以下、本発明のロボットを添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のロボット(ロボットシステム)の第1実施形態を示す斜視図である。図2は、図1に示すロボットの概略図である。図3は、図1に示すロボットの側面図である。図4は、図1に示すロボットの正面図である。図5は、図1に示すロボットの正面図である。図6は、図1に示すロボット(ロボットシステム)のブロック図である。図7は、図1に示すロボットのケーブルの配置等を説明するための図である。図8は、図1に示すロボットの非接触シール構造部を示す断面図である。図9は、図1に示すロボットの第1アーム及び第2アームの断面図である。図10は、図9を模式的に示す断面図である。なお、図7及び図8では、チューブの図示を省略している。また、図9では、ケーブルの図示を省略し、非接触シール構造部の構造は、簡略化して図示している。
なお、以下では、説明の都合上、図1及び図3〜図5中の上側を「上」又は「上方」、下側を「下」又は「下方」と言う。また、図1〜図5中の基台側を「基端」又は「上流」、その反対側(ハンド側)を「先端」又は「下流」と言う。また、図1及び図3〜図5中の上下方向を「鉛直方向」とし、左右方向を「水平方向」とする。本明細書において、「水平」とは、完全に水平な場合のみならず、水平に対して±5°以内で傾斜している場合も含む。同様に、本明細書において、「鉛直」とは、完全に鉛直な場合のみならず、鉛直に対して±5°以内で傾斜している場合も含む。また、本明細書において、「平行」とは、2つの線(軸を含む)又は面が、互いに完全な平行である場合のみならず、一方が他方に対して±5°以内で傾斜している場合も含む。また、本明細書において、「直交」とは、2つの線(軸を含む)又は面が、互いに完全な直交である場合のみならず、一方が他方に対して±5°以内で傾斜している場合も含む。また、図8中の横方向が第2回動軸O2の軸方向と一致している。なお、これらは、他の実施形態の図でも同様である。
図1〜図3、及び図6に示すように、ロボットシステム100(産業用ロボットシステム)は、ロボット1(産業用ロボット)と、ロボット1を制御する制御装置200(ロボット制御装置)と、を備えている。このロボットシステム100は、例えば、腕時計のような精密機器等を製造する製造工程等で用いることができる。また、ロボットシステム100は、例えば、当該精密機器やこれを構成する部品の給材、除材、搬送、組立て等の各作業を行うことができる。なお、本発明では、ロボット1が制御装置200を有していてもよい。
制御装置200は、各制御を行う制御部202と、各情報を記憶する記憶部201等を備えている。この制御装置200は、例えば、CPU(Central Processing Unit)(図示せず)等が内蔵されたパーソナルコンピューター(PC)等で構成することができ、後述するロボット1の第1モーター401M、第2モーター402M、第3モーター403M、第4モーター404M、第5モーター405M、第6モーター406M、ハンド91等の各部を制御する。また、ロボット1を制御するプログラムは、記憶部201にあらかじめ記憶されている。
制御装置200は、ロボット1(ロボット本体10)にその一部又は全部が内蔵されていてもよく、また、ロボット1とは、別体であってもよい。本実施形態では、制御装置200は、ロボット1の後述する基台11に内蔵されている。
なお、ロボット1と制御装置200とを別体で構成する場合は、例えば、ロボット1と制御装置200とをケーブル(図示せず)で電気的に接続し、有線方式で通信を行うようにしてもよく、また、上記ケーブルを省略し、無線方式で通信を行うようにしてもよい。
ロボット1は、ロボット本体10と、第1駆動源401、第2駆動源402、第3駆動源403、第4駆動源404、第5駆動源405、及び第6駆動源406と、を備えている。ロボット本体10は、基台(支持部)11と、ロボットアーム6と、を備えている。
ロボットアーム6は、基台11に第1回動軸O1周りに回動可能に設けられた(接続された)第1アーム12と、第1アーム12に第1回動軸O1の軸方向と異なる(本実施形態では直交する)軸方向である第2回動軸O2周りに回動可能に設けられた第2アーム13と、第2アーム13に第3回動軸O3周りに回動可能に設けられた第3アーム14と、第3アーム14に第4回動軸O4周りに回動可能に設けられた第4アーム15と、第4アーム15に第5回動軸O5周りに回動可能に設けられた第5アーム16と、第5アーム16に第6回動軸O6周りに回動可能に設けられた第6アーム17と、を有している。また、第1アーム12、第2アーム13、第3アーム14、第4アーム15、及び第5アーム16は、それぞれ、カバー125,135,145,155,165を有しており、その内部に、第1駆動源401、第2駆動源402、第3駆動源403、第4駆動源404、第5駆動源405、第6駆動源406等が配置されている。なお、第5アーム16及び第6アーム17によりリストが構成され、第6アーム17の先端(ロボットアーム6の先端)には、例えば、ハンド91等のエンドエフェクターを着脱可能に取り付けることができるようになっている。以下、ロボット1について詳細に説明する。
ロボット1の種類は、特に限定されないが、本実施形態では、ロボット1は、基台11と、第1アーム12と、第2アーム13と、第3アーム14と、第4アーム15と、第5アーム16と、第6アーム17と、が基端側から先端側に向ってこの順に連結された垂直多関節(6軸)ロボットである。「垂直多関節ロボット」とは、回動軸数(アーム数)が2つ以上であり、かつ、ロボットの回動軸のうちの2つの回動軸が互いに交差(直交)しているロボットのことを言う。なお、以下では、第1アーム12、第2アーム13、第3アーム14、第4アーム15、第5アーム16、及び第6アーム17をそれぞれ「アーム」とも言う。また、第1駆動源401、第2駆動源402、第3駆動源403、第4駆動源404、第5駆動源405、及び第6駆動源406をそれぞれ「駆動源」とも言う。
図3に示すように、基台11は、設置スペースの所定部分に固定(支持)される部分(取り付けられる部材)である。この固定方法としては、特に限定されず、例えば、複数本のボルトによる固定方法等を採用することができる。
本実施形態では、基台11は、設置スペースの天井(天井部)53の天井面531に固定されている。この天井面531は、水平面と平行な平面である。なお、基台11の先端部に設けられた板状のフランジ111が天井面531に取り付けられているが、基台11の天井面531への取付け箇所は、これに限定されない。
また、このロボット1では、基台11とロボットアーム6との接続部分、すなわち、後述する軸受部62の中心線(中心)621(図4参照)は、天井面531よりも鉛直方向上側に位置している。なお、軸受部62の中心線621は、これに限らず、例えば、天井面531よりも鉛直方向下側に位置していてもよく、また、天井面531と鉛直方向の同じ位置に位置していてもよい。
また、ロボット1は、基台11が天井面531に設置されているので、第1アーム12と第2アーム13との接続部分、すなわち、第2アーム13を回動可能に支持する図示しない軸受部の中心線(中心)は、軸受部62の中心線621よりも鉛直方向下側に位置している。
なお、基台11には、後述する関節171が含まれていてもよく、また、含まれていなくてもよい(図2参照)。
また、第1アーム12、第2アーム13、第3アーム14、第4アーム15、第5アーム16、及び第6アーム17は、それぞれ、基台11に対し独立して変位可能に支持されている。
