分間静置する。次に、31mol/L硫酸ナトリウム/5mMヒドロキノン(pH5.0)を220μL加え、80℃、45分間静置する。
その後、カラム(商品名:ssDNA/RNA Clean&Concentrator、Zymo Research社製)に回収し、pH8.5〜11.5の脱スルホン試薬を20〜100μL添加し、脱スルホン処理を行った。その後、カラム上で洗浄を洗浄バッファーによる洗浄を行なった後、溶出処理を行い、MBP170_U7の核酸試料U7、及びMBP170_U7の核酸試料m7を得た。
<増幅工程>
次に、核酸試料U7及びm7に対して、以下の反応液1、及び図18に示す反応条件にしたがって、PCR反応を行った。増幅した核酸はアガロースゲル電気泳動を用いて、所望の塩基長の核酸が得られていることを確認した。プライマーは5’末端にリン酸化修飾したものを用いた。
−反応液1−
・核酸試料 :2.0μL
・Ex Taq*1 :0.25μL
・フォワードプライマー(配列番号2参照) :2pmol
・リバースプライマー(配列番号3参照) :2pmol
・10x reaction buffer*1 :5.0μL
・dNTP mix*1 :0.2μmol/L each
・HO :up to 50μL
*1:タカラバイオ株式会社製
<<増幅核酸断片の平滑末端化>>
増幅工程にて用いたDNAポリメラーゼのEx Taqによる増幅では、増幅核酸断片の3’末端にアデニンが付加されることが知られているため、以下に示す反応液2を用いて、平滑末端化を行った。
平滑末端化は、T4 DNA polymerase以外の試薬を混合した溶液を70℃、5分間静置し、T4 DNA polymeraseを添加し、37℃、5分間静置した後、ボルテックスを用いて激しく撹拌して行った。
−反応液2−
・増幅産物 :29μL
・10x reaction buffer*2 :4μL
・0.1% BSA*3 :4μL
・T4 DNA polymerase*2 :2μL
・2.5mM dNTP mix :1μL
・HO :up to 50μL
*2:タカラバイオ株式会社製
*3:タカラバイオ株式会社製
<環状化工程>
次に、5’末端のリン酸化を行った増幅核酸断片(平滑末端化リン酸化増幅核酸断片)に対して、5’末端及び3’末端の塩基配列の一部に対して相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー(配列番号4参照)と、以下の反応液3とを用いて、図19に示す反応条件にしたがって増幅核酸断片の環状化を行い、環状化核酸含有反応液を得た。
−反応液3−
・平滑末端化リン酸化増幅核酸断片 :1〜2pmol
・センス鎖用伸長反応プライマー :2pmol
・T4 DNA Ligase*4 :175unit
・2x ligation buffer*4 :7.5μL
*4:タカラバイオ株式会社製
<核酸伸長工程>
次に、得られた環状化核酸含有反応液を以下の反応液4の組成で調製し、30℃、6〜12時間反応させた後、65℃、20分間の条件にして伸長核酸反応を行い、伸長核酸断片を得た。
−反応液4−
・環状化核酸含有反応液 :1〜2pmol
・10x Phi29 DNA poly buffer*5 :1.0μL
・1mM ddGTP mix*5 :4.0μL
・Phi29 DNA polymerase*5 :0.2μL
・HO :up to 50μL
*5:ニュー・イングランド・バイオラボ・ジャパン株式会社製
*5の組成:Deoxynucleoside Triphosphate Set(Sigma社製)、及びDideoxynucleoside Triphosphate Set(Sigma社製)を用いて、ddGTP,dATP、dCTP、dTTPが1mMとなるように蒸留水を用いて調製し、ddGTP mixとした。
<検出工程>
核酸伸長工程で使用した反応試料20μLと色素液を混合して、電気泳動装置(製品名:Mupid−2x、タカラバイオ株式会社製)を用いてアガロースゲル電気泳動にかけ、20分間、10Vで電気泳動を行い、分子量マーカー(商品名:1Kb Plus DNA Ladder、Themo Fisher Scientific社製)を用いて170merより大きいバンドを確認した。得られたバンドの濃度をCCDイメージャーにより解析し、定量解析を行った。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 標的核酸中の全てのシトシンが非メチル化されているか否かを検出するための核酸検出方法であって、
前記標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して核酸試料を得る変換工程と、
前記核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅して増幅核酸断片を得る増幅工程と、
前記増幅核酸断片を環状化して環状化核酸断片を得る環状化工程と、
前記環状化核酸断片に対し、
(a)前記環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddGTP、dCTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
又は
(b)前記環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddCTP、dGTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
核酸伸長工程と、
前記伸長核酸断片を検出する検出工程と、を含むことを特徴とする核酸検出方法である。
<2> 前記標的核酸中の前記非メチル化シトシンが、CG配列のシトシンである前記<1>に記載の核酸検出方法である。
<3> 前記伸長核酸断片の塩基長が、前記環状化核酸断片の長さ以上である前記<1>から<2>のいずれかに記載の核酸検出方法である。
<4> 前記変換工程が、重亜硫酸塩を用いて行う前記<1>から<3>のいずれかに記載の核酸検出方法である。
<5> 前記核酸試料を増幅する増幅手段が、ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction)である前記<1>から<4>のいずれかに記載の核酸検出方法である。
<6> 前記環状化が、前記増幅核酸の両末端を共有結合することである前記<1>から<5>のいずれかに記載の核酸検出方法である。
<7> 前記核酸伸長反応に用いるDNAポリメラーゼが、鎖置換型DNAポリメラーゼである前記<1>から<6>のいずれかに記載の核酸検出方法である。
<8> 前記伸長核酸断片を検出する検出手段が、アガロースゲル電気泳動である前記<1>から<7>のいずれかに記載の核酸検出方法である。
<9> 前記伸長核酸断片を検出する検出手段が、リアルタイムPCRである前記<1>から<7>のいずれかに記載の核酸検出方法である。
<10> 標的核酸中の全てのシトシンが非メチル化されているか否か検出するための核酸検出装置であって、
前記標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して核酸試料を得る変換手段と、
前記核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅して増幅核酸断片を得る増幅手段と、
前記増幅核酸断片を環状化して環状化核酸断片を得る環状化手段と、
前記環状化核酸断片に対し、
(a)前記環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddGTP、dCTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
又は
(b)前記環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddCTP、dGTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
核酸伸長手段と、
前記伸長核酸断片を検出する検出手段と、を有することを特徴とする核酸検出装置である。
<11> 前記<1>から<9>の核酸検出方法に用いられる核酸検出キットであって、
標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換する変換試薬と、
変換により得られた核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅する増幅試薬と、
増幅により得られた増幅核酸断片を環状化する環状化試薬と、
環状化により得られた環状化核酸断片に対し、
(a)前記環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddGTP、dCTP、dATP、及びdTTPを含み、核酸伸長反応を行う、
又は
(b)前記環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddCTP、dGTP、dATP、及びdTTPを含み、核酸伸長反応を行う、
核酸伸長試薬と、
前記核酸伸長反応により得られた伸長核酸断片を検出する検出試薬と、を有することを特徴とする核酸検出キットである。
前記<1>から<9>のいずれかに記載の核酸検出方法、前記<10>に記載の核酸検出装置、前記<11>に記載の核酸検出キットによると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特開2010−35533号公報

