本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
また、図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
<ゲーム概要>
ゲームシステム1は、ゲームの進行に応じてユーザに報酬が付与されるゲームを実行するシステムである。本実施形態で実行されるゲームは、例えば、新任隊長という設定のユーザが、ギア(兵装)を纏う少女たちを導き、射撃・近接攻撃・スキル等を駆使して敵キャラクタを撃退する3Dシューティングアクションゲームである。
なお、ゲームシステム1によって実行されるゲームは、特定のジャンルに限らず、各種のジャンルのゲームを実行するためのシステムであってもよい。例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シミュレーションゲーム、ならびに、育成ゲームなどであってもよい。
また、本ゲームシステム1は、シングルプレイ型ゲームを実行するためのシステムであってもよい。シングルプレイ型ゲームは、単一のユーザ端末100において実行されるゲームである。この場合、シングルプレイ型ゲームをユーザ端末100において実行するために必要な情報のやりとりが、ユーザ端末100とサーバ200との間で行われる。
また、ゲームシステム1は、マルチプレイ型ゲームを実行するためのシステムであってもよい。マルチプレイ型ゲームは、複数のユーザ端末100の各ユーザが、1のゲームに参加して対戦又は協力してプレイすることが可能なゲームである。この場合、ユーザが操作するユーザ端末100と、1以上の他のユーザが操作する1以上の他のユーザ端末100との間で、該ゲームに係るデータの少なくとも一部が、サーバ200を介して共有される。
なお、シングルプレイ型又はマルチプレイ型に限らず、ゲームシステム1は、各種のプレイ形態のゲームを実行するためのシステムであってもよい。
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。
サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)〜(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれは、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。ゲームがマルチプレイ型ゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
記憶部120は、ゲームプログラム121、ゲーム情報122、およびユーザ情報123を格納する。記憶部220は、ゲームプログラム221、ゲーム情報222、およびユーザ情報223を格納する。ゲームプログラム121は、ユーザ端末100で実行するゲームプログラムである。ゲームプログラム221は、サーバ200で実行するゲームプログラムである。ゲーム情報122は、制御部110がゲームプログラム121を実行する際に参照するデータである。ゲーム情報222は、制御部210がゲームプログラム221を実行する際に参照するデータである。ユーザ情報123および223は、ユーザのアカウントに関するデータである。記憶部220において、ゲーム情報222およびユーザ情報223は、ユーザ端末100ごとに格納されている。
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム221を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
制御部210は、ゲームプログラム221の記述に応じて機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム121を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム121およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
制御部110は、ゲームプログラム121の記述に応じて、操作受付部111、ユーザインターフェース(以下、UI)制御部112、アニメーション生成部113、表示制御部114、ゲーム進行部115として機能する。制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
