JP2019149790A - 記録装置、再生装置、変換装置、送信装置、記録方法、再生方法、変換方法、及び、ストリームデータのデータ構造 - Google Patents

記録装置、再生装置、変換装置、送信装置、記録方法、再生方法、変換方法、及び、ストリームデータのデータ構造 Download PDF

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Takashi Ogino
崇 荻野
良平 衣川
Ryohei Kinugawa
良平 衣川
哲志 升野
Satoshi Masuno
哲志 升野
健太郎 橋本
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健太郎 橋本
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Abstract

【課題】効率よく再生を実現する記録装置を提供する。【解決手段】記録装置は配信データを受信して原ストリームデータを出力する受信部110と、受信部110が出力した原ストリームデータを解析して、原ストリームデータから処理単位となるユニットデータの位置情報と、ユニットデータに対応する制御情報の位置情報とを原解析情報として抽出し、原ストリームデータと原解析情報とを出力する解析部情報挿入部130と、解析部120が出力した原解析情報に含まれるユニットデータの位置情報と、制御情報の位置情報とに基づいて、ユニットデータに対応する制御情報を、ユニットデータの直前に挿入して新ストリームデータとして出力する情報挿入部130と、情報挿入部130が出力した新ストリームデータを記録媒体に記録する記録部150を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、記録装置、再生装置、変換装置、送信装置、記録方法、再生方法、変換方法、及び、ストリームデータのデータ構造に関するものである。本発明は、MMT(Mpeg Media Transport)規格方式を扱う装置に適用することができ、効率よく特殊再生を実現するための記録再生に関するものである。
デジタル放送サービス又はビデオディスク等のメディアにて供給される動画コンテンツを再生する再生装置は、早送り、早戻し等の特殊再生機能を有するものがある。この特殊再生を実現するためには、映像情報から一定間隔で読み出したデータを限定して読み出し、デコードすることで実現されている。
国際公開第2014/203871号パンフレット 特開2017−98607号公報
MMT規格方式の放送では、映像と音声を一定単位でまとめて情報管理しており、各映像と各音声フレームに該当する時間情報等もまとめて管理されている。このような放送を録画し、通常再生する際には多重分離の際にこのまとまった情報を各映像フレームと各音声フレームに紐づけて展開し、順次再生していく。
しかしこのまとまった情報は各映像と音声のまとまりの開始位置とは無関係に配置されているため、特殊再生等のランダムアクセスポイントのデータを飛び飛びに使用する際には情報の配置されている位置まで余分に読み込み、多重分離する必要がある。
本発明は、効率よく再生を実現することを目的とする。
この発明に係る記録装置は、
配信データを受信して原ストリームデータを出力する受信部と、
前記受信部が出力した前記原ストリームデータを解析して、前記原ストリームデータから処理単位となるユニットデータの位置情報と前記ユニットデータを再生するための制御情報の位置情報とを原解析情報として抽出し、前記原解析情報を出力する解析部と、
前記解析部が出力した前記原解析情報に含まれる前記ユニットデータの位置情報と前記制御情報の位置情報とに基づいて、前記原ストリームデータの前記ユニットデータの直前に前記ユニットデータに対応する前記制御情報を挿入して新ストリームデータとして出力する情報挿入部と、
前記情報挿入部が出力した前記新ストリームデータを記録媒体に記録する記録部と
を備えた。
本発明によれば、情報挿入部が、ユニットデータを再生するための制御情報を、ユニットデータの直前に挿入して新ストリームデータとするので、効率よく再生を実現することができる。
実施の形態1の記録装置100を示す図である。 実施の形態1の情報挿入部130の説明図である。 実施の形態1の配信データ10の説明図である。 実施の形態1のMPUの説明図である。 実施の形態1のメッセージ81の説明図である。 実施の形態1のMPTの説明図である。 実施の形態1の記録装置100の記録方法の説明図である。 実施の形態1の原ストリームデータD1と新ストリームデータD3の説明図である。 実施の形態1の情報挿入部130の動作説明図である。 実施の形態1の原解析情報D2と新解析情報D4の説明図である。 実施の形態2の再生装置200を示す図である。 実施の形態2の再生装置200の動作説明図である。 実施の形態3の変換装置300を示す図である。 実施の形態4の送信装置400を示す図である。
***用語の定義***
本発明の実施の形態において、使用される用語の意味は、以下のとおりである。
「番組」
番組は、1以上のアセット及び制御用のメッセージを有するパッケージである。
「アセット」
アセットは、映像コンポーネント、音声コンポーネント等の番組を構成する構成要素である。アセットは、MPUの連続である。アセットは、アセット識別子で他のアセットから識別される。
「ユニットデータ」
ユニットデータは、符号化処理単位、復号処理単位、提示処理単位となるデータである。
「MPU(Media Processing Unit)」
MPUは、映像コンポーネント、音声コンポーネント等のメディアデータを分割して保持したデータブロックである。MPUは、ユニットデータの具体例である。MPUには、同一アセットに属するMPUごとにMPUシーケンス番号が付与されている。MPUシーケンス番号は、MPU識別子として使用することができる。MPUは、アセット識別子とMPU識別子とで他のMPUから識別される。MPUは、複数のMFU又は複数のアクセスユニットを有する。
「MFU(Media Fragment Unit)」
MFUは、「MPU」より小さな単位である。MFUは、NALユニット単位又はアクセスユニット単位で構成することができる。複数のMFUで、MPUを構成することができる。
「MPT(MMT Package Table)」
MPTは、アセットに関するアセット情報及びユニットデータを処理する時間情報等を含む伝送制御信号である。MPTは、定期的に伝送される。
「制御情報」
符号化されたユニットデータを復号するための情報を含む情報である。制御情報の具体例は、MPTである。符号化されたユニットデータを復号するための情報の具体例は、アセット情報及び時間情報である。
「時間情報」
時間情報は、ユニットデータを処理する時間情報である。時間情報は、処理時刻を含んでいる。処理時刻とは、提示時刻、復号開始時刻、又は、その他のデータ処理時刻である。
「フレーム」
フレームは、映像コンポーネントを構成する1画面である。Iフレーム、Pフレーム、Bフレームがある。Iフレームは、そのフレーム全ての情報を保持したフレームである。Pフレームは、前のフレームとの差分を保持したフレームである。Bフレームは、前後のフレームとの差分を保持したフレームである。
「GOP(Group Of Pictures)」
GOPは、1つ以上のIフレームと複数のPフレームとBフレームからなるひと固まりである。GOPは、Iフレームで始まる。映像コンポーネントのMPUは、GOPで構成される。
「特殊再生」
特殊再生とは、早送り、早戻し等の通常の再生処理以外の再生処理である。
「RAP(Random Access Point)」
RAPは、特殊再生時に、アクセスされるストリームデータである。RAPは、MPUの先頭にあるものとする。
「ナビゲーション情報」
ナビゲーション情報は、記録した番組を再生する場合に用いる情報である。特殊再生は、ナビゲーション情報を参照して実行される。
その他の用語の意味は、以下の規格に従うものとする。
標準規格名:「デジタル放送におけるMMTによるメディアトランスポート方式」
標準規格番号:「ARIB STD−B60」
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の記録装置100を示す図である。
記録装置100は、配信データ10を受信して解析し、新ストリームデータD3と新ナビゲーション情報D5とを記録媒体20に記録する装置である。記録装置100の好適な例は、デジタル放送のストリームデータを受信して録画する放送受信録画装置である。あるいは、記録装置100の他の好適な例は、ネットワークからストリームデータを受信して録画する受信録画装置である。
***ハードウェア構成の説明***
以下、記録装置100のハードウェア構成の説明を行う。
図1に示すプロセッサ901は、プロセッシングを行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ901は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等である。
図1に示すメモリ902は、RAM(Random Access Memory)である。
図1に示す補助記憶装置903は、記録媒体の一例であり、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等である。
図1に示す通信インターフェース904は、データを受信するレシーバー及びデータを送信するトランスミッターを含む。通信インターフェース904は、例えば、通信チップ又はNIC(Network Interface Card)等を有する。
