JP2019148188A - 圧縮機 - Google Patents

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昭徳 福田
Akinori Fukuda
昭徳 福田
努 昆
Tsutomu Kon
努 昆
里 和哉
Kazuya Sato
里  和哉
大典 大城
Daisuke Oshiro
大典 大城
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Abstract

【課題】高速回転時においても密閉容器からの吐油量を低減できる圧縮機を提供すること。【解決手段】電動機部30に向けて落下する前記潤滑油を受ける油受け材100を設け、前記油受け材100は、円筒状の外周壁材101と、前記外周壁材101の下部を閉塞する底面材102と、前記外周壁材101と前記底面材102とで形成される内部空間Sに配置される油溜用壁材103と前記外周壁材101に形成する油排出孔104とを有して、前記駆動軸40とともに回転し、回転することで前記油溜用壁材103に溜まった前記潤滑油を前記油排出孔104から流出させることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は空気調和機の室外機や冷凍機に用いられる圧縮機に関するものである。
特許文献1及び特許文献2では、主軸受から電動機部に向けて落下する潤滑油がバランスウエイトによって拡散されてミスト化されることを防止するために、バランサ全体をカバーで覆うことを提案している。
特開2004−100661号公報 特開2004−100662号公報
特許文献1及び特許文献2では、バランサによる潤滑油の攪拌を防止することができるが、例えば圧縮機を高速運転した場合など、圧縮機構部に供給される潤滑油量が増加すると、主軸受から電動機部に向けて落下する潤滑油がカバー内に充満し、カバーから溢れ出ることがある。
カバーから溢れ出す潤滑油は、遠心力によってミスト化して飛散するため、冷媒とともに密閉容器から吐出されてしまう。
従って、特許文献1及び特許文献2では、高速回転時の吐油量を低減することができない。
そこで本発明は、高速回転時においても密閉容器からの吐油量を低減できる圧縮機を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の圧縮機は、密閉容器10内に圧縮機構部20と電動機部30とを備え、前記圧縮機構部20を前記電動機部30の上方に配置し、前記圧縮機構部20と前記電動機部30とを駆動軸40によって連結し、前記密閉容器10の内底部には油溜部17が形成され、前記駆動軸40には、前記油溜部17に貯留される潤滑油を前記圧縮機構部20及び軸受部に導く給油路42が形成され、前記給油路42から前記圧縮機構部20及び前記軸受部に導かれた前記潤滑油が、前記圧縮機構部20及び前記軸受部を潤滑した後に前記電動機部30に向けて落下する圧縮機であって、前記電動機部30に向けて落下する前記潤滑油を受ける油受け材100を設け、前記油受け材100は、円筒状の外周壁材101と、前記外周壁材101の下部を閉塞する底面材102と、前記外周壁材101と前記底面材102とで形成される内部空間Sに配置される油溜用壁材103と前記外周壁材101に形成する油排出孔104とを有して、前記駆動軸40とともに回転し、回転することで前記油溜用壁材103に溜まった前記潤滑油を前記油排出孔104から流出させることを特徴とする。
請求項2記載の本発明の圧縮機は、請求項1に記載の圧縮機において、前記駆動軸40にはバランサ90が設けられ、前記バランサ90は、前記圧縮機構部20の下方で前記電動機部30の上方に位置され、前記外周壁材101を前記バランサ90の外周に配置し、前記底面材102を前記バランサ90の底面に配置し、前記油溜用壁材103を前記バランサ90の端面で形成したことを特徴とする。