操作受付部111は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。操作受付部111は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールに対してユーザが及ぼした作用から、いかなる入力操作がなされたかを判別し、その結果を制御部110の各要素に出力する。
例えば、操作受付部111は、入力部151に対する入力操作を受け付け、該入力操作の入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部111は、入力操作の種類として、例えばタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、ドラッグ操作、およびタップ操作等を特定する。また、操作受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
UI制御部112は、UIを構築するために表示部152に表示させるUIオブジェクトを制御する。UIオブジェクトは、ユーザが、ゲームの進行上必要な入力をユーザ端末100に対して行うためのツール、または、ゲームの進行中に出力される情報をユーザ端末100から得るためのツールである。UIオブジェクトは、これには限定されないが、例えば、アイコン、ボタン、リスト、メニュー画面などである。
アニメーション生成部113は、各種オブジェクトの制御態様に基づいて、各種オブジェクトのモーションを示すアニメーションを生成する。例えば、少女が戦闘中の敵キャラクタと戦闘している様子を表現したアニメーション等を生成してもよい。
表示制御部114は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、上述の各要素によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部114は、アニメーション生成部113によって生成されたアニメーションを含むゲーム画面を表示部152に表示してもよい。また、UI制御部112は、上述のUIオブジェクトを、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
なお、以降、操作受付部111によって入力部151に対する入力操作が検知され受け付けられることを、単に、入力操作が受け付けられる、とも記載する。また、他の機能ブロックが、各種のゲーム画面を表示制御部114によって表示部152に出力することを、単に、表示する、とも記載する。
ゲーム進行部115は、ゲームの進行に係る各種処理を行う。例えば、ゲーム進行部115は、操作受付部111が受け付けた入力操作の入力位置の座標と操作の種類とから示されるユーザの指示内容を解釈し、当該解釈に基づいて、ゲームを進行させる処理を行う。また、例えば、ゲーム進行部115は、ゲームの進行に応じて、ゲーム情報122またはユーザ情報123の追加、更新、または削除を行う。また例えば、ゲーム進行部115は、ゲームの進行に係る各種判定処理を行う。
例えば、ゲームにおいて、ユーザが操作する操作キャラクタ(本実施形態では、ユーザが導く少女たちの1人)と敵キャラクタとが戦闘するクエストが提供されている場合、ゲーム進行部115は、ユーザの操作に基づいて操作キャラクタの動作を決定する事により、戦闘を進行させる。また、この場合、ゲーム進行部115は、戦闘の進行状況に基づいて、操作キャラクタ及び敵キャラクタの何れが勝利したかを判定する。
なお、図2に示すサーバ200およびユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置の何れであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
<処理フロー及び画面例>
次に、ユーザ端末100がゲームプログラム121に基づいて実行する処理のうち、各ステージで登場する敵キャラクタに対して行う通常ショットおよびチャージショットを制御するための攻撃制御の処理の流れについて説明する。攻撃制御の処理については、図3に示すフローチャート、図4(A)に示す画面例、図4(B)〜図4(D)に示すロックオンキャラクタLC1、および図4(E)〜図4(F)に示すロックオンキャラクタLC2を用いて説明する。