また、受信部110、解析部120、情報挿入部130、ナビゲーション情報生成部140、記録部150、オペレーティングシステム607、ネットワークドライバ608及びストレージドライバ609の処理の結果を示す情報、データ、信号値及び変数値が、メモリ902、補助記憶装置903、プロセッサ901内のレジスタ及びキャッシュメモリの少なくともいずれかに記憶される。
また、受信部110、解析部120、情報挿入部130、ナビゲーション情報生成部140、記録部150、オペレーティングシステム607、ネットワークドライバ608及びストレージドライバ609の機能を実現するプログラムは、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、DVD等の可搬記憶媒体その他の記録媒体に記憶されてもよい。
また、受信部110、解析部120、情報挿入部130、ナビゲーション情報生成部140、及び、記録部150の「部」を、「デバイス」又は「回路」又は「工程」又は「手順」又は「処理」又は「装置」に読み替えてもよい。
また、記録装置100は、ロジックIC(Integrated Circuit)、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)といった処理回路により実現されてもよい。
なお、プロセッサと、メモリと、プロセッサとメモリの組合せと、処理回路との上位概念を、「プロセッシングサーキットリー」という。つまり、プロセッサと、メモリと、プロセッサとメモリの組合せと、処理回路とは、それぞれ「プロセッシングサーキットリー」の具体例である。
***記録装置100の構成の説明***
記録装置100は、記録処理部190を有する。記録処理部190は、受信部110と、解析部120と、情報挿入部130と、ナビゲーション情報生成部140と、記録部150とを有する。
受信部110は、配信データ10を受信する。受信部110は、映像及び音声等のデータを伝送するメディアトランスポート方式として従来のデジタル放送で多く採用されているMPEG2−TS(Moving Picture Experts Group 2−Transport Stream)に代替する次世代規格MMT(Mpeg Media Transport)に対応可能な受信部であるものとする。受信部110はMPEG2−TSとMMTの双方に対応可能な受信部でもよい。
受信部110の好適な例は、デジタル放送のストリームデータを受信するための放送受信部である。あるいは、受信部110の他の好適な例は、ネットワークからストリームデータを受信するネットワーク受信部である。
解析部120は、受信部110が受信した配信データ10から原ストリームデータD1を生成し、原ストリームデータD1を解析する。解析部120は、原ストリームデータD1から処理単位となるユニットデータの位置情報とユニットデータを再生するための制御情報の位置情報とを原解析情報D2として抽出する。解析部120は、原ストリームデータD1と原解析情報D2とを出力する。
情報挿入部130は、解析部120が出力した原解析情報D2に含まれるユニットデータの位置情報と制御情報の位置情報とに基づいて、ユニットデータに対応する制御情報を、ユニットデータの直前に挿入して新ストリームデータD3として出力する。情報挿入部130は、ユニットデータの位置情報を新ストリームデータD3のユニットデータの位置情報に更新して、更新した解析情報を新解析情報D4として出力する。
ナビゲーション情報生成部140は、情報挿入部130が出力した新解析情報D4に基づいてナビゲーション情報を新ナビゲーション情報D5として生成する。
記録部150は、情報挿入部130が出力した新ストリームデータD3を記録媒体20に記録する。記録部150は、ナビゲーション情報生成部140が生成した新ナビゲーション情報D5を記録媒体20に記録する。
図2は、実施の形態1の情報挿入部130を示す図である。
情報挿入部130は、原ストリームデータD1を受信して、新ストリームデータD3を出力する。情報挿入部130は、原解析情報D2を受信して、新解析情報D4を出力する。情報挿入部130は、挿入部131と、一時記憶部132と、解析情報更新部133とを有する。
一時記憶部132は、制御情報を記憶するメモリその他の記憶部である。
挿入部131は、原ストリームデータD1の最新の制御情報D8を一時記憶部132に記憶する。挿入部131は、解析部120が出力した原解析情報D2に含まれるユニットデータの位置情報に基づいてユニットデータの位置を判定し、一時記憶部132に記憶された制御情報を、ユニットデータの直前に挿入する。
解析情報更新部133は、原解析情報D2に含まれた位置情報を新ストリームデータD3のユニットデータの位置情報に更新して、ユニットデータの位置情報が更新された解析情報を新解析情報D4として出力する。解析情報更新部133は、以下の位置情報を計算する。
(1)新ストリームデータD3のユニットデータの位置情報
(2)新ストリームデータD3のランダムアクセスポイントのアクセス情報
(3)ユニットデータの直前に挿入した制御情報の新ストリームデータD3における位置情報
図3に、本実施の形態の配信データ10の一例を示す。図3は、MMTにおける符号化信号の概要図である。
MMTパケット41は、MMTパケットヘッダ51とMMTPパケット52を有する。MMTPとは、MMT Protocolのことである。
MMTPパケット52は、MMTPパケットヘッダ61とMMTPペイロード62とを有する。MMTPパケット52は、メディアデータ及び制御情報を伝送する。MMTPペイロード62は、ペイロードタイプメタデータ71と、MPU(Media Processing Unit)と、リペアシンボル72とを有する。
MPUは、MFUヘッダ73とMFU(Media Fragment Unit)を有する場合がある。MFUは、映像及び音声等の伝送時の形式であり、NAL(Network Abstraction Layer)ユニット単位又はアクセスユニット単位で構成されてもよい。
図4は、実施の形態1のMPUの説明図である。
MPUは、MPUメタデータ74、ムービーフラグメントデータ75又はサンプルデータ76を含む。
MPUメタデータ74は、MPU全体の構成に関する情報を含んでいる。ムービーフラグメントデータ75は、符号化したメディアデータの情報を含んでいる。サンプルデータ76は、符号化したメディアデータである。サンプルデータ76は、MFUを含み、サンプルデータ76からMFUを取り出すことができる。
図5は、実施の形態1のメッセージ81の説明図であり、MMT−SIの階層構成例を示す図である。
本実施の形態で受信する配信データ10には、制御情報が含まれている。制御情報としては、MMT−SI(MMT−Signaling Information)とTLV−SI(TLV−Signaling Information)の二種類があるが、以下、MMT−SIについて説明する。
MMT−SIは、放送番組の構成等を示す制御情報である。MMT−SIは、MMTの制御メッセージの形式で作成される。MMT−SIは、メッセージ81により伝送される。
メッセージ81は、MPUとともにMMTPペイロード62に含まれて伝送される。メッセージ81には、テーブル82が含まれる。テーブル82の具体例は、MPT(MMT Package Table)である。テーブル82には、記述子83が含まれる。記述子83の具体例は、アセット記述子である。
図6は、実施の形態1のMPTの説明図である。
MPTは、1以上のアセット情報を含んでいる。MPTの1以上のアセット情報の各アセット情報には、以下の情報が含まれる。
(1)アセットを識別するアセット識別子T1
(2)映像、音声等のアセットの種類
(3)アセット記述子
MPTのアセット記述子には、以下の情報が含まれる。
(1)そのMPTの前後に配置された複数のMPTに対応する複数のMPU識別子T2
(2)そのMPTの前後に配置された複数のMPTに対応する複数のMPUタイムスタンプ識別子T3
(3)そのMPTの前後に配置された複数のMPTに対応する複数のMPU拡張タイムスタンプ識別子T4
MPTは、アセット識別子T1とMPU識別子T2とにより一意に識別することができる。MPUタイムスタンプ識別子T3は、処理時刻として、出力装置にユニットデータを提示する提示時刻を含んでいる。MPUタイムスタンプ識別子T3は、MPU内の最初のアクセスユニットの提示時刻を示す。
MPU拡張タイムスタンプ識別子T4は、処理時刻として、符号化されているユニットデータを復号する復号開始時刻を含んでいる。MPU拡張タイムスタンプ識別子T4は、MPU内の最初のアクセスユニットの復号開始時刻を示す。提示時刻及び復号開始時刻は、処理時刻の一例であり、処理時刻は時間情報の一例である。
MMTでは、提示時刻及び復号開始時刻として、絶対時刻を用いている。具体的には、MMTでは、協定世界時刻(Coordinated Universal Time:UTC)を採用している。MMTでは、協定世界時刻を用いることにより、同一地点又は異なる地点から異なる経路で伝送された配信データを同期させて表示することができる。
***記録装置100の動作の説明***
記録装置100の記録処理部190の動作について説明する。図7は、実施の形態1の記録装置100の記録方法の説明図である。
**受信ステップS1**
受信部110は、配信データ10を受信する。配信データ10が、放送受信部の場合、配信データ10は、デジタル放送のストリームデータを受信する。配信データ10は、MMT規格に準拠したMMTストリームデータである。受信部110は、配信データ10から原ストリームデータD1を生成して出力する。
図8の(a)は、原ストリームデータD1を示す図である。
原ストリームデータD1は、連続した複数のMPUを有する。MPUはユニットデータの一例である。
