JP2019152047A - 水栓金具の取り外し冶具 - Google Patents
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Abstract
Description
取付部に取り付けられた台座部と、前記台座部に対して上方から覆うように嵌め込まれて固定される支持部材と、を備える水栓金具の取り外し冶具であって、
少なくとも一部が前記台座部と前記支持部材との間に配置され、前記台座部と前記支持部材とを上下に引き離す方向に力を加える。
前記台座部に当接する第1当接部材と、
前記支持部材に当接する第2当接部材と、
ねじ部と、
前記ねじ部がねじ込まれるナット部と、
を備え、
前記ねじ部又は前記ナット部の一方が、他方に対して相対的に前記ねじ部の軸方向に移動することによって、前記第1当接部材と前記第2当接部材とが離れる方向に力を加え得る。
この場合、この水栓金具の取り外し冶具は、ナット部とねじ部とを相対的に回転させることで、第1当接部材と第2当接部材とが離れる方向に力を加えて台座部と支持部材とを引き離すことができる。そのため、この冶具は、ナット部とねじ部とを相対的に回転させるのみで、支持部材を台座部から容易に取り外すことができる。
この場合、この水栓金具の取り外し冶具は、ねじ部又はナット部が回り止めされていることによって、ねじ部又はナット部の一方に回転力を付加することで、他方に対して相対回転させることができる。そのため、この冶具は、ねじ部又はナット部の一方に回転力を付加するのみで支持部材を台座部から容易に取り外すことができる。
この場合、この水栓金具の取り外し冶具は、第1当接部材および第2当接部材の少なくとも一方が、それぞれが当接する台座部および支持部材と係合することで、水栓金具に安定して組み付けることができる。そのため、この冶具は、水栓金具に無駄なく力を伝えることができる。また、この冶具は、台座部と支持部材とを引き離す際に、水栓金具から外れることを防ぐことができる。
この場合、この水栓金具の取り外し冶具は、第1当接部材、第2当接部材、及びねじ部の少なくとも一部が台座部と支持部材の間に配置されるようなコンパクトな構造である。そのため、治具は、コンパクト化することができ、持ち運びや水栓金具への装着が容易になる。
前記第2当接部材は、前記ねじ部が上下方向に延びるように配置されることで、前記支持部材に当接し得る。
この場合、この水栓金具の取り外し冶具は、第1当接部材の中心位置が、上下方向において、台座部の中心位置、又は台座部において当該台座部を取り付け面に固定する少なくとも2本のボルト間の中心位置に位置することで、第1当接部材が台座部に安定的に当接する。そのため、第1当接部材は、台座部から外れ難くなる。
前記ねじ部は、前記貫通孔を貫通した状態で、前記台座部又は前記支持部材に形成された挿入孔に挿入され得る。
この場合、この水栓金具の取り外し冶具は、ナット部のねじ部へのねじ込みを調整することで、台座部と支持部材との距離に依らずに、第1当接部材及び第2当接部材をそれぞれ台座部及び支持部材に当接させることができる。特に、第1当接部材又は第2当接部材の貫通孔を挿通するねじ部が、台座部又は支持部材の挿入孔に挿入されることで、ナット部のねじ部へのねじ込みの程度の幅が広くなる。これにより、この冶具は、台座部と支持部材との距離が異なる様々な水栓金具の取り外しが可能である。
実施例1の水栓金具10は、図1に示すように、カウンターの天板Bに取り付けられている。水栓金具10は、取付金具20、給水管11、給湯管12、混合吐水管13、ヘッドパーツ14(図2参照)、吐水ホース15、操作レバー16、吐水部17、及びカバー18を備えている。
台座部30を取付穴Hに取り付ける前に、一方の雄ねじ部33を本体部31の一方の挿通孔31Aに挿通するとともに、一方の雌ねじ孔32Aに対して先端部を下方に突出させてナット33Aを螺合させた状態とする(図7参照)。これにより、台座部30は、ナット33Aがロックナットとして機能し、ホルダ32が一方の雄ねじ部33と一体回転する。ホルダ32は、自由端部を本体部31に対して半径方向に突き出した状態として、取付穴Hに上側から挿入される。ホルダ32は、天板Bの下面側に配置される。本体部31は、リング形状のパッキン等を介して天板Bの上面側に配置される。