通常ショットとは、通常破壊力の弾を一発発射させるショットのことであり、チャージショットとは、強大な破壊力の弾を一発または複数発発射させるショットのことである。つまり、チャージショットの攻撃制御は、通常ショットの攻撃制御よりも、ユーザにとって有利な効果を付与する制御であるといえる。また、攻撃制御の処理は、操作受付部111、UI制御部112、表示制御部114等によって実行される。また、以下の説明において、フローチャートを用いて説明する一連の処理ステップの流れは、ユーザ端末100によって実行されるものとして記載しているが、これらの処理ステップの少なくとも一部が、サーバ200によって実行されてもよい。
また、攻撃制御の処理は、図4(A)に示すような、操作キャラクタPC1が敵キャラクタEC1〜EC3と戦闘するシーンにおいて実行される。図4(A)によれば、操作キャラクタPC1の後方に仮想カメラが配置され、当該仮想カメラの視点で戦闘シーンが表示される。図4(A)では、戦闘シーンの一例として、操作キャラクタPC1および敵キャラクタEC1〜EC3のいずれもが山間部を飛行しているシーンが示されている。戦闘シーンにおいて操作キャラクタPC1は、自分が保持しているショットギアを使用して敵キャラクタEC1〜EC3を撃墜する。
なお、画面の下側には、操作キャラクタPC1のHP(ヘルスポイント)の残量を示すインジケータと、操作キャラクタPC1が使用可能なスキルを表すUIオブジェクトとが表示されている。また、画面の左側には、別のキャラクタ(少女)の顔画像が表示されている。別のキャラクタは、操作キャラクタPC1とチームをなして出撃し、操作キャラクタPC1が倒された場合等に操作キャラクタPC1に代わって戦闘を行うことができるキャラクタである。
図3を参照して、攻撃制御の処理内容について説明する。ステップS01では、操作キャラクタPC1の略正面を飛行している敵キャラクタを攻撃対象としてロックオンし、当該ロックオンを報知する。なお、ロックオンとは、攻撃対象を連続的に追跡することである。
飛行している敵キャラクタが1体である場合は、当該敵キャラクタをメイン攻撃対象としてロックオンする。一方、飛行している敵キャラクタが2体以上である場合は、いずれか1つの敵キャラクタをメイン攻撃対象としてロックオンし、他の敵キャラクタをサブ攻撃対象としてロックオンする。
メイン攻撃対象としてロックオンされた敵キャラクタについては、ロックオンキャラクタLC1を当該敵キャラクタの位置に表示し、当該敵キャラクタを追跡するようにロックオンキャラクタLC1の表示位置を移動させる。また、サブ攻撃対象としてロックオンされた敵キャラクタについては、ロックオンキャラクタLC2を当該敵キャラクタの位置に表示し、当該敵キャラクタを追跡するようにロックオンキャラクタLC2の表示位置を移動させる。
図4(A)の例では、敵キャラクタEC1がメイン攻撃対象としてロックオンされ、敵キャラクタEC2およびEC3がサブ攻撃対象としてロックオンされる。ロックオンキャラクタLC1は、当該敵キャラクタの表示サイズよりも大口径の円形部R1と、当該円形部の左側に配されたショット数インジケータD1とによって構成されている。また、ロックオンキャラクタLC2は、ロックオンキャラクタLC1よりも小さいサイズの矩形枠とENEMYの文字列とによって構成されている。
ショット数インジケータD1は、チャージショットにより発射される弾の数(ショット数)を示すインジケータである。ショット数インジケータD1の点灯状態は、設定されたショット数に応じてレベル1〜レベル4の4段階で変化する。
ステップS02では、タッチスクリーン15における任意の位置がタッチオンされたか否か(タッチ操作が開始されたか否か)をタッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。タッチオンされたと判定されると、ステップS03においてタッチオンが継続している時間(タッチ時間)の計測を開始し、計測された時間が予め定められたチャージ完了時間(例えば0.5秒)以上になったか否かをステップS04において判定する。
タッチ時間がチャージ完了時間以上になったと判定されなければ、ステップS05において、タッチ位置に応じた処理を実行する。例えば、タッチオンしている状態でドラッグ操作が行われた場合は、当該ドラッグ操作の方向およびタッチ位置の移動距離などに応じて、操作キャラクタPC1の位置を移動させる処理や、背景画像を移動させる処理、仮想カメラの向きを移動させる処理などが実行される。ステップS06では、タッチオフされたか否か(タッチ操作が終了されたか否か)をタッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定し、タッチオフされたと判定されなければステップS04に戻る。
