JP2019151205A - 車載表示装置、車載表示装置を制御する方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

車載表示装置、車載表示装置を制御する方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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和則 樋口
Kazunori Higuchi
和則 樋口
村岸 裕治
Yuji Murakishi
裕治 村岸
福井 勝彦
Katsuhiko Fukui
勝彦 福井
小野 英一
Hidekazu Ono
英一 小野
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Abstract

【課題】車載表示装置において、虚像が二重像となることを抑制すると共に、虚像の視認性を向上させる。【解決手段】車載表示装置は、画像を含む光束である投写光を出射する出射部と、投写光を反射させて、外景に重畳された虚像を形成する反射部と、車両の運転者の利き目と反対側の目に入光させる投写光に画像を配置せず、又は、投写光を遮蔽することで、虚像を運転者の利き目に視認させる視野角制御部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車載表示装置に関する。
わき見運転による事故の低減や利便性の向上等を目的として、車両の例えばフロントガラス越しの外景と、経路案内用の画像等を表す虚像とを重畳させて、車両の運転者に視認させる車載表示装置(HUD:Head-Up Display)が知られている。例えば、特許文献1には、HUDにおいて、建物及び道路と重ならないと推定される範囲に虚像を表示させることが記載されている。例えば、特許文献2には、運転者の片目にのみ虚像を視認させるHUDにおいて、車両の速度と車両の舵角とを用いて、光束の投影領域を制御することが記載されている。例えば、特許文献3には、運転者の片目にのみ虚像を視認させるHUDにおいて、運転者の利き目を検出し、利き目に虚像を視認させることが記載されている。
特許第5197881号公報 特開2012−86831号公報 特開2009−229752号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、運転者の両眼に虚像を視認させるため、いわゆる二重像が生じるという課題があった。具体的には、運転者が遠方に注視している運転中において、フロントガラス近傍に虚像が表示されると、右目に入る像と左目に入る像との間にずれが生じるため、運転者にとって、虚像は二重像として知覚される。
一方、特許文献2及び特許文献3に記載の技術では、運転者の片目にのみ虚像を視認させるため、二重像の問題は生じない。しかし、特許文献2に記載の技術では、利き目でない側の目に虚像が表示された場合、運転者は虚像を視認しづらいという課題があった。また、特許文献3に記載の技術では、光束の幅を狭くすることで運転者の利き目(片目)に虚像を視認させる構成であるため、虚像の表示サイズが小さくなり、運転者は虚像を視認しづらく実用的でないという課題があった。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、車載表示装置において、虚像が二重像となることを抑制すると共に、虚像の視認性を向上させることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、車載表示装置が提供される。この車載表示装置は、画像を含む光束である投写光を出射する出射部と、前記投写光を反射させて、外景に重畳された虚像を形成する反射部と、車両の運転者の利き目と反対側の目に入光させる前記投写光に前記画像を配置せず、又は、前記投写光を遮蔽することで、前記虚像を前記運転者の利き目に視認させる視野角制御部と、を備える。
この構成によれば、車載表示装置は、視野角制御部によって虚像を運転者の利き目に視認させる。このため、運転者の両目に虚像を視認させることによる二重像の問題が回避できると共に、利き目でない側の目に虚像を視認させることによる視認のしづらさを回避できる。また、本構成によれば、視野角制御部は、運転者の利き目と反対側の目に入光させる投写光に画像を配置せず、又は、投写光を遮蔽することで、虚像を運転者の利き目に視認させるため、光束の幅を狭くする必要がなく、虚像の表示サイズが小さくなる等に起因した虚像の視認のしづらさを回避できる。これらの結果、本構成によれば、車載表示装置により形成される虚像が二重像となることを抑制すると共に、虚像の視認性を向上させることができる。