請求項3記載の本発明の圧縮機は、請求項1又は請求項2に記載の圧縮機において、前記駆動軸40の上端部が主軸受51で軸支され、前記駆動軸40の下端部が副軸受80で軸支され、前記圧縮機構部20がメインフレーム50の上部に配置され、前記主軸受51は前記メインフレーム50の中心部に形成され、前記メインフレーム50と前記電動機部30との間には空隙空間71aが形成され、前記密閉容器10内の高圧冷媒を前記密閉容器10外に吐出する吐出管66の吐出口66aを前記空隙空間71aに配置し、前記電動機部30に向けて落下する前記潤滑油を、前記主軸受51と前記駆動軸40との間から落下する潤滑油としたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明の圧縮機は、請求項2に記載の圧縮機において、前記バランサ90の周りを覆うカバー110を設け、前記カバー110の下端を前記バランサ90の上端より下方に位置させたことを特徴とする。
請求項5記載の本発明の圧縮機は、請求項2に記載の圧縮機において、前記外周壁材101の上端を前記バランサ90の上端より上方に位置させたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明の圧縮機は、請求項1に記載の圧縮機において、前記駆動軸40にはバランサ90が設けられ、前記バランサ90は、前記圧縮機構部20の下方で前記電動機部30の上方に位置され、前記外周壁材101を前記バランサ90の外周に配置し、前記底面材102を前記バランサ90の底面に配置し、前記バランサ90の端面に凹部93を形成し、前記油溜用壁材103を前記凹部93で形成したことを特徴とする。
請求項7記載の本発明の圧縮機は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の圧縮機において、前記油排出孔104を前記底面材102よりも高い位置に形成したことを特徴とする。
本発明によれば、電動機部に向けて落下する潤滑油を油受け材で受け、油受け材が回転することで油溜用壁材に溜まった潤滑油を油排出孔から流出させることができるので、電動機部に向けて落下する潤滑油がバランサによって攪拌されてミスト化することなく、液状の潤滑油を油排出孔から流出させることができ、密閉容器からの吐油量を低減できる。
本発明の一実施例による圧縮機の側面要部断面図 同圧縮機で図1の状態から駆動軸を45度回転させた状態を示す側面要部断面図 同圧縮機に用いる油受け材及び油受け材の周囲を示す説明図 同圧縮機での潤滑油流れを示す側面要部断面図 同圧縮機での潤滑油流れを示す説明図 本発明の他の実施例による圧縮機に用いる油受け材及び油受け材の周囲を示す説明図 本発明の更に他の実施例による圧縮機に用いる油受け材及び油受け材の周囲を示す説明図 本発明の更に他の実施例による圧縮機に用いる油受け材及び油受け材の周囲を示す説明図 本発明の更に他の実施例による圧縮機に用いる油受け材及び油受け材の周囲を示す説明図
本発明の第1の実施の形態による圧縮機は、電動機部に向けて落下する潤滑油を受ける油受け材を設け、油受け材は、円筒状の外周壁材と、外周壁材の下部を閉塞する底面材と、外周壁材と底面材とで形成される内部空間に配置される油溜用壁材と外周壁材に形成する油排出孔とを有して、駆動軸とともに回転し、回転することで油溜用壁材に溜まった潤滑油を油排出孔から流出させるものである。本実施の形態によれば、電動機部に向けて落下する潤滑油を油受け材で受け、油受け材が回転することで油溜用壁材に溜まった潤滑油を油排出孔から流出させることができるので、電動機部に向けて落下する潤滑油が攪拌されてミスト化することなく、液状の潤滑油を油排出孔から流出させることができる。従って、密閉容器内の冷媒ガスへのミスト化した潤滑油の混入を少なくすることができるため、密閉容器からの吐油量を低減できる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による圧縮機において、駆動軸にはバランサが設けられ、バランサは、圧縮機構部の下方で電動機部の上方に位置され、外周壁材をバランサの外周に配置し、底面材をバランサの底面に配置し、油溜用壁材をバランサの端面で形成したものである。本実施の形態によれば、電動機部に向けて落下する潤滑油がバランサによって攪拌されることを少なくできる。