これに対して、タッチオフされたと判定されたときには、ステップS07において通常ショット処理を実行する。具体的に、例えば、操作キャラクタPC1が保持しているショットギアから、メイン攻撃対象に向けて、通常破壊力の弾を一発発射させる。通常ショット処理が完了すると、ステップS01に戻る。ステップS01では、操作キャラクタPC1の略正面を飛行している敵キャラクタに対するロックオンを改めて実行する。通常ショット処理によってメイン攻撃対象が撃墜された場合は、別の敵キャラクタをメイン攻撃対象としてロックオンする。一方、通常ショット処理によってメイン攻撃対象を撃墜できなかった場合は、引き続き同じ敵キャラクタをメイン攻撃対象としてロックオンする。
ステップS04においてタッチ時間がチャージ完了時間以上となったと判定されると、チャージショットの準備のためにステップS08に進む。ステップS08では、チャージショットにおけるショット数を1発に設定し、チャージが完了したことと、ショット数が1発に設定されたこととを報知する。
報知は、ロックオンキャラクタLC1の表示態様を、図4(B)から図4(C)に遷移させることにより行う。図4(C)に示すように、ロックオンキャラクタLC1を構成する円形部の中央やや下部に“充填完了”の文字を描くことによりチャージが完了した旨を報知し、ショット数インジケータD1をレベル1で点灯させることによりショット数が1発に設定された旨を報知する。
ステップS09では、タッチオフされたか否か(タッチ操作が終了されたか否か)をタッチスクリーン15からの入力信号に基づいて判定する。タッチオフされたと判定されなかったときはステップS10に進み、所定時間(例えば0.1秒)が経過するのを待ってショット数を1発だけ増大させるとともに、増大後のショット数を報知する。したがって、ロックオンキャラクタLC1の表示態様が図4(C)に遷移した後にタッチオンが継続されると、ショット数は1発から2発に増大され、ショット数インジケータD1の点灯状態はレベル1からレベル2に遷移する(図4(D)参照)。なお、本実施形態では、ショット数の上限は4発である。このため、ショット数が4発まで増大した後は、ステップS10の処理は実行されない。
ステップS11では、タッチ位置に応じた処理を実行する。例えば、タッチオンされている状態でドラッグ操作が行われた場合は、当該ドラッグ操作の方向およびタッチ位置の移動距離などに応じて、操作キャラクタPC1の位置を移動させる処理を行う。
ステップS12では、ショット対象でないサブ攻撃対象(後述するショット対象の報知が行われていないサブ攻撃対象)が存在するか否かを判定する。ショット対象でないサブ攻撃対象が存在すると判定されると、ステップS13に進み、ショット対象のサブ攻撃対象が3体以下であるか否かを判定する。ショット対象のサブ攻撃対象が3体以下であると判定されると、ステップS14に進み、ショット対象でないサブ攻撃対象のいずれかをショット対象として指定するとともに、指定されたショット対象を報知する。
ショット対象の報知は、ロックオンキャラクタLC2の表示態様を、図4(E)から図4(F)に遷移させることにより行う。ロックオンキャラクタLC2の表示態様は、図4(E)に示すように、矩形枠およびENEMYの文字列が描かれる態様から、図4(F)に示すように、当該矩形枠の左右に“(”および“)”の図形が追加され、当該矩形の中央にチェックマークが追加される態様に遷移する。
ステップS12においてショット対象でないサブ攻撃対象が存在すると判定されなかったとき、ステップS13においてショット対象のサブ攻撃対象が3体以下であると判定されなかったとき、あるいはステップS14の処理が完了したときは、ステップS09に戻る。
ステップS09でタッチオフされたと判定されると、タッチオフから所定の猶予時間(例えば1秒)が経過したか否かをステップS15で判定する。タッチオフから所定の猶予時間が経過したと判定されると、ステップS19でチャージ完了報知を終了する。具体的には、ロックオンキャラクタLC1の表示態様を図4(C)または図4(D)から図4(B)に戻し、ロックオンキャラクタLC2の表示態様を図4(F)から図4(E)に戻す。さらに、チャージショットのためのショット数をクリアする。ステップS19の処理が完了すると、ステップS02に戻る。
ステップS15においてタッチオフから所定の猶予時間が経過したと判定されなかったときは、再度のタッチオンが行われたか否かをステップS16で判定する。再度のタッチオンが行われたと判定されなかったときはステップS15に戻り、再度のタッチオンが行われたと判定されたときはステップS17に進む。
