JP2019147981A - 高炉シャフト吹込み装置および高炉シャフト吹込み装置の運転方法 - Google Patents

高炉シャフト吹込み装置および高炉シャフト吹込み装置の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高効率な高炉の商用運転を実現するために、高炉での鉄分の還元反応を妨げることなく、大量の還元ガスを昇温して高炉のシャフト部に供給可能な高炉シャフト吹込み装置および高炉シャフト吹込み装置の運転方法を提供すること。【解決手段】熱風炉装置1は、還元ガスを昇温して送風する送風工程および燃料ガスを燃焼させて蓄熱する燃焼工程を行う複数の熱風炉4と、熱風炉4で昇温された還元ガスを高炉2のシャフト部に供給する還元ガス供給本管10と、燃焼工程で発生し熱風炉4内に残留した燃焼排ガスを排出する煙道管44と、煙道管44に設置され熱風炉4内の圧力を調整する燃焼用圧力調整弁443とを有する。熱風炉4は、燃焼工程から送風工程に切り替える際に、熱風炉4内に残留する燃焼排ガスを還元ガスで置換するための置換工程を実施する。【選択図】図1

Description

本発明は高炉シャフト吹込み装置および高炉シャフト吹込み装置の運転方法に関する。
鉄鋼業の銑鉄製造には高炉が用いられている。高炉操業における炭素消費量の大幅削減を狙った次世代型の技術開発として、「環境調和型製鉄プロセス技術開発(COURSE50)」が進められている。
COURSE50では、CO排出の抑制技術の一つとして、高炉から回収された炉頂ガス(BFG)もしくはコークス炉ガス(COG)等、その他のガスを昇温し、還元ガスとして高炉のシャフト部に供給することにより、高炉内における鉄分の還元反応を促進させることが提案されている(特許文献1)。
特許文献1では、高炉操業において、高炉の炉頂ガス(BFG)もしくはコークス炉ガス(COG)等、その他のガスに多く含まれる水素に還元材機能を担わせることでコークス等を削減させるものである。ただし、水素による還元反応は吸熱反応であるため、高炉への水素通入量を増加していくと高炉内で熱量不足が生じる。
そこで、特許文献1では、炉頂ガスを600℃以上1000℃以下に昇温して熱量を補うことで、前述した熱量不足の問題を解決し、CO排出量を大幅に削減することを可能としている。
特開2015−129325号公報
特許文献1に記載のような次世代型の高効率な高炉操業において、安定した商用運転を実現するためには、炉頂ガスのような還元ガスを大量に昇温し、高圧状態で高炉のシャフト部に安定的に供給する装置が必要となる。
このような装置として、通常高炉に熱風を供給するために用いられる熱風炉が考えられる。
しかし、熱風炉では、燃焼工程で発生した燃焼排ガスが熱風炉内に残留する。そして、送風工程に切り替えた場合には、残留した燃焼排ガスが高炉に供給される。ここで、燃焼排ガスは既に燃焼されて酸化されているため、還元材機能がほとんどない。そのため、このような燃焼排ガスが還元ガスに混入して高炉に供給されると、還元ガスの還元材機能が低下してしまい、高炉での鉄分の還元反応が抑制されてしまうといった問題が生じる。
本発明の目的は、高炉での鉄分の還元反応を妨げることなく、大量の還元ガスを昇温して高炉のシャフト部に供給可能な高炉シャフト吹込み装置および高炉シャフト吹込み装置の運転方法を提供することにある。
本発明の高炉シャフト吹込み装置の運転方法は、還元ガスを複数の熱風炉により昇温して高炉のシャフト部に供給する高炉シャフト吹込み装置の運転方法であって、前記熱風炉は、前記還元ガスを昇温して前記高炉のシャフト部に供給する送風工程と、燃料ガスを燃焼させて蓄熱する燃焼工程と、前記熱風炉内に残留する燃焼排ガスを前記還元ガスで置換する置換工程とを有することを特徴とする。
本発明では、複数の熱風炉により還元ガスを昇温して高炉のシャフト部に供給する。そのため、大量の還元ガスを高温、高圧状態で安定的にシャフト部に供給することができ、CO排出量を大幅に削減できる高効率な高炉の商用運転が可能となる。
ここで、熱風炉では、燃焼工程で発生した燃焼排ガスが熱風炉内に残留する。そのため、このままの状態で送風工程に切り替えると、残留した燃焼排ガスが高炉に送られる。そうすると、燃焼排ガスが還元ガスに混入して高炉に供給され、還元ガスの還元材機能が低下する。そのため、高炉での鉄分の還元反応が抑制されてしまう。
しかし、本発明では、燃焼工程の後に熱風炉内が還元ガスで置換されるので、送風工程で燃焼排ガスが還元ガスに混入することを防ぐことができる。そのため、還元材機能を低下させることなく還元ガスを高炉に供給でき、高炉での鉄分の還元反応が抑制されることを防ぐことができる。
