JP2019152121A - 過給機用コンプレッサ - Google Patents

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Abstract

【課題】よりシンプルで実現容易な構造で、圧縮効率を適正に維持しつつ、より広い範囲で作動させることができる、過給機用コンプレッサを提供する。【解決手段】インペラ12と、インペラを収容する内筒状部20と、内筒状部を収容する外筒状部30と、内筒状部に設けられて外筒状部の内側と内筒状部の外側に形成される第1内側空間30SPと内筒状部の内側に形成される第2内側空間を連通する少なくとも一つの第1貫通孔22と、内筒状部における開放端側にあり、第1内側空間と第2内側空間を連通する領域である内外連通域35SPと、第1貫通孔を開閉可能な遮蔽部材40と、遮蔽部材に設けられた長穴と、内筒状部における外側面に設けられた遮蔽部材の移動を案内する案内ピンと、遮蔽部材を内筒状部における軸方向又は周方向の少なくとも一つの方向に移動させて第1貫通孔を開閉する遮蔽部材駆動手段50と、を備える過給機用コンプレッサ10である。【選択図】図1

Description

本発明は、過給機用コンプレッサに関する。
近年、過給機用コンプレッサの作動域を拡大させるための種々の提案がなされている。
例えば、図21に示すように、特許文献1の遠心圧縮機110(過給機用コンプレッサに相当)は、インペラブレード112(インペラに相当)と、ケーシング130(外筒状部に相当)、シャッター移動装置150(遮蔽部材駆動手段に相当)と、を有している。また、ケーシング130には、トリートメントキャビティ130SP(第1内側空間に相当)と、シャッター140(遮蔽部材に相当)と、上流補助通路222a(第1貫通孔に相当)と、下流補助穴222b(第1貫通孔に相当)と、が設けられている。
特許文献1に記載の遠心圧縮機110は、図21において、作動点がサージ領域近傍にあるときは、シャッター140を上方に移動して、上流補助通路222aの開口部を開ける。インペラブレード112にて圧縮された空気の一部は、下流補助穴222bよりトリートメントキャビティ130SP、上流補助通路222aを経由してインペラブレード112の吸気側に戻される。これにより、遠心圧縮機110は、サージの発生を抑制している。
一方、遠心圧縮機110は、作動点がサージ領域近傍でないときは、シャッター140を下方に移動して、上流補助通路222aの開口部を閉じる。これにより、インペラブレード112側へ給気した空気の一部が下流補助穴222bから取り込まれなくなり、サージ領域近傍でない領域におけるエネルギー損失を低減できる。
特開2009−209858号公報
特許文献1に記載の遠心圧縮機110では、ケーシング130の円筒部に、中空円筒状のトリートメントキャビティ130SPを形成することが非常に困難であり、当該トリートメントキャビティ130SP内にシャッター140を配置することも非常に困難である。従って、特許文献1に記載の遠心圧縮機110を実現することは、非常に困難である。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、よりシンプルで実現容易な構造で、圧縮効率を適正に維持しつつ、より広い範囲で作動させることができる、過給機用コンプレッサを提供することを目的(課題)とする。
上記課題を解決するため、第1の発明は、複数のフィンが設けられて、回転軸線回りに回転可能なインペラと、前記インペラを収容し、前記回転軸線の方向から空気を吸い込む筒状の内筒状部と、前記内筒状部を収容する外筒状部と、前記内筒状部に設けられて、前記外筒状部の内側と前記内筒状部の外側に形成される第1内側空間と前記内筒状部の内側に形成される第2内側空間を連通する少なくとも一つの第1貫通孔と、前記内筒状部における前記インペラが収容されている側ではない開放端側にあって、前記第1内側空間と前記第2内側空間を連通する領域である内外連通域と、前記内筒状部の外周に摺動可能に配置されて、前記第1貫通孔を開閉可能な遮蔽部材と、前記遮蔽部材に少なくとも一個所設けられた長穴と、前記内筒状部における外側面において前記回転軸線から離れる方向に突出して少なくとも一つ設けられるとともに、前記長穴に係合されて前記遮蔽部材の移動を案内する案内ピンと、前記遮蔽部材を前記内筒状部における軸方向又は周方向の少なくとも一つの方向に移動させて前記第1貫通孔を開閉する遮蔽部材駆動手段と、を備える、過給機用コンプレッサである。
本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る過給機用コンプレッサであって、前記遮蔽部材駆動手段は、前記遮蔽部材における外側面において前記回転軸線から離れる方向に突出して設けられた駆動ピンと、前記駆動ピンに係合された係合部を有する揺動部材と、を有し、前記遮蔽部材駆動手段は、前記揺動部材を駆動して、前記遮蔽部材を少なくとも軸方向に移動させる、過給機用コンプレッサである。
本発明の第3の発明は、上記第1又は第2の発明に係る過給機用コンプレッサであって、前記長穴は、前記内筒状部の周方向に対して傾斜して設けられており、前記遮蔽部材駆動手段は、前記遮蔽部材を周方向に回転させながら軸方向に移動させる、過給機用コンプレッサである。
本発明の第4の発明は、上記第3の発明に係る過給機用コンプレッサであって、前記長穴は、円弧状に湾曲して設けられている、過給機用コンプレッサである。
である。
本発明の第5の発明は、上記第1の発明〜第4の発明のいずれか1つに係る過給機用コンプレッサであって、前記案内ピンと前記案内ピンに対応する前記長穴は、前記内筒状部における周方向にそれぞれ3個以上設けられている、過給機用コンプレッサである。
