JP2019151470A - 吊荷の姿勢制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吊荷の旋回および並進を抑制する。【解決手段】吊荷の姿勢制御装置は、第1の方向に吊荷を吊り下げるための吊治具と、吊治具に設置され、第1の方向視での吊治具の中心点を中心とする吊治具の旋回を抑制するための旋回抑制手段とを備える。また、吊荷の姿勢制御装置は、吊治具に設置される、第1〜第4のスラスタ群を備える。第1のスラスタ群は、第1のスラスタ群から発生するスラスタ推力の合力の方向が第1の仮想直線の一方向に、第2のスラスタ群は、第2のスラスタ群から発生するスラスタ推力の合力の方向が第1の仮想直線の他方向に、第3のスラスタ群は、第3のスラスタ群から発生するスラスタ推力の合力の方向が第2の仮想直線の一方向に、第4のスラスタ群は、第4のスラスタ群を構成するスラスタから発生するスラスタ推力の合力の方向が第2の仮想直線の他方向に一致するように配置される。【選択図】図1
Description
本明細書によって開示される技術は、吊荷の姿勢制御装置に関する。
従来より、地上における超高層ビルの建設や、月面のような真空環境下での建設において、例えばクレーンにより吊荷を揚重する際の吊荷の姿勢を安定的に制御することが求められている。これに関連する技術として、吊治具の両端部に配置された2組の送風機群を、それぞれ吊治具の軸線方向に対して互いに逆向きの水平横方向に空気流を送風することができるように配置することにより、吊治具を吊荷(被揚重物)と共に水平面において旋回を抑制させることが可能な技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、水平面での吊荷の旋回を制御するための技術として、特許文献2にはジャイロ効果を利用した技術が開示され、特許文献3にはジェット推進力を利用した技術が開示されている。
しかしながら、吊荷の姿勢をより安定的に制御するためには、上記従来技術のように吊荷の水平方向における旋回制御だけでは十分でない場合がある。このため、吊荷の姿勢をより安定的に制御するためには向上の余地がある。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される吊荷の姿勢制御装置は、吊荷の姿勢を制御する吊荷の姿勢制御装置において、第1の方向に前記吊荷を吊り下げるための吊治具と、前記吊治具に設置され、前記第1の方向視での前記吊治具の中心点を中心とする前記吊治具の旋回を抑制するための旋回抑制手段と、前記吊治具に設置され、M個(Mは1以上の整数)のスラスタから構成された第1のスラスタ群と、N個(Nは1以上の整数)の前記スラスタから構成された第2のスラスタ群と、から構成される第1の一対のスラスタ群と、前記吊治具に設置され、Q個(Qは1以上の整数)の前記スラスタから構成された第3のスラスタ群と、R個(Rは1以上の整数)の前記スラスタから構成された第4のスラスタ群と、から構成される第2の一対のスラスタ群と、を備え、前記吊治具の前記中心点を通り、かつ、前記第1の方向に略直交する、互いに直交する2つの仮想直線をそれぞれ第1の仮想直線および第2の仮想直線としたとき、前記第1のスラスタ群は、前記第1のスラスタ群を構成するM個の前記スラスタから発生するスラスタ推力の合力の方向が前記第1の仮想直線に沿った一方の方向に一致するように配置され、前記第2のスラスタ群は、前記第2のスラスタ群を構成するN個の前記スラスタから発生する前記スラスタ推力の合力の方向が前記第1の仮想直線に沿った他方の方向に一致するように配置され、前記第3のスラスタ群は、前記第3のスラスタ群を構成するQ個の前記スラスタから発生する前記スラスタ推力の合力の方向が前記第2の仮想直線に沿った一方の方向に一致するように配置され、前記第4のスラスタ群は、前記第4のスラスタ群を構成するR個の前記スラスタから発生する前記スラスタ推力の合力の方向が前記第2の仮想直線に沿った他方の方向に一致するように配置される。本吊荷の姿勢制御装置は、旋回抑制手段に加えて、上記のように配置された複数のスラスタ群を備えている。このため、吊治具の旋回および並進の両方を制御することができる。例えば、第1の仮想直線に沿った上記他方の方向への吊治具の並進が検知された場合には、第1のスラスタ群を構成するM個のスラスタにより、第1の仮想直線に沿った上記一方の方向へのスラスタ推力を発生させることにより、吊治具の上記並進を抑制することができる。このようにして、第1の一対のスラスタ群により第1の仮想直線に沿った上記一方および他方の方向への並進を抑制することができ、第2の一対のスラスタ群により第2の仮想直線に沿った上記一方および他方の方向への並進を抑制することができる。このため、これらを適宜組み合わせることにより、任意の方向の並進を抑制することができる。
(2)上記吊荷の姿勢制御装置において、前記第1のスラスタ群と前記第2のスラスタ群との少なくとも一方である特定スラスタ群は、複数の前記スラスタから構成され、前記特定スラスタ群を構成する複数の前記スラスタの一部は、前記第1の方向視で、前記吊治具を前記第1の仮想直線に直交する方向に沿って4等分することにより形成された複数の区画における両端の区画の一方に配置され、かつ、前記特定スラスタ群を構成する複数の前記スラスタの残りの一部は、前記両端の区画の他方に配置される構成としてもよい。本吊荷の姿勢制御装置によれば、特定スラスタ群を構成する複数のスラスタが、吊治具の両端に配置される。このように吊治具の中心からより離れた両端に配置された各スラスタを制御することによって、吊荷の姿勢をバランス良く保ちつつ、並進を抑制することができる。
(3)上記吊荷の姿勢制御装置において、さらに、前記吊荷の姿勢を特定可能な姿勢情報を検出する検出手段と、前記検出手段で検出された前記姿勢情報に基づいて、前記旋回抑制手段と、前記第1の一対のスラスタ群と、前記第2の一対のスラスタ群と、の動作を制御する制御手段と、を備える構成としてもよい。本吊荷の姿勢制御装置によれば、検出手段で検出した姿勢情報に基づいて、制御手段が、旋回抑制手段と、第1の一対のスラスタ群と、第2の一対のスラスタ群との動作を自動的に制御することができる。
(4)上記吊荷の姿勢制御装置において、さらに、通信回線を介して、前記旋回抑制手段と、前記第1の一対のスラスタ群と、前記第2の一対のスラスタ群と、の動作を指示する指示情報を受信する受信手段と、前記受信手段で受信された前記指示情報に基づいて、前記旋回抑制手段と、前記第1の一対のスラスタ群と、前記第2の一対のスラスタ群と、の動作を制御する制御手段と、を備える構成としてもよい。本吊荷の姿勢制御装置によれば、遠隔から無線送信機等により送信された指示情報に基づいて、吊荷の姿勢制御装置を操作することができる。
(5)上記吊荷の姿勢制御装置において、前記第1のスラスタ群と前記第2のスラスタ群との両方は、複数の前記スラスタから構成され、前記制御手段は、前記第1のスラスタ群を構成する複数の前記スラスタから発生する各スラスタ推力が前記第1の仮想直線に略平行な一方の方向に向かうように、または、前記第2のスラスタ群を構成する複数の前記スラスタから発生する各スラスタ推力が前記第1の仮想直線に略平行な他方の方向に向かうように、前記第1の一対のスラスタ群の動作を制御する第1の制御と、前記第1のスラスタ群を構成する複数の前記スラスタから発生するスラスタ推力の第1の合力ベクトルと、前記第2のスラスタ群を構成する複数の前記スラスタから発生するスラスタ推力の第2の合力ベクトルとが、前記第1の仮想直線上に位置せず、かつ、前記吊治具の前記中心点に対して互いに点対称の関係となるように、前記第1の一対のスラスタ群の動作を制御する第2の制御と、を実行可能である構成としてもよい。本吊荷の姿勢制御装置によれば、第1のスラスタ群と第2のスラスタ群とが、それぞれ複数のスラスタから構成されている。これらの複数のスラスタを、各スラスタから発生するスラスタ推力が上記のようになるよう制御することにより、各スラスタによる吊治具の並進の制御(第1の制御)および旋回の制御(第2の制御)の両方を可能とする。