図1及び図3に示すように、第1アーム12は、屈曲した形状をなしている。第1アーム12は、図3の状態で説明すると、基台11に接続され(設けられ)、基台11から後述する第1回動軸O1の軸方向(鉛直方向)であって、図3中下側に延出した第1部分121と、第1部分121の図3中の下端から第2回動軸O2の軸方向(水平方向)であって、図3中左側に延出した第2部分122と、第2部分122の第1部分121とは、反対の端部に設けられ、第1回動軸O1の軸方向(鉛直方向)であって、図3中下側に延出した第3部分123と、第3部分123の第2部分122とは、反対の端部から第2回動軸O2の軸方向(水平方向)であって、図3中右側に延出した第4部分124と、を有している。なお、これら第1部分121、第2部分122、第3部分123、及び第4部分124は、一体で形成されている。また、第2部分122と第3部分123とは、第1回動軸O1及び第2回動軸O2の双方と直交する方向から見て(図3の紙面手前から見て)、ほぼ直交(交差)している。
第2アーム13は、長手形状をなし、第1アーム12の先端部、すなわち、第4部分124の第3部分123とは、反対の端部に接続されている(設けられている)。
第3アーム14は、長手形状をなし、第2アーム13の先端部、すなわち、第2アーム13の第1アーム12が接続されている端部とは、反対の端部に接続されている(設けられている)。
第4アーム15は、第3アーム14の先端部、すなわち、第3アーム14の第2アーム13が接続されている端部とは、反対の端部に接続されている(設けられている)。第4アーム15は、互いに対向する1対の支持部151,152を有している。支持部151,152は、第4アーム15の第5アーム16との接続に用いられる。
第5アーム16は、支持部151,152の間に位置し、支持部151,152に接続されることで第4アーム15と連結している(第4アーム15に設けられている)。なお、第4アーム15は、この構造に限らず、例えば、支持部が1つ(片持ち)であってもよい。
第6アーム17は、平板状をなし、第5アーム16の先端部に接続されている(設けられている)。また、第6アーム17には、その先端部(第5アーム16と反対側の端部)に、エンドエフェクターとして、例えば、腕時計等のような精密機器、部品等を把持するハンド91が着脱可能に装着される。このハンド91の駆動は、制御装置200により制御される。なお、ハンド91としては、特に限定されず、例えば、複数本の指部(フィンガー)を有する構成のものが挙げられる。そして、このロボット1は、ハンド91で精密機器、部品等を把持したまま、アーム12〜17等の動作を制御することにより、当該精密機器、部品を搬送すること等の各作業を行うことができる。
図1〜図3に示すように、第1アーム12は、基台11に設けられている。これにより、ロボット1を設置する場合に、基台11を設置スペースの所定部分に設置することで、その設置作業を容易に行うことができる。
具体的には、基台11と第1アーム12とは、関節(ジョイント)171を介して連結されている。関節171は、互いに連結された第1アーム12を基台11に対し回動可能に支持する機構を有している。これにより、第1アーム12は、基台11に対し、鉛直方向と平行な第1回動軸O1を中心に(第1回動軸O1周りに)回動可能となっている。第1回動軸O1は、基台11が取り付けられた天井53の天井面531の法線と一致している。また、第1回動軸O1は、ロボット1の最も上流側にある回動軸である。この第1回動軸O1周りの回動は、第1モーター401M及び減速機(図示せず)を有する第1駆動部(駆動部)である第1駆動源401の駆動によりなされる。
また、第1アーム12の回動角度は、90°以下に設定されていることが好ましい。これにより、ロボット1の周囲に障害物がある場合でも、容易に、その障害物を回避して動作することができ、また、タクトタイムを短縮することができる。
なお、以下では、第1モーター401Mと、後述する第2モーター402M、第3モーター403M、第4モーター404M、第5モーター405M、及び第6モーター406Mと、をそれぞれ「モーター」とも言う。
また、第1アーム12と第2アーム13とは、関節(ジョイント)172を介して連結されている。関節172は、互いに連結された第1アーム12と第2アーム13とのうちの一方を他方に対し回動可能に支持する機構を有している。これにより、第2アーム13は、第1アーム12に対し、水平方向と平行な第2回動軸O2を中心に(第2回動軸O2周りに)回動可能となっている。第2回動軸O2は、第1回動軸O1と直交している。この第2回動軸O2周りの回動は、第2モーター402M及び減速機(図示せず)を有する第2駆動部(駆動部)である第2駆動源402の駆動によりなされる。
なお、第2回動軸O2は、第1回動軸O1に直交する軸と平行であってもよく、また、第2回動軸O2は、第1回動軸O1と直交していなくてもよく、軸方向が互いに異なっていればよい。
また、第2アーム13と第3アーム14とは、関節(ジョイント)173を介して連結されている。関節173は、互いに連結された第2アーム13と第3アーム14とのうちの一方を他方に対し回動可能に支持する機構を有している。これにより、第3アーム14は、第2アーム13に対して、水平方向と平行な第3回動軸O3を中心に(第3回動軸O3周りに)回動可能となっている。第3回動軸O3は、第2回動軸O2と平行である。この第3回動軸O3周りの回動は、第3モーター403M及び減速機(図示せず)を有する第3駆動部(駆動部)である第3駆動源403の駆動によりなされる。
また、第3アーム14と第4アーム15とは、関節(ジョイント)174を介して連結されている。関節174は、互いに連結された第3アーム14と第4アーム15とのうちの一方を他方に対し回動可能に支持する機構を有している。これにより、第4アーム15は、第3アーム14(基台11)に対し、第3アーム14の中心軸方向と平行な第4回動軸O4を中心に(第4回動軸O4周りに)回動可能となっている。第4回動軸O4は、第3回動軸O3と直交している。この第4回動軸O4周りの回動は、第4モーター404M及び減速機(図示せず)を有する第4駆動部(駆動部)である第4駆動源404の駆動によりなされる。
なお、第4回動軸O4は、第3回動軸O3に直交する軸と平行であってもよく、また、第4回動軸O4は、第3回動軸O3と直交していなくても、軸方向が互いに異なっていればよい。
また、第4アーム15と第5アーム16とは、関節(ジョイント)175を介して連結されている。関節175は、互いに連結された第4アーム15と第5アーム16との一方を他方に対し回動可能に支持する機構を有している。これにより、第5アーム16は、第4アーム15に対し、第4アーム15の中心軸方向と直交する第5回動軸O5を中心に(第5回動軸O5周りに)回動可能となっている。第5回動軸O5は、第4回動軸O4と直交している。この第5回動軸O5周りの回動は、第5駆動部(駆動部)である第5駆動源405の駆動によりなされる。第5駆動源405は、第5モーター405Mと、減速機(図示せず)と、第5モーター405Mの軸部に連結された第1プーリー(図示せず)と、第1プーリーに離間して配置され、減速機の軸部に連結された第2プーリー(図示せず)と、第1プーリーと第2プーリーとに掛け渡されたベルト(図示せず)と、を有している。
なお、第5回動軸O5は、第4回動軸O4に直交する軸と平行であってもよく、また、第5回動軸O5は、第4回動軸O4と直交していなくても、軸方向が互いに異なっていればよい。
