JP2019150748A - マイクロ流路乳化デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】生成する液滴サイズを同一デバイスで動的かつ柔軟に制御し得るマイクロ流路乳化デバイスを提供する。【解決手段】段差付きのマイクロ流路ノズルアレイ、分散相供給流路、および連続相供給・生成液滴回収用流路からなり、シリコーン樹脂等の弾性変形可能な材料で作製されたマイクロ流路乳化デバイスであり;供給された分散相がマイクロ流路ノズルを通過して連続相中に押し出される際に、マイクロ流路ノズルの出口側に段差があり、その先端で界面張力の勾配により液滴または気泡が生成するように構成され;マイクロ流路乳化デバイスに応力を加えて弾性変形させることにより、該マイクロ流路ノズルの三次元形状を変化させて、ついで該分散相と該連続相を送液して液滴または気泡サイズの制御を行う。【選択図】図6
Description
本発明は、マイクロ流路を用いたマイクロ流路乳化デバイスに関する。
近年、生化学分野や生産技術への応用を目標とした、マイクロ流路デバイスによるエマルション液滴や気泡の生成事例が数多く報告されている(非特許文献1および2)。そうした中、微細段差部で生じる界面張力の勾配を液滴または気泡の生成の主な駆動力とするマイクロ流路乳化法が注目されている(非特許文献3および4)。マイクロ流路乳化法は、連続相の流動を用いないで、マイクロ流路ノズルの幾何形状・サイズに応じたサイズの液滴または気泡を容易に生成できるため、マイクロ流路ノズルの大規模並列化によるサイズの均一な(単分散)液滴または気泡の大量生産への適用が期待される。反面、生成される液滴または気泡のサイズがマイクロ流路ノズルの幾何形状・サイズに依存するため、生成される液滴または気泡のサイズを同一デバイスで動的かつ柔軟に調整することは困難であった。
P. Zhu et al., Lab Chip, 17, 34-75, 2017.
T. Nisisako, Curr. Opin. Colloid Interface Sci., 25, 1-12, 2016.
T. Kawakatsu et al., J. Am. Oil Chem. Soc., 74, 317-321, 1997.
T. Kawakatsu et al., J. Chem. Eng. Jpn., 32, 241-244, 1999.
本発明は、上記の課題を解決し、マイクロ流路乳化デバイスに応力を加えて弾性変形させることにより、マイクロ流路ノズルの幾何形状・サイズを変化させて、液滴または気泡のサイズの制御を行うマイクロ流路乳化デバイスを提供するものである。
本発明は上記の問題を解決するために、以下の発明を提供するものである。
(1)段差部で生じる界面張力の勾配を液滴または気泡の生成の駆動力とするマイクロ流路乳化デバイスであり、
該マイクロ流路乳化デバイスは、弾性変形可能な材料により作製されており、
段差付きのマイクロ流路ノズルアレイ、分散相供給流路、および連続相供給・生成物回収用流路からなり、
該マイクロ流路ノズルアレイは、該分散相供給流路、および連続相供給・生成物回収用流路に接続されており、
供給された分散相がマイクロ流路ノズルを通過して連続相中に押し出される際に、マイクロ流路ノズルの出口側に段差があり、その先端で界面張力の勾配により液滴または気泡が生成するように構成され、ならびに
該マイクロ流路乳化デバイスに応力を加えて弾性変形させることにより、該マイクロ流路ノズルの三次元形状を変化させて、液滴または気泡のサイズの制御を行うように構成されてなることを特徴とするマイクロ流路乳化デバイス。
(2)マイクロ流路乳化デバイスに加える応力が、引張応力または圧縮応力である上記(1)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(3)マイクロ流路乳化デバイスに加える応力の方向が,マイクロ流路ノズルに平行である上記(2)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(1)段差部で生じる界面張力の勾配を液滴または気泡の生成の駆動力とするマイクロ流路乳化デバイスであり、
該マイクロ流路乳化デバイスは、弾性変形可能な材料により作製されており、
段差付きのマイクロ流路ノズルアレイ、分散相供給流路、および連続相供給・生成物回収用流路からなり、
該マイクロ流路ノズルアレイは、該分散相供給流路、および連続相供給・生成物回収用流路に接続されており、
供給された分散相がマイクロ流路ノズルを通過して連続相中に押し出される際に、マイクロ流路ノズルの出口側に段差があり、その先端で界面張力の勾配により液滴または気泡が生成するように構成され、ならびに
該マイクロ流路乳化デバイスに応力を加えて弾性変形させることにより、該マイクロ流路ノズルの三次元形状を変化させて、液滴または気泡のサイズの制御を行うように構成されてなることを特徴とするマイクロ流路乳化デバイス。
