JP2019147512A - 車両用ムーンルーフ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数が増加しないとともに、組付け工数を減少させることができて車室内を照明することができる車両用ムーンルーフ装置を提供する。【解決手段】ムーンルーフ装置20は、車両のルーフ12の開口部14に設けられたムーンルーフパネル30と、ムーンルーフパネル30の下方に開口部14を開閉自在に設けられたシェードパネルとを備えている。ムーンルーフパネル30は、面発光を行って車室内を照明する有機EL発光部50を一体に備えている。【選択図】図3
Description
本発明は、車両用ムーンルーフ装置に関する。
乗用車の車室内を照明する照明装置は、車室の天井面の中心部またはその近傍に設けられていることが多い。ミニバン等のワンボックスタイプに設けられた照明装置では、広い車室内を照明できるように大型ものが用いられている。
特許文献1〜特許文献3の照明装置は、車両用ムーンルーフ自体に、またはムーンルーフの近傍に設けられている。
特許文献1では、車両のルーフの開口部に設けられたムーンルーフパネルと、ムーンルーフパネルを覆う閉位置と車室内に露出する開位置との間で移動可能に開閉するルーフシェードとを備え、ルーフシェードの閉位置方向の端部であるムーンルーフパネルに対向する方向側に照明装置が設けられている。
特許文献1では、車両のルーフの開口部に設けられたムーンルーフパネルと、ムーンルーフパネルを覆う閉位置と車室内に露出する開位置との間で移動可能に開閉するルーフシェードとを備え、ルーフシェードの閉位置方向の端部であるムーンルーフパネルに対向する方向側に照明装置が設けられている。
特許文献2では、車両のルーフに設けられた開口部を開閉する遮光部材が設けられ、前記遮光部材の車室側に前記開口部に相対する透光部材が設けられ、前記開口部が前記遮蔽部材にて閉塞されている状態で、前記透光部材を通して車室内を照明する照明装置が設けられている。
特許文献3では、車両のルーフの開口部をガラスルーフで閉塞し、前記ガラスルーフの車室内側に前記ガラスルーフを覆う閉位置と開放する開位置との間をサンシェードが開閉自在に配置され、開位置に前記サンシェードが位置する場合、前記開口部の車室側のルームトリム周縁にガラスルーフを照明して車室内を間接照明する照明装置を有する。なお、特許文献2の透光部材及び特許文献3のガラスルーフは、ムーンルーフに相当する。
ところで、特許文献1〜特許文献3の照明装置は、照明装置自体をムーンルーフとは、別途設ける必要があるため、部品点数が増加するとともに、照明装置を組付けする組付け工数も増える問題がある。
本発明の目的は、部品点数が増加しないとともに、組付け工数を減少させることができて車室内を照明することができる車両用ムーンルーフ装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明の車両用ムーンルーフ装置は、車両のルーフの開口部に設けられたムーンルーフパネルと、前記開口部を開閉自在に設けられたシェードパネルとを備えた車両用ムーンルーフ装置であって、前記ムーンルーフパネルは、面発光を行って車室内を照明する有機EL発光部を一体に備えているものである。
また、前記ムーンルーフパネルは、前記有機EL発光部が設けられた照明領域と、前記シェードパネルが前記開口部を開放した際に、車両外部を透視可能な透視領域を有していることが好ましい。
また、前記透視領域は、スリットであってもよい。
また、前記有機EL発光部を調光制御する制御部を備えていてもよい。
また、前記有機EL発光部を調色制御する制御部を備えていてもよい。
また、前記有機EL発光部を調光制御する制御部を備えていてもよい。
また、前記有機EL発光部を調色制御する制御部を備えていてもよい。
本発明によれば、部品点数が増加しないとともに、組付け工数を減少させることができて車室内を照明することができる効果を奏する。
以下、本発明の車両用ムーンルーフ装置(以下、ムーンルーフ装置という)を具体化した一実施形態を図1〜図6を参照して説明する。
図1に示すように車両10のルーフ12には、ムーンルーフ装置20が設けられている。図2に示すように、ムーンルーフ装置20は、ルーフ12に設けられた開口部14を閉塞するように配置されたムーンルーフパネル30と、ムーンルーフパネル30の下方である車室内側に設けられたシェードパネル40とを有している。
図1に示すように車両10のルーフ12には、ムーンルーフ装置20が設けられている。図2に示すように、ムーンルーフ装置20は、ルーフ12に設けられた開口部14を閉塞するように配置されたムーンルーフパネル30と、ムーンルーフパネル30の下方である車室内側に設けられたシェードパネル40とを有している。