また、第5アーム16と第6アーム17とは、関節(ジョイント)176を介して連結されている。関節176は、互いに連結された第5アーム16と第6アーム17との一方を他方に対し回動可能に支持する機構を有している。これにより、第6アーム17は、第5アーム16に対し、第6回動軸O6を中心に(第6回動軸O6周りに)回動可能となっている。第6回動軸O6は、第5回動軸O5と直交している。この第6回動軸O6周りの回動は、第6モーター406M及び減速機(図示せず)を有する第6駆動部(駆動部)である第6駆動源406の駆動によりなされる。
なお、第6回動軸O6は、第5回動軸O5に直交する軸と平行であってもよく、また、第6回動軸O6は、第5回動軸O5と直交していなくても、軸方向が互いに異なっていればよい。
なお、駆動源401〜406においては、それぞれ、減速機が省略されていてもよい。また、アーム12〜17においては、それぞれ、そのアーム12〜17を制動するブレーキ(制動装置)が設けられていてもよく、また、省略されていてもよい。
上記モーター401M〜406Mとしては、特に限定されず、例えば、ACサーボモーター、DCサーボモーター等のサーボモーター等が挙げられる。
また、上記各ブレーキとしては、特に限定されず、例えば、電磁ブレーキ等が挙げられる。
また、駆動源401〜406のモーター401M〜406M又は各減速機には、それぞれ、第1アーム12の位置を検出する第1位置検出部として第1エンコーダー、第2アーム13の位置を検出する第2位置検出部として第2エンコーダー、第3アーム14の位置を検出する第3位置検出部として第3エンコーダー、第4アーム15の位置を検出する第4位置検出部として第4エンコーダー、第5アーム16の位置を検出する第5位置検出部として第5エンコーダー、及び第6アーム17の位置を検出する第6位置検出部として第6エンコーダーが設けられている(いずれのエンコーダーも図示せず)。各エンコーダーにより、それぞれ、駆動源401〜406のモーター401M〜406M又は各減速機の回転軸の回転角度を検出する。
以上、ロボット1の構成について簡単に説明した。
次に、第1アーム12〜第6アーム17の関係について説明するが、表現等を変え、種々の視点から説明する。また、第3アーム14〜第6アーム17については、これらを真っ直ぐに伸ばした状態、すなわち、最も長くした状態、換言すれば、第4回動軸O4と第6回動軸O6とが一致しているか、又は平行である状態で考えることとする。
まず、前提として、第1アーム12は、基台11に設けられている。これにより、基台11に対して第1アーム12を回動させることが可能である。
また、第1アーム12は、第1回動軸O1周りに回動可能であり、第2回動軸O2の軸方向は、第1回動軸O1の軸方向と直交している(異なっている)。
まず、図4に示すように、第1アーム12の長さL1は、第2アーム13の長さL2よりも長い。これにより、第2回動軸O2の軸方向から見て、容易に第1アーム12と第2アーム13とが重なることができる。
ここで、第1アーム12の長さL1とは、第2回動軸O2の軸方向から見て、第2回動軸O2と、第1アーム12を回動可能に支持する軸受部62の図4中の左右方向に延びる中心線621と、の間の距離である。
また、第2アーム13の長さL2とは、第2回動軸O2の軸方向から見て、第2回動軸O2と、第3回動軸O3と、の間の距離である。
また、図5に示すように、第3回動軸O3の軸方向から見て、第1アーム12と第2アーム13とのなす角度θ(図4参照)を0°にすることが可能なように構成されている。換言すれば、第3回動軸O3の軸方向から見て、第1アーム12と第2アーム13とが重なることが可能、すなわち、第1アーム12と第2アーム13とが重なる状態となることが可能なように構成されている。これにより、ロボットアーム6の先端を第1回動軸O1周りに180°異なる位置に移動させる場合にロボット1がその近傍の壁(図示せず)や周辺装置(図示せず)に干渉しないようにするための空間を小さくすることができる。
また、第2アーム13は、角度θが0°の場合、すなわち、第3回動軸O3の軸方向から見て、第1アーム12と第2アーム13とが重なった場合、基台11が設けられた天井53の天井面531及び第1アーム12の第2部分122と干渉しないように構成されている。なお、基台11の基端面が天井面531に取り付けられている場合も同様に、第2アーム13は、天井面531及び第1アーム12の第2部分122と干渉しないように構成されている。
ここで、上記第1アーム12と第2アーム13とのなす角度θとは、第2回動軸O2の軸方向から見て、第2回動軸O2と第3回動軸O3とを通る直線(第2回動軸O2の軸方向から見た場合の第2アーム13の中心軸)61と、第1回動軸O1と、のなす角度である(図4参照)。
また、第1アーム12を回動させず、第2アーム13を回動させることにより、第2回動軸O2の軸方向から見て角度θが0°となる状態(第1アーム12と第2アーム13とが重なった状態)を経て、第2アーム13の先端を、第1回動軸O1周りに180°異なる位置に移動させることが可能である。すなわち、第1アーム12を回動させず、第2アーム13を回動させることにより、ロボットアーム6の先端(第6アーム17の先端)を図1及び図4に示す左側位置から、角度θが0°となる状態(図5参照)を経て、第1回動軸O1周りに180°異なる右側位置(第1回動軸O1を中心にして図1と反対側の位置)に移動させることが可能である。なお、第3アーム14〜第6アーム17は、それぞれ、必要に応じて回動させる。
また、第2アーム13の先端を第1回動軸O1周りに180°異なる位置に移動させる際(ロボットアーム6の先端を上記左側位置から上記右側位置に移動させる際)は、第1回動軸O1の軸方向から見て、第2アーム13の先端及びロボットアーム6の先端は、直線上を移動する。
また、第3アーム14〜第6アーム17の合計の長さ(最大の長さ)L3は、第2アーム13の長さL2よりも長く設定されている。
これにより、第2回動軸O2の軸方向から見て、第2アーム13と第3アーム14とを重ねたとき、第2アーム13から第6アーム17の先端を突出させることができる。これによって、ハンド91が、第1アーム12及び第2アーム13と干渉することを防止することができる。
ここで、第3アーム14〜第6アーム17の合計の長さ(最大の長さ)L3とは、第2回動軸O2の軸方向から見て、第3回動軸O3と、第6アーム17の先端と、の間の距離である(図4参照)。この場合、第3アーム14〜第6アーム17は、図4に示すように、第4回動軸O4と第6回動軸O6とが一致しているか、又は平行である状態である。
また、図5に示すように、第3回動軸O3の軸方向から見て、第2アーム13と、第3アーム14と、が重なることが可能なように構成されている。
すなわち、第3回動軸O3の軸方向から見て、第1アーム12と、第2アーム13と、第3アーム14と、が同時に重なることが可能なように構成されている。
このロボット1では、上記のような関係を満たすことにより、第1アーム12を回動させず、第2アーム13及び第3アーム14を回動させることにより、第3回動軸O3の軸方向から見て第1アーム12と第2アーム13とのなす角度θが0°となる状態(第1アーム12と第2アーム13とが重なった状態)を経て、ハンド91(第6アーム17の先端)を第1回動軸O1周りに180°異なる位置に移動させることができる。そして、この動作を用いて、効率良く、ロボット1を駆動することができ、また、ロボット1がその近傍の壁(図示せず)や周辺装置(図示せず)に干渉しないようにするために設ける空間を小さくすることができ、また、最後に述べるような種々の利点を有する。