本発明の第3の実施の形態は、第1又は第2の実施の形態による圧縮機において、駆動軸の上端部が主軸受で軸支され、駆動軸の下端部が副軸受で軸支され、圧縮機構部がメインフレームの上部に配置され、主軸受はメインフレームの中心部に形成され、メインフレームと電動機部との間には空隙空間が形成され、密閉容器内の高圧冷媒を密閉容器外に吐出する吐出管の吐出口を空隙空間に配置し、電動機部に向けて落下する潤滑油を、主軸受と駆動軸との間から落下する潤滑油としたものである。本実施の形態によれば、主軸受と駆動軸との間から落下する潤滑油がミスト化されて吐出管から吐出することを低減できる。
本発明の第4の実施の形態は、第2の実施の形態による圧縮機において、バランサの周りを覆うカバーを設け、カバーの下端をバランサの上端より下方に位置させたものである。本実施の形態によれば、バランサによって拡散する潤滑油をカバーによって阻止でき、油受け材に潤滑油を導くことができる。
本発明の第5の実施の形態は、第2の実施の形態による圧縮機において、外周壁材の上端をバランサの上端より上方に位置させたものである。本実施の形態によれば、バランサによって拡散する潤滑油を外周壁材によって阻止でき、油受け材に潤滑油を導くことができる。
本発明の第6の実施の形態は、第1の実施の形態による圧縮機において、駆動軸にはバランサが設けられ、バランサは、圧縮機構部の下方で電動機部の上方に位置され、外周壁材をバランサの外周に配置し、底面材をバランサの底面に配置し、バランサの端面に凹部を形成し、油溜用壁材を凹部で形成したものである。本実施の形態によれば、バランサの端面に形成した凹部を油溜用壁材とすることで、油溜用壁材に沿って潤滑油が上昇することを防止できるため、外周壁材の上端から潤滑油を溢れにくくできるとともに油排出孔から流出させる潤滑油を液状に保ちやすい。
本発明の第7の実施の形態は、第1から第6のいずれかの実施の形態による圧縮機において、油排出孔を底面材よりも高い位置に形成したものである。本実施の形態によれば、一定量の潤滑油を溜めることができるため、油排出孔から流出させる潤滑油を液状に保ちやすい。
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は本実施例による圧縮機の側面要部断面図、図2は同圧縮機で図1の状態から駆動軸を45度回転させた状態を示す側面要部断面図である。なお、本実施例による圧縮機は、スクロール圧縮機を用いて説明する。
密閉容器10は、上下方向に軸線を有する円筒状の胴シェル11と、胴シェル11の下端に気密に溶接される椀状の下シェル12と、胴シェル11の上端に気密に溶接される椀状の上シェル13とで形成される。密閉容器10の外周面には、ターミナルカバー14が設けられ、ターミナルカバー14の内部には、電動機部30に電源を供給する電源供給端子15を備えている。密閉容器10の内底面16には、油溜部17が形成されている。
密閉容器10内には、圧縮機構部20と電動機部30とを備えている。圧縮機構部20は電動機部30の上方に配置している。圧縮機構部20と電動機部30とは駆動軸40によって連結している。
圧縮機構部20は、固定スクロール21と旋回スクロール22とで構成されている。
固定スクロール21は、鏡板21aと、鏡板21aの下面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ21bとで構成されている。
旋回スクロール22は、鏡板22aと、鏡板22aの上面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ22bとで構成されている。旋回スクロール22の鏡板22aの下面の中心部には、円筒状のボス24を設けている。