本発明の高炉シャフト吹込み装置の運転方法において、前記置換工程は、前記熱風炉内の圧力を前記還元ガスの供給圧力よりも低く調整し、前記熱風炉から前記高炉のシャフト部に前記還元ガスを供給する還元ガス供給ラインから、前記熱風炉内に前記還元ガスを逆流させることが好ましい。
本発明では、置換工程において、熱風炉内の圧力を還元ガスの供給圧力よりも低く調整するので、還元ガス供給ラインから高温に昇温された還元ガスを熱風炉内に逆流させることができる。
そのため、置換工程において、還元ガス供給ラインから昇温された還元ガスを熱風炉内に導入することができる。そうすると、燃焼工程と置換工程とで熱風炉内の温度がほとんど変化しないので、熱風炉内に積まれた耐火煉瓦等の熱風炉耐火物の温度もほとんど変化しない。そのため、温度変化による熱風炉耐火物の不安定化を防止できる。
本発明の高炉シャフト吹込み装置の運転方法において、前記燃焼工程で前記熱風炉内に供給される前記燃料ガスを昇圧することが好ましい。
本発明では、燃焼工程において、熱風炉内に供給される燃料ガスを昇圧することで、熱風炉内を十分な高圧にすることができる。
ここで、従来の熱風炉のように、燃焼工程を大気圧(常圧)で行った場合、高炉に供給される還元ガスの吹込圧力と熱風炉内の圧力との差が大きくなる。そのため、還元ガス供給ラインから還元ガスを熱風炉内に逆流させようとした場合に、熱風炉内に急激に還元ガスが導入してしまう。そうすると、高炉に供給される還元ガスの流量が不安定となってしまうので、高炉における鉄分の還元反応が抑制されてしまう。
一方、本発明では、燃焼工程時の熱風炉内の圧力を十分に高圧化することができる。そのため、燃焼工程時の熱風炉内の圧力と還元ガスの吹込み圧力との差を調整することができる。そうすると、燃焼工程が終了した後に熱風炉内の圧力を僅かに低くすることで、還元ガス供給ラインから還元ガスの流量調整が可能となり、前記還元ガスが急激に導入されることを防ぐことができる。そのため、高炉への還元ガスの供給量が不安定となることを抑制することできる。
また、従来の熱風炉では、燃焼工程から送風工程へ切り換える際には、均圧運転を行って熱風炉内の圧力を高め、送風工程から燃焼工程に切り換える際には、排圧運転を行って熱風炉内の圧力を下げていた。しかし、本発明では燃焼工程と送風工程とで熱風炉内の圧力差がなくなるので、均圧運転および排圧運転が必要なくなり、各々の作業を解消することができる。そのため、各々の作業工程を削減でき、作業効率および作業コストを低減できる。
本発明の高炉シャフト吹込み装置は、還元ガスを複数の熱風炉により昇温して高炉のシャフト部に供給する高炉シャフト吹込み装置において、前記熱風炉から前記高炉のシャフト部に前記還元ガスを供給する還元ガス供給ラインと、前記熱風炉内から燃焼排ガスを排出する燃焼排ガス排出ラインと、前記燃焼排ガス排出ラインに設置されて前記熱風炉内の圧力を調整する圧力調整装置とを有することを特徴とする。
本発明では、上述した高炉シャフト吹込み装置の運転方法と同様の置換工程を行うことで、還元ガス供給ラインから還元ガスを熱風炉内に逆流させながら、熱風炉内に残留する燃焼排ガスを燃焼ガス排出ラインに排出することができる。そのため、熱風炉内を還元ガスで置換することができ、高炉に供給される還元ガスに燃焼排ガスが混入することを防ぐことができる。そのため、還元材機能を低下させることなく還元ガスを高炉に供給することができ、高炉での鉄分の還元反応が抑制されることを防ぐことができる。
ここで、熱風炉を還元ガスで置換するためには、還元ガスが流通する還元ガス供給ラインから放散ラインを分岐し、当該放散ラインに圧力調整装置を設けて、当該放散ラインから圧力調整装置を介して熱風炉内に残留する燃焼排ガスを放出することも考えられる。しかし、この場合、還元ガス供給ラインには高温に昇温された還元ガスが流通するので、放散ラインに設置される圧力調整装置には極めて耐熱性の高い特殊温度仕様のものを採用する必要がある。そうすると、このような特殊温度仕様の圧力調整装置は高価な上、構造が複雑で不具合が生じ易いので設備の信頼性が損なわれる。
一方、本発明では、圧力調整装置が比較的低温の燃焼排ガスが流通する燃焼排ガス排出ラインに設けられるので、耐熱性が極めて高い特殊温度仕様の圧力調整装置を採用する必要はなく、一般的な高温仕様のものを採用できる。一般的な高温仕様の圧力調整装置は安価な上、構造が複雑でなく不具合が生じ難いので、設備コストを低減できるとともに、設備の信頼性を向上できる。
本発明の高炉シャフト吹込み装置において、前記熱風炉内に供給される燃料ガスを昇圧する昇圧機を有することが好ましい。
本発明では、燃料ガスを昇圧する昇圧機を有するので、上述した高炉シャフト吹込み装置の運転方法と同様の効果が期待できる。
本発明の高炉シャフト吹込み装置において、前記圧力調整装置は圧力調整弁であることが好ましい。
本発明では、圧力調整装置は圧力調整弁であるため、燃焼排ガス排出ラインに容易に取り付けることができる。