図8の(a)において、「先頭」とは、原ストリームデータD1の先頭位置を意味している。以下、位置情報において、「オフセット」という場合は、この「先頭」からのオフセット位置をいう。「オフセット」は、「先頭」からのビット数あるいはバイト数で表すことができる。
図8の(a)では、先頭のMPUをMPU1とし、2番目のMPUをMPU2とし、3番目のMPUをMPU3としている。MPUには、連続したMFUが配置されており、MPUは符号化されている。MPTは、符号化されておらず、MPUの位置とは無関係に定期的に配置されている。図8の(a)では、先頭のMPTをMPT1とし、2番目のMPTをMPT2とし、3番目のMPTをMPT3としている。図8の(a)では、先頭のMPU1にMPT1が配置され、2番目のMPU2にはMPT2とMPT3とが配置されている。
図示していないが、図8の(a)では、MPUの先頭には、MPU識別子となるMPUシーケンス番号を含むMPU情報が配置されており、MPU情報の後に1以上のMFUが配置されている。MPU識別子となるMPUシーケンス番号を含むMPU情報は、各MFUの先頭にあってもよい。
**解析ステップS2**
解析部120は、受信したストリームデータを解析し、ストリームの再生に必要なMPUの先頭のオフセット及び全体の再生時間等の情報を抽出する。解析部120は、受信部110が出力した原ストリームデータD1を順次解析して原解析情報D2を生成する。
解析部120は、原ストリームデータD1から、ユニットデータに含まれるランダムアクセスポイント(RAP)のアクセス情報を取得して、原解析情報D2に含めて出力する。ランダムアクセスポイント(RAP)のアクセス情報とは、ストリームデータからランダムアクセスポイント(RAP)のフレームを読み込むための情報である。
図10に、原解析情報D2の一部を示す。
解析部120は、原ストリームデータD1から処理単位となるユニットデータの位置情報を抽出する。図10では、解析部120は、ユニットデータの位置情報として、以下の情報を取得する。
MPT1の先頭オフセットE1
MPT2の先頭オフセットE2
MPT3の先頭オフセットE3
MPU2の先頭オフセットF1
MPU2のRAPのフレームの終端オフセットF2
MPU3の先頭オフセットF3
MPU3のRAPのフレームの終端オフセットF4
MPUはGOPで構成されており、GOPの先頭にはRAPがある。RAPは、1以上のフレームで構成され、RAPの先頭にはIフレームがある。MPU2のRAPのフレームの終端オフセットF2とは、RAPの最後のフレームの終端オフセットのことである。
MPU2の先頭オフセットF1とMPU2のRAPのフレームの終端オフセットF2とは、ランダムアクセスポイント(RAP)のアクセス情報の一例である。最初のMFUのn番目のフレームをRAPの最後のフレームとすると、MPU2の先頭オフセットF1とMPU2のRAPのフレームの終端オフセットF2の間には、MPU識別子となるMPUシーケンス番号を含むMPU情報と最初のMFUの1番目からn番目までのフレームとが存在する。MFUの1番目のフレームはIフレームである。
解析部120は、ユニットデータを再生するための制御情報の位置情報を抽出する。解析部120は、各MPUの前に出現した最新のMPTの位置情報をユニットデータに対応する制御情報の位置情報として取得する。
図10では、解析部120は、ユニットデータに対応する制御情報の位置情報として、以下の情報を取得する。
MPU2に対応する制御情報の位置情報としてMPT1の先頭オフセットE1
MPU3に対応する制御情報の位置情報としてMPT3の先頭オフセットE3
解析部120は、MPTに記録されているアセット情報等を抽出して解析する。解析部120は、解析した情報を原解析情報D2としてメモリに記憶する。解析部120は、原ストリームデータD1と原解析情報D2とを情報挿入部130に出力する。
**情報挿入ステップS3**
情報挿入部130は、解析部120が出力した原解析情報D2に含まれるユニットデータの位置情報と制御情報の位置情報とに基づいて、ユニットデータに対応する制御情報を、ユニットデータの直前に挿入して新ストリームデータD3として出力する。
図2と図9を用いて、情報挿入部130の情報挿入ステップS3の動作を説明する。
まず、MPU2の処理について説明する。
*受信ステップS31*
挿入部131は、原解析情報D2を受信する。解析情報更新部133は、原解析情報D2を受信する。挿入部131は、原ストリームデータD1を順次受信し、MPU2を受信する。
*MPT判定ステップS32*
挿入部131は、解析部120が出力した原解析情報D2に含まれるMPTの位置情報に基づいて、原ストリームデータD1から使用すべき最新のMPTか否かを判定する。挿入部131は、解析部120が出力した原解析情報D2に含まれるMPT1の位置情報に基づいて、MPT1がMPU2の直近のMPTと判定し、MPT1がMPU2に使用すべきMPTであることを判定する。
*MPT記憶ステップS33*
挿入部131は、MPU2に使用すべきMPTであると判定されたMPT1を制御情報D8として一時記憶部132に記憶する。図8に示す原ストリームデータD1では、挿入部131は、解析部120が出力した原解析情報D2に含まれるMPT1の先頭オフセットE1とMPT1の中に記載されているMPT1の長さX1とに基づいて、MPT1を取りだし、MPU2に使用すべき制御情報として一時記憶部132に記憶する。
*MPU先頭判定ステップS34*
挿入部131は、解析部120が出力した原解析情報D2に含まれるMPUの位置情報に基づいてユニットデータの先頭を判定する。図8に示す原ストリームデータD1では、挿入部131は、解析部120が出力した原解析情報D2に含まれるMPU2の先頭オフセットF1の位置情報に基づいて、原ストリームデータD1からMPU2の先頭を判定する。
*MPT挿入ステップS35*
挿入部131は、ユニットデータの先頭を検出した場合、一時記憶部132に記憶された制御情報を、ユニットデータの直前に挿入する。図8の(b)では、挿入部131は、一時記憶部132に記憶されたMPT1を、MPU2の直前にMPT10として挿入する。MPT1とMPT10とは同じものであり、MPU2の先頭オフセットは、MPT10の長さX1だけずれることになる。MPT1の長さと同じ長さのMPT10が、MPU2の直前に配置されたことになる。
MPU2はGOPで構成されており、GOPの先頭にはRAPとなるフレームが存在する。MPU2の直前にMPTを配置するということは、特殊再生されるRAPのフレームに対応する制御情報をRAPのフレームの直前に挿入することを意味する。
挿入部131は、MPT10をMPU2の直前に挿入し、挿入終了信号D9を解析情報更新部133に出力する。
*解析情報更新ステップS36*
解析情報更新部133は、MPT挿入ステップS35において挿入部131が出力した挿入終了信号D9を受信すると、原解析情報D2に含まれたユニットデータの位置情報を、新ストリームデータD3のユニットデータの位置情報に更新して、位置情報が更新された解析情報を新解析情報D4として作成する。
すなわち、解析情報更新部133は、解析部120により渡された原解析情報D2にあるMPUの位置情報を、MPTの挿入によりずれた位置情報にして、新解析情報D4に含める。
解析情報更新部133は、原解析情報D2に含まれたランダムアクセスポイントのアクセス情報を、新ストリームデータD3のランダムアクセスポイントのアクセス情報に更新する。
解析情報更新部133は、ユニットデータの直前に挿入した制御情報の新ストリームデータD3における位置情報を新解析情報D4に含める。すなわち、解析情報更新部133は、新ストリームデータD3のMPUを再生するためのMPTの位置情報を新解析情報D4に含める。
図10に示すとおり、解析情報更新部133は、MPT10とMPU2の位置情報を計算する。
図10では、原解析情報D2の情報のなかのMPU2の先頭オフセットF1とMPU2のRAPのフレームの終端オフセットF2とを用いて、MPT10の先頭オフセットM1と、MPU2の先頭オフセットN1と、MPU2のRAPのフレームの終端オフセットN2とを以下のように計算する。
M1=F1
N1=F1+X1(ランダムアクセスポイントのアクセス情報の更新)
N2=F2+X1(ランダムアクセスポイントのアクセス情報の更新)
MPT1の先頭オフセットE1は、変更がない(L1=E1)
*ストリームデータ出力ステップS37*
MPU判定ステップS34で、MPUの先頭でないと判定された場合、挿入部131は、ストリームデータを出力する。MPU判定ステップS34で、MPUの先頭であると判定された場合、挿入部131は、MPT挿入ステップS35でMPTが挿入された後、MPUの先頭からストリームデータを出力する。以下、MPU3の処理について説明する。
*受信ステップS31*
挿入部131は、原ストリームデータD1を順次受信し、MPU3を受信する。
*MPT判定ステップS32*
挿入部131は、解析部120が出力した原解析情報D2に含まれるMPT3の位置情報に基づいて、MPT3がMPU3の直近のMPTと判定し、MPT3が使用すべきMPTであることを判定する。
*MPT記憶ステップS33*
挿入部131は、MPU3に使用すべきMPTであると判定されたMPT3を制御情報D8として一時記憶部132に記憶する。
図8に示す原ストリームデータD1では、挿入部131は、解析部120が出力した原解析情報D2に含まれるMPT3の先頭オフセットE3とMPT3の中に記載されているMPT3の長さX3とに基づいて、MPT3を取りだし、MPU3に使用すべき制御情報として一時記憶部132に記憶する。
*MPU先頭判定ステップS34*
挿入部131は、解析部120が出力した原解析情報D2に含まれるMPU3の先頭オフセットF3の位置情報に基づいて、原ストリームデータD1からMPU3の先頭を判定する。
*MPT挿入ステップS35*