また、図7に示すように、ロボット1は、長尺状をなす可撓性部材として、複数の配線(図示せず)を内部に有するケーブル20を有している。配線としては、例えば、電気配線等が挙げられる。ケーブル20の数は、特に限定されないが、本実施形態では、1つである。なお、ケーブル20の数は、2つ以上でもよい。
ケーブル20は、ロボットアーム6の内部、すなわち、第1アーム12の内部、第2アーム13の内部、第3アーム14の内部、第4アーム15の内部等に配置されている(第4アーム15のみは図示せず)、すなわち、上記各内部を挿通するように配置されている。このケーブル20は、第2駆動源402(駆動部)と、第1アーム12のカバー125及び第2アーム13のカバー135と、の間等、駆動源(駆動部)とカバーとの間に配置された部分を有している。具体的には、ケーブル20は、モーター401Mの外周に配置された折り返し部21a、第1部分22a、及び第2部分23aと、モーター402Mの外周に配置された折り返し部21b、第1部分22b、及び第2部分23bと、モーター403Mの外周に配置された折り返し部21c、第1部分22c、及び第2部分23cと、モーター404Mの外周に配置された折り返し部、第1部分、及び第2部分(図示せず)と、を有している。このようにケーブル20に各折り返し部を設けることにより、ロボットアーム6の内部のスペースを有効に活用することができる。
なお、各々の折り返し部、第1部分、及び第2部分と、それらの近傍の構成は、同様であるので、以下では、代表的に、モーター402Mの外周に配置された折り返し部21b、第1部分22b、及び第2部分23bを例に挙げて説明する。
ケーブル20の折り返し部21bは、モーター402Mの外周において、モーター402Mの軸部(出力軸)の周方向、すなわち、第2回動軸O2(図3参照)の周方向に折り返して配置され、U字形状をなしている(U字形状に折り曲げられている)。
この折り返し部21bの一方の端部には、モーター402Mの外周に沿った円弧状をなす第1部分22bがあり、第1部分22bの端部は、モーター402Mの支持部材45に、固定部材(図示せず)により固定されている。また、折り返し部21bの他方の端部には、モーター402Mの外周に沿った円弧状をなす第2部分23bがあり、第2部分23bの端部は、モーター402Mに対して回動可能な減速機の回動部材43に、固定部材(図示せず)により固定されている。また、回動部材43は、第2アーム13に固定され、モーター402Mは、第1アーム12に固定されている。すなわち、ケーブル20は、第1部分22bの端部において、第1アーム12に固定され、第2部分23bの端部において、第2アーム13に固定されている。
モーター402Mが駆動して第2アーム13が回動する場合、モーター402Mに対して回動部材43が回動するが、その際、折り返し部21bは、その捻じれが抑制され、曲げ変形する。これにより、ケーブル20に作用する応力が緩和される。すなわち、折り返し部21bにおいて、ケーブル20の曲げ半径を大きく確保することができ、第2アーム13が回動した場合、ケーブル20が捻じれることや、折れてしまうことを抑制することができ、これにより、ケーブル20の損傷を抑制することができ、耐久性を向上させることができる。
また、ケーブル20には、潤滑剤の1例であるグリスが塗布されている。このグリスにより、ケーブル20の摩擦抵抗が低減され、滑りが向上し、また、ケーブル20の摩耗等を抑制することができる。なお、グリスは、省略されていてもよい。
グリスとしては、特に限定されないが、グリス(潤滑剤)のちょう度(混和ちょう度)は、150以上、300以下であることが好ましく、150以上、260以下であることがより好ましく、200以上、260以下であることがさらに好ましい。これにより、グリスについて適度な硬さが得られる。グリスのちょう度が上記上限値よりも大きいと、他の条件によっては、グリスが柔らかすぎ、適さない場合がある。また、グリスのちょう度が上記下限値よりも小さいと、他の条件によっては、グリスが硬すぎて適さない場合がある。
このようなロボット1では、基台11と第1アーム12のカバー125との間の部分に、基台11とカバー125とによって、非接触シール構造が形成されている。同様に、第1アーム12のカバー125と第2アーム13のカバー135との間の部分に、カバー125とカバー135とによって、非接触シール構造が形成されている。同様に、第2アーム13のカバー135と第3アーム14のカバー145との間の部分に、カバー135とカバー145とによって、非接触シール構造が形成されている。同様に、第3アーム14のカバー145と第4アーム15のカバー155との間の部分に、カバー145とカバー155とによって、非接触シール構造が形成されている。各非接触シール構造は、同様であるので、以下では、代表的に、第1アーム12のカバー125と第2アーム13のカバー135とによって形成される非接触シール構造を例に挙げて説明する。また、以下では、カバー125とカバー135とによって形成される非接触シール構造又はその非接触シール構造の部分を「非接触シール構造部」と言う(他の実施形態も同様)。
ここで、非接触シール構造とは、カバー125とカバー135との間に間隙を設け、その間隙を利用し、密封性を高める構造を言う。
また、非接触シール構造の形態は特に限定されないが、ロボット1では、非接触シール構造として、ラビリンス構造(ラビリンスシール構造)を採用している。すなわち、非接触シール構造は、本実施形態では、ラビリンス構造である。これにより、カバー125とカバー135との間の部分において、ロボットアーム6の内部と外部との間に延在する第1間隙71の距離La(延在長さ)を長くすることができ、ロボットアーム6内の密封性を高めることができる。
ラビリンス構造とは、カバー125とカバー135との間に凹凸状の構造物を設け、カバー125とカバー135との間に凹凸状の間隙を形成した構造を言う。
なお、非接触シール構造は、省略されていてもよく、例えば、通常の間隙が形成されていてもよい。
以下、非接触シール構造部7について説明する。
まず、前提として、ロボット1は、ロボットアーム6を有し、ロボットアーム6は、第1アーム12と、第1アーム12に第2回動軸O2周りに回動可能に設けられた第2アーム13と、を有している。また、第1アーム12は、カバー125を有し、第2アーム13は、カバー135を有している。また、第2駆動源402と、第1アーム12のカバー125と、の間に、内部に配線(図示せず)を有するケーブル20が配置されている。また、第2駆動源402と、第2アーム13のカバー135と、の間に、ケーブル20が配置されている。
そして、第1アーム12のカバー125と、第2アーム13のカバー135と、によって、非接触シール構造部7(非接触シール構造)が形成されている(図8参照)。以下、具体的に説明する。
図8に示すように、カバー125の端部126、すなわち、カバー125のカバー135に対向する部分には、凸部の1例であるリブ(突出壁)127が形成されている。同様に、カバー135の端部136、すなわち、カバー135のカバー125に対向する部分であって、リブ127の内側(内周側)には、凸部の1例であるリブ(突出壁)137が形成されている。リブ127,137は、それぞれ、第2回動軸O2の軸方向(アキシアル方向)に突出し、第2回動軸O2周りに1周に亘って形成されている。また、リブ137は、リブ127の内側(内周側)に配置されている。なお、リブ137が、リブ127の外側(外周側)に配置されていてもよい。
また、カバー125とカバー135とは、非接触の状態で配置されている。すなわち、リブ127と、リブ137及び端部136とは、互いに、非接触の状態で配置され、また、リブ137と、端部126とは、互いに、非接触の状態で配置されている。これにより、ロボットアーム6(ロボット1)が駆動した場合、カバー125とカバー135とが擦れ合うことを抑制することができる。