ムーンルーフパネル30の内面周縁には、枠体32が固定されている。また、ムーンルーフパネル30の周端面には、ゴム材等よりなるウエザーストリップ34が固定され、開口部14の内周面と水密状に接している。
また、ルーフ12の開口部14に相対する領域を除いて、ルーフ12の車室側はトリム36で覆われている。前記シェードパネル40は、図示しないスライダが設けられており、図示しないスライダの車両10の後方への移動により、閉位置から開位置へのシェードパネル40の移動が可能となっている。また、シェードパネル40は、図示しないスライダの車両10の前方への移動により、開位置から閉位置への移動が可能となっている。閉位置は、図2の実線で示すようにシェードパネル40が開口部14を覆う位置であり、開位置は図2の二点鎖線で示すように開口部14を開放する位置である。前記スライダは、図示しない開閉スイッチの操作による駆動モータM(図6参照)の正逆回転により、駆動される。
図3に示すように、ムーンルーフパネル30は、有機EL(有機エレクトロルミネッセンス)発光部50と、有機EL発光部50の上面及び下面に対してそれぞれ積層したガラス層60、70を有している。ガラス層60、70は、例えば透明樹脂ガラスからなるが、透明性を有するものであれば限定するものではない。
また、図4に示すように、ムーンルーフパネル30を平面視した場合、有機EL発光部50は、ムーンルーフパネル30の周辺に配置された四角枠状をなす枠部51と、枠部51の前後方向に延びる枠部51間を車幅方向に延出して連結する複数の横格子部52とを有している。横格子部52間は、スリットとしてのスリット部53を形成して、車室内から外部へ透視可能となっている。ムーンルーフパネル30において、スリット部53は、透視領域に相当する。また、ムーンルーフパネル30において、有機EL発光部50が形成する枠部51及び横格子部52は、照明領域に相当し、この領域において面発光する。
図5(a)に示すように、本実施形態の有機EL発光部50は、下から順に、ガラス基板54、陽極55、緑色発光ユニット56、青色発光ユニット57、赤色発光ユニット58、及び陰極59が積層されている。なお、ガラス基板54の下面には、図示はしないが、光取り出しフィルムが積層され、光取り出しフィシルムにより、ガラス基板54と外部空気層との境界面での反射を低減させて、有機EL発光部50の外部への光取り出しの効率を上げるようにしている。
緑色発光ユニット56、青色発光ユニット57、及び赤色発光ユニット58は、それぞれ所望の発光色の光が得られる有機分子材料(有機材料)により形成された発光層(図示しない)と、前記発光層と陽極55(例えばITO:透明導電膜(Indium Tin Oxide))との間に介在する正孔輸送層(図示しない)と、発光層の陰極側面に積層された電子輸送層(図示しない)とを備えている。前記陰極59は反射層となっており、各発光ユニットの発光層が発光した光の内、上方へ発光した光を下方へ反射する。
有機EL発光部50は、点灯及び消灯の時間的割合を変えて行うPWM調光が可能となっている。なお、調光は、PWM調光に限定されるものではない。有機EL発光部50に流す電流とこれにより有機EL発光部50が発生する光束とは比例関係があるため、前記電流を可変することにより調光を行うことも可能である。
次に、本実施形態の電気的構成について説明する。
図2に示すように車両10のトリム36には、シェードパネル40及び有機EL発光部50を操作する操作部80が設けられている。
図2に示すように車両10のトリム36には、シェードパネル40及び有機EL発光部50を操作する操作部80が設けられている。
操作部80は、シェードパネル40を開閉操作する図示しない開閉スイッチを有している。前記操作部80の開閉スイッチが開操作方向に操作されると、モータ制御部42は、駆動モータMを正転させて、前記スライダを介してシェードパネル40を閉位置から開位置へ移動させる。また、前記操作部80の開閉スイッチが閉操作方向に操作されると、モータ制御部42は、駆動モータMを逆転させて、前記スライダを介してシェードパネル40を開位置から閉置へ移動させる。
また、操作部80は、有機EL発光部50を点灯及び消灯する図示しない操作スイッチ及び図示しない調光ダイヤルを備えている。前記操作スイッチがオン操作されると、制御部としての照明制御部90を介して、有機EL発光部50が点灯し、前記操作スイッチがオフ操作されると、照明制御部90を介して、有機EL発光部50が消灯する。また、有機EL発光部50が点灯した状態で、明るさが増加する方向へ調光ダイヤルが操作されると、点灯の前記時間的割合が増加して明るさが増し、明るさが減少する方向へ調光ダイヤルが操作されると、点灯の前記時間的割合が減少する。