(2)マイクロ流路乳化デバイスに加える応力が、引張応力または圧縮応力である上記(1)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(3)マイクロ流路乳化デバイスに加える応力の方向が,マイクロ流路ノズルに平行である上記(2)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(4)マイクロ流路乳化デバイスに加える応力の方向が,マイクロ流路ノズルアレイの配置された面に平行で,マイクロ流路ノズルに垂直である上記(2)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(5)マイクロ流路乳化デバイスに加える応力の方向が,マイクロ流路ノズルアレイの配置された面に垂直である上記(2)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(6)マイクロ流路乳化デバイスに加える応力が,上記(3)〜(5)に記載された方向の応力のいずれか2つ以上の組み合わせである上記(2)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(7)応力を加えない状態のマイクロ流路ノズルの深さが、1〜100μmである上記(1)〜(6)のいずれかに記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(8)マイクロ流路乳化デバイスがシリコーン樹脂で構成される上記(1)〜(7)のいずれかに記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(5)マイクロ流路乳化デバイスに加える応力の方向が,マイクロ流路ノズルアレイの配置された面に垂直である上記(2)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(6)マイクロ流路乳化デバイスに加える応力が,上記(3)〜(5)に記載された方向の応力のいずれか2つ以上の組み合わせである上記(2)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(7)応力を加えない状態のマイクロ流路ノズルの深さが、1〜100μmである上記(1)〜(6)のいずれかに記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(8)マイクロ流路乳化デバイスがシリコーン樹脂で構成される上記(1)〜(7)のいずれかに記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(9)分散相が気相であり、連続相が液相である上記(1)〜(8)いずれかに記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(10)分散相と連続相がともに液相である上記(1)〜(8)いずれかに記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(11)マイクロ流路ノズルの内壁が疎水性表面で構成され,分散相が水相,連続相が有機相である,上記(10)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(12)マイクロ流路ノズルの内壁が親水性表面で構成され,分散相が有機相,連続相が水相である,上記(10)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(10)分散相と連続相がともに液相である上記(1)〜(8)いずれかに記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(11)マイクロ流路ノズルの内壁が疎水性表面で構成され,分散相が水相,連続相が有機相である,上記(10)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
(12)マイクロ流路ノズルの内壁が親水性表面で構成され,分散相が有機相,連続相が水相である,上記(10)に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
本発明によれば、液滴または気泡サイズを制御し得るマイクロ流路乳化デバイスを提供し得る。
本発明のマイクロ流路乳化デバイスは、段差部で生じる界面張力の勾配を液滴または気泡の生成の駆動力とし、段差付きのマイクロ流路ノズルアレイ、分散相供給流路、および連続相供給・生成物回収用流路からなり、マイクロ流路ノズルアレイは、分散相供給流路、および連続相供給・生成物回収用流路に接続されている。
