JP2019148393A - 空気調和機 - Google Patents

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Tomoyuki Funaki
智之 舟木
智哉 井藤
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Abstract

【課題】冷媒が不足していても圧縮機の信頼性を損なわない空気調和機を提供する。【解決手段】空気調和機1は、冷媒が、暖房運転時に、圧縮機21、室内熱交換器31、上流側膨張弁24、中圧レシーバ81、下流側膨張弁28、室外熱交換器23の順に流れるように冷媒配管で接続された冷媒回路10,13と、上流側膨張弁24及び下流側膨張弁28を制御する制御手段200を備え、制御手段200は、冷媒回路10,13が冷媒不足か否かを判定する冷媒不足判定部を有し、冷媒不足と判定されると、吸入過熱度が目標値に到達するまで上流側膨張弁24の開度を大きくする。【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和機に関する。
従来、空気調和機の室外機において、凝縮器と蒸発器の間に中圧レシーバを設け、その前後に膨張弁を備えたものがある。この時の2つの膨張弁の制御としては、暖房運転時の上流側(凝縮側)膨張弁をSC(サブクール:過冷却度)制御、暖房運転時の下流側(蒸発側)膨張弁を吸入SH(吸入スーパーヒート:吸入過熱度)制御又は吐出温度制御としている。(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来技術の制御では、冷媒回路内に余剰冷媒があることを前提とした制御であるため、設置時に冷媒配管が長くなる場合や、冷媒が漏洩した場合のように、冷媒回路内に冷媒が不足する状態において、中圧レシーバ内が空になり、上流側膨張弁のSC制御と下流側膨張弁の吸入SH制御は両立することができなくなり、その結果、制御としては破たんしてしまうという問題が発生する。
具体的には、上流側膨張弁は、冷媒が不足していると開度を小さくしてもSCが確保できないため、最小開度まで絞られる。一方、下流側膨張弁は、上流側膨張弁が絞られることで吸入SHが大きくなるため、吸入SHを小さくさせるよう開度を大きくする。その結果、最大開度まで開いてしまう。そうすると、吸入SHが適正に保てないことから、圧縮機の信頼性を損なってしまうという問題が発生する。
特開2008−224088号公報
本発明は以上述べた問題点を解決するものであって、冷媒が不足していても圧縮機の信頼性を損なわない空気調和機を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、以下のように把握される。
(1)本発明の第1の観点は、空気調和機であって、冷媒が、暖房運転時に、圧縮機、室内熱交換器、上流側膨張弁、中圧レシーバ、下流側膨張弁、室外熱交換器の順に流れるように冷媒配管で接続された冷媒回路と、前記上流側膨張弁及び前記下流側膨張弁を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記冷媒回路が冷媒不足か否かを判定する冷媒不足判定部を有し、冷媒不足と判定すると、前記圧縮機の吸入過熱度が目標値に到達するまで前記上流側膨張弁の開度を大きくする、ことを特徴とする空気調和機。
(2)上記(1)において、前記冷媒不足判定部は、前記上流側膨張弁が最小開度、かつ、前記下流側膨張弁が最大開度のとき、冷媒不足と判定する。
本発明によれば、冷媒が不足していても圧縮機の信頼性を損なわない空気調和機を提供することができる。
本発明の実施形態の空気調和機を説明する図であって、(A)は冷媒回路図、(B)は室外機制御手段のブロック図である。 基本的な冷媒回路を説明する図である。 図2の冷媒回路に係るモリエル線図(ph線図)である。 インジェクション回路を有する冷媒回路を説明する図である。 図4の冷媒回路に係るモリエル線図(ph線図)である。 本発明の実施形態の空気調和機において、中圧レシーバを備えた冷媒回路を説明する図である。 図6の冷媒回路に係るモリエル線図(ph線図)である。 本発明の実施形態の空気調和機において、インジェクション回路及び中圧レシーバを有する冷媒回路を説明する図である。 図8の冷媒回路に係るモリエル線図(ph線図)である。 本発明の実施形態の空気調和機において、動作フローである。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
<冷媒回路の構成>
まず、図1(A)を参照して、室外機2を含む空気調和機1の冷媒回路について説明する。図1(A)に示すように、本実施形態における空気調和機1は、屋外に設置される室外機2と、室内に設置され、室外機2に液管4及びガス管5で接続された室内機3を備えている。詳細には、室外機2の液側閉鎖弁25と室内機3の液管接続部33が液管4で接続されている。また、室外機2のガス側閉鎖弁26と室内機3のガス管接続部34がガス管5で接続されている。以上により、空気調和機1の冷媒回路10が形成される。
