JP2019147756A - 安定な新規赤血球産生刺激タンパク質製剤 - Google Patents

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良道 牧田
宮地 淳
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淳 宮地
洋幸 橋本
Hiroyuki Hashimoto
洋幸 橋本
一広 上地
Kazuhiro Uechi
一広 上地
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Abstract

【課題】様々な望ましくない変質に対応するための安定化剤を含有し、取扱いが簡便で長期間保存可能なダルベポエチンアルファを含有する液体組成物を提供することを課題とする。【解決手段】ダルベポエチンアルファ及び安定化剤として少なくともアルギニンとその他のアミノ酸とを含むことを特徴とする液体組成物。その他のアミノ酸は特にメチオニンが好ましい。【選択図】 なし

Description

本発明は、保存上安定なダルベポエチンアルファを含有する液体医薬組成物に関する。
ダルベポエチンアルファは、ヒト肝細胞由来のエリスロポエチンの5箇所のアミノ酸残基を変更するように変異させたcDNAをチャイニーズ・ハムスター卵巣細胞に導入して産生することができる165個のアミノ酸残基からなる糖タンパク質である。エリスロポエチンと比較して、2箇所に追加のN−結合型糖鎖が結合している。
ダルベポエチンアルファは糖タンパク質であるため、製剤化する場合に条件によっては保存中に不安定になり、望ましくない物理化学的な分解を起こす可能性がある。そのような分解には、凝集、不活性化及びメチオニン残基の酸化等が含まれ、熱や光等の外部要因によって促進されるおそれがある。従って、これまで種々の物質を添加することで製剤中でのダルベポエチンアルファを安定化するための様々な手法が検討されてきた。
ダルベポエチンアルファの液体組成物での安定化剤として、メチオニンが有効であることが開示されている(特許文献1)。特に液体組成物中の0.5mM〜50mMの濃度のメチオニンが安定化に有効としているが、安定性を保つためには、高濃度のメチオニンが必要である。またメチオニン単独の配合では、メチオニン残基の酸化抑制以外に発生し得る、望ましくない変質に対する抑制効果は必ずしも明確ではない。
ダルベポエチンアルファの凍結乾燥組成物での安定化剤として、ヒスチジンが有効であることが開示されている(特許文献2)。医療現場で使用する際には、再度液体組成物とする必要があり、ヒスチジンはその塩を含む化合物であるとしても、その溶液pHは中性を維持できない。そのため、リン酸緩衝液など余剰に加えることで、液体組成物として好ましい中性域に調整する必要がある。
ダルベポエチンアルファ製剤は、主に透析患者の皮下又は静脈内に直接投与される。医療現場では、様々な望ましくない変質に対応するための安定化剤を含み、取扱いが簡便で安定なダルベポエチンアルファ製剤の開発が求められている。
特表2005−527470 特表2017−519777
本発明は、様々な望ましくない変質に対応するための安定化剤を含有し、且つ取扱いが簡便で長期間保存可能なダルベポエチンアルファを含有する液体組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ダルベポエチンアルファを含有する液体組成物に対しアルギニンが優れた安定化効果を示し、補助的に低濃度のメチオニンを配合することで、更に安定化効果が増すことを見出し、従来にはない長期保存可能な新規液体組成物を見出すことに成功した。尚、本発明は液体組成物であることから、使用時に液体組成物の調製が必要な凍結乾燥組成物と比較して、取扱いが簡便である。本発明の主な構成は次のとおりである。
[1]ダルベポエチンアルファ及び安定化剤として少なくともアルギニンとその他のアミノ酸とを含むことを特徴とする液体組成物。
[2]前記その他のアミノ酸がメチオニンである、[1]に記載の液体組成物。
[3]液体組成物中の前記メチオニンの濃度が0.01mg/mL〜1mg/mLである、[2]に記載の液体組成物。
[4]液体組成物中の前記メチオニンの濃度が0.03mg/mL〜0.074mg/mLである、[3]に記載の液体組成物。
[5]液体組成物中の前記アルギニンの濃度が、0.8mg/mL〜14.1mg/mLである、[1]〜[4]のいずれかに記載の液体組成物。
[6]非イオン性界面活性剤を更に含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の液体組成物。
[7]前記非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルである、[6]に記載の液体組成物。
[8]前記ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルがポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート又はポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートである、[7]に記載の液体組成物。