本発明において、マイクロ流路ノズルアレイの出口側の形状は、三角形、直線、台形、四角形、曲線で構成されてもよい(図1)。また、マイクロ流路ノズルアレイの出口側は各ノズルが個別に分離された状態に限らず、共通の平坦なテラス領域を有してもよい(図1)。図1は、マイクロ流路ノズルの出口側の形状の例を示す模式図である。ノズル出口側の段差前に平坦な領域(テラス)が((a)〜(d))無の場合と((e)〜(h))有の場合を示す。(a)、(e)三角形:0<α1<90、0<α3<90、直線:α1=0°、α3=0°(b)、(f)台形:0<α2<90、0<α4<90、四角形:α4=0°、(c)、(d)、(g)、(h)曲線である。
図2は、本発明のマイクロ流路ノズル出口側の段差形状の例を示す模式図であり、(a)上面図、(b)〜(e)断面図(A-A’断面)である。マイクロ流路ノズルの出口側にある段差は、片側に緩やかな傾斜で拡大(図2(b))、両側に緩やかな傾斜で拡大(図2(c))、片側に急拡大(図2(d)、3)、または両側に急拡大(図2(e)、4)してもよい。図3は、本発明のマイクロ乳化デバイスの三次元形状の一例を示す模式図である。マイクロ流路ノズルの出口側の形状が三角形であり、段差部は片側に急拡大している。図4は、本発明のマイクロ乳化デバイスの三次元形状の一例を示す模式図である。マイクロ流路ノズルの出口側の形状が三角形であり、段差部は両側に急拡大している。
さらに、本発明のマイクロ流路乳化デバイスは、弾性変形可能な材料である、弾性率が50MPa以下の高弾性樹脂材料で作製されるのが好適であり、具体的にはポリジメチルシロキサン(PDMS)等のシリコーン樹脂等が挙げられるが、弾性率が2MPa以下、引張強度は5MPa以上で、光透過性がある点からPDMSが好適である。
供給された分散相は分散相供給流路、マイクロ流路ノズルを通過して、連続相供給用流路から送液された連続相の中に押し出される際に、マイクロ流路ノズルの出口側にある段差の先端で界面張力の勾配により,分散相として液相を用いた場合は液滴,気相を用いた場合は気泡が生成される。
この液滴または気泡の生成に際して、本発明のマイクロ流路乳化デバイスに応力を加えて弾性変形させることにより、該液滴(または気泡)生成部近傍のマイクロ流路ノズルの幾何形状を変化させて、液滴または気泡の生成とそのサイズの制御を行う。弾性変形は、引張応力または圧縮応力を加えることにより達成される。その方向は任意であるが好ましくは、次に挙げる例から選ばれる。たとえば、マイクロ流路ノズルを単一または複数の列状に並列化した場合、ノズルアレイの配置された面に平行で、マイクロ流路ノズルの方向に対して平行または垂直な方向である。また、マイクロ流路ノズルを円環状に配列した場合は、ノズルアレイの配置された面に平行で、ラジアル方向(すなわちマイクロ流路ノズルに平行な方向)である。また、マイクロ流路ノズルを行列または円環状に配列した場合のいずれの場合においても、ノズルアレイの配置された面に垂直な方向に引張・圧縮応力を加えても良く,また互いに異なる方向の複数の応力を同時に加えても良い。
本発明において、マイクロ流路ノズルの幅および深さは、目的に応じて決定しうるが、通常0.1〜1000μm程度、好ましくは1〜100μm程度から選ばれる。
本発明において、油中水型(W/O)エマルション生成時には、連続相として有機相、分散相として水相を用いる。また、水中油型(O/W)エマルション生成時には、連続相として水相、分散相として有機相を用いる。また互いに混ざり合いにくい2つの有機相を分散相と連続相として用い、油中油型(O/O)エマルションを生成しうる。たとえば、マイクロ流路乳化デバイスの材質として PDMSを用いる場合、マイクロ流路ノズル表面は無改質の状態で疎水性を示すため、W/Oエマルションを生成しうる。また、PDMSマイクロ流路表面の疎水性を高めるために、シランカップリング剤を使用する場合もある(E. Amstad et al., Lab Chip.16, 4163-4172, 16, 2016)。一方、酸素プラズマ処理、エキシマ光照射、または、電解質積層法(Layer-by-Layer法)(W.-A. C. Bauer et al., Lab Chip, 10, 1814-1819, 2010)により、PDMS流路表面を親水性に改質することで、O/Wエマルションを生成しうる。有機相を構成する有機化合物としては、特に制限されないが、好適にはデカン、オクタン等のアルカン類、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、トルエン等の芳香族炭化水素類、オレイン酸等の脂肪酸類等が挙げられる。また分散相として硬化性液体を用いることで、固体微粒子を得ることができる。この場合に用いる硬化性液体としては、熱または光等で硬化し得る液体であれば特に制限されない。たとえば、公知の重合性モノマー、オリゴマーまたはポリマーが挙げられ、好適にはアクリレート系モノマー、スチレン系モノマー、等が挙げられる。硬化のために、分散相に適宜必要に応じて重合開始剤を適量添加しても良い。一方,本発明において気泡を生成する場合には,分散相は気体であり,連続相は水相あるいは有機相から構成される液体である.気体としては,特に制限されないが,好適には,大気,酸素,窒素,二酸化炭素,アルゴンガス等が挙げられる。