また、圧力調整装置として排気回収装置のような複雑で高価な装置を採用すると、設備コストが高くなる上、メンテナンスが困難となるが、本発明では圧力調整弁を採用するので、設備コストが低減できるとともに、メンテナンスが容易となる。
本発明の高炉シャフト吹込み装置において、前記熱風炉内が前記還元ガスで置換されたことを検出する置換完了検出装置を有することが好ましい。
本発明では、熱風炉内が還元ガスで置換されたことを置換完了検出装置により判断できるので、熱風炉内に残留する燃焼排ガスを確実に還元ガスで置換することができる。そのため、還元ガスに燃焼排ガスが混入することを確実に防止することができる。
本発明の高炉シャフト吹込み装置において、前記置換完了検出装置は流量計、ガス分析計、タイマーのいずれかもしくはそれらの組合せであることが好ましい。
本発明では、置換完了検出装置は流量計、ガス分析計、タイマーのいずれかもしくはそれらの組合せであるため、流量計及びガス分析計は燃焼排ガス排出ラインに容易に取り付けることができるとともに、タイマーは高炉シャフト吹込み装置を制御する装置等に容易に設置できる。
本発明によれば、高炉での鉄分の還元反応を妨げることなく、大量の還元ガスを昇温して高炉のシャフト部に供給可能な高炉シャフト吹込み装置および高炉シャフト吹込み装置の運転方法を提供することができる。
熱風炉装置のプロセスフローを示す図。 熱風炉装置の運転サイクルを示す概略図。 燃焼工程から送風工程に切り替える際の切替手順を示すフローチャート。 一方の熱風炉が燃焼工程を実行している状況を示す概略図。 一方の熱風炉が置換工程で圧力調整を行っている状況を示す概略図。 一方の熱風炉が置換工程で還元ガスを導入している状況を示す概略図。 一方の熱風炉が切替工程で停止している状況を示す概略図。 一方の熱風炉が切替工程で運転を開始している状況を示す概略図。 他方の熱風炉が切替工程で停止している状況を示す概略図。 他方の熱風炉が燃焼工程を開始している状況を示す概略図。
図1において、熱風炉装置1は本発明の高炉シャフト吹込み装置であり、高炉2から回収された炉頂ガス(BFG)を800℃以上に昇温し、還元ガスとして高炉2のシャフト部に供給することにより、高炉2における鉄分の還元反応を促進して、高炉2におけるCO排出量を大幅に削減するものである。
高炉2は商用高炉であり、例えば、炉内容積3,000m、出鉄量6,600t・pig/D程度の規模の溶鉱炉である。
高炉2には、炉頂21に図示しない装入装置が設置され、鉄鉱石およびコークスを主体とする装入物が挿入される。高炉2には、熱風が吹きこまれる通常の羽口22とは別に、複数の高炉シャフト部羽口23が炉体の周方向に配列され、各々には環状管24および本発明の還元ガス供給ラインとしての還元ガス供給本管10を介して熱風炉装置1が接続されている。
熱風炉装置1から還元ガスが供給されると、還元ガスは環状管24で分配されて高炉シャフト部羽口23から高炉2のシャフト部に吹き込まれる。
高炉2には、炉頂21に炉頂ガスを回収する炉頂ガス回収ライン3が接続されている。
炉頂ガス回収ライン3は、炉頂21に接続された炉頂配管31によりBFGを取り出し、図示しないダストキャッチャ等を順次通過させることでBFGを除塵する。
除塵されたBFGは、図示しない炉頂圧回収設備(TRT)により圧力および熱などの残留エネルギーを回収され、電力などに変換して再利用される。
エネルギー回収されたBFGは、ガスホルダ32に貯蔵され、他の設備の燃料などに利用される。
熱風炉装置1は、2本の熱風炉4(4A,4B)を備えている。熱風炉4は、蓄熱室41の上方に燃焼室42が配置された炉頂燃焼式である。
蓄熱室41は、内部に蓄熱用のチェッカー煉瓦が積まれ、上方に配置された燃焼室42と連通するとともに、炉底部に送風管43および本発明の燃焼排ガス排出ラインとしての煙道管44が接続されている。
燃焼室42は、下部に還元ガス供給管45が接続され、炉頂バーナ部分に空気供給管46および燃料ガス供給管47が接続されている。
BFG供給ライン5は、高炉2から回収された炉頂ガス(BFG)を、高炉2に供給される還元ガスとして、熱風炉装置1に供給する配管である。
BFG供給ライン5は、分岐配管51が炉頂ガス回収ライン3の図示しない炉頂圧回収設備の下流側に接続される。そして、当該部分から取り出したBFGは前処理装置52でCOや水蒸気が除去されて改質された後、送風本管6に供給される。
送風本管6は送風管43に接続され、BFG供給ライン5から供給されたBFGを還元ガスとして熱風炉4に供給する配管であり、その接続部分に送風弁431を有している。
送風本管6には、還元ガスブロア61が設置され、BFG供給ライン5から供給されるBFGが所定圧まで昇圧される。そして、BFGは吹込圧力調整弁62および吹込流量調整弁63により所定の圧力・流量が調整され、還元ガスとして蓄熱室41に送られる。そのため、送風工程時の蓄熱室41内および燃焼室42内の圧力は所定の高圧に維持され、高炉2の内部が高圧であっても高炉シャフト部羽口23から還元ガスを吹き込むことができる。