このような構成により、カバー125(第1アーム12)とカバー135(第2アーム13)との間に第1間隙71(隙間)が形成される。すなわち、非接触シール構造部7(非接触シール構造)は、第1アーム12のカバー125と第2アーム13のカバー135との間に形成された第1間隙71を有している。第2回動軸O2に沿った断面において、その第1間隙71は、第2回動軸O2の軸方向と交差する方向に延在する第1の間隙部711,713と、第1の間隙部711,713が延在する方向と直交する方向(交差する方向)に延在し、第1の間隙部711,713と連通する第2の間隙部712と、を有している。
具体的には、第1間隙71は、主に端部126とリブ137の端部1371との間に形成された第1の間隙部711と、主にリブ127とリブ137との間に形成された第2の間隙部712と、主に端部136とリブ127の端部1271との間に形成された第1の間隙部713(第3の間隙部)と、で構成されている。第1の間隙部711と第2の間隙部712と第1の間隙部713とは、ロボットアーム6の内側から外側に向って、この順序で配置されており、第1の間隙部711と第2の間隙部712とは、連通し、第2の間隙部712と第1の間隙部713とは、連通している。
また、第2回動軸O2に沿った断面(図8に示す断面図)において、第1の間隙部711及び第1の間隙部713は、それぞれ、第2回動軸O2の軸方向と直交する方向(交差する方向)、すなわち、ラジアル方向に延在している。また、第1の間隙部711及び第1の間隙部713は、それぞれ、第2回動軸O2周りに1周に亘って延在している。
また、第2回動軸O2に沿った断面において、第2の間隙部712は、第1の間隙部711が延在する方向と直交する方向(交差する方向)、すなわち、第2回動軸O2の軸方向(アキシアル方向)に延在している。また、第2の間隙部712は、第2回動軸O2周りに1周に亘って延在している。
非接触シール構造部7は、この第1間隙71、端部126、端部136、リブ127、リブ137等で構成される。
このようなラビリンス構造の非接触シール構造部7を設けることにより、カバー125とカバー135との間の部分において、ロボットアーム6の内部と外部との間に延在する第1間隙71の距離La(延在長さ)が長くなり、ロボットアーム6内の密封性を高めることができる。すなわち、非接触シール構造部7により、ロボットアーム6が駆動した場合に、カバー125とカバー135との間からグリスやケーブル20の摩耗粉等の異物が漏れ出すことを抑制することができる。また、カバー125とカバー135との間からロボットアーム6内に異物が混入することを抑制することができる。
また、第1間隙71の距離Laは、特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定されるものであるが、3mm以上であることが好ましく、5mm以上、500mm以下であることがより好ましく、7mm以上、50mm以下であることがさらに好ましい。
距離Laが上記上限値よりも大きいと、非接触シール構造部7の構造が複雑になる。また、距離Laが上記下限値よりも小さいと、他の条件によっては、ロボットアーム6が駆動した場合に、カバー125とカバー135との間からグリスやケーブル20の摩耗粉等の異物が漏れ出すおそれがある。
また、第1間隙71を形成している(画成する)カバー125とカバー135との間の距離、すなわち、第1間隙71の距離Lb(ギャップ長)は、特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定されるものであるが、5mm以下であることが好ましく、0.1mm以上、5mm以下であることがより好ましく、0.1mm以上、3mm以下(例えば、1mm)であることがさらに好ましい。
距離Lbが上記上限値よりも大きいと、他の条件によっては、ロボットアーム6が駆動した場合に、カバー125とカバー135との間からグリスやケーブル20の摩耗粉等の異物が漏れ出すおそれがある。また、距離Lbが上記下限値よりも小さいと、他の条件によっては、ロボットアーム6が駆動した場合に、カバー125とカバー135とが擦れ合うおそれがある。
なお、距離Lbは、第1間隙71が延在する方向に沿って、一定でもよく、また、変化していてもよい。例えば、第1の間隙部711の距離Lbと、第2の間隙部712の距離Lbと、第1の間隙部713の距離Lbとは、同一でもよく、また、異なっていてもよい。また、第1の間隙部711の距離Lbは、その第1の間隙部711が延在する方向に沿って、一定でもよく、また、変化していてもよい。また、第2の間隙部712の距離Lbは、その第2の間隙部712が延在する方向に沿って、一定でもよく、また、変化していてもよい。また、第1の間隙部713の距離Lbは、その第1の間隙部713が延在する方向に沿って、一定でもよく、また、変化していてもよい。
また、非接触シール構造部7(非接触シール構造)の内部に潤滑剤の1例であるグリス(図示せず)を有している。すなわち、第1間隙71にグリスが設けられている。これにより、グリスで第1間隙71の少なくとも一部が埋められ、遮断されている。これによって、ロボットアーム6が駆動した場合に、カバー125とカバー135との間からケーブル20の摩耗粉等の異物が漏れ出すことを抑制することができる。また、カバー125とカバー135との間からロボットアーム6内に異物が混入することを抑制することができる。なお、上記グリスを省略してもよい。
また、第1間隙71に設けるグリスとしては、特に限定されず、ケーブル20に塗布されたグリスと同様でもよく、また、異なっていてもよい。
また、第1間隙71にグリスを設ける方法としては、特に限定されず、例えば、ロボットアーム6が駆動することで、ケーブル20に塗布されたグリスが第1間隙71に移動して溜まるようにしてもよい。また、ロボット1の製造段階で、ケーブル20とは別に、第1間隙71にグリスを設けてもよい。
また、第1間隙71に設けるグリスとしては、特に限定されないが、グリス(潤滑剤)のちょう度(混和ちょう度)は、150以上、300以下であることが好ましく、150以上、260以下であることがより好ましく、200以上、260以下であることがさらに好ましい。これにより、グリスについて適度な硬さが得られる。これによって、グリスが漏れ出すことを抑制することができる。
また、グリスのちょう度が上記上限値よりも大きいと、他の条件によっては、グリスが柔らかすぎ、適さない場合がある。また、グリスのちょう度が上記下限値よりも小さいと、他の条件によっては、グリスが硬すぎて適さない場合がある。
また、図1、図9、及び図10に示すように、ロボット1は、チューブ5を有している。チューブ5は、可撓性を有しており、基台11からロボット1の内部に入り、ロボットアーム6の内部に配置されている。また、チューブ5の基端部には、ポンプ4(吸引装置)(図1参照)が接続されている。このポンプ4は、ロボットシステム100の構成要素として捉えてもよく、また、ロボットシステム100の構成要素ではないと捉えてもよい。また、ポンプ4は、吸引が可能な吸引ポンプであり、そのポンプ4の駆動は、制御装置200により制御される(図6参照)。なお、ポンプ4の駆動は、制御装置200ではなく、例えば、他のパーソナルコンピューター等で制御されるようになっていてもよく、また、ポンプ4は、手動操作でオン、オフ等の操作が行われるようになっていてもよい。