取付金具20は、水栓金具10において、例えば、吐水ホース15、操作レバー16、ヘッドパーツ14、吐水部17とカバー18の順に取り外すことで、取り外し前の状態となる。取付金具20は、支持部材40の嵌合部41と、台座部30の本体部31との間に水が浸入して腐食等によりこれら部材が固着する場合がある。この場合、支持部材40を台座部30から簡単に引き抜けなくなってしまう虞がある。そこで、カウンターの天板Bを破損させたりせず、容易に台座部30から支持部材40を取り外すために、冶具50を用いる。
実施例1の水栓金具の取り外し治具50は、台座部30と支持部材40との間に配置され、台座部30と支持部材40とを上下に引き離す方向に力を加える構成である。このため、治具50は、一部が台座部30と支持部材40との間に配置されることで、台座部30と支持部材40のみに効率的に力を伝えることができる。その上で、治具50は、台座部30と支持部材40とを上下に引き離す方向に力を加えることで、支持部材40が台座部30から引き抜かれることになる。そのため、台座部30と支持部材40とが固着した場合であっても、支持部材40を台座部30から容易に取り外すことができる。特に、治具50の取付金具20への組み付けは、単純であり、メカニカルな機構に基づくものであるため、取付金具20の取り外しの信頼性が高い。
次に、実施例2について説明する。
実施例2の水栓金具の取り外し治具50は、実施例1の水栓金具の取り外し治具50と構成が異なる。水栓金具10の構成は実施例1と同一であり、同一の構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
まず、実施例1と同様に、当接部材55を台板部34Aの内縁部上に載置されることで、台座部30に当接させる。そして、ねじ部51にねじ込まれたナット部54を、当接部材55の凹部53Dに嵌め込むように当接部材55上に載置する。
次に、実施例3について説明する。
実施例3の水栓金具の取り外し治具50は、実施例1の水栓金具の取り外し治具50と構成が異なる。水栓金具10の構成は実施例1と同一であり、同一の構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
まず、実施例1と同様に、当接部材63を台板部34Aの内縁部上に載置されることで、台座部30に当接させる。そして、連結部材64の押下部64Bを当接部材63の上面に載置する。続いて、操作部61Bを回転操作して、ねじ部61をナット部62及び連結部材64に対して相対回転させて上方に移動させる。そして、図9に示すように、実施例1と同様に、押上部62Bが支持部材40の凹部43Cに入り込み凹部43Cの上面に当接する。
(1) 実施例1では、当接部材53は、パイプガイド34の台板部34A上に載置されていたが、図10に示すように、一対の雄ねじ部33に取付けする構成であってもよい。例えば、図10に示すように、当接部材53は、一対の雄ねじ部33の一方が係合するガイド溝53Eと、他方が挿通する孔53Fが形成されている。そして、当接部材53は、ガイド溝53Eを一方の雄ねじ部33に係合し、袋ナット33Bで支えられた状態で取付けされ、孔53Fに挿通する他方の雄ねじ部33にナット32C,32Dを用いて取付けされる構成であってもよい。このような構成であっても、施例1と同様に、ナット部52をねじ部51に対して相対回転させることで、当接部材53とねじ部51とが上下に離れる方向に力を加えて、台座部30と支持部材40とを引き離すことができる。
(2) 実施例1,2では、ねじ部51の押上部51Bが入り込んで当接する凹部43Cが支持部材40に形成されていたが、凹部43Cが形成されなくてもよい。このような構成でも、ねじ部51が支持部材40の上壁部43Aと回転方向に当接することによって、ねじ部51を回り止めすることができる。