煙道本管7は、熱風炉4で発生した燃焼排ガスを排出する配管であり、燃焼排ガスを無害化して放出するフレアスタック71と煙道管44とを接続している。
煙道管44には、煙道弁441、燃焼排ガス流量計442(442A,442B)および本発明の圧力調整装置としての燃焼用圧力調整弁443が設置され、後述する燃焼工程および置換工程において、蓄熱室41および燃焼室42を所定の圧力に維持させる。
燃料ガス供給本管8は、燃料ガスを熱風炉4に供給する配管であり、燃料ガス供給管47との接続部分に燃料ガス供給弁471を有している。燃料ガスとしては、高炉2から回収された炉頂ガス(BFG)やコークス炉ガス(COG)等が用いられる。
燃料ガス供給本管8には、本発明の昇圧機として燃料ガスブロア81が設置され、燃焼室42へ送られる燃料ガスは燃料ガスブロア81により所定圧まで昇圧される。そのため、燃焼運転時の燃焼室42内および蓄熱室41内の圧力を所定の圧力まで高くすることができる。
空気供給本管9は空気供給管46に接続され、熱風炉4に燃焼用の空気を供給する配管であり、その接続部分に空気供給弁461を有している。
燃料ガス供給本管8から燃焼室42へ供給される燃料ガスの圧力を高めた場合、燃料バランスをとるために、空気供給本管9から燃焼室42に供給される空気の圧力を高める必要がある。そのため、空気供給本管9にはコンプレッサ91が設置され、空気を燃焼室42に圧送することができるようにしている。
還元ガス供給本管10は還元ガス供給管45と環状管24とを接続し、熱風炉4で昇温された還元ガスを高炉2に供給する配管であり、還元ガス供給管45との接続部分に還元ガス供給弁451を有している。
図2に、熱風炉装置1の運転サイクルを示す。
図2に示すように、本実施形態の熱風炉装置1では、2本の熱風炉4(4A,4B)に燃焼工程S1および送風工程S4を交互に実行させる。
この際、燃焼工程S1から送風工程S4にそのまま切り替えると、熱風炉4内には燃焼排ガスが残留しているので、燃焼排ガスが還元ガスに混入してしまう。そうすると、還元ガスの還元材機能が低下して、高炉2での鉄分の還元反応が抑制されてしまう。
そこで、本実施形態では、燃焼工程S1から送風工程S4に切り替える際に、熱風炉4内に残留する燃焼排ガスを還元ガスで置換するための置換工程S2を実施する。
図3に、2本の熱風炉4(4A,4B)が燃焼工程S1から送風工程S4に切り替える手順を示すフローチャートを示す。
図3に示すように、置換工程S2では、熱風炉4内の圧力を低下させ(圧力調整S21)、その後、還元ガス供給本管10から還元ガスを熱風炉4内に導入させるための操作を行う(導入操作S22)。そうすると、還元ガス供給本管10を流通する還元ガスが熱風炉4内に逆流する(逆流S23)。そして、熱風炉4内が還元ガスで置換されたことが確認されたら(置換完了S24)、置換工程S2を終了する。
以下に、燃焼工程S1から送風工程S4に切り替える際の動作状況の詳細を説明する。
図4〜図10に、熱風炉4Aが燃焼工程S1から送風工程S4に切り替える際の動作状況および熱風炉4Bが送風工程S4から燃焼工程S1に切り替える動作状況を示す。
ここで、図4〜図10において、白抜きで記載された弁は開いている状況を示し、黒く塗り潰されて記載された弁は閉じている状況を示す。また、熱風炉4A,4Bにおいて、内部が格子状にハッチングされているのは、内部に燃焼排ガスが存在している状況を示し、内部が斜線でハッチングされているのは、内部に還元ガスが存在している状況を示す。
先ず、図4に、熱風炉4Aが燃焼工程S1を実行している状況を示す。
図4に示すように、熱風炉4Aは燃焼工程S1を実行している状況において、煙道弁441A、燃料ガス供給弁471Aおよび空気供給弁461Aが開かれ、送風弁431Aおよび還元ガス供給弁451Aが閉じられている。つまり、熱風炉4Aは、煙道本管7、燃料ガス供給本管8および空気供給本管9と連通されており、送風本管6および還元ガス供給本管10との接続は断絶されている。
この状況において、燃料ガスブロア81で昇圧された燃料ガスは、燃料ガス供給管47Aを通って熱風炉4Aの炉頂バーナ部に供給される。
また、コンプレッサ91で昇圧された空気は、空気供給本管9から空気供給管46Aを通って熱風炉4Aの炉頂バーナ部に供給される。
そして、炉頂バーナ部に供給された燃料ガスおよび空気は混合され、燃焼室42Aで燃焼される。つまり、熱風炉4Aは、通常の熱風炉とは異なり、高圧状態で燃料ガスおよび空気が燃焼される。そして、燃料ガスおよび燃焼空気の燃焼により、蓄熱室41Aに配置されたチェッカー煉瓦が蓄熱される。