ステップS17では、再度のタッチオンがタップ操作を構成するものであるか否か(再度のタッチオンの後に速やかに(予め定められた時間が経過するまでに)タッチオフされたか否か)を判定する。再度のタッチオンがタップ操作を構成するものであると判定されなかったときは、ステップS19の処理を経てステップS02に戻る。ステップS17からステップS19へ移行するのは、再タッチオンされてから予め定められた時間が経過するまでにタッチオフされずにタッチ操作が継続しているときであって、例えば、ドラッグ操作またはスワイプ操作を構成するタッチ操作であった場合が該当する。ステップS02に戻った後は、当該ドラッグ操作または当該スワイプ操作のような、タップ操作を構成するものではないと判定された操作に応じて、ステップS03〜S07の処理が実行される。
したがって、チャージ完了時間以上の時間に亘るタッチ操作が解除された後に所定の猶予時間が経過するまでにドラッグ操作またはスワイプ操作などが行われたときは、ステップS18に移行せず、ステップS05などの処理が実行される。
ステップS17において再度のタッチオンがタップ操作を構成するものであると判定されると、ステップS18においてチャージショット処理を実行する。具体的には、操作キャラクタPC1が保持しているショットギアから強大な破壊力の弾を発射させる。発射される弾の数は、ショット数インジケータD1の点灯状態に対応する。ショット数はタッチ時間が長くなるほど増大するため、敵キャラクタの撃退という効果は、弾の破壊力の他にタッチ操作の継続時間によって規定される。つまり、敵キャラクタの撃退という効果は、通常ショット処理よりもチャージショット処理の方が大きくなり、さらにはタッチ操作が継続していた時間が長くなるほど増大される。
サブ攻撃対象が存在しない場合、発射された弾は全てメイン攻撃対象に向けられる。また、サブ攻撃対象が存在する場合でも、発射される弾が1発であれば、当該弾はメイン攻撃対象に向けられる。さらに、ショット対象のサブ攻撃対象が存在する場合は、メイン攻撃対象およびショット対象のサブ攻撃対象の各々に向けて弾が発射される。ステップS18の処理が完了すると、ステップS01に戻る。
<本実施形態の効果>
本実施形態によれば、タッチ操作の解除後のタップ操作という積極的な操作に基づいてチャージショット処理が実行されるため、ユーザは違和感なくゲームを進行させることができる。より具体的には、ユーザが望むタイミングで強大な破壊力のショットを放つことができる。この結果、ゲームの興趣性を向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、チャージ完了時間以上の時間に亘るタッチ操作の解除から所定の猶予時間内にドラッグ操作またはスワイプ操作が行われたときは、チャージショット処理が実行されない。ドラッグ操作またはスワイプ操作は、例えば、チャージ完了時間以上の時間に亘るタッチ操作の解除後に敵キャラクタから弾が発射され、タップ操作を行ったのでは敵キャラクタからの弾を回避できないような場面で行われる。ドラッグ操作またはスワイプ操作により回避行動を行うと、敵キャラクタと操作キャラクタPC1との相対位置が変化する。本実施形態では、回避行動の後にチャージショットを行うためには、チャージ完了時間以上の時間に亘る再度のタッチ操作が求められる。これによって、ユーザは、違和感なくゲームを進行させることができる。
また、本実施形態によれば、タッチ時間がチャージ完了時間以上となったときに、チャージ完了が報知される。このため、ユーザは、当該報知を起点としてチャージショットのタイミングを図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、解除前のタッチ操作が継続している途中でドラッグ操作が行われる(チャージしつつタッチ位置を移動させる)と、操作キャラクタPC1がドラッグ操作の方向に移動する。これによって、例えば、敵キャラクタからの弾や攻撃を避けつつ、チャージを行うことができる。
また、本実施形態によれば、チャージショット処理によって発射される弾の数は、タッチ操作が継続していた時間が長くなるほど多くなる。この結果、ユーザに付与される効果(敵キャラクタの撃退という効果)は、タッチ操作が継続していた時間が長くなるほど増大される。タッチ操作の継続時間が長くなる場面としては、例えば、多数の敵キャラクタからの攻撃を回避しながら戦闘を行う場面が考えられる。このような場合にチャージショットの弾数を増やすことで、多数の敵キャラクタを一斉に撃退することが可能となり、ユーザが望む形で戦闘を繰り広げることができる。