<<室外機の冷媒回路>>
まずは、室外機2について説明する。室外機2は、圧縮機21と、四方弁22と、室外熱交換器23と、暖房運転時における上流側膨張弁24と、液管4が接続された液側閉鎖弁25と、ガス管5が接続されたガス側閉鎖弁26と、室外ファン27と、暖房運転時における下流側膨張弁28と、インジェクション膨張弁29と、中圧レシーバ81と、冷媒間熱交換器82を備えている。そして、室外ファン27を除くこれら各装置が後述する各冷媒配管で相互に接続されて、冷媒回路10の一部をなす室外機冷媒回路10aを形成している。なお、圧縮機21の冷媒吸入側には、アキュムレータ(不図示)が設けられてもよい。また、本明細書では「インジェクション」を「INJ」と表記することがある。
圧縮機21は、図示しないインバータにより回転数が制御されることで、運転容量を変えることができる容量可変型圧縮機である。圧縮機21の冷媒吐出側は、四方弁22のポートaと吐出管61で接続されている。また、圧縮機21の冷媒吸入側は、四方弁22のポートcと吸入管66で接続されている。
中圧レシーバ81は、液側閉鎖弁25と室外熱交換器23との間の室外機液管63に、上流側膨張弁24と下流側膨張弁28に挟まれて設けられている。中圧レシーバ81は、大小様々な室内機3が接続されても、適切な冷媒量に調整するためのものである。中圧レシーバ81の下流側ではインジェクション配管65が分岐しており、インジェクション配管65は、インジェクション膨張弁29を介して圧縮機21内部の図示しないシリンダの中間部に接続されている。インジェクション配管65は、凝縮器(暖房運転時には室内熱交換器31)の冷媒循環量を増やしたり、圧縮機21の吐出温度を下げたりするため、圧縮機21に冷媒をインジェクションするものである。インジェクション配管65の途中には、インジェクション配管65を流れる冷媒と室外機液管63を流れる冷媒との間で熱交換を行う冷媒間熱交換器82が設けられている。
インジェクション配管65、インジェクション膨張弁29を含む一連の回路をインジェクション回路という(なお、本明細書では、インジェクション配管65で代表させてインジェクション回路ということがある。また、ここで示すインジェクション回路は一例であって、他の態様であってもよい)。インジェクション膨張弁29は、インジェクション配管65の開閉手段として設けられ、圧縮機21の吐出温度又は吐出SHを制御する。
四方弁22は、冷媒の流れる方向を切り替えるための弁であり、a、b、c、dの4つのポートを備えている。ポートaは、上述したように圧縮機21の冷媒吐出側と吐出管61で接続されている。ポートbは、室外熱交換器23の一方の冷媒出入口と冷媒配管62で接続されている。ポートcは、上述したように圧縮機21の冷媒吸入側と吸入管66で接続されている。そして、ポートdは、ガス側閉鎖弁26と室外機ガス管64で接続されている。なお、四方弁22が、本発明の流路切替手段である。
室外熱交換器23は、冷媒と、後述する室外ファン27の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気を熱交換させるものである。室外熱交換器23の一方の冷媒出入口は、上述したように四方弁22のポートbと冷媒配管62で接続され、他方の冷媒出入口は液側閉鎖弁25と室外機液管63で接続されている。室外熱交換器23は、後述する四方弁22の切り替えによって、冷房時は凝縮器として機能し、暖房運転時は蒸発器として機能する。
暖房運転時における上流側膨張弁24及び下流側膨張弁28は、図示しないパルスモータにより駆動される電子膨張弁である。具体的には、パルスモータに加えられるパルス数によりその開度が調整される。上流側膨張弁24は、SCが所定の目標値になるように、その開度が調整される。また、下流側膨張弁28は、暖房運転時は圧縮機21から吐出される冷媒の温度である吐出温度が所定の目標温度となるように、その開度が調整される。
室外ファン27は樹脂材で形成されており、室外熱交換器23の近傍に配置されている。室外ファン27は、その中心部が図示しないファンモータの回転軸に接続されている。ファンモータが回転することで室外ファン27が回転する。室外ファン27の回転によって、室外機2の図示しない吸込口から室外機2の内部へ外気を取り込み、室外熱交換器23において冷媒と熱交換した外気を、室外機2の図示しない吹出口から室外機2外部へ放出する。
以上説明した構成の他に、室外機2には各種のセンサが設けられている。図1(A)に示すように、吐出管61には、圧縮機21から吐出される冷媒の圧力を検出する吐出圧力センサ71と、圧縮機21から吐出される冷媒の温度(上述した吐出温度)を検出する吐出温度センサ73が設けられている。吸入管66には、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力を検出する吸入圧力センサ72と、圧縮機21に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度センサ74と、暖房運転時に上流側膨張弁24から流出した冷媒の温度を検出する室外機液管温度センサ77bが設けられている。