(2)上記形態の車載表示装置では、さらに、前記運転者の頭部の位置を取得する頭部位置取得部を備え、前記出射部は、前記頭部の左右方向における位置の移動に追従させて、前記画像の左右方向における位置を移動させてもよい。この構成によれば、出射部は、運転者の頭部の左右方向における位置の移動に追従させて、画像の左右方向における位置を移動させるため、運転者が頭部の左右方向における位置を移動させても、運転者が利き目において視認する虚像の位置は移動しない。このため、運転者は違和感なく運転を継続できる。
(3)上記形態の車載表示装置では、さらに、前記運転者の利き目を検出する利き目検出部であって、前記頭部の左右方向における位置の移動量が予め定められた第1閾値を超えた場合、又は、前記画像の左右方向における位置の移動量が予め定められた第2閾値であって、前記第1閾値よりも小さな第2閾値を超えた場合に、現在の利き目と逆側の目を前記運転者の利き目であると検出する利き目検出部を備えていてもよい。運転者は、利き目でない側の目に虚像を視認した場合、見づらさを感じて利き目で虚像を視認するために頭部の位置を移動させる。この移動量が第1閾値を超えるまでの間は、出射部における画像の位置(虚像の位置)の追従が行われる。しかし、移動量が第1閾値を超えた後、利き目検出部は、制御において使用している利き目が誤っていると判定し、現在の利き目と逆側の目を運転者の利き目であると検出する。このようにして、利き目検出部は、運転者の頭部の左右方向における位置の移動量を用いて、運転者の利き目を自動的に検出することができる。また、運転者の頭部の位置の移動量と、出射部における画像の位置の移動量とは相似関係にあるため、利き目検出部は、第1閾値よりも小さな第2閾値を用いても同様の自動検出を行うことができる。これらの結果、利便性を向上できる。
(4)上記形態の車載表示装置において、前記利き目検出部は、前記頭部の位置の前後方向の移動量に応じて前記第2閾値を変更してもよい。この構成によれば、利き目検出部は、頭部の位置の前後方向の移動量に応じて第2閾値を変更するため、利き目検出部による利き目の検出精度を向上させることができる。
(5)上記形態の車載表示装置において、前記頭部位置取得部に代えて又は前記頭部位置取得部と共に、前記運転者の眼球の位置を取得する眼球位置取得部を備え、前記出射部と前記利き目検出部とのうちの少なくとも一方は、前記頭部の位置に代えて、前記運転者の眼球の位置を用いてもよい。この構成によれば、出射部と利き目検出部とのうちの少なくとも一方は、運転者の眼球の位置を用いても同様の制御を実現できる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、車載表示装置、車載表示装置を含む車両システム、これら装置及びシステムの制御方法、これら装置及びシステムにおいて実行されるコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを配布するためのサーバ装置、そのコンピュータプログラムを記憶した一時的でない記憶媒体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての車両システムの概略図である。 表示処理の手順を示すフローチャートである。 表示画像の表示について説明する図である。 表示画像の移動について説明する図である。 第2実施形態における表示処理について説明する図である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の一実施形態としての車両システム1の概略図である。車両システム1は、車載表示装置(HUD:Head-Up Display)10を搭載した車両90である。車両システム1の利用者、すなわち車両90の運転者31は、フロントガラス92越しの外景と、車載表示装置10により形成される虚像とを同時に視認することができる。本実施形態の車両システム1では、例えば運転中など、運転者31が遠方に注視している場合であっても、車載表示装置10により形成される虚像が二重像となって視認されることを抑制し、かつ、虚像の視認性を向上させる。