[9]液体組成物のpHが4〜8の範囲内にあることを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載の液体組成物。
本発明によれば、ダルベポエチンアルファを含有する液体組成物において、アルギニン及び補助的にその他のアミノ酸を配合することで、優れた製剤安定化を実現することができる。本発明の効果により、医療現場において望まれている、様々な望ましくない変質に対応したダルベポエチンアルファを含有する液体組成物を提供することが可能となる。
以下に、本発明を更に詳細に説明する。
本発明において、薬効成分であるダルベポエチンアルファとは、ヒトエリスロポエチンの5箇所のアミノ酸を変異させたAsn30Thr32Val87Asn88Thr90エリスロポエチンであり、エリスポポエチンに対してAsn30Asn88に追加のN−結合型糖鎖が結合している糖タンパク質である。また、ダルベポエチンアルファは、Asn24Asn30Asn37Asn83Asn88にN−結合型糖鎖、Ser126にO−結合型糖鎖が結合している。これらのN−結合型糖鎖又はO−結合型糖鎖には、構造に多様性があり、様々なアイソフォームが存在している。本発明のダルベポエチンアルファは、様々な糖鎖アイソフォームを全て包含するものと定義する。
前記ダルベポエチンアルファは、エリスロポエチンの5箇所のアミノ酸残基を前述のように変異させたペプチドに対応するcDNAをチャイニーズ・ハムスター卵巣細胞に導入して産生させることができる。ダルベポエチンアルファの含有量は、本発明の液体組成物中に1μg/mL〜1000μg/mLであることが好ましく、5μg/mL〜700μg/mLであることがより好ましく、10μg/mL〜500μg/mLであることが更に好ましい。
本発明で用いる主たる安定化剤はアルギニンである。アルギニンは、そのナトリウム塩、カリウム塩、塩酸塩等の塩であってもよく、好ましくは塩酸塩である。また、本発明で用いるアルギニンはD体、L体、又はDL体であってもよく、好ましくはL体である。すなわち、本発明において使用するアルギニンは、L−アルギニン塩酸塩が最も好ましい。
本発明の液体組成物中に添加するアルギニンの量は、遊離L−アルギニンとして0.8mg/mL〜14.1mg/mLが好ましく、2.5mg/mL〜12.4mg/mLがより好ましく、5.8mg/mL〜9.9mg/mLが更に好ましい。これはL−アルギニン塩酸塩に換算すると、1.0mg/mL〜17.0mg/mLが好ましく、3.0mg/mL〜15.0mg/mLがより好ましく、7.0mg/mL〜12.0mg/mLが更に好ましい。
本発明では、ダルベポエチンアルファの様々な望ましくない変質に対応するためにアルギニン以外の安定化剤を添加する。そのような添加剤として例えば、グリセリン、トレハロース等を用いることもできるが、アルギニン以外のアミノ酸が好ましく用いられる。そのようなアミノ酸としては、リシン、ヒスチジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、アスパラギン、ロイシン、イソロイシン、バリン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン、グリシン、アラニン、セリン、トレオニン、メチオニン等が挙げられ、その中でもメチオニンが好ましい。尚、メチオニンとしては、特にL−メチオニンが好ましい。
本発明の液体組成物中に添加するアルギニン以外のアミノ酸の量は、遊離アミノ酸として0.01mg/mL〜15mg/mLが好ましい。また、同様に添加するメチオニンの量は、遊離L−メチオニンとして0.01mg/mL〜1mg/mLが好ましく、0.02mg/mL〜0.1mg/mLがより好ましく、0.03mg/mL〜0.074mg/mLが更に好ましく、0.04mg/mL〜0.07mg/mLが特に好ましい。本発明に特徴的なのは、メチオニンの添加量が非常に低濃度でもダルベポエチンアルファの高い安定性を達成することである。
本発明の液体組成物は更に、非イオン性の界面活性剤を含んでいてもよい。当該非イオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノカプリレート、ソルビタンモノラウレート及びソルビタンモノパルミテート等のソルビタンアルキルエステル、グリセリンモノカプリレート、グリセリンモノミリテート及びグリセリンモノステアレート等のグリセリンアルキルエステル、デカグリセリルモノステアレート、デカグリセリルジステアレート及びデカグリセリルモノリノレート等のポリグリセリンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート及びポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビットテトラステアレート及びポリオキシエチレンソルビットテトラオレエート等のポリオキシエチレンソルビットアルキルエステル、ポリオキシエチレングリセリルモノステアレート等のポリオキシエチレングリセリンアルキルエステル、ポリオキシエチレングリコールジステアレート等のポリオキシエチレングリコールアルキルエステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンプロピルエーテル及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル等のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビットミツロウ等のポリオキシエチレンミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンラノリン等のポリオキシエチレンラノリン誘導体、並びにポリオキシエチレンステアリン酸アミド等のポリオキシエチレンアルキルアミド等のHLB6〜18を有するものを典型例として挙げることができる。