分散相および連続相の流量は、その種類等にもよるが、通常1μL〜1000mL/時間程度から選ばれる。
本発明の1実施態様において、デバイス設計の一例は次のとおりである。マイクロ流路乳化デバイスは、段差付きの256本(128本×2列)のマイクロ流路ノズルアレイ、分散相供給流路、および連続相供給・生成液滴回収用流路からなる。図5は、本発明のマイクロ流路乳化デバイスの一例を示す模式図であり、図5(a) はデバイスの上面図、5(b)は液滴生成部付近の3次元形状を示す。マイクロ流路ノズルアレイは、内側の分散相供給流路および外側の2本の連続相供給・生成液滴回収用流路に接続される(図5(a))。分散相供給流路および連続相供給・生成液滴回収用流路の高さは、いずれも100μm、マイクロ流路ノズルの高さは4μmである(図5(b))。マイクロ流路ノズルの出口側に段差があり、その先端で界面張力の勾配により液滴が生成される。マイクロ流路ノズルの出口側の形状として三角形(E. Amstad et al., Lab Chip 16, 4163-4172, 16, 2016)が選定される。
本発明のPDMS製マイクロ流路乳化デバイスの作製の一例は次のとおりであり、ソフトリソグラフィ法が用いられる。PDMSに段差構造を転写するために、二層構造を有する鋳型を用意する。Si基板上にネガ型フォトレジストSU−8 3005を用いて高さ4μmのノズル形状部を作製し、ついでSU−8 3050を用いて高さ100μmの分散相供給流路および連続相供給・生成液滴回収用流路部分を作製する。作製した鋳型から厚さ1.3mmのPDMSにパターンを転写後、酸素プラズマ処理を30秒間行い、同材質のPDMS(20mm×27mm、厚さ1.3mm)と接合する。
分散相と連続相の送液には、たとえばガラスシリンジおよびシリンジポンプを用いることができる。液滴生成の観察および生成液滴のサイズ測定には、例えば正立型光学顕微鏡および高速度ビデオカメラを組み合わせて使用するのが好適である。
本発明の1実施態様において、マイクロ流路乳化デバイスに応力を加えて弾性変形させる際に、マイクロ流路ノズルと平行方向に引張応力を与える。PDMS左右両側を厚み3.0mmずつ治具に挟み込んで固定したうえ、PDMSの片側を引張ることによりマイクロ流路ノズルの幾何形状を変化させる(図6)。図6は、本発明のマイクロ流路乳化デバイスにおいて、マイクロ流路ノズルと平行方向の引張り応力によりマイクロ流路ノズルの幾何形状を変化させる一例を示す模式図である。この場合,マイクロ流路ノズルの断面の高さが幅とともに小さくなることで,サイズのより小さい液滴が生成される.例えば純水等の分散相および1wt%の界面活性剤を添加したフッ素系オイル等の連続相を流路へ送液することにより、W/O液滴が生成される。
本発明の1実施態様において,マイクロ流路乳化デバイスに応力を加えて弾性変形させる際に、マイクロ流路ノズルアレイの配置された面に平行で,マイクロ流路ノズルに垂直方向に引張応力を与える.PDMS左右両側を厚み3.0mmずつ治具に挟み込んで固定したうえ、PDMSの片側を引張ることによりマイクロ流路ノズルの幾何形状を変化させる(図7)。図7は、本発明のマイクロ流路乳化デバイスにおいて、ノズルアレイと垂直方向の引張り応力によりマイクロ流路の幾何形状を変化させる一例を示す模式図である。例えば純水等の分散相および1wt%の界面活性剤を添加したフッ素系オイル等の連続相を流路へ送液することにより、W/O液滴が生成される。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
試験に用いるマイクロ流路乳化デバイスとして、微細段差付きの256本(128本×2列)のマイクロ流路ノズルアレイ、分散相供給流路、連続相供給と生成液滴の回収用流路から構成されるデバイスを設計した。マイクロ流路ノズルアレイは内側の分散相供給流路と外側の2本の連続相供給・液滴回収用流路に接続される(図5(a)、5(b))。分散相供給流路、連続相供給・液滴回収用流路の高さはいずれも100μm、マイクロ流路ノズル部の高さは4μmとした(図5(b))。マイクロ流路ノズルの出口側の形状は三角形とし、三角形の高さを80μm、三角形の開口部の流路幅33 μm、三角形の根本の流路幅10 μmとした(図5(b))。
実施例1
試験に用いるマイクロ流路乳化デバイスとして、微細段差付きの256本(128本×2列)のマイクロ流路ノズルアレイ、分散相供給流路、連続相供給と生成液滴の回収用流路から構成されるデバイスを設計した。マイクロ流路ノズルアレイは内側の分散相供給流路と外側の2本の連続相供給・液滴回収用流路に接続される(図5(a)、5(b))。分散相供給流路、連続相供給・液滴回収用流路の高さはいずれも100μm、マイクロ流路ノズル部の高さは4μmとした(図5(b))。マイクロ流路ノズルの出口側の形状は三角形とし、三角形の高さを80μm、三角形の開口部の流路幅33 μm、三角形の根本の流路幅10 μmとした(図5(b))。