(6)上記吊荷の姿勢制御装置において、前記第1のスラスタ群を構成する前記スラスタと前記第2のスラスタ群を構成する前記スラスタとは、前記吊治具に対して各前記スラスタから発生するスラスタ推力の方向が可変となるように設置され、前記制御手段は、前記第1のスラスタ群を構成する前記スラスタから発生するスラスタ推力が前記第1の仮想直線に略平行な一方の方向に向かうように、または、前記第2のスラスタ群を構成する前記スラスタから発生するスラスタ推力が前記第1の仮想直線に略平行な他方の方向に向かうように、前記第1の一対のスラスタ群を構成する各前記スラスタの前記スラスタ推力の方向を制御する第1の制御と、前記第1のスラスタ群を構成する前記スラスタから発生するスラスタ推力の第1のベクトルと、前記第2のスラスタ群を構成する前記スラスタから発生するスラスタ推力の第2のベクトルとが、前記第1の仮想直線上に位置せず、かつ、前記吊治具の前記中心点に対して互いに点対称の関係となるように、前記第1の一対のスラスタ群を構成する各前記スラスタの前記スラスタ推力の方向を制御する第2の制御と、を実行可能である構成としてもよい。本吊荷の姿勢制御装置によれば、第1のスラスタ群と第2のスラスタ群とが、それぞれ1つのスラスタから構成されている場合であっても、各スラスタによる吊治具の並進の制御(第1の制御)および旋回の制御(第2の制御)の両方を可能とする。
(7)上記吊荷の姿勢制御装置において、前記スラスタは、ロケットエンジンと、ジェットエンジンと、ファンと、磁気トルカと、のうちの少なくとも1つである構成としてもよい。
(8)上記吊荷の姿勢制御装置において、前記旋回抑制手段は、フライホイールと、前記フライホイールを傾動可能に支持する支持部と、前記フライホイールを回転させる回転駆動部と、を含む構成としてもよい。本吊荷の姿勢制御装置によれば、旋回抑制手段はジャイロ効果により、吊荷の旋回を抑制することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、階段、階段を備える構造物、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
A.第1実施形態:
A−1.吊荷の姿勢制御装置100の構成:
図1は、第1実施形態における吊荷の姿勢制御装置100のY軸方向視における構成を概略的に示す説明図であり、図2は、第1実施形態における吊荷の姿勢制御装置100のZ軸方向視における構成を概略的に示す説明図である。図2(A)には、後述する吊治具10のY軸方向における並進を抑制するときの姿勢制御装置100の構成が示されており、図2(B)には、後述する吊治具10のZ軸方向視における旋回を抑制するときの姿勢制御装置100の構成が示されている。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。Z軸方向は、特許請求の範囲における第1の方向に相当する。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を「上方向」といい、Z軸負方向を「下方向」というものとする。
A−1.吊荷の姿勢制御装置100の構成:
図1は、第1実施形態における吊荷の姿勢制御装置100のY軸方向視における構成を概略的に示す説明図であり、図2は、第1実施形態における吊荷の姿勢制御装置100のZ軸方向視における構成を概略的に示す説明図である。図2(A)には、後述する吊治具10のY軸方向における並進を抑制するときの姿勢制御装置100の構成が示されており、図2(B)には、後述する吊治具10のZ軸方向視における旋回を抑制するときの姿勢制御装置100の構成が示されている。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。Z軸方向は、特許請求の範囲における第1の方向に相当する。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を「上方向」といい、Z軸負方向を「下方向」というものとする。
図1に示すように、第1実施形態の吊荷(被揚重物)の姿勢制御装置100は、吊荷(図示せず)を吊り下げつつ吊荷の姿勢を制御する装置である。吊荷の姿勢制御装置100は、吊治具10と、旋回抑制手段20と、4つのスラスタ32と、GNSS(Global Navigation Satellite System)アンテナ40と、コントローラ50とを備えている。吊治具10は、板状部分を有し、吊治具10の板状部分が略水平の姿勢を保持するよう吊持される。また、吊治具10は、吊治具10の下方向(略鉛直方向)に吊荷を吊り下げるためのものである。具体的には、吊治具10は、クレーン(図示せず)が備えるフックブロック5からワイヤ6を介して略水平に吊持される。フックブロック5はシーブブロック5aとフック5bとを備え、シーブブロック5aはフック5bをシーブブロック5aに対して回転可能に支持している。また、Z軸方向において吊治具10の下面のX軸方向での両端部には、それぞれ自動玉掛け玉外し装置7が備えられており、各自動玉掛け玉外し装置7の先端は吊荷を掛けることができる構成となっている。吊荷は、自動玉掛け玉外し装置7の両方に掛けられ、揚重されることにより、吊治具10に吊り下げられる。吊荷の姿勢制御装置100は、自動玉掛け玉外し装置7を備えることにより、玉掛け作業および玉外し作業を含めて揚重作業全体をほぼ完全自動的に行うことができる。
このような構成において、吊治具10および吊治具10に吊り下げられた吊荷は、クレーン操作に伴う慣性や風などの外乱により、フックブロック5を基点とするZ軸を中心として旋回し、フックブロック5を基点としてX軸方向および/またはY軸方向へ並進する。このように、本明細書において、吊荷の姿勢とは、旋回または並進による吊治具10の動き(例えば、振れや揺れ)を意味し、吊荷の姿勢制御とは、旋回および/または並進による吊治具10の動きを抑制することを意味する。なお、本明細書において、フックブロック5を通るZ軸を中心とした旋回は、吊治具10の中心点P0を中心とした旋回と同義である。また、本明細書において、旋回吊治具10の並進とは、吊治具10の厳密な平行移動のみならず、フックブロック5を通るZ軸と、X軸方向および/またはY軸方向へ移動したときのフックブロック5と吊治具10の中心点P0とを結ぶ直線との移動角度が10度以下の移動を含む意味とする。図示の便宜上、図1では、ワイヤ6の一部を一点鎖線により省略しているが、実際にはワイヤ6はフック5bから吊治具10に取り付けられたワイヤ取付具まで途切れることなく延びている。