本発明の液体組成物中の非イオン性界面活性剤の添加量は、0.001mg/mL〜1mg/mLであり、より好ましくは0.005mg/mL〜0.5mg/mLであり、更に好ましくは0.01mg/mL〜0.1mg/mLである。
前記非イオン性界面活性剤の中でもより好ましくは、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルである。好ましいポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルとしては、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート及びポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートが挙げられる。
本発明の液体組成物は更に、溶液を等張にし、注射用に適合させるために、等張化剤を含有させてもよい。
前記等張化剤は限定されないが、塩化ナトリウム、マンニトール、グリシン、ソルビトール、イノシトール、グルコース、キシロース、及びポリエチレングリコール等が挙げられ、好ましくは塩化ナトリウムである。好ましい前記等張化剤の添加量は0mg/mL〜30mg/mLであり、0mg/mL〜20mg/mLの塩化ナトリウムの使用がより好ましい。
本発明の液体組成物の好ましいpHは4〜8であり、より好ましくは5.7〜6.7の範囲内である。本発明の液体組成物を所望の範囲内のpHに維持するために、更に緩衝剤及び/又はpH調整剤を含んでいてもよい。
前記緩衝剤としては、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、及び炭酸水素ナトリウム等の公知の医薬的に許容可能な緩衝剤が挙げられ、単独で又は2つ以上を組み合わせて使用することができる。これらの中で、リン酸二水素ナトリウム又はリン酸水素ナトリウムが好ましい。
前記pH調整剤としては、塩酸、クエン酸、酢酸、酒石酸、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム等が挙げられ、単独で又は2つ以上を組み合わせて使用することができる。
好ましい前記緩衝剤の添加量は0mg/mL〜15mg/mLであり、0mg/mL〜10mg/mLのリン酸二水素ナトリウムの使用又は0mg/mL〜2mg/mLのリン酸水素ナトリウムの使用がより好ましい。
本発明の液体組成物の好ましい浸透圧は、250mOsm〜320mOsmであり、更に好ましくは260mOsm〜315mOsmの範囲内である。浸透圧がこれらの範囲内であれば、生体組成液とほぼ等張になる。
本発明の液体組成物の製造は、公知の慣用法により実施可能である。本発明の液体組成物を製造する方法の一例は、最初に溶媒、好ましくは注射用水を準備し、続いて緩衝剤、安定化剤、非イオン性界面活性剤、等張化剤を前記溶媒に均一になるまで撹拌する。構成成分を完全に溶解した後、ダルベポエチンアルファを添加し、均一になるまで撹拌した後、ろ過滅菌する。前記調製液を無菌操作法にて滅菌済シリンジ(例えば、環状ポリオレフィン等のプラスチック製シリンジ)に規定量充填する。
以下の実施例は本発明を例示するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
比較例1
注射用水16mLにリン酸二水素ナトリウム一水和物42.4mg、L−アルギニン塩酸塩180mg、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート1mg、リン酸水素ナトリウム及び塩化ナトリウムを順次加えて、均一になるまで撹拌して溶液Aを調製した。溶液Aに、ダルベポエチンアルファ0.2mg及び注射用水を適量加えて20mLに調製し、調製液を得た。なお、リン酸水素ナトリウムは調整液がpH6.0〜pH6.4、塩化ナトリウムは調整液が270mOsm〜320mOsmになるよう適量添加した。滅菌済プラスチック(環状ポリオレフィン)製シリンジに、前記調整液を1本あたり0.5mLずつ充填し、ブチルゴム栓を打栓し、プレフィルドシリンジ化製剤を製造した。
比較例2
L−アルギニン塩酸塩を加えないこと以外は比較例1と同様の方法にて、表1の配合量となるようにプレフィルド化製剤を製造した。
実施例1
L−アルギニン塩酸塩と一緒にL−ヒスチジン塩酸塩水和物を加え、比較例1と同様の方法にて、表1の配合量となるようにプレフィルド化製剤を製造した。
Figure 2019147756
実施例2