本発明の第6の発明は、上記第1の発明〜第5の発明のいずれか1つに係る過給機用コンプレッサであって、前記長穴の長手方向における両端部の一方が前記遮蔽部材における前記回転軸線方向の縁部に達していることで、前記長穴の長手方向における両端部の一方が開放とされている、過給機用コンプレッサである。
本発明の第7の発明は、上記第1の発明〜第6の発明のいずれか1つに係る過給機用コンプレッサであって、前記第1貫通孔に対して、前記内筒状部における前記遮蔽部材が移動する方向に前記第1内側空間と前記第2内側空間を連通する少なくとも一つの第2貫通孔が設けられており、前記遮蔽部材駆動手段は、前記遮蔽部材を移動させて、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔の両方を全閉状態、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔の一方を全閉状態かつ他方を全開状態、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔の一方を全閉状態かつ他方を可変開度状態、を含む開閉状態にする、過給機用コンプレッサである。
本発明の第8の発明は、上記第7の発明に係る過給機用コンプレッサであって、前記遮蔽部材は、前記内筒状部の外側面と対向する遮蔽内側面と、前記外筒状部の内側面と対向する遮蔽外側面を有しており、前記遮蔽内側面から前記遮蔽外側面へと貫通する第1遮蔽貫通孔及び第2遮蔽貫通孔が設けられており、前記第1貫通孔と前記第1遮蔽貫通孔の重なり具合と、前記第2貫通孔と前記第2遮蔽貫通孔の重なり具合により、前記開閉状態が形成されている、過給機用コンプレッサである。
本発明の第9の発明は、上記第1の発明〜第6の発明のいずれか1つに係る過給機用コンプレッサであって、前記遮蔽部材駆動手段は、前記遮蔽部材を移動させて、前記第1貫通孔を全閉状態、前記第1貫通孔を全開状態、前記第1貫通孔を可変開度状態、を含む開閉状態にする、過給機用コンプレッサである。
本発明の第10の発明は、上記第9の発明に係る過給機用コンプレッサであって、前記遮蔽部材は、前記内筒状部の外側面と対向する遮蔽内側面と、前記外筒状部の内側面と対向する遮蔽外側面を有しており、前記遮蔽内側面から前記遮蔽外側面へと貫通する第1遮蔽貫通孔が設けられており、前記第1貫通孔と前記第1遮蔽貫通孔の重なり具合により、前記開閉状態が形成されている、過給機用コンプレッサである。
第1の発明によれば、内筒状部と外筒状部により、第1内側空間を容易に実現できる。また、過給機用コンプレッサは、遮蔽部材を長穴と案内ピンで案内される方向に沿って内筒状部における軸方向又は周方向の少なくとも一つの方向に安定して移動させ、第1貫通孔を開閉することができる。これにより、過給機用コンプレッサは、よりシンプルで実現容易な構造にて、エネルギー損失の低減とサージの抑制が可能となり、インペラにより給気される空気の量を調整することができ、圧縮効率を適正に維持しつつ、より広い範囲で作動させることができる。
第2の発明によれば、遮蔽部材駆動手段は、揺動部材を用いて遮蔽部材に設けられている駆動ピンを駆動することで、遮蔽部材を所定の位置に移動させることができる。これにより、よりシンプルで実現容易な構造にて、遮蔽部材を所定の位置に移動させて、第1貫通孔における開閉状態を調整できる。
第3の発明によれば、過給機用コンプレッサは、長穴と案内ピンで案内される方向に沿って遮蔽部材を移動させることができる。これにより、外筒状部の外周において長穴と案内ピンで案内される方向に安定して移動される遮蔽部材を、よりシンプルで実現容易な構造とすることができる。
第4の発明によれば、遮蔽部材の内筒状部の周方向における回転する量を抑えつつ、軸方向に移動させることができる。
第5の発明によれば、過給機用コンプレッサは、案内ピンと案内ピンに対応する長穴を内筒状部における周方向にそれぞれ3個以上有している。これにより、内筒状部の外側面に対して遮蔽部材が傾くことを防止し、遮蔽部材を安定的に保持及び移動させることができる。
第6の発明によれば、過給機用コンプレッサは、長穴の長手方向における両端部の一方が遮蔽部材における回転軸線方向の縁部に達していることで、長穴の長手方向における両端部の一方が開放とされている。これにより、作業者が遮蔽部材を組み付ける際、作業者は、長穴の開放とされている両端部の一方に案内ピンを係合させて、回転軸線方向に沿って内筒状部の外側に嵌め込むことで、遮蔽部材を容易に組み付けることができる。
第7の発明によれば、インペラにて圧縮された空気の一部をインペラの吸気側に戻す量を自由に調整することができるので、エネルギー損失の低減とサージの抑制が可能となる。
第8の発明によれば、過給機用コンプレッサは、第1貫通孔と第1遮蔽貫通孔の重なり具合と第2貫通孔と第2遮蔽貫通孔の重なり具合により、開閉状態を形成できる。
第9の発明によれば、インペラにて圧縮された空気の一部をインペラの吸気側に戻す量を自由に調整することができるので、エネルギー損失の低減とサージの抑制が可能となる。
第10の発明によれば、過給機用コンプレッサは、第1貫通孔と第1遮蔽貫通孔の重なり具合により、開閉状態を形成できる。