車載表示装置10は、ダッシュボード93に内蔵された出射部11及び視野角制御部12と、フロントガラス92の内側面に組み込まれた反射部13と、センターコンソール94に裁置された頭部位置取得部14と、これらの各部に接続されたCPU15及び記憶部16とを備えている。図1において、X軸は運転者31の左右方向に対応し、Y軸は運転者31の上下方向に対応し、Z軸は運転者31の前後方向に対応する。
出射部11は、例えば、光源と、表示素子と、投写光学系とを備え、画像を含む光束(以下「投写光」とも呼ぶ)を出射する。光源は、例えば、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)、EL(エレクトロルミネセンス)、レーザ等の発光体である。表示素子は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、DMD(Digital Micromirror Device)、MEMS(Micro-electro-mechanical System)等の透過型の表示素子であり、画像を形成する。表示素子により形成された画像は、光源によって光束(投写光)とされる。投写光学系は、例えば、投影レンズ、ミラー等を含み、投写光の発散角等を調整する。
視野角制御部12は、例えば、多数の凸レンズからなるレンティキュラーレンズであり、運転者31の右目31Rと左目31Lの両眼視差を利用して、運転者31の右目31Rと左目31Lとに対して、表示素子上の異なる画素の像を導く。反射部13は、例えばコンバイナであり、反射部13を透過する光の量(透過光量)を変更することが可能な調光シートである。本実施形態では、反射部13は、フロントガラス92の内側面に組み込まれているが、反射部13は、フロントガラス92の内側面又は外側面に固定されていてもよく、フロントガラス92とは別体として設けられていてもよい。
頭部位置取得部14は、例えば、運転者31の顔を含む上半身の画像を撮像するカメラである。頭部位置取得部14は、撮像により得られた画像(撮像画像)を画像解析することにより、運転者31の頭部の左右方向(X軸)における位置を取得する。なお、本実施形態では、運転者31の頭部の前後方向(Z軸)における位置は所定の固定値を用いる。このため、本実施形態では、車載表示装置10による虚像の結像点P(詳細は後述)と、運転者31の頭部の位置との間の距離Z1が一意に決定される。
CPU15は、車載表示装置10の各部と図示しないROM及びRAMとに接続され、ROMに格納されているコンピュータプログラムをRAMに展開して実行することにより、車載表示装置10の各部を制御する。そのほかCPU15は、表示制御部151、利き目検出部152としても機能する。表示制御部151及び利き目検出部152は、頭部位置取得部14により取得された運転者31の頭部の位置を受信し、出射部11及び視野角制御部12を制御して、後述する表示処理を実行する。
記憶部16は、フラッシュメモリ、メモリカード、ハードディスクなどで構成される。記憶部16には、予め利き目情報161が記憶されている。利き目情報161には、運転者31の利き目が右目31Rであるか左目31Lであるかを特定するための情報が予め記憶されている。初期状態において、利き目情報161に記憶されている利き目は、デフォルト値でよい。ここで「利き目」とは、運転者31が物を視認する際に軸としている側の目(右目31Rと左目31Lとのどちらか)であり、優位目とも呼ばれる。なお、CPU15及び記憶部16は、電子制御ユニット(ECU、Electronic Control Unit)により実装されてもよい。
このような車載表示装置10によれば、出射部11の表示素子により形成された画像が光源によって光束とされ、出射部11から投写光L1が出射される。投写光L1は、視野角制御部12によって、運転者31の右目31R用の光束と、左目31L用の光束とに分割される。その後、各光束(各投写光L1)と、運転者31の前方視界の外光L2とは反射部13により結合され、結合光L3が運転者31の右目31R及び左目31Lに入光する。これにより、運転者31は、投写光L1による虚像と、外光L2による外景とを同時に(重畳された状態で)視認することができる。なお、虚像の結像点を図1においてPで表す。