固定スクロール21のラップ21bと、旋回スクロール22のラップ22bとは互いに噛み合わされ、固定スクロール21と旋回スクロール22との間に、両ラップ21b,22bによって複数の圧縮室23が形成される。
固定スクロール21の鏡板21aの中央部には吐出孔25が設けられ、吐出孔25には吐出弁26を設けている。
電動機部30は、環状のステータ31と、ステータ31の内側に回転自在に構成されたロータ32とで構成される。ステータ31は密閉容器10の内周面に固定される。ロータ32は駆動軸40に固定される。
駆動軸40の上端には、偏心軸部41が形成されている。偏心軸部41は、軸心が駆動軸40の軸心に対して偏心している。駆動軸40の下端には容積型オイルポンプ43を設けている。駆動軸40内には、油溜部17に貯留される潤滑油を圧縮機構部20に導く給油路42を形成している。ボス収容部52には油戻し管44が接続され、圧縮機構部20からボス収容部52に導かれた潤滑油は、油戻し管44によって密閉容器10内の下部に導かれる。
密閉容器10の内部上方には、メインフレーム50を備えている。圧縮機構部20はメインフレーム50の上部に配置されている。
メインフレーム50には、中心部に主軸受51とボス収容部52とを形成し、密閉容器10内周面に固定されている。主軸受51は、メインフレーム50の下面中央から下方に筒状に突出して形成され、駆動軸40の上端部を軸支する。ボス収容部52は、メインフレーム50の上面中央から下方に空洞として形成され、旋回スクロール22のボス24を収容する。ボス24には、旋回軸受61を介して、偏心軸部41が挿入され、軸受部を形成する。
旋回スクロール22は、固定スクロール21とメインフレーム50との間に配置される。固定スクロール21は、メインフレーム50の上面にねじ63で締結される。旋回スクロール22とメインフレーム50との間には、オルダムリング62が配置され、オルダムリング62によって旋回スクロール22の自転が拘束される。
密閉容器10内は、メインフレーム50の下方に形成される高圧空間71と、メインフレーム50の上方に形成される吐出空間72とに区画される。高圧空間71は、メインフレーム50と電動機部30との間に形成される空隙空間71aと、電動機部30と密閉容器10の内底面16との間に形成される下部高圧空間71bとからなる。
吐出空間72と空隙空間71aとは縦溝64によって連通し、空隙空間71aと下部高圧空間71bとは、ステータ31に形成した連通孔やステータ31とロータ32との隙間によって連通している。
密閉容器10の上シェル13には、低圧冷媒を圧縮室23に導く吸入管65が接続されている。密閉容器10の胴シェル11には、密閉容器10内の高圧冷媒を密閉容器10外に吐出する吐出管66が接続されている。吐出管66の吐出口66aは空隙空間71aに配置している。
電動機部30の下方には、駆動軸40の下端部を軸支する副軸受80を備えている。副軸受80は、円筒状に形成されて駆動軸40が挿入されるボス部81と、ボス部81から外周方向に延びて密閉容器10内周面に固定されるアーム部82とを備えている。
以下に圧縮機の動作について説明する。
電動機部30を駆動すると、ロータ32が回転することで駆動軸40が回転する。駆動軸40の回転によって、旋回スクロール22が固定スクロール21に対して公転動作を行う。旋回スクロール22の公転により、低圧の冷媒が外周に位置する圧縮室23に吸入管65から吸引される。圧縮室23に吸引された低圧冷媒は、圧縮室23の容積変化によって圧縮される。圧縮されて高圧となった冷媒は、中心に位置する圧縮室23から吐出孔25に導かれ、吐出弁26を開いて吐出空間72に吐出される。
吐出空間72に吐出された高圧冷媒は、固定スクロール21及びメインフレーム50に設けた縦溝64を通過して、メインフレーム50の下方の高圧空間71に流出する。空隙空間71aに至った高圧冷媒は、吐出管66を通って密閉容器10外に吐出される。
駆動軸40にはバランサ90が設けられている。バランサ90は、圧縮機構部20の下方で電動機部30の上方に位置している。