挿入部131は、MPU3の先頭を検出した場合、一時記憶部132に記憶されたMPT3を、MPU3の直前にMPT30として挿入する。MPT3とMPT30とは同じものである。
*解析情報更新ステップS36*
図10の場合、解析情報更新部133は、MPT30とMPU3の位置情報を計算する。
図10では、原解析情報D2の情報のなかのMPU3の先頭オフセットF3とMPU3のRAPのフレームの終端オフセットF4とを用いて、MPT30の先頭オフセットM2と、MPU3の先頭オフセットN3と、MPU3のRAPのフレームの終端オフセットN4とを以下のように計算する。
M2=F3+X1
N3=F3+X1+X3(ランダムアクセスポイントのアクセス情報の更新)
N4=F4+X1+X3(ランダムアクセスポイントのアクセス情報の更新)
また、解析情報更新部133は、MPT2の先頭オフセットL2とMPT3の先頭オフセットL2とを以下のように計算する。
L2=E2+X1
L3=E3+X1
解析情報更新部133は、新解析情報D4をメモリに記憶する。
*ストリームデータ出力ステップS37*
MPU判定ステップS34で、MPUの先頭でないと判定された場合、挿入部131は、ストリームデータを出力する。MPU判定ステップS34で、MPUの先頭であると判定された場合、挿入部131は、MPT挿入ステップS35でMPTが挿入された後、MPUの先頭からストリームデータを出力する。MPU3以後のMPUに対しても同様な処理を繰り返す。
*新解析情報出力ステップS39*
解析情報更新部133は、原解析情報D2にある以下の情報の全てのオフセットをMPTの挿入によりずれたオフセットに補正して、新解析情報D4をメモリ902に記憶する。
(1)新ストリームデータD3の全てのユニットデータの位置情報
(2)新ストリームデータD3の全てのランダムアクセスポイントのアクセス情報
(3)ユニットデータの直前に挿入した制御情報を含む全ての制御情報の新ストリームデータD3における位置情報
解析情報更新部133は、新解析情報D4をナビゲーション情報生成部140に出力する。
**ナビゲーション情報生成ステップS4**
ナビゲーション情報生成部140は、情報挿入部130が出力した新解析情報D4に基づいてナビゲーション情報を生成する。ナビゲーション情報生成部140は、情報挿入部130から渡された情報を既定のフォーマットに変換して配置した後に新ナビゲーション情報D5として記録部150に渡す。
**記録ステップS5**
記録部150は、情報挿入部130が出力した新ストリームデータD3を記録媒体20に記録する。
記録媒体20には、ユニットデータを再生するための制御情報と前記制御情報に基づいて再生されるユニットデータとが連続で配置した新ストリームデータD3が記憶される。また、記録媒体20には、ユニットデータを処理する時間情報と前記時間情報に基づいて処理されるユニットデータとを連続で配置した新ストリームデータD3が記憶される。
具体的には、記録媒体20には、提示時刻又は復号開始時刻等の処理時刻を含むMPTと、MPTに含まれた処理時刻に処理されるMPUとが連続で配置された新ストリームデータD3が記憶される。すなわち、記録媒体20には、提示時刻又は復号開始時刻の処理時刻を含むMPTと、MPTに含まれた処理時刻に処理されるランダムアクセスポイントのフレームとが連続で配置された新ストリームデータD3が記憶される。
記録部150は、ナビゲーション情報生成部140が生成した新ナビゲーション情報D5を記録媒体20に記録する。記録部150は、新ストリームデータD3と新ナビゲーション情報D5を互いに関連付けて別ファイルとして記録メディアに記録する。
記録部150は、新ストリームデータD3と新ナビゲーション情報D5とを、ハードディスク等の記録デバイスに対して記録する。記録デバイスは、光学メディア、フラッシュメモリ、又は、メモリカード等の半導体デバイスでもよい。
**終了ステップS6**
配信データが終了するまで上記処理を繰り返す。その結果、情報挿入部130は、全てのユニットデータの直前に制御情報を配置することになる。図8の場合、情報挿入部130は、全てのMPUの前に直近のMPTを配置することになる。
以上のように、記録装置100の記録方法は、情報挿入部130が、原解析情報D2に含まれるユニットデータの位置情報と制御情報の位置情報とに基づいて、ユニットデータを再生するための制御情報を、ユニットデータの直前に挿入して新ストリームデータD3として出力する点が特徴である。すなわち、情報挿入部130が、解析部120により解析された情報を用いてMPUの先頭の位置を特定し、MPUの直前の位置に直近に現れたMPTをコピーして挿入する点が特徴である。
***記録装置100の効果の説明***
本実施の形態によれば、情報挿入部130を有することにより、MPTとMPUとを連続して記録することができる。その結果、ランダムアクセスポイントの直前にアセット情報及び時間情報を含むフレーム再生のための制御情報を連続して記録することができる。このため、記録したコンテンツを特殊再生する際に、アセット情報及び時間情報を含むフレーム再生のための制御情報とランダムアクセスポイントとを連続して読み取ることができ、特殊再生のための処理量と処理時間とを削減することができる。
***記録装置100の変更例***
本実施の形態では、MPTを制御情報の具体例として説明したが、MPTは時間情報を含んでおり、MPU等の処理単位となるユニットデータの直前に制御情報を配置するということは、ユニットデータの直前に時間情報を配置するということになる。したがって、ユニットデータの直前にユニットデータを再生するための制御情報を挿入するということは、ユニットデータに対応する時間情報を挿入することと同義であり、本実施の形態で説明した制御情報を時間情報と読み替えてもよい。
本実施の形態では、MPTを制御情報の具体例として説明したが、MPTはアセット情報を含んでおり、MPU等の処理単位となるユニットデータの直前に制御情報を配置するということは、ユニットデータの直前にアセット情報を配置するということになる。したがって、ユニットデータの直前にユニットデータを再生するための制御情報を挿入するということは、ユニットデータに対応するアセット情報を挿入することと同義であり、本実施の形態で説明した制御情報をアセット情報と読み替えてもよい。
さらに、時間情報もアセット情報もユニットデータを再生するために用いられる再生情報であるから、本実施の形態で説明した制御情報を再生情報と読み替えてもよい。
本実施の形態では、MPUの前にある最新のMPTをMPUの直前に配置したが、MPUの直前に配置するMPTは、MPUの前にある最新のMPTでなくてもよく、MPUの前又は後にあるMPTであってMPUの制御情報を有しているMPTであればよい。
本実施の形態では、すべてのMPUの先頭がランダムアクセスポイントであることを前提としていたので、MPTをすべてのMPUの前に配置したが、先頭がランダムアクセスポイントでないMPUに対しては、MPTをMPUに配置しなくてもよい。また、MPUの先頭ではなくMPUの中にランダムアクセスポイントがある場合は、ランダムアクセスポイントの前にMPTを配置してもよい。要するに、ストリームデータすべてのランダムアクセスポイントの前にMPTを配置すればよい。
本実施の形態では、MPTをそのまま複写してMPUの前に配置したが、MPTをそのまま複写するのではなく、ランダムアクセスポイントのフレームの再生に必要な情報のみを選択してMPUの前に配置してもよい。具体的には、ランダムアクセスポイントのフレームの提示時刻のみ又は復号開始時刻のみ又は両方の時刻からなる処理時刻を時間情報としてMPUの前に配置してもよい。
本実施の形態では、MMT規格のデータストリームについて説明したが、MMT規格以外のデータストリームでもよい。
本実施の形態では、ユニットデータの具体例としてMPUを説明したが、ユニットデータとして、MFUあるいはアクセスユニットでもよいし、その他の処理単位でもよい。
本実施の形態では、MPU単位で制御情報を指定しているが、MFU単位あるいはアクセスユニット単位で提示時刻と復号開始時刻が指定されてもよい。
本実施の形態では、時間情報は、MPTに含まれていたが、時間情報はMTP以外の場所にあってもよい。
本実施の形態では、処理時刻の例として、提示時刻と復号開始時刻を示したが、処理時刻は、提示時刻と復号開始時刻のいずれか片方だけの場合でもよい。
本実施の形態では、タイムスタンプ記述子が協定世界時刻(UTC)を記述している場合を示したが、コンポーネント同士の同期をとる必要がない場合は、他の時刻表示でもよい。
本実施の形態では、ナビゲーション情報のMPTの位置情報として、MPTの先頭オフセットと長さとを記憶していたが、MPTの先頭オフセットとMPTの終端オフセットとを記憶してもよい、また、MPTが長さを記憶している場合は、MPTの先頭オフセットだけを記憶してもよい。
本実施の形態では、ナビゲーション情報のRAPのフレームの終端オフセットを記憶していたが、RAPの長さを記憶しておき、RAPのフレームの終端オフセットを計算で求めてもよい。
本実施の形態では、MPTを複写してMPUの前に配置したが、MPTを複写してMPUの前に配置するのではなく、ランダムアクセスポイントのフレームを複写してMPTの直後に配置してもよい。その際、ナビゲーション情報は、以下の情報を有する。
(1)ランダムアクセスポイントのフレームが配置されたMPTを識別するMPT識別情報
(2)ランダムアクセスポイントのフレームの複写によるオフセットの位置ずれを反映した位置情報
再生装置は、MPT識別情報からランダムアクセスポイントのフレームが配置されたMPTを識別して、識別されたMPTとその直後にあるランダムアクセスポイントのフレームを連続して読み込み、MPTの時刻情報に基づいてランダムアクセスポイントのフレームを再生すればよい。
実施の形態2.