図2は、表示処理の手順を示すフローチャートである。表示処理は、運転者31の利き目に虚像を視認させるための処理であり、任意のタイミングで実行可能である。表示処理は、例えば、車載表示装置10の起動後に実行され、車載表示装置10が起動している間は繰り返し実行される。表示処理は、表示制御部151と利き目検出部152とが協働して実行される。
ステップS10において表示制御部151は、利き目情報161に記憶されている運転者31の利き目を読み込む。以降、利き目情報161に記憶されている運転者の利き目は「右目31R」である場合を例示して説明する。ステップS12において表示制御部151は、頭部位置取得部14から運転者31の頭部の左右方向(図1:X軸)における位置を取得する。ステップS14において表示制御部151は、出射部11の表示素子に表示させるための画像(表示画像)を取得する。表示制御部151は、例えば、車載表示装置10に接続又は内蔵されている図示しない他のアプリケーション(例えば、経路案内アプリケーションや、拡張現実アプリケーション等)からの画像を受信し、受信した画像を表示画像とすることができる。
図3は、表示画像オブジェクトの表示について説明する図である。図3では、表示画像オブジェクトOBを右向きの矢印画像として、前方にある右折交差点に重畳させて表示する場合を例示する。以降、表示画像オブジェクトを単に「表示画像」とも呼ぶ。表示処理(図2)のステップS16において表示制御部151は、表示画像OBを運転者31の利き目側に表示させる。具体的には、表示制御部151は、出射部11の表示素子の右目31Rに対応する画素(換言すれば、視野角制御部12を介して右目31Rに投写光が導かれる画素)に対して表示画像OBを描画させ、左目31Lに対応する画素(換言すれば、視野角制御部12を介して左目31Lに投写光が導かれる画素)に対しては何らの画像も描画させない。なお、表示制御部151は、表示素子の右目31R及び左目31Lに対応する各画素を特定するために、右目31R及び左目31Lの眼球位置をそれぞれ使用する。右目31R及び左目31Lの眼球位置は、運転者31の頭部の位置から演算により求めてもよく、別途、撮像画像を画像解析することにより算出してもよい。
ステップS16の結果、運転者31の右目31Rには、視野角制御部12により導かれた表示画像OBを表す投写光L1と、運転者31の前方視界の外光L2(図1)とが反射部13により結合されて入光する。一方、運転者31の左目31Lには、視野角制御部12により導かれた画像が配置されていない投写光L1と、運転者31の前方視界の外光L2とが反射部13により結合されて入光する。この結果、運転者31は、ステップS10において読み込まれた利き目である右目31Rでは、フロントガラス92越しの外景と表示画像OBを表す虚像とを同時に視認し、左目31Lでは、フロントガラス92越しの外景のみを視認する(図3:結合光L3)。
なお、視野角制御部12としては、上述したレンティキュラーレンズに代えて、視野角制御フィルタを用いてもよい。視野角制御フィルタは、運転者31の右目31Rと左目31Lの両眼視差を利用して、虚像を視認させる側の目への光束を透過させ、虚像を視認させない側の目への光束を遮蔽する。図3のように、運転者31の右目31Rに虚像を視認させる場合、表示処理のステップS16において視野角制御部12は、右目31Rへの投写光L1を透過させ、左目31Lへの投写光L1を遮蔽する。すると、運転者31の右目31Rには、視野角制御部12を透過した投写光L1と、運転者31の前方視界の外光L2(図1)とが反射部13により結合されて入光する。一方、運転者31の左目31Lには、運転者31の前方視界の外光L2が反射部13を介して入光する。この結果、運転者31は、右目31Rでは外景と表示画像OBを表す虚像とを同時に視認し、左目31Lでは外景のみを視認する(図3:結合光L3)。
図2に戻り説明を続ける。ステップS20において表示制御部151は、頭部位置取得部14から運転者31の頭部の左右方向(図1:X軸)における位置を取得する。ステップS22において表示制御部151は、運転者31の頭部の左右方向における位置が移動しているか否かを判定する。表示制御部151は、前回取得した頭部の左右方向における位置と、今回取得した頭部の左右方向における位置とが所定の許容範囲を超えて相違する場合、頭部の左右方向における位置が移動したと判定できる。頭部の左右方向における位置が移動していない場合(ステップS22:NO)、表示制御部151はステップS20へ処理を遷移させ、頭部の位置の移動を監視する。