バランサ90の外周には、電動機部30に向けて落下する潤滑油を受ける油受け材100を設けている。
メインフレーム50の下面には、バランサ90の周りを覆うカバー110を設けている。
図3は本実施例による圧縮機に用いる油受け材及び油受け材の周囲を示す説明図であり、図3(a)から図3(c)は側面要部断面図、図3(d)は油溜まりの状態を示す側面要部断面図、図3(e)は油溜まりの状態を示す平面要部断面図である。
図3(a)から図3(c)に示すように、油受け材100はバランサ90の外周及び底面を覆い、カバー110は油受け材100の外周を上方から覆っている。油受け材100の外周面とカバー110の内周面との間には空間を形成している。
バランサ90の上端は、油受け材100より上方に位置し、カバー110の下端をバランサ90の上端より下方に位置させている。
従って、電動機部30に向けて落下する潤滑油は、カバー110によって規制され、油受け材100に導かれ、バランサ90によって攪拌されることを少なくできる。
図3(d)及び図3(e)に示すように、油受け材100は、円筒状の外周壁材101と、外周壁材101の下部を閉塞する底面材102と、外周壁材101と底面材102とで形成される内部空間Sに配置される油溜用壁材103と、外周壁材101に形成する油排出孔104とを有して、駆動軸40とともに回転する。油排出孔104は底面材102よりも高い位置に形成する。
本実施例では、外周壁材101はバランサ90の外周に配置し、底面材102はバランサ90の底面に配置し、油溜用壁材103はバランサ90の端面で形成している。
バランサ90は、平面視で円弧状に形成されたウエイト部91と、このウエイト部91を駆動軸40に接続する連結部92とから構成されている。
ウエイト部91には、回転方向の前端となる前壁91Fと、回転方向の後端となる後壁91Bとが形成される。
油溜用壁材103は、ウエイト部91の前壁91Fによって形成することができる。駆動軸40が回転することで、ウエイト部91の前壁91Fには油溜まりが生じる。
電動機部30に向けて落下する潤滑油を油受け材100で受け、油受け材100が回転することで油溜用壁材103に溜まった潤滑油を油排出孔104から流出させることで、電動機部30に向けて落下する潤滑油が攪拌されてミスト化することなく、液状の潤滑油を油排出孔104から流出させることができる。従って、密閉容器10内の冷媒ガスへのミスト化した潤滑油の混入を少なくすることができるため、密閉容器10からの吐油量を低減できる。
油排出孔104を底面材102よりも高い位置に形成することで、一定量の潤滑油を溜めることができ、油排出孔104から流出させる潤滑油を液状に保ちやすい。なお、潤滑油の粘性特性に影響されるが、潤滑油を液状で流出させるためには、油排出孔104は、直径3mm〜5mmであることが好ましく、油排出孔104の最下端を底面材102から2mm以上高く位置させることが好ましい。
図4は本実施例による圧縮機での潤滑油流れを示す側面要部断面図である。
油溜部17にある潤滑油は、容積型オイルポンプ43によって、給油路42に汲み上げられる。給油路42に汲み上げられた潤滑油は、横穴42aから主軸受51に供給されるとともに、駆動軸40の上端開口42bからボス24内に供給される。
ボス24内に供給された潤滑油は、圧縮機構部20及びオルダムリング62などの摺動面に供給される。
圧縮機構部20や主軸受51に供給された潤滑油は、ボス収容部52に流れ込み、ボス収容部52に流れ込んだ潤滑油は、油戻し管44を通って油溜部17に戻される。
本実施例における圧縮機は、例えばインバーターによる回転数可変型の圧縮機であり、低速回転時には上記記載の潤滑油の流れとなるが、高速回転時には容積型オイルポンプ43によって汲み上げられる潤滑油量が増加する。
潤滑油量が増加すると、ボス収容部52内の潤滑油量が増加し、潤滑油は、主軸受51と駆動軸40との間から電動機部30に向けて落下する。
電動機部30に向けて落下する潤滑油は、油受け材100の内部空間Sに導かれる。
図5は潤滑油流れを示す説明図である。