また、図10に示すように、チューブ5は、ケーブル20に沿って配置されている。これにより、ケーブル20の摩耗粉を適確に吸引することができ、また、別途、チューブ5を配置するための空間を設ける必要がなく、ロボット1の小型化を図ることができる。なお、チューブ5は、ケーブル20に沿わないように配置されていてもよい。
また、ケーブル20は、ケーブル20を第1アーム12に固定する第1固定部31と、ケーブル20を第2アーム13に固定する第2固定部32と、を備えている。第1固定部31及び第2固定部32としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、結束バンド等が挙げられる。また、本実施形態では、第1固定部31は、チューブ5を第1アーム12に固定する固定部を兼ね、第2固定部32は、チューブ5を第2アーム13に固定する固定部を兼ねる。すなわち、第1固定部31は、チューブ5及びケーブル20を第1アーム12に固定し、第2固定部32は、チューブ5及びケーブル20を第2アーム13に固定している。
また、ケーブル20は、第1固定部31と第2固定部32との間で折り返されている。この折り返された部分は、前述した折り返し部21bであり、かつ摺動可能な部分である。すなわち、折り返し部21bは、第1固定部31と第2固定部32との間で折り返された部分であり、かつモーター402Mに対して摺動可能な部分である。なお、他の折り返し部についても同様である。
また、チューブ5は、ケーブル20と同様に、第1固定部31と第2固定部32との間で折り返されている。すなわち、チューブ5は、モーター402Mの外周において、モーター402Mの軸部(出力軸)の周方向、すなわち、第2回動軸O2の周方向に折り返して配置され、U字形状をなす(U字形状に折り曲げられた)折り返し部52を有している。
また、チューブ5の一方の端面(先端面)に形成されている開口は、吸引孔51である。すなわち、吸引孔51は、チューブ5の先端面に設けられた開口である。また、吸引孔51は、ロボットアーム6の内部に配置されている。また。チューブ5の他方の端部には、ポンプ4(吸引装置)(図1参照)が接続され、そのポンプ4の駆動により、吸引孔51からロボットアーム6の内部の気体を吸引することが可能である。これにより、ロボットアーム6の内部を負圧にし、また、ロボットアーム6の内部のグリスやケーブル20の摩耗粉等の異物を吸引し、ロボットアーム6の内部から第1間隙71を介して外部に異物が排出されることを抑制することができる。
また、吸引孔51の数は、特に限定されず、1つでもよく、また、複数でもよいが、本実施形態では、1つである。
また、ロボットアーム6は、第2アーム13と第3アーム14との間に、第2間隙72(図7参照)を有している。前述したように、この第2間隙72は、上記第1間隙71と同様に構成されている。
また、チューブ5の吸引孔51は、第1固定部31及び第2固定部32よりも折り返し部21bと反対側に配置されている。
具体的には、第2回動軸O2の軸方向から見て、チューブ5の吸引孔51は、第1間隙71と第2間隙72との間に配置されている。すなわち、吸引孔51は、関節172と関節173との間に配置されている。これにより、第1間隙71及び第2間隙72から外部に異物が排出されることを抑制することができる。
また、チューブ5の吸引孔51は、第1間隙71と第2間隙72との間であれば、第1間隙71と第2間隙72との間のいずれの位置に配置されていてもよいが、本実施形態では、吸引孔51は、第1間隙71と第2間隙72との中間の位置に配置されている。
なお、本実施形態では、関節172,173において発生する異物が排出されることを抑制するための機構を代表して説明したが、他の関節において発生する異物が排出されることを抑制するための機構についても同様に、又は変更を行って設けることが可能である。また、吸引孔51は、第1間隙71と第2間隙72との間以外の位置に配置されていてもよい。
以上説明したように、ロボット1(ロボットシステム100)によれば、ロボットアーム6が駆動した場合に、カバー125とカバー135との間から外部にグリスやケーブル20の摩耗粉等の異物が排出されることを抑制することができる。同様に、他の隣り合う2つのアームのカバーとカバーとの間、カバー125と基台11との間から外部にグリスやケーブル20の摩耗粉等の異物が排出されることを抑制することができる。
これにより、ロボット1が設置された室内のクリーン性を容易かつ適確に確保することができる。
また、ロボットアーム6の内部から外部にグリスが漏れ出すことを抑制することができるので、ケーブル20に塗布するグリスの塗布量を厳密に管理する必要がなくなり、これにより、ロボット1の組立てに要する時間及び労力を低減することができる。
また、非接触シール構造部7を備えているので、カバー125とカバー135との間からロボットアーム6の内部に異物が混入することを抑制することができる。同様に、他の隣り合う2つのアームのカバーとカバーとの間、カバー125と基台11との間からロボットアーム6の内部に異物が混入することを抑制することができる。
また、前述したように、ロボット1では、第1アーム12を回動させず、第2アーム13、第3アーム14等を回動させることにより、第2回動軸O2の軸方向から見て第1アーム12と第2アーム13とのなす角度θが0°となる状態(第1アーム12と第2アーム13とが重なった状態)を経て、ロボットアーム6の先端を第1回動軸O1周りに180°異なる位置に移動させることができる。
これにより、ロボット1がその近傍の壁(図示せず)や周辺装置(図示せず)に干渉しないようにするための空間を小さくすることができる。
すなわち、まずは、天井53を低くすることができ、これにより、ロボット1の重心の位置が低くなり、ロボット1の振動の影響を小さくすることができる。すなわち、ロボット1の動作による反力により発生する振動を抑制することができる。
また、ロボット1の幅方向(生産ラインの方向)の稼働領域を小さくすることができ、これにより、ロボット1を生産ラインに沿って、単位長さ当たりに多く配置することができ、生産ラインを短縮することができる。
また、ロボットアーム6の先端を移動させる場合、ロボット1の動きを少なくすることができる。例えば、第1アーム12を回動させないか、又は、第1アーム12の回動角度を小さくすることができ、これにより、タクトタイムを短縮することができ、作業効率を向上させることができる。
また、ロボットアーム6の先端を第1回動軸O1周りに180°異なる位置に移動させる動作(以下、「ショートカットモーション」とも言う)を、従来のロボットのように単純に第1アーム12を第1回動軸O1周りに回動させて実行しようとすると、ロボット1がその近傍の壁(図示せず)や周辺装置(図示せず)に干渉するおそれがあるので、その干渉を回避するための退避点をロボット1に教示する必要がある。例えば、第1アーム12のみを第1回動軸O1周りに90°回転させるとロボット1が壁に干渉する場合は、他のアームも回動させることで、壁に干渉しないように退避点を教示する必要がある。同様に、ロボット1が周辺装置にも干渉する場合は、周辺装置に干渉しないようにさらに退避点をロボット1に教示する必要がある。このように従来のロボットでは、多数の退避点を教示することが必要であり、特に、ロボット1の周辺の空間が小さい場合は、膨大な数の退避点が必要になり、教示に多くの手間及び長い時間を要する。
これに対し、ロボット1では、上記ショートカットモーションを実行する場合、干渉するおそれがある領域や部分が非常に少なくなるため、教示する退避点の数を低減することができ、教示に要する手間及び時間を低減することができる。すなわち、ロボット1では、教示する退避点の数は、例えば、従来のロボットの1/3程度になり、飛躍的に教示が容易になる。