マイクロ流路乳化デバイスの素材としてシリコーン樹脂の1種であるポリジメチルシロキサン(PDMS)(Silpot 184、東レ・ダウコーニング)を用いた。作製手法として、ソフトリソグラフィ法を用いた。PDMSに段差構造を転写するため、二層構造を有する鋳型を用意した。Si基板上にネガ型フォトレジストSU-8 3005を用いて高さ5.2μmのノズル形状部を作製後、SU-8 3050にて高さ100μmの連続相と分散相の供給流路部分を作製した。作製した鋳型からPDMS(厚さ1.3mm)にパターンを転写後、30秒間酸素プラズマ処理を行い、PDMSの平板(20mm×27mm、厚さ1.3mm)と接合することで、デバイスを形成した。次に、マイクロ流路ノズルアレイに対して垂直方向にデバイスの左右両側を幅3.0mmずつ冶具に挟み込んで固定し、デバイスの片側を引張ることで、マイクロ流路ノズルの幾何形状を変化させた(図6)。
導入液体の分散相として純水、連続相として1wt%の界面活性剤を添加したフッ素系オイル(FC-3283、3M、Japan)を用いた。分散相と連続相の送液には、ガラスシリンジ (Hamilton, USA)及びシリンジポンプ (KDS200, KD Scientific, USA)を用いた。液滴生成現象の観察および生成滴のサイズ測定には正立型光学顕微鏡(BX51, Olympus, Japan)と高速度ビデオカメラ(Fastcam 1024PCI, Photron, Japan) を組み合わせて用いた。
先ず、引張り力によるノズルの形状変化の様子を予測するため、有限要素解析ソフト(ANSYS Mechanical)による静的構造解析を行った。対象の材質はPDMSとほぼ同じ弾性係数を持つエラストマー(Neo-Hookean;密度:965kg/m3、ヤング率:1.32MPa、ポアソン比:0.475)を選択し、ノズルの幾何形状は実際のデバイスと同様に設定した。デバイスの左右方向で+5 mmの変形量を入力した際のノズルの断面形状は、中央方向に行くほど高さが縮む凹んだ形状となり、引張応力によりノズルの幾何形状が変形することを確認した(図8)。図8は、引張応力負荷時のマイクロ流路断面の変形の様子を示したシミュレーション結果を示す。白点線は、引張応力付加前のマイクロ流路断面形状である。
次に、作製したマイクロ流路乳化デバイスを用いた油中水型(W/O)エマルション液滴の生成試験を行った。引張応力を加える前の状態で、分散相流量(Qd)を0.3 ml/h、連続相流量(Qc)を2.0 ml/hとして送液した。ノズルの形状を表すパラメータとして、ノズルの出口側の三角形の高さ(a)、三角形の開口部の幅(w1)、三角形の根本の流路幅(w2)を用いると(図9(a))、引張応力負荷前のa、w1、w2はそれぞれ、71μm、33μm、10μmであった。生成液滴のサイズを測定したところ、平均径21μm、変動係数(CV値)5.3%(N=105)であった(図9(b))。図9(a)は、引張応力負荷前(a=71μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図8(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。
実施例2
上記の実施例1と同一の実験装置を用い、引張応力を加えてaを74μmまで変形させ実験を行った。このときw1=31μm、w2=9μmであった。生成液滴のサイズを計測したところ、平均径16μm、CV値5.9%(N=105)であり、実施例1で得られた液滴に比べて平均径の小さい液滴が生成されることを確認した(図10(a)、 (b))。図10(a)は引張応力負荷後(a=74 μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図10(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0ml/h、分散相流量(Qd)=0.3ml/hである。
上記の実施例1と同一の実験装置を用い、引張応力を加えてaを74μmまで変形させ実験を行った。このときw1=31μm、w2=9μmであった。生成液滴のサイズを計測したところ、平均径16μm、CV値5.9%(N=105)であり、実施例1で得られた液滴に比べて平均径の小さい液滴が生成されることを確認した(図10(a)、 (b))。図10(a)は引張応力負荷後(a=74 μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図10(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0ml/h、分散相流量(Qd)=0.3ml/hである。