一方、頭部の左右方向における位置が移動した場合(ステップS22:YES)、ステップS24において利き目検出部152は、運転者31の頭部の左右方向における移動量ΔX1が第1閾値を超えたか否かを判定する。ここで、移動量ΔX1は、運転者31の最初の頭部の位置(ステップS12での取得値)と、運転者31の現在の頭部の位置(ステップS20での取得値)との移動量である。また、第1閾値は、予め実験等により求められ、記憶部16に記憶された値である。移動量ΔX1が第1閾値未満である場合(ステップS24:NO)、利き目検出部152は処理をステップS14へ遷移させる。
なお、ステップS24において利き目検出部152は、出射部11の表示素子における表示画像OBの左右方向の移動量ΔX2が第2閾値を超えたか否かを判定してもよい。移動量ΔX2は、表示画像OBの最初の位置と、表示画像OBの現在の位置との移動量である。第2閾値は、第1閾値よりも小さな値であり、予め実験等により求められ、記憶部16に記憶された値である。運転者31の頭部の位置の移動量ΔX1と、出射部11の表示素子における表示画像OBの位置の移動量ΔX2とは相似関係にある。このため、利き目検出部152は、第1閾値よりも小さな第2閾値を用いても同様の自動検出を行うことができる。
図4は、表示画像OBの移動について説明する図である。移動量ΔX1が第1閾値未満である場合、表示制御部151は、再び表示画像OBを取得し(図2:ステップS14)、取得した表示画像OBを運転者31の利き目側に表示させる(ステップS16)。この際、表示制御部151は、ステップS20で取得した新たな頭部の左右方向における位置に基づいて、出射部11の表示素子の右目31R及び左目31Lに対応する各画素を改めて特定し、表示画像OBを描画させる。この結果、図4に示すように、運転者31の頭部の左右方向における位置の移動(図4:白抜き矢印)に追従するように、出射部11の表示素子上では、表示画像OBの左右方向における位置が移動される。なお、運転者31が頭部を移動させても、運転者31が利き目において視認する表示画像OBを表す虚像の位置は移動しないため、運転者31は違和感なく運転を継続できる。
図2に戻り説明を続ける。移動量ΔX1が第1閾値を超える場合、又は、移動量ΔX2が第2閾値を超える場合(ステップS24:YES)、ステップS26において利き目検出部152は、現在の利き目と逆側の目を運転者31の利き目であると検出する(すなわち、利き目を反転する)。例えば、利き目検出部152は、ステップS10で読み込んだ利き目が右目31Rである場合、運転者31の利き目は「左目31L」であると検出する。そして、利き目検出部152は、利き目情報161に記憶されている運転者31の利き目を、ステップS26で検出した利き目へと更新する。
運転者31は、利き目でない側の目に虚像を視認した場合、見づらさを感じて利き目で虚像を視認するために頭部の位置を移動させる。この移動量ΔX1が第1閾値を超えるまでの間(又は、移動量ΔX1と相似関係にある移動量ΔX2が第2閾値を超えるまでの間)、出射部11における表示画像OBの位置の追従が行われる(ステップS24:NO、ステップS14,S16)。しかし、移動量ΔX1が第1閾値を超えた後(又は、移動量ΔX2が第2閾値を超えた後)、利き目検出部152は、制御において使用している利き目が誤っていると判定し、現在の利き目と逆側の目を運転者の利き目であると検出する(ステップS24:YES、ステップS26)。このようにして、利き目検出部152は、運転者31の頭部の左右方向における位置の移動量、又は、出射部11の表示素子における表示画像OBの左右方向の移動量を用いて、運転者31の利き目を自動的に検出することができる。
以上のように、第1実施形態の車載表示装置10によれば、視野角制御部12によって、表示画像OBを表す虚像を運転者31の利き目に視認させる(図3、図2:ステップS16)。このため、運転者31の両目に虚像を視認させることによる二重像の問題が回避できると共に、利き目でない側の目に虚像を視認させることによる視認のしづらさを回避できる。また、本実施形態の車載表示装置10によれば、視野角制御部12は、運転者31の利き目と反対側の目(左目31L)に入光させる投写光に画像を配置せず、又は、投写光そのものを遮蔽することで、虚像を運転者31の利き目(右目31R)に視認させる。このため、出射部11から出射される光束(投写光L1)の幅を狭くする必要がなく、虚像の表示サイズが小さくなる等に起因した虚像の視認のしづらさを回避できる。これらの結果、第1実施形態によれば、車載表示装置10により形成される虚像が二重像となることを抑制すると共に、虚像の視認性を向上させることができる。