燃焼室42Aで発生する燃焼排ガスは煙道管44Aを通って煙道本管7に排出され、最終的にフレアスタック71で無害化されて放出される。この際、煙道管44Aに流通する燃焼排ガスの圧力は、燃焼用圧力調整弁443Aで所定の圧力P1に調整される。所定の圧力P1としては、例えば0.5MPa程度に調整されている。そのため、煙道管44Aと連通する熱風炉4Aの燃焼室42A内および蓄熱室41A内の圧力は所定の圧力P1に維持される。
また、熱風炉4Aが燃焼工程S1を実行している間、熱風炉4Bは送風工程S4を実行している。熱風炉4Bが送風工程S4を実行している状況では、送風弁431Bおよび還元ガス供給弁451Bが開かれ、煙道弁441B、燃料ガス供給弁471Bおよび空気供給弁461Bが閉じられている。つまり、熱風炉4Bは、送風本管6および還元ガス供給本管10と連通されており、煙道本管7、燃料ガス供給本管8および空気供給本管9との接続が断絶されている。
この状況において、還元ガスブロア61で昇圧されたBFGは、吹込圧力調整弁62および吹込流量調整弁63により所定の圧力・流量に調整され、還元ガスとして送風管43Bを通って蓄熱室41Bに供給される。
この際、吹込圧力調整弁62は還元ガスの吹込圧が所定の圧力P1となるように調整する。そのため、送風工程S4における熱風炉4Bの燃焼室42B内および蓄熱室41B内の圧力は所定の圧力P1で維持される。つまり、燃焼工程S1における熱風炉4Aと、送風工程S4における熱風炉4Bとは、熱風炉内の圧力がP1に調整されておおよそ等しくなる。
熱風炉4Bの蓄熱室41Bに供給された還元ガスはチェッカー煉瓦により昇温され、還元ガス供給管45Bおよび還元ガス供給本管10を通って環状管24に供給され、環状管24で分配されて高炉シャフト部羽口23から高炉2のシャフト部に吹込まれる。
熱風炉4Aは、燃焼工程S1が所定時間実行されると、燃焼工程S1が完了し、置換工程S2に移行する。
図5に、熱風炉4Aの置換工程S2において、圧力調整S21を実行している動作状況を示す。この時、熱風炉4Bは送風工程S4を続けている。
図5に示すように、熱風炉4Aが圧力調整S21を実行している状況では、燃料ガス供給弁471Aおよび空気供給弁461Aが閉じられ、熱風炉4Aと燃料ガス供給本管8および空気供給本管9との接続が断絶される。そのため、熱風炉4Aには燃料ガスおよび空気が供給されず、燃焼室42Aでの燃焼は停止される。
また、燃焼室42Aおよび蓄熱室41Aに残留する燃焼排ガスは、煙道管44Aを通って煙道本管7に排出される。この際、煙道管44Aに流通する燃焼排ガスの圧力は、P1よりも僅かに低い所定の圧力P2となるように燃焼用圧力調整弁443Aで調整される。そのため、圧力調整S21において、熱風炉4Aの燃焼室42A内および蓄熱室41A内の圧力はP2に調整される。ここで、所定の圧力P2としては、例えばP1よりも10〜20KPa程度低い圧力に調整される。そして、燃焼排ガスの圧力がP2に調整されたら、還元ガス供給弁451Aを開いて(導入操作S22)、熱風炉4A内に還元ガスを逆流させる(逆流S23)。
次に、図6に、熱風炉4Aに還元ガスが逆流している状況を示す(逆流S23)。
図6に示すように、熱風炉4Aに還元ガスが逆流している状況では、還元ガス供給管45Aの還元ガス供給弁451Aが開かれ、熱風炉4Aと還元ガス供給本管10とが連通される。ここで、熱風炉4A内の圧力は燃焼用圧力調整弁443AによりP2に調整されているため、熱風炉4B内の圧力P1よりも僅かに低くなっている。そのため、熱風炉4Bで送風している還元ガスが、還元ガス供給本管10および還元ガス供給管45Aを介して熱風炉4A内に逆流する。そうすると、熱風炉4A内に残留する燃焼排ガスは、煙道管44Aを通って煙道本管7に排出される。つまり、熱風炉4A内は還元ガス供給本管10を流通する還元ガスが逆流することにより燃焼排ガスが排出されて置換される。
この時、熱風炉4A内の圧力P2と熱風炉4B内の圧力P1との圧力差が僅かであるため、熱風炉4Bから送風される還元ガスが熱風炉4A内に急激に逆流することはなく、熱風炉4A内は徐々に還元ガスで置換されることとなる。そのため、高炉2に送風される還元ガスの吹込流量が不安定となることを抑制することができる。
また、熱風炉4Bから高炉2に供給される還元ガスの一部が熱風炉4A内に逆流するので、その分だけ高炉2に供給される還元ガスの吹込流量が低下することになる。そこで、高炉2に供給される還元ガスの吹込流量を維持するために、熱風炉4Bに供給される還元ガスの吹込流量を吹込流量調整弁63で調整する。その際、熱風炉4A内から排出される燃焼排ガス流量を燃焼排ガス流量計442Aで検出し、燃焼排ガス流量計442Aで検出した流量分だけ熱風炉4Bに供給される吹込流量を増加させる。例えば、燃焼排ガス流量計442Aの検出値が吹込み量の10%であった場合、還元ガスの吹込流量を10%増加させて、110%となるように吹込流量調整弁63で調整する。