<変形例>
以上説明した実施形態の変形例などを以下に列挙する。
(1) 上記実施形態においては、チャージショット処理によってユーザに付与される効果は、タッチ操作の解除からタップ操作を受付けるまでの時間の長さに関係なく一律である例について説明した。しかし、チャージショット処理によってユーザに付与される効果をタッチ操作の解除からタップ操作を受け付けるまでの時間に応じて異ならせるようにしてもよい。例えば、タッチ操作の解除からタップ操作までの時間が短いほど、弾の破壊力を強力にしたり弾の数を増やしたりしてもよく、逆に、当該時間が長いほど、弾の破壊力を強力にしたり弾の数を増やしたりしてもよい。これにより、再タップ操作のタイミングに応じてユーザに付与される効果を異ならせることができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
(2) 上記実施形態においては、ロックオンキャラクタLC1およびLC2のサイズは固定的である。しかし、メイン攻撃対象までの距離に応じてロックオンキャラクタLC1のサイズを変更したり、サブ攻撃対象までの距離に応じてロックオンキャラクタLC2のサイズを変更したりするようにしてもよい。サイズを変更する場合において、ロックオンキャラクタLC1およびLC2のいずれか一方のサイズだけを距離に応じて変更するようにしてもよい。
(3) 上記実施形態においては、タッチ操作が継続中にドラッグ操作が行われた場合に、操作キャラクタPC1を移動させるようにしている。しかし、タッチ操作継続中のドラッグ操作に応答して仮想カメラの視点を操作キャラクタPCである少女の顔部からの視点に変更したり、操作キャラクタPCの上方または側方からの視点に変更したりしてもよい。また、このような視点変更は、操作キャラクタPC1の移動とともに実行してもよい。
(4) 上記実施形態においては、チャージ完了時間以上の時間に亘るタッチ操作の後のタップ操作に応答して、操作キャラクタPC1が使用するギアから強大な破壊力の弾を発射させるようにしている。しかし、画面の左側に表示された別のキャラクタの顔画像がタッチ操作継続中のドラッグ操作によってタッチされた場合に、タッチされた顔画像に対応するキャラクタを操作キャラクタPC1として登場させ、タッチ操作の解除後のタップ操作に応答して、交代後のキャラクタが使用するギアから強大な破壊力の弾を発射させるようにしてもよい。
(5) 上記実施形態においては、チャージ完了時間以上の時間に亘るタッチ操作が解除された後のタップ操作に応答してチャージショット処理が実行される。しかし、タップ操作ではなく、ユーザが発した特定の音声や、ユーザ端末100を振る操作や、カメラ17に対するゼスチャ(例えば指や目を特定態様で動かしたり、特定態様で目の瞬かせる)等に応答して、チャージショット処理を実行するようにしてもよい。
(6) 上記実施形態においては、チャージ完了時間以上の時間に亘るタッチ操作とその後のタップ操作とに応答して、チャージショット処理が実行される。しかし、特定の軌跡(例えば“S”)を描くドラッグ操作をすることによりチャージショット処理を実行できる状態にし、当該ドラッグ操作解除後のタップ操作によりチャージショット処理を実行するようにしてもよい。つまり、タッチ操作された時間ではなく、特定の軌跡を描くタッチ操作などの特定の操作を受付けることにより、チャージショット処理などの特定のゲーム制御が実行可能となるようにしてもよい。また、この場合、描かれる軌跡に応じてチャージショットされる弾の破壊力を異ならせるようにしてもよい。
(7) 上記実施形態においては、チャージショット処理を実行するためには、チャージ完了時間以上の時間に亘りタッチ操作を行い、当該タッチ操作が解除されてから所定の猶予時間が経過しないうちにタップ操作を行う必要がある。ここで、チャージ完了時間または猶予時間の長さは、ステージに応じて異ならせたり、敵キャラクタのレベルや操作キャラクタPC1が使用するギアのレベルに応じて異ならせるようにしてもよい。
(8) 上記実施形態においては、チャージ完了時間および猶予時間の長さは、チャージショット処理の実行の有無に関係なく固定的である。しかし、前回のチャージショット処理がキャンセルされた場合(チャージ完了時間以上の時間に亘るタッチ操作が解除されてから猶予時間が経過しないうちにタップ操作が行われなかった場合)には、今回のチャージ完了時間または猶予時間の長さを短くするようにしてもよい。