図5(a)は本実施例による圧縮機の低速回転時での状態を示す図、図5(b)は本実施例による圧縮機の高速回転時での状態を示す図、図5(c)は図5(b)における油排出孔が無い場合の比較を示す図である。
図5(a)に示すように、本実施例による圧縮機は、低速回転時では、電動機部30に向けて落下する潤滑油はほとんど無く、油受け材100に所定量の潤滑油が溜まると油排出孔104から流出する。
図5(b)に示すように、本実施例による圧縮機は、高速回転時では、電動機部30に向けて落下する潤滑油が増加する。電動機部30に向けて落下する潤滑油は油受け材100で受け、油受け材100が回転することで油溜用壁材103に溜まった潤滑油を油排出孔104から流出させる。従って、電動機部30に向けて落下する潤滑油は、バランサ90によって攪拌されてミスト化することなく、液状の潤滑油を油排出孔104から流出させることができる。このように、冷媒ガスへのミスト化した潤滑油の混入を少なくできるため、密閉容器10からの吐油量を低減できる。
図5(c)に示すように、油排出孔104を形成しない場合には、油受け材100で受けた潤滑油は、油受け材100の上端から溢れ出し、油受け材100とカバー110との間から流出し、ミスト化して拡散される。なお、図5(c)では、油排出孔104を形成しない場合を説明したが、油受け材100を設けない場合にも同様に、電動機部30に向けて落下する潤滑油は、ミスト化して拡散される。
以上のように、本実施例によれば、主軸受51と駆動軸40との間から落下する潤滑油がミスト化されて吐出管66から吐出することを低減できる。
図6は本発明の他の実施例による圧縮機に用いる油受け材及び油受け材の周囲を示す説明図であり、図6(a)は図3(d)に相当する油溜まりの状態を示す側面要部断面図、図6(b)は、図3(e)に相当する油溜まりの状態を示す平面要部断面図である。
本実施例による圧縮機は、油排出孔104の形成位置以外は図1から図5に示す実施例と同一であり、図1から図5に示す実施例では駆動軸40の回転方向が反時計回りであるのに対して本実施例では、駆動軸40の回転方向が時計回りである点で相違する。
油受け材100は、円筒状の外周壁材101と、外周壁材101の下部を閉塞する底面材102と、外周壁材101と底面材102とで形成される内部空間Sに配置される油溜用壁材103と、外周壁材101に形成する油排出孔104とを有して、駆動軸40とともに回転する。油排出孔104は底面材102よりも高い位置に形成する。
外周壁材101はバランサ90の外周に配置し、底面材102はバランサ90の底面に配置し、油溜用壁材103はバランサ90の端面で形成している。
バランサ90は、平面視で円弧状に形成されたウエイト部91と、このウエイト部91を駆動軸40に接続する連結部92とから構成されている。
ウエイト部91には、回転方向の前端となる前壁91Fと、回転方向の後端となる後壁91Bとが形成される。
油溜用壁材103は、ウエイト部91の前壁91Fによって形成することができる。駆動軸40が回転することで、ウエイト部91の前壁91Fには油溜まりが生じる。
電動機部30に向けて落下する潤滑油を油受け材100で受け、油受け材100が回転することで油溜用壁材103に溜まった潤滑油を油排出孔104から流出させることで、電動機部30に向けて落下する潤滑油が攪拌されてミスト化することなく、液状の潤滑油を油排出孔104から流出させることができる。従って、密閉容器10内の冷媒ガスへのミスト化した潤滑油の混入を少なくすることができるため、密閉容器10からの吐油量を低減できる。
油排出孔104を底面材102よりも高い位置に形成することで、一定量の潤滑油を溜めることができ、油排出孔104から流出させる潤滑油を液状に保ちやすい。なお、潤滑油の粘性特性に影響されるが、潤滑油を液状で流出させるためには、油排出孔104は、直径3mm〜5mmであることが好ましく、油排出孔104の最下端を底面材102から2mm以上高く位置させることが好ましい。