そして、燃焼排ガス流量計442Aで検出される燃焼排ガス流量の積算値が所定の値となったら、熱風炉4A内が還元ガスで置換されたと判断し(置換完了S24)、置換工程S2が完了する。つまり、燃焼排ガス流量計442Aは置換完了検出装置としても作用する。この時、燃焼排ガス流量の積算値の所定値は、熱風炉4A内の体積以上としておく。これにより、熱風炉4A内の体積分の燃焼排ガスが排出されたことを判断できるので、熱風炉4A内が還元ガスによって置換されたことを判断できる。そして、置換工程S2が完了すると、切替工程S3に移行する。
切替工程S3では、先ず、図7に示すように、熱風炉4Aは還元ガス供給弁451A以外の弁の全てが一旦閉じられて、運転が停止する。次に、図8に示すように、送風弁431Aが開かれて、熱風炉4Aの送風工程S4が開始する。そうすると、還元ガスブロア61で昇圧された還元ガスが送風管43Aを介して蓄熱室41Aに供給される。蓄熱室41Aに供給された還元ガスは、チェッカー煉瓦により昇温され、還元ガス供給管45Aおよび還元ガス供給本管10を通って高炉2のシャフト部に供給される。
熱風炉4Aで還元ガスの送風が開始されたら、図9に示すように、熱風炉4Bは弁の全てが一旦閉じられて、運転が停止する。
その後、図10に示すように、煙道弁441B、燃料ガス供給弁471Bおよび空気供給弁461Bが開かれることで、燃料ガスおよび燃焼空気が燃料ガス供給管47Bおよび空気供給管46Bを通って熱風炉4Bの炉頂バーナ部に供給され、燃焼室42Bで燃焼工程S1が開始される。そして、燃焼室42Bで発生する燃焼排ガスは煙道管44Bを通って煙道本管7に排出される。この際、煙道管44Bに流通する燃焼排ガスの圧力は、燃焼用圧力調整弁443Bで所定の圧力P1に調整される。
このような切替工程S3を経て、熱風炉4Aで送風工程S4が開始され、熱風炉4Bで燃焼工程S1が開始される。
図2に戻って、2本の熱風炉4(4A,4B)が上述した手順で燃焼工程S1と送風工程S4とを交互に繰り返すことにより、燃焼排ガスを混入させることなく昇温された還元ガスを連続的に高炉2に供給することができる。
以上に説明した通り、本実施形態の熱風炉装置1によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、高炉2から回収された炉頂ガス(BFG)を800℃以上に昇温する装置として熱風炉装置1を採用するので、炉頂ガス(BFG)を大量に昇温し、還元ガスとして高炉2のシャフト部に高圧状態で安定的に供給できる。そのため、CO排出量を大幅に削減できる高効率な高炉2の商用運転が可能となる。
本実施形態では、置換工程S2を実行することにより、燃焼工程S1で発生した燃焼排ガスを還元ガスで置換するので、送風工程S4において燃焼排ガスが還元ガスに混入することを防ぐことができる。そのため、還元材機能を低下させることなく還元ガスを高炉2に供給することができ、鉄分の還元反応が抑制されることを防ぐことができる。
また、熱風炉4内の圧力を調整する圧力調整装置として、煙道管44に燃焼用圧力調整弁443を設置している。煙道管44に排出される燃焼排ガスは熱風炉4において蓄熱室41に設置されたチェッカー煉瓦により熱を奪われるため、温度は通常300℃程度に低下している。
ここで、熱風炉4内を還元ガスで置換するためには、例えば、還元ガスが流通する還元ガス供給本管10から放散ラインを分岐し、当該放散ラインに圧力調整弁を設けて、当該放散ラインから圧力調整弁を介して熱風炉4内に残留する燃焼排ガスを放出することも考えられる。この場合、放散ラインには800℃以上に昇温された還元ガスが流通するので、放散ラインに設置される圧力調整弁には極めて耐熱性の高い特殊温度仕様のものを採用する必要がある。そうすると、このような特殊温度仕様の圧力調整弁は高価な上、構造が複雑で不具合が生じ易いので設備の信頼性が損なわれる。
一方、本実施形態では、比較的低温の燃焼排ガスが流通する煙道管44に燃焼用圧力調整弁443が設置されるので、燃焼用圧力調整弁443には一般的な高温仕様のものを採用できる。一般的な高温仕様の圧力調整弁は安価な上、構造が複雑でなく不具合が生じ難いので、設備コストを低減できるとともに、設備の信頼性を向上できる。
また、置換工程S2において、高温に昇温された還元ガスを熱風炉4内に逆流させるので、燃焼工程S1と置換工程S2とで熱風炉4内の温度がほとんど変化しない。そのため、熱風炉4内に積まれた耐火煉瓦等の熱風炉耐火物の温度はほとんど変化することがなく、温度変化による熱風炉耐火物の不安定化を防止できる。
本実施形態では、燃焼工程S1において、熱風炉4に供給される燃料ガスが、燃料ガスブロア81により昇圧されて燃焼室42に供給されるので、熱風炉4内の圧力を所定の圧力P1まで高くすることができる。