***再生装置200の構成の説明***
図11は、実施の形態1の再生装置200を示す図である。
再生装置200は、実施の形態1の記録装置100で記録されたストリームデータとナビゲーション情報とを用いて、データを再生する装置である。
再生装置200は、再生指示受付部280と、復号処理部290と、出力部260とを有する。復号処理部290は、ナビゲーション情報読取部210と、ナビゲーション情報解析部220と、ストリーム読込部230と、多重分離部240と、復号部250とを有する。
記録媒体20は、新ストリームデータG1と新ナビゲーション情報G2と記録している。新ストリームデータG1は、MPTとMPUが連続して配置されているストリームデータであり、実施の形態1で説明した新ストリームデータD3と同じものである。
新ストリームデータG1は、制御情報としてのMPTと、符号化ユニットデータとしてMPUと連続して配置されている。また、MPUはGOPであり、Iフレームを先頭に複数の符号化フレームが連続して配置されている。新ナビゲーション情報G2は、新ナビゲーション情報D5と同じものである。
再生指示受付部280は、ユーザから、通常再生又は特殊再生等の再生指示を受け付ける。
ナビゲーション情報読取部210は、再生指示に基づいて、通常再生と特殊再生のいずれかを判定する。ナビゲーション情報読取部210は、記録媒体20から新ナビゲーション情報G2を読み取る。
ナビゲーション情報解析部220は、再生指示受付部280が受け付けた再生指示に基づいて、ナビゲーション情報読取部210が読み取った新ナビゲーション情報G2を解析して、新ストリームデータG1の再生オフセットを取得し、再生位置情報G3として出力する。
ストリーム読込部230は、通常再生の場合、ナビゲーション情報解析部220が出力した再生位置情報G3が示す再生オフセット以降の新ストリームデータG1を順次読み込む。ストリーム読込部230は、特殊再生の場合、ナビゲーション情報解析部220が出力した再生位置情報G3が示す再生オフセットにある新ストリームデータG1の制御情報と符号化ユニットデータ内の符号化フレームとを連続して取得する。
多重分離部240と復号部250は、通常再生の場合、新ストリームデータG1を順次復号して、復号フレームと制御情報とを出力する。多重分離部240と復号部250は、特殊再生の場合、ストリーム読込部230が連続して読み込んだ制御情報を用いて符号化ユニットデータ内の符号化フレームと復号して、復号した復号フレームを出力する。
出力部260は、復号フレームを取得して復号フレームを出力装置30に出力する。
***再生装置200の動作の説明***
再生装置200の再生方法について説明する。ここでは、通常再生する場合、連続して配置されているMPTとMPUを利用して再生する例を説明する。また、特殊再生する場合、出力装置に提示時刻を出力して提示時刻を表示する例を説明する。
図12は、実施の形態2の再生装置200の再生方法の説明図である。
**ナビゲーション情報取得ステップS51**
ナビゲーション情報読取部210は、記録媒体20から新ナビゲーション情報G2を読み取る。
**指示判定ステップS52**
再生指示受付部280は、常時、ユーザからの再生指示を受け付ける。ナビゲーション情報読取部210は、再生指示受付部280が受け付けたユーザからの再生指示が、通常再生と特殊再生のいずれであるかを判定する。
**通常再生ステップS53**
ナビゲーション情報解析部220は、通常再生する場合、新ナビゲーション情報G2から通常再生を開始する位置のストリーム内のオフセットと、復号に必要な情報を抽出し、ストリーム読込部230に渡し、通常再生を指示する。
ストリーム読込部230は、ナビゲーション情報解析部220から渡された再生位置情報G3が示す再生オフセットを先頭に新ストリームデータG1を順次読み込み、多重分離部240に渡す。
新ナビゲーション情報G2は、図1の新ナビゲーション情報D5と同じ情報を有しており、新ストリームデータG1は、図8の(b)のように、全てのMPUの直前にMPTが配置されている。したがって、ストリーム読込部230は、MPTとMPUとを連続して読取ることができ、MPUを再生するための情報を直前にあるMPTから取得することができ、かつ、連続して読取ったMPTとMPUとをまとめて多重分離部240に渡すことができる。
多重分離部240は、渡されたストリームデータを解析して、読み込んだストリームデータを多重分離する。多重分離部240は、連続して読取ったMPTにあるアセット情報を抽出し、アセット情報に含まれるアセットの種類を示す識別子から、ランダムアクセスのためのストリームデータを映像コンポーネント、音声コンポーネント、字幕コンポーネント等に分離する。
多重分離部240は、MPTのアセット情報に含まれるアセット識別子とMPU識別子とを参照し、MPU情報にあるMPU識別子と比較することにより、制御情報内の各コンポーネントのMPUに対応するアセット情報と時間情報を特定する。
多重分離部240は、時間情報に含まれるMPUタイムスタンプ記述子及びMPU拡張タイムスタンプ記述子の制御情報から各コンポーネントのMPUの復号開始タイムスタンプ、提示タイムスタンプを抽出し、処理時刻として、各コンポーネントのMPUに付帯させる。
多重分離部240は、分離の際に、MPTを削除して、MPUをMPTのないMPUとする。多重分離部240は、分離が完了し、処理時刻を付帯させたMPUを復号部250に渡す。
復号部250は、多重分離部240が出力した処理時刻が付帯しているMPUを受信する。
制御情報は、処理時刻として、符号化ユニットデータを復号する復号開始時刻を含み、復号部250は、復号開始時刻に基づいて符号化ユニットデータの復号を開始する。復号部250は、アセット情報のアセットの種類に応じた復号方式に基づいて、復号開始時刻にMPUの復号を開始する。
復号部250は、復号したMPUと処理時刻とを出力する。復号部250は、映像コンポーネント、音声コンポーネント、字幕コンポーネントの各符号化ユニットデータを、映像、音声、字幕の各復号ユニットデータに復号し、処理時刻に含まれる提示時刻を復号ユニットデータに付帯させて、出力部260に渡す。
出力部260は、映像、音声、字幕の各復号ユニットデータを復号ユニットデータに付随する提示時刻をもとに映像、音声、字幕を同期させて出力装置に出力する。
再生指示受付部280が、ユーザから特殊再生等の再生指示を受け付けた場合、指示判定ステップS52において、ナビゲーション情報読取部210は、以下に述べる特殊再生処理を実施する。通常再生の途中で、再生指示受付部280が、ユーザから特殊再生等の再生指示を受け付けた場合も、以下に述べる特殊再生処理を実施する。
**ナビゲーション情報取得ステップS54**
ナビゲーション情報解析部220は、特殊再生の場合、ナビゲーション情報読取部210が読み取った新ナビゲーション情報G2を解析し、再生指示受付部280が受け付けた再生指示に基づいて、新ストリームデータG1の再生位置情報を取得し、再生位置情報G3を出力する。
ナビゲーション情報解析部220は、制御情報G4の位置情報と制御情報の直後に配置された符号化ユニットデータのランダムアクセスポイントの符号化フレームG5のアクセス情報とを再生位置情報G3とする。
ナビゲーション情報解析部220は、再生位置情報G3として、MPTの先頭位置と、ランダムアクセスポイントのフレームの終端位置とをストリーム読込部230に渡す。
具体的には、ナビゲーション情報解析部220は、図10のMPT10の先頭オフセットM1とMPU2のRAPのフレームの終端オフセットN2とを対にしてストリーム読込部230に渡す。ナビゲーション情報解析部220は、さらに、MPT30の先頭オフセットM2とMPU3のRAPのフレームの終端オフセットN4とを対にして、ストリーム読込部230に渡す。
ナビゲーション情報解析部220は、特殊再生の種類に応じて新ストリームデータG1の再生位置情報を選択して、ストリーム読込部230に渡す。
例えば、ナビゲーション情報解析部220は、2倍速の早送りの特殊再生が指示された場合、新ストリームデータG1の再生位置情報G3を間引きして飛び飛びのMPUの再生位置情報をストリーム読込部230に渡す。4倍速の早送りの特殊再生が指示された場合は、2倍速の早送りの間引きよりも2倍間引きした飛び飛びの再生位置情報G3を渡せばよい。
**連続読み込みステップS55**
ストリーム読込部230は、再生位置情報G3に基づいて、新ストリームデータG1から、制御情報G4とランダムアクセスポイントの符号化フレームG5とを連続して読み込む。制御情報G4は、アセット情報を含んでいるとともに、処理時刻として、復号開始時刻と提示時刻を含んでいる。
ストリーム読込部230は、連続配置されたMPTとMPUのフレームを読み込み、多重分離部240に渡す。具体的には、ストリーム読込部230は、MPT10の先頭オフセットM1からMPU2のRAPのフレームの終端オフセットN2までを連続して読み込み、ランダムアクセスのためのストリームデータとして多重分離部240に渡す。
MPU2の最初のMFUのn番目のフレームをRAPの最後のフレームとすると、ストリーム読込部230は、以下を読み込む。
(1)MPT10
(2)MPU2のMPU識別子となるMPUシーケンス番号を含むMPU情報
(3)MPU2の最初のMFUの1番目からn番目までのフレーム
また、ストリーム読込部230は、MPT30の先頭オフセットM2からMPU3のRAPのフレームの終端オフセットN4までを連続して読み込み、ランダムアクセスのためのストリームデータとして多重分離部240に渡す。