旋回抑制手段20は、吊治具10に設置され、Z軸方向視での吊治具10の中心点P0を中心とする吊治具10の旋回を抑制する。旋回抑制手段20は、筐体21内に配置された、フライホイール22と、ジンバル23aと、フライホイール用モータ24とを備えている。図1に示すように、フライホイール22は、回転軸26の一方の端部に接続されており、回転軸26を中心として高速回転する。フライホイール用モータ24は、回転軸26の他方の端部に接続されており、フライホイール22が高速回転するように回転軸26を回転駆動する。また、フライホイール22は、固定軸27の一方の端部に接続されており、固定軸27の他方の端部にはカウンタウェイト25が接続されている。カウンタウェイト25は、フライホイール22の高速回転を妨げることのないようにフライホイール22との重量バランスを調整可能であり、X軸方向でのフライホイール22の中心におけるフライホイール22のYZ断面に対して、フライホイール用モータ24と面対称となるように設置されている。ジンバル23aは、Z軸方向視においてY軸方向に縦長の略矩形の枠体であり、フライホイール22を傾動可能に支持する。ジンバル用モータ23bは、回転軸(図示しない)を介してジンバル23aに接続されており、ジンバル用モータ23bの回転に伴いジンバル23aを傾動させる。旋回抑制手段20は、Z軸方向視において、フライホイール22の中心がフックブロック5の位置と略一致するように設置される。ジンバル23aは、特許請求の範囲における支持部に相当し、フライホイール用モータ24は、特許請求の範囲における回転駆動部に相当する。
スラスタ32は、スラスタ推力を発生させるものである。第1実施形態では、スラスタ32としてロケットエンジンを用いている。ロケットエンジンは、例えば、推進剤(例えば、過酸化水素水やヒドラジン等)を反応させて所定のスラスタ推力を発生させる。各スラスタ32には、それぞれ電磁弁が取り付けられており、この各電磁弁と、吊治具10に備えられた推進剤を貯蔵するタンク(図示しない)との間はそれぞれ配管で連結されている。スラスタ32は、電磁弁を開放することによりスラスタ32に供給される推進剤と、スラスタ32の内部に有する触媒との反応により、ガスを噴出させ、その反動でスラスタ推力を発生させる。このように、ロケットエンジンは、スラスタ推力を発生させるために空気を取り込む必要がなく、空気のない宇宙空間で用いるのに好適である。スラスタ32に対しては、スラスタ32に取り付けられた電磁弁の開閉によるガスの噴射のオンオフ、ガスの噴射量、スラスタ32から発生するスラスタ推力の方向を制御することができる。
GNSSアンテナ40は、旋回抑制手段20の筐体21上に設置され、吊荷の姿勢を特定可能な姿勢情報を検出する。具体的には、GNSSアンテナ40は、吊治具10の位置、フックブロック5を基点とするZ軸を中心とした旋回、および、フックブロック5を基点とするX軸方向またはY軸方向への並進による吊治具10の動きを、姿勢情報として検出する。GNSSアンテナ40は、特許請求の範囲における検出手段に相当する。
コントローラ50は、旋回抑制手段20の筐体21上に設置される。コントローラ50は、例えば、CPUとメモリを備えるコンピュータにより構成されており、GNSSアンテナ40で検出された姿勢情報に基づいて、旋回抑制手段20と、第1の一対のスラスタ群30と、第2の一対のスラスタ群60とを制御する。旋回抑制手段20について、コントローラ50は、フライホイール22の回転数と、ジンバル23aの傾動角度とを制御する。第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60について、コントローラ50は、各スラスタ32に取り付けられた電磁弁の開閉と、スラスタ32の角度(すなわち、スラスタ32から発生するスラスタ推力の方向)を制御する。旋回抑制手段20と、第1の一対のスラスタ群30と、第2の一対のスラスタ群60との動作の具体的な制御は、後述の「A−3.吊荷の姿勢制御装置100の制御」において説明する。コントローラ50は、特許請求の範囲における制御手段に相当する。
A−2.スラスタ群の配置:
次に、吊治具10における4つのスラスタ32の配置について詳述する。なお、スラスタ32は、スラスタ32の角度(すなわち、スラスタ推力の方向)を可変可能な構成によって、吊治具10に設置されている。
次に、吊治具10における4つのスラスタ32の配置について詳述する。なお、スラスタ32は、スラスタ32の角度(すなわち、スラスタ推力の方向)を可変可能な構成によって、吊治具10に設置されている。
図2(A)に示すように、以下の説明では、Z軸方向視における吊治具10の中心点P0を通り、かつ、Z軸方向に略直交する、互いに直交する2つの仮想直線をそれぞれ第1の仮想直線VL1および第2の仮想直線VL2とする。第1実施形態において、第1の仮想直線VL1はY軸方向に伸びる仮想直線であり、第2の仮想直線VL2はX軸方向に伸びる仮想直線である。なお、吊治具10の中心点P0が一見して明らかではない場合には、吊治具10の外形線に近似する矩形の中心点を吊治具10の中心点P0として特定する。
図2(A)に示すのは、スラスタ32が基本状態で配置された吊荷の姿勢制御装置100である。4つのスラスタ32の内の1つは、第1のスラスタ群35xを構成している。なお、第1のスラスタ群35xは、1つのスラスタ32から構成されているが、便宜上、スラスタ「群」と呼ぶこととする。後述する他のスラスタ群についても同様である。第1のスラスタ群35xは、第1のスラスタ群35xから発生するスラスタ推力の第1のベクトルV1の方向が第1の仮想直線VL1に沿ったY軸負方向に一致するように配置されている。4つのスラスタ32の内の他の1つは、第2のスラスタ群35yを構成している。第2のスラスタ群35yは、第2のスラスタ群35yから発生するスラスタ推力のベクトルの方向が第1の仮想直線VL1に沿ったY軸正方向に一致するように配置される。また、4つのスラスタ32の内の他の1つは、第3のスラスタ群65xを構成している。第3のスラスタ群65xは、第3のスラスタ群65xから発生するスラスタ推力のベクトルの方向が第2の仮想直線VL2に沿ったX軸正方向に一致するように配置されている。4つのスラスタ32の内の他の1つは、第4のスラスタ群65yを構成している。第4のスラスタ群65yは、第4のスラスタ群65yから発生するスラスタ推力のベクトルの方向が第2の仮想直線VL2に沿ってX軸負方向に一致するように配置されている。
換言すれば、吊荷の姿勢制御装置100は、第1のスラスタ群35xおよび第2のスラスタ群35yから構成される第1の一対のスラスタ群30と、第3のスラスタ群65xおよび第4のスラスタ群65yから構成される第2の一対のスラスタ群60とを備える。また、各スラスタ群35x,35y,65x,65yは、各スラスタ群35x,35y,65x,65yから発生するスラスタ推力のベクトルの方向が吊治具10の中心点P0を向くように配置されている。「第1の仮想直線VL1に沿ったY軸負方向」は、特許請求の範囲における「第1の仮想直線に沿った一方の方向」に相当し、「第1の仮想直線VL1に沿ったY軸正方向」は、特許請求の範囲における「第1の仮想直線に沿った他方の方向」に相当する。「第2の仮想直線VL2に沿ったX軸正方向」は、特許請求の範囲における「第2の仮想直線に沿った一方の方向」に相当し、「第2の仮想直線VL2に沿ったX軸負方向」は、特許請求の範囲における「第2の仮想直線に沿った他方の方向」に相当する。
A−3.吊荷の姿勢制御装置100の制御:
A−3−1.旋回抑制手段20による吊治具10の旋回制御:
コントローラ50は、GNSSアンテナ40で検出された姿勢情報を所定の間隔で取得して、吊治具10の旋回のあり/なしを判断する。この判断の結果、コントローラ50が、吊治具10の旋回を「あり」と判断したとき、この旋回を抑制するよう旋回抑制手段20の動作を制御する。すなわち、コントローラ50は、フライホイール22の回転数、ジンバル23aの傾動角度を制御する。この結果、吊治具10の旋回を減衰することができる。具体的な制御の方法は、従来の定法により行うことができる。
A−3−1.旋回抑制手段20による吊治具10の旋回制御:
コントローラ50は、GNSSアンテナ40で検出された姿勢情報を所定の間隔で取得して、吊治具10の旋回のあり/なしを判断する。この判断の結果、コントローラ50が、吊治具10の旋回を「あり」と判断したとき、この旋回を抑制するよう旋回抑制手段20の動作を制御する。すなわち、コントローラ50は、フライホイール22の回転数、ジンバル23aの傾動角度を制御する。この結果、吊治具10の旋回を減衰することができる。具体的な制御の方法は、従来の定法により行うことができる。
A−3−2.第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60による吊治具10の並進制御:
コントローラ50は、GNSSアンテナ40で検出された姿勢情報を所定の間隔で取得して、吊治具10の並進のあり/なしを判断する。この判断の結果、コントローラ50が、吊治具10の並進を「あり」と判断したとき、この並進を抑制するよう第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作(すなわち、各スラスタ32に取り付けられた電磁弁の開閉)を制御する。具体的には、コントローラ50がY軸正方向における並進を「あり」と判断したとき、上述のスラスタ32の基本状態で、第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32の動作を制御する。より詳細には、図2(A)に示すように、コントローラ50は、吊治具10に対してY軸負方向(方向DS)への推力を作用させるための制御を行う。すなわち、コントローラ50は、第1のスラスタ群35xを構成するスラスタ32に取り付けられた電磁弁を開制御し、かつ、第2のスラスタ群35yを構成するスラスタ32に取り付けられた電磁弁を閉制御する。
コントローラ50は、GNSSアンテナ40で検出された姿勢情報を所定の間隔で取得して、吊治具10の並進のあり/なしを判断する。この判断の結果、コントローラ50が、吊治具10の並進を「あり」と判断したとき、この並進を抑制するよう第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作(すなわち、各スラスタ32に取り付けられた電磁弁の開閉)を制御する。具体的には、コントローラ50がY軸正方向における並進を「あり」と判断したとき、上述のスラスタ32の基本状態で、第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32の動作を制御する。より詳細には、図2(A)に示すように、コントローラ50は、吊治具10に対してY軸負方向(方向DS)への推力を作用させるための制御を行う。すなわち、コントローラ50は、第1のスラスタ群35xを構成するスラスタ32に取り付けられた電磁弁を開制御し、かつ、第2のスラスタ群35yを構成するスラスタ32に取り付けられた電磁弁を閉制御する。
このとき、第1のスラスタ群35xを構成するスラスタ32からY軸正方向(方向A)へガスが噴射される。これにより、第1のスラスタ群35xを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の第1のベクトルV1が第1の仮想直線VL1に沿ったY軸負方向に向かうように第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32の動作を制御することができる(第1の制御)。この結果、吊治具10はフックブロック5を中心にY軸負方向(方向DS)へ力が付与され、吊治具10のY軸正方向における並進を抑制(減衰)することができる。
コントローラ50が、X軸方向における並進を「あり」と判断したときには、スラスタ32の基本状態で、第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作を制御することを除き、上記と同様であるため、説明を省略する。また、コントローラ50が、X軸方向およびY軸方向の両方の方向における並進を「あり」と判断したときには、第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32および第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作を組み合わせて制御する。
A−3−3.第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60による吊治具10の旋回制御:
コントローラ50は、GNSSアンテナ40で検出された姿勢情報を所定の間隔で取得して、吊治具10の旋回のあり/なしを判断する。この判断の結果、コントローラ50が、吊治具10の旋回を「あり」と判断したとき、旋回抑制手段20と共に、または、旋回抑制手段20に代えて、この旋回を抑制するよう第1の一対のスラスタ群30を構成するスラスタ32および第2の一対のスラスタ群60を構成するスラスタ32の動作を制御する。具体的には、コントローラ50がZ軸方向視で左回りの旋回を「あり」と判断したとき、上述のスラスタ32の基本状態から、第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の角度をそれぞれ変更させた角度変更状態とすると共に、第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作を制御する。より詳細には、図2(B)に示すように、コントローラ50は、吊治具10に対してZ軸方向視で右回り(方向DC)への推力を作用させるための制御を行う。すなわち、コントローラ50は、第3のスラスタ群65xを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の第2のベクトルV2の方向がXY軸正方向となるよう第3のスラスタ群65xを構成するスラスタ32の角度を変更し、かつ、第4のスラスタ群65yを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の第3のベクトルV3の方向がXY軸負方向となるよう第4のスラスタ群65yを構成するスラスタ32の角度を変更する。これと共に、第3のスラスタ群65xおよび第4のスラスタ群65yを構成する各スラスタ32に取り付けられた各電磁弁を開制御する。
コントローラ50は、GNSSアンテナ40で検出された姿勢情報を所定の間隔で取得して、吊治具10の旋回のあり/なしを判断する。この判断の結果、コントローラ50が、吊治具10の旋回を「あり」と判断したとき、旋回抑制手段20と共に、または、旋回抑制手段20に代えて、この旋回を抑制するよう第1の一対のスラスタ群30を構成するスラスタ32および第2の一対のスラスタ群60を構成するスラスタ32の動作を制御する。具体的には、コントローラ50がZ軸方向視で左回りの旋回を「あり」と判断したとき、上述のスラスタ32の基本状態から、第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の角度をそれぞれ変更させた角度変更状態とすると共に、第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作を制御する。より詳細には、図2(B)に示すように、コントローラ50は、吊治具10に対してZ軸方向視で右回り(方向DC)への推力を作用させるための制御を行う。すなわち、コントローラ50は、第3のスラスタ群65xを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の第2のベクトルV2の方向がXY軸正方向となるよう第3のスラスタ群65xを構成するスラスタ32の角度を変更し、かつ、第4のスラスタ群65yを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の第3のベクトルV3の方向がXY軸負方向となるよう第4のスラスタ群65yを構成するスラスタ32の角度を変更する。これと共に、第3のスラスタ群65xおよび第4のスラスタ群65yを構成する各スラスタ32に取り付けられた各電磁弁を開制御する。