図7は本発明の更に他の実施例による圧縮機に用いる油受け材及び油受け材の周囲を示す説明図であり、図7(a)は図3(b)に相当する側面要部断面図、図7(b)は、図3(c)に相当する側面要部断面図である。
本実施例による圧縮機は、カバー110を設けない以外は図1から図5に示す実施例と同一である。
油受け材100はバランサ90の外周及び底面を覆っている。バランサ90の上端は、油受け材100より上方に位置している。
従って、電動機部30に向けて落下するほとんどの潤滑油は、カバー110を備えていなくても、油受け材100に導かれ、バランサ90によって攪拌されることを少なくできる。
図8は本発明の更に他の実施例による圧縮機に用いる油受け材及び油受け材の周囲を示す説明図であり、図8(a)は図3(b)に相当する側面要部断面図、図8(b)は、図3(c)に相当する側面要部断面図である。
本実施例による圧縮機は、カバー110を設けないとともに油受け材100の外周壁材101の上端をバランサ90の上端より上方に位置させた以外は図1から図5に示す実施例と同一である。
本実施例によれば、バランサ90によって拡散する潤滑油を外周壁材101によってより確実に阻止できる。従って、本実施例は、図7に示す実施例と比較して、電動機部30に向けて落下する潤滑油を、更に確実に油受け材100に導くことができ、カバー110を備えていなくても、バランサ90によって潤滑油が攪拌されることを少なくできる。
図9は本発明の更に他の実施例による圧縮機に用いる油受け材及び油受け材の周囲を示す説明図であり、図9(a)は図3(d)に相当する油溜まりの状態を示す側面要部断面図、図9(b)は、図3(e)に相当する油溜まりの状態を示す平面要部断面図である。
本実施例による圧縮機は、バランサ90の端面に凹部93を形成し、油溜用壁材103を凹部93で形成した以外は図1から図5に示す実施例と同一である。
油受け材100は、円筒状の外周壁材101と、外周壁材101の下部を閉塞する底面材102と、外周壁材101と底面材102とで形成される内部空間Sに配置される油溜用壁材103(凹部93)と、外周壁材101に形成する油排出孔104とを有して、駆動軸40とともに回転する。油排出孔104は底面材102よりも高い位置に形成する。
外周壁材101はバランサ90の外周に配置し、底面材102はバランサ90の底面に配置し、油溜用壁材103は凹部93で形成している。
バランサ90は、平面視で円弧状に形成されたウエイト部91と、このウエイト部91を駆動軸40に接続する連結部92とから構成されている。
ウエイト部91には、回転方向の前端となる前壁91Fと、回転方向の後端となる後壁91Bとが形成される。
凹部93は、ウエイト部91の前壁91Fに形成する。凹部93を前壁91Fの一部に形成する場合には、図示のように前壁91Fの外周に形成する。駆動軸40が回転することで、凹部93には油溜まりが生じる。
電動機部30に向けて落下する潤滑油を油受け材100で受け、油受け材100が回転することで油溜用壁材103(凹部93)に溜まった潤滑油を油排出孔104から流出させることで、電動機部30に向けて落下する潤滑油が攪拌されてミスト化することなく、液状の潤滑油を油排出孔104から流出させることができる。従って、密閉容器10内の冷媒ガスへのミスト化した潤滑油の混入を少なくすることができるため、密閉容器10からの吐油量を低減できる。
油排出孔104を底面材102よりも高い位置に形成することで、一定量の潤滑油を溜めることができ、油排出が好ましく、油排出孔104の最下端を底面材102から2mm以上高く位置させることが好ましい。
本実施例のように、バランサ90の端面に形成した凹部93を油溜用壁材103とすることで、油溜用壁材103に沿って潤滑油が上昇することを防止できるため、外周壁材101の上端から潤滑油を溢れにくくできるとともに油排出孔104から流出させる潤滑油を液状に保ちやすい。
本発明は、高速回転運転が可能なインバーター式のスクロール型圧縮機に適している。
10 密閉容器
11 胴シェル
12 下シェル
13 上シェル