(9) 上記実施形態においては、チャージ完了時間および猶予時間の長さは、敵キャラクタの種別や操作キャラクタPC1が使用するギアの種別に関係なく固定的である。しかし、例えば、敵キャラクタと使用するギアの相性がよい程、チャージ完了時間の長さを短くしたり、猶予時間の長さを長くするなど、敵キャラクタの種別や操作キャラクタPC1が使用するギアの種別に応じてチャージ完了時間または猶予時間の長さを異ならせるようにしてもよい。
(10) 上記実施形態においては、チャージショット処理では、操作キャラクタPC1が保持しているショットギアから強大な破壊力の弾が発射される。しかし、チャージ完了時間以上の時間に亘るタッチ操作の後に、画面の下側に表示されたスキルのUIオブジェクトがタップ操作によってタッチされた場合、当該スキルをより大きな威力で発揮させるようにしてもよい。
(11) 上記実施形態においては、チャージ完了時間および猶予時間の長さは、チャージショットのための長時間のタッチ操作の前に実行された通常ショット処理の回数に関係なく固定的である。しかし、前回のチャージショット処理から今回のチャージショットのための長時間のタッチ操作までに行った通常ショット処理の回数に応じて、チャージ完了時間または猶予時間の長さを異ならせるようにしてもよい。
(12) 上記実施形態においては、チャージ完了時間および猶予時間の長さは、現ステージをクリアするまでに登場する敵キャラクタの数に関係なく固定的である。しかし、現ステージをクリアするまでに登場する敵キャラクタの数に応じてチャージ完了時間または猶予時間の長さを異ならせるようにしてもよい。また、現ステージをクリアするまでの制限時間が設定されている場合に、当該制限時間の長さや残り時間の長さに応じて、チャージ完了時間または猶予時間の長さを異ならせるようにしてもよい。
(13) 上記実施形態においては、チャージ完了時間および猶予時間の長さは、操作キャラクタPC1が使用するギアのレアリティに関係なく固定的である。しかし、ギアのレアリティに応じてチャージ完了時間または猶予時間の長さを異ならせるようにしてもよい。
(14) 上記実施形態においては、チャージショット処理は、操作キャラクタPC1が使用するギアの種別に関係なく、チャージ完了時間以上の時間に亘るタッチ操作とその後のタップ操作とに応答して実行される。しかし、操作キャラクタPC1が使用するギアの種別によっては、チャージ完了時間に亘るタッチ操作が行われた時点で(つまりタッチ操作の解除およびその後のタップ操作を待つことなく)、チャージショット処理を実行するようにしてもよい。この場合、あるギアについては、チャージ完了時間に亘るタッチ操作が解除されてから所定の猶予時間が経過しないうちのタップ操作に応答してチャージショット処理が実行され、別のギアについては、タッチ操作の継続時間がチャージ完了時間に達した時点でチャージショット処理が実行される。
(15) 上記実施形態においては、特定のゲーム制御の一例としてチャージショット処理を例示した。しかし、特定のゲーム制御は、これに限らず、例えば、敵キャラクタと格闘するゲームにおいてはプレイヤキャラクタの必殺技をかける制御であってもよく、また、レーシングゲームにおいてはプレイヤキャラクタとなる車を加速させる制御であってもよい。
(16) 上記実施形態においては、チャージ完了時間に亘るタッチ操作が解除されてから所定の猶予時間が経過した後に特定指示を行ったとしても、特定のゲーム制御は実行されない。しかし、当該タッチ操作が解除されてからの経過時間に関係なく、特定指示が行われることにより特定のゲーム制御を実行するようにしてもよい。
(17) 上記実施形態においては、チャージ完了時間に亘るタッチ操作が解除された後にタップ操作以外の操作(例えばドラッグ操作等)が行われると、特定のゲーム制御は実行されない。しかし、ユーザから何らかの指示(予め定められている操作であれば例えばドラッグ操作を含むものであってもよい)を受け付けることにより、当該指示の種類に関係なく特定のゲーム制御を実行するようにしてもよい。
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
(付記1)
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、およびタッチスクリーンを備えるコンピュータ(図1のユーザ端末100)において実行されるゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、前記タッチスクリーンに対するタッチ操作が予め定められた時間に亘り継続したか否かを判定する第1ステップ(図3のS04)と、前記第1ステップにより前記予め定められた時間に亘り継続したと判定されたタッチ操作の解除後にユーザから受け付けた特定指示に基づいて、特定のゲーム制御を実行する第2ステップ(図3のS18)とを実行させる。