過給機用コンプレッサの全体構成を説明する断面図である。 過給機用コンプレッサの全体構成を説明する上面図である。 内筒状部と遮蔽部材の詳細な構成を説明する分解図である。 遮蔽部材が揺動部材により駆動される動作を説明する図である。 遮蔽部材により、第1貫通孔と第2貫通孔の両方が全閉状態とされた様子を説明する図である。 遮蔽部材により、第1貫通孔が全開状態、第2貫通孔が全閉状態、とされた様子を説明する図である。 遮蔽部材により、第1貫通孔が全閉状態、第2貫通孔が全開状態、とされた様子を説明する図である。 遮蔽部材により、第1貫通孔が全閉状態、第2貫通孔が可変開度状態、とされた様子を説明する図である。 遮蔽部材により、第1貫通孔が全閉状態とされた様子を説明する図である。 遮蔽部材により、第1貫通孔が全開状態とされた様子を説明する図である。 遮蔽部材により、第1貫通孔が可変開度状態とされた様子を説明する図である。 第1貫通孔と第1遮蔽貫通孔の重なり具合により全閉状態とされた様子を説明する図である。 第1貫通孔と第1遮蔽貫通孔の重なり具合により全開状態とされた様子を説明する図である。 第1貫通孔と第1遮蔽貫通孔の重なり具合により可変開度状態とされた様子を説明する図である。 第1貫通孔と第1遮蔽貫通孔の重なり具合により全閉状態、第2貫通孔と第2遮蔽貫通孔の重なり具合により全閉状態、とされた様子を説明する図である。 第1貫通孔と第1遮蔽貫通孔の重なり具合により全開状態、第2貫通孔と第2遮蔽貫通孔の重なり具合により全閉状態、とされた様子を説明する図である。 第1貫通孔と第1遮蔽貫通孔の重なり具合により全閉状態、第2貫通孔と第2遮蔽貫通孔の重なり具合により全開状態、とされた様子を説明する図である。 第1貫通孔と第1遮蔽貫通孔の重なり具合により可変開度状態、第2貫通孔と第2遮蔽貫通孔の重なり具合により全閉状態、とされた様子を説明する図である。 第5の実施形態の内筒状部と遮蔽部材の詳細な構成を説明する分解図である。 第5の実施形態の遮蔽部材が揺動部材により駆動される動作を説明する図である。 従来の遠心圧縮機(過給機用コンプレッサに相当)の例を説明する図である。
●[過給機用コンプレッサ10の概略全体構成と詳細構成(図1〜図3)]
図1と図2を用いて本発明を実施するための第1の実施形態の概略全体構成を説明する。図1は、過給機用コンプレッサ10の全体構成を説明する断面図である。図2は、過給機用コンプレッサ10の全体構成を説明する上面図である。図3は、内筒状部20と遮蔽部材40の詳細な構成を説明する分解図である。なお、X軸とY軸とZ軸が記載されている図では、X軸とY軸とZ軸は互いに直交しており、図1においてX軸方向はインペラ12の回転軸線12Jに直交する方向を示し、Z軸方向はインペラ12の回転軸線12Jの方向に沿った方向を示している。X軸方向を“右”、X軸方向に対して反対方向を“左”とし、Y軸方向を“後”、Y軸方向の反対方向を“前”とする。また、Z軸方向を“上”、Z軸方向の反対方向を“下”とする。また、図2において、説明の都合上、外筒鍔部36(図1参照)は、省略されている。
図1に示すように、過給機用コンプレッサ10は、インペラ12と、内筒状部20と、外筒状部30と、遮蔽部材40と、遮蔽部材駆動手段50と、を有している。インペラ12は、複数のフィンが設けられて、回転軸線12J回りに回転可能である。外筒状部30は、筒状であり、開放側の端部に外筒鍔部36が設けられている。内筒状部20は、筒状であり、インペラ12を収容し、回転軸線12Jの方向から空気を吸い込む。図1と図2に示すように、内筒状部20は、内筒状部20に設けられたボルト穴BTHとボルトBLTにより、外筒状部30に固定されている。なお、内筒状部20の外筒状部30への固定は、ボルト穴BTHとボルトBLTによる固定の代わりに、外筒状部30に対する圧入(しまりばめ)による固定でも良い。
図1に示すように、内筒状部20は、外筒状部30の内側と内筒状部20の外側に形成される第1内側空間30SPと内筒状部20の内側に形成される第2内側空間20SPを連通する第1貫通孔22を、有している。また、内筒状部20は、第1貫通孔22のそれぞれに対して内筒状部20における遮蔽部材40が移動する方向に第1内側空間30SPと第2内側空間20SPを連通する第2貫通孔24を、有している。
また、図1に示すように、第1貫通孔22と第2貫通孔24は、回転軸線12J方向において、インペラ12と重なる位置に設けられている。また、図1に示すように、内筒状部20におけるインペラ12が収容されている側ではない開放端側には、第1内側空間30SPと第2内側空間20SPを連通する領域である内外連通域35SPを有している。
図2と図3に示すように、内筒状部20は、第1貫通孔22と、第1貫通孔22に対して下方向に設けられている第2貫通孔24と、を周方向において案内ピン26の間に有することで、第1貫通孔22と第2貫通孔24をそれぞれ3個有している。第1貫通孔22と第2貫通孔24は、内筒状部20の周方向に対してスリット状に設けられている。
また、図2に示すように、内筒状部20には、内筒状部20における外側面において回転軸線12Jから離れる方向に突出するように、後述する遮蔽部材40に設けられている長穴42(図3参照)に係合されて遮蔽部材40の移動を案内する案内ピン26が、周方向に3個設けられている。なお、内筒状部20は、アルミ等の金属で成形されており、外側面には遮蔽部材40の内側面との摩擦を低減するため樹脂コーティングがなされている。
図2に示すように、遮蔽部材40は、内筒状部20の外側面において設けられている案内ピン26に対応する箇所に長穴42がそれぞれ設けられている。また、遮蔽部材40は、外側面においてインペラ12の回転軸線12Jから離れる方向に突出して駆動ピン56が一個所設けられている。
遮蔽部材駆動手段50は、揺動部材52と、シャフト58と、モーター50aと、ロータリーエンコーダー50bと、コントローラー50cと、を有している。シャフト58は、モーター50aの回転軸に対して同軸に設けられており、シャフト58のモーター50aが設けられていない側の端部には、揺動部材52が設けられている。これにより、揺動部材52は、シャフト58を介して、モーター50aにより回転される。また、揺動部材52は、モーター50aの代わりに、直動モーターとリンク部材を用いてシャフト58を回転させ、回転させても良い。