MPU3の最初のMFUのm番目のフレームをRAPの最後のフレームとすると、ストリーム読込部230は、以下を読み込む。
(1)MPT30
(2)MPU3のMPU識別子となるMPUシーケンス番号を含むMPU情報
(3)MPU3の最初のMFUの1番目からm番目までのフレーム
**復号ステップS56**
多重分離部240は、渡されたランダムアクセスのためのストリームデータを解析して分離する。
多重分離部240は、分離の際に、MPTにあるアセット情報を抽出し、アセット情報に含まれるアセットの種類を示す識別子から、ランダムアクセスのためのストリームデータを映像コンポーネント、音声コンポーネント、字幕コンポーネント等に分離する。
多重分離部240は、MPTのアセット情報に含まれるアセット識別子とMPU識別子とを参照し、MPU情報にあるMPU識別子と比較することにより、制御情報内の各コンポーネントのランダムアクセスポイントの符号化フレームG5に対応するアセット情報を特定する。
多重分離部240は、アセット情報に含まれるMPUタイムスタンプ記述子及びMPU拡張タイムスタンプ記述子の制御情報から各コンポーネントのMPUの復号開始タイムスタンプ、提示タイムスタンプを抽出し、処理時刻として、各コンポーネントのランダムアクセスポイントの符号化フレームG5に付帯させる。
多重分離部240は、分離が完了し、処理時刻を付帯させた符号化フレームG5を復号部250に渡す。
復号部250は、多重分離部240が出力した処理時刻が付帯している符号化フレームG5を受信し、符号化フレームを復号する。特殊再生なので、復号部250は、復号開始時刻に依存しないで符号化フレームG5の復号を開始する。復号部250は、ランダムアクセスポイントの符号化フレームG5を復号する。
復号部250は、RAPの先頭オフセットからMPU2のRAPのフレームの終端オフセットN2までを復号する。復号部250は、ランダムアクセスポイントの符号化フレームG5としてストリームデータに含まれるMPTの直後にあるMPUの先頭からMPU2のRAPのフレームの終端オフセットN2までのフレームを復号する。同様に、復号部250は、MPU3のRAPを復号する。
復号部250は、復号した復号ユニットデータG6と処理時刻とを出力する。
復号部250は、映像コンポーネント、音声コンポーネント、字幕コンポーネントの各MPUのRAPの各フレームを復号し、映像、音声、字幕の各フレームに復号し、処理時刻に含まれる提示時刻と付帯させて、出力部260に渡す。
**出力ステップS57**
出力部260は、復号処理部290が出力した復号ユニットデータG6と処理時刻とを取得して復号ユニットデータG6を出力装置に出力する。特殊再生なので、出力部260は、提示時刻に依存しないで復号ユニットデータG6を出力装置に出力する。その際、出力部260は、処理時刻に含まれた提示時刻を復号ユニットデータG6に重畳させて出力装置に出力する。
**終了ステップS58**
ナビゲーション情報読取部210は、新ストリームデータG1の終了を判定し、新ストリームデータG1が終了するまで、上記処理を繰り返す。
***再生装置200の効果の説明***
本実施の形態の再生装置200によれば、ストリームデータにMPTとランダムアクセスポイントのフレームが連続配置されているため、連続的に読み込むことができ、かつ、読み込むデータ量が最小限となる。これにより読み込み処理及び多重分離処理を行うデータ量が削減され、特殊再生のフレーム処理の高速化を図ることが可能となる。
従来は、MPTとMPUとの間にある不要なストリームデータをも読み込み、多重分離する必要があったが、MPTとMPUとの間にある不要なストリームデータの読み込みがなくなり、データの読み込み及び多重分離にかかる処理量、処理時間を削減することができる。
図8の(a)に示す例では、従来は、MPU2の制御情報を見つけるために、MPU2の前にあるMPT1までシークしなければならなかったが、本実施の形態によれば、シーク時間とシークによるデータ処理が不要になる。
以上のように、本実施の形態の再生装置200によれば、記録データを早送り又は早戻し等の特殊再生を実行する際に読み込むデータ量及び多重分離するデータ量を最小限にすることができる。
本実施の形態の再生装置200によれば、特殊再生の際に、提示時刻を復号ユニットデータG6に重畳させて出力装置に出力しているので、ユーザは、番組のどのあたりを再生しているかを確認することができる。
***再生装置200の変更例***
本実施の形態では、実施の形態1の記録装置100が記録したデータストリームを再生する場合について説明したが、実施の形態1の記録装置100がデータストリームの仕様を変更して記録する場合、再生装置200は、変更されたデータストリームの仕様に対応して、データストリームを再生すればよい。
再生装置200が特殊再生をする場合に、処理時刻を考慮した処理をしてもよい。具体的には、復号部250は、特殊再生の指示に基づいて復号開始時刻を補正して符号化ユニットデータの復号を開始してもよい。例えば、2倍速の早送りの場合、復号部250は、制御情報に記録されている復号開始時刻と先頭の復号開始時刻との半分の時刻に補正する。
また、出力部260は、特殊再生の指示に基づいて提示時刻を補正して復号ユニットデータG6を出力装置に出力してもよい。例えば、2倍速の早送りの場合、出力部260は、制御情報に記録されている提示時刻と先頭の提示時刻との半分の時刻に補正する。
本実施の形態では、出力部260は、特殊再生の際に、提示時刻を出力しているが、提示時刻の代わりに経過時間を出力してもよい。出力部260は、復号処理部290が出力した復号ユニットデータG6に付帯した提示時刻とストリームデータの先頭の提示時刻との差分を経過時間として計算して、出力装置に出力する。
実施の形態3.
***変換装置300の構成の説明***
図13は、実施の形態3の変換装置300を示す図である。
変換装置300は、従来の記録装置で記録された記録ストリームデータH1と記録ナビゲーション情報H2とを読み込んで、新ストリームデータH6と新ナビゲーション情報H8とを出力する装置である。
ここで、記録ストリームデータH1と記録ナビゲーション情報H2とは、実施の形態1で説明した記録装置100によらない従来の記録装置により記録されたデータである。一方、新ストリームデータH6と新ナビゲーション情報H8は、実施の形態1で説明した記録装置100で記録される新ストリームデータD3と新ナビゲーション情報D5と同じデータである。
変換装置300は、復号処理部310と、符号化処理部315と、記録処理部390を有する。記録処理部390は、解析部320と、情報挿入部330と、ナビゲーション情報生成部340と、記録部350とを有する。
復号処理部310は、符号化されたユニットデータを含む記録ストリームデータH1と、ユニットデータの位置情報とユニットデータを再生するための制御情報の位置情報とを含む記録ナビゲーション情報H2とを読み込む。復号処理部310は、記録ストリームデータH1を復号し、復号された復号ストリームデータH3を出力する。
符号化処理部315は、復号処理部310が出力した復号ストリームデータH3を符号化する。符号化処理部315は、記録ストリームデータH1の符号化方式とは異なる符号化方式で復号ストリームデータH3を符号化し、符号化されたストリームデータを原ストリームデータH4として出力する。
記録処理部390は、原ストリームデータH4を読み込んで、実施の形態1で説明した記録処理部190と同様の動作をして、新ストリームデータH6と新ナビゲーション情報H8とを出力する。
解析部320は、原ストリームデータH4を解析して、原解析情報H5を生成する。原解析情報H5は、実施の形態1で説明した原解析情報D2と同様の情報を有する。解析部320は、原解析情報H5と原ストリームデータH4とを出力する。
情報挿入部330は、原解析情報H5に基づいて、ユニットデータを再生するための制御情報を、符号化処理部が出力した原ストリームデータH4のユニットデータの直前に挿入して、制御情報が挿入されたストリームデータを新ストリームデータH6として出力する。
情報挿入部330は、原ストリームデータH4に対して、実施の形態1で説明した情報挿入部130と同じ動作をして、新ストリームデータH6を出力する。
情報挿入部330は、ユニットデータの位置情報から新解析情報H7を生成する。新解析情報H7は、実施の形態1で説明した新解析情報D4と同様の情報を有する。
ナビゲーション情報生成部340は、ユニットデータの位置情報が更新されたナビゲーション情報を新ナビゲーション情報H8として出力する。新ナビゲーション情報H8は、実施の形態1で説明した新ナビゲーション情報D5と同様の情報を有する。
記録部350は、情報挿入部330が出力した新ストリームデータH6を記録媒体20に記録する。記録部350は、ナビゲーション情報生成部340が更新した新ナビゲーション情報H8を記録媒体20に記録する。
***変換装置300の概略動作の説明***
復号処理部310は、記録ストリームデータH1と記録ナビゲーション情報H2とを読み込む。ここで、記録ナビゲーション情報H2に含まれたユニットデータの位置情報は、実施の形態1で説明した図10の原解析情報D2と同じ情報を有する。
復号処理部310は、記録ナビゲーション情報H2に基づいて、読み出した記録ストリームデータH1を復号ストリームデータH3に復号する。復号処理部310は、従来の復号装置の通常再生と同じ処理をする。