また、第1実施形態の車載表示装置10によれば、表示制御部151に制御された出射部11は、運転者31の頭部の左右方向における位置(図1:X軸)の移動に追従させて、表示素子における表示画像OBの左右方向の位置を移動させる(図4、図2:ステップS22,S24,S14,S16)ため、運転者31が頭部の左右方向における位置を移動させても、運転者31が利き目において視認する虚像の位置は移動しない。このため、運転者31は違和感なく運転を継続できる。
<第2実施形態>
第2実施形態の車載表示装置10aでは、利き目検出部152aは、運転者31の頭部の前後方向における位置(Z軸)を用いて、表示処理(図2)において使用する第1閾値と、第2閾値とのうちの少なくとも一方を変更する。以降、第1実施形態と相違する部分についてのみ説明する。
第1実施形態では、頭部位置取得部14は、運転者31の頭部の左右方向における位置を取得することとし、前後方向における位置は所定の固定値を用いることとした。しかし、第2実施形態の頭部位置取得部14は、運転者31の頭部の左右方向(X軸)における位置に加えてさらに、前後方向(Z軸)における位置も取得する。なお、前後方向における位置取得の精度を向上させるために、頭部位置取得部14は、複数のカメラを備えていてもよい。
図5は、第2実施形態における表示処理について説明する図である。図5のX,Y,Z軸は、図1のX,Y,Z軸にそれぞれ対応している。例えば、運転者31の頭部の左右方向における位置が、位置X1(時刻t1)から、位置X2(時刻t2)へと移動した場合を想定する。この場合、図示のように、運転者31の頭部の前後方向における位置(換言すれば、視野角制御部12からの距離Z1,Z2)が相違しても、運転者31の頭部の左右方向における位置の移動量は同じXthである。一方、頭部の左右方向における位置の移動量Xthに対応する出射部11の表示素子上の移動量EX1,EX2は、図示のように、運転者31の頭部の前後方向における位置が大きくなるにつれて小さくなる。ここで、EX1=D×(Xth/Z1)として求めることができ、EX2=D×(Xth/Z2)として求めることができる。
このため、第2実施形態の表示処理(図2)では、ステップS24において第2閾値を使用する場合、利き目検出部152aは、第2閾値をステップS20で取得した運転者31の頭部の前後方向における位置に応じて変更する。例えば、利き目検出部152aは、予め実験等によって求められた運転者31の頭部の前後方向における位置と、左右方向における位置の移動量と、第2閾値との対応付けや関係式等を用いて、第2閾値の変更を実施できる。このようにすれば、利き目検出部152aは、運転者31の頭部の位置の前後方向(Z軸)の移動量に応じて第2閾値を変更するため、利き目検出部152aによる利き目の検出精度を向上させることができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
[変形例1]
上記実施形態では、車載表示装置の構成の一例を示した。しかし、車載表示装置の構成は種々の変形が可能である。例えば、頭部位置取得部は単一のカメラによって実現されてもよく、複数のカメラによって実現されてもよい。例えば、運転者の前方視界の画像を測定するカメラを備えていてもよい。例えば、運転者の生体認証データを取得するための装置を備えていてもよい。
例えば、頭部位置取得部に代えて又は頭部位置取得部と共に、眼球位置取得部を備えていてもよい。眼球位置取得部は、運転者の眼球の位置(右目の位置及び左目の位置)を取得する。この場合、表示処理(図2)において表示制御部及び利き目検出部は、取得した眼球の位置から頭部の位置を求めて、同様の処理を行うことができる。
例えば、利き目情報は、運転者によって登録、変更可能であってもよい。例えば、利き目情報は、複数の運転者毎に記憶されていてもよい。この場合、利き目情報は、運転者を識別するための情報(例えば、生体認証データ)と関連付けて記憶されていてもよい。この場合、表示処理(図2)のステップS10において表示制御部は、生体認証データを用いて運転者を識別し、当該運転者用の利き目情報を読み込んでもよい。
[変形例2]