実施例3
上記の実施例1と同一の実験装置を用い、引張応力を加えてaを80 μmまで変形させ実験を行った。このときw1=28μm、w2=8μmであった。生成液滴のサイズを計測したところ、平均径14μm、CV値6.0%(N=103)であり、実施例1、2で得られた液滴に比べて平均径の小さい液滴が生成されることを確認した(図11(a)、(b))。図11(a)は引張応力負荷後(a=80μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図11(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0ml/h、分散相流量(Qd)=0.3ml/hである。
上記の実施例1と同一の実験装置を用い、引張応力を加えてaを80 μmまで変形させ実験を行った。このときw1=28μm、w2=8μmであった。生成液滴のサイズを計測したところ、平均径14μm、CV値6.0%(N=103)であり、実施例1、2で得られた液滴に比べて平均径の小さい液滴が生成されることを確認した(図11(a)、(b))。図11(a)は引張応力負荷後(a=80μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図11(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0ml/h、分散相流量(Qd)=0.3ml/hである。
実施例4
上記の実施例1と同一の実験装置を用い、引張応力を加えてaを83μmまで変形させ実験を行った。このときw1=27μm、w2=8μmであった。液滴が各ノズルの左右端2箇所で生成され、実施例1〜3とは異なる液滴生成挙動が観察された(図12(a))。図12(a)は引張応力負荷後(a=83μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図12(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0ml/h、分散相流量(Qd)=0.3 ml/hである。生成液滴のサイズを計測したところ、平均径9μm、CV値7.9%(N=104)であり、実施例1、2、3で得られた液滴に比べて平均径の小さい液滴が生成されることを確認した(図12(a)、(b))。
上記の実施例1と同一の実験装置を用い、引張応力を加えてaを83μmまで変形させ実験を行った。このときw1=27μm、w2=8μmであった。液滴が各ノズルの左右端2箇所で生成され、実施例1〜3とは異なる液滴生成挙動が観察された(図12(a))。図12(a)は引張応力負荷後(a=83μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図12(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0ml/h、分散相流量(Qd)=0.3 ml/hである。生成液滴のサイズを計測したところ、平均径9μm、CV値7.9%(N=104)であり、実施例1、2、3で得られた液滴に比べて平均径の小さい液滴が生成されることを確認した(図12(a)、(b))。
上記のように引張応力を与えてaを71-83μmの範囲で変化させ、単分散液滴を生成可能なaの範囲を調べたところ、液滴生成挙動が変わる臨界ac(〜81μm)を超えない範囲では、単分散の液滴が生成され、acを超えた範囲では、液滴が多分散になっていくことが確認された(図13(a)〜(e)、13)。図13は、引張応力の違いによる生成液滴直径分布の変化を示し、図13(a)〜(d)は異なる引張応力下での液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図13(e)は液滴のサイズ分布を示す。図14は、引張長と液滴サイズの関係の一例を示す図である。
実施例5
試験に用いるマイクロ流路乳化デバイスとして、マイクロ流路ノズルの高さが3.9μmである他は実施例1と同一設計のデバイスを用いた。引張応力の方向を90°回転させ、マイクロ流路ノズルに対して水平方向にデバイスの左右両側を幅3.0 mmずつ冶具に挟み込んで固定し、デバイスの片側を引張ることで、マイクロ流路ノズルの幾何形状を変化させて実験を行った(図7)。図7は、本発明のマイクロ流路乳化デバイスにおいて、マイクロ流路ノズルに対して垂直方向の引張り応力によりマイクロ流路ノズルの幾何形状を変化させる一例を示す模式図である。引張応力負荷前のa、w1、w2はそれぞれ、71μm、35μm、10μmであった。生成液滴のサイズを測定したところ、平均径15μm、CV値4.4%(N=124)であった(図15(a)、 (b))。図15(a)は引張応力負荷前(w1=35μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図15(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0ml/h、分散相流量(Qd)=0.1 ml/hである。