14 ターミナルカバー
15 電源供給端子
16 内底面
17 油溜部
20 圧縮機構部
21 固定スクロール
21a 鏡板
21b ラップ
22 旋回スクロール
22a 鏡板
22b ラップ
23 圧縮室
24 ボス
25 吐出孔
26 吐出弁
30 電動機部
31 ステータ
32 ロータ
40 駆動軸
41 偏心軸部
42 給油路
42a 横穴
42b 上端開口
43 容積型オイルポンプ
44 油戻し管
50 メインフレーム
51 主軸受
52 ボス収容部
61 旋回軸受
62 オルダムリング
63 ねじ
64 縦溝
65 吸入管
66 吐出管
66a 吐出口
71 高圧空間
71a 空隙空間
71b 下部高圧空間
72 吐出空間
80 副軸受
81 ボス部
82 アーム部
90 バランサ
91 ウエイト部
91B 後壁
91F 前壁
92 連結部
93 凹部
100 油受け材
101 外周壁材
102 底面材
103 油溜用壁材
104 油排出孔
110 カバー
S 内部空間

Claims (7)

  1. 密閉容器内に圧縮機構部と電動機部とを備え、前記圧縮機構部を前記電動機部の上方に配置し、前記圧縮機構部と前記電動機部とを駆動軸によって連結し、前記密閉容器の内底部には油溜部が形成され、前記駆動軸には、前記油溜部に貯留される潤滑油を前記圧縮機構部及び軸受部に導く給油路が形成され、前記給油路から前記圧縮機構部及び前記軸受部に導かれた前記潤滑油が、前記圧縮機構部及び前記軸受部を潤滑した後に前記電動機部に向けて落下する圧縮機であって、前記電動機部に向けて落下する前記潤滑油を受ける油受け材を設け、前記油受け材は、円筒状の外周壁材と、前記外周壁材の下部を閉塞する底面材と、前記外周壁材と前記底面材とで形成される内部空間に配置される油溜用壁材と前記外周壁材に形成する油排出孔とを有して、前記駆動軸とともに回転し、回転することで前記油溜用壁材に溜まった前記潤滑油を前記油排出孔から流出させることを特徴とする圧縮機。
  2. 前記駆動軸にはバランサが設けられ、前記バランサは、前記圧縮機構部の下方で前記電動機部の上方に位置され、前記外周壁材を前記バランサの外周に配置し、前記底面材を前記バランサの底面に配置し、前記油溜用壁材を前記バランサの端面で形成したことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記駆動軸の上端部が主軸受で軸支され、前記駆動軸の下端部が副軸受で軸支され、
    前記圧縮機構部がメインフレームの上部に配置され、前記主軸受は前記メインフレームの中心部に形成され、前記メインフレームと前記電動機部との間には空隙空間が形成され、
    前記密閉容器内の高圧冷媒を前記密閉容器外に吐出する吐出管の吐出口を前記空隙空間に配置し、前記電動機部に向けて落下する前記潤滑油を、前記主軸受と前記駆動軸との間から落下する潤滑油としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記バランサの周りを覆うカバーを設け、前記カバーの下端を前記バランサの上端より下方に位置させたことを特徴とする請求項2に記載の圧縮機。
  5. 前記外周壁材の上端を前記バランサの上端より上方に位置させたことを特徴とする
    請求項2に記載の圧縮機。
  6. 前記駆動軸にはバランサが設けられ、前記バランサは、前記圧縮機構部の下方で前記
    電動機部の上方に位置され、前記外周壁材を前記バランサの外周に配置し、前記底面材
    を前記バランサの底面に配置し、前記バランサの端面に凹部を形成し、前記油溜用壁材を前記凹部で形成したことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  7. 前記油排出孔を前記底面材よりも高い位置に形成したことを特徴とする請求項1から
    請求項6のいずれか1項に記載の圧縮機。
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