復号処理部310のナビゲーション情報読取部210とナビゲーション情報解析部220とストリーム読込部230と多重分離部240と復号部250とは、実施の形態2で説明した通常再生と同じ処理をする。ただし、記録ストリームデータH1はMPTとMPUとが連続して配置されていないので、復号処理部310は、記録ストリームデータH1に定期的に配置されたMPTを用いてMPUを再生する。
符号化処理部315は、復号された復号ストリームデータH3を所望のビットレートのストリームデータに再符号化する。ここで、再符号化された原ストリームデータH4は、図8の原ストリームデータD1と同じ形式のデータである。
解析部320は、実施の形態1で説明した解析部120と同様の動作をし、原ストリームデータH4を解析して、原解析情報H5を生成する。ここで、原解析情報H5は、実施の形態1で説明した図10の原解析情報D2と同じ情報を有する。
情報挿入部330は、実施の形態1で説明した情報挿入部130と同様の動作をし、解析部320が出力した原解析情報H5に含まれるユニットデータの位置情報と制御情報の位置情報とに基づいて、ユニットデータに対応する制御情報を、ユニットデータの直前に挿入して新ストリームデータH6として出力する。ここで、新ストリームデータH6は、図8の新ストリームデータD3と同じ形式のデータである。
また、情報挿入部330は、ユニットデータの位置情報を新ストリームデータH6のユニットデータの位置情報に更新して、更新した解析情報を新解析情報H7として出力する。ここで、新解析情報H7は、図10の新解析情報D4と同じ形式のデータである。
ナビゲーション情報生成部340は、実施の形態1で説明したナビゲーション情報生成部140と同様の動作をし、再符号化により変化した新解析情報H7に基づいてナビゲーション情報を生成して、新ナビゲーション情報H8として出力する。ここで、新ナビゲーション情報H8は、実施の形態1で説明した新ナビゲーション情報D5と同じ情報を有する。
記録部350は、新ストリームデータH6と新ナビゲーション情報H8を蓄積デバイス等の記録媒体20に記録する。
***変換装置300の効果の説明***
本実施の形態の変換装置300によれば、記録ストリームデータのMPUの直前に制御情報を挿入して新記録ストリームデータとして記録するので、特殊再生時に制御情報とMPUとを連続的にかつ最小限のデータ量で読み込むことができる。
***変換装置300の変更例***
本実施の形態では、実施の形態1の記録装置100と同じ仕様のデータストリームを記録する場合について説明したが、実施の形態1の記録装置100と異なる仕様のデータストリームに変換してもよい。再生装置200が変換装置300により変換されたデータストリームの仕様に対応してデータストリームを再生できればよい。
実施の形態4.
***送信装置400の構成の説明***
図14は、実施の形態4の送信装置400を示す図である。
送信装置400は、映像信号U1および音声信号U2を受け取り、実施の形態1で説明した新ストリームデータD3と同様の構成になるよう、時間情報をユニットデータの直前に配置し多重化し、放送波U5を送信する装置である。
送信装置400は、信号受信部410と、符号化部420と、多重化部430と、時間情報挿入部440と、新ストリームデータ読取部450と、信号化部460と、送信部470を有する。
信号受信部410は、映像信号U1および音声信号U2を受信する。
符号化部420は、信号受信部410が受信した映像信号U1および音声信号U2の信号データを圧縮し、符号化する。符号化部420は、符号化した符号化データU3を多重化部430および時間情報挿入部440へ出力する。
多重化部430は、符号化部420で符号化された符号化データU3を多重化し、実施の形態1と同じ構成の新ストリームデータD3を出力する。
時間情報挿入部440は、多重化部430の出力するストリームが、実施の形態1の新ストリームデータD3と同様の構成になるよう、時間情報をユニットデータの直前に挿入する。
新ストリームデータ読取部450は、図示しない記録媒体に記録された新ストリームデータD3を読み込む。
信号化部460は、新ストリームデータ読取部450から受け取ったストリーム情報を信号化し、送信部470に信号化新ストリームデータU4を引き渡す。
送信部470は、信号化部460から信号化新ストリームデータU4を受け取り、放送波U5を送信する。
***送信装置400の動作の説明***
信号受信部410は、符号化前の映像信号U1と音声信号U2を受け取る。符号化部420は、信号受信部410が受け取った信号を従来の符号化部と同様に符号化し圧縮する。多重化部430は、符号化部420で符号化された符号化データU3を受け取り多重化し、ストリームデータを生成する。この時、時間情報挿入部440は、多重化されたストリームデータが、実施の形態1の新ストリームデータD3と同様の構成になるよう、多重化されたストリームデータにおいて時間情報をユニットデータの直前に挿入する。生成された新ストリームデータD3は、新ストリームデータ読取部450に読み取られ、信号化部460によって信号化された後、信号化新ストリームデータU4として送信部470へ送られる。送信部470は信号化新ストリームデータU4を受け取ると、放送波U5を送信する。
***送信装置400の効果の説明***
本実施の形態の送信装置400によれば、実施の形態1の記録装置100と同様に、ランダムアクセスポイントの直前にアセット情報及び時間情報を含むフレーム再生のための制御情報を連続して記録することが出来る。そのため、特殊再生のための処理量と処理時間とを削減することが出来る。また、送信元にて、多重化時に時間情報をあらかじめ挿入することで、実施の形態1の記録装置100が行ったような、受信機側にてストリームデータを解析する処理を削減することが出来る。
***他の実施の形態***
前述した実施の形態の全部又は一部を他の実施の形態と組み合わせてもよい。実施の形態1の記録装置100と実施の形態2の再生装置200と実施の形態3の変換装置300と実施の形態4の送信装置400のいずれか2つ以上の装置を組み合わせて一つの装置としてもよい。
記録媒体20は、前述した実施の形態の各装置に内蔵されていてもよい。記録媒体20は、ネットワークを介して各装置と接続されてもよい。
10 配信データ、100 記録装置、110 受信部、120 解析部、130 情報挿入部、131 挿入部、132 一時記憶部、133 解析情報更新部、140 ナビゲーション情報生成部、150 記録部、190 記録処理部、20 記録媒体、200 再生装置、210 ナビゲーション情報読取部、220 ナビゲーション情報解析部、230 ストリーム読込部、240 多重分離部、250 復号部、260 出力部、280 再生指示受付部、290 復号処理部、30 出力装置、300 変換装置、310 復号処理部、315 符号化処理部、320 解析部、330 情報挿入部、340 ナビゲーション情報生成部、350 記録部、390 記録処理部、400 送信装置、410 信号受信部、420 符号化部、430 多重化部、440 時間情報挿入部、450 新ストリームデータ読取部、460 信号化部、470 送信部、41 MMTパケット、51 MMTパケットヘッダ、52 MMTPパケット、61 MMTPパケットヘッダ、62 MMTPペイロード、71 ペイロードタイプメタデータ、72 リペアシンボル、73 MFUヘッダ、74 MPUメタデータ、75 ムービーフラグメントデータ、76 サンプルデータ、81 メッセージ、82 テーブル、83 記述子、607 オペレーティングシステム、608 ネットワークドライバ、609 ストレージドライバ、901 プロセッサ、902 メモリ、903 補助記憶装置、904 通信インターフェース、D1 原ストリームデータ、D2 原解析情報、D3 新ストリームデータ、D4 新解析情報、D5 新ナビゲーション情報、G1 新ストリームデータ、G2 新ナビゲーション情報、G3 再生位置情報、G4 制御情報、G5 符号化フレーム、G6 復号ユニットデータ、D8 制御情報、D9 挿入終了信号、H1 記録ストリームデータ、H2 記録ナビゲーション情報、H3 復号ストリームデータ、H4 原ストリームデータ、H5 原解析情報、H6 新ストリームデータ、H7 新解析情報、H8 新ナビゲーション情報、E1 MPT1の先頭オフセット、E3 MPT3の先頭オフセット、F1 MPU2の先頭オフセット、F2 MPU2のRAPのフレームの終端オフセット、F3 MPU3の先頭オフセット、F4 MPU3のRAPのフレームの終端オフセット、M1 MPT10の先頭オフセット、M2 MPT30の先頭オフセット、N1 MPU2の先頭オフセット、N2 MPU2のRAPのフレームの終端オフセット、N3 MPU3の先頭オフセット、N4 MPU3のRAPのフレームの終端オフセット、X1 長さ、X3 長さ、T1 アセット識別子、T2 MPU識別子、T3 MPUタイムスタンプ識別子、T4 MPU拡張タイムスタンプ識別子、U1 映像信号、U2 音声信号、U3 符号化データ、U4 信号化新ストリームデータ、U5 放送波。

Claims (17)

  1. 配信データを受信して原ストリームデータを出力する受信部と、
    前記受信部が出力した前記原ストリームデータを解析して、前記原ストリームデータから処理単位となるユニットデータの位置情報と前記ユニットデータを再生するための制御情報の位置情報とを原解析情報として抽出し、前記原解析情報を出力する解析部と、