Claims (11)

  1. 標的核酸中の全てのシトシンが非メチル化されているか否かを検出するための核酸検出方法であって、
    前記標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して核酸試料を得る変換工程と、
    前記核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅して増幅核酸断片を得る増幅工程と、
    前記増幅核酸断片を環状化して環状化核酸断片を得る環状化工程と、
    前記環状化核酸断片に対し、
    (a)前記環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddGTP、dCTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
    又は
    (b)前記環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddCTP、dGTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
    核酸伸長工程と、
    前記伸長核酸断片を検出する検出工程と、を含むことを特徴とする核酸検出方法。
  2. 前記標的核酸中の前記非メチル化シトシンが、CG配列のシトシンである請求項1に記載の核酸検出方法。
  3. 前記伸長核酸断片の塩基長が、前記環状化核酸断片の長さ以上である請求項1から2のいずれかに記載の核酸検出方法。
  4. 前記変換工程が、重亜硫酸塩を用いて行う請求項1から3のいずれかに記載の核酸検出方法。
  5. 前記核酸試料を増幅する増幅手段が、ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction)である請求項1から4のいずれかに記載の核酸検出方法。
  6. 前記環状化が、前記増幅核酸の両末端を共有結合することである請求項1から5のいずれかに記載の核酸検出方法。
  7. 前記核酸伸長反応に用いるDNAポリメラーゼが、鎖置換型DNAポリメラーゼである請求項1から6のいずれかに記載の核酸検出方法。
  8. 前記伸長核酸断片を検出する検出手段が、アガロースゲル電気泳動である請求項1から7のいずれかに記載の核酸検出方法。
  9. 前記伸長核酸断片を検出する検出手段が、リアルタイムPCRである請求項1から7のいずれかに記載の核酸検出方法。
  10. 標的核酸中の全てのシトシンが非メチル化されているか否かを検出するための核酸検出装置であって、
    前記標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換して核酸試料を得る変換手段と、
    前記核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅して増幅核酸断片を得る増幅手段と、
    前記増幅核酸断片を環状化して環状化核酸断片を得る環状化手段と、
    前記環状化核酸断片に対し、
    (a)前記環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddGTP、dCTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
    又は
    (b)前記環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddCTP、dGTP、dATP、及びdTTPを少なくとも用いる核酸伸長反応により伸長核酸断片を得る、
    核酸伸長手段と、
    前記伸長核酸断片を検出する検出手段と、を有することを特徴とする核酸検出装置。
  11. 請求項1から9の核酸検出方法に用いられる核酸検出キットであって、
    標的核酸中の非メチル化シトシンをウラシルに変換する変換試薬と、
    変換により得られた核酸試料からウラシル及びメチル化シトシンの少なくともいずれかを含む標的箇所を増幅する増幅試薬と、
    増幅により得られた増幅核酸断片を環状化する環状化試薬と、
    環状化により得られた環状化核酸断片に対し、
    (a)前記環状化核酸断片のセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddGTP、dCTP、dATP、及びdTTPを含み、核酸伸長反応を行う、
    又は
    (b)前記環状化核酸断片のアンチセンス鎖の一部に相補的な塩基配列を有するアンチセンス鎖用伸長反応プライマー、並びに基質としてddCTP、dGTP、dATP、及びdTTPを含み、核酸伸長反応を行う、
    核酸伸長試薬と、
    前記核酸伸長反応により得られた伸長核酸断片を検出する検出試薬と、を有することを特徴とする核酸検出キット。

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