このとき、第3のスラスタ群65xを構成するスラスタ32からXY軸負方向(方向C)へ向かって、かつ、第4のスラスタ群65yを構成するスラスタ32からXY軸正方向(方向D)へ向かってガスが噴射される。これにより、第3のスラスタ群65xを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の第2のベクトルV2と、第4のスラスタ群65yを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の第3のベクトルV3とが、第2の仮想直線VL2上に位置せず、かつ、吊治具10の中心点P0に対して互いに点対称の関係となるように第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作を制御することができる(第2の制御)。この結果、吊治具10はフックブロック5を中心にZ軸方向視で右回り(方向DC)へ力が付与され、Z軸方向視における旋回を抑制(減衰)することができる。なお、本明細書において、ベクトルが仮想直線上に位置しないとは、当該ベクトルの始点と終点とを結ぶ線分が、当該仮想直線に包含されないことを意味する。
コントローラ50がZ軸方向視で左回りの旋回を「あり」と判断したとき、コントローラ50は、第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作を制御することによって、当該旋回を抑制する制御を行うこともできる。さらに、コントローラ50がZ軸方向視で右回りまたは左回りの旋回を「あり」と判断したとき、コントローラ50は、第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32と共に、または、第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32に代えて、第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32の動作を制御してもよい。
A−4.第1実施形態の効果:
第1実施形態の吊荷の姿勢制御装置100は、旋回抑制手段20と、第1の一対のスラスタ群30と、第2の一対のスラスタ群60とを備えている。そして、第1のスラスタ群35xを構成するスラスタ32は、第1のスラスタ群35xを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の方向が第1の仮想直線VL1に沿ったY軸負方向に一致するように配置され、第2のスラスタ群35yを構成するスラスタ32は、第2のスラスタ群35yを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の方向が第1の仮想直線VL1に沿ったY軸正方向に一致するように配置されている。また、第3のスラスタ群65xを構成するスラスタ32は、第3のスラスタ群65xを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の方向が第2の仮想直線VL2に沿ったX軸正方向に一致するように配置され、第4のスラスタ群65yを構成するスラスタ32は、第4のスラスタ群65yを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の方向が第2の仮想直線VL2に沿ったX軸負方向に一致するように配置されている。このため、吊治具10の上記旋回および並進の両方を制御することができる。また、吊治具10の並進については、上述の通り、Y軸方向にスラスタ推力を発生させる第1の一対のスラスタ群30と、X軸方向にスラスタ推力を発生させる第2の一対のスラスタ群60を備えるため、X軸方向およびY軸方向の両方における並進を制御することができる。
第1実施形態の吊荷の姿勢制御装置100は、旋回抑制手段20と、第1の一対のスラスタ群30と、第2の一対のスラスタ群60とを備えている。そして、第1のスラスタ群35xを構成するスラスタ32は、第1のスラスタ群35xを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の方向が第1の仮想直線VL1に沿ったY軸負方向に一致するように配置され、第2のスラスタ群35yを構成するスラスタ32は、第2のスラスタ群35yを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の方向が第1の仮想直線VL1に沿ったY軸正方向に一致するように配置されている。また、第3のスラスタ群65xを構成するスラスタ32は、第3のスラスタ群65xを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の方向が第2の仮想直線VL2に沿ったX軸正方向に一致するように配置され、第4のスラスタ群65yを構成するスラスタ32は、第4のスラスタ群65yを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の方向が第2の仮想直線VL2に沿ったX軸負方向に一致するように配置されている。このため、吊治具10の上記旋回および並進の両方を制御することができる。また、吊治具10の並進については、上述の通り、Y軸方向にスラスタ推力を発生させる第1の一対のスラスタ群30と、X軸方向にスラスタ推力を発生させる第2の一対のスラスタ群60を備えるため、X軸方向およびY軸方向の両方における並進を制御することができる。
また、第1実施形態の吊荷の姿勢制御装置100は、GNSSアンテナ40およびコントローラ50を備えている。このため、GNSSアンテナ40で検出した姿勢情報に基づいて、コントローラ50が、旋回抑制手段20と、第1の一対のスラスタ群30と、第2の一対のスラスタ群60との動作を自動的に制御することができる。
また、第1実施形態の吊荷の姿勢制御装置100は、吊治具10に対する第1のスラスタ群35xを構成するスラスタ32から発生するスラスタ推力の方向(すなわち、スラスタ32の角度)が可変となるように設置されている。また、第2のスラスタ群35yと、第3のスラスタ群65xと、第4のスラスタ群65yとについても、第1のスラスタ群35xと同様に設置されている。このため、第1のスラスタ群35xと、第2のスラスタ群35yと、第3のスラスタ群65xと、第4のスラスタ群65yとが、それぞれ1つのスラスタ32から構成されている場合であっても、スラスタ32による吊治具10の上記並進の制御(第1の制御)および旋回の制御(第2の制御)の両方を可能とする。
B.第2実施形態:
B−1.吊荷の姿勢制御装置100の構成とスラスタ群の配置:
図3は、第2実施形態における吊荷の姿勢制御装置100aのZ軸方向視における構成を概略的に示す説明図である。図3(A)には、吊治具10のY軸方向における並進を抑制するときの姿勢制御装置100の構成が示されており、図3(B)には、吊治具10のZ軸方向視における旋回を抑制するときの姿勢制御装置100の構成が示されている。図3(A)および(B)に示すように、第2実施形態の姿勢制御装置100aにおいて、第1のスラスタ群35xと、第2のスラスタ群35yと、第3のスラスタ群65xと、第4のスラスタ群65yとは、それぞれ2つのスラスタ32から構成されている。第2実施形態において、各スラスタ32は、それぞれ、吊治具10に対して一定の角度で固定的に設定されている。