    前記解析部が出力した前記原解析情報に含まれる前記ユニットデータの位置情報と前記制御情報の位置情報とに基づいて、前記原ストリームデータの前記ユニットデータの直前に前記ユニットデータに対応する前記制御情報を挿入して新ストリームデータとして出力する情報挿入部と、
    前記情報挿入部が出力した前記新ストリームデータを記録媒体に記録する記録部と
    を備えた記録装置。
  2. 前記情報挿入部は、
    前記制御情報を記憶する一時記憶部と、
    前記原ストリームデータの前記制御情報を前記一時記憶部に記憶し、前記原解析情報に含まれる前記ユニットデータの位置情報に基づいて前記ユニットデータの位置を判定し、前記一時記憶部に記憶された前記制御情報を、前記ユニットデータの直前に挿入する挿入部と
    を有する請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記新ストリームデータのユニットデータの位置情報と前記新ストリームデータの制御情報の位置情報を含む解析情報を新解析情報として出力する解析情報更新部と、
    前記解析情報更新部が出力した前記新解析情報に基づいて新ナビゲーション情報を生成するナビゲーション情報生成部と
    を備え、
    前記記録部は、前記ナビゲーション情報生成部が生成した前記新ナビゲーション情報を記録媒体に記録する請求項1又は2に記載の記録装置。
  4. 前記解析情報更新部は、前記原解析情報に含まれた前記ユニットデータの位置情報を、前記新ストリームデータのユニットデータの位置情報に更新して、前記新解析情報に含めて出力する請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記解析部は、前記原ストリームデータから、ユニットデータに含まれるランダムアクセスポイントのアクセス情報を取得して、前記原解析情報に含めて出力し、
    前記解析情報更新部は、前記原解析情報に含まれた前記ランダムアクセスポイントのアクセス情報を、前記新ストリームデータのランダムアクセスポイントのアクセス情報に更新して、前記新解析情報に含めて出力する請求項3又は4に記載の記録装置。
  6. 前記解析情報更新部は、前記ユニットデータの直前に挿入された前記制御情報の前記新ストリームデータにおける位置情報を前記新解析情報に含めて出力する請求項3から5の
    いずれか1項に記載の記録装置。
  7. 記録媒体から、符号化ユニットデータを再生するための制御情報と符号化ユニットデータとが連続して記録されている新ストリームデータと、前記新ストリームデータの新ナビ
    ゲーション情報とを読み込んで再生する再生装置であって、
    特殊再生指示を受け付ける再生指示受付部と、
    前記新ナビゲーション情報を読み取るナビゲーション情報読取部と、
    前記ナビゲーション情報読取部が読み取った新ナビゲーション情報を解析し、再生指示受付部が受け付けた再生指示に基づいて、前記新ストリームデータの再生位置情報を取得し、前記再生位置情報を出力するナビゲーション情報解析部と、
    前記新ストリームデータを読み込み、ナビゲーション情報解析部が出力した再生位置情報に基づいて前記新ストリームデータの前記制御情報と前記符号化ユニットデータとを連続して取得するストリーム読込部と、
    前記ストリーム読込部が連続して読み込んだ前記制御情報に基づいて前記符号化ユニットデータを復号して、復号した復号ユニットデータを出力する復号部と、
    前記復号部が出力した復号ユニットデータを取得して復号ユニットデータを出力装置に出力する出力部と
    を備えた再生装置。
  8. 前記制御情報と前記符号化ユニットデータとを受信して多重分離し、前記制御情報に含まれた時間情報を前記符号化ユニットデータに付帯させて出力する多重分離部を備え、
    前記復号部は、前記多重分離部が出力した前記時間情報が付帯した符号化ユニットデータを受信し、前記符号化ユニットデータを前記時間情報に基づいて復号する請求項7に記載の再生装置。
  9. 前記ナビゲーション情報解析部は、前記制御情報の位置情報と前記制御情報の直後に配置された符号化ユニットデータのランダムアクセスポイントのフレームのアクセス情報とを前記再生位置情報として出力し、
    前記ストリーム読込部は、前記制御情報と前記ランダムアクセスポイントのフレームとを連続して読み込む請求項7又は8に記載の再生装置。
  10. 符号化されたユニットデータを含む記録ストリームデータと、前記ユニットデータの位置情報と前記ユニットデータを再生するための制御情報の位置情報とを含む記録ナビゲーション情報とを読み込み、前記記録ストリームデータを復号し復号された復号ユニットデータを出力する復号処理部と、
    前記復号処理部が出力した前記復号ユニットデータを符号化し符号化された原ストリームデータを出力する符号化処理部と、
    前記原ストリームデータを解析して、前記ユニットデータを再生するための前記制御情報を、前記符号化処理部が出力した前記原ストリームデータの前記ユニットデータの直前に挿入して新ストリームデータとして記録する記録処理部と
    を備えた変換装置。
  11. 前記記録処理部は、
    前記原ストリームデータを解析して、前記原ストリームデータから処理単位となるユニットデータの位置情報と前記ユニットデータを再生するための前記制御情報の位置情報とを原解析情報として抽出し、前記原ストリームデータと前記原解析情報とを出力する解析部と、
    前記解析部が出力した前記原解析情報に含まれる前記ユニットデータの位置情報と前記制御情報の位置情報とに基づいて、前記ユニットデータを再生するための前記制御情報を、前記符号化処理部が出力した前記原ストリームデータの前記ユニットデータの直前に挿入して新ストリームデータとして出力するとともに、前記ユニットデータの位置情報を前記新ストリームデータのユニットデータの位置情報に更新して、位置情報が更新された解析情報を新解析情報として出力する情報挿入部と、
    前記情報挿入部が出力した前記新解析情報に基づいて新ナビゲーション情報を生成するナビゲーション情報生成部と
    を備えた請求項10に記載の変換装置。
  12. ストリームデータを記録する記録装置の記録方法において、
    解析部が、原ストリームデータを解析して、前記原ストリームデータから処理単位となるユニットデータの位置情報と前記ユニットデータを再生するための制御情報の位置情報とを原解析情報として抽出し、前記原解析情報を出力し、
    情報挿入部が、前記原解析情報に含まれる前記ユニットデータの位置情報と前記制御情報の位置情報とに基づいて、前記原ストリームデータの前記ユニットデータの直前に前記ユニットデータに対応する前記制御情報を挿入して新ストリームデータとして出力する記録方法。
  13. ストリームデータを再生する再生装置の再生方法において、
    ストリーム読込部が、符号化ユニットデータを再生するための制御情報と前記制御情報の直後に配置された符号化ユニットデータとを有する新ストリームデータから、前記制御情報と符号化ユニットデータとを連続して読み込み、
    復号処理部が、前記制御情報に基づいて前記符号化ユニットデータを復号して、復号した復号ユニットデータを出力し、
    出力部が、前記復号処理部が出力した前記復号ユニットデータを取得して前記復号ユニットデータを出力装置に出力する再生方法。
  14. ストリームデータを変換する変換装置の変換方法において、
    復号処理部が、記録ストリームデータと記録ナビゲーション情報を読み出し、前記記録ナビゲーション情報に基づいて前記記録ストリームデータの処理単位となるユニットデータを復号し、
    符号化処理部が、復号されたユニットデータからなるストリームデータを新たなストリームデータに符号化して原ストリームデータとして出力し、
    記録処理部が、前記原ストリームデータのユニットデータの直前に前記ユニットデータを再生するための制御情報を挿入して新ストリームデータを生成し、前記原ストリームデータからナビゲーション情報を新ナビゲーション情報として生成し、前記新ストリームデータと前記新ナビゲーション情報とを記録媒体に記録する変換方法。
  15. ユニットデータを再生するための制御情報と前記制御情報に基づいて再生されるユニットデータとを連続で配置したストリームデータのデータ構造。
  16. ユニットデータを処理する時間情報と前記時間情報に基づいて処理されるユニットデータとを連続で配置したストリームデータのデータ構造。
  17. 映像信号および音声信号を受信する信号受信部と、
    前記信号受信部が受信した前記映像信号および音声信号を圧縮し、符号化した符号化データを出力する符号化部と、
    前記符号化部が符号化した前記符号化データを多重化してストリームデータを生成する多重化部と、
    前記多重化部が前記ストリームデータを生成する時に、当該ストリームデータが、前記時間情報に基づいて処理されるユニットデータを連続で配置したストリームのデータ構造となるよう、前記ストリームデータに前記時間情報を挿入する時間情報挿入部と、
    前記ストリームデータに前記時間情報が挿入された新ストリームデータを読み込む新ストリームデータ読取部と、
    前記新ストリームデータ読取部が読み込んだ前記新ストリームデータを信号化する信号化部と、
    前記信号化部から信号化新ストリームデータを受け取り、放送波を送信する送信部と
    を備えた送信装置。
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