試験に用いるマイクロ流路乳化デバイスとして、マイクロ流路ノズルの高さが3.9μmである他は実施例1と同一設計のデバイスを用いた。引張応力の方向を90°回転させ、マイクロ流路ノズルに対して水平方向にデバイスの左右両側を幅3.0 mmずつ冶具に挟み込んで固定し、デバイスの片側を引張ることで、マイクロ流路ノズルの幾何形状を変化させて実験を行った(図7)。図7は、本発明のマイクロ流路乳化デバイスにおいて、マイクロ流路ノズルに対して垂直方向の引張り応力によりマイクロ流路ノズルの幾何形状を変化させる一例を示す模式図である。引張応力負荷前のa、w1、w2はそれぞれ、71μm、35μm、10μmであった。生成液滴のサイズを測定したところ、平均径15μm、CV値4.4%(N=124)であった(図15(a)、 (b))。図15(a)は引張応力負荷前(w1=35μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図15(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0ml/h、分散相流量(Qd)=0.1 ml/hである。
実施例6
上記の実施例5と同一の実験装置を用い、引張応力を加えてw1を40 μmまで変形させて実験を行った。このときa=67μm、w2=11μmであった。生成液滴のサイズは、平均径16μm、CV値4.9% (N=113)であった実施例5で得られた液滴をおおよそ平均の同じ液滴が得られた(図16(a)、(b))。図16(a)は引張応力負荷後(w1= 40μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図16(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0 ml/h、分散相流量(Qd)=0.1 ml/hである。
上記の実施例5と同一の実験装置を用い、引張応力を加えてw1を40 μmまで変形させて実験を行った。このときa=67μm、w2=11μmであった。生成液滴のサイズは、平均径16μm、CV値4.9% (N=113)であった実施例5で得られた液滴をおおよそ平均の同じ液滴が得られた(図16(a)、(b))。図16(a)は引張応力負荷後(w1= 40μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図16(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0 ml/h、分散相流量(Qd)=0.1 ml/hである。
実施例7
上記の実施例5と同一の実験装置を用い、引張応力を加えてw1を43μmまで変形させて実験を行った。このときa=63μm、w2=12μmであった。生成液滴のサイズは、平均径17μm、CV値4.7%(N=114)であった(図17(a)、(b))。図17(a)は引張応力負荷後(w1=43μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図17(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0 ml/h、分散相流量(Qd)=0.1 ml/hである。
上記の実施例5と同一の実験装置を用い、引張応力を加えてw1を43μmまで変形させて実験を行った。このときa=63μm、w2=12μmであった。生成液滴のサイズは、平均径17μm、CV値4.7%(N=114)であった(図17(a)、(b))。図17(a)は引張応力負荷後(w1=43μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図17(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0 ml/h、分散相流量(Qd)=0.1 ml/hである。
実施例8
上記の実施例5と同一の実験装置を用い、引張応力を加えてw1を46 μmまで変形させて実験を行った。このときa=61μm、w2=13μmであった。生成液滴のサイズは、平均径18μm、CV値5.1%(N=108)であった(図18(a)、(b))。図18(a)は引張応力負荷後(w1=52μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図18(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0 ml/h、分散相流量(Qd)=0.1 ml/hである。