ロータリーエンコーダー50bは、シャフト58における回転角度(揺動部材52の回転角度)を計測して、回転角度に応じた信号をコントローラー50cに出力する。コントローラー50cは、モーター50aを制御し、揺動部材52を所定の回転角度にすることができる。
長穴42は、内筒状部20の周方向に対して長穴傾斜角度θで傾斜して、案内ピン26に対応する位置に設けられている。なお、長穴傾斜角度θは、例えば、45度〜60度の範囲の角度である。また、長穴傾斜角度θは、大きいほど遮蔽部材40の回転軸線12J方向における移動に対する周方向の回転量を抑制できる。
図3に示すように、遮蔽部材40に設けられた長穴42は、長手方向における両端部の一方が遮蔽部材40における回転軸線12J方向の縁部に達していることで、長穴42の長手方向における両端部の一方(この場合、下端側)が開放とされている。これにより、内筒状部20に遮蔽部材40を組み付ける際、作業者は、回転軸線12Jに沿って上方からそれぞれの長穴42に案内ピン26をそれぞれ嵌め込み、長穴42の形状に沿って回転軸線12J回りに遮蔽部材40を回転させながら嵌め込むことで、移動可能な状態で遮蔽部材40を内筒状部20に組み付けることができる。
●[過給機用コンプレッサの第1貫通孔と第2貫通孔の開閉動作の説明(図4)]
図4を用いて、本発明を実施するための詳細な構造を説明する。図4は、遮蔽部材40が揺動部材52により駆動される動作を説明する図である。
図4に示すように、揺動部材52は、駆動ピン56に係合される係合部54を有している。揺動部材52は、内筒状部20に嵌め込まれている遮蔽部材40の駆動ピン56に対して係合部54で係合されている。
図4は、モーター50a(図2参照)の回転に伴う遮蔽部材40の内筒状部20に対する移動前の状態を実線で示し、内筒状部20に対する移動後の状態を二点鎖線で示している。遮蔽部材40は、例えば、モーター50aを回転角Δθで回転させると、シャフト58を介して揺動部材52が回転されて、実線で示されている位置から回転軸線12Jを中心に周方向に回転(移動量Δd2に相当)しながら、軸方向に移動量Δd1だけ移動して、二点鎖線で示されている位置に移動させられる。これにより、遮蔽部材40は、第1貫通孔22を全開状態(実線で示されている位置)から全閉状態(二点鎖線で示されている位置)にできる。
●[第1の実施形態の開閉状態の詳細な説明(図5〜図8)]
図5〜図8を用いて、第1の実施形態の第1貫通孔22と第2貫通孔24における開閉状態の詳細な説明をする。図5は、遮蔽部材40により、第1貫通孔22と第2貫通孔24の両方が全閉状態とされた様子を説明する図である。図6は、遮蔽部材40により、第1貫通孔22が全開状態、第2貫通孔24が全閉状態とされた様子を説明する図である。図7は、遮蔽部材40により、第1貫通孔22が全閉状態、第2貫通孔24が全開状態とされた様子を説明する図である。図8は、遮蔽部材40により、第1貫通孔22が全閉状態、第2貫通孔24が可変開度状態とされた様子を説明する図である。なお、図6〜図8における、二点鎖線で示されている遮蔽部材40の位置は、移動前の位置を示し、図5における実線で示されている第1貫通孔22と第2貫通孔24の両方が全閉状態である状態を形成する遮蔽部材40の位置を示している。また、説明を簡単にするため、揺動部材52の記載を省略している。図中における矢印は、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへの空気の流れを示している。また、矢印における線の太さは、細い線の矢印より太い線の矢印の方が流れる空気の量が多いことを示している。
図5は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40(駆動ピン56)を移動させて、第1貫通孔22と第2貫通孔24の両方を全閉状態にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気は、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れない。
図6は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40(駆動ピン56)を二点鎖線で示されている位置から実線で示されている位置に移動させて、第1貫通孔22を全開状態と、第2貫通孔24を全閉状態と、にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気の一部は、第1貫通孔22を通り、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れ、図1に示す内外連通域35SPからインペラ12の吸気側へ戻される。
図7は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40(駆動ピン56)を二点鎖線で示されている位置から実線で示されている位置に移動させて、第1貫通孔22を全閉状態と、第2貫通孔24を全開状態と、にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気の一部は、第2貫通孔24を通り、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れ、図1に示す内外連通域35SPからインペラ12の吸気側へ戻される。
図8は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40(駆動ピン56)を二点鎖線で示されている位置から実線で示されている位置に移動させて、第1貫通孔22を全閉状態と、第2貫通孔24を可変開度状態と、にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気の一部は、第2貫通孔24を通り、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ第2貫通孔24の開度に応じて流れ、図1に示す内外連通域35SPからインペラ12の吸気側へ戻される。なお、図示及び説明を省略するが、遮蔽部材駆動手段50は、第1貫通孔22を可変開度状態、第2貫通孔24を全閉状態にすることができる。