B−1.吊荷の姿勢制御装置100の構成とスラスタ群の配置:
図3は、第2実施形態における吊荷の姿勢制御装置100aのZ軸方向視における構成を概略的に示す説明図である。図3(A)には、吊治具10のY軸方向における並進を抑制するときの姿勢制御装置100の構成が示されており、図3(B)には、吊治具10のZ軸方向視における旋回を抑制するときの姿勢制御装置100の構成が示されている。図3(A)および(B)に示すように、第2実施形態の姿勢制御装置100aにおいて、第1のスラスタ群35xと、第2のスラスタ群35yと、第3のスラスタ群65xと、第4のスラスタ群65yとは、それぞれ2つのスラスタ32から構成されている。第2実施形態において、各スラスタ32は、それぞれ、吊治具10に対して一定の角度で固定的に設定されている。
図3に示すように、以下の説明では、Z軸方向視で、吊治具10を第1の仮想直線VL1に直交する方向に沿って4等分し、かつ、第2の仮想直線VL2に直交する方向に沿って4等分することにより形成された区画の内、吊治具10の四隅を含む区画を、それぞれ、第1の仮想区画VA1、第2の仮想区画VA2、第3の仮想区画VA3および第4の仮想区画VA4とする。Z軸方向視において、第1の仮想区画VA1は、X軸負方向かつY軸正方向に位置し、第2の仮想区画VA2は、X軸正方向かつY軸正方向に位置し、第3の仮想区画VA3は、X軸負方向かつY軸負方向に位置し、第4の仮想区画VA4は、X軸正方向かつY軸負方向に位置する。
第1のスラスタ群35xを構成する2つのスラスタ32の配置について説明する。第1のスラスタ群35xを構成する2つのスラスタ32の内の一方のスラスタ32は、第1の仮想区画VA1内において、スラスタ推力のベクトルの方向がY軸負方向に向かうように設置されている。一方、第1のスラスタ群35xを構成する2つのスラスタ32の内の他方のスラスタ32は、第2の仮想区画VA2内において、スラスタ推力のベクトルの方向がY軸負方向に向かうように設置されている。第2のスラスタ群35yと、第3のスラスタ群65xと、第4のスラスタ群65yとを、それぞれ構成する2つのスラスタ32の配置については、図3に示す通りであるので説明を省略する。
B−2.吊荷の姿勢制御装置100の制御:
B−2−1.第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60による吊治具10の並進制御:
コントローラ50は、GNSSアンテナ40で検出された姿勢情報を所定の間隔で取得して、吊治具10の並進のあり/なしを判断する。この判断の結果、コントローラ50が、吊治具10の並進を「あり」と判断したとき、この並進を抑制するよう第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作(すなわち、各スラスタ32に取り付けられた電磁弁の開閉)を制御する。具体的には、コントローラ50がY軸正方向における並進を「あり」と判断したとき、第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32の動作を制御する。より詳細には、図3(A)に示すように、コントローラ50は、吊治具10に対してY軸負方向(方向DS)への推力を作用させるための制御を行う。すなわち、コントローラ50は、第1のスラスタ群35xを構成する各スラスタ32に取り付けられた電磁弁を開制御し、かつ、第2のスラスタ群35yを構成する各スラスタ32に取り付けられた電磁弁を閉制御する。
B−2−1.第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60による吊治具10の並進制御:
コントローラ50は、GNSSアンテナ40で検出された姿勢情報を所定の間隔で取得して、吊治具10の並進のあり/なしを判断する。この判断の結果、コントローラ50が、吊治具10の並進を「あり」と判断したとき、この並進を抑制するよう第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作(すなわち、各スラスタ32に取り付けられた電磁弁の開閉)を制御する。具体的には、コントローラ50がY軸正方向における並進を「あり」と判断したとき、第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32の動作を制御する。より詳細には、図3(A)に示すように、コントローラ50は、吊治具10に対してY軸負方向(方向DS)への推力を作用させるための制御を行う。すなわち、コントローラ50は、第1のスラスタ群35xを構成する各スラスタ32に取り付けられた電磁弁を開制御し、かつ、第2のスラスタ群35yを構成する各スラスタ32に取り付けられた電磁弁を閉制御する。
このとき、第1のスラスタ群35xを構成する各スラスタ32からY軸正方向(方向A)へガスが噴射される。これにより、第1のスラスタ群35xを構成する各スラスタ32から発生するスラスタ推力の第1の合力ベクトルV4が第1の仮想直線VL1に沿ったY軸負方向に向かうように第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32の動作を制御することができる(第1の制御)。この結果、吊治具10はフックブロック5を中心にY軸負方向(方向DS)へ力が付与され、吊治具10のY軸方向における並進を抑制(減衰)することができる。
コントローラ50が、X軸方向における並進を「あり」と判断したときには、第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作を制御することを除き、上記と同様であるため、説明を省略する。また、コントローラ50が、X軸方向およびY軸方向の両方の方向における並進を「あり」と判断したときには、第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32および第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作を組み合わせて制御する。
B−2−2.第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60による吊治具10の旋回制御:
コントローラ50は、GNSSアンテナ40で検出された姿勢情報を所定の間隔で取得して、吊治具10の旋回のあり/なしを判断する。この判断の結果、コントローラ50が、吊治具10の旋回を「あり」と判断したとき、旋回抑制手段20と共に、または、旋回抑制手段20に代えて、この旋回を抑制するよう第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32および第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作を制御する。具体的には、コントローラ50がZ軸方向視で左回りの旋回を「あり」と判断したとき、第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32の動作を制御する。より詳細には、図3(B)に示すように、コントローラ50は、吊治具10に対してZ軸方向視で右回り(方向DC)への推力を作用させるための制御を行う。すなわち、コントローラ50は、第1のスラスタ群35xを構成する2つのスラスタ32の内の一方のスラスタ32に取り付けられた電磁弁を開制御し、かつ、第2のスラスタ群35yを構成する2つのスラスタ32の内、第1のスラスタ群35xを構成する2つのスラスタ32の内の一方のスラスタ32と対角に位置するスラスタ32に取り付けられた電磁弁を開制御する。