(実施形態の作用)
上記のように構成されたムーンルーフ装置20では、シェードパネル40が閉位置に位置している場合、ムーンルーフパネル30のスリット部53を透過した外光がシェードパネル40により遮蔽される。
上記のように構成されたムーンルーフ装置20では、シェードパネル40が閉位置に位置している場合、ムーンルーフパネル30のスリット部53を透過した外光がシェードパネル40により遮蔽される。
また、操作部80の図示しない開閉スイッチが開操作方向に操作されると、モータ制御部42は、駆動モータMを正転させて、前記スライダを介してシェードパネル40を閉位置から開位置へ移動させる。この結果、開口部14に対するシェードパネル40の遮蔽がなくなり、ムーンルーフパネル30のスリット部53を透過した外光が、車室内に入光する。これにより、車室内の乗員は、ムーンルーフパネル30のスリット部53を介して車外の風景を見ることができる。
また、シェードパネル40が開位置に位置すると、ムーンルーフパネル30が車室に面した状態となる。この状態で、操作部80の図示しない操作スイッチがオン操作されると、照明制御部90を介して、有機EL発光部50が点灯し、車室内を照明する。
これにより、有機EL発光部50の面発光により、ムラなく、均一に車室内照明として使用することが可能である。
また、有機EL発光部50が点灯した状態で、明るさが増加する方向へ調光ダイヤルが操作されると、点灯の前記時間的割合が増加して明るさが増し、明るさが減少する方向へ調光ダイヤルが操作されると、点灯の前記時間的割合が減少する。
また、有機EL発光部50が点灯した状態で、明るさが増加する方向へ調光ダイヤルが操作されると、点灯の前記時間的割合が増加して明るさが増し、明るさが減少する方向へ調光ダイヤルが操作されると、点灯の前記時間的割合が減少する。
図示しない前記操作スイッチがオフ操作されると、照明制御部90を介して、有機EL発光部50が消灯する。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1)本実施形態のムーンルーフ装置20は、車両10のルーフ12の開口部14に設けられたムーンルーフパネル30と、開口部14を開閉自在に設けられたシェードパネル40とを備えている。そして、ムーンルーフパネル30は、面発光を行って車室内を照明する有機EL発光部50を一体に備えている。
この結果、照明装置をムーンルーフパネル30と別体に設ける場合に比して部品点数が増加しないとともに、ムーンルーフ装置20の組付け工数を減少させることができて車室内を照明することができる。また、有機EL発光部50の面発光により、ムラなく、均一に車室内照明として使用することができる。
また、既存のムーンルーフを樹脂ガラスにした際に、従来の使い方に対して、有機EL発光部50による大型室内照明という新たな付加価値を付与することができる。さらに、ムーンルーフパネル30の有機EL発光部50により、リビング風の大型室内照明とすることができ、車両、特にミニバン等のワンボックスタイプでの後席空間のリラックス感を演出することもできる。
(2)本実施形態では、ムーンルーフパネル30は、有機EL発光部50が設けられた枠部51及び横格子部52(照明領域)と、シェードパネル40が開口部14を開放した際に、車両外部を透視可能なスリット部53(透視領域)を有している。この結果、ムーンルーフパネル30のスリット部53を透過した外光が、車室内に入光し、これにより、車室内の乗員は、ムーンルーフパネル30のスリット部53を介して車外の風景を見ることができる。
(3)本実施形態では、有機EL発光部50を調光制御する照明制御部90(制御部)を備えている。この結果、車室内の照明を調光できるため、車室内の照明の明るさを乗車者の所望の明るさにすることができる。
なお、本発明の実施形態は前記実施形態に限定されるものではなく、下記のように変更してもよい。
・前記実施形態のムーンルーフパネル30の有機EL発光部50において、横格子部52を形成する代わりに、前後方向に延びる縦格子部を複数配置してもよく、縦格子部間を透視領域としてもよい。また、有機EL発光部50を市松模様的に配置してもよく、その模様間を透視領域としてもよい。このように有機EL発光部50において、ムーンルーフパネル30を平面視した場合の透視領域の配置形状は限定するものではない。
・前記実施形態のムーンルーフパネル30の有機EL発光部50において、横格子部52を形成する代わりに、前後方向に延びる縦格子部を複数配置してもよく、縦格子部間を透視領域としてもよい。また、有機EL発光部50を市松模様的に配置してもよく、その模様間を透視領域としてもよい。このように有機EL発光部50において、ムーンルーフパネル30を平面視した場合の透視領域の配置形状は限定するものではない。