第1の実施形態の過給機用コンプレッサは、第1貫通孔22と第2貫通孔24を選択することで内筒状部20における空気の取り込み位置を変更できる。また、選択した貫通孔(第1貫通孔22、第2貫通孔24)における開度を可変開度状態にできるため、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れてインペラ12の吸気側に戻す空気の流量を調整できる。また、第1貫通孔22と第2貫通孔24の大きさを異なるものにした場合、第1貫通孔22と第2貫通孔24のそれぞれに流れる空気の流量が異なるため、第1貫通孔22と第2貫通孔24のいずれか一方の全開状態を選択して、空気の流量を変えることもできる。これにより、エネルギー損失の低減とサージの抑制を行うことができる。
●[第2の実施形態の開閉状態の詳細な説明(図9〜図11)]
図9〜図11を用いて、第2の実施形態の内筒状部20aを説明する。第2の実施形態の過給機用コンプレッサは、第1の実施形態の内筒状部20に対して、第1貫通孔22と第2貫通孔24(図5参照)により空気の流れを調整する代わりに、第1貫通孔22aのみで空気の流れを調整する(第2貫通孔を有していない)点で相違する。図9は、遮蔽部材40により、第1貫通孔22aが全閉状態とされた様子を説明する図である。図10は、遮蔽部材40により、第1貫通孔22aが全開状態とされた様子を説明する図である。図11は、遮蔽部材40により、第1貫通孔22aが可変開度状態とされた様子を説明する図である。
図9は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40(駆動ピン56)を移動させて、第1貫通孔22aを全閉状態にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気は、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れない。
図10は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40(駆動ピン56)を二点鎖線で示されている位置から実線で示されている位置まで移動させ、第1貫通孔22aを全開状態にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気の一部は、第1貫通孔22aを通り、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れ、図1に示す内外連通域35SPからインペラ12の吸気側へ戻される。
図11は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40(駆動ピン56)を二点鎖線で示されている位置から実線で示されている位置に移動させて、第1貫通孔22aを可変開度状態にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気の一部は、第1貫通孔22aの開度に応じた流量で第1貫通孔22aを通り、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れ、図1に示す内外連通域35SPからインペラ12の吸気側へ戻される。
第2の実施形態の過給機用コンプレッサは、よりシンプルな構造で、第1貫通孔22aにおける開度を可変開度状態にできるため、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れる空気の流れを調整できる。
●[第3の実施形態の開閉状態の詳細な説明(図12〜図14)]
図12〜図14を用いて、第3の実施形態の内筒状部20bと遮蔽部材40aを説明する。第3の実施形態の過給機用コンプレッサは、第2の実施形態の遮蔽部材40に対して、第1遮蔽貫通孔32が設けられており、第1貫通孔22bと第1遮蔽貫通孔32の重なり具合により空気の流れを調整する点で相違する。図12は、第1貫通孔22bと第1遮蔽貫通孔32の重なり具合により全閉状態にした状態を説明する図である。図13は、第1貫通孔22bと第1遮蔽貫通孔32の重なり具合により全開状態にした状態を説明する図である。図14は、第1貫通孔22bと第1遮蔽貫通孔32の重なりに具合より可変開度状態にした状態を説明する図である。なお、図12〜図14において、第1遮蔽貫通孔32は、遮蔽部材40aにおいて内筒状部20bの外側面と対向する遮蔽内側面40S1から外筒状部の内側面と対向する遮蔽外側面40S2へと貫通する穴である。
図12は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40a(駆動ピン56)を移動させて、第1貫通孔22bと第1遮蔽貫通孔32を重ならないようにして、第1貫通孔22bを全閉状態にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気は、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れない。