室外熱交換器23の図示しない冷媒パスの略中間部には、室外熱交換器23の温度である室外熱交温度を検出する熱交温度センサ75が設けられている。そして、室外機2の図示しない吸込口付近には、室外機2の内部に流入する外気の温度、すなわち外気温度を検出する外気温度センサ76が備えられている。
また、室外機2には、室外機制御手段200が備えられている。室外機制御手段200は、室外機2の図示しない電装品箱に格納されている制御基板に搭載されている。図1(B)に示すように、室外機制御手段200は、CPU210と、記憶部220と、通信部230と、センサ入力部240を備えている(なお、本明細書では、室外機制御手段200を単に制御手段ということがある)。
記憶部220は、フラッシュメモリで構成されており、室外機2の制御プログラムや各種センサからの検出信号に対応した検出値、圧縮機21や室外ファン27等の制御状態等を記憶している。また、図示は省略するが、記憶部220には室内機3から受信する要求能力に応じて圧縮機21の回転数を定めた回転数テーブルが予め記憶されている。
通信部230は、室内機3との通信を行うインターフェイスである。センサ入力部240は、室外機2の各種センサでの検出結果を取り込んでCPU210に出力する。
CPU210は、前述した室外機2の各センサでの検出結果を、センサ入力部240を介して取り込む。さらには、CPU210は、室内機3から送信される制御信号を、通信部230を介して取り込む。CPU210は、取り込んだ検出結果や制御信号等に基づいて、圧縮機21や室外ファン27の駆動制御を行う。また、CPU210は、取り込んだ検出結果や制御信号に基づいて、四方弁22の切り替え制御を行う。さらには、CPU210は、取り込んだ検出結果や制御信号に基づいて、上流側膨張弁24及び下流側膨張弁28の開度調整、インジェクション膨張弁29の開閉制御及び開度調整を行う。CPU210には、中圧レシーバ81内に液冷媒が貯まっているか否かを判定する液貯留判定部が設けられており、液貯留判定部は、詳しくは後述するように、中圧レシーバ81内に液冷媒が貯まっていると判定すると、インジェクション膨張弁29を開いて冷媒を圧縮機21の中圧へインジェクションを行う。
<<室内機の冷媒回路>>
次に、図1(A)を用いて、室内機3について説明する。室内機3は、室内熱交換器31と、室内ファン32と、液管4の他端が接続された液管接続部33と、ガス管5の他端が接続されたガス管接続部34を備えている。そして、室内ファン32を除くこれら各装置が以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて、冷媒回路10の一部をなす室内機冷媒回路10bを形成している。
室内熱交換器31は、冷媒と後述する室内ファン32の回転により室内機3の図示しない吸込口から室内機3の内部に取り込まれた室内空気を熱交換させるものである。室内熱交換器31の一方の冷媒出入口は、液管接続部33と室内機液管67で接続されている。室内熱交換器31の他方の冷媒出入口は、ガス管接続部34と室内機ガス管68で接続されている。室内熱交換器31は、室内機3が冷房運転を行う場合は蒸発器として機能し、室内機3が暖房運転を行う場合は凝縮器として機能する。
室内ファン32は樹脂材で形成されており、室内熱交換器31の近傍に配置されている。室内ファン32は、図示しないファンモータによって回転することで、室内機3の図示しない吸込口から室内機3の内部に室内空気を取り込み、室内熱交換器31において冷媒と熱交換した室内空気を室内機3の図示しない吹出口から室内へ吹き出す。
以上説明した構成の他に、室内機3には各種のセンサが設けられている。室内機液管67には、室内熱交換器31に流入あるいは室内熱交換器31から流出する冷媒の温度を検出する液側温度センサ77aが設けられている。室内機ガス管68には、室内熱交換器31から流出あるいは室内熱交換器31に流入する冷媒の温度を検出するガス側温度センサ78が設けられている。そして、室内機3の図示しない吸込口付近には、室内機3の内部に流入する室内空気の温度、すなわち室温を検出する室温センサ79が備えられている。
<冷媒回路の動作の概要>
次に、本実施形態における空気調和機1の空調運転時の冷媒回路10における冷媒の流れや各部の動作について、より詳しくは図2から図10を用いて説明するが、図1(A)を用いてその概要をまず説明する。以下では、図中、実線で示した冷媒の流れに基づいて、室内機3が暖房運転を行う場合について説明する。なお、破線で示した冷媒の流れが冷房運転を示している。
室内機3が暖房運転を行う場合、CPU210は、図1(A)に示すように四方弁22を実線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートdが連通するよう、また、ポートbとポートcが連通するよう、切り替える。これにより、冷媒回路10において実線矢印で示す方向に冷媒が循環し、室外熱交換器23が蒸発器として機能するとともに、室内熱交換器31が凝縮器として機能する暖房サイクルとなる。
圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、吐出管61を流れて四方弁22に流入する。四方弁22のポートaに流入した冷媒は、四方弁22のポートdから室外機ガス管64を流れて、ガス側閉鎖弁26を介してガス管5に流入する。ガス管5を流れる冷媒は、ガス管接続部34を介して室内機3に流入する。
室内機3に流入した冷媒は、室内機ガス管68を流れて室内熱交換器31に流入し、室内ファン32の回転により室内機3の内部に取り込まれた室内空気と熱交換を行って凝縮する。このように、室内熱交換器31が凝縮器として機能し、室内熱交換器31で冷媒と熱交換を行った室内空気が図示しない吹出口から室内に吹き出されることによって、室内機3が設置された室内の暖房が行われる。
室内熱交換器31から流出した冷媒は、室内機液管67を流れ、液管接続部33を介して液管4に流入する。液管4を流れ、液側閉鎖弁25を介して室外機2に流入した冷媒は、室外機液管63を流れて上流側膨張弁24、中圧レシーバ81、下流側膨張弁28を通過する際に減圧される。上述したように、暖房運転時において、上流側膨張弁24の開度は、室内熱交換器31流出後の冷媒の過冷却度(SC)が所定の目標値となるように、下流側膨張弁28の開度は、圧縮機21の吐出温度が所定の目標値となるように調整されるか、若しくは、圧縮機21に吸入される冷媒の吸入過熱度(吸入SH)が所定の目標値となるように調整される。
上流側膨張弁24、中圧レシーバ81、下流側膨張弁28を通過して室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外ファン27の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気と熱交換を行って蒸発する。室外熱交換器23から冷媒配管62に流出した冷媒は、四方弁22のポートb及びポートc、吸入管66を流れ、圧縮機21に吸入されて再び圧縮される。
<冷媒回路の動作の詳細>
次に、本実施形態における空気調和機1の空調運転時の冷媒回路10における冷媒の流れや各部の動作について、図2から図10を用いて詳しく説明する。説明にあたっては、基本的な冷媒回路11、インジェクション回路65を有する冷媒回路12、中圧レシーバ81を有する冷媒回路13、そして、本実施形態に係るインジェクション回路65及び中圧レシーバ81を有する冷媒回路10を順に説明する。
<<基本的な冷媒回路>>
図2及び図3を用いて、基本的な冷媒回路11について説明する。図2に示すように、冷媒回路11における基準点として、点Aは圧縮機21と凝縮器(暖房運転時の室内熱交換器31に対応。以下、凝縮器31と表記)の間、点Bは凝縮器31と膨張弁(暖房運転時の下流側膨張弁28に対応。以下、膨張弁28と表記)の間、点Cは膨張弁28と蒸発器(暖房運転時の室外熱交換器23に対応。以下、蒸発器23と表記)の間、点Dは蒸発器23と圧縮機21の間を指す(以下同様)。
点Aから点D、又は各点間における冷媒の状態は、図3に示すように、以下のとおりとなる。(1)圧縮機21での圧縮過程の冷媒(点D〜A間)は、圧縮され、圧力(縦軸)・温度共に上昇して高温高圧の過熱蒸気となる(周囲空気との熱交換で凝縮しやすい状態になる)。(2)圧縮機21から吐出された冷媒(点A)は、過熱状態の高圧気相冷媒である。(3)凝縮器31での凝縮過程の冷媒(点A〜B間)は、周囲空気と熱交換(放熱)することで、圧力が一定のまま、過熱蒸気、飽和蒸気、湿り蒸気、飽和液の各状態を経て高圧の過冷却液となる。(4)凝縮器31から流出した冷媒(点B)は、過冷却状態の高圧液相冷媒である。(5)膨張弁28での膨張過程の冷媒(点B〜C間)は、膨張し、圧力(縦軸)・温度共に下降して湿り蒸気となる(周囲空気との熱交換で蒸発しやすい状態になる)。(6)膨張弁28から流出した冷媒(点C)は、液リッチ(=液相比率が高い)状態の低圧二相冷媒である。(7)蒸発器23での蒸発過程の冷媒(点C〜D間)は、周囲空気と熱交換(吸熱)することで、圧力が一定のまま、湿り蒸気、飽和蒸気、の各状態を経て低圧の過熱蒸気となる。(8)蒸発器23から流出した冷媒(点D)は、過熱状態の低圧気相冷媒である。
この基本的な冷媒回路11における制御対象である圧縮機21、室内ファン32、膨張弁28及び室外ファン27の制御方法は、次のとおりである。圧縮機21は、室内機3側の要求される能力に基づいて制御される(要求される能力:室内熱交換器31(暖房運転時:凝縮器、冷房時:蒸発器)の周囲温度(=室温)と目標温度の差に応じて設定)。室内ファン32は、暖房運転時(凝縮器が室内熱交換器31の場合)冷房運転時(凝縮器が室外熱交換器23の場合)ともに室温と設定温度の差に応じて制御、若しくはユーザによって好みの風量となるように設定される。膨張弁28は、点Aの温度(吐出温度)が目標値となるように制御(吐出温度制御)、又は、圧縮機21の回転数の変化量に応じて予め定めた制御量(パルス)で膨張弁28の開度を調整する制御(回転数パルス制御)によって制御される。尚、吐出温度制御は、室内温度や外気温等の外乱が吐出温度の変化に現れてから開度調整を行うフィードバック制御であるのに対し、回転数パルス制御は、回転数の変化量から循環量の変化量を予測して予め膨張弁が適正な開度となるように調整を行うフィードフォワード制御である。室外ファン27は、暖房運転時(蒸発器が熱源側の場合)冷房運転時(蒸発器が利用側の場合)ともに圧縮機21の回転数に基づいて制御される。