・有機EL発光部50は、図5(a)の構造に限定するものではなく、図5(b)に示すように、赤色発光ユニット58及び緑色発光ユニット56を省略して、青色発光ユニット57の下面と、陽極55との間に赤色変換層(赤フィルタ)71、及び緑色変換層72を並設してもよい。
・また、有機EL発光部50は、図5(c)に示すように、緑色発光ユニット56、青色発光ユニット57、赤色発光ユニット58を並設することにより、調色が可能なストライプ型であってもよい。このように有機EL発光部50を調色が可能なストライプ型にした場合、図6に示す照明制御部90は、操作部80に設けられた図示しない調色操作スイッチの操作に応じて、有機EL発光部50の全体の発光色を調色制御する。また、照明制御部90は、調色と調光のいずれの制御を行うようにしてもよい。
・また、有機EL発光部50は、図5(a)〜図5(c)の構造以外に、例えば、発光ユニットの所望の発光色が白色の場合には、発光層中に赤色、緑色、青色の3種類のドーパント色素をドーピングするようにして正孔輸送層と発光層と電子輸送層との積層構造を採用するようにしてもよい。
10…車両、12…ルーフ、14…開口部、
20…ムーンルーフ装置、30…ムーンルーフパネル、
32…枠体、34…ウエザーストリップ、40…シェードパネル、
42…モータ制御部、50…有機EL発光部、51…枠部、
52…横格子部、53…スリット部(スリット、透視領域)、
54…ガラス基板、55…陽極、56…緑色発光ユニット、
57…青色発光ユニット、58…赤色発光ユニット、59…陰極、
60、70…ガラス層、80…操作部、90…照明制御部(制御部)、
M…駆動モータ。
20…ムーンルーフ装置、30…ムーンルーフパネル、
32…枠体、34…ウエザーストリップ、40…シェードパネル、
42…モータ制御部、50…有機EL発光部、51…枠部、
52…横格子部、53…スリット部(スリット、透視領域)、
54…ガラス基板、55…陽極、56…緑色発光ユニット、
57…青色発光ユニット、58…赤色発光ユニット、59…陰極、
60、70…ガラス層、80…操作部、90…照明制御部(制御部)、
M…駆動モータ。
Claims (5)
- 車両のルーフの開口部に設けられたムーンルーフパネルと、
前記開口部を開閉自在に設けられたシェードパネルとを備えた車両用ムーンルーフ装置であって、
前記ムーンルーフパネルは、面発光を行って車室内を照明する有機EL発光部を一体に備えている車両用ムーンルーフ装置。 - 前記ムーンルーフパネルは、前記有機EL発光部が設けられた照明領域と、前記シェードパネルが前記開口部を開放した際に、車両外部を透視可能な透視領域を有している請求項1に記載の車両用ムーンルーフ装置。
- 前記透視領域は、スリットである請求項2に記載の車両用ムーンルーフ装置。
- 前記有機EL発光部を調光制御する制御部を備えている請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の車両用ムーンルーフ装置。
- 前記有機EL発光部を調色制御する制御部を備えている請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の車両用ムーンルーフ装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7289344B1 (ja) | 2021-11-30 | 2023-06-09 | 八千代工業株式会社 | ルーフモジュール |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007131117A (ja) * | 2005-11-09 | 2007-05-31 | Denso Corp | 車室内照明装置 |
JP2008532852A (ja) * | 2005-03-18 | 2008-08-21 | エクスアテック、エル.エル.シー. | 発光性プラスチックの窓ガラス |
WO2012137334A1 (ja) * | 2011-04-07 | 2012-10-11 | パイオニア株式会社 | 移動体用照明装置 |
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2018
- 2018-02-28 JP JP2018034395A patent/JP2019147512A/ja active Pending
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