ここで、従来の熱風炉のように、燃焼工程S1を大気圧(常圧)で行った場合、高炉2に供給される還元ガスの吹込圧力と熱風炉4内の圧力との差が大きくなりすぎるため、そのままの状態で還元ガスを逆流させると、熱風炉4内に還元ガスが急激に導入されることになる。そうすると、高炉2からの逆流含め、高炉2へ供給される還元ガスの吹込流量が不安定となってしまい、高炉2における鉄分の還元反応が抑制されてしまう。
一方、本実施形態では、燃焼用圧力調整弁443により熱風炉4内の圧力をP1よりも僅かに低いP2に調整することができるので、熱風炉4内の圧力P2と高炉2に供給される還元ガスの吹込圧力P1との圧力差を小さくできる。そのため、熱風炉4内に還元ガスが急激に導入されることを防ぐことができ、置換工程S2を実行している際に、高炉2に供給される還元ガスの吹込流量が不安定となることを抑制することができる。
また、従来の熱風炉では、切替工程S3において、均圧運転を行って熱風炉内の圧力を高めたり、排圧運転を行って熱風炉内の圧力を下げたりしていた。しかし、本実施形態では燃焼工程S1と送風工程S4とで熱風炉4内の圧力差がなくなるので、切替工程S3で均圧運転および排圧運転を行う必要がなくなり、各々の作業を解消することができる。そのため、各々の作業工程を削減でき、作業効率および作業コストを低減できる。
また、本実施形態では、置換工程S2において、熱風炉4から排出される燃焼排ガス量を燃焼排ガス流量計442で検出し、排出された燃焼排ガス流量分だけ高炉2に供給される還元ガスの吹込流量を増加させる。そのため、熱風炉4に還元ガスが導入された場合でも、高炉2に供給される還元ガスの吹込流量が変化することはなく、高炉2における鉄分の還元反応を安定的に維持することができる。
さらに、燃焼排ガス流量計442で検出される燃焼排ガス流量の積算値が所定の量となったら、熱風炉4A内が還元ガスで置換されたと判断する(置換完了S24)。このように、燃焼排ガス流量計442が置換完了検出装置としても作用するので、熱風炉4内に残留する燃焼排ガスを確実に還元ガスで置換することができる。その際、燃焼排ガス量の積算値の所定量は、熱風炉4内の体積以上としておくことで、熱風炉4内の体積分の燃焼排ガス量が排出されたことを判断できる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
例えば、熱風炉装置1に設置される熱風炉4は2本に限らず、3本以上であってもよい。例えば、熱風炉4が3本の場合、その2本ずつを前述した燃焼工程S1を実行できるほか、1本を休止し、2本で燃焼工程S1と送風工程S4とを交互に繰り返して実行するようにしてもよい。
前記実施形態では、置換工程S2において、還元ガス供給管45を介して還元ガス供給本管10を流通する還元ガスを熱風炉4内に逆流させることにより、熱風炉4内に残留する燃焼排ガスを煙道本管7に排出して、熱風炉4内を還元ガスで置換していたが、熱風炉4内を還元ガスで置換できれば、他の置換方法であってもよい。
例えば、還元ガス供給本管10に放散ラインを設け、当該放散ラインに圧力調整弁を設けることで、送風管43を介して還元ガスを熱風炉4内に流入させながら当該放散ラインを介して熱風炉4内に残留する燃焼排ガスを排出するようにしてもよい。
ただし、上述したように、還元ガス供給本管10には800℃以上に昇温された還元ガスが流通しているため、放散ラインには800℃以上の耐熱性を有する特殊温度仕様の高価な圧力調整弁を設置する必要があり、設備コストが高くなってしまう。そのため、前記実施形態のように、比較的低温の燃焼排ガスが流通する煙道管44に燃焼用圧力調整弁443を設けて、還元ガス供給本管10に流通する還元ガスを逆流させることで熱風炉4内を置換する方法を採用するのが好ましい。
前記実施形態では、熱風炉4は炉頂燃式としたが、外燃式あるいは内燃式などであってもよく、その形式は限定されない。
また、熱風炉4の燃焼室42へ送られる燃料ガスおよび空気を所定の圧力に高めることにより、熱風炉4の炉内圧力を高めた状態で燃焼工程S1を実行するようにしていたが、通常の熱風炉のように大気圧(常圧)で燃焼工程S1を実行するようにしてもよい。
ただし、この場合、置換工程S2において、還元ガスの吹込圧力と熱風炉4内の圧力との圧力差が大きくなるため、熱風炉4内に還元ガスが急激に導入されてしまう。そうすると、高炉2に供給される還元ガスの吹込流量が不安定となってしまい、高炉2における鉄分の還元反応が抑制されてしまう。また、このような現象を防ぐために、燃焼工程S1の後に熱風炉4内の圧力を高めるための均圧運転を実行することも考えられるが、そうするとその分運転作業が煩雑になってしまう。さらに、送風工程S4から燃焼工程S1に切り替える切替工程S3で排圧運転を実施する必要もあるため、作業効率が低下してしまう。そのため、前記実施形態のように熱風炉4内の圧力を高めた状態で燃焼工程S1を実行するのが好ましい。