基本的な冷媒回路11における運転上の制約は、次のとおりである。点Bでは冷媒が液相状態である(=過冷却が取れている)ことが求められる。なぜならば、膨張弁28に二相冷媒が流入すると、冷媒流動音の発生や、制御性の悪化などの不都合が生じるからである。点Dでは冷媒が気相状態である(=過熱が取れている)ことが求められる。なぜならば、圧縮機21に液相冷媒が流入すると液圧縮(液相冷媒は非圧縮性であるため、圧縮機21が破損する。)し、信頼性が低下するからである。
<<インジェクション回路を有する冷媒回路>>
図4及び図5を用いて、インジェクション回路65を有する冷媒回路12について説明する。 図4に示すように、インジェクション回路65を有する冷媒回路12では、凝縮器31からの流出後の冷媒の一部を圧縮機21の中間圧へ流入させる。インジェクション回路65には、圧縮機21へインジェクションする冷媒量を調整するインジェクション膨張弁29を備えるとともに、インジェクションする冷媒の乾き度を上げるため、冷媒間熱交換器82(SC熱交換器)を備える。
図4に示すように、冷媒回路12の基準点としては、点A〜Dのほかに点E〜Gが加えられ、点Eは冷媒間熱交換器82の室外機液管63側流路出口と膨張弁28の間、点Fはインジェクション膨張弁29と冷媒間熱交換器82のインジェクション回路65側流路入口の間、点Gは冷媒間熱交換器82のインジェクション回路65側流路出口と圧縮機21の間を指す(以下同様)。
インジェクション回路65の目的は、凝縮器31の冷媒循環量を増やす(低外気(−20〜−30℃)暖房運転時等、暖房能力を上昇させる)こと、また、圧縮機21の吐出温度を下げる(低外気暖房運転時等、蒸発温度を外気温度よりも低くすることで、高圧(凝縮圧力)と低圧(蒸発圧力)の圧力差が大きくなっても、圧縮機21の温度が異常温度とならないようにする)ことである。
冷媒回路12における冷媒の状態は、図5に示すようになるが、冷媒回路11と異なる点は以下のとおりとなる。(1)圧縮機21での圧縮過程の点D〜A間において、インジェクション回路65を介して凝縮過程の冷媒の一部が二相状態で圧縮機21の中間圧に流入することにより、圧縮機21で圧縮される冷媒の温度が圧縮途中で低下し、インジェクション回路65に冷媒を循環させない場合と比較して点Aにおける吐出温度が下がる。(2)冷媒は、凝縮過程の点A〜B間を通過して液相状態になった後、点B〜E間においてインジェクション回路65の点F〜G間を流れる冷媒と冷媒間熱交換器82によって熱交換され過冷却される。(3)点A〜B間から分岐したインジェクション回路65に流入した冷媒は、点B〜F間でインジェクション膨張弁29を介して低圧の二相状態になり、その後、点F〜G間において点B〜E間を流れる冷媒と冷媒間熱交換器82によって熱交換されて乾き度が上昇し、点Gから圧縮過程の点D〜A間にインジェクションされる。
この冷媒回路12における特徴的な制御対象である膨張弁28及びインジェクション膨張弁29の制御方法は、次のとおりである。膨張弁28は、インジェクションをしない場合は、点Aの温度(吐出温度)が目標値となるように制御(吐出温度制御)し、また、圧縮機21の回転数の変化量に応じて予め定めた制御量(パルス)で膨張弁28の開度を調整する制御(回転数パルス制御)する。インジェクションを行う場合は、吸入SH(=点Dの温度−点Cの温度)が目標値となるように制御(吸入SH制御)し、圧縮機の回転数の変化量に応じて予め定めた制御量(パルス)で膨張弁28の開度を調整する制御(回転数パルス制御)する。インジェクション膨張弁29は、インジェクションをしない場合は、閉じる。インジェクションを行う場合は、点Aの温度(吐出温度)又は吐出SHが目標値となるように制御(吐出温度制御又は吐出SH制御)する。
<<中圧レシーバを有する冷媒回路>>
図6及び図7を用いて、中圧レシーバ81を有する冷媒回路13について説明する。図6に示すように、冷媒回路13の基準点は、基本的な冷媒回路11と同様に点A〜Dである。
中圧レシーバ81の目的は、接続される室内機3の大きさを問わず、適切な冷媒量に調整することである。これは、室内熱交換器31の大きさや、各所の配管の長さ(管内容積)によって冷媒回路13に必要な冷媒量が異なることに対応するものである。ここで、「必要な冷媒量が異なる」とは、効率の良い、信頼性的に問題ない運転(適性吸入SH、SC)を行うために必要な冷媒量は室内熱交換器大きさや接続配管長さといった容積差で異なることを意味しており、中圧レシーバ81内は、その内部の冷媒を冷媒回路13内に出入りさせることで調整する。