上記実施形態では、表示処理の一例を示した(図2)。しかし、表示処理の内容は種々の変更が可能である。例えば、運転者の頭部の左右方向における位置の移動に追従させて表示素子に描画される画像の左右方向における位置を移動させる処理(ステップS20〜26)は省略してもよい。例えば、運転者の利き目を検出する処理(ステップS24:YES、S26)は省略してもよい。例えば、ステップS12やステップS20において、運転者の頭部の位置が取得できなかった場合、運転中でないと判断し、表示処理を終了させてもよい。これらの変形を用いても、車載表示装置は、車載表示装置により形成される虚像が二重像となることを抑制すると共に、虚像の視認性を向上させることができる。
上記実施形態では、表示処理において虚像として表示される表示画像OBの一例を示した。しかし、表示画像OBとしては、文字、図形、記号、これらの組み合わせ等の種々の態様を採用できる。また、表示画像OBは静止画であってもよく、動画であってもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
1…車両システム
10,10a…車載表示装置
11…出射部
12…視野角制御部
13…反射部
14…頭部位置取得部
15…CPU
16…記憶部
31…運転者
31L…左目
31R…右目
90…車両
92…フロントガラス
93…ダッシュボード
94…センターコンソール
151…表示制御部
152…利き目検出部
161…利き目情報

Claims (7)

  1. 車載表示装置であって、
    画像を含む光束である投写光を出射する出射部と、
    前記投写光を反射させて、外景に重畳された虚像を形成する反射部と、
    車両の運転者の利き目と反対側の目に入光させる前記投写光に前記画像を配置せず、又は、前記投写光を遮蔽することで、前記虚像を前記運転者の利き目に視認させる視野角制御部と、
    を備える、車載表示装置。
  2. 請求項1に記載の車載表示装置であって、さらに、
    前記運転者の頭部の位置を取得する頭部位置取得部を備え、
    前記出射部は、
    前記頭部の左右方向における位置の移動に追従させて、前記画像の左右方向における位置を移動させる、車載表示装置。
  3. 請求項2に記載の車載表示装置であって、さらに、
    前記運転者の利き目を検出する利き目検出部であって、
    前記頭部の左右方向における位置の移動量が予め定められた第1閾値を超えた場合、又は、
    前記画像の左右方向における位置の移動量が予め定められた第2閾値であって、前記第1閾値よりも小さな第2閾値を超えた場合に、
    現在の利き目と逆側の目を前記運転者の利き目であると検出する利き目検出部を備える、車載表示装置。
  4. 請求項3に記載の車載表示装置であって、
    前記利き目検出部は、
    前記頭部の位置の前後方向の移動量に応じて前記第2閾値を変更する、車載表示装置。
  5. 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の車載表示装置であって、
    前記頭部位置取得部に代えて又は前記頭部位置取得部と共に、前記運転者の眼球の位置を取得する眼球位置取得部を備え、
    前記出射部と前記利き目検出部とのうちの少なくとも一方は、前記頭部の位置に代えて、前記運転者の眼球の位置を用いる、車載表示装置。
  6. 車載表示装置を制御する方法であって、
    画像を含む光束である投写光を出射させる工程と、
    前記投写光を反射させて、外景に重畳された虚像を形成させる工程と、
    車両の運転者の利き目と反対側の目に入光させる前記投写光に前記画像を配置せず、又は、前記投写光を遮蔽することで、前記虚像を前記運転者の利き目に視認させる工程と、
    を備える、方法。
  7. コンピュータプログラムであって、
    画像を含む光束である投写光を出射させる機能と、
    前記投写光を反射させて、外景に重畳された虚像を形成させる機能と、
    車両の運転者の利き目と反対側の目に入光させる前記投写光に前記画像を配置せず、又は、前記投写光を遮蔽することで、前記虚像を前記運転者の利き目に視認させる機能と、
    を車載表示装置に実行させる、コンピュータプログラム。
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