図13は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40a(駆動ピン56)を二点鎖線で示されている位置から実線で示されている位置まで移動させ、第1貫通孔22bと第1遮蔽貫通孔32を完全に重なるようにして、第1貫通孔22bを全開状態にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気の一部は、第1貫通孔22bを通り、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れ、図1に示す内外連通域35SPからインペラ12の吸気側へ戻される。
図14は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40a(駆動ピン56)を二点鎖線で示されている位置から実線で示されている位置に移動させて、全開状態と全閉状態との間の状態である第1貫通孔22bと第1遮蔽貫通孔32による可変開度状態にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気の一部は、第1貫通孔22bを通り、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ第1貫通孔22bの開度に応じて流れ、図1に示す内外連通域35SPからインペラ12の吸気側へ戻される。
第3の実施形態の過給機用コンプレッサは、第1貫通孔22bと第1遮蔽貫通孔32との重なり具合で、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れてインペラ12の吸気側に戻す空気の流量を調整できる。
●[第4の実施形態の開閉状態の詳細な説明(図15〜図18)]
図15〜図18を用いて、第4の実施形態の遮蔽部材40bを説明する。第4の実施形態の過給機用コンプレッサは、第1の実施形態の遮蔽部材40に対して、第1遮蔽貫通孔32と第2遮蔽貫通孔34が設けられており、第1貫通孔22と第1遮蔽貫通孔32の重なり具合又は第2貫通孔24と第2遮蔽貫通孔34の重なり具合により空気の流れを調整する点で相違する。図15は、第1貫通孔22と第1遮蔽貫通孔32の重なり具合により全閉状態、第2貫通孔24と第2遮蔽貫通孔34の重なり具合により全閉状態、とされた様子を説明する図である。図16は、第1貫通孔22と第1遮蔽貫通孔32の重なり具合により全開状態、第2貫通孔24と第2遮蔽貫通孔34の重なり具合により全閉状態、とされた様子を説明する図である。図17は、第1貫通孔22と第1遮蔽貫通孔32の重なり具合により全閉状態、第2貫通孔24と第2遮蔽貫通孔34の重なり具合により全開状態、とされた様子を説明する図である。図18は、第1貫通孔22と第1遮蔽貫通孔32の重なり具合により可変開度状態、第2貫通孔24と第2遮蔽貫通孔34の重なり具合により全閉状態、とされた様子を説明する図である。なお、図15〜図18において、第1遮蔽貫通孔32と第2遮蔽貫通孔34は、遮蔽部材40bにおいて内筒状部20の外側面と対向する遮蔽内側面40S1から外筒状部の内側面と対向する遮蔽外側面40S2へと貫通する穴である。
図15は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40b(駆動ピン56)を移動させて、第1貫通孔22と第1遮蔽貫通孔32を重ならないようにして、第1貫通孔22を全閉状態にした状態である。同様にして、第2貫通孔24と第2遮蔽貫通孔34を重ならないようにして、第2貫通孔24を全閉状態にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気は、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れない。
図16は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40b(駆動ピン56)を二点鎖線で示されている位置から実線で示されている位置まで移動させ、第1貫通孔22と第1遮蔽貫通孔32を完全に重なるようにして、第1貫通孔22を全開状態にした状態である。また、同時に、第2貫通孔24と第2遮蔽貫通孔34を重ならないようにして、第2貫通孔24を全閉状態にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気の一部は、第1貫通孔22を通り、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れ、図1に示す内外連通域35SPからインペラ12の吸気側へ戻される。
図17は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40b(駆動ピン56)を移動させて、第1貫通孔22と第1遮蔽貫通孔32を重ならないようにして、第1貫通孔22を全閉状態にした状態である。同時に、第2貫通孔24と第2遮蔽貫通孔34を完全に重なるようにして、第2貫通孔24を全開状態にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気の一部は、第2貫通孔24を通り、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れ、図1に示す内外連通域35SPからインペラ12の吸気側へ戻される。
図18は、遮蔽部材駆動手段50により、遮蔽部材40b(駆動ピン56)を二点鎖線で示されている位置から実線で示されている位置に移動させて、全開状態と全閉状態との間の状態である第1貫通孔22と第1遮蔽貫通孔32による可変開度状態にした状態である。また、同時に、第2貫通孔24と第2遮蔽貫通孔34を重ならないようにして、第2貫通孔24を全閉状態にした状態である。これにより、第2内側空間20SP内の空気の一部は、第1貫通孔22を通り、第2内側空間20SPから第1内側空間30SPへ第1貫通孔22の開度に応じて流れ、図1に示す内外連通域35SPからインペラ12の吸気側へ戻される。なお、図示及び説明を省略するが、遮蔽部材駆動手段50は、第2貫通孔24を可変開度状態、第1貫通孔22を全閉状態にすることができる。