また、第3アーム14及び第4アーム15の図3中の右側の二点鎖線で囲まれた領域(部分)101は、ロボット1がロボット1自身及び他の部材と干渉しないか、又は干渉し難い領域(部分)である。このため、上記領域101に、所定の部材を搭載した場合、その部材は、ロボット1、周辺装置等に干渉し難い。このため、ロボット1では、領域101に、所定の部材を搭載することが可能である。特に、領域101のうち、第3アーム14の図3中の右側の領域に上記所定の部材を搭載する場合は、その部材が図示しない作業台上に配置された周辺装置(図示せず)と干渉する確率はさらに低くなるので、より効果的である。
上記領域101に搭載可能なものとしては、例えば、ハンド、ハンドアイカメラ等のセンサーの駆動を制御する制御装置、吸着機構の電磁弁等が挙げられる。
具体例としては、例えば、ハンドに吸着機構を設ける場合、領域101に電磁弁等を設置すると、ロボット1が駆動する際に上記電磁弁が邪魔にならない。このように、領域101は、利便性が高い。
なお、本実施形態では、リブ127及びリブ137の数は、それぞれ、1つであるが、これに限らず、例えば、リブ127及びリブ137の数は、それぞれ、複数であってもよい。
また、本実施形態では、リブ127及びリブ137は、それぞれ、第2回動軸O2の軸方向(アキシアル方向)に突出しているが、これに限らず、例えば、リブ127及びリブ137は、それぞれ、第2回動軸O2の軸方向と直交する方向(ラジアル方向)に突出していてもよい。
以上説明したように、ロボット1は、基台11と、基台11に第1回動軸O1周りに回動可能に設けられた第1アーム12と、第1アーム12に第2回動軸O2周りに回動可能に設けられた第2アーム13と、を有するロボットアーム6と、ロボットアーム6の内部に配置されているケーブル20と、吸引孔51を有し、ポンプ4が接続されることで、ロボットアーム6の内部の気体を吸引するチューブ5と、を備え、第1アーム12と第2アーム13との間に第1間隙71を有し、吸引孔51は、ロボットアーム6の内部に配置されている。
このようなロボット1によれば、ロボットアーム6の内部の気体を吸引することにより、ロボットアーム6の内部を負圧にし、ロボットアーム6の内部から第1間隙71を介して外部にグリスやケーブル20の摩耗粉等の異物が排出されることを抑制することができる。
また、吸引孔51は、チューブ5の端面に設けられた開口である。これにより、ロボットアーム6の内部の気体を適確に吸引することができる。
また、チューブ5は、ケーブル20に沿って配置されている。これにより、ケーブル20の摩耗粉を適確に吸引することができ、また、別途、チューブ5を配置するための空間を設ける必要がなく、ロボット1の小型化を図ることができる。
また、ロボットアーム6は、ケーブル20を第1アーム12に固定する第1固定部31と、ケーブル20を第2アーム13に固定する第2固定部32と、を備えている。また、ケーブル20は、第1固定部31と第2固定部32との間で折り返され、かつ摺動可能な部分の1例である折り返し部21bを有している。また、吸引孔51は、第1固定部31及び第2固定部32よりも折り返し部21b(摺動可能な部分)と反対側に配置されている。これにより、ロボットアーム6の内部の気体を適確に吸引することができる。
また、ロボットアーム6は、第2アーム13に第3回動軸O3周りに回動可能に設けられた第3アーム14を有し、第2アーム13と第3アーム14との間に第2間隙72を有している。また、第2回動軸O2の軸方向から見て、吸引孔51は、第1間隙71と第2間隙72との間に配置されている。これにより、第1間隙71及び第2間隙72から外部に異物が排出されることを抑制することができる。
<第2実施形態>
図11は、本発明のロボットの第2実施形態における第1アーム及び第2アームの断面を模式的に示す断面図である。
以下、第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態のロボット1では、チューブ5の吸引孔51は、第1固定部31及び第2固定部32よりも折り返し部21bと反対側に配置されている。また、吸引孔51は、ケーブル20の関節172からの出口の近傍に配置されている。この場合、第1固定部31側をケーブル20の入口側、第2固定部32側をケーブル20の出口側とする。これにより、ロボットアーム6の内部の気体を適確に吸引することができる。
なお、本実施形態では、関節172における構成を代表して説明したが、他の関節においても同様に構成されていてもよい。
以上のような第2実施形態によっても、前述した実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図12は、本発明のロボットの第3実施形態における第1アーム及び第2アームの断面を模式的に示す断面図である。
以下、第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図12に示すように、本実施形態のロボット1では、チューブ5の吸引孔51は、第1固定部31及び第2固定部32よりも折り返し部21bと反対側に配置されている。また、吸引孔51は、ケーブル20の関節172への入口の近傍に配置されている。この場合、第1固定部31側をケーブル20の入口側、第2固定部32側をケーブル20の出口側とする。これにより、ロボットアーム6の内部の気体を適確に吸引することができる。
なお、本実施形態では、関節172における構成を代表して説明したが、他の関節においても同様に構成されていてもよい。
以上のような第3実施形態によっても、前述した実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
図13は、本発明のロボットの第4実施形態における第1アーム及び第2アームの断面を模式的に示す断面図である。
以下、第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図13に示すように、本実施形態のロボット1では、チューブ5の側面に複数の吸引孔51が形成されている。すなわち、吸引孔51は、チューブ5の側面に設けられた開口である。これにより、ロボットアーム6の内部の気体を迅速かつ適確に吸引することができる。なお、チューブ5の先端面の開口は、吸引孔として利用してもよく、また、閉塞させてもよい。
また、吸引孔51は、第1固定部31及び第2固定部32よりも折り返し部21b側に配置されている。具体的には、吸引孔51は、折り返し部52に形成されている。これにより、ケーブル20の摩耗粉を適確に吸引することができる。なお、吸引孔51は、折り返し部52とは、異なる位置に形成されていてもよい。
また、吸引孔51の数は、特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定されるものであるが、3個以上が好ましく、3個以上、20個以下がより好ましい。なお、吸引孔51の数は、1つでもよい。
なお、本実施形態では、関節172における構成を代表して説明したが、他の関節においても同様に構成されていてもよい。
以上のような第4実施形態によっても、前述した実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上説明したように、吸引孔51は、チューブ5の側面に設けられた開口である。これにより、ロボットアーム6の内部の気体を適確に吸引することができる。
また、吸引孔51は、複数ある。これにより、ロボットアーム6の内部の気体を迅速かつ適確に吸引することができる。