コントローラ50は、GNSSアンテナ40で検出された姿勢情報を所定の間隔で取得して、吊治具10の旋回のあり/なしを判断する。この判断の結果、コントローラ50が、吊治具10の旋回を「あり」と判断したとき、旋回抑制手段20と共に、または、旋回抑制手段20に代えて、この旋回を抑制するよう第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32および第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作を制御する。具体的には、コントローラ50がZ軸方向視で左回りの旋回を「あり」と判断したとき、第1の一対のスラスタ群30を構成する各スラスタ32の動作を制御する。より詳細には、図3(B)に示すように、コントローラ50は、吊治具10に対してZ軸方向視で右回り(方向DC)への推力を作用させるための制御を行う。すなわち、コントローラ50は、第1のスラスタ群35xを構成する2つのスラスタ32の内の一方のスラスタ32に取り付けられた電磁弁を開制御し、かつ、第2のスラスタ群35yを構成する2つのスラスタ32の内、第1のスラスタ群35xを構成する2つのスラスタ32の内の一方のスラスタ32と対角に位置するスラスタ32に取り付けられた電磁弁を開制御する。
このとき、第1のスラスタ群35xを構成し、かつ、電磁弁が開制御されたスラスタ32からY軸正方向(方向A)へ向かって、かつ、第2のスラスタ群35yを構成し、かつ、電磁弁が開制御されたスラスタ32からY軸負方向(方向B)へ向かってガスが噴射される。これにより、第1のスラスタ群35xを構成し、かつ、電磁弁が開制御されたスラスタ32から発生するスラスタ推力の第5のベクトルV5と、第2のスラスタ群35yを構成し、かつ、電磁弁が開制御されたスラスタ32から発生するスラスタ推力の第6のベクトルV6とが、第1の仮想直線VL1上に位置せず、かつ、吊治具10の中心点P0に対して互いに点対称の関係となるように第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作を制御することができる(第2の制御)。この結果、吊治具10はフックブロック5を中心にZ軸方向視で右回り(方向DC)へ力が付与され、Z軸方向視における旋回を抑制(減衰)することができる。また、第2実施形態の吊荷の姿勢制御装置100aでは、各スラスタ群35x,35y,65x,65yを構成する複数のスラスタ32が、吊治具10の両端に配置される。このため、吊荷の姿勢をバランス良く保ちつつ並進を抑制し、かつ、効率的に制御することができる。
コントローラ50がZ軸方向視で左回りの旋回を「あり」と判断したとき、コントローラ50は、第1のスラスタ群35xを構成する2つのスラスタ32の内の他方のスラスタ32に取り付けられた電磁弁を開制御し、かつ、第2のスラスタ群35yを構成する2つのスラスタ32の内、第1のスラスタ群35xを構成する2つのスラスタ32の内の他方のスラスタ32と対角に位置するスラスタ32に取り付けられた電磁弁を開制御することによって、当該旋回を抑制する制御を行うこともできる。さらに、コントローラ50がZ軸方向視で右回りまたは左回りの旋回を「あり」と判断したとき、コントローラ50は、第2の一対のスラスタ群60を構成する各スラスタ32の動作を制御してもよい。
第1の一対のスラスタ群30および/または第2の一対のスラスタ群60によって、Z軸方向における旋回の制御を行うことは次の観点において有用である。
(1)フライホイール22のみで旋回の制御を行うことができない場合がある。すなわち、フライホイール22によって吊荷の旋回の制御を行う場合、フライホイール22の回転数が所定閾値以上に上昇して摩擦熱が発生すると、フライホイール22の回転数を下げざるをえないことがある(フライホイール22のアンローディング)。その際、フライホイール22の回転数を下げたことによる反力で吊荷が旋回してしまうことがある。このような場合に、第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60によるZ軸方向における旋回の制御を行うことにより、この反力を抑制し、吊荷の旋回を抑制することができる。
(2)フライホイール22が故障等により機能しない場合であっても、第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60によって、Z軸方向の旋回の制御を行うことができるため、冗長性を確保することができる。
(1)フライホイール22のみで旋回の制御を行うことができない場合がある。すなわち、フライホイール22によって吊荷の旋回の制御を行う場合、フライホイール22の回転数が所定閾値以上に上昇して摩擦熱が発生すると、フライホイール22の回転数を下げざるをえないことがある(フライホイール22のアンローディング)。その際、フライホイール22の回転数を下げたことによる反力で吊荷が旋回してしまうことがある。このような場合に、第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60によるZ軸方向における旋回の制御を行うことにより、この反力を抑制し、吊荷の旋回を抑制することができる。
(2)フライホイール22が故障等により機能しない場合であっても、第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60によって、Z軸方向の旋回の制御を行うことができるため、冗長性を確保することができる。
C.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態では、宇宙空間等空気が存在しない空間において吊荷の姿勢を制御することを想定し、スラスタ32としてロケットエンジンを採用した。空気や磁場が存在する地上においては、スラスタ32として、ジェットエンジン、ファン、磁気トルカを採用することができる。
上記実施形態では、姿勢情報を検出する検出手段として、GNSSアンテナ40を採用したが、これに限定されず、慣性計測装置(IMU)を採用してもよい。
上記実施形態では、コントローラ50はGNSSアンテナ40で検出された姿勢情報に基づいて、旋回抑制手段20、第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60の動作を制御する構成を採用したが、これに限定されない。例えば、姿勢制御装置100が、遠隔から無線送信機等により通信回線を介して、旋回抑制手段20、第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60の動作を指示する指示情報を受信する受信手段を備える場合には、コントローラ50は、受信手段で受信された指示情報に基づいて、旋回抑制手段20、第1の一対のスラスタ群30および第2の一対のスラスタ群60の動作を制御することとしてもよい。
上記実施形態では、コントローラ50は、各スラスタ32に取り付けられた電磁弁の開閉制御を行うこととしたが、これに限定されず、電磁弁の開閉度合いの調整を制御することとしてもよい。
5:フックブロック 5a:シーブブロック 5b:フック 6:ワイヤ 7:自動玉掛け玉外し装置 10:吊治具 20:旋回抑制手段 21:筐体 22:フライホイール 23a:ジンバル 23b:ジンバル用モータ 24:フライホイール用モータ 25:カウンタウェイト 26:回転軸 27:固定軸 30:スラスタ群 32:スラスタ 35x:第1のスラスタ群 35y:第2のスラスタ群 40:GNSSアンテナ 50:コントローラ 60:スラスタ群 65x:第3のスラスタ群 65y:第4のスラスタ群 100:姿勢制御装置 100a:姿勢制御装置