注射用水16mLにリン酸二水素ナトリウム一水和物42.4mg、L−アルギニン塩酸塩20mg、L−メチオニン0.9mg、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート1mg、リン酸水素ナトリウム及び塩化ナトリウムを順次加えて、均一になるまで撹拌して溶液Bを調製した。溶液Bに、ダルベポエチンアルファ0.2mg及び注射用水を適量加えて20mLに調製し、調製液を得た。なお、リン酸水素ナトリウムは調整液がpH6.0〜pH6.4、塩化ナトリウムは調整液が260mOsm〜315mOsmになるよう適量添加した。滅菌済プラスチック(環状ポリオレフィン)製シリンジに、前記調整液を1本あたり0.5mLずつ充填し、ブチルゴム栓を打栓し、プレフィルドシリンジ化製剤を製造した。
実施例3~4
L−アルギニン塩酸塩の添加量を変更すること以外は実施例2と同様の方法にて、表2の配合量となるようにプレフィルド化製剤を製造した。
Figure 2019147756
<試験例1>
酸化体の評価
実施例2~4及び比較例1、2の製剤を温度40℃、湿度75%の暗所で保管し、2週目、4週目に取り出し、内容液をトリプシン処理マッピングによって初期含量に対するダルベポエチンアルファ酸化体の増加量を測定した。測定結果を表3に示す。実施例と比較例の製剤を比較すると、液体組成物中にL−アルギニン塩酸塩とL−メチオニンを含有させることで、顕著なダルベポエチンアルファ酸化体の増加抑制効果が認められた。
Figure 2019147756
実施例5
注射用水800mLにリン酸二水素ナトリウム一水和物2120mg、L−アルギニン塩酸塩9000mg、L−メチオニン60mg、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート50mg、リン酸水素ナトリウム及び塩化ナトリウムを順次加えて、均一になるまで撹拌して溶液Cを調製した。溶液Cに、ダルベポエチンアルファ10mg及び注射用水を適量加えて1000mLに調製し、調製液を得た。なお、リン酸水素ナトリウムは調整液がpH6.0〜pH6.4、塩化ナトリウムは調整液が260mOsm〜315mOsmになるよう適量添加した。滅菌済プラスチック(環状ポリオレフィン)製シリンジに、前記調整液を1本あたり0.5mLずつ充填し、ブチルゴム栓を打栓し、プレフィルドシリンジ化製剤を製造した。
実施例6~7
ダルベポエチンアルファの添加量を変更すること以外は実施例5と同様の方法にて、表4の配合量となるようにプレフィルド化製剤を製造した。
Figure 2019147756
<試験例2>
性状、pH、ダルベポエチンアルファ含量、凝集体、酸化体の評価
実施例5〜7の製剤を温度5℃の暗所で保管し、6箇月目に取り出し、注射剤の品質試験として性状、pH、ダルベポエチンアルファ含量、凝集体及び酸化体を測定した。測定結果を表5に示す。実施例5〜7は、酸化体の抑制のみならず、凝集体発生を抑制し、その他注射液剤としての品質を全て確保していることが確認できた。
Figure 2019147756
*:増加量%(対初期含量)
本願発明の液体組成物は、アルギニン及び補助的にその他のアミノ酸を添加することにより、ダルベポエチンアルファの長期間の安定化を達成している。また、液体組成物であるため、使用時に溶液を用事調製する必要がない。従って、本願発明により、様々な望ましくない変質に対応するための安定化剤を含有し、簡便に使用でき且つ長期間保存可能なダルベポエチンアルファを含有する液体組成物を提供することができた。

Claims (9)

  1. ダルベポエチンアルファ及び安定化剤として少なくともアルギニンとその他のアミノ酸とを含むことを特徴とする液体組成物。
  2. 前記その他のアミノ酸がメチオニンである、請求項1に記載の液体組成物。
  3. 液体組成物中の前記メチオニンの濃度が0.01mg/mL〜1mg/mLである、請求項2に記載の液体組成物。
  4. 液体組成物中の前記メチオニンの濃度が0.03mg/mL〜0.074mg/mLである、請求項3に記載の液体組成物。
  5. 液体組成物中の前記アルギニンの濃度が、0.8mg/mL〜14.1mg/mLである、請求項1〜4のいずれかに記載の液体組成物。
  6. 非イオン性界面活性剤を更に含む、請求項1〜5のいずれかに記載の液体組成物。
  7. 前記非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルである、請求項6に記載の液体組成物。
  8. 前記ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルがポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート又はポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートである、請求項7に記載の液体組成物。
  9. 液体組成物のpHが4〜8の範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の液体組成物。
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