(付記2)
(付記1)において、前記第2ステップは、前記タッチ操作の解除から予め定められた時間が経過するまでに前記特定指示を受け付けたときに前記特定のゲーム制御を実行する。
(付記3)
(付記1)または(付記2)において、前記特定のゲーム制御によって前記ユーザに付与される効果は、前記タッチ操作の解除から前記特定指示を受け付けるまでの時間に応じて異なる。
(付記4)
(付記1)から(付記3)のいずれかにおいて、前記特定指示は、前記タッチスクリーンに対するタップ操作であり、前記第2ステップは、前記タッチ操作の解除から予め定められた時間が経過するまでに前記タップ操作とは異なる操作が行われたときは前記特定のゲーム制御を実行しない。
(付記5)
(付記1)から(付記4)のいずれかにおいて、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、前記タッチスクリーンに対するタッチ操作が前記予め定められた時間に亘り継続したことを前記第1ステップの判定結果に応じて報知する第3ステップ(図3のS08)を実行させる。
(付記6)
(付記1)から(付記5)のいずれかにおいて、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、前記第1ステップにより前記予め定められた時間に亘り継続したと判定されるまでにタッチ操作が解除されることにより前記特定のゲーム制御とは異なるゲーム制御を実行する第4ステップ(図3のS07)を実行させる。
(付記7)
(付記6)において、前記第2ステップが実行する特定のゲーム制御は、前記第4ステップが実行するゲーム制御よりも前記ユーザにとって有利な効果を付与する制御である。
(付記8)
(付記1)から(付記7)のいずれかにおいて、前記第2ステップは、前記予め定められた時間に亘り継続したと判定されたタッチ操作が解除されることによってはゲーム制御を実行しない。
(付記9)
(付記1)から(付記8)のいずれかにおいて、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、前記タッチスクリーンに対するタッチ操作の態様に応じたゲーム制御を当該タッチ操作の継続中に実行する第5ステップ(図3のS06,S11)を実行させる。
(付記10)
(付記1)から(付記9)のいずれかにおいて、前記特定のゲーム制御によって前記ユーザに付与される効果は、前記タッチ操作が継続していた時間に応じて異なる。
(付記11)
一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、およびタッチスクリーンを備えるコンピュータ(図1のユーザ端末100)により実行されるゲーム方法であって、前記ゲーム方法は、前記コンピュータが、前記タッチスクリーンに対するタッチ操作が予め定められた時間に亘り継続したか否かを判定する第1ステップ(図3のS04)と、前記第1ステップにより前記予め定められた時間に亘り継続したと判定されたタッチ操作の解除後にユーザから受け付けた特定指示に基づいて、特定のゲーム制御を実行する第2ステップ(図3のS18)とを備える。
(付記12)
一実施形態のある局面によれば、情報処理装置(図1のユーザ端末100)であって、タッチスクリーン(図1の15)と、ゲームプログラムを記憶する記憶部(図1の11)と、前記ゲームプログラムを実行することにより、前記情報処理装置の動作を制御する制御部(図2の110)とを備え、前記制御部は、前記タッチスクリーンに対するタッチ操作が予め定められた時間に亘り継続したか否かを判定する第1ステップ(図3のS04)と、前記第1ステップにより前記予め定められた時間に亘り継続したと判定されたタッチ操作の解除後にユーザから受け付けた特定指示に基づいて、特定のゲーム制御を実行する第2ステップ(図3のS18)とを実行する。
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部110の制御ブロック(特に、操作受付部111、UI制御部112、アニメーション生成部113、表示制御部114、およびゲーム進行部115)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、制御部110を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。