また、実施例1,2において、凹部43Cが形成されず、ナット部52,54が当接部材53,55に当接した状態で回り止めされ、ねじ部51をナット部52,54に対して相対的に回転させてもよい。このような構成であっても、ねじ部51をナット部52,54に対して上方に移動させて、台座部30と支持部材40とを上下方向に引き離すことができる。
(3) 実施例1〜3において、当接部材53,55,63は、パイプガイド34に係合する構成であってもよい。例えば、当接部材53,55,63は、一対の突起部34Eや溝部34Hに当接した状態でパイプガイド34上に載置されてもよい。当接部材53,55,63を台座部30に安定して組み付けることができる。
(4) 実施例1〜3において、冶具50は、当接部材53,55,63の中心位置が、台座部30において当該台座部30を取付部に固定する一対の雄ねじ部33間の中心位置に位置した。しかしながら、冶具50は、当接部材53,55,63の中心位置が、上下方向において、台座部30の中心位置に位置してもよい。このような構成によっても、当接部材53が台座部30に安定的に当接する。
(5) 実施例1において、当接部材53が上方から台座部30に当接し、ねじ部51が下方から支持部材40に当接する構成を示した。しかしながら、当接部材53(請求項の「第2当接部材」に相当)が下方から支持部材40に当接し、ねじ部51(請求項の「第1当接部材」に相当)が上方から台座部30に当接するような構成でもよい。そして、ねじ部51は、当接部材53の貫通孔53Cに貫通した状態で、支持部材40に形成された挿入孔(図示略)に挿通されてもよい。
20…取付金具
30…台座部
34G…挿入孔
40…支持部材
50…冶具(水栓金具の取り外し治具)
51…ねじ部(第2当接部材)
52…ナット部
53…当接部材(第1当接部材)
53C…貫通孔
B…天板
Claims (7)
- 取付部に取り付けられた台座部と、前記台座部に対して上方から覆うように嵌め込まれて固定される支持部材と、を備える水栓金具の取り外し冶具であって、
少なくとも一部が前記台座部と前記支持部材との間に配置され、前記台座部と前記支持部材とを上下に引き離す方向に力を加える水栓金具の取り外し冶具。 - 前記台座部に当接する第1当接部材と、
前記支持部材に当接する第2当接部材と、
ねじ部と、
前記ねじ部がねじ込まれるナット部と、
を備え、
前記ねじ部又は前記ナット部の一方が、他方に対して相対的に前記ねじ部の軸方向に移動することによって、前記第1当接部材と前記第2当接部材とが離れる方向に力を加える請求項1に記載の水栓金具の取り外し冶具。 - 前記第1当接部材が前記台座部に当接すること、又は前記第2当接部材が前記支持部材に当接することによって、前記ねじ部又は前記ナット部が回り止めされている請求項2に記載の水栓金具の取り外し冶具。
- 前記第1当接部材又は前記第2当接部材の少なくとも一方は、それぞれが当接する前記台座部又は前記支持部材と係合することで位置決めされる係合構造を有している請求項2又は請求項3に記載の水栓金具の取り外し冶具。
- 前記台座部の前記第1当接部材との当接面と、前記支持部材の前記第2当接部材との当接面と、の間の空間に前記ねじ部の少なくとも一部が配置される請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の水栓金具の取り外し冶具。
- 前記第1当接部材の中心位置は、上下方向において、前記台座部の中心位置、又は前記台座部において当該台座部を前記取付部に固定する少なくとも2本のボルト間の中心位置に位置する請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の水栓金具の取り外し冶具。
- 前記第1当接部材又は前記第2当接部材は、前記ねじ部が挿通する貫通孔が形成されており、
前記ねじ部は、前記貫通孔を貫通した状態で、前記台座部又は前記支持部材に形成された挿入孔に挿入されている請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載の水栓金具の取り外し冶具。
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