前記実施形態では、本発明の圧力調整装置として燃焼用圧力調整弁443を採用したが、例えば、煙道管44に排気圧回収設備を設置し、排気圧回収設備の制御によって燃焼排ガスの圧力を調整してもよく、煙道管44を通る燃焼排ガスの圧力を調整できる装置であれば、他の構成の圧力調整装置であってもよい。
また、本発明の置換完了検出装置として燃焼排ガス流量計442を採用したが、例えば、煙道管44にガス分析計を設置し、煙道管44に通るガスの成分を分析することで熱風炉4内が還元ガスに置換されたことを検出したり、熱風炉4内の体積分だけの還元ガスが熱風炉内に導入されたことをタイマーで検出したりしてもよく、熱風炉4に残留する燃焼排ガスが還元ガスに置換されたことを判断できれば、他の構成の置換完了検出装置であってもよい。
本発明は高炉シャフト吹込み装置および高炉シャフト吹込み装置の運転方法に利用できる。
1…熱風炉装置、2…高炉、21…炉頂、22…羽口、23…高炉シャフト部羽口、24…環状管、3…炉頂ガス回収ライン、31…炉頂配管、32…ガスホルダ、4,4A,4B…熱風炉、41,41A,41B…蓄熱室、42,42A,42B…燃焼室、43,43A,43B…送風管、431,431A,431B…送風弁、44,44A,44B…煙道管、441,441A,441B…煙道弁、442,442A,442B…燃焼排ガス流量計、443,443A,443B…燃焼用圧力調整弁、45,45A,45B…還元ガス供給管、451,451A,451B…還元ガス供給弁、46,46A,46B…空気供給管、461,461A,461B…燃焼用空気弁、47,47A,47B…燃料ガス供給管、471,471A,471B…燃料ガス供給弁、5…還元ガス供給ライン、51…分岐配管、52…前処理装置、6…送風本管、61…還元ガスブロア、62…吹込圧力調整弁、63…吹込流量調整弁、7…煙道本管、71…フレアスタック、8…燃料ガス供給本管、81…燃料ガスブロア、9…空気供給本管、91…コンプレッサ、10…還元ガス供給本管。

Claims (8)

  1. 還元ガスを複数の熱風炉により昇温して高炉のシャフト部に供給する高炉シャフト吹込み装置の運転方法であって、
    前記熱風炉は、前記還元ガスを昇温して前記高炉のシャフト部に供給する送風工程と、
    燃料ガスを燃焼させて蓄熱する燃焼工程と、
    前記熱風炉内に残留する燃焼排ガスを前記還元ガスで置換する置換工程とを有することを特徴とする高炉シャフト吹込み装置の運転方法。
  2. 請求項1に記載された高炉シャフト吹込み装置の運転方法において、
    前記置換工程は、前記熱風炉内の圧力を前記還元ガスの供給圧力よりも低く調整し、前記熱風炉から前記高炉のシャフト部に前記還元ガスを供給する還元ガス供給ラインから、前記熱風炉内に前記還元ガスを逆流させることを特徴とする高炉シャフト吹込み装置の運転方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載された高炉シャフト吹込み装置の運転方法において、
    前記燃焼工程で前記熱風炉内に供給される前記燃料ガスを昇圧することを特徴とする高炉シャフト吹込み装置の運転方法。
  4. 還元ガスを複数の熱風炉により昇温して高炉のシャフト部に供給する高炉シャフト吹込み装置において、
    前記熱風炉から前記高炉のシャフト部に前記還元ガスを供給する還元ガス供給ラインと、
    前記熱風炉内から燃焼排ガスを排出する燃焼排ガス排出ラインと、
    前記燃焼排ガス排出ラインに設置されて前記熱風炉内の圧力を調整する圧力調整装置とを有することを特徴とする高炉シャフト吹込み装置。
  5. 請求項4に記載の高炉シャフト吹込み装置において、
    前記熱風炉内に供給される燃料ガスを昇圧する昇圧機を有することを特徴とする高炉シャフト吹込み装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載された高炉シャフト吹込み装置において、
    前記圧力調整装置は圧力調整弁であることを特徴とする高炉シャフト吹込み装置。
  7. 請求項4から請求項6のいずれか一項に記載された高炉シャフト吹込み装置において、
    前記熱風炉内が前記還元ガスで置換されたことを検出する置換完了検出装置を有することを特徴とする高炉シャフト吹込み装置。
  8. 請求項7に記載された高炉シャフト吹込み装置において、
    前記置換完了検出装置は流量計、ガス分析計、タイマーのいずれかもしくはそれらの組合せであることを特徴とする高炉シャフト吹込み装置。
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