第4の実施形態の過給機用コンプレッサは、第1貫通孔22と第1遮蔽貫通孔32との重なり具合又は第2貫通孔24と第2遮蔽貫通孔34との重なり具合により、内筒状部20における空気の取り込み位置と内側空間20SPから第1内側空間30SPへ流れてインペラ12の吸気側に戻す空気の流量を調整できる(図1参照)。また、第1貫通孔22と第2貫通孔24の大きさを異なるものにした場合、第1貫通孔22と第2貫通孔24のそれぞれに流れる空気の流量が異なるため、第1貫通孔22と第2貫通孔24のいずれか一方の全開状態を選択して、空気の流量を変えることもできる。これにより、エネルギー損失の低減とサージの抑制を行うことができる。
●[第5の実施形態の動作の詳細な説明(図19〜図20)]
図19と図20を用いて、第5の実施形態の過給機用コンプレッサにおける動作の詳細な説明をする。第5の実施形態は、第1の実施形態の遮蔽部材40(図3参照)が、遮蔽部材40cである点で相違する。図19は、第5の実施形態の内筒状部20と遮蔽部材40cの詳細な構成を説明する分解図である。図20は、第5の実施形態の遮蔽部材40cが揺動部材52により駆動される動作を説明する図である。
図19に示すように、遮蔽部材40cは、内筒状部20の外側面において設けられている案内ピン26に対応する箇所に長穴42aがそれぞれ設けられている。遮蔽部材40cに設けられた長穴42aは、長手方向における両端部の一方が遮蔽部材40cにおける回転軸線12J方向の縁部に達していることで、長穴42aの長手方向における両端部の一方(この場合、下端側)が開放とされている。
長穴42aは、長穴42(図3参照)と異なり直線状ではなく、距離Rの半径で中心角が開き角度Δθbである円弧状に湾曲して設けられている。長穴42aは、内筒状部20の周方向に対して長穴傾斜角度θaで傾斜して、案内ピン26に対応する位置に設けられている。なお、長穴傾斜角度θaは、例えば、45度〜60度の範囲の角度である。
図20に示すように、揺動部材52は、シャフト58の回転軸中心から揺動部材52の係合部54に係合された駆動ピン56の軸中心までの距離が略距離Rになるように設けられている。
図20は、モーター50a(図2参照)の回転に伴う遮蔽部材40cの内筒状部20に対する移動前の状態を実線で示し、内筒状部20に対する移動後の状態を二点鎖線で示している。遮蔽部材40cは、例えば、モーター50aを開き角度Δθbと同じ大きさの角度で回転させると、シャフト58を介して揺動部材52が回転されて、実線で示されている位置から回転軸線12Jを中心に周方向に回転(移動量Δd3に相当)しながら、軸方向に移動量Δd1だけ移動して、二点鎖線で示されている位置に移動させられる。これにより、遮蔽部材40cは、第1貫通孔22を全開状態(実線で示されている位置)から全閉状態(二点鎖線で示されている位置)にできる。
図20に示すように、揺動部材52の揺動に伴って、遮蔽部材40cは、案内ピン26が長穴42aの円弧状の形状に沿いながら移動させられる。駆動ピン56は、揺動部材52のシャフト58の回転軸から略距離Rを保持しながら、回転軸回りに移動させられるため、係合部54に対して略同じ位置に維持される。このため、係合部54における駆動ピン56の移動に伴う摺動抵抗の発生を抑制でき、長穴42(図4参照)の場合に比べて、遮蔽部材40cは、内筒状部20の回転軸線12Jを中心に、滑らかに周方向に回転しながら軸方向に移動させられる。
また、長穴を円弧状に湾曲して設けることで、長穴傾斜角度θaを長穴傾斜角度θより大きくできるため、移動量Δd1に対する移動量Δd3は、移動量Δd2(図4参照)より小さくなる。また、回転軸線12Jを中心とする周方向への移動量が大きくなるにしたがって、駆動ピン56は、揺動部材52の係合部54から抜ける方向に離れていく。従って、揺動部材52の軸方向への移動量が同じであっても、長穴42(図3)の場合と比べて、長穴42aは、揺動部材52の周方向の移動量を小さくでき、駆動ピン56を揺動部材52の係合部54から抜けにくくする。
●[本願の効果]
以上に説明したように、過給機用コンプレッサは、遮蔽部材を内筒状部における軸方向又は周方向の少なくとも一つの方向に移動させて第1貫通孔を開閉することができる。これにより、よりシンプルで実現容易な構造にて、インペラによって圧縮された空気の一部をインペラの吸気側に戻す際の空気の量を調整することで、圧縮効率を適正に維持しつつ、より広い運転領域で過給を行うとともに、エネルギー損失の低減とサージの抑制を制御できる。
本発明の、過給機用コンプレッサは、本実施の形態で説明した構成、構造、形状等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。特に、第1貫通孔と、第2貫通孔と、第1遮蔽貫通孔と、第2遮蔽貫通孔と、は、スリット状に限定されず、適切な空気の流量を確保できる形状であれば良い。また、第1貫通孔、第2貫通孔、第1遮蔽貫通孔、第2遮蔽貫通孔、案内ピン、長穴の数は、それぞれ3個に限定されず、少なくとも一つ設けられていれば良い。また、本実施の形態において、内筒状部と外筒状部は、別部材で形成されている例で説明したが、内筒状部と外筒状部を一体で形成しても良い。
10 過給機用コンプレッサ
12 インペラ
20 内筒状部
20a 内筒状部
20b 内筒状部
20SP 第2内側空間
22 第1貫通孔
22a 第1貫通孔
22b 第1貫通孔
24 第2貫通孔
26 案内ピン
30 外筒状部
30SP 第1内側空間
32 第1遮蔽貫通孔
34 第2遮蔽貫通孔
35SP 内外連通域
36 外筒鍔部
40 遮蔽部材
40a 遮蔽部材
40b 遮蔽部材
40c 遮蔽部材
42 長穴