上記の実施例5と同一の実験装置を用い、引張応力を加えてw1を46 μmまで変形させて実験を行った。このときa=61μm、w2=13μmであった。生成液滴のサイズは、平均径18μm、CV値5.1%(N=108)であった(図18(a)、(b))。図18(a)は引張応力負荷後(w1=52μm)の液滴生成の様子の光学顕微鏡写真、図18(b)は生成液滴のサイズ分布を示す。連続相流量(Qc)=2.0 ml/h、分散相流量(Qd)=0.1 ml/hである。
以上のように、引張方向をマイクロ流路ノズルと垂直とし、w1を35-46 μmの範囲で変化させ、液滴生成の様子を観測したところ、w1の変形量が大きくなるにつれて,生成される液滴サイズも大きくなることが確認された (図15〜18)。図19は、引張長と液滴サイズの関係の一例を示す図である。
本発明によれば、生成する液滴(または気泡)のサイズを同一デバイスで動的かつ柔軟に制御し得るマイクロ流路乳化デバイスを提供する。
Claims (12)
- 段差部で生じる界面張力の勾配を液滴または気泡の生成の駆動力とするマイクロ流路乳化デバイスであり、
該マイクロ流路乳化デバイスは、弾性変形可能な材料により作製されており、
段差付きのマイクロ流路ノズルアレイ、分散相供給流路、および連続相供給・生成物回収用流路からなり、
該マイクロ流路ノズルアレイは、該分散相供給流路、および連続相供給・生成物回収用流路に接続されており、
供給された分散相がマイクロ流路ノズルを通過して連続相中に押し出される際に、マイクロ流路ノズルの出口側に段差があり、その先端で界面張力の勾配により液滴または気泡が生成するように構成され、ならびに
該マイクロ流路乳化デバイスに応力を加えて弾性変形させることにより、該マイクロ流路ノズルの三次元形状を変化させて、液滴または気泡のサイズの制御を行うように構成されてなることを特徴とするマイクロ流路乳化デバイス。 - マイクロ流路乳化デバイスに加える応力が、引張応力または圧縮応力である請求項1に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
- マイクロ流路乳化デバイスに加える応力の方向が,マイクロ流路ノズルに平行である請求項2に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
- マイクロ流路乳化デバイスに加える応力の方向が,マイクロ流路ノズルアレイの配置された面に平行で,マイクロ流路ノズルに垂直である請求項2に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
- マイクロ流路乳化デバイスに加える応力の方向が,マイクロ流路ノズルアレイの配置された面に垂直である請求項2に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
- マイクロ流路乳化デバイスに加える応力が、請求項3〜5に記載された方向の応力のいずれか2つ以上の組み合わせである請求項2に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
- 応力を加えない状態のマイクロ流路ノズルの深さが、1〜100μmである請求項1〜6のいずれか1項に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
- マイクロ流路乳化デバイスがシリコーン樹脂で構成される請求項1〜7のいずれか1項に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
- 分散相が気相であり、連続相が液相である請求項1〜8のいずれか1項に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
- 分散相と連続相がともに液相である請求項1〜8のいずれか1項に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
- マイクロ流路ノズルの内壁が疎水性表面で構成され,分散相が水相,連続相が有機相である,請求項10に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
- マイクロ流路ノズルの内壁が親水性表面で構成され,分散相が有機相,連続相が水相である,請求項10に記載のマイクロ流路乳化デバイス。
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WO2022210476A1 (ja) * | 2021-03-29 | 2022-10-06 | ヨダカ技研株式会社 | 微小液滴製造装置および製造方法 |
JP7298828B2 (ja) | 2021-03-29 | 2023-06-27 | ヨダカ技研株式会社 | 微小液滴製造装置および製造方法 |
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