Claims (8)
- 吊荷の姿勢を制御する吊荷の姿勢制御装置において、
第1の方向に前記吊荷を吊り下げるための吊治具と、
前記吊治具に設置され、前記第1の方向視での前記吊治具の中心点を中心とする前記吊治具の旋回を抑制するための旋回抑制手段と、
前記吊治具に設置され、M個(Mは1以上の整数)のスラスタから構成された第1のスラスタ群と、N個(Nは1以上の整数)の前記スラスタから構成された第2のスラスタ群と、から構成される第1の一対のスラスタ群と、
前記吊治具に設置され、Q個(Qは1以上の整数)の前記スラスタから構成された第3のスラスタ群と、R個(Rは1以上の整数)の前記スラスタから構成された第4のスラスタ群と、から構成される第2の一対のスラスタ群と、を備え、
前記吊治具の前記中心点を通り、かつ、前記第1の方向に略直交する、互いに直交する2つの仮想直線をそれぞれ第1の仮想直線および第2の仮想直線としたとき、
前記第1のスラスタ群は、前記第1のスラスタ群を構成するM個の前記スラスタから発生するスラスタ推力の合力の方向が前記第1の仮想直線に沿った一方の方向に一致するように配置され、
前記第2のスラスタ群は、前記第2のスラスタ群を構成するN個の前記スラスタから発生する前記スラスタ推力の合力の方向が前記第1の仮想直線に沿った他方の方向に一致するように配置され、
前記第3のスラスタ群は、前記第3のスラスタ群を構成するQ個の前記スラスタから発生する前記スラスタ推力の合力の方向が前記第2の仮想直線に沿った一方の方向に一致するように配置され、
前記第4のスラスタ群は、前記第4のスラスタ群を構成するR個の前記スラスタから発生する前記スラスタ推力の合力の方向が前記第2の仮想直線に沿った他方の方向に一致するように配置される、
吊荷の姿勢制御装置。 - 請求項1に記載の吊荷の姿勢制御装置において、
前記第1のスラスタ群と前記第2のスラスタ群との少なくとも一方である特定スラスタ群は、複数の前記スラスタから構成され、
前記特定スラスタ群を構成する複数の前記スラスタの一部は、前記第1の方向視で、前記吊治具を前記第1の仮想直線に直交する方向に沿って4等分することにより形成された複数の区画における両端の区画の一方に配置され、かつ、前記特定スラスタ群を構成する複数の前記スラスタの残りの一部は、前記両端の区画の他方に配置される、
吊荷の姿勢制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の吊荷の姿勢制御装置において、さらに、
前記吊荷の姿勢を特定可能な姿勢情報を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された前記姿勢情報に基づいて、前記旋回抑制手段と、前記第1の一対のスラスタ群と、前記第2の一対のスラスタ群と、の動作を制御する制御手段と、を備える、
吊荷の姿勢制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の吊荷の姿勢制御装置において、さらに、
通信回線を介して、前記旋回抑制手段と、前記第1の一対のスラスタ群と、前記第2の一対のスラスタ群と、の動作を指示する指示情報を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された前記指示情報に基づいて、前記旋回抑制手段と、前記第1の一対のスラスタ群と、前記第2の一対のスラスタ群と、の動作を制御する制御手段と、を備える、
吊荷の姿勢制御装置。 - 請求項3または請求項4に記載の吊荷の姿勢制御装置において、
前記第1のスラスタ群と前記第2のスラスタ群との両方は、複数の前記スラスタから構成され、
前記制御手段は、
前記第1のスラスタ群を構成する複数の前記スラスタから発生する各スラスタ推力が前記第1の仮想直線に略平行な一方の方向に向かうように、または、前記第2のスラスタ群を構成する複数の前記スラスタから発生する各スラスタ推力が前記第1の仮想直線に略平行な他方の方向に向かうように、前記第1の一対のスラスタ群の動作を制御する第1の制御と、
前記第1のスラスタ群を構成する複数の前記スラスタから発生するスラスタ推力の第1の合力ベクトルと、前記第2のスラスタ群を構成する複数の前記スラスタから発生するスラスタ推力の第2の合力ベクトルとが、前記第1の仮想直線上に位置せず、かつ、前記吊治具の前記中心点に対して互いに点対称の関係となるように、前記第1の一対のスラスタ群の動作を制御する第2の制御と、
を実行可能である、
吊荷の姿勢制御装置。 - 請求項3または請求項4に記載の吊荷の姿勢制御装置において、
前記第1のスラスタ群を構成する前記スラスタと前記第2のスラスタ群を構成する前記スラスタとは、前記吊治具に対して各前記スラスタから発生するスラスタ推力の方向が可変となるように設置され、
前記制御手段は、
前記第1のスラスタ群を構成する前記スラスタから発生するスラスタ推力が前記第1の仮想直線に略平行な一方の方向に向かうように、または、前記第2のスラスタ群を構成する前記スラスタから発生するスラスタ推力が前記第1の仮想直線に略平行な他方の方向に向かうように、前記第1の一対のスラスタ群を構成する各前記スラスタの前記スラスタ推力の方向を制御する第1の制御と、
前記第1のスラスタ群を構成する前記スラスタから発生するスラスタ推力の第1のベクトルと、前記第2のスラスタ群を構成する前記スラスタから発生するスラスタ推力の第2のベクトルとが、前記第1の仮想直線上に位置せず、かつ、前記吊治具の前記中心点に対して互いに点対称の関係となるように、前記第1の一対のスラスタ群を構成する各前記スラスタの前記スラスタ推力の方向を制御する第2の制御と、
を実行可能である、
吊荷の姿勢制御装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の吊荷の姿勢制御装置において、
前記スラスタは、ロケットエンジンと、ジェットエンジンと、ファンと、磁気トルカと、のうちの少なくとも1つである、
吊荷の姿勢制御装置。 - 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の吊荷の姿勢制御装置において、
前記旋回抑制手段は、フライホイールと、前記フライホイールを傾動可能に支持する支持部と、前記フライホイールを回転させる回転駆動部と、を含む、
吊荷の姿勢制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018039215A JP2019151470A (ja) | 2018-03-06 | 2018-03-06 | 吊荷の姿勢制御装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021066556A (ja) * | 2019-10-23 | 2021-04-30 | 株式会社日立プラントコンストラクション | 吊荷の旋回制御補助装置及びその方法 |
JP2021095225A (ja) * | 2019-12-13 | 2021-06-24 | 株式会社タダノ | 揺動制御装置 |
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- 2018-03-06 JP JP2018039215A patent/JP2019151470A/ja active Pending
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