中圧レシーバ81を有する冷媒回路13では、凝縮器31と蒸発器23の間に中圧レシーバ81を備えており、中圧レシーバ81の上流側と下流側にはそれぞれ、上流側膨張弁24と下流側膨張弁28が設けられている。冷媒回路13における冷媒の状態は、図7に示すように、基本的な冷媒回路11と実質的に同様である。
この冷媒回路13における特徴的な制御対象である上流側膨張弁24及び下流側膨張弁28の制御方法は、次のとおりである。上流側膨張弁24は、SC、すなわち、過冷却度(=点A〜B間の二相域の温度−点Bの温度)が目標値となるように制御(SC制御)する。下流側膨張弁28は、点Aの温度(吐出温度)が目標値となるように制御(吐出温度制御)、若しくは、吸入SH、すなわち、吸入過熱度(=点Dの温度−点Cの温度)が目標値となるように制御(吸入SH制御)する。
<<本実施形態に係るインジェクション回路及び中圧レシーバを有する冷媒回路>>
本実施形態に係る冷媒回路10について、図8及び図9を用いて説明する。図1に示したように、冷媒回路10は、上記で説明したインジェクション回路65及び中圧レシーバ81の双方を備えている。図8は、図1を簡略化して冷媒回路10を図示したものであり、図4のインジェクション回路65を有する冷媒回路12において、インジェクション回路65が分岐する手前(上流側)に上流側膨張弁24と中圧レシーバ81を設けた態様となる。図4における膨張弁28は、下流側膨張弁28となる。図8に示すように、冷媒回路10の基準点としては、点A〜D、点E〜Gのほかに点Hが加えられ、点Hは上流側膨張弁24と中圧レシーバ81の間を指す。
冷媒回路10における冷媒の状態は、図9に示すようになるが、冷媒回路12と異なる点は以下のとおりとなる。(1)冷媒は、凝縮過程の点A〜B間を経た後、点B〜H間で上流側膨張弁24を介して圧力が下がり、その後、点H〜E間においてインジェクション回路65の点F〜G間と冷媒間熱交換器82によって熱交換される。(2)点A〜E間の点Hから分岐したインジェクション回路65に流入した冷媒は、点H〜F間でインジェクション膨張弁29を介して圧力が下がり、その後、点F〜G間において点B〜E間と冷媒間熱交換器82によって熱交換されて乾き度が上昇し、点Gから圧縮過程の点D〜A間にインジェクションされる。
ところで、本実施形態の冷媒回路10においては、吸入SHが確保できないときにインジェクション制御によって吐出温度を下げることができないことがある。ここで、「吸入SHが確保できないとき」とは、例えば、外気温度センサ76の検出値である外気温が低温(例えば、−5℃)の時の起動時である。この低外気温起動時において、冷媒は温度が下がると凝縮する。すなわち、冷媒回路10中の低温の箇所に集中する(例えば、暖房運転後の室内熱交換器21やアキュムレータ(不図示)。この状態は、一般に「寝こみ」と呼ばれている。)。そうすると、どこかに冷媒が集中することにより、他の部分では冷媒が不足する。
具体的には、中圧レシーバ81内の冷媒は、運転中は高温高圧状態であるため、運転時に低温低圧となっていたアキュムレータや室外熱交換器21へ停止後に冷媒が流出しやすく、次回運転開始時に中圧レシーバ81内が空になっていることが多い。中圧レシーバ81が空になっていると、インジェクション膨張弁29を開いてもインジェクション回路65に気相冷媒が流れ込む。その後、気相冷媒は冷媒間熱交換器82において室外機液管63を流れる冷媒と熱交換して過熱された後、圧縮機21の中間部に注入されるため、吐出温度を下げることができない。
そこで、本実施形態では、中圧レシーバ81内に液冷媒が無いときは、インジェクションしないようにインジェクション膨張弁29を制御する。中圧レシーバ81内に液冷媒があるか否かは、制御手段200のCPU210に含まれる液貯留判定部が上流側膨張弁24の流入前と流出後の冷媒温度の差(点Bと点Hの温度差)があるか否かを見て判断する。点Bの冷媒の温度は、液側温度センサ77aによって検出され、点Hの冷媒の温度は、室外機液管温度センサ77bによって検出される。もし、温度差があれば、上流側膨張弁24から流出した冷媒が気液二相状態であることを意味している。中圧レシーバ81に流入する冷媒と流出する冷媒は同じ状態で安定するため、中圧レシーバ81に流入する冷媒が気液二相状態であれば、中圧レシーバ81内には内部で分離されたガス冷媒が溜まる。この場合、中圧レシーバ81内に液冷媒は無いと判定する。そのため、この状態ではインジェクションを行わない。また、液貯留判定部は、吸入SH(吸入過熱度)が負の所定値を下回るか否かによって、中圧レシーバ81内に液冷媒が貯まっているかどうかを判定するようにしてもよい。吸入SHは、吸入温度センサ74の検出値である吸入温度から、熱交温度センサ75の検出値である蒸発温度を減じて算出される。吸入SHは通常正の値(0以上)を示すが、アキュムレータ内の液冷媒が無くなった(中圧レシーバ81に移った)時に、吸入圧力が一時的に低下することで、負の値を示すことがある。この場合、中圧レシーバ81内に液冷媒が溜まっていると判断できる。