42a 長穴
40S1 遮蔽内側面
40S2 遮蔽外側面
50 遮蔽部材駆動手段
52 揺動部材
54 係合部
56 駆動ピン
58 シャフト
50a モーター
50b ロータリーエンコーダー
50c コントローラー
110 遠心圧縮機
112 インペラブレード
130 ケーシング
130SP トリートメントキャビティ
140 シャッター
150 シャッター移動装置
222a 上流補助通路
222b 下流補助穴
BLT ボルト
BTH ボルト穴
θ 長穴傾斜角度
θa 長穴傾斜角度
Δθb 開き角度
Δd1 移動量
Δd2 移動量
Δd3 移動量
Δθ 回転角
12J 回転軸線
R 距離

Claims (10)

  1. 複数のフィンが設けられて、回転軸線回りに回転可能なインペラと、
    前記インペラを収容し、前記回転軸線の方向から空気を吸い込む筒状の内筒状部と、
    前記内筒状部を収容する外筒状部と、
    前記内筒状部に設けられて、前記外筒状部の内側と前記内筒状部の外側に形成される第1内側空間と前記内筒状部の内側に形成される第2内側空間を連通する少なくとも一つの第1貫通孔と、
    前記内筒状部における前記インペラが収容されている側ではない開放端側にあって、前記第1内側空間と前記第2内側空間を連通する領域である内外連通域と、
    前記内筒状部の外周に摺動可能に配置されて、前記第1貫通孔を開閉可能な遮蔽部材と、
    前記遮蔽部材に少なくとも一個所設けられた長穴と、
    前記内筒状部における外側面において前記回転軸線から離れる方向に突出して少なくとも一つ設けられるとともに、前記長穴に係合されて前記遮蔽部材の移動を案内する案内ピンと、
    前記遮蔽部材を前記内筒状部における軸方向又は周方向の少なくとも一つの方向に移動させて前記第1貫通孔を開閉する遮蔽部材駆動手段と、を備える、
    過給機用コンプレッサ。
  2. 請求項1に記載の過給機用コンプレッサであって、
    前記遮蔽部材駆動手段は、前記遮蔽部材における外側面において前記回転軸線から離れる方向に突出して設けられた駆動ピンと、
    前記駆動ピンに係合された係合部を有する揺動部材と、
    を有し、
    前記遮蔽部材駆動手段は、前記揺動部材を駆動して、前記遮蔽部材を少なくとも軸方向に移動させる、
    過給機用コンプレッサ。
  3. 請求項1又は2に記載の過給機用コンプレッサであって、
    前記長穴は、前記内筒状部の周方向に対して傾斜して設けられており、
    前記遮蔽部材駆動手段は、前記遮蔽部材を周方向に回転させながら軸方向に移動させる、
    過給機用コンプレッサ。
  4. 請求項3に記載の過給機用コンプレッサであって、
    前記長穴は、円弧状に湾曲して設けられている、
    過給機用コンプレッサ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の過給機用コンプレッサであって、
    前記案内ピンと前記案内ピンに対応する前記長穴は、前記内筒状部における周方向にそれぞれ3個以上設けられている、
    過給機用コンプレッサ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の過給機用コンプレッサであって、
    前記長穴の長手方向における両端部の一方が前記遮蔽部材における前記回転軸線方向の縁部に達していることで、前記長穴の長手方向における両端部の一方が開放とされている、
    過給機用コンプレッサ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の過給機用コンプレッサであって、
    前記第1貫通孔に対して、前記内筒状部における前記遮蔽部材が移動する方向に前記第1内側空間と前記第2内側空間を連通する少なくとも一つの第2貫通孔が設けられており、
    前記遮蔽部材駆動手段は、前記遮蔽部材を移動させて、
    前記第1貫通孔と前記第2貫通孔の両方を全閉状態、
    前記第1貫通孔と前記第2貫通孔の一方を全閉状態かつ他方を全開状態、
    前記第1貫通孔と前記第2貫通孔の一方を全閉状態かつ他方を可変開度状態、
    を含む開閉状態にする、
    過給機用コンプレッサ。
  8. 請求項7に記載の過給機用コンプレッサであって、
    前記遮蔽部材は、
    前記内筒状部の外側面と対向する遮蔽内側面と、前記外筒状部の内側面と対向する遮蔽外側面を有しており、前記遮蔽内側面から前記遮蔽外側面へと貫通する第1遮蔽貫通孔及び第2遮蔽貫通孔が設けられており、
    前記第1貫通孔と前記第1遮蔽貫通孔の重なり具合と、前記第2貫通孔と前記第2遮蔽貫通孔の重なり具合により、前記開閉状態が形成されている、
    過給機用コンプレッサ。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の過給機用コンプレッサであって、
    前記遮蔽部材駆動手段は、前記遮蔽部材を移動させて、
    前記第1貫通孔を全閉状態、
    前記第1貫通孔を全開状態、
    前記第1貫通孔を可変開度状態、
    を含む開閉状態にする、
    過給機用コンプレッサ。
  10. 請求項9に記載の過給機用コンプレッサであって、
    前記遮蔽部材は、
    前記内筒状部の外側面と対向する遮蔽内側面と、前記外筒状部の内側面と対向する遮蔽外側面を有しており、前記遮蔽内側面から前記遮蔽外側面へと貫通する第1遮蔽貫通孔が設けられており、
    前記第1貫通孔と前記第1遮蔽貫通孔の重なり具合により、前記開閉状態が形成されている、
    過給機用コンプレッサ。

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