また、ロボットアーム6は、ケーブル20を第1アーム12に固定する第1固定部31と、ケーブル20を第2アーム13に固定する第2固定部32と、を備えている。また、ケーブル20は、第1固定部31と第2固定部32との間で折り返され、かつ摺動可能な部分の1例である折り返し部21bを有している。また、吸引孔51は、第1固定部31及び第2固定部32よりも折り返し部21b(摺動可能な部分)側に配置されている。これにより、ケーブル20の摩耗粉を適確に吸引することができる。
<第5実施形態>
図14は、本発明のロボットの第5実施形態における第1アーム及び第2アームの断面を模式的に示す断面図である。
以下、第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図14に示すように、本実施形態のロボット1では、チューブ5の吸引孔51は、第1固定部31及び第2固定部32よりも折り返し部21b側に配置されている。具体的には、チューブ5は、第2アーム13のカバー135を貫通し、モーター402Mを固定する固定部材411に固定されている。そして、吸引孔51は、関節172の内部に配置されている。これにより、ケーブル20の摩耗粉を適確に吸引することができる。
また、チューブ5を固定する位置は、上記の位置に限らず、チューブ5は、例えば、固定部材411の他の位置に固定されていてもよく、また、モーター402Mを固定する他方の固定部材412のいずれかの位置に固定されていてもよい。
なお、本実施形態では、関節172における構成を代表して説明したが、他の関節においても同様に構成されていてもよい。
以上のような第5実施形態によっても、前述した実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<変形例>
(変形例1)
比較的高いクリーン度が要求される関節、部位、又はその近傍のみに吸引孔51(チューブ5)を配置する。
(変形例2)
チューブを分岐し、分岐した複数のチューブの吸引孔から複数の関節、部位、又はその近傍を吸引する。
以上、本発明のロボットを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、上記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、上記実施形態では、ロボットアームの回動軸の数は、6つであるが、本発明では、これに限定されず、ロボットアームの回動軸の数は、例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、又は7つ以上でもよい。すなわち、上記実施形態では、アーム(リンク)の数は、6つであるが、本発明では、これに限定されず、アームの数は、例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、又は7つ以上でもよい。例えば、上記実施形態のロボットにおいて、第2アームと第3アームとの間にアームを追加することにより、アームの数が7つのロボットを実現することができる。
また、上記実施形態では、ロボットアームの数は、1つであるが、本発明では、これに限定されず、ロボットアームの数は、例えば、2つ以上でもよい。すなわち、ロボット(ロボット本体)は、例えば、双腕ロボット等の複数腕ロボットであってもよい。
また、上記実施形態では、エンドエフェクターとして、ハンドを例に挙げたが、本発明では、これに限定されず、エンドエフェクターとしては、その他、例えば、ドリル、溶接機、レーザー照射機等が挙げられる。
また、上記実施形態では、ロボットの基台の固定箇所は、天井であるが、本発明では、これに限定されず、この他、例えば、設置スペースにおける壁、作業台、床、地上等が挙げられる。また、ロボットは、セル内に設置されていてもよい。この場合、基台の固定箇所は、特に限定されず、例えば、セルの天井部、壁部、作業台、床部等が挙げられる。
また、上記実施形態では、ロボット(基台)が固定される面は、水平面と平行な平面(面)であるが、本発明では、これに限定されず、例えば、水平面や鉛直面に対して傾斜した平面(面)でもよく、また、鉛直面と平行な平面(面)であってもよい。すなわち、第1回動軸は、鉛直方向や水平方向に対して傾斜していてもよく、また、水平方向と平行であってもよい。
また、本発明では、ロボットは、他の種類(形式)のロボットであってもよい。具体例としては、例えば、水平多関節ロボット、脚部を有する脚式歩行(走行)ロボット等が挙げられる。「水平多関節ロボット」とは、水平方向にアーム(スプラインシャフトを除く)が動作するロボットのことを言う。
以下に、実施形態から導き出される内容を記載する。
ロボットは、基台と、前記基台に第1回動軸周りに回動可能に設けられた第1アームと、前記第1アームに第2回動軸周りに回動可能に設けられた第2アームと、を有するロボットアームと、前記ロボットアームの内部に配置されているケーブルと、吸引孔を有し、吸引装置が接続されることで、前記ロボットアームの内部の気体を吸引するチューブと、を備え、前記第1アームと前記第2アームとの間に第1間隙を有し、前記吸引孔は、前記ロボットアームの内部に配置されていることを特徴とする。
このようなロボットによれば、ロボットアームの内部の気体を吸引することにより、ロボットアームの内部を負圧にし、ロボットアームの内部から第1間隙を介して外部に潤滑剤やケーブルの摩耗粉等の異物が排出されることを抑制することができる。
上記のロボットでは、前記吸引孔は、前記チューブの端面に設けられた開口であることが好ましい。
これにより、ロボットアームの内部の気体を適確に吸引することができる。
上記のロボットでは、前記吸引孔は、前記チューブの側面に設けられた開口であることが好ましい。
これにより、ロボットアームの内部の気体を適確に吸引することができる。
上記のロボットでは、前記吸引孔は、複数あることが好ましい。
これにより、ロボットアームの内部の気体を迅速かつ適確に吸引することができる。
上記のロボットでは、前記チューブは、前記ケーブルに沿って配置されていることが好ましい。
これにより、ケーブルの摩耗粉を適確に吸引することができ、また、別途、チューブを配置するための空間を設ける必要がなく、ロボットの小型化を図ることができる。
上記のロボットでは、前記ケーブルを前記第1アームに固定する第1固定部と、前記ケーブルを前記第2アームに固定する第2固定部と、を備え、前記ケーブルは、前記第1固定部と前記第2固定部との間で折り返され、かつ摺動可能な部分を有し、前記吸引孔は、前記第1固定部及び前記第2固定部よりも前記摺動可能な部分側に配置されていることが好ましい。
これにより、ケーブルの摩耗粉を適確に吸引することができる。
上記のロボットでは、前記ケーブルを前記第1アームに固定する第1固定部と、前記ケーブルを前記第2アームに固定する第2固定部と、を備え、前記ケーブルは、前記第1固定部と前記第2固定部との間で折り返され、かつ摺動可能な部分を有し、前記吸引孔は、前記第1固定部及び前記第2固定部よりも前記摺動可能な部分と反対側に配置されていることが好ましい。
これにより、ロボットアームの内部の気体を適確に吸引することができる。
上記のロボットでは、前記ロボットアームは、前記第2アームに第3回動軸周りに回動可能に設けられた第3アームを有し、前記第2アームと前記第3アームとの間に第2間隙を有し、前記第2回動軸の軸方向から見て、前記吸引孔は、前記第1間隙と前記第2間隙との間に配置されていることが好ましい。
これにより、第1間隙及び第2間隙から外部に異物が排出されることを抑制することができる。