<<暖房運転時の処理の流れ>>
次に、図10に示すフローチャートを用いて、暖房運転を行う際に、室外機制御手段200のCPU210が実行する処理について説明する。
図10に示すフローチャートは、CPU210が暖房運転を行う際の処理の流れを示すものであり、STはステップを表しこれに続く番号はステップ番号を表している。尚、図10では、本発明に関わる処理を中心に説明しており、これ以外の処理、例えば、使用者の指示した設定温度や風量等の運転条件に対応した冷媒回路100の制御といった、空気調和機1に関わる一般的な処理については説明を省略している。
CPU210は、暖房運転を開始すると、圧縮機21、上流側膨張弁24、下流側膨張弁28の起動制御を行う(ST101)。圧縮機21の起動制御は、圧縮機21からの吐油量を抑える目的で段階的に回転数を上昇させる制御である。上流側膨張弁24及び下流側膨張弁28の起動制御は、予め試験等で定められ、外気温に応じた初期パルスが記憶部220にそれぞれ記憶されており、当該初期パルスで開度を固定する制御である。次に、CPU210は、起動制御の終了条件が成立したか否かを判定し(ST102)、終了条件が成立していれば(ST102−YES)、圧縮機21、上流側膨張弁24、下流側膨張弁28を通常制御に切り換える(ST103)。終了条件が成立していなければ(ST102−NO)、ST102に戻る。通常制御では、圧縮機21は要求コードに対応する回転数に制御、上流側膨張弁24はSC制御、下流側膨張弁28は吸入SH制御とする。
次に、CPU210は、中圧レシーバ81に液冷媒が有るかどうかを判定する(ST104)。ST104において、上流側膨張弁24の前後の温度差(液側温度センサ77aの検出値−室外機液管温度センサ77bの検出値)が無し(配管内の流路抵抗による圧力損失を考慮して許容できる温度差を定めても良い)、もしくは、吸入SHが正の所定値であれば、中圧レシーバ81に液冷媒が有りと判定し(ST104−YES)、CPU210は、下流側膨張弁28の制御間隔を通常制御(例えば、60秒)とする(ST105)。他方、上流側膨張弁24の前後の温度差が有れば(温度差>0、若しくは、温度差>許容できる温度差)、中圧レシーバ81に液冷媒が無しと判定し(ST104−NO)、CPU210は、吸入SHがゼロであるか否かを判定する(ST110)。吸入SHがゼロである場合(ST110−YES)、CPU210は、下流側膨張弁28の制御間隔を短く(例えば、30秒)する(ST111)。下流側膨張弁28の制御間隔を短くすることで、下流側膨張弁28の開度を早期に絞ることができ、これにより中圧レシーバへ早期に液冷媒が溜まりやすくなる。CPU210は、ST111の処理の後は、ST104へ戻る。ST105は、ST111で早期に中圧レシーバ81に液冷媒を貯めるため制御間隔を短くした後、制御間隔を元に戻すステップとなる。なお、制御間隔を短くする代わりに制御量を大きく(例えば、通常の制御量に対して20%程制御量を増大させる)してもよい。
上述したST104において中圧レシーバ81に液冷媒が無しと判定された場合(ST104−NO)、ST110において、液冷媒が無い原因を判断している。吸入SH=0であると、吸入冷媒が二相状態となっている、すなわち、アキュムレータや室外熱交換器23に液冷媒が貯まっているから、中圧レシーバ81内には液冷媒が無いと判断できる。この場合、CPU210は、ST111において、下流側膨張弁28の制御間隔を短く(若しくは、制御量を大きく)して、アキュムレータの液冷媒を早期に中圧レシーバ81に送ればよい。一方、SH>0であると、吸入冷媒がガス状態となっており、アキュムレータに液冷媒が貯まっていない。すなわち、液冷媒がどこにも偏っていないと判断できる。この場合、CPU210は、ST201の処理を行う。
CPU210は、ST110において、吸入SHがゼロでなければ(ST110−NO)、冷媒が不足しているか否かを判定する(ST201)。冷媒が不足しているか否かの判定は、(1)「吸入SHが目標値を超えている、且つ、下流側膨張弁28の開度が全開」と、(2)「吸入SHが閾値以上」のいずれかの条件を満たしたときに冷媒が不足していると判定する。
(1)の条件は、吸入SHが目標値を超えているおり、下流側膨張弁28の開度を開いて吸入SHを目標値まで低下させる必要があるが、下流側膨張弁28の開度が全開であるため、これ以上開度を大きくすることができず、下流側膨張弁28の開度制御だけでは吸入SHを下げられない。すなわち、通常の各膨張弁の開度制御では運転を継続できない異常状態(冷媒不足)であるため、上流側膨張弁24のSC制御を解除する。また、(2)の閾値は、「吸入SHが目標吸入SH付近で落ち着いている通常時」ではないと判断できる最小の吸入SHであり、試験等で予め定められ、記憶部220に記憶に記憶されている。吸入SHがこの閾値以上の値である場合は異常時(冷媒不足)と判定し、上流側膨張弁24のSC制御を解除する。
CPU210は、ST201において冷媒不足と判定した場合(ST201−YES)、上流側膨張弁24に所定パルス加える、すなわち、上流側膨張弁24を開く方向に制御する(ST202)。上流側膨張弁24を開いて、下流側膨張弁28の吸入SH制御のみを行えばよい。上流側膨張弁24には目標SH未満の冷媒が流入することになるため、二相状態の冷媒が流入する場合もある。この時、冷媒流動音の発生や、制御性の悪化などの不都合が生じるが、本実施形態の制御では、圧縮機21の信頼性を目的とする下流側膨張弁28の吸入SH制御を優先している。その後、CPU210は、所定時間を経過したかどうかを判定し(ST203)、所定時間を経過していれば(ST203−YES)、ST204へ移行する。所定時間を経過していなければ(ST203−NO)、CPU210は、ST203に処理を戻す。ST203の所定時間は、上流側膨張弁24の開度の変更が冷媒の温度に反映されるまでの待機時間とする。CPU210は、ST204において、吸入SHが目標値以下であるか否かを判定し、吸入SHが目標値以下であれば(ST204−YES)、フローを終了する。吸入SHが目標値を超えていれば(ST204−NO)、CPU210は、ST202に処理を戻して、吸入SHが目標吸入SH以下となるまでこのフローを繰り返す。なお、一度ST201で開度調整された上流側膨張弁24はSC制御に復帰しない。これは元から冷媒が不足しているためであり、上流側膨張弁24はSC制御を行えないからである。尚、CPU210は、ST201において冷媒不足ではないと判定した場合(ST201−NO)、冷媒がどこにも偏っておらず、冷媒を無駄なく循環させて運転を行っていると判断して、ST104に処理を戻す。
次に、CPU210は、ST105の後、インジェクション制御の開始条件が成立したか否かを判定する(ST106)。インジェクション制御の開始条件は、例えば外気温度Toが−2℃以下とする。インジェクション制御の開始条件が成立していれば(ST106−YES)、CPU210は、インジェクション制御を行う(ST107)。具体的には、インジェクション膨張弁29による吐出温度制御を開始する。インジェクション制御の開始条件が成立していなければ(ST106−NO)、CPU210は、一連のフローを終了する。ST107の後、CPU210は、インジェクション制御の終了条件が成立しているか否かを判定する(ST108)。インジェクション終了条件は、例えば、室温制御による圧縮機21の停止時、運転停止指示による圧縮機21停止時、冷房暖房への切換時などであり、これらのうち1つでも成立していれば(ST108−YES)、CPU210は、インジェクション制御を終了する(ST109)。上記のインジェクション終了条件がいずれも成立していなければ(ST108−NO)、ST108の判定に戻る。
1 空気調和機
2 室外機
3 室内機
4 液管
5 ガス管
10 冷媒回路
10a 室外機冷媒回路
10b 室内機冷媒回路
21 圧縮機
22 四方弁
23 室外熱交換器
24 (暖房運転時)上流側膨張弁
25 液側閉鎖弁
26 ガス側閉鎖弁
27 室外ファン
28 (暖房運転時)下流側膨張弁
29 インジェクション膨張弁
31 室内熱交換器
32 室内ファン
33 液管接続部
34 ガス管接続部
61 吐出管(圧縮機〜四方弁)
62 冷媒配管(四方弁〜室外熱交換器)
63 室外機液管(室外熱交換器〜液側閉鎖弁)
64 室外機ガス管(ガス側閉鎖弁〜四方弁)
65 インジェクション配管(レシーバ、冷媒間熱交換器間〜圧縮機)
66 吸入管(四方弁〜圧縮機)
67 室内機液管(液側閉鎖弁〜室内熱交換器)
68 室内機ガス管(室内熱交換器〜ガス側閉鎖弁)
71 吐出圧力センサ
72 吸入圧力センサ
73 吐出温度センサ
74 吸入温度センサ
75 熱交温度センサ
76 外気温度センサ
77 液側温度センサ
78 ガス側温度センサ
79 室温センサ
81 中圧レシーバ
82 冷媒間熱交換器
200 室外機制御手段
210 CPU
220 記憶部
230 通信部
240 センサ入力部

Claims (2)

  1. 冷媒が、暖房運転時に、圧縮機、室内熱交換器、上流側膨張弁、中圧レシーバ、下流側膨張弁、室外熱交換器の順に流れるように冷媒配管で接続された冷媒回路と、
    前記上流側膨張弁及び前記下流側膨張弁を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記冷媒回路が冷媒不足か否かを判定する冷媒不足判定部を有し、冷媒不足と判定すると、前記圧縮機の吸入過熱度が目標値に到達するまで前記上流側膨張弁の開度を大きくする、ことを特徴とする空気調和機。
  2. 前記冷媒不足判定部は、前記上流側膨張弁が最小開度、かつ、前記下流側膨張弁が最大開度のとき、冷媒不足と判定する、ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
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